(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023035513
(43)【公開日】2023-03-13
(54)【発明の名称】認証システム
(51)【国際特許分類】
E05B 49/00 20060101AFI20230306BHJP
B60R 25/24 20130101ALI20230306BHJP
【FI】
E05B49/00 K
B60R25/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021142416
(22)【出願日】2021-09-01
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(71)【出願人】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 了也
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 洋祐
(72)【発明者】
【氏名】岩井 浩紀
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250AA21
2E250BB08
2E250BB65
2E250DD06
2E250FF27
2E250FF36
2E250HH01
2E250JJ03
2E250KK03
2E250LL00
2E250LL01
(57)【要約】
【課題】モバイル装置を用いる認証システムの利便性を高める。
【解決手段】第一通信装置121は、ドア32により開閉される車室31の少なくとも外側に第一無線通信領域A1を形成する。第二通信装置122は、車室31の少なくとも内側に第二無線通信領域A2を形成する。制御装置13は、第一無線通信領域A1に位置するモバイル装置11を認証する第一認証処理を行ない、当該第一認証処理が成立するとモバイル装置11から送信される施解錠信号に基づいてドア32を施解錠する施解錠装置41の動作を制御する。制御装置13は、第二無線通信領域A2に位置するモバイル装置11を認証する第二認証処理を行ない、当該第二認証処理が成立すると始動装置42の動作を制御する。第一無線通信領域A1において前記施解錠信号の送信が許容される範囲A1’は、車室31の外側に形成される第二無線通信領域A2の範囲A2’よりも狭い。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる携帯が可能なモバイル装置と、
開閉体により開閉される居室の少なくとも外側に第一無線通信領域を形成する第一通信装置と、
前記居室の少なくとも内側に第二無線通信領域を形成する第二通信装置と、
前記第一無線通信領域に位置する前記モバイル装置を認証する第一認証処理を行ない、当該第一認証処理が成立すると前記モバイル装置から送信される施解錠信号に基づいて前記開閉体を施解錠する施解錠装置の動作を制御するとともに、前記第二無線通信領域に位置する前記モバイル装置を認証する第二認証処理を行ない、当該第二認証処理が成立すると前記施解錠装置と異なる被制御装置の動作を制御する制御装置と、
を備えており、
前記第一無線通信領域において前記施解錠信号の送信が許容される範囲は、前記居室の外側に形成される前記第二無線通信領域の範囲よりも狭い、
認証システム。
【請求項2】
前記制御装置は、
前記第一認証処理が成立すると前記モバイル装置に前記施解錠信号を送信させ、
前記施解錠信号に基づいて前記施解錠装置の動作を制御する、
ように構成されている、
請求項1に記載の認証システム。
【請求項3】
前記第一通信装置から前記第一認証処理に関連する信号が電波で送信され、
前記モバイル装置における前記信号の受信電波強度が所定値以上である場合に、前記施解錠信号の送信が許容される、
請求項1または2に記載の認証システム。
【請求項4】
前記モバイル装置から前記第一認証処理を開始させるトリガ信号が電波で送信され、
前記第一通信装置における前記トリガ信号の受信電波強度が所定値以上である場合に、前記施解錠信号の送信が許容される、
請求項1または2に記載の認証システム。
【請求項5】
前記施解錠装置は、移動体に搭載されている、
請求項1から4のいずれか一項に記載の認証システム。
【請求項6】
前記制御装置は、前記移動体に搭載されている、
請求項5に記載の認証システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによる携帯が可能なモバイル装置を用いる認証システムに関連する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、移動体の一例としての車両に搭載される認証システムを開示している。当該システムにおいては、車両のドアの施解錠装置の動作を制御する制御装置とユーザに携帯されたモバイル装置との間で、電波による通信を通じて認証が行なわれる。ドアノブに設けられたタッチセンサにユーザが触れた状態で認証が成立すると、制御装置による施解錠装置の動作制御が許可される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、モバイル装置を用いる認証システムの利便性を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するための一態様は、認証システムであって、
ユーザによる携帯が可能なモバイル装置と、
開閉体により開閉される居室の少なくとも外側に第一無線通信領域を形成する第一通信装置と、
前記居室の少なくとも内側に第二無線通信領域を形成する第二通信装置と、
前記第一無線通信領域に位置する前記モバイル装置を認証する第一認証処理を行ない、当該第一認証処理が成立すると前記モバイル装置から送信される施解錠信号に基づいて前記開閉体を施解錠する施解錠装置の動作を制御するとともに、前記第二無線通信領域に位置する前記モバイル装置を認証する第二認証処理を行ない、当該第二認証処理が成立すると前記施解錠装置と異なる被制御装置の動作を制御する制御装置と、
を備えており、
前記第一無線通信領域において前記施解錠信号の送信が許容される範囲は、前記居室の外側に形成される前記第二無線通信領域の範囲よりも狭い。
【0006】
上記のような構成によれば、居室の内側でモバイル装置の認証処理が行なわれることを想定して形成される第二無線通信領域の状態に依らず、施解錠装置の動作制御を可能にするための処理が居室の外側で行なわれることの確実性を高めることができる。すなわち、第二通信装置の性能や配置に係る自由度を高めつつ、セキュリティ性を高めることができる。したがって、ユーザによる携帯が可能なモバイル装置を用いる認証システムの利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第一実施形態に係る認証システムの構成を例示している。
【
図2】第一実施形態に係る認証システムの機能構成を例示している。
【
図3】第一実施形態に係る制御装置により実行される処理の流れの一例を示している。
【
図4】第一実施形態に係るモバイル装置により実行される処理の流れの一例を示している。
【
図5】第一実施形態に係る制御装置により実行される処理の流れの別例を示している。
【
図6】第一実施形態に係る制御装置により実行される処理の流れの別例を示している。
【
図7】第二実施形態に係る認証システムの機能構成を例示している。
【
図8】第二実施形態に係るモバイル装置により実行される処理の流れの一例を示している。
【
図9】第二実施形態に係る制御装置により実行される処理の流れの一例を示している。
【
図10】第二実施形態に係る制御装置により実行される処理の流れの別例を示している。
【
図11】第二実施形態に係る制御装置により実行される処理の流れの別例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
添付の図面を参照しつつ、実施形態の例について以下詳細に説明する。
図1は、第一実施形態に係る認証システム10の構成を例示している。
【0009】
認証システム10は、モバイル装置11を含んでいる。モバイル装置11は、ユーザ20による携帯が可能な装置である。認証システム10は、例えば、モバイル装置11を認証することにより、モバイル装置11を携帯しているユーザ20による車両30の利用を許可するために使用されうる。車両30は、移動体の一例である。
【0010】
認証システム10は、第一通信装置121を含んでいる。第一通信装置121は、車室31の少なくとも外側に第一無線通信領域A1を形成可能なアンテナを含む構成を備えている。第一無線通信領域A1は、モバイル装置11との短距離無線通信を行なうことが可能な領域である。
【0011】
本明細書において用いられる「短距離無線通信」という語は、標準規格であるIEEE802.15またはIEEE802.11に準拠しつつ電波を用いて行なわれる非接触通信を意味する。短距離無線通信を実行可能な技術としては、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy(登録商標)、超広帯域無線通信(Ultra Wide Band; UWB)、ZigBee(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)などが挙げられる。本明細書における「短距離無線通信」は、電磁誘導による結合を通じて情報の送信を行なう非接触通信である「近接無線通信」とは区別される。近接無線通信を実行可能な技術としては、NFC(Near Field Communication)やRF-IDやなどが挙げられる。
【0012】
本明細書において用いられる「信号を電波で送信する」という表現は、上記の短距離無線通信規格において定められる周波数あるいは周波数帯の電波で信号を無線送信することを意味する。
【0013】
具体的には、第一通信装置121は、車室31の少なくとも外側へ第一トリガ信号TR1(
図2を参照して後述する)を電波で送信するようにアンテナの特性と配置が定められている。本例においては、第一通信装置121は、ドア32に配置されている。第一通信装置121は、ドアハンドル、ピラー、ドアミラーなどに配置されてもよい。
【0014】
認証システム10は、第二通信装置122を含んでいる。第二通信装置122は、車両30の車室31の少なくとも内側に第二無線通信領域A2を形成可能なアンテナを含む構成を備えている。第二無線通信領域A2は、モバイル装置11との短距離無線通信を行なうことが可能な領域である。本例においては、車室31の外側にも第二無線通信領域A2が及んでいる。
【0015】
具体的には、第二通信装置122は、車室31の少なくとも内側へ第二トリガ信号TR2(
図2を参照して後述する)を電波で送信するようにアンテナの特性と配置が定められている。本例においては、第二通信装置122は、車室31内の適宜の箇所に配置されている。
【0016】
認証システム10は、制御装置13を含んでいる。本例においては、制御装置13は、車両30に搭載されている。制御装置13は、第一トリガ信号TR1を受信したモバイル装置11を認証する第一認証処理に基づいて、車両30に搭載された施解錠装置41の動作を制御するように構成されている。施解錠装置41は、車両30の車室31を開閉するドア32を施解錠する装置である。車室31は、居室の一例である。ドア32は、開閉体の一例である。
【0017】
制御装置13は、第二トリガ信号TR2を受信したモバイル装置11を認証する第二認証処理に基づいて、車両30に搭載された始動装置42の動作を制御するように構成されている。始動装置42は、車両30の駆動源を始動する装置である。駆動源は、内燃機関であってもよいし、電気モータであってもよい。始動装置42は、駆動源の始動を許可するまでに留める構成であってもよい。この場合、始動が許可された状態で例えばユーザ20がイグニッションスイッチに触れると、駆動源が始動される。始動装置42は、施解錠装置と異なる被制御装置の一例である。
【0018】
図2に例示されるように、制御装置13は、出力部131を備えている。出力部131は、各種の信号を出力可能なインターフェースとして構成されている。各種の信号は、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。アナログ信号が出力される場合、出力部131は、D/Aコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
【0019】
制御装置13は、処理部132を備えている。処理部132は、出力部131から第一送信制御信号TC1を出力するように構成されている。第一通信装置121は、第一送信制御信号TC1に基づいて、第一トリガ信号TR1を電波で送信するように構成されている。第一トリガ信号TR1は、連続的に送信されてもよいし、所定の時間間隔をおいて断続的に送信されてもよい。
【0020】
他方、モバイル装置11は、受信部111を備えている。受信部111は、第一通信装置121から上記の短距離無線通信を通じて送信される各種の信号を受信可能なアンテナを含む構成を備えている。
【0021】
モバイル装置11は、送信部112を備えている。送信部112は、上記の短距離無線通信を通じて第一通信装置121へ各種の信号を送信可能なアンテナを含む構成を備えている。
【0022】
モバイル装置11は、処理部113を備えている。処理部113は、受信部111により受信された第一トリガ信号TR1の電波強度を取得するように構成されている。処理部113は、受信部111が所定値以上の電波強度を有する第一トリガ信号TR1を受信すると、送信部112から応答信号RSを電波で送信するように構成されている。
【0023】
応答信号RSは、モバイル装置11の認証に必要な認証情報を含むように構成されている。認証情報は、不図示の記憶部に格納されているモバイル装置11とユーザ20の少なくとも一方を特定可能な情報である。応答信号RSは、認証信号の一例である。
【0024】
制御装置13は、受付部133を備えている。受付部133は、短距離無線通信を通じて第一通信装置121が受信した各種の信号を受け付けるインターフェースとして構成されている。
【0025】
制御装置13の処理部132は、受付部133により受け付けられた応答信号RSに含まれる認証情報を、不図示の記憶部に予め格納されているモバイル装置11の認証情報と照合するように構成されている。両情報の一致度が閾値を上回る場合、処理部132は、第一認証処理が成立したと判断する。
【0026】
処理部132は、第一認証処理が成立したと判断すると、第一通信装置121に要求信号RQを電波で送信させる第二送信制御信号TC2を、出力部131から出力するように構成されている。要求信号RQは、モバイル装置11に施解錠信号LKの送信を要求する情報を含むように構成されている。施解錠信号LKは、制御装置12による施解錠装置41の施解錠動作の制御を許可する情報を含むように構成されている。
【0027】
モバイル装置11の処理部113は、受信部111が短距離無線通信を通じて要求信号RQを受信すると、自動的に送信部112から施解錠信号LKを電波で送信するように構成されている。ここで用いられる「自動的に」という表現は、モバイル装置11に対するユーザ20の操作入力を必要とすることなく施解錠信号LKの送信がなされることを意味している。
【0028】
制御装置13の処理部132は、第一通信装置121が短距離無線通信を通じて施解錠信号LKを受信すると、施解錠装置41に施解錠動作を行なわせる第一動作制御信号OC1を、出力部131から出力するように構成されている。施解錠装置41は、第一動作制御信号OC1に基づいてドア32の施解錠を行なうように構成されている。
【0029】
制御装置13の処理部132は、出力部131から第三送信制御信号TC3を出力するように構成されている。第二通信装置122は、第三送信制御信号TC3に基づいて、第二トリガ信号TR2を電波で送信するように構成されている。第二トリガ信号TR2は、連続的に送信されてもよいし、所定の時間間隔をおいて断続的に送信されてもよい。
【0030】
他方、モバイル装置11の処理部113は、受信部111により第二トリガ信号TR2が受信されると、送信部112から応答信号RSを電波で送信するように構成されている。処理部113は、受信部111により所定値以上の電波強度を有する第二トリガ信号TR2が受信された場合に送信部112から応答信号RSを電波で送信するように構成されてもよい。
【0031】
制御装置13の受付部133は、短距離無線通信を通じて第二通信装置122が受信した応答信号RSを受け付けるように構成されている。
【0032】
制御装置13の処理部132は、第二通信装置122を通じて受付部133により受け付けられた応答信号RSに含まれる認証情報を、不図示の記憶部に予め格納されているモバイル装置11の認証情報と照合するように構成されている。両情報の一致度が閾値を上回る場合、処理部132は、第二認証処理が成立したと判断する。
【0033】
制御装置13の処理部132は、第二認証処理が成立したと判断すると、始動装置42に駆動源の始動動作を行なわせる第二動作制御信号OC2を、出力部131から出力するように構成されている。始動装置42は、第二動作制御信号OC2に基づいて駆動源の始動を行なうように構成されている。
【0034】
図3と
図4を参照しつつ、上記のように構成された認証システム10において行なわれる処理の流れを説明する。
図3は、制御装置13の処理部132により実行される処理の流れの一例を示している。
図4は、モバイル装置11の処理部113により実行される処理の流れの一例を示している。
【0035】
まず、制御装置13の処理部132は、出力部131から第一送信制御信号TC1を出力し、第一通信装置121から電波による第一トリガ信号TR1の送信を開始する(
図3のSTEP11)。
【0036】
続いて、制御装置13の処理部132は、第一通信装置121によりモバイル装置11から応答信号RSが受信されたかを判断する(
図3のSTEP12)。応答信号RSが受信されたと判断されるまで、当該処理が継続される(STEP12においてNO)。
【0037】
他方、モバイル装置11の処理部113は、受信部111により所定値以上の電波強度で第一トリガ信号TR1が受信されたかを判断する(
図4のSTEP21)。所定値以上の電波強度で第一トリガ信号TR1が受信されたと判断されるまで、当該処理が継続される(STEP21においてNO)。
【0038】
モバイル装置11の処理部113は、所定値以上の電波強度で第一トリガ信号TR1が受信されたと判断すると(STEP21においてYES)、送信部112から応答信号RSを電波で送信する(STEP22)。
【0039】
制御装置13の処理部132は、第一通信装置121により応答信号RSが受信されたと判断すると(
図3のSTEP12においてYES)、応答信号RSに含まれた認証情報と不図示の記憶部に予め格納されている認証情報を照合し、第一認証処理が成立したかを判断する(STEP13)。認証情報の不一致などの理由により第一認証処理が成立しなかったと判断されると(STEP13においてNO)、処理はSTEP12に戻され、再び応答信号RSの受信を待つ。
【0040】
第一認証処理が成立したと判断されると(STEP13においてYES)、制御装置13の処理部132は、出力部131から第二送信制御信号TC2を出力し、第一通信装置121から要求信号RQを電波で送信する(STEP14)。
【0041】
続いて、制御装置13の処理部132は、第一通信装置121によりモバイル装置11から施解錠信号LKが受信されたかを判断する(STEP15)。施解錠信号LKが受信されていないと判断されると(STEP15においてNO)、処理はSTEP14に戻され、要求信号RQの送信が繰り返される。
【0042】
モバイル装置11の処理部113は、受信部111により第一通信装置121から要求信号RQが受信されたかを判断する(
図4のSTEP23)。要求信号RQが受信されていないと判断されると(STEP23においてNO)、処理部113は、応答信号RSが送信されてから所定の時間が経過したかを判断する(STEP24)。所定の時間が経過していないと判断されると(STEP24においてNO)、処理はSTEP23に戻される。所定の時間が経過したと判断されると(STEP24においてYES)、第一認証処理が成立しなかったとみなされ、処理が終了される。あるいは、第一認証処理を再試行するために処理がSTEP21に戻されてもよい。
【0043】
モバイル装置11の処理部113は、受信部111により要求信号RQが受信されたと判断されると(STEP23においてYES)、自動的に送信部112から施解錠信号LKを電波で送信する(STEP25)。その後、処理が終了されてもよいし、処理がSTEP23に戻されて要求信号RQの待機状態に入ってもよい。
【0044】
第一通信装置121によりモバイル装置11から施解錠信号LKが受信されたと判断されると(
図3のSTEP15においてYES)、制御装置13の処理部132は、第一動作制御信号OC1を出力部131から出力し、施解錠装置41の動作を制御する(STEP16)。
【0045】
他方、
図5に例示されるように、制御装置13の処理部132は、出力部131から第三送信制御信号TC3を出力し、第二通信装置122から電波による第二トリガ信号TR2の送信を開始する(STEP31)。
【0046】
続いて、制御装置13の処理部132は、第二通信装置122によりモバイル装置11から応答信号RSが受信されたかを判断する(STEP32)。応答信号RSが受信されたと判断されるまで、当該処理が継続される(STEP32においてNO)。
【0047】
モバイル装置11は、
図4のSTEP21に例示された処理を経て応答信号RSを電波で送信する(STEP22)。
【0048】
制御装置13の処理部132は、第二通信装置122により応答信号RSが受信されたと判断すると(
図6のSTEP32においてYES)、応答信号RSに含まれた認証情報と不図示の記憶部に予め格納されている認証情報を照合し、第二認証処理が成立したかを判断する(STEP33)。認証情報の不一致などの理由により第二認証処理が成立しなかったと判断されると(STEP33においてNO)、処理はSTEP32に戻され、再び応答信号RSの受信を待つ。
【0049】
第二認証処理が成立したと判断されると(STEP33においてYES)、制御装置13の処理部132は、第二動作制御信号OC2を出力部131から出力し、始動装置42の動作を制御する(STEP34)。
【0050】
図4に例示されるように、モバイル装置11の処理部113は、第一通信装置121から送信された第一トリガ信号TR1の受信電波強度が所定値以上である場合に、応答信号RSを送信するように構成されている。応答信号RSが送信されなければ第一認証処理が成立しないので、モバイル装置11から施解錠信号LKが送信されることもない。すなわち、第一通信装置121から送信された第一トリガ信号TR1の電波強度が所定値以上であることが、施解錠信号LKの送信が許容される一条件とされている。
【0051】
図1に例示されるように、第一通信装置121が備えているアンテナの送信特性を適宜に設定することにより、第一無線通信領域A1内で施解錠信号LKの送信が許容される範囲A1’が定められうる。具体的には、範囲A1’は、車室31の外側に形成される第二無線通信領域A2の範囲A2’よりも狭くなるように設定される。
【0052】
これまで説明した構成によれば、車室31の内側でモバイル装置11の認証処理が行なわれることを想定して形成される第二無線通信領域A2の状態に依らず、施解錠装置41の動作制御を可能にするための処理が車室31の外側で行なわれることの確実性を高めることができる。すなわち、第二通信装置122の性能や配置に係る自由度を高めつつ、セキュリティ性を高めることができる。したがって、ユーザ20による携帯が可能なモバイル装置11を用いる認証システム10の利便性を高めることができる。
【0053】
特に、本実施形態においては、ユーザ20により携帯されたモバイル装置11が車室31の少なくとも外側に形成された第一無線通信領域A1に進入すると第一認証処理が開始され、第一認証処理が成立するとモバイル装置11から施解錠信号LKが送信される。すなわち、ユーザ20は、施解錠装置41の動作制御を制御装置13に行なわせるためにモバイル装置11に操作入力を行なう必要がなく、ドアハンドルなどへのタッチ操作を行なう必要もない。ユーザ20は車室31の外側において必要最小限の動作で施解錠装置41を動作させることができる。また、タッチセンサなどの設備を車両30のドア32に設ける必要もない。
【0054】
さらに、例えば上記の範囲A1’を第一通信装置121から数十cm以内(近接無線通信が想定している通信距離)程度に設定することにより、モバイル装置11を第一通信装置121が配置されている場所にかざす操作で施解錠装置41を動作させることができる。すなわち、近接無線通信を実現するための設備を追加的に設けることなく、近接無線通信のような操作感をユーザ20に提供できる。
【0055】
図6は、モバイル装置11の処理部113により実行される処理の流れの別例を示している。
図4に例示された処理と実質的に同一の処理要素には同一の参照符号を付与し、繰り返しとなる説明は省略する。
【0056】
本例においては、処理部113は、受信部111により第一通信装置121から第一トリガ信号TR1が受信されたかを判断する(STEP41)。第一トリガ信号TR1が受信されたと判断されるまで、当該処理が継続される(STEP41においてNO)。
【0057】
処理部113は、所定値以上の電波強度で第一トリガ信号TR1が受信されたと判断すると(STEP41においてYES)、送信部112から応答信号RSを電波で送信する(STEP22)。すなわち、受信部111における第一トリガ信号TR1の受信電波強度に依らず、第一認証処理が開始される。
【0058】
本例においては、受信部111により第一通信装置121から要求信号RQが受信されたと判断されると(STEP23においてYES)、処理部113は、受信部111により所定値以上の電波強度で第一トリガ信号TR1が受信されているかを判断する(STEP42)。所定値以上の電波強度で第一トリガ信号TR1が受信されていないと判断されると(STEP42においてNO)、処理はSTEP24に進む。
【0059】
所定値以上の電波強度で第一トリガ信号TR1が受信されていると判断されると(STEP42においてYES)、処理部113は、自動的に送信部112から施解錠信号LKを電波で送信する(STEP25)。
【0060】
なお、STEP42においては、受信部111により所定値以上の電波強度で要求信号RQが受信されているかが判断されてもよい。すなわち、本例においては、第一通信装置121から送信された第一認証処理に関連する信号の受信部111における受信電波強度が所定値以上であることが、施解錠信号LKの送信が許容される一条件とされている。この場合においても、前述の効果が同様に得られる。
【0061】
図7は、第二実施形態に係る認証システム10の機能構成を例示している。第一実施形態と実質的に同一の要素には同一の参照符号を付与し、繰り返しとなる説明は省略する。
【0062】
本実施形態においては、モバイル装置11の側から認証処理を開始するためのトリガ信号TR0が電波で送信される。トリガ信号にはモバイル装置11の認証に必要な認証情報が含まれうる。すなわち、トリガ信号TR0は、認証信号の一例でもある。
【0063】
図8は、本実施形態に係るモバイル装置11の処理部113により実行される処理の流れの一例を示している。
図9は、本実施形態に係る制御装置13の処理部132により実行される処理の流れの一例を示している。
【0064】
まず、モバイル装置11の処理部113は、送信部112から電波によるトリガ信号TR0の送信を開始する(
図8のSTEP51)。
【0065】
他方、制御装置13の処理部132は、第一通信装置121により所定値以上の電波強度でトリガ信号TR0が受信されたかを判断する(
図9のSTEP61)。所定値以上の電波強度でトリガ信号TR0が受信されたと判断されるまで、当該処理が継続される(STEP61においてNO)。
【0066】
制御装置13の処理部132は、第一通信装置121により所定値以上の電波強度でトリガ信号TR0が受信されたと判断すると(STEP61においてYES)、トリガ信号TR0に含まれた認証情報と不図示の記憶部に予め格納されている認証情報を照合し、第一認証処理が成立したかを判断する(STEP62)。認証情報の不一致などの理由により第一認証処理が成立しなかったと判断されると(STEP62においてNO)、処理はSTEP61に戻され、再びトリガ信号TR0の受信を待つ。
【0067】
第一認証処理が成立したと判断されると(STEP62においてYES)、制御装置13の処理部132は、出力部131から第二送信制御信号TC2を出力し、第一通信装置121から要求信号RQを電波で送信する(STEP63)。
【0068】
続いて、制御装置13の処理部132は、第一通信装置121によりモバイル装置11から施解錠信号LKが受信されたかを判断する(STEP64)。施解錠信号LKが受信されていないと判断されると(STEP64においてNO)、処理はSTEP63に戻され、要求信号RQの送信が繰り返される。
【0069】
モバイル装置11の処理部113は、受信部111により第一通信装置121から要求信号RQが受信されたかを判断する(
図8のSTEP52)。要求信号RQが受信されていないと判断されると(STEP52においてNO)、処理部113は、トリガ信号TR0が送信されてから所定の時間が経過したかを判断する(STEP53)。所定の時間が経過していないと判断されると(STEP53においてNO)、処理はSTEP52に戻される。所定の時間が経過したと判断されると(STEP53においてYES)、第一認証処理が成立しなかったとみなされ、処理が終了される。あるいは、第一認証処理を再試行するために処理がSTEP51に戻されてもよい。
【0070】
モバイル装置11の処理部113は、受信部111により要求信号RQが受信されたと判断されると(STEP52においてYES)、自動的に送信部112から施解錠信号LKを電波で送信する(STEP54)。その後、処理が終了されてもよいし、処理がSTEP52に戻されて要求信号RQの待機状態に入ってもよい。
【0071】
第一通信装置121によりモバイル装置11から施解錠信号LKが受信されたと判断されると(
図9のSTEP64においてYES)、制御装置13の処理部132は、第一動作制御信号OC1を出力部131から出力し、施解錠装置41の動作を制御する(STEP65)。
【0072】
他方、
図10に例示されるように、処理部132は、第二通信装置122により所定値以上の電波強度でトリガ信号TR0が受信されたかを判断する(STEP71)。所定値以上の電波強度でトリガ信号TR0が受信されたと判断されるまで、当該処理が継続される(STEP71においてNO)。
【0073】
処理部132は、第二通信装置122により所定値以上の電波強度でトリガ信号TR0が受信されたと判断すると(STEP71においてYES)、トリガ信号TR0に含まれた認証情報と不図示の記憶部に予め格納されている認証情報を照合し、第二認証処理が成立したかを判断する(STEP72)。認証情報の不一致などの理由により第一認証処理が成立しなかったと判断されると(STEP72においてNO)、処理はSTEP71に戻され、再びトリガ信号TR0の受信を待つ。
【0074】
第二認証処理が成立したと判断されると(STEP72においてYES)、制御装置13の処理部132は、第二動作制御信号OC2を出力部131から出力し、始動装置42の動作を制御する(STEP73)。
【0075】
本実施形態に係る構成においても、車室31の内側でモバイル装置11の認証処理が行なわれることを想定して形成される第二無線通信領域A2の状態に依らず、施解錠装置41の動作制御を可能にするための処理が車室31の外側で行なわれることの確実性を高めることができる。すなわち、第二通信装置122の性能や配置に係る自由度を高めつつ、セキュリティ性を高めることができる。したがって、ユーザ20による携帯が可能なモバイル装置11を用いる認証システム10の利便性を高めることができる。
【0076】
図9に例示されるように、制御装置13の処理部132は、第一通信装置121により受信されたトリガ信号TR0の受信電波強度が所定値以上である場合に、第一認証処理を開始するように構成されている。第一認証処理が開始されなければ要求信号RQが送信されないので、モバイル装置11から施解錠信号LKが送信されることもない。すなわち、第一通信装置121により受信されたトリガ信号TR0の電波強度が所定値以上であることが、施解錠信号LKの送信が許容される一条件とされている。
【0077】
図1に例示されるように、第一通信装置121が備えているアンテナの受信特性を適宜に設定することにより、第一無線通信領域A1内で施解錠信号LKの送信が許容される範囲A1’が定められうる。例えば当該範囲A1’を第一通信装置121から数十cm以内(近接無線通信が想定している通信距離)程度に設定することにより、モバイル装置11を第一通信装置121が配置されている場所にかざす操作で施解錠装置41を動作させることができる。すなわち、近接無線通信を実現するための設備を追加的に設けることなく、近接無線通信のような操作感をユーザ20に提供できる。
【0078】
図11は、制御装置13の処理部132により実行される処理の流れの別例を示している。
図9に例示された処理と実質的に同一の処理要素には同一の参照符号を付与し、繰り返しとなる説明は省略する。
【0079】
本例においては、処理部132は、第一通信装置121によりトリガ信号TR0が受信されたかを判断する(STEP81)。トリガ信号TR0が受信されたと判断されるまで、当該処理が継続される(STEP81においてNO)。
【0080】
処理部132は、所定値以上の電波強度でトリガ信号TR0が受信されたと判断すると(STEP81においてYES)、トリガ信号TR0に含まれた認証情報と不図示の記憶部に予め格納されている認証情報を照合し、第一認証処理が成立したかを判断する(STEP62)。認証情報の不一致などの理由により第一認証処理が成立しなかったと判断されると(STEP62においてNO)、処理はSTEP81に戻され、再びトリガ信号TR0の受信を待つ。すなわち、第一通信装置121における第一トリガ信号TR1の受信電波強度に依らず、第一認証処理が開始される。
【0081】
本例においては、第一認証処理が成立したと判断されると(STEP62においてYES)、処理部132は、第一通信装置121により所定値以上の電波強度でトリガ信号TR0が受信されているかを判断する(STEP82)。所定値以上の電波強度でトリガ信号TR0が受信されていると判断されるまで、当該処理が繰り返される(STEP82においてNO)。
【0082】
所定値以上の電波強度でトリガ信号TR0が受信されていると判断されると(STEP82においてYES)、処理部132は、出力部131から第二送信制御信号TC2を出力し、第一通信装置121から要求信号RQを電波で送信する(STEP63)。
【0083】
すなわち、本例においても、第一通信装置121により受信されたトリガ信号TR0の電波強度が所定値以上であることが、モバイル装置11からの施解錠信号LKの送信が許容される一条件とされている。よって、前述の効果が同様に得られる。
【0084】
これまで説明した各機能を有する制御装置13の処理部132は、汎用メモリと協働して動作する汎用マイクロプロセッサにより実現されうる。汎用マイクロプロセッサとしては、CPU、MPU、GPUが例示されうる。汎用メモリとしては、ROMやRAMが例示されうる。この場合、ROMには、上述した処理を実行するコンピュータプログラムが記憶されうる。ROMは、コンピュータプログラムを記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。汎用マイクロプロセッサは、ROM上に記憶されたコンピュータプログラムの少なくとも一部を指定してRAM上に展開し、RAMと協働して上述した処理を実行する。上記のコンピュータプログラムは、汎用メモリにプリインストールされてもよいし、
図1に例示される無線通信ネットワーク50を介して外部サーバ装置60からダウンロードされた後、汎用メモリにインストールされてもよい。この場合、外部サーバ装置60は、コンピュータプログラムを記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。
【0085】
処理部132は、マイクロコントローラ、ACIC、FPGAなどの上記のコンピュータプログラムを実行可能な専用集積回路によって実現されてもよい。この場合、当該専用集積回路に含まれる記憶素子に上記のコンピュータプログラムがプリインストールされる。当該記憶素子は、コンピュータプログラムを記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。各プロセッサは、汎用マイクロプロセッサと専用集積回路の組合せによっても実現されうる。
【0086】
これまで説明した各機能を有するモバイル装置11の処理部113は、汎用メモリと協働して動作する汎用マイクロプロセッサにより実現されうる。汎用マイクロプロセッサとしては、CPU、MPU、GPUが例示されうる。汎用メモリとしては、ROMやRAMが例示されうる。この場合、ROMには、上述した処理を実行するコンピュータプログラムが記憶されうる。ROMは、コンピュータプログラムを記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。汎用マイクロプロセッサは、ROM上に記憶されたコンピュータプログラムの少なくとも一部を指定してRAM上に展開し、RAMと協働して上述した処理を実行する。上記のコンピュータプログラムは、汎用メモリにプリインストールされてもよいし、
図1に例示される無線通信ネットワーク50を介して外部サーバ装置60からダウンロードされた後、汎用メモリにインストールされてもよい。この場合、外部サーバ装置60は、コンピュータプログラムを記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。
【0087】
処理部113は、マイクロコントローラ、ACIC、FPGAなどの上記のコンピュータプログラムを実行可能な専用集積回路によって実現されてもよい。この場合、当該専用集積回路に含まれる記憶素子に上記のコンピュータプログラムがプリインストールされる。当該記憶素子は、コンピュータプログラムを記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。各プロセッサは、汎用マイクロプロセッサと専用集積回路の組合せによっても実現されうる。
【0088】
上記の各実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示にすぎない。上記の各実施形態に係る構成は、本発明の趣旨を逸脱しなければ、適宜に変更・改良されうる。
【0089】
上記の各実施形態においては、第一通信装置121から送信された要求信号RQがモバイル装置11により受信されると、施解錠信号LKが自動的に第一通信装置121へ送信されるように構成されている。しかしながら、施解錠信号LKの送信が許容される範囲A1’に係る条件が満足されていれば、モバイル装置11は、要求信号RQの受信に応じて施解錠信号LKの送信操作をユーザ20に要求するように構成されうる。
【0090】
上記の各実施形態においては、制御装置13は、車両30に搭載されている。このような構成によれば、モバイル装置11との短距離無線通信において生じうる通信遅延を抑制しやすい。
【0091】
しかしながら、制御装置13の処理部132により行なわれる認証処理の少なくとも一部は、外部サーバ装置60において行なわれうる。
【0092】
車室31内に第二無線通信領域A2を形成する第二通信装置122を通じて行なわれるモバイル装置11の第二認証処理の結果として制御装置13により制御される被制御装置は、始動装置42に限られない。施解錠装置41と異なる他の被制御装置の例としては、車両30に搭載された空調装置、音響映像機器、照明装置、シートやステアリングホイールの位置調節機構などが挙げられる。
【0093】
認証システム10は、車両30以外の移動体にも適用されうる。他の移動体の例としては、鉄道、航空機、船舶などが挙げられる。当該移動体は、運転者を必要としなくてもよい。
【0094】
施解錠装置により施解錠される開閉体は、車両30のドアに限られない。住宅や施設における扉や窓もまた開閉体の一例になりうる。
【符号の説明】
【0095】
10:認証システム、11:モバイル装置、121:第一通信装置、122:第二通信装置、13:制御装置、20:ユーザ、30:車両、31:車室、32:ドア、41:施解錠装置、42:始動装置、A1:第一無線通信領域、A1’:施解錠信号の送信が許容される範囲、A2:第二無線通信領域、A2’:車室の外側に形成される第二無線通信領域の範囲、LK:施解錠信号、TR0:トリガ信号、TR1:第一トリガ信号
【手続補正書】
【提出日】2022-10-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
処理部113は、第一トリガ信号TR1が受信されたと判断すると(STEP41においてYES)、送信部112から応答信号RSを電波で送信する(STEP22)。すなわち、受信部111における第一トリガ信号TR1の受信電波強度に依らず、第一認証処理が開始される。