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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023027948
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20230224BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021133325
(22)【出願日】2021-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】513056101
【氏名又は名称】フリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】竹田 祥
(72)【発明者】
【氏名】増田 茂樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】プロジェクトにおける工数管理のためのシステムにおいて、各ユーザの予定工数と工数実績を容易に確認・管理するプログラム、情報処理装置及び方法を提供する。
【解決手段】プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、記憶部に記憶されたプロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報から、要員が従事する1または複数のプロジェクトにおける作業内容を特定するステップと、勤怠に関する情報から特定した作業内容の工数を算出し、勤怠に関する情報において設定されている勤務時間に対応する工数として登録するステップと、登録した工数の情報に基づき、所定のタイミングで、登録した工数のチェックを行うステップと、チェックの結果が正当ではない場合、ユーザにアラートを行うステップと、勤怠に関する情報と登録した工数との差分について、所定の項目で補完するステップと、を含む。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、
前記記憶部は、プロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報を記憶しており、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記勤怠に関する情報から、当該要員が従事する1または複数のプロジェクトにおける作業内容を特定するステップと、
前記勤怠に関する情報から前記特定した前記作業内容の工数を算出し、前記勤怠に関する情報において設定されている勤務時間に対応する工数として登録するステップと、
前記登録した工数の情報に基づき、所定のタイミングで、前記登録した前記工数のチェックを行うステップと、
前記行った前記チェックの結果が正当ではない場合、ユーザにアラートを行うステップと、
前記勤怠に関する情報と、前記登録した工数との差分について、所定の項目で補完するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記チェックを行うステップにおいて、前記プログラムは、
前記所定のタイミングとして、前記要員、又は前記プロジェクトの管理者が指定した曜日、週末、月末のいずれかのタイミングに、前記チェックを行う、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記ユーザにアラートを行うステップにおいて、前記プログラムは、
前記アラートを行う対象のユーザとして、前記要員、前記プロジェクトの管理者の少なくともいずれかに対し、前記要員の勤怠と工数とに齟齬がある旨のアラートを行う、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記チェックを行うステップにおいて、前記プログラムは、
前記要員の勤務日において、前記工数の登録がない日を検出する、請求項1から3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項5】
前記チェックを行うステップにおいて、前記プログラムは、
前記勤怠の情報において設定されている勤務時間内に、前記工数が登録されていない時間がある日を検出する、請求項1から4のいずれかに記載のプログラム。
【請求項6】
前記所定の項目で補完するステップにおいて、前記プログラムは、
前記所定の項目として、前記要員について、ネットワーク上に登録されているカレンダー、またはスケジュールの情報から実績情報を抽出し、補完する、請求項1から5のいずれかに記載のプログラム。
【請求項7】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記所定の項目で補完するステップにおいて補完した結果についてのチェックを行うステップと、
前記補完した結果についてのチェックの結果、前記要員の勤怠に関する情報と前記補完した工数とに齟齬がある場合に、前記要員、前記プロジェクトの管理者の少なくともいずれかに当該齟齬がある旨を通知するステップと、
前記要員、前記プロジェクトの管理者の少なくともいずれかに対し前記齟齬がある日において工数の入力を促す旨を通知するステップと、を実行させる、請求項1から6のいずれかに記載のプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータは、前記プロセッサに、さらに、
前記所定の項目で補完するステップにおいて補完した結果を、前記要員、前記プロジェクトの管理者の少なくともいずれかに提示するステップと、
前記提示した前記結果に対する、前記要員、前記プロジェクトの管理者の少なくともいずれかから確認のための入力操作を受け付けるステップと、を実行させる、請求項1から6のいずれかに記載のプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータは、前記プロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報を、前記コンピュータにより提供される人事労務サービス、または外部のシステムにより提供される人事労務サービスとの連携により取得し、前記記憶部に記憶する、請求項1から8のいずれかに記載のプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータは、前記記憶部に、
勤怠に関する情報と工数の情報とを関連付けた学習済みモデルを記憶させており、
前記学習済みモデルは、勤怠の情報と工数の情報とを入力として受け付けると、前記勤怠の情報と前記工数の情報とにおける差分を補完した結果を出力するものであり、
前記所定の項目で補完するステップにおいて、前記プログラムは、
前記勤怠の情報と、登録した工数の情報と、前記学習済みモデルと、に基づいて、前記登録した工数との差分について、所定の項目で補完する、請求項1から9のいずれかに記載のプログラム。
【請求項11】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、
前記記憶部は、プロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報を記憶しており、
前記情報処理装置は、前記制御部が、
前記勤怠に関する情報から、当該要員が従事する1または複数のプロジェクトにおける作業内容を特定するステップと、
前記勤怠に関する情報から前記特定した前記作業内容の工数を算出し、前記勤怠に関する情報において設定されている勤務時間に対応する工数として登録するステップと、
前記登録した工数の情報に基づき、所定のタイミングで、前記登録した前記工数のチェックを行うステップと、
前記行った前記チェックの結果が正当ではない場合、ユーザにアラートを行うステップと、
前記勤怠に関する情報と、前記登録した工数との差分について、所定の項目で補完するステップと、を実行する、情報処理装置。
【請求項12】
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータによって実行される方法であって、
前記記憶部は、プロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報を記憶しており、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記勤怠に関する情報から、当該要員が従事する1または複数のプロジェクトにおける作業内容を特定するステップと、
前記勤怠に関する情報から前記特定した前記作業内容の工数を算出し、前記勤怠に関する情報において設定されている勤務時間に対応する工数として登録するステップと、
前記登録した工数の情報に基づき、所定のタイミングで、前記登録した前記工数のチェックを行うステップと、
前記行った前記チェックの結果が正当ではない場合、ユーザにアラートを行うステップと、
前記勤怠に関する情報と、前記登録した工数との差分について、所定の項目で補完するステップと、を実行する、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクトに従事する要員の勤怠に関する情報を管理するシステムが知られている。
【0003】
特許文献1には、各種業務毎の予算の集計、並びに、その業務にかかる総費用の集計をリアルタイム行うことが可能な業務原価算出システムについての技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-185157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、各種業務毎の業務内容を所定の分類項目に従って予め登録しておき、分類された各々の業務内容等に基づいて、各種業務の担当者毎の業務原価を算出する技術、および登録情報に基づいて、日々の業務における日報申告時間と出社時刻から退社時刻までの勤務時間との分析照合を行う技術が記載されている。しかし、特許文献1の技術は、日報と勤務時間とに差異がある場合、ユーザそれぞれから差異を補完するための情報を受け付ける必要がある。そのため、特許文献1の技術を利用してユーザそれぞれの予定工数と工数実績とを管理すると、情報の入力が煩雑になるおそれがある。
【0006】
そこで、本開示では、プロジェクトにおける工数管理のためのシステムにおいて、各ユーザの予定工数と工数実績を容易に確認・管理することを可能にする技術について説明する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態によると、プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、記憶部は、プロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報を記憶しており、プログラムは、プロセッサに、勤怠に関する情報から、当該要員が従事する1または複数のプロジェクトにおける作業内容を特定するステップと、勤怠に関する情報から特定した作業内容の工数を算出し、勤怠に関する情報において設定されている勤務時間に対応する工数として登録するステップと、登録した工数の情報に基づき、所定のタイミングで、登録した工数のチェックを行うステップと、行ったチェックの結果が正当ではない場合、ユーザにアラートを行うステップと、勤怠に関する情報と、登録した工数との差分について、所定の項目で補完するステップと、を実行させる、プログラムが提供される。
【0008】
本開示の一実施形態によると、制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、記憶部は、プロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報を記憶しており、情報処理装置は、制御部が、勤怠に関する情報から、当該要員が従事する1または複数のプロジェクトにおける作業内容を特定するステップと、勤怠に関する情報から特定した作業内容の工数を算出し、前記勤怠に関する情報において設定されている勤務時間に対応する工数として登録するステップと、登録した工数の情報に基づき、所定のタイミングで、登録した工数のチェックを行うステップと、行ったチェックの結果が正当ではない場合、ユーザにアラートを行うステップと、勤怠に関する情報と、登録した工数との差分について、所定の項目で補完するステップと、を実行する、情報処理装置が提供される。
【0009】
また、本開示の一実施形態によると、プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータによって実行される方法であって、記憶部は、プロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報を記憶しており、方法は、プロセッサが、勤怠に関する情報から、当該要員が従事する1または複数のプロジェクトにおける作業内容を特定するステップと、勤怠に関する情報から特定した作業内容の工数を算出し、勤怠に関する情報において設定されている勤務時間に対応する工数として登録するステップと、登録した工数の情報に基づき、所定のタイミングで、登録した工数のチェックを行うステップと、行ったチェックの結果が正当ではない場合、ユーザにアラートを行うステップと、勤怠に関する情報と、登録した工数との差分について、所定の項目で補完するステップと、を実行する、方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、プロジェクトにおける工数管理のためのシステムにおいて、各ユーザの予定工数と工数実績を容易に確認・管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】工数管理システム1の全体の構成を示す図である。
図2】実施の形態1の工数管理システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態1の工数管理システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。
図4】サーバ20が記憶するユーザ情報データベース2021、勤怠情報データベース2022、プロジェクト情報データベース2023のデータ構造の例を示す図である。
図5】実施の形態1の工数管理システム1による各要員の工数管理のための処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
図6】工数管理システム1における工数の確認時の画面例を示す図である。
図7】工数管理システム1における工数の追加入力時の画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0013】
<概要>
以下、本開示に係る工数管理システムについて説明する。この工数管理システムは、ユーザに対して、プロジェクトに係る工数入力、および工数の管理等をオンライン上で行うためのサービスを提供するためのシステムである。昨今、1つのプロジェクトに対し複数の企業が参画すること、プロジェクトに係る工数管理をオンライン上で行うことが浸透してきている。管理者、あるいは従業者の所有する端末から必要事項を入力されることによりプロジェクトに係る工数の登録を受け付け、管理する。
しかし、従来の工数管理システムは、必要な各種情報、例えば、プロジェクトに係る要員、工数・工期、必要なスキル等の情報は、ユーザ自身が入力する必要がある。そのため、仮に入力された情報に齟齬(例えば、予定と実績とが異なる等)がある場合等に、ユーザは自身の予定等を手動で確認する必要がある。そのため、複数のプロジェクトに係る工数を管理する場合、情報の入力・確認が煩雑になり、入力事項の抜け漏れにもつながるおそれがある。
また、昨今では、PC(Personal Computer)だけでなく、スマートフォン等のモバイル端末に対応することも浸透しているため、モバイル端末に対応したインタフェースを提供することも求められている。
本開示の目的は、プロジェクトにおける工数管理のためのシステムにおいて、各ユーザの予定工数と工数実績を容易に確認・管理することを可能にすることにある。
【0014】
そこで、本開示に係る工数管理システム1では、プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、記憶部は、プロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報を記憶しており、プログラムは、プロセッサに、勤怠に関する情報から、当該要員が従事する1または複数のプロジェクトにおける作業内容を特定するステップと、勤怠に関する情報から特定した作業内容の工数を算出し、勤怠に関する情報において設定されている勤務時間に対応する工数として登録するステップと、登録した工数の情報に基づき、所定のタイミングで、登録した工数のチェックを行うステップと、行ったチェックの結果が不整合である場合、ユーザにアラートを行うステップと、勤怠に関する情報と、登録した工数との差分について、所定の項目で補完するステップと、を実行させる、プログラムを提供する。
【0015】
<第1の実施の形態>
以下、工数管理システム1について説明する。以下の説明では、例えば、端末装置10がサーバ20へアクセスすることにより、サーバ20が、端末装置10で画面を生成するための情報を応答する。端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成し表示する。
【0016】
<1 工数管理システム1の全体構成>
図1は、工数管理システム1の全体の構成を示す図である。図1に示すように、工数管理システム1は、複数の端末装置(図1では、端末装置10A及び端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。
【0017】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。ここで、ユーザとは、端末装置10を使用して工数管理システム1の機能である工数入力、工数の予実管理等を行う者であり、例えばプロジェクトの管理者、プロジェクトに従事する要員(作業者)等をいう。端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現される。この他、端末装置10は、例えば移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末であるとしてもよい。
【0018】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0019】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、キーボードや、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0020】
サーバ20は、工数入力・管理に係る一連の処理を管理する装置である。サーバ20は、記憶部にプロジェクトに関する情報、プロジェクトを構成する要員の勤怠の情報等を登録させている。サーバ20は、記憶部に登録されているプロジェクトに関する情報、各要員の勤怠の情報から、プロジェクトを構成する要員の各作業の工数を算出し、各要員の勤務時間に対応する工数を登録する。サーバ20は、登録した工数の情報を、所定のタイミングでチェックし、勤務予定時間と登録された工数との差異を確認する。サーバ20は、当該確認された齟齬に対し、対象となる要員、または当該要員の管理者等にアラートを提示しつつ、当該確認された差異を補完する処理を行う。
【0021】
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0022】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0023】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1の工数管理システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(キーボード1301及びマウス1302を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、ディスプレイ150と、記憶部170と、制御部180とを含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0024】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0025】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0026】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部180へ与える。
【0027】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、キーボード1301と、マウス1302とを含む。なお、操作受付部130は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する、タッチスクリーンとして構成してもよい。
【0028】
キーボード1301は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。キーボード1301は、文字入力を行う装置であり、入力された文字情報を入力信号として制御部180へ出力する。
【0029】
マウス1302は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。マウス1302は、ディスプレイ150に表示されている表示物を選択等するためのポインティングデバイスであり、画面上で選択された位置情報と、ボタン押下されていることを示す情報とを入力信号として制御部180へ出力する。
【0030】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部180へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0031】
ディスプレイ150は、制御部180の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0032】
記憶部170は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部170は、ユーザ情報1701を記憶する。
【0033】
ユーザ情報1701は、端末装置10を使用して工数管理システム1の機能である工数入力・管理等を行うユーザの情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)、ユーザの名称、ユーザの年齢、ユーザの性別、ユーザの役職、ユーザが予定を登録しているカレンダー、SNS(Social Network Service)及び作業に使用するWebサービス等にアクセスするためのURLの情報等が含まれる。
【0034】
制御部180は、記憶部170に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部180は、例えば予め端末装置10にインストールされているアプリケーションである。制御部180は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部1801と、送受信部1802と、データ処理部1803と、報知制御部1804としての機能を発揮する。
【0035】
入力操作受付部1801は、キーボード1301等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
【0036】
送受信部1802は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0037】
データ処理部1803は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0038】
報知制御部1804は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。報知制御部1804は、表示画像をディスプレイ150に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
【0039】
制御部180は、記憶部170に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部180は、例えば予め端末装置10にインストールされているアプリケーションである。制御部180は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部1801と、送受信部1802と、データ処理部1803と、報知制御部1804としての機能を発揮する。
【0040】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、実施の形態1の工数管理システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0041】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0042】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、ユーザ情報データベース2021と、勤怠情報データベース2022と、プロジェクト情報データベース2023等を記憶する。
【0043】
ユーザ情報データベース2021は、工数管理システム1において、プロジェクトを構成する要員であり、工数入力・管理等を行うユーザに関する各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0044】
勤怠情報データベース2022は、工数管理システム1において、プロジェクトを構成する要員の勤怠情報について、予め記憶部202に登録されている各種情報、または、ユーザにより入力された勤怠に関する各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
ある局面において、サーバ20は、連携する勤怠管理サービス等を提供するソフトウェア、アプリケーション、プログラム等から各要員の勤怠に関連する情報を取得し、勤怠情報データベース2022に保持してもよい。このとき、連携するソフトウェア、アプリケーション、プログラム等は、システム1とは異なる外部のシステムに備えられているものでもよいし、システム1の内部に備えられているものでよい。
また、サーバ20は、ある局面において、各要員がネットワーク上で登録しているカレンダーと連携し、当該情報を取得し、勤怠情報データベース2022に保持してもよい。
【0045】
プロジェクト情報データベース2023は、工数管理システム1において、各プロジェクトについて、予め記憶部202に登録されている各種情報、または、ユーザにより入力されたプロジェクトに関する各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
ある局面において、サーバ20は、連携するプロジェクト管理サービス等を提供するソフトウェア、アプリケーション、プログラム等からプロジェクトに関連する情報を取得し、プロジェクト情報データベース2023に保持してもよい。このとき、連携するソフトウェア、アプリケーション、プログラム等は、システム1とは異なる外部のシステムに備えられているものでもよいし、システム1の内部に備えられているものでよい。
【0046】
また、ある局面において、工数管理システム1は、外部の人事労務サービスを提供するソフトウェア等と連携してもよい。サーバ20は、工数管理システム1により登録された工数の情報を、当該人事労務システムに送信することで、各プロジェクト、及び各ユーザに係る人件費等を算出してもよい。
ここで、工数の情報とは、例えばあるプロジェクト(システム構築、サービスの提供、建築等)を完成させるために要する作業と所要時間(例えば、2時間、等)との積で表される値であり、「作業・時間」という単位で示す。このとき、所要時間の項目は、1か月分の作業時間(1日8時間、20日勤務として160時間)を単位時間としてもよいし、「作業・月」といった単位で示してもよい。また、工数の情報は、プロジェクトに要する人員と所要期間の積である、「人・月」で示しても良い。これにより、プロジェクトを管理するユーザは、各作業においてどの程度の費用がかかるのか等を把握することができる。また、プロジェクトに従事するユーザは、プロジェクトにおける各種作業において、作業時間と併せた情報で管理することで、自身の勤務管理を容易に行うことができる。
これにより、プロジェクトを管理するユーザは、プロジェクトの人員だけでなく、それに係る人件費等の情報を一括で簡易的に管理することができる。
【0047】
制御部203は、サーバ20のプロセッサがプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、ユーザ情報取得モジュール2033、プロジェクト情報取得モジュール2034、勤怠情報取得モジュール2035、勤怠情報記憶モジュール2036、作業内容特定モジュール2037、工数算出モジュール2038、工数登録モジュール2039、工数チェックモジュール2040、アラート提示モジュール2041、工数補完モジュール2042に示す機能を発揮する。
【0048】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0049】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0050】
ユーザ情報取得モジュール2033は、工数管理システム1を使用するユーザから、ユーザに関する各種情報を取得する処理を制御する。ユーザに関する各種情報とは、ユーザの氏名、年齢、性別、役職、予定を登録しているカレンダー、SNS及び作業に使用するWebサービス等にアクセスするためのURL等の情報を含む。ユーザ情報取得モジュール2033は、取得したユーザに関する情報を、ユーザ情報データベース2021へ格納する、
【0051】
プロジェクト情報取得モジュール2034は、工数管理システム1を使用するユーザから、プロジェクトに関する情報等を取得する処理を制御する。ここで、プロジェクトに関する情報は、例えば、下記を含む。
・プロジェクトにおける各作業の作業内容
・プロジェクトを構成する要員
・プロジェクトの工期(納期、想定所要時間等)
他にも、プロジェクト情報取得モジュール2034は、プロジェクトに関連するタグの情報を取得してもよい。
ここで、プロジェクトに関連するタグは、例えば、プロジェクトにおいて使用される開発言語、必要スキル等の情報を含む。プロジェクト情報取得モジュール2034は、取得したプロジェクトに関する各種情報を、プロジェクト情報データベース2023へ格納する。
【0052】
勤怠情報取得モジュール2035は、工数管理システム1を使用するユーザから、ユーザの勤怠に関する情報を取得する処理を制御する。勤怠に関する情報は、例えば、下記を含む。
・各ユーザが勤務する予定の日付
・各ユーザの、勤務予定日における勤務時間
・各ユーザがアサインされているプロジェクトの情報
勤怠情報取得モジュール2035がユーザの勤怠の情報を取得する手段は限られない。例えば、勤怠情報取得モジュール2035は、ユーザのスケジュール等の情報を取得する際、インターネット上のカレンダー等から当該情報を取得しても良いし、連携するサービスを提供する外部のソフトウェア等により予め記憶部に保持している情報を取得することとしてもよい。
【0053】
ある局面において、勤怠情報取得モジュール2035は、ユーザの各勤務日における詳細なスケジュールの情報を取得してもよい。例えば、所定のユーザの一日における詳細な作業予定等の情報を取得してもよい。
【0054】
勤怠情報記憶モジュール2036は、工数管理システム1を使用するユーザから取得した勤怠に関する情報を、記憶部に記憶する処理を制御する。
【0055】
作業内容特定モジュール2037は、工数管理システム1において取得したプロジェクトに関する情報、およびユーザの勤怠に関する情報から、当該ユーザが従事するプロジェクトにおける作業内容を特定する処理を制御する。具体的には、作業内容特定モジュール2037は、取得したユーザの勤怠の情報と、プロジェクトに関する情報とを参照する。ここで、参照する内容としては、例えば、下記を含む。
・ユーザのアサインプロジェクトの情報と、プロジェクトの構成要員の情報
・ユーザの勤務日、および勤務時間とプロジェクトの作業内容および工数の情報
(このとき、作業内容として、工程の情報、会議、打合せの情報を含んでもよい)
作業内容特定モジュール2037は、参照したユーザの勤怠の情報と、プロジェクトに関する情報とに基づいて、ユーザが従事するプロジェクトにおける作業内容を特定する。
【0056】
ある局面において、勤怠情報取得モジュール2035がユーザの各勤務日における詳細なスケジュールの情報を取得している場合に、当該スケジュールに含まれる情報(例えば、タイトル、作業予定時間等)と、プロジェクトにおける作業内容、工数の情報とを参照することで、作業内容を特定してもよい。
【0057】
工数算出モジュール2038は、工数管理システム1において、作業内容特定モジュール2037が特定したユーザの作業内容の情報に基づいて、各ユーザの各プロジェクトにおける工数を算出する処理を制御する。具体的には、工数算出モジュール2038は、特定した作業内容に設定されている工数の情報を参照し、各ユーザの勤務時間内に対応する工数の情報を算出する。このとき、工数算出モジュール2038は、各ユーザの工数の情を、プロジェクトごとに算出してもよい。例えば、特定のユーザが、1人で複数プロジェクトを掛け持ちしている場合は、従事するプロジェクトそれぞれについての工数を算出してもよい。
【0058】
工数登録モジュール2039は、工数管理システム1において、工数算出モジュール2038が算出した各ユーザの勤怠に対応する工数の情報を記憶部に登録する処理を制御する。
【0059】
工数チェックモジュール2040は、工数管理システム1において、工数登録モジュール2039により登録された、各ユーザの勤怠に対応する工数の情報をチェックする処理を制御する。具体的には、工数チェックモジュール2040は、工数の情報をチェックする処理として、各ユーザの勤怠において、勤務時間と設定されている時間と、算出した工数の時間とが合致しているか(整合性)を確認する。例えば、所定の日付において、ユーザが8時間勤務予定(休憩含)として登録していた場合に、当日のユーザの作業予定から当日ユーザが従事する各作業の工数を参照し、当該勤務時間を充足するように工数が登録されているかを判断する。ある局面において、工数チェックモジュール2040は、勤務時間と工数とに齟齬がある(勤務時間に対し登録されている工数が少ない)等の場合に、所定の処理を実行してもよい。所定の処理は、例えば、下記を含む。
齟齬がある情報をアラート提示モジュール2041に送信する。
齟齬があるデータにフラグを立てる。
齟齬があるデータのみ一時ファイルに保存し、アラート提示モジュール2041が読み出す。
これにより、ユーザは、勤務時間として設定している時間と、実際の作業工数とにおける齟齬を確認することができる。
【0060】
アラート提示モジュール2041は、工数チェックモジュール2040により工数の情報をチェックした結果、ユーザの勤務時間と、登録した工数とに齟齬がある場合に、ユーザ、当該ユーザの管理者、プロジェクトの管理者の少なくともいずれかに対し、アラートを端末装置10に送信する処理を制御する。このとき、アラートとしては、ユーザに所定の通知を送信する態様でも、工数管理システム等のメニュー上にアラート表示させる態様でもよく、限定されない。
【0061】
工数補完モジュール2042は、工数チェックモジュール2040により工数の情報をチェックした結果、ユーザの勤務時間と、登録した工数とに齟齬がある場合に、その差分を補完する処理を制御する。具体的には、工数補完モジュール2042は、ユーザがネットワーク上に登録したカレンダー、またはスケジュールの情報から実績情報をスクレイビングにより抽出し、登録した工数の情報と参照する。その後、当該抽出した実績情報に対応する工数が、勤務時間内に登録されていなかった場合に、当該実績情報を登録することにより、差分を補完する。ここで、差分を補完する処理は例えば、下記を含む。
・勤怠として登録がないが、スケジュールに該当する時間に対応する工数の情報が記載されている場合に、当該情報を抽出し勤怠情報に補完する処理
・登録された工数より勤怠が少なく、勤務すべき時間の勤怠情報がない場合に、勤怠情報を工数に対応する時間分補完する処理
・登録された工数より勤怠が多い場合に、過剰分の勤怠情報を補完する処理
(例えば、本来休みなのに出勤にしていた場合等)
上記処理は、補完の処理を実行する前に、ユーザに提示し、確認のための入力操作を受け付けることとしてもよい。
これにより、ユーザは、外部のシステム等に記憶している実績、スケジュール等の情報に基づいて、工数の情報を補完することができるため、自身の記憶を頼りに手動で入力する必要がなくなり、容易に工数管理ができる。
【0062】
<2 データ構造>
図4は、サーバ20が記憶するユーザ情報データベース2021、勤怠情報データベース2022、プロジェクト情報データベース2023のデータ構造の例を示す図である。
【0063】
図4に示すように、ユーザ情報データベース2021のレコードのそれぞれは、項目「ユーザID」と、項目「氏名」と、項目「年齢」と、項目「性別」と、項目「役職」と、項目「予定登録先URL」と、項目「備考」等を含む。
【0064】
項目「ユーザID」は、工数管理システム1にて管理する工数等の情報の入力を行うユーザそれぞれを識別する情報である。
【0065】
項目「氏名」は、工数管理システム1にて管理する工数等の情報の入力を行うユーザの氏名を示す情報である。
【0066】
項目「年齢」は、工数管理システム1にて管理する工数等の情報の入力を行うユーザの年齢を示す情報である。
【0067】
項目「性別」は、工数管理システム1にて管理する工数等の情報の入力を行うユーザの性別を示す情報である。
【0068】
項目「役職」は、工数管理システム1にて管理する工数等の情報の入力を行うユーザの役職を示す情報である。具体的には、当該項目は、ユーザの役職として、例えば、下記を含む。
・一般社員(役職なし)
・主任
・係長
・グループ長
【0069】
項目「予定登録先URL」は、工数管理システム1にて管理する工数の情報の入力を行うユーザが予定・実績を登録しているURLを示す情報である。ユーザが予定・実績を登録しているURLは、例えば、下記を含む。
・インターネット上で同期しているカレンダーのURL
・連携する外部のスケジュール管理サービスにおいて登録した予定・実績を参照するURL
・連携する外部の人事労務サービスにおいて登録した予定・実績を参照するURL
・予定・実績を登録しているSNSを参照するためのURL
ある局面において、サーバ20は、上述したURLから情報を取得する際、スクレイビングにより、情報を取得することとしてもよい。
これにより、ユーザは、詳細情報を入力せずとも、簡易的に予定・実績の情報を取得することができる。
【0070】
項目「備考」は、工数管理システム1にて管理する工数等の情報の入力を行うユーザに関して、特記事項などがある場合に保持される情報である。
【0071】
図4に示すように、勤怠情報データベース2022のレコードのそれぞれは、項目「ユーザID」と、項目「勤務日付」と、項目「勤務時間」と、項目「アサインプロジェクト」と、項目「備考」等を含む。
【0072】
項目「ユーザID」は、工数管理システム1にて管理する工数等の情報の入力を行うユーザそれぞれを識別する情報である。
【0073】
項目「勤務日付」は、工数管理システム1にて管理する工数等の情報の入力を行うユーザの勤務日付に関する情報を識別する情報である。具体的には、ユーザが勤務する予定である日付を識別する情報を示す。例えば、ユーザID「U001」のユーザの勤務日付は「21/6/2」等であることを示す。
【0074】
項目「勤務時間」は、工数管理システム1にて管理する工数等の情報の入力を行うユーザの勤務時間に関する情報を識別する情報である。具体的には、項目「勤務時間」は、ユーザの各勤務日における勤務時間の情報を示す。このとき、勤務時間には休憩時間、移動時間等を含んでいても良いし、含んでいなくともよい。例えば、ユーザID「U001」のユーザの6/2における勤務時間は「9:00-17:00(8hr)」であることを示す。
【0075】
項目「アサインプロジェクト」は、工数管理システム1にて管理する工数等の情報の入力を行うユーザがアサインされているプロジェクトを識別する情報を示す。例えば、ユーザID「U001」のユーザのアサインプロジェクトは「P001,P003…」であることを示す。
【0076】
項目「備考」は、工数管理システム1にて管理する工数等の情報の入力を行うユーザの勤怠情報に特記事項がある場合に保持される情報である。
【0077】
図4に示すように、プロジェクト情報データベース2023のレコードのそれぞれは、項目「プロジェクトID」と、項目「プロジェクト内作業ID」と、項目「業務内容」と、項目「構成要員」と、項目「工数」と、項目「備考」等を含む。
【0078】
項目「プロジェクトID」は、工数管理システム1にて管理するプロジェクトに関する情報のそれぞれを識別する情報である。
【0079】
項目「プロジェクト内作業ID」は、工数管理システム1にて管理するプロジェクトにおける、各作業を識別するための情報である。具体的には、プロジェクトにおいて、複数の作業が構成されている場合(例えば、打合せ、事前調査、作業、報告等)に、各作業を識別するための情報である。
【0080】
項目「業務内容」は、工数管理システム1にて管理するプロジェクトの業務内容それぞれを識別する情報である。具体的には、当該項目は、各プロジェクトにおける業務の詳細の情報を示す。例えば、プロジェクトID「P001」のプロジェクト内作業ID「P001-1」における業務内容は「AキックオフMTG」であることを示す。
【0081】
項目「構成要員」は、工数管理システム1にて管理するプロジェクトを構成する要員の情報を示す情報である。
ある局面において、当該項目において、要員の名称ではなく、要員のユーザIDと紐づけて保持していてもよい。
【0082】
項目「工数」は、工数管理システム1にて管理するプロジェクトの各作業における工数を示す情報である。
【0083】
項目「備考」は、工数管理システム1にて管理するプロジェクトの情報において、特記事項などがある場合に保持される情報である。
【0084】
ある局面において、サーバ20は、各作業内容に関して「タグ」の情報を保持していてもよい。具体的には、「タグ」は、プロジェクトにおける開発言語の情報、プロジェクトの遂行に必要なスキルの情報等を示す。
【0085】
<3 動作>
以下、図5を参照しながら、第1の実施の形態における工数管理システム1による一連の処理について説明する。
【0086】
図5は、実施の形態1の工数管理システム1による各要員の工数管理のための処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【0087】
後述するステップS551の前処理として、ステップS550において、サーバ20の制御部203は、記憶部202に、プロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報を記憶する。具体的には、サーバ20の制御部203を構成する勤怠情報取得モジュール2035は、工数管理システム1を使用するユーザから、ユーザの勤怠に関する情報を取得する。勤怠に関する情報は、例えば、下記を含む。
・各ユーザが勤務する予定の日付
・各ユーザの、勤務予定日における勤務時間
・各ユーザがアサインされているプロジェクトの情報
勤怠情報取得モジュール2035がユーザの勤怠の情報を取得する手段は限られない。例えば、勤怠情報取得モジュール2035は、ユーザのスケジュール等の情報を取得する際、インターネット上のカレンダー等から当該情報を取得しても良いし、連携するサービスを提供する外部のソフトウェア等により予め記憶部に保持している情報を取得することとしてもよい。勤怠情報取得モジュール2035は、取得した勤怠の情報を、勤怠情報記憶モジュール2036に送信し、勤怠情報記憶モジュール2036は、受信した勤怠の情報を記憶部202に格納する。
このとき、制御部203は、プロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報を、サーバ20により提供される人事労務サービス、または外部のシステムにより提供される人事労務サービスとの連携により取得し、記憶部202に記憶してもよい。
【0088】
ステップS551において、サーバ20の制御部203は、勤怠に関する情報から、当該要員が従事する1または複数のプロジェクトにおける作業内容を特定する。具体的には、サーバ20を構成する作業内容特定モジュール2037は、取得したユーザの勤怠の情報と、プロジェクトに関する情報とを参照する。ここで、参照する内容としては、例えば、下記を含む。
・ユーザのアサインプロジェクトの情報と、プロジェクトの構成要員の情報
・ユーザの勤務日、および勤務時間とプロジェクトの作業内容および工数の情報
作業内容特定モジュール2037は、参照したユーザの勤怠の情報と、プロジェクトに関する情報とに基づいて、ユーザが従事するプロジェクトにおける作業内容を特定する。
【0089】
ある局面において、勤怠情報取得モジュール2035がユーザの各勤務日における詳細なスケジュールの情報を取得している場合に、当該スケジュールに含まれる情報(例えば、タイトル、作業予定時間等)と、プロジェクトにおける作業内容、工数の情報とを参照することで、作業内容を特定してもよい。
【0090】
ステップS552において、サーバ20の制御部203は、勤怠に関する情報から特定した作業内容の工数を算出し、勤怠に関する情報において設定されている勤務時間に対応する工数として登録する。具体的には、サーバ20の制御部203を構成する工数算出モジュール2038は、特定した作業内容に設定されている工数の情報を参照し、各ユーザの勤務時間内に対応する工数の情報を算出する。その後、サーバ20の制御部203を構成する工数登録モジュール2039は、工数管理システム1において、工数算出モジュール2038が算出した各ユーザの勤怠に対応する工数の情報を記憶部202に登録する。
【0091】
ステップS553において、サーバ20の制御部203は、登録した工数の情報に基づき、所定のタイミングで、登録した工数のチェックを行う。具体的には、サーバ20の制御部203を構成する工数チェックモジュール2040は、工数の情報をチェックする処理として、各ユーザの勤怠において、勤務時間と設定されている時間と、算出した工数の時間とが合致しているかを確認する。例えば、所定の日付において、ユーザが8時間勤務予定(休憩含)として登録していた場合に、当日のユーザの作業予定から当日ユーザが従事する各作業の工数を参照し、当該勤務時間を充足するように工数が登録されているかを判断する。他にも、制御部203は、ユーザの勤務日において、工数の登録がない日を検出してもよい。
ここで、所定のタイミングは、例えば、要員、又はプロジェクトの管理者が指定した曜日、週末、月末のいずれかのタイミングであってよい。
【0092】
ステップS554において、サーバ20の制御部203は、行ったチェックの結果が不整合である場合、ユーザにアラートを行う。具体的には、サーバ20の制御部203を構成するアラート提示モジュール2041は、工数チェックモジュール2040により工数の情報をチェックした結果、ユーザの勤務時間と、登録した工数とに齟齬がある場合に、ユーザ、当該ユーザの管理者、プロジェクトの管理者の少なくともいずれかに対し、アラートを提示する。このとき、アラートとしては、ユーザに所定の通知を送信する態様でも、工数管理システム等のメニュー上にアラート表示させる態様でもよく、限定されない。
【0093】
ステップS501において、端末装置10の制御部180は、アラートをディスプレイ150に表示する等によりユーザに提示する。このとき表示の態様としては、画面にポップアップで表示しても良いし、特定の色、音声でアラートを表示してもよい。これら表示の態様はあらゆる態様でよく、限定されない。
【0094】
ステップS555において、サーバ20の制御部203は、勤怠に関する情報と、登録した工数との差分について、所定の項目で補完する。具体的には、サーバ20の制御部203を構成する工数補完モジュール2042は、ユーザがネットワーク上に登録したカレンダー、またはスケジュールの情報から実績情報をスクレイビングにより抽出し、登録した工数の情報と参照する。その後、当該抽出した実績情報に
対応する工数が、勤務時間内に登録されていなかった場合に、当該実績情報を登録することにより、差分を補完する。
【0095】
ある局面において、制御部203は、勤怠に関する情報と、登録した工数との差分について、学習済みモデルにより補完してもよい。例えば、サーバ20は、記憶部202に、勤怠に関する情報と、工数に関する情報とを関連付けた学習済みモデルを記憶させていてもよい。具体的には、勤怠に関する情報に含まれる勤務日、勤務時間、作業内容等の情報と、工数の情報に含まれる作業日時、作業時間等の情報とを関連付ける。サーバ20は、勤怠の情報と、工数の情報とを受け付けると、学習済みモデルを参照し、勤怠の情報と工数の情報とを関連付け、勤怠の情報の勤務時間帯に対応する工数の情報を補完する。
このような機械学習モデルは、制御部203の機能として行われた機械学習により生成してもよく、他の装置により機械学習が行われた結果生成された機械学習モデルを取得してもよい。このような機械学習は、所定の教師データを使用した教師あり機械学習により行われてもよく、教師なし機械学習により行われてもよく、ディープラーニングにより行われてもよい。また、学習済みモデルによる評価結果を、後にユーザの入力による結果と対比し、さらなる機械学習による学習結果をマージするアグリゲーション処理を行ってもよい。
これにより、ユーザは、学習済みモデルを利用し、正確に勤怠の過不足を補完することができる。
【0096】
ある局面において、制御部203は、補完した結果についてのチェックを行い、補完した結果についてのチェックの結果、ユーザの勤怠に関する情報と保管した工数とに齟齬がある場合に、プロジェクトの管理者に当該齟齬がある旨を通知し、対象のユーザに対し齟齬がある日において工数の入力を促す旨を通知してもよい。
【0097】
ある局面において、制御部203は、補完した結果を、要員、プロジェクトの管理者の少なくともいずれかに提示し、提示した結果に対する、要員、プロジェクトの管理者の少なくともいずれかから確認のための入力操作を受け付けてもよい。このとき、制御部203は、要員、プロジェクトの管理者の少なくともいずれかから、下記を含む操作を受け付けてもよい。
・補完した項目を承認する操作
・補完した項目を承認しない操作
・補完した一部の項目を承認し、一部の項目を承認しない操作
・補完する元となる情報の取得先を指定する操作
この時、制御部203は、補完した項目を承認しない場合に、当該要員、プロジェクトの管理者の少なくともいずれかに対し、修正入力を促す通知などを表示してもよい。
【0098】
これにより、ユーザは、外部のシステム等に記憶している実績、スケジュール等の情報に基づいて、工数の情報を補完することができるため、自身の記憶を頼りに手動で入力する必要がなくなり、容易に工数管理ができる。
【0099】
上記、端末装置10とサーバ20とで各種信号をやりとりする態様で説明したが、本開示における処理はこれに限られない。例えば、上記説明した処理は、全て端末装置10の制御部180により処理されてもよい。その際、端末装置10の制御部180を構成する入力操作受付部1801、送受信部1802、データ処理部1803、報知制御部1804が、サーバ20を構成する各モジュールの役割を担ってもよい。また、端末装置10の制御部180に、サーバ20の制御部を構成する各モジュールの制御を担うモジュールが構成されていてもよい。
これにより、ユーザは、各自の所有する端末で一貫して工数の抽出・登録を行うことができる。
【0100】
<4 画面例>
以下、図6および図7を参照しながら、工数管理システム1によるユーザの工数入力・管理処理の画面例について説明する。
【0101】
図6は、工数管理システム1における工数の確認時の画面例を示す図である。
【0102】
図6に示すように、端末装置10のディスプレイ150には、ステータス表示部601と、一括登録ボタン602と、カレンダー表示部603とが表示されている。
ステータス表示部601において、端末装置10の制御部180は、工数管理システムにおける、各ユーザの工数登録のステータス等を当該画面に表示する。具体的には、制御部180は、ステータス表示部601において、例えば、下記を表示する。
・カレンダー表示部603に表示する日付を週単位、月単位で表示するかを選択するボタン
・現在ディスプレイ150に表示されている期間の情報
・現在日付の登録情報を表示するボタン
・選択した日付において登録されている工数の合計時間
これにより、ユーザは、現在どの日付の工数を登録しようとしているかを、直感的に確認することができる。
【0103】
一括登録ボタン602において、端末装置10の制御部180は、工数管理システムにおける、ディスプレイ150に表示されている週・月の工数を一括で登録するためのボタンを表示する。具体的には、制御部180は、一括登録ボタン602がユーザにより押下される操作を受け付けると、対象の期間に含まれるすべての日付に対応する工数の情報を登録する処理を実行させる。このとき、工数の情報の登録方法としては、例えば、下記の方法であってもよい。
・ユーザに対し工数入力のための一覧画面を表示し、必要な項目の入力をユーザから受け付ける方法
・当該ボタンの押下に応答して、制御部180が対象の期間のユーザの予定、およびプロジェクトの情報を参照し、自動的に対応する日付の工数を登録する方法
これにより、ユーザは、各日付をいちいち確認せずとも、一括で工数の登録・管理を行うことができ、利便性が向上する。
【0104】
カレンダー表示部603において、端末装置10の制御部180は、工数管理システムにおける、登録されている工数等を確認・管理するための画面を表示する。具体的には、制御部180は、例えば、カレンダー等の態様で、ユーザの各日付における予定(勤務、休日等)およびその詳細(勤務日における詳細な予定等)を表示する。ある局面において、制御部180は、カレンダー以外の態様で、ユーザの各日付における予定等を表示してもよい。例えば、制御部180は、リスト(一覧)、グラフ等、あらゆる態様で当該情報を表示してもよい。
【0105】
ある局面において、制御部180は、特定の日付において、工数の登録が不足している(ユーザの勤務時間と登録工数とに齟齬がある)場合に、所定のアラート等を表示してもよい。例えば、画面上に工数の登録が不足している旨の通知、アイコン等をディスプレイ150表示してもよいし、工数の登録が不足している日付を所定の色、態様で表示してもよい。例えば、制御部180は、カレンダー表示部603に例示されるように、「不足時間です」とのコメントをユーザに提示してもよい。
これにより、ユーザは、指定した期間において、どの日付に工数が登録されているか、どの日付が工数の登録が不足しているか、等を視覚的に把握することができる。
このとき、制御部180は、工数の登録が不足している日付に関して、工数の情報を追加するためのボタンなどを表示してもよい。制御部180は、当該工数を追加するためのボタンをユーザが押下する操作を受け付けることに応答して、工数を追加入力するための画面をユーザに提示してもよい。また、制御部180は、当該ボタンをユーザが押下する操作を受け付けることに応答して、ユーザのスケジュール等の情報を参照し、自動的に工数を登録してもよい。
【0106】
図7は、工数管理システム1における工数の追加入力時の画面例を示す図である。
【0107】
図7に示すように、端末装置10のディスプレイ150には、ステータス表示部701と、プロジェクト情報表示部702と、作業ログ情報703と、工数登録・キャンセル部704とが表示されている。
ステータス表示部701において、端末装置10の制御部180は、工数管理システムにおいて、追加で工数を登録する日付におけるステータス等を当該画面に表示する。表示するステータスは、例えば、下記を含む。
・工数を追加で登録する日付
・工数の登録状況(現在の登録時間およびユーザの勤務時間)
【0108】
プロジェクト情報表示部702において、端末装置10の制御部180は、追加で工数を登録する対象となるプロジェクトの情報を表示する。具体的には、制御部180は、プロジェクト情報表示部702において、「選択」ボタンをユーザにより押下されると、工数を登録する対象となるプロジェクトの情報を表示する。このとき、ユーザに表示するプロジェクトの情報として、ユーザ情報に基づいて、ユーザがアサインされているプロジェクトの情報のみを表示してもよいし、記憶部に保持されている全てのプロジェクトの情報を表示してもよい。また、ユーザがアサインされているプロジェクトのうち、工数の情報として登録されていないプロジェクトのみを抽出し、当該画面に表示してもよい。
【0109】
制御部180は、表示するプロジェクトが選択されると、例えば、下記の情報をプロジェクトの詳細情報として表示する。
・プロジェクトにおける業務内容
・プロジェクトに付されているタグの情報
・プロジェクトの業務における工数
上記情報は、プロジェクトの情報を制御部180が参照することで表示されても良いし、ユーザにより入力されてもよい。
【0110】
ある局面において、制御部180は、プロジェクト情報表示部702に表示されている「不足時間を埋める」ボタンのユーザからの押下を受け付けると、プロジェクトの選択、工数の算出などの一連の処理を自動的に行ってもよい。
【0111】
作業ログ情報703において、端末装置10の制御部180は、工数を追加する候補となる作業の情報を表示する。具体的には、制御部180は、ユーザのスケジュール等の情報を参照し、その中で勤務時間にも関わらず、工数の情報として登録されていない情報を抽出する。制御部180は、抽出した作業の情報を、工数の情報と共に当該画面に表示する。このとき、制御部180は、追加で工数を登録する対象となる日付において、工数として登録されていない作業の情報を「今日の作業タグ」として、それ以外の日付、日付の情報が確認できない作業の情報を「記憶する作業タグ」として表示してもよい。
これにより、ユーザは登録している工数が不足している場合でも、詳細な予定、スケジュールを確認する必要がなくなり、より簡易に工数を確認・管理できる。
【0112】
工数登録・キャンセル部704において、端末装置10の制御部180は、上記プロジェクト情報表示部702、作業ログ情報703において入力、選択された工数の情報を登録する、又は破棄するためのボタン等を表示する。このとき、制御部180は、「続けて追加する」のチェックボックスにチェックが付されている場合、「保存」ボタンをユーザが押下することに応答して、入力内容をクリアした、同じ画面をユーザに提示する。
これにより、ユーザは、複数の日付、時間帯にわたり工数を追加する場合でも、画面の遷移を最小限にすることができる。
【0113】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、サーバ20は、記憶部202に、プロジェクトを構成する要員であるユーザの勤怠に関する情報をあらかじめ登録する。サーバ20は、記憶部202に登録されている、ユーザが従事する1または複数のプロジェクトにおける作業内容を特定する。サーバ20は、勤怠に関する情報から特定した作業内容の工数を算出し、勤怠に関する情報において設定されている勤務時間に対応する工数として記憶部202に登録する。サーバ20は、登録した工数の情報に基づき、所定のタイミングで、登録した工数のチェックを行う。サーバ20は、行ったチェックの結果が不整合である場合、ユーザにアラートを行う。端末装置10は、アラートをディスプレイに表示する等によりユーザに提示する。サーバ20は、勤怠に関する情報と、登録した工数との差分について、所定の項目で補完する。
これにより、ユーザはプロジェクト管理における、工数管理のためのシステムにおいて、各ユーザの予定工数と工数実績を容易に確認・管理することが可能となる。
【0114】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【0115】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
【0116】
(付記1)
プロセッサ29と、記憶部202とを備えるコンピュータ20によって実行されるプログラムであって、記憶部202は、プロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報を記憶しており(S550)、プログラムは、プロセッサ29に、勤怠に関する情報から、当該要員が従事する1または複数のプロジェクトにおける作業内容を特定するステップ(S551)と、勤怠に関する情報から特定した作業内容の工数を算出し、勤怠に関する情報において設定されている勤務時間に対応する工数として登録するステップ(S552)と、登録した工数の情報に基づき、所定のタイミングで、登録した工数のチェックを行うステップ(S553)と、行ったチェックの結果が正当ではない場合、ユーザにアラートを行うステップ(S554)と、勤怠に関する情報と、登録した工数との差分について、所定の項目で補完するステップ(S556)と、を実行させる、プログラム。
【0117】
(付記2)
チェックを行うステップ(S553)において、プログラムは、所定のタイミングとして、要員、又はプロジェクトの管理者が指定した曜日、週末、月末のいずれかのタイミングに、チェックを行う、付記1に記載のプログラム。
【0118】
(付記3)
ユーザにアラートを行うステップ(S554)において、プログラムは、アラートを行う対象のユーザとして、要員、管理者の少なくともいずれかに対し、要員の勤怠と工数とに齟齬がある旨のアラートを行う、付記1または2に記載のプログラム。
【0119】
(付記4)
チェックを行うステップ(S553)において、プログラムは、要員の勤務日において、工数の登録がない日を検出する、付記1から3のいずれかに記載のプログラム。
【0120】
(付記5)
チェックを行うステップ(S553)において、プログラムは、勤怠の情報において設定されている勤務時間内に、工数が登録されていない時間がある日を検出する、付記1から4のいずれかに記載のプログラム。
【0121】
(付記6)
所定の項目で補完するステップ(S556)において、プログラムは、所定の項目として、要員について、ネットワーク上に登録されているカレンダー、またはスケジュールの情報から実績情報をスクレイビングにより抽出し、補完する、付記1から5のいずれかに記載のプログラム。
【0122】
(付記7)
プログラムは、プロセッサ29に、さらに、所定の項目で補完するステップ(S556)において補完した結果についてのチェックを行うステップと、補完した結果についてのチェックの結果、要員の勤怠に関する情報と補完した工数とに齟齬がある場合に、要員、プロジェクトの管理者の少なくともいずれかに当該齟齬がある旨を通知するステップと、要員、プロジェクトの管理者の少なくともいずれかに対し齟齬がある日において工数の入力を促す旨を通知するステップと、を実行させる、付記1から6に記載のプログラム。
【0123】
(付記8)
コンピュータ20は、プロセッサ29に、さらに、所定の項目で補完するステップ(S556)において補完した結果を、要員、プロジェクトの管理者の少なくともいずれかに提示するステップと、提示した結果に対する、要員、プロジェクトの管理者の少なくともいずれかから確認のための入力操作を受け付けるステップと、を実行させる、付記1から6のいずれかに記載のプログラム。
【0124】
(付記9)
コンピュータ20は、プロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報を、コンピュータ20により提供される人事労務サービス、または外部のシステムにより提供される人事労務サービスとの連携により取得し、記憶部202に記憶する、付記1から8のいずれかに記載のプログラム。
【0125】
(付記10)
コンピュータ20は、記憶部202に、勤怠に関する情報と工数の情報とを関連付けた学習済みモデルを記憶させており、学習済みモデルは、勤怠の情報と工数の情報とを入力として受け付けると、勤怠の情報と前記工数の情報とにおける差分を補完した結果を出力するものであり、所定の項目で補完するステップ(S556)において、プログラムは、勤怠の情報と、登録した工数の情報と、学習済みモデルと、に基づいて、登録した工数との差分について、所定の項目で補完する、付記1から9のいずれかに記載のプログラム。
【0126】
(付記11)
制御部203と、記憶部202とを備える情報処理装置20であって、記憶部202は、プロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報を記憶しており(S550)、情報処理装置20は、制御部203が、勤怠に関する情報から、当該要員が従事する1または複数のプロジェクトにおける作業内容を特定するステップ(S551)と、勤怠に関する情報から特定した作業内容の工数を算出し、勤怠に関する情報において設定されている勤務時間に対応する工数として登録するステップ(S552)と、登録した工数の情報に基づき、所定のタイミングで、登録した工数のチェックを行うステップ(S553)と、行ったチェックの結果が正当ではない場合、ユーザにアラートを行うステップ(S554)と、勤怠に関する情報と、登録した工数との差分について、所定の項目で補完するステップ(S555)と、を実行する、情報処理装置20。
【0127】
(付記12)
プロセッサ29と、記憶部202とを備えるコンピュータ20によって実行される方法であって、記憶部202は、プロジェクトを構成する要員の勤怠に関する情報を記憶しており(S550)、方法は、プロセッサ29が、勤怠に関する情報から、当該要員が従事する1または複数のプロジェクトにおける作業内容を特定するステップ(S551)と、勤怠に関する情報から特定した作業内容の工数を算出し、勤怠に関する情報において設定されている勤務時間に対応する工数として登録するステップ(S552)と、登録した工数の情報に基づき、所定のタイミングで、登録した工数のチェックを行うステップ(S553)と、行ったチェックの結果が正当ではない場合、ユーザにアラートを行うステップ(S554)と、勤怠に関する情報と、登録した工数との差分について、所定の項目で補完するステップ(S556)と、を実行する、方法。
【符号の説明】
【0128】
10 端末装置、20 サーバ、80 ネットワーク、130 操作受付部、170 記憶部、1701 ユーザ情報、180 制御部、1801 入力操作受付部、1802 送受信部、1803 データ処理部、1804 報知制御部、22 通信IF、23 入出力IF、25 メモリ、26 ストレージ、29 プロセッサ、201 通信部、202 記憶部、2021 ユーザ情報データベース、2023 勤怠情報データベース、2023 プロジェクト情報データベース、203 制御部、2031 受信制御モジュール、2032 送信制御モジュール、2033 ユーザ情報取得モジュール、2034 プロジェクト情報取得モジュール、2035 勤怠情報取得モジュール、2036 勤怠情報記憶モジュール、2037 作業内容特定モジュール、2038 工数算出モジュール、2039 工数登録モジュール、2040 工数チェックモジュール、2041 アラート提示モジュール、2042 工数補完モジュール。


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7