(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021597
(43)【公開日】2023-02-14
(54)【発明の名称】建具
(51)【国際特許分類】
E06B 3/964 20060101AFI20230207BHJP
E05D 13/00 20060101ALI20230207BHJP
【FI】
E06B3/964 A
E05D13/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021126558
(22)【出願日】2021-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】大東 正樹
(72)【発明者】
【氏名】石木 隆洋
【テーマコード(参考)】
2E035
【Fターム(参考)】
2E035AA05
2E035BA02
2E035CA01
(57)【要約】
【課題】縦框を有する障子を備え、製造コストを低減できると共に、意匠性を向上させることができる建具を提供すること。
【解決手段】建具1は、枠体2と、枠体2内に配置される外障子3及び内障子4と、を備え、内障子4は、縦框44を有する框体40と、縦框44の端部に取り付けられる端部キャップ5,6と、を有し、縦框44は、室外側X1に配置される室外側縦材441と、室外側縦材441の室内側X2に配置される室内側縦材442と、を有し、室内側縦材442の端部442f,442gは、水平に一直線状に形成され、端部キャップ5,6の端部55,65は、水平に一直線状に形成され、端部キャップ5,6は、外観視において、端部キャップ5,6の端部55,65が水平に一直線状に視認されるように、室内側縦材442の端部442f,442gに取り付けられる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体と、
前記枠体内に配置される外障子及び内障子と、を備え、
前記内障子は、縦框を有する框体と、前記縦框の端部に取り付けられる端部キャップと、を有し、
前記縦框は、室外側に配置される室外側縦材と、前記室外側縦材の室内側に配置される室内側縦材と、を有し、
前記室内側縦材の端部は、水平に一直線状に形成され、
前記端部キャップの端部は、水平に一直線状に形成され、
前記端部キャップは、外観視において、前記端部キャップの端部が水平に一直線状に視認されるように、前記室内側縦材の端部に取り付けられる、建具。
【請求項2】
前記室外側縦材は、金属材料で形成され、
前記室内側縦材は、樹脂材料で形成される、請求項1に記載の建具。
【請求項3】
前記外障子及び前記内障子は、引き違い可能に構成され、
前記縦框は、前記外障子と前記内障子との召し合わせ部分に配置される召し合わせ縦框である、請求項1又は2に記載の建具。
【請求項4】
前記端部キャップは、前記縦框の下端部に取り付けられる、請求項1~3のいずれかに記載の建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、建具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外障子及び内障子を備える引違い窓において、内障子の召し合い縦框の下端部にキャップが取り付けられる構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の内障子の召し合い縦框は、縦材と、縦材の下端部に取り付けられるキャップと、を有する。
【0003】
特許文献1に記載の縦框の縦材の下端部は、段差状に形成され、縦材の下端部に取り付けられるキャップの上端部も、段差状に形成される。縦材の下端部にキャップが取り付けられた状態において、縦材の下端部とキャップの上端部の境界は、室内側からの外観視において、段差状に視認される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術においては、縦材の下端部とキャップの上端部の境界が、外観視において段差状に視認されるため、見た目においてスッキリさせて意匠性を向上できる余地がある。また、縦材及びキャップの形状をシンプルな形状に形成すれば、製造コストを低減できる。従って、縦框を有する障子を備え、製造コストを低減できると共に、意匠性を向上させることが求められている。
【0006】
本開示は、縦框を有する障子を備え、製造コストを低減できると共に、意匠性を向上させることができる建具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、枠体と、前記枠体内に配置される外障子及び内障子と、を備え、前記内障子は、縦框を有する框体と、前記縦框の端部に取り付けられる端部キャップと、を有し、前記縦框は、室外側に配置される室外側縦材と、前記室外側縦材の室内側に配置される室内側縦材と、を有し、前記室内側縦材の端部は、水平に一直線状に形成され、前記端部キャップの端部は、水平に一直線状に形成され、前記端部キャップは、外観視において、前記端部キャップの端部が水平に一直線状に視認されるように、前記室内側縦材の端部に取り付けられる、建具に関する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】内召し合わせ縦框に上端キャップ及び下端キャップが取り付けられた状態を室内側の左右方向の一方側の斜め上方から見た斜視図である。
【
図4】内召し合わせ縦框に上端キャップ及び下端キャップが取り付けられた状態を室内側の左右方向の他方側の斜め上方から見た斜視図である。
【
図7】内召し合わせ縦框の上端に上端キャップが取り付けられる状態を斜め上方から見た分解斜視図である。
【
図8】内召し合わせ縦框の上端に上端キャップが取り付けられる状態を斜め下方から見た分解斜視図である。
【
図9】内召し合わせ縦框の下端に下端キャップが取り付けられる状態を斜め下方から見た分解斜視図である。
【
図10】内召し合わせ縦框の下端に下端キャップが取り付けられる状態を斜め上方から見た分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態の建具は、引き違い窓1を示している。
【0010】
本明細書において、「見付方向」とは、建物の壁に形成された開口部に納められた引き違い窓1における面材35,45の面方向を意味し、「見込方向」とは、上記面材35,45の厚さ方向(即ち、奥行き方向)を意味する。「見込方向」は室内外方向でもある。「見付面」は、引き違い窓1における室外側及び室内側に面するそれぞれの面を意味し、「見込面」は、引き違い窓1において室内外方向に延びる面を意味する。図面において、引き違い窓1の室外側を室外側X1とし、引き違い窓1の室内側を室内側X2とする。
【0011】
引き違い窓1は、
図1及び
図2に示すように、図示しない建物躯体の開口部に取り付けられる枠体2と、枠体2の内側に配置される外障子3及び内障子4と、を備える。
【0012】
枠体2は、上枠21、下枠22及び左右一対の縦枠23,24を矩形に枠組みすることによって構成される。
【0013】
外障子3及び内障子4は、いずれも引き戸であり、引き違い可能に構成される。外障子3及び内障子4は、これらを見付方向の左右方向(横方向)にスライド移動可能に構成されることで、枠体2の開口部が閉鎖又は開放される、いわゆる引き違い窓を構成する。
【0014】
外障子3は、上框31、下框32、戸先側に配置される縦框33及び戸尻側に配置される縦框である外召し合わせ框34を矩形に框組した框体30の内側に、2枚のガラスからなる面材35が納められることによって構成される。外障子3は、枠体2内の室外側X1において、左右方向に移動可能に配置される。
【0015】
内障子4は、上框41、下框42、戸先側に配置される縦框43及び戸尻側に配置される内召し合わせ框44(召し合わせ縦框、縦框)を矩形に框組した框体40の内側に、2枚のガラスからなる面材45が納められることによって構成される。内障子4は、枠体2内の室内側X2において、左右方向に移動可能に配置される。
【0016】
内障子4の内召し合わせ框44の見込面には、
図1に示すように、戸締り用のクレセント錠44aが設けられている。
【0017】
図2に示すように、外障子3の戸先側に配置される縦框33及び外召し合わせ框34は、金属框材331,341の室内側X2に、樹脂框材332,342を取り付けた複合構造をそれぞれ有する。内障子4の戸先側に配置される縦框43及び内召し合わせ框44は、金属框材431,441の室内側X2に、樹脂框材432,442を取り付けた複合構造をそれぞれ有する。金属框材331,341,431,441は、例えば、アルミニウム材料などの金属材料で形成される。樹脂框材332,342,432,442は、樹脂材料で形成される。
【0018】
内障子4の内召し合わせ框44の上端部に取り付けられる上端キャップ5及び内召し合わせ框44の下端部に取り付けられる下端キャップ6の詳細について説明する。
【0019】
内召し合わせ框44(召し合わせ縦框、縦框)は、前述した通り、
図2に示すように、室外側X1に配置される金属框材441(室外側縦材)と、金属框材441の室内側X2に配置される樹脂框材442(室内側縦材)と、を有する。金属框材441及び樹脂框材442は、上下方向に延びる。内召し合わせ框44は、外障子3と内障子4との召し合わせ部分に配置される召し合わせ縦框である。
【0020】
内召し合わせ框44の上端部には、
図3~
図6に示すように、上端キャップ5(端部キャップ)が取り付けられる。内召し合わせ框44の下端部には、下端キャップ6(端部キャップ)が取り付けられる。
【0021】
金属框材441は、
図2、
図7~
図10に示すように、室外側X1に配置される室外側中空部441aと、室内側X2に配置される室内側中空部441dと、を有する。室外側中空部441a及び室内側中空部441dは、内側が中空のホロー構造に形成される。室外側中空部441a及び室内側中空部441dは、見込方向(室内外方向)に並んで配置される。室外側中空部441aは、室内側中空部441dよりも長手方向の長さが長く形成される。室外側中空部441a及び室内側中空部441dは、上下方向に延びて形成される。
【0022】
室外側中空部441aは、内障子4の面材45の左右方向の端部に対向する位置に配置される。室内側中空部441dは、室外側中空部441aの室内側X2に連続して形成され、内障子4の面材45よりも室内側X2に配置される。
図7及び
図8に示すように、金属框材441は、室外側中空部441aの内側壁441bにおいて、
図7及び
図8に示すように、上部側がネジ441cにより上框41に固定され、
図9及び
図10に示すように、下部側がネジ441hにより下框42に固定される。
【0023】
樹脂框材442は、
図7~
図10に示すように、金属框材341の外側に配置され、金属框材441の室内側中空部441dの左右方向の内側の面441eと、金属框材441の室内側X2の面441fと、室外側中空部441a及び室内側中空部441dの左右方向の外側の面441gと、を覆う。
【0024】
樹脂框材442は、室内側板部442aと、左右方向外側板部442bと、一端側折り返し板部442cと、左右方向内側板部442dと、他端側折り返し板部442eと、を有する。
【0025】
室内側板部442aは、板状に形成され、室内側X2において、左右方向に幅を有して形成され、上下方向に延びる。左右方向外側板部442bは、室内側板部442aの左右方向の外側の端部から室外側X1に所定幅延びると共に、室内側板部442aに沿って上下方向に延びる。
【0026】
一端側折り返し板部442cは、左右方向内側板部442dの室外側X1の端部から左右方向の内側に屈曲されて折り返されて形成される。
【0027】
左右方向内側板部442dは、室内側板部442aの左右方向の内側の端部から室外側X1に所定幅延びると共に、室内側板部442aに沿って上下方向に延びる。左右方向内側板部442dは、左右方向外側板部442bの左右方向の内側に対向して配置される。左右方向内側板部442dの見込方向の幅は、室内側板部442aの見込方向の幅よりも短く形成される。
【0028】
他端側折り返し板部442eは、左右方向内側板部442dの室内側X2の端部から左右方向の外側に屈曲されて折り返されて形成される。
【0029】
樹脂框材442の上端部442fは、
図5に示すように、側方から見た場合に、水平に一直線状に形成される。具体的には、
図7及び
図8に示すように、上端部442fは、室内側板部442aの上端、左右方向外側板部442bの上端、一端側折り返し板部442cの上端、左右方向内側板部442dの上端、及び、他端側折り返し板部442eの上端から構成され、側方から見た場合に、全体が水平な一直線状に形成される。
【0030】
樹脂框材442の下端部442gは、
図5に示すように、側方から見た場合に、水平に一直線状に形成される。具体的には、
図9及び
図10に示すように、下端部442gは、室内側板部442aの下端、左右方向外側板部442bの下端、一端側折り返し板部442cの下端、左右方向内側板部442dの下端、及び、他端側折り返し板部442eの下端から構成され、側方から見た場合に、全体が水平な一直線状に形成される。
【0031】
内召し合わせ框44の上端部には、
図6に示すように、樹脂框材442が金属框材441の外側に配置された状態において、
図3及び
図4に示すように、上端キャップ5が取り付けられる。
【0032】
上端キャップ5は、
図7及び
図8に示すように、上面が覆われると共に上面に段差を有する箱状に形成される。上端キャップ5は、室外側X1及び下方側が開放されており、上部に室内側レール221が配置される溝51aが形成されている。
【0033】
上端キャップ5は、室外側X1に形成される室外側箱状部51と、室内側X2に形成される室内側箱状部52と、を有する。室外側箱状部51と室内側箱状部52とは、見込方向(室内外方向)に並んで配置される。上端キャップ5の下端部55は、水平に一直線状に形成される。上端キャップ5の内部には、複数のリブ501が形成されている。
【0034】
室外側箱状部51は、上端キャップ5の室外側X1に配置される。室外側箱状部51は、上端キャップ5が内召し合わせ框44の上端部に取り付けられた場合に、金属框材441の室外側中空部441aの上部に配置される。
【0035】
室外側箱状部51は、上部において上方に開放する溝51aが形成され、溝51aが形成されない部分は、上部が覆われた箱状に形成される。室外側箱状部51は、室外側及び下方側が開放し、室内側X2の下部が、室内側箱状部52に連通する。
【0036】
室内側箱状部52は、上端キャップ5の室内側に配置される。室内側箱状部52は、室外側箱状部51の室内側X2に配置され、室外側箱状部51よりも高さが小さく形成される。室内側箱状部52は、上端キャップ5が内召し合わせ框44の上端部に取り付けられた場合に、金属框材441の室内側中空部441dの上部に配置される。
【0037】
室内側箱状部52は、下方側が開放し、室外側X1が、室外側箱状部51に連通する。上端キャップ5が内召し合わせ框44の上端部に取り付けられた場合には、
図3及び
図4に示すように、上端キャップ5の下端部55が、内召し合わせ框44の上端部の内部側に配置され、内召し合わせ框44の上端部において高さ方向の所定幅の範囲で水平方向に重なって配置される。
【0038】
これにより、上端キャップ5は、外観視において、上端キャップ5の下端部が水平に一直線状に視認されるように、内召し合わせ框44の樹脂框材442の上端部442fに取り付けられる。この状態においては、上端キャップ5の下端部55が水平に一直線状に視認された状態で配置されるため、スッキリとしたデザインとなり、意匠性を向上できる。
【0039】
内召し合わせ框44の下端部には、
図6に示すように、樹脂框材442が金属框材441の外側に配置された状態において、
図3及び
図4に示すように、下端キャップ6が取り付けられる。
【0040】
下端キャップ6は、
図9及び
図10に示すように、下面が覆われると共に下面が段差を有する箱状に形成される。下端キャップ6は、室外側X1及び上方側が開放されており、下部に室内側レール222が配置される溝61aが形成されている。
【0041】
下端キャップ6は、室外側X1に形成される室外側箱状部61と、室内側X2に形成される室内側箱状部62と、を有する。室外側箱状部61と室内側箱状部62とは、見込方向(室内外方向)に並んで配置される。下端キャップ6の上端部65は、水平に一直線状に形成される。下端キャップ6の内部には、複数のリブ601が形成されている。
【0042】
室外側箱状部61は、下端キャップ6の室外側X1に配置される。室外側箱状部61は、下端キャップ6が内召し合わせ框44の下端部に取り付けられた場合に、金属框材441の室外側中空部441aの下部に配置される。
【0043】
室外側箱状部61は、上部において上方に開放する溝61aが形成され、溝61aが形成されない部分は、下部が覆われた箱状に形成される。室外側箱状部61は、室外側X1及び下方側が開放し、室内側X2の下部が、室内側箱状部62に連通する。
【0044】
室内側箱状部62は、下端キャップ6の室内側X2に配置される。室内側箱状部62は、室外側箱状部61の室内側X2に配置され、室外側箱状部61よりも高さが小さく形成される。室内側箱状部62は、下端キャップ6が内召し合わせ框44の上端部に取り付けられた場合に、金属框材441の室内側中空部441dの下部に配置される。
【0045】
室内側箱状部62は、上方側が開放し、室外側X1が、室外側箱状部61に連通する。下端キャップ6が内召し合わせ框44の下端部に取り付けられた場合には、
図3及び
図4に示すように、下端キャップ6の上端部65が、内召し合わせ框44の下端部の内部側に配置され、内召し合わせ框44の下端部において高さ方向の所定幅の範囲で水平方向に重なって配置される。
【0046】
これにより、下端キャップ6は、外観視において、下端キャップ6の上端部が水平に一直線状に視認されるように、内召し合わせ框44の樹脂框材442の下端部442gに取り付けられる。この状態においては、下端キャップ6の上端部65が水平に一直線状に視認された状態で配置されるため、スッキリとしたデザインとなり、意匠性を向上できる。
【0047】
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。本実施形態においては、樹脂框材442の上端部442fは、水平に一直線状に形成され、上端キャップ5の下端部55は、水平に一直線状に形成され、上端キャップ5は、外観視において、上端キャップ5の下端部55が水平に一直線状に視認されるように、樹脂框材442の上端部442fに取り付けられる。
【0048】
これにより、上端キャップ5の下端部55が水平に一直線状に視認された状態で配置されるため、スッキリとしたデザインとなり、意匠性を向上できる。また、樹脂框材442の上端部442fは、水平に一直線状に形成され、上端キャップ5の下端部55は、水平に一直線状に形成されている。そのため、樹脂框材442の上端部442f及び上端キャップ5の下端部55に、切り欠きや段差等を形成するための追加の加工を必要としないため、製造コストを低減できる。
【0049】
また、本実施形態においては、樹脂框材442の下端部442gは、水平に一直線状に形成され、下端キャップ6の上端部65は、水平に一直線状に形成され、下端キャップ6は、外観視において、下端キャップ6の上端部65が水平に一直線状に視認されるように、樹脂框材442の下端部442gに取り付けられる。
【0050】
これにより、下端キャップ6の上端部65が水平に一直線状に視認された状態で配置されるため、スッキリとしたデザインとなり、意匠性を向上できる。また、樹脂框材442の下端部442gは、水平に一直線状に形成され、下端キャップ6の上端部65は、水平に一直線状に形成されている。そのため、樹脂框材442の下端部442g及び下端キャップ6の上端部65に、切り欠きや段差等を形成するための追加の加工を必要としないため、製造コストを低減できる。
【0051】
また、本実施形態においては、金属框材441は、金属材料で形成され、樹脂框材442は、樹脂材料で形成される。そのため、内召し合わせ框44は、金属框材441の室内側X2に、樹脂框材442を取り付けた複合構造を有する。これにより、断熱性及び防露性に優れる。
【0052】
また、本実施形態においては、外障子3及び内障子4は、引き違い可能に構成され、内召し合わせ框44は、外障子3と内障子4との召し合わせ部分に配置される召し合わせ縦框である。ここで、引き違い窓1において、外障子3と内障子4との召し合わせ部分は、左右方向の中央に位置するため、視認されやすい。そのため、外障子3と内障子4との召し合わせ部分の内召し合わせ框44において上端部及び下端部の意匠性を向上させることで、引き違い窓1全体の意匠性を向上できる。
【0053】
また、本実施形態においては、下端キャップ6は、内召し合わせ框44の下端部に取り付けられる。ここで、内召し合わせ框44の下端部は、使用者の目線が下方側を向きやすいため、内召し合わせ框44の上端部よりも、視認されやすい。そのため、内召し合わせ框44の下端部に取り付けられる下端キャップ6における意匠性を向上させることは有用性が高い。
【0054】
以上、本開示の好ましい一実施形態について説明したが、本開示は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
【0055】
例えば、前記実施形態においては、端部キャップ(上端キャップ5、下端キャップ6)の端部を、縦框(内召し合わせ框44)の樹脂框材442(室内側縦材)の端部の一部に重なるように配置したが、これに限定されない。端部キャップ(上端キャップ5、下端キャップ6)の端部を、縦框(内召し合わせ框44)の樹脂框材442(室内側縦材)の端部に突き当てて配置してもよい。
【0056】
前記実施形態においては、上端キャップ5及び下端キャップ6の両方を設けたが、これに限定されない。上端キャップ5及び下端キャップ6のいずれか一方のみを設けてもよい。
【符号の説明】
【0057】
1 引き違い窓(障子)、2 枠体、3 外障子、4 内障子、5 上端キャップ(端部キャップ)、6 下端キャップ6(端部キャップ)、40 框体、44 内召し合わせ框(召し合わせ縦框、縦框)、55 下端部(端部)、65 上端部(端部)、441 金属框材(室外側縦材)、442 樹脂框材(室内側縦材)、442f 上端部(端部)、442g 下端部(端部)