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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023046963
(43)【公開日】2023-04-05
(54)【発明の名称】車両の制御装置
(51)【国際特許分類】
   F16H 61/02 20060101AFI20230329BHJP
   F16H 61/682 20060101ALI20230329BHJP
   F16H 63/46 20060101ALI20230329BHJP
   F16D 48/06 20060101ALI20230329BHJP
【FI】
F16H61/02
F16H61/682
F16H63/46
F16D28/00 A
F16D48/06 102
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021155831
(22)【出願日】2021-09-24
(71)【出願人】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】弁理士法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金澤 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】今村 友一
【テーマコード(参考)】
3J057
3J552
【Fターム(参考)】
3J057BB03
3J057GB02
3J057GB13
3J057GB26
3J057GB36
3J057GE11
3J057HH02
3J057JJ01
3J552MA04
3J552MA12
3J552MA13
3J552NA01
3J552NB01
3J552PA47
3J552PA54
3J552RC13
3J552TA12
3J552TB18
3J552UA02
3J552UA03
3J552VA32W
3J552VA42W
3J552VA76W
3J552VB01Z
3J552VC01W
(57)【要約】
【課題】変速クラッチの接続開始点の学習機会を増やすことができる車両の制御装置を提供すること。
【解決手段】エンジンに接続されたロックアップクラッチ付きのトルクコンバータと、エンジンの回転を変速段に応じた変速比で変速して出力する変速機構と、トルクコンバータと変速機構との間に設けられ、締結状態又は遮断状態に切り替えられる変速クラッチと、変速クラッチの操作を自動で行うクラッチアクチュエータとを備えた車両の制御装置は、変速段の変更を制御する変速制御部と、車両の停車時に変速クラッチを遮断状態に切り替えるニュートラル制御を実行可能なクラッチ制御部と、ニュートラル制御の実行中に、変速クラッチの接続開始点を学習するクラッチ学習制御を行う学習制御部と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンに接続されたロックアップクラッチ付きのトルクコンバータと、
前記エンジンの回転を変速段に応じた変速比で変速して出力する変速機構と、
前記トルクコンバータと前記変速機構との間に設けられ、動力を伝達する締結状態、又は、動力を遮断する遮断状態に切り替えられる変速クラッチと、
前記変速クラッチの操作を自動で行うクラッチアクチュエータと、
を備えた車両の制御装置であって、
前記変速段の変更を制御する変速制御部と、
前記車両の停車時に前記変速クラッチを遮断状態に切り替えるニュートラル制御を実行可能なクラッチ制御部と、
前記ニュートラル制御の実行中に、前記変速クラッチの接続開始点を学習するクラッチ学習制御を行う学習制御部と、を備えることを特徴とする車両の制御装置。
【請求項2】
前記ロックアップクラッチを制御するロックアップ制御部をさらに備え、
前記変速制御部は、前記車両の停車に先立ち、前記変速段を発進用の変速段に変更し、
前記クラッチ制御部は、
前記変速段を発進用の変速段に変更した後に、前記変速クラッチが締結状態に維持された状態で前記ロックアップクラッチを解放し、
前記車両の停車後に、前記ニュートラル制御によって前記変速クラッチを前記遮断状態に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項3】
前記学習制御部は、前記ニュートラル制御の実行中、前記トルクコンバータの出力側の回転数であるタービン回転数が安定したことを条件に、前記クラッチ学習制御を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両の制御装置。
【請求項4】
前記学習制御部は、前記クラッチ学習制御の開始後、前記タービン回転数がエンジン回転数に対して所定の閾値以上低下した状態が所定時間以上継続した場合に、前記所定時間が経過したときの前記変速クラッチのクラッチ位置を前記変速クラッチの接続開始点として学習することを特徴とする請求項3に記載の車両の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、クラッチが断状態から接続されていくときに最初に所定トルクを伝達するトルク点をECUに学習する際に、クラッチの入力側回転数とエンジン回転数とを検出しつつクラッチを徐々に接していき、その過程でクラッチの入力側回転数がエンジン回転数に対し所定回数以上落ち込んだとき、そのときのディーティ比の値を一旦ECUに取り込み、補正してからトルク点学習値として学習する、クラッチのトルク点学習方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-286056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のクラッチのトルク点学習方法において、ドライバがトルク点学習を行いたいときは、まずドライバによりシフトレバーをニュートラル(N)に操作してもらう必要がある。さらに、シフトレバーがニュートラルに操作されることで自動的にクラッチが切られるが、この状態で、変速機がニュートラル状態であることを含む所定の学習条件が成立すると、トルク点学習が可能となる。
【0005】
このように、特許文献1に記載のクラッチのトルク点学習方法では、トルク点学習を行うにあたってはシフトレバーがニュートラル(N)に操作され、かつ変速機がニュートラル状態であることが条件とされることから、トルク点学習の機会が限られていた。
【0006】
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、変速クラッチの接続開始点の学習機会を増やすことができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するため、エンジンに接続されたロックアップクラッチ付きのトルクコンバータと、前記エンジンの回転を変速段に応じた変速比で変速して出力する変速機構と、前記トルクコンバータと前記変速機構との間に設けられ、動力を伝達する締結状態、又は、動力を遮断する遮断状態に切り替えられる変速クラッチと、前記変速クラッチの操作を自動で行うクラッチアクチュエータと、を備えた車両の制御装置であって、前記変速段の変更を制御する変速制御部と、前記車両の停車時に前記変速クラッチを遮断状態に切り替えるニュートラル制御を実行可能なクラッチ制御部と、前記ニュートラル制御の実行中に、前記変速クラッチの接続開始点を学習するクラッチ学習制御を行う学習制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、変速クラッチの接続開始点の学習機会を増やすことができる車両の制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の一実施例に係る制御装置を備えた車両の概略構成図である。
図2図2は、本発明の一実施例に係る車両の制御装置により実行されるクラッチ学習制御の処理の流れを示すフローチャートである。
図3図3は、本発明の一実施例に係る制御装置を備えた車両においてニュートラル制御が実行される際のタイミングチャートの一例である。
図4図4は、本発明の一実施例に係る制御装置を備えた車両においてクラッチ学習制御が実行される際のタイミングチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施の形態に係る車両の制御装置は、エンジンに接続されたロックアップクラッチ付きのトルクコンバータと、エンジンの回転を変速段に応じた変速比で変速して出力する変速機構と、トルクコンバータと変速機構との間に設けられ、動力を伝達する締結状態、又は、動力を遮断する遮断状態に切り替えられる変速クラッチと、変速クラッチの操作を自動で行うクラッチアクチュエータと、を備えた車両の制御装置であって、変速段の変更を制御する変速制御部と、車両の停車時に変速クラッチを遮断状態に切り替えるニュートラル制御を実行可能なクラッチ制御部と、ニュートラル制御の実行中に、変速クラッチの接続開始点を学習するクラッチ学習制御を行う学習制御部と、を備えることを特徴とする。これにより、本発明の一実施の形態に係る車両の制御装置は、変速クラッチの接続開始点の学習機会を増やすことができる。
【実施例0011】
以下、本発明の一実施例に係る車両の制御装置を備えた車両について図面を参照して説明する。
【0012】
図1に示すように、車両1は、エンジン2と、自動変速機3と、駆動輪4と、制御装置10と、エンジンコントローラ20と、を含んで構成されている。
【0013】
エンジン2には、複数の気筒が形成されている。本実施例において、エンジン2は、各気筒に対して、吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程からなる一連の4行程を行うように構成されている。エンジン2は、車両1の動力源である。
【0014】
自動変速機3は、エンジン2と駆動輪4との間の動力伝達経路に設けられている。自動変速機3は、トルクコンバータ30と、変速機構31と、変速クラッチ32と、クラッチアクチュエータ33と、を有している。
【0015】
トルクコンバータ30は、ロックアップクラッチ35を有する、いわゆるロックアップクラッチ付きのトルクコンバータである。トルクコンバータ30は、エンジン2と変速クラッチ32との間の動力伝達経路に設けられ、流体を介して動力の伝達を行いタービン軸36に出力する。
【0016】
タービン軸36には、変速クラッチ32が接続されている。トルクコンバータ30は、エンジン2のクランク軸21から入力されるトルク(駆動力)を、流体を介することにより回転差にて増幅してタービン軸36および変速クラッチ32に出力する。そして、トルクコンバータ30の出力は、タービン軸36および変速クラッチ32を介して変速機構31に伝達される。
【0017】
トルクコンバータ30の内部は、ロックアップクラッチ35を境にして図示しないアプライ室とリリース室とに区画されている。アプライ室又はリリース室には作動油が供給され、供給される作動油の油圧(作動油圧)によってロックアップクラッチ35の作動状態を切り替えるようになっている。
【0018】
ロックアップクラッチ35は、トルクコンバータ30内に設けられ、エンジン2のクランク軸21とタービン軸36とが一体的に回転して動力伝達するように接続(以下、「直結」という)する締結状態と、クランク軸21とタービン軸36との直結を解除して流体(作動油)を介してクランク軸21とタービン軸36とが動力伝達をする解放状態と、の間で作動状態が切り替えられるようになっている。
【0019】
ロックアップクラッチ35は、アプライ室に作動油圧(以下、この作動油圧を「締結油圧」という)が供給されてリリース室から作動油が排出されることで、締結状態に切り替えられる。逆に、ロックアップクラッチ35は、リリース室に作動油圧(以下、この作動油圧を「解放油圧」という)が供給されてアプライ室から作動油が排出されることで、解放状態に切り替えられる。
【0020】
変速機構31は、変速クラッチ32と駆動輪4との間の動力伝達経路に設けられ、変速クラッチ32に接続された入力軸37と、図示しないディファレンシャルを介して駆動輪4に接続された出力軸38と、を有する。変速機構31は、変速クラッチ32から入力軸37に入力される駆動力を変換および回転数を変速して、出力軸38から出力する。
【0021】
変速機構31は、エンジン2から出力され、入力軸37に伝達されたエンジン2の回転を、後述する複数の変速段のうち選択されたいずれかの変速段に応じた変速比で変速して出力軸38に出力する。出力軸38に出力された回転や駆動力は、図示しないディファレンシャルを介して駆動輪4に伝達される。
【0022】
変速機構31は、歯数比の異なる複数のギヤ対によって変速比の異なる複数の変速段を形成可能に構成されている。変速機構31における変速段の切替は、図示しないシフトアクチュエータによって自動で行われるようになっている。詳細には、制御装置10が、車速及びアクセルペダルの踏込み量に基づき変速マップを参照することにより変速の要否を判断し、変速の指示をシフトアクチュエータに出力する。そして、変速指示を受けたシフトアクチュエータが動作して、変速が行われる。
【0023】
変速クラッチ32は、トルクコンバータ30と変速機構31との間の動力伝達経路に設けられている。変速クラッチ32は、タービン軸36と一体で回転するように連結されたクラッチホイールディスク32aと、変速機構31の入力軸37と一体で回転するように連結されたクラッチディスク32bと、を有する。
【0024】
変速クラッチ32は、乾式単板クラッチであって、クラッチディスク32bをクラッチホイールディスク32aに押し付けることでクラッチディスク32bをクラッチホイールディスク32aが一体的に回転して動力伝達する締結状態と、クラッチディスク32bがクラッチホイールディスク32aから分離されることでクラッチホイールディスク32aとクラッチディスク32bとの間の動力伝達を遮断する遮断状態と、に切り替えられるようになっている。つまり、変速クラッチ32は、締結状態ではタービン軸36と入力軸37との間で動力を伝達し、遮断状態ではタービン軸36と入力軸37との間の動力伝達を遮断する。
【0025】
変速クラッチ32に対する締結状態と遮断状態とを切り替える操作(以下、「クラッチ操作」という)は、クラッチアクチュエータ33によって自動で行われるようになっている。
【0026】
クラッチアクチュエータ33は、制御装置10に電気的に接続されており、制御装置10からの指令に基づき、変速クラッチ32のクラッチ操作を行うようになっている。具体的には、クラッチアクチュエータ33は、いずれも図示しないレリーズベアリングをレリーズフォーク等にて入力軸37の軸方向に移動させ、レリーズベアリングにてクラッチホイールディスク32aのダイヤフラムスプリングを弾性変形させて変速クラッチ32を遮断状態とする。また、クラッチアクチュエータ33は、レリーズベアリングを遮断状態の位置から遮断状態にする時と反対の方向に移動させ、ダイヤフラムスプリングを弾性変形から解放させて変速クラッチ32を締結状態とする。
【0027】
駆動輪4を含む車両1の全ての車輪には、ブレーキ40が設けられている。ブレーキ40は、ブレーキ配管41を介してマスタシリンダ42に接続されている。マスタシリンダ42は、ブレーキペダル43の操作に応じた液圧(以下、「マスタ圧」という)を発生させる。
【0028】
マスタシリンダ42には図示しない倍力装置が設けられており、この倍力装置は、エンジン2等で発生した負圧を利用して、マスタシリンダ42におけるブレーキ操作に応じたマスタ圧を増大する。ブレーキ40は、マスタ圧を受けることにより車輪に制動力を付与する。
【0029】
制御装置10及びエンジンコントローラ20は、それぞれCPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、バックアップ用のデータなどを保存するフラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
【0030】
これらコンピュータユニットのROMには、各種定数や各種マップ等とともに、これらコンピュータユニットを制御装置10及びエンジンコントローラ20として機能させるためのプログラムが格納されている。すなわち、CPUがRAMを作業領域としてROMに格納されたプログラムを実行することにより、これらコンピュータユニットは、本実施例における制御装置10及びエンジンコントローラ20として機能する。
【0031】
制御装置10には、上述した図示しないシフトアクチュエータ、クラッチアクチュエータ33及び油圧制御装置11等の各種装置、クランク角センサ50、タービン回転数センサ51、クラッチ回転数センサ52、アウトプット回転数センサ53、クラッチ位置検出センサ54、ロックアップ油圧センサ55、アクセルセンサ57、ブレーキスイッチ58、マスタ圧センサ59及び加速度センサ60等の各種センサ類が接続されている。
【0032】
油圧制御装置11は、トルクコンバータ30のロックアップクラッチ35やクラッチアクチュエータ33に供給する作動油圧を制御する。油圧制御装置11は、制御装置10からの指令に基づきロックアップクラッチ35に供給する作動油圧の大きさを調整することにより、ロックアップクラッチ35を締結状態又は解放状態に切り替える。油圧制御装置11は、制御装置10からの指令に基づきクラッチアクチュエータ33に供給する作動油圧の大きさを調整することにより、変速クラッチ32を締結状態又は遮断状態に切り替える。
【0033】
クランク角センサ50は、クランク軸21の回転角(以下、「クランク角」という)を検出する。制御装置10は、クランク角センサ50から入力されたクランク角を示す情報に基づきエンジン2の回転数(クランク軸21の回転数)であるエンジン回転数を算出する。
【0034】
タービン回転数センサ51は、トルクコンバータ30の出力側の回転数である、タービン軸36の回転数(以下、「タービン回転数」という)を検出する。クラッチ回転数センサ52は、クラッチディスク32b及び入力軸37の回転数(以下、「クラッチ回転数」という)を検出する。アウトプット回転数センサ53は、出力軸38の回転数であるアウトプット回転数を検出する。
【0035】
クラッチ位置検出センサ54は、変速クラッチ32におけるレリーズベアリングの位置あるいはレリーズベアリングの移動状態に関連して移動するレリーズフォーク等の部品の位置(以下、「クラッチ位置」という)を検出する。クラッチ位置は、変速クラッチ32の状態(遮断状態/半クラッチ状態/締結状態)を示すものでもあり、変速クラッチ32の伝達するトルクの大きさを示すものとも考えられる。
【0036】
ロックアップ油圧センサ55は、ロックアップクラッチ35に供給される作動油圧を検出する。アクセルセンサ57は、運転者による図示しないアクセルペダルの踏込み量を検出する。なお、アクセルセンサ57は、アクセルペダルの踏込み量に連動して変化するスロットル弁の動きを検出してもよい。
【0037】
ブレーキスイッチ58は、運転者によりブレーキペダル43が踏み込まれた場合にオン信号を出力する。マスタ圧センサ59は、ブレーキ40に供給されるマスタ圧を検出する。
【0038】
加速度センサ60は、車両1の加速度を検出する。制御装置10は、加速度センサ60により検出された車両1の加速度により道路の推定勾配を算出する。車両1が角速度センサや傾斜センサを備える場合には、制御装置10は、当該角速度センサや傾斜センサの検出結果に基づき道路の推定勾配を算出してもよい。また、制御装置10は、図示しないカーナビゲーション装置から得られる地図情報に基づき道路の推定勾配を算出してもよい。
【0039】
制御装置10は、クラッチ位置検出センサ54によって検出されたクラッチ位置に基づき、クラッチ位置とクラッチ伝達トルク(以下、「クラッチトルク」ともいう)との関係を定義した図示しないマップを参照することにより、変速クラッチ32を制御、具体的には変速クラッチ32のクラッチ操作が行われるようクラッチアクチュエータ33を制御するクラッチ制御部101としての機能を有する。
【0040】
また、制御装置10は、クラッチ制御部101として、車両1の停車時に変速クラッチ32を遮断状態に切り替えるニュートラル制御を実行可能に構成されている。
【0041】
ニュートラル制御は、「車両1が停車中であり、マスタ圧が第1閾値以上であり、かつ、推定勾配が所定勾配以下であること」という実行条件が成立すると、実行される。制御装置10は、アウトプット回転数センサ53の検出結果に基づき車両1が停車中か否かを判断することができる。制御装置10は、図示しない車輪速センサの検出結果に基づき車両1が停車中か否かを判断してもよい。「第1閾値」は、後述するクラッチ学習制御の実行条件すなわち学習条件の判断で用いられるマスタ圧の第2閾値とは異なる値であって、当該第2閾値よりも低い値である。つまり、「第1閾値」は、第2閾値よりもブレーキペダル43の踏み込みが小さいと判断できる値である。「第1閾値」は、運転者によってブレーキペダル43が操作されており、運転者に発進の意図がないことが判別できる値であって、予め実験的に求めて制御装置10のROMに記憶されている。設計データを用いてマスタ圧から制動力を算出できる場合は、「第1閾値」に算出値を用いてもよい。
【0042】
制御装置10は、変速を行う場合、変速クラッチ32を締結状態から遮断状態に切り替えた後、変速機構31における変速段を切り替え、その後、変速クラッチ32を遮断状態から締結状態に切り替えるように、クラッチアクチュエータ33及びシフトアクチュエータを制御することによって、クラッチ操作及びシフト操作を自動で行うようになっている。このように、制御装置10は、変速機構31における変速段の変更を制御する変速制御部102としての機能を有する。
【0043】
制御装置10は、ロックアップクラッチ35の締結又は解放を制御するロックアップクラッチ制御部103としての機能を有する。例えば、制御装置10は、所定のロックアップ条件が成立した場合、ロックアップクラッチ35を解放状態から締結状態に切り替えるよう、油圧制御装置11を制御するロックアップ制御を実行する。
【0044】
本実施例においては、例えば車速が所定車速以上となったことを、所定のロックアップ条件とする。所定のロックアップ条件は、これに限定されるものではなく、他の条件としてもよく、変速段と車速の状態を所定のロックアップ条件としてもよい。
【0045】
制御装置10は、ニュートラル制御の実行中に、変速クラッチ32の接続開始点を学習するクラッチ学習制御を行う学習制御部104としての機能を有する。「接続開始点」とは、変速クラッチ32がトルクの伝達を開始するクラッチ位置のことであり、クラッチ学習制御によって、そのときの車両1の状態に対応した位置に更新される。
【0046】
クラッチ学習制御は、第1の所定時間の間、所定の学習条件が成立した場合に実行される。所定の学習条件とは、ニュートラル制御が実行中であること、マスタ圧が第2閾値以上であること、タービン回転数が安定していること、の全てが成立することである。
【0047】
「第2閾値」は、上述した第1閾値よりも高い値であって、第1閾値よりもブレーキペダル43の踏み込みが大きいと判断できる値である。「第2閾値」は、クラッチ学習制御実行中の意図せぬ車両発進を防止できるブレーキペダル43の踏み込み量に相当するマスタ圧の下限値であって、予め実験的に求めて制御装置10のROMに記憶されている。設計データを用いてマスタ圧から制動力を算出できる場合は、「第2閾値」に算出値を用いてもよい。
【0048】
「タービン回転数が安定している」とは、例えば、エンジン回転数とタービン回転数との差が所定回転数以内にあること、及び、タービン回転数の単位時間当たりの変化量が所定の閾値以下であること、の2つの条件を満たしていることをいう。「エンジン回転数とタービン回転数との差が所定回転数以内」とは、エンジン回転数とタービン回転数とが一致、又は非常に近いとみなせる回転数差であることをいう。「タービン回転数の単位時間当たりの変化量が所定の閾値以下」とは、タービン回転数が一定、又はその変化が非常に小さいとみなせる変化量であることをいう。
【0049】
制御装置10は、クラッチ学習制御の開始後、タービン回転数がエンジン回転数に対して所定の閾値以上低下した状態が第2の所定時間以上継続した場合に、当該第2の所定時間が経過したときの変速クラッチ32のクラッチ位置を変速クラッチ32の接続開始点として学習する。第2の所定時間は、本発明における「所定時間」に相当し、上述した第1の所定時間とは異なる時間である。
【0050】
エンジンコントローラ20は、アクセル開度や車速などに応じてエンジン2を制御しているが、制御装置10と相互に情報のやり取りを行うよう接続されており、変速時等は制御装置10において算出されたエンジン要求トルクに基づき、エンジン2を制御するようになっている。
【0051】
次に、図2を参照して、本実施例の車両1の制御装置10により実行されるクラッチ学習制御の処理の流れについて説明する。
【0052】
図2に示すように、制御装置10は、第1の所定時間の間、所定の学習条件が成立したか否かを判定する(ステップS1)。制御装置10は、ステップS1において第1の所定時間の間、所定の学習条件が成立していないと判定した場合には、再度、ステップS1の処理を行う。
【0053】
制御装置10は、ステップS1において第1の所定時間の間、所定の学習条件が成立したと判定した場合には、クラッチ学習制御を開始する(ステップS2)。
【0054】
クラッチ学習制御が開始されると、制御装置10は、変速クラッチ32が高温又は低温状態にあるか否かを判定する(ステップS3)。制御装置10は、ステップS3において変速クラッチ32が高温又は低温状態にあると判定した場合には、変速クラッチ32の接続開始点の学習を行うのに適していないと判断して、当該学習を中止して(ステップS13)、クラッチ学習制御を終了する。
【0055】
制御装置10は、ステップS3において変速クラッチ32が高温又は低温状態にないと判断した場合には、マスタ圧が第2閾値未満であるか否かを判定する(ステップS4)。制御装置10は、ステップS4においてマスタ圧が第2閾値未満であると判定した場合には、車両1が意図せず発進するおそれがあると判断して、変速クラッチ32の接続開始点の学習を中止して(ステップS13)、クラッチ学習制御を終了する。
【0056】
制御装置10は、ステップS4においてマスタ圧が第2閾値未満でないと判定した場合には、変速段が発進用の変速段(以下、「発進用変速段」という)以外であるか否かを判定する(ステップS5)。本実施例において、発進用変速段は、前進用の複数の変速段のうち変速比が最も大きい1速段である。なお、発進用変速段として、1速段のほかに、1速段の次に変速比の大きい2速段を加えてもよい。
【0057】
制御装置10は、ステップS5において変速段が発進用変速段以外であると判定した場合には、変速クラッチ32の接続開始点の学習を行うのに適していないと判断して、当該学習を中止して(ステップS13)、クラッチ学習制御を終了する。
【0058】
制御装置10は、ステップS5において変速段が発進用変速段以外でないと判定した場合には、クラッチアクチュエータ33を作動させて、変速クラッチ32のクラッチ位置を締結側へ徐々に移動させる(ステップS6)。
【0059】
次いで、制御装置10は、タービン回転数がエンジン回転数に対して所定の閾値以上低下した状態が第2の所定時間以上継続したか否かを判定する(ステップS7)。制御装置10は、ステップS7においてタービン回転数がエンジン回転数に対して所定の閾値以上低下した状態が第2の所定時間以上継続していないと判定した場合には、クラッチトルクが所定値以下か否かを判定する(ステップS12)。
【0060】
制御装置10は、例えば、クラッチ位置検出センサ54によって検出されたクラッチ位置に基づき、クラッチ位置とクラッチトルクとの関係を定義した図示しないマップを参照することによりクラッチトルクを求めることができる。「所定値」は、クラッチ学習制御中の意図せぬ発進を防ぐための閾値であり、予め実験的に求めて制御装置10のROMに記憶されている。
【0061】
制御装置10は、ステップS12においてクラッチトルクが所定値以下であると判定した場合には、処理をステップS3に戻す。制御装置10は、ステップS12においてクラッチトルクが所定値以下でないと判定した場合には、車両1が意図せず発進するおそれがあると判断して、変速クラッチ32の接続開始点の学習を中止して(ステップS13)、クラッチ学習制御を終了する。
【0062】
制御装置10は、ステップS7においてタービン回転数がエンジン回転数に対して所定の閾値以上低下した状態が第2の所定時間以上継続したと判定した場合には、変速クラッチ32の接続開始点の仮学習値を算出する(ステップS8)。
【0063】
すなわち、ステップS8において、制御装置10は、タービン回転数がエンジン回転数に対して所定の閾値以上低下してから第2の所定時間が経過したときの変速クラッチ32のクラッチ位置を接続開始点の仮学習値として算出する。
【0064】
次いで、制御装置10は、ステップS8で算出した仮学習値が学習許可範囲内であるか否かを判定する(ステップS9)。「学習許可範囲」とは、接続開始点の学習値として更新しても不具合のない接続開始点の上限と下限との間の範囲のことをいう。
【0065】
制御装置10は、ステップS9において仮学習値が学習許可範囲内でないと判定した場合には、変速クラッチ32の接続開始点の学習を中止して(ステップS13)、クラッチ学習制御を終了する。
【0066】
制御装置10は、ステップS9において仮学習値が学習許可範囲内であると判定した場合には、変速クラッチ32の接続開始点の急激な変化を抑制するため、仮学習値に対して現在の接続開始点(以下、「現在値」という)とのなまし処理を実施する(ステップS10)。
【0067】
次いで、制御装置10は、変速クラッチ32の接続開始点を更新して(ステップS11)、クラッチ学習制御を終了する。すなわち、制御装置10は、ステップS11において、仮学習値に対して上述のなまし処理が実施された値を、変速クラッチ32の接続開始点として学習し、現在値を、当該学習した接続開始点に更新する。
【0068】
次に、図3を参照して、ニュートラル制御を実行する際の各種パラメータの時間的な変化について説明する。ニュートラル制御は、運転者によってブレーキペダルが踏み込まれて停車している時に変速クラッチ32を解放して燃費の向上を図る制御である。つまり、変速クラッチ32を締結してトルクコンバータ30によるクリープ走行を可能とする車両であって、ブレーキペダルが踏み込まれて停車しており発進意思が無いと判断される場合に、ニュートラル制御は変速クラッチ32を解放してクリープを無くし燃費の向上を図る。
【0069】
図3に示すように、時刻t0においては、運転者によりブレーキペダル43が踏み込まれており、ニュートラル制御がOFFの状態で車両1が所定勾配以下の道路を減速中であり、クラッチ位置は締結位置にある。この時刻t0後は、エンジン回転数、タービン回転数及びクラッチ回転数が徐々に低下している。タービン回転数及びクラッチ回転数は、エンジン回転数に対して低下度合いが大きい。これは、タービン軸36及び入力軸37の回転は、車両1の減速に伴う駆動輪4からの逆駆動トルクによって減速するのに対し、エンジン2の回転は、当該逆駆動トルクがトルクコンバータ30で吸収されることによって当該逆駆動トルクの影響が小さくなるからである。エンジン回転数は、時刻t0後、アイドル回転数まで低下した後は一定に遷移する。
【0070】
その後、時刻t1において、タービン回転数及びクラッチ回転数が0になり、車両1が停車すると、推定勾配が算出され、当該推定勾配が所定勾配以下であるか否かの判定が開始される。
【0071】
次いで、時刻t2において、ニュートラル制御の実行条件が成立すると、ニュートラル制御が実行され、クラッチ位置が締結位置から遮断位置に移動され、変速クラッチ32が締結状態から遮断状態に変更される。
【0072】
時刻t2後は、クラッチ位置の移動に伴い変速クラッチ32が遮断状態となるため、タービンに掛かる負荷が無くなり、タービン回転数が徐々に増加し、エンジン回転数と略一致する。その後、タービン回転数とエンジン回転数は、一定に遷移する。
【0073】
その後、時刻t3において、マスタ圧が第1閾値を下回ると、運転者に発進の意図があると判断されて、ニュートラル制御が解除される。時刻t3後は、ニュートラル制御の解除に伴いクラッチ位置が遮断位置から締結位置に徐々に移動され、これに伴いタービン回転数が徐々に低下する。
【0074】
その後、時刻t4において、タービン回転数が0となった後は、クラッチ位置が締結位置となり、変速クラッチ32が締結状態となる。
【0075】
次に、図4を参照して、クラッチ学習制御を実行する際の各種パラメータの時間的な変化について説明する。
【0076】
図4に示すように、時刻t0においては、運転者によりブレーキペダル43が踏み込まれており、ニュートラル制御及びクラッチ学習制御がOFFの状態で車両1が減速中である。クラッチ位置は締結位置にある。また、時刻t0において、ロックアップクラッチ35は解放されており、変速段は発進に備えて1速段に変更されている。
【0077】
この時刻t0後は、タービン回転数及びクラッチ回転数が徐々に低下する一方、エンジン回転数は一定に遷移する。
【0078】
その後、時刻t11において、タービン回転数及びクラッチ回転数が0になり、車両1が停車すると、ニュートラル制御の実行条件が成立しているか否かの判定が開始される。
【0079】
次いで、時刻t12において、ニュートラル制御の実行条件が成立すると、ニュートラル制御が実行され、クラッチ位置が締結位置から遮断位置に移動され、変速クラッチ32が締結状態から遮断状態に変更される。
【0080】
時刻t12後は、クラッチ位置の移動に伴い変速クラッチ32が遮断状態となるため、タービンに掛かる負荷が無くなりタービン回転数が徐々に増加し、エンジン回転数に近づく。
【0081】
その後、時刻t13において、エンジン回転数とタービン回転数との差が所定回転数以内となりタービン回転数が安定すると、第1の所定時間の間、所定の学習条件が成立したか否かの判定が開始される。
【0082】
その後、時刻t14において、所定の学習条件が成立すると、クラッチ学習制御が開始され、変速クラッチ32のクラッチ位置が遮断位置から締結位置に向けて徐々に移動させられる。
【0083】
その後、時刻t15において、タービン回転数がエンジン回転数に対して所定の閾値以上低下すると、第2の所定時間のカウントが開始される。
【0084】
その後、時刻t16において、タービン回転数がエンジン回転数に対して所定の閾値以上低下した状態が第2の所定時間以上継続すると、当該第2の所定時間が経過したときの変速クラッチ32のクラッチ位置が変速クラッチ32の接続開始点の仮学習値として算出される。
【0085】
ここで、「第2の所定時間が経過したときの変速クラッチ32のクラッチ位置」とは、具体的には、第2の所定時間が経過したときの変速クラッチ32のクラッチ位置と、変速クラッチ32が締結状態にあるときのクラッチ位置(これを、「クラッチクローズ位置」という)との差のことである。したがって、時刻t16においては、第2の所定時間が経過したときの変速クラッチ32のクラッチ位置とクラッチクローズ位置との差が接続開始点の仮学習値として算出される。
【0086】
また、時刻t16においては、変速クラッチ32のクラッチ位置の締結位置に向けての移動が終了され、クラッチ位置が遮断位置に戻される。これにより、時刻t16後は、変速クラッチ32の負荷がなくなり、タービン回転数がエンジン回転数に再び近づく。
【0087】
その後、上述の通り算出した接続開始点の仮学習値が学習許可範囲内であるか否かの判定がなされ、学習許可範囲内であると判定されると、現在値(図4においては「前回学習値」と記す)とのなまし処理が実行される。
【0088】
その後、時刻t17において、なまし処理が実行された値(図4においては「更新学習値」と記す)が変速クラッチ32の接続開始点として学習され、前回学習値が更新学習値に更新される。これにより、クラッチ学習制御が終了する。
【0089】
以上のように、本実施例に係る車両の制御装置は、車両1の停車時のニュートラル制御の実行中に、変速クラッチ32の接続開始点を学習するクラッチ学習制御を行うので、変速クラッチの接続開始点の学習機会を増やすことができる。
【0090】
このため、本実施例に係る車両の制御装置は、変速クラッチ32の摩耗等の経年変化以外にも、変速クラッチ32の使用による温度上昇等で摩擦係数の変化や熱膨張による寸法の変化、及び、乗車人数の変化や積載物の量の変化にも対応できる。したがって、車両1の状態に応じたきめ細かいクラッチ操作が可能となり、車両1の滑らかな発進等を実現することができる。
【0091】
また、本実施例に係る車両の制御装置は、変速段を発進用変速段に維持したままクラッチ学習制御を実行できるため、車両発進時に変速段を切り替える必要がなく、変速クラッチ32を締結するだけでよいので、車両発進時の応答性を高めることができる。
【0092】
また、本実施例に係る車両の制御装置は、車両1の停車に先立ち変速段を発進用変速段に変更し、その後に変速クラッチ32を締結状態に維持した状態でロックアップクラッチ35を解放し、車両1の停車後に、ニュートラル制御によって変速クラッチ32を遮断状態に切り替えるよう構成されている。
【0093】
この構成により、本実施例に係る車両の制御装置は、車両1の停車後にトルクコンバータ30をクリープ状態にすることができ、ロックアップクラッチ35の張り付き等を防止することができる。これにより、変速クラッチ32の接続開始点の学習を正確に行うことができる。
【0094】
また、本実施例に係る車両の制御装置は、ニュートラル制御の実行中、タービン回転数が安定したことを条件にクラッチ学習制御を行うので、変速クラッチ32の接続開始点の学習をより正確に行うことができる。
【0095】
また、本実施例に係る車両の制御装置は、クラッチ学習制御の開始後、タービン回転数がエンジン回転数に対して所定の閾値以上低下した状態が第2の所定時間以上継続した場合に、当該第2の所定時間が経過したときのクラッチ位置を変速クラッチ32の接続開始点として学習するよう構成されている。
【0096】
この構成により、本実施例に係る車両の制御装置は、瞬間的な回転変動等による誤判定を抑制することができ、変速クラッチ32の接続開始点の学習をより正確に行うことができる。
【0097】
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0098】
1 車両
2 エンジン
3 自動変速機
10 制御装置
20 エンジンコントローラ
30 トルクコンバータ
31 変速機構
32 変速クラッチ
33 クラッチアクチュエータ
35 ロックアップクラッチ
36 タービン軸
40 ブレーキ
50 クランク角センサ
51 タービン回転数センサ
52 クラッチ回転数センサ
53 アウトプット回転数センサ
54 クラッチ位置検出センサ
58 ブレーキスイッチ
59 マスタ圧センサ
60 加速度センサ
101 クラッチ制御部
102 変速制御部
103 ロックアップクラッチ制御部
104 学習制御部
図1
図2
図3
図4