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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023064010
(43)【公開日】2023-05-10
(54)【発明の名称】駐輪装置
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/10 20060101AFI20230428BHJP
   B62H 3/04 20060101ALI20230428BHJP
【FI】
E04H6/10 B
B62H3/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021174186
(22)【出願日】2021-10-25
(71)【出願人】
【識別番号】518420813
【氏名又は名称】株式会社Luup
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】岡井 大輝
(57)【要約】
【課題】駐輪装置を容易に配置することができるようにする。
【解決手段】駐輪装置であって、ベース板と、ベース板の上に配置される、乗り物の車輪を挿入可能なガイドを有する整列板と、ベース板を他のベース板に連結する接合板と、を備え、ベース板は、車輪の挿入方向をベース板の平面上で所定角度となるように整列板を固定する整列板固定手段と、接合板がベース板から突出する長さを所定長に固定するための接合板固定手段と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース板と、
前記ベース板の上に配置される、乗り物の車輪を挿入可能なガイドを有する整列板と、
前記ベース板を他のベース板に連結する接合板と、
を備え、
前記ベース板は、
前記車輪の挿入方向を前記ベース板の平面上で所定角度となるように前記整列板を固定する整列板固定手段と、
前記接合板が前記ベース板から突出する長さを所定長に固定するための接合板固定手段と、
を備えることを特徴とする駐輪装置。
【請求項2】
請求項1に記載の駐輪装置であって、
前記整列板固定手段は、前記長さが第1の長さとするように固定する第1の整列板固定手段と、前記長さが、前記第1の長さよりも長い第2の長さとするように固定する第2の整列板固定手段と、を備えること、
を特徴とする駐輪装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の駐輪装置であって、
前記整列板固定手段は貫通孔であり、
前記整列板には貫通孔が設けられ、
前記整列板の貫通孔と前記ベース板の貫通孔とを貫通するネジにより前記整列板と前記ベース板とが固定されること、
を特徴とする駐輪装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の駐輪装置であって、
前記接合板固定手段は貫通孔であり、
前記接合板には貫通孔が設けられ、
前記接合板の貫通孔と前記ベース板の貫通孔とを貫通するネジにより前記接合板と前記ベース板とが固定されること、
を特徴とする駐輪装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐輪装置に関する。
【背景技術】
【0002】
二輪車を駐輪させる角度を調整する駐輪装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-171370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
所望のサイズに架台の長さを調整することが難しい。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、容易に配置することのできる駐輪装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、駐輪装置であって、ベース板と、前記ベース板の上に配置される、乗り物の車輪を挿入可能なガイドを有する整列板と、前記ベース板を他のベース板に連結する接合板と、を備え、前記ベース板は、前記車輪の挿入方向を前記ベース板の平面上で所定角度となるように前記整列板を固定する整列板固定手段と、前記接合板が前記ベース板から突出する長さを所定長に固定するための接合板固定手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、駐輪装置を容易に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】駐輪装置1が配置されている状況を示す図である。
図2】ベース板10及び整列板20を説明する図である。
図3】ベース板10及び整列板20を説明する図である。
図4】接合板30を示す図である。
図5】第1の角度で二輪車を駐輪させた状態を説明する図である。
図6】第2の角度で二輪車を駐輪させた状態を説明する図である。
図7】第3の角度で二輪車を駐輪させた状態を説明する図である。
図8】整列板20の第1変形例を示す図である。
図9】整列板20の第2変形例を示す図である。
図10】整列板20の第3変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<発明の概要>
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、たとえば、以下のような構成を備える。
[項目1]
ベース板と、
前記ベース板の上に配置される、乗り物の車輪を挿入可能なガイドを有する整列板と、
前記ベース板を他のベース板に連結する接合板と、
を備え、
前記ベース板は、
前記車輪の挿入方向を前記ベース板の平面上で所定角度となるように前記整列板を固定する整列板固定手段と、
前記接合板が前記ベース板から突出する長さを所定長に固定するための接合板固定手段と、
を備えることを特徴とする駐輪装置。
[項目2]
項目1に記載の駐輪装置であって、
前記整列板固定手段は、前記長さが第1の長さとするように固定する第1の整列板固定手段と、前記長さが、前記第1の長さよりも長い第2の長さとするように固定する第2の整列板固定手段と、を備えること、
を特徴とする駐輪装置。
[項目3]
項目1又は2に記載の駐輪装置であって、
前記整列板固定手段は貫通孔であり、
前記整列板には貫通孔が設けられ、
前記整列板の貫通孔と前記ベース板の貫通孔とを貫通するネジにより前記整列板と前記ベース板とが固定されること、
を特徴とする駐輪装置。
[項目4]
項目1ないし3のいずれか1項に記載の駐輪装置であって、
前記接合板固定手段は貫通孔であり、
前記接合板には貫通孔が設けられ、
前記接合板の貫通孔と前記ベース板の貫通孔とを貫通するネジにより前記接合板と前記ベース板とが固定されること、
を特徴とする駐輪装置。
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係る駐輪装置1について説明する。図1は、駐輪装置1が配置されている状況を示す図である。駐輪装置1はベース板10と、ベース板10上に設置される整列板20とを備えるユニットから構成され、2つのユニット間にはユニットを接続する接合板30が配置される。整列板20にはガイド21が配され、ガイド21には乗り物の車輪が挿入可能となっている。本実施形態では、乗り物は二輪車、とくにキックボード(スケーター、スクーター)を想定するが、自転車等の二輪車であってもよいし、三輪車であってもよい。また、四輪車の車輪をガイドに通す形態に応用も可能である。
【0012】
図2は、ベース板10及び整列板20を説明する図である。ベース板10には、環状に貫通孔11が等間隔に設けられる。貫通孔11は整列板20を固定する固定手段として機能する。ベース板10には、貫通孔12が設けられる。貫通孔12は接合板30を固定する固定手段として機能する。
【0013】
整列板20にも貫通孔22が設けられる。ネジ(不図示)を貫通孔11及び22に貫通させて、整列板20をベース板10の平面上で所定の角度に固定することができる。なお、貫通孔11及び22をネジ切りするようにしてもよいし、ナット(不図示)をネジと螺合させるようにしてもよい。
【0014】
整列板20には開口部23が設けられる。開口部23は、ガイド21に二輪車の車輪が挿入された場合に、車輪が嵌合するように設けられる。
【0015】
弾性材31(例えばゴム材)をベース板10の底部に配置してベース板10の摺動を抑制することができる。また、整列板20をベース板10上に配した場合に突出する部分の底部にも、弾性材32(例えばゴム材)を配置することができる。これにより、整列板20の底部に配される部材の高さを揃えることができる。さらに、開口部23の下部にも弾性材33(例えばゴム材)を配することができ、これにより駐輪する二輪車の車輪との摩擦を生じさせ、ハンドルが容易に動かないようにすることができる。なお、弾性材33を配置するべく、ベース板10に開口部13を設けることができる。開口部13は例えば、貫通孔11が形成する環状形状の内部に設けることができる。
【0016】
図3は、ベース板10及び整列板20を説明する図である。図4は、接合板30を示す図である。矩形の接合板30の四隅には貫通孔31が設けられる。ネジ(不図示)をベース板10の貫通孔12と接合板30の貫通孔31とを貫通させて、ベース板10と接合板30とを固定することができる。
【0017】
図3に示すように、ベース板10には、中心から外方向に向けて3つの距離の位置に、3ペアの貫通孔12(12-1,12-2,12-3)が設けられる。これにより、接合板30がベース板10から突出する長さを調整することができ、他のベース板10との間の距離を所定距離に設定することができる。
【0018】
以上のように、整列板20をベース板10の平面上で所定角度に揃えて配置することにより、整列板20上に駐輪される二輪車が整列される。また、接合板30により2つのベース板10間の距離を一定に整列させることができる。これにより、整列板20(のガイド21)の配置角度に適した間隔でベース板10をつなげることができるので、どんな角度の整列に対しても人間工学的に最適な間隔を実現することができる。したがって、どんなキャパシティ・範囲の領域にも整然と二輪車を整列させることのできるポート(駐輪装置1)を配置することができる。
【0019】
図5は、第1の角度で二輪車を駐輪させた状態を説明する図である。図5では、二輪車51の長手方向が、2つのベース板10の配置方向(図面上の左右方向)に対して垂直の角度の例を示している。整列板20の貫通孔22は、整列板20がベース板10に対して図5に示すような第1の角度となるように貫通孔11と位置合わせされネジ42により螺合される。ここで接合板30の貫通孔31は、ベース板10の貫通孔12-1と位置合わせされ、ネジ41により螺合される。これにより隣接するベース板10の間に間隙は設けられない。ベース板10の大きさ(幅)は、図5に示すように間隙なくベース板10を配置した場合に、2台の二輪車51の(中心線間の)距離L1に、人間52が立つことのできるように設計することができる。なお、さらにベース板10の大きさ(幅)はここで二輪車51のハンドルがぶつからないように設計することができる。
【0020】
図6は、第2の角度で二輪車を駐輪させた状態を説明する図である。図6の例では、二輪車51の長手方向が、2つのベース板10の配置方向(図面上の左右方向)に対して略45度の角度の例を示している。整列板20の貫通孔22は、整列板20がベース板10に対して図6に示すような第2の角度となるように貫通孔11と位置合わせされネジ44により螺合される。ここで接合板30の貫通孔31は、ベース板10の貫通孔12-2と位置合わせされ、ネジ43により螺合される。この場合、隣接するベース板10の間にL2の長さの間隙が設けられる。接合板30の長さと貫通孔12-2の位置とは、隣接するベース板10の間にL2の長さの間隙が設けられるように設計される。また、ベース板10間にL2の長さの間隙が設けられた場合に、2台の二輪車51の(中心線間の)距離L3の中に、人間52が立つことのできるように設計することができる。なお、L3は、L1より短くすることができる。
【0021】
図7は、第3の角度で二輪車を駐輪させた状態を説明する図である。図7の例では、二輪車51の長手方向が、2つのベース板10の配置方向(図面上の左右方向)に対して略67.5度の角度の例を示している。整列板20の貫通孔22は、整列板20がベース板10に対して図7に示すような第3の角度となるように貫通孔11と位置合わせされネジ46により螺合される。接合板30の貫通孔31は、ベース板10の貫通孔12-3と位置合わせされ、ネジ45により螺合される。この場合、隣接するベース板10の間にL2の長さの間隙が設けられる。接合板30の長さと貫通孔12-2の位置とは、隣接するベース板10の間にL4の長さの間隙が設けられるように設計される。L4はL2よりも長くなる。また、ベース板10間にL4の長さの間隙が設けられた場合に、2台の二輪車51の(中心線間の)距離L5の中に、人間52が立つことのできるように設計することができる。なお、L5は、L3より短くすることができる。
【0022】
図8は、整列板20の第1変形例を示す図である。第1変形例の整列板20では、二輪車の車輪を嵌合させる開口部23を設けず、例えば、車輪を配置する位置を示す図案24を設けることができる。物理的に車輪を所定場所に付勢することはできないものの、図案24により車輪を配置するべき位置が示されるため、ユーザにより二輪車が所定位置に配置されることが期待される。その一方で、開口部23を設ける加工費用を節約することができる。また、ベース板10についても開口部13を設けないことができる。
【0023】
図9は、整列板20の第2変形例を示す図である。第2変形例の整列板20では、二輪車の車輪をガイド21に挿入する方向における整列板20の長さを短くしている。例えば、第1の角度で整列板20を配置した場合に整列板20がベース板10から突出しないような長さとすることができる。これにより弾性材32を省略することができる。
【0024】
また、第2変形例では、開口部23の形状を矢印形状としている。開口部23の矢印形状は、ガイド21に車輪を挿入する方向を指すように設けることができる。第2変形例では、挿入方向の長さが短くなっているところ、矢印形状の開口部23を設けることにより、ユーザが挿入方向に戸惑うような状況を防ぐことができる。
【0025】
図10は、整列板20の第3変形例を示す図である。第3変形例の整列板20では、第2変形例の開口部23を図案24に変更している。図案24は、矢印形状とすることができる。これにより、ユーザに挿入方向を示しとともに、車輪を配置する場所を示すことができる。そして、開口部23の加工費用を節約することができる。
【0026】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0027】
例えば、本実施形態ではベース板10、整列板20及び接合板30に貫通孔を設け、これをネジ止めすることで固定することを想定したが、これに限らず、ベース板10及び整列板20、ならびにベース板10及び接合板30を固定する手段としては、これに限らず、例えば一方に突起部を設け、他方に凹部を設けてこれらを嵌合させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0028】
10 ベース板
20 整列板
21 ガイド
30 接合板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10