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  • 特開-扉体閉止装置の気密試験方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023040558
(43)【公開日】2023-03-23
(54)【発明の名称】扉体閉止装置の気密試験方法
(51)【国際特許分類】
   G21C 17/00 20060101AFI20230315BHJP
   G21C 9/004 20060101ALI20230315BHJP
   G21C 13/00 20060101ALI20230315BHJP
   G21C 13/02 20060101ALI20230315BHJP
【FI】
G21C17/00 600
G21C9/004
G21C13/00 300
G21C13/02 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021147619
(22)【出願日】2021-09-10
(71)【出願人】
【識別番号】507250427
【氏名又は名称】日立GEニュークリア・エナジー株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000003687
【氏名又は名称】東京電力ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】高野 健太
(72)【発明者】
【氏名】菊川 浩
(72)【発明者】
【氏名】木村 剛生
(72)【発明者】
【氏名】杉田 大河
【テーマコード(参考)】
2G002
2G075
【Fターム(参考)】
2G002EA03
2G075BA17
2G075CA50
2G075DA10
2G075FA03
(57)【要約】
【課題】原子力施設に設置される扉体閉止装置の設置に際して、現地にて実施する気密性能が確認できる試験方法を提供する。
【解決手段】扉体閉止装置100の気密試験方法は、原子炉建屋の開口部200を閉止している既存のブローアウトパネル3が開放されたときに生じる開口部200を閉止する扉体閉止装置100の気密試験方法であって、原子炉建屋に設置された扉体閉止装置100の気密試験開始時に扉体4を閉止し、扉体4、開口部200およびその周辺に設けられたシール部12、既存のブローアウトパネル3とで空間5を形成し、扉体閉止装置100の原子炉建屋側に設けられた空間5の空気を排出することで、周囲設備に変更を及ぼすことなく気密性を確認する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉建屋の開口部を閉止しているブローアウトパネルが開放されたときに生じる前記開口部を閉止する扉体閉止装置の気密試験方法であって、
前記原子炉建屋に設置された前記扉体閉止装置の気密試験開始時に扉体を閉止し、前記扉体、前記開口部およびその周辺に設けられたシール部、前記ブローアウトパネルとで空間を形成し、前記扉体閉止装置の原子炉建屋側に設けられた前記空間の空気を排出することで、周囲設備に変更を及ぼすことなく気密性を確認する
ことを特徴とする扉体閉止装置の気密試験方法。
【請求項2】
請求項1に記載の扉体閉止装置の気密試験方法において、
前記空間に連通する開閉可能な孔が設けられた前記ブローアウトパネルの前記孔を介して、原子炉建屋内を負圧にする
ことを特徴とする扉体閉止装置の気密試験方法。
【請求項3】
請求項1に記載の扉体閉止装置の気密試験方法において、
前記扉体閉止装置に、前記空間に連通する開閉可能な孔が設けられている
ことを特徴とする扉体閉止装置の気密試験方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の扉体閉止装置の気密試験方法において、
前記空間に他設備に影響しない持ち運び可能な試験設備を接続し空気を排出する
ことを特徴とした扉体閉止装置の気密試験方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力施設に設置される扉体閉止装置の現地において気密性能が確認できる確認試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所等の原子力施設においては、原子炉建屋やタービン建屋の壁に予め開口部を設け、ブローアウトパネル(BOP:破裂板式安全装置)で塞いでいる。放射性物質を含む水蒸気等が原子炉格納容器等から漏洩したとしても気密性は維持されているが、建屋内の圧力が急激に増加した場合に、建屋全体の爆発を避けるためにブローアウトパネルを開放して圧力を逃がす構造を取っている。
【0003】
ブローアウトパネルは、建屋内の圧力上昇により建屋に固定するための部材が変形することで外れ、建屋の外側に落下する。全電源喪失状態でも遠隔からブローアウトパネルを開放でき、設置に際しては建屋外部から施工することができるブローアウトパネル開放装置の発明も開示されている。
【0004】
新規制後、原子力施設では、建屋内で何らかの事故により上昇した圧力を逃がすために開放した開口部を閉塞するための扉体閉止装置を設置する必要がある。扉体閉止装置は、開口部を閉塞している間は原子炉建屋の気密性を確保することが要求される。従って扉体閉止装置自体が気密性を有していることが求められる。
【0005】
特許文献1には、建造物の開口部以上の面積を有する遮断扉とそのスライド機構を、ブローアウトパネル近傍で建造物の外側に備え、ブローアウトパネルが外れたときに遮断扉をスライドして閉止することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許6430055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
扉体閉止装置については、工場出荷時において気密性能確認試験を実施し、その気密性を確認した上で原子炉建屋に設置するが、現地に設置した後についてもその気密性能について確認する必要がある。しかしながら、大規模な設備であるため、原子炉建屋に設置した後に閉止機能を確認するための試験装置を設けることが困難であるという課題がある。
【0008】
また、設置する原子炉建屋自体も気密性を有しており、閉止機能を確認する際には周辺設備への影響を与えないことも課題となる。
【0009】
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、原子力施設に設置される扉体閉止装置の設置に際して、現地において気密性能が確認できる試験方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するため、本発明の扉体閉止装置の気密試験方法は、原子炉建屋の開口部を閉止しているブローアウトパネルが開放されたときに生じる開口部を閉止する扉体閉止装置の気密試験方法であって、原子炉建屋に設置された扉体閉止装置の気密試験開始時に扉体を閉止し、扉体、開口部およびその周辺に設けられたシール部、ブローアウトパネルとで空間を形成し、扉体閉止装置の原子炉建屋側に設けられた空間の空気を排出することで、周囲設備に変更を及ぼすことなく気密性を確認することを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、扉体閉止装置が原子炉建屋に設置された後においても、周辺設備に影響を与えることなく、また、大規模な試験設備を設けることなく、扉体閉止装置の気密性能について確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明のうち試験用の治具等を用いず、原子炉建屋内部を負圧にすることでスライド式の扉体閉止装置の気密性確認を実施する概略側面図である。
図2】本発明のうち周辺設備に影響を与えない簡易で持ち運び可能な試験治具を建屋外部に設置し接続することでスライド式の扉体閉止装置の気密性確認を実施する概略側面図である。
図3】本発明のうち周辺設備に影響を与えない簡易で持ち運び可能な試験治具を建屋内部に設置し接続することでスライド式の扉体閉止装置の気密性確認を実施する概略側面図である。
図4】本発明のうち試験用の治具等を用いず、原子炉建屋内部を負圧にすることで横開き式の扉体閉止装置の気密性確認を実施する説明図であり、(a)は概略側面図、(b)はA-A断面図である。
図5】本発明のうち周辺設備に影響を与えない簡易で持ち運び可能な試験治具を原子炉建屋側に設置し接続することで横開き式の扉体閉止装置気密性確認を実施する説明図であり、(a)は概略側面図、(b)はA-A断面図である。
図6】本発明のうち周辺設備に影響を与えない簡易で持ち運び可能な試験治具をタービン建屋側に設置し接続することで横開き式の扉体閉止装置の気密性確認を実施する説明図であり、(a)は概略側面図、(b)はA-A断面図である。
図7】本実施形態に係るスライド式の扉体閉止装置の扉体が開いている状態を示す斜視図である。
図8】本実施形態に係るスライド式の扉体閉止装置の扉体を閉じた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明を実施するための実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明のうち試験用の治具等を用いず、原子炉建屋内部を負圧にすることでスライド式の扉体閉止装置100の気密性確認を実施する概略側面図である。ここで、既存のブローアウトパネル3に対して紙面左が原子炉建屋内であり紙面右が原子炉建屋外を示している。ここで、スライド式の扉体閉止装置100の概要を、図7図8を参照して説明する。
【0014】
図7は、本実施形態に係るスライド式の扉体閉止装置100の扉体が開いている状態を示す斜視図である。図8は、本実施形態に係るスライド式の扉体閉止装置100の扉体を閉じた状態を示す斜視図である。
【0015】
本実施形態の扉体閉止装置100は、建屋の開口部200(図7参照)を閉止している既存のブローアウトパネル3(図1参照)が開放されたときに生じる建屋の開口部200を閉止する装置である。
【0016】
扉体閉止装置100は、図7に示すように、建屋の開口部200を閉止する扉体4と、ブローアウトパネルが密閉状態のときに建屋の開口部200に重ならない開位置に扉体4を保持する開位置保持機構21と、ブローアウトパネルが開放状態のときに建屋の開口部200を閉止する閉位置に扉体4を保持する閉位置保持機構22と、開位置から閉位置まで扉体4を吊下げるハンガーレール23と、扉体4がスライド移動する際に扉体4の直線運動を補助するガイド機構と、扉体4を開閉させるための駆動装置24等を有する。
【0017】
扉体4は、図1に示すように、建屋の開口部200よりも一回り大きい金属板等である。扉体4は、駆動装置24によって、建屋の開口部200と完全に重ならない開位置(図7参照)から、建屋の開口部200と完全に重なる閉位置(図8参照)までの範囲で、原子炉建屋壁1に沿ってスライド移動(例えば、左右方向に移動)可能である。
【0018】
建屋の開口部200は、扉体4が閉位置に到達したときに建屋の開口部200と扉体4との当接部において気密性を保持するシール部12を有する。シール部12は、建屋の開口部200を囲むように原子炉建屋壁1の表面に取り付けられ、扉体4が閉位置に来たときに扉体4の裏面の周縁部に接する。シール部12を扉体4の裏面に取り付けると、扉体4を取り外さないとシール部12をメンテナンスすることが困難(特に高所の場合や重量がある場合)であるが、建屋の開口部200の周囲であれば、開位置においてシール部12のメンテナンスが容易である。
【0019】
図1に戻り、原子炉建屋に設置された扉体閉止装置100の気密試験開始時に扉体4を閉止し、扉体4、開口部200およびその周辺に設けられたシール部12、既存のブローアウトパネル3で囲まれた空間5を形成する。
【0020】
既存のブローアウトパネル3には、試験用貫通孔2(検査ポート)としてあらかじめ開閉可能な孔を設けておき、空間5を形成した後にこの試験用貫通孔2を開放する。その後SGTS(Stand-By Gas Treatment System;非常用ガス処理系)にて原子炉建屋内部を負圧にする。原子炉建屋および扉体閉止装置100を取り付ける架台等に原子炉建屋外へ通じる経路がないと仮定すると、扉体閉止装置100が気密性を有していれば原子炉建屋内は負圧に保たれることになる。このようにして扉体閉止装置100を原子炉建屋に設置した後においてもその気密性能について確認することができる。
【0021】
なお、SGTSは、事故時において、原子炉建屋内に放射性物質が放出された場合を考慮して、建屋内の空気を高効率粒子フィルタ、チャコールフィルタ等でろ過吸着して空気を排気筒から放出する系統である。また、試験用貫通孔2は常時は閉止しており、検査時に貫通する。
【0022】
図2は、本発明のうち周辺設備に影響を与えない簡易で持ち運び可能な試験治具を建屋外部に設置し接続することでスライド式の扉体閉止装置100の気密性確認を実施する概略側面図である。図2を参照して、扉体閉止装置100に持ち運び可能な試験用治具を接続することで気密試験を実施する例を示す。
【0023】
まず、原子炉建屋に設置された扉体閉止装置100の気密試験開始時に扉体4を閉止させ、扉体4、開口部200およびその周辺に設けられたシール部12、既存のブローアウトパネル3で囲まれた空間5を形成する。扉体閉止装置100にはあらかじめ開閉可能な試験用貫通孔2(検査ポート)を設けておき、ここに試験用治具を設置する。
【0024】
ちなみに、治具は、一般には「部品を位置決めし、固定して作業を行える構造を持つ作業工具」(取付工具等)を指すが、ここでの治具は検査工具等を指す。即ち、ここでの試験用治具としては、差圧計6、真空配管7、バルブ8、真空ポンプ9等の持ち運び可能な簡易なものとする。試験用貫通孔2(検査ポート)にこれらの試験用治具を接続した後に、真空ポンプ9を起動し、既存のブローアウトパネル3と扉体閉止装置100の扉体4等で囲まれた空間5の空気を排出する。既存のブローアウトパネル3および扉体閉止装置100を取り付ける架台に原子炉建屋内部に通じる経路がないと仮定すると、扉体閉止装置100が気密性を有していればこの空間5を負圧にすることができる。この空間5の圧力について差圧計6で計測し、扉体閉止装置100の気密性について確認することができる。
【0025】
図3は、本発明のうち周辺設備に影響を与えない簡易で持ち運び可能な試験治具を建屋内部に設置し接続することでスライド式の扉体閉止装置100の気密性確認を実施する概略側面図である。
【0026】
試験用貫通孔2(検査ポート)に試験用治具を接続した後に、真空ポンプ9を起動し、既存のブローアウトパネル3と扉体閉止装置100の扉体4等で囲まれた空間5の空気を排出する。既存のブローアウトパネル3および扉体閉止装置100を取り付ける架台に原子炉建屋外部に通じる経路がないと仮定すると、扉体閉止装置100が気密性を有していればこの空間5を負圧にすることができる。この空間5の圧力について差圧計6で計測し、扉体閉止装置100の気密性について確認することができる。
【0027】
図1から図3は、スライド式の扉体閉止装置100の例を示したが、これに限定されるわけではない。図4から図6において、横開き式の扉体閉止装置100の例について説明する。図4から図6は、MSトンネル室壁10に設けられた横開き式の扉体閉止装置100Aの例である。
【0028】
原子力発電施設は、原子炉圧力容器が格納される原子炉建屋、原子炉圧力容器から圧送される蒸気によって回転するタービンが格納されるタービン建屋、原子炉建屋とタービン建屋を繋ぐMSトンネル室等からなる。MSトンネル室は、主蒸気管トンネル室(MSIV室)とも呼ばれている。MSトンネル室壁10には、内部の圧力が異常に上昇したときに原子炉建屋外に押し出されて外れることによって内部の圧力を逃がすブローアウトパネル等が設けられている。
【0029】
図4は、本発明のうち試験用の治具等を用いず、原子炉建屋内部を負圧にすることで横開き式の扉体閉止装置の気密性確認を実施する説明図であり、(a)は概略側面図、(b)はA-A断面図である。なお、図4中、R/Bは、Reactor Buildingの略称である。
【0030】
横開き式の扉体閉止装置100Aは、扉体4を上下方向に延びる軸によって支持体に対して回動可能に支持し、扉体4を横開き(観音開き)できる閉止装置である。
【0031】
MSトンネル室壁10に設置された扉体閉止装置100Aの気密試験開始時に扉体4を閉止し、扉体4、それを取り付ける気密架台11、気密架台11の周辺に設けられたシール部12、既存のブローアウトパネル3で囲まれた空間5を形成する。
【0032】
既存のブローアウトパネル3には、試験用貫通孔2(検査ポート)としてあらかじめ開閉可能な孔を設けておき、空間5を形成した後にこの試験用貫通孔2を開放する。その後SGTS(Stand-By Gas Treatment System;非常用ガス処理系)にて原子炉建屋内部を負圧にする。原子炉建屋および扉体閉止装置100Aを取り付ける架台等にタービン建屋へ通じる経路がないと仮定すると、扉体閉止装置100Aが気密性を有していれば原子炉建屋内は負圧に保たれることになる。このようにして扉体閉止装置100Aを原子炉建屋に設置した後においてもその気密性能について確認することができる。
【0033】
図5は、本発明のうち周辺設備に影響を与えない簡易で持ち運び可能な試験治具を原子炉建屋側に設置し接続することで横開き式の扉体閉止装置気密性確認を実施する説明図あり、(a)は概略側面図、(b)はA-A断面図である。
【0034】
試験用貫通孔2(検査ポート)に試験用治具を接続した後に、真空ポンプ9を起動し、既存のブローアウトパネル3と扉体閉止装置100Aの扉体4等で囲まれた空間5の空気を排出する。既存のブローアウトパネル3および扉体閉止装置100Aを取り付ける気密架台11にタービン建屋に通じる経路がないと仮定すると、扉体閉止装置100Aが気密性を有していればこの空間5を負圧にすることができる。この空間5の圧力について差圧計6で計測し、扉体閉止装置100の気密性について確認することができる。
【0035】
図6は、本発明のうち周辺設備に影響を与えない簡易で持ち運び可能な試験治具をタービン建屋側に設置し接続することで横開き式の扉体閉止装置の気密性確認を実施する説明図であり、(a)は概略側面図、(b)はA-A断面図である。
【0036】
試験用貫通孔2(検査ポート)にこれらの試験用治具を接続した後に、真空ポンプ9を起動し、既存のブローアウトパネル3と扉体閉止装置100Aの扉体4等で囲まれた空間5の空気を排出する。既存のブローアウトパネル3および扉体閉止装置100Aを取り付ける気密架台11に原子炉建屋内部に通じる経路がないと仮定すると、扉体閉止装置100Aが気密性を有していればこの空間5を負圧にすることができる。この空間5の圧力について差圧計6で計測し、扉体閉止装置100の気密性について確認することができる。
【0037】
本実施形態の扉体閉止装置100の扉体閉止装置の気密試験方法は、扉体閉止装置100とそれを取り付ける架台等で既存のブローアウトパネル3との間に空間5を形成し、扉体閉止装置100の原子炉建屋側に設けられた空間5の空気を排出することでその空間の気密性について確認することができる。
【0038】
また、気密確認試験においては、既存のブローアウトパネル3に開閉可能な孔(例えば、試験用貫通孔2)を設置し原子炉建屋内部を負圧にし、扉体閉止装置100に対して原子炉建屋側に形成された空間5の空気を排出することで扉体閉止装置100の気密性を確認することができる。
【0039】
さらに、扉体閉止装置100と既存のブローアウトパネル3で囲まれた空間に対して真空ポンプ9や差圧計6のように持ち運び可能な試験治具を既存のブローアウトパネル3もしくは扉体閉止装置100に接続し、空間の空気を排出することで気密試験を実施することもできる。
【符号の説明】
【0040】
1 原子炉建屋壁
2 試験用貫通孔
3 ブローアウトパネル
4 扉体
5 空間
6 差圧計
7 真空配管
8 バルブ
9 真空ポンプ
10 MSトンネル室壁
11 気密架台
12 シール部
21 開位置保持機構
22 閉位置保持機構
23 ハンガーレール
24 駆動装置
100,100A 扉体閉止装置
200 開口部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8