(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023062033
(43)【公開日】2023-05-02
(54)【発明の名称】車両用音響発生装置およびこれを含む車両
(51)【国際特許分類】
H04R 1/02 20060101AFI20230425BHJP
H04R 1/00 20060101ALI20230425BHJP
H04R 7/04 20060101ALI20230425BHJP
H04R 17/00 20060101ALI20230425BHJP
H04R 7/12 20060101ALI20230425BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20230425BHJP
【FI】
H04R1/02 102B
H04R1/00 310F
H04R7/04
H04R17/00
H04R1/02 102Z
H04R7/12
B60R11/02 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】34
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018944
(22)【出願日】2023-02-10
(62)【分割の表示】P 2021080085の分割
【原出願日】2021-05-10
(31)【優先権主張番号】10-2020-0056213
(32)【優先日】2020-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リー, ソンテ
(72)【発明者】
【氏名】パク, グァンホ
(72)【発明者】
【氏名】チェ, ヨンラク
(72)【発明者】
【氏名】ハム, ソンス
(72)【発明者】
【氏名】ハン, ジュンソプ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車両内装材および/または車両ガラス窓を利用して音響を出力することができる車両用音響発生装置及びこれを含む車両を提供すること。
【解決手段】車両用音響発生装置30は、車両内装材130によって覆われた音響発生器31を含む。音響発生器は、車両内装材を振動させる。車両内装材は、音響発生装置の振動によって振動して音響を出力する。
【効果】車両用音響発生装置およびこれを含む車両は、車両内装材および/または車両ガラス窓によって音響を出力するかまたは立体音響を出力することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の車両内装材によって覆われた音響発生器を含み、
前記音響発生器は、前記車両内装材を振動させるように構成された、車両用音響発生装置。
【請求項2】
前記音響発生器は、音響を出力するように構成された音響発生部材を含み、
前記音響発生部材は、
ベースフレームと、
前記ベースフレーム上に配置されて前記車両内装材に連結されるように構成されたボビンと、
前記ボビンに巻かれたコイルと、を含む、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項3】
前記音響発生器は、
前記車両の構造物に支持され、前記音響発生部材の前記ベースフレームを支持するように構成された支持部材と、
前記音響発生部材を囲むように前記支持部材に配置された連結部材と、をさらに含み、
前記連結部材は、前記車両内装材に連結されるように構成された、請求項2に記載の車両用音響発生装置。
【請求項4】
前記支持部材は、前記ベースフレームの一部を収容するホールをさらに含む、請求項3に記載の車両用音響発生装置。
【請求項5】
前記音響発生器は、圧電振動部を有する音響発生部材を含み、
前記音響発生部材は、接着部材を介して前記車両内装材に連結されるように構成された、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項6】
前記音響発生器は、
第1プレートと、
前記第1プレートに連結されるように構成され、圧電振動部を有する音響発生部材と、
前記音響発生部材の背面に配置された第2プレートと、
前記音響発生部材を囲み、前記第1プレートと前記第2プレートの間に配置された連結部材と、を含み、
前記第1プレートは、前記車両内装材に連結されるように構成された、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項7】
前記音響発生器は、
プレートと、
前記プレートに連結されるように構成され、圧電振動部を有する音響発生部材と、
前記音響発生部材を囲むように前記プレートに配置された連結部材と、を含み、
前記連結部材は、前記車両内装材に連結されるように構成された、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項8】
前記車両の車両ガラス窓に配置されるように構成された透明音響発生器をさらに含み、
前記透明音響発生器は、圧電振動部を有する音響発生部材を含み、
前記音響発生部材は、接着部材を介して前記車両ガラス窓に連結されるように構成された、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項9】
前記車両ガラス窓に配置されるように構成された透明音響発生器をさらに含み、
前記透明音響発生器は、
プレートと、
前記プレートに連結されるように構成され、圧電振動部を有する音響発生部材と、
前記音響発生部材を囲むように前記プレートに配置された連結部材と、を含み、
前記連結部材は、前記車両ガラス窓に連結されるように構成された、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項10】
前記圧電振動部は、
圧電特性を有する複数の無機物質部と、
前記複数の無機物質部間に連結されるように構成された有機物質部と、を含む、請求項6から9のいずれか一項に記載の車両用音響発生装置。
【請求項11】
前記圧電振動部は、互いに離隔された複数の振動発生器を含み、
前記音響発生器は、
前記圧電振動部の第1面に配置された第1保護部材と、
前記圧電振動部の第1面とは反対の第2面に配置された第2保護部材と、を含む、請求項6から9のいずれか一項に記載の車両用音響発生装置。
【請求項12】
前記複数の振動発生器のそれぞれは、
圧電特性を有する複数の無機物質部と、
前記複数の無機物質部間に連結されるように構成された有機物質部と、
前記複数の無機物質部および前記有機物質部のそれぞれと前記第1保護部材との間に介在する第1電極部と、
前記複数の無機物質部および前記有機物質部のそれぞれと前記第2保護部材との間に介在する第2電極部と、を含む、請求項11に記載の車両用音響発生装置。
【請求項13】
前記振動発生器は、同一平面上にi×jの形態(iは2以上の自然数であり、jはiと同じかまたは1以上の自然数)で配置されるように構成された、請求項11に記載の車両用音響発生装置。
【請求項14】
前記有機物質部のそれぞれの幅は、前記圧電振動部の中間部分から両端部分の方にいくほど徐々に減少する、請求項12に記載の車両用音響発生装置。
【請求項15】
前記有機物質部は、前記無機物質部よりも低いモジュラスおよび粘弾性を有する、請求項12に記載の車両用音響発生装置。
【請求項16】
前記圧電振動部の大きさは、圧電特性及び柔軟な特性の1つ以上によって調整されるように構成された、請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の車両用音響発生装置。
【請求項17】
車両構造物を覆う車両内装材と、前記車両内装材に配置された少なくとも1つの音響発生装置と、を含み、
前記車両内装材は、前記音響発生装置の振動によって振動して音響を出力する、車両。
【請求項18】
前記車両内装材は、プラスチック、繊維、皮革、木材、布、金属、およびガラスのうちのいずれか1つ以上の材質からなる、請求項17に記載の車両。
【請求項19】
前記音響発生装置は、前記車両構造物と前記車両内装材の間に配置された第1音響発生装置及び前記車両内装材に配置された第2音響発生装置のうちの少なくとも1つ以上を含む、請求項17に記載の車両。
【請求項20】
前記車両内装材は、ダッシュボード、フィラー内装材、ルーフ内装材、ドア内装材、座席内装材、ハンドル内装材、およびフロア内装材のうちの少なくとも1つ以上を含み、
前記第1音響発生装置は、前記車両内装材を振動させる、請求項19に記載の車両。
【請求項21】
前記車両内装材は、リアビューミラー、オーバーヘッドコンソール、リアパッケージ内装材、グローブボックス、およびサンバイザーのうちの少なくとも1つ以上を含み、
前記第2音響発生装置は、前記車両内装材を振動させる、請求項19に記載の車両。
【請求項22】
車両ガラス窓と、
前記車両ガラス窓に配置された透明音響発生装置をさらに含む、請求項17に記載の車両。
【請求項23】
前記車両ガラス窓は、前方ガラス窓と側面ガラス窓とを含み、後方ガラス窓とルーフガラス窓のうちの少なくとも1つ以上をさらに含み、
前記透明音響発生装置は、前記車両ガラス窓に配置された、請求項22に記載の車両。
【請求項24】
前記第1音響発生装置及び前記第2音響発生装置のうちの少なくとも1つ以上は、請求項1から9のいずれか一項に記載の車両用音響発生装置を含む、請求項19に記載の車両。
【請求項25】
前記第1音響発生装置及び前記第2音響発生装置のうちの少なくとも1つ以上は、前記車両内装材によって覆われた音響発生器を含む、請求項19に記載の車両。
【請求項26】
前記音響発生器は、圧電振動部を有する音響発生部材を含み、
前記音響発生部材は、接着部材を介して前記車両内装材に連結されるように構成された、請求項25に記載の車両。
【請求項27】
前記音響発生器は、
第1プレートと、
前記第1プレートに連結し、圧電振動部を有する音響発生部材と、
前記音響発生部材の背面に配置された第2プレートと、
前記音響発生部材を囲むように前記第1プレートと前記第2プレートの間に配置された連結部材を含み、
前記第1プレートは、接着部材を介して前記車両内装材に連結されるように構成された、請求項25に記載の車両。
【請求項28】
前記音響発生器は、
プレートと、
前記プレートに連結し、圧電振動部を有する音響発生部材と、
前記音響発生部材を囲むように前記プレートに配置され、前記車両内装材に連結されるように構成された連結部材と、を含む、請求項25に記載の車両。
【請求項29】
車両ガラス窓と、
前記車両ガラス窓に配置された音響発生器を有する第3音響発生装置と、をさらに含み、
前記音響発生器は、圧電振動部を有する音響発生部材を含み、
前記音響発生部材は、接着部材を介して前記車両ガラス窓に連結された、請求項19に記載の車両。
【請求項30】
車両ガラス窓と、
前記車両ガラス窓に配置された音響発生器を有する第3音響発生装置と、をさらに含み、
前記音響発生器は、
プレートと、
前記プレートに連結されるように構成されて圧電振動部を有する音響発生部材と、
前記音響発生部材を囲むように前記プレートに配置されて前記車両ガラス窓に連結されるように構成された連結部材と、を含む、請求項19に記載の車両。
【請求項31】
前記圧電振動部は、
圧電特性を有する複数の無機物質部と、
前記複数の無機物質部間に連結されるように構成された有機物質部と、を含む、請求項26から請求項30のいずれか一項に記載の車両。
【請求項32】
前記圧電振動部は、互いに離隔されるように構成された複数の振動発生器を含み、
前記音響発生器は、
前記圧電振動部の第1面に配置された第1保護部材と、
前記圧電振動部の第1面とは反対の第2面に配置された第2保護部材と、を含む、請求項26から請求項30のいずれか一項に記載の車両。
【請求項33】
前記複数の振動発生器のそれぞれは、
圧電特性を有する複数の無機物質部と、
前記複数の無機物質部間に連結されるように構成された有機物質部と、
前記複数の無機物質部および前記有機物質部のそれぞれと前記第1保護部材との間に介在する第1電極部と、
前記複数の無機物質部および前記有機物質部のそれぞれと前記第2保護部材との間に介在する第2電極部と、を含む、請求項32に記載の車両。
【請求項34】
ディスプレイを有するインストルメントパネル装置をさらに含み、
前記ディスプレイは、
ディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルの背面に配置された振動装置と、を含み、
前記インストルメントパネル装置は、前記ディスプレイパネルの振動によって音響を出力するように構成された、請求項17から請求項30のいずれか一項に記載の車両。
【請求項35】
ダッシュボードに配置され、ディスプレイを有するインフォテインメント装置をさらに含み、
前記ディスプレイは、
ディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルの背面に配置された振動装置と、を含み、
前記インフォテインメント装置は、前記ディスプレイパネルの振動によって音響を出力するように構成された、請求項17から請求項30のいずれか一項に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、車両用音響発生装置およびこれを含む車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両は、カーオーディオなどのマルチメディア機器から出力される音声信号によって音響を出力する音響発生装置を含む。例えば、車両に適用される音響発生装置は、コイル方式で構成されたフロントスピーカーおよびリアスピーカーを含むことができる。
【0003】
しかし、車両の音響発生装置は、フロントスピーカーおよびリアスピーカーを介してマルチチャンネルのリアルサウンドまたは立体音響を出力するのには限界がある。車両の音響発生装置は、スピーカーの個数を増加させる場合に立体音響を出力することができるが、コイル方式によるスピーカーの大きさおよび車両内の空間的な制約により、スピーカーの数を増加させることには限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書の発明者らは、車両用音響発生装置およびこれを含む車両に対する問題点を認識し、マルチチャンネルのリアルサウンドまたは立体音響を出力することができる車両用音響発生装置およびこれを含む車両に対して複数の実験をすることになった。本明細書の発明者らは、複数の実験を経て、車両内装材を音響振動プレートに使用する車両用音響発生装置およびこれを含む車両を発明した。また、本明細書の発明者らは、複数の実験を経て、立体音響を実現できる音響発生装置およびこれを含む車両を発明した。
【0005】
本明細書の実施例に係る解決しようとする課題は、車両内装材および/または車両ガラス窓を利用して音響を出力することができる車両用音響発生装置およびこれを含む車両を提供することを技術的課題とする。
【0006】
また、本明細書の他の実施例による解決しようとする課題は、車両内装材および/または車両ガラス窓を利用して立体音響を出力することができる車両用音響発生装置およびこれを含む車両を提供することを技術的課題とする。
【0007】
本明細書の例による解決しようとする課題は、前記の課題に限定されず、言及されていないまた他の課題は、下記の記載内容から、本明細書の技術思想が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書のいくつかの実施例に係る車両用音響発生装置は、車両の車内装材によって覆われた音響発生器を含み、音響発生器は、車両内装材を振動させるように構成され得る。
【0009】
本明細書のいくつかの実施例に係る車両用音響発生装置を含む車両は、車両構造物を覆う車両内装材、および車両内装材に配置された音響発生装置を含み、車両内装材は、音響発生装置の振動によって振動して音響を出力することができる。
【0010】
上で言及した課題の解決手段以外の本明細書の様々な例に係る具体的な事項は、以下の記載内容および図に含まれている。
【発明の効果】
【0011】
本明細書に係る車両用音響発生装置およびこれを含む車両は、車両内装材および/または車両ガラス窓によって音響を出力し、または立体音響を出力することができる。
【0012】
上で言及した解決しようとする課題、課題解決手段、効果の内容は、特許請求の範囲の必須的な特徴を特定するものではなく、請求の範囲の権利範囲は、発明の内容に記載された事項によって制限されない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本明細書の実施例に係る車両用音響発生装置を示した図である。
【
図2】本明細書の他の実施例に係る車両用音響発生装置を示した図である。
【
図3】本明細書の他の実施例に係る車両用音響発生装置を示した図である。
【
図4】本明細書の実施例に係る音響発生器を示した図である。
【
図5】本明細書の他の実施例に係る音響発生器を示した図である。
【
図6】本明細書の他の実施例に係る音響発生器を示した図である。
【
図7】本明細書の他の実施例に係る音響発生器を示した図である。
【
図8】本明細書の他の実施例に係る音響発生器を示した図である。
【
図9】本明細書の他の実施例に係る音響発生器を示した図である。
【
図10】本明細書の実施例に係る音響発生部材を示した図である。
【
図11】本明細書の他の実施例に係る音響発生部材を示した図である。
【
図12】本明細書の他の実施例に係る音響発生部材を示した図である。
【
図13】本明細書の他の実施例に係る音響発生部材を示した図である。
【
図14】本明細書の他の実施例に係る音響発生部材を示した図である。
【
図16】本明細書の実施例に係る車両用音響発生装置を有するディスプレイ装置を示した図である。
【
図18】本明細書の実施例に係る車両を示す図である。
【
図19】本明細書の実施例に係る車両を示す断面図である。
【
図20】
図18および
図19の運転席と助手席の周辺に配置された音響発生装置を示す図である。
【
図23】
図18および
図19の車両のルーフおよび座席に配置された音響発生装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書の利点と特徴、そしてそれらを達成する方法は添付の図と共に詳細に後述されている一例を参照すると明確になるだろう。しかし、本明細書は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、異なる多様な形態で実現されるものであり、単に本実施例は、本明細書の開示を完全にし、本明細書が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本明細書は、請求項の範疇によってのみ定義される。
【0015】
本明細書の一例を説明するため、図に示した形状、大きさ、比率、角度、個数などは、例示的なものであって、本明細書が図に示した事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって同一参照符号は同一の構成要素を指す。また、本明細書を説明するにおいて、関連する公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすると判断された場合、その詳細な説明は省略する。
【0016】
本明細書で言及した「含む」、「有する」、「からなる」などが使用されている場合、「~だけ」が使用されていない限り、他の部分を追加することができる。構成要素を単数で表現した場合に特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0017】
構成要素を解釈するに当たり、別途の明示的な記載がなくても誤差の範囲を含むものと解釈する。
【0018】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」などで2つの部分の位置関係が説明されている場合、「すぐに」または「直接」が使用されていない限り、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0019】
時間の関係についての説明である場合、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで時間的前後関係が説明されている場合、「すぐに」または「直接」が使用されていない以上、連続的でない場合も含むことができる。
【0020】
第1、第2などが多様な構成要素を記述するために使用されるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されない。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であることもあり得る。
【0021】
「少なくとも1つ」の用語は、1つ以上の関連項目から提示可能なすべての組み合わせを含むものと理解されなければならない。例えば、「第1項目、第2項目、および第3項目のうちの少なくとも1つ」の意味は、第1項目、第2項目、または第3項目各々だけではなく、第1項目、第2項目、および第3項目の中から2つ以上で提示され得るすべての項目の組み合わせを含むとすることができる。
【0022】
本明細書のいくつかの実施例のそれぞれの特徴が部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能で、技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各例を互いに対して独立的に実施することができ、関連の関係で一緒に実施することもできる。
【0023】
以下では、本明細書の実施例に係る車両用音響発生装置およびこれを含む車両の実施例を添付した図を参照して詳細に説明する。各図の構成要素に参照符号を付加することにおいて、同一の構成要素に対しては、たとえ他の図上に表示されていても、可能な限り同一の符号を有することができる。そして、添付した図に示した構成要素のスケールは、説明の便宜上、実際と異なるスケールを有することができるが、図に示したスケールに限定されない。
【0024】
図1は、本明細書の実施例に係る車両用音響発生装置を示した図である。
【0025】
図1を参照すると、本明細書の実施例に係る車両用音響発生装置30は、車両10の内部空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に音響(S)を出力するように車両の内部に配置するか、または装着された音響発生器31を含むことができる。
【0026】
車両10は、構造物110および内装材(interior materialまたはinterior finish material)130を含むことができる。以下の説明では、説明の便宜上、「構造物110」は「車両構造物110」と称し、「内装材130」は「車両内装材130」と呼ぶ。
【0027】
車両構造物110は、メインフレーム、サイドフレーム、ドアフレーム、ガラス窓、および座席(seat)フレームを含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、メインフレームは、ダッシュパネル、ピラーパネル、ルーフパネル、およびフロアパネルを含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、ドアフレームは、ドアインナーパネルおよびドアアウターパネルを含むことができ、これに限定されるものではない。
【0028】
車両内装材130は、車両10の内部を構成するすべての部品を含むか、または車両10の内部空間(IS)に配置されたすべての部品を含むことができる。例えば、車両内装材130は、車両10のインテリア部材または内部仕上げ材であり得、これに限定されるものではない。
【0029】
本明細書の実施例に係る車両内装材130は、車両10の内部または室内空間(IS)で車両構造物110を覆いながら車両10の内部または室内空間(IS)に露出するように構成され得る。例えば、車両内装材130は、車両10の室内空間(IS)に露出したメインフレーム(または車両ボディ)、サイドフレーム(またはサイドボディ)、ドアフレーム(またはドアボディ)、ハンドルフレーム(またはステアリングハブ)、および座席フレームのうちの少なくとも1つ以上の一面(または内装面)を覆うように構成され得る。本明細書の実施例に係る車両内装材130は、ダッシュボード、フィラー内装材(またはフィラートリム)、フロア内装材(またはフロアカーペット)、ルーフ内装材(またはヘッドライナー)、ドア内装材(またはドアトリム)、ハンドル内装材(またはステアリングカバー)、座席内装材、リアパッケージ内装材(または後部座席の棚)、オーバーヘッドコンソール(または室内照明内装材)、リアビューミラー、グローブボックス、およびサンバイザーなどを含むことができる。
【0030】
本明細書の実施例に係る車両内装材130は、プラスチック、繊維、皮革、ガラス、および金属のうちのいずれか1つ以上の材質を含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、プラスチック材質の車両内装材130は、射出物を含むことができる。プラスチック材質の車両内装材130は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を用いた射出工程によって実現された射出物であり得、これに限定されるものではない。繊維材質の車両内装材130は、プラスチック複合繊維、炭素繊維(またはアラミド繊維)、および天然繊維の中で少なくとも1つ以上を含むことができる。繊維材質の表皮部材133は、織物シート、ニットシート、または不織布であり得るが、これに限定されるものではない。革製の車両内装材130は、天然皮革または人工皮革を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0031】
本明細書の実施例に係る車両内装材130は、平面部と曲面部のうちの少なくとも1つ以上を含むことができる。例えば、車両内装材130は、該当する車両構造物110の表面構造と対応する表面構造を有し、または該当する車両構造物110の表面構造と異なる表面構造を有することができる。
【0032】
本明細書の実施例によると、車両用音響発生装置30は、車両構造物110と車両内装材130の間に配置するか、または車両内装材130に配置して車両内装材130を振動させて、車両内装材130の振動によって音響(S)を発生させることができる。例えば、車両用音響発生装置30は、車両内装材130を直接に振動させ、車両内装材130の振動によって音響(S)を発生させることができる。例えば、車両用音響発生装置30は、ダッシュボード、フィラー内装材、フロア内装材、ルーフ内装材、ドア内装材、ハンドル内装材、および座席内装のうちの少なくとも1つ以上の車両構造物110の間に配置するか、またはリアパッケージ内装材、オーバーヘッドコンソール、リアビューミラー、グローブボックス、およびサンバイザーのうちの少なくとも1つ以上に配置された少なくとも1つ以上の音響発生器31を含むことができる。
【0033】
音響発生器31は、車両構造物110上に配置され、車両内装材130によって覆うことができる。例えば、音響発生器31は、車両構造物110と車両内装材130の間に配置するか、または車両内装材130に配置されるように構成され得る。
【0034】
音響発生器31は、車両内装材130を振動させて、車両10の室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に音響(S)を出力するように構成され得る。本明細書の実施例によると、音響発生器31は、車両内装材130を振動させて、車両内装材130の振動によって音響(S)を発生させることができる。例えば、音響発生器31は、車両内装材130を直接に振動させ、車両内装材130の振動によって音響(S)を発生させることができる。車両内装材130は、音響(S)の出力のための振動プレート(振動板)、音響振動プレート、または音響発生板の機能をなすことができる。例えば、車両内装材130は、音響発生器31よりも大きい大きさを有するので、大面積の振動プレート、音響振動プレート、または音響発生板の機能をすることにより、車両用音響発生装置30または音響発生器31の低音域帯の音響特性を向上させることができる。例えば、低音域帯の音響の周波数は500Hz以下があり、これに限定されない。
【0035】
本明細書の実施例に係る音響発生器31は、コイル方式の音響発生器または圧電方式の音響発生器を含むことができる。例えば、音響発生器は、響発生モジュール、アクチュエータ、エキサイター、またはトランスデューサ、などの用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0036】
したがって、本明細書の実施例に係る車両用音響発生装置30は、車両構造物110と車両内装材130の間に配置された少なくとも1つ以上の音響発生器31の振動による車両内装材130の振動により発生する音響(S)を車両10の室内空間(IS)の方に出力することができ、これにより、車両内装材130を振動プレート、または音響振動プレートに使用することができる。本明細書の実施例に係る車両用音響発生装置30は、車両構造物110と車両内装材130の間に配置された複数の音響発生器31のうちの少なくとも1つを介して、該当する車両内装材130を振動させて、マルチチャンネルのリアルな音響(S)または立体音響を車両10の室内空間(IS)の方に出力することができ、これに限定されるものではない。
【0037】
図2は、本明細書の他の実施例に係る車両用音響発生装置を示した図であって、これは、
図1で説明した車両用音響発生装置を配置する車両内装材を変更したものである。これにより、以下の説明では、車両内装材を除いた残りの構成に対する重複説明は省略または簡略にする。
【0038】
図2を参照すると、本明細書の他の実施例に係る車両用音響発生装置30は、車両内装材130を振動させて音響(S)を出力する音響発生器31を含むことができる。例えば、本明細書の実施例に係る車両内装材130は、繊維、皮革、布、木、および金属のうちのいずれか1つ以上の材質を含むことができる。
【0039】
本明細書の実施例に係る車両内装材130は、ベース部材131と表皮部材133を含むことができる。例えば、ベース部材131は、射出物、第1内装材、内部内装材、または背面内装材であり得、これに限定されるものではない。表皮部材133は、第2内装材、外部内装材、前面内装材、外皮部材、補強部材、または装飾部材であり得、これに限定されるものではない。
【0040】
ベース部材131は、プラスチック材質からなることができる。本明細書の実施例に係るベース部材131は、射出物を含むことができる。例えば、ベース部材131は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を用いた射出工程によって実現された射出物であり得、これに限定されるものではない。ベース部材131は、車両10の内部または室内空間(IS)で車両構造物110を覆うように構成され得る。例えば、ベース部材131は、車両10の室内空間(IS)に露出したメインフレーム、サイドフレーム、ドアフレーム、およびハンドルフレームのうちの少なくとも1つ以上の一面(または内装面)を覆うように構成され得る。
【0041】
ベース部材131は、平面部と曲面部のうちの少なくとも1つ以上を含むことができる。例えば、ベース部材131は、該当する車両構造物110の表面構造と対応する表面構造を有し、または該当する車両構造物110の表面構造と異なる表面構造を有することができる。
【0042】
表皮部材133は、ベース部材131上に配置することができる。表皮部材133は、車両10の内部または室内空間(IS)で、ベース部材131を覆いながら車両10の内部または室内空間(IS)に露出するように構成され得る。例えば、表皮部材133は、車両10の室内空間(IS)に露出するベース部材131の前面に配置するか、または結合することができる。
【0043】
本明細書の実施例に係る表皮部材133は、繊維、皮革、布、木、および金属のうちのいずれか1つ以上の材質を含むことができる。例えば、繊維材質の表皮部材133は、合成繊維、炭素繊維(またはアラミド繊維)、天然繊維の中で少なくとも1つ以上を含むことができる。例えば、繊維材質の表皮部材133は、織物シート、ニットシート、または不織布であり得るが、これに限定されるものではない。例えば、繊維材質の表皮部材133は、ファブリック部材(fabric member)であり得、これに限定されるものではない。
【0044】
合成繊維は、熱可塑性樹脂としては、相対的有害物質の放出がない環境にやさしい素材であるポリオレフィン系繊維を含むことができる。例えば、ポリオレフィン系繊維は、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、またはポリエチレンテレフタレート繊維を含むことができる。ポリオレフィン系繊維は、単一樹脂の繊維、またはコア-シェル構造の繊維であり得る。
【0045】
天然繊維は、ジュート(Jute)繊維、ケナフ(Kenaf)繊維、アバカ(Abaca)繊維、ココナッツ繊維、および木材繊維のうちのいずれか1つまたは2つ以上の混合繊維であり得る。
【0046】
音響発生器31は、車両構造物110上に配置され、車両内装材130によって覆うことができる。例えば、音響発生器31は、車両構造物110と車両内装材130の間に配置することができる。音響発生器31は、ベース部材131と表皮部材133を含む車両内装材130を振動させて、車両10の室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に音響(S)を出力するように構成することを除いては、
図1で説明した音響発生器31と類似または同一であるので、これに対する説明は省略する。
【0047】
したがって、本明細書の他の例に係る車両用音響発生装置30は、車両内装材130を振動プレートまたは音響振動プレートとして使用して、音響(S)を室内空間(IS)に出力することができ、マルチチャンネルのリアルな音響(S)または立体音響を車両10の室内空間(IS)の方に出力することができる。
【0048】
図3は、本明細書の他の実施例に係る車両用音響発生装置を示した図である。
【0049】
図3を参照すると、本明細書の他の実施例に係る車両用音響発生装置30は、車両10の車両ガラス窓230に配置して、音響(S)を出力する音響発生器33を含むことができる。以下の説明では、説明の便宜上、「車両10の車両ガラス窓230」は、「車両ガラス窓230」と称する。
【0050】
車両10の車両ガラス窓230は、フロントガラス窓および側面ガラス窓のうちの少なくとも1つ以上であり得る。車両ガラス窓230は、後面ガラスおよびルーフガラス窓のうちの少なくとも1つ以上をさらに含むことができる。
【0051】
本明細書の実施例に係る車両ガラス窓230は、全体的に透明に構成され得る。他の例に係る車両ガラス窓230は、透明部、および透明部を囲む半透明部を含むことができる。他の例による車両ガラス窓230は、透明部、および透明部を囲む不透明部を含むことができる。
【0052】
音響発生器33は、透明または半透明になるように構成され得る。例えば、車両ガラス窓230が、全体的に透明な場合、音響発生器33は、透明になるように構成して車両ガラス窓230の中間領域または周辺領域に配置することができる。車両ガラス窓230が、半透明部または不透明部を含む場合、音響発生器33は、半透明または不透明になるように構成して車両ガラス窓230の半透明部または不透明部に配置することができる。例えば、音響発生器33は、透明音響発生器、半透明音響発生器、不透明音響発生器、および透明音響発生モジュールのいずれか1つであり得、これに限定されるものではない。
【0053】
音響発生器33は、車両10の内部または室内空間(IS)に露出した車両ガラス窓230の一面(または室内表面)に配置することができる。例えば、車両用音響発生装置30は、車両ガラス窓230に配置された少なくとも1つ以上の音響発生器33を含むか、または車両ガラス窓230に配置された複数の音響発生器33を含むことができる。本明細書の実施例として、音響発生器33は、前面ガラス窓および側面ガラス窓のうちの少なくとも1つ以上に配置することができ、後面ガラスおよびルーフガラス窓のうちの少なくとも1つ以上に追加で配置することができる。
【0054】
音響発生器31は、それ自体の振動によって車両10の室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に音響(S)を出力し、または車両ガラス窓230を振動させて、車両10の室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に音響(S)を出力するように構成され得る。
【0055】
したがって、本明細書の他の例に係る車両用音響発生装置30は、車両ガラス窓230に配置され、それ自体が振動し、または車両ガラス窓230を音響振動プレートとして使用して、音響(S)を室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に出力することができ、マルチチャンネルのリアルな音響(S)または立体音響を車両10の内部空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に出力することができる。
【0056】
図4は、本明細書の本明細書の実施例に係る音響発生器を示した図であって、これは、
図1または
図2で説明した音響発生器を示すものである。
【0057】
図4を参照すると、本明細書の本明細書の実施例に係る音響発生器31は、車両内装材130と接触するように配置された音響発生部材310を含むことができる。
【0058】
音響発生部材310は、ボビンと、コイルおよび磁石を利用するアクチュエータ、エキサイター、トランスデューサ、ツイーター、振動器、振動部材、振動発生器、音響発生素子、または音響発生ユニットを含むことができる。
【0059】
本明細書の実施例に係る音響発生部材310は、第1フレーム311、マグネット312、ボビン313、およびコイル314を含むことができる。本明細書の実施例に係る音響発生部材310は、センターポール315、第2フレーム316、およびダンパー317をさらに含むことができる。
【0060】
第1フレーム311は、車両構造物110に配置するか、または固定されるように構成され得る。第1フレーム311は、マグネット312とセンターポール315および第2フレーム316のうちの少なくとも1つ以上を支持することができる。第1フレーム311は、鉄(Fe)のように磁性を有する金属物質からなることができる。第1フレーム311は、ベースフレーム、下部プレート、ベースプレート、またはヨーク(yoke)などで表現することができ、用語に限定されるものではない。
【0061】
第1フレーム311は、マグネット312と、ボビン313を収容する溝部を含むことができる。例えば、溝部は円形態または楕円形態(oval shape)を有するように、第1フレーム311の上面から凹に形成することができる。
【0062】
マグネット312、ボビン313、およびコイル314は、第1フレーム311に配置して、車両内装材130を振動させる磁気回路ユニットまた磁気振動ユニットで表現することができる。
【0063】
本明細書の実施例に係る磁気回路ユニットは、マグネット312がコイル314の外側に配置された外磁タイプ(external magnetic type)またはダイナミックタイプの構造を有するか、マグネット312がコイル314の内側に配置された内磁タイプ(internal magnetic type)またはマイクロタイプの構造を有することができる。内磁タイプの構造を有する磁気回路ユニットを含む音響発生部材310は、漏洩磁束が少なく、全体的に小さい大きさを有することができる利点を有する。本明細書に係る音響発生部材310は、外磁タイプまたは内磁タイプの構造を有することができ、以下の説明では、内磁タイプの構造を有することを前提として説明することにする。
【0064】
マグネット312は、第1フレーム311の溝部に挿入、または収容されることができる。マグネット312は、ボビン313に挿入、または収容可能な形態を有する永久磁石であり得る。
【0065】
ボビン313は、マグネット312の周囲を取り囲むように、第1フレーム311上に配置することができる。例えば、ボビン313は、パルプまたは紙を加工した材質、アルミニウムやマグネシウムまたはその合金、ポリプロピレン(polypropylene)などの合成樹脂、またはポリアミド(polyamide)系繊維などで形成された環状構造物で構成することができ、これに限定されるものではない。ボビン313は、磁気力により振動、例えば上下往復運動することにより、車両内装材130を振動させて、車両内装材130の振動によって音響(S)を発生させることができる。
【0066】
本明細書の実施例に係るボビン313は、円形態または楕円形態(ellipse or oval)を有することができ、これに限定されるものではない。楕円形態のボビン313は、楕円形(elliptical shape)、先端が丸い四角形(rectangular shape with rounded corners)、または幅が高さと異なる非円形の曲線型(non-circular curved shape having a width different from its height)を含むことができ、これに限定されない。例えば、楕円形態のボビン313で、長軸の直径と短縮の直径の比は、1.3:1~2:1で構成され得る。楕円形態のボビン313は、円形態のボビンより高音域帯の音響を改善することができ、振動による熱の発生が少ないことがあるので、優れた放熱特性を有することができる。
【0067】
本明細書の実施例に係るコイル314は、ボビン313の外周面を取り囲むように巻き取られて、外部からの音響信号(またはボイス信号)の供給を受けることができる。コイル314は、ボビン313と一緒に昇降することができる。コイル314に電流が印加されると、コイル314の周囲に形成される印加磁場とマグネット312の周囲に形成される外部磁界によって、フレミングの左手法則に基づいてボビン313全体が振動、例えば車両内装材130の厚さ方向(Z)に沿って上下往復運動することができる。例えば、コイル314は、ボイスコイルなどで表現することができ、用語に限定されるものではない。
【0068】
センターポール315は、ボビン313に収容し,または挿入され、ボビン313の昇降をガイドすることができる。例えば、センターポール315は、ボビン313の内部に挿入することにより、センターポール315の外周面は、ボビン313によって囲むことができる。センターポール315は、昇降ガイドやポールピース(pole pieces)などで表現することができ、用語に限定されるものではない。
【0069】
第2フレーム316は、第1フレーム311の前面の端(または縁)に配置することができる。第2フレーム316は、ダンパー317を支持することができる。本明細書の実施例に係る第2フレーム316は、ボビン313と同じ形態を有するように、第1フレーム311の前面の端(または縁)に一定の高さに形成することができる。他の例に係る第2フレーム316は、第1フレーム311の前面の端(または縁)に一定の高さに形成してボビン313と同じ形態を有する中空部を含むことができる。例えば、第2フレーム316は、省略可能である。例えば、第2フレーム316は、エッジフレームであり得、これに限定されるものではない。
【0070】
ダンパー317は、第2フレーム316と磁気回路ユニットの間に連結することができる。例えば、ダンパー317は、第2フレーム316とボビン313の間に連結することができる。ダンパー317は、スパイダー(spider)、サスペンション(suspension)、またはエッジ(edge)などの他の用語で表現することができる。
【0071】
本明細書の実施例に係るダンパー317の一端は、第2フレーム316と連結することができ、ダンパー317の他端は、ボビン313の上部外側面と連結することができる。ダンパー317は、一端と他端との間に蛇腹構造で構成してボビン313の上下運動によって収縮および弛緩しながらボビン313の振動を調節することができる。ダンパー317は、ボビン313と第2フレーム316の間に連結することによって復元力を介してボビン313の振動距離を制限することができる。例えば、ボビン313が一定の距離以上に振動し、または一定の距離以下に振動する場合、ボビン313は、ダンパー317の復元力により元の位置に原状復帰することができる。
【0072】
本明細書の実施例によると、第2フレーム316が省略された場合、ダンパー317は、第1フレーム311とボビン313の間に連結することができる。
【0073】
音響発生器31または音響発生部材310は、車両構造物110と車両内装材130の間に配置されるので、相対的薄い厚さを有しなければならず、これにより、ボビン313の高さ(または厚さ)が低くなる場合は、音圧が低くなる問題がある。そこで、本明細書の発明者らは、ボビン313の高さが低くなることに因る音圧が低くなる問題点を解決するために、ボビン313の周辺に配置されたダンパー317の面積を広くする構造を設計した。ダンパー317の面積を大きくする場合、コイル314に電流を印加する配線の配置空間が狭くなるので、配線とダンパー317との干渉が発生することを認識した。それで、複数の実験を通じて、ダンパー317を導電体で構成してダンパー317が配線の機能を兼ねることができるように構成した。
【0074】
本明細書の実施例に係るダンパー317は、コイル314に電気的に連結した金属材質を含むことができる。例えば、ダンパー317は、ステンレス鋼(stainless steel)または銅(Cu)などで構成することができ、これに限定されるものではない。
【0075】
本明細書の実施例に係る音響発生部材310は、ボビン保護部材318をさらに含むことができる。
【0076】
ボビン保護部材318は、ボビン313の前面(または先端部)に配置してボビン313の昇降(または振動)を車両内装材130に伝達することができる。本明細書の実施例によるボビン保護部材318は、ボビン313の前面に付着したリング形状、ボビン313の前面全体を覆う円板形状、またはボビン313の前面と上部外側面を包み込むキャップ形状を有することができる。ボビン保護部材318は、ボビンリングなどで表現することができ、用語に限定されるものではない。
【0077】
本明細書の実施例によると、ボビン保護部材318は、接着部材319を介して車両内装材130に連結、または結合することができる。
【0078】
接着部材319は、接着樹脂を含むか接着層を有する両面テープ、両面フォームテープ、両面フォームパッド、両面フォームパッドテープ、両面粘着パッド、両面粘着ギャップパッド、または両面接着フォームパッドなどを含むことができ、これに限定されるものではない。本明細書の実施例によると、接着部材319の接着樹脂または接着層は、アクリル系またはウレタン系の接着物質を含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、接着部材319の接着樹脂または接着層は、ボビン313の振動が損失することなく、車両内装材130に伝達されるように、相対的に軟性特性を有するウレタン系の接着物質と比較して、相対的に硬度が高い特性を有するアクリル系の接着物質を含むことができる。
【0079】
本明細書の実施例に係る音響発生部材310は、モジュール結合部材320を介して車両構造物110に配置、または固定され得る。
【0080】
モジュール結合部材320は、車両構造物110と音響発生部材310の間に配置することができる。第1フレーム311は、モジュール結合部材320を介して車両構造物110に配置するか、または固定されるように構成され得る。これにより、第1フレーム311は、車両構造物110に支持または結合することができる。例えば、音響発生部材310の第1フレーム311は、延長部311aをさらに含むことができる。延長部311aは、第1フレーム311の側面から延長、または突出することができる。
【0081】
本明細書の実施例に係るモジュール結合部材320は、車両構造物110と第1フレーム311の延長部311aの間に配置することができる。例えば、モジュール結合部材320は、接着樹脂を含むか、または接着層を有する両面テープ、両面フォームテープ、両面フォームパッド、両面フォームパッドテープ、両面粘着パッド、両面粘着ギャップパッド、または両面接着フォームパッドなどを含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、モジュール結合部材320の接着樹脂または接着層は、アクリル系またはウレタン系の接着物質を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0082】
本明細書の実施例に係るモジュール結合部材320は、複数のスクリューであり得る。複数のスクリューは、第1フレーム311の延長部311aを通過して、車両構造物110に締結することにより、音響発生部材310を車両構造物110に配置させることができる。
【0083】
本明細書の実施例に係るモジュール結合部材320は、ボルトとナットであり得る。例えば、ナットは、第1フレーム311の延長部311aと重畳する車両構造物110に配置するか、または固定することができる。ボルトは、第1フレーム311の延長部311aを貫通してナットに締結することができる。本明細書の実施例に係るナットは、車両構造物110に配置されたセルフクリンチングナット(self-clinching nut)であり得、セルフクリンチングナットは、パムナット(PEM nut)であり得る。
【0084】
図5は、本明細書の他の実施例に係る音響発生器を示した図であって、これは、
図1または
図2で説明した音響発生器を示すものである。
【0085】
図5を参照すると、本明細書の他の実施例に係る音響発生器31は、音響発生部材310、支持部材330、および連結部材340を含むことができる。
【0086】
音響発生部材310は、車両内装材130と接触するように配置されるものであり、これは、
図4で説明した音響発生部材310と実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略する。
【0087】
支持部材330は、車両構造物110に支持されて音響発生部材310を支持することができる。支持部材330は、音響発生部材310の第1フレーム311を支持するように構成され得る。例えば、支持部材330は、車両構造物110に安着、または接着部材を介して車両構造物110に結合することができる。
【0088】
本明細書の実施例によると、支持部材330は、プラスチック材質または金属材質を含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、支持部材330は、板状機構物、ベース構造物、ベース機構物、モジュール支持フレーム、またはモジュール支持プレートなどで表現することができ、用語に限定されるものではない。
【0089】
連結部材340は、支持部材330と車両内装材130の間に配置することができる。例えば、連結部材340は、音響発生部材310を囲むように支持部材330に配置され、車両内装材130に連結することができる。例えば、連結部材340は、支持部材330の端(または縁)部分に配置して音響発生部材310を囲むことができる。連結部材340は、車両内装材130と支持部材330の間で音響発生部材310を囲む音響空間(SS)を設けることができる。例えば、音響空間(SS)は、響胴、響き部、共鳴筒、または共鳴部で表現することができ、用語に限定されるものではない。例えば、音響発生部材310は、車両内装材130と支持部材330および連結部材340によって囲まれる音響空間(SS)に配置され得る。
【0090】
本明細書の実施例に係る連結部材340は、音響発生部材310によって振動する車両内装材130の振動領域を定義し、または限定することにより、車両内装材130の振動領域での振動および振動領域以外の領域での振動との間の干渉を最小化または防止することができる。例えば、連結部材340は、音響空間(SS)を定義するパーティションまたはエンクロージャで表現することでき、用語に限定されるものではない。
【0091】
本明細書の実施例に係る連結部材340は、接着樹脂を含むか、または接着層を有する両面テープ、両面フォームテープ、両面フォームパッド、両面フォームパッドテープ、両面粘着パッド、両面粘着ギャップパッド、または両面接着フォームパッドなどを含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、連結部材340の接着樹脂または接着層は、アクリル系またはウレタン系の接着物質を含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、連結部材340の接着樹脂または接着層は、車両内装材130の振動が支持部材330または車両構造物110に伝達することを最小限に抑えるか、または防止するために、相対的に硬度の高い特性を有するアクリル系の接着物質と比較して相対的に軟性特性を有するウレタン系の接着物質を含むことができる。
【0092】
音響発生部材310は、モジュール結合部材320を介して支持部材330に配置するか、または固定することができる。例えば、モジュール結合部材320は、第1フレーム311の延長部311aを支持部材330に結合させることによって、音響発生部材310と支持部材330を1つの単一体に一体化させることができる。
【0093】
本明細書の他の実施例に係る音響発生器31は、音響発生部材310と支持部材330が1つの部品にモジュール化された単一の構造体、または単一の構造物であり得る。例えば、音響発生器31は、モジュール化工程(または組立工程)によって音響発生部材310と支持部材330が、単一の構造体、または単一の構造物などの完成品の形態に製作した後、車両10の組立工程時、相対的に単純な部品の装着(または配置)工程によって、車両構造物110と車両内装材130の間に装着し、または配置することができる。これにより、本実施例によると、音響発生器31を車両10に配置し、または組み立てる工程で、音響発生器31の組立性を改善することができ、これによって生産性が向上し得る。
【0094】
図6は、本明細書の他の実施例に係る音響発生器を示した図であって、これは、
図5で説明した音響発生器の支持部材の構成を変更したものである。これにより、以下の説明では、音響発生器の支持部材とこれに関連する構成を除いた残りの同一の構成については、簡略にし、または省略する。
【0095】
図6を参照すると、本明細書の他の実施例に係る音響発生器31において、支持部材330は、音響発生部材310と重畳するホール331をさらに含むことができる。
【0096】
ホール331は、音響発生部材310の背面の一部を収容するように支持部材330を貫通して構成され得る。ホール331は、支持部材330を貫通するように形成して音響発生部材310の背面を車両構造物110に露出させることができる。例えば、ホール331は、円形、楕円、または多角形態を有することができ、これに限定されるものではない。
【0097】
本明細書の実施例に係るホール331は、音響発生部材310の背面の一部を収容可能な大きさを有することができる。ホール331に収容された音響発生部材310は、支持部材330から一定のギャップ(G)を有するように離隔することができる。ホール331を定義し、またはホール331に露出した支持部材330の側面と音響発生部材310の間のギャップ(G)は、1mm以上であり得、これに限定されるものではない。例えば、ギャップ(G)が1mm未満の場合、ホール331に挿入された音響発生部材310の振動時に異常振動が発生することがあるので、ギャップ(G)は、1mm以上に設定することができる。
【0098】
本明細書の他の実施例に係る音響発生器31は、音響発生部材310の背面の一部が支持部材330のホール331に収容されることによって音響発生器31の厚さが減少し、またはスリム化することができる。
【0099】
車両構造物110は、支持部材330のホール331を貫通する音響発生部材310の背面の一部を収容するための溝部111をさらに含むことができる。車両構造物110は、音響発生器31の音響発生部材310と直接に向き合うことで、音響発生部材310の駆動時に発生する音響発生部材310の熱を放熱させる役割をすることができる。
【0100】
図7は、本明細書の他の実施例に係る音響発生器を示した図であって、これは、
図1または
図2で説明した音響発生器を示すものである。
【0101】
図7を参照すると、本明細書の他の実施例に係る音響発生器31は、接着部材361を介して車両内装材130に連結し、または付着する音響発生部材350を含むことができる。
【0102】
音響発生部材350は、圧電特性を有する圧電素子を利用した振動部材、圧電振動器、圧電振動部材、圧電アクチュエータ、圧電エキサイター、圧電スピーカー、フィルムスピーカー、圧電ツイーター、フィルムツイーター、圧電フィルムアクチュエータ、音響フィルムアクチュエータ、フィルムエキサイター、圧電フィルムスピーカー、音響フィルムスピーカー、音響フィルムツイーター、または圧電フィルムツイーターなどで表現することができ、これに限定されるものではない。
【0103】
音響発生部材350は、車両構造物110と車両内装材130の間に配置して車両内装材130を振動させて音響(S)を出力することができる。例えば、音響発生部材350は、外部から印加される音響信号(またはボイス信号)による圧電効果(piezoelectric effect)(または圧電特性)によって収縮と膨張を交互に繰り返すことにより、振動することができ、このような振動を介して車両内装材130を振動させることができ、これにより、車両内装材130の振動によって音響(S)を発生させることができる。例えば、音響発生部材350は、車両内装材130を直接に振動させることができ、これにより、車両内装材130の振動によって音響(S)を発生させることができる。例えば、音響発生部材350は、500Hz以上の周波数を有し、中高音域帯の音響(S)を発生させることができ、これに限定されるものではない。
【0104】
本明細書の実施例によると、音響発生部材350は、車両構造物110から離隔することができ、これに限定されるものではない。例えば、音響発生部材350と車両構造物110の間の離隔空間は、音響発生部材350の振動が円滑になるよう構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、音響発生部材350と車両構造物110の間の離隔空間は、音響発生部材350の振動空間であり得る。
【0105】
接着部材361は、第1接着部材361であり得る。第1接着部材361は、音響発生部材350と車両内装材130の間に配置することができる。第1接着部材361は、音響発生部材350を車両内装材130に連結、または付着するように構成され得る。
【0106】
第1接着部材361は、接着樹脂を含むかまたは接着層を有する両面テープ、両面フォームテープ、両面フォームパッド、両面フォームパッドテープ、両面粘着パッド、両面粘着ギャップパッド、または両面接着フォームパッドなどを含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、第1接着部材361の接着樹脂または接着層は、アクリル系またはウレタン系の接着物質を含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、第1接着部材361の接着樹脂または接着層は、音響発生部材350の振動が損失することなく、車両内装材130に伝達されるように、相対的に軟性特性を有するウレタン系の接着物質と比較して、相対的に硬度が高い特性を有するアクリル系の接着物質を含むことができる。
【0107】
本明細書の他の実施例に係る音響発生器31は、音響発生部材350と車両内装材130の間に配置されたプレート360をさらに含むことができる。
【0108】
プレート360は、振動プレート360であり得る。振動プレート360は、音響発生部材350の振動に応答して、車両内装材130を振動させることができる。例えば、振動プレート360は、音響発生部材350の振動によって振動して音響発生部材350の振動を車両内装材130に伝達することにより、車両内装材130を振動させることができる。
【0109】
本明細書の実施例に係る振動プレート360は、プラスチック材質、金属材質、および木の材質のうちの少なくとも1つ以上の材質を含むことができる。本明細書の実施例として、振動プレート360は、プラスチック材質、金属材質、および木の材質のいずれか1つ以上の材質からなることができる。他の実施例として、振動プレート360は、プラスチック層、金属層、および木層のうち2以上の複層からなり得る。例えば、振動プレート360が金属材質または金属層を含む場合、振動プレート360は、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、マグネシウム(Mg)合金、マグネシウムリチウム(Li)合金、およびアルミニウム(Al)合金のいずれか1つ以上の材質からなることができ、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、マグネシウム合金は、アルミニウムと亜鉛(Zn)およびマンガン(Mn)のうちの少なくとも1つ以上を含有することができる。マグネシウム合金は、スピーカーの振動プレートとして使用することができる金属材質の中で最軽量の材質であり、相対的に高い比剛性(強度/比重)と相対的に高い振動減衰能(振動を吸収して振動を徐々に小さくする能力)を有し、温度と時間の変化に対する寸法安定性が優れているという特性を有する。これにより、振動プレート360は、音響発生部材350の振動に応答する車両内装材130の振動によって発生する音響(S)の特性を向上させることができる。
【0110】
振動プレート360は、第1接着部材361を介して音響発生部材350に付着または結合することができる。振動プレート360は、接着部材365を介して車両の車両内装材130に付着または結合することができる。例えば、接着部材365は、第2接着部材365であり得る。第2接着部材365は、第1接着部材361と同一の物質からなることができ、これに限定されるものではない。
【0111】
本実施例に係る音響発生器31が、振動プレート360をさらに含む場合、車両内装材130は、繊維材質であり得、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0112】
したがって、本明細書の他の実施例に係る音響発生器31は、圧電素子を含む音響発生部材350を介して車両内装材130を振動させて音響(S)または立体音響を車両10の室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に出力することができる。また、本明細書の他の実施例に係る音響発生器31は、圧電素子を含む音響発生部材350を含むことにより、薄い厚さを有することができ、これによって車両構造物110および/または車両内装材130の構造を変更せずに、車両構造物110と車両内装材130の間に配置することができる。
【0113】
車両ガラス窓230が不透明な領域を含む場合、本明細書の実施例に係る音響発生器31は、車両ガラス窓230の不透明な領域に配置することができる。例えば、車両ガラス窓230の不透明領域は、車両ガラス窓230の端(または縁)部分であり得、これに限定されるものではない。本明細書の実施例に係る音響発生器31は、それ自体の振動によって車両10の室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に音響(S)を出力し、または車両ガラス窓230の不透明領域を振動させて車両10の室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に音響(S)を出力するように構成され得る。
【0114】
また、本明細書の他の実施例に係る音響発生器31は、
図3で説明したように、車両ガラス窓230に配置することができ、この場合、音響発生部材350は、透明または半透明に構成され得る。例えば、音響発生部材350の圧電振動部を透明または半透明に構成して、透明または半透明の接着部材を介して車両ガラス窓230に配置することができる。透明または半透明の音響発生部材350を含む音響発生器31は、それ自体の振動によって車両10の室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に音響(S)を出力し、または車両ガラス窓230を振動させて車両10の室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に音響(S)を出力するように構成され得る。
【0115】
図8は、本明細書の他の実施例に係る音響発生器を示した図であって、これは、
図1または
図2で説明した音響発生器を示すものである。
【0116】
図8を参照すると、本明細書の他の実施例に係る音響発生器31は、第1プレート370、音響発生部材350、第2プレート372、およびプレート連結部材374を含むことができる。
【0117】
第1プレート370は、振動プレートであり得る。第1プレート370は、プラスチック材質、金属材質、および木の材質のうちの少なくとも1つ以上の材質を含むことができる。第1プレート370は、
図7で説明した振動プレート360と実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略する。
【0118】
第1プレート370は、接着部材361を介して音響発生部材350に付着し、または結合することができる。第1プレート370は、接着部材365を介して車両10の車両内装材130に付着し、または結合することができる。例えば、接着部材361は、第1接着部材361であり得、これは、
図7で説明した第1接着部材361と実質的に同じなので、同一の符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。例えば、接着部材365は、第2接着部材365であり得、これは、
図7で説明した第2接着部材365と実質的に同じなので、これに対して同一の符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0119】
音響発生部材350は、接着部材361を介して、第1プレート370の背面に付着し、または結合するもので、これは、
図7で説明した音響発生部材350と実質的に同じなので、これに対して同一の符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0120】
第2プレート372は、音響発生部材350の背面に配置することができる。第2プレート372は、音響発生部材350の背面を覆うように構成され得る。本明細書の実施例によると、第2プレート372は、音響発生部材350の背面から離隔することができ、必ずしもこれに限定されるものではない。本明細書の実施例によると、第2プレート372は、車両構造物110から離隔することができ、これに限定されるものではない。例えば、第2プレート372と車両構造物110の間の離隔空間は、音響発生部材350の振動が円滑になるよう構成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第2プレート372と車両構造物110の間の離隔空間は、音響発生部材350の振動空間であり得る。
【0121】
第2プレート372は、プラスチック材質、金属材質、および木の材質のうちの少なくとも1つ以上の材質を含むことができる。第2プレート372は、第1プレート370と同一または異なる材質からなることができる。例えば、第2プレート372は、プラスチック材質からなることができる。例えば、第2プレート372は、板状機構物、ベース構造物、ベース機構物、モジュール支持フレーム、またはモジュール支持プレートなどで表現することができ、用語に限定されるものではない。
【0122】
プレート連結部材374は、第1プレート370に配置して第2プレート372を支持することができる。本明細書の実施例に係るプレート連結部材374は、第1プレート370と第2プレート372の間に配置することができる。本明細書の実施例に係るプレート連結部材374は、音響発生部材350を囲むように、第1プレート370と第2プレート372の間に配置することができる。例えば、プレート連結部材374は、第1プレート370と第2プレート372それぞれの端(または縁)部分の間に配置することができる。プレート連結部材374は、音響発生部材310を囲むことができる。プレート連結部材374は、第1プレート370と第2プレート372の間で音響発生部材350を囲む音響空間(SS)を設けることができる。例えば、音響空間(SS)は、響胴、響き部、共鳴筒、または共鳴部で表現することもでき、用語に限定されるものではない。例えば、音響発生部材350は、第1プレート370と第2プレート372およびプレート連結部材374によって囲まれる音響空間(SS)に配置され得る。
【0123】
プレート連結部材374の厚さ(または高さ)による第1プレート370と第2プレート372の間の距離は、第1プレート370から音響発生部材350の背面との間の距離よりも大きくすることができる。例えば、プレート連結部材374の厚さ(または高さ)による第1プレート370と第2プレート372の間の最短距離は、第1プレート370から音響発生部材350の背面との間の最短距離よりも大きくすることができる。プレート連結部材374は、
図5で説明した連結部材340と実質的に同一の物質からなることできるので、これに対する重複説明は省略する。
【0124】
プレート連結部材374は、第1プレート370を第2プレート372に結合させることによって、音響発生部材350を支持する第1プレート370と音響発生部材350の背面を覆う第2プレート372を1つの筐体に一体化させることができる。これにより、本実施例に係る音響発生器31は、音響発生部材350を支持する第1プレート370と音響発生部材350の背面を覆う第2プレート372が1つの部品にモジュール化され、単一の構造体、または単一の構造物であり得る。例えば、音響発生器31は、音響発生部材350を支持する第1プレート370と音響発生部材350の背面を覆う第2プレート372がモジュール化工程(または組立工程)によって、単一の構造体、または単一の構造物などの完成品の形態に製作した後、車両10の組立工程時、相対的に単純な部品の装着(または配置)工程により車両構造物110と車両内装材130の間に装着した、または配置することができる。これにより、本実施例によると、音響発生器31を車両10に配置し、または組み立てる工程で、音響発生器31の組立性を改善することができ、これによって生産性が向上し得る。
【0125】
図9は、本明細書の他の実施例に係る音響発生器を示した図であって、これは、
図3で説明した音響発生器を示すものである。
【0126】
図9を参照すると、本明細書の他の実施例に係る音響発生器33は、車両ガラス窓230に配置して音響発生器33の振動によって車両10の室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に音響(S)を出力し、または車両ガラス窓230を振動させて、車両10の室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に音響(S)を出力するように構成され得る。音響発生器33は、透明または半透明になるように構成され得る。例えば、音響発生器33は、車両ガラス窓230の透明な領域に配置する場合、音響発生器33は、透明になるように構成され得る。例えば、音響発生器33は、車両ガラス窓230の半透明の領域に配置する場合、音響発生器33は、透明または半透明になるように構成され得る。例えば、音響発生器33は、車両ガラス窓230の不透明領域に配置する場合、音響発生器33は、透明、半透明、または不透明になるように構成され得る。例えば、車両ガラス窓230の不透明領域または不透明領域は、車両ガラス窓230の端(または縁)部分であり得、これに限定されるものではない。
【0127】
音響発生器33は、プレート380、音響発生部材350、および連結部材385を含むことができる。
【0128】
プレート380は、車両ガラス窓230と平行に配置することができる。プレート380は、音響発生部材350を支持することができる。プレート380は、透明または半透明になるように構成され得る。本明細書の実施例に係るプレート380は、透明または半透明のプラスチック材質またはガラス材質を含むことができる。例えば、音響発生器33は、車両ガラス窓230の透明領域に配置する場合、プレート380は、透明な材質からなることができる。例えば、音響発生器33は、車両ガラス窓230の半透明の領域に配置する場合、プレート380は、透明な材質または半透明の材質からなることができる。
【0129】
プレート380は、音響発生部材350の振動に連動して振動することにより、車両10の室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に音響(S)を出力することができる。例えば、プレート380は、振動プレート、音響プレート、音響出力プレート、または透明プレートなどで表現することができ、用語に限定されるものではない。
【0130】
音響発生部材350は、接着部材361を介してプレート380に付着し、または結合することができる。例えば、音響発生部材350は、車両ガラス窓230と向き合うプレート380の背面に配置することができる。音響発生部材350は、接着部材361を介してプレート380の背面に付着し、または結合することができる。音響発生部材350は、
図7で説明した音響発生部材350と実質的に同じなので、これに対して同一の符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0131】
接着部材361は、
図7で説明した接着部材361と実質的に同じなので、同一の符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0132】
連結部材385は、プレート380と車両ガラス窓230の間に配置することができる。連結部材385は、音響発生部材350を囲むようにプレート380に配置して車両ガラス窓230に連結することができる。例えば、連結部材385は、プレート380の端(または縁)部分に配置して音響発生部材350を囲むことができる。連結部材385は、車両ガラス窓230とプレート380の間で音響発生部材350を囲む音響空間(SS)を設けることができる。例えば、音響空間(SS)は、響胴、響き部、共鳴筒、または共鳴部で表現することもでき、用語に限定されるものではない。例えば、音響発生部材350は、車両ガラス窓230とプレート380と連結部材385によって囲まれる音響空間(SS)に配置され得る。
【0133】
連結部材385の厚さ(または高さ)によるプレート380と車両ガラス窓230との間の距離は、プレート380から音響発生部材350の背面との間の距離よりも大きくすることができる。例えば、連結部材385の厚さ(または高さ)によるプレート380と車両ガラス窓230との間の最短距離は、プレート380から音響発生部材350の背面との間の最短距離よりも大きくすることができる。
【0134】
本明細書の実施例に係る連結部材385は、透明接着樹脂を含むか、透明接着層を有する両面テープ、両面フォームテープ、両面フォームパッド、両面フォームパッドテープ、両面粘着パッド、両面粘着ギャップパッド、または両面接着フォームパッドなどを含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、連結部材385の透明接着樹脂または透明接着層は、相対的に軟性特性を有する接着物質を含むことができる。
【0135】
本明細書の他の実施例に係る音響発生器33は、音響発生部材350を覆うように連結部材385に連結したカバープレートをさらに含むことができる。
【0136】
カバープレートは、車両ガラス窓230と向き合う音響発生部材350の背面を覆うことができる。カバープレートは、透明な材質からなることができる。カバープレートは、接着部材を介して車両ガラス窓230に付着することができる。また、カバープレートは、連結部材385を介してプレート380を支持することができる。連結部材385は、プレート380をカバープレートに配置し、または結合させることにより、音響発生部材350を支持するプレート380と音響発生部材350の背面を覆うカバープレートを1つの筐体に一体化させることができる。これにより、本実施例に係る音響発生器33は、音響発生部材350を支持するプレート380と音響発生部材350の背面を覆うカバープレートが1つの部品にモジュール化された単一の構造体、または単一の構造物であり得る。
【0137】
図10は、本明細書の実施例に係る音響発生部材を示す図であって、これは、
図7~
図9で説明した音響発生部材を示したものである。
【0138】
図10を参照すると、本明細書の実施例に係る音響発生部材350は、圧電振動部351、第1電極部(E1)、および第2電極部(E2)を含むことができる。
【0139】
圧電振動部351は、圧電効果を含む圧電物質、圧電物質(または電気活性物質)を含むことができる。例えば、圧電物質は、外力によって結晶構造に圧力またはねじれ現象が作用しながら正(+)イオンと負(-)イオンの相対的な位置の変化に伴う誘電分極によって電位差が発生し、反対に印加される電圧による電界によって振動が発生する特性を有することができる。圧電振動部351は、振動層、圧電層、圧電物質層、電気活性層、振動部、圧電物質部、電気活性部、圧電構造物、無機物質層、または無機物質部などの他の用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0140】
圧電振動部351は、透明、半透明、または不透明な圧電物質(または電気活性物質)で構成され、透明、半透明、または不透明であり得る。例えば、本明細書の実施例に係る音響発生部材350が、車両内装材に付着、または結合されるとき、圧電振動部351は、透明、半透明、または不透明な圧電物質で構成され、透明、半透明、または不透明であり得る。例えば、本明細書の実施例に係る音響発生部材350が、車両ガラス窓に付着、または結合されるとき、圧電振動部351は、透明または半透明の圧電物質で構成されて透明または半透明であり得る。
【0141】
本明細書の実施例に係る圧電振動部351は、相対的に高い振動の実現が可能なセラミック系の物質で構成するか、またはペロブスカイト(perovskite)系の結晶構造を有する圧電セラミックで構成され得る。ペロブスカイト結晶構造は、圧電および逆圧電効果を有し、配向性を有する板状の構造であり得る。ペロブスカイト結晶構造は、ABO3の化学式で表され、Aサイトは2価の金属元素からなり、Bサイトは4価の金属元素からなることができる。一例としては、ABO3の化学式で、AサイトおよびBサイトはカチオンであり得、Oはアニオンであり得る。例えば、PbTiO3、PbZrO3、PbZrTiO3、BaTiO3、およびSrTiO3のうちの少なくとも1つを含むことができ、これに限定されるものではない。
【0142】
本明細書の実施例に係る圧電振動部351は、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、およびチタン(Ti)を含むPZT(lead zirconate titanate)系物質、または鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)、およびニオブ(Nb)を含むPZNN(lead zirconate nickel niobate)系物質を含むことができ、これに限定されるものではない。または、圧電振動部351は、鉛(Pb)を含まないCaTiO3、BaTiO3、およびSrTiO3のうちの少なくとも1つ以上を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0143】
本明細書の実施例に係る圧電振動部351は、円形態、楕円形態、または多角形態で構成され得るが、これに限定されるものではない。
【0144】
第1電極部(E1)は、圧電振動部351の第1面(または上面)に配置され、圧電振動部351の第1面と電気的に連結することができる。例えば、第1電極部(E1)は、圧電振動部351の第1面全体に配置された単一体電極形状を有することができる。例えば、第1電極部(E1)は、圧電振動部351と同じ形態を有することができるが、これに限定されるものではない。本明細書の実施例に係る第1電極部(E1)は、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。例えば、透明または半透明の導電性物質は、ITO(indium tin oxide)またはIZO(indium zinc oxide)を含むことができ、これに限定されるものではない。不透明導電性物質は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、またはマグネシウム(Mg)などを含むか、またはこれらの合金からなり得、これに限定されるものでではない。
【0145】
第2電極部(E2)は、圧電振動部351の第1面とは反対の第2面(または背面)上に配置され、圧電振動部351の第2面と電気的に連結することができる。例えば、第2電極部(E2)は、圧電振動部351の第2面全体に配置された単一体電極形状を有することができる。例えば、第2電極部(E2)は、圧電振動部351より広い大きさを有しながら、圧電振動部351と同じ形態を有することができるが、これに限定されるものではない。本明細書の実施例による第2電極部(E2)は、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。例えば、第2電極部(E2)は、第1電極部(E1)と同一の物質からなることができ、これに限定されるものではない。他の例としては、第2電極部(E2)は、第1電極部(E1)と異なる物質で構成され得る。
【0146】
圧電振動部351は、一定の温度雰囲気または高温から常温に変化する温度雰囲気で、第1電極部(E1)と第2電極部(E2)に印加される一定の電圧によって分極化(またはポーリング(poling))することができ、これに限定されるものではない。例えば、圧電振動部351は、外部から第1電極部(E1)と第2電極部(E2)に印加される音響信号(またはボイス信号)による逆圧電効果によって収縮と膨張を交互にまたは繰り返すことにより、振動することができる。
【0147】
本明細書の実施例によると、第1電極部(E1)および第2電極部(E2)中のいずれかは、接着部材を介して車両内装材または車両ガラス窓に付着、または結合することができる。例えば、第1電極部(E1)および第2電極部(E2)中のいずれかは、
図7~
図9で説明したように、接着部材361を介して車両内装材130、車両ガラス窓230、またはプレート360、370、380に付着、または結合することができる。
【0148】
本明細書の実施例に係る音響発生部材350は、第1保護部材および第2保護部材をさらに含むことができる。
【0149】
第1保護部材は、第1電極部(E1)上に配置され、第1電極部(E1)を保護することができる。例えば、第1保護部材は、プラスチック材質、繊維材質、または木の材質からなることができる。
【0150】
第2保護部材は、第2電極部(E2)の上に配置され、第2電極部(E2)を保護することができる。例えば、第2保護部材は、プラスチック材質、繊維材質、または木の材質からなることができる。例えば、第1保護部材は、第2保護部材と同一または他の材質からなることができる。
【0151】
第1保護部材および第2保護部材のうちのいずれかは、接着部材を介して車両内装材または車両ガラス窓に付着、または結合することができる。例えば、第1保護部材および第2保護部材のうちのいずれかは、
図7~
図9で説明したように、接着部材361を介して車両内装材130、車両ガラス窓230、またはプレート360、370、380に付着、または結合することができる。
【0152】
図11は、本明細書の他の実施例に係る音響発生部材を示す図であり、これは、
図7~
図9で説明した音響発生部材を示したものである。
【0153】
図11を参照すると、本明細書の他の実施例に係る音響発生部材350は、フレキシブル振動部材、フレキシブル圧電振動器、フレキシブル圧電振動部材、フレキシブル音響発生部材、フレキシブル圧電アクチュエータ、フレキシブル圧電エキサイター、フレキシブルスピーカー、フレキシブル圧電スピーカー、フレキシブル圧電ツイーター、フレキシブルフィルムツイーター、フレキシブル音響フィルムツイーター、フレキシブル圧電フィルムツイーター、フレキシブル圧電フィルムアクチュエータ、フレキシブル音響フィルムアクチュエータ、フレキシブルフィルムエキサイター、フィルム型圧電複合体アクチュエータ、フレキシブルフィルムスピーカー、フィルム型圧電スピーカー、またはフィルム型圧電複合体スピーカーなどで表現することができ、これに限定されるものではない。
【0154】
本明細書の実施例に係る音響発生部材350は、圧電振動部353、第1電極部(E1)、および第2電極部(E2)を含むことができる。
【0155】
圧電振動部353は、圧電効果を含む圧電物質、複合圧電物質、または電気活性物質のうちの少なくとも1つを含むことができる。圧電振動部353は、振動層、圧電層、圧電物質層、電気活性層、振動部、圧電物質部、電気活性部、圧電構造物、圧電複合層、圧電複合体、または圧電セラミック複合体などの他の用語で表現することができる。
【0156】
圧電振動部353は、透明、半透明、または不透明な圧電物質で構成され、透明、半透明、または不透明であり得る。
【0157】
本明細書の実施例に係る圧電振動部353は、複数の第1部分353aおよび複数の第2部分353bを含むことができる。例えば、複数の第1部分353aおよび複数の第2部分353bは、第1方向(X方向)(または第2方向(Y))に沿って交互に繰り返して配置することができる。例えば、第1方向(X方向)は、圧電振動部353の横方向であり得、第2方向(Y方向)は、第1方向(X方向)と交差する圧電振動部353の縦方向であることができ、これに限定されず、第1方向(X方向)は、圧電振動部353の縦方向であり得、第2方向(Y方向)は、圧電振動部353の横方向であり得る。
【0158】
複数の第1部分353aのそれぞれは、無機物質部で構成され得る。無機物質部は、前述した圧電物質を含むことができる。例えば、複数の第1部分353aのそれぞれは、
図10で説明した圧電振動部351と実質的に同一の圧電物質からなり得るので、これに対する重複説明は省略する。
【0159】
本明細書の実施例に係る複数の第1部分353aのそれぞれは、複数の第2部分353bの間に配置され得る。複数の第1部分353aのそれぞれは、第1方向(X方向)(または第2方向(Y方向))と平行な第1幅(W1)を有しながら、第2方向(Y方向)(または第1方向(X方向))と平行の長さを有することができる。複数の第2部分353bのそれぞれは、第1方向(X方向)(または第2方向(Y方向))と平行な第2幅(W2)を有しながら、第2方向(Y方向)(または第1方向(X方向))と平行の長さを有することができる。第1幅(W1)は、第2幅(W2)と同一または異なることができる。例えば、第1幅(W1)は、第2幅(W2)よりも大きいことがあり得る。例えば、第1部分353aと第2部分353bは、互いに同一または異なる大きさを有するライン形態またはストライプ形態を含むことができる。したがって、圧電振動部353は、2-2複合体の構造を有することにより、20kHz以下の共振周波数を有することができるが、これに限定されず、圧電振動部353の共振周波数は、形態、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更することができる。
【0160】
圧電振動部353で、複数の第1部分353aと複数の第2部分353bのそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)することができる。複数の第2部分353bのそれぞれは、隣接する2つの第1部分353a間のギャップを埋めるように構成することにより、隣接する第1部分353aと連結、または接着することができる。これにより、圧電振動部353は、第1部分353aと第2部分353bの側面結合(または連結)によって所望の大きさまたは長さに拡張することができる。
【0161】
圧電振動部353で、複数の第2部分353bのそれぞれの幅(W2)は、圧電振動部353または音響発生部材350の中間部分から両端部分(または両先端または両縁部分)の方にいくほど段々に減少することができる。
【0162】
本明細書の実施例によると、複数の第2部分353bの中で最も大きな幅(W2)を有する第2部分353bは、圧電振動部353または音響発生部材350が上下方向(Z方向)(または厚さ方向)に振動するとき、最も大きな応力が集中する部分に位置することができる。複数の第2部分353の中で最も小さい幅(W2)を有する第2部分353bは、圧電振動部353または音響発生部材350が上下方向(Z方向)に振動するとき、相対的に最も小さな応力が発生する部分に位置することができる。例えば、複数の第2部分353bの中で最も大きな幅(W2)を有する第2部分353bは、圧電振動部353の中間部分に配置され、複数の第2部分353bの中で最も小さい幅(W2)を有する第2部分353bは、圧電振動部353の両端部分(または両縁部分)に配置することができる。これにより、圧電振動部353または音響発生部材350が上下方向(Z方向)に振動するとき、最も大きな応力が集中する部分で発生する音波の干渉または共振周波数の重畳を最小限に抑えることができ、これによって低音域帯で発生する音圧の低下(dipping)現象を改善することができ、低音域帯の音響特性の平坦度を改善することができる。例えば、音響特性の平坦度は、最高音圧と最低音圧の間の偏差の大きさであり得る。
【0163】
圧電振動部353で、複数の第1部分353aのそれぞれは、互いに異なる大きさ(または幅または広さ)を有することができる。例えば、複数の第1部分353aのそれぞれの大きさ(または幅または広さ)は、圧電振動部353または音響発生部材350の中間部分から両端部分(または両先端または両縁部分)の方にいくほど段々に減少、または増加することができる。この場合、圧電振動部353は、互いに異なる大きさを有する複数の第1部分353aのそれぞれの振動による様々な固有振動周波数によって音響の音圧特性を向上させることができ、音響の再生帯域を拡大することができる。
【0164】
複数の第2部分353bのそれぞれは、複数の第1部分353a間に配置することができる。これにより、圧電振動部353または音響発生部材350は、第2部分353bによって第1部分353aの単位格子内のリンクによる振動エネルギーが増加することができるので、振動特性が増加することができ、圧電特性と柔軟性を確保することができる。例えば、第2部分353bは、エポキシ(epoxy)系ポリマー、アクリル(acryl)系ポリマー、およびシリコン(silicone)系ポリマーの1つ以上であり得、これに限定されるものではない。
【0165】
本明細書の実施例による複数の第2部分353bは、有機物質部で構成され得る。例えば、有機物質部は、無機物質部間に配置されることによって無機物質部(または第1部分)に印加される衝撃を吸収することができ、無機物質部に集中されるストレス(stress)をリリーシング(releasing)して圧電振動部353または音響発生部材350の耐久性を向上させることができ、また、圧電振動部353または音響発生部材350に柔軟性を提供することができる。
【0166】
本明細書の実施例による第2部分353bは、第1部分353aと比較して、低いモジュラス(modulus)と粘弾性を有することができ、これにより、第1部分353aの脆性特性により衝撃に弱い第1部分353aの信頼性を向上させることができる。例えば、第2部分353bは、0.01~1の損失係数と0.1~10GPaのモジュラスを有する物質で構成され得る。
【0167】
第2部分353bに構成される有機物質部は、第1部分353aの無機物質部と比較して柔軟な特性を有する有機物質、有機ポリマー、有機圧電物質、または有機非圧電物質を含むことができる。例えば、第2部分353bは、柔軟性を有する接着部、伸縮部、曲げ部、ダンピング部、または軟性部などで表現することができ、これに限定されるものではない。
【0168】
本明細書の実施例による圧電振動部353は、複数の第1部分353aと第2部分353bが同一平面上に配置(または連結)されることにより、単一の薄いフィルムの形態を有することができる。例えば、圧電振動部353は、複数の第1部分353aが一側に連結された構造を有することができる。例えば、複数の第1部分353aは、圧電振動部353の全体で連結された構造を有することができる。例えば、圧電振動部353は、振動特性を有する第1部分353aによって上下方向に振動することができ、柔軟性を有する第2部分353bによって曲面形態に曲がることができる。また、本明細書の実施例による圧電振動部353において、第1部分353aの大きさおよび第2部分353bの大きさは、圧電振動部353または音響発生部材350に求められる圧電特性および柔軟性によって設定することができる。一例として、柔軟性より圧電特性を必要とする圧電振動部353の場合、第1部分353aの大きさは、第2部分353bの大きさよりも大きく設定することができる。他の例としては、圧電特性よりも柔軟性を必要とする圧電振動部353の場合、第2部分353bの大きさは、第1部分353aの大きさよりも大きく設定することができる。したがって、圧電振動部353の大きさが求められる特性によって調節することができるので、圧電振動部353の設計が容易であるという長所がある。
【0169】
第1電極部(E1)は、圧電振動部353の第1面(または上面)に配置することができる。第1電極部(E1)は、複数の第1部分353aのそれぞれの第1面と複数の第2部分353bのそれぞれの第1面に共通して配置するか、または結合することができ、複数の第1部分353aのそれぞれの第1面と電気的に連結することができる。例えば、第1電極部(E1)、圧電振動部353の第1面全体に配置された単一体電極形態を有することができる。例えば、第1電極部(E1)は、圧電振動部353と実質的に同一の形態を有することができ、これに限定されるものではない。本明細書の実施例に係る第1電極部(E1)は、
図10で説明したように、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。
【0170】
第2電極部(E2)は、圧電振動部353の第1面とは反対の第2面(または背面)上に配置することができる。第2電極部(E2)は、複数の第1部分353aのそれぞれの第2面と複数の第2部分353bのそれぞれの第2面に共通して配置するか、または結合することができ、複数の第1部分353aのそれぞれの第2面と電気的に連結することができる。第2電極部(E2)は、圧電振動部353の第2面全体に配置された単一体電極形態を有することができる。例えば、第2電極部(E2)は、圧電振動部353と同一の形態を有することができ、これに限定されるものではない。本明細書の実施例に係る第2電極部(E2)は、
図10で説明したように、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。
【0171】
圧電振動部353は、一定の温度雰囲気または高温から常温に変化する温度雰囲気で、第1電極部(E1)と第2電極部(E2)に印加される一定の電圧によって分極化(またはポーリング(poling))することができ、これに限定されるものではない。例えば、圧電振動部353は、外部から第1電極部(E1)と第2電極部(E2)に印加される音響信号(またはボイス信号)による逆圧電効果により収縮と膨張を交互に繰り返すことにより、振動することができる。
【0172】
例えば、圧電振動部353は、第1電極部(E1)と第2電極部(E2)によって垂直方向の振動と平面方向の振動により振動することができる。圧電振動部353は、平面方向の収縮と膨張によって車両内装材、車両ガラス窓、およびプレートの1つ以上の変位を増加させることができ、これにより振動をより向上させることができる。
【0173】
本明細書の実施例によると、第1電極部(E1)および第2電極部(E2)のうちのいずれかは、接着部材を介して車両内装材または車両ガラス窓に付着、または結合することができる。例えば、第1電極部(E1)および第2電極部(E2)のうちのいずれかは、
図7~
図9で説明したように、接着部材361を介して車両内装材130、車両ガラス窓230、またはプレート360、370、380に付着、または結合することができる。
【0174】
本明細書の実施例に係る音響発生部材350は、第1保護部材および第2保護部材をさらに含むことができる。
【0175】
第1保護部材は、第1電極部(E1)上に配置され、第1電極部(E1)を保護することができる。例えば、第1保護部材は、プラスチック材質、繊維材質、または木の材質からなることができる。
【0176】
第2保護部材は、第2電極部(E2)の上に配置され、第2電極部(E2)を保護することができる。例えば、第2保護部材は、プラスチック材質、繊維材質、または木の材質からなることができる。例えば、第1保護部材は、第2保護部材と同一または他の材質からなることができる。
【0177】
第1保護部材および第2保護部材のうちのいずれかは、接着部材を介して車両内装材または車両ガラス窓に付着、または結合することができる。例えば、第1保護部材および第2保護部材のうちのいずれかは、
図7~
図9で説明したように、接着部材361を介して車両内装材130、車両ガラス窓230、またはプレート360、370、380に付着、または結合することができる。
【0178】
図12は、本明細書の他の実施例に係る音響発生部材を示す図であり、これは、
図11で説明した圧電振動部を変更したものである。これにより、以下の説明では、圧電振動部を除いた残りの構成の重複説明は省略または簡略にする。
【0179】
図12を参照すると、本明細書の他の実施例に係る音響発生部材350で、圧電振動部353は、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)に沿って互いに離隔した複数の第1部分353a、および複数の第1部分353aとの間に配置した第2部分353bを含むことができる。
【0180】
複数の第1部分353aのそれぞれは、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)のそれぞれに沿って互いに離隔するように配置することができる。例えば、複数の第1部分353aそれぞれは、互いに同じ大きさを有する六面体態を有しながら格子の形態に配置することができる。複数の第1部分353aのそれぞれは、
図11で説明した第1部分353aと実質的に同一の圧電物質からなり得るので、これについて同一参照符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0181】
第2部分353bは、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)のそれぞれに沿って複数の第1部分353a間に配置することができる。第2部分353bは、隣接した2つの第1部分353a間のギャップを埋めるか、複数の第1部分353aのそれぞれを囲むように構成することにより、隣接した第1部分353aと連結、または接着することができる。本明細書の実施例によると、第1方向(X方向)に沿って隣接した2つの第1部分353a間に配置された第2部分353bの幅は、第1部分353aの幅と同じか異なっていて、第2方向(Y方向)に沿って隣接する2つの第1部分353a間に配置された第2部分353bの幅は、第1部分353aの幅と同じか異なることができる。複数の第2部分353bは、
図11で説明した第2部分353bと実質的に同一の有機物質からなり得るので、これに対して同一参照符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0182】
このように、本明細書の実施例に係る音響発生部材350の圧電振動部353は、1-3複合体の構造を含むことにより、30MHz以下の共振周波数を有することができるが、これに限定されず、圧電振動部353の共振周波数は、形態、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更することができる。
【0183】
図13は、本明細書の他の実施例に係る音響発生器を示す図であり、これは、
図11で説明した圧電振動部353を変更したものである。これにより、以下の説明では、圧電振動部を除いた残りの構成の重複説明は省略または簡略にする。
【0184】
図13を参照すると、本明細書の他の実施例に係る音響発生部材350で、圧電振動部353は、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)に沿って互いに離隔した複数の第1部分353a、および複数の第1部分353a間に配置した第2部分353bを含むことができる。
【0185】
本明細書の実施例に係る複数の第1部分353aのそれぞれは、円の形態の平面構造を有することができる。例えば、複数の第1部分353aのそれぞれは、円板の形態を有することができるが、これに限定されない。例えば、複数の第1部分353aのそれぞれは、楕円形態、多角形態、またはドーナツ形態などを含む点形態を有することができる。例えば、複数の第1部分353aのそれぞれは、
図11で説明した第1部分353aと実質的に同一の圧電物質からなり得るので、これについて同一参照符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0186】
第2部分353bは、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)のそれぞれに沿って複数の第1部分353a間に配置することができる。第2部分353bは、複数の第1部分353aのそれぞれを囲むように構成することにより、複数の第1部分353aのそれぞれの側面と連結、または接着することができる。複数の第1部分353aと第2部分353bのそれぞれは、同一平面(または同じ層)に互いに並んで配置(または配列)することができる。例えば、第2部分353bは、
図11で説明した第2部分353bと実質的に同一の有機物質からなり得るので、これについて同一参照符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0187】
したがって、
図13において説明した圧電振動部353は、1-3複合体の構造を有し、円の形態の振動源(または振動体)に実現されることができ、これにより、振動特性または音響出力特性を向上することができ、30MHz以下の共振周波数を有することができる。これに限定されず、圧電振動部353の共振周波数は、形態、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更されることができる。本明細書の他の実施例に係る音響発生部材350の圧電振動部353で、複数の第1部分353aのそれぞれは、円の形態の平面構造の代わりに三角の形態の平面構造を有することができる。例えば、複数の第1部分353aのそれぞれは、三角板の形態を有することができる。
【0188】
本明細書の実施例によると、複数の第1部分353aのうちの隣接した4つの第1部分353aは、四角の形態(または正四角の形態)をなすように隣接して配置することができる。四角の形態をなす隣接した4つの第1部分353aのそれぞれの頂点は、四角の形態の中央部(または正中央部)に隣接して配置することができる。
【0189】
本明細書の他の実施例によると、複数の第1部分353aのうちの隣接した6つの第1部分353aは、六角の形態(または正六角の形態)をなすように隣接して配置することができる。六角の形態をなす隣接した6つの第1部分353aのそれぞれの頂点は、六角の形態の中央部(または正中央部)に隣接して配置することができる。
【0190】
図14は、本明細書の他の実施例に係る音響発生部材を示す図である。
図15は、
図14に示した線I-I'の断面図で、これは、
図7~
図9に示した音響発生部材を示すものである。
【0191】
図14および
図15を参照すると、本明細書の他の実施例に係る音響発生部材350は、少なくとも1つ以上の振動発生器350A、350B、350C、350D、または複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dを含むことができる。
【0192】
複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれは、第1方向(X方向)および第2方向(Y方向)のそれぞれに沿って互いに離隔しながら電気的に分離配置することができる。
【0193】
複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれは、圧電効果によって収縮と膨張を交互にまたは繰り返すことにより、振動することができる。例えば、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれは、第1方向(X方向)および第2方向(Y方向)のそれぞれに沿って一定の間隔で配置するか、またはタイリングすることができる。これにより、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dがタイリングされた音響発生部材350は、振動アレイ、振動アレイ部、振動モジュール、振動モジュールアレイ部、振動発生アレイ部、振動アレイ構造物、タイリング振動アレイ、タイリング振動アレイモジュール、またはタイリング振動フィルムであり得る。
【0194】
本明細書の実施例に係る複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれは、四角の形態を有することができる。例えば、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれは、5cm以上の幅を有する四角の形態を有することができる。例えば、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれは、5cm×5cm以上の大きさを有する正方形の形態を有することができ、これに限定されるものではない。
【0195】
複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれは、同一平面上にi×jの形態で配置するか、またはタイリングすることにより、音響発生部材350は、相対的小さな大きさを有する複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのタイリングによって大面積化することができる。例えば、iは、第1方向(X方向)に沿って配置された振動発生器の個数で、2以上の自然数であり、jは第2方向(Y方向)に沿って配置された振動発生器の個数で、iと同じか、異なる1以上の自然数であり得る。
【0196】
複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれは、一定の間隔(または距離)で配置するか、またはタイリングすることによって、独立して駆動せず、完全な1つの単一体の形態で駆動する1つの振動装置(または単一振動装置)として実現することができる。本明細書の実施例によると、第1方向(X方向)を基準に、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dの間の第1離隔距離(D1)は、0.1mm以上3cm未満であり得る。また、第2方向(Y方向)を基準に、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dの間の第2離隔距離(D2)は、0.1mm以上3cm未満であり得、これに限定されるものではない。例えば、第1離隔距離(D1)と第2離隔距離(D2)は、互いに同じにすることができる。例えば、第1離隔距離(D1)と第2離隔距離(D2)は、工程誤差の範囲内で互いに同じにすることができる。
【0197】
複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれは、0.1mm以上3cm未満の離隔距離(または間隔)(D1、D2)を有するように配置するか、またはタイリングすることによって1つの振動装置として駆動することができ、このような振動発生器350A、350B、350C、350Dの単一体振動に連動して発生する音響の再生帯域および音響の音圧特性のそれぞれが増加することができる。例えば、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dの単一体振動に連動して発生する音響の再生帯域を増加させ、低音域帯音響、例えば、500Hz以下での音圧特性を増加させるために、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dは、0.1mm以上5mm未満の間隔で配置することができる。
【0198】
本明細書の実施例によると、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dを0.1mm未満の間隔(D1、D2)、または間隔(D1、D2)なしに配置するとき、振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの振動時に互いの間の物理的な接触によるクラックの発生または破損によって、振動発生器350A、350B、350C、350Dまたは音響発生部材350の信頼性が低下し得る。
【0199】
本明細書の実施例によると、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dを3cm以上の間隔(D1、D2)で配置したとき、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの独立した振動によって、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dが1つ(または単一)の振動装置として駆動しないことがあり得る。これにより、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dの振動に連動して発生する音響の再生帯域および音響の音圧特性が低下し得る。例えば、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dを3cm以上の間隔(D1、D2)で配置するとき、低音域帯、例えば、500Hz以下での音響特性と音圧特性のそれぞれが低下し得る。
【0200】
本明細書の実施例によると、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dを5mmの間隔で配置するとき、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれが1つの振動装置として駆動しないため、低音域帯、例えば、200Hz以下で音響特性と音圧特性のそれぞれが低下し得る。
【0201】
本明細書の他の例によると、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dを1mmの間隔で配置するとき、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dが1つの振動装置として振動することにより、音響の再生帯域が増加して低音域帯の音響、例えば、500Hz以下での音圧特性が増加し得る。例えば、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dを1mmの間隔で配置するとき、音響発生部材350は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350D間の離隔距離が最適化されることによる大面積化した振動体を実現することができる。これにより、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dの単一体振動による大面積の振動体として駆動することができ、これにより音響発生部材350の大面積の振動に連動して発生する音響の再生帯域と低音域帯の音響特性および音圧特性のそれぞれを増加、または向上させることができる。
【0202】
したがって、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dの単一体振動(または1つの振動装置)を実現するために、複数の振動発生器350A、350B、350C、350D間の離隔距離は、0.1mm以上3cm未満に設定することができる。また、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dの単一体振動(または1つの振動装置)を実現して、低音域帯音響の音圧特性を増加させるために、複数の振動発生器350A、350B、350C、350D間の離隔距離は0.1mm以上5mm未満に設定することができる。
【0203】
本明細書の実施例による音響発生部材350は、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)のそれぞれに沿って互いに離隔しながら電気的に分離された第1~第4振動発生器350A、350B、350C、350Dを含むことができる。例えば、第1~第4振動発生器350A、350B、350C、350Dは、2×2形態で配列するか、またはタイリングすることができる。
【0204】
本明細書の実施例によると、第1および第2振動発生器350A、350Bは、第1方向(X方向)に沿って互いに離隔することができる。第3および第4振動発生器350C、350Dは、第1方向(X方向)に沿って互いに離隔しながら第2方向(Y方向)に沿って、第1および第2振動発生器350A、350Bのそれぞれから離隔することができる。第1および第3振動発生器350A、350Cは、互いに向かい合って第2方向(Y方向)に沿って互いに離隔することができる。第2および第4振動発生器350B、350Dは、互いに向かい合って第2方向(Y方向)に沿って互いに離隔することができる。
【0205】
本明細書の実施例によると、第1~第4振動発生器350A、350B、350C、350Dは、1つの振動装置、単一体の振動装置、または音響発生部材350の大面積化された振動体として実現することができる。音響発生部材350の大面積化された振動体の振動を実現のために、第1方向(X方向)および第2方向(Y方向)のそれぞれに沿って0.1mm以上3cm未満の間隔(D1、D2)で配置するか、またはタイリングすることができ、または、0.1mm以上5mm未満の間隔(D1、D2)で配置するか、またはタイリングすることができる。
【0206】
本明細書の実施例による第1~第4振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれは、圧電振動部353、第1電極部(E1)、および第2電極部(E2)を含むことができる。
【0207】
圧電振動部353は、相対的に高い振動の実現が可能なセラミック系の物質で構成され得る。例えば、圧電振動部353は、1-3振動モードの圧電特性を有する1-3複合体(composite)または2-2振動モードの圧電特性を有する2-2複合体を有することができる。例えば、圧電振動部353は、
図11~
図13で説明した圧電振動部353と同様に、第1部分353aと第2部分353bを含むので、これについて同一参照符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0208】
第1電極部(E1)は、圧電振動部353の第1面に配置され、圧電振動部353の第1面と電気的に連結することができる。これは、
図11~
図13で説明した第1電極部(E1)と同一なので、これについて同一参照符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0209】
第2電極部(E2)は、圧電振動部353の第2面に配置され、圧電振動部353の第2面と電気的に連結することができる。これは、
図11~
図13で説明した第2電極部(E2)と同一なので、これについて同一参照符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0210】
本明細書の実施例によると、圧電振動部353は、
図10で説明したように、透明、半透明、または不透明な圧電物質で構成され、透明、半透明、または不透明であり得る。例えば、本明細書の実施例に係る音響発生部材350が、車両内装材に付着、または結合されるとき、圧電振動部353は、透明、半透明、または不透明な圧電物質で構成され、透明、半透明、または不透明であり得る。例えば、本明細書の実施例に係る音響発生部材350が、車両ガラス窓に付着、または結合されるとき、圧電振動部351は、透明または半透明の圧電物質で構成されて透明または半透明であり得る。
【0211】
本明細書の他の実施例に係る音響発生部材350は、第1保護部材356および第2保護部材357をさらに含むことができる。
【0212】
第2保護部材357は、音響発生部材350の第1面上に配置することができる。例えば、第1保護部材356は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第1面上に配置された第1電極部(E1)をカバーすることで、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第1面に共通して連結、または複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第1面を共通に支持することができる。これにより、第2保護部材357は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第1面または第1電極部(E1)を保護することができる。
【0213】
本明細書の実施例に係る第1保護部材356は、第1接着層354を介して、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第1面に配置することができる。例えば、第1保護部材356は、第1接着層354を媒介とするフィルムラミネート工程により、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第1面に直接に配置することができる。したがって、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dは、一定の間隔(D1、D2)を有するように、第1保護部材356に一体化(または配置)、またはタイリングすることができる。
【0214】
第2保護部材357は、音響発生部材350の第2面上に配置することができる。例えば、第2保護部材357は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第2面上に配置された第2電極部(E2)をカバーすることで、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第2面に共通に連結、または複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第2面を共通に支持することができる。これにより、第2保護部材357は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第2面または第2電極部(E2)を保護することができる。
【0215】
本明細書の実施例に係る第2保護部材357は、第2接着層355を介して、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第2面に配置することができる。例えば、第2保護部材357は、第2接着層355を媒介とするフィルムラミネート工程により、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第2面に直接に配置することができる。したがって、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dは、一定の間隔(D1、D2)を有するように、第2保護部材357に一体化(または配置)、またはタイリングすることができる。
【0216】
本明細書の実施例に係る第1および第2保護部材356、357のそれぞれは、プラスチック材質、繊維材質、または木の材質からなることができる。第1保護部材356および第2保護部材357のいずれかは、接着部材を介して車両内装材または車両ガラス窓に付着、または結合することができる。例えば、第1保護部材356および第2保護部材357のいずれかは、
図7~
図9で説明したように、接着部材361を介して車両内装材130、車両ガラス窓230、またはプレート360、370、380に付着、または結合することができる。
【0217】
第1接着層354は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第1面および複数の振動発生器350A、350B、350C、350D間に配置することができる。例えば、第1接着層354は、音響発生部材350の第1面と向き合う第1保護部材356の背面(または内部面)に形成されて、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第1面に配置され、複数の振動発生器350A、350B、350C、350D間に充填することができる。
【0218】
第2接着層355は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第2面と複数の振動発生器350A、350B、350C、350D間に配置することができる。例えば、第2接着層355は、音響発生部材350の第2面と向き合う第2保護部材357の前面(または内部面)に形成されて、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第2面に配置され、複数の振動発生器350A、350B、350C、350D間に充填することができる。
【0219】
第1および第2接着層354、355は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350D間で相互に連結、または結合することができる。これにより、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれは、第1および第2接着層354、355によって囲まれ得る。例えば、第1および第2接着層354、355は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350D全体を完全に囲むことができる。例えば、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dは、第1および第2接着層354、355の間に内蔵することができる。例えば、第1および第2接着層354、355は、カバー部材などで表現することができ、これに限定されるものではない。第1および第2接着層354、355がカバー部材であるとき、第1保護部材356は、カバー部材の第1面に配置し、第2保護部材357は、カバー部材の第2面に配置することができる。
【0220】
本明細書の実施例による第1および第2接着層354、355のそれぞれは、接着性を有しながら、圧縮と復元が可能な電気絶縁物質を含むことができる。例えば、第1および第2接着層354、355のそれぞれは、エポキシ(epoxy)樹脂、アクリル(acryl)樹脂、シリコン(silicone)樹脂、またはウレタン(urethane)樹脂を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、第1および第2接着層354、355のそれぞれは、音響発生部材350が配置される車両の場所によって透明、半透明、または不透明になるように構成され得る。
【0221】
本明細書の他の実施例に係る音響発生部材350は、第1保護部材356に配置された第1電源供給ライン(PL1)、第2保護部材357に配置された第2電源ライン(PL2)、および第1電源供給ライン(PL1)と第2電源供給ライン(PL2)に電気的に連結したパッド部358をさらに含むことができる。
【0222】
第1電源供給ライン(PL1)は、音響発生部材350の第1面と向き合う第1保護部材356の背面に配置することができる。第1電源供給ライン(PL1)は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第1電極部(E1)と電気的に連結することができる。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第1電極部(E1)と直接に電気的に連結することができる。一例として、第1電源供給ライン(PL1)は、異方性導電フィルムを介して、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第1電極部(E1)と電気的に連結することができる。他の例として、第1電源供給ライン(PL1)は、第1接着層354に含有された導電性物質(または粒子)を介して、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第1電極部(E1)と電気的に連結することができる。
【0223】
本明細書の実施例による第1電源供給ライン(PL1)は、第2方向(Y方向)に沿って配置された第1および第2上部電源ライン(PL11、PL12)を含むことができる。例えば、第1上部電源ライン(PL11)は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのうち、第2方向(Y方向)と平行な第1列に配置された第1および第3振動発生器350A、350C(または第1モジュールグループ)のそれぞれの第1電極部(E1)と電気的に連結することができる。第2上部電源ライン(PL12b)は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのうち、第2方向(Y方向)と平行な第2列に配置された第2および第4振動発生器350B、350D(または第2モジュールグループ)のそれぞれの第1電極部(E1)と電気的に連結することができる。
【0224】
第2電源供給ライン(PL2)は、音響発生部材350の第2面と向き合う第2保護部材357の前面に配置することができる。第2電源供給ライン(PL2)は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第2電極部(E2)と電気的に連結することができる。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第2電極部(E2)と直接に電気的に連結することができる。一例として、第2電源供給ライン(PL2)は、異方性導電フィルムを介して、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第2電極部(E2)と電気的に連結することができる。他の例として、第2電源供給ライン(PL2)は、第2接着層214に含有された導電性物質(または粒子)を介して、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第2電極部(E2)と電気的に連結することができる。
【0225】
本明細書の実施例による第2電源供給ライン(PL2)は、第2方向(Y方向)に沿って配置された第1および第2下部電源ライン(PL21、PL22)を含むことができる。例えば、第1下部電源ライン(PL21)は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのうち、第2方向(Y方向)と平行な第1列に配置された第1および第3振動発生器350A、350C(または第1モジュールグループ)のそれぞれの第2電極部(E2)と電気的に連結することができる。第2下部電源ライン(PL22)は、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのうち、第2方向(Y方向)と平行な第2列に配置された第2および第4振動発生器350B、350D(または第2モジュールグループ)のそれぞれの第2電極部(E2)と電気的に連結することができる。
【0226】
パッド部358は、第1電源供給ライン(PL1)および第2電源供給ライン(PL2)のうちの少なくとも1つ以上の一側(または一端)と電気的に連結するように、音響発生部材350に配置することができる。本明細書の実施例によるパッド部358は、第1電源供給ライン(PL1)の一端と電気的に連結した第1パッド電極、および第2電源供給ライン(PL2)の一端と電気的に連結した第2パッド電極を含むことができる。
【0227】
第1パッド電極は、第1電源供給ライン(PL1)の第1および第2上部電源ライン(PL11、PL12)のそれぞれの一端に共通して連結することができる。例えば、第1および第2上部電源ライン(PL11、PL12)のそれぞれの一端は、第1パッド電極から分岐することができる。
【0228】
第2パッド電極は、第2電源供給ライン(PL2)の第1および第2下部電源ライン(PL21、PL22)のそれぞれの一端に共通して連結することができる。例えば、第1および第2下部電源ライン(PL21、PL22)のそれぞれの一端は、第2パッド電極から分岐することができる。
【0229】
本明細書の実施例によると、第1電源供給ライン(PL1)、第2電源供給ライン(PL2)、およびパッド部358のそれぞれは、音響発生部材350が配置される車両の場所によって透明、半透明、または不透明になるように透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。
【0230】
本明細書の他の実施例に係る音響発生部材350は、フレキシブルケーブル359をさらに含むことができる。
【0231】
フレキシブルケーブル359は、音響発生部材350に配置されたパッド部358と電気的に連結して、音響処理回路から提供される1つ以上の振動駆動信号(または音響信号)を音響発生部材350に供給することができる。本明細書の実施例によるフレキシブルケーブル359は、パッド部358の第1パッド電極と電気的に連結した第1端子、およびパッド部358の第2パッド電極と電気的に連結した第2端子を含むことができる。例えば、フレキシブルケーブル359は、フレキシブルプリント回路ケーブルまたはフレキシブルフラットケーブルであり得るが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0232】
音響処理回路は、音響ソースに基づいて、第1振動駆動信号および第2振動駆動信号を含む交流形態の振動駆動信号を生成することができる。第1振動駆動信号は、正極性(+)の振動駆動信号および負極性(-)の振動駆動信号のうちのいずれかであり、第2振動駆動信号は、正極性(+)の振動駆動信号および負極性(-)の振動駆動信号のうちのいずれかであり得る。例えば、第1振動駆動信号は、フレキシブルケーブル359の第1端子とパッド部358の第1パッド電極および第1電源ライン(PL1)を介して、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第1電極部(E1)に供給することができる。第2振動駆動信号は、フレキシブルケーブル359の第2端子とパッド部358の第2パッド電極および第2電源供給ライン(PL2)を介して、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dのそれぞれの第2電極部(E2)に供給することができる。
【0233】
本明細書の実施例によると、フレキシブルケーブル359は、音響発生部材350が配置される車両の場所によって透明、半透明、または不透明になるように構成され得る。
【0234】
このように、本実施例に係る音響発生部材350は、独立して駆動せずに、単一の振動体として実現されるように、一定の間隔(D1、D2)に配列(またはタイリング)した複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dを含むことにより、複数の振動発生器350A、350B、350C、350Dの単体振動による大面積の振動体として駆動することができる。これにより、車両内装材または車両ガラス窓の広い面積を振動させ、またはそれ自体で大面積の振動をすることができるので、車両の室内空間および外部のうちの1つ以上の方に出力される音響の再生帯域と低音域帯での音響特性および音圧特性をそれぞれ増加または向上させることができる。
【0235】
図16は、本明細書の実施例に係る車両用音響発生装置を有するディスプレイ装置を示した図であり、
図17は、
図16に示した線II-II’の断面図である。
【0236】
図16および
図17を参照すると、本明細書の実施例に係るディスプレイ装置50は、車両内装材に分類することができるインストルメントパネル装置およびインフォテインメント装置のうちの少なくとも1つ以上に配置されたディスプレイであるか、または車両の座席の背面およびヘッドレストのうちの少なくとも1つ以上に配置するか、または埋め込まれたディスプレイであり得、これに限定されるものではない。例えば、インストルメントパネル装置に配置されたディスプレイ装置50は、車両の運行時間、速度、燃料量、およびエンジン回転数などの運行関連情報と車両の状態情報などの各種情報を運転者に提供することができる。例えば、インフォテインメント装置(またはインフォテインメントシステム)に配置されたディスプレイ装置50は、車両の内部に装着されたオーディオシステムと空調システム、およびマルチメディアシステムなどのように、車両の利便性システム、およびナビゲーションシステムと連結し、該当する車両の利便性システムの制御のための制御アイコンおよびナビゲーションシステムから提供されるナビゲーション情報を表示し、オーディオシステム、および/またはマルチメディアシステムから提供される音響信号に対応する音響を車両の乗員に提供することができる。
【0237】
本明細書の実施例に係るディスプレイ装置50は、ディスプレイパネル51およびディスプレイパネル51の背面(または後面)に配置された少なくとも1つ以上の音響発生装置30を含むことができる。
【0238】
ディスプレイパネル51は、映像、例えば、電子映像(electronic image)またはデジタル映像(digital image)を表示することができる。例えば、ディスプレイパネル51は、光を出力して映像を表示することができる。
【0239】
本明細書の実施例によると、ディスプレイパネル51は、液晶ディスプレイパネル、有機発光ディスプレイパネル、量子ドット発光ディスプレイパネル、マイクロ発光ダイオードディスプレイパネル、電気泳動ディスプレイパネル、または電子湿潤ディスプレイパネルなどのような、あらゆる形態のディスプレイパネルまたは曲面型ディスプレイパネルであり得るが、これに限定されるものではない。他の例によると、ディスプレイパネル51は、フレキシブルディスプレイパネルであり得る。例えば、ディスプレイパネル51は、透明ディスプレイパネルまたはフレキシブルディスプレイパネルであり得る。他の例によると、ディスプレイパネル51は、タッチパネル一体型ディスプレイパネルであり得る。例えば、タッチパネル一体型ディスプレイパネルは、ディスプレイパネル上に付着したタッチパネルを含むか、またはディスプレイパネルの内部に配置されたタッチ電極層を含むことができる。
【0240】
本明細書の実施例に係るディスプレイ装置50は、ディスプレイパネル51の背面に配置される背面構造物53、およびディスプレイパネル51と背面構造物53との間に配置されたパネル連結部材55をさらに含むことができる。
【0241】
背面構造物53は、ディスプレイパネル51の背面に配置することができる。例えば、背面構造物53は、ディスプレイパネル51の背面を覆うことができる。例えば、背面構造物53は、ギャップ空間(GS)を間に置いてディスプレイパネル51の背面の全部を覆うことができる。例えば、背面構造物53は、ディスプレイパネル51の背面に配置されるすべての形態のフレームまたは板状構造物などで実現することができる。
【0242】
本明細書の実施例による背面構造物53は、ディスプレイパネル51の側面を追加で覆うことができる。例えば、背面構造物53は、ギャップ空間(GS)を間に置いてディスプレイパネル51の背面を覆う背面部53a、および背面部53aの先端に連結してディスプレイパネル51の側面を覆う側面部53bを含むことができる。これに限られず、背面構造物53は、背面部53aと側面部53bが一体に構成された単一体の構造物であり得る。
【0243】
本明細書の実施例に係るディスプレイ装置50は、ディスプレイパネル51の前面端(または縁)を覆う前面部材57をさらに含むことができる。前面部材57は、ディスプレイパネル51の表示領域と重畳する開口部を有するフレーム形状を有することができる。例えば、前面部材57は、背面構造物53の側面部53bに連結することができる。
【0244】
少なくとも1つ以上の音響発生装置30は、ディスプレイパネル51を振動プレートとして使用して、ディスプレイパネル51を振動させて音響(S)をディスプレイパネル51の前方(FD)または車両の室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に出力するように構成され得る。例えば、少なくとも1つ以上の音響発生装置30は、ディスプレイパネル51を直接に振動させ音響(S)をディスプレイパネル51の前方、または車両の室内空間(IS)および外部のうちの1つ以上の方に出力するように構成され得る。例えば、少なくとも1つ以上の音響発生装置30は、ディスプレイパネル51を振動させるように構成されるので、振動装置、またはディスプレイの振動装置であり得る。
【0245】
少なくとも1つ以上の音響発生装置30は、ディスプレイパネル51の背面(または後面)に配置するか、または連結された音響発生器31、33を含むことができる。本明細書の実施例として、音響発生器31、33は、背面構造物53の背面部53aに配置することができる。例えば、音響発生器31、33は、背面構造物53の背面部53aに支持または結合され、ディスプレイパネル51の背面(または後面)に連結することができる。他の実施例として、音響発生器31、33は、背面構造物53の背面部53aから離隔することができる。例えば、音響発生器31、33は、背面構造物53の背面部53aから離隔し、ディスプレイパネル51の背面(または後面)に連結することができる。
【0246】
本明細書の実施例に係る音響発生器31、33は、
図1~
図9のうちのいずれかで説明した音響発生器31、33を含むことができる。例えば、本実施例に係る音響発生器31、33は、
図1、
図2、および
図4~
図8で説明した音響発生器31、33において、車両構造物110が背面構造物53に変更され、車両内装材130をディスプレイパネル51に変更したことを除いては、実質的に同じなので、これに対して同一の符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。例えば、本実施例に係る音響発生器31、33は、
図3および
図9で説明した音響発生器31、33において、車両ガラス窓230を、ディスプレイパネル51に変更することを除いては、実質的に同じなので、これに対して同一の符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。そして、
図7~
図9で説明した音響発生器31、33の音響発生部材350は、
図10~
図15で説明した音響発生部材350で構成され得る。
【0247】
本明細書の実施例に係るディスプレイ装置50は、ディスプレイパネル51の背面に配置された複数の音響発生装置30A、30Bを含むことができる。例えば、ディスプレイ装置50は、ディスプレイパネル51の第1背面領域(または左側の領域)および第2背面領域(または右側の領域)にそれぞれ配置された第1および第2音響発生装置30A、30Bを含むことができる。第1および第2音響発生装置30A、30Bのうちの少なくとも1つ以上は、
図1~
図9のうちのいずれか1つ以上で説明しれた音響発生器31、33を含むことができる。例えば、ディスプレイ装置50は、ディスプレイパネル51の第1背面領域と第2背面領域の間の第3背面領域(または中間領域)に追加で配置された第3音響発生装置を含むことができる。第3音響発生装置は、
図1~
図9のうちのいずれか1つ以上で説明した音響発生器31、33を含むことができる。
【0248】
本明細書の実施例に係る音響発生器31、33は、外部からの音響信号(またはボイス信号)に応答して、ディスプレイパネル51を振動させることができる。例えば、音響発生器31、33は、外部からの音響信号(またはボイス信号)に応答して、ディスプレイパネル51を直接に振動させることができる。一例として、音響発生器31、33は、ディスプレイパネル51に表示される映像と同期している音響信号によって振動してディスプレイパネル51を振動させることができる。他の例として、音響発生器31、33は、ディスプレイパネル51上に配置するか、またはディスプレイパネル51に内蔵されたタッチパネル(またはタッチセンサー層)に対する使用者のタッチに同期するハプティックフィードバック信号(または触覚フィードバック信号)により振動して、ディスプレイパネル51を振動させることができる。これにより、ディスプレイパネル51は、音響発生器31、33の振動によって振動して音響およびハプティックフィードバックのうちの少なくとも1つ以上を使用者(または視聴者)に提供することができる。
【0249】
図18は、本明細書の実施例に係る車両を示す図である。
図19は、本明細書の実施例に係る車両を示す断面図である。
図20は、
図18および
図19の運転席と助手席の周辺に配置された音響発生装置を示す図である。
図21は、
図18および
図19のドアや窓ガラスに配置された音響発生装置を示す図である。
図22は、
図18および
図19の車両のルーフに配置された音響発生装置を示す図である。
図23は、
図18および
図19の車両のルーフと座席に配置された音響発生装置を示す図である。
【0250】
図18~
図23を参照すると、本明細書の実施例に係る車両10は、車両内装材130および第1音響発生装置30-1を含むことができる。車両内装材130は、車両構造物を覆って室内空間に露出することができる。第1音響発生装置30-1は、車両構造物と車両内装材130の間に配置することができる。
【0251】
第1音響発生装置30-1は、ダッシュボード130A、フィラー内装材130B、ルーフ内装材130C、ドア内装材130D、座席内装材130E、ハンドル内装材130F、およびフロア内装材130Gのうちの少なくとも1つ以上と車両構造物110の間に配置された少なくとも1つ以上の音響発生器31A~31Gを含むことができる。例えば、第1音響発生装置30-1は、第1~第7音響発生器31A~31Gのうちの少なくとも1つを含み、これにより、1チャンネル以上の音響を出力することができる。
【0252】
図18~
図20を参照すると、本明細書の実施例に係る第1音響発生器31Aは、車両構造物のメインフレームのうちのダッシュパネルとダッシュボード130Aの間に配置され、ダッシュボード130Aを振動させてダッシュボード130Aの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第1音響発生器31Aは、ダッシュボード130Aを直接に振動させ、ダッシュボード130Aの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第1音響発生器31Aは、
図1、
図2、および
図4~
図8で説明した音響発生器31、33を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第1音響発生器31Aは、ダッシュボードスピーカーまたは第1車両スピーカーであり得る。
【0253】
本明細書の実施例によると、ダッシュパネルとダッシュボード130Aのうちの少なくとも1つ以上は、運転席(DS)に対応する第1領域、助手席(PS)に対応する第2領域、および第1領域と第2領域の間の第3領域(または中間領域)を含むことができる。ダッシュパネルとダッシュボード130Aのうちの少なくとも1つ以上は、助手席(PS)と対して傾斜した第4領域を含むことができる。本明細書の実施例によると、第1音響発生器31Aは、ダッシュボード130Aの第1~第4領域のうちの少なくとも1つ以上を振動させることができるように配置することができる。例えば、第1音響発生器31Aは、ダッシュボード130Aの第1および第2領域のそれぞれに配置するか、または第1~第4領域のそれぞれに配置することができる。例えば、第1音響発生器31Aは、ダッシュボード130Aの第1および第2領域のそれぞれに配置するか、または第1~第4領域のうちの少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第1音響発生器31Aは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、ダッシュボード130Aの第1~第4領域のうちの少なくとも1つ以上を振動させるように構成された第1音響発生器31Aは、互いに同一または異なる音響出力特性を有することができる。例えば、ダッシュボード130Aの第1~第4領域のそれぞれを振動させるように構成された第1音響発生器31Aは、互いに同一または異なる音響出力特性を有することができる。
【0254】
本明細書の実施例に係る第2音響発生器31Bは、車両構造物のメインフレーム のうちのフィラーパネルとフィラー内装材130Bとの間に配置してフィラー内装材130Bを振動させてフィラー内装材130Bの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第2音響発生器31Bは、フィラー内装材130Bを直接に振動させてフィラー内装材130Bの振動による音響を出力することができる。例えば、第2音響発生器31Bは、
図1、
図2、および
図4~
図8で説明した音響発生器31、33を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第2音響発生器31Bは、フィラースピーカー、ツイータースピーカー、または第2車両スピーカーであり得る。
【0255】
本明細書の実施例によると、フィラーパネルは前方ガラス窓の両側に配置された第1フィラー(またはAピラー)、車体中央の両側に配置された第2フィラー(またはBピラー)、および車体後部の両側に配置された第3フィラー(またはCピラー)を含むことができる。フィラー内装材130Bは、第1フィラーを覆う第1フィラー内装材130B1、第2フィラーを覆う第2フィラー内装材130B2、および第3フィラーを覆う第3フィラー内装材130B3を含むことができる。本明細書の実施例によると、第2音響発生器31Bは、第1フィラーと第1フィラー内装材130B1の間、第2フィラーと第2フィラー内装材130B2の間、および第3フィラーと第3フィラー内装材130B3の間のうちの少なくとも1つ以上に配置することで、第1~第3フィラー内装材130B1、130B2、130B3)のうちの少なくとも1つ以上を振動させることができる。例えば、第2音響発生器31Bは、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成することができ、これに限定されない。例えば、第2音響発生器31Bは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、第1~第3フィラー内装材130B1、130B2、130B3のうちの少なくとも1つ以上を振動させるように構成された第2音響発生器31Bは、互いに同一または異なる音響出力特性を有することができる。
【0256】
図19、
図22、および
図23を参照すると、本明細書の実施例に係る第3音響発生器31Cは、車両構造物のメインフレームのうちのルーフパネルとルーフ内装材130Cの間に配置し、ルーフ内装材130Cを振動させてルーフ内装材130Cの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第3音響発生器31Cは、ルーフ内装材130Cを直接に振動させて、ルーフ内装材130Cの振動による音響を出力することができる。例えば、第3音響発生器31Cは、
図1、
図2、および
図4~
図8で説明した音響発生器31、33を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第3音響発生器31Cは、ルーフスピーカーまたは第3車両スピーカーであり得る。
【0257】
本明細書の実施例によると、ルーフパネルおよびルーフパネルを覆うルーフ内装材130Cのうちの少なくとも1つ以上は、運転席(DS)に対応する第1領域、助手席(PS)に対応する第2領域、運転席(DS)と助手席(PS)の間に対応する第3領域、運転席(DS)の後ろの第1同乗席(BS1)に対応する第4領域、助手席(PS)の後ろの第2同乗席(BS2)に対応する第5領域、第1同乗席(BS1)と第2同乗席(BS2)の間に対応する第6領域、および第3領域と第6領域の間の第7領域を含むことができる。例えば、第3音響発生器31Cは、ルーフ内装材130Cの第1~第7領域のうちの少なくとも1つ以上を振動させることができるように配置することができる。例えば、第3音響発生器31Cは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、ルーフ内装材130Cの第1~第7領域のうちの少なくとも1つ以上を振動させるように構成された第3音響発生器31Cは、互いに同一または異なる音響出力特性を有することができる。例えば、ルーフ内装材130Cの第1~第7領域のそれぞれを振動させるように構成された第3音響発生器31Cは、互いに同一または異なる音響出力特性を有することができる。例えば、ルーフ内装材130Cの第1~第7領域のうちの少なくとも1つ以上を振動させるように構成された第3音響発生器31Cのうちの少なくとも1つ以上は、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成することができ、残りは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、ルーフ内装材130Cの第1~第7領域のそれぞれを振動させるように構成された第3音響発生器31Cのうちの少なくとも1つ以上は、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成することができ、残りは150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。
【0258】
図18~
図21を参照すると、本明細書の実施例に係る第4音響発生器31Dは、車両構造物のドアフレームとドア内装材130Dの間に配置し、ドア内装材130Dを振動させてドア内装材130Dの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第4音響発生器31Dは、ドア内装材130Dを直接に振動させ、ドア内装材130Dの振動による音響を出力することができる。本明細書の実施例によると、第4音響発生器31Dは、
図1、
図2、および
図4~
図8で説明した音響発生器31、33を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第4音響発生器31Dは、ドアスピーカーまたは第4車両スピーカーであり得る。
【0259】
本明細書の実施例によると、ドアフレームとドア内装材130Dのうちの少なくとも1つ以上は、車両10の高さ方向(Z方向)に基準に、上部領域、中間領域、および下部領域を含むことができる。例えば、第4音響発生器31Dは、ドアフレームとドア内装材130Dの間の上部領域、中間領域、および下部領域のうちの少なくとも1つ以上に配置することで、ドア内装材130Dの上部領域、中間領域、および下部領域のうちの少なくとも1つ以上を振動させることができる。
【0260】
本明細書の実施例によると、ドア内装材130Dの上部領域は、相対的に小さな曲率半径を有することができる。ドア内装材130Dの上部領域を振動させるための第4音響発生器31Dは、
図11~
図15で説明したフレキシブルな特性を有する音響発生部材350を含むことができる。
【0261】
本明細書の実施例によると、ドアフレームは、第1ドアフレーム(または左フロントドアフレーム)、第2ドアフレーム(または右フロントドアフレーム)、第3ドアフレーム(または左リアドアフレーム)、および第4ドアフレーム(または右リアドアフレーム)を含むことができる。本明細書の実施例によると、ドア内装材130Dは、第1ドアフレームを覆う第1ドア内装材(または左フロントドア内装材)130D1、第2ドアフレームを覆う第2ドア内装材(または右フロントドア内装材)130D2、第3ドアフレームを覆う第3ドア内装材(または左リアドア内装材)130D3、および第4ドアフレームを覆う第4ドア内装材(または右リアドア内装材)130D4を含むことができる。例えば、第4音響発生器31Dは、第1~第4ドアフレームのそれぞれと第1~第4ドア内装材130D1~130D4の間の上部領域、中間領域、および下部領域のうちの少なくとも1つ以上に配置して、第1~第4ドア内装材130D1~130D4のそれぞれの上部領域、中間領域、および下部領域のうちの少なくとも1つ以上を振動させることができる。
【0262】
本明細書の実施例によると、第1~第4ドア内装材130D1~130D4のそれぞれの上部領域を振動させるように構成された第4音響発生器31Dは、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成するか150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、第1~第4ドア内装材130D1~130D4のうちの少なくとも1つ以上の上部領域を振動させるように構成された第4音響発生器31Dは、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成するか150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。
【0263】
本明細書の実施例によると、第1~第4ドア内装材130D1~130D4のうちの少なくとも1つ以上の中間領域または/および下部領域を振動させるように構成された第4音響発生器31Dは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。第1~第4ドア内装材130D1~130D4のそれぞれの中間領域または/および下部領域を振動させるように構成された第4音響発生器31Dは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、第1~第4ドア内装材130D1~130D4のうちの少なくとも1つ以上の中間領域または/および下部領域を振動させるように構成された第4音響発生器31Dは、ウーファー、ミッドウーファー、およびサブウーファーのうちのいずれか1つ以上であり得る。例えば、第1~第4ドア内装材130D1~130D4のそれぞれの中間領域または/および下部領域を振動させるように構成された第4音響発生器31Dは、ウーファー、ミッドウーファー、およびサブウーファーのいずれか1つ以上であり得る。
【0264】
第1ドア内装材130D1に配置された第4音響発生器31Dと第2ドア内装材130D2に配置された第4音響発生器31Dのそれぞれから出力する音響は、合わさって出力することができる。例えば、第1ドア内装材130D1に配置された第4音響発生器31Dと第2ドア内装材130D2に配置された第4音響発生器31Dのうちの少なくとも1つ以上から出力される音響は、合わさって出力することができる。また、第3ドア内装材130D3に配置された第4音響発生器31Dによって出力される音響と第4ドア内装材130D4に配置された第4音響発生器31Dによって出力される音響は、互いに合わさって出力することができる。
【0265】
本明細書の実施例によると、第1~第4ドア内装材130D1~130D4のそれぞれの上部領域は、ダッシュボード130Aに隣接した第1上部領域、後部座席(BS1、BS2、BS3)に隣接した第2上部領域、および第1上部領域と第2上部領域の間の第3上部領域を含むことができる。例えば、第4音響発生器31Dは、第1~第4ドア内装材130D1~130D4それぞれの第1~第3上部領域のうちのいずれか1つ以上に配置することができる。例えば、第4音響発生器31Dは、第1および第2ドア内装材130D1、130D2のそれぞれの第1上部領域に配置され、第1および第2ドア内装材130D1、130D2のそれぞれの第2および第3上部領域のうちのいずれか1つ以上に配置することができる。例えば、第4音響発生器31Dは、第1~第4ドア内装材130D1~130D4のうちの少なくとも1つ以上の第1~第3上部領域のいずれか1つ以上に配置することができる。例えば、第1および第2ドア内装材130D1、130D2のうちの1つ以上の第1上部領域を振動させるように構成された第4音響発生器31Dは、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成することができ、第1および第2ドア内装材130D1、130D2のそれぞれの第2および第3上部領域のいずれか1つ以上を振動させるように構成された第4音響発生器31Dは、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成するか、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、第1および第2ドア内装材130D1、130D2のうちの少なくとも1つ以上の第2および第3上部領域のいずれか1つ以上を振動させるように構成された第4音響発生器31Dは、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成するか、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。
【0266】
図18、
図19、および
図23を参照すると、本明細書の実施例に係る第5音響発生器31Eは、座席フレームと座席内装材130Eの間に配置して座席内装材130Eを振動させて座席内装材130Eの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第5音響発生器31Eは、座席内装材130Eを直接に振動させ座席内装材130Eの振動による音響を出力することができる。本明細書の実施例によると、第5音響発生器31Eは、
図1、
図2、および
図4~
図8で説明した音響発生器31、33を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第5音響発生器31Eは、シートスピーカー、ヘッドレストスピーカー、または第5車両スピーカーであり得る。
【0267】
本明細書の実施例によると、座席フレームは、第1座席フレーム(または運転席フレーム)、第2座席フレーム(または助手席フレーム)、第3座席フレーム(または第1同乗席フレーム)、第4座席フレーム(または第2同乗席フレーム)、および第5座席フレーム(または第3同乗席フレーム)を含むことができる。本明細書の実施例によると、座席内装材130Eは、第1座席フレームを囲む第1座席内装材、第2座席フレームを囲む第2座席内装材、第3座席フレームを囲む第3座席内装材、第4座席フレームを囲む第4座席内装材、および第5座席フレームを囲む第5座席内装材を含むことができる。
【0268】
本明細書の実施例によると、第1~第5座席フレームのうちの少なくとも1つ以上は、座席の床フレーム、座席バックフレーム、およびヘッドレストフレームを含むことができる。座席内装材130Eは、座席の床フレームを囲む座席の床内装材130E1、座席バックフレームを囲む座席バック内装材130E2、およびヘッドレストフレームを囲むヘッドレスト内装材130E3を含むことができる。座席の床内装材130E1、座席バック内装材130E2、およびヘッドレスト内装材130E3のうちの少なくとも1つ以上は、座席内部内装材および座席外部内装材を含むことができる。座席内部内装材は、発泡層を含むことができる。座席外部内装材は、繊維または皮革を含む表皮層を含むことができる。座席外部内装材は、表皮層を支持するプラスチック材質のベース層をさらに含むことができる。
【0269】
本明細書の実施例によると、第5音響発生器31Eは、座席バックフレームと座席バック内装材130E2の間およびヘッドレストフレームとヘッドレスト内装材130E3の間のうちの少なくとも1つ以上に配置することによって、座席バック内装材130E2の座席外部内装材とヘッドレスト内装材130E3の座席外部内装材のうちの少なくとも1つを振動させることができる。
【0270】
本明細書の実施例によると、運転席(DS)と助手席(PS)のうちの少なくとも1つ以上に配置された第5音響発生器31Eは、座席バックフレームと座席バック内装材130E2の間およびヘッドレストフレームとヘッドレスト内装材130E3の間のうちの少なくとも1つ以上に配置することができる。
【0271】
本明細書の実施例によると、第1~第3同乗席(BS1、BS2、BS3)のうちの少なくとも1つ以上に配置された第5音響発生器31Eは、ヘッドレストフレームとヘッドレスト内装材130E3の間に配置することができる。例えば、第1~第3同乗席(BS1、BS2、BS3)のうちの少なくとも1つ以上は、ヘッドレストフレームとヘッドレスト内装材130E3の間に配置された少なくとも1つ以上の第5音響発生器31Eを含むことができる。
【0272】
本明細書の実施例によると、運転席(DS)と助手席(PS)のうちの少なくとも1つ以上の座席バック内装材130E2を振動させる第5音響発生器31Eは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。
【0273】
本明細書の実施例によると、運転席(DS)、助手席(PS)、および第1~第3同乗席(BS1、BS2、BS3)のうちの少なくとも1つ以上のヘッドレスト内装材130E3を振動させる第5音響発生器31Eは、2kHz~20kHzの音響を出力するように構成するか、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。
【0274】
図18~
図20を参照すると、本明細書の実施例に係る第6音響発生器31Fは、ハンドルフレームとハンドル内装材130Fの間に配置して、ハンドル内装材130Fを振動させて、ハンドル内装材130Fの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第6音響発生器31Fは、ハンドル内装材130Fを直接に振動させ、ハンドル内装材130Fの振動による音響を出力することができる。本明細書の実施例によると、第6音響発生器31Fは、
図1、
図2、および
図4~
図8で説明した音響発生器31、33を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第6音響発生器31Fは、ハンドルスピーカー、ステアリングスピーカー、または第6車両スピーカーであり得る。
【0275】
本明細書の実施例によると、第6音響発生器31Fは、ハンドル内装材130Fを振動させて、ハンドル内装材130Fの振動による音響を運転者に提供することができる。例えば、第6音響発生器31Fは、ハンドル内装材130Fを直接に振動させ、ハンドル内装材130Fの振動による音響を運転者に提供することができる。第6音響発生器31Fによって出力する音響は、第1~第5音響発生器31A~31Eのそれぞれによって出力する音響と同じかまたは異なる音響であり得る。例えば、第6音響発生器31Fによって出力する音響は、第1~第5音響発生器31A~31Eのうちの少なくとも1つ以上によって出力する音響と同じかまたは異なる音響であり得る。本明細書の実施例として、第6音響発生器31Fは、運転者にのみ提供する音響を出力することができる。他の実施例として、第6音響発生器31Fによって出力する音響と第1~第5音響発生器31A~31Eのそれぞれによって出力する音響は、互いに合わさって出力することができる。例えば、第6音響発生器31Fによって出力する音響と第1~第5音響発生器31A~31Eのうちの少なくとも1つ以上によって出力する音響は、互いに合わさって出力することができる。
【0276】
図18および
図19を参照すると、第7音響発生器31Gは、車両構造物のメインフレームのうちのフロアパネルとフロア内装材130Gの間に配置して、フロア内装材130Gを振動させてフロア内装材130Gの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第7音響発生器31Gは、フロア内装材130Gを直接に振動させフロア内装材130Gの振動による音響を出力することができる。
【0277】
第7音響発生器31Gは、前の座席(DS、PS)と第3同乗席(BS3)との間に配置したフロアパネルとフロア内装材130Gの間に配置することができる。例えば、第7音響発生器31Gは、
図1、
図2、および
図4~
図8で説明した音響発生器31、33を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第7音響発生器31Gは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、第7音響発生器31Gは、フロアスピーカー、床スピーカー、アンダースピーカー、または第7車両スピーカーであり得る。
【0278】
図18~
図22を参照すると、本明細書の実施例に係る車両10は、室内空間に露出した車両内装材130に配置した第2音響発生装置30-2をさらに含むことができる。例えば、本明細書の実施例に係る車両10は、第1音響発生装置30-1の代わりに、第2音響発生装置30-2だけを含むか、第1音響発生装置30-1と第2音響発生装置30-2の両方を含むことができる。
【0279】
本明細書の実施例によると、車両内装材130は、リアビューミラー130H、オーバーヘッドコンソール130I、リアパッケージ内装材130J、グローブボックス130K、およびサンバイザー130Lなどをさらに含むことができる。
【0280】
第2音響発生装置30-2は、リアビューミラー130H、オーバーヘッドコンソール130I、リアパッケージ内装材130J、グローブボックス130K、およびサンバイザー130Lのうちの少なくとも1つに配置した少なくとも1つ以上の音響発生器31H~31Lを含むことができる。例えば、第2音響発生装置30-2は、第8~第12音響発生器31H~31Lのうちの少なくとも1つ以上を含み、これにより、1チャンネル以上の音響を出力することができる。
【0281】
図18~
図22を参照すると、第8音響発生器31Hは、リアビューミラー130Hに配置してリアビューミラー130Hを振動させてリアビューミラー130Hの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第8音響発生器31Hは、リアビューミラー130Hを直接に振動させて、リアビューミラー130Hの振動による音響を出力するように構成され得る。
【0282】
第8音響発生器31Hは、車体構造物に連結したミラーハウジングおよびミラーハウジングに支持されたリアビューミラー130Hとの間に配置することができる。本明細書の実施例によると、第8音響発生器31Hは、
図1、および
図3~
図9で説明した音響発生器31、33を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第7音響発生器31Gは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、第8音響発生器31Hは、ミラースピーカーまたは第8車両スピーカーであり得る。
【0283】
図19、
図20、および
図22を参照すると、第9音響発生器31Iは、オーバーヘッドコンソール130Iに配置し、オーバーヘッドコンソール130Iのコンソールカバーを振動させてオーバーヘッドコンソール130Iの内装材(またはコンソールカバー)の振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第9音響発生器31Iは、オーバーヘッドコンソール130Iのコンソールカバーを直接に振動させ、オーバーヘッドコンソール130Iの内装材(またはコンソールカバー)の振動による音響を出力するように構成され得る。
【0284】
一例によると、オーバーヘッドコンソール130Iは、ルーフパネルに埋め込まれたコンソールボックス、コンソールボックスに配置された照明器具、および照明器具とコンソールボックスを覆うコンソールカバーを含むことができる。
【0285】
第9音響発生器31Iは、オーバーヘッドコンソール130Iのコンソールボックスとコンソールカバーとの間に配置し、コンソールカバーを振動させることができる。例えば、第9音響発生器31Iは、オーバーヘッドコンソール130Iのコンソールボックスとコンソールカバーとの間に配置し、コンソールカバーを直接に振動させることができる。本明細書の実施例によると、第9音響発生器31Iは、
図1、および
図4~
図9で説明した音響発生器31、33を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第9音響発生器31Iは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、第9音響発生器31Iは、コンソールスピーカー、照明スピーカー、または第9車両スピーカーであり得る。
【0286】
例えば、車両10は、ルーフ内装材130Cの中央領域に配置された中央の照明ボックス、中央の照明ボックスに配置された中央の照明器具、および中央の照明器具を覆う中央照明カバーをさらに含むことができる。この場合、第9音響発生器31Iは、中央の照明器具の中央照明ボックスと中央の照明カバーの間に追加で配置して、中央の照明カバーを追加で振動させることができる。
【0287】
図18および
図19を参照すると、第10音響発生器31Jは、リアパッケージ内装材130Jに配置し、リアパッケージ内装材130Jを振動させてリアパッケージ内装材130Jの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第10音響発生器31Jは、リアパッケージ内装材130Jを直接に振動させ、リアパッケージ内装材130Jの振動による音響を出力することができる。
【0288】
リアパッケージ内装材130Jは、第1~第3同乗席(BS1、BS2、BS3)の後ろに配置することができる。例えば、リアパッケージ内装材130Jの一部は、後方のガラス窓230Cの下に配置することができる。
【0289】
第10音響発生器31Jは、リアパッケージ内装材130Jの背面に配置し、リアパッケージ内装材130Jを振動させることができる。例えば、第10音響発生器31Jは、リアパッケージ内装材130Jを直接に振動させることができる。本明細書の実施例によると、第10音響発生器31Jは、
図1、
図2、および
図4~
図8で説明した音響発生器31、33を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第10音響発生器31Jは、リアスピーカーまたは第10車両スピーカーであり得る。
【0290】
本明細書の実施例によると、リアパッケージ内装材130Jは、第1同乗席(BS1)の後方に対応する第1領域、第2同乗席(BS2)の後方に対応する第2領域、および第3同乗席(BS3)の後方に対応する第3領域を含むことができる。本明細書の実施例によると、第10音響発生器31Jは、リアパッケージ内装材130Jの第1~第3領域のうちの少なくとも1つ以上を振動させることができるように配置することができる。例えば、第10音響発生器31Jは、リアパッケージ内装材130Jの第1および第2領域のそれぞれに配置するか、または第1~第3領域のそれぞれに配置することができる。例えば、第10音響発生器31Jは、リアパッケージ内装材130Jの第1および第2領域のうちの少なくとも1つ以上に配置するか、または第1~第3領域のうちの少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第10音響発生器31Jは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、リアパッケージ内装材130Jの第1~第3領域のそれぞれを振動させるように構成された第10音響発生器31Jは、互いに同一または異なる音響出力特性を有することができる。例えば、リアパッケージ内装材130Jの第1~第3領域のうちの少なくとも1つ以上を振動させるように構成された第10音響発生器31Jは、互いに同一または異なる音響出力特性を有することができる。
【0291】
図18~
図20を参照すると、第11音響発生器31Kは、グローブボックス130Kに配置して、グローブボックス130Kを振動させてグローブボックス130Kの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第11音響発生器31Kは、グローブボックス130Kを直接に振動させてグローブボックス130Kの振動による音響を出力することができる。
【0292】
グローブボックス130Kは、助手席(PS)の前方に対応するダッシュボード130Aに配置することができる。
【0293】
第11音響発生器31Kは、グローブボックス130Kの内側面に配置して、グローブボックス130Kを振動させることができる。例えば、第11音響発生器31Kは、グローブボックス130Kを直接に振動させることができる。本明細書の実施例によると、第11音響発生器31Kは、
図1、
図2、および
図4~
図8で説明した音響発生器31、33を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第11音響発生器31Kは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成するか、ウーファー、ミッドウーファー、およびサブウーファーのうちの1つ以上であり得る。例えば、第11音響発生器31Kは、グローブボックススピーカーまたは第11車両スピーカーであり得る。
【0294】
図20を参照すると、第12音響発生器31Lは、サンバイザー130Lに配置して、サンバイザー130Lを振動させてサンバイザー130Lの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第12音響発生器31Lは、サンバイザー130Lを直接に振動させて、サンバイザー130Lの振動による音響を出力することができる。
【0295】
サンバイザー130Lは、運転席(DS)に対応する第1サンバイザー130L1、および助手席(PS)に対応する第2サンバイザー130L2を含むことができる。
【0296】
第12音響発生器31Lは、第1サンバイザー130L1および第2サンバイザー130L2のうちの少なくとも1つ以上に配置して、第1サンバイザー130L1および第2サンバイザー130L2のうちの少なくとも1つ以上を振動させることができる。例えば、第12音響発生器31Lは、第1サンバイザー130L1および第2サンバイザー130L2のうちの少なくとも1つ以上を直接に振動させることができる。本明細書の実施例によると、第12音響発生器31Lは、
図1、
図2、および
図4~
図8で説明した音響発生器31、33を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第12音響発生器31Lは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、第12音響発生器31Lは、サンバイザースピーカーまたは第12車両スピーカーであり得る。
【0297】
例えば、第1サンバイザー130L1および第2サンバイザー130L2のうちの少なくとも1つは、サンバイザーミラーをさらに含むことができる。この場合、第12音響発生器31Lは、第1サンバイザー130L1および第2サンバイザー130L2のうちの少なくとも1つ以上のサンバイザーミラーを振動させることができるように構成され得る。第12音響発生器31Lは、第1サンバイザー130L1および第2サンバイザー130L2のうちの少なくとも1つ以上のサンバイザーミラーを直接に振動させることができる。サンバイザーミラーを振動させる第12音響発生器31Lは、
図1、
図3、および
図4~
図9で説明した音響発生器31、33を含むので、これに対する重複説明は省略する。
【0298】
図18~
図22を参照すると、本明細書の実施例に係る車両10は、車両ガラス窓230に配置された第3音響発生装置30-3をさらに含むことができる。例えば、本明細書の実施例に係る車両10は、第1および第2音響発生装置30-1、30-2のうちの少なくとも1つ以上の代わりに、第3音響発生装置30-3を含むか、または第1~第3音響発生装置30-1、30-2、30-3のすべてを含むことができる。
【0299】
第3音響発生装置30-3は、車両ガラス窓230に配置した少なくとも1つ以上の音響発生器31M~31Pを含むことができる。例えば、第3音響発生装置30-3は、第13~第16音響発生器31M~31Pのうちの少なくとも1つ以上を含み、これにより、1チャンネル以上の音響を出力することができる。例えば、第3音響発生装置30-3は、透明音響発生装置、透明スピーカー、または透明車両スピーカーであり得る。
【0300】
本明細書の実施例に係る第13~第16音響発生器31M~31Pのうちの少なくとも1つ以上は、
図3および
図9で説明した透明または半透明の音響発生器33を含むので、これに対する重複説明は省略する。例えば、第13~第16音響発生器31M~31Pのうちの少なくとも1つ以上が、
図3で説明した音響発生器33を含む場合、第13~第16音響発生器31M~31Pのうちの少なくとも1つ以上は、車両ガラス窓230を振動させて、車両ガラス窓230の振動による音響を出力することができる。例えば、第13~第16音響発生器31M~31Pのうちの少なくとも1つ以上は、車両ガラス窓230を直接に振動させ、車両ガラス窓230の振動による音響を出力することができる。例えば、第13~第16音響発生器31M~31Pのうちの少なくとも1つ以上が、
図9で説明した音響発生器33を含む場合、第13~第16音響発生器31M~31Pのうちの少なくとも1つ以上は、それ自体の振動によって音響を出力することができる。
【0301】
本明細書の実施例によると、車両ガラス窓230は、前方ガラス窓230A、側面ガラス窓230B、および後部ガラス窓230Cを含むことができる。本明細書の実施例によると、車両ガラス窓230は、ルーフガラス窓230Dをさらに含むことができる。例えば、車両10が、ルーフガラス窓230Dを含む場合、前述したルーフフレームとルーフ内装材130Cの領域中の一部は、ルーフガラス窓230Dに置き換えることができる。例えば、車両10が、ルーフガラス窓230Dを含むとき、第3音響発生器31Cは、ルーフガラス窓230Dを囲むルーフ内装材130Cの端部分(または縁部分)を振動させることができように構成され得る。
【0302】
図18~
図20を参照すると、本明細書の実施例に係る第13音響発生器31Mは、前方ガラス窓230Aに配置して、それ自体の振動によって音響(S)を出力し、または前方ガラス窓230Aを振動させて前方ガラス窓230Aの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第13音響発生器31Mは、前方ガラス窓230Aを直接に振動させて、前方ガラス窓230Aの振動による音響を出力することができる。
【0303】
本明細書の実施例によると、前方ガラス窓230Aは、運転席(DS)に対応する第1領域、助手席(PS)に対応する第2領域、および第1領域と第2領域の間の第3領域(または中間領域)を含むことができる。例えば、第13音響発生器31Mは、前方ガラス窓230Aの第1~第3領域のうちの少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第13音響発生器31Mは、前方ガラス窓230Aの第1および第2領域のそれぞれに配置するか、または第1~第3領域のそれぞれに配置することができる。例えば、第13音響発生器31Mは、前方ガラス窓230Aの第1および第2領域のうちの少なくとも1つ以上に配置するか、または第1~第3領域のうちの少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、前方ガラス窓230Aの第1~第3領域のそれぞれに配置された第13音響発生器31Mは、互いに同一または異なる音響出力特性を有することができる。例えば、前方ガラス窓230Aの第1~第3領域のうちの1つ以上に配置された第13音響発生器31Mは、互いに同一または異なる音響出力特性を有することができる。例えば、第13音響発生器31Mは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、第13音響発生器31Mは、前方ウインドウスピーカーまたは第13車両スピーカーであり得る。
【0304】
図19~
図21、および
図23を参照すると、本明細書の実施例に係る第14音響発生器31Nは、側面ガラス窓230Bに配置して、それ自体の振動によって音響(S)を出力し、または側面ガラス窓230Bを振動させて側面ガラス窓230Bの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第14音響発生器31Nは、側面ガラス窓230Bを直接に振動させ、側面ガラス窓230Bの振動による音響を出力することができる。
【0305】
本明細書の実施例によると、側面窓ガラス230Bは、第1側面ガラス窓(または左側フロントウィンドウ)230B1、第2側面ガラス窓(または右側フロントウィンドウ)230B2、第3側面ガラス窓(または左側リアウィンドウ)230B3、および第4側面ガラス窓(または右側リアウィンドウ)230B4を含むことができる。
【0306】
本明細書の実施例によると、第14音響発生器31Nは、第1~第4側面ガラス窓230B1~230B4のうちの少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第1~第4側面ガラス窓230B1~230B4のうちの少なくとも1つ以上は、少なくとも1つ以上の第14音響発生器31Nを含むことができる。
【0307】
例えば、第14音響発生器31Nは、第1~第4側面のガラス窓230B1~230B4のうちの少なくとも1つ以上に配置され、それ自体の振動によって音響(S)を出力し、または該当する側面ガラス窓230B1~230B4を振動させて音響を出力することができる。例えば、第14音響発生器31Nは、側面ガラス窓230B1~230B4を直接に振動させ音響を出力することができる。例えば、第14音響発生器31Nは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、第1~第4側面ガラス窓230B1~230B4のうちの少なくとも1つ以上に配置された第14音響発生器31Nは、互いに同一または異なる音響出力特性を有することができる。例えば、第14音響発生器31Nは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、第14音響発生器31Nは、側面窓スピーカーまたは第14車両スピーカーであり得る。
【0308】
図18を参照すると、本明細書の実施例に係る第15音響発生器31Oは、後方ガラス窓230Cに配置して、それ自体の振動によって音響(S)を出力し、または後方ガラス窓230Cを振動させて後方ガラス窓230Cの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第15音響発生器31Oは、後方ガラス窓230Cを直接に振動させ、後方ガラス窓230Cの振動による音響を出力することができる。
【0309】
本明細書の実施例によると、後方ガラス窓230Cは、第1同乗席(BS1)の後方に対応する第1領域、第2同乗席(BS2)の後方に対応する第2領域、および第3同乗席(BS3)の後方に対応する第3領域を含むことができる。本明細書の実施例によると、第15音響発生器31Oは、後方ガラス窓230Cの第1~第3領域のそれぞれに配置することができる。例えば、第15音響発生器31Oは、後方ガラス窓230Cの第1~第3領域のうちの少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第15音響発生器31Oは、後方ガラス窓230Cの第1および第2領域のそれぞれに配置するか、または第1~第3領域のそれぞれに配置することができる。例えば、第15音響発生器31Oは、後方ガラス窓230Cの第1および第2領域のうちの少なくとも1つ以上に配置するか、または第1~第3領域のうちの少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第15音響発生器31Oは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、後方ガラス窓230Cの第1~第3領域のそれぞれに配置された第15音響発生器31Oは、互いに同一または異なる音響出力特性を有することができる。例えば、後方ガラス窓230Cの第1~第3領域のうちの少なくとも1つ以上に配置された第15音響発生器31Oは、互いに同一または異なる音響出力特性を有することができる。例えば、後方ガラス窓230Cの第1および第2領域のうちの少なくとも1つ以上に配置された第15音響発生器31Oは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成するか、またはウーファー、ミッドウーファー、およびサブウーファーのいずれか1つ以上であり得る。例えば、第15音響発生器31Oは、後方ウインドウスピーカーまたは第15車両スピーカーであり得る。
【0310】
図22を参照すると、本明細書の実施例に係る第16音響発生器31Pは、ルーフガラス窓230Dに配置して、それ自体の振動によって音響(S)を出力し、またはルーフガラス窓230Dを振動させてルーフガラス窓230Dの振動による音響を出力するように構成され得る。例えば、第16音響発生器31Pは、ルーフガラス窓230Dを直接に振動させ、ルーフガラス窓230Dの振動による音響を出力することができる。
【0311】
本明細書の実施例に係るルーフガラス窓230Dは、車両10の前の座席(DS、PS)上に配置することができる。例えば、第16音響発生器31Pは、ルーフガラス窓230Dの中間領域に配置することができる。例えば、第16音響発生器31Pは、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、第16音響発生器31Pは、ルーフウインドウスピーカーまたは第16車両スピーカーであり得る。
【0312】
他の実施例によるルーフガラス窓230Dは、車両10の前の座席(DS、PS)上に配置し、または前の座席(DS、PS)と後ろ座席(BS1、BS2、BS3)上に配置することができる。例えば、ルーフガラス窓230Dは、前の座席(DS、PS)に対応する第1領域、および後ろ座席(BS1、BS2、BS3)に対応する第2領域を含むことができる。また、ルーフガラス窓230Dは、第1領域と第2領域の間の第3領域を含むことができる。例えば、第16音響発生器31Pは、ルーフガラス窓230Dの第1および第2領域のうちの少なくとも1つ以上に配置し、またはルーフガラス窓230Dの第1~第3領域のうちの少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第16音響発生器31Pは150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。例えば、ルーフガラス窓230Dの第1~第3領域のうちの少なくとも1つ以上に配置された第16音響発生器31Pは、互いに同一または異なる音響出力特性を有することができる。
【0313】
図18~
図20を参照すると、本明細書の実施例に係る車両10は、ダッシュボード130A、ドアフレーム、およびリアパッケージ内装材130Jのうちの少なくとも1つ以上に配置されたウーファースピーカー(WS)をさらに含むことができる。
【0314】
本明細書の実施例に係るウーファースピーカー(WS)は、ウーファー、ミッドウーファー、およびサブウーファーの1つ以上であり得る。例えば、ウーファースピーカー(WS)は、60Hz~150Hzの音響を出力するスピーカーであり得る。したがって、ウーファースピーカー(WS)は、60Hz~150Hzの音響を出力することにより、室内空間に出力される音響の低音域帯特性を向上させることができる。
【0315】
一例によると、ウーファースピーカー(WS)は、ダッシュボード130Aの第1および第2領域のうちの少なくとも1つ以上に配置することができる。一例によると、ウーファースピーカー(WS)は、ドア内装材130Dの第1~第4ドアフレームのそれぞれに配置して、ドア内装材130Dの第1~第4ドア内装材130D1~130D4のそれぞれの下部領域に露出することができる。例えば、ウーファースピーカー(WS)は、ドア内装材130Dの第1~第4ドアフレームのうちの少なくとも1つ以上に配置して、ドア内装材130Dの第1~第4ドア内装材130D1~130D4のうちの少なくとも1つ以上の下部領域に露出することができる。一例によると、ウーファースピーカー(WS)は、リアパッケージ内装材130Jの第1および第2領域のうちの少なくとも1つ以上に配置することができる。例えば、第1~第4ドア内装材130D1~130D4のそれぞれの下部領域に配置した第4音響発生器31Dは、ウーファースピーカー(WS)に置き換えることができる。例えば、第1~第4ドア内装材130D1~130D4のうちの少なくとも1つ以上の下部領域に配置された第4音響発生器31Dは、ウーファースピーカー(WS)に置き換えることができる。
【0316】
図18~
図20を参照すると、本明細書の実施例に係る車両10は、インストルメントパネル装置150およびインフォテインメント装置170をさらに含むことができる。
【0317】
本明細書の実施例に係るインストルメントパネル装置150は、運転席(DS)に向くようにダッシュボード130Aの第1領域に配置することができる。インストルメントパネル装置150は、運転席(DS)に向くようにダッシュボード130Aの第1領域に配置されたディスプレイ(または第1ディスプレイ)151を含むことができる。
【0318】
第1ディスプレイ151は、
図16および
図17で説明したディスプレイ装置50を含むので、これに対して同一の符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。例えば、インストルメントパネル装置150は、第1ディスプレイ151に含まれる少なくとも1つ以上の音響発生装置30の振動によるディスプレイパネルの振動によって発生する音響を運転席(DS)に出力することができる。例えば、インストルメントパネル装置150の第1ディスプレイ151に配置された音響発生装置30は、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。
【0319】
インフォテインメント装置170は、ダッシュボード130Aの第3領域に配置することができる。
【0320】
本明細書の実施例に係るインフォテインメント装置170は、ダッシュボード130Aの第3領域上に直立状態で固定することができる。
【0321】
他の実施例に係るインフォテインメント装置170は、ダッシュボード130Aの第3領域に昇降可能に設置することができる。例えば、インフォテインメント装置170は、車両の電源オフまたは車両搭乗者の操作によってダッシュボード130Aの内部に収納または収容され、車両の電源オンまたは車両搭乗者の操作によってダッシュボード130A上に突出することができる。
【0322】
本明細書の実施例に係るインフォテインメント装置170は、ダッシュボード130Aの第3領域に配置されたディスプレイ(または第2ディスプレイ)171、およびディスプレイ昇降装置を含むことができる。
【0323】
第2ディスプレイ171は、
図16および
図17で説明したディスプレイ装置50を含むので、これに対して同一の符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。例えば、インフォテインメント装置170は、第2ディスプレイ171に含まれる少なくとも1つ以上の音響発生装置30の振動によるディスプレイパネルの振動によって発生する音響を運転席(DS)に出力することができる。例えば、インフォテインメント装置170の第2ディスプレイ171に配置された音響発生装置30は、150Hz~20kHzの音響を出力するように構成され得る。
【0324】
ディスプレイ昇降装置は、ダッシュボード130Aの第3領域の内部に配置して第2ディスプレイ171を昇降可能に支持することができる。例えば、ディスプレイ昇降装置は、車両の電源がオンになり、または車両搭乗者の操作によって、第2ディスプレイ171を上昇させてダッシュボード130A上に突出させることができる。そして、ディスプレイ昇降装置は、車両の電源オフまたは車両搭乗者の操作によって、第2ディスプレイ171を下降させてダッシュボード130Aの内部に収納または収容することができる。
【0325】
このように、本明細書の実施例に係る車両10は、車両構造物と車両内装材130の間に配置された第1音響発生装置30-1、室内空間に露出した車両内装材130に配置された第2音響発生装置30-2、および車両ガラス窓230に配置された第3音響発生装置30-3のうちの少なくとも1つを介して音響を室内空間および外部のうちの1つ以上の方に出力することにより、車両内装材を音響振動プレートに使用して音響を出力することができ、多チャンネルサラウンドの立体音響を出力することができる。また、本明細書の実施例に係る車両10は、インストルメントパネル装置150およびインフォテインメント装置170のうちの少なくとも1つ以上のディスプレイ151、171のうちの少なくとも1つ以上のディスプレイパネルを音響振動プレートに使用して音響を出力することができ、第1~第3音響発生装置30-1、30-2、30-3とインストルメントパネル装置150およびインフォテインメント装置170のそれぞれを介して、さらにリアルな多チャンネルサラウンドの立体音響を出力することができる。
【0326】
本明細書に係る車両用音響発生装置は、以下のように説明することができる。
【0327】
本明細書のいくつかの実施例に係る車両用音響発生装置は、車両内装材によって覆われた音響発生器を含み、音響発生器は、車両内装材を振動させるように構成され得る。
【0328】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響発生器は、音響を出力するように構成され音響発生部材を含み、音響発生部材は、ベースフレーム、ベースフレーム上に配置して車両内装材に連結されるように構成されたボビン、およびボビンに巻かれたコイルを含むことができる。
【0329】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響発生器は、車両の構造物に支持されて音響発生部材のベースフレームを支持するように構成された支持部材、および音響発生部材を囲むよう支持部材に配置された連結部材をさらに含み、連結部材は、車両内装材に連結されるように構成され得る。
【0330】
本明細書のいくつかの実施例によると、支持部材は、ベースフレームの一部を収容するホールをさらに含むことができる。
【0331】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響発生器は、圧電振動部を有する音響発生部材を含み、音響発生部材は、接着部材を介して車両内装材に連結されるように構成され得る。
【0332】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響発生器は、第1プレート、第1プレートに連結されるように構成されて圧電振動部を有する音響発生部材、音響発生部材の背面に配置された第2プレート、および音響発生部材を囲み、第1プレートと第2プレートの間に配置された連結部材を含み、第1プレートは、車両内装材に連結されるように構成され得る。
【0333】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響発生器は、プレート、プレートに連結されるように構成されて圧電振動部を有する音響発生部材、および音響発生部材を囲むようプレートに配置された連結部材を含み、連結部材は、車両内装材に連結されるように構成され得る。
【0334】
本明細書のいくつかの実施例に係る車両用音響発生装置は、車両ガラス窓に配置されるよう構成された透明音響発生器をさらに含み、透明音響発生器は、圧電振動部を有する音響発生部材を含み、音響発生部材は、接着部材を媒介として、車両ガラス窓に連結されるように構成され得る。
【0335】
本明細書のいくつかの実施例に係る車両用音響発生装置は、車両ガラス窓に配置するように構成された透明音響発生器をさらに含み、透明音響発生器は、プレート、プレートに連結されるように構成されて圧電振動部を有する音響発生部材、および音響発生部材を囲むようにプレートに配置された連結部材を含み、連結部材は、車両ガラス窓に連結されるように構成され得る。
【0336】
本明細書のいくつかの実施例によると、圧電振動部の圧電特性を有する複数の無機物質部、および複数の無機物質部間に連結されるように構成された有機物質部を含むことができる。
【0337】
本明細書のいくつかの実施例によると、圧電振動部は、互いに離隔した複数の振動発生器を含み、音響発生器は、圧電振動部の第1面に配置された第1保護部材、および圧電振動部の第1面と反対の第2面に配置された第2保護部材を含むことができる。
【0338】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の振動発生器のそれぞれは、圧電特性を有する複数の無機物質部、複数の無機物質部間に連結されるように構成された有機物質部、複数の無機物質部と有機物質部のそれぞれと第1保護部材との間に介在した第1電極部、および複数の無機物質部と有機物質部のそれぞれと第2保護部材との間に介在した第2電極部を含むことができる。
【0339】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動発生器は、同一平面上にi×jの形態(iは2以上の自然数であり、jはiと同じか1以上の自然数)で配置されるように構成され得る。
【0340】
本明細書のいくつかの実施例によると、有機物質部のそれぞれの幅は、圧電振動部の中間部分から両端部分の方にいくほど徐々に減少することができる。
【0341】
本明細書のいくつかの実施例によると、有機物質部は、無機材料部分よりも低いモジュラスおよび粘弾性を有することができる。
【0342】
本明細書のいくつかの実施例によると、圧電振動部の大きさは、圧電特性及び柔軟な特性の1つ以上によって調整されるように構成されることができる。
【0343】
本明細書に係る車両用音響発生装置を含む車両は、以下のように説明することができる。
【0344】
本明細書のいくつかの実施例に係る車両用音響発生装置を含む車両は、車両構造物を覆う車両内装材、および車両内装材に配置された少なくとも1つの音響発生装置を含み、車両内装材は、音響発生装置の振動によって振動して音響を出力するように構成されことができる。
【0345】
本明細書のいくつかの実施例によると、車両内装材は、プラスチック、繊維、皮革、木材、布、金属、およびガラスのうちのいずれか1つ以上の材質からなることができる。
【0346】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響発生装置は、車両構造物と車両内装材の間に配置された第1音響発生装置および車両内装材に配置された第2音響発生装置のうちの少なくとも1つ以上を含むことができる。
【0347】
本明細書のいくつかの実施例によると、車両内装材は、ダッシュボード、フィラー内装材、ルーフ内装材、ドア内装材、座席内装材、ハンドル内装材、およびフロア内装材のうちの少なくとも1つを含み、第1音響発生装置は、ダッシュボード、フィラー内装材、ルーフ内装材、ドア内装材、座席内装材、ハンドル内装材、およびフロア内装材のうちの少なくとも1つを振動させることができる。本明細書のいくつかの実施例によると、車両内装材は、ダッシュボード、フィラー内装材、ルーフ内装材、ドア内装材、座席内装材、ハンドル内装材、およびフロア内装材のうちの少なくとも1つを含み、第1音響発生装置は、車両内装材を振動させることができる。
【0348】
本明細書のいくつかの実施例によると、車両内装材は、リアビューミラー、オーバーヘッドコンソール、リアパッケージ内装材、グローブボックス、およびサンバイザーのうちの少なくとも1つ以上を含み、第2音響発生装置は、リアビューミラー、オーバーヘッドコンソール、リアパッケージ内装材、グローブボックス、およびサンバイザーのうちの少なくとも1つ以上を振動させることができる。本明細書のいくつかの実施例によると、車両内装材は、リアビューミラー、オーバーヘッドコンソール、リアパッケージ内装材、グローブボックス、およびサンバイザーのうちの少なくとも1つ以上を含み、第2音響発生装置は、車両内装材を振動させることができる。
【0349】
本明細書のいくつかの実施例に係る車両は、車両ガラス窓、および車両ガラス窓に配置された透明な音響発生装置をさらに含むことができる。
【0350】
本明細書のいくつかの実施例によると、車両ガラス窓は、前方ガラス窓と側面ガラス窓を含み、後方ガラス窓とルーフガラス窓のうちの少なくとも1つ以上をさらに含み、透明音響発生装置は、前方ガラス窓、側面ガラス窓、後方ガラス窓、およびルーフガラス窓のうちの少なくとも1つ以上に配置されるように構成され得る。本明細書のいくつかの実施例によると、車両ガラス窓は、前方ガラス窓と側面ガラス窓を含み、後方ガラス窓とルーフガラス窓のうちの少なくとも1つ以上をさらに含み、透明音響発生装置は、車両ガラス窓に配置されるように構成され得る。
【0351】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1音響発生装置および第2音響発生装置のうちの少なくとも1つ以上は、車載用音響発生装置を含み、車載用音響発生装置は、車両内装材によって覆われた音響発生器を含み、音響発生器は、車両内装材を振動させるように構成されることができる。
【0352】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1音響発生装置および第2音響発生装置のうちの少なくとも1つ以上は、車両内装材によって覆われた音響発生器を含むことができる。
【0353】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響発生器は、圧電振動部を有する音響発生部材を含み、音響発生部材は、接着部材を介して車両内装材に連結されるように構成され得る。
【0354】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響発生器は、第1プレート、第1プレートに連結して圧電振動部を有する音響発生部材、音響発生部材の背面に配置された第2プレート、および音響発生部材を囲むよう第1プレートと第2プレートの間に配置された連結部材を含み、第1プレートは、接着部材を介して車両内装材に連結されるように構成され得る。
【0355】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響発生器は、プレート、プレートに連結して圧電振動部を有する音響発生部材、および音響発生部材を囲むようプレートに配置されて車両内装材に連結されるように構成された連結部材を含むことができる。
【0356】
本明細書のいくつかの実施例に係る車両は、車両ガラス窓、および車両ガラス窓に配置された音響発生器を有する第3音響発生装置をさらに含み、音響発生器は、圧電振動部を有する音響発生部材を含み、音響発生部材は、接着部材を介して車両ガラス窓に連結されるように構成され得る。
【0357】
本明細書のいくつかの実施例に係る車両は、車両ガラス窓、および車両ガラス窓に配置された音響発生器を有する第3音響発生装置をさらに含み、音響発生器は、プレート、プレートに連結されるように構成されて圧電振動部を有する音響発生部材、および音響発生部材を囲むようプレートに配置して車両ガラス窓に連結されるように構成された連結部材を含むことができる。
【0358】
本明細書のいくつかの実施例によると、圧電振動部は、圧電特性を有する複数の無機物質部、および複数の無機物質部間に連結されるように構成された有機物質部を含むことができる。
【0359】
本明細書のいくつかの実施例によると、圧電振動部互いに離隔されるように構成された複数の振動発生器を含み、音響発生器は、圧電振動部の第1面に配置された第1保護部材、および圧電振動部の第1面と反対の第2面に配置された第2保護部材を含むことができる。
【0360】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の振動発生器のそれぞれは、圧電特性を有する複数の無機物質部、複数の無機物質部間に連結されるように構成された有機物質部、複数の無機物質部と有機物質部のそれぞれと第1保護部材との間に介在した第1電極部、および複数の無機物質部と有機物質部のそれぞれと第2保護部材との間に介在した第2電極部を含むことができる。
【0361】
本明細書のいくつかの実施例に係る車両は、ディスプレイを有するインストルメントパネル装置をさらに含み、ディスプレイは、ディスプレイパネル、およびディスプレイパネルの背面に配置された振動装置を含み、インストルメントパネル装置は、ディスプレイパネルの振動によって音響を出力するように構成されことができる。
【0362】
本明細書のいくつかの実施例に係る車両は、ダッシュボードに配置されてディスプレイを有するインフォテインメント装置をさらに含み、ディスプレイは、ディスプレイパネル、およびディスプレイパネルの背面に配置された振動装置を含み、インフォテインメント装置は、ディスプレイパネルの振動によって音響を出力するように構成されことができる。
【0363】
以上で説明した本明細書は、前述した実施例および添付した図に限定されるものではなく、本明細書の技術的思想を逸脱しない範囲内で、複数の置換、変形および変更が可能であることが本明細書の属する技術分野で通常の知識を有する者にとって明らかであろう。したがって、本明細書の範囲は、後述する特許請求の範囲によって示され、請求の範囲の意味および範囲そしてその等価概念から導き出されるすべての変更または変形された形態が、本明細書の範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0364】
10:車両
30:音響発生装置
31、33:音響発生器
110:車両構造物
130:車両内装材
131:ベース部材
133:表皮部材
310、350:音響発生部材
330:支持部材
340:連結部材
353:圧電振動部
356:第1保護部材
357:第2保護部材
360:プレート
361、365:接着部材
370:第1プレート
372:第2プレート
374:プレート連結部材
380:プレート
【手続補正書】
【提出日】2023-02-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の車両内装材を振動させるように構成された音響発生部材を含む音響発生器を含み、
前記音響発生部材は、
互いに離隔された複数の振動発生器と、
前記複数の振動発生器の第1面にある第1保護部材と、
前記複数の振動発生器の第1面とは反対の第2面にある第2保護部材と、を含み、
前記音響発生器は、
前記音響発生部材と前記車両内装材との間にあり、前記音響発生部材に連結された第1プレートと、
前記音響発生部材の背面にある第2プレートと、
前記音響発生部材を囲み、前記第1プレートと前記第2プレートとの間にある連結部材と、をさらに含む、車両用音響発生装置。
【請求項2】
前記音響発生部材は、
前記複数の振動発生器と前記第1保護部材との間にある第1接着層と、
前記複数の振動発生器と前記第2保護部材との間にある第2接着層と、を含む、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項3】
前記第1接着層および前記第2接着層は、前記複数の振動発生器の間で互いに連結された、請求項2に記載の車両用音響発生装置。
【請求項4】
前記音響発生部材は、接着部材によって前記車両内装材に連結されるように構成された、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項5】
前記第2プレートは、前記音響発生部材の背面から離隔した、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項6】
前記第1プレートは、前記第2プレートと同一または異なる物質を含む、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項7】
前記第1プレートは、プラスチック材質、金属材質、および木材材質のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項8】
前記音響発生器は、
前記音響発生部材と前記第1プレートとの間にある第1接着部材と、
前記第1プレートと前記車両内装材との間にある第2接着部材と、をさらに含む、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項9】
前記音響発生部材は、前記車両内装材から離隔した、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項10】
前記第1プレート又は前記第2プレートは、透明材質または半透明材質を含む、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項11】
前記音響発生器は、透明または半透明になるように構成された、請求項1に記載の車両用音響発生装置。
【請求項12】
前記複数の振動発生器は、同一平面上にi×jの形態(iは2以上の自然数であり、jはiと同じかまたは1以上の自然数)で配列されるように構成された、請求項1から11のいずれか一項に記載の車両用音響発生装置。
【請求項13】
前記複数の振動発生器のそれぞれは、
圧電振動部と、
前記第1保護部材と前記圧電振動部との間にある第1電極部と、
前記第2保護部材と前記圧電振動部との間にある第2電極部と、を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の車両用音響発生装置。
【請求項14】
前記圧電振動部は、
圧電特性を含む複数の無機物質部と、
前記複数の無機物質部の間に連結されるように構成された複数の有機物質部と、を含む、請求項13に記載の車両用音響発生装置。
【請求項15】
前記複数の有機物質部のそれぞれの幅は、前記圧電振動部の中間部分から両端部分の方にいくほど徐々に減少する、請求項14に記載の車両用音響発生装置。
【請求項16】
前記複数の有機物質部は、前記複数の無機物質部よりも低いモジュラスおよび粘弾性を有する、請求項14に記載の車両用音響発生装置。
【請求項17】
映像を表示するように構成された表示パネルと、
前記表示パネルを振動させるように構成された少なくとも1つの音響発生装置と、を含み、
前記少なくとも1つの音響発生装置は、請求項1から11のいずれか一項に記載の車両用音響発生装置を含む、表示装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つの音響発生装置にある前記複数の振動発生器は、同一平面上にi×jの形態(iは2以上の自然数であり、jはiと同じかまたは1以上の自然数)で配列されるように構成された、請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つの音響発生装置にある前記複数の振動発生器のそれぞれは、
圧電振動部と、
前記第1保護部材と前記圧電振動部との間にある第1電極部と、
前記第2保護部材と前記圧電振動部との間にある第2電極部と、を含む、請求項17に記載の表示装置。
【請求項20】
前記圧電振動部は、
圧電特性を含む複数の無機物質部と、
前記複数の無機物質部の間に連結されるように構成された複数の有機物質部と、を含む、請求項19に記載の表示装置。
【請求項21】
前記複数の有機物質部のそれぞれの幅は、前記圧電振動部の中間部分から両端部分の方にいくほど徐々に減少する、請求項19に記載の表示装置。
【請求項22】
前記複数の有機物質部は、前記複数の無機物質部よりも低いモジュラスおよび粘弾性を有する、請求項19に記載の表示装置。
【請求項23】
車両構造物を覆う車両内装材と、
前記車両内装材を振動させて音響を出力するように構成された音響発生装置と、を含み、
前記音響発生装置は、請求項1から11のいずれか一項に記載の車両用音響発生装置を含む、車両。
【請求項24】
前記音響発生装置は、前記車両構造物と前記車両内装材との間に配置された第1音響発生装置及び前記車両内装材に配置された第2音響発生装置のうちの少なくとも1つ以上を含む、請求項23に記載の車両。
【請求項25】
車両ガラス窓と、
前記車両ガラス窓に配置された透明音響発生装置と、をさらに含む、請求項23に記載の車両。
【請求項26】
前記音響発生装置にある前記複数の振動発生器は、同一平面上にi×jの形態(iは2以上の自然数であり、jはiと同じかまたは1以上の自然数)で配列されるように構成された、請求項23に記載の車両。
【請求項27】
前記音響発生装置にある前記複数の振動発生器のそれぞれは、
圧電振動部と、
前記第1保護部材と前記圧電振動部との間にある第1電極部と、
前記第2保護部材と前記圧電振動部との間にある第2電極部と、を含む、請求項23に記載の車両。
【請求項28】
前記圧電振動部は、
圧電特性を含む複数の無機物質部と、
前記複数の無機物質部の間に連結されるように構成された複数の有機物質部と、を含む、請求項27に記載の車両。
【請求項29】
前記複数の有機物質部のそれぞれの幅は、前記圧電振動部の中間部分から両端部分の方にいくほど徐々に減少する、請求項28に記載の車両。
【請求項30】
前記複数の有機物質部は、前記複数の無機物質部よりも低いモジュラスおよび粘弾性を有する、請求項28に記載の車両。
【請求項31】
前記車両内装材は、プラスチック、繊維、皮革、木材、布、金属、およびガラスのうちのいずれか1つ以上の材質を含む、請求項23に記載の車両。
【請求項32】
前記車両内装材は、ダッシュボード、ピラー内装材、ルーフ内装材、ドア内装材、座席内装材、ハンドル内装材、フロア内装材、リアビューミラー、オーバーヘッドコンソール、リアパッケージ内装材、グローブボックス、およびサンバイザーのうちの少なくとも1つ以上を含む、請求項23に記載の車両。
【請求項33】
ディスプレイを含むインストルメントパネル装置をさらに含み、
前記ディスプレイは、
ディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルの背面にあり、前記ディスプレイパネルを振動させるように構成された振動装置と、を含み、
前記インストルメントパネル装置は、前記ディスプレイパネルの振動によって音響を出力するように構成された、請求項23に記載の車両。
【請求項34】
ダッシュボードに配置され、ディスプレイを含むインフォテインメント装置をさらに含み、
前記ディスプレイは、
ディスプレイパネルと、
前記ディスプレイパネルの背面にある振動装置と、を含み、
前記インフォテインメント装置は、前記ディスプレイパネルの振動によって音響を出力するように構成された、請求項23に記載の車両。