(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023052923
(43)【公開日】2023-04-12
(54)【発明の名称】放射状に堅い喫煙物品フィルター
(51)【国際特許分類】
A24D 1/02 20060101AFI20230404BHJP
A24D 3/04 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
A24D1/02
A24D3/04
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023016099
(22)【出願日】2023-02-06
(62)【分割の表示】P 2020186339の分割
【原出願日】2014-02-13
(31)【優先権主張番号】13176749.3
(32)【優先日】2013-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】マーサ マーサ
(72)【発明者】
【氏名】カスニール ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】キュルシュタイナー チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】カディリク アレン
(57)【要約】
【課題】放射状に堅い喫煙物品フィルターたばこロッド、フィルターおよびたばこロッドおよびフィルターを接着するチッピング材料を含む喫煙物品が提供される。
【解決手段】フィルターは喫煙物品の下流末端セグメントを定義する濾過材料のプラグを含むフィルターであって、プラグは1つまたは複数のフィルターラッパーによって囲まれている。下流末端セグメントにおける喫煙物品の硬さは少なくとも約90%であり、および濾過材料はフィルターの最も遠い下流末端に伸びる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙物品であって:
たばこロッド;
前記喫煙物品の下流末端セグメントを定義する濾過材料のプラグを含むフィルターであって、前記プラグは1つまたは複数のフィルターラッパーによって囲まれているフィルター;および
前記たばこロッドおよび前記フィルターを接着するチッピング材料;
を含み、
前記下流末端セグメントにおける前記喫煙物品の硬さは少なくとも約90%であり、
前記濾過材料は前記フィルターの最も遠い下流末端に伸び;および前記1つまたは複数のフィルターラッパーは、1平方メートルあたり約50グラム~1平方メートルあたり約100グラムの間の坪量を有する、喫煙物品。
【請求項2】
請求項1に記載の喫煙物品であって、前記下流末端セグメントにおける前記喫煙物品の硬さは少なくとも約92%である、喫煙物品。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の喫煙物品であって、前記下流末端セグメントにおける前記喫煙物品の硬さは約94%以下である、喫煙物品。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記喫煙物品の前記最も遠い下流末端の楕円率は、前記喫煙物品の前記最も遠い下流末端の50%の変形後、約25%未満である、喫煙物品。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記喫煙物品の前記最も遠い下流末端の楕円率は、前記喫煙物品が喫煙試験に供された後で行われる、前記喫煙物品の前記最も遠い下流末端の50%の変形後、約25%未満である、喫煙物品。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記1つまたは複数のフィルターラッパーは、1平方メートルあたり約65グラム~1平方メートルあたり約85グラムの間の坪量を有する、喫煙物品。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記1つまたは複数のフィルターラッパーは前記フィルターラッパーの縦方向において少なくとも約0.08Nの曲げ剛性を有する、喫煙物品。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記1つまたは複数のフィルターラッパーは前記フィルターラッパーの横方向において少なくとも約0.04Nの曲げ剛性を有する、喫煙物品。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記フィルターは前記フィルターの全長に沿って伸びる濾過材料を含む、喫煙物品。
【請求項10】
喫煙物品のためのフィルターであって、前記フィルターは:
前記フィルターの下流末端セグメントを定義する濾過材料のプラグ;
前記濾過材料の前記プラグを囲んでいる1つまたは複数のフィルターラッパー;
を含み、
前記下流末端セグメントにおける前記フィルターの硬さは少なくとも約90%であり、
前記濾過材料は前記フィルターの前記最も遠い下流末端に伸び;および前記1つまたは複数のフィルターラッパーは、1平方メートルあたり約50グラム~1平方メートルあたり約100グラムの間の坪量を有する、フィルター。
【請求項11】
請求項10に記載のフィルターであって、前記下流末端セグメントにおける前記フィルターの硬さは少なくとも約92%である、フィルター。
【請求項12】
請求項10または請求項11に記載のフィルターであって、前記下流末端セグメントにおける前記フィルターの硬さは約94%以下である、フィルター。
【請求項13】
請求項10~12のいずれか1項に記載のフィルターであって、前記フィルターの前記最も遠い下流末端の楕円率はフィルターの最も遠い下流末端の50%の変形後、25%未満である、フィルター。
【請求項14】
請求項10~13のいずれか1項に記載のフィルターであって、前記1つまたは複数のフィルターラッパーは、1平方メートルあたり約50グラム~1平方メートルあたり約100グラムの間の坪量を有する、フィルター。
【請求項15】
喫煙物品におけるフィルターの使用であって、前記フィルターは:
前記喫煙物品の下流末端セグメントを定義する濾過材料のプラグ;
前記濾過材料のプラグを囲んでいる前記1つまたは複数のフィルターラッパー;
を含み、
前記下流末端セグメントにおける前記フィルターの硬さは少なくとも約90%であり、
前記濾過材料は前記フィルターの前記最も遠い下流末端に伸び;および前記1つまたは複数のフィルターラッパーは、1平方メートルあたり約50グラム~1平方メートルあたり約100グラムの間の坪量を有する、使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は喫煙物品用のフィルターおよびフィルターを備えた喫煙物品に関連する。
【0002】
紙巻たばこなどの可燃性喫煙物品は通常、たばこロッドを形成する紙ラッパーに囲まれた細かく切られたたばこ(普通はカットフィラーの形態)を備える。紙巻たばこは、その一方の端に点火し、細かく切られたたばこロッドを燃焼することにより、消費者によって使用される。次に、消費者は紙巻たばこの反対側の端(口側の端またはフィルター端)で引き込むことによって主流煙を受ける。細かく切られたたばこは一種類のたばこでも二種類以上のたばこの混合でもよい。
【0003】
喫煙物品、特に紙巻たばこは、たばこロッドまたはその他のエアロゾル形成基体と端と端が接する関係で整列されたフィルターを一般に含む。典型的には、フィルターは、フィルターおよびたばこロッドの隣接部分を覆うチッピングペーパーによってたばこロッドまたは基体に接着される酢酸セルローストウのプラグを含む。主流煙の換気はチッピングペーパー内のフィルターに沿った位置付近にある一列または複数列の穿孔によって達成できる。
【0004】
韓国などの一定の市場における一部の消費者は、喫煙物品を吸うとともに、フィルターの口側の端を噛んで楽しむ。消費者は噛む行為の間、フィルターがいくらかの抵抗を提供することを一般に望む。しかし、噛む行為はフィルター形状を変形させ得るし、その結果として喫煙経験に影響を及ぼし得る。また、消費者は、特に堅くないフィルターがより低い品質であることに気付き得る。
【0005】
従って、改善された噛む経験などの改善された知覚経験を消費者に提供する喫煙物品のためのフィルターを提供することが望ましいだろう。
【0006】
本発明の第1の態様によれば:たばこロッド;喫煙物品の下流末端セグメントを定義する濾過材料のプラグを含むフィルターであって、プラグは1つまたは複数のフィルターラッパーによって囲まれているフィルター;およびたばこロッドおよびフィルターを接着するチッピング材料;を含む喫煙物品であって、下流末端セグメントにおける喫煙物品の硬さは少なくとも約90%である喫煙物品であり、濾過材料はフィルターの最も遠い下流末端に伸び、および1つまたは複数のフィルターラッパーは1平方メートルあたり約50グラム~1平方メートルあたり約100グラムの間の坪量を有する喫煙物品が提供される。
【0007】
本発明の発明者は、喫煙経験の間に消費者が喫煙物品フィルターの口側の端を噛んで楽しむことができるように、口側の端が少なくとも約90%の硬さを有しなければならないことを見いだした。これは、噛む経験をより楽しくするために、消費者に十分な抵抗を提供する。硬さが約90%未満である場合、口側の端は消費者にとってあまりに柔軟で、柔らかいと見なされる。加えて、フィルタープラグの濾過材料は、喫煙物品の最も遠い下流末端、口側の端に伸びる。すなわち、フィルターの口側の端は満たされ、および空洞または中空口側の端を形成しない。これは、消費者にさらなる抵抗を提供し得るし、これが噛む経験をさらに改善し得る。中空口側の端と対照的に、フィルターの口側の端は、噛まれる時に圧壊しないだろう。
【0008】
口側の端において少なくとも90%の硬さを有するフィルターを提供すること、および口側の端に伸びる濾過材料を提供することによって、消費者にとっての知覚経験全体が改善され得る。これはフィルター口側の端が消費者にとって楽しめる噛むための変形に対する十分な抵抗性を提供するためであり、および全体の品質がより高いと知覚され得る。
【0009】
本明細書において、用語「上流」および「下流」は、主流煙がフィルターを通して喫煙物品の点火する末端から吸い込まれる時の主流煙の方向に対する、フィルターまたは喫煙物品のエレメント間の相対的位置を記述するために使用される。主流煙は喫煙物品の長さに対して一般的に平行に、長軸方向に流れる。喫煙物品の横断する方向は長軸方向と直角を成す。
【0010】
本明細書の全体にわたって使用される用語「硬さ」は、変形するための抵抗を意味する。硬さは割合として一般に表現される。
図1は負荷Fをかける前の紙巻たばこ101および負荷Fをかけている間の同じ紙巻たばこ103を示す。負荷Fがかけられる前の紙巻たばこ101は、直径D
Sを有する。設定期間中に設定負荷をかけた後の(しかしまだ負荷がかけられている)紙巻たばこ103は、(減少した)直径D
dを有する。押し下げは、d = D
S - D
dである。
図1を参照して、硬さは:
によって示され、式中D
Sは本来の(押し下げられていない)紙巻たばこ直径であり、およびD
dは設定期間中に設定負荷をかけられた後の押し下げられた直径である。材料がより硬いほど、硬さは100%により近い。
【0011】
下に詳述したように、および一般に当業界で周知であるように、喫煙物品の一部(フィルターなど)の硬さを決定するために、喫煙物品は平面に平行に整列させられるべきであり、および試験されるそれぞれの喫煙物品の同じ部分は、設定期間中に設定負荷に供されるべきである。この試験は、公知のDD60A Densimeter装置(Heinr. Borgwaldt GmbH(ドイツ)によって製造・市販されている)を使用して行われ、それは紙巻たばこのための測定ヘッドおよび紙巻たばこレセプタクルが装着されている。
【0012】
負荷は2つの負荷をかける円柱状ロッドを使用してかけられ、それは一度に喫煙物品の全ての直径全体に伸びる。この機器のための標準試験法に従って、試験は、喫煙物品と円柱状ロッドを利用している負荷との間に20か所の接点が生じるように行われるはずである。いくつかの場合において、試験されるフィルターは、10本の喫煙物品のみが20か所の接点を形成するために必要であるように十分に長くてもよく(これらがロッドの間に伸びるのに十分長いので)、それぞれの喫煙物品は負荷をかけるロッド両方に接触する。その他の場合において、フィルターがこれを達成するにはあまりに短い場合、20本の喫煙物品は20か所の接点を形成するために使用されるはずであり、さらに後述するように、それぞれの喫煙物品は負荷をかけるロッドの1つのみに接触する。
【0013】
2つのさらなる固定された円柱状ロッドは、喫煙物品をサポートし、および負荷をかける円柱状ロッドのそれぞれによってかけられる負荷に対抗するために、喫煙物品の下に位置する。このような配置を下に詳述し、および
図4~6に示す。
【0014】
このような装置のための標準的な操作手順については、2kgの負荷全体を20秒間かけられる。20秒が経過した後で(および負荷がなおも喫煙物品にかけられている)、負荷をかける円柱状ロッドにおける押し下げを決定し、および次いで上の方程式から硬さを算出するために使用する。温度を摂氏22度±2度の領域で保持する。上記の試験は、DD60Aテストといわれる。DD60Aテストおよび対応する装置を
図4~6に下に詳述する。下に詳述したように、喫煙物品のフィルター部分の硬さは、喫煙物品が吸われていないよりはむしろ吸われる時に大きく異ならない。しかし、フィルターの硬さを測定する標準的な方法は、喫煙物品が吸われていない時である。
【0015】
本発明に従って、下流末端(口側の端)セグメントにおける喫煙物品の硬さは少なくとも約90%である。より好ましくは、下流末端セグメントにおける喫煙物品の硬さは少なくとも約92%である。これは、例えば噛む時に消費者にさらにより優れた抵抗を提供する。
【0016】
本発明に従った喫煙物品の硬さが、チッピング材料よりもむしろ1つまたは複数のフィルターラッパーによって主に提供されることは有益であり得る。これは、特に厚いチッピング材料の必要性を妨げるだろう。これは、換気帯域が直接にチッピング材料において形成されることを可能にし得る。また、これは、チッピング材料が製造の間に喫煙物品周辺で容易に湾曲されて、たばこロッドおよびフィルターを接着することを可能にし得る。
【0017】
従って、1つまたは複数のフィルターラッパーは、平方メートルあたり約50グラム(gm-2)を上回る坪量を有する。これは所望の硬さを提供し、一方で変形後に達成される楕円率を制限することが分かってきた。1つまたは複数のフィルターラッパーは約100gm-2未満の坪量を有する。このような値は硬さと楕円率との間の優れた釣合いを提供し、一方でまだフィルターラッパーが製造の間に扱うために相対的に真っすぐであることを可能にすることができる点に留意されたい。
【0018】
好ましくは、1つまたは複数のフィルターラッパーは約65 gm-2~約85 gm-2の間の坪量を有する。さらにより好ましくは、1つまたは複数のフィルターラッパーは約70 gm-2~約80 gm-2の間の坪量を有する。好ましい実施形態において、単一のフィルターラッパーが提供され、およびこの単一のフィルターラッパーは上で述べたような坪量を有する。あるいは、いくつかの実施形態において、複数のフィルターラッパーが提供されてもよく、および複数のラッパーの合わせた坪量は上で述べたような坪量でもよい。
【0019】
消費者が喫煙物品フィルターの口側の端を噛んで楽しむことができるように、消費者が噛む時にいくらかの(限られた)柔軟さであることが好ましい。従って、好ましくは、下流末端セグメントにおける喫煙物品の硬さは約94%以下である。
【0020】
本発明の発明者はまた、消費者が口側の端を噛んだ後に喫煙経験を楽しみ続けることができるように、口側の端が噛んだ後に可能な限り円に近くまで戻ることが好ましいことを見いだした。すなわち、好ましくは、口側の端は変形後(例えば、噛んだ後)、低楕円率を有する。
【0021】
本明細書の全体にわたって使用される用語「楕円率」は、完全な円からの逸脱の程度を意味する。楕円率は割合として一般に表現される。
図2は完全な円を示す。
図2において、両方の直径は円の直径に同等であるため、直径a=直径bである。
図3は楕円形を示す。
図3において、直径a≠直径bである。
図2および3を参照して、楕円率は:
によって示され、式中aは楕円形または円の最大の外径であり、およびbは楕円形または円の最小の外径である。楕円形または楕円の場合において、aは楕円の長軸であり、およびbは楕円の短軸である。完全な円においてa = bであるため、完全な円の楕円率は0%と同等である。
【0022】
本発明に従った喫煙物品の一部(フィルターなど)の楕円率を決定するために、口側の端は喫煙物品の長手方向に沿って見られる。例えば、喫煙物品は透明な台上に口側の端において配置されてもよく、その結果、喫煙物品の口側の端のイメージは台の下に位置する適切な撮像装置によって記録される。プロセスは同じデザインを有する合計10本の喫煙物品について繰り返され、および10回の楕円率測定の平均は喫煙物品のその特定のデザインについての楕円率として記録される。
【0023】
喫煙物品の喫煙をシミュレートするために、喫煙物品は、ISO 4387:2000に述べられるように、ISO条件下で(35mlの喫煙がそれぞれ2秒持続し、喫煙は60秒毎に1回生じる)、標準喫煙試験に供される。ISOテスト方法において、喫煙物品は、換気帯域を完全に開放して吸われる。喫煙前および後の両方に行われた変形試験後に楕円率を測定することが必要な場合、同じデザインを有する喫煙物品の2つの試料が使用されるべきである。すなわち、歪んでいない吸われていない喫煙物品が、喫煙前の変形試験に使用されるべきであり、および同じデザインを有する歪んでいない喫煙物品が、喫煙試験に供され、および喫煙後の変形試験に使用される。
【0024】
口側の端が変形後に低楕円率を有することが好ましい。また、より柔らかいフィルターラッパーを有する喫煙物品フィルターが、変形後に低楕円率を有する傾向があり得ることが分かっている。しかし、このようなフィルターラッパーは、消費者が楽しめる噛む経験のためにはあまりに柔らかすぎるかもしれない。従って、好ましくは、喫煙物品の最も遠い下流末端の楕円率は、喫煙物品の最も遠い下流末端の50%の変形後に、約25%未満である。これは少なくとも約90%の最小の硬さと組み合わせて、50%の変形後に、喫煙物品の口側の端が約25%の最大楕円率を有することを意味する。これは、喫煙経験が噛んだ後に楽しまれることを可能にし、およびまた、噛む経験それ自体が楽しまれるのに十分に硬い口側の端を提供する。
【0025】
その上、口側の端が、喫煙後でさえ、噛んだ後に可能な限り円に近くまで戻ることが好ましい。従って、好ましくは、喫煙物品の最も遠い下流末端の楕円率は、喫煙物品が(上記のように)喫煙試験に供された後に行われた、喫煙物品の最も遠い下流末端の50%の変形後、約25%未満である。
【0026】
好ましくは、チッピング材料はフィルターのまわりの位置に換気帯域を含む。換気帯域はチッピング材料を通る穿孔を含んでいてもよい。穿孔の数、レイアウト、位置およびサイズを含む換気の量は、噛む前および後に、換気の所望のレベルを提供するように選択されてもよい。
【0027】
好ましくは、穿孔は濾過材料のプラグを囲んでいるフィルターラッパーを通って伸びる。あるいは、フィルターラッパーは多孔性でもよい。チッピング材料は標準的な予め穿孔されたチッピング材料としうる。別の方法として、チッピング材料は製造プロセス中に、穿孔の望ましい数、サイズおよび位置に従い(例えば、レーザーを使用して)穿孔しうる。
【0028】
1つまたは複数のフィルターラッパーは、任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでいてもよい。適切な材料の例は、セルロースベースの材料、紙、ボール紙、レコン、セルロースベースのフィルムおよびこれらの組み合わせを含むが限定されない。1つまたは複数のフィルターラッパーは、製造業者またはブランドロゴ、商標、スローガンおよびその他の消費者情報およびしるしを印刷されても、浮き出し印刷されても、型押しされても、または別途装飾されてもよい。しかし好ましくは、1つまたは複数のフィルターラッパーは紙を含む。
【0029】
好ましくは、1つまたは複数のフィルターラッパーは、低多孔度を有する。好ましくは、1つまたは複数のフィルターラッパーは約1000Coresta単位より小さい、より好ましくは約500Coresta単位未満、およびさらにより好ましくは約100Corresta単位未満の多孔度を有する。多孔度は、100Coresta単位以下または20Coresta単位以下でもよい。加えて、または選択肢において、多孔度は約1Coresta単位を超えてもよい。このような低多孔度フィルターラッパーはフィルターの強度を改善するのに役立ち得るし、および喫煙物品の臨界荷重を増加させるのに役立ち得る。これはフィルターがチッピングペーパーおよび1つまたは複数のフィルターラッパーを通って伸びる穿孔を含む時に、特に有益であり得る。
【0030】
既に考察したように、本発明に従った喫煙物品の硬さが、チッピング材料よりもむしろ1つまたは複数のフィルターラッパーによって主に提供されることは有益であり得る。従って、好ましくは、1つまたは複数のフィルターラッパーはフィルターラッパーの縦方向において少なくとも約0.08Nの曲げ剛性を有する。1つまたは複数のフィルターラッパーはフィルターラッパーの縦方向において約0.2N未満の曲げ剛性を有してもよい。フィルターラッパーの縦方向は、喫煙物品の横方向に好ましくは対応する。
【0031】
好ましくは、1つまたは複数のフィルターラッパーはフィルターラッパーの横方向において少なくとも約0.04Nの曲げ剛性を有する。1つまたは複数のフィルターラッパーはフィルターラッパーの横方向において約0.1N未満の曲げ剛性を有してもよい。フィルターラッパーの横方向は、喫煙物品の長手方向に好ましくは対応する。
【0032】
本明細書において使用される用語「曲げ剛性」は、材料の平面に対して垂直にかけられる曲げ力に対する材料の抵抗をいう。曲げ剛性は、国際標準化機構(ISO)試験ISO 5628:2012によって決定され得る。
【0033】
1つ以上のフィルターラッパーが提供される場合、1つまたは複数のフィルターラッパーの所与の方向における総曲げ剛性は、フィルターラッパーのそれぞれの合わせた曲げ剛性である。
【0034】
喫煙物品の直径(チッピング材料およびフィルターラッパーとともに濾過材料のプラグの総直径であり、喫煙物品の縦軸に対して実質的に垂直な方向において測定される)は、任意の適切な値を有してもよい。しかし、それは、従来の喫煙物品と実質的に同じである直径に都合が良いかもしれない。
【0035】
任意の適切な喫煙物品直径は、選択されてもよい。しかし、好ましくは、直径は約7.0mm~約8.0mmの間、より好ましくは約7.8mm、さらにより好ましくは7.84mmである。直径は約7.0mmであってもよい。
【0036】
フィルターの長さ(濾過材料のプラグを含むフィルターの全長であり、喫煙物品の縦軸と実質的に平行する方向において測定される)は、任意の適切な値を有してもよい。しかし、それは、従来の喫煙物品と実質的に同じであるフィルターの長さに都合が良いかもしれない。長さは濾過材料のプラグを含むフィルターの全長を示す。すなわち、フィルターが濾過材料のプラグに加えて1つまたは複数のフィルターセグメントを含む場合、長さは全てのフィルターセグメントおよび濾過材料のプラグの全長である。フィルターが濾過材料のプラグのみを含む場合、長さは濾過材料のプラグのみの長さである。
【0037】
好ましくは、フィルターは約15mm~約40mmの間の長さを有する。さらにより好ましくは、フィルターは約18mm~約27mmの間の長さを有する。一つの実施形態において、フィルターは約27mmの長さを有する。もう一つの実施形態において、フィルターは約21mmの長さを有する。
【0038】
濾過材料は、任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでいてもよい。濾過材料のタイプは、喫煙の間のRTDの所望のレベルおよび変形後の硬さおよび楕円率の所望のレベルを提供するために選択されてもよい。適切な材料の例は、酢酸セルロース、セルロース、再生セルロース、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、ナイロン、ポリヒドロキシブチラート、デンプンなどの熱可塑性材料、不織布材料、長手方向に配向された繊維およびランダムに配向された繊維、紙、クレープ、PLA繊維およびこれらの組み合わせを含むが限定されない。一つ以上の材料を開放された細胞構造に形成されうる。フィルターの全てまたは部分は、活性炭素またはその他の収着剤を含んでいてもよい。フィルターは接着剤または可塑剤またはその組み合わせを含みうる。濾過材料は圧縮性でもよい。好ましい実施形態において、濾過材料は酢酸セルロースを含む。
【0039】
濾過材料はフィラメント(dpf)および合計デニール(td)あたり任意の適切なデニールを有してもよい。好ましくは、しかし、濾過材料は約5.0dpf~約12.0dpfの間、より好ましくは約6.0dpf~約10.0dpfの間のフィラメントあたりデニール(dpf)を有する。好ましくは、フィルターセグメントは約30,000未満、より好ましくは約25,000未満の合計デニールを有する。加えて、または代わりに、フィルターセグメントは約10,000を上回る合計デニールを有する。一つの望ましい実施形態で、フィルターセグメントの合計デニールが約15000の大直径の繊維を含む。フィルターセグメント内に存在する繊維数(合計デニール÷dpf)は約6,000未満としうるが、約5,000未満であることが好ましい。一つの好ましい実施形態において、フィルターセグメントのフィルター材料は、フィラメントあたり約5.0~約12.0デニールの間および約12000~約30000の間の合計デニールの繊維を含む。
【0040】
好ましくは、フィルターは風味剤を含む。風味剤は、喫煙物品および従って、そこに由来する煙の特徴と相互作用し、および修飾するのに適切であるべきである。例えば、風味剤は風味を与えて、喫煙の間に生産される主流煙の味覚を増強し得る。
【0041】
風味剤はフィルターの構成要素上へ直接提供されてもよい。あるいは、風味剤は、トリガー機構に反応して風味剤を放出するように構成されている風味剤送達部材の一部として、提供されてもよい。このようなトリガー機構は、フィルターに対する力、フィルターにおける温度における変化、化学的反応またはそれらの任意の組み合わせの適用を含んでいてもよい。
【0042】
風味剤が風味剤送達部材の部分として提供される場合、風味剤送達部材は、構造的材料が風味剤または複数風味剤を取り外し可能に封入する任意の適切な構造を有してもよい。例えば、いくつかの好ましい実施形態において、風味剤送達部材は、複数のドメインを定義するマトリックス構造を含み、風味剤は、例えば、喫煙物品に外力がかけられた時に、放出されるまでドメイン内に閉じ込められる。あるいは、風味剤送達部材はカプセルを含んでいてもよい。好ましくは、カプセルは外部シェルおよび風味剤を含む内部コアを含む。好ましくは、外部シェルは外力がかけられる前に封止されるが、外力がかけられる時に風味剤が放出されることを可能にするために脆く、または壊れやすい。カプセルは物理的な様々な形成物で形成されうるが、これには単一部分から成るカプセル、複数部分から成るカプセル、単一壁から成るカプセル、複数壁から成るカプセル、大型カプセル、および小型カプセルなどが含まれるが、これに限定されない。
【0043】
風味剤送達部材が風味剤を封入する複数のドメインを定義するマトリックス構造を含む場合、風味剤送達部材は、喫煙物品に外力がかけられた時に風味剤を徐々に放出し得る。あるいは、風味剤送達部材が、喫煙物品に外力がかけられた時に破裂する、または破裂して風味剤を放出させるように配置されるカプセルである場合(例えば、カプセルが外部シェルおよび内部コアを含む場合であるがこれに限定されない)、カプセルは任意の所望の破裂強度を有し得る。破裂強度は、(喫煙物品の外側からカプセルに作用する)カプセルが破裂する力である。破裂強度は圧縮曲線に対するカプセルの力におけるピークとしうる。
【0044】
適切な風味剤は、天然または合成のメントール、ハッカ、スペアミント、コーヒー、お茶、スパイス(シナモン、クローブおよびショウガなど)、ココア、バニラ、果実風味、チョコレート、ユーカリ、ゼラニウム、オイゲノール、リュウゼツラン、ビャクシン、アネトールおよびリナロオールを含む材料を含むが限定されない。
【0045】
チッピング材料は任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでいてもよい。適切な材料の例は、セルロースベースの材料、紙、ボール紙、レコン、セルロースベースのフィルムおよびこれらの組み合わせを含むが限定されない。チッピング材料は、製造業者またはブランドロゴ、商標、スローガンおよびその他の消費者情報およびしるしを印刷されても、浮き出し印刷されても、型押しされても、または別途装飾されてもよい。好ましくは、しかし、チッピング材料は紙を含む。チッピング材料の厚みは好ましくは約30μm~約70μmの間、より好ましくは約40μmである。
【0046】
好ましくは、フィルターはフィルターの全長に沿って伸びる濾過材料を含む。好ましくは、これは単一のセグメントフィルターの形態である。すなわち、好ましくは、フィルターにおける唯一のフィルターセグメントは濾過材料のプラグである。好ましくは、さらなるフィルターセグメントは濾過材料のプラグの上流または下流いずれにも提供されない。
【0047】
あるいは、フィルタープラグの濾過材料が喫煙物品の口側の端に伸びる限り、フィルターは、濾過材料のプラグの上流に1つまたは複数のさらなるフィルターエレメントを含んでいてもよい。従って、使用され得る模範的なフィルター構造は、モノフィルター、二重フィルター、三重フィルター、単一または多空洞フィルターおよびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
【0048】
フィルターが複数のフィルターセグメントを含むマルチコンポーネントフィルターを含む場合、1つまたは複数のフィルターラッパーは、1つ、いくつかまたは全てのフィルターセグメントを囲んでいてもよい。好ましくは、それぞれのフィルターセグメントは、それぞれのフィルターラッパーを含み、およびフィルター全体は、さらなるフィルターラッパーによって囲まれる。
【0049】
フィルターが複数のフィルターセグメントを含むマルチコンポーネントフィルターを含む場合、チッピング材料は、たばこロッドの隣接部分に加えて全てのフィルターセグメントを囲んでいてもよい。あるいは、チッピング材料は、たばこロッドの隣接部分に加えて、フィルターの一部のみを囲んでいてもよい。
【0050】
フィルターは、任意の適切な吸い込みに対する抵抗(RTD)を提供されてもよい。好ましくは、フィルターは約130mm H2O~約210mm H2Oの間のRTDを提供する。
【0051】
たばこロッドは、任意の適切な形態において、任意の適切なたばこ材料のタイプまたは複数タイプもしくはたばこ代用品を含んでいてもよい。
【0052】
好ましくは、たばこロッドは、火力乾燥したたばこ、バーレー種たばこ、メリーランド種たばこ、オリエンタル種たばこ、珍しいたばこ、特別品たばこまたはそれらの任意の組み合わせを含む。好ましくは、たばこは、たばこラミナ、ボリュームエクスパンデッドまたはパフトたばこなどの加工たばこ材料、カットロールドまたはカットパフトステムなどの加工たばこ茎、再生たばこ材料、それらの混合物および同様のものの形態で提供される。
【0053】
いくつかの好ましい実施形態において、たばこは、カットフィラーの形態で、すなわち、約2.5mm~約1.2mmの範囲またはちょうど約0.6mmの幅に切断した断片またはひもの形態である。好ましくは、ひもの長さは約6mm~約75mmの間の範囲である。
【0054】
好ましくは、たばこロッドは少なくとも約200mg/cm-3のたばこ包装密度を有する。より好ましくは、たばこロッドは少なくとも約220mg/cm-3のたばこ包装密度を有する。より好ましくは、たばこロッドは、少なくとも約240mg/cm-3のたばこ包装密度を有する。
【0055】
本発明の第2の態様によれば、喫煙物品のためのフィルターであって、フィルターは:フィルターの下流末端セグメントを定義する濾過材料のプラグ;濾過材料のプラグを囲んでいる1つまたは複数のフィルターラッパー;を含み、下流末端セグメントにおけるフィルターの硬さは少なくとも約90%であり、および濾過材料はフィルターの最も遠い下流末端に伸び、および1つまたは複数のフィルターラッパーは1平方メートルあたり約50グラム~1平方メートルあたり約100グラムの間の坪量を有するフィルターが提供される。
【0056】
口側の端において少なくとも90%の硬さを有するフィルターを提供すること、および口側の端に伸びる濾過材料を提供することによって、消費者にとっての知覚経験は、改善され得る。例えば、これは、フィルターの口側の端が、噛むことと同類のものが消費者にとって楽しめるものであるのに十分な変形に対する抵抗を提供するためである。
【0057】
好ましくは、下流末端セグメントにおけるフィルターの硬さは少なくとも約92%である。好ましくは、下流末端セグメントにおけるフィルターの硬さは約94%以下である。
【0058】
また、本発明の発明者は、消費者が口側の端を噛んだ後に喫煙経験を楽しみ続けることができるように、口側の端が噛んだ後に可能な限り円に近くまで戻ることが好ましいことを見いだした。すなわち、好ましくは、口側の端は、噛んだ後(すなわち、変形後)に低楕円率を有する。従って、好ましくは、フィルターの最も遠い下流末端の楕円率はフィルターの最も遠い下流末端の50%の変形後、25%未満である。
【0059】
本発明の第1の態様に関して考察したように、1つまたは複数のフィルターラッパーは、任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでいてもよい。
【0060】
好ましくは、1つまたは複数のフィルターラッパーは1平方メートルあたり約50グラム(gm-2)を上回る坪量を有する。好ましくは、1つまたは複数のフィルターラッパーは約100gm-2未満の坪量を有する。より好ましくは、1つまたは複数のフィルターラッパーは約65gm-2~約85gm-2の間の坪量を有する。さらにより好ましくは、1つまたは複数のフィルターラッパーは約70gm-2~約80gm-2の間の坪量を有する。好ましい実施形態において、単一のフィルターラッパーは提供され、およびこの単一のフィルターラッパーは上で述べたような坪量を有する。あるいは、いくつかの実施形態において、複数のフィルターラッパーは提供されてもよく、および複数のラッパーの合わせた坪量は上で述べたような坪量でもよい。
【0061】
好ましい実施形態において、1つまたは複数のフィルターラッパーはフィルターラッパーの縦方向において少なくとも約0.08Nの曲げ剛性を有する。1つまたは複数のフィルターラッパーはフィルターラッパーの縦方向において約0.2N未満の曲げ剛性を有してもよい。フィルターラッパーの縦方向は喫煙物品の横方向に好ましくは対応する。
【0062】
好ましい実施形態において、1つまたは複数のフィルターラッパーはフィルターラッパーの横方向において少なくとも約0.04Nの曲げ剛性を有する。1つまたは複数のフィルターラッパーはフィルターラッパーの横方向において約0.1N未満の曲げ剛性を有してもよい。フィルターラッパーの横方向は、喫煙物品の長手方向に好ましくは対応する。
【0063】
本発明の第1の態様に関して既に考察したように、1つまたは複数のフィルターラッパーの所与の方向における総曲げ剛性はフィルターラッパーのそれぞれの合わせた曲げ剛性である。
【0064】
フィルターの直径(フィルターラッパーとともに濾過材料のプラグの直径であり、フィルターの縦軸に対して実質的に垂直な方向において測定される)は、任意の適切な値を有してもよい。しかし、それは従来の喫煙物品と実質的に同じであるフィルター直径に都合が良いかもしれない。
【0065】
本発明の第1の態様に関して考察したように、濾過材料は任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでいてもよい。濾過材料は上で言及された範囲のいずれかなどの、任意の適切なフィラメントあたりのデニール(dpf)および合計デニール(td)を有してもよい。
【0066】
好ましくは、フィルターはフィルターの全長に沿って伸びる濾過材料を含む。好ましくは、これは単一のセグメントフィルターの形態である。すなわち、好ましくは、フィルターにおける唯一のフィルターセグメントは濾過材料のプラグである。好ましくは、さらなるフィルターセグメントは濾過材料のプラグの上流または下流のいずれにも提供されない。
【0067】
あるいは、フィルタープラグの濾過材料がフィルターの口側の端に伸びる限り、フィルターは、濾過材料のプラグの上流に1つまたは複数のさらなるフィルターエレメントを含んでいてもよい。
【0068】
本発明に従ったフィルターはフィルター付き紙巻たばこおよびたばこ材料が燃焼して煙を形成するその他の喫煙物品において、都合良く使用されてもよい。
【0069】
第3の態様によれば、本発明は喫煙物品における、フィルターの使用またはフィルターを使用する方法であって、フィルターは:喫煙物品の下流末端セグメントを定義する濾過材料のプラグ;濾過材料のプラグを囲んでいる1つまたは複数のフィルターラッパーを含み、下流末端セグメントにおけるフィルターの硬さは少なくとも約90%であり、および濾過材料はフィルターの最も遠い下流末端に伸び、および1つまたは複数のフィルターラッパーは、1平方メートルあたり約50グラム~1平方メートルあたり約100グラムの間の坪量を有するフィルターに向けられる。
【0070】
また、本発明の1つの態様に関して記述した特徴および利点は本発明のもう一つの態様に適用され得る。
【0071】
本発明は以下の添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【0073】
【
図2】完全な円を使用して楕円率の定義を図示する。
【0074】
【0075】
【
図4】第1の配置において、フィルターまたは喫煙物品の硬さを決定するために、装置の斜視図を図示する。
【0076】
【
図5】第1の配置において、
図4の装置の態様図を図示する。
【0077】
【
図6】第2の配置において、
図4の装置の態様図を図示する。
【0078】
【
図7】(喫煙物品内の)フィルター(吸われた、および吸われていない両方)の6つのタイプについての硬さ(%)を示すグラフである。
【0079】
【
図8】(喫煙物品内ではない)フィルターの6つのタイプについての硬さ(%)を示すグラフである。
【0080】
【
図9】吸われていないフィルターの3つのタイプについての楕円率(%)を示すグラフである。
【0081】
【
図10】吸われたフィルターの3つのタイプについての楕円率(%)を示すグラフである。
【0082】
上記のように、本発明の発明者は、消費者が喫煙経験の間に喫煙物品フィルターの口側の端を噛んで楽しむことができるように、口側の端が少なくとも約90%の硬さを有しなければならないことに注目した。
【0083】
種々のタイプの喫煙物品の硬さは公知のDD60A Densimeter(Heinr. Borgwaldt GmbH(ドイツ)によって製造・市販される)装置を使用して試験され、それは、上記のように、紙巻たばこのための測定ヘッドおよび紙巻たばこレセプタクルが装着されている。試料を公知のDD60A Densimeter装置(Heinr. Borgwaldt GmbH(ドイツ)によって製造・市販される)に推奨される下記の方法によって試験した。すなわち、喫煙物品の試料を平行した配列に保持し、および20秒間、2kgの負荷全体に供し、圧縮前および後の喫煙物品の直径を記録した。押し下げをそれぞれの喫煙物品の硬さ(%)を決定するのに使用した。
【0084】
喫煙物品フィルターの硬さを試験するための装置を
図4、5および6に示し、および測定された硬さの値を
図7および8に示す。
【0085】
図4はDD60A Densimeter装置などの喫煙物品のフィルターの硬さを決定するための装置4の斜視図である。装置は支持プレート30上に配置される2つの並列の負荷をかけるロッド24を含む。支持プレート30は2つの平行し、離れた壁12を含み、それぞれの壁12は10個の同程度に離れている凹部を有する。凹部は試験の間に喫煙物品10が互いに接触するのを防ぐように配置される。
【0086】
図4で分かるように、10本の同様にデザインされた喫煙物品10は平面に平行に整列させられ、および下に横たわる円柱状ロッド14上に置かれる。喫煙物品10は壁12において対応する凹部の間に伸びて、定位置に喫煙物品を保つ。下に横たわる円柱状ロッド14は、壁12と平行して伸びる。それぞれの喫煙物品10は2か所の点にて下に横たわるロッド14に接触し、試験される喫煙物品と下に横たわるロッド14との間に合計20か所の接点を作る。
【0087】
喫煙物品のフィルターの硬さを試験するために、喫煙物品は試験されるフィルターの部分が下に横たわるロッド14と接触するように配置されるべきである。フィルターがあまりに短く、および試験されるフィルターの部分が両方のロッドに接触しない、または試験されるフィルターの部分の末端に非常に近いロッドに接触する場合、
図5に示したものなどの、背合せ配置で20本の紙巻たばこを使用することによって、これが達成され得ることを認識するだろう。
【0088】
示したように、DD60Aテストの概念は、下に横たわる円柱状ロッドが20か所の接点にて試験される試料材料に接触するということである。フィルターが下に横たわるロッド全体に伸びるのに十分に長い場合、次いで20か所の接点は10本の試料を提供され得る(
図4に示したように)。フィルターが十分に長くない場合、
図5に示したように、20か所の接点は20本の試料で提供され得る。
【0089】
図5で分かるように、たばこロッドの部分は、それぞれの喫煙物品10から除去され、それぞれの喫煙物品10のフィルター部分は、それぞれの円柱状ロッド14上で留まる。存在する場合において、口側の端セグメントの硬さは試験されており、および従って、それはロッド14上に留まるフィルターのこの部分であり、および口側の端セグメントはロッド14上におおよそ中央に置かれる。必要に応じて、円柱状ロッド14から離れて伸びる喫煙物品の先端は、下に横たわる支持手段によってサポートされて、喫煙物品の回転を防ぎ得る。
【0090】
装置を、2つの負荷をかける円柱状ロッド24が喫煙物品10より上に上げられ、およびそれからの接触を断つ第1の配置において
図5に示してある。喫煙物品の硬さを試験するために、負荷をかける円柱状ロッド24は、
図6に示したように、第2の配置に下げられて、喫煙物品10と接触することとなる。喫煙物品10と接触する時に、負荷をかけるロッド24は20秒間、喫煙物品10の20か所の接点にわたって2kgの負荷全体を与える。20秒が経過した後で(および負荷がまだ喫煙物品にかけられて)、喫煙物品全体の負荷をかける円柱状ロッド24における押し下げが決定され、および次いで、硬さを算出するために使用される。
【0091】
図7は、吸われた、および吸われていない両方の喫煙物品フィルターの6つのタイプについての硬さ(%)を示すグラフである。
図7において、それぞれのフィルターは喫煙物品に組み込まれ、および上記の、および
図4~6によって図示したDD60Aテストに供された。
【0092】
(上記の方法および装置を使用して)試験された喫煙物品フィルターの6つのタイプは、以下の通りであった:
フィルタータイプA:約26gm
-2のフィルターラッパーの坪量および21mmのフィルターの長さを有する紙巻たばこフィルターおよび約26gm
-2のフィルターラッパーの坪量および27mmのフィルターの長さを有する紙巻たばこフィルター。両方の場合において、喫煙物品直径は7.84mmであり、フィルターラッパーの厚さは40μmであり、およびチッピング材料の厚さは40μmである。データのこれらの設定の両方を
図7において白いバーで、
図7の左側において21mmのフィルター、
図7の右側において27mmのフィルターを示す。
【0093】
フィルタータイプB:約78gm
-2のフィルターラッパーの坪量および21mmのフィルターの長さを有する本発明に従ったフィルターおよび約78gm
-2のフィルターラッパーの坪量および27mmのフィルターの長さを有する本発明に従ったフィルター。両方の場合において、喫煙物品直径は7.84mmであり、フィルターラッパーの厚さは100μmであり、およびチッピング材料の厚さは40μmである。データのこれらの設定の両方を
図7において明るい灰色のバーで、
図7の左側において21mmのフィルター、
図7の右側において27mmのフィルターを示す。
【0094】
フィルタータイプC:約110gm
-2のフィルターラッパーの坪量および21mmのフィルターの長さを有する紙巻たばこフィルターおよび約110gm
-2のフィルターラッパーの坪量および27mmのフィルターの長さを有する紙巻たばこフィルター。両方の場合において、喫煙物品直径は7.84mmであり、フィルターラッパーの厚さは140μmであり、およびチッピング材料は40μmである。データのこれらの設定の両方を
図7においてダークグレイのバーで、
図7の左側において21mmのフィルター、
図7の右側において27mmのフィルターを示す。
【0095】
図7から分かるように、21mmのフィルターと27mmのフィルターとの間の硬さにほとんど相違がない。加えて、
図7から分かるように、吸われたフィルターと吸われていないフィルターとの間の硬さにほとんど相違がない。
【0096】
しかし、
図7から分かるように、喫煙物品フィルターの硬さはフィルターラッパーの坪量が増大するにつれて増大する傾向がある。26gm
-2の坪量フィルターと78gm
-2の坪量フィルターとの間の硬さにおける平均増大は、6.50%であることが見いだされ、それは坪量におけるgm
-2増大あたり0.125%の増大を表す。しかし、78gm
-2の坪量フィルターと110gm
-2の坪量フィルターとの間の硬さにおける平均増大は1.91%であることが見いだされ、それは坪量におけるgm
-2増大あたり0.060%のみの増大を表す。
【0097】
従って、坪量と硬さの間の関係は線形でなく、および硬さはより低い坪量レベルにてより相対的に増加する傾向がある。従って、発明者は、約78gm-2の坪量を有するフィルターラッパーの使用が硬さを十分に増大させ、その一方で、非常に硬いフィルターラッパーの必要性を回避し、それは製造をより困難にし得ることを認識した。
【0098】
また、種々のタイプのフィルターロッド(喫煙物品に組み込まれない時)の硬さを上記のように紙巻たばこのための測定ヘッドおよび紙巻たばこレセプタクルが装着されているDD60A Densimeter(Heinr. Borgwaldt GmbH(ドイツ)によって製造・市販される)を使用して、および上記のDD60Aテスト方法に続いて試験した。
【0099】
図8は、喫煙物品フィルターの6つのタイプについて硬さ(%)を示すグラフである。
図8において、それぞれのフィルターは喫煙物品に組み込まれなかった。(上記の装置および方法論を使用して)試験した喫煙物品フィルターの6つのタイプは、
図7においてと同じであり、つまり:
フィルタータイプA:約26gm
-2のフィルターラッパーの坪量および21mm/27mmのフィルターの長さを有するフィルター。両方の場合において、フィルターラッパーの厚さは、40μmである。データのこれらの設定の両方を
図8において白いバーで、左側において21mmのフィルター、右側において27mmのフィルターを示す。
【0100】
フィルタータイプB:約78gm
-2のフィルターラッパーの坪量および21mm/27mmのフィルターの長さを有する本発明に従ったフィルター。両方の場合において、フィルターラッパーの厚さは、100μmである。データのこれらの設定の両方を
図8において明るい灰色のバーで、左辺側において21mmのフィルター、右側において27mmのフィルターを示す。
【0101】
フィルタータイプC:約110gm
-2のフィルターラッパーの坪量および21mm/27mmのフィルターの長さを有するフィルター。両方の場合において、フィルターラッパーの厚さは、140μmである。データのこれらの設定の両方を
図8においてダークグレイのバーで、左側において21mmのフィルター、右側において27mmのフィルターを示す。
【0102】
ちょうど
図7におけるように、
図8において、喫煙物品フィルターの硬さはフィルターラッパーの坪量が増大するにつれて増大する傾向があるが、坪量と硬さとの間の関係は線形でない。従って、発明者は、約78gm
-2の坪量を有するフィルターラッパーの使用が、硬さを十分に増大させ、その一方で、非常に硬いフィルターラッパーの必要性を回避し、それは製造をより困難にし得ることを認識した。
【0103】
上記のように、本発明の発明者は、消費者が喫煙物品フィルターの口側の端を噛んだ後に喫煙経験を楽しむことができるように、口側の端が、喫煙前および後の両方に、50%の変形後、約25%未満の楕円率を有することが好ましいことを考慮した。
【0104】
種々のタイプの喫煙物品の楕円率を上記の方法を使用して試験した。すなわち、喫煙物品を変形に供し、および次いで、喫煙物品の口側の端を透明な台を使用して記録した。プロセスを10本の喫煙物品で繰り返し、および平均した。
【0105】
図9および10は、吸われた、および吸われていない両方の喫煙物品フィルターの3つのタイプについて楕円率(%)を示すグラフである。
【0106】
図9および10を参照して、「1/3の圧縮」は、喫煙物品口側の端がその本来の直径の66.67%まで変形し(すなわち1/3まで圧縮され)、および次いで解放されたことを意味し、「1/2の圧縮」は、喫煙物品口側の端がその本来の直径の50%まで変形し(すなわち1/2まで圧縮され)、次いで解放されたことを意味し、および「2/3の圧縮」は、喫煙物品口側の端がその本来の直径の33.33%まで変形し(すなわち2/3まで圧縮され)、次いで解放されたことを意味する。
【0107】
(上記の装置を使用して)試験される喫煙物品フィルターの3つのタイプは、以下の通りであった:
フィルタータイプA:約26gm
-2のフィルターラッパーの坪量、27mmのフィルターの長さ、7.84mmの喫煙物品直径、40μmのフィルターラッパーの厚さおよび40μmのチッピング材料の厚さを有する紙巻たばこフィルター。データのこれらの設定の両方を黒い線で、
図9において吸われていないフィルター、
図10において吸われたフィルターを示す。
【0108】
フィルタータイプB:約78gm
-2のフィルターラッパーの坪量、27mmのフィルターの長さ、7.84mmの喫煙物品直径、100μmのフィルターラッパーの厚さおよび40μmのチッピング材料の厚さを有する本発明に従ったフィルター。データのこれらの設定の両方をダークグレイの線で、
図9において吸われていないフィルター、
図10において吸われたフィルターを示す。
【0109】
フィルタータイプC:約110gm
-2のフィルターラッパーの坪量、27mmのフィルターの長さ、7.84mmの喫煙物品直径、140μmのフィルターラッパーの厚さおよび40μmのチッピング材料の厚さを有する紙巻たばこフィルター。データのこれらの設定の両方を明るい灰色の線で、
図9において吸われていないフィルター、
図10において吸われたフィルターを示す。
【0110】
図9および10から分かるように、喫煙物品の楕円率はフィルターラッパーの坪量が増大するにつれて、圧縮後に増大する傾向がある。しかし、ちょうど硬さと同様に、関係は線形であるように見えない。
【0111】
口側の端は、変形後に完全な円(0%の楕円率)に戻ることが好ましいだろう。これに最も近いものはフィルタータイプA紙巻たばこフィルターであり(フィルターラッパーの坪量が約26gm
-2である場合)、それは全体的に
図9および10において最も低い楕円率の値を有する。しかし、
図7および8から、このようなフィルターラッパーが高い硬さの値を有しないこと、および従って、消費者にとって楽しめる噛む経験のために十分な変形に対する抵抗を提供しないことが分かる。発明者は、約78gm
-2の坪量を有するフィルターラッパーの使用が硬さを十分に増大させ、その一方で、噛んだ後に楕円率の増大を制限するということ認識した。
【0112】
従って、本発明の本実施形態に従った喫煙物品およびフィルターは、噛む経験が楽しめるように増大した硬さを提供するが、噛んだ後でさえ、喫煙経験が楽しめるように噛んだ後に減少した楕円率を提供する。これは、楽しめる噛むことと喫煙経験との間の優れた釣合いを提供する。
【手続補正書】
【提出日】2023-02-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙物品であって:
たばこロッド;
前記喫煙物品の下流末端セグメントを定義する濾過材料のプラグを含むフィルターであって、前記プラグは1つまたは複数のフィルターラッパーによって囲まれているフィルター;および
前記たばこロッドおよび前記フィルターを接着するチッピング材料;
を含み、
前記濾過材料は前記フィルターの最も遠い下流末端に伸び;および前記1つまたは複数のフィルターラッパーは、1平方メートルあたり約100グラム未満の坪量を有し、前記喫煙物品の前記最も遠い下流末端の楕円率は、前記喫煙物品の前記最も遠い下流末端の50%の変形後、約25%未満であり、
前記負荷は、平行する2本の下側ロッド上に、温度が摂氏20から24度である10本又は20本の喫煙物品を位置させ、これにより、前記下側ロッドと前記喫煙物品との間の下側接点の数が20であり、前記喫煙物品上に平行する2本の上側ロッドを位置させ、これにより、前記上側ロッドと前記喫煙物品との間の上側接点の数が20であり、前記上側接点の位置が、それぞれ、前記下側接点の位置に対応している、配置において、前記上側ロッドから前記上側接点に2kgの負荷を20秒間与えることによって実現され、
前記フィルターは更に、壊れやすい風味剤カプセルを含む、喫煙物品。
【請求項2】
請求項1に記載の喫煙物品であって、前記下流末端セグメントにおける前記喫煙物品の硬さは少なくとも約90%であり、前記硬さは、負荷をかける前の前記下流末端セグメントの直径に対する負荷をかけた後の前記下流末端セグメントの直径の割合である、喫煙物品。
【請求項3】
請求項2に記載の喫煙物品であって、前記下流末端セグメントにおける前記喫煙物品の硬さは約94%以下である、喫煙物品。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記喫煙物品の前記最も遠い下流末端の楕円率は、前記喫煙物品が喫煙試験に供された後で行われる、前記喫煙物品の前記最も遠い下流末端の50%の変形後、約25%未満である、喫煙物品。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記1つまたは複数のフィルターラッパーは、1平方メートルあたり約50グラム~1平方メートルあたり約100グラムの間の坪量を有する、喫煙物品。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記1つまたは複数のフィルターラッパーは前記フィルターラッパーの縦方向において少なくとも約0.08Nの曲げ剛性を有する、喫煙物品。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記1つまたは複数のフィルターラッパーは前記フィルターラッパーの横方向において少なくとも約0.04Nの曲げ剛性を有する、喫煙物品。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記フィルターは前記フィルターの全長に沿って伸びる濾過材料を含む、喫煙物品。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記濾過材料は約5.0dpf~約12.0dpfの間のフィラメントあたりデニールを有する、喫煙物品。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、フィルターは約130mm H2O~約210mm H2Oの間の吸い込みに対する抵抗を提供する、喫煙物品。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記フィルターは接着剤または可塑剤を含む、喫煙物品。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記チッピング材料は前記フィルターのまわりの位置に換気帯域を含む、喫煙物品。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記チッピング材料は約30μm及び約70μmの間の厚さを有する、喫煙物品。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記1つまたは複数のフィルターラッパーは、約100Coresta単位より小さい多孔度を有する、喫煙物品。
【請求項15】
喫煙物品のためのフィルターであって、前記フィルターは:
前記フィルターの下流末端セグメントを定義する濾過材料のプラグ;
前記濾過材料の前記プラグを囲んでいる1つまたは複数のフィルターラッパー;
を含み、
前記濾過材料は前記フィルターの最も遠い下流末端に伸び;および前記1つまたは複数のフィルターラッパーは、1平方メートルあたり約100グラム未満の坪量を有し、前記喫煙物品の前記最も遠い下流末端の楕円率は、前記喫煙物品の前記最も遠い下流末端の50%の変形後、約25%未満であり、
前記負荷は、平行する2本の下側ロッド上に、温度が摂氏20から24度である10本又は20本の喫煙物品を位置させ、これにより、前記下側ロッドと前記喫煙物品との間の下側接点の数が20であり、前記喫煙物品上に平行する2本の上側ロッドを位置させ、これにより、前記上側ロッドと前記喫煙物品との間の上側接点の数が20であり、前記上側接点の位置が、それぞれ、前記下側接点の位置に対応している、配置において、前記上側ロッドから前記上側接点に2kgの負荷を20秒間与えることによって実現され、
前記フィルターは更に、壊れやすい風味剤カプセルを含む、フィルター。
【請求項16】
請求項15に記載のフィルターであって、前記下流末端セグメントにおける前記フィルターの硬さは少なくとも約90%であり、前記硬さは、負荷をかける前の前記下流末端セグメントの直径に対する負荷をかけた後の前記下流末端セグメントの直径の割合である、フィルター。
【請求項17】
請求項15または請求項16に記載のフィルターであって、前記下流末端セグメントにおける前記フィルターの硬さは約94%以下である、フィルター。
【請求項18】
請求項15~17のいずれか1項に記載のフィルターであって、前記喫煙物品の前記最も遠い下流末端の楕円率は、前記喫煙物品が喫煙試験に供された後で行われる、フィルターの最も遠い下流末端の50%の変形後、25%未満である、フィルター。
【請求項19】
請求項15~18のいずれか1項に記載のフィルターであって、前記1つまたは複数のフィルターラッパーは、1平方メートルあたり約50グラム~1平方メートルあたり約100グラムの間の坪量を有する、フィルター。
【請求項20】
請求項15~19のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、前記1つまたは複数のフィルターラッパーは、約100Coresta単位より小さい多孔度を有する、フィルター。
【請求項21】
喫煙物品におけるフィルターの使用であって、前記フィルターは:
前記喫煙物品の下流末端セグメントを定義する濾過材料のプラグ;
前記濾過材料のプラグを囲んでいる1つまたは複数のフィルターラッパー;
を含み、
前記濾過材料は前記フィルターの最も遠い下流末端に伸び;および前記1つまたは複数のフィルターラッパーは、1平方メートルあたり約100グラム未満の坪量を有し、前記喫煙物品の前記最も遠い下流末端の楕円率は、前記喫煙物品の前記最も遠い下流末端の50%の変形後、約25%未満であり、
前記負荷は、平行する2本の下側ロッド上に、温度が摂氏20から24度である10本の喫煙物品を位置させ、これにより、前記下側ロッドと前記喫煙物品との間の下側接点の数が20であり、前記喫煙物品上に平行する2本の上側ロッドを位置させ、これにより、前記上側ロッドと前記喫煙物品との間の上側接点の数が20であり、前記上側接点の位置が、それぞれ、前記下側接点の位置に対応している、配置において、前記上側ロッドから前記上側接点に2kgの負荷を20秒間与えることによって実現され、
前記フィルターは更に、壊れやすい風味剤カプセルを含む、使用。