(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023039018
(43)【公開日】2023-03-20
(54)【発明の名称】充放電制御装置
(51)【国際特許分類】
H02J 7/10 20060101AFI20230313BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20230313BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20230313BHJP
H01M 10/633 20140101ALI20230313BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20230313BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20230313BHJP
H01M 10/6563 20140101ALI20230313BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20230313BHJP
B60L 53/14 20190101ALI20230313BHJP
B60L 58/12 20190101ALI20230313BHJP
【FI】
H02J7/10 L
H02J7/00 B
H02J7/00 P
H01M10/613
H01M10/633
H01M10/625
H01M10/48 301
H01M10/48 P
H01M10/6563
B60L50/60
B60L53/14
B60L58/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021145948
(22)【出願日】2021-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】弁理士法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】橋場 亮
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
5H031
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA03
5G503BB02
5G503CA08
5G503CB11
5G503CB13
5G503DA08
5G503EA05
5G503FA06
5G503GB03
5G503GB06
5G503GD02
5G503GD03
5G503GD04
5G503GD06
5H030AA10
5H030AS08
5H030FF22
5H030FF26
5H030FF41
5H030FF42
5H030FF43
5H030FF44
5H030FF52
5H031HH01
5H031HH06
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125BC05
5H125BC13
5H125BC19
5H125BC21
5H125CD05
5H125DD02
5H125EE27
5H125EE41
(57)【要約】
【課題】高温及び高SOC状態におけるバッテリ劣化を抑制させることができる充放電制御装置を提供すること。
【解決手段】バッテリ4の温度を検出するバッテリ状態センサ41と、バッテリ4からの電力を用いてバッテリ4を冷却する冷却部5と、バッテリ4のSOCを所定のSOC上限値に制限し、バッテリ4の温度が高いほどSOC上限値を低く設定し、バッテリ4のSOCがSOC上限値以上の場合、冷却部5を駆動させる制御部9と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリの温度を検出する温度検出部と、
前記バッテリからの電力を用いて前記バッテリを冷却する冷却部と、
前記バッテリのSOCを所定のSOC上限値に制限する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記バッテリの温度が高いほど前記SOC上限値を低く設定し、前記バッテリのSOCが前記SOC上限値以上の場合、前記冷却部を駆動させる充放電制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記バッテリのSOCが前記SOC上限値に達した後、所定時間経過するまでは前記冷却部を駆動させない請求項1に記載の充放電制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記バッテリのSOCが、前記冷却部の駆動開始時点での前記バッテリの温度に基づく前記SOC上限値になると、前記冷却部を停止させる請求項1または請求項2に記載の充放電制御装置。
【請求項4】
前記バッテリは、車両外部の外部電源から充電可能に構成され、
前記制御部は、前記バッテリが前記外部電源により充電中に、前記冷却部を停止させてから所定の期間経過後、前記バッテリのSOCが前記SOC上限値を下回っていた場合、前記バッテリの充電を開始する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の充放電制御装置。
【請求項5】
車両の外気温を検出する外気温センサを備え、
前記制御部は、外気温が前記冷却部の停止時の前記バッテリの温度より高いほど、前記所定の期間を長くする請求項4に記載の充放電制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、ユーザから充電要求があった場合、現在の前記バッテリの温度にかかわらず、満充電もしくはユーザ指定のSOCまで充電し、前記バッテリの温度に応じた前記SOC上限値による前記冷却部の駆動を禁止する請求項4または請求項5に記載の充放電制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、ユーザからの指示により、前記バッテリの温度に応じた前記SOC上限値による前記冷却部の駆動の禁止を解除する請求項6に記載の充放電制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充放電制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両のイグニッションスイッチがオンからオフに切り替わった際の蓄電装置の温度が所定温度以上であり、イグニッションスイッチがオフに切り替わってからの経過時間が所定時間以下である場合、室内空調装置および冷却装置を作動して蓄電装置を冷却した後、交流電源による蓄電装置の充電を開始することが記載されている。これにより、充電時に蓄電装置が高温になることで、蓄電装置が劣化することを抑制する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1でも述べられているように、高温及び高SOC(State Of Charge)状態でバッテリが維持されると、バッテリの劣化が促進される。しかしながら、特許文献1においては、高SOC状態で高温になった場合のバッテリ劣化を抑制することについては開示されていない。
【0005】
そこで、本発明は、高温及び高SOC状態におけるバッテリ劣化を抑制させることができる充放電制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため本発明は、バッテリの温度を検出する温度検出部と、前記バッテリからの電力を用いて前記バッテリを冷却する冷却部と、前記バッテリのSOCを所定のSOC上限値に制限する制御部と、を備え、前記制御部は、前記バッテリの温度が高いほど前記SOC上限値を低く設定し、前記バッテリのSOCが前記SOC上限値以上の場合、前記冷却部を駆動させるものである。
【発明の効果】
【0007】
このように、本発明によれば、高温及び高SOC状態におけるバッテリ劣化を抑制させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例に係る充放電制御装置を搭載した車両のブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施例に係る充放電制御装置のバッテリ冷却制御処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施の形態に係る充放電制御装置は、バッテリの温度を検出する温度検出部と、バッテリからの電力を用いてバッテリを冷却する冷却部と、バッテリのSOCを所定のSOC上限値に制限する制御部と、を備え、制御部は、バッテリの温度が高いほどSOC上限値を低く設定し、バッテリのSOCがSOC上限値以上の場合、冷却部を駆動させるよう構成されている。
【0010】
これにより、本発明の一実施の形態に係る充放電制御装置は、高温及び高SOC状態におけるバッテリ劣化を抑制させることができる。
【実施例0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施例に係る充放電制御装置について詳細に説明する。
【0012】
図1において、本発明の一実施例に係る充放電制御装置を搭載した車両1は、モータ2と、インバータ3と、バッテリ4と、冷却部5と、制御部9と、を含んで構成される。
【0013】
モータ2は、例えば、複数の永久磁石が埋め込まれたロータと、ステータコイルが巻きつけられたステータと、を備えた同期型モータで構成される。モータ2は、ステータコイルに三相交流電力が印加されることでステータに回転磁界が形成され、この回転磁界によりロータが回転して駆動力を生成する。
【0014】
また、モータ2は、発電時における回転抵抗を車両1の制動に利用するように駆動される。これにより、モータ2は、回生によって発電できる機能を有する。このように、モータ2は、発電機としても機能し、バッテリ4を充電するための電力を生成できるようになっている。
【0015】
インバータ3は、三相交流電力をモータ2に供給する。また、インバータ3は、モータ2が発電した三相交流電力を直流電力に変換してバッテリ4を充電する。
【0016】
バッテリ4は、例えば、ニッケル蓄電池やリチウム蓄電池等からなり、複数のセルを直列に接続して構成されている。バッテリ4は、インバータ3を介してモータ2に電力を供給する。バッテリ4には、温度検出部としてのバッテリ状態センサ41が設けられている。バッテリ状態センサ41は、バッテリ4の充放電電流、電圧及びバッテリ温度を検出する。バッテリ状態センサ41は、制御部9に接続されている。制御部9は、バッテリ状態センサ41の出力によりバッテリ4の温度や充電状態(以下、「SOC」という)を検知できるようになっている。
【0017】
バッテリ4には、充電器42と、充電コネクタ43が接続されている。充電コネクタ43は、車両1外部に設置された給電設備110の外部電源と充電器42とを接続するものである。充電器42は、充電コネクタ43に接続され、充電コネクタ43を介して外部電源から供給される交流電力を直流電力に変換するコンバータ及び直流電力を昇圧する昇圧回路を含んで構成される。
【0018】
バッテリ4の電力は、DCDCコンバータ44を介して、冷却部5、鉛電池7、補器8に供給される。DCDCコンバータ44は、バッテリ4の出力した電力の電圧を変換して、冷却部5、鉛電池7、補器8に供給する。鉛電池7は、出力電圧が12V程度であり、車両1の電装系などからなる各種の補器8を駆動する電力を供給する。
【0019】
冷却部5は、バッテリ4の電力を利用してバッテリ4を冷却する。冷却部5は、例えば、コンプレッサや送風ファン等により構成される。冷却部5は、制御部9の制御により駆動または停止される。
【0020】
通信部6は、無線通信、近距離無線通信などの通信媒体を介して、スマートフォン100などと通信して情報の送受信を行なう。制御部9は、通信部6を介してスマートフォン100などと情報の送受信を行なうことができる。
【0021】
制御部9は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、バックアップ用のデータなどを保存するフラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
【0022】
このコンピュータユニットのROMには、各種定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットを制御部9として機能させるためのプログラムが格納されている。
【0023】
すなわち、CPUがRAMを作業領域としてROMに格納されたプログラムを実行することにより、コンピュータユニットは、本実施例における制御部9として機能する。
【0024】
制御部9の入力ポートには、前述したバッテリ状態センサ41に加え、外気温センサ91を含む各種センサ類及び各種スイッチ類が接続されている。外気温センサ91は、車両1の周辺の外気の温度を検出する。
【0025】
制御部9の出力ポートには、前述したインバータ3と、冷却部5と、充電器42とを含む各種制御対象類が接続されている。
【0026】
本実施例において、制御部9は、バッテリ4のSOCを、所定のSOC上限値に制限する。
【0027】
制御部9は、バッテリ4の温度が高い程、SOC上限値を低く設定し、バッテリ4のSOCがSOC上限値以上の場合、冷却部5を駆動させ、バッテリ4を冷却させる。
【0028】
制御部9は、バッテリ4のSOCがSOC上限値に達した場合、その後、所定時間経過するまでは冷却部5を駆動させない。
【0029】
制御部9は、バッテリ4のSOCが、冷却部5の駆動開始時点でのバッテリ4の温度に基づくSOC上限値になると、冷却部5を停止させる。
【0030】
制御部9は、バッテリ4が外部電源により充電中に、冷却部5を停止させてから所定の期間経過後、バッテリ4のSOCがSOC上限値を下回っていた場合、バッテリ4の充電を開始する。
【0031】
制御部9は、外気温が冷却部5停止時のバッテリ4の温度より高い程、所定の期間を長くする。
【0032】
制御部9は、ユーザから充電要求があった場合、現在のバッテリ4の温度にかかわらず、満充電もしくはユーザ指定のSOCまで充電し、バッテリ4の温度に応じたSOC上限値による冷却部5の駆動を禁止する。
【0033】
ユーザは、例えば、スマートフォン100上で動作するアプリによって、制御部9に充電要求や充電するSOCの指定を行なう。また、ユーザは、スマートフォン100上で動作するアプリによって、バッテリ4のSOCや温度を知ることができるようにしてもよい。
【0034】
また、スマートフォン100上で動作するアプリではなく、専用の装置により制御部9に充電要求や充電するSOCの指定を行なうようにしてもよい。また、車両1に設けられたスイッチ等により充電要求や充電するSOCの指定を行なうようにしてもよい。
【0035】
制御部9は、ユーザからの指示により、バッテリ4の温度に応じたSOC上限値による冷却部5の駆動の禁止を解除する。
【0036】
以上のように構成された本実施例に係る充放電制御装置によるバッテリ冷却制御処理について、
図2を参照して説明する。なお、以下に説明するバッテリ冷却制御処理は、制御部9が動作を開始すると開始され、予め設定された時間間隔で実行される。
【0037】
ステップS1において、制御部9は、バッテリ4の温度を取得する。ステップS1の処理を実行した後、制御部9は、ステップS2の処理を実行する。
【0038】
ステップS2において、制御部9は、バッテリ4の温度に基づいてSOC上限値を設定する。ステップS2の処理を実行した後、制御部9は、ステップS3の処理を実行する。
【0039】
ステップS3において、制御部9は、バッテリ4のSOCを取得する。ステップS3の処理を実行した後、制御部9は、ステップS4の処理を実行する。
【0040】
ステップS4において、制御部9は、バッテリ4のSOCがSOC上限値以上であるか否かを判定する。
【0041】
バッテリ4のSOCがSOC上限値以上であると判定した場合には、制御部9は、ステップS5の処理を実行する。バッテリ4のSOCがSOC上限値以上ではないと判定した場合には、制御部9は、バッテリ冷却制御処理を終了する。
【0042】
ステップS5において、制御部9は、冷却部5を駆動させる。ステップS5の処理を実行した後、制御部9は、バッテリ冷却制御処理を終了する。
【0043】
このように、本実施例では、制御部9は、バッテリ4の温度が高い程、SOC上限値を低く設定し、バッテリ4のSOCがSOC上限値以上の場合、冷却部5を駆動させ、バッテリ4を冷却させる。
【0044】
これにより、バッテリ4の温度が高い程SOC上限値を低く設定することで、高温時に高SOCとなりバッテリ4の劣化が促進されることを抑制することができる。
【0045】
また、SOC上限値まで充電完了後、気温上昇等によりバッテリ4の温度が上昇した場合、実際のSOCがSOC上限値を超える場合がある。その際、バッテリ4の劣化が促進されるおそれがあるため、バッテリ4を冷却することで、バッテリ4の温度を実際のSOCが適切なSOCになるような温度にすることが可能となり、バッテリ4の劣化が促進されることを抑制することができる。
【0046】
また、制御部9は、バッテリ4のSOCがSOC上限値に達した場合、その後、所定時間経過するまでは冷却部5を駆動させない。
【0047】
これにより、バッテリ4への影響が少ないと想定される所定時間が経過するまでは冷却部5が駆動されずに、バッテリ4のSOCの消費を抑制することができる。
【0048】
また、制御部9は、バッテリ4のSOCが、冷却部5の駆動開始時点でのバッテリ4の温度に基づくSOC上限値になると、冷却部5を停止させる。
【0049】
これにより、実際のSOCが冷却中のバッテリ4の温度に基づいたSOC上限値になるように冷却部5を制御すると、バッテリ4を冷却することでSOC上限値が上昇し、直ぐに冷却部5が停止される。その際、冷却部5が停止したことで、再度バッテリ4の温度が上昇し、SOC上限値が低下すると、再度冷却部5が駆動される。このように、冷却中のバッテリ4の温度に基づいてSOC上限値を設定すると、頻繁に冷却部5が駆動と停止を繰り返すこととなる。このとき、冷却部5は、コンプレッサや送風ファン等により冷却を行ない、これら装置はモータ2を用いて駆動される。また、一般的にモータ2は始動時に最も電力を消費するため、頻繁にモータ2がオンとオフを繰り返すと、充分な冷却効果を得られないまま、余分に電力を消費し、実際のSOCが低下するおそれがある。
【0050】
よって、本実施例では、冷却部5の駆動開始時点でのバッテリ4の温度に基づくSOC上限値まで、冷却部5を連続で駆動させ、バッテリ4を効率よく冷却することができる。
【0051】
また制御部9は、バッテリ4が外部電源により充電中に、冷却部5を停止させてから所定の期間経過後、バッテリ4のSOCがSOC上限値を下回っていた場合、バッテリ4の充電を開始する。
【0052】
冷却部5の停止時のバッテリ4のSOCは、バッテリ4の冷却前の温度に基づいたSOC上限値となっている。そのため、所定の期間を設けない場合、冷却部5の停止後、即座に充電が開始されてしまうことがある。その場合、充電等でバッテリ4の温度が再度上昇すると、実際のSOCがSOC上限値を超えてしまい、充電を停止し、再度冷却部5が駆動される。つまり、頻繁に充放電が繰り返されることがある。
【0053】
よって、冷却部5が停止してから所定の期間は、充電を停止させたままにすることで、充放電が頻繁に繰り返されることにより、バッテリ4が劣化することを抑制することができる。
【0054】
また、制御部9は、外気温が冷却部5停止時のバッテリ4の温度より高い程、所定の期間を長くする。
【0055】
外気温がバッテリ4の温度より高いほど、冷却部5停止後にバッテリ4の温度が大きく上昇する確率が高いため、直ぐに充電を再開してしまうと、バッテリ4の温度の上昇によりSOC上限値が低下し、直ぐに冷却部5が駆動され、冷却及び放電が必要になる場合がある。その場合、充放電が頻繁に繰り返されることとなる。
【0056】
このとき、外気温がバッテリ4の温度より高い程、充電を再開するまでの時間を長くすることで、充放電が頻繁に繰り返されることにより、バッテリ4が劣化することを抑制することができる。
【0057】
また、制御部9は、ユーザから充電要求があった場合、現在のバッテリ4の温度にかかわらず、満充電もしくはユーザ指定のSOCまで充電し、バッテリ4の温度に応じたSOC上限値による冷却部5の駆動を禁止する。
【0058】
これにより、ユーザの要求により指定のSOCまで充電させることができ、ユーザが不自由なく、乗車の際に待つことなく、指定のSOCの状態にすることができる。
【0059】
また、制御部9は、ユーザからの指示により、バッテリ4の温度に応じたSOC上限値による冷却部5の駆動の禁止を解除する。
【0060】
これにより、ユーザの指示により現在のバッテリ4の温度に応じたSOC上限値による冷却部5の駆動の禁止を解除させることができ、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
【0061】
本実施例では、各種センサ情報に基づき制御部9が各種の判定や算出を行なう例について説明したが、これに限らず、車両1が外部サーバ等の車外装置と通信可能な通信部を備え、該通信部から送信された各種センサの検出情報に基づき車外装置によって各種の判定や算出が行なわれ、その判定結果や算出結果を通信部で受信して、その受信した判定結果や算出結果を用いて各種制御を行なってもよい。
【0062】
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。