IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社神戸製鋼所の特許一覧 ▶ 株式会社コベルコ科研の特許一覧

<>
  • 特開-形状計測装置用光学系 図1
  • 特開-形状計測装置用光学系 図2
  • 特開-形状計測装置用光学系 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023047919
(43)【公開日】2023-04-06
(54)【発明の名称】形状計測装置用光学系
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/24 20060101AFI20230330BHJP
【FI】
G01B11/24 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021157114
(22)【出願日】2021-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000001199
【氏名又は名称】株式会社神戸製鋼所
(71)【出願人】
【識別番号】000130259
【氏名又は名称】株式会社コベルコ科研
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100111453
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻井 智
(72)【発明者】
【氏名】西山 功兵
(72)【発明者】
【氏名】川原田 喬生
(72)【発明者】
【氏名】古田 洋平
【テーマコード(参考)】
2F065
【Fターム(参考)】
2F065AA52
2F065BB03
2F065CC19
2F065DD03
2F065FF02
2F065FF04
2F065GG07
2F065GG12
2F065HH03
2F065HH13
2F065JJ03
2F065JJ09
2F065JJ26
2F065LL02
2F065LL30
2F065PP22
(57)【要約】
【課題】本発明は、輝度ムラを低減できる形状計測装置用光学系を提供する。
【解決手段】本発明の形状計測装置用光学系Aは、円盤状の被測定物体Obの外周端縁部分である被測定部に対し、被測定物体Obの円形面に沿うように、かつ、前記被測定部が光束の中に配されるように平行光を照射する平行光照射系1と、前記被測定部の影像が投影されるイメージセンサを含み、前記被測定部の影像を撮像する撮像光学系2とを備え、平行光照射系1は、点光源11aと、点光源11aからの光を平行光にして射出するコリメータレンズ12と、コリメータレンズ12からの光が被測定物体越しに照射されるテレセントリックレンズ13とを備え、点光源11aは、LED111と、LED111からの光を拡散して射出する拡散部材の一例としての光ファイバー112aと、光ファイバー112aからの光が入射されるピンホールを形成したピンホール部材113とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円盤状の被測定物体の外周端縁部分である被測定部に対し、前記被測定物体の円形面に沿うように、かつ、前記被測定物体の前記被測定部が光束の中に配されるように平行光を照射する平行光照射系と、
前記被測定部の影像を撮像する撮像光学系とを備え、
前記平行光照射系は、点光源と、前記点光源からの光を平行光にして射出するコリメータレンズと、前記コリメータレンズからの光が被測定物体越しに照射される、両側または物体側テレセントリック構造のテレセントリックレンズとを備え、
前記撮像光学系は、前記テレセントリックレンズを通過した光による前記被測定部の影像が投影されるイメージセンサを備え、
前記点光源は、LEDと、前記LEDからの光を拡散して射出する拡散部材と、前記拡散部材からの光が入射されるピンホールを形成したピンホール部材とを備える、
形状計測装置用光学系。
【請求項2】
前記拡散部材は、光ファイバーである、
請求項1に記載の形状計測装置用光学系。
【請求項3】
前記光ファイバーは、曲げられた形状である、
請求項2に記載の形状計測装置用光学系。
【請求項4】
前記拡散部材は、積分球である、
請求項1に記載の形状計測装置用光学系。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平行光を被測定物体越しにイメージセンサに向けて照射し、イメージセンサに投影された被測定物体の影像により被測定物体の2次元形状を計測する形状計測装置に用いられる形状計測装置用光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
平行光を被測定物体越しにイメージセンサに向けて照射し、イメージセンサに投影された被測定物体の影像により被測定物体の2次元形状を計測する形状計測装置に用いられる形状計測装置用光学系は、例えば、特許文献1に開示されている。
【0003】
この特許文献1に開示された形状計測装置用光学系は、円盤状の被測定物体の外周端縁部分である被測定部に対し、前記被測定物体の円形面に沿うように、かつ、前記被測定物体の前記被測定部が光束の中に配されるように平行光を照射する平行光照射系と、前記被測定部の影像を撮像する撮像光学系とを具備し、前記平行光照射系が、白色LEDを有する点光源と、前記点光源からの光を入射させて平行光をつくるためのコリメータレンズと、前記コリメータレンズからの光が被測定物体越しに照射される、両側又は物体側テレセントリック構造のテレセントリックレンズとを備え、前記撮像光学系が、前記テレセントリックレンズを通過した光による前記被測定部の影像が投影されるイメージセンサを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4500157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に開示された形状計測装置用光学系では、輝度の高い白色LEDが用いられる場合では、その指向性のため、ピンホールの通過後の光に輝度ムラが生じ、その結果、被測定物体の外周端縁部分の輪郭形状に歪みが生じてしまう虞がある。
【0006】
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、輝度ムラを低減できる形状計測装置用光学系を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の一態様にかかる形状計測装置用光学系は、円盤状の被測定物体の外周端縁部分である被測定部に対し、前記被測定物体の円形面に沿うように、かつ、前記被測定物体の前記被測定部が光束の中に配されるように平行光を照射する平行光照射系と、前記被測定部の影像を撮像する撮像光学系とを備え、前記平行光照射系は、点光源と、前記点光源からの光を平行光にして射出するコリメータレンズと、前記コリメータレンズからの光が被測定物体越しに照射される、両側または物体側テレセントリック構造のテレセントリックレンズとを備え、前記撮像光学系は、前記テレセントリックレンズを通過した光による前記被測定部の影像が投影されるイメージセンサを備え、前記点光源は、LEDと、前記LEDからの光を拡散して射出する拡散部材と、前記拡散部材からの光が入射されるピンホールを形成したピンホール部材とを備える。好ましくは、上述の形状計測装置用光学系において、前記平行光照射系は、前記被測定物体を配さない場合で前記イメージセンサに照射された光の輝度分布が25%以下(さらに好ましくは20%以下)となるように、前記平行光を照射する。
【0008】
このような形状計測装置用光学系は、白色LEDからの光を拡散部材で拡散してからピンホールに入射させるので、輝度ムラを低減できる。
【0009】
他の一態様では、上述の形状計測装置用光学系において、前記拡散部材は、光ファイバーである。
【0010】
これによれば、前記拡散部材が光ファイバーである形状計測装置用光学系が提供できる。
【0011】
他の一態様では、上述の形状計測装置用光学系において、前記光ファイバーは、曲げられた形状である。好ましくは、上述の形状計測装置用光学系において、前記光ファイバーは、巻き回された形状である。
【0012】
このような形状計測装置用光学系は、前記光ファイバーが曲げられた形状であるので、前記光ファイバーが直線形状である場合に較べてより多く反射してコア内を光が伝播するから、より好適に光を拡散でき、輝度ムラをより低減できる。
【0013】
他の一態様では、上述の形状計測装置用光学系において、前記拡散部材は、積分球である。
【0014】
これによれば、前記拡散部材が積分球である形状計測装置用光学系が提供できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明にかかる形状計測装置用光学系は、輝度ムラを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施形態における形状計測装置用光学系の構成を説明するための模式図である。
図2】輝度分布の演算手法を説明するための図である。
図3】前記形状計測装置用光学系に用いられる変形形態の点光源の構成を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の1または複数の実施形態が説明される。しかしながら、発明の範囲は、開示された実施形態に限定されない。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
【0018】
図1は、実施形態における形状計測装置用光学系の構成を説明するための模式図である。実施形態における形状計測装置用光学系Aは、平行光を被測定物体越しにイメージセンサに向けて照射し、イメージセンサに投影された被測定物体Obの影像により被測定物体Obの2次元形状を計測する形状計測装置に用いられる光学系であって、例えば、図1に示すように、円盤状の被測定物体Obの外周端縁部分である被測定部に対し、前記被測定物体Obの円形面に沿うように、かつ、前記被測定物体Obの前記被測定部が光束の中に配されるように平行光を照射する平行光照射系1と、前記被測定部の影像を撮像する撮像光学系2とを備える。
【0019】
被測定物体Obは、円盤状の部材であれば、任意の部材であってよく、例えば、半導体ウェハやハードディスクの基板(アルミニウム製基板やガラス製基板)等である。
【0020】
平行光照射系1は、点光源11aと、コリメータレンズ12と、テレセントリックレンズ13とを備える。
【0021】
点光源11aは、LED111(発光ダイオード)111と、拡散部材112(例えば光ファイバー112a)と、ピンホール部材113とを備える。
【0022】
LED111は、光を射出する光源である。
【0023】
拡散部材112は、LED111からの光を拡散して射出する部材であり、図1に示す例では、その一例としての光ファイバー112aである。光ファイバー112aは、LED111からの光を、そのコア内で反射を繰り返して伝播し、射出する。この反射の繰り返しによってLED111からの光が拡散される。前記光ファイバーが直線形状である場合に較べてより多く反射できることから、光ファイバー112aは、曲げられた形状であることが好ましく、図1に示す例では、光ファイバー112aは、巻き回された形状(コイル形状)である。巻き回された光ファイバー112aにおけるコイル形状の径および巻き数は、必要な光の拡散に応じて好適に設定され、一例では、半径約50mmで巻き数3以上である。光ファイバー112aは、例えばガラス製であってよく、あるいは、例えば樹脂製であってよく、その材質は、特に限定されない。
【0024】
ピンホール部材113は、LED111から射出される白色光を遮光する板状の部材であり、前記板状の部材には、拡散部材112(この例では光ファイバー112a)からの光が入射される、貫通開口のピンホールが形成されている。前記ピンホールの直径は、小さいほど好ましいが、小さ過ぎると形状計測に十分な光量が得られないため、好ましくは、1μm~1mmの範囲内であり、より好ましくは、10μm~800μmの範囲内である。
【0025】
光ファイバー112aの直径は、ピンホールの直径と同一であることが好ましく、したがって、好ましくは、1μm~1mmの範囲内であり、より好ましくは、10μm~800μmの範囲内である。
【0026】
このような構成の点光源11aでは、LED111からの白色光は、光ファイバー112aに入射され、光ファイバー112aのコア内で反射を繰り返して伝播して光ファイバー112aから射出され、ピンホール部材113のピンホールに入射される。
【0027】
コリメータレンズ12は、点光源11aからの光を平行光(平行光束)にして射出する光学系(単レンズおよびレンズ群を含む)である。コリメータレンズ12とピンホール部材113とは、ピンホール部材113のピンホールがコリメータレンズ12の焦点位置に位置するように、配置される。
【0028】
テレセントリックレンズ13は、コリメータレンズ12からの光が被測定物体Ob越しに照射される、両側または物体側テレセントリック構造の光学系である。図1に示す例では、テレセントリックレンズ13は、両側テレセントリック構造の光学系であり、第1レンズ(レンズ群を含む)131の後側焦点と第2レンズ(レンズ群を含む)133の前側焦点とを一致させて2つのレンズ131、133を配列し、この焦点位置に可変の絞り(開口絞り)132を備えて構成されている。このテレセントリックレンズ13は、物体側(被測定物体Ob側)、像側(撮像光学系2側)とも主光線が光軸AXに対して平行であり、被測定物体Ob通過後の光のうち平行光(平行に極めて近い光を含む)のみを通過させる。コリメータレンズ12と第1レンズ131との間隔距離は、例えば200mm程度に設定されており、被測定物体Obは、このコリメータレンズ12から第1レンズ131への平行光束のなかに配される。被測定物体の外周端縁部分である被測定部の形状を好適に計測できるように、被測定物体Obは、その表裏各面が光軸AXと平行になるように配されることが好ましい。
【0029】
なお、被測定物体Ob通過後の光のうち平行光(平行に極めて近い光を含む)のみを通過させるようにすべく、テレセントリックレンズ13は、上述の両側テレセントリック構造の光学系に代えて、物体側(被測定物体Ob側)のみ主光線が光軸に対して平行となる物体側テレセントリック構造の光学系であってもよい。この物体側テレセントリック構造の場合、絞りの後側の第2レンズとしては一般の結像レンズが用いられる。
【0030】
撮像光学系2は、テレセントリックレンズ13を通過した光による、被測定物体Obの外周端縁部分である被測定部の影像が投影されるイメージセンサを備える。前記イメージセンサは、例えば、2次元CCDイメージセンサや2次元CMOSイメージセンサ等である。
【0031】
上記構成の平行光照射系1は、被測定物体Obの外周端縁部分の影像をより良好に撮像光学系2のイメージセンサに形成するために、被測定物体Obを配さない場合で前記イメージセンサに照射された光の輝度分布が25%以下となるように、前記平行光を照射することが好ましく、前記輝度分布が20%以下となるように、前記平行光を照射することがより好ましい。形状計測測定装置は、輝度分布がないとして最適化されているため、輝度分布は小さいほどよい。ただし、さらに改善するためには、ピンホール径やファイバー径を小さくして、より理想的な点光源に近づけることが有効であるが、径を小さくすると入射する光量が減ってしまうため測定に適さない。必要な光量を得るため電圧を上昇させるとLED111の寿命が短くなるなどのデメリットが生じる虞れがある。
【0032】
このような構成の形状計測装置用光学系Aを備えた形状計測装置は、撮像光学系2の前記イメージセンサから出力される、被測定物体Obの外周端縁部分の影像を撮像した画像(画像データ)を、例えばエッジを抽出するエッジ抽出処理等の所定の画像処理を施すことによって、被測定物体Obの外周端縁部分における外輪郭を抽出することにより、被測定物体Obの外周端縁部分の形状を計測できる。
【0033】
本実施形態における形状計測装置用光学系Aは、点光源11aを備えることで、コリメータレンズ12を経て、できるだけ完全に近い平行な光を被測定物体越しに照射することができるとともに、テレセントリックレンズ13により、被測定物体通過後の光のうち平行光(平行に極めて近い光を含む)のみを通過させることができるので、光軸方向に沿う奥行き長さが長い被測定物体Obであっても、撮像光学系2の前記イメージセンサにおいて輪郭のボケの程度が小さい良好な被測定物体Obの外周端縁部分の影像を得ることができる。よって、被測定物体Obが光軸方向に沿う奥行き長さが長い例えば半導体ウェハであっても、撮像光学系2の前記イメージセンサにおいて輪郭のボケの程度が小さく、良好な半導体ウェハの外周端縁部分の影像を捉えることができる。
【0034】
本実施形態における形状計測装置用光学系Aは、LED111からの光を拡散部材112、上述の例では光ファイバー112aで拡散してからピンホールに入射させるので、輝度ムラを低減できる。
【0035】
本実施形態によれば、前記拡散部材が光ファイバーである形状計測装置用光学系Aが提供できる。
【0036】
本実施形態における形状計測装置用光学系Aは、光ファイバー112aが曲げられた形状であるので、光ファイバーが直線形状である場合に較べてより多く反射してコア内を光が伝播するから、より好適に光を拡散でき、輝度ムラをより低減できる。
【0037】
次に、実施例および比較例について説明する。図2は、輝度分布の演算手法を説明するための図である。
【0038】
実施例における形状計測装置用光学系の点光源11aには、LED111が用いられ、拡散部材112に、半径50mmでコイル形状に3回巻き回された光ファイバーが用いられ、ピンホール部材113に、φ400μmのピンホールを形成した板状の部材が用いられた。前記面発光型LEDは、InGaN系青色LEDと、その表面に塗布されたYAG:Ce蛍光体の黄色蛍光体とを備えて構成されている。コリメータレンズ12には、焦点距離f:50mmのコリメータレンズが用いられ、テレセントリックレンズ13には、光学倍率2倍の物体側テレセントリックレンズが用いられた。撮像光学系2のイメージセンサには、2次元CMOSイメージセンサが用いられた。前記物体側テレセントリックレンズは、ワーキングディスタンス(レンズ先端から被測定物体までの距離):約110mmである。
【0039】
一方、比較例における形状計測装置用光学系は、上述の実施例における形状計測装置用光学系から、拡散部材112(上述の例ではコイル形状の光ファイバー112a)を除いた構成である。
【0040】
実施例の形状計測装置用光学系における輝度分布は、11%であり、比較例の形状計測装置用光学系における輝度分布は、26%であった。したがって、実施例の形状計測装置用光学系は、比較例の形状計測装置用光学系に較べ、輝度ムラが改善されている。
【0041】
前記輝度分布BDは、例えば図2に示すように、被測定物体Obを形状計測装置用光学系に配さない場合において、撮像光学系2の前記イメージセンサに照射された光による画像Pにおける対角線LNでの最大輝度Bmaxおよび最小輝度Bminを用いて次式1から求めた。
式1;BD=(1-Bmin/Bmax)×100[%]
【0042】
なお、上述の実施形態では、拡散部材112は、光ファイバー112aであったが、拡散部材112は、積分球であってもよい。これによれば、拡散部材が積分球である形状計測装置用光学系が提供できる。
【0043】
図3は、前記形状計測装置用光学系に用いられる変形形態の点光源の構成を説明するための模式図である。
【0044】
このような変形形態の形状計測装置用光学系Aは、上述の構成において、点光源11aに代え、図3に示す点光源11bを備える。この図3に示す点光源11bは、白色LED111と、積分球112bと、ピンホール部材113とを備える。これら白色LED111およびピンホール部材113は、それぞれ、図1を用いて説明した上述の白色LED111およびピンホール部材113と同様であるので、その説明を省略する。
【0045】
積分球12bは、中空の球体部材であり、白色LED111からの光が入射される入射開口と、前記球体部材の内部で拡散反射した光をピンホール部材113のピンホールへ射出する射出開口とを備える。前記球体部材の内面(内壁面)には、効率よく拡散反射させるために、例えば酸化マグネシウムや酸化バリウムや酸化亜鉛等が塗布される。
【0046】
このような構成の点光源11bでは、白色LED111からの白色光は、その入射開口を介して積分球12bに入射され、積分球内で拡散反射し、積分球112bからその射出開口を介してピンホール部材113のピンホールに入射される。
【0047】
なお、LED111は、積分球内に配置され、前記入射開口が省略されてもよい。この場合、LED111からの光が前記射出開口へ直達しないように、LED111と前記射出開口との間には、遮光板が設けられる。
【0048】
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
【符号の説明】
【0049】
A 形状計測装置用光学系
1 平行光照射系
2 撮像光学系
11 点光源
12 コリメータレンズ
13 テレセントリックレンズ
111 LED
112a 光ファイバー
112b 積分球
113 ピンホール部材
図1
図2
図3