IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社日立製作所の特許一覧

<>
  • 特開-計算機システム及び手続き支援方法 図1
  • 特開-計算機システム及び手続き支援方法 図2
  • 特開-計算機システム及び手続き支援方法 図3
  • 特開-計算機システム及び手続き支援方法 図4
  • 特開-計算機システム及び手続き支援方法 図5
  • 特開-計算機システム及び手続き支援方法 図6
  • 特開-計算機システム及び手続き支援方法 図7
  • 特開-計算機システム及び手続き支援方法 図8A
  • 特開-計算機システム及び手続き支援方法 図8B
  • 特開-計算機システム及び手続き支援方法 図8C
  • 特開-計算機システム及び手続き支援方法 図9A
  • 特開-計算機システム及び手続き支援方法 図9B
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000477
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】計算機システム及び手続き支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221222BHJP
   G06F 16/9035 20190101ALI20221222BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F16/9035
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021101322
(22)【出願日】2021-06-18
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】田中 ひかり
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 菜央
(72)【発明者】
【氏名】今井 昭宏
(72)【発明者】
【氏名】高橋 正樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 智久
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
【Fターム(参考)】
5B175HA01
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】異なるサービスが連携し、かつ、ユーザ毎にカスタマイズされたワンストップサービスを実現する計算機システム及び手続き支援方法を提供する。
【解決手段】計算機システムは、プロバイダが運用するシステムと接続し、キーワード、ユーザ特性及び手続きの組合せの関連づけを管理する第1情報と、手続き及びサービスの関連づけを管理する第2情報と、サービス、プロバイダ及びシステムの関連づけを管理する第3情報と、を保持し、ユーザ特性を特定するための特性データ及びユーザ要求に関する検索キーワードを含む入力データを取得し、特性データに基づいて特定されたユーザ特性及び入力データから抽出された検索キーワードに基づいて第1情報を参照して、手続きの組合せを特定し、第2情報及び第3情報を参照して、手続きの組合せに含まれる手続きを受け付けるシステムを特定し、ユーザに対して手続きの組合せ及びシステムを提示する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの計算機を備える計算機システムであって、
サービスを提供するサービスプロバイダが運用するサービスシステムと接続し、
キーワード、ユーザ特性、及び前記サービスプロバイダに対して行う手続きの組合せを関連づけたデータを格納するサービスコーディネート情報と、前記手続き、及び前記サービスを関連づけたデータを格納するサービス管理情報と、前記サービス、前記サービスプロバイダ、及び前記サービスシステムを関連づけたデータを格納するサービスプロバイダ管理情報と、を保持し、
前記ユーザ特性を特定するための特性データを取得し、
ユーザ要求に関する検索キーワードを含む入力データを取得し、
前記特性データに基づいて特定された前記ユーザ特性及び前記入力データから抽出された前記検索キーワードに基づいて前記サービスコーディネート情報を参照して、前記ユーザ要求を実現するための前記手続きの組合せを特定し、
前記サービス管理情報及び前記サービスプロバイダ管理情報を参照して、特定された前記手続きの組合せに含まれる、前記手続きを受け付ける前記サービスシステムを特定し、
ユーザに対して、特定された前記手続きの組合せ及び特定された前記サービスシステムを提示することを特徴とする計算機システム。
【請求項2】
請求項1に記載の計算機システムであって、
前記ユーザによって特定された前記手続きの組合せの実行が指示された場合、
実行対象の前記手続きに関するユーザ入力を受け付けることができる場合、前記ユーザから前記ユーザ入力を受け付け、実行対象の前記手続きを受け付ける前記サービスシステムに、前記ユーザ入力を送信する第1支援処理と、
前記ユーザ入力を受け付けることができない場合、実行対象の前記手続きを受け付ける前記サービスシステムに電話会議機能の実行を指示する第2支援処理と、を実行することを特徴とする計算機システム。
【請求項3】
請求項2に記載の計算機システムであって、
前記手続きと、前記ユーザ入力の入力を促す問合せを行うためのシナリオと関連づけたデータを格納するシナリオ管理情報を保持し、
前記第1支援処理において、
前記シナリオ管理情報を参照して、実行対象の前記手続きの前記シナリオを取得し、
取得された前記シナリオに基づいて、前記ユーザに対して前記問合せを行うことを特徴とする計算機システム。
【請求項4】
請求項2に記載の計算機システムであって、
前記第1支援処理及び前記第2支援処理は、
前記特性データに基づいて特定された前記ユーザ特性及び前記ユーザ入力から抽出された前記検索キーワードに基づいて前記サービスコーディネート情報を参照することによって、前記ユーザ要求を実現するための前記手続きの組合せを特定し、
前記サービス管理情報及び前記サービスプロバイダ管理情報を参照して、特定された前記手続きの組合せに含まれる、前記手続きを受け付ける前記サービスシステムを特定する、
処理を含み、
前記第1支援処理では、前記手続きの終了後、前記ユーザに対して特定された前記手続きの組合せを提示し、
前記第2支援処理では、前記手続きの終了後、前記サービスシステムに対して特定された前記手続きの組合せを提示することを特徴とする計算機システム。
【請求項5】
請求項1に記載の計算機システムであって、
前記特性データに基づいて特定された前記ユーザ特性に基づいて、前記ユーザが入力する前記ユーザ要求のカテゴリを予測し、
前記予測の結果に基づいて、前記ユーザ要求に関する入力を促す提示を制御することを特徴とする計算機システム。
【請求項6】
請求項1に記載の計算機システムであって、
前記ユーザ特性を取得するためのデバイスを備えることを特徴とする計算機システム。
【請求項7】
少なくとも一つの計算機を備える計算機システムが実行する手続き支援方法であって、
前記計算機システムは、
サービスを提供するサービスプロバイダが運用するサービスシステムと接続し、
キーワード、ユーザ特性、及び前記サービスプロバイダに対して行う手続きの組合せを関連づけたデータを格納するサービスコーディネート情報と、前記手続き、及び前記サービスを関連づけたデータを格納するサービス管理情報と、前記サービス、前記サービスプロバイダ、及び前記サービスシステムを関連づけたデータを格納するサービスプロバイダ管理情報と、を保持し、
前記手続き支援方法は、
前記少なくとも一つの計算機が、前記ユーザ特性を特定するための特性データを取得する第1のステップと、
前記少なくとも一つの計算機が、ユーザ要求に関する検索キーワードを含む入力データを取得する第2のステップと、
前記少なくとも一つの計算機が、前記特性データに基づいて特定された前記ユーザ特性及び前記入力データから抽出された前記検索キーワードに基づいて前記サービスコーディネート情報を参照して、前記ユーザ要求を実現するための前記手続きの組合せを特定する第3のステップと、
前記少なくとも一つの計算機が、前記サービス管理情報及び前記サービスプロバイダ管理情報を参照して、特定された前記手続きの組合せに含まれる、前記手続きを受け付ける前記サービスシステムを特定する第4のステップと、
前記少なくとも一つの計算機が、ユーザに対して、特定された前記手続きの組合せ及び特定された前記サービスシステムを提示する第5のステップと、
を含むことを特徴とする手続き支援方法。
【請求項8】
請求項7に記載の手続き支援方法であって、
前記少なくとも一つの計算機が、前記ユーザによって特定された前記手続きの組合せの実行が指示された場合、
実行対象の前記手続きに関するユーザ入力を受け付けることができる場合、前記ユーザから前記ユーザ入力を受け付け、実行対象の前記手続きを受け付ける前記サービスシステムに、前記ユーザ入力を送信する第1支援処理と、
前記ユーザ入力を受け付けることができない場合、実行対象の前記手続きを受け付ける前記サービスシステムに電話会議機能の実行を指示する第2支援処理と、
を実行するステップを含むことを特徴とする手続き支援方法。
【請求項9】
請求項8に記載の手続き支援方法であって、
前記計算機システムは、前記手続きと、前記ユーザ入力の入力を促す問合せを行うためのシナリオと関連づけたデータを格納するシナリオ管理情報を保持し、
前記第1支援処理は、
前記少なくとも一つの計算機が、前記シナリオ管理情報を参照して、実行対象の前記手続きの前記シナリオを取得するステップと、
前記少なくとも一つの計算機が、取得された前記シナリオに基づいて、前記ユーザに対して前記問合せを行うステップと、を含むことを特徴とする手続き支援方法。
【請求項10】
請求項8に記載の手続き支援方法であって、
前記第1支援処理及び前記第2支援処理は、
前記少なくとも一つの計算機が、前記特性データに基づいて特定された前記ユーザ特性及び前記ユーザ入力から抽出された前記検索キーワードに基づいて前記サービスコーディネート情報を参照することによって、前記ユーザ要求を実現するための前記手続きの組合せを特定するステップと、
前記少なくとも一つの計算機が、前記サービス管理情報及び前記サービスプロバイダ管理情報を参照して、特定された前記手続きの組合せに含まれる、前記手続きを受け付ける前記サービスシステムを特定するステップと、
を含み、
前記第1支援処理は、前記少なくとも一つの計算機が、前記手続きの終了後、前記ユーザに対して特定された前記手続きの組合せを提示するステップを含み、
前記第2支援処理は、前記少なくとも一つの計算機が、前記手続きの終了後、前記サービスシステムに対して特定された前記手続きの組合せを提示するステップを含む、ことを特徴とする手続き支援方法。
【請求項11】
請求項7に記載の手続き支援方法であって、
前記第2のステップは、
前記少なくとも一つの計算機が、前記特性データに基づいて特定された前記ユーザ特性に基づいて、前記ユーザが入力する前記ユーザ要求のカテゴリを予測するステップと、
前記少なくとも一つの計算機が、前記予測の結果に基づいて、前記ユーザ要求に関する入力を促す提示を制御するステップと、を含むことを特徴とする手続き支援方法。
【請求項12】
請求項7に記載の手続き支援方法であって、
前記計算機システムは、前記ユーザ特性を取得するためのデバイスを有することを特徴とする手続き支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のサービスが連携したワンストップサービスを提供するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々なサービスのデジタル化が進んでる。また、ワンストップサービスも拡大している。ワンストップサービスでは、ユーザは、パーソナルコンピュータ及びスマートフォン等の端末から所定のシステムにアクセスし、ある目的を達成するための複数の手続きを一括で行うことができる。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、「仲介サービス管理機能10は利用者の利用者端末1からアクセス要求があると、提供サービスDB11a内のサービス項目・内容を表示する。利用者1がサービス項目を選択すると、共通部分の利用規則と利用契約条件を提示し、利用者から当該共通部分の利用契約条件に同意した旨の応答がなされたときに、当該提供サービスに対応するサービス提供機能14~16へサービス開始の指示を出す。該当するサービス提供機能14~16は、当該提供サービス固有の利用規則と利用契約条件を提示し、利用者1から当該固有部分の利用契約条件に同意した旨の応答がなされたときに、当該ソフトウエア・サービスを実行する。」ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-299176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術は、異なるサービスが連携したワンストップサービスではなく、また、サービスを提供するサービスプロバイダが固定されている。
【0006】
本発明は、異なるサービスが連携し、かつ、ユーザごとにカスタマイズされたワンストップサービスを提供するシステム及び方法を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、少なくとも一つの計算機を備える計算機システムであって、サービスを提供するサービスプロバイダが運用するサービスシステムと接続し、キーワード、ユーザ特性、及び前記サービスプロバイダに対して行う手続きの組合せを関連づけたデータを格納するサービスコーディネート情報と、前記手続き、及び前記サービスを関連づけたデータを格納するサービス管理情報と、前記サービス、前記サービスプロバイダ、及び前記サービスシステムを関連づけたデータを格納するサービスプロバイダ管理情報と、を保持し、前記ユーザ特性を特定するための特性データを取得し、ユーザ要求に関する検索キーワードを含む入力データを取得し、前記特性データに基づいて特定された前記ユーザ特性及び前記入力データから抽出された前記検索キーワードに基づいて前記サービスコーディネート情報を参照して、前記ユーザ要求を実現するための前記手続きの組合せを特定し、前記サービス管理情報及び前記サービスプロバイダ管理情報を参照して、特定された前記手続きの組合せに含まれる、前記手続きを受け付ける前記サービスシステムを特定し、ユーザに対して、特定された前記手続きの組合せ及び特定された前記サービスシステムを提示する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、異なるサービスが連携し、かつ、ユーザごとにカスタマイズされたワンストップサービスを提供できる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1のシステムの構成の一例を示す図である。
図2】実施例1のサービスコーディネート情報のデータ構造の一例を説明する図である。
図3】実施例1の手続き管理情報のデータ構造の一例を説明する図である。
図4】実施例1のサービス管理情報のデータ構造の一例を説明する図である。
図5】実施例1のサービスプロバイダ管理情報のデータ構造の一例を説明する図である。
図6】実施例1のシナリオ管理情報のデータ構造の一例を説明する図である。
図7】実施例1の端末が実行するサービスコーディネート生成処理の一例を説明するフローチャートである。
図8A】実施例1のシステムにおける処理の流れを示すシーケンス図である。
図8B】実施例1のシステムにおける処理の流れを示すシーケンス図である。
図8C】実施例1のシステムにおける処理の流れを示すシーケンス図である。
図9A】実施例1の端末がユーザに対して表示する画面の一例を示す図である。
図9B】実施例1の端末がサービスシステムに対して表示する画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
【0011】
以下に説明する発明の構成において、同一又は類似する構成又は機能には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0012】
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」等の表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数又は順序を限定するものではない。
【0013】
図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、及び範囲等は、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、及び範囲等を表していない場合がある。したがって、本発明では、図面等に開示された位置、大きさ、形状、及び範囲等に限定されない。
【実施例0014】
本発明は、異なるサービスが連携し、かつ、ユーザごとにカスタマイズされたワンストップサービスを提供することを目的とし、また、以下の課題を解決することも目的としている。第一に、年齢、国籍、身体的な要因、及び経済的な要因によって、個人端末を用いたデジタル利用サービスを利用できない人にワンストップサービスを提供することである。第二に、デジタル化されていない手続きに対応したワンストップサービスを提供することである。第三に、拠点型サービスの維持が困難となっているサービスプロバイダに対し、物理拠点に依らないサービス提供を実現させること、それにより住民へのサービス提供機会の維持/確保を実現することである。
【0015】
図1は、実施例1のシステムの構成の一例を示す図である。
【0016】
システムは、拠点及び複数のサービスシステム190から構成される。拠点は、公共施設及び郵便局等、多種多様な人が利用な場所である。拠点は、端末100、データベース101、AIコンシェルジュ102、及び特性データ取得デバイス103を含む。
【0017】
サービスシステム190は、サービスを提供するサービスプロバイダが運用するシステムである。サービスプロバイダは、例えば、行政サービスを提供する地方自治体、通信サービスを提供する通信事業者、送電サービスを提供する電力会社、及び金融サービスを提供する銀行等である。本発明は、サービスプロバイダの種別に限定されない。また、サービスシステム190のシステム構成に限定されない。
【0018】
拠点の端末100は、図示しないネットワークを介して複数のサービスシステム190と接続する。ネットワークは、例えば、WAN(Wide Area Network)及びLAN(Local Area Network)等であり、接続方式は有線及び無線のいずれでもよい。
【0019】
AIコンシェルジュ102は、ユーザとコミュニケーションを行うためのデジタルサイネージである。AIコンシェルジュ102は、マイク、スピーカ、及びタッチパネルを含む。
【0020】
特性データ取得デバイス103は、ユーザの特性を特定するための特性データを取得するデバイスである。特性データ取得デバイス103は、例えば、ユーザの顔画像を取得するカメラ及びユーザが操作するタブレット端末等である。なお、AIコンシェルジュ102が特性データ取得デバイス103として機能してもよい。例えば、AIコンシェルジュ102に対する操作から特性データを取得することが考えられる。
【0021】
データベース101は各種情報を格納する。データベース101は、一つの記憶装置を用いて実現してもよいし、複数の記憶装置を有するストレージシステムを用いて実現してもよい。データベース101は、サービスコーディネート情報130、手続き管理情報131、サービス管理情報132、サービスプロバイダ管理情報133、及びシナリオ管理情報134を格納する。
【0022】
サービスコーディネート情報130は、ユーザ要求を実現するための手続きの組合せを管理するための情報である。ここで、ユーザ要求とは、転居の届出、口座開設、登録情報の変更等を表す。サービスコーディネート情報130のデータ構造は図2を用いて説明する。
【0023】
手続き管理情報131は、手続きの内容及び手続きを受け付けるサービス等、手続きを管理するための情報である。手続き管理情報131のデータ構造は図3を用いて説明する。ここで、手続きは、申請、書類の提出、問合せ、及び相談を含む概念である。
【0024】
サービス管理情報132は、サービスの内容及びサービスプロバイダ等、サービスを管理するための情報である。サービス管理情報132のデータ構造は図4を用いて説明する。
【0025】
サービスプロバイダ管理情報133は、サービスプロバイダの名称及びサービスプロバイダが運用するサービスシステム190等、サービスプロバイダを管理するための情報である。サービスプロバイダ管理情報133のデータ構造は図5を用いて説明する。
【0026】
シナリオ管理情報134は、AIコンシェルジュ102からユーザへの問合せ内容であるシナリオを管理するための情報である。シナリオ管理情報134のデータ構造は図6を用いて説明する。
【0027】
端末100は、複数のサービスシステム190と接続し、ユーザ要求を実現するための手続きの遂行を支援する。端末100は、プロセッサ110、メモリ111、ネットワークインタフェース112、及びI/Oインタフェース113を有する。各ハードウェア要素は内部バスを介して接続される。なお、端末100は、HDD(Hard Disk Drive)及びSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を有してもよい。
【0028】
プロセッサ110は、メモリ111に格納されるプログラムを実行する。プロセッサ110がプログラムにしたがって処理を実行することによって、特定の機能を実現する機能部(モジュール)として動作する。以下の説明では、機能部を主語に処理を説明する場合、プロセッサ110が当該機能部を実現するプログラムを実行していることを示す。
【0029】
メモリ111は、プロセッサ110が実行するプログラム及びプログラムが使用するデータを格納する。また、メモリ111は、ワークエリアとしても用いられる。メモリ111に格納されるプログラムについては後述する。
【0030】
ネットワークインタフェース112は、ネットワークを介して外部装置と接続する。I/Oインタフェース113は、外部装置と接続する。
【0031】
ここで、メモリ111に格納されるプログラムについて説明する。メモリ111は、特性分析部120、ユーザ要求カテゴリ予測部121、解釈部122、サービスコーディネータ123、問合せ生成部124、及び連携部125を実現するプログラムを格納する。
【0032】
特性分析部120は、ユーザの特性を分析する。ユーザ要求カテゴリ予測部121は、ユーザが問い合わせるユーザ要求のカテゴリを予測する。解釈部122は、ユーザの入力を解釈する。サービスコーディネータ123は、ユーザの特性及び入力の解釈結果に基づいて、手続きの組合せ(サービスコーディネート)を出力する。問合せ生成部124は、シナリオに基づいてユーザに問合せを行う。連携部125は、サービスシステム190に接続する。
【0033】
なお、端末100が有する各機能部については、複数の機能部を一つの機能部にまとめてもよいし、一つの機能部を機能毎に複数の機能部に分けてもよい。
【0034】
次に、データベース101に格納される情報のデータ構造について説明する。
【0035】
図2は、実施例1のサービスコーディネート情報130のデータ構造の一例を説明する図である。
【0036】
サービスコーディネート情報130は、コーディネートID201、キーワード202、ユーザ特性203、及びサービスコーディネート204を含むエントリを格納する。一つのエントリが一つのサービスコーディネートに対応する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。前述したフィールドのいずれかを含まなくてもよいし、また、他のフィールドを含んでもよい。
【0037】
コーディネートID201は、サービスコーディネートの識別情報を格納するフィールドである。
【0038】
キーワード202は、サービスコーディネートを特定するためのキーワードを格納するフィールド群である。
【0039】
ユーザ特性203は、サービスコーディネートを特定するためのユーザの特性を格納するフィールド群である。ユーザ特性203には、単身者に該当するか否か、性別、年齢、国籍等を格納するフィールドが含まれる。
【0040】
サービスコーディネート204は、サービスコーディネートを構成する手続きを格納するフィールド群である。サービスコーディネート204の各フィールドには、サービスコーディネートを構成する手続きの識別情報が格納される。
【0041】
図3は、実施例1の手続き管理情報131のデータ構造の一例を説明する図である。
【0042】
手続き管理情報131は、手続きID301、サービスID302、手続きカテゴリ303、手続き内容304、及び判定フラグ305を含むエントリを格納する。一つのエントリが一つの手続きに対応する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。前述したフィールドのいずれかを含まなくてもよいし、また、他のフィールドを含んでもよい。
【0043】
手続きID301は、手続きの識別情報を格納するフィールドである。サービスコーディネート204のフィールドには、手続きID301に格納される識別情報が格納される。
【0044】
サービスID302は、手続きを受け付けるサービスの識別情報を格納するフィールドである。
【0045】
手続きカテゴリ303は、手続きのカテゴリを格納するフィールドである。
【0046】
手続き内容304は、手続きの具体的な内容を格納するフィールドである。
【0047】
判定フラグ305は、AIコンシェルジュ102が対応可能な手続きであるか否かを示すフラグを格納するフィールドである。AIコンシェルジュ102が対応できる手続きの場合、判定フラグ305には「可」が格納され、AIコンシェルジュ102が対応できない手続きの場合、判定フラグ305には「不可」が格納される。本実施例では、デジタル化された手続きについてはAIコンシェルジュ102が対応でき、デジタル化されていない手続きについてはAIコンシェルジュ102が対応できないものとしている。
【0048】
図4は、実施例1のサービス管理情報132のデータ構造の一例を説明する図である。
【0049】
サービス管理情報132は、サービスID401、分野カテゴリ402、及びサービスプロバイダID403を含むエントリを格納する。一つのエントリがサービスを提供するサービスプロバイダに対応する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。前述したフィールドのいずれかを含まなくてもよいし、また、他のフィールドを含んでもよい。
【0050】
サービスID401は、サービスの識別情報を格納する。サービスID302にはサービスID401に格納される識別情報が格納される。
【0051】
分野カテゴリ402は、サービスの分野を格納するフィールドである。
【0052】
サービスプロバイダID403は、サービスを提供するサービスプロバイダの識別情報を格納するフィールドである。
【0053】
図5は、実施例1のサービスプロバイダ管理情報133のデータ構造の一例を説明する図である。
【0054】
サービスプロバイダ管理情報133は、サービスプロバイダID501、サービスプロバイダ名称502、及びサービスシステム接続先503を含むエントリを格納する。一つのエントリが一つのサービスプロバイダに対応する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。前述したフィールドのいずれかを含まなくてもよいし、また、他のフィールドを含んでもよい。
【0055】
サービスプロバイダID501は、サービスプロバイダの識別情報を格納するフィールドである。サービスプロバイダID403には、サービスプロバイダID501に格納される識別情報が格納される。
【0056】
サービスプロバイダ名称502は、サービスプロバイダの名称を格納するフィールドである。
【0057】
サービスシステム接続先503は、サービスプロバイダが運用するサービスシステム190の接続先のURL等を格納するフィールドである。
【0058】
図6は、実施例1のシナリオ管理情報134のデータ構造の一例を説明する図である。
【0059】
シナリオ管理情報134は、シナリオID601、手続きID602、前提シナリオID603、及びシナリオ604を含むエントリを格納する。一つのエントリが一つのシナリオに対応する。
【0060】
シナリオID601は、シナリオの識別情報を格納するフィールドである。
【0061】
手続きID602は、シナリオを適用する手続きの識別情報を格納するフィールドである。手続きID602には、手続きID301に格納される識別情報が格納される。
【0062】
前提シナリオID603は、シナリオを適用する前に実行が必要なシナリオの識別情報を格納するフィールドである。
【0063】
シナリオ604は、シナリオを格納するフィールドである。
【0064】
なお、データベース101に格納される情報は、一つの情報を複数の情報に分割して管理してもよいし、複数の情報を一つの情報に統合して管理してもよい。例えば、サービス管理情報132及びサービスプロバイダ管理情報133を一つに統合してもよい。
【0065】
次に、システムが実行する処理について説明する。
【0066】
図7は、実施例1の端末100が実行するサービスコーディネート生成処理の一例を説明するフローチャートである。
【0067】
サービスコーディネート生成処理の開始前には、ユーザ特性が特定されていることを前提とする。
【0068】
端末100は、ユーザから、ユーザ要求に関する検索キーワードを含む音声データを取得する(ステップS201)。なお、取得するデータはテキストデータであってもよい。
【0069】
端末100の解釈部122は、音声データに対して自然言語処理を実行することによって、検索キーワードを抽出する(ステップS102)。自然言語処理では、形態素解析、構文解析、及び意味解析等が実行される。なお、自然言語処理は公知の技術であるため詳細な説明は省略する。なお、入力されるデータにあわせて検索キーワードの抽出方法は変更可能である。
【0070】
端末100のサービスコーディネータ123は、特性データ及び検索キーワードに基づいて、サービスコーディネートを特定する(ステップS103)。
【0071】
具体的には、サービスコーディネータ123は、サービスコーディネート情報130を参照し、キーワード202に抽出された検索キーワードが含まれ、かつ、ユーザ特性203が特性データに含まれるユーザ特性と合致するエントリを検索する。
【0072】
端末100のサービスコーディネータ123は、サービスコーディネートに含まれる各手続きを受け付けるサービスシステムを特定する(ステップS104)。具体的には、以下のような処理が実行される。
【0073】
(S104-1)サービスコーディネータ123は、サービスコーディネートに含まれる手続きの中から一つの手続きを選択する。
【0074】
(S104-2)サービスコーディネータ123は、手続き管理情報131を参照し、手続きを受け付けるサービスの識別情報を取得する。サービスコーディネータ123は、取得したサービスの識別情報に基づいてサービス管理情報132を参照し、サービスプロバイダの識別情報を取得する。さらに、サービスコーディネータ123は、取得したサービスプロバイダの識別情報に基づいてサービスプロバイダ管理情報133を参照し、サービスプロバイダに関する情報を取得する。
【0075】
(S104-3)サービスコーディネータ123は、サービスプロバイダに関する情報及びユーザ特性に基づいて、ユーザに適したサービスプロバイダを特定する。例えば、ユーザの居住地域に存在するサービスプロバイダを特定することが考えられる。また、年齢、性別、及び家族構成に基づいて、サービスプロバイダを特定することも考えられる。
【0076】
なお、サービスコーディネータ123は、必要に応じて、ユーザに対してサービスプロバイダに関する問合せと行ってもよい。例えば、利用している通信会社等を問い合わせることが考えられる。
【0077】
(S104-4)サービスコーディネータ123は、手続き及び特定されたサービスプロバイダが運用するサービスシステム190のペアを生成する。
【0078】
(S104-5)サービスコーディネータ123は、サービスコーディネートに含まれるすべての手続きについて処理が完了したか否かを判定する。サービスコーディネートに含まれるすべての手続きについて処理が完了していない場合、サービスコーディネータ123は、S104-1に戻り、同様の処理を実行する。
【0079】
(S104-6)サービスコーディネートに含まれるすべての手続きについて処理が完了した場合、サービスコーディネータ123はステップS104の処理を終了する。
【0080】
以上がステップS104の処理の説明である。
【0081】
端末100のサービスコーディネータ123は、手続き及びサービスシステム190のペアを要素とする集合を、個別サービスコーディネートとして出力する(ステップS105)。また、サービスコーディネータ123は、個別サービスコーディネートをワークエリアに格納する。サービスコーディネータ123は、個別サービスコーディネートに基づいて、手続きの支援を行う。
【0082】
本発明の端末100は、検索キーワード及びユーザ特性に基づいてユーザ要求に適した手続きの組合せを選択し、さらに、ユーザ特性に基づいて手続きを行うサービスシステム190を自動的に選択する。これによって、ユーザに最適化されたワンストップサービスを実現できる。
【0083】
図8A図8B、及び図8Cは、実施例1のシステムにおける処理の流れを示すシーケンス図である。図9Aは、実施例1の端末100がユーザに対して表示する画面の一例を示す図である。図9Bは、実施例1の端末100がサービスシステム190に対して表示する画面の一例を示す図である。
【0084】
ユーザ700は、拠点に移動し、拠点にて操作を開始する(ステップS201)。
【0085】
端末100は、特性データ取得デバイス103から特性データを取得する(ステップS202)。なお、端末100は、AIコンシェルジュ102を介して特性データを取得してもよい。
【0086】
端末100の特性分析部120は、特性データを用いて、ユーザ700の特性を分析する(ステップS203)。
【0087】
例えば、特性分析部120は、画像解析に実行して、ユーザ700の性別、年齢等を取得し、また、自然言語処理を実行して、ユーザ700の住所等を取得する。なお、利用開始日時、拠点の場所等をユーザ700の特性として扱ってもよい。また、ユーザ700の住所に基づいて、居住地域の人口動態及び地域イベント等、居住地域の特性に関する情報を取得し、当該情報をユーザ700の特性に含めてもよい。
【0088】
端末100のユーザ要求カテゴリ予測部121は、ユーザ700の特性に基づいて、ユーザ要求カテゴリを予測する(ステップS204)。ユーザ要求カテゴリは、手続きカテゴリ及び分野カテゴリのいずれかである。
【0089】
例えば、ユーザ700の特性を入力として、ユーザ要求カテゴリを出力するモデルを機械学習により生成し、これを用いて予測を行う方法が考えられる。なお、予測の方法は一例であってこれに限定されない。
【0090】
端末100のユーザ要求カテゴリ予測部121は、予測結果に基づいて、AIコンシェルジュ102によるユーザ要求カテゴリの提示を制御するための提示情報を生成し、AIコンシェルジュ102に送信する(ステップS205)。
【0091】
AIコンシェルジュ102は、提示情報に基づいて、ユーザ要求カテゴリを提示する(ステップS206)。
【0092】
AIコンシェルジュ102は、例えば、タッチパネルに、ユーザ要求カテゴリを選択するためのボタンを表示する。このとき、AIコンシェルジュ102は、提示情報に基づいて、タッチパネルに表示するボタンの配置等を制御する。これによって、ユーザ700の操作利便性を向上できる。
【0093】
端末100は、AIコンシェルジュ102を介してユーザ700からユーザ要求カテゴリの入力を受け付ける(ステップS207)。
【0094】
端末100の解釈部122は、AIコンシェルジュ102によるユーザ要求の問合せを制御するための提示情報を生成し、AIコンシェルジュ102に送信する(ステップS208)。このとき、解釈部122は、問合せ生成部124と協働して、シナリオから問合せを生成してもよい。
【0095】
AIコンシェルジュ102は、提示情報に基づいて、ユーザ要求の問合せを行う(ステップS209)。
【0096】
端末100は、AIコンシェルジュ102を介してユーザ700からユーザ要求の回答の入力を受け付ける(ステップS210)。
【0097】
端末100の解釈部122は、回答に含まれるユーザ要求の内容に基づいて、サービスコーディネート生成処理を実行する(ステップS211)。
【0098】
端末100のサービスコーディネータ123は、個別サービスコーディネートの提示情報をAIコンシェルジュ102に送信する(ステップS212)。
【0099】
AIコンシェルジュ102は、提示情報に基づいて、個別サービスコーディネートを提示する(ステップS213)。
【0100】
端末100によって複数の個別サービスコーディネートが特定された場合、複数の個別サービスコーディネートがユーザ700に提示される。
【0101】
端末100は、AIコンシェルジュ102を介してユーザ700から、適用する個別サービスコーディネートの識別情報を受け付ける(ステップS214)。
【0102】
端末100のサービスコーディネータ123は、ユーザ700によって選択された個別サービスコーディネートに含まれる各手続きについて支援処理を実行する。支援処理には、AIコンシェルジュ102を利用するパターンとAIコンシェルジュ102を利用しないパターンとがある。
【0103】
まず、AIコンシェルジュ102を利用するパターンの支援処理を説明する。手続きの判定フラグ305が「可」である場合、図8Bに示す支援処理が実行される。
【0104】
端末100のサービスコーディネータ123は、連携部125と協働して、サービスシステム190に接続する(ステップS221)。
【0105】
端末100のサービスコーディネータ123は、問合せ生成部124と協働して、手続き案内を提示するための提示情報を生成する(ステップS222)。
【0106】
具体的には、サービスコーディネータ123は、手続きの識別情報及びユーザ700の特性とともに、問合せ生成部124に提示情報の生成を指示する。問合せ生成部124は、手続きの識別情報に基づいてシナリオ管理情報134を参照し、シナリオを検索する。問合せ生成部124は、検索されたシナリオ、ユーザ700の特性に基づいて、手続き案内を提示するための提示情報を生成する。
【0107】
端末100のサービスコーディネータ123は、AIコンシェルジュ102に提示情報を送信する(ステップS223)。
【0108】
AIコンシェルジュ102は、提示情報に基づいて、ユーザ700に対して手続き案内用を提示する(ステップS224)。このように、手続きにあわせて案内(問合せ)を提示することによって、サービスシステム190へのデータ入力を支援することができる。
【0109】
端末100のサービスコーディネータ123は、AIコンシェルジュ102を介して、ユーザ応答を受け付けた場合、連携部125と協働して、サービスシステム190にユーザ応答を送信する(ステップS225)。
【0110】
手続きに必要な情報の入力が完了するまで、ステップS222からステップS225の処理が繰り返し実行される。
【0111】
端末100のサービスコーディネータ123は、手続きに必要な情報の入力が完了した後、ユーザ応答に基づいて、サービスコーディネート生成処理を実行する(ステップS226)。
【0112】
端末100のサービスコーディネータ123は、個別サービスコーディネートの提示情報をAIコンシェルジュ102に送信する(ステップS227)。
【0113】
AIコンシェルジュ102は、提示情報に基づいて、個別サービスコーディネートを提示する(ステップS228)。
【0114】
ユーザ700によって個別サービスコーディネートが選択された場合、現在の個別サービスコーディネートと並行して、新たな個別サービスコーディネートの手続きが行われる。
【0115】
次に、AIコンシェルジュ102を利用しないパターンの支援処理を説明する。手続きの判定フラグ305が「不可」である場合、図8Cに示す支援処理が実行される。
【0116】
端末100のサービスコーディネータ123は、連携部125と協働して、サービスシステム190に接続し(ステップS241)、サービスシステム190に対してテレビ会議システムの起動を要求する(ステップS242)。
【0117】
これ以後、端末100の連携部125を介して、ユーザ700とサービスシステム190との間でやりとりが行われる。このとき、ユーザ700には図9Aに示すような画面900が表示され、サービスシステム190側の担当者には図9Bに示すような画面910が表示される。
【0118】
画面900は、担当者表示欄901、ユーザ表示欄902、資料表示欄903、説明事項表示欄904を含む。担当者表示欄901は、電話会議システムにて応答する担当者を表示する欄である。ユーザ表示欄902は、ユーザ700を表示する欄である。資料表示欄903は、手続きに関連する資料を表示する欄である。説明事項表示欄904は、手続きに関する説明事項を表示する欄である。
【0119】
画面910は、ユーザ表示欄911、担当者表示欄912、資料表示欄913、確認事項表示欄914、及び手続き表示欄915を含む。ユーザ表示欄911は、ユーザ700を表示する欄である。担当者表示欄912は、担当者を表示する欄である。資料表示欄913は、資料を表示する欄である。確認事項表示欄914は、手続きにおいて確認する事項を表示する欄である。手続き表示欄915は、対応している手続きに関連する手続きを表示する欄である。
【0120】
端末100の連携部125は、ユーザ700からサービスシステム190へのユーザ応答を受け付けた場合、サービスシステム190にユーザ応答を送信する(ステップS243)。また、連携部125は、ユーザ応答をサービスコーディネータ123に出力する。
【0121】
端末100のサービスコーディネータ123は、ユーザ応答を受け付けた場合、ユーザ応答に基づいて、サービスコーディネート生成処理を実行する(ステップS244)。
【0122】
端末100のサービスコーディネータ123は、個別サービスコーディネートをサービスシステム190に送信する(ステップS245)。この場合、手続き表示欄815に、個別サービスコーディネートに含まれる手続きが表示される。
【0123】
手続きに必要な情報の入力が完了するまで、ステップS243からステップS245の処理が繰り返し実行される。
【0124】
サービスシステム190の担当者は、手続きの対応中又は手続きの終了後、手続き表示欄815に基づいて、ユーザ700に他の手続きの実行を推奨してもよい。ユーザ700が他の手続きの実行を要求した場合、サービスシステム190は、端末100に対して、要求された手続きを含む個別サービスコーディネートの実行要求を送信する。この場合、現在の個別サービスコーディネートと並行して、新たな個別サービスコーディネートの手続きが行われる。
【0125】
実施例1で説明した一連の機能はクラウドサービスとして実現してもよい。例えば、端末100の機能を備える基盤システムをクラウド上に設けて、端末100が基盤システムにアクセスするサービス形態が考えられる。この場合、基盤システムが、個別サービスコーディネートの出力、サービスシステム190への接続を行うことになる。
【0126】
(変形例)サービスシステム190の運用時間外等の理由によって、サービスシステム190に接続できない場合、以下のような処理が考えられる。
【0127】
(1)サービスコーディネータ123は、個別サービスコーディネート及び進捗状況を保存し、手続きの続行を一時中断する。サービスコーディネータ123は、任意のタイミングで、ユーザが保持するパーソナルコンピュータ及びスマートフォンと連携して、手続きを再開する。
【0128】
(2)拠点間を統括する管理システムを設けて、サービスコーディネータ123は、ユーザの識別情報とともに、個別サービスコーディネート及び進捗状況を管理システムに保存する。拠点の端末100は、ユーザの識別情報とともに手続きの再開要求を管理システムに送信することによって、個別サービスコーディネート及び進捗状況を取得し、手続きを再開する。
【0129】
本発明によれば、異なるサービスが連携し、かつ、ユーザごとにカスタマイズされたワンストップサービスを提供できる。
【0130】
端末100は、公共施設等の拠点に設置されるため、年齢、国籍、身体的な要因、及び経済的な要因によって、個人端末を用いたデジタル利用サービスを利用できない人に対してワンストップサービスを提供できる。また、デジタル化がされていない手続きについては、電話会議システム等を利用したシステム連携によって、ワンストップサービスを実現できる。サービスプロバイダは、自前の拠点を持つことなく手続きを受け付けることができるため、住民生活の質の低下を解消できる。
【0131】
サービスプロバイダは、自前の拠点の設置及び維持コストを削減できるという利点がある。また、サービスプロバイダの従業員は、遠隔での応対を行うことができるため、多種多様な働き方が可能である。また、サービス間の連携によって、入力作業の効率が向上し、サービスの稼働率及び品質も向上する。
【0132】
拠点の管理者は拠点の有効に活用することができる。また、拠点の利便性が向上するため、拠点への集客を促進できる。
【0133】
ユーザは、複数の窓口に行くことなく、ユーザ要求を実現する手続きを一括で行うことができる。また、拠点から様々な手続きを行うことができるため、住民生活の質が向上する。
【0134】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために構成を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。
【0135】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
【0136】
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Python、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
【0137】
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
【0138】
上述の実施例において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
【符号の説明】
【0139】
100 端末
101 データベース
102 AIコンシェルジュ
103 特性データ取得デバイス
110 プロセッサ
111 メモリ
112 ネットワークインタフェース
113 I/Oインタフェース
120 特性分析部
121 ユーザ要求カテゴリ予測部
122 解釈部
123 サービスコーディネータ
124 問合せ生成部
125 連携部
130 サービスコーディネート情報
131 手続き管理情報
132 サービス管理情報
133 サービスプロバイダ管理情報
134 シナリオ管理情報
190 サービスシステム
700 ユーザ
815 手続き表示欄
900、910 画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B