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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023047055
(43)【公開日】2023-04-05
(54)【発明の名称】車両用風車装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 13/00 20060101AFI20230329BHJP
   B60H 1/24 20060101ALI20230329BHJP
   B60J 5/10 20060101ALI20230329BHJP
【FI】
B60R13/00
B60H1/24 621
B60H1/24 671
B60J5/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021155955
(22)【出願日】2021-09-24
(71)【出願人】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】山田 諒子
(72)【発明者】
【氏名】小杉 好香
【テーマコード(参考)】
3D024
3L211
【Fターム(参考)】
3D024BA03
3D024BA06
3D024BA14
3L211BA12
3L211DA57
(57)【要約】
【課題】開放位置にあるドアを利用したアウトドアでの使用における利便性および快適性を高めることができる車両用風車装置を提供する。
【解決手段】車両5のバックドア51に着脱自在に取り付けられる車両用風車装置1は、外力で回転する風車部2と、車室Rの外側上方に向かって回動可能なバックドア51の車室内側に風車部2を支持する支持部3と、を備える。支持部3は、バックドア51に対する風車部2の位置を調整可能に構成されるようにするのがよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のドアに着脱自在に取り付けられる車両用風車装置において、
外力で回転する風車部と、
車室外側上方に向かって回動可能な前記ドアの車室内側に前記風車部を支持する支持部と、
を備えることを特徴とする車両用風車装置。
【請求項2】
前記支持部は、前記ドアに対する前記風車部の位置を調整可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用風車装置。
【請求項3】
前記風車部は、電力により回転可能に構成されており、
前記支持部は、
前記ドアの車室内側面部に取り付けられる取付部と、
前記風車部および前記取付部を連結する支柱部と、を有し、
前記風車部が前記支柱部を介して前記取付部に回動可能に支持されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用風車装置。
【請求項4】
前記支持部は、
前記ドアの車室内側面部に取り付けられ、一方向に延びる取付部と、
前記風車部および前記取付部を連結する支柱部と、を有し、
前記風車部が前記取付部の延伸方向に沿う複数の位置に配置可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用風車装置。
【請求項5】
前記支持部は、前記風車部の回転軸方向に交差する方向に延びる旋回軸を中心に前記風車部を旋回可能に支持することを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の車両用風車装置。
【請求項6】
前記風車部は、車体に対して前記ドアを回動可能に支持するヒンジ部付近を通って車体側からドア側に配線された電力供給路によって供給される電力により回転可能に構成されていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の車両用風車装置。
【請求項7】
前記支持部は、前記ドアまたは前記ドア周辺の車体に設けられている換気口に隣接する位置に前記風車部を支持可能に構成されていることを特徴とする請求項6に記載の車両用風車装置。
【請求項8】
車両のドアに対して着脱自在に取り付けられる車両用風車装置において、
外力で回転する風車部と、
前記ドアの車室内側に前記風車部を支持する支持部と、を備え、
前記支持部は、前記ドアに対する前記風車部の相対的な位置を調整可能に構成されていることを特徴とする車両用風車装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用風車装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の車両のドアに設けた送風装置により車室内の換気を行うものが知られている。例えば、特許文献1には、自動車の窓枠に取付けて使用する自動車用換気装置が開示されている。この自動車用換気装置は、前側部がヒンジ体にて車体に枢支された左後ドアにおける窓枠の上部に設けられており、窓ガラスの開閉に連動して換気装置が自動的に作動するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2755739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、アウトドア志向の増加によって車で移動し屋外で過ごす場面が増加している。これに伴い、車両の一部をアウトドア用品と連結するなどして利便性やアウトドア感覚を高めたいという要求がある。例えば、ヒンジ部を介して車両上下方向に回動するバックドアを開放位置とし、該バックドアにテントやタープを連結して車室内と連通する空間を形成することで居住空間を広げたり、開放位置にあるバックドアの先端部に設けられているロック装置にダイビングスーツ等の濡れた衣類を吊るして乾かしつつアウトドアの雰囲気を高めたりする場合がある。しかしながら、前述したような従来の自動車用換気装置は、ドアが閉止位置にあるときの車室内の換気に使用されるものであり、上記のような開放位置のドアを利用したアウトドアでの使用までは想定されていない。
【0005】
本発明は上記の点に着目してなされたもので、開放位置にあるドアを利用したアウトドアでの使用における利便性および快適性を高めることができる車両用風車装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明に係る車両用風車装置の一態様は、車両のドアに着脱自在に取り付けられる車両用風車装置において、外力で回転する風車部と、車室外側上方に向かって回動可能な前記ドアの車室内側に前記風車部を支持する支持部と、を備えている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る車両用風車装置によれば、ドアが開放されたときに風車部が車室外側のドア下方に配置されるようになり、開放位置にあるドアを利用したアウトドアでの使用における利便性および快適性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る車両用風車装置が取り付けられた車両を後方側から見た斜視図である。
図2】上記実施形態において支柱部の移動により風車部の位置が調整される様子を車両の後方側から見た概略図である。
図3】上記実施形態において支柱部の移動により風車部の位置が調整される様子を車両の側方側から見た概略図である。
図4】上記実施形態において閉止位置にあるバックドアを車室内側から見た概略図である。
図5】上記実施形態の車両用風車装置を格納状態から使用状態にする際の動作を説明する図である。
図6】上記実施形態における各風車部の位置を図1とは異なる位置に変更した使用例を示す側面図である。
図7】上記実施形態に関連した車両用風車装置の使用形態の一例を示す斜視図である。
図8】上記実施形態に関連した車両用風車装置の他の使用形態の一例を示す斜視図である。
図9】上記実施形態に関連して取付部を省略した変形例を示す斜視図である。
図10】上記実施形態に関連して支柱部を省略した変形例を示す概略図である。
図11】上記実施形態に関連した風車部の変形例を示す斜視図である。
図12】本発明に関連した車両用風車装置の変形例を示す斜視図である。
図13図12の変形例における1つの使用形態を車両の側方側から見た概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用風車装置が取り付けられた車両を後方側から見た斜視図である。なお、以下で説明する各図において、矢印Fr方向は車両前後方向で前方を示し、矢印O方向は車両幅方向で外方を示し、矢印U方向は車両上下方向で上方を示している。
【0010】
図1において、本実施形態の車両用風車装置1が取り付けられた車両5は、例えば、車体後部のバックドア開口部52を開閉可能に覆うバックドア51を備える。バックドア51は、バックドア開口部52の上部にヒンジ部53(破線)を介して回動可能に取り付けられている。バックドア51は、バックドア開口部52を覆う位置(以下、「閉止位置」とする)から、ヒンジ部53を中心に車室Rの外側上方へ向かって回動することで、バックドア開口部52を開け放した位置(以下、「開放位置」とする)となる。図1には、開放位置にあるバックドア51が図示されている。
【0011】
上記バックドア51の車室内側面部51Aには、本実施形態の車両用風車装置1が着脱自在に取り付けられている。車両用風車装置1は、例えば、外力で回転する2つの風車部2と、該各風車部2をバックドア51の車室内側に支持する支持部3と、を備えている。
【0012】
2つの風車部2のそれぞれは、羽根車21および外枠部材22を有している。羽根車21は、外力を受けて回転し、その回転方向および回転数は、羽根車21に作用する外力に応じて変化する。外力は、例えば、風力、および、車内もしくは車外に配置されるバッテリや発電機のような電源装置または電力網から供給される電力などを含む。つまり、風車部2は、設置空間で吹く風を羽根車21に受けて回転することが可能である。また、風車部2は、電源装置または電力網から供給される電力により羽根車21が回転して設置空間に風を送ることも可能である。以下の説明では、風車部2が風力により回転する使用状態を「風車モード」と呼び、風車部2が電力により回転する使用状態を「送風モード」と呼ぶ場合がある。外枠部材22は、羽根車21の周りを囲むように設けられている。外枠部材22は、風車部2に接近する物体が羽根車21と接触するのを防いでいる。
【0013】
支持部3は、バックドア51に対する風車部2の位置を調整可能に構成されている。換言すると、支持部3は、風車部2をバックドア51に対して移動可能に支持している。本実施形態による支持部3は、例えば、2つの風車部2に共通な取付部31と、2つの風車部2にそれぞれ対応した2つの支柱部32と、を有している。
【0014】
取付部31は、バックドア51の車室内側面部51Aに取り付けられている。本実施形態では、一方向に延びるスライドレールを用いて取付部31が構成されている。取付部31の延伸方向は、ここでは車幅方向に沿うように配置されている。取付部31とバックドア51の車室内側面部51Aとは、ボルト等を用いて着脱自在に取り付けられている。
【0015】
各支柱部32は、各風車部2と取付部31とをそれぞれ連結している。各支柱部32のドア側に配置される端部は、取付部31のレール溝に着脱自在に取り付けられている。各支柱部32の風車側に配置される端部は、風車部2の外枠部材22に固定されている。本実施形態による各支柱部32は、例えば、ドア側部材32Aと風車側部材32Bとを組み合わせて構成されている。
【0016】
ドア側部材32Aおよび風車側部材32Bは、取付部31の延伸方向に交差する方向(ここでは直交方向)にそれぞれ延びている。ドア側部材32Aは、長手方向のドア側の端部が取付部31に着脱自在に連結され、長手方向の風車側の端部が開口し、該開口内に風車側部材32Bが挿入されている。風車側部材32Bは、ドア側部材32Aの内部を長手方向にスライド可能な構造を有している。風車側部材32Bの先端部(ドア側部材32Aとは反対側に位置する端部)には、風車部2の外枠部材22が連結されている。なお、風車側部材32Bと風車部2の外枠部材22とが一体に形成されていてもよい。
【0017】
ドア側部材32Aの取付部31との連結部分は、取付部31のレール溝に沿ってスライド可能な構造を有しているとともに、取付部31の延伸方向に垂直な平面内で取付部31を中心に回動可能な構造を有している。また、風車側部材32Bの風車部2との連結部分は、風車側部材32Bの長手方向に沿う軸を中心に旋回可能な構造を有している。当該旋回軸は、風車部2における羽根車21の回転軸の方向(風を受ける方向または送風方向)に交差する方向(ここでは直交方向)に延びている。
【0018】
図2および図3は、支柱部32の移動により風車部2の位置が調整される様子を示している。図2は、車両用風車装置1が取り付けられた開放位置にあるバックドア51の周辺を車両5の後方側から見た概略図であり、図3は、該バックドア51の周辺を車両5の側方側から見た概略図である。なお、図2および図3において風車部2の羽根車21の図示は省略されている。
【0019】
上記のようなドア側部材32Aおよび風車側部材32Bを組み合わせて構成された支柱部32は、図2の白抜き矢印M1に示すように、風車側部材32Bがドア側部材32A内を長手方向にスライドすることにより、支柱部32の全長を調整することが可能、すなわち、風車部2および取付部31間の距離を調整可能な構成となっている。また、支柱部32は、図2の白抜き矢印M2に示すように、取付部31のレール溝に沿ってスライドすることにより、バックドア51に対する風車部2の車幅方向の位置を調整可能な構成となっている。
【0020】
さらに、支柱部32は、図3の白抜き矢印M3に示すように、取付部31の延伸方向に垂直な平面内で取付部31を中心に回動することにより、風車部2の配置を車両前側の第1位置P1と車両後側の第2位置P2との間で調整可能にしている。つまり、支柱部32は、バックドア51に対する風車部2の前後および上下方向の位置、並びに、風車部2(羽根車21)の回転軸A1方向を調整可能な構成となっている。このとき、第2位置P2に関しては、バックドア51の車室内側面部51Aと支柱部32との間の隙間G1が、風車部2の外枠部材22の表面と支柱部32との間の隙間G2よりも広くなるように設定しておくのがよい。このように隙間G1,G2を設定しておくことで、支柱部32を縮めた状態(風車側部材32Bをドア側部材32A内に収納した状態)であっても、支柱部32とバックドア51との接触を避けることができる。
【0021】
なお、第1位置P1は、図3に示した位置よりも上方に支柱部32を回動させて、風車部2がバックドア51に当接または近接する位置に設定することもできる。同様に、第2位置P2は、図3に示した位置よりも上方に支柱部32を回動させて、支柱部32がバックドア51の先端部(ヒンジ部53とは反対側の端部)に当接または近接する位置に設定することもできる。また、本実施形態では、支柱部32が取付部31を中心に前後方向に回動する一例を説明するが、前後方向だけでなく車幅方向にも支柱部32が回動するようにしてもよい。
【0022】
加えて、支柱部32は、図2および図3の矢印M4に示すように、長手方向に沿う旋回軸A2を中心に旋回することにより、風車部2の回転軸A1方向を変更可能、つまり、風車部2の首振りが可能な構成となっている。上記のような図2および図3に示した支柱部32の移動による風車部2の位置調整は、手動で行われても電動で行われてもよい。
【0023】
図4は、本実施形態において閉止位置にあるバックドア51を車室内側から見た概略図である。本実施形態では、バックドア51が閉止位置にあるとき、車両用風車装置1は、バックドア51に取り付けられた状態で折り畳まれて格納される。なお、図4においても風車部2の羽根車21の図示は省略されている。
【0024】
図4に示すように、車両用風車装置1の格納状態では、支持部3の取付部31に取り付けられた支柱部32が取付部31を中心にバックドア51側に向けて回動されるとともに、支柱部32の風車側部材32Bがドア側部材32A内にスライドして支柱部32の全長が縮められている。これにより、風車部2が、バックドア51のリヤウィンド54下方に位置する車室内側面部51Aに接近した状態で支持されるようになる。このように車両用風車装置1を折り畳んで格納しておくことで、バックドア51を閉止位置に移動させても、車両のラゲッジスペースの使い勝手を保持することができる。
【0025】
このような車両用風車装置1の格納状態において、風車部2が電力の供給を受けて回転可能な場合には、バックドア51に設けられている換気口55に隣接する位置に風車部2が配置されるようにするのがよい。このような風車部2の配置とすれば、バックドア51が閉止位置にあるときに、風車部2を電力により回転させることで、換気口55を介して車室Rの換気を行うことも可能になる。
【0026】
車両用風車装置1の風車部2への電力供給は、図4に示すように、バックドア51のヒンジ部53付近を通って車体側からドア側に配線された電力供給路56によって行われる。電力供給路56は、車体側の端子が車載バッテリ等の内部電源57に電気的に接続されており、ドア側の端子が車両用風車装置1の制御部4に電気的に接続されている。
【0027】
車両用風車装置1の制御部4は、例えば、コントローラ41と、外部電力用コネクタ42と、風速センサ43と、回転数センサ44と、を有している。コントローラ41には、電力供給路56および外部電力用コネクタ42が電気的に接続されている。コントローラ41は、電気配線45を介して各風車部2にそれぞれ接続されており、各風車部2への供給電力を制御している。
【0028】
外部電力用コネクタ42は、車外に配置された外部電源6または電力網などからの電力供給を受けるために車両用風車装置1に設けられているコネクタ(プラグ)である。外部電力用コネクタ42は、車体側の電力供給路56から各風車部2に電力を供給することが困難な場合に、外部電源6または電力網に接続されて、各風車部2に車外の電力を供給のために使用される。
【0029】
風速センサ43は、風車部2付近の風速を検出し、その検出結果を示す信号をコントローラ41に出力する。回転数センサ44は、風車部2(羽根車21)の回転数を検出し、その検出結果を示す信号をコントローラ41に出力する。なお、図4に示した構成例では、風速センサ43および回転数センサ44が、2つの風車部2のうちの片方に設けられている一例を示したが、2つの風車部2の両方に風速センサ43および回転数センサ44をそれぞれ設けても構わない。風速センサ43および回転数センサ44の各出力信号を受けたコントローラ41は、風速センサ43で検出される風車部2付近の風速と、回転数センサ44で検出される風車部2の回転数との関係に基づき風車部2に供給する電力量を調整して、風車部2の回転数を制御する。このコントローラ41による回転数制御の詳細については後述する。
【0030】
次に、本実施形態の車両用風車装置1を格納状態から使用状態にする際の動作について図5を参照しながら説明する。
本実施形態の車両用風車装置1では、まず、前述の図4に示した閉止位置にあるバックドア51がヒンジ部53を中心に車室Rの外側上方に向かって回動されることで、図5の上段に示すように、車両用風車装置1の格納状態を維持したままバックドア51が開放位置に移動する。開放位置にあるバックドア51は概ね水平になっており、バックドア51の下方には車室R内と連通する空間が形成される。
【0031】
バックドア51の開放位置への移動が完了すると、車両用風車装置1の各支柱部32が、取付部31を中心に車室Rの外側下方に向かって回動される。これにより、図5の中段に示すように、各風車部2が取付部31の下方位置に移動する。このとき、各支柱部32は、個別かつ別々の角度で回動可能である。図5の例では、各支柱部32の長手方向が垂直方向に概ね平行となる角度まで、各々の支柱部32が回動されている。
【0032】
各支柱部32の回動角度が決まると、各支柱部32の風車側部材32Bが下方にスライドされる。これにより、図5の下段に示すように、各支柱部32の全長が伸びて、各風車部2および取付部31間の距離が拡大される。このとき、各支柱部32の風車側部材32Bは、個別かつ別々の移動量で下方にスライド可能である。図5の例では、各支柱部32の全長が同程度となるように、各々の風車側部材32Bが下方にスライドされている。上記のようにして各支柱部32を移動させることにより、開放位置にあるバックドア51に取り付けられた車両用風車装置1は格納状態(図4)から使用状態(図1)に切り換えられる。
【0033】
上記のような車両用風車装置1の使用状態では、車両用風車装置1の設置空間、すなわち、開放位置にあるバックドア51の下方に形成される車室R内と連通する空間で風が吹いていれば、該風を羽根車21に受けて各風車部2が回転するようになる。つまり、各風車部2が風力により回転する風車モードとなる。本実施形態では、風車部2と支柱部32の連結部分が旋回可能な構造になっているので、風向きに合わせて風車部2(羽根車21)の回転軸A1方向を調整することにより、風車部2の羽根車21が風を効率良く受けられるようにすることができる。このような風車モードにおいて、当該車両のユーザは、例えば、アウトドアで利用されるテントサイトに飾るウィンドスピナー(風車)と同様なイメージで、自然風で回る各風車部2を鑑賞して楽しむことができ、アウトドア感覚が高められる。
【0034】
また、本実施形態の車両用風車装置1は、内部電源57等から供給される電力により各風車部2を回転させることで、設置空間に風を送るサーキュレータとしても機能する。つまり、各風車部2が電力により回転する送風モードとなる。具体的には、例えば、バックドア51にテントやタープを連結して車室内と連通する居住空間を形成した際に、バックドア51に取り付けた車両用風車装置1の各風車部2を電力により回転させることで、居住空間内の空気の循環や入替えを行うことが可能である。また、開放位置にあるバックドア51の先端部に設けられているロック装置58(図1)などにダイビングスーツ等の濡れた衣類を吊るして該衣類を乾かす際には、各風車部2から送風を行うことで、車両用風車装置1を衣類の乾燥に役立てることも可能である。
【0035】
上記のような車両用風車装置1のアウトドアにおける多様な使用シーンでは、バックドア51に取り付けられた各風車部2をより使いやすい位置に調整できると便利である。本実施形態の車両用風車装置1では、前述の図2および図3に示したように、バックドア51に対する各風車部2の位置が、車両の上下方向(M1,M3)、車幅方向(M2)、および前後方向(M3)に調整可能であるとともに、各風車部2の回転軸A1の方向(風を受ける方向または送風方向)も調整可能である。これにより、アウトドアにおける幅広い使用シーンに合わせて各風車部2を柔軟に利用できるようになる。具体的には、例えば、送風モードにより風車部2をサーキュレータとして使用する場合、車幅方向の中央寄りに風車部2を配置することで効果的に空気循環等を行うことができる。しかし、使用シーンによってバックドア51の下方に置く荷物や動線を配慮する必要が生じるため、風車部2の位置を左右に調整できる構造とするのが有効である。
【0036】
図6は、本実施形態における各風車部2の位置を図1とは異なる位置に変更した使用例を示す側面図である。図6の使用例では、2つの風車部2が取付部31を中心に反対方向に回動され、一方の風車部2がバックドア51の車室内側面部51Aに接近した第1位置P1(格納状態と同様の位置)に支持され、他方の風車部2がバックドア51から車両後方に離れた第2位置P2に支持されている。このような各風車部2の配置において、各風車部2の羽根車21を電力により互いに逆向きに回転させれば(送風モード)、図6の一点鎖線矢印Wに示すような車両下方に向かう風を車両後方の広い範囲に送ることができる。この際、バックドア51の近くに支持された一方の風車部2は、バックドア51の換気口55に隣接する位置にあるので、該換気口55を通って十分な量の空気が一方の風車部2に導入されるようになっている。なお、各風車部2の位置は、図1および図6に示した例に限定されず、車両用風車装置1の使用シーンに合わせて適宜に調整することが可能である。
【0037】
次に、制御部4のコントローラ41による風車部2の回転数制御について詳しく説明する。
本実施形態の車両用風車装置1では、前述したように制御部4のコントローラ41が、風速センサ43で検出される風車部2付近の風速と、回転数センサ44で検出される風車部2の回転数との関係に基づき風車部2に供給する電力量を調整して、風車部2の回転数を制御する。このコントローラ41による風車部2の回転数制御では、例えば、風速に合った回転数が得られるようにする第1制御と、騒音を抑えるために回転数を制限する第2制御とが行われる。
【0038】
具体的に、コントローラ41は、風速センサ43の出力信号を用いて風車部2付近の現在の風速または風速変化率を求めるとともに、回転数センサ44の出力信号を用いて風車部2の現在の回転数または回転数変化率を求める。そして、コントローラ41は、現在の風速または風速変化率が所定値X1よりも大きく、かつ、風車部2の現在の回転数または回転数変化率が所定値Y1よりも低い場合に、風速に応じて風車部2の回転数を増加させる第1制御を行う。
【0039】
風車部2を風力により回転させる風車モードでは、風車部2の機械的な抵抗、または、モータの永久磁石に起因する磁気的な抵抗によって、ユーザが体感する風の強さと、ユーザが予測する風車部2の回転数が一致しない場合があり、ユーザに違和感を与えてしまう虞がある。そこで、コントローラ41による第1制御では、風の強さに対して風車部2の回転数が低い場合の判定基準として、上記のような風速および回転数に関する条件が設定され、該条件が満たされた場合に、風速に応じて風車部2の回転数が増加するように、風車部2への供給電力が調整される。そして、風車部2の現在の回転数または回転数変化率が、現在の風速または風速変化率に基づき決定した所定値Zに到達すると、第1制御が停止される。このようなコントローラ41による第1制御によって、風車モードおけるユーザの違和感を低減することが可能になる。
【0040】
また、コントローラ41は、現在の風速もしくは風速変化率が所定値X2よりも大きいか、または、風車部2の現在の回転数もしくは回転数変化率が所定値Y2よりも高い場合に、風速に応じて風車部2の回転数を制限する第2制御を行う。風車モードまたは送風モードにおいて、風車部2の回転数が高くなり過ぎた場合、風車部2で生じる騒音が大きくなってユーザに不快感を与えてしまう可能性がある。そこで、コントローラ41による第2制御では、風車部2の騒音が大きくなる条件として、上記のような風速または回転数に関する条件が設定され、該条件が満たされた場合に、風速に応じて風車部2の回転数が制限されるように、風車部2への供給電力が調整される。これにより、風車モードまたは送風モードにおける風車部2の騒音によるユーザの不快感を低減することができる。
【0041】
以上説明したように本実施形態の車両用風車装置1は、外力で回転する風車部2と、車室外側上方に向かって回動可能なバックドア51の車室R内側に風車部2を支持する支持部3とを備えている。このような車両用風車装置1では、バックドア51が開放されたときに、風車部2が車室Rの外側でバックドア51の下方に配置されるようになり、該風車部2をウィンドスピナー(風車)に見立ててアウトドア感覚を高めることができる。また、車両用風車装置1によれば、風車部2が地面よりも高い位置に配置されるので、車両周辺におけるユーザの足元空間を確保しやすくなる。したがって、開放位置にあるバックドア51を利用したアウトドアでの使用における利便性および快適性を高めることができる。
【0042】
また、本実施形態の車両用風車装置1では、支持部3が、バックドア51に対する風車部2の位置を調整可能に構成されている。これにより、風車部2の用途やアウトドア環境、風向きなどによって風車部2の位置を調整できるので、アウトドア感覚をより高めることができるとともに、アウトドアでの利便性および快適性をより高めることができる。
【0043】
また、本実施形態の車両用風車装置1では、風車部2が、電力により回転可能に構成されるとともに、支持部3が、バックドア51の車室内側面部51Aに取り付けられる取付部31と、風車部2および取付部31を連結する支柱部32と、を有し、風車部2が支柱部32を介して取付部31に回動可能に支持されている。このような車両用風車装置1によれば、取付部31を中心に支柱部32を回動させることで、風車部2の位置および送風方向を所望の状態に調整することができる。これにより、例えば、バックドア51を開放位置にした状態で風車部2を電力により回転させることで、車内外の空気を簡単に入れ替えることができる。また、バックドア51の周辺にいるユーザや料理等に対して風車部2の風を効率的に吹き付けることもできる。したがって、アウトドアでの利便性および快適性を更に高めることが可能になる。
【0044】
また、本実施形態の車両用風車装置1では、支持部3が、バックドア51の車室内側面部51Aに取り付けられ、一方向に延びる取付部31と、風車部2および取付部31を連結する支柱部32と、を有し、風車部2が取付部31の延伸方向に沿う複数の位置に配置可能に構成されている。このような車両用風車装置1によれば、風車部2の位置を取付部31の延伸方向に調整することができる。これにより、例えば、開放状態のバックドア51の下方にいるユーザと干渉しにくい位置に風車部2を移動させるなどの柔軟な使い方が可能となり、アウトドアの利便性および快適性を一層高めることができる。
【0045】
また、本実施形態の車両用風車装置1では、支持部3が、風車部2の回転軸A1方向に交差する方向に延びる旋回軸A2を中心に風車部2を旋回可能に支持している。このような車両用風車装置1によれば、風車モードにおいて、風向きに合わせて風車部2の回転軸A1方向を調整することにより、風車部2が風を効率良く受けて回転するようになるので、アウトドア感覚を更に高めることができる。また、送風モードにおいては、車内の空気を取り込み車外に排出する使い方と、車外の空気を取り込み車内に送風する使い方との双方を容易に実現することが可能になる。さらに、車外で過ごす揚合の空調として風車部2を使用する場合には、ユーザが座る揚所、バックドア51に併設するテントやタープの形状や入口の揚所、風向きに合わせて、風車部2の向きを簡単に調整することができる。
【0046】
また、本実施形態の車両用風車装置1では、風車部2が、バックドア51のヒンジ部53付近を通って車体側からドア側に配線された電力供給路56によって供給される電力により回転可能に構成されている。これにより、車両の内部電源57を利用して風車部2への電力供給を容易に行うことができ、外部電源等がなくても風車部2を送風モードで使用することが可能になる。
【0047】
また、本実施形態の車両用風車装置1では、支持部3が、バックドア51に設けられている換気口55に隣接する位置に風車部2を支持可能に構成されている。このような車両用風車装置1によれば、例えば、バックドア51が閉止位置にあるときに、風車部2を電力により回転させることで、換気口55を介して車室R内を換気することもできる。
【0048】
以上、本発明の実施形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。例えば、既述の実施形態では、バックドア51が閉止位置にあるとき、車両用風車装置1がバックドア51に取り付けられた状態で折り畳まれて格納される一例を説明したが、車両用風車装置1をバックドア51から取り外すようにしてもよい。すなわち、バックドア51が開放位置にあるときにだけ車両用風車装置1をバックドア51に取り付け、バックドア51を閉止位置に移動させる前に車両用風車装置1をバックドア51から取り外すような使用形態も可能である。
【0049】
このような使用形態では、例えば、図7に示すように、車両用風車装置1の取付部31については、バックドア51の開放位置および閉止位置に関係なく、バックドア51に取り付けておき、バックドア51が開放位置にあるときに、左右の風車部2および支柱部32を着脱するようにしてもよい。この場合、例えば、図7で右側の風車装置2の支柱部32に点線で示すように、支柱部32の内部にバッテリ33を設けるようにすれば、バックドア51から車両用風車装置1を取り外した時に、自宅等の車両外部に設けられた電源装置とバッテリ33を電気的に接続してバッテリを充電したり、ポータブル風車装置として利用したりすることができる。ポータブル風車装置として利用可能にする場合、支柱部32に風車部2を駆動制御するための操作部34を設けておくと良い。
【0050】
また、図8に示すように、バックドア51が開放位置にあるときに、取付部31を含めた車両用風車装置1の全体をバックドア51の車室内側面部51Aに着脱するようにしてもよい。車両用風車装置1に備えられる風車部2の数は2個に限定されず、1個または3個以上の風車部2を備えていてもよい。
【0051】
また、既述の実施形態では、バックドア51に対する風車部2の位置が調整可能な構成例を説明したが、風車部2の位置が固定であっても、該風車部2が支持部3によりバックドア51の車室内側に支持されていることで、バックドア51が開放されたときに風車部2が車室外側でバックドア2の下方に配置されるようになるので、開放位置のバックドア51を利用したアウトドアでの使用において風車部2を有効に機能させることが可能である。
【0052】
また、既述の実施形態では、取付部31としてスライドレールを用いた一例を示したが、例えば、支柱部32を着脱可能な複数の取付部材を一方向に間隔を空けて配置したものを取付部31として用いることも可能である。さらに、図9に示すように、バックドア51の車室内側面部51Aに、支柱部32を着脱可能なボルト孔等の取付構造部59を一方向に間隔を空けて複数設けておけば、車両用風車装置1の取付部31を省略することも可能である。この場合、バックドア51に設けられた複数の取付構造部59のうちから、使用シーンに合った使い易い位置にある取付構造部59を選択して、車両用風車装置1’(風車部2および支柱部32)を取り付ければよい。
【0053】
加えて、取付部31の延伸方向は、車幅方向だけに限定されない。例えば、前述した図7に破線で示した取付部31’のように、開放位置のバックドア51における前後方向(閉止位置のバックドア51における上下方向)に延びていてもよい。このような取付部31’とすることによって、バックドア51を開放して車両用風車装置1を使用する際に、風車部2および支柱部32を取付部31’に沿って前後方向に位置調整することができる。特に、横風が吹いたときに、風車部2の送風方向が車幅方向を向くように位置調整しつつ、左右の風車部2および支柱部32を前後方向にオフセットして配置するようにすれば、左右の風車部2それぞれに横風を効率的に導くことができるようになる。また、取付部31の延伸方向は、図示を省略するが、円若しくは円弧に沿った方向に延びていてもよい。上記図9に示したような取付構造部59をバックドア51に設ける場合にも、開放位置のバックドア51における前後方向や円若しくは円弧に沿った方向に間隔を空けて複数の取付構造部59を設けることが可能である。
【0054】
また、既述の実施形態では、支持部3が、取付部31と、該取付部31および風車部2を連結する支柱部32とを有する構成例を示したが、例えば、図10に示すように、支柱部32を省略して取付部31に風車部2’を取り付けることも可能である。図10の変形例では、取付部31(スライドレール)に取り付けられた風車部2’が、矢印M5の方向に回転しながら取付部31のレール溝に沿ってスライド可能に構成されている。つまり、取付部31の延伸方向に沿った風車部2’のスライド移動(M2)と連動して、風車部2’の回転(M5)が生じるように構成されている。スライド移動(M2)と風車部2’の回転(M5)との連動は、取付部31と風車部2’との間のスライド機構と、風車部2’を回転させる回転機構とをギヤやプーリ等の動力伝達部材で連結して機械的に連動させてもよく、或いは、一方の機構の動作を検出して他方の機構を駆動するように電気的に連動させてもよい。
【0055】
この風車部2’の外周部には、コントローラ44(図4)から延びる電気配線45が接続されるコネクタ46が設けられており、該コネクタ46も風車部2’の回転とともに矢印M5の方向に回転する。コネクタ46に接続された電気配線45は、風車部2’の外周面に巻き付くように取り回されており、コネクタ46から取付部31までの長さが風車部2’の回転とともに伸縮するようになっている。このような図10の変形例によれば、風車部2’と取付部31を繋ぐ支柱部が不要となるため、車両用風車装置1”(風車部2および取付部31)をコンパクトに格納することができる。
【0056】
また、既述の実施形態では、車両用風車装置1がバックドア51に取り付けられる場合を説明したが、車体側部に設けられているサイドドアに車両用風車装置を取り付けることも可能である。車両用風車装置を取り付けるサイドドアが、車室外側上方に向かって回動可能な構成である場合、既述の実施形態と同様な構成を適用することができる。また、車両用風車装置を取り付けるサイドドアが、車室外側前方(または車室外側後方)に向かって回動可能な構成(横開きのサイドドア)である場合には、該サイドドアの車室内側に支持部によって風車部を支持し、該支持部がサイドドアに対する風車部の相対的な位置を調整可能に構成されるようにすることで、サイドドアが開放されたときに風車部が車室外側でサイドドアの後方(または前方)に配置されるようになるので、開放位置のサイドドアを利用したアウトドアでの使用において風車部を有効に機能させることが可能である。
【0057】
また、既述の実施形態では、風車部2(羽根車21)の回転軸A1が、支柱部32の長手方向に沿う旋回軸A2に交差する方向(直交方向)に延びている一例を説明したが、例えば、図11に示すように、螺旋状の羽根を有する風車部2”の回転軸が、支柱部32の長手方向と平行な方向(開放位置のバックドア51における上下方向)に延びているような構成とすることも可能である。このような風車部2”では、螺旋状の羽根が水平方向に回転する。
【0058】
また、既述の実施形態では、車両用風車装置1がバックドア51の車室内側に取り付けられる場合を説明したが、本発明に関連する変形例として、図12に示すように、バックドア51の車室外側(後面)や車幅方向の側部に車両用風車装置100を取り付けるようにすることも可能である。この変形例では、バックドア51を開いたときに車両用風車装置100をより高い位置に設置することが可能になるとともに、開放位置のバックドア51の下方空間に車両用風車装置100が配置されないので、該下方空間を有効に利用することができる。また、バックドア51が開放された状態において、図13に示すように、車両用風車装置100の風車部2と車両5とが前後方向で重ならない位置にあるので、風車部2の周辺を前後方向に流れる空気が車両5によって遮られなくなる。これにより、風車部2に効率的に空気を導くことができる。さらに、図13の破線に示すように、バックドア51に連結されるテントやタープ7に、風車部2を装着するための開口および連結部材を有する装着部7Aを設けておき、該装着部7Aに風車部2を装着するようにすれば、送風モードで動作させた風車部2を、テントやタープ7の内側の居住空間における換気扇としても利用することができる。
【符号の説明】
【0059】
1,1’,1”…車両用風車装置
2,2’,2”…風車部
21…羽根車
22…外枠部材
3…支持部
31…取付部
32…支柱部
32A…ドア側部材
32B…風車側部材
4…制御部
41…コントローラ
42…外部電力用コネクタ
43…風速センサ
44…回転数センサ
45…電気配線
46…コネクタ
5…車両
51…バックドア(ドア)
51A…車室内側面部
52…バックドア開口部
53…ヒンジ部
54…リヤウィンド
55…換気口
56…電力供給路
57…内部電源
58…ロック装置
59…取付構造部
6…外部電源
A1…回転軸
A2…旋回軸
R…車室
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
図13