(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023002801
(43)【公開日】2023-01-10
(54)【発明の名称】制御システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20221227BHJP
【FI】
H04Q9/00 311A
H04Q9/00 301D
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175229
(22)【出願日】2022-11-01
(62)【分割の表示】P 2018188276の分割
【原出願日】2018-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】原田 久美
(72)【発明者】
【氏名】田中 敬一
(72)【発明者】
【氏名】廣木 誠
(57)【要約】
【課題】機器を使用する際に、電力消費量の改善につなげることができる制御システムを提供する。
【解決手段】複数の機器と通信可能に接続された制御システム100であって、複数の機器の各々が属するグループを設定する設定部と、複数の機器のうち第1機器が第1条件を満たし、かつ、複数の機器のうち設定部によって第1機器と同一グループに設定された第2機器が第2条件を満たす場合に所定の制御を実行する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機器と通信可能に接続された制御システムであって、
前記複数の機器の各々が属するグループを設定する設定部と、
前記複数の機器のうち第1機器が第1条件を満たし、かつ、前記複数の機器のうち前記設定部によって前記第1機器と同一グループに設定された第2機器が第2条件を満たす場合に所定の制御を実行する制御部と、を備える
制御システム。
【請求項2】
前記第1機器は、状態を検知するためのセンサを少なくとも備え、
前記制御部は、前記センサにより検知した状態が前記第1条件を満たし、かつ、前記第2機器の動作状態が前記第2条件を満たす場合に、前記所定の制御を実行する
請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記第2条件は、前記第2機器の動作状態が動作オン状態であることであり、
前記第1条件は、前記センサによって前記第2機器の動作効率が悪化する状態が検知されたことである
請求項2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記第1機器は、開閉センサであり、前記第1条件は前記開閉センサが開いた状態を検知したことであり、
前記第2機器は、空調機器であり、前記第2条件は前記空調機器の動作状態が動作オン状態であることである
請求項3に記載の制御システム。
【請求項5】
前記所定の制御には、携帯端末へ前記第1機器の状態、及び前記第2機器の動作状態に関する通知を行う制御が含まれる
請求項1~4のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項6】
前記所定の制御には、前記第2機器の動作状態を当該動作状態とは異なる他の動作状態に切り替える制御が含まれる
請求項1~5のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項7】
前記所定の制御には、前記第2機器の動作状態を動作オフ状態に切り替える制御が含まれる
請求項1~6のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項8】
前記第2条件は、前記第2機器の動作状態が動作オン状態であることであり、
前記第1条件は、前記第1機器の動作によって前記第2機器の動作効率が向上することである
請求項1に記載の制御システム。
【請求項9】
通信可能に接続された複数の機器を制御するためのプログラムであって、
前記複数の機器の各々が属するグループを設定し、
前記複数の機器のうち第1機器が第1条件を満たし、かつ、前記複数の機器のうち前記第1機器と同一グループに設定された第2機器が第2条件を満たす場合に所定の制御を実行することをコンピュータに実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器を制御するための制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、機器を遠隔操作する技術が知られている。特許文献1には、電子機器と通信端末装置とを、物理的な操作によってペアリングする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、機器を遠隔操作によって制御した際には、機器の設置された空間にユーザがいるとは限らず、例えば機器が効率の悪い動作をしているような場合であっても、動作状況にユーザが気づくことは困難である。効率の悪い動作は、電力消費量も多くなってしまい、エネルギー需給のバランスを保つためにも、対策が急がれる。
【0005】
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、機器を使用する際に、電力消費量の改善につなげることができる制御システムを提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る制御システムの一態様においては、複数の機器と通信可能に接続された制御システムであって、前記複数の機器の各々が属するグループを設定する設定部と、前記複数の機器のうち第1機器が第1条件を満たし、かつ、前記複数の機器のうち前記設定部によって前記第1機器と同一グループに設定された第2機器が第2条件を満たす場合に所定の制御を実行する制御部と、を備える。
【0007】
また上記目的を達成するために、本発明に係るプログラムの一態様においては、通信可能に接続された複数の機器を制御するためのプログラムであって、前記複数の機器の各々が属するグループを設定前記複数の機器のうち第1機器が第1条件を満たし、かつ、前記複数の機器のうち前記第1機器と同一グループに設定された第2機器が第2条件を満たす場合に所定の制御を実行することをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、機器を使用する際に、電力消費量の改善につなげることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施の形態1に係る制御システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図2A】
図2Aは、実施の形態1に係る携帯端末による設定画面の画像表示の一例を説明する第1図である。
【
図2B】
図2Bは、実施の形態1に係る携帯端末による設定画面の画像表示の一例を説明する第2図である。
【
図2C】
図2Cは、実施の形態1に係る携帯端末による設定画面の画像表示の一例を説明する第3図である。
【
図2D】
図2Dは、実施の形態1に係る携帯端末による設定画面の画像表示の一例を説明する第4図である。
【
図3】
図3は、実施の形態1に係る制御システムの動作例1のシーケンス図である。
【
図4】
図4は、実施の形態1に係る判定処理のフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施の形態1に係る制御システムの動作画面の画像表示の一例を説明する図である。
【
図6】
図6は、実施の形態1に係る制御システムの動作例2のシーケンス図である。
【
図7】
図7は、実施の形態2に係る制御システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、実施の形態2に係る制御システムの動作例3のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては、同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0012】
(実施の形態1)
[システム構成]
まず実施の形態1に係る制御システム100の構成について説明する。
図1は、実施の形態1に係る制御システム100の機能構成を示すブロック図である。
【0013】
実施の形態1に係る制御システム100は、開閉センサ51(第1機器の一例)の状態、及び空調機器52(第2機器の一例)の動作状態を、サーバ装置20により判定し、当該判定に基づいて所定の制御を行うためのシステムである。すなわち、第1機器とは異なる第2機器を、第1機器の状態に基づき制御する。なお、第1機器と異なるとは、第1機器と別個に備えられていることである。よって、第1機器と第2機器とは同種の機器であってもよい。制御システム100は、開閉センサ51と、空調機器52と、制御装置10と、無線通信装置53と、サーバ装置20と、携帯端末30とを備える。以下、制御システム100を構成する各装置の構成について具体的に説明する。
【0014】
[開閉センサ]
開閉センサ51は、建物50に施工された窓及びドア等の、空間を開閉可能に仕切る可動部の開閉を検知するセンサである。以下では建物50は、ユーザの自宅であるものとして説明する。なお建物50は、例えば、戸建住宅であるが、その他の建物であってもよい。
【0015】
開閉センサ51は、2つの部品から構成される。例えば開閉センサ51を引き違い窓に設置する場合には、閉じた2枚の窓パネルの一方に2つの部品のうち一方の部品を設置する。また2枚の窓パネルの他方において、2つの部品の一方の部品を設置した箇所と近接する位置に他方の部品を設置する。このように設置された開閉センサ51は、窓が開いた際には2つの部品の距離が離れるため開状態を検知することができ、窓が閉じた際には2
つの部品が接近するため閉状態を検知することができる。このように、いずれの可動部においても可動部の開閉に応じて2つの部品の距離が変化するように開閉センサ51が設置されている。
【0016】
なお、以上の開閉センサ51の構成は一例であり、建物50に施工された窓及びドア等の開閉を検知するセンサであればいかなる形態であってもよい。開閉センサ51は、例えば開閉の動作に応じて電気接続が切り替わる回路等で実現してもよい。
【0017】
開閉センサ51はまた、制御装置10と通信可能に無線接続され、通信回線を介して開閉センサ51が設置された可動部の開閉状態を制御装置10へ送信可能である。なお、開閉センサ51と制御装置10とは、有線接続されてもよい。また、通信の際の通信規格についても特に限定されない。
【0018】
[空調機器]
空調機器52は、建物50の敷地に設置されたエアコン等の家電機器であり、設置された空間の温度、湿度等の制御を行う。空調機器52は、制御装置10と通信可能に無線接続されている。なお、空調機器52と制御装置10とは、有線接続されてもよい。また、通信の際の通信規格についても特に限定されない。空調機器52は、通信回線を介して制御装置10へ空調機器52の動作状態を送信する。また空調機器52は、通信回線を介して制御装置10からユーザの制御指示を受信する。空調機器52は、さらに制御装置10からだけでなく、有線または無線接続されたリモートコントローラ、もしくは空調機器52の外装部分に設置された制御パネル等をユーザが操作することによってもユーザの制御指示を受信可能である。
【0019】
[制御装置、無線通信装置]
制御装置10は、例えば、HEMS(Home Energy Management
System)コントローラであり、建物50内に設置され、建物50の敷地に設置された家電機器の制御、または、建物50の敷地に設置された家電機器の消費電力の管理などを行う。制御装置10は、機器制御部11と、通信部12と、記憶部13と、表示部14とを備える。
【0020】
機器制御部11は、制御装置10に関する制御を行う。機器制御部11は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。
【0021】
通信部12は、制御装置10が、開閉センサ51、空調機器52、及び無線通信装置53と通信を行うための通信回路である。通信部12は、開閉センサ51及び空調機器52と無線接続による通信を行うが、有線接続であってもよい。また、通信部12は、無線通信装置53と無線通信を行う。通信部12が行う通信の通信規格については特に限定されない。
【0022】
記憶部13は、機器制御部11が実行する制御プログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部13は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0023】
表示部14は、機器制御部11の制御に基づいて表示デバイスに画像を表示する。表示部14は、具体的には、液晶パネルまたは有機EL(Electro Luminescence)パネルなどを表示デバイスとして含むディスプレイである。
【0024】
無線通信装置53は、建物50内に設置される、無線LAN(Local Area Network)ルータである。無線通信装置53には、制御装置10が通信接続される
。また、携帯端末30が無線通信装置53の通信可能範囲内に入ると、無線通信装置53には携帯端末30が通信接続される。
【0025】
[サーバ装置]
サーバ装置20は、空調機器52の制御に関連する各種情報処理を行う。サーバ装置20は、例えば、開閉センサ51の検知した状態、及び空調機器52の動作状態に関する情報を受信し、制御のための判定処理を行う。サーバ装置20は、例えば、開閉センサ51、空調機器52、または制御装置10の製造メーカによって提供される。サーバ装置20は、情報処理部21と、サーバ通信部22と、サーバ記憶部23とを備える。
【0026】
情報処理部21は、空調機器52の制御に関する情報処理を行う。情報処理部21は、サーバ判定部24と、サーバ制御部25と、サーバ設定部26とを備える。サーバ制御部25は、実施の形態1における制御部の一例であり、サーバ設定部26は、実施の形態1における設定部の一例である。
【0027】
情報処理部21は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。
【0028】
サーバ通信部22は、サーバ装置20が無線通信装置53及び携帯端末30と通信を行うための通信回路である。サーバ通信部22が行う通信の通信規格については特に限定されない。
【0029】
サーバ記憶部23は、情報処理部21が実行する制御プログラムなどが記憶される記憶装置である。サーバ記憶部23は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0030】
[携帯端末]
携帯端末30は、ユーザが所有する、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯型の情報端末である。携帯端末30は、入力受付部31と、端末制御部32と、端末通信部33と、端末表示部34と、端末記憶部35とを備える。
【0031】
入力受付部31は、ユーザの入力を受け付ける。入力受付部31は、例えば、タッチパネル、及び、ハードウェアボタンなどによって実現される。
【0032】
端末制御部32は、入力受付部31によって受け付けられた入力などに基づいて、携帯端末30に関する各種情報処理を行う。端末制御部32は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。
【0033】
端末通信部33は、携帯端末30が無線通信装置53またはサーバ装置20と通信を行うための通信回路である。端末通信部33は、例えば、無線通信装置53とは近距離無線通信を行い、サーバ装置20とは移動体通信ネットワークを介した無線通信を行う。端末通信部33によって行われる無線通信の通信規格については特に限定されない。
【0034】
端末表示部34は、端末制御部32の制御に基づいて表示デバイスに画像を表示する。端末表示部34は、具体的には、液晶パネルまたは有機ELパネルなどを表示デバイスとして含むディスプレイである。
【0035】
端末記憶部35は、端末制御部32によって実行される制御プログラム等が記憶される記憶装置である。端末記憶部35は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0036】
[登録動作]
はじめに
図2A~
図2Dを用いて制御システム100によって制御される開閉センサ51と空調機器52の組み合わせの登録動作について説明する。
図2A~
図2Dは、実施の形態1に係る携帯端末30による設定画面の表示の一例を説明する図である。
【0037】
まず制御システム100のユーザは、携帯端末30から制御システム100の設定画面を開く。
図2Aは、設定画面を開いた際に端末表示部34に表示される画像表示の一例である。設定画面には、制御システム100による、開閉センサ51の状態、及び空調機器52の動作状態の判定に基づいて所定の制御を行う動作のオンオフを切り替えるトグルスイッチ61が表示されている。例えば、所定の制御が行われる条件を、制御システム100のユーザが意図的に行った場合に、ユーザは、トグルスイッチ61をオフに設定しておくことで、上記の判定に基づく制御を実施しないことも可能である。
【0038】
なお設定画面を開いた際の画像表示は、制御システム100が動作オンか動作オフかによって異なり、この時点では制御システム100は、動作オフに設定されているものとして説明する。
【0039】
ここで制御システム100のユーザは、設定画面に表示された、トグルスイッチ61を操作し、制御システム100を動作オンに設定する。
図2Bは、制御システム100が動作オンの際の設定画面の画像表示の一例である。なお、制御システム100が動作オンの状態で設定画面を開いた際には直接この画像が表示される。
図2Bに示す設定画面ではトグルスイッチ61の他に、制御システム100の動作オンへの切り替えに伴い部屋設定表示62が追加表示される。
【0040】
部屋設定表示62には、同一の部屋(すなわち、グループ)に登録された開閉センサ51と空調機器52とが表示される。例えば既に登録された開閉センサ51及び空調機器52がある場合には、その登録された部屋名と機器名がリスト表示される(
図2D参照)。また、開閉センサ51及び空調機器52が未登録である場合には、登録を促す誘導表示が表示される。ここでは、開閉センサ51及び空調機器52が未登録であるものとして説明する。
【0041】
制御システム100のユーザは、誘導表示に従い機器登録画面を開く。
図2Cは、機器登録画面の画像表示の一例である。
図2Cは、制御システム100のユーザによる機器登録中の画像を表示している。制御システム100のユーザは、あらかじめ制御のための機器候補から対象となる開閉センサ51及び空調機器52を選択し、部屋名を任意に設定して登録操作を完了する。
【0042】
例えば、開閉センサ51、及び空調機器52を選択し、部屋名を「リビング」として登録した場合、
図2Cのように「リビング」の項目に「空調機器」及び「開閉センサ」が紐づけられて表示される。なお、同一の部屋に登録できる機器の数に制限はなく、例えば「リビング」に「空調機器」並びに「第1開閉センサ」、及び「第2開閉センサ」のように3つ以上の機器を登録することも可能である。
【0043】
制御システム100のユーザは、以上のようにして部屋と開閉センサ51及び空調機器52を登録した後、登録内容を保存する操作を行う。すると、登録内容を示す情報は、端末通信部33及びサーバ通信部22を介してサーバ装置20に送信され、サーバ設定部26によってサーバ記憶部23に格納される。つまり、サーバ設定部26は、登録内容を示す情報をサーバ記憶部23に格納することにより、複数の機器の各々が属するグループを設定する。格納された登録内容を示す情報は、後述する判定処理の際に機器の紐づけの参照のために利用される。また、登録内容を示す情報は、端末記憶部35にも格納され、設定画面を開いた際に登録内容が反映された画像が表示される。なお、部屋名、及び部屋名
に紐付けられた開閉センサ51及び空調機器52を登録する操作は、開閉センサ51や空調機器52を新たに設置した場合の初期登録の工程に含まれていてもよい。
【0044】
図2Dは、開閉センサ51と空調機器52と部屋名とが登録された際の設定画面の画像表示の一例である。
図2Bに対して
図2Dでは、部屋設定表示62に登録内容が反映されて表示されている。
【0045】
以上のようにして、制御システム100のユーザは、制御したい開閉センサ51と空調機器52の組み合わせを、それぞれが設置された部屋と紐づけてあらかじめ登録しておく。
【0046】
[動作例1]
次に登録された開閉センサ51及び空調機器52、並びに制御装置10、携帯端末30、及びサーバ装置20によって実現される制御システム100の動作について
図3~
図5を用いて説明する。
図3は、実施の形態1に係る制御システム100の動作例1のシーケンス図である。
【0047】
なおここでは、事前に設定された「リビング」の「空調機器」が動作オンとなった際に「開閉センサ」が開状態を検知していた状況における動作を説明する。
【0048】
まず制御システム100のユーザは、空調機器52を動作オンに切り替える。これは、単純に電源をオンする操作でもよく、待機モードから冷房等の運転モードに切り替えるような、動作がオンとなる操作でもよい。またこの操作においては、リモートコントローラ等によって空調機器52を直接操作してもよく、制御装置10を介して携帯端末30から操作してもよい。
【0049】
空調機器52は、動作がオンとなった際に、動作状態を示す動作状態情報を制御装置10へと送信する(S11)。制御装置10は、動作状態情報を受信し(S12)、さらに、動作状態情報を、無線通信装置53を介してサーバ装置20へと送信する(S13)。サーバ装置20は、制御装置10から送信された動作状態情報を受信する(S14)。つまりステップS11~S14にかけて、制御装置10は、空調機器52とサーバ装置20とが動作状態情報を受け渡しする中継機として機能する。
【0050】
開閉センサ51は、あらかじめ設定された期間ごとに、開閉センサ51が設置された窓またはドア等の開閉状態を検知する(S15)。開閉センサ51はさらに、検知した開閉状態を示す状態情報を制御装置10へと送信する(S16)。制御装置10は、状態情報を受信し(S17)、さらに、無線通信装置53を介してサーバ装置20へと送信する(S18)。サーバ装置20は、制御装置10から送信された状態情報を受信する(S19)。つまりステップS16~S19にかけて、制御装置10は、開閉センサ51とサーバ装置20とが状態情報を受け渡しする中継機として機能する。
【0051】
サーバ装置20は、受信した空調機器52からの動作状態情報と開閉センサ51からの状態情報とを用いて、情報処理部21のサーバ判定部24において判定処理を行う(S20)。
【0052】
サーバ装置20による判定処理について
図4を用いて具体的に説明する。
図4は、実施の形態1に係る判定処理のフローチャートである。
【0053】
まずサーバ装置20の備える情報処理部21は、サーバ装置20が空調機器52から受信した動作状態情報を取得する(S101)。さらに情報処理部21は、サーバ装置20
が開閉センサ51から受信した状態情報を取得する(S102)。
【0054】
その後情報処理部21の備えるサーバ判定部24は、取得した動作状態情報を基に、空調機器52が動作オンであるか(第2条件の一例)、否かを判定する(S103)。空調機器52が動作オン状態であると判定された場合に(S103でYes)、サーバ判定部24は、取得した状態情報を基に、開閉センサ51が開状態であるか(第1条件の一例)否かを判定する(S104)。開閉センサ51が開状態であると判定された場合に(S104でYes)、情報処理部21の備えるサーバ制御部25は、所定の制御を実行する。より具体的には携帯端末30、及び制御装置10に表示させるための通知内容を示す通知情報を生成する(S105)。また、サーバ判定部24において空調機器52が動作オン状態、または開閉センサ51が開状態と判定されなかった場合には(S103でNo、またはS104でNo)、サーバ装置20は、判定処理を終了する。
【0055】
なお、判定処理に係るステップの処理順については、この順番に限定されない。例えば、空調機器52から動作状態情報を取得するよりも以前に、開閉センサ51から状態情報を取得する構成であってもよい。つまり、ステップS102は、ステップS101よりも前に行われてもよい。また例えば、動作状態情報を取得した直後に、空調機器52が動作オン状態であるか否かを判定する構成であってもよい。
【0056】
したがって実施の形態1における判定処理は、ステップS101よりも後にステップS103が行われ、ステップS102よりも後にステップS104が行われる構成であればよい。このことは後述する動作例2及び動作例3においても同様である。
【0057】
図3に戻り、動作例1では開閉センサ51は、開状態であるため、第1条件を満たし、かつ、空調機器52は、動作オン状態であるため第2条件を満たす。したがって、サーバ装置20のサーバ制御部25は、所定の制御の一例として携帯端末30、及び制御装置10に対して通知情報を表示させる。より具体的には、サーバ装置20は通知内容を示す通知情報を生成する(
図4のS105)。通知内容は例えば、開閉センサ51が、窓またはドアが開いた状態を検知しているにもかかわらず、空調機器52が動作していることをユーザに対して気づかせるような文章、またはイメージ画像によって構成される内容である。
【0058】
サーバ装置20は、生成した通知情報を、サーバ通信部22を介して携帯端末30へと送信する(S21)。携帯端末30は、通知情報を受信し(S22)、通知情報に含まれる通知内容に基づく画像を生成して、
図5に示すように端末表示部34に表示させる(S23)。
図5は、実施の形態1に係る制御システム100の動作時における画像の表示(
図3のS23)の一例を説明する図である。
【0059】
図5では開閉センサ51が開状態を検知しているにもかかわらず空調機器52が動作していることを示すメッセージボックス63が表示されている。メッセージボックス63のような通知は、例えばプッシュ通知により通知される。
【0060】
またサーバ装置20はさらに、生成した通知情報を、サーバ通信部22、無線通信装置53を介して制御装置10へと送信する(S24)。制御装置10は、通知情報を受信し(S25)、通知情報に含まれる通知内容に基づく画像を生成して、表示部14に表示させる(S26)。表示部14に表示される画像も、
図5のメッセージボックス63に示す通知と同様の内容を含む。
【0061】
以上説明したように、機器を使用する際に非効率的な要因を検知すると、制御システム100は携帯端末30を用いた通知を行う。通知を受けたユーザは非効率的な要因に対処
することができる。例えば、動作例1においては開閉センサ51が閉状態になるように、開閉センサ51が設置された窓、及びドア等を操作できる。このようにして非効率的な要因が排除されることで、電力消費量の改善につなげることができる。
【0062】
なお、以上の動作例1においては、通知情報は携帯端末30、及び制御装置10のいずれにおいても表示されるものであったが、いずれか一方に対して通知されるものであってもよい。例えば、制御装置10が入力部を備えることで、開閉センサ51と空調機器52の組み合わせの登録を制御装置10から行え、かつ、制御装置10のみに対して通知がなされる構成にあっては、携帯端末30がなくても実施の形態1を実現可能である。
【0063】
[動作例2]
次に、制御システム100の動作例2について
図6を用いて説明する。
図6は、実施の形態1に係る制御システム100の動作例2のシーケンス図である。
【0064】
制御システム100の動作例2においては、制御装置10に対して通知情報を表示させる制御に代えて、空調機器52の動作を切り替えさせる制御が行われる。すなわち、所定の制御の一例として空調機器52の動作オン状態をその他の状態へと切り替える制御を行う。なお、ここでは携帯端末30による通知内容の画像表示(S24)までの動作は、既述の動作と同一であるため説明を省略する。なお、動作例2では判定処理(S20)において、通知情報を生成する(
図4のS105)とともに、空調機器52を制御するための制御指令を生成する。よってここでは、制御指令が生成された以降の制御システム100の動作について説明する。
【0065】
サーバ装置20は制御指令を生成した後、サーバ通信部22、無線通信装置53を介して生成した制御指令を制御装置10へと送信する(S31)。
【0066】
制御装置10は制御指令を受信し(S32)、制御指令に基づき空調機器52の動作を切り替えるための制御信号を生成する。制御装置10は生成した制御信号を、通信部12を介して空調機器52へと送信する(S33)。
【0067】
空調機器52は制御信号を受信し(S34)、制御信号の示す制御を実行する。制御信号はここでは一例として、動作オン状態から動作オフ状態に切り替える指示であったため、空調機器52は、動作オフ状態へと動作状態を切り替える(S35)。
【0068】
なお、以上の動作例2においても、動作例1と同様に携帯端末30における通知内容の表示は必須ではない。例えば、通知を行うことなく空調機器52の動作を動作オフ状態に切り替える構成であってもよい。もしくは制御装置10において、
図5のメッセージボックス63に示すような内容を表示するとともに、空調機器52を動作オフ状態に切り替えることを通知し、空調機器52の動作を動作オフ状態に切り替える構成としてもよい。
【0069】
また、空調機器52の動作の切り替えを行うか否かをユーザに確認する構成であってもよい。これは例えば、携帯端末30、または制御装置10のいずれか一方、もしくはその両方に対して通知内容を表示させる際に、空調機器52の動作を動作オフ状態に切り替えるか否かを確認するための選択ボタンを併せて表示することによってユーザの確認を得る構成である。
【0070】
選択ボタンの例としては、「空調機器の電源をオフにしますか?」等のメッセージとともに「はい/いいえ」などの2値でユーザの確認を取得できるようなボタンを表示する。ユーザが、「はい」を選択(例えば押圧)した場合に、携帯端末30または制御装置10からサーバ装置20に対して、提示内容の制御の実行を許可する制御指令送信指示を送信
する。サーバ装置20は制御指令送信指示の受信をトリガとして生成した制御指令の送信(S31)を実行する。
【0071】
[効果等]
以上説明したように、制御システム100は、複数の機器と通信可能に接続された制御システム100であって、複数の機器の各々が属するグループ(部屋等)を設定する設定部(例えば、サーバ設定部26)と、複数の機器のうち開閉センサ51が第1条件を満たし、かつ、複数の機器のうち携帯端末30によって開閉センサ51と同一グループに設定された空調機器52が第2条件を満たす場合に所定の制御を実行する制御部(例えば、サーバ制御部25)と、を備える。また、第1機器、及び第2機器の一例として開閉センサ51、及び空調機器52を挙げた。
【0072】
このような制御システム100は、空調機器52等の機器を使用する際に、非効率的な機器の動作を生じうる要因を検知し、当該要因に対応してエネルギー効率を上げるための制御を行える。つまり、電力消費量の改善につなげることができる。
【0073】
また、例えば、第1機器は、状態を検知するためのセンサを少なくとも備え、携帯端末30は、センサ機器により検知した状態が第1条件を満たし、かつ、空調機器52の動作状態が第2条件を満たす場合に、所定の制御を実行してもよい。
【0074】
これにより、空調機器52の動作状態が特定の状況においてのみ、センサにより検知した非効率的な要因に対する、エネルギー効率を上げるための制御を行える。
【0075】
また、例えば、第2条件は、空調機器52の動作状態が動作オン状態であることであり、第1条件は、センサによって空調機器52の動作効率が悪化する状態が検知されたことであってもよい。
【0076】
これにより、空調機器52の動作状態が動作オン状態である状況においてのみ、センサにより検知した非効率的な要因に対応して、エネルギー効率を上げるための制御を行える。
【0077】
また、例えば、第1機器は開閉センサ51であり、第1条件は開閉センサ51が開いた状態を検知したことであり、第2機器は空調機器52であり、第2条件は空調機器52の動作状態が動作オン状態であることであってもよい。
【0078】
これにより、空調機器52の動作時に、空間が略密閉な系を保てていないことを検知し、エネルギー効率を上げるための制御を行える。
【0079】
また、例えば、所定の制御には、携帯端末30へ開閉センサ51(第1機器)及び空調機器52(第2機器)のそれぞれの状態に関する通知を行う制御が含まれてもよい。
【0080】
これにより、検知した非効率的な要因を、携帯端末30を介してユーザへ通知できる。
【0081】
また、例えば、所定の制御には、空調機器52(第2機器)の動作状態を当該動作状態とは異なる他の動作状態に切り替える制御が含まれてもよい。
【0082】
これにより、非効率的な要因を検知し、自動的に当該要因を排除するような制御を実現できる。
【0083】
また、例えば、所定の制御には、空調機器52(第2機器)の動作状態を動作オフ状態
に切り替える制御が含まれてもよい。
【0084】
これにより、非効率的な要因を検知し、自動的に当該要因を排除するために、機器の動作状態を動作オフに設定する制御を実現できる。
【0085】
したがって、以上の制御は、通信可能に接続された複数の機器の各々が属するグループを設定する設定ステップと、前記複数の機器のうち第1機器が第1条件を満たし、かつ、前記複数の機器のうち前記設定ステップにおいて前記第1機器と同一グループに設定された第2機器が第2条件を満たす場合に、所定の制御を実行する制御ステップと、を含む。
【0086】
また、例えば、複数の機器を制御するためのプログラムであって、上記の各ステップをコンピュータに実行させるプログラムを用いることで、上記の制御をコンピュータによって実現することも可能である。
【0087】
(実施の形態2)
[システム構成]
次に実施の形態2に係る制御システム100aの構成について説明する。
図7は、実施の形態2に係る制御システム100aの機能構成を示すブロック図である。
【0088】
実施の形態2に係る制御システム100aは、開閉センサ51(第1機器の一例)の状態、及び空調機器52(第2機器の一例)の動作状態を、制御装置10により判定し、当該判定に基づいて所定の制御を行うためのシステムである。
【0089】
制御システム100aは、多くの構成が実施の形態1に係る制御システム100と同様である。よって、ここでは実施の形態1と比べて異なる点を中心に、重複する箇所については省略または簡略化して説明する。
【0090】
まず、制御システム100aは、制御システム100に対してサーバ装置20を備えない点で異なる。よって、制御システム100aは、開閉センサ51と、空調機器52と、制御装置10aと、無線通信装置53と、携帯端末30とを備える。また、制御システム100aは、制御装置10aの構成において制御システム100における制御装置10と異なる。よってここでは、制御システム100aを構成する制御装置10aの構成について具体的に説明する。
【0091】
[制御装置]
制御装置10aは、例えば、HEMSコントローラであり、建物50内に設置され、建物80の敷地に設置された家電機器の状態情報の取得、及び建物50の敷地に設置された家電機器の制御などを行う。制御装置10aは、情報処理部15と、通信部12と、記憶部13と、表示部14とを備える。
【0092】
情報処理部15は、空調機器52の制御に関する情報処理を行う。情報処理部15は、機器判定部16と、機器制御部17と、機器設定部18とを備える。機器制御部17は、実施の形態2における制御部の一例であり、機器設定部18は、実施の形態2における設定部の一例である。
【0093】
情報処理部15は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。
【0094】
なお、通信部12、記憶部13、及び表示部14は、実施の形態1に係る制御装置10の構成と同様であるため説明を省略する。
【0095】
[登録動作]
次に、制御システム100aによって制御される開閉センサ51と空調機器52の組み合わせの登録動作について説明する。実施の形態2に係る登録動作については、既述の実施の形態1に係る登録動作と大部分において同様である。ただし、前述したように制御システム100aはサーバ装置20を備えない。したがって開閉センサ51と空調機器52の組み合わせの登録動作において、登録内容を示す情報は、サーバ記憶部23に代えて制御装置10aの機器設定部18によって記憶部13に格納される。つまり、機器設定部18は、登録内容を示す情報を記憶部13に格納することにより、複数の機器の各々が属するグループを設定する。
【0096】
[動作例3]
次に制御システム100aの動作について
図8を用いて説明する。
図8は実施の形態2に係る制御システム100aの動作例3のシーケンス図である。
【0097】
制御システム100aの動作例3においては、上述した動作例2と同様に、携帯端末30による通知内容の画像表示と、制御装置10aによる空調機器52の動作の切り替えが行われる。すなわち、所定の制御の一例として空調機器52の動作オン状態をその他の状態へと切り替える制御を行う。
【0098】
なおここでも、上述の動作例1及び動作例2と同様に、事前に設定された「リビング」の「空調機器」が動作オンとなった際に「開閉センサ」が開状態を検知していた状況における動作を説明する。
【0099】
まず制御システム100aのユーザは、空調機器52を動作オンに切り替える。これは、単純に電源をオンする操作でもよく、待機モードから冷房等の運転モードに切り替えるような、動作がオンとなる操作でもよい。
【0100】
空調機器52は、動作がオンとなった際に、動作状態を示す動作状態情報を制御装置10aへと送信する(S11a)。制御装置10aは、動作状態情報を受信する(S12a)。
【0101】
開閉センサ51は、あらかじめ設定された期間ごとに、開閉センサ51が設置された窓またはドア等の開閉状態を検知する(S15)。開閉センサ51はさらに、検知した開閉状態を示す状態情報を制御装置10aへと送信する(S16a)。制御装置10aは、状態情報を受信する(S17a)。
【0102】
制御装置10aは、受信した動作状態情報と状態情報とを用いて、情報処理部15の機器判定部16において判定処理を行う(S20a)。なおここでの判定処理については
図4に示す動作例2における判定処理と同様である。つまり、判定処理(S20a)において、通知情報を生成する(
図4のS105)とともに、空調機器52の動作を切り替えるための制御信号を生成する。
【0103】
動作例3では開閉センサ51は、開状態であり第1条件を満たし、かつ、空調機器52は、動作オン状態であるため第2条件を満たす。したがって、制御装置10aの機器制御部17は、所定の制御の一例として携帯端末30に対して通知情報を表示させるとともに、空調機器52の動作を切り替えさせる制御を行う。
【0104】
より具体的には、制御装置10aは、生成した通知情報を、通信部12を介して携帯端末30へと送信する(S21a)。携帯端末30は、通知情報を受信し(S22a)、通
知情報に含まれる通知内容に基づく画像を生成して、端末表示部34に表示させる(S23)。端末表示部34において表示される画像は、例えば上述した
図5のメッセージボックス63のような通知を含み、プッシュ通知等により通知される。
【0105】
制御装置10aは、空調機器52の動作を切り替えるための制御信号を生成し、生成した制御信号を、通信部12を介して空調機器52へと送信する(S33a)。
【0106】
空調機器52は制御信号を受信し(S34a)、制御信号の示す制御を実行する。制御信号はここでは一例として動作オン状態から動作オフ状態に切り替える制御指示がであったため、空調機器52は、動作オフ状態へと動作状態を切り替える(S35)。
【0107】
なお、動作例3においても動作例1、及び動作例2と同様に携帯端末30における通知内容の表示は必須ではない。
【0108】
また、実施の形態2においても空調機器52の動作の切り替えを行うか否かをユーザに確認する構成を実現可能である。
【0109】
例えば、動作例2の記載と同様に携帯端末30に対して通知内容を表示させる際に、空調機器52の動作を動作オフ状態に切り替えるか否かを確認するための選択ボタンを併せて表示することによってユーザの確認を得る構成である。選択ボタンの例としては、「空調機器の電源をオフにしますか?」等のメッセージとともに「はい/いいえ」などの2値でユーザの確認を取得できるようなボタンを表示する。ユーザが、「はい」を選択した場合に、携帯端末30は制御装置10aに対して、提示内容の制御の実行を許可する制御指示生成指示を送信する。制御装置10aは制御指示生成指示の受信をトリガとして制御指示の生成(S31a)を実行する。
【0110】
もしくは、制御装置10aの表示部14に対して通知内容を表示させた際には、併せて表示する「はい/いいえ」などの選択ボタンから、ユーザが「はい」を選択したことをトリガとして、生成した制御信号の送信(S33a)を実行する。携帯端末30への通知を行わない場合、上記の構成においては制御装置10a、並びに開閉センサ51、及び空調機器52があれば制御システム100aを実現できる。さらに、開閉センサ51、または空調機器52が制御装置10aの機能を備えてもよい。
【0111】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0112】
上記実施の形態において、第1機器の一例として開閉センサ51を、第2機器の一例として空調機器52を例示した。例えば、第1機器を窓、ドア等に設置した開閉センサ51、第2機器を、第1機器と同一グループに設定した、次亜塩素酸等の殺菌成分を空気中に噴霧する機器、または空気清浄機等として実現してもよい。
【0113】
また例えば、第1機器を浴室の窓、ドア等に設置した開閉センサ51、第2機器を、第1機器と同一グループに設定した、浴室乾燥機、または浴室暖房機として実現してもよい。
【0114】
また第1機器、及び第2機器は、それぞれ単一の機器であってもよく、それぞれが複数の機器によって実現されてもよい。例えば第1機器を、2つの空間を隔てるドア等に設置された開閉センサ51、第2機器を2つの空間それぞれに設置された2つの空調機器52として実現してもよい。この構成においては、開閉センサが開状態であり、かつ、空調機
器のそれぞれが異なる動作状態(例えばそれぞれ冷房と暖房)である場合に、携帯端末30及び制御装置10、10aに対して通知を行う構成であってもよい。
【0115】
また第1機器のセンサ機器は開閉センサ51に限られない。例えば第1機器を、第2機器である空調機器52と同一の部屋に設置され、かつ、空調機器52と一定距離以上離間した位置に設置された温度計として実現してもよい。この構成においては、温度計によって検知された温度と、空調機器52によって検知される温度とに差があった場合に、送風量を増加させることを推奨する通知を行ってもよい。またもしくは、第1機器を窓等の付近に設置された流速計として実現してもよい。この構成においては、第2機器である空調機器52が動作している際に、流速計において検知される流速が閾値以上の場合に、窓等が正常に閉じられていないとみなし通知等の制御を行ってもよい。
【0116】
また、例えば、第2条件は、第2機器の動作状態が動作オン状態あることであり、第1条件は、第1機器の動作状態が動作オン状態であり、かつ、第1機器の動作によって第2機器の動作効率が向上することであってもよい。
【0117】
つまり、第1機器はセンサを備える機器に限られず、例えば第1機器をサーキュレータ、第2機器を、次亜塩素酸等の殺菌成分を空気中に噴霧する機器として実現してもよい。この構成においては、第1機器、及び第2機器はいずれも動作状態情報を送信する。
【0118】
例えば、次亜塩素酸等の殺菌成分を空気中に噴霧する機器が動作オン状態になった際に、サーキュレータが動作オフ状態である場合に、サーキュレータも動作オンとすることを推奨する通知を行ってもよい。これによりユーザは、サーキュレータの動作状態を動作オン状態に切り替える。次亜塩素酸等の殺菌成分はサーキュレータの発生する気流により効率的に空間内に分散され、電力消費量を少なくすることができる。
【0119】
また、実施の形態1においてサーバ装置20は、単一の装置として説明したが、複数の装置で構成されてもよい。この構成においては、複数の処理機能をそれぞれのサーバ装置に割り当てて実現してもよい。
【0120】
また、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。装置間では、無線通信が行われてもよいし、有線通信が行われてもよい。また、装置間では、無線通信及び有線通信が組み合わされてもよい。また、上記実施の形態において2つの装置が通信を行う場合、2つの装置間には図示されない中継装置が介在してもよい。
【0121】
また、装置間において行われる通信タイミングについても特に限定されるものではない。上記実施の形態においては、空調機器52が動作を開始した時に動作状態情報を送信したが、一定期間ごとに送信してもよい。また、開閉センサ51も状態が切り替わった際に状態情報を送信してもよい。さらにサーバ装置20、または制御装置10、10aからの問い合わせに応じて各機器が情報を送信する構成であってもよい。
【0122】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0123】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回
路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0124】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0125】
例えば、本発明は、コンピュータによって実行される集荷依頼方法として実現されてもよいし、このような集荷依頼方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。このようなプログラムには、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯端末にインストールされるアプリケーションプログラムが含まれる。また、本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0126】
また、上記実施の形態において制御システムを構成する構成要素について例示したが、制御システムが備える構成要素の各機能は、制御システムを構成する複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
【0127】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0128】
17 機器制御部(制御部)
18 機器設定部(設定部)
25 サーバ制御部(制御部)
26 サーバ設定部(設定部)
30 携帯端末
51 開閉センサ(第1機器)
52 空調機器(第2機器)
100 制御システム
100a 制御システム