(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023006102
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】情報表示システム及び情報表示方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20230111BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20230111BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20230111BHJP
G06F 3/16 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
G06Q10/06
G09G5/00 510D
G09G5/00 550C
G06F3/01 590
G06F3/16 650
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021108510
(22)【出願日】2021-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】北村 常弘
(72)【発明者】
【氏名】井藤 好克
【テーマコード(参考)】
5C182
5E555
5L049
【Fターム(参考)】
5C182AA02
5C182AA03
5C182AB19
5C182AC02
5C182BA03
5C182BA06
5C182BA14
5C182BA29
5C182BA54
5C182BA57
5C182BC25
5E555AA62
5E555BA05
5E555BA06
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC30
5E555BD01
5E555CA13
5E555CA17
5E555CA41
5E555CA42
5E555CA47
5E555CB12
5E555CB20
5E555CB64
5E555CB69
5E555CB80
5E555DA01
5E555DB57
5E555EA05
5E555EA22
5E555EA23
5E555FA00
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】人の状態を周囲に効果的に知らせる。
【解決手段】情報表示システム1は、什器20に近接した人30の状態を表す人情報を取得する人情報取得部を備える情報処理装置200と、什器20に設けられ、人情報を表示することで、人30の状態を周囲に通知する表示装置300と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
什器に近接した人の状態を表す人情報を取得する人情報取得部を備える情報処理装置と、
前記什器に設けられ、前記人情報を表示することで、前記人の状態を周囲に通知する表示装置と、を備える、
情報表示システム。
【請求項2】
さらに、前記什器を備える、
請求項1に記載の情報表示システム。
【請求項3】
前記什器は、可動式である、
請求項2に記載の情報表示システム。
【請求項4】
前記情報処理装置は、さらに、前記什器に人が近接したか否かを判定する判定部を備え、
前記人情報取得部は、前記判定部によって前記什器に人が近接したと判定した場合に、当該人の状態を表す前記人情報を取得する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報表示システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、さらに、前記什器の種類、位置及び状態の少なくとも1つを示す什器情報を取得する什器情報取得部を備える、
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報表示システム。
【請求項6】
さらに、前記什器が存在する空間の天井に設けられ、前記什器を撮影するカメラを備え、
前記什器情報取得部は、前記カメラによって得られた画像情報に基づいて前記什器情報を取得する、
請求項5に記載の情報表示システム。
【請求項7】
前記情報処理装置は、さらに、前記人のスケジュール情報を記憶するサーバ装置と通信する通信部を備え、
前記人情報取得部は、前記通信部によって取得されたスケジュール情報に基づいて前記人情報を取得する、
請求項1~6のいずれか1項に記載の情報表示システム。
【請求項8】
さらに、前記什器の近傍の音声を収音するマイクを備え、
前記人情報取得部は、前記マイクによって収音された前記人の音声に基づいて、前記人情報を取得する、
請求項1~7のいずれか1項に記載の情報表示システム。
【請求項9】
さらに、前記人のバイタル情報を測定するウェアラブルデバイスを備え、
前記人情報取得部は、前記ウェアラブルデバイスによって測定された前記バイタル情報に基づいて、前記人情報を取得する、
請求項1~8のいずれか1項に記載の情報表示システム。
【請求項10】
さらに、前記人が前記人情報の入力を行う端末装置を備え、
前記人情報取得部は、前記端末装置に入力された前記人情報を取得する、
請求項1~9のいずれか1項に記載の情報表示システム。
【請求項11】
さらに、前記表示装置を前記什器に取り付ける取付具を備える、
請求項1~10のいずれか1項に記載の情報表示システム。
【請求項12】
前記人情報取得部は、前記什器に近接する複数の人の各々の前記人情報を取得する、
請求項1~11のいずれか1項に記載の情報表示システム。
【請求項13】
前記人情報取得部は、前記什器を含む複数の什器の位置関係に基づいて前記人情報を取得する、
請求項1~12のいずれか1項に記載の情報表示システム。
【請求項14】
前記情報処理装置は、さらに、
前記人情報を取得した回数、又は、前記人情報の内容に基づいて、前記人を評価する評価部と、
前記評価部による評価結果を外部機器に出力する出力部と、を備える、
請求項1~13のいずれか1項に記載の情報表示システム。
【請求項15】
什器に近接した人の状態を表す人情報を取得するステップと、
前記什器に設けられた表示装置に前記人情報を表示させることで、前記人の状態を周囲に通知するステップと、を含む、
情報表示方法。
【請求項16】
請求項15に記載の情報表示方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示システム及び情報表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、室内の人の有無を判定する人有無判定システムが開示されている。特許文献1に開示された人有無判定システムは、室内に設置されて室内の状況の変化を検出するセンサと、センサによるセンシング状況の変化により人の有無を判定する判定手段と、部屋の使用状況を表示する表示手段と、を備える。表示手段は、部屋のドアに配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
室内の人の有無だけでなく、人の状態を周囲に効果的に知らせることが望まれている。
【0005】
本発明は、人の状態を周囲に効果的に知らせることができる情報表示システム及び情報表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報表示システムは、什器に近接した人の状態を表す人情報を取得する人情報取得部を備える情報処理装置と、前記什器に設けられ、前記人情報を表示することで、前記人の状態を周囲に通知する表示装置と、を備える。
【0007】
本発明の一態様に係る情報表示方法は、什器に近接した人の状態を表す人情報を取得するステップと、前記什器に設けられた表示装置に前記人情報を表示させることで、前記人の状態を周囲に通知するステップと、を含む。
【0008】
また、本発明の一態様は、上記情報表示方法をコンピュータに実行させるプログラムとして実現することができる。あるいは、当該プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現することもできる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、人の状態を周囲に効果的に知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る情報表示システムの概要を示す図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る情報表示システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る情報表示システムの動作を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、画像情報と人の状態との対応関係の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、音声情報と人の状態との対応関係の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、バイタル情報と人の状態との対応関係の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、状態入力画面の一例を示す図である。
【
図8A】
図8Aは、什器の配置と人の状態との関係の一例を示す図である。
【
図8B】
図8Bは、什器の配置と人の状態との関係の別の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、本発明の実施の形態に係る情報表示システム及び情報表示方法について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0012】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0013】
(実施の形態)
[概要]
まず、実施の形態に係る情報表示システムの概要について、
図1を用いて説明する。
【0014】
図1は、本実施の形態に係る情報表示システム1の概要を示す図である。
図1に示される情報表示システム1は、什器20に近接した人30の状態を表す人情報を表示装置300に表示するシステムである。
【0015】
什器20は、人30によって使用又は利用されるものである。什器20は、例えば椅子20a及び机20bなどである。椅子20aは、可動式の什器20の一例である。可動式の椅子20aは、車輪21を備える。可動式の什器20は、自律走行型であってもよく、人30が手動で移動させるものであってもよい。
【0016】
人30は、什器20に近接した人である。具体的には、人30は、什器20を使用又は利用する人である。例えば、
図1に示される例では、人30は、椅子20aに着席しており、机20bを利用(具体的には、机20b上に置かれたコンピュータを操作)している。
【0017】
例えば、オフィス環境を想定した場合、人30が椅子20aに座ってコンピュータを操作している場合、人30が単独で何らかの作業を行っていることがひと目で理解できていた。しかしながら、近年のIT(Information Technology)の進歩により、人30の存在が分かるだけでは、得られる情報として不十分な場合がある。
【0018】
例えば、人30が椅子20aに座って作業をしている場合であっても、単独で作業を行っているのか、通信ネットワークを介して他者と連携しながら作業(例えば、ウェブ会議、ウェブ講座の聴講など)を行っているのかが分からない場合がある。例えば、人30がヘッドホンを装着している場合、ウェブ会議などを行っている場合もあれば、単に一人で集中するために装着している場合もある。このように、一見しただけでは、人30の状態が判断できず、人30の作業を中断させてもよいのか否かが判別できない。
【0019】
これに対して、情報表示システム1では、情報処理装置200が什器20に近接した人30の状態を表す人情報を取得する。そして、什器20に取り付けられた表示装置300が、什器20に近接した人30の状態を表す人情報を表示する。例えば、
図1に示されるように、表示装置300は「ウェブ会議中」というテキストを表示する。これにより、本実施の形態に係る情報表示システム1によれば、人30の状態を周囲に効果的に知らせることができる。
【0020】
[構成]
続いて、本実施の形態に係る情報表示システム1の構成について、
図1を適宜参照しながら、
図2を用いて説明する。
図2は、本実施の形態に係る情報表示システム1の機能構成を示すブロック図である。
【0021】
図1及び
図2に示されるように、情報表示システム1は、情報処理装置200と、表示装置300と、を備える。また、情報表示システム1は、什器20を備える。
【0022】
情報処理装置200は、カメラ110などの情報取得装置を介して取得した情報に基づいて、人情報を取得する。情報処理装置200は、例えばコンピュータ機器である。情報処理装置200は、クラウドサーバ又は物理サーバであってもよい。情報処理装置200と各装置との通信は、例えば無線ゲートウェイ(図示せず)を介した無線通信によって行われる。情報処理装置200の具体的な構成については、後で説明する。
【0023】
表示装置300は、什器20に設けられている。具体的には、表示装置300は、取付具310によって什器20に取り付けられる。表示装置300は、例えば、液晶表示装置又は有機EL(Electroluminescence)装置などである。
【0024】
本実施の形態に係る情報表示システム1は、
図1に示されるように、表示装置300を什器20に取り付ける取付具310を備える。取付具310には、表示装置300がネジなどによって固定されている。取付具310は、例えばクリップ部材であり、椅子20aの背もたれ若しくはヘッドレスト、又は、机20bの縁などを挟むことで椅子20a又は机20bに固定される。取付具310は、表示装置300の什器20に対する着脱を容易にすることができる。
【0025】
なお、取付具310による具体的な取り付け方式は、特に限定されない。例えば、取付具310は、表示装置300に両端が固定された紐状の部材であってもよい。紐状の取付具310を什器20に引っ掛けることで、表示装置300が什器20に取り付けられてもよい。
【0026】
表示装置300は、人情報を表示することで、人30の状態を周囲に通知する。具体的には、表示装置300は、人30の状態を表すテキストを含む画像を人情報として表示する。人30の状態は、ウェブ会議中、電話中、休憩中などの、人30が行っている行動で表される。
【0027】
情報表示システム1は、人情報を取得するための情報を得るための1以上の情報取得装置を備える。具体的には、
図1に示されるように、情報表示システム1は、カメラ110と、マイク120と、ウェアラブルデバイス130と、携帯端末140と、を備える。
【0028】
カメラ110は、可動式の什器20及び人30を撮影する。カメラ110は、例えば天井10に取り付けられており、天井10の下方の空間を撮影する。
図1に示されるように、情報表示システム1は、互いに異なる位置に設置され、互いに異なる範囲を撮影する複数のカメラ110を備えてもよい。カメラ110は、例えば、可視光又は赤外光に受光感度を有するイメージセンサと、レンズなどの光学系と、を含む。カメラ110は、撮影によって得られた画像情報を情報処理装置200に送信する。
【0029】
マイク120は、什器20の近傍の音声を収音する。マイク120は、例えば什器20に取り付けられている。マイク120は、収音された音声情報を情報処理装置200に送信する。
図1では、マイク120は、机20bに設けられている例を示しているが、椅子20aに設けられていてもよい。
【0030】
ウェアラブルデバイス130は、人30のバイタル情報を測定する。バイタル情報は、人30の心拍数、呼吸数、血圧又は体温などを含む。ウェアラブルデバイス130は、人30に装着される。ウェアラブルデバイス130は、腕時計型のデバイスであるが、耳、頭又は首などに装着されるデバイスであってもよい。ウェアラブルデバイス130は、測定したバイタル情報を情報処理装置200に送信する。
【0031】
携帯端末140は、人30が所持する端末装置である。携帯端末140は、例えば、スマートフォン又はタブレット端末などである。人30は、携帯端末140を操作することで、自身の状態(例えば、これから行おうとしている行動)を入力する。あるいは、人30は、携帯端末140を操作することで、自身の今後の予定であるスケジュールの登録を行う。
図2に示されるように、携帯端末140は、入力部141と、情報処理部142と、表示部143と、通信部144と、を備える。
【0032】
入力部141は、人30からの操作入力を受け付ける。入力部141は、例えばタッチセンサであるが、物理的なボタンであってもよい。例えば、入力部141は、人30から入力された人情報を取得する。あるいは、入力部141は、人30から入力されたスケジュールの登録情報を取得する。
【0033】
情報処理部142は、入力部141を介して取得された人情報及びスケジュールの登録情報を処理する。また、情報処理部142は、表示部143に表示される画像処理を行う。
【0034】
情報処理部142は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、及び、プログラムを実行するプロセッサなどで構成される。情報処理部142が実行する機能は、ソフトウェアで実現されてもよく、ハードウェアで実現されてもよい。例えば、情報処理部142は、専用の演算回路で構成されてもよい。
【0035】
表示部143は、人情報の入力画面及びスケジュールの登録情報の入力画面などの各種画像を表示する。また、表示部143は、人30の評価結果を表示する。評価結果は、情報表示システム1の利用に応じたインセンティブ制度における評価の結果である。具体的には、評価結果は、人情報の入力回数及び/又はその内容に基づいて決定される情報である。表示部143は、液晶表示パネル又は有機EL表示パネルである。なお、表示部143及び入力部141は、例えばタッチパネルディスプレイを構成する。
【0036】
通信部144は、情報処理装置200と無線通信を行う。無線通信は、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)又は移動体通信などである。通信部144は、通信アダプタ、又は、アンテナを含む無線通信回路などで構成される。
【0037】
本実施の形態では、通信部144は、さらに、サーバ装置400と無線通信を行う。サーバ装置400は、スケジュール情報の管理サーバである。サーバ装置400は、クラウドサーバ又は物理サーバである。なお、サーバ装置400が備える機能処理部は、情報処理装置200又は携帯端末140に備えられてもよい。
【0038】
図2に示されるように、サーバ装置400は、通信部410と、スケジュール登録部420と、記憶部430と、を備える。
【0039】
通信部410は、携帯端末140及び情報処理装置200の各々と無線通信を行う。無線通信は、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)又は移動体通信などである。通信部410は、通信アダプタ、又は、アンテナを含む無線通信回路などで構成される。通信部410は、携帯端末140からスケジュールの登録情報を取得する。また、通信部410は、記憶部430からスケジュール情報431を読み出して、情報処理装置200に送信する。
【0040】
スケジュール登録部420は、通信部410を介して取得した登録情報に基づいて、人30のスケジュール情報431を生成し、記憶部430に保存する。スケジュール情報431は、人の行動予定と時刻とを対応付けた情報である。
【0041】
記憶部430は、HDD(Hard Disk Drive)又はSDD(Solid State Drive)などの不揮発性記憶装置である。記憶部430は、スケジュール情報431を記憶している。記憶部430には、複数人のスケジュール情報431が記憶されていてもよい。スケジュール情報431は、人毎に管理されている。
【0042】
なお、情報表示システム1は、カメラ110、マイク120、ウェアラブルデバイス130及び携帯端末140を全て備えていなくてもよい。例えば、情報表示システム1は、カメラ110、マイク120、ウェアラブルデバイス130及び携帯端末140のうち1つのみを備えてもよい。
【0043】
続いて、情報処理装置200の具体的な構成について、
図2を用いて説明する。
図2に示されるように、情報処理装置200は、通信部210と、判定部220と、什器情報取得部230と、人情報取得部240と、評価部250と、を備える。
【0044】
通信部210は、カメラ110、マイク120、ウェアラブルデバイス130、携帯端末140、及びサーバ装置400の各々(各種機器)と通信を行う。通信部210は、各種機器と通信を行うことで、各種機器から情報を収集する。また、通信部210は、表示装置300と通信を行うことで、表示装置300に表示させるための情報を送信する。各通信は、例えば無線通信であるが、有線通信であってもよい。
【0045】
図2に示されるように、通信部210は、画像取得部211、音声取得部212、バイタル取得部213、入力情報取得部214と、スケジュール情報取得部215と、表示情報送信部216と、評価情報送信部217と、を含む。
【0046】
画像取得部211は、カメラ110による撮影で得られた画像情報を取得する。音声取得部212は、マイク120によって収音された音声情報を取得する。バイタル取得部213は、ウェアラブルデバイス130で測定されたバイタル情報を取得する。入力情報取得部214は、携帯端末140を介して人30が入力した人情報を取得する。スケジュール情報取得部215は、サーバ装置400の記憶部430に記憶されたスケジュール情報431を取得する。
【0047】
表示情報送信部216は、人情報取得部240によって取得(生成)された人情報を表示装置300に送信する。評価情報送信部217は、評価部250による評価結果を出力する出力部の一例である。評価情報送信部217は、例えば、評価結果を携帯端末140に送信する。なお、評価情報送信部217は、携帯端末140以外の他の外部機器(例えば、人30の上司のパーソナルコンピュータなど)に評価結果を送信してもよい。
【0048】
判定部220は、什器20に人30が近接したか否かを判定する。具体的には、判定部220は、画像取得部211が取得した画像情報に対して人検出処理などの画像処理を行うことにより、人30が近接したか否かを判定する。「近接」とは、什器20の周囲の所定の範囲内に人30が入ることである。あるいは、「近接」は、人30が什器20に触れることであってもよい。
【0049】
なお、判定部220は、画像情報に加えて、又は、画像情報の代わりに他の情報を利用して人30の近接を判定してもよい。例えば、判定部220は、音声取得部212が取得した音声情報が人30の声を含む場合に人30が什器20に近接したと判定してもよい。マイク120の収音範囲を什器20近傍の範囲に設定することで、人30の近接の判定精度を高めることができる。
【0050】
あるいは、什器20には接触センサが設けられていてもよい。通信部210は、接触センサによる検知結果を取得してもよい。判定部220は、接触センサによって人30の接触が検知された場合に、人30が近接したと判定してもよい。
【0051】
また、判定部220は、ビーコン送信機(図示せず)を介して携帯端末140にビーコン信号を送信し、当該ビーコン信号に対応する応答信号の電波強度に基づいて携帯端末140を所持する人30の位置を特定してもよい。具体的には、判定部220は、電波強度が所定値以上の応答信号を送信した携帯端末140を所持する人30の位置を特定する。判定部220は、特定した人30の位置と什器情報が示す什器20の位置とに基づいて、人30が什器20に近接したか否かを判定してもよい。
【0052】
また、判定部220は、人30の位置を特定することなく、電波強度に基づいて人30が什器20に近接したか否かを判定してもよい。例えば、判定部220は、ビーコン送信機を介して携帯端末140にビーコン信号を送信し、当該ビーコン信号に対応する応答信号の電波強度が所定値以上であるか否かを判定する。判定部220は、応答信号の電波強度が所定値以上である場合、携帯端末140を所持する人30が什器20に近づいたと判定してもよい。
【0053】
なお、ビーコン送信機は、什器20の近傍に配置されており、ビーコン信号を送信する機器である。例えば、ビーコン送信機は、カメラ110、マイク120又は表示装置300に設けられている。あるいは、ビーコン送信機は、什器20に取り付けられていてもよい。情報処理装置200が什器20の近傍に配置されている場合、ビーコン送信機は、情報処理装置200に備えられていてもよい。
【0054】
什器情報取得部230は、什器20の種類、位置及び状態の少なくとも1つを示す什器情報を取得する。什器20の種類は、例えば、椅子、机などの大まかな種別だけでなく、型番などを含んでもよい。什器20の位置は、空間内の什器20の位置であり、例えば、画像取得部211が取得した画像情報に基づいて特定される。具体的には、什器情報取得部230は、画像情報に対してエッジ検出処理などの画像処理を行うことにより、什器20の位置を特定する。什器20の状態は、例えば、什器20の使用状態(使用されている又は使用されていない)、清掃状態(清潔又は汚い)、更新状態(更新された又は更新されていない)などである。なお、更新とは、什器20が電子的に制御可能なものである場合に、そのファームウェアなどのプログラムを更新することである。
【0055】
人情報取得部240は、人情報を取得する。人情報取得部240は、判定部220によって什器20に人30が近接したと判定した場合に、人情報を取得する。例えば、人情報取得部240は、通信部210を介して得られた情報に基づいて、人30の状態を特定することで、特定した人30の状態を表す人情報を生成する。人情報取得部240は、画像情報、音声情報、バイタル情報及びスケジュール情報の少なくとも1つに基づいて、人情報を生成する。人情報の生成には、機械学習が用いられてもよい。人情報の生成の具体例については、後で説明する。
【0056】
なお、人情報取得部240は、什器20に近接する人30が複数存在する場合、複数の人の各々の人情報を取得する。例えば、人情報取得部240は、複数人が会話中であることを音声情報に基づいて判別した場合、複数人の各々の状態を「会話中」と判定することができる。
【0057】
評価部250は、人情報を取得した回数、又は、人情報の内容に基づいて、人30を評価する。評価は、情報表示システム1の利用に応じたインセンティブ制度に基づくものである。
【0058】
例えば、情報表示システム1では、人30の入力による人情報と、画像情報などに基づいて生成した人情報とを比較することで、生成された人情報の確からしさを判定することができる。機械学習などを利用して、人情報の生成手法を改善することができ、生成される人情報の確からしさを高めることができる。したがって、人30による人情報の入力回数が多い程、又は、その内容が詳細である程、情報表示システム1の有用性が高くなる。このため、評価部250は、例えば、入力情報取得部214が携帯端末140から取得した人情報の回数が多い程、又は、内容が充実している程、人30を高く評価する。評価結果は、例えば、所定の物品に交換可能なポイント、又は、人事上の評価ポイント(評価点)などを含む。
【0059】
なお、情報処理装置200の構成は、
図2に示される例に限定されない。例えば、情報処理装置200は、判定部220、什器情報取得部230及び評価部250を備えなくてもよい。また、通信部210は、画像取得部211と、音声取得部212と、バイタル取得部213と、入力情報取得部214と、スケジュール情報取得部215と、評価情報送信部217と、の少なくとも1つを備えていなくてもよい。
【0060】
また、例えば、表示情報送信部216は、什器情報取得部230によって取得された什器情報を表示装置300に送信してもよい。表示装置300は、人情報だけでなく、什器情報を表示してもよい。あるいは、表示情報送信部216は、携帯端末140に什器情報を送信してもよい。携帯端末140の表示部143は、什器情報を表示してもよい。これにより、人30に対して什器20の状態を知らせることができる。
【0061】
[動作]
続いて、本実施の形態に係る情報表示システム1の動作について、
図3を用いて説明する。
図3は、本実施の形態に係る情報表示システム1の動作を示すフローチャートである。
図3は、情報処理装置200の動作を示している。
【0062】
図3に示されるように、情報表示システム1では、情報処理装置200の通信部210が各種機器から情報を収集する(S10)。具体的には、通信部210は、カメラ110、マイク120、ウェアラブルデバイス130、携帯端末140及びサーバ装置400の各々から、画像情報、音声情報、バイタル情報、人情報及びスケジュール情報などを取得する。
【0063】
なお、カメラ110、マイク120及びウェアラブルデバイス130はそれぞれ、常時又は定期的に、撮影、収音及び測定を行っている。あるいは、カメラ110、マイク120及びウェアラブルデバイス130は、情報処理装置200からの要求を受けたタイミングで、撮影、収音及び測定を行い、その結果を情報処理装置200に送信してもよい。
【0064】
次に、什器情報取得部230は、什器情報を取得する(S12)。例えば、什器情報取得部230は、カメラ110から送信された画像情報に基づいて什器20の位置を特定する。また、什器情報取得部230は、画像情報に基づいて什器20の外観形状を特定し、特定した外観形状に基づいて什器20の種類を特定してもよい。
【0065】
次に、判定部220は、人30が什器20に近接したか否かを判定する(S14)。人30が什器20に近接していない場合(S14でNo)、情報処理装置200は、ステップS10から処理を繰り返す。なお、什器20の位置に変更がない場合など、ステップS12は省略されてもよい。
【0066】
人30が什器20に近接した場合(S14でYes)、人情報取得部240は、人情報を取得する(S16)。具体的には、人情報取得部240は、画像情報、音声情報、バイタル情報、及びスケジュール情報の少なくとも1つに基づいて人情報を生成する。あるいは、人情報取得部240は、携帯端末140から通信部210が取得した人情報を取得してもよい。
【0067】
次に、通信部210の表示情報送信部216は、生成された人情報を表示装置300に送信して表示させる(S18)。次に、評価部250は、インセンティブ制度における人30の評価を行う(S20)。例えば、人30が携帯端末140を介して人情報を送信した場合、評価点を加算する。次に、評価情報送信部217は、評価部250による評価結果を携帯端末140に送信する(S22)。
【0068】
なお、評価部250による評価は、任意のタイミングで行われてもよい。例えば、評価部250は、週に1回又は月に1回などの予め定められた頻度で評価を行ってもよい。
【0069】
以上の処理により、表示装置300には、什器20に近接した人30の状態を表す人情報が表示される。これにより、什器20及び人30の周囲の他人に対して、人30の状態を効果的に知らせることができる。
【0070】
[人情報の具体例]
続いて、人情報取得部240による人情報の生成(取得)の具体例について、
図4~
図8Bを用いて説明する。
【0071】
図4は、画像情報と人の状態との対応関係の一例を示す図である。人情報取得部240は、カメラ110から取得した画像情報(画像又は映像)を解析することにより、人30の位置及び姿勢などを特定する。例えば、人30が椅子20aに着席していることが画像情報から特定できた場合、人情報取得部240は、
図4に示される対応関係に基づいて、人30の状態として「電話中」、「ウェブ会議中」、又は「作業中」であることを特定する。
【0072】
図4では、「着席」という状態に対して、3つの状態が対応付けられている。人情報取得部240は、3つの状態のうちの1つを選択し、選択した状態を表す人情報を生成する。なお、人情報取得部240は、音声情報などの他の情報に基づいて、3つの状態のいずれであるかを判別してもよい。例えば、人30の話し声が音声情報に含まれていない場合、人情報取得部240は、人30の状態が「作業中」であると判別してもよい。
【0073】
図5は、音声情報と人の状態との対応関係の一例を示す図である。人情報取得部240は、マイク120から取得した音声情報を解析することで、音の種類を特定する。音の種類には、例えば、一人の会話、複数人の会話、又は、タイピング音などがある。人情報取得部240は、特定された音の種類に基づいて、
図5に示される対応情報を参照することにより人30の状態を特定し、特定した状態を表す人情報を生成する。
【0074】
図6は、バイタル情報と人の状態との対応関係の一例を示す図である。人情報取得部240は、ウェアラブルデバイス130から取得したバイタル情報に基づいて人30の状態を特定し、特定した状態を表す人情報を生成する。例えば、バイタル情報が心拍数を含む場合、人情報取得部240は、心拍数の多少によって作業中か休憩中かを特定することができる。
【0075】
図4~
図6に示される各情報と人情報との対応関係は、経験則に基づいて予め定められ、人情報取得部240が参照可能なメモリに記憶されている。対応関係は、機械学習を利用して適宜更新されてもよい。例えば、携帯端末140を介して人30が入力した人情報を正解として用いた教師あり機械学習によって、画像情報、音声情報、バイタル情報の各々と人情報との対応関係を最適化することができる。これにより、携帯端末140を介した入力がない場合でも、人情報の確からしさを高めることができる。
【0076】
図7は、状態入力画面150の一例を示す図である。状態入力画面150は、携帯端末140の表示部143に表示される。状態入力画面150は、人30が入力部141を介して状態を入力するためのGUI(Graphical User Inteface)オブジェクトを含む画像である。
図7に示されるように、状態入力画面150は、選択ボタン151と、決定ボタン152と、スケジュール連携ボタン153と、評価確認ボタン154と、を含む。
【0077】
選択ボタン151は、人30の状態を選択するためのボタンである。予め定められた複数の選択肢を人30に提示することで、人30の状態の入力を受け付けることができる。あるいは、選択ボタン151の代わりに、テキストボックスを表示し、人30に状態を表すテキストを入力させてもよい。
【0078】
決定ボタン152は、選択ボタン151によって選択された状態を確定するためのボタンである。決定ボタン152が選択された場合、情報処理部142は、選択ボタン151によって選択された状態を表す人情報を生成し、生成した人情報を、通信部144を介して情報処理装置200に送信する。
【0079】
スケジュール連携ボタン153は、サーバ装置400の記憶部430に記憶されたスケジュール情報431を利用するためのボタンである。人30がスケジュール連携ボタン153を選択した場合、情報処理部142は、スケジュール情報を利用する旨の指示を、通信部144を介してサーバ装置400に送信する。サーバ装置400は、人30のスケジュール情報431を、通信部410を介して情報処理装置200に送信する。
【0080】
評価確認ボタン154は、情報処理装置200から送信される評価結果を確認するためのボタンである。人30が評価確認ボタン154を選択した場合、表示部143は、評価結果を表示する。
【0081】
なお、状態入力画面150は、
図7に示される例には限定されない。状態入力画面150は、スケジュール連携ボタン153及び評価確認ボタン154を含んでいなくてもよい。状態入力画面150は、状態を入力するための適切なGUIオブジェクトを含んでいればよい。
【0082】
人情報取得部240は、什器情報取得部230が生成した什器情報に基づいて人30の状態を特定することもできる。
図8A及び
図8Bはそれぞれ、什器の配置と人の状態との関係の一例を示す図である。
【0083】
例えば、
図8Aに示されるように、複数の机の各々に対して椅子が同じ方向(図中、下側)に配置されている。また、複数の椅子が同じ方向(上側)を向いて配置されている。このような配置は、授業又は講義のように人の話を聞く場合によく見られる配置である。したがって、このような配置がなされている場合には、人情報取得部240は、人の状態を「聴講中」であると判定する。
【0084】
また、
図8Bに示されるように、複数の机がひとまとまりに配置され、かつ、その周囲を囲むように複数の椅子が配置されている。このような配置は、会議などを行う場合によく見られる配置である。したがって、このような配置がなされている場合には、人情報取得部240は、人の状態を「会議中」であると判定する。
【0085】
人情報取得部240が参照可能なメモリには、例えば、複数の什器の配置と人の状態との対応関係を表す対応情報が記憶されている。なお、対応関係は、機械学習などを利用して適宜更新されてもよい。これにより、人情報の確からしさを高めることができる。
【0086】
[効果など]
以上のように、本実施の形態に係る情報表示システム1は、什器20に近接した人30の状態を表す人情報を取得する人情報取得部240を備える情報処理装置200と、什器20に設けられ、人情報を表示することで、人30の状態を周囲に通知する表示装置300と、を備える。
【0087】
これにより、什器20に近接した人30の状態を周囲に効果的に知らせることができる。
【0088】
また、例えば、情報表示システム1は、さらに、什器20を備える。また、例えば、什器20は、可動式である。また、例えば、情報処理装置200は、さらに、什器20に人30が近接したか否かを判定する判定部220を備える。人情報取得部240は、判定部220によって什器20に人30が近接したと判定した場合に、人30の状態を表す人情報を取得する。
【0089】
特に、可動式の什器20の場合、什器20が移動させられることがあるので、什器20に対する人30の近接を判定することで、表示装置300に表示される情報が人30の状態を表すことの確からしさを高めることができる。
【0090】
また、例えば、情報処理装置200は、さらに、什器20の種類、位置及び状態の少なくとも1つを示す什器情報を取得する什器情報取得部230を備える。
【0091】
これにより、例えば、什器20の配置に基づいて人30の状態を特定することができる。
【0092】
また、例えば、情報表示システム1は、さらに、什器20が存在する空間の天井10に設けられ、什器20を撮影するカメラ110を備える。什器情報取得部230は、カメラ110によって得られた画像情報に基づいて什器情報を取得してもよい。
【0093】
これにより、画像情報に基づいて人30の状態を確度良く特定することができる。
【0094】
また、例えば、情報処理装置200は、さらに、人30のスケジュール情報431を記憶するサーバ装置400と通信する通信部210を備える。人情報取得部240は、通信部210によって取得されたスケジュール情報431に基づいて人情報を取得してもよい。
【0095】
これにより、スケジュール情報431を利用することで、カメラ110及びマイク120などを設置しなくてもよく、情報表示システム1を簡易的に構成することができる。
【0096】
また、例えば、情報表示システム1は、さらに、什器20の近傍の音声を収音するマイク120を備える。人情報取得部240は、マイク120によって収音された人30の音声に基づいて、人情報を取得してもよい。
【0097】
これにより、音声情報に基づいて人30の状態を確度良く特定することができる。
【0098】
また、例えば、情報表示システム1は、さらに、人30のバイタル情報を測定するウェアラブルデバイス130を備える。人情報取得部240は、ウェアラブルデバイス130によって測定されたバイタル情報に基づいて、人情報を取得してもよい。
【0099】
これにより、バイタル情報に基づいて人30の状態を確度良く特定することができる。
【0100】
また、例えば、情報表示システム1は、さらに、人30が人情報の入力を行う携帯端末140を備える。人情報取得部240は、携帯端末140に入力された人情報を取得してもよい。
【0101】
これにより、人30に人情報を入力させることで、人情報の確からしさを極めて高くすることができる。
【0102】
また、例えば、情報表示システム1は、さらに、表示装置300を什器20に取り付ける取付具310を備える。
【0103】
これにより、様々な什器20に対して表示装置300を取り付けることができる。
【0104】
また、例えば、人情報取得部240は、什器20に近接する複数の人の各々の人情報を取得してもよい。
【0105】
また、例えば、人情報取得部240は、什器20を含む複数の什器の位置関係に基づいて人情報を取得してもよい。
【0106】
これにより、複数の什器20の位置関係に基づいて人30の状態を確度良く特定することができる。
【0107】
また、例えば、情報処理装置200は、さらに、人情報を取得した回数、又は、人情報の内容に基づいて、人30を評価する評価部250と、評価部250による評価結果を外部機器に出力する評価情報送信部217と、を備える。
【0108】
これにより、人30にインセンティブを与えることで、情報表示システム1の改善を効果的に図ることができる。
【0109】
また、例えば、本実施の形態に係る情報表示方法は、什器20に近接した人30の状態を表す人情報を取得するステップと、什器20に設けられた表示装置300に人情報を表示させることで、人30の状態を周囲に通知するステップと、を含む。また、例えば、本実施の形態に係るプログラムは、上記情報表示方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0110】
これにより、上述した情報表示システム1と同様に、人の状態を周囲に効果的に知らせることができる。
【0111】
(その他)
以上、本発明に係る情報表示システム及び情報表示方法について、上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
【0112】
例えば、什器20は可動式ではなくてもよく、所定の位置に設置され、固定されてもよい。
【0113】
例えば、什器20は、簡易的な個室であってもよい。簡易的な個室とは、建築物の完成後に後付けで設置される個室ブースである。簡易的な個室は、例えば、駅などの公共の場に設置されるリモートワーク用の個室ブースである。簡易的な個室は、仮設トイレであってもよい。
【0114】
また、情報表示システム1に対して、新規な什器の追加、又は、既存の什器20の削除が可能である。つまり、情報表示システム1において、特定の什器20は必須の構成ではない。対象となる什器に対して、取付具310を介して表示装置300を取り付けることにより、情報表示システム1を形成することができる。
【0115】
また、例えば、表示装置300は、取付具310を介して什器20に取り付けられる例を示したが、これに限らない。表示装置300は、什器20に備えられていてもよい。例えば、表示装置300は、什器20の外表面に埋め込まれるように設けられていてもよい。
【0116】
また、例えば、表示装置300は、人30の状態を表すテキストを人情報として表示する例を示したが、これに限らない。表示装置300は、光色又は光量などの発光態様を変更可能な光源装置であってもよい。例えば、表示装置300は、人30が什器20を使用中である場合に特定の第1の色で発光し、人30が什器20の近くには居るが什器20を使用していない場合には、第1の色とは異なる第2の色で発光してもよい。このように、表示装置300は、文字又は画像を利用せずに、発光色の差異のみで人情報を表示してもよい。
【0117】
また、上記実施の形態で説明した装置間の通信方法については特に限定されるものではない。装置間で無線通信が行われる場合、無線通信の方式(通信規格)は、例えば、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、又は、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信である。あるいは、無線通信の方式(通信規格)は、インターネットなどの広域通信ネットワークを介した通信でもよい。また、装置間においては、無線通信に代えて、有線通信が行われてもよい。有線通信は、具体的には、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)又は有線LANを用いた通信などである。
【0118】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよく、あるいは、複数の処理が並行して実行されてもよい。また、情報表示システムが備える構成要素の複数の装置への振り分けは、一例である。例えば、一の装置が備える構成要素を他の装置が備えてもよい。
【0119】
例えば、上記実施の形態において説明した処理は、単一の装置(システム)を用いて集中処理することによって実現してもよく、又は、複数の装置を用いて分散処理することによって実現してもよい。また、上記プログラムを実行するプロセッサは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、又は分散処理を行ってもよい。
【0120】
また、上記実施の形態において、制御部などの構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、あるいは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサなどのプログラム実行部が、HDD又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0121】
また、制御部などの構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0122】
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)などが含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
【0123】
また、本発明の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。あるいは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0124】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0125】
1 情報表示システム
20 什器
20a 椅子
20b 机
30 人
110 カメラ
120 マイク
130 ウェアラブルデバイス
140 携帯端末
200 情報処理装置
210 通信部
220 判定部
230 什器情報取得部
240 人情報取得部
250 評価部
300 表示装置
310 取付具
400 サーバ装置
431 スケジュール情報