(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023003572
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】データ入力装置及びデータ入力プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04847 20220101AFI20230110BHJP
H04M 1/724 20210101ALI20230110BHJP
E03C 1/05 20060101ALN20230110BHJP
【FI】
G06F3/0484 170
H04M1/724
E03C1/05
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021104722
(22)【出願日】2021-06-24
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西村 雄介
(72)【発明者】
【氏名】木本 剛
【テーマコード(参考)】
2D060
5E555
5K127
【Fターム(参考)】
2D060BA01
2D060BA05
2D060BB02
2D060CA07
5E555AA10
5E555AA13
5E555AA14
5E555BA04
5E555BA15
5E555BB04
5E555BB15
5E555BC01
5E555BE12
5E555CA12
5E555CA22
5E555CB16
5E555CB40
5E555CB64
5E555CC19
5E555DA02
5E555DD11
5E555FA00
5K127AA11
5K127BA03
5K127CA08
5K127CA10
5K127CB21
5K127GD16
5K127HA08
(57)【要約】
【課題】スワイプ操作を好む使用者及びタップ操作を好む使用者のいずれも容易に数値入力可能なデータ入力装置及びデータ入力プログラムを提供する。
【解決手段】タッチ操作が行われるタッチパネル11を備え、前記タッチパネル11は、前記タッチ操作によって数値を入力する入力部17と、前記入力部17に入力された数値を表示する表示部16と、を有し、前記入力部17は、第一入力部18及び第二入力部19を有し、前記第一入力部18は、複数の数値を示す目盛り21をスワイプ操作することによって前記数値を入力でき、前記第二入力部19は、複数の数字キーを示すテンキー23をタップ操作することによって前記数値を入力でき、前記第二入力部19は、前記タッチパネル11のうち前記第一入力部18とは異なる部分をタッチ操作することによって、前記タッチパネル11に表示される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ操作が行われるタッチパネルを備え、
前記タッチパネルは、前記タッチ操作によって数値を入力する入力部と、前記入力部に入力された数値を表示する表示部と、を有し、
前記入力部は、第一入力部及び第二入力部を有し、
前記第一入力部は、複数の数値を示す目盛りをスワイプ操作することによって前記数値を入力でき、
前記第二入力部は、複数の数字キーを示すテンキーをタップ操作することによって前記数値を入力でき、前記タッチパネルのうち前記第一入力部とは異なる部分をタッチ操作することによって、前記タッチパネルに表示されるデータ入力装置。
【請求項2】
前記第二入力部が前記タッチパネルに表示されたときには、前記第一入力部のスワイプ操作は不能になる請求項1に記載のデータ入力装置。
【請求項3】
前記第二入力部は、前記タッチパネルのうち前記第一入力部の表示エリアと同じエリアに、前記第一入力部と入れ替わって表示される請求項2に記載のデータ入力装置。
【請求項4】
タッチ操作が行われるタッチパネルを備えたデータ入力装置に、
複数の数値を示す目盛りをスワイプ操作することによって前記数値を入力できる第一入力部を前記タッチパネルに表示する処理と、
複数の数字キーを示すテンキーをタップ操作することによって前記数値を入力できる第二入力部を、前記タッチパネルのうち前記第一入力部とは異なる部分がタッチ操作されることによって前記タッチパネルに表示する処理と、を実行させるデータ入力プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、データ入力装置及びデータ入力プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記特許文献1に記載されているように、タッチ操作によって数値の入力を行うデータ入力装置が知られている。この種のデータ入力装置に数値入力を行う場合のタッチ操作として、複数の数値が一方向に並べられた帯状のエリアをスワイプする操作や、複数の数字キーが並べられたテンキーをタップする操作が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スワイプ操作を好む使用者は、タップ操作にストレスを感じやすい。タップ操作を好む使用者は、スワイプ操作にストレスを感じやすい。スワイプ操作を好む使用者及びタップ操作を好む使用者のいずれにも数値入力しやすいデータ入力装置及びデータ入力プログラムが望まれた。
【0005】
本開示は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、スワイプ操作を好む使用者及びタップ操作を好む使用者のいずれも容易に数値入力可能なデータ入力装置及びデータ入力プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のデータ入力装置は、タッチ操作が行われるタッチパネルを備え、前記タッチパネルは、前記タッチ操作によって数値を入力する入力部と、前記入力部に入力された数値を表示する表示部と、を有し、前記入力部は、第一入力部及び第二入力部を有し、前記第一入力部は、複数の数値を示す目盛りをスワイプ操作することによって前記数値を入力でき、前記第二入力部は、複数の数字キーを示すテンキーをタップ操作することによって前記数値を入力でき、前記第二入力部は、前記タッチパネルのうち前記第一入力部とは異なる部分をタッチ操作することによって、前記タッチパネルに表示されるものである。
【0007】
本開示のデータ入力プログラムは、タッチ操作が行われるタッチパネルを備えたデータ入力装置に、複数の数値を示す目盛りをスワイプ操作することによって前記数値を入力できる第一入力部を前記タッチパネルに表示する処理と、複数の数字キーを示すテンキーをタップ操作することによって前記数値を入力できる第二入力部を、前記タッチパネルのうち前記第一入力部とは異なる部分がタッチ操作されることによって前記タッチパネルに表示する処理と、を実行させるものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】第一入力部が表示された状態のタッチパネルを示す図
【
図3】第二入力部が表示された状態のタッチパネルを示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
<実施形態>
データ入力装置10は、
図1に示すように、吐水装置50に吐水量を指示するために用いられる。データ入力装置10は、例えば、吐水装置50に吐水量を指示するためのアプリケーションを備えたスマートフォンである。アプリケーションは、データ入力装置10に、吐水量を指示するための処理を実行させるデータ入力プログラムである。吐水装置50は、キッチンの流し台や風呂場等に設けられている。
【0010】
吐水装置50は、使用者の手等をセンサ51が検知することによって自動吐水を行う自動水栓である。センサ51は、吐水管50Pの上面や下面に備えられている。吐水装置50は、原水及び浄水のいずれかを選択して吐水できる。センサ51に使用者の手等を検出させることによって、原水及び浄水の切り替えや、吐水及び止水の切り替え等を行うことができる。吐水装置50は、吐水する湯水の温度や流量の調整、及び吐水及び止水を操作するレバーハンドル52を有している。
【0011】
吐水装置50は、データ入力装置10に任意の吐水量を入力することによって、計量吐水を行うことができる。吐水装置50は、データ入力装置10に数値が入力されると計量吐水の待機状態になる。計量吐水の待機状態は、計量吐水の実行が予約された状態である。計量吐水の待機状態になった吐水装置50は、その後に吐水を開始すると、入力した吐水量の吐水を行う。
【0012】
データ入力装置10は、
図2に示すように、タッチ操作が行われるタッチパネル11を備えている。タッチパネル11は、長方形状である。データ入力装置10は、計量吐水に関する4つの情報(第一情報、第二情報、第三情報及び第四情報)をタッチパネル11に入力表示できる。タッチパネル11には、第一情報の入力表示部12、第二情報の入力表示部13、第三情報の入力表示部14及び第四情報の入力表示部15が設けられている。第一情報の入力表示部12、第二情報の入力表示部13、第三情報の入力表示部14及び第四情報の入力表示部15は、タッチパネル11の長手方向に並んで配置されている。
【0013】
第一情報は、アクション名である。アクション名は、吐水内容を特定するために使用者がつける名前である。第一情報の入力表示部12をタッチ操作して、アクション名を設定できる。
【0014】
第二情報は、吐水される水の種類である。水の種類は、湯水、浄水等である。第二情報の入力表示部13をタップ操作することによって、水の種類を選択できる。
【0015】
第三情報は、吐水量の単位である。吐水量の単位は、mL(cc)、dL、L、カップ、ガロン等である。第三情報の入力表示部14をタップ操作することによって、吐水量の単位を選択できる。
【0016】
第四情報は、吐水量の数値である。第四情報の入力表示部15は、表示部16及び入力部17を備えている。表示部16及び入力部17は、タッチパネル11の異なる領域に設けられている。第四情報の表示部16には、第四情報の入力部17に入力された数値が表示される。第四情報の表示部16には、第三情報の入力表示部14に入力された単位が示される。
【0017】
第四情報の入力部17は、タッチ操作によって数値を入力する。第四情報の入力部17は、第一入力部18(
図2参照)及び第二入力部19(
図3参照)を有している。第一入力部18のタッチ操作と第二入力部19のタッチ操作とは異なる。
【0018】
第一入力部18は、
図2に示すように、目盛り21及び目印22を有している。目盛り21には、複数の数値が左右方向に並んでいる。目盛り21は、入力範囲の数値を示す。目盛り21の入力範囲は、有限である。例えば、目盛り21の入力範囲は、50mL~5000mL等である。第一入力部18には、目盛り21の入力範囲の数値の一部(例えば300~900mL)が表示される。
【0019】
第一入力部18の目盛り21の数値は、第三情報に入力された単位にあわせて変わる。例えば、
図4に示すように、第三情報の入力表示部14において「L」を選択すると、第一入力部18の数値は、「L」にあわせたものになる。
図5に示すように、第三情報の入力表示部14において「カップ」を選択すると、第一入力部18の数値は、「カップ」にあわせたものになる。「カップ」は、計量カップの容積である。
【0020】
目印22は、目盛り21の一カ所を示す。目印22の位置は固定されている。第一入力部18は、目盛り21をスワイプ操作することによって数値を入力できる。目盛り21をスワイプ操作するとは、目盛り21の一部を指で押した状態のまま、左右方向にスライドさせることである。目盛り21をスワイプ操作することによって、第一入力部18に表示される目盛り21の数値は変わる。これによって、目印22の示す数値は変わる。目盛り21から指が離れたときに、目印22の示す数値が入力値となる。入力値は、第四情報の表示部16に表示される。具体的には、
図2に示すように、目印22が目盛り21の「610」を示す場合、第四情報の表示部16には、「610」が表示される。
【0021】
第二入力部19は、
図3に示すように、複数の数字キーを示すテンキー23を有している。数字キーは、0から9の整数値である。第二入力部19は、テンキー23をタップ操作することによって、数値を入力できる。テンキー23をタップ操作するとは、複数の数字キーから選択した数字キーを指で押すことである。数字キーをタップ操作することによって、選択された数字キーの数値が並べられて入力値となる。入力値は、第四情報の表示部16に表示される。第二入力部19の入力値は、完了ボタンをタップ操作することによって確定される。第二入力部19の完了ボタンをタップ操作することによって、第四情報の入力部17は第一入力部18に戻る。
【0022】
第四情報の入力部17は、初期設定では、第一入力部18である。第二入力部19は、タッチパネル11のうち第一入力部18とは異なる部分をタップ操作することによって、タッチパネル11に表示される。具体的には、
図2において、使用者がタッチパネル11の上半分の領域のどこかをタップ操作することによって、第一入力部18は、第二入力部19に入れ替わる(
図3参照)。第一入力部18と入れ替わった第二入力部19は、タッチパネル11のうち第一入力部18の表示エリアと同じエリアに表示される。第二入力部19がタッチパネル11に表示されたときには、第一入力部18はタッチパネル11から消えている。第二入力部19がタッチパネル11に表示されたときには、第一入力部18のスワイプ操作は不能になる。
【0023】
タッチパネル11は、
図2に示すように、登録ボタン24を備えている。登録ボタン24をタップ操作することによって、吐水内容は登録される。登録された吐水内容は、吐水装置50に送信される。
【0024】
データ入力装置10の使用例を説明する。使用者は、吐水装置50において計量吐水をする場合にデータ入力装置10を用いる。データ入力装置10のアプリケーションが起動すると、吐水内容(第一情報、第二情報、第三情報及び第四情報)の入力が可能となる。使用者は、タッチパネル11をタッチ操作して、吐水内容を入力する。入力された内容は、それぞれタッチパネル11に表示される。登録ボタン24をタップ操作すると、吐水内容は登録され、吐水装置50に送信される。吐水装置50は、データ入力装置10から送信された計量吐水の吐水内容を受信し、待機状態になる。待機状態の吐水装置50は、吐水開始の指示を待つ。吐水装置50は、センサ51からの検知信号、音声指示、ジェスチャー等によって吐水開始の指示をされると、登録された吐水内容の計量吐水を開始する。
【0025】
上記のように構成された実施形態によれば、以下の効果を奏する。データ入力装置10は、タッチ操作が行われるタッチパネル11を備えている。タッチパネル11は、入力部17と、表示部16と、を有している。入力部17は、タッチ操作によって数値を入力する。表示部16は、入力部17に入力された数値を表示する。入力部17は、第一入力部18及び第二入力部19を有している。第一入力部18は、複数の数値を示す目盛り21をスワイプ操作することによって数値を入力できる。第二入力部19は、複数の数字キーを示すテンキー23をタップ操作することによって数値を入力できる。第二入力部19は、タッチパネル11のうち第一入力部18とは異なる部分をタッチ操作することによって、タッチパネル11に表示される。データ入力装置10のアプリケーションは、タッチパネル11に第一入力部18及び第二入力部19を表示する処理を、データ入力装置10に実行させる。データ入力装置10のアプリケーションは、タッチパネル11のうち第一入力部18とは異なる部分がタッチ操作されることによって、タッチパネル11に第二入力部19を表示する処理をデータ入力装置10に実行させる。
【0026】
この構成によれば、入力部17は、第一入力部18及び第二入力部19を有しているから、使用者は、自身の好みにあわせて第一入力部18及び第二入力部19のいずれかを選択できる。第二入力部19は、タッチパネル11のうち第一入力部18とは異なる部分をタッチ操作することによって表示されるから、第一入力部18を操作している際に誤って第二操作部が表示されることを防止できる。したがって、スワイプ操作を好む使用者、及びタップ操作を好む使用者のいずれも容易に数値入力できる。
【0027】
データ入力装置10において第二入力部19がタッチパネル11に表示されたときには、第一入力部18のスワイプ操作は不能になる。この構成によれば、第二入力部19のタップ操作の際に、誤って第一入力部18を操作することを防止できる。
【0028】
データ入力装置10において第二入力部19は、タッチパネル11のうち第一入力部18の表示エリアと同じエリアに、第一入力部18と入れ替わって表示される。この構成によれば、第一入力部18及び第二入力部19の一方のみがタッチパネル11に表示されるから操作しやすい。第一入力部18及び第二入力部19の両方がタッチパネル11に表示されるよりも、タッチパネル11の面積を有効に利用できる。
【0029】
<他の実施形態>
本開示は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本開示の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態においてデータ入力装置10はスマートフォンである。これに限らず、データ入力装置10は、タブレット端末や、PDA(Personal Digital Assistant)等であってもよいし、吐水装置に一体に設けたものであってもよい。
(2)上記実施形態において第二入力部19は、第一入力部18の目盛り21及び目印22を隠した状態になる。これに限らず、第二入力部は、第一入力部を隠した状態にならなくてもよい。この場合、第二入力部がタッチパネルに表示された状態において、例えば、第一入力部は第二入力部より薄い色になったり、操作不能になったりしてもよい。
(3)上記実施形態では、第一入力部18において目盛り21から指が離れたときに、目印22の示す数値が入力値となる。これに限らず、第一入力部は、スワイプ操作の入力値を確定する確定ボタンを有していてもよい。
(4)上記実施形態において目印22の位置は固定され、スワイプ操作によって目盛り21の数値が変わる。これに限らず、目盛りの数値が固定され、スワイプ操作によって目印の位置が変わるようにしてもよい。
(5)上記実施形態において第二入力部19は、タッチパネル11のうち第一入力部18とは異なる部分をタップ操作することによって表示される。これに限らず、第二入力部は、タッチパネルのタッチ操作とは別の操作、例えばデータ入力装置に設けられたボタン等の操作によって表示されてもよい。
(6)上記実施形態において吐水装置50に、計量吐水の待機状態であることを表示する表示部を設けてもよい。
(7)上記実施形態において吐水装置50に、計量吐水の開始時間を設定できるようにしてもよい。
(8)上記実施形態では、吐水内容として4つの情報を入力表示する。これに限らず、吐水内容として入力表示する情報の数及び内容は適宜変更できる。例えば、第二情報の入力表示部の水の種類は、原水や炭酸水等であってもよい。
(9)上記実施形態においてタッチパネル11は、長方形状である。これに限らず、タッチパネルの形状は適宜変更できる。
(10)上記実施形態においてデータ入力装置10は、吐水装置50に吐水量を指示するために用いられる。これに限らず、データ入力装置の使用用途は変更できる。
【符号の説明】
【0030】
10…データ入力装置、11…タッチパネル、16…表示部、17…入力部、18…第一入力部、19…第二入力部、21…目盛り、23…テンキー