(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023058194
(43)【公開日】2023-04-25
(54)【発明の名称】梱包体および画像認証技術を用いた開封検知方法
(51)【国際特許分類】
B65D 25/20 20060101AFI20230418BHJP
G06K 19/06 20060101ALI20230418BHJP
【FI】
B65D25/20 P
G06K19/06 028
G06K19/06 037
G06K19/06 046
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021168037
(22)【出願日】2021-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼田 梓
(72)【発明者】
【氏名】嶋村 高志
【テーマコード(参考)】
3E062
【Fターム(参考)】
3E062AA10
3E062BA08
3E062BB10
3E062DA02
3E062DA08
3E062DA09
3E062JA01
3E062JA08
3E062JB05
3E062JC02
(57)【要約】
【課題】物品をフィルムで梱包した梱包体と、その物品に付与された一次元コード、二次元コードおよびロゴマークなどを画像認証技術により読み取る手段を使用するウェブキャンペーンなどにおいて、撮像したコードやロゴマークの画像から、個体識別が可能な開封検知方法を提供することを課題とする。
【解決手段】物品と、物品に付与された情報体と、物品を梱包するシュリンクフィルムと、を備えた梱包体であって、
前記情報体は、一次元コードと二次元コードと文字と絵柄のいずれか1つまたはそれら2つ以上の組合せからなり、
前記情報体上を被覆する前記シュリンクフィルムの透過率が80%以下であることを特徴とする梱包体である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品と、物品に付与された情報体と、物品を梱包するシュリンクフィルムと、を備えた梱包体であって、
前記情報体は、一次元コードと二次元コードと文字と絵柄のいずれか1つまたはそれら2つ以上の組合せからなり、
前記情報体上を被覆する前記シュリンクフィルムの透過率が80%以下であることを特徴とする梱包体。
【請求項2】
物品に付与された情報体を撮像した画像から、画像認証技術を用いて個体識別が可能な開封検知方法であって、
前記情報体は、一次元コードと二次元コードと文字と絵柄のいずれか1つまたはそれら2つ以上の組合せからなり、
前記情報体を撮像した画像の特徴点データAを取得するステップと、取得した特徴点データAをクラウド上に保存するステップと、前記物品をシュリンクフィルムで梱包する際、情報体上を被覆するシュリンクフィルムの透過率が80%以下になる梱包体を作製するステップと、前記梱包体を運搬し、販売するステップと、前記梱包体を梱包しているシュリンクフィルムを剥がし、物品に付与された情報体を撮像した画像の特徴点データBを取得するステップと、特徴点データBと、クラウド上に保存してある特徴点データAとを照合し、判定するステップと、を備えており、判定するステップは、特徴点データBと特徴点データAを照合した結果、それらが一致した場合に、前記物品を真正と判断する開封検知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品をフィルムで梱包した梱包体と、その物品に付与された一次元コード、二次元コードおよびロゴマークなどを画像認証技術により読み取る手段を使用するウェブキャンペーンなどにおいて、撮像したコードやロゴマークの画像から、個体識別が可能な開封検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、インターネットを使用したウェブキャンペーンがある。ウェブキャンペーンは、インターネット上のサイトにおいて、ファン数を増やし、購買行動を促すためにおこなう懸賞キャンペーンなどのマーケティング活動である。ウェブキャンペーンにより、実際の購買を増やすなどの目的がある。具体的には、抽選、ポイント付与、全員当選などの様々な取組みがなされている。
【0003】
特に、スマートフォンで、一つ一つ異なる情報を搭載することが可能なユニークQRコード(登録商標)を読み取らせ、サーバー上で当選判定やポイント管理を行うウェブキャンペーンが主流となっている。しかし、このユニークQRコード(登録商標)を印字するためには、オフセットやグラビア印刷ではなく、インクジェット等の可変情報を印字する工程が必須であり、工程(場合によっては設備導入が必要)及びコスト増の要因となる。
【0004】
また、紙器のバーコードを切り取って葉書に貼るというアナログキャンペーンの方法も一定の利用が継続しているが、消費者の手間と葉書郵送代がかかり、キャンペーンを主催する企業においては、個人情報が記載された葉書を管理するコストが発生するデメリットがある。
【0005】
一方、商品やパッケージの画像を撮影し、その特徴点を照合することが可能な画像認証技術の進歩に伴い、その技術を使用した商品識別や個体識別技術の開発や一部実用化が進んでいる。
【0006】
例えば、モノをカメラで撮影するだけで、表面の微細な紋様(物体指紋)を画像認識し、均一に作られる工業製品であっても、そのひとつひとつを高精度に個体識別できる「物体指紋認証」技術(NEC社)が提案されている。
【0007】
また、商品に記載されたコードをスマートフォンで撮影するだけで、印刷工程で自然発生する様々な印刷品質の揺らぎを特徴点化することで、印刷の微細な差異を見分け、真正品照合が可能な画像認証技術(米・Systech社)が登場している(特許文献1参照)。
この個体画像認証技術は、バーコードを複合機や印刷機で忠実に複製しようとしても、自然発生する特徴点を人工的に再現できない為、偽造することは極めて困難であることから、通常のバーコードを「複製できない唯一無二のコード化」できる点が特徴とされている。
【0008】
また、特許文献2は、任意の印刷パターンを備えたフィルムと情報体を組み合わせた、画像認識を用いたウェブキャンペーンに関する特許だが、フィルム上に印刷パターンを設ける場合、工程が増えるため、納期及びコスト増となる。
【0009】
このような画像認証技術を使用したウェブキャンペーンにおいては、JANコード、QRコード(登録商標)、ロゴマークなどの印刷物を画像認識して照合する場合、盗み見され不正な申し込みを防止するため、やはり画像認識する対象物を何らかの方法で隠蔽する事が必須となる。従来は、2層ラベルやスクラッチ印刷などで隠蔽していたが、ラベルの貼り付けやスクラッチ印刷はコストが高いため、飲料や食品など大量販売される商品向けのウェブキャンペーンには使用されていない。
【0010】
この様な技術に最も類似した先行技術としては、例えば特許文献3に、JANコード、二次元コードおよびロゴマークなどの固定パターン上にランダムパターンを組み合わせた画像認証技術が開示されているが、JANコードやロゴマークなどの証印や印を隠蔽し、不正読取を防止する技術とは異なる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第6181885号公報
【特許文献2】特開2019-196189号公報
【特許文献3】特開2010-52428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記の事情に鑑み、本発明は、物品をフィルムで梱包した梱包体と、その物品に付与された一次元コード、二次元コードおよびロゴマークなどを画像認証技術により読み取る手段を使用するウェブキャンペーンなどにおいて、撮像したコードやロゴマークの画像から、個体識別が可能な開封検知方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に於いて上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、
物品と、物品に付与された情報体と、物品を梱包するシュリンクフィルムと、を備えた梱包体であって、
前記情報体は、一次元コードと二次元コードと文字と絵柄のいずれか1つまたはそれら2つ以上の組合せからなり、
前記情報体上を被覆する前記シュリンクフィルムの透過率が80%以下であることを特徴とする梱包体である。
【0014】
また、本発明の第2の態様は、
物品に付与された情報体を撮像した画像から、画像認証技術を用いて個体識別が可能な開封検知方法であって、
前記情報体は、一次元コードと二次元コードと文字と絵柄のいずれか1つまたはそれら2つ以上の組合せからなり、
前記情報体を撮像した画像の特徴点データAを取得するステップと、取得した特徴点データAをクラウド上に保存するステップと、前記物品をシュリンクフィルムで梱包する際、情報体上を被覆するシュリンクフィルムの透過率が80%以下になる梱包体を作製するステップと、前記梱包体を運搬し、販売するステップと、前記梱包体を梱包しているシュリンクフィルムを剥がし、物品に付与された情報体を撮像した画像の特徴点データBを取得するステップと、特徴点データBと、クラウド上に保存してある特徴点データAとを照合し、判定するステップと、を備えており、判定するステップは、特徴点データBと特徴点データAを照合した結果、それらが一致した場合に、前記物品を真正と判断する開封検知方法である。
【0015】
本発明は、ウェブキャンペーンにおいて用いられた物品であることを開封検知する方法を提供するものであり、物品に付与された一次元コード、二次元コードおよびロゴマークなどの絵柄を撮像し、その画像から、画像認証技術を用いて個体識別するものである。一
次元コード、二次元コードおよび絵柄などを個体識別する際に、上に被っているシュリンクフィルムの透過率を80%以下にすることで、シュリンクフィルムを破かないと正しく読取ができないことによって、開封検知を可能にしている。また、本発明によって一次元コード、二次元コードおよびロゴマークが本来有する機能を損なうことがなく、フィルムで被覆されていてもバーコードリーダーなどで読み取ることは可能である。
【発明の効果】
【0016】
物品に付与された一次元コード、二次元コードおよびロゴマークなどの情報体を画像認証技術により読み取る手段を使用するウェブキャンペーンなどにおいて、撮像したコードやロゴマークの画像から、個体識別が可能な開封検知方法を提供することが可能である。これによって、一次元コード、二次元コードおよびロゴマークなど固定印刷を使った申し込みができ(物理的な印刷物の切り取りによる申し込みが不要)、シュリンクフィルム自身に特別な印刷や加工が不要であることから従来のスクラッチ印刷や2層ラベルによる隠蔽に比べて安価であるため、ウェブキャンペーンが実施できなかった食品など幅広い価格帯の製品への導入実施が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態の一例に係る梱包体の概略断面図である。
【
図2】JANコードのリファレンス画像とシュリンク前後に撮像した画像である。
【
図3】ウェブキャンペーンにおける開封検知の運用の一例を説明する図である。
【
図4】
図3のウェブキャンペーンにおける開封検知のフローチャートである。
【
図5】実施例で使用したシュリンクフィルムの接合部の例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係る梱包体および開封検知方法の実施形態を図面に基づいて説明する。ここで図面は模式的なものであり、下記のものに特定されるものではない。
【0019】
<梱包体の構成>
図1は、本発明の実施形態の一例に係る梱包体1の概略断面図である。梱包体1は、ウェブキャンペーンに使用する物品の梱包体であって、物品2と、物品2を梱包したシュリンクフィルム4と、を備えている。
【0020】
物品2は、バーコードと二次元コードと文字と絵柄のいずれか1つまたはそれら2つ以上の組合せからなる情報体3を備えている。ここでは、JANコードを用いたが、QRコード(登録商標)等の二次元コード、ロゴや絵柄の画像認証にも同様に実施することが可能である。
【0021】
(シュリンクフィルム)
シュリンクフィルム4は、
図1に示す様に、情報体3の少なくとも一部を被覆している必要がある。本発明の梱包体1は、まず物品2の表面に情報体3を付与し、次にその情報体3を必ず被覆し、情報体3上の透過率が80%以下になるように、シュリンクフィルム4により梱包する事によって得ることができる。
【0022】
物品2を梱包するシュリンクフィルム4は、情報体3上の透過率が80%以下であるが、情報体3上の透過率を80%以下にする梱包体の作成方法は限定されない。例えば、物品2をシュリンクする際に自然に発生するフィルム同士の接合部などでもよく、フィルムが複数積層していてもよい。また、透過率が低いフィルムが情報体3全体に被覆されていてもよい。
【0023】
シュリンクフィルム4の素材は、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリプロピレン(PP)など透明性を有するものであればよく、樹脂の種類は問わない。シュリンク
フィルム4の厚さは、フィルムとして使用可能であれば特に限定する必要は無いが、30~100μm程度のものが好適に使用することができる。
【0024】
シュリンクフィルム4の透過率は、情報体3自体はフィルムで被覆されていてもバーコードリーダなどで読み取り可能な透過率であることが望ましい。これにより、シュリンクフィルムを剥離する前後では、人間の眼やバーコードリーダには同じコードとして映るが、画像認証技術を用いた際には異なるパターンと認識させることができ、コードを隠ぺいしたのと同じ効果を得ることができる。
【0025】
(情報体)
情報体3は、一次元コードと二次元コードと文字と絵柄のいずれか1つまたはそれら2つ以上の組合せからなる。例えば、JANコードやQRコード(登録商標)からなる情報体3であっても良い。そのため、それらのコードを使用したウェブキャンペーンを実施することが可能であり、物理的に印刷物を切り取る作業やハガキなどによる申込みなどの手間がかからない。また、2層ラベルの貼り付けやスクラッチ印刷などのコストがかかる工程を不要とすることができるため、従来、ウェブキャンペーンが実施できなかった食品など、幅広い価格帯の商品への展開が可能となる。
【0026】
これらJANコードなどは、各種の印刷方法により、印刷インキを用いて、各種の基材に形成することができる。印刷方法としては、通常の版を使用して印刷する平版印刷、凹版印刷、オフセット印刷やグラビア印刷など高速印刷可能な印刷を好適に使用することができる。また、無版印刷であるインクジェット印刷を組み合わせて実施しても構わない。
【0027】
図2に、撮像したJANコードのリファレンス画像と、シュリンクフィルム4で被覆されたJANコードの画像と、シュリンクフィルムを剥離した後のJANコードの画像を示す。消費者が商品を購入する前は、シュリンクフィルムがJANコードを被覆しており、対象のJANコードを正しく読み取ることができず、商品購入後にシュリンクフィルムを剥離した後のみ正しく読取ることができ、キャンペーンに申込むことができる。
【0028】
ウェブキャンペーンに用いられる開封検知の運用例として、
図3に示すようなステップが想定できる。
図4は、
図3の運用例を説明するフローチャートである。
<運用例>
図3に従って、ウェブキャンペーンに用いられる開封検知の運用例を説明する。物品2に付与された情報体3を撮像した画像の特徴点データAを取得するステップと、取得した特徴点データAをクラウド上に保存するステップと、物品2をシュリンクフィルム4で梱包する際、情報体3上を被覆するシュリンクフィルム4の透過率が80%以下になる梱包体1を作製するステップと、梱包体1を運搬し、販売するステップと、梱包体1を梱包しているシュリンクフィルム4を剥がし、物品2に付与された情報体3をスマートフォンにより撮像した画像の特徴点データBを取得するステップと、特徴点データBと、クラウド上に保存してある特徴点データAとを照合し、判定するステップと、を備えており、判定するステップは、特徴点データBと特徴点データAを照合した結果、それらが一致した場合はキャンペーンに用いられた物品と判定し、キャンペーンに申し込み可能とする。
【0029】
ここで、特徴点データA、Bとは、情報体3を印刷などによって形成する時に発生する欠けやエッジ部の変形などを例として挙げることができるが、これらに限定されない。また、特徴点データA、Bを取得する抽出ロジックも限定されない。例えば、情報体3を撮影し、その画像を二値化して得られるデータであっても良い。画像データはCMYKカラーモデルのデータであっても良いし、RGBカラーモデルのデータであっても構わない。また、情報体3を撮影する際の光学的な倍率は特に限定されない。また、撮影した情報体の画像全体を照合することであっても良いし、また複数のブロックに区分して照合することであっても良い。
【0030】
図3で説明した運用例のステップを、
図4のフローチャートに従ってさらに詳細に説明する。
(Step-1)
ウェブキャンペーンの主催者側がキャンペーンに用いられる商品上のJANコード(バーコード)をカメラで画像撮影し、図示しないアプリケーションの画像認証技術を用いて、画像の特徴点データAを取得する。
【0031】
(Step-2)
キャンペーンに用いられるすべての商品の特徴点データAをクラウド上に保管する。
【0032】
(Step-3)
シュリンクフィルムで商品を梱包する際、商品に付与されたバーコード上を被覆するシュリンクフィルムの透過率が80%以下になる梱包体を作製し、出荷・販売を行う。
【0033】
(Step-4)
消費者は商品を購入後、シュリンクフィルムを剥雛し、バーコード画像をスマートフォンの専用アプリで読取り、画像をキャンペーン主催者に送る。
【0034】
(Step-5)
図示しないアプリケーションの画像認証技術を用いて、消費者より送られたバーコードの画像の特徴点データBを取得する。
【0035】
(Step-6)
特徴点データBと、クラウド上に保存してある特徴点データAとを照合し、それらが一致した場合はキャンペーンに用いられた物品と判定し、キャンペーンに申し込み可能とする。
【0036】
(Step-7)
商品を購入する前(シュリンクされた状態)にバーコードを読取ると、特徴点データが合致せずキャンペーンの申し込みができない(通常のバーコードリーダーによるコード読取りは、シュリンクされた状態でも可能)。
【実施例0037】
<開封検知の精度検証>
ウェブキャンペーンの対象商品として、例として、即席麺をシュリンクフィルムにて梱包し、蓋材に印刷されたバーコード画像から、画像認証技術を用いて開封検知が可能か検証した。開封検知の可否は画像認証技術が算出した読み取りのマッチングスコアで判断した。マッチングスコアが低いほど開封検知の精度は向上する(シュリンク前後で画像認識に差が出る)。
【0038】
シュリンク前に、蓋材に印刷されたバーコードをカメラで撮影し、画像認証技術を用いて、リファレンス画像の特徴点データを取得し、登録する。
【0039】
次に、シュリンク後にフィルムで被覆されたバーコードをスマートフォンで撮影し、画像の特徴点データを取得。リファレンス画像の特徴点データと照合し、マッチングスコアを算出。
【0040】
(検証1:透過率差によるマッチングスコア)
シュリンクフィルムで梱包する際に、
図5(a)のように発生するフィルム接合部(5か所)でバーコードを被覆し、以下のように透過率差を設けたサンプル((1)~(6))でマッチングスコアを算出。接合部(5か所)の縦・横および細・太については、
図5(b)を参照。
(1) 接合部無し(透過率92%)
(2) 横方向 細線(透過率86%)
(3) 縦方向 細線(透過率86%)
(4) 縦方向 太線(透過率77%)
(5) 横方向 細線(透過率86%)+縦方向 太線(透過率77%)
(6) 横方向 太線(透過率77%)コード全体を被覆
結果を表1に示す。
【0041】
【0042】
表1(6)を見てわかるように、透過率80%以下の低いフィルムをコード全体に被覆すると、事前に登録したリファレンス画像の特徴点データと差異が生じ、マッチングスコアが下がり、クラウド上で認証できない(闘値は随時変更可能)。従って、シュリンク前後で画像認識に差が出ることがわかった。
【0043】
(検証2:被覆領域差によるマッチングスコア)
シュリンクフィルムで梱包する際に、発生するフィルム接合部((6)横方向 太線)でバーコードを被覆し、以下のように被覆領域差を設けたサンプルでマッチングスコアを算出。
(6)-1 全体を被覆(100%被覆)
(6)-2 一部被覆(80%被覆)
(6)-3 一部被覆(50%被覆)
(6)-4 一部被覆(30%被覆)
結果を表2に示す。(6)-1~(6)-4の被覆領域については表2参照。
【0044】
【0045】
表2を見てわかるように、バーコードを被覆する領域が多いほど事前に登録したリファレンス画像の特徴点データと差異が生じ、マッチングスコアが下がり、クラウド上で認証できない(閾値は随時変更可能)。従って、シュリンク前後で画像認識に差が出ることがわかった。