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特開2023-53118流体を取扱い、目に流体を送出するための方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023053118
(43)【公開日】2023-04-12
(54)【発明の名称】流体を取扱い、目に流体を送出するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 11/00 20060101AFI20230404BHJP
【FI】
A61M11/00 K
【審査請求】有
【請求項の数】48
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018546
(22)【出願日】2023-02-09
(62)【分割の表示】P 2019568010の分割
【原出願日】2018-06-11
(31)【優先権主張番号】62/517,914
(32)【優先日】2017-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514266389
【氏名又は名称】アイノビア,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100165995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 寿人
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ニューウェル
(72)【発明者】
【氏名】ルーク クローソン
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス ルイス
(72)【発明者】
【氏名】マイケル レイ
(57)【要約】
【課題】流体を取扱い、目に流体を送出するための方法および装置を提供すること。
【解決手段】該装置は、複数の開口部を伴う振動素子を有し、流体は振動させられた時点でこれらの複数の開口部を通って駆出される。エンクロージャが、流体の単回適用量を保持するチャンバを画定する。エンクロージャは、エンクロージャの弾力性構造により全体的または部分的に発生させられたばね荷重を用いて振動素子に対して付勢され得る。チャンバは単回適用の後、実質的に空であり得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目に一定量の流体を送出するための装置において:
ハウジングと;
前記ハウジング内に位置する流体エジェクタであって、複数の開口部を伴う振動素子を有し、該振動素子が流体側と送出側とを有し、前記複数の開口部が前記流体側から前記送出側まで延在している、前記振動素子が振動させられた時点で前記複数の開口部を通って前記流体側から前記送出側まで流体を駆出する流体エジェクタと;
前記振動素子の前記流体側に隣接して位置付けされ、前記振動素子と共にチャンバを形成するエンクロージャと;
前記チャンバに対して流動的に結合された出口を有するポンプであって、液体コンテナから可変容積型キャビティに個別的な用量の液体を引き出し、前記キャビティから前記チャンバに特定の圧力で前記個別的な用量を駆出させるように構成されているポンプと;
を含み、
前記エンクロージャが、前記振動素子の前記流体側に隣接して位置付けされた唇状部を有する壁を含み、前記唇状部は前記複数の開口部の周囲に延在し、前記エンクロージャと前記振動素子が共に、送出されるべき前記個別的な用量を保持するチャンバを画定しており、
前記ポンプは、前記可変容積型キャビティのサイズを変えるように互いに移動可能に結合された第1の部分と第2の部分を有し、
前記第1の部分及び前記第2の部分は、保管位置、部分的行程位置、及び完全順方向行程位置の間を往復運動するように構成されており、
前記第1の部分及び前記第2の部分が前記保管位置から前記部分的行程位置に向けて移動すると、前記第1の部分は前記第2の部分から離れて移動し、前記個別的な用量を引き込むように前記キャビティのサイズが増大し、
前記第1の部分及び前記第2の部分が完全順方向行程位置にある場合は、前記第1の部分は前記第2の部分は、互いから最大変位であり、前記キャビティは最大のサイズであり、前記チャンバへの前記管腔と整列されており、
前記第1の部分及び前記第2の部分が前記完全順方向行程位置から前記保管位置に向けて移動すると、前記第1の部分及び前記第2の部分は互いに向かって移動し、前記個別的な用量を駆出するように前記キャビティのサイズが減少する、装置。
【請求項2】
前記ポンプに対して作動的に結合された第1のアクチュエータであって、前記第1のアクチュエータの起動が前記ポンプを活動化して、前記チャンバに前記個別的な用量を送出させる、第1のアクチュエータをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記振動素子に作動的に結合された第2のアクチュエータをさらに含み、前記第2のアクチュエータの起動が、前記振動素子を振動させ、前記複数の開口部を通って前記個別的な用量を駆出させる、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記エンクロージャにより画定された前記チャンバが10~14マイクロリットルの最大流体量を保持するように構成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記唇状部が、前記振動素子の前記流体側から150ミクロン未満だけ離隔されている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記唇状部が、中心軸に沿って見た場合におおよそ少なくとも270度の角度にわたり、250ミクロン未満だけ前記振動素子の前記流体側から離隔されている、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記振動素子に結合された圧電素子をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記振動素子が、前記唇状部と前記振動素子の間の平均分離距離よりも小さい最大振幅を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記振動素子が、100~180ミクロンという前記流体側から前記送出側まで測定した厚みを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記唇状部は、中心軸に沿って見た場合に前記複数の開口部のおおよそ少なくとも270度にわたり前記振動素子と接触し、前記エンクロージャ内に前記流体を保持する、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記唇状部が、前記振動素子に対する直接の取付具を全く有していない、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記唇状部が、ショア60a未満のデュロメータを有する弾力性材料でできている、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記唇状部が前記振動素子の中心軸の前記方向で前記振動素子に対して偏向されている、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記唇状部が、前記振動素子の中心軸の前記方向で測定された3gram-f以下の力を前記振動素子上に加える、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記唇状部および前記振動素子が互いに隣接して、前記複数の開口部を取巻く閉ループに沿って流体が間を通過するのを防いでいる、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記唇状部が、前記振動素子の中心軸に沿って見た場合に前記複数の開口部のおおよそ少なくとも270度にわたり少なくとも125ミクロンの分離距離だけ前記振動素子から離隔されている、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記エンクロージャは、前記唇状部と前記振動素子の間および前記複数の開口部のうちの少なくともいくつかを通るもの以外には、前記開口部を通って前記流体が駆出される時に前記エンクロージャ内に空気を通気させるための通気開口部を含まない、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記流体コンテナが、前記エンクロージャの前記チャンバに対して流動的に結合され、前記エンクロージャの前記容積の少なくとも150倍である流体担持能力を有し、
前記ポンプが、1つの用量サイズのみを送出する、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記振動素子が前記唇状部の前記表面に隣接して位置付けされた取囲まれた境界を画定し、前記取囲まれた境界はこの取囲まれた境界と境を接する取囲まれた補給部域を画定し、前記振動素子内の前記開口部が、前記振動素子の送出部域を包含しこれを画定している、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記エンクロージャが側壁と流体を受入れる主入口とを有し、前記エンクロージャは同様に前記チャンバ内に流体が入るときに通る第1の入口および第2の入口を有しており、前記第1の入口および前記第2の入口は前記チャンバに通じており、両方共、前記複数の開口部に向けられる前に流体を前記エンクロージャの側壁に向けるために配向されている、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
前記第1の入口および前記第2の入口は、流体の少なくとも90%を前記エンクロージャに向け、流体の10%未満が、前記エンクロージャに向けられる前に前記振動素子に向けられる、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
管腔を有する管;
をさらに含み、
前記エンクロージャが、前記管内の前記管腔に対し流動的に結合された主入口を有し、前記主入口は、分流チャンバを形成する前記エンクロージャの内壁に前記流体を向けるように配向されており、前記分流チャンバは、前記チャンバに導く少なくとも2つの別個の入口を有し、前記チャンバへの各入口が前記流体を前記エンクロージャの側壁に向けている、請求項1に記載の装置。
【請求項23】
管腔を有する管をさらに含み、
前記エンクロージャが、前記管内の前記管腔に対し流動的に結合された主入口を有し、
前記主入口は、分流チャンバを形成する前記エンクロージャの内壁に前記流体を向けるように配向されており、前記分流チャンバは、前記チャンバに導く第1の入口及び第2の入口を有し、前記第1の入口及び前記第2の入口が前記流体を前記エンクロージャの側壁に向けており、
前記分流チャンバが、前記チャンバに導く第3の入口及び第4の入口を有し、前記第3の入口及び前記第4の入口が前記流体を前記エンクロージャの側壁に向けており、
前記第3の入口及び前記第4の入口は、前記第1の入口及び前記第2の入口に対して対称に形成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項24】
前記振動素子が、前記複数の開口部によって発出される前記噴霧パターンの中央配向によって画定される中心軸を有し;
前記エンクロージャが、前記流れを前記中心軸から30度以内の方向に導く主入口を有し、前記エンクロージャが側壁および前記流体を受入れるため前記主入口に流動的に結合された分流チャンバを有し、前記分流チャンバが、前記主入口からの前記流体流を前記中心軸から60~90度配向された少なくとも第1の入口および第2の入口へと向け直し分流する形状を有しており、前記第1の入口および前記第2の入口は、前記流体が前記複数の開口部に向けられる前に前記エンクロージャの前記側壁に向けられる、請求項1に記載の装置。
【請求項25】
2マイクロリットル未満の容積をもつ管腔を有する管と;
前記管腔を通る流体流を許容する開放位置および前記管腔を通る流体流を防ぐ閉鎖位置を有するバルブと;
をさらに含み、
前記エンクロージャが、前記管内の前記管腔に対して流動的に結合された主入口を有する、
請求項1に記載の装置。
【請求項26】
前記ポンプの前記第1の部分が、主本体と、第1の延長部分を有し、前記ポンプの前記第2の部分が、主本体と、第2の延長部分を有し、前記第1の延長部分が、前記第2の延長部分に向かって延在し、前記第2の延長部分は前記第1の延長部分とインタロックし、前記第1の部分が前記サイクルを通して前記第2の部分を駆動している、請求項1に記載の装置。
【請求項27】
前記第1の部分に対し作動的に結合された第1のアクチュエータをさらに含み、前記アクチュエータが前記順方向行程を通して前記第1の部分を駆動し同様に前記順方向行程の間ポンプ戻しばねに負荷を与え、負荷されたポンプばねは、前記第1のポンプ部分および前記第2のポンプ部分を前記順方向行程位置から前記保管位置まで戻るように移動させる、請求項1に記載の装置。
【請求項28】
流体が、前記第1の部分の前記順方向行程中、前記第1および第2の部分の間に形成された可変容積型キャビティ内に引き込まれる、請求項1に記載の装置。
【請求項29】
流体が前記順方向行程中可変容積型キャビティ内に引き込まれ、前記可変容積型キャビティが前記第1の部分と前記第2の部分の間に形成され、前記第1および第2の部分が互いに向かっておよび互いに離れるように移動するにつれて前記可変容積型キャビティのサイズが変化する、請求項1に記載の装置。
【請求項30】
前記ポンプの可変容積型キャビティが、使用中に、前記エンクロージャに対し送出される7~12マイクロリットルの量を保持する、請求項1に記載の装置。
【請求項31】
前記チャンバ対し流動的に結合された管腔を有する管と;
前記管腔を通る流体流を許容するために開放され、前記管腔を通る流体流を遮断するために閉鎖されるバルブであって、合計下流側容積は、少なくとも前記バルブの下流側のチャンバ管および前記管腔を含む合計容積によって画定され、前記チャンバに送出される前記流体量は、前記合計下流側容積の40%~70%であり得るバルブと;
をさらに含む請求項1に記載の装置。
【請求項32】
前記ポンプに結合された空気補充チャンバをさらに含み、前記ポンプが、各サイクル中、前記空気補充チャンバから前記流体コンテナ内へと空気を強制する、請求項1に記載の装置。
【請求項33】
前記ポンプに結合されている空気補充チャンバをさらに含み、
前記ポンプが、前記第1の部分の前記順方向行程中前記空気補充チャンバ内に空気を引き込み、前記保管位置に戻る前記第1の部分の戻り行程中前記流体コンテナ内に空気を強制する、請求項1に記載の装置。
【請求項34】
前記ハウジングに組付けられた制御システムをさらに含み、前記制御システムが第1のアクチュエータに結合され、前記振動素子を制御するため前記振動素子に作動的に結合されている、請求項1に記載の装置。
【請求項35】
前記ハウジングが第1のハウジング部分と第2のハウジング部分を含み、前記第1のハウジング部分が前記第2のハウジング部分に対し取外し可能な形で結合され;前記制御システムが前記第1のハウジング部分に組付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項36】
前記唇状部は、間の摩擦を削減するため前記振動素子に隣接するPTFEコーティングを有し、前記コーティングは前記振動素子の中心軸に沿って見た場合に前記唇状部のおおよそ少なくとも270度にわたり延在している、請求項1に記載の装置。
【請求項37】
前記振動素子は、間の摩擦を削減するため前記唇状部に隣接するPTFEコーティングを有し、前記コーティングは、前記振動素子の中心軸に沿って見た場合におおよそ少なくとも270度にわたり延在している、請求項1に記載の装置。
【請求項38】
前記エンクロージャの内側表面が、流体と接する前記内側表面の少なくとも70%にわたり疎水性である、請求項1に記載の装置。
【請求項39】
前記チャンバを露呈するために壁を貫通して延在する前記チャンバを通気するための壁開口部をさらに含み、前記壁開口部の半径方向寸法は、前記唇状部の相当円周の10%以下である、請求項1に記載の装置。
【請求項40】
前記壁開口部が前記唇状部内で間隙を形成する、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記壁開口部が、中心軸の前記方向に前記唇状部から測定された長手方向寸法と前記中心軸との関係において半径方向に測定された半径方向寸法とを有し、前記エンクロージャが、分離により前記開口部から離隔されている前記振動素子内の前記開口部に面する側を伴う内部壁を有する請求項39に記載の装置。
【請求項42】
前記壁開口部が、円錐台状部分を含み、前記壁開口部が前記円錐台状部分の前記長さの少なくとも80%にわたり前記唇状部から近位に延在している、請求項39に記載の装置。
【請求項43】
前記壁開口部の前記長手方向寸法が、前記振動素子と前記開口部に面する前記エンクロージャの前記側との間の分離の少なくとも80%である、請求項41に記載の装置。
【請求項44】
ハウジングと、
前記ハウジング内に位置する流体エジェクタであって、前記流体エジェクタは複数の開口部を有する振動素子を有し、前記振動素子は流体側と送出側とを有し、前記複数の開口部は前記流体側から前記送出側に延在し、前記振動素子が振動すると前記流体エジェクタは前記流体側から前記複数の開口部を通って前記送出側に流体を駆出する、流体エジェクタと、
前記振動素子の前記流体側に隣接して位置付けされたエンクロージャであって、前記エンクロージャと前記振動素子とがチャンバを形成し、前記エンクロージャは前記振動素子の前記流体側に近接して位置付けされた唇状部を有する壁を含み、前記唇状部は前記複数の開口部の周りに延在し、前記エンクロージャと前記振動素子とがともに、送出すべき量の流体を保持する前記チャンバを画定する、エンクロージャと、
第1の部分と第2の部分とを有するポンプであって、前記ポンプの前記第1の部分が、主本体と、第1の延長部分を有し、前記ポンプの前記第2の部分が、主本体と、第2の延長部分を有し、前記第1の延長部分が、前記第2の延長部分に向かって延在し、前記第2の延長部分は前記第1の延長部分とインタロックする、ポンプと、
を含み、
前記ポンプの前記第1の部分が、各サイクルで、最大変位で保管位置から完全順方向行程位置までと、逆に前記完全順方向行程位置から前記保管位置まで往復運動し、前記ポンプの前記第2の部分が、各サイクルで、最大変位で保管位置から完全順方向行程位置までと、逆に前記完全順方向行程位置から前記保管位置まで往復運動する、
目に一定量の流体を送出するための装置。
【請求項45】
前記特定の圧力が少なくとも200psiである、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体を取扱い、目に流体を送出するための方法および装置に向けられている。
【背景技術】
【0002】
目に対する流体送出には多くの課題がある。流体は、制御された液滴サイズで提供されかつ全用量を送出するのに充分高い速度で送出される一方で快適性のために制御された速度で送出されなければならない。目に対する流体の送出に関わる別の課題は、瞬目が送出を妨げないように高速で送出する必要性にある。
【0003】
目のための流体送出装置では、流体が駆出されるときに通る孔を伴うプレートなどの要素を振動させるための圧電素子が使用されてきた。これらの装置の多くが有する問題は、それらが典型的に「湿潤型」システムであって、これらのシステムにおいては、流体は保管されているときプレート内の孔を通して露呈されており、これが使用回間の望ましくない蒸発および汚染を導く可能性がある、ということにある。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、流体を取扱い、目に流体を送出するための方法および装置に向けられている。1つの態様において、目に送出すべき流体は、エンクロージャにより画定されたチャンバ内にこの送出すべき流体を保持するエンクロージャ内に格納されている。エンクロージャは、流体を短時間でかつわずかな残留量しか残さずに駆出できるように、開口部の近傍に流体用量を保持する。
【0005】
エンクロージャは、流体が駆出されるときに通る開口部を有する振動素子に隣接して位置付けされた唇状部を有する。唇状部は、振動素子に取付けられてはいないもののそれでも振動素子と接触していてもよく、あるいは表面張力が流体をチャンバ内に保持するように短かい距離だけ離隔されていてもよい。振動素子は、振動の時点で比較的小さい最大振幅を有することができ、この最大振幅は唇状部と振動素子の間の平均分離距離より小さいかまたは唇状部と振動素子の間の最小分離距離より小さい。
【0006】
エンクロージャは同様に、振動素子内の開口部近くでの毛細管補給を回避するために振動素子と協働するように整形されてもよい。このために、エンクロージャは、開口部の少なくとも75%、少なくとも95%または全てがエンクロージャの最も近い部分から少なくとも0.014 離隔されているように、振動素子から離隔され得る。毛細管補給は、本発明の他の態様の中に組み入れられていてよく、そのために本発明のこれらの態様から逸脱することはない。エンクロージャは同様に、流体の全てが短時間で開口部に到達できるように整形されている。エンクロージャは、内部表面の少なくとも75%、少なくとも95%さらには全てが、複数の開口部のうちの最も近いものから0.060インチ以下または0.040インチ以下のところにあるように整形された、流体と接触する内部表面を有する。換言すると、エンクロージャは、内部表面の少なくとも75%、少なくとも95%または全てが、開口部のうちの少なくとも1つに通じる見通し線を有する状態でチャンバが形成されるように整形された内部表面を有する。エンクロージャの内側表面は、流体と接触している内側表面の少なくとも70%にわたり疎水性であり得る。
【0007】
唇状部は、過度に振動を減衰させずに流体の漏出を防ぐためわずかな力で振動素子に対して偏向されていてよい。唇状部は、振動素子の中心軸の方向に測定した場合に3gram-f以下の力を振動素子に加えることができる。唇状部は同様に、温度、圧力または衝突(落下)由来の衝撃に起因するわずかな変位に対応できるように、振動素子に対しばね荷重を加えることもできる。ばね荷重は同様に、振動素子に対し唇状部が加える荷重に影響を及ぼす製造上の許容誤差に対処する一助にもなり得る。唇状部は、最高0.050mmの変位について60gram-f/mm以下の平均ばね定数で振動素子にばね荷重を加えることができる。エンクロージャ自体は、エンクロージャの壁が、可撓性を提供するために比較的薄い壁を伴うテーパ付き部分を有する状態で、弾力性を有していてよい。壁のテーパ付き部分の半径方向変位と長手方向変位の比は少なくとも1対3、少なくとも1対2であり、少なくとも1対1であり得る。換言すると、テーパ付き部分は、同様にエンクロージャの開放端部の有効半径の少なくとも半分にわたり、エンクロージャの開放端部との関係において半径方向に延在する。唇状部および/または振動素子は、間の摩擦を削減するため、他方に隣接してPTFEコーディングを有し得る。コーティングは、中心軸に沿って見た場合におおよそ少なくとも270度にわたり延在し得る。
【0008】
エンクロージャは、開口部を通ってかつ/または唇状部と振動素子の間で、駆動された流体に置換するため空気が中に入ることを可能にすることができ、専用の通気開口部を全く含んでいなくてもよい。最大振幅は幾分か小さくてよく、これにより空気がチャンバ内に入る一方でなおもチャンバから流体が漏出するのを防ぐことができる。振動素子とエンクロージャの界面は、(振動素子またはエンクロージャのいずれかによって画定され得る)取囲まれた境界を画定する。この境界は、取囲まれた補給部域の有効半径の少なくとも0.3倍半径方向外向きに延在する余剰部域を伴って、開口部の範囲よりも幾分か大きい。
【0009】
エンクロージャは、壁を通してチャンバを露呈する壁を貫通する壁開口部を含み得る。壁開口部。壁開口部は壁を貫通して延在し、流体が駆出された場合に空気が入るのを許容しながら流体の漏出は許容することなく壁を通してチャンバを露呈する。壁開口部は、唇状部から中心軸の方向に測定された長手方向寸法と、中心軸との関係において半径方向に測定された半径方向寸法を有する。エンクロージャは同様に、振動素子中の開口部に面する側を伴う内部壁も有している。壁開口部の長手方向寸法は、振動素子と開口部に面するエンクロージャの側との間の分離距離の少なくとも80%である。壁開口部の半径方向寸法は、唇状部の相当円周の10%以下または5%以下であり得る。
【0010】
壁開口部は、それが唇状部から離れるように近位で延在するにつれて、先細になる。壁開口部は、唇状部から近位で延在し、壁開口部の円周方向寸法は、壁開口部が唇状部から近位で延在するにつれて先細になる。壁開口部は、中心軸に沿って見た場合にテーパ付き形状がチャンバへの流体入口の方向に配向されるように先細になる。壁開口部は同様に、壁の円錐台状部分を通って延在してもよく、円錐台状部分の長さの少なくとも80%にわたり唇状部から近位で延在することができる。
【0011】
流体を迅速にかつ比較的高い速度および圧力で送出して、流体の全てがチャンバ内に集まるよう促すことが可能である。チャンバを隔離するポンプまたはバルブからの流体管路の合計下流側容積は、流体がエンクロージャ内部を幾分か移動し表面張力によって単一の液滴の形に合体できるようにするための容積よりは幾分か大きくサイズ決定され得る。流体の量は、合計下流側容積の40%~70%であり得る。
【0012】
エンクロージャは同様に流体流をチャンバへの少なくとも2つ(そして恐らくは3つ、4つまたはそれ以上)の入口に分割することもできる。入口の各々は、流体を、複数の開口部に向けられる前に、側壁に向ける。エンクロージャは、中心軸から30度以内の方向に流れを導く主入口を有し、一方チャンバへの入口は中心軸から60~90度配向され、側壁に向けられる。エンクロージャは、チャンバを画定する一体として形成された構造であってよい。
【0013】
ポンプは、単一のサイクル内で保管位置から順方向行程位置へそして逆に保管位置まで往復運動する第1の部分と第2の部分とを有することができる。2つの部分の間にはキャビティが形成され、このキャビティ内に流体が引き込まれ、その後チャンバ内に放出される。流体コンテナを積極的に通気するため各サイクルの間、流体コンテナ内に空気を強制するべく、ポンプに対し空気補充チャンバを結合することもできる。
【0014】
本発明は、装置または方法として実践され得る。装置については、治療用送出装置を数えきれないほどの異なる組合せの形で再利用可能部分と使い捨て可能部分に分離することができるということが理解される。したがって、本発明は、使い捨て可能部品または再利用可能部品であり得る装置の下位セットを画定するさまざまな形で論理的にグループ化可能な発明力ある概念を提供する。例えば、流体コンテナはエンクロージャと置換することができ、または独立したものであることもでき、したがっていずれの形ででも請求可能である。エンクロージャは振動素子と共に再利用可能な装置の一部を成すことができ、あるいは使い捨て可能な装置(流体コンテナ付きまたは無し)の一部であることもでき、それによって本発明の範囲から逸脱することは無い。請求対象の発明は、使い捨て可能または再利用可能な部品の詳細な描写ではなくむしろ、方法論および構造にある。したがって、使い捨て可能な部品は、事実上あらゆる好適な形で定義され得、クレームはあらゆるこのような限定された態様または組合せを定義することができる、ということが理解される。さらなる例として、クレームはポンプおよび流体コンテナ、エンクロージャおよび振動素子、さらにはエンクロージャ単独といった単一の構造さえ定義することができる。これらの各々は、再利用可能な装置の一部、単回使用の装置または使い捨て装置であり得、そのようなものとして請求されてもよい。
【0015】
これらのおよび他の特徴は、好ましい実施形態についての以下の説明、クレームおよび図面から明確になるものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】流体コンテナを導入するためにキャップが取外された状態の、流体を取扱い目に流体を送出するための装置を示す。
図2】流体が駆出されるときに通る開口部を伴う振動素子を示す。
図3】流体コンテナのための係止機構を示す。
図4】流体が送出されるときに通るアパーチャを伴うシャッタを示すために外側カバーが取外された状態の第1のハウジング部分を示す。
図5】制御システムおよびバッテリを収納する第2のハウジング部分の断面を示す。
図6】外側カバーを取外した状態の装置の前面図を示す。
図7】流体コンテナからエンクロージャまでの流体送出経路を示す。
図8】エンクロージャの断面を示す。
図9】エンクロージャの別の断面を示す。
図10】エンクロージャの斜視図を示す。
図11】分流チャンバを含むエンクロージャの底面図を示す。
図12】エンクロージャの拡大断面図を示す。
図13】装置が保管位置にある状態の断面図を示す。
図14】ポンプ内に流体が格納されている状態の、順方向行程中に前送りされたポンプを示す。
図15】完全順方向行程におけるポンプを示す。
図16】管を通ってエンクロージャ内への流体送出の終りにおけるポンプを示す。
図17】戻り行程中のポンプを示す。
図18】シャッタが保管位置にある状態の前面図を示す。
図19】シャッタが準備完了位置にある状態の前面図を示す。
図20】ポンプが保管位置にある状態の装置の後面図を示す。
図21】ポンプが完全順方向行程位置にある状態の装置の後面図を示す。
図22】ポンプ戻りばねが取外された状態の装置の斜視図を示す。
図23】キャップおよび外側カバーが取外された状態の斜視図を示す。
図24】流体送出経路およびシャッタの断面斜視図を示す。
図25】保管位置にあるシャッタ機構および発射ボタンを示す。
図26】シャッタばねが負荷されている、準備完了状態にあるシャッタを示す。
図27】シャッタを解放する発射ボタンの起動を示す。
図28】流体送出の終りにおいてポンプばねにより上向きに変位させられたシャッタを示す。
図29】シャッタ機構を示す、装置の部分断面を示す。
図30図29の斜視図を示す。
図31】準備完了状態のシャッタおよび、シャッタが流体送出を遮断している場合に流体の送出を防止するセンサ
図32】くさび形の壁開口部を有する別のエンクロージャの平面図を示す。
図33図32のエンクロージャの斜視図である。
図34図32~33のエンクロージャの側面図である。
図35図34のエンクロージャの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、流体を取扱い目に流体を送出するための方法および装置に向けられている。図1、2および7を参照すると、流体エジェクタ2(図2)および流体ハンドラ14(図7)を含む装置1が示されている。流体エジェクタ2は、振動素子4に結合された圧電素子15により振動させられる複数の開口部6を有する振動素子4を含む。本明細書中で使用される流体なる用語は、あらゆる流動性物質を意味し、材料の液体状態のみを意味するわけではない。
【0018】
装置1は、捩込みまたはスナップ嵌合などの任意の好適な係合を用いて共に係止する第1のハウジング部分7と第2のハウジング部分9を含み得るハウジング5を有する。図5を参照すると、プリント回路板13を含む制御システム11が第1のハウジング部分7に組付けられている。制御システム11は、当該技術分野において公知の通り圧電素子15に結合されこれを制御する。当該技術分野において公知の通りバッテリ19が制御システム13および圧電素子15のための駆動用電子機器に電力を供給する。流体取扱システム14は、第2のハウジング部分9に結合されている。制御システム11は再利用可能であり得るが、一方流体ハンドラ14は使い捨てであり得る。さらに、流体は、取外しを防止する目的で第1のハウジング7に係止され得る流体コンテナ17内に保持されてよく、こうして流体ハンドラ14は最初の流体コンテナ17の後に(これと共に)廃棄することができる。当然のことながら、流体取扱システム14を、2つ以上のコンテナ17と共に使用することもでき、あるいはコンテナ17は充填されるタンクを有することもでき、これによって本発明の多くの態様から逸脱することは無い。さらに、全システム1は、使い捨て可能または再利用可能であるかまたは、任意の形で使い捨て可能および再利用可能部分へと分割されてもよく、そのために本発明の大部分の態様から逸脱することはない。
【0019】
圧電素子15は、環状ディスク23の開放した中央領域26内に開口部6が位置付けされている状態で振動素子4の送出側8または流体側10のいずれかに結合された環状ディスク23であり得る。圧電素子15は、任意の好適な材料(例えばチタン酸ジルコン酸鉛;化学式Pb[ZrTi1-x]Oの金属間無機化合物)で製造されていてよい。圧電素子15は当該技術分野において公知の任意の好適な形で振動素子に対し、ボンディング、接着、成形または他の方法で結合され得る。圧電素子15を制御するために、可撓性回路21が圧電素子15と電気的連通状態にある。可撓性回路21は、素子4を振動させるため圧電素子内に振動を誘発し開口部6から流体を駆出するように圧電素子15を制御する制御システム1(図5参照)に結合される。振動素子4は、共振周波数であり得る100~160khzの周波数で振動させられる。共振周波数は、当該技術分野において公知の通りに予備決定、測定、決定または整調され得る。圧電素子15の駆動周波数は、以下でさらに説明される。当然のことながら、動作周波数は、共振周波数以外の周波数であってもよい。
【0020】
開口部6における振動素子4の流体側10は、送出すべき流体と接触し、送出側8に流体を駆出する。流体は、振動素子4が振動させられた時点で目に向かって開口部6を通して駆出される。開口部6は、流体側10から送出側8へと先細になっていてよい。例えば、流体側で開口部6は160~240ミクロンの直径を有していてよく(そして200ミクロンであり得る)、一方送出側における直径は20~60ミクロンであってよい(そして40ミクロンであり得る)。一定直径(20~60ミクロン)のカラムが、送出側8まで延在し、10~40ミクロンの長さを有し、長さ約25ミクロンであり得る。開口部6は、流体側と送出側の間に100ミクロンの曲率半径の曲線状の壁を有し得る。流体側10および送出側8において開口部6は、円形断面形状を有していてよい。本明細書中で使用される断面積(または他の寸法)は、同じ面積を有する円についての有効直径(または有効半径)によって定義され得る。
【0021】
振動素子4は、100~180ミクロンまたは120~160ミクロンの厚みを有することができ、約140ミクロンであり得、任意の好適な材料、例えばPEEKまたはポリイミドで製造され、追加の層は銅、ポリイミド、ニッケルおよび/または金で構成されていてよい。振動素子4は、125ミクロンの厚みを有していてよく、コーティング/メッキは、振動素子4が約140ミクロンの厚みを有するように約15ミクロンの合計厚みを有する。当然のことながら、振動素子4および圧電素子15の材料および製造および開口部6の寸法に関して、本発明の範囲内で他の多くの構成を実践することが可能である。
【0022】
流体は、送出側8で開口部6を離れるにつれて、平均駆出速度が2.5m/s~15m/sであり、約5~6m/sであり得るように、駆出されてよい。振動素子4は、複数の開口部6の駆出配向の幾何学的中心によって画定される複数の開口部6の中央配向である中心軸CAを画定する。平担な振動素子4を伴う均等な密度分布の開口部6の円形パターンについては、中心軸CAは、開口部6の円形パターンの中心で振動素子4の平面に直交して延在する。換言すると、中心軸CAは、振動素子4により画定された平面に直交し、開口部6が整列されている駆出方向の幾何学的中心と、または複数の開口部6によって創出される噴霧パターンの幾何学的中心と整列している。中心軸CAは、本明細書中で使用されているように、例えば開口部6がクラスタ化されているかまたは不規則または非対称の形状または変動する開口部6密度(開口部数/mm)を有する場合には、本発明の範囲から逸脱することなく平均的なまたは幾何学的な中心によって画定されてよい。
【0023】
図1、3および7を参照すると、陥凹22がコンテナロック26上の係止用タブ24と係合する場合に、ハウジング5(具体的には第2の部分9)に係止される流体コンテナ17の中に、複数回用量の流体が保管されている。スナップ嵌合コネクタ28(図3)が、以下で説明されるポンプ32のマニホルド30(図7)に対して係止する。コンテナ17が下向きに押されハウジング5に係止されると、流体送出針34が、コンテナ17内の隔壁38などの穿刺可能な要素36を通過する。独立したものであるかまたは流体送出針34と同心的に配設され得る通気針40も同様に、穿刺可能な要素36を通過する。以下でさらに説明されるようなポンプ32を用いて、流体導管42を通ってコンテナ17から流体が引き出される。以下で説明するようにコンテナ17を通気するために使用される吸気管腔27(フィルタ29でカバーされている)の中に空気が引き込まれる。
【0024】
図7~12を参照すると、流体の個別の用量が、エンクロージャ18および振動素子4によって形成されるチャンバ16に送出される。チャンバ16は、流体の送出後実質的に乾燥しており、保管されているときには乾燥状態であることができ、こうして望ましくない汚染または蒸発に悩まされる場合のある「湿潤」システムに比べて有利である可能性がある。エンクロージャ18は、振動素子4の流体側に隣接して位置付けされた唇状部46を伴う壁44を有する。唇状部46は、複数の開口部6の周りに延在する。エンクロージャ18および振動素子4は共にチャンバ16を画定するか、またはチャンバ16は、開放端部33が唇状部46と境を接し唇状部46により画定されている一方でエンクロージャ18の開放端部33と境を接するエンクロージャ18によって画定され得る。壁44は、開放端部33から、主入口52を有するハブ35まで延在する。主入口52は、流体がポンプ32により送出されるときに通る管56の中に形成された管腔54に結合されている。エンクロージャ18は、管56と共に形成されても、図示されている通り別の部品として形成されてもよい。管56は、ポンプ32が流体を直接エンクロージャ18に送出するようにポンプ32の一部として画定され得るマニホルド30を伴って形成されてよい。マニホルド30は、ハウジングと係合する組付け用唇状部31(図22)を有する。管56は同様に、本明細書中で使用されるポンプ32とは別個に画定されてもよく、例えば、管56は(使い捨て可能部分または再利用可能部分のいずれかとして)エンクロージャ18の一部であってよい。
【0025】
エンクロージャ18の唇状部46は、流体が唇状部46と振動素子4の間から漏出または漏洩するのを防ぐため、振動素子4の流体側10に隣接して位置付けされる。唇状部46および振動素子4は、開口部6を取巻き0.190~0.240、恐らくは0.210インチの直径を有する閉ループに沿って互いに隣接している。エンクロージャ18は同様に、エンクロージャ18の開放端部で唇状部46と境を接する部域の幾何学的中心であってかつこの唇状部46と境を接する部域に直交して配向された中心軸CAを画定する。本明細書中で使用されている中心軸CAなる用語は、適用可能な本明細書中の定義のいずれか1つを意味することができ、該当する場合互換性があり、例えば2つが共線的である場合などこの中心軸CAなる用語が使用されるあらゆる場合において、このような置換が明示的に組み入れられる。当然のことながら、エンクロージャ18の中心軸CAおよび振動素子4の中心軸CAは、以下で説明する通りの本発明の範囲から逸脱することなくオフセットおよび/または傾斜している場合があり、独自の定義が具体的に適用される。
【0026】
エンクロージャ18の唇状部46は、唇状部46が振動素子4の振動を妨害しないように、振動素子4から離隔されていてよい。当然のことながら、唇状部46は、表面張力により液体の漏出を防ぐように振動素子4の近くになくてはならない。例えば、唇状部46は250ミクロン未満または125ミクロン未満だけ振動素子4から離隔されていてよい。振動素子4は、最大振幅が接触を防ぐのに充分なほど小さい場合、振動中にエンクロージャ18に触れないですむ。換言すると、唇状部46は、平均250ミクロン未満または平均125ミクロン未満振動素子4から離隔した表面を有し、振動素子4と接触しない少なくとも270度の合計角度範囲にわたり振動素子4から離隔されている。さらに別の言い方をすると、表面は、中心軸CAに沿って見た場合複数の開口部6のおおよそ少なくとも270度にわたり少なくとも125ミクロンの分離距離だけ離隔されている。唇状部46は、流体送出のための振動中でさえ、振動素子4と接触することなく開口部6の全周に延在していてよい。いずれかの側の界面は、本発明の範囲から逸脱することなく、連続的であるよりむしろ中断されていてよい。例えば、唇状部46の表面は、各々20度に広がる4つの小さい区分に沿って振動素子4と接触することができ、こうしてたとえ連続的でない場合でも少なくとも270度に沿って唇状部46が振動素子4と接触しないようになっている。本明細書中で使用されるように、チャンバ16は、流体がエンクロージャ18と振動素子4の間から漏出しないようになっているかぎり、エンクロージャ18と振動素子4によって画定され、チャンバ16は、たとえ完全に取囲まれていなくても、流体保持用空間として画定されるものとする。本明細書中で使用される「唇状部」なる用語は、単に振動素子4に隣接する表面を意味し、いかなる特殊な構造も形状も必要とせず、単純に、壁44の端部または壁44の端部にあるコーティングであってよい。例えば、唇状部46は、フランジ、剛性カップのリムまたは波形表面、起伏あるまたはのこぎり歯形状の表面のようにさらに幅広のものであり得、それにより本明細書中で使用されている「唇状部」の意味から逸脱することはない。流体は、唇状部46が振動素子4から離隔されているとき唇状部46に沿って表面張力によってチャンバ16内に保持され得るものの、先行技術において時として使用されているように、流体の大部分は毛細管補給の特徴を有していない可能性がある。毛細管補給を組み込んでいるこのような先行技術のシステムは、典型的には、振動素子4内の開口部6に直ぐ隣接する流体補給部域に沿ってこれを行なう。以下で説明するように、本発明は、開口部6に対し流体を送出するために毛細管作用が必要とされないかまたは組込まれないように、開口部6に隣接して充分な空間を提供することができる。
【0027】
唇状部46は同様に、振動素子4を過度に拘束せずなおかつ流体を保持しながら、離隔されているのではなくむしろ振動素子4と接触していてもよい。このために、唇状部46は、比較的低い力で振動素子4に対して偏向され得る。例えば、唇状部46により振動素子4に対して及ぼされる力は、エンクロージャ18(および同様に振動素子4)の中心軸CAの方向に測定された場合3グラム重量未満であり得、2グラム重量未満であってもよい。唇状部46は同様に、中心軸CAの方向で最高0.050mmの変位について60gram-f/mm以下、さらには40gram-f/mm以下の平均ばね定数で振動素子4に対して制御されたばね荷重を加えることもできる。制御されたばね定数は、極限温度、圧力および衝撃荷重(落下時)について唇状部46および振動素子4の相互作用に影響を及ぼし得る極限条件下での動作に役立つ。制御されたばね定数は同様に、振動素子4に対し唇状部46が究極的に加える荷重に製造許容誤差が影響を及ぼし得るという点において、製造可能性にも役立ち得る。
【0028】
唇状部46および/または壁44は同様に、唇状部46と振動素子4の間の柔軟な接触のために弾力性ある材料で作られていてよく、エンクロージャ18の弾力性ある材料および幾何形状は、ばね力の応答を発生させるのに寄与し得る。例えば、唇状部46は、60A未満のデュロメータを有する材料で作られてよい。壁44は、チャンバ16を包囲する0.003~0.007インチの厚みを有することができる。エンクロージャ18の弾力性は、唇状部46自体の材料によっておよび/またはタブ、板ばね、コイルばね、片持ち梁、コンテナ17用の弾力性ある組付けまたは他の任意の機構または組合わせを用いて機械的に提供され得る。例えば、エンクロージャ18は、本発明のこの態様にしたがってカップ上に力を加える適切なばねを伴う、リムに沿ってエラストマコーティングを有する剛性カップであり得る。
【0029】
エンクロージャ18の壁44は、一部の事例においては振動素子4との係合の弾力性にも最大限に貢献し得る側壁56を含む。側壁56は、唇状部46からハブ35まで延在し、中心軸CAの周囲で全周にわたり延在する。エンクロージャ18の弾力性は、全体的にまたは部分的に、側壁56の形状によって提供され得る。側壁56は、大端部(直径0.210~0.220インチ)から小端部(直径0.180~0.190インチ)まで延在するテーパ付き部分60を有することができ、ここで大端部は振動素子4に対しより近くに位置付けされ(かつ遠位端部で唇状部46に隣接してよく)、小端部よりも大きい部域を包含する。側壁56のテーパ付き部分60は同様に唇状部46から延在する第1の円錐台状部分62、および第1の円錐台状部分62の小端部からハブ35まで主として半径方向に内向きに延在する半径方向延長部分64をも含み得る。半径方向延長部分64は、エンクロージャ18の中心軸CAとの関係において半径方向内向きに延在する。壁44および側壁56の各部分の配向および相対的寸法は、中心軸CAに沿って見た場合に少なくとも270度の合計角度範囲にわたって(または図示されているように中心軸CAの全周に)(振動素子4および/またはエンクロージャ18の)中心軸CAが上に存在している平面における断面形状を基準にして、本明細書中に説明されている。半径方向延長部分64は、開放端部の相当半径の少なくとも20%、半径方向内向きに延在する。半径方向延長部分64は、中心軸CAが長手方向を表わすものとして中心軸CAとの関係において少なくとも3対1の半径方向変位と長手方向変位の比を有していてよく、中心軸CAに沿って測定した場合に、振動素子4から0.014~0.030インチまたは0.014~0.040インチのところに位置付けされてよい。本明細書中で使用される「相当半径」または「相当直径」なる用語は、同じ面積を有する円の半径または直径を意味する。側壁56のテーパ付き部分60は、半径方向延長部分64からハブ35まで延在する第2の円錐台状部分63を有する。
【0030】
側壁56のテーパ付き部分60は、唇状部46からハブ35まで延在する。合計して、テーパ付き部分60は、中心軸CAとの関係において少なくとも1対3、少なくとも2対3または少なくとも1対1の半径方向変位と長手方向変位の比を有し得る。本明細書中で使用される「テーパ付き」なる語は、漸進的または連続的変化を必要とせず単に補給部域を表わす中心軸CAに対して直交するサイズの縮小を意味するにすぎない。この縮小は段階的であってよく、あるいは、本明細書で使用されている「テーパ付き」の定義から逸脱することなく、半径方向延長部分64のように実質的に半径方向にのみ延在し得る。側壁56のテーパ付き部分60は、中心軸CAに沿って見た場合にエンクロージャ18のおおよそ少なくとも270度にわたり唇状部46の取囲まれた境界の有効半径の少なくとも20%、(エンクロージャ18の中心軸CAとの関係において)半径方向に延在し得る(そして中心軸CAの周囲に完全かつ全体的に延在し得る)。側壁56のテーパ付き部分60は0.003~0.007インチの厚みを有することができ、側壁56の可撓性を増強させるために約0.005インチであり得る。側壁56は、ハブ35まで延在し、噛合するコネクタ(図示せず)を有する管56(図7)の端部と係合するコネクタ66が形成される。管56内に管腔54からの流体を受入れる主入口52はハブ35によって形成される。管56内の管腔54のもう一方の端部は、ポンプ32からの流体を受入れる。
【0031】
唇状部46は、振動素子4となおも接触しながら、振動素子4に対し取付けられていなくてよい。本明細書中で使用される「no attachment(取付具が全くない)」、「not attached(取付けられていない)」、「unattached(取付けられていない)」なる用語は、摩擦接触以外の連結が全く無いことを意味する。換言すると、唇状部46は、中心軸CAに沿って振動素子4から離れるように自由に移動することができる。さらに別の言い方をすると、エンクロージャ18(具体的には唇状部46)は、振動素子4との関係において中心軸CAの方向に一定の自由度を有するように、取付けられていない。したがって、唇状部46および振動素子4は、横方向の動きを抑えることができるものの本明細書中で定義されている「取付具」を構成しない流路および/または隆起したバッフルまたは壁を有していてよい。唇状部46は、唇状部46に対して丸味のある端部を提供するため約0.005インチの曲率半径を伴う曲線状の表面を有することができる。
【0032】
振動素子4および唇状部46は2つの界面において取囲まれた境界41を画定する(ただし、その各々は互いに同じ境界を画定できるという意味において単独で取囲まれた境界41を画定し得る)。取囲まれた境界41は、直径が5.3~5.7mmまたは約5.5mnである取囲まれた補給部域51(図11)を振動素子4の流体側に画定する。振動素子4内の開口部6は、円形で2.6~3.0mmの直径または換言すると3.0mm未満または約2.8mmの直径を有する振動素子4の送出部域39を包含し画定する。当然のことながら、比較のため有効直径または半径と共に、他のパターンおよび円形以外の形状を使用することができる。取囲まれた境界41は、送出部域39が、取囲まれた補給部域51の75%以下または50%以下であり得るという点において、送出部域39よりもかなり大きい可能性がある。換言すると、取囲まれた補給部域51は、送出部域39に比べて少なくとも30%大きい可能性があり、少なくとも100%大きい可能性がある。さらに別の言い方をすると、取囲まれた補給部域51は、余剰の補給部域58(中心軸CAに沿って見た場合に送出部域39と同一の広がりを持たない取囲まれた補給部域51によって画定される)が送出部域39の少なくとも30%となるように送出部域39よりも大きくてよく、さらには、送出部域39よりも大きいまたは最高50%大きいものでさえあり得る。余剰補給部域58は、同心的配設についての環状リングまたはオフセット環状部域(円形ではないものの相当半径または直径を用いる場合円として表わされ比較されるもの)についての三日月形であり得る。振動素子4の送出部域39は、相当面積の円についての幾何学的中心および有効半径を画定する。取囲まれた補給部域51は同様に、相当面積の円についての幾何学的中心および有効半径を画定する。取囲まれた補給部域51の幾何学的中心は、送出部域39の幾何学的中心の上方にあり、送出部域39の有効半径の少なくとも0.3倍だけオフセットされ得る。チャンバ16内に保持された流体は同様に、中心軸CAの方向で測定した場合に振動素子4から0.015未満のところに位置付けされた幾何学的中心も画定する。流体の幾何学的中心は、同様に、オフセット設計についての送出部域39の幾何学的中心の上方、送出部域39の有効半径の少なくとも0.3倍のところに位置付けされ得る。同心的実施形態については、流体(またはチャンバ16の容積)の幾何学的中心は、振動素子4の中心軸CAから送出部域39の有効半径の0.1倍未満のところにある。
【0033】
エンクロージャ18は、小さい容積をもつ比較小型のチャンバ16を提供するものの、チャンバ16は、一部の先行技術が教示しているように毛細管補給を必要とすることなく、開口部6に流体を提供することができる。エンクロージャ18は、エンクロージャ18により画定されるチャンバ16の境界を画定する内部表面49を有する。流体は、チャンバ16内で内部表面49と接した状態で保持される。エンクロージャ18の内部壁45は、約0.017インチの分離により開口部6から離隔されている開口部6に面する側47を有する。エンクロージャ18の内部表面49と振動素子4の間の間隔は、毛細管作用が存在しないように、毛細管間隔よりも大きくてよい。毛細管補給は、流体を迅速に送出することが所望される場合流体流を妨げる可能性があり、同様に、補給システムから流体を完全に送出するのを困難にし、これは残留流体の問題を提起する。考えられる毛細管作用を回避しかつ/または流れに対する障害物を最低限に抑えるためには、開口部6の少なくとも75%、または少なくとも95%さらには全てがエンクロージャ18の内部表面49の最も近い部分まで少なくとも0.010インチまたは少なくとも0.014インチの最小間隔を有するように、開口部6とエンクロージャ18の最も近い部分の間の間隔を最小限にすることが望ましい可能性がある。
【0034】
時には毛細管作用を回避することが望ましい場合があるものの、流体の実質的に全ての迅速な送出を提供することがなおも望ましく、したがって、チャンバ16内の流体が駆出のために開口部6に到達するのに遠々と移動する必要がなくなるようにエンクロージャ18を整形することがなおも可能である。このために、エンクロージャ18の内部表面49は、チャンバ16内の流体と直接流体連通状態にある流体の少なくとも75%、または少なくとも95%さらには全てが、振動素子4内の最も近い開口部6から0.060インチ以下または0.040インチ以下のところにあるように整形され得る。換言すると、チャンバ16は、チャンバ16内の流体の少なくとも75%、95%さらには全て、そして任意にはチャンバ16内の流体と流体連通状態にある全ての流体が、最も近い開口部6に通じる見通し線を有するように、エンクロージャ18の内部表面49によって整形され形成され得る。多くの先行技術システムは、湿潤型補給管または導管を有しており、これらの管または導管は、流体が充填され、開口部6から0.060インチよりもはるかに遠くに離隔されており、かつ残留量に寄与し得る導管内に流体を保持する傾向を有し得る表面張力および他の力を克服しなければならない。したがって、いくつかの事例においては、短かい時間周期内で低い残留量で高速の実質的に完全な送出を行なうため、開口部6に比較的近いところに妨害無く全ての流体をなおも有しながら、毛細管作用を回避するべく、開口部6の全てとは言わないまでも大部分をエンクロージャ18から最小限の距離だけ分離させることが望ましいかもしれない。両方の懸案事項に対処する場合、チャンバ16を形成するエンクロージャ18は、振動素子4の中心軸CAの方向で見て測定した場合に、開口部6の全てから0.014~0.040インチだけ離隔され得る。別の流体と「連通状態にある流体」とは、開口部に対して流体を送出する補給管、パイプ、芯および流路を含む連続した流体を意味する。
【0035】
エンクロージャ18は、チャンバ16を画定する一体として形成された構造であり得る。一体として形成された構造は、熱可塑性エラストマ製であり得、射出成形などの好適な方法によって形成され得る。1つの例は、熱可塑性エラストマであるTF5CGNとしてKraiburgにより供給されるThermolast(登録商標)の名称で販売されているものである。
【0036】
送出される流体の量は、チャンバ16を75~90%だけ満たすことができ、これにより、表面張力の力によって全ての流体がチャンバ16内に集まるよう促す余裕を送出中に提供することができる。エンクロージャ18に対して少なくとも0.5m/s(または少なくとも1.0m/s)の速度で流体を送出することによって同様に、管56から駆出される流体の実質的に全てが、残留物として残されるのではなくむしろチャンバ16内に集まるよう促すことができる。換言すると、ポンプは、多くの流体を目に送出するために所望される速度を達成するのに充分なものであり得る少なくとも200psi(そして恐らくは約300psi)の圧力で流体を送出する。このようにして、少ない流体量が、エンクロージャ18内に発射される単一の流体「液滴」として残留する。
【0037】
エンクロージャ18は、各々チャンバ16に通じる第1の入口55および第2の入口57へと、主入口52からの流れを分割することができる。エンクロージャ18は同様に、第3の入口59および第4の入口61を有することもでき、第1および/または第2の入口55、57の全ての態様は、第3のおよび/または第4の入口59、61について、そして独立して論述されている場合には第1および第2の入口55、57の他方のものについて、明示的に組込まれており、このような特徴および限定は全て、他の入口全てについて明示的に組込まれる。第1の入口55は、振動素子4内の開口部6に向けられる前に側壁56のテーパ付き部分60などのエンクロージャ18の内部表面49に流体を向ける。第1の入口55および第2の入口57は、チャンバ16に直接通じていてよく、入口は両方共、振動素子4内の開口部6に導かれる前に(側壁56に沿った内部表面49などの)エンクロージャ18の内部表面49にチャンバ16に入る流体の全て(またはこの流体の少なくとも90%)を向けるように配向されている。このようにして、チャンバ16の充填中に流体が開口部6を通って強制される可能性を削減することができる。詳細には、本明細書中で示唆されているような速度または圧力でチャンバ16内に流体が強制される場合、このような方法でエンクロージャ18内に流体を導くことが有利であり得る。
【0038】
主入口52は、当初、分流チャンバ66の一部を成す開口部6と反対側の内部壁45に流体を向ける。内部壁45は、中心軸CAとの関係において側壁56の一方の側から他方の側まで延在して入口を形成する。分流チャンバ66は流れを、各々側壁56のテーパ付き部分60から離隔されこのテーパ付き部分60に向けられた4つの入口を通過する4つの細流へと分割する。分流チャンバ66は、図示されているようにチャンバ16に直接通じていてよく、または、追加のバッフルまたは流れ変更機能を有することができる。主入口52は流れを、エンクロージャ18の中心軸CAから30度以下の方向に導き、図示されている通り中心軸CAに沿っているかまたはこの中心軸と整列していてよい。第1の入口55および第2の入口57は、流体が開口部6に向けられるのを回避するため中心軸CAに直交して中心軸CAから30度の範囲内で流体を導くように配向されてよい。エンクロージャ18は、同様にエンクロージャ18の側壁56において配向されている第3の入口および第4の入口を有することができる。エンクロージャ18の中心軸CAに沿って見た場合、隣接する入口は互いから60~120度配向され、図示されているように隣接する入口55、57、59、61から約90度のところにあり得る。
【0039】
分流チャンバ66は、凹側70が振動素子4に向かって面している状態で(内部壁45を含む)カップ状の壁68を有する。カップ状の壁68は、内部に形成された4つの入口全てを有する。カップ状の壁68は、唇状部46の中心軸CAとの関係において少なくとも240度の角度範囲について唇状部46により画定された有効半径の少なくとも25%にわたりエンクロージャ18の中心軸CAから半径方向外向きに延在する。第1の入口55は、中心軸CAとの関係における半径方向寸法および長手方向寸法を有し、半径方向寸法対長手方向寸法の比は0.5対1.5である。第1の入口55および第2の入口57は、中心軸CAの方向で見た場合、主入口52の一部を露呈するため中心軸に向かって半径方向内向きに延在するが、主入口52から振動素子4までの直接的長手方向流は、カップ68の底部を形成する内部壁により半径方向外向きに導かれる流体の大部分によって創出された流れに対する半径方向成分により防止される。
【0040】
チャンバ16は同様に、チャンバ16の寸法と共に、流体のいずれかの残留部分が分流チャンバ66内に残留するかまたはチャンバ16と分流チャンバ66の間に延在するのではなくむしろチャンバ16内に流体が集まるように促すためのより低いエネルギ状態を提供する少なくとも2つ、3つまたは4つの入口55、57、59、61が提供されるように形成される。本発明の多くの態様が残留流体の最少化に向けられているものの、本発明は、幾分かの残留量が残されている状態で実践され得、実際、本発明のいくつかの態様は、本発明のこれらの態様から逸脱することなく、湿潤型システムで使用することができる。
【0041】
流体がチャンバ16から排出される(開口部6を通って駆出される)につれて、動作中にチャンバ16を通気するために補充空気を導入しなければならない。エンクロージャ18は、唇状部46が振動中に流体を解放することなく空気をエンクロージャ18内に通気するために充分なほど振動素子4から分離している状態で、唇状部46と振動素子4の間でエンクロージャ18内に空気を通気することができる。唇状部46と振動素子の間に通気される空気は、開口部6に向かって半径方向内向きに半径方向外側の領域において流体を移動または変化させることによって、および、半径方向外側の空間(余剰の補給空間)を占有する可能性のある残留流体の代わりにこの空間を単に占有することによって、流体送出に役立つことができる。
【0042】
流体が開口部6を通って駆出されるにつれてエンクロージャ18を通気するために、振動素子4のいくつかの開口部6内に空気を引き込むことも同様に可能である。空気は、ある意味「活動状態の」駆出開口部6を見い出すべく流体を間に分配することのできる小さな泡としてチャンバ16内に導入される。エンクロージャ18は、他の通気開口部も専用通気口も全く含まなくてよく、これによりシステムは単純化され考えられる汚染経路または汚染源が無くなる。当然のことながら、ここで説明されている本発明から逸脱することなく、チャンバ16のために専用通気口を具備することも可能である。
【0043】
図32~35を参照すると、チャンバ16およびエンクロージャ18と実質的に同じである別のチャンバ16Aおよびエンクロージャ18Aが示されており、チャンバ16およびエンクロージャ18(本明細書中で説明されている全ての他のエンクロージャおよびチャンバ)に関連する全ての用途および組合せおよび他の全ての開示がここに組込まれている。同様にして、チャンバ16Aおよびエンクロージャ18Aについての全ての論述が同様にチャンバ16およびエンクロージャ18(および他の全て)のためにも組込まれる。エンクロージャ18Aは、振動素子4に隣接する唇状部46Aを伴う壁44Aを有する(図2参照)。動作中チャンバ16Aを通気するため、壁44Aの中に壁開口部124が形成されている。壁開口部124は同様に、以下で説明する通りエンクロージャ18の可撓性を増強する寸法を有することができる。唇状部46Aは、間の摩擦を削減するため振動素子4に隣接してPTFEコーティング120を有することができる。振動素子4も同様に、間の摩擦を削減するために唇状部46に隣接してPTFEコーティング122を有することができる。コーティング120、122は、中心軸CAに沿って見た場合おおよそ少なくとも270度にわたり延在することができる。当然のことながら、コーティング122は中心軸CAの全周に延在していてもよい。エンクロージャ16、16Aの内側表面123は、送出に先立って装填された流体と接触するエンクロージャ18Aの内側表面123の少なくとも70%にわたり疎水性であり得る(コーティングされているかまたは材料の特性による)。
【0044】
壁開口部124は、くさび形の開口部などの任意の好適な形状をとることができる。壁開口部124は、壁44A、具体的には壁44Aの側壁56Aを貫通して延在してチャンバ16Aを露呈する。壁開口部124は同様に、唇状部46A内に小さい間隙131を形成し、これは、開口部124の幾何形状と共に、流体の漏洩を防ぐのに充分小さいものであるが、それでもなお、流体が駆出されるときに空気が流入できるようにすることによってエンクロージャ18Aを通気するのに充分な大きさを有することができる。エンクロージャ18の通気に関する全ての論述および応用、例えば唇状部14と振動素子4の間の通気、唇状部と振動素子の間の間隔および力-変位特性についての論述がここに組込まれている。したがって、唇状部14Aは、本明細書中で説明されているいずれかの形で振動素子4から離隔されるかまたはそれと接触していてよい。
【0045】
壁開口部124は、中心軸CAの方向で唇状部46から測定される長手方向寸法126および中心軸CAとの関係において半径方向に測定される半径方向寸法128を有する。壁開口部124の長手方向寸法126は、振動素子4と開口部6に面するエンクロージャ18Aの側47Aとの間の分離125の少なくとも80%であり、図示されているように実質的に全長に延在していてよい。壁開口部124の半径方向寸法128は、唇状部46Aの相当円周の10%以下または5%以下である。半径方向寸法128は、約0.025インチであり得、一方長手方向寸法126は約0.022インチであり得る。エンクロージャ18A、壁124Aおよびチャンバ16Aの寸法は、全て本明細書中に組込まれているエンクロージャ18および全ての幾何学的関係と結び付けられた寸法を含めた任意の好適な寸法であり得る。
【0046】
壁開口部124は、唇状部46Aから近位に延在し、その位置および形状に起因してエンクロージャ18Aの可撓性を増大させることができる。壁開口部124は、中心軸CAとの関係において円周方向的に測定された円周方向寸法130を有する。円周方向寸法130は、唇状部46Aにおいて約0.012インチであり得(間隙131と同じ)、2つの側が壁開口部124の近位端部132において収束するように先細になっている。円周方向寸法130は、本明細書中、中心軸CAの半径方向配向に直交する線分についての測定値として定義される。壁開口部124は、壁開口部124が唇状部46Aから近位に延在するにつれて先細になる。壁開口部124は、壁開口部124のテーパ付き形状132がチャンバへの入口55、57、59、61のうちの少なくとも1つの方向に配向され(「それを指す」)かつ中心軸CAに沿って見た場合に2つの入口と整列するように配向され得るように先細になっている。このような形で壁開口部124のテーパ付き形状132を入口55、57と配向させることにより、入口と壁開口部124がその幾何学的整列のため協働して可撓性を増大させることから、可撓性は増大する。テーパ付き開口部の「配向」とは、壁開口部124から離れるように延在するテーパ付き角度の2等分として定義されるものとする。テーパ付き形状132は同様に、中心軸CAとの関係において10度の半径方向配向内にあり、図示されている通りに実質的に半径方向に配向されていてよい。壁開口部124は同様に、円錐台状部分62Aの長さの少なくとも80%にわたり唇状部から近位に延在している状態で、円錐台状部分62Aに沿って位置付けされている。
【0047】
ここでポンプ32についてさらに詳述する。ポンプ32は、流体コンテナ17から個別の量を引き出し、これらの量をチャンバ16に送出する。流体コンテナ17は、いくつかの利用分野において、流体コンテナ17と結び付けられたピストン/プランジャなどの好適な他の任意の機構であり得る。流体コンテナ17は、多重回用量装置についてのチャンバ16の容積(または送出される流体の量)の少なくとも150倍である流体担持能力を有していてよい。ポンプ32は、毎回同じ(そして任意には唯一の)量を送出するように構成され得る。当然のことながら、本発明の事実上全ての態様から逸脱することなく、可変容積型ポンプ32も使用することができる。
【0048】
本発明は、実質的に送出された全用量を用いて単回用量送出を提供し、チャンバ16内にほとんど残留流体を残さないようにするために使用され得る。振動素子4は、チャンバ16の全容積の5%以下、または2%以下しか残留流体(先行する流体送出由来のもの)によって占有されないように、または1マイクロリットル未満しか残らないように、エンクロージャ18から流体を送出することができる。換言すると、振動素子は、流体が駆出された後でかつ流体駆出のための単回起動の後チャンバ16内に流体量の5%以下または2%以下(または1マイクロリットル未満)しか残らないように開口部6と連通状態にある流体の実質的に全量を分配するように動作させられる。このようにして、チャンバ16は、流体の単一回の適用(単回発射起動)の後、実質的に空になる。他の流体送出システムに比べた本発明のいくつかの態様の1つの利点は、複数の活動化間でチャンバ16を残留流体が全く無く実質的に乾燥した状態に残すためほぼ完全に送出される単回用量をチャンバ16が受入れるという点にある。複数の使用間で振動素子4と接触した状態に流体を維持するかまたは不完全な形でしか送出しない「湿潤式」システムに比べて、流体の汚染および劣化を削減することが可能である。
【0049】
エンクロージャ18は、それが上述の通り流体により少なくとも70~95%を満たすことができ、こうして流体が単一の液滴としてチャンバ16内に集まるのを助けることができるように、サイズ決定され得る。チャンバ16は、14マイクロリットル未満または10~14マイクロリットルなどの比較的小さい容積を画定することができる。流体量は7~12マイクロリットルまたは10~12マイクロリットルであり得る。管56内の管腔54は、主入口52を通ってエンクロージャ18まで流体を送出し、ここで主入口52の直径は0.040~0.060、恐らくは約0.054インチである。分流チャンバ66は、約0.054インチという主入口52に本質的に整合する直径を有していてよい。管56は、主入口52から延在し、2マイクロリットル未満の容積を有してさらに残留流体を最小限に抑えていてよい。管56は、エンクロージャ18の一部であってよく、別個の部品としてではなくむしろ、エンクロージャ18と共に形成され得る。
【0050】
使用中、目への流体送出は同様に比較的高速であって、送出中の瞬目による干渉の尤度を低減することができる。流体送出には、200ms未満、さらには150ms未満、または100ms未満しかかからない可能性がある。振動素子4は同様に、単回起動中で複数の振動周期の間に1回の休止を伴って動作させられてもよい。例えば、振動素子は、圧電素子15により約26msの第1の動作周期にわたり駆動され、約3.65msの休止を置いて、その後約26msの第2の動作周期にわたり駆動され得る。振動素子4は、圧電素子15によって、2回の休止を置いて駆動されてよく、ここでこの圧電素子15は、第1の時間周期、第2の時間周期および第3の時間周期の間付勢または活動化され、振動素子4の振動を駆動するにあたって第1および第2の周期は第1の休止によって分離され、第2と第3の周期は第2の休止によって分離されている。振動を駆動するにあたっての第1および第2の休止は、0.5ms~4.0msであり得る。第1、第2および第3の時間周期の各々は、20~40msであり得、全体的送出時間は150ms未満、さらには100ms未満であり得、約85.3msであり得る。第1、第2および第3の振動周期の各々はさらに、約816usの活動化周期に細分化され得、圧電素子15については約586usの間非活動化されてよい。非活動化時間中、振動素子4は、圧電素子15によって能動的に駆動されてはいないものの振動し流体を駆出し続けることができる。同様にして、圧電素子15の各活動化休止中も、振動素子4は流体を駆出し続けることができる。「休止」は、合計時間の少なくとも2%の連続的非活動化として定義され得、複数の休止の合計休止時間は合計送出時間の少なくとも6%であり、約8.5%であり得る。休止が少なくとも2%の時間連続的であるのに対して、非活動化時間はより短かくかつ合計送出時間の0.5~1.0%の連続した時間として定義され得、非活動化時間の合計は合計送出時間の少なくとも30%であるという点において、非活動時間は、休止とは区別して定義される。換言すると、非活動化時間は、第1の時間周期の(そして第2および第3の時間周期も同じ)2.0~2.5%の連続的時間であり、合計非活動化時間は第1の時間周期の少なくとも30%である。当然のことながら、送出時間は、本発明を例示するために定義されており、活動化の時間およびパターンは、駆出される流体の表面張力に応じて変化し得る。
【0051】
上述のように、圧電素子15を活動化しその後振動素子4を振動させるために使用される交流信号の周波数は、100kHz~160kHzの駆動周波数で誘導される。さらに、周波数は、単回送出中複数の活動化の各々についての駆動周波数(100kHz~160kHzの範囲)を中心とした無作為周波数として制御システム11によって選択され、少なくとも20そして恐らくは少なくとも40回無作為化され得る。換言すると、振動周波数は、圧電素子15が、送出時間(平均)の3%以下にわたり1つの周波数で駆動されてから変更さるように、単回発射起動のために平均少なくとも33回(駆動周波数を中心にして無作為に)変更される。駆動信号の無作為化のカオス的性質が、流体の駆出に役立つ可能性があると考えられている。無作為性は、中心の動作周波数に適用される既定の無作為化された1組の値、または制御システム11によって一意的に生成される無作為値によって提供され得る。
【0052】
振動素子4は同様に、比較的低い最大振幅で振動するように設計されてよい。例えば振動素子4は、2ミクロン未満、1.5ミクロン未満または0.5~1.5ミクロン、0.8~1.2ミクロンの範囲内、または約0.8ミクロンの最大振幅で振動することができる。振動素子4の最大振幅は同様に、振動素子4内の開口部6のサイズに比べて比較的小さいものであり得る。例えば、最大振幅は、送出側で開口部6の断面形状の有効直径の5%以下または3%以下であり得る。例えば、最大振幅が1.0ミクロンであり送出側における開口部6の平均直径が40ミクロンである場合、最大振幅は平均直径の2.5%または駆出された流体液滴の平均直径の約2.5%に過ぎない。最大振幅は同様に、例えば(流体側から送出側まで測定した場合)振動素子4の厚みの5.0%以下さらには3.0%以下といったような、厚みに比べて比較的小さい量を表わす。本明細書中で使用される厚みとは、開口部6と境を接する部域についての平均厚みであり得る。低振幅での動作は同様に、低い変位を有する開口部6のいくつかを通って空気を吸込むことができるという点において、開口部6を通しての通気に寄与することもできる。低振幅での動作は同様に、唇状部46と振動素子4の間の流体の封じ込めを維持する一助ともなり得る。唇状部46が振動素子4から離隔している場合、唇状部46は、振動中の振動素子4の最大振幅よりも大きい平均距離だけ離隔されていてよい。換言すると、最大振幅は、唇状部46の表面と振動素子4の間の平均分離距離よりも小さい。
【0053】
図13~17を参照すると、ポンプ32を露呈するためにハウジングが部分的に取外されている。ポンプ32は、管56内の管腔54を通しておよび主入口52を通して流体コンテナ17からチャンバ16まで流体を送出する(図12参照)。流体コンテナ17は、本発明の範囲から逸脱することなく充填されるバイアル、アンプル、バッグ、ブラダまたは固定型コンテナなどの任意の好適なコンテナであり得る。同様にして、ポンプ32は、本発明のさまざまな態様から逸脱することなく、エンクロージャ18に流体を送出するための任意の好適な機構であり得る。流体コンテナ17は、送出針34および通気針40によって穿孔される穿孔可能なキャップ70を有する。送出針34は、送出流路の一部を画定し、通気針40は通気経路の一部を画定する。送出流路は、ポンプ32まで、およびポンプ32から管56および主入口52を通ってチャンバ16内に延在する。図3および13を参照すると、送出針34および通気針40は、コンテナ17が上に組付けられているコンテナ支持体70に対し組付けられている。コンテナ支持体70は、マニホルド30と係合するカップリング72を有する。通気管腔73が一方向弁76、例えば傘形弁78を含み、これが流体コンテナ17内への空気の流入を許容して、以下で説明するように失なわれた流体量を補充する。
【0054】
ポンプ32は第1の部分80と第2の部分82を有する。第1の部分80は、保管位置(図13)から部分的行程位置(図14)までそして、最大変位での順方向行程位置(図15)まで往復運動する。第1の部分80は、保管位置まで戻って、一定量の流体をチャンバに送出する1サイクルを完了する。第2の部分82も同様に、保管位置から最大変位での順方向行程位置まで、そして各サイクル毎に保管位置まで戻るように往復運動する。第1の部分80は、主本体86から延在する延長部分84を有する。主本体86は、第2の部分82の主本体89の端部90に面する端部88を有する。第1の部分80上の延長部分84は、第2の部分82の主本体89から延在する延長部分85に向かって延在しこの延長部分85とインタロックする。第1の部分80は、各サイクルを通して、主本体86、89の端部88、90および/または延長部分84、85の互いの係合によって駆動され、次に第1の部分は第2の部分82を駆動する。キャビティ92が第1の部分80と第2の部分82の間で形成され、ここでキャビティ92のサイズは、第1および第2の部分80、82が互いに向かっておよび互いから離れるように移動するにつれて変化する。キャビティ92は、第1および第2の部分80、82が互いに離れるように移動したときにサイズが増大し、こうして順方向行程中キャビティ92内に流体が引き込まれる。第1および第2の部分80、82が互いに向かって移動したときキャビティ92のサイズは減少し、こうして戻り行程中にキャビティ92からチャンバ16まで流体が送出される。キャビティ92は、7~12マイクロリットルであり得る送出中の流体の量と等しい容積を有する。
【0055】
流体は、第1の部分80の順方向行程中にキャビティ92内に引き込まれる。第1の部分80および第2の部分82は、図13の保管位置から図14の部分的順方向行程位置まで、そして最終的に図15の完全順方向行程位置まで移動可能である。第1および第2の部分80、82は、完全行程位置まで移動し、ここで第1の部分80は、互いに係合するインタロック延長部分84、85によって上向きに第2の部分82を引張る。完全順方向行程位置において、ポンプ32は、いつでも管56を通ってエンクロージャ18内に流体を送出できる状態にある。
【0056】
第1および第2の部分80、82が戻り行程中に図16の部分的行程位置に達した時点で、流体はすでにキャビティ92からチャンバ16まで送出されている。第1および第2の部分80、82は、図17の部分的リセット位置まで、そして再び図13の完全リセット位置まで移動することによって、サイクルを完了する。追加の任意のステップは、別個の変位媒体を用いてチャンバ16の下流側に残されたあらゆる流体をパージすることであり得る。管56、チャンバ16および分流チャンバ66は、流体の送出に先立ち実質的に流体を含まない合計下流側容積を表わす。ポンプ32により送出される流体量は、流体がチャンバ16に送出された時点で管56および分流チャンバ66が実質的に空になることができるように、合計下流側容積の40~70%であり得る。上述のように流体は、チャンバ16内に液滴を「発射する」ために少なくとも0.5m/sという比較的高い速度で(または少なくとも200psiの圧力で流体を送出するポンプを用いて)駆出され得、これによって表面張力の力が少量の流体を一緒に集め保持することができる。
【0057】
ポンプ32は同様に、失なわれた流体量を補充するための補充空気をコンテナ17内に送出することができる。ポンプ32は、順方向行程中に補充チャンバ94内に空気を引き込み、補充チャンバ94から流体コンテナ17に向かって空気を強制し、こうして戻り行程中空気は流体コンテナ17内に入りこの流体コンテナ17を通気することになる。第1および第2の部分80、82は各々、互いに対面してキャビティ92を形成する端部88、89と反対側に位置付けされた相対する端部97を有する。第1および第2の部分80、82の相対する端部97のうちの少なくとも1つは、全サイクルを通した移動が同様に順方向行程中は補充チャンバ94内に空気を引き込みかつ戻り行程中は空気を吐出するように、補充チャンバ94の一部を形成することができる(例えば第2の部分82の相対する端部97など)。失なわれた(送出された)流体量を補充するために、一方弁76を通して、通気針40を通して、コンテナ17内へ空気が強制される。第1および第2の部分80、82が完全にリセット位置に達した時点で、補充空気はすでに送出されており、ポンプ32は再び保管位置にあり、ポンプ32の第1の部分80がエンクロージャ18への主入口52を遮断する。第1および第2の部分とマニホルドの間および通気および流体送出経路に沿って接合部および空間を封止するために、Oリングが使用される。
【0058】
図4、6および18~23を併せて参照すると、ポンプ32用の駆動機構が示されている。駆動機構は、レバー98の第1の側96に結合された第1のアクチュエータ94(ボタン95であり得る)を含む。レバー98は、ボタンが下向きに移動するにつれて矢印Aの方向に枢動点Pを中心にして回転する。レバー98の第2の側100は、ポンプ32の第1の部分80の支持プレート102に結合され、こうして第1の部分80は、図18および21の保管位置から、流体がすでにキャビティ92内に引き込まれている図19、20および22の順方向行程位置まで、レバー98の第1の側96と共に上向きに移動するようになっている。レバー98は、レバーアーム長の差に起因して約11/6の機械利得を提供することができる。当然のことながら、他の態様から逸脱することなく、バッテリ19を用いた動力付きシステムを用いて流体を移動させることもできる。必要な下向きの変位(完全順方向行程)に達するまでボタン95が押され続けている間の逆走行をラチェット104が防止し、この下向き変位の時点でラチェット104が解除されて戻り行程を可能にする。
【0059】
第1のアクチュエータ94(例えばボタン)は同様に、順方向行程中にポンプ戻しばね95を負荷する(しかも、2つのポンプばね95を負荷することができる)。負荷されたポンプ戻しばね95は、戻り行程中にポンプ32をデフォルト位置つまり保管位置に戻るように駆動する。ポンプ戻しばね95は、第1のアクチュエータ94、レバーまたはポンプ自体32の一部、例えば図示されている第1の部分80に直接作用することができる。第1のアクチュエータ94(ボタン95)も同様に、保管位置まで戻される。保管位置で、第1の部分80の主本体は管56内の管腔54を通る流れを遮断し、第2の部分82の主本体は、通気経路および流体送出経路を遮断する。この意味において、ポンプ32は、バルブ104のような挙動を示し、本発明のさまざまな態様から逸脱することなく、専用バルブが管56に対して管腔54を閉鎖し、別の方法で流体が移動させられる状態で、本発明を実施することが可能である。
【0060】
図25~31を参照すると、装置1は同様に、流体が送出されるときに通るアパーチャ107を有するシャッタ105も含んでいる。シャッタ105は、保管位置において振動素子4を遮断しカバーし、シャッタ105の位置(特にシャッタ105の丸で囲まれた部域)を検出するために位置センサ110を使用するとき「オフ」スイッチとして役立ち得る(または「オフ」条件を画定する)。第1のアクチュエータ94が順方向行程を通して移動させられるにつれて、シャッタばね109も同様に負荷される。ポンプ戻しばね95とは異なり、シャッタばね109は、図26の負荷位置で係止される。(光学センサ、電磁センサ、電気センサまたは機械式センサであり得る)位置センサ110は、アパーチャ107が流体開口部6と整列されている発射位置にシャッタ105があるとき、そのことを決定する。例えばセンサ110は、シャッタ上のマーカを検知する制御ユニット11(および再利用可能な第2のハウジング)に結合された光学センサであり得る。シャッタ105が流体の送出を遮断している(またはすぐに遮断する予定である)ことを位置センサが決定した時点で、流体駆出が防止される。流体は、シャッタ105が図26の位置にあり、装置が流体送出準備のできた状態にあるときに係止解除される第2のアクチュエータ106(これは発射または用量ボタン108であり得る)の起動時点で送出される。以下で説明するように使用中、発射ボタン108はシャッタ105を機械的に解放し、流体エジェクタは、位置センサ110によって決定されるようにシャッタ105内のアパーチャが振動素子4内の開口部6と整列される一方で、制御システム11によって活動化される。
【0061】
ここでシャッタ105の運動についてより詳細に説明する。図4、18および23を参照すると、シャッタ105は、保管位置にある。シャッタ105は、タブ109がスロット111内を下向きに滑動し、図19および26の準備完了状態に係止されるように、第1のアクチュエータ94により下向きに移動させられる。装置はここで、用量が装填された時点でのスイッチ(図示せず)の活動化により「オン」状態にある。シャッタ係止状態の間に、装置が流体を装填して用量をいつでも分配できる状態にあることを別のセンサ(図示せず)が決定する場合がある。用量ボタン108の活動化およびそれに続くシャッタ105の位置の位置センサ110による決定に応じた活動化および非活動化は、用量/駆出を引外し終結する機序である。当然のことながら、他の多くの送出タイミング方法を使用することができ、さらに、シャッタ105の動作とは独立した形で流体を送出することが可能である。
【0062】
傾斜路119を有する解放スロット117内をシャッタ105上のタブ109が上向きに移動するように、図27の位置まで発射ボタン108によってシャッタロック115が変位させられる。発射ボタン108は、シャッタロック115と係合する一対のフック123を有する弾力性アーム121に組付けられており、一部にはアーム121の弾力性に起因してシャッタロック115を保管位置まで引き戻す。ボタン戻しばね125(図17参照)が起動時点で圧縮され、ボタン108を準備完了状態に戻し、同様にシャッタロック115を保管位置に戻すのにも役立ち得る。
【0063】
流体の用量を取扱いかつ送出するための装置の使用についてここで説明する。流体コンテナ17は使用前に組付けられてよく、あるいは予め装填されているかまたは先行する使用時点から装填されてもよい。初めて(そして任意には唯一回のみ)流体コンテナ17を装填する場合、流体コンテナ17はキャビティ92内に組付けられ、ボタンは流体コンテナ17の上に設置される。ユーザは次に、第1のアクチュエータ94を押圧してコンテナ17を下向きに強制し、通気針40および送出針34が図7に示された通りに流体コンテナを穿孔するようにする。流体コンテナ17は、流体コンテナ17の取外しおよび交換を防ぐため係止可能である。装置はこの状態で保管可能である。
【0064】
用量を送出する決定の直前に、チャンバ16内に流体を装填するために全サイクルを通してポンプ32を移動させる第1のアクチュエータ94(キャップ)を起動させる(押圧する)ことによって、チャンバ16に流体が送出される。アクチュエータ94がひとたびデフォルト位置に戻されたならば、流体はチャンバ16内に格納され、いつでも送出できる状態となる。第1のアクチュエータ94は、本発明の多くの態様から逸脱することなく、ボタン95、レバー、スライダ、ツイストノブまたは他の任意の好適な機械式または電気機械式アクチュエータなどの任意の好適なアクチュエータであり得る。当然のことながら、流体は、本発明の事実上全ての態様から逸脱することなく、目に対する流体の送出中かまたは連続的プロセスの直前およびその最中に、チャンバ16に対し送出されてよい。チャンバ16に対する流体の送出後、装置は同様に管56から流体を取り除くこともできる。例えば、ポンプ32は、一定量の変位媒体を引き出し、この変位媒体を管56内に送出して、管56内の全ての流体を送出に先立ちエンクロージャ18内へ変位させることができる。
【0065】
ユーザが準備完了状態となった時点で、ユーザは次に、発射ボタン108を起動させて、流体を目に送出する。装置を照準し整列させるために、ユーザは、装置を目に隣接して位置付け、シャッタ105内のアパーチャ107を通して装置をのぞき込み、振動素子4を見る。ライトチューブ116などの発光素子114が振動素子4などの装置の一部分を照らして、装置を視覚的に照準し整列させる。当然のことながら、他の任意の好適な照準/整列方法も使用可能である。装置がひとたび適正に照準されたならば、発射ボタン108が起動されて、流体を目に送出する。第2の起動は同じアクチュエータまたは異なるアクチュエータ、例えば発射ボタン108であり得る。本発明は、2段階起動プロセスを用いて説明されてきたが、チャンバ16に流体を送出し次に、例えばまぶたと眼球を光学的に区別することなどによって流体を送出するのに適切な時間を決定する単回起動へと2つのステップを組合せることも可能である。装置は、流体の実質的に全てを送出し、単回起動および目に対する単回用量または数量の送出の後、装置はいつでも保管できる状態となる。
【0066】
請求されている方法および装置の全ての態様は、他の方法および装置に適用され得、このようなクレームの組合せが明示的に組込まれる。さらに、たとえ具体的組合せが先に明示的に請求されていなくても、サイズ範囲、比率、角度的または線形的カバレッジ、百分率または他の任意の数量も、クレーム中に明示的に組込まれる。例えば、他の数量と組合された1つの数量について使用または置換され得るさまざまな値を記述するために、代替的範囲75%、95%および「全て」が使用される。「第1の」および「第2の」なる用語は、自然順序の用語として使用されておらず単に他方から一方を区別するためだけに使用されていることから、クレーム中において互換性があるものとする。さらに、クレーム用語「have(有する)」「having(有する)」、「includes(含む)」、「including(含む)」、「comprises(含む)」および「comprising(含む)」(およびこれらの用語の他の全ての形態、例えば「has」)は、「A has B」または「A includes B」が、AがBを含むものの他の要素または方法制限をも含み得ることを意味するという点において、本明細書中で使用される通り非限定である。最後に、本発明は、量が少なく送出時間が速いことに直接起因して定量化するのが困難であるいくつかの態様、利点または動作条件に関連して説明されてきた。したがって、直接的な観察および測定は、時として実行不可能であるが、定性的情報が主張の一部を裏付けている。例えば、エンクロージャ18の外側の振動素子4と唇状部46の界面にある水は流体が駆出される時にエンクロージャ18に引き込まれることが観察されてきており、これは、空気もまた吸込まれる可能性があるということを標示している。さらに、流体は、専用の通気開口部が全く無い状態でも円滑に駆出される。
【0067】
本発明は、好ましい実施形態に関連して説明されてきたが、本発明の特徴および態様か
ら逸脱することなく、さまざまな修正を加えることが可能である。例えば、ポンプ32は
シリンジであってよく、エンクロージャ18は剛性ドームであってもよいし、或いはエン
クロージャ18は振動素子4に取付けられてよく、そのために本発明の態様から逸脱する
ことはない。
本願は、以下の発明を包含する。
[1]
目に一定量の流体を送出するための装置において:
ハウジングと;
前記ハウジングに結合された流体エジェクタであって、複数の開口部を伴う振動素子を有し、該振動素子が流体側と送出側とを有し、前記複数の開口部が前記流体側から前記送出側まで延在している、前記振動素子が振動させられた時点で前記複数の開口部を通って前記流体側から前記送出側まで流体を駆出する流体エジェクタと;
を含む装置。
[2]
前記振動素子の前記流体側に隣接して位置付けされ、前記振動素子と共にチャンバを形成するエンクロージャ、
をさらに含み、
前記エンクロージャが、前記振動素子の前記流体側に隣接して位置付けされた唇状部を有する壁を含み、前記唇状部は前記複数の開口部の周囲に延在し、前記エンクロージャと前記振動素子が共に、送出されるべき一定量の流体を保持するチャンバを画定している、前記[1]に記載の装置。
[3]
前記エンクロージャおよび前記振動素子により形成された前記チャンバに対して流動的に結合された出口を有するポンプと;
前記ポンプに対して作動的に結合された第1のアクチュエータであって、前記第1のアクチュエータの起動が前記ポンプを活動化して、前記チャンバに前記流体量を送出させる、第1のアクチュエータと;
をさらに含む、前記[2]に記載の装置。
[4]
前記振動素子に作動的に結合された第2のアクチュエータをさらに含み、前記第2のアクチュエータの起動が、前記振動素子を振動させ、前記複数の開口部を通って前記流体を駆出させる、前記[1]に記載の装置。
[5]
前記流体量が単回用量で送出される場合、前記エンクロージャによって画定された前記チャンバが前記振動素子の起動前に実質的に空であり、前記振動素子の起動後にも実質的に空である、前記[2]に記載の装置。
[6]
前記エンクロージャが、前記振動素子の単回起動後に前記量の5%以下を有するように構成されている、前記[2]に記載の装置。
[7]
前記エンクロージャは、前記単回起動後に前記チャンバが実質的に空になるように、前記量の2%以下を有するように構成されている、前記[2]に記載の装置。
[8]
前記エンクロージャは、前記単回起動が完了した時点以前には前記チャンバが実質的に空であるように、残留流体として1マイクロリットル以下の流体量を有するように構成されている、前記[2]に記載の装置。
[9]
前記エンクロージャにより画定された前記チャンバが10~14マイクロリットルの容積を有する、前記[2]に記載の装置。
[10]
前記唇状部が、前記振動素子の前記流体側から150ミクロン未満だけ離隔されている、前記[2]に記載の装置。
[11]
前記振動素子が、前記複数の開口部の中央配向において中心軸を画定している、
前記[1]に記載の装置。
[12]
前記振動素子が、前記複数の開口部によって創出される噴霧パターンの中心として中心軸を画定している、前記[1]に記載の装置。
[13]
前記唇状部が、前記中心軸に沿って見た場合におおよそ少なくとも270度の角度にわたり、250ミクロン未満だけ前記振動素子の前記流体側から離隔されている、前記[2]に記載の装置。
[14]
前記エンクロージャが、前記中心軸に沿って見た場合に前記複数の開口部の反対側で少なくとも0.014インチだけ前記振動素子から離隔されている、前記[1]に記載の装置。
[15]
前記エンクロージャが、前記チャンバを形成する流体と接触する内部表面を有し、前記内部表面は、前記流体量と接触する内部表面の少なくとも75%が前記複数の開口部のうちの最も近いものから0.040インチ未満のところにあるように整形されている、前記[2]に記載の装置。
[16]
前記エンクロージャが、前記流体と接触し前記チャンバを画定する内部表面を有し、前記内部表面は、該内部表面の少なくとも95%が前記複数の開口部のうちの最も近いものから0.040インチ未満のところにあるように整形されている、前記[2]に記載の装置。
[17]
前記エンクロージャは、前記チャンバ内の前記流体と流体連通状態にある流体の全てが前記複数の開口部のうちの最も近いものまで0.060インチ未満のところにあるように整形されている、前記[2]に記載の装置。
[18]
前記エンクロージャが、前記流体と接触し前記チャンバを画定する内部表面を有し、前記内部表面は、前記複数の開口部の少なくとも75%が、前記エンクロージャの前記内部表面の最も近い部分から少なくとも0.014インチのところにあるように整形されている、前記[2]に記載の装置。
[19]
前記エンクロージャが、前記流体と接触し前記チャンバを画定する内部表面を有し、前記内部表面は、前記複数の開口部の少なくとも95%が、前記エンクロージャの前記内部表面の最も近い部分から少なくとも0.014インチのところにあるように整形されている、前記[2]に記載の装置。
[20]
前記エンクロージャが、前記流体と接触しかつ前記チャンバが形成されるように整形されている内部表面を有し、ここで前記内部表面全体が振動素子内の最も近い開口部から0.040インチ未満のところにある、前記[2]に記載の装置。
[21]
前記エンクロージャが、前記チャンバが形成されるように整形された内部表面を有し、ここで、前記流体と接触している前記内部表面の少なくとも95%が、前記複数の開口部のうちの少なくとも1つに通じる見通し線を有している、前記[2]に記載の装置。
[22]
前記エンクロージャは、前記振動素子の前記中心軸の方向で測定した場合に少なくとも0.014インチの距離にわたり前記複数の開口部の少なくとも75%に沿って前記チャンバに、前記流体に対する障害物が無いように整形されている内部表面を有している、前記[2]に記載の装置。
[23]
前記エンクロージャは、前記振動素子の前記中心軸の方向で測定した場合に少なくとも0.014インチの距離にわたり前記複数の開口部の少なくとも95%に沿って前記チャンバに、前記流体に対する障害物が無いように整形されている内部表面を有している、前記[2]に記載の装置。
[24]
前記振動素子に結合された圧電素子をさらに含み、前記圧電素子が前記流体の送出中少なくとも20回無作為化された周波数で駆動される、前記[1]に記載の装置。
[25]
100kHz~160kHzの範囲内の駆動周波数を中心とする無作為化された周波数で動作させられる前記振動素子に結合された圧電素子をさらに含む、前記[1]に記載の装置。
[26]
前記振動素子が、前記唇状部と前記振動素子の間の平均分離距離よりも小さい最大振幅を有する、前記[2]に記載の装置。
[27]
前記振動素子が、振動および前記開口部を通した前記流体の送出中、0.5~1.5ミクロンの最大振幅を有する、前記[1]に記載の装置。
[28]
前記振動素子が、振動および前記開口部を通した前記流体の送出中、0.8~1.2ミクロンの最大振幅を有する、前記[1]に記載の装置。
[29]
前記振動素子内の前記複数の開口部が、前記開口部における駆出配向に直交する平均断面部域を前記送出側に有し、前記断面部域は、前記振動素子の送出側において前記開口部の有効直径を画定しており、前記振動素子が、前記送出側における前記複数の開口部の前記有効直径の5.0%以上である最大振幅を有する、前記[1]に記載の装置。
[30]
前記振動素子の前記最大振幅が、前記振動素子の厚みの5.0%以下であり、前記厚みは前記振動素子の前記流体側から前記送出側まで測定される、前記[1]に記載の装置。
[31]
前記振動素子が、100~180ミクロンという前記流体側から前記送出側まで測定した厚みを有する、前記[1]に記載の装置。
[32]
前記振動素子が、120~160ミクロンという前記流体側から前記送出側まで測定した厚みを有する、前記[1]に記載の装置。
[33]
前記唇状部は、前記中心軸に沿って見た場合に前記複数の開口部のおおよそ少なくとも270度にわたり前記エンクロージャ内に前記流体を保持するために前記振動素子と接触している、前記[2]に記載の装置。
[34]
前記唇状部が、前記振動素子に対する取付具を全く有していない、前記[2]に記載の装
置。
[35]
前記唇状部が、ショア60a未満のデュロメータを有する弾力性材料でできている、前記[2]に記載の装置。
[36]
前記唇状部が中心軸の前記方向で前記振動素子に対して偏向されている、前記[2]に記載の装置。
[37]
前記エンクロージャの前記唇状部が、前記振動素子の中心軸の前記方向で測定された3gram-f以下の力を前記振動素子上に加える、前記[2]に記載の装置。
[38]
前記エンクロージャの前記唇状部が、前記振動素子の中心軸の前記方向で測定された2gram-f以下の力を前記振動素子上に加える、前記[2]に記載の装置。
[39]
前記振動素子に対して前記唇状部を偏向させるための機構をさらに含む、前記[2]に記載の装置。
[40]
前記唇状部が、前記エンクロージャの前記中心軸の前記方向で最高0.050mmの変位について60gram-f/mm以下の平均ばね定数でばね荷重を前記振動素子に加える、2前記[2]に記載の装置。
[41]
前記唇状部が、前記エンクロージャの前記中心軸の前記方向で最高0.050mmの変位について、40gram-f/mm以下の平均ばね定数でばね荷重を前記振動素子に加える、前記[2]に記載の装置。
[42]
前記エンクロージャは、前記唇状部が前記振動素子上にばね荷重を加えるように前記中心軸の方向で弾力性を有する、前記[2]に記載の装置。
[43]
前記エンクロージャの前記壁が、唇状部と、大端部から小端部に向かってサイズが減少するテーパ付き部分を有する側壁とを含み、前記大端部は、前記小端部に比べて前記振動素子により近いところに位置付けされ、前記中心軸に沿って見た場合前記小端部よりも大きい部域を包囲している、前記[2]に記載の装置。
[44]
前記側壁が、前記エンクロージャの前記唇状部により画定される開放端部の中心軸との関係において半径方向内向きに延在する半径方向延長部分を有し、前記半径方向延長部分は、前記中心軸が上に存在する断面平面で見た場合に前記エンクロージャの前記開放端部の相当半径の少なくとも20%半径方向内向きに延在し、前記中心軸に沿って見た場合に少なくとも270度の合計角度範囲にわたり延在している、前記[43]に記載の装置。
[45]
前記半径方向延長部分は、前記中心軸が上に存在する断面平面で見た場合に、前記エンクロージャの前記中心軸との関係における半径方向変位と長手方向変位の間に少なくとも3対1という比を有し、前記中心軸に沿って見た場合少なくとも270度の合計角度範囲にわたり延在している、前記[44]に記載の装置。
[46]
前記側壁は、先細になっており、中心軸が上に存在する断面平面内で見た場合に、前記唇状部から前記エンクロージャにより形成された前記チャンバの近位端部に向かって少なくとも1対3という半径方向変位と長手方向変位の間の比を有し、前記中心軸に沿って見た場合に少なくとも270度という合計角度範囲にわたって延在している、前記 [44]に記載の装置。
[47]
前記側壁は、前記中心軸が上に存在する断面平面で見た場合に、少なくとも2対3という半径方向変位と長手方向変位の間の比を有し、前記中心軸に沿って見た場合に合計少なくとも270度にわたり延在している、前記[44]に記載の装置。
[48]
前記側壁は、前記中心軸が上に存在する断面平面で見た場合に、少なくとも1対1という半径方向変位と長手方向変位の間の比を有し、前記中心軸に沿って見た場合に合計少なくとも270度にわたり延在している、前記[44]に記載の装置。
[49]
前記側壁は、前記中心軸が上に存在する断面平面で見た場合に、前記エンクロージャの前記開放端部の有効半径の少なくとも半分である半径方向距離にわたり先細になるテーパ付き部分を有し、前記中心軸に沿って見た場合に合計少なくとも270度にわたり延在している、前記[44]に記載の装置。
[50]
前記側壁が、円錐台状部分を含むテーパ付き部分を有し、前記円錐台状部分は、前記中心軸が上に存在する断面平面で見た場合に前記中心軸に沿って測定した前記テーパ付き部分の合計長手方向距離の少なくとも半分にわたって延在し、前記中心軸に沿って見た場合に合計少なくとも270度にわたり延在している、前記[44]に記載の装置。
[51]
前記側壁の前記テーパ付き部分は、前記唇状部が前記振動素子と弾力的に接触するように、前記エンクロージャの前記中心軸の方向で弾力性を有する、前記[50]に記載の装置。
[52]
前記唇状部および前記振動素子が互いに隣接して、前記複数の開口部を取巻く閉ループに沿って流体が間を通過するのを防いでいる、前記[2]に記載の装置。
[53]
前記唇状部が、前記中心軸に沿って見た場合に前記複数の開口部のおおよそ少なくとも270度にわたり少なくとも125ミクロンの分離距離だけ前記振動素子から離隔されている、前記[2]に記載の装置。
[54]
前記エンクロージャは、前記唇状部と前記振動素子の間および前記複数の開口部のうちの少なくともいくつかを通るもの以外には、前記開口部を通って前記流体が駆出される時に前記エンクロージャ内に空気を通気させるための通気開口部を含まない、前記[2]に記載の装置。
[55]
前記複数の開口部の少なくともいくつかが振動中前記チャンバ内に空気を吸込む、前記[2]に記載の装置。
[56]
前記唇状部および前記振動素子は、前記複数の開口部を通って流体が駆出されるにつれて前記エンクロージャを通気するため空気がそれらの間を通過できるようにする、前記[2]に記載の装置。
[57]
前記振動素子に結合された圧電素子をさらに含み、前記振動素子は、前記振動素子の振動を駆動するにあたり第1の休止により分離される第1の時間周期と第2の時間周期にわたって振動させられる、前記[1]に記載の装置。
[58]
圧電素子が非活動化される複数の休止を伴って活動化され非活動化される圧電素子をさらに含み、各休止が、合計送出時間の少なくとも2%である連続時間であり、前記複数の休止の合計時間が、合計送出時間の少なくとも6%である、前記[1]に記載の装置。
[59]
前記振動素子は、第2の時間周期後の振動の駆動とそれに続く第3の時間周期にわたる振動の駆動にあたり第2の休止を伴って振動させられ、
前記圧電素子は、活動化周期と非活動化周期の交番を含めるように前記第2の時間周期および前記第3の時間周期の間動作させられ、各非活動化周期は、前記第2および第3の時間周期各々の2.0~2.5%であり、前記第2および第3の時間周期中の前記非活動化周期の合計が、それぞれ前記第2および第3の時間周期各々の少なくとも30%である、前記[57]に記載の装置。
[60]
振動を駆動するにあたっての前記休止が0.5~4.0msである状態で、前記振動素子が振動させられる、前記[57]に記載の装置。
[61]
前記振動素子が、各々20~40msである前記第1の時間周期および前記第2の時間周期、そして100ms未満の合計送出時間で振動させられる、前記[57]に記載の装置。
[62]
前記振動素子は、前記開口部の前記送出側における平均駆出速度が2.5m/s~12m/sとなるように振動させられる、前記[1]に記載の装置。
[63]
前記エンクロージャの前記チャンバに対して流動的に結合され、前記エンクロージャの前記容積の少なくとも150倍である流体担持能力を有する、流体コンテナと;
1つの用量サイズのみを送出するポンプと;
をさらに含む、前記[2]に記載の装置。
[64]
前記振動素子が前記唇状部の前記表面に隣接して位置付けされた取囲まれた境界を画定し、前記取囲まれた境界はこの取囲まれた境界と境を接する取囲まれた補給部域を画定し、前記振動素子内の前記開口部が、前記振動素子の送出部域を包含しこれを画定している、前記[2]に記載の装置。
[65]
前記送出部域が取囲まれた補給部域の75%以下である、64前記[2]に記載の装置。
[66]
前記取囲まれた補給部域が前記送出部域よりも少なくとも30%大きい、前記[64]に記載の装置。
[67]
前記取囲まれた補給部域は、前記振動素子の中心軸の前記方向で見た場合に前記送出部域と同一の広がりを持たない余剰補給部域を有する、前記[64]に記載の装置。
[68]
前記余剰補給部域は、使用中前記送出部域の幾何学的中心の上方に前記余剰補給部域の少なくとも90%が位置付けされるような形で位置付けされている、前記[64]に記載の装置。
[69]
前記余剰補給部域が前記送出部域の少なくとも30%である、前記[64]に記載の装置。
[70]
前記振動素子の前記送出部域が幾何学的中心を画定し有効半径を有し、前記唇状部の前記取囲まれた補給部域も同様に幾何学的中心および有効半径を画定している、前記[64]に記載の装置。
[71]
使用中、前記取囲まれた補給部域の前記幾何学的中心が前記送出部域の前記幾何学的中心の上方にある、前記[70]に記載の装置。
[72]
前記取囲まれた補給部域の前記幾何学的中心が、前記送出部域の前記幾何学的中心から前記送出部域の前記有効半径の少なくとも0.3倍だけオフセットされている、前記[70]に記載の装置。
[73]
前記エンクロージャにより形成された前記チャンバには流体流に対する障害物が無く、こうして前記チャンバ内の前記流体および前記チャンバ内の前記流体と直接流体連通状態にある任意の流体の少なくとも95%が前記複数の開口部のうちの少なくとも1つに通じる見通し線を有するようになっている、前記[2]に記載の装置。
[74]
前記エンクロージャにより形成された前記チャンバには流体流に対する障害物が無く、こうして前記チャンバ内の前記流体および前記チャンバ内の前記流体と直接流体連通状態にある任意の流体の全てが前記複数の開口部のうちの少なくとも1つに通じる見通し線を有するようになっている、前記[2]に記載の装置。
[75]
前記エンクロージャは、前記複数の開口部の少なくとも75%からこのエンクロージャの内部表面の前記最も近い部分までの間の最低間隔が少なくとも0.014インチとなるように整形された内部表面を有するようになっている、前記[2]に記載の装置。
[76]
前記エンクロージャは、前記複数の開口部の少なくとも95%からこのエンクロージャの内部表面の前記最も近い部分までの間の最低間隔が少なくとも0.014インチとなるように整形された内部表面を有している、前記[2]に記載の装置。
[77]
前記エンクロージャの前記内部表面は、前記チャンバ内の流体と直接流体連通状態にある前記流体の少なくとも75%が前記振動素子内の最も近い開口部から0.060インチ以下のところにある状態で、前記チャンバが形成されるように整形されている、前記[2]に記載の装置。
[78]
前記エンクロージャの前記内部表面は、前記チャンバ内の流体と直接流体連通状態にある前記流体の少なくとも95%が前記振動素子内の最も近い開口部から0.040インチ以下のところにある状態で、前記チャンバが形成されるように整形されている、前記[2]に記載の装置。
[79]
前記エンクロージャの前記内部表面は、前記チャンバ内の流体と直接流体連通状態にある前記流体の全てが前記振動素子内の最も近い開口部から0.060インチ以下のところにある状態で、前記チャンバが形成されるように整形されている、前記[2]に記載の装置。
[80]
前記余剰補給部域は、前記振動素子の中心軸との関係において見た場合に、前記取囲まれた補給部域の少なくとも270度に沿って前記取囲まれた補給部域の前記有効半径の少なくとも0.3倍、半径方向外向きに延在する、前記[64]に記載の装置。
[81]
前記余剰補給部域は、前記取囲まれた補給部域の前記有効半径の少なくとも0.3倍、前記取囲まれた補給部域の全周に延在している、前記[64]に記載の装置。
[82]
前記余剰補給部域は、前記中心軸に沿って見た場合に前記エンクロージャの前記側壁のテーパ付き部分と境を接しており、前記側壁の前記テーパ付き部分は前記振動素子のより近くに位置付けされた大きい方の端部を有する、前記[64]に記載の装置。
[83]
前記エンクロージャが側壁と前記流体を受入れる主入口とを有し、前記エンクロージャは同様に前記チャンバ内に流体が入るときに通る第1の入口および第2の入口を有しており、前記第1の入口および前記第2の入口は前記チャンバに通じており、両方共、前記複数の開口部に向けられる前に前記流体を前記エンクロージャの側壁に向けるために配向されている、前記[2]に記載の装置。
[84]
前記第1の入口および前記第2の入口は、前記流体の少なくとも90%を前記エンクロージャに向け、前記流体の10%未満が、前記エンクロージャに向けられる前に前記振動素子に向けられる、前記[83]に記載の装置。
[85]
管腔を有する管;
をさらに含み、
前記エンクロージャが、前記管内の前記管腔に対し流動的に結合された主入口を有し、前記主入口は、分流チャンバを形成する前記エンクロージャの内壁に前記流体を向けるように配向されており、前記分流チャンバは、前記チャンバに導く少なくとも2つの別個の入口を有し、前記チャンバへの各入口が前記流体を前記エンクロージャの側壁に向けている、前記[1]に記載の装置。
[86]
原文抜け
[87]
前記分流チャンバが、それぞれ第3の流路および第4の流路に対応する第3の入口および第4の入口を有する、前記[86]に記載の装置。
[88]
前記振動素子が、前記複数の開口部によって発出される前記噴霧パターンの中央配向によって画定される中心軸を有し;
前記エンクロージャが、前記流れを前記中心軸から30度以内の方向に導く主入口を有し、前記エンクロージャが側壁および前記流体を受入れるため前記主入口に流動的に結合された分流チャンバを有し、前記分流チャンバが、前記主入口からの前記流体流を前記中心軸から60~90度配向された少なくとも第1の入口および第2の入口へと向け直し分流する形状を有しており、前記第1の入口および前記第2の入口は、前記流体が前記複数の開口部に向けられる前に前記エンクロージャの前記側壁に向けられる、前記[2]に記載の装置。
[89]
前記エンクロージャが第1の入口、第2の入口、第3の入口および第4の入口を有し、これら入口の全てが前記エンクロージャの側壁に向けられかつ前記エンクロージャの中心軸に沿って見た場合に隣接する入口から60~120度配向されている、前記[2]に記載の装置。
[90]
前記エンクロージャが、管の主入口から流体を受入れる流体分割チャンバを有し、前記流体分割チャンバは、前記エンクロージャの前記唇状部により画定される中心軸に沿って見た場合に前記側壁の一方の側から前記側壁の反対の側まで延在する壁によって形成されている、前記[2]に記載の装置。
[91]
前記エンクロージャが、少なくとも前記チャンバを画定する一体として形成された構造を有する、前記[2]に記載の装置。
[92]
2マイクロリットル未満の容積をもつ管腔を有する管と;
前記管腔を通る流体流を許容する開放位置および前記管腔を通る流体流を防ぐ閉鎖位置を有するバルブと;
をさらに含み、
前記エンクロージャが、前記管内の前記管腔に対して流動的に結合された主入口を有する、
前記[2]に記載の装置。
[93]
前記バルブが同様にポンプでもある、前記[92]に記載の装置。
[94]
第1の部分と第2の部分を有するポンプをさらに含み、前記第1の部分が、最大変位で保管位置から順方向行程位置までそして逆に前記順方向行程位置から前記保管位置まで各サイクル毎に往復運動し、前記ポンプが、同じく最大変位で保管位置から順方向行程位置までそして逆に前記保管位置まで各サイクル毎に往復運動する第2のポンプ部分も有している、前記[1]に記載の装置。
[95]
前記ポンプの前記第1の部分が、前記第2の部分に向かって延在する延長部分を有し、前記第2の部分が同様に、前記第1の部分に向かって延在し前記第1の部分の前記延長部分とインタロックする延長部分を有し、前記第1の部分が前記サイクルを通して前記第2の部分を駆動している、前記[94]に記載の装置。
[96]
前記第1の部分に対し作動的に結合された第1のアクチュエータをさらに含み、前記アクチュエータが前記順方向行程を通して前記第1の部分を駆動し同様に前記順方向行程の間ポンプ戻しばねに負荷を与え、負荷されたポンプばねは、前記第1のポンプ部分および前記第2のポンプ部分を前記順方向行程位置から前記保管位置まで戻るように移動させる、前記[94に記載の装置。
[97]
前記流体が、前記第1の部分の前記順方向行程中、前記第1および第2の部分の間に形成されたキャビティ内に引き込まれる、前記[94]に記載の装置。
[98]
前記流体が前記順方向行程中キャビティ内に引き込まれ、前記キャビティが前記第1の部分と前記第2の部分の間に形成され、前記第1および第2の部分が互いに向かっておよび互いに離れるように移動するにつれて前記キャビティのサイズが変化する、前記[94]に記載の装置。
[99]
前記ポンプが、前記エンクロージャに対し送出される7~12マイクロリットルの流体量を保持するキャビティを有する、前記[94]に記載の装置。
[100]
前記チャンバ対し流動的に結合された管腔を有する管と;
前記管腔を通る流体流を許容するために開放され、前記管腔を通る流体流を遮断するために閉鎖されるバルブであって、合計下流側容積は、少なくとも前記バルブの下流側のチャンバ管および前記管腔を含む合計容積によって画定され、前記チャンバに送出される前記流体量は、前記合計下流側容積の40%~70%であり得るバルブと;
をさらに含む前記[1]に記載の装置。
[101]
ポンプに結合された空気補充チャンバをさらに含み、前記ポンプが、各サイクル中、前記空気補充チャンバから流体コンテナ内へと空気を強制する、前記[1]に記載の装置。
[102]
前記ポンプが、前記第1の部分の前記順方向行程中前記空気補充チャンバ内に空気を引き込み、前記第1の部分の前記戻り行程中前記流体コンテナ内に空気を強制する、
前記[101]に記載の装置。
[103]
アパーチャを有するシャッタであって、前記中心軸に沿って見た場合に前記複数の開口部をカバーする保管位置から、前記シャッタの前記アパーチャを通して前記中心軸から見た場合に前記複数の開口部が露呈されている送出位置まで移動可能であるシャッタと;
前記シャッタに結合されたシャッタばねであって、前記順方向行程中に前記ポンプの前記第1の部分を前記第1のアクチュエータが移動させた時点で負荷が与えられ、前記シャッタばねにより前記送出位置から前記保管位置まで戻される前記シャッタに結合されている、シャッタばねと;
をさらに含む、前記[1]に記載の装置。
[104]
前記ハウジングに組付けられた制御システムをさらに含み、前記制御システムが第1のアクチュエータに結合され、前記振動素子を制御するため前記振動素子に作動的に結合されている、前記[1]に記載の装置。
[105]
前記ハウジングが第1のハウジング部分と第2のハウジング部分を含み、前記第1のハウジング部分が前記第2のハウジング部分に対し取外し可能な形で結合され;前記制御システムが前記第1のハウジング部分に組付けられている、前記[1]に記載の装置。
[106]
前記ハウジングの前記第2の部分に組付けられたエンクロージャ;
をさらに含み、
前記振動素子が前記ハウジングの前記第2の部分に組付けられている、
前記[105]に記載の装置。
[107]
前記ハウジングの前記第2の部分に結合された流体コンテナをさらに含み、前記流体コンテナは交換不能な状態で前記ハウジングの前記第2の部分に組付けられており、こうして前記ハウジングの前記第2の部分が前記流体コンテナと共に廃棄されるようになっている、前記[105]に記載の装置。
[108]
前記チャンバに流動的に結合された管腔を有する管と;
前記管腔と連通状態で位置付けされたバルブであって、前記管腔を通る流体流を許容するために開放し、前記管腔を通る流体流を遮断するために閉鎖されるバルブと;
をさらに含む、前記[1]に記載の装置。
[109]
合計下流側容積が、少なくとも前記管腔と前記チャンバを含む前記バルブの下流側の合計容積によって画定され、前記管内の前記管腔を通って前記チャンバに送出される流体量が前記合計下流側容積の40%~70%である、前記[108]に記載の装置。
[110]
バルブがポンプである、前記[108]に記載の装置。
[111]
少なくとも200psiの圧力で流体を送出するポンプをさらに含む、前記[1]に記載の装置。
[112]
前記チャンバに少なくとも1.0m/sの速度で前記流体を送出するポンプをさらに含む、前記[1]に記載の装置。
[113]
前記エンクロージャが、前記振動素子から離れる方に面した凹側を伴うカップ状の壁を有する分流チャンバに流動的に結合された主入口を含む、前記[1]に記載の装置。
[114]
前記カップ状の壁が、カップ状の壁の中に形成された第1の入口および第2の入口を有し、前記カップ状の壁が、前記唇状部により画定される有効半径の少なくとも25%にわたり前記エンクロージャの中心軸から半径方向外向きに延在している、前記[113]に記載の装置。
[115]
前記第1の入口および前記第2の入口が各々、前記中心軸との関係における半径方向寸法および長手方向寸法を有し、前記半径方向寸法と前記長手方向寸法の比が0.5~1.5である、前記[113]に記載の装置。
[116]
前記第1の入口および前記第2の入口が各々、前記エンクロージャの前記中心軸の前記方向で見た場合に前記主入口の幾分かを露呈している、前記[113]に記載の装置。
[117]
前記エンクロージャが、前記振動素子の中心軸の前記方向で前記振動素子との関係における一定の自由度を有する唇状部を有している、前記[2]に記載の装置。
[118]
目に流体を送出する装置と共に使用するための流体取扱装置において、
エンクロージャの開放端部に外接しこれを画定する唇状部を有する側壁を含むエンクロージャを含む流体取扱装置であって、前記唇状部が使用中振動素子に隣接して位置付けされており、前記エンクロージャは、前記唇状部が使用中前記振動素子に隣接して位置付けされているとき前記開放端部と共にチャンバを画定する内部表面を有し、前記開放端部は、前記振動素子が振動するにつれて前記チャンバ内の流体が分配される時に通る前記振動素子内の複数の開口部を包囲するために前記振動素子に隣接して位置付けされており、前記振動素子は、流体側と送出側とを有し、前記複数の開口部は前記流体側から前記送出側まで延在しており、前記振動素子は、前記振動素子が振動させられた時点で前記複数の開口部を通って前記流体側から前記送出側まで流体を駆出し、前記唇状部が使用中前記複数の開口部の周囲に延在している、流体取扱装置。
[119]
管腔を通して前記チャンバへと前記流体を送出するために前記エンクロージャの前記チャンバに流動的に結合された管腔を有する管をさらに含む、前記[118]に記載の装置。
[120]
前記チャンバが前記流体の前記目に対する単回適用を保持し、前記チャンバが、使用中前記振動素子の単回起動において実質的に空にされ、14マイクロリットル未満の前記流体を保持する、前記[118]に記載の装置。
[121]
前記エンクロージャにより形成された前記チャンバが、10~14マイクロリットルの容積を有する、前記[118]に記載の装置。
[122]
前記エンクロージャと前記振動素子の間に形成された前記チャンバが、前記流体の前記量により70~95%満たされている、前記[118]に記載の装置。
[123]
前記チャンバが、使用中前記流体を7~12マイクロリットルの量保持する、前記[118]に記載の装置。
[124]
前記唇状部が、使用中前記振動素子の前記流体側から250ミクロン未満の平均分離距離だけ離隔されている、前記[118]に記載の装置。
[125]
前記唇状部が、前記中心軸に沿って見た場合におおよそ少なくとも270度にわたり250ミクロン未満だけ前記振動素子の前記流体側から離隔されている、前記[118]に記載の装置。
[126]
前記エンクロージャが、前記中心軸に沿って見た場合に前記複数の開口部の反対側で少なくとも0.014インチだけ前記振動素子から離隔されている、前記[118]に記載の
装置。
[127]
前記振動素子が、前記唇状部の前記表面と前記振動素子の間の平均分離距離より小さい振動中の最大振幅を有する、前記[118]に記載の装置。
[128]
前記振動素子に結合された圧電素子をさらに含む、前記[118]に記載の装置。
[129]
前記振動素子が、振動および前記開口部を通した前記流体の送出の間、0.5~1.5ミクロンの最大振幅を有する、前記[118]に記載の装置。
[130]
前記振動素子が、振動および前記開口部を通した前記流体の送出の間、0.8~1.2ミクロンの最大振幅を有する、前記[118]に記載の装置。
[131]
前記複数の開口部が、前記開口部の駆出配向に直交する断面部域を前記送出側に有し、前記断面部域が前記送出側の前記開口部の有効直径を画定し、前記振動素子の前記最大振幅が、前記送出側の前記複数の開口部の前記有効直径の5.0%以下である、前記[118]に記載の装置。
[132]
前記振動素子の前記最大振幅が前記振動素子の厚みの3.0%以下であり、前記厚みは前記振動素子の前記流体側から前記送出側まで測定したものである、前記[118]に記載
の装置。
[133]
前記振動素子が、前記流体側から前記送出側まで測定した場合に100~180ミクロンの厚みを有する、前記[118]に記載の装置。
[134]
前記振動素子が、前記流体側から前記送出側まで測定した場合に120~160ミクロンの厚みを有する、前記[118]に記載の装置。
[135]
前記唇状部が、前記エンクロージャ内に前記流体を保持するために前記振動素子と接触している、前記[118]に記載の装置。
[136]
前記唇状部が、前記振動素子に対する取付具を全く有していない、前記[118]に記載の装置。
[137]
前記唇状部が、弾力性材料でできている、前記[118]に記載の装置。
[138]
前記唇状部が前記チャンバ内に前記流体を保持するため、前記振動素子に対して偏向されている、前記[118]に記載の装置。
[139]
前記唇状部が中心軸に沿って測定された3gram-f未満の力で前記振動素子に対して偏向されている、前記[118]に記載の装置。
[140]
前記唇状部が、前記中心軸の前記方向で前記振動素子と接触しているとき2gram-f未満の力を前記振動素子上に加える、前記[118]に記載の装置。
[141]
前記唇状部が、前記中心軸の前記方向で最高0.005mmの変位について60gram-f/mm以下の平均ばね定数でばね荷重を前記振動素子に加える、前記[118]に記載の装置。
[142]
前記エンクロージャが、弾力性を有しかつ前記中心軸の前記方向で前記振動素子に対しばね荷重を適用する側壁を有する、前記[118]に記載の装置。
[143]
前記振動素子が、前記複数の開口部の中心配向でかつ駆出方向に配向された中心軸を画定する、前記[118]に記載の装置。
[144]
前記振動素子が、前記複数の開口部により創出される噴霧パターンの中心に中心軸を画定する、前記[118]に記載の装置。
[145]
前記エンクロージャの前記開放端部が幾何学的中心を有し、前記開放端部が、前記唇状部により取囲まれた部域に直交して前記幾何学的中心を通って延在する中心軸を画定する、前記[118]に記載の装置。
[146]
前記エンクロージャが大端部から小端部までサイズが減少する側壁を有し、前記大端部が前記小端部に比べて前記振動素子により近く位置付けされ前記小端部よりも大きい部域を包囲している、前記[118]に記載の装置。
[147]
前記エンクロージャの前記側壁が、円錐台状部分および前記円錐台状部分の小端部から半径方向内向きに延在する半径方向延長部分を含む、前記[146]に記載の装置。
[148]
前記側壁が、前記唇状部により画定される前記開口部の前記中心軸との関係において半径方向内向きに延在する半径方向延長部分を含み、前記半径方向延長部分は、前記中心軸が上に存在する断面平面内で見た場合に前記唇状部により画定される前記エンクロージャの前記の相当半径の少なくとも20%半径方向内向きに延在し、前記中心軸に沿って見た場合に合計少なくとも270度にわたり延在している、前記[146]に記載の装置。
[149]
前記半径方向延長部分は、前記中心軸が上に存在する断面平面で見た場合に、前記エンクロージャの前記開放端部によって画定される前記中心軸との関係における半径方向変位と長手方向変位の間に少なくとも3対1という比を有し、前記中心軸に沿って見た場合少なくとも270度の合計角度範囲にわたり延在している、前記[148]に記載の装置。
[150]
前記側壁は、先細になっており、前記エンクロージャの中心軸が上に存在する断面平面内で見た場合に、少なくとも1対3という半径方向変位と長手方向変位の間の比を有し、前記中心軸に沿って見た場合に合計少なくとも270度にわたって延在している、
前記[146]に記載の装置。
[151]
前記側壁は、前記エンクロージャの中心軸が上に存在する断面平面で見た場合に、少なくとも2対3という半径方向変位と長手方向変位の間の比を有し、前記中心軸に沿って見た場合に合計少なくとも270度にわたり延在している、前記[146]に記載の装置。
[152]
前記側壁は、前記エンクロージャの中心軸が上に存在する断面平面で見た場合に、少なくとも1対1という半径方向変位と長手方向変位の間の比を有し、前記中心軸に沿って見た場合に合計少なくとも270度にわたり延在している、前記[146]に記載の装置。
[153]
前記側壁が第1の円錐台状部分を有する、前記[146]に記載の装置。
[154]
前記側壁が、前記側壁のテーパ付き部分に沿って0.005インチ未満の厚みを有する、前記[146]に記載の装置。
[155]
前記側壁は、前記エンクロージャの中心軸が上に存在する断面平面で見た場合に、少なくとも1対8という半径方向変位と前記唇状部により取り込まれた部域の有効半径の間の比を有し、前記中心軸に沿って見た場合に合計少なくとも270度にわたり延在している、前記[146]に記載の装置。
[156]
前記唇状部が前記振動素子に隣接して位置付けされた表面を有し、前記唇状部の前記表面が前記振動素子と接触しかつ中心軸の前記方向において前記振動素子との関係における一定の自由度を有する、前記[118]に記載の装置。
[157]
前記振動素子が、前記複数の開口部の幾何学的中心において前記開口部の駆出方向に配向された中心軸を画定し;
前記唇状部が、前記中心軸に沿って見た場合に前記複数の開口部のおおよそ少なくとも270度にわたり前記振動素子から125ミクロン未満離隔された表面を有する;
前記[118]に記載の装置。
[158]
前記唇状部が、前記中心軸に沿って見た場合に前記複数の開口部のおおよそ少なくとも270度にわたり少なくとも125ミクロンの分離距離だけ前記振動素子から離隔されている、前記[118]に記載の装置。
[159]
前記エンクロージャは、前記唇状部と前記振動素子の間および前記振動素子の前記複数の開口部のうちの少なくともいくつかを通るもの以外には、前記開口部を通って前記流体が駆出された時点で、前記エンクロージャ内に空気を通気させるための通気開口部を含まない、前記[118]に記載の装置。
[160]
前記唇状部および前記振動素子が、前記振動素子の振動中前記複数の開口部のうちの一部の中に空気を引込むことを可能にする、前記[118]に記載の装置。
[161]
前記唇状部および前記振動素子は、前記複数の開口部を通って流体が駆出されるにつれて前記エンクロージャを通気する、前記[118]に記載の装置。
[162]
前記振動素子は、共に流体が間から漏出するのを防ぐ前記唇状部の前記表面に隣接して位置付けされた取囲まれた境界を画定し、前記取囲まれた境界はこの取囲まれた境界と境を接する部域である取囲まれた補給部域を画定し、前記振動素子内の前記開口部が、前記振動素子内の前記複数の開口部の送出部域を包含している、前記[118]に記載の装置。
[163]
前記振動素子の前記送出部域が取囲まれた補給部域の75%以下である、前記[162]に記載の装置。
[164]
前記取囲まれた補給部域が前記送出部域よりも少なくとも30%大きい、前記[162]に記載の装置。
[165]
前記取囲まれた補給部域は、前記中心軸の前記方向で見た場合に前記送出部域と同一の広がりを持たない余剰補給部域を画定している、前記[162]に記載の装置。
[166]
使用中前記送出部域の幾何学的中心の上方に前記余剰補給部域の少なくとも90%が位置付けされている、前記[165]に記載の装置。
[167]
前記余剰補給部域が前記送出部域の少なくとも30%であるサイズを有する、前記[165]に記載の装置。
[168]
前記振動素子の前記送出部域が幾何学的中心および有効半径を画定し、前記唇状部の前記表面の前記取囲まれた補給部域も同様に幾何学的中心および有効半径を画定している、前記[162]に記載の装置。
[169]
使用中、前記取囲まれた補給部域の前記幾何学的中心が、前記送出部域の前記幾何学的中心の上方にある、前記[168]に記載の装置。
[170]
前記取囲まれた補給部域の前記幾何学的中心が、前記送出部域の前記幾何学的中心から前記送出部域の前記有効半径の少なくとも0.3倍だけオフセットされている、前記[168]に記載の装置。
[171]
前記エンクロージャと前記振動素子の間に形成された前記チャンバが幾何学的中心を画定し、前記チャンバ内の前記流体の前記幾何学的中心は、前記中心軸の前記方向で測定された場合に前記振動素子から0.015インチ以下のところに位置付けされており、前記振動が前記チャンバ内の前記流体を排出するために実施される、前記[118]に記載の装
置。
[172]
前記エンクロージャにより形成された前記チャンバには流体流に対する障害物が無く、前記チャンバ内の前記流体の少なくとも95%が前記振動素子内の最も近い開口部に通じる見通し線を有するようになっている、前記[118]に記載の装置。
[173]
前記エンクロージャにより形成された前記チャンバには流体流に対する障害物が無く、前記チャンバ内の前記流体および前記チャンバ内の前記流体と連通状態にある流体の全てが前記振動素子内の最も近い開口部に通じる見通し線を有するようになっている、
前記[118]に記載の装置。
[174]
前記エンクロージャは、前記複数の開口部の少なくとも75%からこのエンクロージャの内部表面の前記最も近い部分までの最低間隔が少なくとも0.014インチとなるように整形された内部表面を有している、前記[118]に記載の装置。
[175]
前記エンクロージャは、前記複数の開口部の少なくとも95%からこのエンクロージャの内部表面の前記最も近い部分までの最低間隔が少なくとも0.014インチとなるように整形された内部表面を有している、前記[118]に記載の装置。
[176]
前記エンクロージャの前記内部表面は、前記チャンバ内の流体と直接流体連通状態にある前記流体の少なくとも75%が前記振動素子内の最も近い開口部から0.040インチ以下のところにある状態で、前記チャンバが形成されるように整形されている、前記[118]に記載の装置。
[177]
前記エンクロージャの前記内部表面は、前記チャンバ内の流体と直接流体連通状態にある前記流体の少なくとも95%が前記振動素子内の最も近い開口部から0.060インチ以下のところにある状態で、前記チャンバが形成されるように整形されている、前記[118]に記載の装置。
[178]
前記エンクロージャの前記内部表面は、前記チャンバ内の流体と直接流体連通状態にある前記流体の全てが前記振動素子内の最も近い開口部から0.060インチ以下のところにある状態で、前記チャンバが形成されるように整形されている、前記[118]に記載の装置。
[179]
前記余剰補給部域は、前記中心軸に沿って見た場合に、前記取囲まれた補給部域の少なくとも270度に沿って前記取囲まれた補給部域の前記有効半径の少なくとも0.3倍、前記取囲まれた補給部域から外向きに延在する、前記[165]に記載の装置。
[180]
前記余剰補給部域が、前記取囲まれた補給部域の全周に延在している、前記[165]に記載の装置。
[181]
前記余剰補給部域が、前記中心軸に沿って見た場合に前記エンクロージャの前記側壁のテーパ付き部分と境を接している、前記[165]に記載の装置。
[182]
前記エンクロージャが、前記流体を受入れる主入口を有し、前記主入口は、前記チャンバ内に流体が入るときに通る第1の入口および第2の入口に流体を導き、前記第1の入口は、前記振動素子内の前記複数の開口部に前記流体が向けられる前に前記エンクロージャの第1の表面に前記流体を向ける、前記[118]に記載の装置。
[183]
前記エンクロージャが主入口を有し、この主入口を通って前記流体の前記量が導入され、前記エンクロージャは同様に、前記チャンバに通じる少なくとも第1の入口および第2の入口をも有しており、前記第1の入口および前記第2の入口は両方共、前記振動素子内の前記複数の開口部に導かれる前に前記エンクロージャの表面に前記流体を向けるように配向されている、前記[118]に記載の装置。
[184]
前記少なくとも第1の入口および前記第2の入口は、前記流体の少なくとも90%を前記エンクロージャに向け、こうして前記流体の10%未満が、前記エンクロージャに向けられる前に前記振動素子に向けられるようになっている、前記[118]に記載の装置。
[185]
前記エンクロージャは、各々前記流体が前記チャンバ内に入るにつれて前記エンクロージャの側壁に前記流体を向ける少なくとも3つの別個の入口へと前記流れを分割する前記エンクロージャの第1の表面に前記流体を向ける主入口を有する、前記[118]に記載の装置。
[186]
前記エンクロージャは、前記エンクロージャの主入口から前記流体を受入れる分流チャンバを有し、前記分流チャンバは、前記流れを第1の流路に沿った第1の流れと第2の流路に沿った第2の流れへと分割する前記第1の流体入口および第2の流体入口を含む、前記[118]に記載の装置。
[187]
前記分流チャンバは、それぞれ第3の流路および第4の流路に対応する第3の入口および第4の入口を有し、これらの両方の入口が、開口部へと導かれる前に流体を前記エンクロージャの前記側壁に向けている、前記[186]に記載の装置。
[188]
前記エンクロージャが、前記流れを前記エンクロージャの前記中心軸から30度以内の方向に導く主入口を有し、前記エンクロージャが側壁および前記流体を受入れるため前記主入口に流動的に結合された分流器を有し、前記分流器が、前記主入口からの前記流体流を前記中心軸から60~90度配向された少なくとも第1の入口および第2の入口へと向け直し、前記第1の入口および前記第2の入口は、前記流体が前記複数の開口部に向けられる前に前記エンクロージャの前記側壁に向けられる、前記[118]に記載の装置。
[189]
前記エンクロージャが、前記分流チャンバからの流体を受入れる第3の入口および第4の入口を有し、前記チャンバへの前記第3の入口および前記第4の入口が、前記エンクロージャの前記側壁に配向されている、前記[188]に記載の装置。
[190]
前記エンクロージャが第1の入口、第2の入口、第3の入口および第4の入口を有し、これらの入口の全てが前記エンクロージャの側壁に向けられかつ前記中心軸に沿って見た場合に隣接する入口から60~120度配向されている、前記[118]に記載の装置。
[191]
前記エンクロージャが、前記側壁の第1の部分から前記側壁の相対する部分まで延在する内壁を含み、前記内壁が前記中心軸に実質的に直交して延在し、前記内壁は、前記唇状部により取囲まれかつ中心軸に沿って測定された前記振動素子から0.014~0.030インチのところに位置付けされた部域の有効半径の少なくとも20%の距離にわたり中心軸から半径方向外向きに延在している、前記[118]に記載の装置。
[192]
前記エンクロージャの内壁が前記エンクロージャの前記側壁の近位端部と共に流体分割チャンバを形成し、前記流体分割チャンバが前記チャンバへの4つの入口を有し、これらの入口が各々前記流体を前記側壁に向けている、前記[118]に記載の装置。
[193]
前記流体分割チャンバの前記内壁により形成された4つの入口は、前記中心軸から60~90度配向されている、前記[192]に記載の装置。
[194]
前記エンクロージャが、前記唇状部により取囲まれている前記開放端部の部域と共に前記チャンバを画定する一体として形成された構造である、前記[118]に記載の装置。
[195]
2マイクロリットル未満の容積をもつ管腔を有する管と;
前記管腔を通る流体流を許容および防止する、前記管腔に対し流動的に結合されたバルブと;
をさらに含み、
前記エンクロージャが主入口を含み、この主入口を通って流体が前記エンクロージャ内に導入され、前記主入口が前記管の前記管腔に対して流動的に結合されている、前記[118]に記載の装置。
[196]
前記バルブが、前記管を通り前記チャンバに向かって前記流体を圧送するポンプである、前記[195]に記載の装置。
[197]
合計下流側容積が、少なくとも前記管腔と前記チャンバを含む前記バルブの下流側の合計容積によって画定され、前記管内の前記管腔を通ってチャンバに送出される前記流体量が、前記合計下流側容積の40%~70%である、前記[196]に記載の装置。
[198]
前記エンクロージャが、前記振動素子から離れる方に面した凹側を伴うカップ状の壁を有する分流チャンバに流動的に結合された主入口を含む、前記[118]に記載の装置。
[199]
前記カップ状の壁が、カップ状の壁の中に形成された第1の入口および第2の入口を有し、前記カップ状の壁が、前記唇状部により画定される有効半径の少なくとも25%にわたり前記エンクロージャの中心軸から半径方向外向きに延在している、前記[118]に記載の装置。
[200]
前記第1の入口および前記第2の入口が各々、前記中心軸との関係において半径方向寸法および長手方向寸法を有し、前記半径方向寸法と前記長手方向寸法の比が0.5~1.5である、前記[199]に記載の装置。
[201]
前記第1の入口および前記第2の入口が各々、前記エンクロージャの前記中心軸の前記方向で見た場合に前記主入口の一部を露呈している、前記[199]に記載の装置。
[202]
前記エンクロージャが、前記振動素子の中心軸の前記方向で前記振動素子との関係における一定の自由度を有する唇状部を有している、前記[118]に記載の装置。
[203]
前記振動素子に結合された圧電素子をさらに含み:
前記振動素子は、前記振動素子の振動を駆動するにあたり第1の休止により分離される第1の時間周期と第2の時間周期にわたって振動させられる、前記[118]に記載の装置。
[204]
圧電素子が非活動化される複数の休止を伴って活動化され非活動化される圧電素子をさらに含み、各休止が、合計送出時間の少なくとも2%である連続時間であり、前記複数の休止の合計時間が、合計送出時間の少なくとも6%である、前記[118]に記載の装置。
[205]
前記振動素子に結合された圧電素子;
をさらに含み、
前記振動素子は、第2の時間周期後の振動の駆動とそれに続く第3の時間周期にわたる振動の駆動にあたり、第2の休止を伴って振動させられ、
前記圧電素子は、活動化周期と非活動化周期の交番を含めるように前記第2の時間周期および前記第3の時間周期の間動作させられ、各非活動化周期は、前記第2および第3の時間周期各々の2.0~2.5%であり、前記第2および第3の時間周期中の前記非活動化周期の合計が、それぞれ前記第2および第3の時間周期各々の少なくとも30%である、前記[118]に記載の装置。
[206]
振動を駆動するにあたっての前記休止が0.5~4.0msである状態で、前記振動素子が振動させられる、前記[118]に記載の装置。
[207]
前記振動素子が、各々20~40msである前記第1の時間周期および前記第2の時間周期、そして100ms未満の合計送出時間で振動させられる、前記[118]に記載の装置。
[208]
目に一定量の流体を送出する方法において:
流体エジェクタとエンクロージャを有する装置を提供するステップであって、前記流体エジェクタが複数の開口部を伴う振動素子を有し、前記振動素子が流体側と送出側とを有し、前記複数の開口部が前記流体側から前記送出側まで延在しており、前記流体エジェクタが、前記振動素子の振動時点で前記複数の開口部を通って前記流体側から前記送出側まで流体を吐出する、ステップと;
前記チャンバに対し一定量の流体を送出するステップと;
前記チャンバ内の前記流体が前記複数の開口部を通って目に向かって駆出されるように前記振動素子を振動させるステップと;
を含む方法。
[209]
前記提供ステップは、前記振動素子の前記流体側に隣接して位置付けされている唇状部を伴う壁を有する前記エンクロージャを用いて実施され、前記唇状部は、前記複数の開口部の周囲に延在し、前記エンクロージャと前記振動素子が共に前記チャンバを画定している、前記[208]に記載の方法。
[210]
前記送出ステップは、前記流体を前記チャンバに送出するためのユーザによる前記装置の第1の起動の時点で実施され;
前記振動ステップは、前記第1の起動の後のユーザによる前記装置の第2の起動の時点で実施される、前記[208]に記載の方法。
[211]
前記送出ステップは、第1のアクチュエータの操作である前記装置の前記第1の起動により実施され;
前記振動ステップは、前記第1のアクチュエータとは別個の第2のアクチュエータを用いたものである前記装置の前記第2の起動により実施される、前記[208]に記載の方法。
[212]
前記送出ステップは、前記チャンバが前記送出ステップに先立ち実質的に空である状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[213]
前記振動ステップは、前記振動ステップが完了した時点で前記チャンバが実質的に空である状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[214]
前記送出ステップは、前記流体の先行する送出由来の残留流体によって前記エンクロージャの合計容積の5%以下が占有されている状態で開始され、こうして前記送出ステップに先立ち前記チャンバは実質的に空となるようになっている、前記[208]に記載の方法。
[215]
前記送出ステップは、前記流体の先行する送出由来の残留流体によって前記エンクロージャの合計容積の2%以下が占有されている状態で開始される、前記[208]に記載の方法。
[216]
前記送出ステップは、前記エンクロージャが前記流体の先行する送出由来の残留流体を1マイクロリットル以下しか有していない状態で開始される、前記[208]に記載の方法。
[217]
前記送出ステップは、前記エンクロージャの前記チャンバを前記流体の前記量で70~95%満たすように実施される、前記[208]に記載の方法。
[218]
前記送出ステップは、前記流体の前記量が7~12マイクロリットルである状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[219]
前記位置付けステップは、前記唇状部が、前記振動素子の前記流体側から250ミクロン未満だけ離隔されている状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[220]
前記位置付けステップは、前記唇状部が、前記中心軸に沿って見た場合に、およそ少なくとも270度の角度にわたり、250ミクロン未満だけ前記振動素子の前記流体側から離隔されている状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[221]
前記送出ステップは、前記中心軸の前記方向で前記複数の開口部から少なくとも0.014インチだけ前記振動素子から離隔された内部表面を前記エンクロージャが有している状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[222]
前記振動ステップが、100~160kHzの周波数で実施される、前記[208]に記載の方法。
[223]
前記振動ステップは、前記唇状部の前記表面と前記振動素子の間の平均分離距離よりも小さい最大振幅を前記振動素子が有している状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[224]
前記振動ステップは、前記開口部を通した前記流体の振動および送出中、前記振動素子が0.5~1.5ミクロンの最大振幅を有する状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[225]
前記振動ステップは、前記開口部を通した前記流体の振動および送出中、前記振動素子が0.8~1.2ミクロンの最大振幅を有する状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[226]
前記提供ステップは、前記複数の開口部が駆出配向に直交する断面部域を前記送出側に有し、前記断面部域が前記送出側において前記開口部の有効直径を画定している状態で実施され;
前記振動ステップは、前記振動素子の前記最大振幅が前記送出側における前記複数の開口部の前記有効直径の5.0%以下である状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[227]
前記振動ステップは、前記振動素子の前記最大振幅が前記振動素子の厚みの3.0%以下であり、前記厚みが前記振動素子の前記流体側から前記送出側まで測定されている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[228]
前記振動ステップは、前記振動素子が100~180ミクロンという前記流体側から前
記送出側まで測定した厚みを有する状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[229]
前記振動ステップは、前記振動素子が120~160ミクロンという前記流体側から前記送出側まで測定した厚みを有する状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[230]
前記送出ステップは、前記エンクロージャが前記エンクロージャ内に前記流体を保持するために前記振動素子と接触している唇状部を有している状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[231]
前記送出ステップは、前記唇状部が前記振動素子に対する取付具を全く有していない状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[232]
前記唇状部が弾力性材料でできている状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[233]
前記送出ステップは、前記唇状部が前記チャンバ内に前記流体を保持するために前記中心軸の方向で前記振動素子に対して偏向されている状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[234]
前記送出ステップは、前記エンクロージャの前記唇状部が、中心軸の前記方向で測定された3gram-f以下の力を前記振動素子上に加えるように実施される、前記[209]に記載の方法。
[235]
前記提供ステップは、前記エンクロージャの前記唇状部が、中心軸の前記方向で測定された2gram-f以下の力を前記振動素子上に加えるように実施される、前記[209]に記載の方法。
[236]
前記提供ステップは、前記唇状部が、最高0.050mmの変位について中心軸の前記方向で60gram-f/mm以下のばね定数でばね荷重を前記振動素子に加える状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[237]
前記提供ステップは、前記唇状部が、最高0.050mmの変位について中心軸の前記方向で40gram-f/mm以下の平均ばね定数でばね荷重を前記振動素子に加える状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[238]
前記送出ステップは、前記エンクロージャが前記振動素子に対してばね荷重を加えるため弾力性のある壁を有している状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[239]
前記提供ステップは、前記振動素子が前記複数の開口部の中心配向で中心軸を画定している状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[240]
前記提供ステップは、前記振動素子が前記複数の開口部により創出された噴霧パターンの中心として中心軸を画定している状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[241]
前記エンクロージャの前記開放端部が幾何学的中心を有し、前記開放端部が、この開放端部により画定された部域に直交して前記幾何学的中心を通って延在する中心軸を画定している、前記[208]に記載の方法。
[242]
前記提供ステップは、前記エンクロージャの前記壁が大端部から小端部までサイズが減少する側壁を含み、前記大端部が前記小端部に比べて前記振動素子により近いところに位置付けされより大きな部域を包囲している状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[243]
前記提供ステップは、前記側壁が、前記唇状部から延在する円錐台状部分と前記円錐台状部分の小端部から半径方向内向きに延在する半径方向延長部分を有する状態で実施される、前記[242]に記載の方法。
[244]
前記提供ステップは、前記半径方向延長部分が、前記中心軸が上に存在する断面平面で見た場合に前記唇状部により画定された前記開放端部の相当半径の少なくとも20%にわたり前記開口部の前記中心軸との関係において半径方向内向きに延在し、前記中心軸に沿って見た場合に合計少なくとも270度にわたり延在している状態で実施される、
前記[209]に記載の方法。
[245]
前記提供ステップは、前記半径方向延長部分が、前記中心軸が上に存在する断面平面で見た場合に、前記エンクロージャの前記中心軸との関係における半径方向変位と長手方向変位の間に少なくとも3対1という比を有し、前記中心軸に沿って見た場合合計少なくとも270度にわたり延在している状態で実施される、前記[244]に記載の方法。
[246]
前記提供ステップは、前記側壁が先細になっており、中心軸が上に存在する断面平面内で見た場合に、少なくとも1対3という半径方向変位と長手方向変位の間の比を側壁が有し、前記中心軸に沿って見た場合に合計少なくとも270度にわたって延在している状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[247]
前記提供ステップは、前記側壁が、前記中心軸が上に存在する断面平面で見た場合に、少なくとも2対3という半径方向変位と長手方向変位の間の比を有し、前記中心軸に沿って見た場合に合計少なくとも270度にわたり延在している状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[248]
前記提供ステップは、前記側壁が、前記中心軸が上に存在する断面平面で見た場合に、少なくとも1対1という半径方向変位と長手方向変位の間の比を有し、前記中心軸に沿って見た場合に合計少なくとも270度にわたり延在している状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[249]
前記提供ステップは、側壁が先細で、側壁が円錐台状部分を有する状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[250]
前記提供ステップは、前記唇状部および前記振動素子が互いに隣接して、前記複数の開口部を取巻く閉ループに沿って流体が間を通過するのを防いでいる状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[251]
前記振動ステップは、前記唇状部が前記振動素子に隣接して位置付けされた表面を有し、前記唇状部の前記表面が、前記開放端部により画定された中心軸に沿って見た場合に前記振動素子と接しているものの少なくとも270度に沿って前記振動素子に取付けられてはいない状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[252]
前記提供ステップは、前記振動素子が、前記複数の開口部の幾何学的中心においてかつ前記開口部の駆出方向に配向された中心軸を画定している状態で実施され;
前記振動ステップは、前記唇状部が、前記中心軸に沿って見た場合に前記複数の開口部のおおよそ少なくとも270度にわたり250ミクロン未満だけ振動素子から離隔された表面を有している状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[253]
前記振動ステップは、前記表面が、前記中心軸に沿って見た場合に前記複数の開口部のおおよそ少なくとも270度にわたり少なくとも125ミクロンの分離距離だけ離隔されている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[254]
前記提供ステップは、前記唇状部と前記振動素子の間および前記振動素子内の前記複数の開口部の間以外には、開口部を通ってこの流体が駆出される時に、前記エンクロージャ内に空気を通気するための通気開口部を前記エンクロージャが含んでいない状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[255]
前記振動ステップは、前記振動ステップ中に前記複数の開口部のうちの一部の中に空気が引き込まれるように実施される、前記[208]に記載の方法。
[256]
前記振動ステップは、流体が前記複数の開口部を通って駆出されるにつれて前記エンクロージャを通気するために前記唇状部と前記振動素子の間に空気が取込まれている状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[257]
前記振動ステップは、前記振動素子の振動を駆動するにあたり第1の休止により分離された第1の時間周期および第2の時間周期にわたって実施される、前記[208]に記載の方法。
[258]
前記振動ステップは、振動を駆動するにあたっての前記第1の休止が0.5ms~4.0msである状態で実施される、前記[257]に記載の方法。
[259]
前記振動ステップは、前記第2の時間周期後の振動の駆動とそれに続く第3の時間周期にわたる振動の駆動にあたり第2の休止を伴って実施される、前記[257]に記載の方法。
[260]
振動を駆動するにあたっての前記休止が0.5~4.0msである状態で、前記振動ステップが第2の休止を伴って実施される、259前記[2]に記載の方法。
[261]
前記振動ステップは、前記第1の時間周期および前記第2の時間周期が各々20~40msである状態で実施される、前記[257]に記載の方法。
[262]
前記振動ステップが前記送出ステップの完了後に実施される、前記[208]に記載の方法。
[263]
前記振動ステップが前記送出ステップ中に実施される、前記[208]に記載の方法。
[264]
前記振動ステップは、前記開口部の前記送出側における平均駆出速度が2.5m/s~12m/sとなるように実施される、前記[208]に記載の方法。
[265]
前記送出ステップは、前記流体量が、前記エンクロージャの前記容積の少なくとも150倍である流体担持能力を有する流体コンテナから送出されている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[266]
前記振動ステップは、前記振動素子が、共に流体が間から漏出するのを防ぐ前記唇状部の前記表面に隣接して位置付けされた取囲まれた境界を画定し、前記取囲まれた境界がこの取囲まれた境界と境を接する部域である取囲まれた補給部域を画定し、前記振動素子内の前記開口部が、前記振動素子内の前記複数の開口部の送出部域を包含している状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[267]
前記提供ステップは、前記送出部域が取囲まれた補給部域の75%以下である状態で実施される、前記[266]に記載の方法。
[268]
前記提供ステップは、前記取囲まれた補給部域が前記送出部域よりも少なくとも30%大きい状態で実施される、前記[266]に記載の方法。
[269]
前記提供ステップは、前記取囲まれた補給部域が、前記中心軸の前記方向で見た場合に前記送出部域と同一の広がりを持たない余剰補給部域を有する状態で実施される、
前記[266]に記載の方法。
[270]
前記提供ステップは、前記送出部域の幾何学的中心の上方に前記余剰補給部域の少なくとも90%が位置付けされている状態で実施される、前記[266]に記載の方法。
[271]
前記提供ステップは、前記余剰部域が前記送出部域の少なくとも30%である状態で実施される、前記[266]に記載の方法。
[272]
前記提供ステップは、前記振動素子の前記送出部域が幾何学的中心および有効半径を画定し、前記唇状部の前記表面の前記取囲まれた補給部域も同様に幾何学的中心および有効半径を画定している状態で実施される、前記[266]に記載の方法。
[273]
前記振動ステップは、前記取囲まれた補給部域の前記幾何学的中心が前記送出部域の前記幾何学的中心の上方にある状態で実施される、前記[272]に記載の方法。
[274]
前記振動ステップは、前記取囲まれた補給部域の前記幾何学的中心が前記送出部域の前記幾何学的中心から前記送出部域の前記有効半径の少なくとも0.3倍だけオフセットされている状態で実施される、前記[272]に記載の方法。
[275]
前記振動ステップは、前記流体が、幾何学的中心を有する前記振動素子と前記エンクロージャの間に形成された前記チャンバ内に保持され、前記チャンバ内の前記流体の前記幾何学的中心が、前記中心軸の前記方向で測定した場合に前記振動素子から0.015以下のところに位置付けされている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[276]
前記振動ステップは、前記チャンバ内の前記流体の少なくとも95%が前記振動素子内の前記複数の開口部のうち最も近いものから0.060インチ以下である状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[277]
前記振動ステップは、前記流体の幾何学的中心が、前記送出部域の前記幾何学的中心の上方で前記送出部域の前記有効半径の少なくとも0.3倍である状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[278]
前記提供ステップは、前記チャンバには、前記中心軸に沿って見て測定した場合に少なくとも0.014インチの距離にわたり前記複数の開口部の少なくとも95%に沿って障害物が無い状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[279]
前記提供ステップは、前記エンクロージャが、前記中心軸の前記方向で見て測定した場合に前記複数の開口部の少なくとも95%から0.014~0.040インチの間に位置付けされている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[280]
前記振動ステップは、前記振動素子が、共に流体が間から漏出するのを防ぐ前記唇状部の前記表面に隣接して位置付けされた取囲まれた境界を画定し、前記取囲まれた境界がこの取囲まれた境界と境を接する部域である取囲まれた補給部域を画定し、前記振動素子内の前記複数の開口部が、前記振動素子内の送出部域を包含しており、前記振動素子の前記送出部域が幾何学的中心および有効半径を画定し、前記唇状部の前記表面の前記取囲まれた補給部域も同様に、幾何学的中心および有効半径を画定し、前記取囲まれた補給部域が、前記中心軸の前記方向で見た場合に前記送出部域と同一の広がりを持たない余剰補給部
域を有している状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[281]
前記提供ステップは、前記余剰補給部域が、前記中心軸に沿って見た場合に前記取囲まれた補給部域の少なくとも270度に沿って前記取囲まれた補給部域の前記有効半径の少なくとも0.3倍、外向きに延在している状態で実施される、前記[280]に記載の方法。
[282]
前記提供ステップは、前記余剰補給部域が前記取囲まれた補給部域の全周に延在している状態で実施される、前記[280]に記載の方法。
[283]
前記提供ステップは、前記余剰補給部域が、前記中心軸に沿って見た場合に、前記エンクロージャの前記側壁のテーパ付き部分により格納されている状態で実施される、前記[280]に記載の方法。
[284]
前記送出ステップは、前記エンクロージャが前記流体を受入れる主入口を有し、前記主入口が第1の入口および第2の入口に対して流動的に結合され、流体がこれらの第1および第2の入口を通って前記チャンバに入り、前記第1および前記第2の入口が両方共、前記振動素子内の前記開口部に向ける前に前記流体を前記エンクロージャの側壁に向ける状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[285]
前記送出ステップは、前記エンクロージャが、前記チャンバに通じる少なくとも第1の入口と第2の入口とを有し、前記第1の入口および前記第2の入口が両方共、前記振動素子内の前記開口部に導く前に前記エンクロージャの表面に流体を向けるように配向されている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[286]
前記送出ステップは、前記少なくとも第1の入口および前記第2の入口が前記流体の少なくとも90%を前記エンクロージャに向け、前記流体の10%未満が前記エンクロージャに向けられる前に前記振動素子に向けられるように実施される、前記[285]に記載の方法。
[287]
前記提供ステップは、前記エンクロージャが、各々前記エンクロージャの側壁に前記流体を向ける少なくとも3つの別個の入口へと前記流体を分割する前記エンクロージャの第1の表面に前記流体を向ける主入口を有している状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[288]
前記提供ステップは、前記エンクロージャが、前記主入口から前記流体を受入れる分流チャンバを有し、前記分流チャンバが、前記流れを第1の流路に沿った第1の流れと第2の流路に沿った第2の流れへと分割する前記第1の流体入口および第2の流体入口を含む状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[289]
前記提供ステップは、前記分流チャンバが、それぞれ第3の流路および第4の流路に対応する第3の入口および第4の入口を有している状態で実施される、前記[288]に記載の方法。
[290]
前記提供ステップは、前記分流チャンバが、前記振動素子から離れる方に面した凹側を伴うカップ状の壁を有する状態で実施される、前記[288]に記載の方法。
[291]
前記提供ステップは、前記カップ状の壁がカップ状の壁の中に形成された前記第1の入口および前記第2の入口を有し、前記カップ状の壁が、前記唇状部により画定された前記中心軸との関係において少なくとも240度の角度範囲について前記唇状部により画定される有効半径の少なくとも25%にわたり前記エンクロージャの中心軸から半径方向外向きに延在している状態で実施される、前記[290]に記載の方法。
[292]
前記提供ステップは、前記第1の入口および前記第2の入口が各々、前記中心軸との関係において半径方向寸法および長手方向寸法を有し、前記半径方向寸法と前記長手方向寸法の比が0.5~1.5である状態で実施される、前記[288]に記載の方法。
[293]
前記提供ステップは、前記第1の入口および前記第2の入口が各々、前記エンクロージャの前記中心軸の前記方向で見た場合に前記主入口の一部を露呈している、前記[288]に記載の方法。
[294]
前記振動ステップは、前記振動素子が、前記複数の開口部により発出される前記噴霧パターンの中心配向によって画定された中心軸を有する状態で実施され;
前記提供ステップは、主入口が前記中心軸から30度以内の方向で前記流れを導き、前記エンクロージャが、前記流体を受入れるため前記主入口に対して流動的に結合された分流器および側壁を有し、前記分流器が前記主入口からの前記流れを前記中心軸から60~90度配向された少なくとも第1の入口および第2の入口へと向け直し、前記第1の入口および前記第2の入口は、前記流体が前記複数の開口部へと導かれる前に前記エンクロージャの前記側壁に向けられている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[295]
前記提供ステップは、第3の入口および第4の入口が、前記分流チャンバからの流体を受入れ、前記チャンバへの前記第3の入口および前記第4の入口が、前記エンクロージャの前記側壁に配向されている状態で実施される、前記[294]に記載の方法。
[296]
前記提供ステップは、前記エンクロージャが第1の入口、第2の入口、第3の入口および第4の入口を有し、それらの入口の全てが前記エンクロージャの側壁に向けられかつ前記中心軸に沿って見た場合に隣接する入口から60~120度配向されている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[297]
前記提供ステップは、前記エンクロージャが、前記振動素子と共に前記チャンバを画定する一体として形成された構造を有している状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[298]
前記提供ステップは、管が前記エンクロージャの前記主入口に対して流動的に結合された管腔を有し、前記管が2マイクロリットル未満の容積を有し、前記主入口が前記チャンバに対して流動的に結合されている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[299]
前記送出ステップは、前記ポンプが前記流体と共に一定量の空気を送出する状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[300]
前記送出ステップの後に前記管からあらゆる残留流体をパージするステップをさらに含む、前記[298]に記載の方法。
[301]
前記送出ステップが、前記流体の前記量を送出するためにポンプを使用して実施され;
前記パージステップが前記ポンプを用いて実施される、前記[300]に記載の方法。
[302]
前記パージステップは、前記ポンプが一定量の変位媒体を引き出し、前記変位媒体を前記管内に送出して前記管内の流体をエンクロージャ内に変位させた状態で実施される、前記[300]に記載の方法。
[303]
前記パージステップは、前記ポンプが前記送出ステップの後に逆に前記ポンプ内へと前記管内の流体を引き込む状態で実施される、前記[300]に記載の方法。
[304]
前記ポンプ内に引き込まれた前記流体を逆に前記管を通って前記エンクロージャへと圧送するステップをさらに含む、前記[303]に記載の方法。
[305]
前記送出ステップは、ポンプが第1の部分と第2の部分を有し、前記第1の部分が、最大変位で保管位置から順方向行程位置までそして逆に前記順方向行程位置から前記保管位置まで各サイクル毎に往復運動し、前記ポンプが、同じく最大変位で保管位置から順方向行程位置までそして逆に前記保管位置まで各サイクル毎に往復運動する第2のポンプ部分も有している状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[306]
前記送出ステップは、前記第1の部分が、前記第2の部分に向かって延在する延長部分を有し、前記第2の部分が同様に、前記第1の部分に向かって延在し前記第1の部分の前記延長部分とインタロックする延長部分を有する状態で実施され、
前記送出ステップは、前記第1の部分が前記サイクルを通して前記第2の部分を駆動する状態で実施される、前記[305]に記載の方法。
[307]
前記送出ステップは、前記アクチュエータが前記第1の部分に対し作動的に結合され、前記アクチュエータが前記順方向行程を通して前記第1の部分を駆動し同様に前記順方向行程の間ポンプ戻しばねにも負荷を与え、負荷されたポンプばねが、前記第1のポンプ部分および前記第2のポンプ部分を前記順方向行程位置から前記保管位置まで戻るように移動させる状態で実施される、前記[305]に記載の方法。
[308]
前記送出ステップは、前記流体が前記第1の部分の前記順方向行程中キャビティ内に引き込まれる状態で実施される、前記[305]に記載の方法。
[309]
前記送出ステップは、前記キャビティが前記第1の部分と前記第2の部分の間に形成され、前記第1および第2の部分が互いに向かっておよび互いに離れるように移動するにつれて、前記キャビティのサイズが変化する状態で実施される、前記[305]に記載の方法。
[310]
前記提供ステップは、前記ポンプが同様に、前記チャンバに通じる管の管腔を開閉するバルブでもある状態で実施される、前記[305]に記載の方法。
[311]
前記送出ステップは、7~12マイクロリットルの流体量で実施される、前記[305]に記載の方法。
[312]
前記ポンプを用いて、補充チャンバ内に空気を引込むステップと;
前記流体コンテナ内に空気を導入するため前記サイクル中に前記ポンプを用いて前記流体コンテナに向かって補充チャンバから空気を強制するステップと;
をさらに含む、前記[305]に記載の方法。
[313]
前記引込みステップが前記第1の部分の前記順方向行程中に実施され;前記強制ステップが前記第1の部分の前記戻り行程中に実施される、前記[305]に記載の方法。
[314]
前記提供ステップは、シャッタばねが前記アクチュエータおよび前記ポンプのうちの少なくとも1つに結合され、前記シャッタばねが前記順方向行程中に負荷を受け、前記シャッタばねが、前記複数の開口部をカバーする保管位置から前記流体の送出のために前記シャッタのアパーチャを通して前記複数の開口部が露呈されている送出位置まで可動であるシャッタに結合されている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[315]
前記提供ステップは、前記エンクロージャにより形成された前記チャンバには流体流に対する障害物が無く、前記チャンバ内の前記流体の少なくとも95%が最も近い開口部に通じる見通し線を有するような状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[316]
前記提供ステップは、前記エンクロージャにより形成された前記チャンバには流体流に対する障害物が無く、前記チャンバ内の前記流体の全てが前記振動素子内の最も近い開口部に通じる見通し線を有するような状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[317]
前記提供ステップは、前記エンクロージャが、前記複数の開口部の少なくとも75%から前記エンクロージャの前記内部表面の前記最も近い部分までの最低間隔が少なくとも0.014インチとなるように整形された内部表面を有している状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[318]
前記提供ステップは、前記エンクロージャが、前記複数の開口部の少なくとも95%から前記エンクロージャの前記内部表面の前記最も近い部分までの最低間隔が少なくとも0.014インチとなるように整形された内部表面を有している状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[319]
前記提供ステップは、前記チャンバ内の流体と直接流体連通状態にある前記流体の少なくとも75%が前記振動素子内の最も近い開口部から0.060インチ以下のところにある状態で、前記チャンバが形成されるように前記エンクロージャの前記内部表面が整形されている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[320]
前記提供ステップは、前記チャンバ内の流体と直接流体連通状態にある前記流体の少なくとも95%が前記振動素子内の最も近い開口部から0.060インチ以下のところにある状態で前記チャンバが形成されるように前記エンクロージャの前記内部表面が整形されている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[321]
前記提供ステップは、前記チャンバ内の流体と直接流体連通状態にある前記流体の全てが前記振動素子内の最も近い開口部から0.060インチ以下のところにある状態で、前記チャンバが形成されるように前記エンクロージャの前記内部表面が整形されている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[322]
前記送出ステップは、前記流体がポンプから少なくとも200psiの圧力で送出されている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[323]
前記送出ステップは、前記流体が少なくとも0.5m/sの速度で前記管腔を通って前記エンクロージャまで送出されている状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[324]
前記提供ステップは、管が前記チャンバ対し流動的に結合された管腔を有し、バルブが前記管腔と連通状態で位置付けされ、前記バルブが、前記管腔を通る流体流を許容するために開放され、前記管腔を通る流体流を遮断するために閉鎖され、合計下流側容積が、前記バルブの下流側にあり少なくとも前記管腔および前記チャンバ管を含む合計容積によって画定され、前記管内の前記管腔を通って前記チャンバに送出される前記流体量が、前記合計下流側容積の40%~70%である状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[325]
前記提供ステップは、バルブがポンプの一部である状態で実施される、前記[324]に記載の方法。
[326]
前記提供ステップは、前記エンクロージャが、前記振動素子から離れる方に面した凹側を伴うカップ状の壁を有する分流チャンバに流動的に結合された主入口を含む状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[327]
前記提供ステップは、前記カップ状の壁が、カップ状の壁の中に形成された第1の入口および第2の入口を有し、前記カップ状の壁が、前記唇状部により画定される有効半径の少なくとも25%にわたり前記エンクロージャの中心軸から半径方向外向きに延在している状態で実施される、前記[326]に記載の方法。
[328]
前記提供ステップは、前記第1の入口および前記第2の入口が各々、前記中心軸との関係における半径方向寸法および長手方向寸法を有し、前記半径方向寸法と前記長手方向寸法の比が0.5~1.5である状態で実施される、前記[327]に記載の方法。
[329]
前記提供ステップは、前記第1の入口および前記第2の入口が各々、前記エンクロージャの前記中心軸の前記方向で見た場合に前記主入口の一部を露呈している状態で実施される、前記[327]に記載の方法。
[330]
前記提供ステップは、前記エンクロージャが、前記振動素子の中心軸の前記方向で前記振動素子との関係における一定の自由度を有する唇状部を有している状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[331]
前記提供ステップは、圧電素子が前記振動素子に結合されており、前記振動素子が、前記振動素子の振動を駆動するにあたり第1の休止により分離される第1の時間周期と第2の時間周期にわたって振動させられる状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[332]
前記提供ステップは、圧電素子が非活動化される複数の休止を伴ってこの圧電素子が活動化され非活動化され、各休止が合計送出時間の少なくとも2%である連続時間であり、前記複数の休止の合計時間が、合計送出時間の少なくとも6%である状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[333]
前記提供ステップは、圧電素子が前記振動素子に結合されている状態で実施され;
前記送出ステップは、前記振動素子が、第2の時間周期後の振動の駆動とそれに続く第3の時間周期にわたる振動の駆動にあたり第2の休止を伴って振動させられ、前記圧電素子が、活動化周期と非活動化周期の交番を含めるように前記第2の時間周期および前記第3の時間周期の間動作させられ、各非活動化周期が、前記第2および第3の時間周期各々の2.0~2.5%であり、前記第2および第3の時間周期中の前記非活動化周期の合計が、それぞれ前記第2および第3の時間周期各々の少なくとも30%である状態で実施される、前記[208]に記載の方法。
[334]
前記送出ステップは、振動を駆動するにあたっての前記第1の休止が0.5~4.0msである状態で、前記振動素子が振動させられる状態で実施される、前記[331]に記載の方法。
[335]
前記送出ステップは、前記振動素子が、各々20~40msである前記第1の時間周期および前記第2の時間周期そして100ms未満の合計送出時間で振動させられる状態で実施される、前記[331]に記載の方法。
[336]
前記唇状部は、間の摩擦を削減するため前記振動素子に隣接するPTFEコーティングを有し、前記コーティングは前記中心軸に沿って見た場合に前記唇状部のおおよそ少なくとも270度にわたり延在している、前記[2]に記載の装置。
[337]
前記振動素子は、間の摩擦を削減するため前記唇状部に隣接するPTFEコーティングを有し、前記コーティングは、前記中心軸に沿って見た場合におおよそ少なくとも270度にわたり延在している、前記[1]に記載の装置。
[338]
前記エンクロージャの内側表面が、流体と接する前記内側表面の少なくとも70%にわたり疎水性である、前記[2]に記載の装置。
[339]
前記チャンバを露呈するために壁を貫通して延在する壁開口部をさらに含む、前記[2]に記載の装置。
[340]
前記壁開口部が前記唇状部内で間隙を形成する、前記[339]に記載の装置。
[341]
前記壁開口部が、前記中心軸の前記方向に前記唇状部から測定された長手方向寸法と前記中心軸との関係において半径方向に測定された半径方向寸法とを有し、前記エンクロージャが、分離により前記開口部から離隔されている前記振動素子内の前記開口部に面する側を伴う内部壁を有する前記[339]に記載の装置。
[342]
前記壁開口部が、円錐台状部分に沿って位置付けされており、前記壁開口部が前記円錐台状部分の前記長さの少なくとも80%にわたり前記唇状部から近位に延在している、前記[339]に記載の装置。
[343]
前記壁開口部の前記長手方向寸法が、前記振動素子と前記開口部に面する前記エンクロージャの前記側との間の分離の少なくとも80%である、前記[341]に記載の装置。
[344]
前記壁開口部の前記半径方向寸法が、前記唇状部の前記相当円周の10%以下である、前記[341]に記載の装置。
[345]
前記壁開口部の前記半径方向寸法が、前記唇状部の相当円周の5%以下である、前記[341]に記載の装置。
[346]
前記壁開口部が前記唇状部から近位に延在し、前記壁開口部が前記唇状部から近位に延在するにつれて前記壁開口部の円周方向寸法が先細になっていく、前記[339]に記載の装置。
[347]
前記壁開口部は、前記開口部のテーパ付き形状が前記中心軸に沿って見た場合に前記チャンバへの入口の前記方向に配向されるように先細になっている、前記[346]に記載の装置。
[348]
前記壁開口部は、流体が駆出された時点で空気が前記チャンバ内に入ることができるようにすることによって前記エンクロージャを通気し、前記壁開口部は、前記流体が中を通過するのを防ぐのに充分な程小さい、前記[339]に記載の装置。
[349]
前記唇状部は間の摩擦を削減するため前記振動素子に隣接するPTFEコーティングを有し、前記コーティングは前記中心軸に沿って見た場合におおよそ少なくとも270度にわたり延在している、前記[118]に記載の装置。
[350]
前記振動素子は間の摩擦を削減するため前記唇状部に隣接するPTFEコーティングを有し、前記コーティングは、前記中心軸に沿って見た場合におおよそ少なくとも270度にわたり延在している、前記[118]に記載の装置。
[351]
前記エンクロージャの内側表面が、流体と接する前記内側表面の少なくとも70%にわたり疎水性である、前記[118]に記載の装置。
[352]
前記チャンバを露呈するために壁を貫通して延在する壁開口部をさらに含む、前記[118]に記載の装置。
[353]
前記壁開口部が前記唇状部内で間隙を形成する、前記[352]に記載の装置。
[354]
前記壁開口部が、前記中心軸の前記方向に前記唇状部から測定された長手方向寸法と前記中心軸との関係において半径方向に測定された半径方向寸法とを有し、前記エンクロージャが、分離により前記開口部から離隔されている前記振動素子内の前記開口部に面する側を伴う内部壁を有する前記[352]に記載の装置。
[355]
前記壁が、円錐台状部分を含み、前記壁開口部が前記円錐台状部分の前記長さの少なくとも80%にわたり前記唇状部から近位に延在している、前記[352]に記載の装置。
[356]
前記壁開口部の前記長手方向寸法が、前記振動素子と前記開口部に面する前記エンクロージャの前記側との間の分離の少なくとも80%である、前記[354]に記載の装置。
[357]
前記壁開口部の前記半径方向寸法が、前記唇状部の前記相当円周の10%以下である、前記[354]に記載の装置。
[358]
前記壁開口部の前記半径方向寸法が、前記唇状部の相当円周の5%以下である、前記[354]に記載の装置。
[359]
前記壁開口部が前記唇状部から近位に延在し、前記壁開口部が前記唇状部から近位に延在するにつれて前記壁開口部の円周方向寸法が先細になっていく、前記[352]に記載の装置。
[360]
前記壁開口部は、前記開口部のテーパ付き形状が前記中心軸に沿って見た場合に前記チャンバへの入口の前記方向に配向されるように先細になっている、前記[352]に記載の装置。
[361]
前記壁開口部は、流体が駆出される時点で空気が前記チャンバ内に入ることができるようにすることによって前記エンクロージャを通気する、前記[352]に記載の装置。
[362]
前記提供ステップは、前記唇状部が間の摩擦を削減するため前記振動素子に隣接するPTFEコーティングを有し、前記コーティングが前記中心軸に沿って見た場合におおよそ少なくとも270度にわたり延在している状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[363]
前記提供ステップは、前記振動素子が間の摩擦を削減するため前記唇状部に隣接するPTFEコーティングを有し、前記コーティングが、前記中心軸に沿って見た場合におおよそ少なくとも270度にわたり延在している状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[364]
前記提供ステップは、前記エンクロージャの内側表面が、流体と接する前記内側表面の少なくとも70%の上で疎水性である状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[365]
前記提供ステップは、壁開口部が流体の漏出を可能にすることなく壁を貫通して前記チャンバを露呈するために壁を貫通して延在する状態で実施される、前記[209]に記載の方法。
[366]
前記提供ステップは、前記壁開口部が前記唇状部内で間隙を形成する状態で実施される、前記[365]に記載の方法。
[367]
前記提供ステップは、前記壁開口部が、前記中心軸の前記方向に前記唇状部から測定された長手方向寸法と前記中心軸との関係において半径方向に測定された半径方向寸法とを有する状態で実施される、前記[365]に記載の方法。
[368]
前記提供ステップは、前記エンクロージャが、前記振動素子内の前記開口部に面する側を伴う内部壁を有し、前記壁開口部の前記長手方向寸法が、前記振動素子と前記開口部に面する前記エンクロージャの前記側との間の分離の少なくとも80%である状態で実施される、前記[365]に記載の方法。
[369]
前記提供ステップは、前記壁開口部の前記半径方向寸法が、前記唇状部の前記相当円周の10%以下である状態で実施される、前記[367]に記載の方法。
[370]
前記提供ステップは、前記壁開口部の前記半径方向寸法が、前記唇状部の相当円周の5%以下である状態で実施される、前記[367]に記載の方法。
[371]
前記提供ステップは、前記壁開口部が前記唇状部から近位に延在し、前記壁開口部が前記唇状部から近位に延在するにつれて前記壁開口部の円周方向寸法が先細になっていく状態で実施される、前記[365]に記載の方法。
[372]
前記提供ステップは、前記開口部のテーパ付き形状が前記中心軸に沿って見た場合に前記チャンバへの入口の前記方向に配向されるように前記壁開口部へ先細になっている状態で実施される、前記[365]に記載の方法。
[373]
前記振動ステップは、流体が駆出される時点で空気が前記チャンバ内に入ることができるようにすることによって前記壁開口部が前記エンクロージャを通気しているような状態で実施される、前記[365]に記載の方法。
[374]
前記提供ステップは、前記壁が円錐台状部分を含み、前記壁開口部が、前記円錐台状部分の前記長さの少なくとも80%にわたり前記唇状部から近位で延在している状態で実施される、前記[365]に記載の方法。
[375]
前記チャンバを包囲する前記エンクロージャの前記壁が0.003~0.007インチの厚みを有する、前記[2]に記載の装置。
[376]
前記チャンバを包囲する前記エンクロージャの前記壁が0.003~0.007インチの厚みを有する、前記[118]に記載の装置。
[377]
前記壁開口部は、前記開口部のテーパ付き形状が前記中心軸に沿って見た場合に前記チャンバへの少なくとも2つの別個の入口の前記方向に配向されるように先細になっている、前記[347]に記載の装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図20
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図30
図31
図32
図33
図34
図35
【手続補正書】
【提出日】2023-03-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定量の流体を眼に送出するための装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置された流体エジェクタであって、前記流体エジェクタは、複数の開口部を備えた振動素子を有し、前記振動素子は、流体側と送出側とを有し、前記複数の開口部は、前記流体側から前記送出側に延在し、前記流体エジェクタは、前記振動素子が振動するときに、前記複数の開口部を通って前記流体側から前記送出側に流体を駆出する、流体エジェクタと、
前記振動素子の前記流体側に隣接して位置付けされた弾力性唇状部を有する壁を有するエンクロージャであって、前記唇状部は、前記複数の開口部の周囲に延在し、前記エンクロージャと前記振動素子は共にチャンバを形成する、エンクロージャと、
第1の部分と第2の部分とを備えるポンプであって、前記第1の部分と前記第2の部分は、前記ポンプの可変容積型キャビティのサイズを変えるように互いに移動可能に結合され、液体コンテナから前記可変容積型キャビティに個別的な用量の液体を引き込み、前記ポンプの1サイクル中に前記チャンバに液体の前記個別的な用量を駆出する、ポンプと、を含む、装置において、
前記弾力性唇状部は、前記振動素子から分離して、液体の前記個別的な容量を前記チャンバ内に駆出するときに、前記チャンバから空気を通気するように構成される、装置。
【請求項2】
前記ポンプの前記第1の部分及び前記第2の部分は、保管位置と、部分的行程位置と、完全順方向行程位置との間で往復運動するように構成され、前記ポンプの前記第1の部分及び前記第2の部分が前記部分的行程位置に向かって移動すると、前記第1の部分は前記第2の部分から離れて移動し、前記流体コンテナから前記個別的な用量の液体を前記キャビティに引き込むように前記キャビティのサイズが増大する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ポンプの前記第1の部分及び前記第2の部分が完全順方向行程位置にある場合は、前記第1の部分及び前記第2の部分は互いから最大変位にあり、前記キャビティは最大のサイズであり、流体エジェクタへの管腔と整列されており、前記個別的な用量を前記キャビティから前記チャンバ内に特定の圧力で駆出する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の部分及び前記第2の部分が前記完全順方向行程位置から前記保管位置に向かって移動する場合に、前記ポンプの前記第1の部分及び前記第2の部分は、互いに向かって移動し、前記キャビティのサイズが減少して、前記管腔内に前記個別的な用量を駆出する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記個別的な用量を前記キャビティから前記チャンバ内に駆出する圧力は、少なくとも200psiである、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記チャンバ内の表面張力が、前記振動素子が振動する前に、前記個別的な用量を液滴として共に保持する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記ポンプに作動的に結合された第1のアクチュエータであって、前記第1のアクチュエータの起動が前記ポンプを活動化して、前記個別的な用量を前記チャンバに送出する、第1のアクチュエータを、さらに含む請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記振動素子に作動的に結合された第2のアクチュエータであって、前記第2のアクチュエータの起動が、前記振動素子を振動させ、前記複数の開口部を通して前記個別的な用量を駆出させる、第2のアクチュエータを、さらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記エンクロージャによって画定される前記チャンバは、10~14マイクロリットルの最大液体容積を保持するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記唇状部は、前記振動素子の前記流体側から150ミクロン未満だけ離隔されている、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記唇状部は、中心軸に沿って見た場合に、おおよそ少なくとも270度の角度にわたり、250ミクロン未満だけ前記振動素子の前記流体側から離隔されている、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記振動素子に結合された圧電素子をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記振動素子は、前記唇状部と前記振動素子との間の平均分離距離よりも小さい最大振幅を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記振動素子は、100~180ミクロンという前記流体側から送出側まで測定した厚みを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記唇状部は、中心軸に沿って見た場合に、前記複数の開口部のおおよそ少なくとも270度にわたり前記振動素子と接触し、前記エンクロージャ内に前記流体を保持する、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記唇状部は、前記振動素子に対する直接の取付具を有していない、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記弾力性唇状部は、ショア60a未満のデュロメータを有する材料から作成される、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記唇状部は、前記振動素子の中心軸の前記方向で前記振動素子に対して偏向されている、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記唇状部は、前記振動素子の中心軸の前記方向で測定された3gram-f以下の力を前記振動素子上に加える、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
記唇状部及び前記振動素子は互いに隣接して、前記複数の開口部を取巻く閉ループに沿って流体が間を通過するのを防いでいる、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
前記唇状部は、前記振動素子の中心軸に沿って見た場合に、前記複数の開口部のおおよそ少なくとも270度にわたり少なくとも125ミクロンの分離距離だけ前記振動素子から離隔されている、請求項1に記載の装置。
【請求項22】
前記エンクロージャは、前記唇状部と前記振動素子との間以外の前記開口部と、前記複数の開口部の少なくともいくつかと、を通して前記流体が駆出されるときに、前記エンクロージャ内に空気を通気させるための通気開口部を含まない、請求項1に記載の装置。
【請求項23】
前記流体コンテナは、前記エンクロージャの前記チャンバに流動的に結合され、前記エンクロージャの前記容積の少なくとも150倍である流体担持能力を有し、前記ポンプは、1つの用量サイズのみを送出する、請求項1に記載の装置。
【請求項24】
前記振動素子は、前記唇状部の前記表面に隣接して位置付けされた取囲まれた境界を画定し、前記取囲まれた境界は、この取囲まれた境界と境を接する取囲まれた補給部域を画定し、前記振動素子内の前記開口部は、前記振動素子の送出部域を包含しこれを画定している、請求項1に記載の装置。
【請求項25】
前記エンクロージャは、側壁と、流体を受入れる主入口とを有し、前記エンクロージャはこのほか、前記チャンバ内に流体が入るときに通る第1の入口及び第2の入口を有しており、前記第1の入口及び前記第2の入口は、前記チャンバに通じており、両方共、前記複数の開口部に向けられる前に流体を前記エンクロージャの側壁に向けるために配向されている、請求項1に記載の装置。
【請求項26】
前記第1の入口及び前記第2の入口は、流体の少なくとも90%を前記エンクロージャに向け、流体の10%未満が、前記エンクロージャに向けられる前に前記振動素子に向けられる、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
管腔を有する管をさらに含み、
前記エンクロージャは、前記管内の前記管腔に流動的に結合された主入口を有し、前記主入口は、分流チャンバを形成する前記エンクロージャの内壁に前記流体を向けるように配向されており、前記分流チャンバは、前記チャンバに導く少なくとも2つの別個の入口を有し、前記チャンバへの各入口は、前記流体を前記エンクロージャの側壁に向けている、請求項1に記載の装置。
【請求項28】
管腔を有する管をさらに含み、
前記エンクロージャは、前記管内の前記管腔に流動的に結合された主入口を有し、前記主入口は、分流チャンバを形成する前記エンクロージャの内壁に前記流体を向けるように配向されており、前記分流チャンバは、前記チャンバに導く第1の入口及び第2の入口を有し、前記第1の入口及び前記第2の入口は、前記流体を前記エンクロージャの側壁に向けており、
前記分流チャンバは、前記チャンバに導く第3の入口及び第4の入口を有し、前記第3の入口及び前記第4の入口は、前記流体を前記エンクロージャの側壁に向けており、
前記第3の入口及び前記第4の入口はそれぞれ、前記第1の入口及び前記第2の入口に対して対称に形成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項29】
前記振動素子は、前記複数の開口部によって発出される前記噴霧パターンの中央配向によって画定される中心軸を有し、
前記エンクロージャは、前記流れを前記中心軸から30度以内の方向に導く主入口を有し、前記エンクロージャは、側壁と、前記流体を受入れるため前記主入口に流動的に結合された分流チャンバとを有し、前記分流チャンバは、前記主入口からの前記流体流を前記中心軸から60~90度配向された少なくとも第1の入口及び第2の入口へと向け直し分流する形状を有しており、前記第1の入口及び前記第2の入口は、前記流体が前記複数の開口部に向けられる前に前記エンクロージャの前記側壁に向けられる、請求項1に記載の装置。
【請求項30】
2マイクロリットル未満の容積を有する管腔を有する管と、
前記管腔を通る流体流を許容する開放位置と、前記管腔を通る流体流を防ぐ閉鎖位置を有するバルブと、をさらに含み、
前記エンクロージャは、前記管内の前記管腔に流動的に結合された主入口を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項31】
前記ポンプの前記第1の部分は、主本体と、第1の延長部分とを有し、前記ポンプの前記第2の部分は、主本体と、第2の延長部分とを有し、前記第1の延長部分は、前記第2の延長部分に向かって延在し、前記第2の延長部分は前記第1の延長部分とインタロックし、前記第1の部分は前記サイクルを通して前記第2の部分を駆動している、請求項1に記載の装置。
【請求項32】
前記第1の部分に作動的に結合された第1のアクチュエータをさらに含み、前記アクチュエータは、順方向行程を通して前記第1の部分を駆動するほか、前記順方向行程の間ポンプ戻しばねに負荷を与え、前記負荷されたポンプばねは、前記第1のポンプ部分及び前記第2のポンプ部分を前記順方向行程位置から前記保管位置まで戻るように移動させる、請求項2に記載の装置。
【請求項33】
流体が、前記第1の部分の前記順方向行程中に前記第1の部分と前記第2の部分との間に形成された前記可変容積型キャビティ内に引き込まれる、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
流体が前記順方向行程中に前記可変容積型キャビティ内に引き込まれ、前記可変容積型キャビティは前記第1の部分と前記第2の部分との間に形成され、前記第1の部分及び前記第2の部分が互いに向かって移動し、互いから離れるように移動するにつれて前記可変容積型キャビティのサイズが変化する、請求項32に記載の装置。
【請求項35】
前記ポンプに結合されている空気補充チャンバをさらに含み、前記ポンプは、前記第1の部分の前記順方向行程中に前記空気補充チャンバ内に空気を引き込み、前記保管位置に戻る前記第1の部分の戻り行程中に前記流体コンテナ内に空気を強制する、請求項32に記載の装置。
【請求項36】
前記ポンプの前記可変容積型キャビティは、使用中に前記エンクロージャに送出される7~12マイクロリットルの量を保持する、請求項1に記載の装置。
【請求項37】
前記チャンバに流動的に結合された管腔を有する管と、
前記管腔を通る流体流を許容するために開放され、前記管腔を通る流体流を遮断するために閉鎖されるバルブであって、合計下流側容積が、少なくとも前記管腔と、前記バルブの下流側にあるチャンバ管とを含む合計容積によって画定され、前記チャンバに送出される前記流体量は、前記合計下流側容積の40%~70%であり得るバルブと、をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項38】
前記ポンプに結合された空気補充チャンバをさらに含み、前記ポンプは、各サイクル中に前記空気補充チャンバから前記流体コンテナ内に空気を強制する、請求項1に記載の装置。
【請求項39】
前記ハウジングに組付けられた制御システムをさらに含み、前記制御システムは第1のアクチュエータに結合され、前記振動素子を制御するため前記振動素子に作動的に結合されている、請求項1に記載の装置。
【請求項40】
前記ハウジングは第1のハウジング部分と第2のハウジング部分とを含み、前記第1のハウジング部分は前記第2のハウジング部分に取外し可能に結合され、前記制御システムは前記第1のハウジング部分に組付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項41】
前記唇状部は、間の摩擦を削減するため前記振動素子に隣接するPTFEコーティングを有し、前記コーティングは前記振動素子の中心軸に沿って見た場合に前記唇状部のおおよそ少なくとも270度にわたり延在している、請求項1に記載の装置。
【請求項42】
前記振動素子は、間の摩擦を削減するため前記唇状部に隣接するPTFEコーティングを有し、前記コーティングは、前記振動素子の中心軸に沿って見た場合におおよそ少なくとも270度にわたり延在している、請求項1に記載の装置。
【請求項43】
前記エンクロージャの内側表面が、流体と接する前記内側表面の少なくとも70%にわたり疎水性である、請求項1に記載の装置。
【請求項44】
前記チャンバを露呈するために壁を貫通して延在する前記チャンバを通気するための壁開口部をさらに含み、前記壁開口部の半径方向寸法は、前記唇状部の相当円周の10%以下である、請求項1に記載の装置。
【請求項45】
前記壁開口部は前記唇状部内で間隙を形成する、請求項44に記載の装置。
【請求項46】
前記壁開口部は、中心軸の前記方向に前記唇状部から測定された長手方向寸法と、前記中心軸との関係での半径方向に測定された半径方向寸法とを有し、前記エンクロージャは、分離により前記開口部から離隔されている前記振動素子内の前記開口部に面する側を伴う内部壁を有する、請求項44に記載の装置。
【請求項47】
前記壁は、円錐台状部分を含み、前記壁開口部は前記円錐台状部分の前記長さの少なくとも80%にわたり前記唇状部から近位に延在している、請求項44に記載の装置。
【請求項48】
前記壁開口部の前記長手方向寸法は、前記振動素子と前記開口部に面する前記エンクロージャの前記側との間の分離の少なくとも80%である、請求項46に記載の装置。