(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023064065
(43)【公開日】2023-05-10
(54)【発明の名称】パラシュートアセンブリ用のサスペンションラインアセンブリ、パラシュートアセンブリ、及びパラシュートアセンブリの作成方法
(51)【国際特許分類】
B64D 17/30 20060101AFI20230428BHJP
【FI】
B64D17/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165123
(22)【出願日】2022-10-14
(31)【優先権主張番号】17/510,118
(32)【優先日】2021-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522403631
【氏名又は名称】エーエムアイ インダストリーズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドリー マストロリア
(72)【発明者】
【氏名】イアン ウォルター ハース
(57)【要約】
【課題】 改良されたパラシュートを提供する。
【解決手段】 パラシュートアセンブリ用のサスペンションラインアセンブリは、合流点で一緒に縛られた複数のサスペンションライン、合流点と第1のストラップ上に配置された第1の取り付け場所との間に延在する第1のライザー、合流点と第2のストラップ上に配置された第2の取り付け場所との間に延在する第2のライザー、及び第1のライザーと第2のライザーとの間に配置されたクレードルを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パラシュートアセンブリ用のサスペンションラインアセンブリであって、
合流点で一緒に縛られた複数のサスペンションラインと、
前記合流点と第1のストラップ上に配置された第1の取り付け場所との間に延在する第1のライザーと、
前記合流点と第2のストラップ上に配置された第2の取り付け場所との間に延在する第2のライザーと、
前記第1のライザーと前記第2のライザーとの間に配置されたクレードルと、
を備える、前記サスペンションラインアセンブリ。
【請求項2】
前記第1のライザーと平行に結合された第1の平行ライザーと、
前記第2のライザーと平行に結合された第2の平行ライザーと、
をさらに備える、請求項1に記載のサスペンションラインアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の平行ライザーに結合された第1のタンデムライザーと、
前記第2の平行ライザーに結合された第2のタンデムライザーと、
をさらに備える、請求項2に記載のサスペンションラインアセンブリ。
【請求項4】
前記クレードルは、前記第1のタンデムライザー及び前記第2のタンデムライザーに結合され、
前記クレードルは、キャンバス、ナイロン、ポリエステル、コットン、アラミド繊維、及びパラアラミド繊維のうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載のサスペンションラインアセンブリ。
【請求項5】
前記第1のタンデムライザー及び前記第1の平行ライザーに結合された水平ストラップの第1のセットと、
前記第2のタンデムライザー及び前記第2の平行ライザーに結合された水平ストラップの第2のセットと、
をさらに含む、請求項4に記載のサスペンションラインアセンブリ。
【請求項6】
前記水平ストラップの第1のセットは0.5インチ~8インチ(1.27cm~20.32cm)だけ相互に離れ、前記水平ストラップの第2のセットは0.5インチ~8インチ(1.27cm~20.32cm)だけ相互に離れている、請求項5に記載のサスペンションラインアセンブリ。
【請求項7】
前記水平ストラップの第1のセットは第1のナビゲーションストラップを含み、前記水平ストラップの第2のセットは第2のナビゲーションストラップを含み、
前記第1のナビゲーションストラップ及び前記第2のナビゲーションストラップは、前記パラシュートアセンブリの操縦を制御するように構成される、請求項6に記載のサスペンションラインアセンブリ。
【請求項8】
パラシュートアセンブリであって、
キャノピーと、
前記キャノピーに結合されたサスペンションラインアセンブリと、を備え、前記サスペンションラインアセンブリは、
合流点で一緒に縛られた複数のサスペンションラインと、
前記合流点に結合された第1のライザーと、
前記第1のライザーと平行に前記合流点に結合された第1の平行ライザーと、
前記合流点に結合された第2のライザーと、
前記第2のライザーと平行に前記合流点に結合された第2の平行ライザーと、
前記第1のライザーと前記第2のライザーとの間に配置されたクレードルと、
を備える、前記パラシュートアセンブリ。
【請求項9】
前記サスペンションラインアセンブリは、さらに、前記第1の平行ライザーに結合された第1のタンデムライザーと、前記第2の平行ライザーに結合された第2のタンデムライザーとを備え、
前記サスペンションラインアセンブリは、さらに、前記第1のタンデムライザーと前記第2のタンデムライザーとの間に結合されたクレードルを備え、
前記サスペンションラインアセンブリは、さらに、前記第1のタンデムライザー及び前記第1の平行ライザーに結合された水平ストラップの第1のセットと、前記第2のタンデムライザー及び前記第2の平行ライザーに結合された水平ストラップの第2のセットとを含む、請求項8に記載のパラシュートアセンブリ。
【請求項10】
前記水平ストラップの第1のセットは0.5インチ~8インチ(1.27cm~20.32cm)だけ相互に離れ、前記水平ストラップの第2のセットは0.5インチ~8インチ(1.27cm~20.32cm)だけ相互に離れており、
前記水平ストラップの第1のセットは第1のナビゲーションストラップを含み、前記水平ストラップの第2のセットは第2のナビゲーションストラップを含む、請求項9に記載のパラシュートアセンブリ。
【請求項11】
前記第1のナビゲーションストラップ及び前記第2のナビゲーションストラップは、前記パラシュートアセンブリの操縦を制御するように構成される、請求項10に記載のパラシュートアセンブリ。
【請求項12】
前記サスペンションラインアセンブリは、前記キャノピー及び第1のストラップ上に配置された第1の取り付け場所に結合される、請求項11に記載のパラシュートアセンブリ。
【請求項13】
前記クレードルは布を含む、請求項12に記載のパラシュートアセンブリ。
【請求項14】
パラシュートアセンブリの作成方法であって、
第1の複数のサスペンションラインを一緒に縛ることによって第1のライザーを形成することと、
第2の複数のサスペンションラインを一緒に縛ることによって第2のライザーを形成することと、
前記第1の複数のサスペンションラインを使用して、第1の合流点を形成することと、
前記第2の複数のサスペンションラインを使用して、第2の合流点を形成することと、
前記第1の合流点と第1の取り付け場所との間で、第1の平行ライザーを前記第1のライザーと平行に結合することと、
前記第2の合流点と前記第2のライザーの第2の取り付け場所との間で、第2の平行ライザーを前記第2のライザーと平行に結合することと、
第1のタンデムライザーを前記第1の平行ライザーに結合し、第2のタンデムライザーを前記第2の平行ライザーに結合することと、
前記第1のタンデムライザーと前記第2のタンデムライザーとの間にクレードルを結合することと、を含み、
前記第1のライザー、前記第1の平行ライザー、第1のタンデムライザー、第2のライザー、第2の平行ライザー、第2のタンデムライザー、及びクレードルは、前記パラシュートが格納位置にあるときに一緒に圧縮され、
前記第1のライザー、前記第1の平行ライザー、前記第1のタンデムライザー、前記第2のライザー、前記第2の平行ライザー、前記第2のタンデムライザー、及び前記クレードルは、前記パラシュートアセンブリの展開位置に応じて減圧される、前記方法。
【請求項15】
前記第1の複数のサスペンションライン及び前記第2の複数のサスペンションラインにキャノピーを結合することをさらに含み、
前記第1の平行ライザーと前記第1のタンデムライザーとの間に第1の複数の水平ストラップを結合することと、
前記第2の平行ライザーと前記第2のタンデムライザーとの間に第2の複数の水平ストラップを結合することと、
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、パラシュートに関し、より具体的には、パラシュートの展開中のけがを防止するためのクレードルを備えるパラシュート、及びパラシュートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パラシュートを使用して、パラシュートによって支持された物体(例えば、射出座席または人)を減速及び安定させ得る。パラシュートは、通常、抗力を高めるキャノピーと、キャノピーに結合されたサスペンションラインとを含む。サスペンションラインは、物体をパラシュートに取り付けるように構成されたライザーを形成するように互いに織られ、またはそうでなければ縛られ、キャノピーの下にある間に回転を減らすために物体を安定させ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本願発明は、冒頭で述べた種類のパラシュートを改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
合流点で一緒に縛られた複数のサスペンションライン、合流点と第1のストラップ上に配置された第1の取り付け場所との間に延在する第1のライザー、合流点と第2のストラップ上に配置された第2の取り付け場所との間に延在する第2のライザー、及び第1のライザーと第2のライザーとの間に配置されたクレードルを含む、パラシュート用のサスペンションラインアセンブリが開示される。
【0005】
様々な実施形態では、第1の平行ライザーは第1のライザーと平行に結合され、第2の平行ライザーは第2のライザーと平行に結合される。
【0006】
様々な実施形態では、第1のタンデムライザーは第1の平行ライザーに結合され、第2のタンデムライザーは第2の平行ライザーに結合される。
【0007】
様々な実施形態では、クレードルは、第1のタンデムライザー及び第2のタンデムライザーに結合される。
【0008】
様々な実施形態では、水平ストラップの第1のセットは第1のタンデムライザー及び第1の平行ライザーに結合され、水平ストラップの第2のセットは第2のタンデムライザー及び第2の平行ライザーに結合される。
【0009】
様々な実施形態では、水平ストラップの第1のセットは0.5インチ~8インチ(1.27cm~20.32cm)だけ相互に離れ、水平ストラップの第2のセットは0.5インチ~8インチ(1.27cm~20.32cm)だけ相互に離れている。
【0010】
様々な実施形態では、水平ストラップの第1のセットは第1のナビゲーションストラップを含み、水平ストラップの第2のセットは第2のナビゲーションストラップを含み、第1のナビゲーションストラップ及び第2のナビゲーションストラップはパラシュートの操縦を制御するように構成される。
【0011】
様々な実施形態では、クレードルは、キャンバス、ナイロン、ポリエステル、コットン、アラミド繊維及びパラアラミド繊維等の強化繊維、ならびにそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
【0012】
キャノピーと、キャノピーに結合されたサスペンションラインアセンブリとを備えるパラシュートアセンブリが開示され、サスペンションラインアセンブリは、合流点で一緒に縛られた複数のサスペンションライン、合流点に結合された第1のライザー、第1のライザーと平行に合流点に結合された第1の平行ライザー、合流点に結合された第2のライザー、及び第2のライザーと平行に合流点に結合された第2の平行ライザーを備える。
【0013】
様々な実施形態では、サスペンションラインアセンブリは、さらに、第1の平行ライザーに結合された第1のタンデムライザーと、第2の平行ライザーに結合された第2のタンデムライザーとを備える。
【0014】
様々な実施形態では、サスペンションラインアセンブリは、さらに、第1のタンデムライザーと第2のタンデムライザーとの間に結合されたクレードルを備える。
【0015】
様々な実施形態では、サスペンションラインアセンブリは、さらに、第1のタンデムライザー及び第1の平行ライザーに結合された水平ストラップの第1のセットと、第2のタンデムライザー及び第2の平行ライザーに結合された水平ストラップの第2のセットとを含む。
【0016】
様々な実施形態では、水平ストラップの第1のセットは0.5インチ~8インチ(1.27cm~20.32cm)だけ相互に離れ、水平ストラップの第2のセットは0.5インチ~8インチ(1.27cm~20.32cm)だけ相互に離れている。
【0017】
様々な実施形態では、水平ストラップの第1のセットは第1のナビゲーションストラップを含み、水平ストラップの第2のセットは第2のナビゲーションストラップを含む。
【0018】
様々な実施形態では、第1のナビゲーションストラップ及び第2のナビゲーションストラップは、パラシュートアセンブリの操縦を制御するように構成される。
【0019】
様々な実施形態では、サスペンションラインアセンブリは、キャノピー及び第1のストラップ上に配置された第1の取り付け場所に結合される。
【0020】
様々な実施形態では、クレードルは、キャンバス、ナイロン、ポリエステル、コットン、アラミド繊維及びパラアラミド繊維等の強化繊維、ならびにそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
パラシュートを作る方法が開示され、本方法は、第1の複数のサスペンションラインを一緒に縛ることによって第1のライザーを形成することと、第2の複数のサスペンションラインを一緒に縛ることによって第2のライザーを形成することと、第1の複数のサスペンションラインを使用して、第1の合流点を形成することと、第2の複数のサスペンションラインを使用して、第2の合流点を形成することと、第1の合流点と第1の取り付け場所との間で、第1の平行ライザーを第1のライザーと平行に結合することと、第2の合流点と第2のライザーの第2の取り付け場所との間で、第2の平行ライザーを第2のライザーと平行に結合することと、第1のタンデムライザーを第1の平行ライザーに結合し、第2のタンデムライザーを第2の平行ライザーに結合することと、第1のタンデムライザーと第2のタンデムライザーとの間にクレードルを結合することと、を含み、第1のライザー、第1の平行ライザー、第1のタンデムライザー、第2のライザー、第2の平行ライザー、第2のタンデムライザー、及びクレードルは、パラシュートが格納位置にあるときに一緒に圧縮され、第1のライザー、第1の平行ライザー、第1のタンデムライザー、第2のライザー、第2の平行ライザー、第2のタンデムライザー、及びクレードルは、パラシュートの展開位置に応じて減圧される。
【0022】
様々な実施形態では、本方法は、さらに、第1の複数のサスペンションライン及び第2の複数のサスペンションラインにキャノピーを結合することを含む。
【0023】
様々な実施形態では、本方法は、さらに、第1の平行ライザーと第1のタンデムライザーとの間に水平ストラップの第1のセットを結合することと、第2の平行ライザーと第2のタンデムライザーとの間に水平ストラップの第2のセットを結合することとを含む。
【0024】
前述の特徴及び要素は、別段に本明細書で明確に示されない限り、排他性がなく様々な組み合わせで組み合わされ得る。開示された実施形態のこれらの特徴及び要素ならびにこれらの動作は、以下の説明及び付随の図面を考慮してより明らかになる。
【0025】
本開示の主題は、本明細書の最後にある特許請求の範囲で具体的に示され、明確に特許請求される。しかしながら、本開示のより完全な理解は、以下の例示的な図に関連して検討するとき、発明を実施するための形態及び特許請求の範囲を参照することによって最良に得られ得る。以下の図では、同様の参照番号は、図全体を通して同様の要素及びステップを指す。
【0026】
図の要素及びステップは、単純及び明確にするために示され、必ずしも任意の特定の順序に従って提供されていない。例えば、同時にまたは異なる順序で行われ得るステップは、本開示の実施形態の理解を深めることを助けるために図に示される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】様々な実施形態による、ライザーが展開位置にあるパラシュートアセンブリの斜視図を示す。
【
図2】様々な実施形態による、サスペンションラインアセンブリの斜視図を示す。
【
図3】様々な実施形態による、サスペンションラインアセンブリの斜視図を示す。
【
図4a】様々な実施形態による、格納位置に構成されたサスペンションラインアセンブリの斜視図を示す。
【
図4b】様々な実施形態による、格納位置に構成されたサスペンションラインアセンブリの斜視図を示す。
【
図5】様々な実施形態でパラシュートを作る方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本明細書における例示的な実施形態の詳細な説明は、例示として例示的な実施形態を示す付随の図面を参照する。これらの例示的な実施形態は、当業者が本開示を実践することを可能にするように十分に詳細に説明されているが、他の実施形態が実現され得ることと、本開示及び本明細書の教示に従って、設計及び構成の論理的な変更及び適応がなされ得ることとを理解されたい。したがって、本明細書の詳細な説明は、限定ではなく例示だけを目的として提示されている。
【0029】
本開示の範囲は、単に説明される例ではなく、添付の特許請求の範囲及びその法的同等物によって定義される。例えば、方法またはプロセスの説明のうちのいずれかにおいて列挙されるステップは、いかなる順序においてでも実行され得、必ずしも提示される順序に限定されない。さらに、単数へのいかなる言及も複数の実施形態を含み、2つ以上の構成要素またはステップへのいかなる言及も単数の実施形態またはステップを含み得る。また、「留められる(tacked)」、「取り付けられる(attached)」、「固定される(fixed)」、「結合される(coupled)」、「接続される(connected)」等へのいかなる言及も、永久的な、取り外し可能な、一時的な、部分的な、十分な、及び/または任意の他の可能な取り付けオプションを含み得る。加えて、接触せずに(without contact)(または同様の句)へのいかなる言及もまた、低減された接触または最小限の接触を含み得る。図全体を通して表面の陰影線を使用して、異なる部分を示し得るが、必ずしも同じまたは異なる材料を示すわけではない。
【0030】
本明細書に開示されるのは、様々な実施形態では、ライザーと、ライザー間に配置されたクレードルとを有するサスペンションラインアセンブリを含むパラシュートアセンブリである。パラシュートアセンブリが展開されるとき、パラシュートアセンブリにかかる大きな力がパラシュートの操縦者に伝達される。クレードルは、パラシュートアセンブリの展開中にパラシュートの操縦者の首及び頭に加えられる力を弱めるように構成され得る。
【0031】
図1を参照すると、パラシュートアセンブリ100は、様々な実施形態に従って、展開位置10に示される。パラシュートアセンブリ100は、キャノピー102及びサスペンションラインアセンブリ104を備え得る。サスペンションラインアセンブリ104は、第1の複数のサスペンションライン110、第1のライザー120及び第1の平行ライザー122に分かれる第1の合流部130、ならびに第2の複数のサスペンションライン115、第2のライザー124及び第2の平行ライザー126に分かれる第2の合流部132を含み得る。様々な実施形態では、サスペンションライン110及びサスペンションライン115は、サスペンションラインアセンブリ104の第1の端部112でキャノピー102に取り付けられ得る。
【0032】
第1のライザー120、第1の平行ライザー122、第2のライザー124、及び第2の平行ライザー126は、乗員用ハーネス190等の物体をパラシュートアセンブリ100に取り付けるように構成され得る。様々な実施形態では、乗員用ハーネス190は、
図1を少し参照すると、第1のストラップ140及び第2のストラップ142を備える。様々な実施形態では、第1のライザー120及び第1の平行ライザー122は、第1の取り付け場所134を備え得る。様々な実施形態では、第2のライザー124及び第2の平行ライザー126は、第2の取り付け場所138を含み得る。第1の取り付け場所134及び第2の取り付け場所138は、サスペンションラインアセンブリ104の第2の端部136に近接し得る。第1の取り付け場所134及び第2の取り付け場所138は、物体をパラシュートアセンブリ100に固定するための任意の適切な取り付け機構を備え得る。様々な実施形態では、第1の取り付け場所134及び第2の取り付け場所138は、各ライザーがそれ自体に縛られることによって作成されたループを含み得る。様々な実施形態では、取り付け場所134及び138は、シャックルを備え得る。様々な実施形態では、クレードル150は、第1のライザー120と第2のライザー124との間に配置される。
【0033】
さらに
図2を参照すると、第1のタンデムライザー202は、第1の平行ライザー122に結合され得る。様々な実施形態では、第1のタンデムライザー202は、補強された縫い目、接着剤、または布接合によって第1の平行ライザー122に結合され得る。様々な実施形態では、第2のタンデムライザー204は、第2の平行ライザー126に結合され得る。様々な実施形態では、第2のタンデムライザー204は、補強された縫い目、接着剤、または布接合によって第2の平行ライザー126に結合され得る。
【0034】
様々な実施形態では、クレードル150は、第1のライザー120と第2のライザー124との間に配置される。様々な実施形態では、クレードル150は、第1のタンデムライザー202及び第2のタンデムライザー204に結合される。クレードル150は、キャンバス、ナイロン、ポリエステル、コットン、アラミド及びパラアラミド繊維等の強化繊維、ならびにそれらの組み合わせ等の一般的な布材料を含み得る。クレードル150は、パラシュートの操縦者の一部を包み込むことができるような長方形の形状であり得る。様々な実施形態では、クレードル150は、任意の適切な幾何学的形状であり得る。クレードル150は、さらに、3次元曲線または他の形状を形成するために、ガセットの有無にかかわらず、複数のパネルで構成され得る。クレードル150は、正方形、台形、または円等の他の適切な幾何学的形状で構成され得る。クレードル150は、また、伸縮性があり、ネット、ウェビング等で構成され得る。クレードル150は第1のタンデムライザー202と第2のタンデムライザー204に取り付けられ得、それにより、第1の平行ライザー122と第1のタンデムライザー202との間にスペースがあり、第2の平行ライザー126と第2のタンデムライザー204との間にスペースがある。平行ライザーとタンデムライザーとの間のスペースは、緊急事態に役立ち得るパラシュートの操縦者の視界の窓を作成する。
【0035】
様々な実施形態では、第1のライザー120、第1の平行ライザー122、第2のライザー124、及び第2の平行ライザー126は、乗員用ハーネス190等の物体をパラシュートアセンブリ100に取り付けるように構成され得る。乗員用ハーネスは、第1の取り付け場所134に取り付けられる第1のストラップ140を備え得る。様々な実施形態では、乗員用ハーネスは、第2の取り付け場所138に取り付けられる第2のストラップ142を備え得る。
【0036】
様々な実施形態では、第1の平行ライザー122及び第1のタンデムライザー202に結合された少なくとも1つの第1の水平ストラップ208がある。様々な実施形態では、2つ以上の第1の水平ストラップ208から構成された水平ストラップの第1のセットがあり得る。様々な実施形態では、水平ストラップの第1のセットは、また、第1の平行ライザー122及び第1のタンデムライザー202に結合された第1のナビゲーションストラップ210を備え得る。パラシュートアセンブリが展開位置10になると、パラシュートアセンブリを操縦するために、パラシュートの操縦者がナビゲーションストラップを使用し得る。様々な実施形態では、第2の平行ライザー126及び第2のタンデムライザー204に結合された少なくとも1つの第2の水平ストラップ214がある。様々な実施形態では、2つ以上の第1の水平ストラップ214から構成された水平ストラップの第2のセットがあり得る。水平ストラップの第2のセットは、また、第2の平行ライザー126及び第2のタンデムライザー204に結合された第2のナビゲーションストラップ216を備え得る。
【0037】
様々な実施形態では、第1のナビゲーションストラップ210及び第2のナビゲーションストラップ216は、パラシュートアセンブリの操縦を制御するように構成される。様々な実施形態では、パラシュートの操縦者は、第1のナビゲーションストラップ210及び第2のナビゲーションストラップ212の一方または両方に力をかけることによって、パラシュートアセンブリを制御し得る。ナビゲーションストラップに力をかけると、力がかかる側のキャノピーにより多くの抗力が生じる。これにより、パラシュートの操縦者に、パラシュートアセンブリのナビゲーション制御を行わせることが可能である。水平ストラップは、また、パラシュートの操縦者が、けがの原因になる可能性がある、タンデムライザーとパラレルライザーとの間に操縦者の頭及び/または首が挟まって動かなくなる可能性を防止するシステムを作成する。
【0038】
図1、
図2、及び
図3を合わせて参照すると、サスペンションラインアセンブリ300は、第1の平行ライザー122及び第1のタンデムライザー202に結合された少なくとも1つの第1の水平ストラップ208を備える。様々な実施形態では、2つ以上の第1の水平ストラップ208及び少なくとも1つの第1のナビゲーションストラップ210から構成された水平ストラップの第1のセット212があり得る。第1の水平ストラップ208のそれぞれは、0.5インチ~8インチ(1.27cm~20.32cm)だけ相互に離れ、1インチ~6インチ(2.54cm~15.24cm)だけ相互に離れ、2インチ~4インチ(5.08cm~10.16cm)だけ相互に離れ得る。様々な実施形態では、水平ストラップの第1のセット212は、4つの第1の水平ストラップ208を含み得る。
【0039】
様々な実施形態では、サスペンションラインアセンブリ300は、第2の平行ライザー126及び第2のタンデムライザー204に結合された少なくとも1つの第2の水平ストラップ214を備える。様々な実施形態では、2つ以上の第2の水平ストラップ214及び少なくとも1つの第2のナビゲーションストラップ216から構成された水平ストラップの第2のセット218があり得る。第2の水平ストラップ214のそれぞれは、0.5インチ~8インチ(1.27cm~20.32cm)だけ相互に離れ、1インチ~6インチ(2.54cm~15.24cm)だけ相互に離れ、2インチ~4インチ(5.08cm~10.16cm)だけ相互に離れ得る。様々な実施形態では、水平ストラップの第2のセット218は、4つの第2の水平ストラップ214を含み得る。サスペンションラインアセンブリ300は、また、第1のタンデムライザー202及び第2のタンデムライザー204に結合されるクレードル150を備える。
【0040】
図3、
図4a、及び
図4bを合わせて参照すると、サスペンションラインアセンブリ300は、格納位置400に配置され得る。格納位置400では、第1のライザー120、第1の平行ライザー122、第1のタンデムライザー202、及び水平ストラップの第1のセット212は、仮付け等の非永久的な接合手段によって一緒に圧縮される。格納位置400では、第2のライザー124、第2の平行ライザー126、第2のタンデムライザー204、及び水平ストラップの第2のセット218は、仮付け等の非永久的な接合手段によって一緒に圧縮される。様々な実施形態では、ストラップは、パラシュートアセンブリが展開するとき、
図3のように、ストラップが減圧され、相互に分離し得るように、他の適切な非永久的な接合手段によって一緒に圧縮され得る。
【0041】
様々な実施形態では、クレードル150は、縫い付けによって第1のタンデムライザー202及び第2のタンデムライザー204に結合されるが、結合は、また、接着剤、布接合、リベット、他の留め具、及びそれらの組み合わせを使用することによっても達成し得る。様々な実施形態では、クレードル150は圧縮され、その材料は格納位置400で一緒に折り畳まれる。様々な実施形態では、クレードル150の材料は、格納位置400にある間にクレードル150をコンパクトにするために、ベローズのように一緒に折り畳むまれ得る。様々な実施形態では、クレードル150は、また、格納位置400にある間、vの形状に折り畳まれ得る。格納位置400にある間にクレードル150を折り畳んで圧縮することにより、パラシュートが展開されていない間にクレードル150をより容易に保管することが可能になる。
【0042】
さらに
図1、
図4a、
図4b、及び
図5を参照すると、様々な実施形態に従って、パラシュートアセンブリ100を形成するための方法500が提供される。方法500は、第1の複数のサスペンションライン110を一緒に縛ることによって第1のライザー120を形成することを含む(ステップ510)。方法500は、第2の複数のサスペンションライン115を一緒に縛ることによって第2のライザー124を形成することを含む(ステップ520)。方法500は、第1の複数のサスペンションライン110を使用して第1の合流点130を形成することを含む(ステップ530)。方法500は、第2の複数のサスペンションライン115を使用して第2の合流点132を形成することを含む(ステップ540)。方法500は、第1の合流部130と第1の取付位置134との間で、第1の平行ライザー122を第1のライザー120と平行に結合することを含む(ステップ550)。方法500は、第2の合流部132と第2の取付位置138との間で、第2の平行ライザー126を第2のライザー124と平行に結合することを含む(ステップ560)。方法500は、第1のタンデムライザー202を第1の平行ライザー122に結合し、第2のタンデムライザー204を第2の平行ライザー126に結合することを含む(ステップ570)。方法500は、第1のタンデムライザー202と第2のタンデムライザー204との間にクレードル150を結合することを含む(ステップ580)。
【0043】
様々な実施形態では、第1のライザー120、第1の平行ライザー122、第1のタンデムライザー202、第2のライザー124、第2の平行ライザー126、第2のタンデムライザー204、及びクレードル150は、パラシュートが格納位置400内にあるときに一緒に圧縮される。様々な実施形態では、第1のライザー120、第1の平行ライザー122、第1のタンデムライザー202、第2のライザー124、第2の平行ライザー126、第2のタンデムライザー204、及びクレードル150は、パラシュートアセンブリの展開位置10に応じて減圧される。
【0044】
様々な実施形態では、方法500は、さらに、第1の複数のサスペンションライン110及び第2の複数のサスペンションライン115にキャノピー102を結合することを含み得る。様々な実施形態では、方法500は、さらに、第1の平行ライザー122と第1のタンデムライザー202との間に第1の複数の水平ストラップ212を結合することと、第2の平行ライザー126と第2のタンデムライザー204との間に第2の複数の水平ストラップ218を結合することとを含み得る。
【0045】
具体的な実施形態に関する、利益、他の利点、及び問題に対する解決策を本明細書で説明してきた。さらに、本明細書に含まれる様々な図に示される接続線は、様々な要素間の例示的な機能的関係及び/または物理的結合を表すことを意図する。実用的なシステムには、多くの代替または追加の機能的関係または物理的接続が存在し得ることに留意されたい。しかしながら、利益、利点、及び問題に対する解決策、ならびにいずれかの利益、利点、もしくは解決策を生じさせ得る、またはより顕著にし得る、いずれかの要素は、本開示の重大、必要、または不可欠な特性または要素として解釈されないものとする。したがって、本開示の範囲は、添付の特許請求項の範囲及びその法的同等物以外のものによって制限されることがなく、単数形の要素への言及は、明示的に述べられていない限り、「1つ、1つだけ」を意味することを意図するのではなく、むしろ「1つ以上」を意味する。さらに、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」と類似する語句が「特許請求の範囲」で使用される場合、その語句は、ある実施形態ではAだけが存在し得、ある実施形態ではBだけが存在し得、ある実施形態ではCだけが存在し得ること、または要素A、B、及びCのいずれかの組み合わせ(例えば、A及びB、A及びC、B及びC、またはA及びB及びC)が単一の実施形態では存在し得ることを意味すると解釈されることが意図される。
【0046】
システム、方法、及び装置は本明細書に提供される。本明細書の発明を実施するための形態では、「様々な実施形態」、「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的な実施形態」等への言及は、説明される実施形態が、特定の特性、構造、または特徴を含み得るが、全ての実施形態が必ずしも特定の特性、構造、または特徴を含み得ないことを示す。さらに、そのような語句は、必ずしも、同一の実施形態を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が、実施形態に関連して説明されるとき、明確に説明されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関連してそのような特徴、構造、または特性に影響を与えることは、当業者の知識の範囲内であると考えられる。説明を読んだ後、関連技術分野(複数可)の当業者には、どのように代替の実施形態で本開示を実施するかは明らかである。
【0047】
さらに、本開示における要素、構成要素、または方法のステップは、要素、構成要素、または方法のステップが特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に提供されることを意図しない。語句「~のための手段(means for)」を使用して要素が明示的に記載されない限り、請求項の要素は米国特許法第112条(f)を行使することを意図しない。本明細書に使用される用語「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、またはそれらの任意の他の変形例は非排他的な包含を対象にするように意図され、それにより、要素の一覧を含むプロセス、方法、物品、または装置は、それらの要素だけを含まないが、明示的に列挙されない他の要素、または、そのようなプロセス、方法、物品、もしくは装置に固有ではない他の要素を含み得る。