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  • 特開-営業活動分析システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023039689
(43)【公開日】2023-03-22
(54)【発明の名称】営業活動分析システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0201 20230101AFI20230314BHJP
   G10L 15/10 20060101ALI20230314BHJP
   G10L 25/51 20130101ALI20230314BHJP
   G06Q 30/015 20230101ALI20230314BHJP
【FI】
G06Q30/02 300
G10L15/10 200W
G10L25/51
G06Q30/02 470
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021146934
(22)【出願日】2021-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】000001122
【氏名又は名称】株式会社日立国際電気
(74)【代理人】
【識別番号】100097113
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 城之
(74)【代理人】
【識別番号】100162363
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 幸彦
(72)【発明者】
【氏名】小島 達也
(72)【発明者】
【氏名】山口 博之
(72)【発明者】
【氏名】横山 紘太郎
(72)【発明者】
【氏名】金澤 良美
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA10
(57)【要約】
【課題】顧客とのコンタクト時の音声データに基づいて営業活動を分析できる営業活動分析システムを提供する。
【解決手段】顧客との接触情報をコンタクト履歴情報43として蓄積する支援情報記憶部41と、顧客との会話を音声データ32としてコンタクト履歴情報43と関連付けて蓄積する音声記憶部31と、音声データ32の抑揚を分析する音声分析部50と、音声分析部50による分析結果を音声分析結果データ53として蓄積する分析結果記憶部51と、コンタクト履歴情報43を評価し、コンタクト履歴情報43の評価結果を音声分析結果データ53に反映させる活動分析部と、コンタクト履歴情報43の評価結果が反映された音声分析結果データ53を営業活動分析結果データ62として蓄積する活動分析記憶部61とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客との接触情報をコンタクト履歴情報として蓄積する支援情報記憶部と、
顧客との会話を音声データとして前記コンタクト履歴情報と関連付けて蓄積する音声記憶部と、
前記音声データの抑揚を分析する音声分析部と、
前記音声分析部による分析結果を音声分析結果データとして蓄積する分析結果記憶部と、
前記コンタクト履歴情報を評価し、前記コンタクト履歴情報の評価結果を前記音声分析結果データに反映させる活動分析部と、
前記コンタクト履歴情報の評価結果が反映された前記音声分析結果データを営業活動分析結果データとして蓄積する活動分析記憶部と、を具備することを特徴とする営業活動分析システム。
【請求項2】
前記音声分析部は、前記音声データの長さ、スピードを分析することを特徴とする請求項1に記載の営業活動分析システム。
【請求項3】
前記音声分析部は、前記音声データのうち会話の一区切りを1つのブロックとして、各ブロックをそれぞれ分析することを特徴とする請求項1又は2に記載の営業活動分析システム。
【請求項4】
前記分析結果記憶部には、分野項目ごとに該当するキーワードが登録されたキーワードデータが記憶されており、
前記音声分析部は、前記音声データに含まれるキーワードを特定し、前記キーワードデータを参照することで、前記音声データの前記分野項目を分析することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の営業活動分析システム。
【請求項5】
前記コンタクト履歴情報と前記音声分析結果データとに基づいて、前記音声データに含まれるキーワードに対して顧客の行動が紐付く傾向を分析する志向分析部と、
前記志向分析部による分析結果を顧客志向分析結果データとして蓄積する志向分析記憶部と、を具備することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の営業活動分析システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金融・証券関連等の営業活動を分析する営業活動分析システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、CRM(Customer Relationship Management)システムと通話録音管理システムを連携させた営業支援システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、顧客との接触情報である音声データを文字データに変換し、変換した文字データを顧客との接触履歴情報データと関連付ける顧客情報管理システムが提案されている。音声データを文字データに変換することで、キーワード等の検索条件に該当する通話録音内容を検索でき、接触履歴に関連する通話録音内容の検索を効率的に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-89019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、営業活動として、どのような活動に効果があり、どのような活動に効果がないのかといったノウハウ情報は、営業員個々の知識としてしか蓄積されておらず、営業活動全体として活用できていなかった。
【0005】
本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、顧客とのコンタクト時の音声データに基づいて営業活動を分析できる営業活動分析システムを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る営業活動分析システムは、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
本発明に係る営業活動分析システムは、顧客との接触情報をコンタクト履歴情報として蓄積する支援情報記憶部と、顧客との会話を音声データとして前記コンタクト履歴情報と関連付けて蓄積する音声記憶部と、前記音声データの抑揚を分析する音声分析部と、前記音声分析部による分析結果を音声分析結果データとして蓄積する分析結果記憶部と、前記コンタクト履歴情報を評価し、前記コンタクト履歴情報の評価結果を前記音声分析結果データに反映させる活動分析部と、前記コンタクト履歴情報の評価結果が反映された前記音声分析結果データを営業活動分析結果データとして蓄積する活動分析記憶部と、を具備することを特徴とする。
さらに、本発明に係る営業活動分析システムによれば、前記音声分析部は、前記音声データの長さ、スピードを分析しても良い。
さらに、本発明に係る営業活動分析システムによれば、前記音声分析部は、前記音声データのうち会話の一区切りを1つのブロックとして、各ブロックをそれぞれ分析しても良い。
さらに、本発明に係る営業活動分析システムによれば、前記分析結果記憶部には、分野項目ごとに該当するキーワードが登録されたキーワードデータが記憶されており、前記音声分析部は、前記音声データに含まれる前記キーワードを特定し、前記キーワードデータを参照することで、前記音声データの前記分野項目を分析しても良い。
さらに、本発明に係る営業活動分析システムによれば、前記コンタクト履歴情報と前記音声分析結果データとに基づいて、前記音声データに含まれる前記キーワードに対して顧客の行動が紐付く傾向を分析する志向分析部と、前記志向分析部による分析結果を顧客志向分析結果データとして蓄積する志向分析記憶部と、を具備しても良い。
【発明の効果】
【0007】
本発明の営業活動分析システムは、音声データの抑揚にコンタクト履歴情報の評価結果を反映させることで、顧客とのコンタクト時の音声データに基づいて営業活動を分析できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に係る営業活動分析システムの実施の形態の構成を示す図である。
図2図1に示す営業活動分析システムの処理フローを示す図である。
図3図1に示す営業活動分析システムの処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0010】
本実施の形態の営業活動分析システムは、金融機関に於ける営業活動を分析するシステムである。営業活動分析システムは、図1を参照すると、クライアント端末1、音声入力端末2と、音声蓄積サーバー3と、営業支援サーバー4と、音声分析サーバー5と、営業活動分析サーバー6と、顧客志向分析サーバー7と、を備え、それらがイントラネット8やインターネット等のネットワーク9によって接続されている。
【0011】
クライアント端末1及び音声入力端末2は、営業拠点等に設置されたパーソナルコンピュータや、営業員が営業拠点、顧客宅、テレワーク拠点等で使用するタブレット、スマートフォン等の携帯端末で実現され、プログラムに従って情報処理を実行する。
【0012】
音声蓄積サーバー3、営業支援サーバー4、音声分析サーバー5と、営業活動分析サーバー6及び顧客志向分析サーバー7は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピュータで構成された情報処理装置である。音声蓄積サーバー3、営業支援サーバー4、音声分析サーバー5と、営業活動分析サーバー6及び顧客志向分析サーバー7は、いずれか2以上が一体で機能する構成でも良い。
【0013】
音声蓄積サーバー3は、フラッシュメモリやハードディスク等で構成された音声記憶部31を備え、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させることで音声蓄積部30として機能する。
【0014】
営業支援サーバー4は、フラッシュメモリやハードディスク等で構成された支援情報記憶部41を備え、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させることで情報管理部40として機能する。
【0015】
音声分析サーバー5は、フラッシュメモリやハードディスク等で構成された分析結果記憶部51を備え、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させることで音声分析部50として機能する。
【0016】
営業活動分析サーバー6は、フラッシュメモリやハードディスク等で構成された活動分析記憶部61を備え、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させることで活動分析部60として機能する。
【0017】
顧客志向分析サーバー7は、フラッシュメモリやハードディスク等で構成された志向分析記憶部71を備え、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させることで志向分析部70として機能する。
【0018】
次に、本実施の形態の営業活動分析システムの処理フローについて図2乃至図4を参照して詳細に説明する。
図2を参照すると、営業員は、顧客と直接会話したコンタクト時の接触情報をクライアント端末1に入力し(ステップS101)、クライアント端末1は、入力された接触情報を営業支援サーバー4に送信する(ステップS102)。接触情報は、顧客を特定する固有コード(顧客番号等)、接触日時、接触方法、接触目的、顧客毎の商品の買付から受渡まで過程情報等を含んでいる。
【0019】
営業支援サーバー4は、クライアント端末1から接触情報を受信すると(ステップS103)、情報管理部40として機能する。情報管理部40は、受信した接触情報を、顧客毎の商品の買付から受渡までの単位として、接触方法、接触目的、接触頻度の組合せで集計し、コンタクト履歴情報43として支援情報記憶部41に蓄積する。
【0020】
なお、支援情報記憶部41には、「氏名」、「住所」、「年齢」、「性別」、「職業」等の基本属性の他に、投資経験、金融商品の取引における重要事項の説明の要否を含む取引の適合性等の情報が顧客情報42として記録されている。
【0021】
営業員は、コンタクト時の会話を音声入力端末2によって録音し(ステップS104)、音声入力端末2は、コンタクト時に録音して録音データを音声蓄積サーバー3に送信する(ステップS105)。
【0022】
音声蓄積サーバー3は、音声入力端末2から録音データを受信すると、音声蓄積部30として機能する。音声蓄積部30は、受信した録音データを音声データ32として音声記憶部31に蓄積する(ステップS106)。なお、録音データは、クライアント端末1から営業支援サーバー4に送信される接触情報と関連付けされており、音声データ32は、コンタクト履歴情報43と紐付けされて音声記憶部31に蓄積される。
【0023】
音声蓄積部30は、コンタクト履歴情報43と紐付けされた音声データ32を音声分析サーバー5に送信する(ステップS107)。
【0024】
音声分析サーバー5は、音声蓄積サーバー3から音声データ32を受信すると、音声分析部50として機能する。音声分析部50は、音声データ32のうち会話の一区切りを1つのブロックとして、各ブロックの抑揚(トーン)、分野、長さ、スピードをそれぞれ分析し、1回のコンタクトでどのようなブロックの組合せとなっているかを示す音声分析結果データ53として分析結果記憶部51に蓄積する(ステップS108)。なお、音声分析結果データ53は、コンタクト履歴情報43と紐付けされて分析結果記憶部51に蓄積される。
【0025】
抑揚は、音程の高さや低さ、会話のテンポや声量等に基づいて、予め設定された「明るい」、「冷静に」、「力強く」、「静かに」、「笑って」等の抑揚項目のいずれかに分類される。各抑揚項目において、音程、テンポ、声量等の組み合わせがそれぞれ設定されており、音声分析部50は、ブロックでの音程、テンポ、声量等のどの組み合わせに該当するかを判断することで、ブロックの抑揚項目を分類する。例えば、音程を高、中、低の3段階で、テンポを速、中、遅の3段階で、声量を大、中、小の3段階でそれぞれ判定する。この判定結果によって、音程が高、テンポが中、声量が大の場合に「明るい」、音程が低、テンポが遅で、声量が小の場合に「冷静に」というように抑揚項目に分類することができる。
【0026】
分野は、ブロックに含まれるキーワードに基づいて、「時事ネタ」、「趣味嗜好」、「銘柄・商品情報」、「家族情報」、「生活情報」等の分野項目のいずれかに分類される。分析結果記憶部51には、「時事ネタ」、「趣味嗜好」、「銘柄・商品情報」、「家族情報」、「生活情報」等の分野項目ごとに該当するキーワードが登録されたキーワードデータ52が記憶されている。音声分析部50は、ブロックに含まれるキーワードを特定し、キーワードデータ52を参照することで、ブロックの分野項目を分類する。
【0027】
長さは、予め設定された閾時間に基づいて区分されるブロックの時間である。音声分析部50は、ブロックの時間に応じて、例えば、長、中、短の3段階にブロックの長さを分類する。
【0028】
スピードは、予め設定された文字数時間に基づいて区分される単位時間当たりの文字数である。音声分析部50は、ブロックの単位時間当たりの文字数に応じて、例えば、速、中、遅の3段階にブロックのスピードを分類する。
【0029】
営業支援サーバー4の情報管理部40は、受信した接触情報の商品の約定情報が含まれている場合、商品の買付から受渡までの一連のコンタクト履歴情報43を顧客情報42と共に営業活動分析サーバー6と顧客志向分析サーバー7とに送信する(ステップS109)。また、情報管理部40は、受信した接触情報の商品の約定情報が含まれている場合、送信したコンタクト履歴情報43に紐付けられた音声分析結果データ53の送信要求を音声分析サーバー5に送信する。
【0030】
音声分析サーバー5の音声分析部50は、営業支援サーバー4からの送信要求に応じて、営業支援サーバー4から営業活動分析サーバー6と顧客志向分析サーバー7とに送信されたコンタクト履歴情報43に紐付けられている音声分析結果データ53を営業活動分析サーバー6と顧客志向分析サーバー7とに送信する(ステップS110)。
【0031】
営業活動分析サーバー6は、営業支援サーバー4からのコンタクト履歴情報43及び顧客情報42と、音声分析サーバー5からの音声分析結果データ53と、を受信すると、活動分析部60として機能する。活動分析部60は、コンタクト履歴情報43及び顧客情報42に基づいて評価を行い、評価結果を音声分析結果データ53に反映させたものを営業活動分析結果データ62として活動分析記憶部61に蓄積する(ステップS111)。
【0032】
活動分析部60は、例えば、手数料収入、顧客収益等でプラス評価し、顧客損失、不正/苦情/病気等の評価がある場合はマイナス評価する。そして、活動分析部60は、評価結果を各コンタクトに配分し、さらにコンタクトの各ブロックに配分することで、音声分析結果データ53に反映させる。例えば、評価結果が「10点」であり、約定までのコンタクト回数が5回である場合、各コンタクトに2点ずつ配分する。そして、2点が配分されたコンタクトのブロック数が10である場合、各ブロックに0.2点ずつ配分される。
【0033】
顧客志向分析サーバー7は、営業支援サーバー4からのコンタクト履歴情報43及び顧客情報42と、音声分析サーバー5からの音声分析結果データ53と、を受信すると、志向分析部70として機能する。志向分析部70は、顧客の年齢/性別/趣味嗜好/取引傾向別に、どの様なキーワード、営業活動に対して顧客の行動(取引、相続、家族口座開設等)が紐付く傾向を分析し、分析結果を顧客志向分析結果データ72として志向分析記憶部71に蓄積する(ステップS112)。
【0034】
営業員やその管理者、本部部門員等は、営業活動を分析する場合、営業活動分析結果データ62を検索する検索条件をクライアント端末1に入力する。クライアント端末1は、受け付けた検索条件を営業活動分析結果データ62の送信要求として営業活動分析サーバー6に送信する(ステップS113)。
【0035】
営業活動分析サーバー6の活動分析部60は、クライアント端末1から営業活動分析結果データ62の送信要求を受信すると、検索条件に合致する営業活動分析結果データ62を活動分析記憶部61から読み出してクライアント端末1に送信する(ステップS114)。
【0036】
営業活動分析サーバー6から営業活動分析結果データ62を受信すると、クライアント端末1は、受信した営業活動分析結果データ62を図示しないディスプレイ等に出力することで、営業員やその管理者、本部部門員等に報知する(ステップS115)。例えば、評価(採点)の高い営業活動(コンタクトやブロック)を検索条件とすることで、該当する営業活動分析結果データ62を得ることができる。これにより、営業員やその管理者、本部部門員等は、良い結果や悪い結果を生む営業活動のノウハウを共有、活用することができる。
【0037】
営業員やその管理者、本部部門員等は、顧客志向を分析する場合、顧客志向分析結果データ72を検索する検索条件をクライアント端末1に入力する。クライアント端末1は、受け付けた検索条件を顧客志向分析結果データ72の送信要求として顧客志向分析サーバー7に送信する(ステップS116)。
【0038】
顧客志向分析サーバー7の志向分析部70は、クライアント端末1から顧客志向分析結果データ72の送信要求を受信すると、検索条件に合致する顧客志向分析結果データ72を志向分析記憶部71から読み出してクライアント端末1に送信する(ステップS117)。
【0039】
顧客志向分析サーバー7から顧客志向分析結果データ72を受信すると、クライアント端末1は、受信した顧客志向分析結果データ72を図示しないディスプレイ等に出力することで、営業員やその管理者、本部部門員等に報知する(ステップS118)。これにより、営業員やその管理者、本部部門員等は、顧客志向分析を使って、営業戦略を立てることができる。
【0040】
以上説明したように、本実施形態は、顧客との接触情報をコンタクト履歴情報43として蓄積する支援情報記憶部41と、顧客との会話を音声データ32としてコンタクト履歴情報43と関連付けて蓄積する音声記憶部31と、音声データ32の抑揚を分析する音声分析部50と、音声分析部50による分析結果を音声分析結果データ53として蓄積する分析結果記憶部51と、コンタクト履歴情報43を評価し、コンタクト履歴情報43の評価結果を音声分析結果データ53に反映させる活動分析部と、コンタクト履歴情報43の評価結果が反映された音声分析結果データ53を営業活動分析結果データ62として蓄積する活動分析記憶部61とを備える。
この構成により、音声データ32の抑揚にコンタクト履歴情報43の評価結果を反映させることで、顧客とのコンタクト時の音声データ32に基づいて営業活動を分析できる。そして、営業活動分析結果データ62に基づいて、評価の高い営業活動に登場する音声分析結果データ53を活用したり、評価の低い営業活動に登場する音声分析結果データ53の活用を抑止したりすることで、営業活動効率の向上が期待できる。
【0041】
さらに、本実施形態において、音声分析部50は、音声データ32の長さ、スピードを分析する。
この構成により、音声データ32の長さ、スピードにコンタクト履歴情報43の評価結果を反映させることができる。
【0042】
さらに、本実施形態において、音声分析部50は、音声データ32のうち会話の一区切りを1つのブロックとして、各ブロックをそれぞれ分析する。
この構成により、会話の一区切り毎に分析及び評価できるため、営業活動をより詳細に分析できる。
【0043】
さらに、本実施形態において、分析結果記憶部51には、分野項目ごとに該当するキーワードが登録されたキーワードデータ52が記憶されており、音声分析部50は、音声データ32に含まれるキーワードを特定し、キーワードデータ52を参照することで、音声データ32の分野項目を分析する。
この構成により、音声データ32の分野にコンタクト履歴情報43の評価結果を反映させることができる。
【0044】
さらに、本実施形態において、コンタクト履歴情報43と音声分析結果データ53とに基づいて、音声データ32に含まれるキーワードに対して顧客の行動が紐付く傾向を分析する志向分析部70と、志向分析部70による分析結果を顧客志向分析結果データ72として蓄積する志向分析記憶部71とを備える。
この構成により、顧客志向分析結果データ72を活用した営業戦略を立てることで、顧客満足度の向上が期待できる。
【符号の説明】
【0045】
1 クライアント端末
2 音声入力端末
3 音声蓄積サーバー
4 営業支援サーバー
5 音声分析サーバー
6 営業活動分析サーバー
7 顧客志向分析サーバー
8 イントラネット
9 ネットワーク
30 音声蓄積部
31 音声記憶部
32 音声データ
40 情報管理部
41 支援情報記憶部
42 顧客情報
43 コンタクト履歴情報
50 音声分析部
51 分析結果記憶部
52 キーワードデータ
53 音声分析結果データ
60 活動分析部
61 活動分析記憶部
62 営業活動分析結果データ
70 志向分析部
71 志向分析記憶部
72 顧客志向分析結果データ
図1
図2
図3