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特開2023-64303製造履歴管理システム、製造履歴管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023064303
(43)【公開日】2023-05-11
(54)【発明の名称】製造履歴管理システム、製造履歴管理方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/00 20060101AFI20230501BHJP
【FI】
B65B57/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021174505
(22)【出願日】2021-10-26
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】金子 陽佑
(72)【発明者】
【氏名】小河 洋平
(72)【発明者】
【氏名】藤井 孝昌
(57)【要約】
【課題】製造装置により製造された製品ごとの製造履歴が適正に管理されるようにする。
【解決手段】容器に内容物が封入された製品を製造するための所定の複数の工程を行う製造装置による製造履歴を製品ごとに管理する製造履歴管理システムであって、内容物の封入のために前記製造装置に投入される容器に添付された容器識別子を取得する容器識別子取得部と、前記製造装置に投入された1の容器に対応して行われる前記複数の工程ごとに対応する工程実行結果を前記1の容器の容器識別子に対応付けた製造履歴情報を記憶部に記憶させる製造履歴情報処理部とを備えて製造履歴管理システムを構成する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器に内容物が封入された製品を製造するための所定の複数の工程を行う製造装置による製造履歴を製品ごとに管理する製造履歴管理システムであって、
内容物の封入のために前記製造装置に投入される容器に添付された容器識別子を取得する容器識別子取得部と、
前記製造装置に投入された1の容器に対応して行われる前記複数の工程ごとに対応する工程実行結果を前記1の容器の容器識別子に対応付けた製造履歴情報を生成し、生成された製造履歴情報を記憶部に記憶させる製造履歴情報処理部と
を備える製造履歴管理システム。
【請求項2】
前記製造履歴情報処理部は、前記製造履歴情報において、前記製造装置に投入された容器の容器識別子に、前記製造装置において当該容器を保持して搬送する容器保持部の保持部識別子を対応付ける
請求項1に記載の製造履歴管理システム。
【請求項3】
前記製造装置は、複数のマンドレルアームを備え、マンドレルアームのそれぞれに装填された容器の底部をシール成形するようにされたマンドレル部を備え、
前記容器保持部は、マンドレル部が有する複数のマンドレルアームを含む
請求項2に記載の製造履歴管理システム。
【請求項4】
前記製造装置は、複数のマンドレルアームを備え、マンドレルアームのそれぞれに装填された容器の底部をシール成形するようにされたマンドレル部から搬出された容器に内容物を充填する工程を含むために当該容器が搬送されるキャリア部を備え、
前記容器保持部は、前記キャリア部において1の容器を保持して搬送する部位を含む
請求項2または3に記載の製造履歴管理システム。
【請求項5】
前記製造装置に投入される容器ごとに仮容器識別子を設定する仮識別子設定部を備え、
前記製造履歴情報処理部は、製品の製造過程において、仮識別子設定部が設定した仮容器識別子に対して前記工程ごとに対応する工程実行結果を対応付け、所定の工程まで進行した段階で、前記仮容器識別子に代えて当該仮容器識別子が設定された容器から取得した容器識別子を、前記工程ごとに対応する工程実行結果に対応付ける
請求項1から4のいずれか一項に記載の製造履歴管理システム。
【請求項6】
容器に内容物が封入された製品を製造するための所定の複数の工程を行う製造装置による製造履歴を製品ごとに管理する製造履歴管理システムにおける製造履歴管理方法であって、
内容物の封入のために前記製造装置に投入される容器に添付された容器識別子を取得する容器識別子取得ステップと、
前記製造装置に投入された1の容器に対応して行われる前記複数の工程ごとに対応する工程実行結果を前記1の容器の容器識別子に対応付けた製造履歴情報を生成し、生成された製造履歴情報を記憶部に記憶させる製造履歴情報処理ステップと
を備える製造履歴管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造履歴管理システム、製造履歴管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
紙容器を組み立てて、組み立てられた紙容器への液体の封入を行うようにされ、紙容器の底部のシール状態を検査するようにされた充填シール装置の技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような技術により、充填シール装置による製品の製造に際して不良品を排除することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-125132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の充填シール装置のような製造装置により容器に内容物を封入した製品が出荷されてから不良が生じる場合がある。このことを考慮すれば、製造装置により製造された製品の出荷後に生じた不良に応じて有効な対策が採られることが好ましい。このためには、製造装置により製造された製品ごとの製造履歴が適正に管理されるようにすることが求められる。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、製造装置により製造された製品ごとの製造履歴が適正に管理されるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するための本発明は、容器に内容物が封入された製品を製造するための所定の複数の工程を行う製造装置による製造履歴を製品ごとに管理する製造履歴管理システムであって、内容物の封入のために前記製造装置に投入される容器に添付された容器識別子を取得する容器識別子取得部と、前記製造装置に投入された1の容器に対応して行われる前記複数の工程ごとに対応する工程実行結果を前記1の容器の容器識別子に対応付けた製造履歴情報を生成し、生成された製造履歴情報を記憶部に記憶させる製造履歴情報処理部とを備える製造履歴管理システムである。
【0007】
また、本発明は、容器に内容物が封入された製品を製造するための所定の複数の工程を行う製造装置による製造履歴を製品ごとに管理する製造履歴管理システムにおける製造履歴管理方法であって、内容物の封入のために前記製造装置に投入される容器に添付された容器識別子を取得する容器識別子取得ステップと、前記製造装置に投入された1の容器に対応して行われる前記複数の工程ごとに対応する工程実行結果を前記1の容器の容器識別子に対応付けた製造履歴情報を生成し、生成された製造履歴情報を記憶部に記憶させる製造履歴情報処理ステップとを備える製造履歴管理方法である。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように本発明によれば、製造装置により製造された製品ごとの製造履歴が適正に管理されるようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る製造履歴管理システムの構成例を示す図である。
図2】本実施形態に係る充填装置の全体的な構成例を示す図である。
図3】本実施形態に係る充填装置におけるマンドレル部とキャリア部における容器の搬送位置に対する工程との関係を示す図である。
図4】本実施形態に係る製造履歴管理システムの機能構成例を示す図である。
図5】本実施形態に係る製造履歴情報の例を示す図である。
図6】本実施形態に係る容器識別子管理装置、製造履歴情報処理装置、及び製造履歴管理サーバが実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本実施形態の製造履歴管理システムの全体的な構成例を示している。同図の製造履歴管理システムは、工場FCにて製造された製品の製造履歴を管理する。本実施形態の工場FCにて製造される製品は、紙製の容器に飲料として液体を封入したものである場合を例に挙げる。
【0011】
図1に示される本実施形態の製造履歴管理システムは、工場FCにおいて充填装置100(製造装置の一例)、容器識別子管理装置200、撮像装置300、及び製造履歴情報処理装置400を備える。
充填装置100は、紙製の容器の組み立てと、組み立てられた容器への飲料としての液体の充填と、液体が充填された後の容器の密封を行う。
【0012】
容器識別子管理装置200は、充填装置100に投入される容器の容器識別子を管理する。
容器には、例えばUV(ultraviolet)発光インクにより、容器ごとに固有の容器識別子が印刷されている。撮像装置300は、UV発光インクにより印刷された部分を撮像可能とされている。撮像装置300は、容器が充填装置100に投入される際に、容器において容器識別子が印刷された箇所を撮像する。撮像装置300は、撮像によって得られた撮像画像を容器識別子管理装置200に出力する。
容器識別子管理装置200は、画像処理によって撮像装置300から入力された撮像画像から容器識別子を抽出する。容器識別子管理装置200は、抽出した容器識別子を、対応の容器の充填装置100への投入タイミングに対応させて記憶する。ここでの投入タイミングは、具体的には対応の容器が投入された時刻であってもよいし、容器の投入順に応じた投入番号であってもよい。
【0013】
製造履歴情報処理装置400は、製造履歴情報の生成に関する処理を実行する。製造履歴情報は、充填装置100にて1の容器が投入されてから製造が完了して充填装置100から排出されるまでにおいて充填装置100が行う工程ごとの動作の結果を示すデータである。1の工程に対応する製造履歴情報には、対応の工程における充填装置100の動作結果の情報(工程結果情報)が含まれる。一例として、容器の底部を成形する工程に対応する工程結果情報は、工程が実行された時刻、工程実行時におけるヒータ温度、圧力、圧着時間等の条件の情報等が含まれてよい。
製造履歴情報処理装置400は、容器ごとの製造履歴情報を製造履歴管理サーバ500に送信する。
【0014】
製造履歴管理サーバ500は、例えばネットワーク上に備えられ、工場FCの製造履歴情報処理装置400と通信可能に接続されている。
製造履歴管理サーバ500(記憶部の一例)は、製造履歴情報処理装置400から送信された容器ごとの製造履歴情報(製造履歴情報)を記憶する。
【0015】
また、本実施形態の製造履歴管理システムは、事務所OFにおいて事務端末600を備える。事務所OFは、工場FCから出荷された製品についての品質管理として、例えば店舗や一般顧客からの製品の不良の報告を受け付け、報告された不良についての分析を行って、製品の不良発生回避や品質向上のための対策を検討する。
事務端末600は、事務所OFにおけるユーザが使用する端末である。事務端末600は、ネットワーク経由で製造履歴管理サーバ500と通信可能に接続される。事務端末600は、過去に工場FCにて製造された製品の製造履歴を示す製造履歴情報を製造履歴管理サーバ500から取得し、取得した製造履歴情報を表示、印刷等により出力することができる。
【0016】
図2は、充填装置100の全体的な構成例を示している。同図の充填装置100は、容器収容部101、マンドレル部102、キャリア部103、及び充填部104を備える。
【0017】
容器収容部101は、折り畳まれた状態の容器を収容し、収容された容器を1つずつ充填装置100のマンドレル部102に搬出する。本実施形態において、充填装置100への容器の投入とは、容器収容部101に収容された容器をマンドレル部102に搬出することをいう。
【0018】
マンドレル部102は、複数のマンドレルアームを備える。本実施形態においてはマンドレル部102が8本のマンドレルアームを備える場合を例に挙げる。容器収容部101から排出された1の容器は、マンドレル部102におけるマンドレルアームに折り込むように装填され、マンドレル部102が回転している間において容器の底部をシーリングするようにして成形する工程が行われる。
【0019】
マンドレル部102にて底部の成形の工程が行われた容器は、マンドレルアームから取り外されて、キャリア部103に搬出される。
【0020】
キャリア部103は、マンドレル部102から搬出された容器を順次並べた状態で間欠搬送していく。本実施形態においてはキャリア部103が18ヶ所の搬送位置を備える場合を例に挙げる。キャリア部103は、容器が搬送されていく過程において、容器に内容物を充填し、内容物が充填された容器を密封するための一連の工程を行う。
キャリア部103から搬出された容器は、製品として、内容物が充填されたうえで密封が完了している。このようにキャリア部103から搬出された製品は、例えば運搬用のケースなどに詰められる。
【0021】
充填部104は、キャリア部103における所定の搬送位置にて容器に内容物を充填する部位である。
【0022】
図3は、充填装置100におけるマンドレル部102とキャリア部103における容器の搬送位置に対する工程との関係を示している。同図においては、説明の便宜上、容器収容部101と充填部104の図示を省略している。
【0023】
図3においては、充填装置100における容器の搬送位置ps1~ps8、ps11~ps28を模式的に示している。搬送位置ps1~ps8は、マンドレル部102における搬送位置であり、搬送位置ps11~ps28は、キャリア部103における搬送位置である。
【0024】
マンドレル部102は、8つのマンドレルアームを矢印Aで示す一定方向に回転させている。同図においては、マンドレルアーム121ごとに固有となるように付されたマンドレル番号m1~m8が示されている。同図においては、マンドレル番号m1~m8のマンドレルアーム121が、それぞれ搬送位置ps1~ps8に位置している状態が示されている。1のマンドレルアーム121は、マンドレル部102の回転に応じて8つの搬送位置ps1~ps8を順次、循環的に移動していく。つまり、マンドレル番号m1~m8は、マンドレル部102の回転に応じて8つの搬送位置ps1~ps8を順次、循環的に移動していく。
【0025】
キャリア部103は、搬送順に従って、18の搬送位置ps11~ps28を有する。キャリア部103は、マンドレル部102の搬送位置ps8から搬出された容器を保持して搬送位置ps11~ps28に順次搬送する容器保持部141を有する。
容器保持部141は、搬送位置ps11~ps28に対応する部位を含んで所定数が連結するように設けられる。このような構造により、容器保持部141は、同図の矢印Bに示すように、循環的に移動する。同図においては、容器保持部141ごとに固有となるように付された容器保持部番号c1~c18が示されている。同図においては、容器保持部番号c11~c18が付された容器保持部141が、それぞれ搬送位置ps11~ps28に位置している状態が示されている。
例えば、容器保持部番号c11の容器保持部141は、容器を保持した状態で、同図のように搬送位置ps11にて位置する状態から、順次、搬送位置ps12~ps28に移動し、再び、搬送位置ps11に戻って搬送位置ps28に移動していくようにされる。
【0026】
同じ図3を参照して、充填装置100による製品(内容物が封入された容器)の製造の工程について説明する。以下の説明にあたっては工程について付した番号pr1~pr6、pr11~pr17を用いる。
【0027】
工程pr1:まず、容器収容部101から排出された1枚の折り畳まれた状態の容器pckがマンドレル部102の搬送位置ps1に投入される。
工程pr2:容器pckが搬送位置ps1に投入された際に、撮像装置300により容器pckに印刷された容器識別子の撮像が行われる。これにより、容器識別子管理装置200は、撮像装置300から入力された撮像画像から容器識別子を抽出する処理を実行する。
【0028】
工程pr3:工程pr1により搬送位置ps1に投入された容器pckは、1つのマンドレルアーム121に装填された状態で、順次、搬送位置ps2、ps3と移動していく。容器pckは、搬送位置ps3にて、充填装置100は、1回目の底部の加熱を行う。容器の底部の加熱は、容器の底部の樹脂を溶融させるために行われる。
工程pr4:容器pckは、搬送位置ps3から搬送位置ps4に移動する。搬送位置ps4にて、充填装置100は、2回目の底部の加熱を行う。
【0029】
工程pr5:容器pckは、搬送位置ps4から、順次、搬送位置ps5、ps6へと移動する。搬送位置ps6にて、充填装置100は、容器pckの底部のシーリングを行う。充填装置100は、容器pckの底部のシーリングにあたり、容器pckの底部を折り込んで先の工程pr3、工程pr4により溶融した樹脂により底部の所定箇所を貼り合わせるようにする。これにより、容器pckの底部が成形される。
【0030】
工程pr6:工程pr5により底部が成形された容器pckは、搬送位置ps6から、順次、搬送位置ps7、ps8へと移動する。充填装置100は、搬送位置ps8に移動された容器pckを、キャリア部103における搬送位置ps11に搬出させる。
【0031】
工程pr11:キャリア部103に搬出された容器pckは、搬送位置ps11にて容器保持部141に保持された状態で、順次、搬送位置ps12、ps13へと移動する。搬送位置ps13にて、充填装置100は、容器に対して口栓を溶着により取り付ける。
【0032】
工程pr12:工程pr11により口栓が取り付けられた容器は、搬送位置ps13から搬送位置ps14、ps15へと順次移動される。搬送位置ps15にて、充填装置100は、内面検査を行う。
【0033】
工程pr13:工程pr12により内面検査が行われた容器pckは、搬送位置ps15から搬送位置ps16、ps17へと順次移動される。搬送位置ps17にて、充填装置100は、トップブレーカを行う。トップブレーカは、容器pckの上部の開口を閉じるような形となるように折り目を付ける工程である。
【0034】
工程pr14:工程pr13によりトップブレーカが行われた容器pckは、搬送位置ps17から搬送位置ps18、ps19、ps20へと順次移動される。搬送位置ps20にて、充填装置100は、容器pckに内容物の充填を行う。
【0035】
工程pr15:工程pr14により内容物の充填が行われた容器pckは、搬送位置ps20から搬送位置ps21、ps22、ps23へと順次移動される。搬送位置ps23にて、充填装置100は、容器pckの上部の加熱を行って、容器pckの上部の樹脂を溶融させる。
工程pr16:工程pr15により上部の樹脂が溶融された容器pckは、搬送位置ps23から搬送位置ps24、ps25へと順次移動される。搬送位置ps25にて、充填装置100は、容器pckの上部のシーリングを行う。
【0036】
工程pr17:工程pr16により上部のシーリングが行われた容器pckは、搬送位置ps25から搬送位置ps26、ps27、ps28に順次移動される。キャリア部103における搬送位置ps26に到達した容器pckは、製品として払い出しが行われる。
【0037】
図4は、本実施形態の製造履歴管理システムの機能構成例を示している。
容器識別子管理装置200は、容器識別子取得部201を備える。容器識別子取得部201は、撮像装置300が容器において容器識別子が印刷された部位を撮像して得られた撮像画像から容器識別子を抽出する。容器識別子取得部201は、撮像画像において含まれる容器識別子としての文字列(例えば英数字)を、OCR(Optical Character Recognition)により抽出するようにされる。
容器識別子取得部201が撮像画像から容器識別子を抽出するまでには、例えば数秒程度の時間を要する。
【0038】
製造履歴情報処理装置400は、製造履歴情報処理部401と仮識別子設定部402とを備える。
製造履歴情報処理部401は、充填装置100に投入された容器ごとに対応する製品についての製造履歴情報を生成する。
仮識別子設定部402は、充填装置100に投入される容器ごとに仮容器識別子(仮識別子の一例)を設定(発行)する。仮容器識別子は、充填装置100に容器が投入されて工程を経ている間において、容器識別子取得部201が取得する容器識別子に代えて容器を識別するのに用いられる識別子である。
【0039】
図5(A)は、1の容器に対応する製品が製造されているときに対応して製造履歴情報処理部401が生成する製造履歴情報の内容例を示している。同図の製造履歴情報は、仮容器識別子に対して工程結果情報、マンドレル番号、及び容器保持部番号を対応付けた構造である。
【0040】
製造履歴情報において、仮容器識別子のフィールドは、製造履歴情報処理部401が対応の容器に設定した仮容器識別子を格納する。容器識別子取得部201が撮像画像から容器識別子を抽出(取得)するまでには数秒程度の時間を要する。つまり、容器が充填装置100に投入されたタイミングでは、当該容器の容器識別子は未だ容器識別子取得部201により取得されていない。そこで、仮識別子設定部402は、容器が製品の製造のための工程を経ているときには、容器識別子に代わって容器を識別する識別子として、容器が充填装置100に投入されたタイミングに応じて当該容器の仮容器識別子を設定する。製造履歴情報処理部401は、仮容器識別子に対して、工程結果情報、マンドレル番号、及び容器保持部番号を対応付けるようにする。
【0041】
工程結果情報のフィールドは、対応の容器についての工程結果情報を格納する。工程結果情報は、対応の容器を対象として充填装置100が行った所定の工程ごとの動作結果を示す情報を含む。工程情報は、図3において示される工程pr1~pr6、pr11~pr17のうちの全てではなく、所定の一部の工程についての動作結果を含むものであってよい。工程結果情報は、充填装置100により対応の容器についての工程が進行していくことに応じて、実行された工程の動作結果を示す情報が追加されていくようにして更新される。
【0042】
マンドレル番号のフィールドは、対応の容器が装填されたマンドレルアーム121のマンドレル番号を格納する。製造履歴情報処理部401は、工程が進行する過程において、対応の容器が装填されるマンドレルアーム121が特定されたタイミングで、特定されたマンドレルアーム121のマンドレル番号を、マンドレル番号のフィールドに格納してよい。
【0043】
容器保持部番号のフィールドは、キャリア部103にて対応の容器を保持した容器保持部141の容器保持部番号を格納する。製造履歴情報処理部401は、工程が進行する過程において、対応の容器がキャリア部103に搬出されて当該容器を保持する容器保持部141が特定されたタイミングで、特定された容器保持部141の容器保持部番号を、容器保持部番号のフィールドに格納するようにしてよい。
【0044】
1の容器についての全ての工程が完了した段階では、工程結果情報に含めるべき全ての工程が完了した段階で、当該1の容器の容器識別子が既に容器識別子取得部201にて取得されている。そこで、製造履歴情報処理部401は、例えば対応の容器についての全ての工程が完了したタイミングで、容器識別子取得部201から対応の容器の容器識別子を取得する。例えば容器識別子取得部201は、同じ1の容器に対応して取得した容器識別子と仮識別子設定部402が設定した仮容器識別子とを対応付けた識別子対応情報を記憶する。
製造履歴情報処理部401は、対応の容器に設定した仮容器識別子に対応付けられている容器識別子を識別子対応情報から取得する。
製造履歴情報処理部401は、図5(A)のように生成した製造履歴情報における仮容器識別子のフィールドを、図5(B)に示すように容器識別子のフィールドに置き換えるようにされる。これにより、製造履歴情報は、容器識別子に対して、工程結果情報、マンドレル番号、及び容器保持部番号が対応付けられたものとなる。
【0045】
製造履歴情報処理部401は、図5(B)のように生成した製造履歴情報を製造履歴管理サーバ500に送信する。製造履歴管理サーバ500は、受信した製造履歴情報を記憶する。
【0046】
図6のフローチャートを参照して、本実施形態の容器識別子管理装置200、製造履歴情報処理装置400、及び製造履歴管理サーバ500が実行する処理手順例について説明する。
まず、容器識別子管理装置200が実行する処理手順例について説明する。
ステップS100:容器識別子管理装置200において容器識別子取得部201は、充填装置100への容器の投入が行われるタイミングとなったか否かを判定する。具体的に、容器識別子取得部201は、例えば、充填装置100の容器収容部101からマンドレル部102に容器を搬出する機構の動作を検出するセンサの出力が得られたことに応じて、容器の投入が行われるタイミングとなったことを判定してよい。
【0047】
ステップS102:ステップS100にて充填装置100への容器の投入が行われるタイミングに応じて、撮像装置300は、充填装置100に投入される容器において容器識別子が印刷された箇所を撮像する。容器識別子取得部201は、撮像装置300が撮像して得られた撮像画像を取得する。
【0048】
ステップS104:容器識別子取得部201は、ステップS102にて取得した撮像画像から容器識別子を抽出する処理を実行する。
ステップS106:容器識別子取得部201は、撮像画像から抽出した容器識別子を記憶する。この際、容器識別子取得部201は、ステップS100にて対応の容器が投入されたタイミングに応じて後述のステップS202にて設定(発行)される仮容器識別子を製造履歴情報処理装置400から受け取り、受け取った仮容器識別子を容器識別子に対応付けて識別子対応情報として記憶する。
【0049】
ステップS108:容器識別子取得部201は、製造履歴情報処理装置400から送信された容器識別子要求に応じて、当該容器識別子要求に含まれるのと同じ仮容器識別子に対応付けられた容器識別子を識別子対応情報から取得し、取得した容器識別子を製造履歴情報処理装置400に送信する。
【0050】
次に、製造履歴情報処理装置400が実行する処理手順例について説明する。同図の処理は、製造履歴情報処理装置400が、1の容器に対応する製造履歴情報の処理に対応して実行するものとなる。
【0051】
ステップS200:製造履歴情報処理装置400において、製造履歴情報処理部401は、充填装置100への容器の投入が行われるタイミングとなったか否かを判定する。当該ステップS200において、製造履歴情報処理部401は、ステップS100と同じタイミングを対象に判定を行うようにされる。
【0052】
ステップS202:仮識別子設定部402は、ステップS101にて充填装置100への容器の投入が行われるタイミングとなったことが判定されたことに応じて、仮容器識別子を設定する。
つまり、仮識別子設定部402は、仮容器識別子を設定し、設定した仮容器識別子を製造履歴情報における仮容器識別子のフィールドに格納する。また、このように設定された仮容器識別子は、容器識別子管理装置200の容器識別子取得部201にも引き渡される。容器識別子取得部201は、引き渡された仮容器識別子と、当該仮容器識別子が引き渡されたタイミングに応じて得られた撮像装置300の撮像画像から抽出される容器識別子とを対応付けて識別子対応情報として記憶する。
【0053】
ステップS204:製造履歴情報処理部401は、ステップS101に対応して容器収容部101から排出された容器が装填されたマンドレル部102のマンドレルアーム121に対応付けられているマンドレル番号を、製造履歴情報のマンドレル番号のフィールドに格納する。
【0054】
ステップS206:製造履歴情報処理部401は、対象の容器がマンドレル部102からキャリア部103に搬出されるタイミングとなったか否かを判定する。
ステップS208:対象の容器がマンドレル部102からキャリア部103に搬出されるタイミングとなったと判定した場合、製造履歴情報処理部401は、キャリア部103にて対象の容器を保持することとなった容器保持部141の容器保持部番号を、製造履歴情報の容器保持部番号のフィールドに格納する。
【0055】
ステップS210:製造履歴情報処理部401は、ステップS208の処理が行われて当該ステップS210に至った場合には、対象の容器がキャリア部103に搬出されてきて最初の1の工程が行われたことに応じて、当該工程についての結果を示す工程結果情報を取得する。
また、製造履歴情報処理部401は、ステップS206にて対象の容器がマンドレル部102からキャリア部103に搬出されるタイミングに至っていないと判定されたことにより当該ステップS210に至った場合には、マンドレル部102またはキャリア部103において新たに1の工程が行われたことに応じて、当該工程についての結果を示す工程結果情報を取得する。
一例として、キャリア部103における所定の搬送位置にて対象の容器の底部を成形する工程が行われた場合には、当該工程が実行された時刻、当該工程の実行時におけるヒータ温度、圧力、圧着時間等の条件の情報を、工程結果情報として充填装置100から取得する。
ステップS212:製造履歴情報処理部401は、ステップS210により取得した工程結果情報の内容を追加するようにして、製造履歴情報における工程結果情報を更新する。
【0056】
ステップS214:製造履歴情報処理部401は、対象の容器に対応する製品の製造のために充填装置100が行う工程が全て完了したか否かを判定する。製造履歴情報処理部401は、対象の容器が充填装置100における最後の搬送位置にまで移動してきたことを以て、充填装置100が行う工程が全て完了したと判定してよい。
全ての工程が未だ完了していない場合には、ステップS206に処理が戻される。
【0057】
ステップS216:ステップS214にて充填装置100が行う工程が全て完了したと判定された場合、製造履歴情報処理部401は、容器識別子管理装置200に容器識別子要求を送信する。容器識別子要求には、対象の容器の仮容器識別子が含まれる。
容器識別子管理装置200は、自己が記憶する識別子対応情報のうち、受信された容器識別子要求に含まれるのと同じ仮容器識別子が対応付けられた容器識別子を、製造履歴情報処理装置400に送信する。このように送信される容器識別子は、対象の容器を撮像装置300が撮像して得られた撮像画像から抽出された容器識別子である。つまり、対象の容器に印刷されている容器識別子である。
【0058】
ステップS218:製造履歴情報処理部401は、ステップS216により取得した容器識別子を、対象の容器の製造履歴情報における仮容器識別子と入れ替えるようにして格納する。当該ステップS218の処理により、対象の容器に対応する製造履歴情報は、図5(A)のように仮容器識別子に対して工程結果情報、マンドレル番号、容器保持部番号を対応付けた構造から、図5(B)のように容器識別子に対して工程結果情報、マンドレル番号、容器保持部番号を対応付けた構造に変更される。
【0059】
ステップS220:製造履歴情報処理部401は、ステップS218により得られた図5(B)の構造による製造履歴情報を、製造履歴管理サーバ500に送信する。
【0060】
次に、製造履歴管理サーバ500が実行する処理手順例について説明する。
ステップS300:製造履歴管理サーバ500は、ステップS220により製造履歴情報処理装置400から送信された製造履歴情報を記憶する。
【0061】
なお、製造履歴情報処理装置400は、ステップS218の処理により図5(B)の構造の製造履歴情報が得られる都度、製造履歴情報を製造履歴管理サーバ500に送信してよい。あるいは、製造履歴情報処理装置400は、ステップS218の処理により得られた図5(B)の構造の製造履歴情報を一定期間または一定数にわたって記憶しておき、所定のタイミングで記憶していた製造履歴情報を一括して製造履歴管理サーバ500に送信してもよい。
【0062】
図6の処理が、製品の製造段階にて容器ごとに対応して実行されることで、製造履歴管理サーバ500は、工場FCの充填装置100により製造された製品ごとの製造履歴情報を記憶することになる。このように記憶された製造履歴情報は、容器識別子によって製品の容器と対応付けられている。容器識別子は、製品としての容器に物理的に印刷されているものから取得されている。これにより、製造履歴情報は、出荷された製品と確実に対応付けることができる。
そのうえで、製造履歴情報は、1の製品に対応する製造履歴情報は、工程ごとの結果とともに、対応の容器を保持して運搬したマンドレルアーム121のマンドレル番号、容器保持部141の容器保持部番号とを含む。これにより、製造履歴情報によっては、製品がいずれのマンドレルアーム121と容器保持部141により保持されており、工程ごとにどのような工程結果が得られたのかを把握することができる。
このような製造履歴情報により、本実施形態によっては、充填装置100により製造された製品ごとの製造履歴が適正に管理されることとなる。
【0063】
上記のように製造履歴管理サーバ500に記憶された製造後の製造履歴情報は、工場FCから出荷された製品の不良への対応に用いられる。
製品の不良への対応にあたり、担当者は、事務所OFにて備えられた事務端末600を利用する。事務端末600は、製造履歴管理サーバ500にアクセスすることにより、工場FCから出荷された製品の製造履歴情報を取得する。事務端末600は、取得した製造履歴情報を表示させることができる。
【0064】
事例として、製品のメーカに対して、出荷後の製品についての不良に関する顧客から報告が一定数あった。報告とともに、不良のあった製品は返品された。
担当者は、返品された製品の容器に印刷されている容器識別子を入手する。担当者は、自分が入手したのと同じ容器識別子の製造履歴情報を事務端末600に取得させる。
【0065】
例えば、容器の底部のシーリングの不良の報告が集中したような場合、担当者は、容器底部のシールドの不良が報告された製品ごとの容器識別子の製造履歴情報を事務端末600に表示させる。担当者は、表示された製品ごとの製造履歴情報におけるマンドレル番号と容器底部のシールドに関連する工程の工程結果情報とについて分析する。
分析の結果、例えば、担当者は、特定のマンドレル番号のマンドレルアーム121にて容器の底部のシーリングの不良が発生していると判断した。この場合、担当者は、不良が発生していると特定されたマンドレル番号のマンドレルアーム121の使用を禁止させたり、メンテナンスを行ったりするなどの対策を行うことができる。
【0066】
あるいは、分析の結果、担当者は、容器の底部をシーリングする工程時のヒータ温度が適正値の範囲から外れていたことを特定した。このような場合、担当者は、ヒータ温度が適正値の範囲から外れていた原因を特定し、対応の工程でのヒータ温度が適正値の範囲に収まるようにメンテナンスすることができる。
【0067】
また、容器の上部のシーリングについての不良の報告が集中した場合、担当者は、容器の上部のシーリングについての不良が報告された製品ごとの容器識別子の製造履歴情報を事務端末600にて表示させる。
担当者は、表示された製品ごとの製造履歴情報における容器保持部番号と容器上部のシールドに関連する工程の工程結果情報とについて分析する。
【0068】
あるいは、分析の結果、担当者は、容器の上部をシーリングする工程時の圧着力が適正値の範囲から外れていたことを特定した。このような場合、担当者は、圧着力が適正値の範囲から外れていた原因を特定し、対応の工程での圧着力が適正値の範囲に収まるようにメンテナンスすることができる。
【0069】
また、キャリア部103での工程についての不良の報告が集中した場合、担当者は、当該不良が報告された製品ごとの容器識別子の製造履歴情報を事務端末600にて表示させる。
担当者は、表示された製品ごとの製造履歴情報における容器保持部番号と対応の工程の工程結果情報とについて分析する。
分析の結果、例えば、担当者は、特定の容器保持部番号の容器保持部141に容器が保持されていた製品について不良が発生していると判断した。この場合、担当者は、不良が発生していると判断された容器保持部番号の容器保持部141の使用を禁止させたり、メンテナンスを行ったりするなどの対策を行うことができる。
【0070】
また、容器に取り付けられた口栓部分についての不良の報告が集中した場合、担当者は、当該不良が報告された製品ごとの容器識別子の製造履歴情報を事務端末600にて表示させる。
担当者は、表示された製品ごとの製造履歴情報における容器保持部番号と口栓取り付けに関連する工程の工程結果情報とについて分析する。
分析の結果、担当者は、口栓を容器に溶着する際の溶着時間に問題があることを特定した。このような場合、担当者は、溶着時間を再設定するなどのメンテナンスで対応を図ることができる。
【0071】
また、上記のような分析と分析結果に基づく対応策の提示を、事務端末600が、取得した製造履歴情報に基づいて実行するようにされてもよい。
【0072】
このように、本実施形態においては、製造履歴管理サーバ500が記憶する製造履歴情報を利用することで、出荷後の製品の不良の原因を特定したり、特定された原因に応じた対策等を図ることが可能とされる。
【0073】
なお、本実施形態においては、充填装置100により容器が製造の工程を経ているときには、製造履歴情報処理装置400は、製造履歴情報の生成にあたり、仮容器識別子を格納するようにされている。そして、製造の工程を完了した段階で、製造履歴情報に格納されていた仮容器識別子を容器識別子に変更するようにされている。これは、容器識別子管理装置200が、撮像画像から容器識別子を抽出するのに一定の時間を要するために、最初の工程のタイミングから容器識別子を容器に対応付けることができないことによる。
しかしながら、対応の容器が最初の工程を経るまでに撮像画像から容器識別子を抽出できる場合には、製造履歴情報処理装置400は、製造履歴情報において仮容器識別子を用いることなく、はじめから容器識別子を用いてよい。
【0074】
なお、本実施形態としての製造装置は、図2に示した充填装置100に限定されない。例えば、製造装置は、マンドレル部を備えずに、容器収容部からキャリア部に容器が投入されるようなものであってもよい。
【0075】
なお、容器識別子管理装置200と製造履歴情報処理装置400は、例えば1つの装置として統合されてもよい。また、製造履歴情報処理装置400における製造履歴情報処理部401と仮識別子設定部402は、それぞれ異なる装置に備えられてよい。また、製造履歴管理サーバ500が、容器識別子管理装置200と製造履歴情報処理装置400との少なくともいずれかの機能を有させるように構成されてよい。
【0076】
なお、上述の容器識別子管理装置200、製造履歴情報処理装置400、製造履歴管理サーバ500の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の各装置の処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0077】
100 充填装置、101 容器収容部、102 マンドレル部、103 キャリア部、104 充填部、121 マンドレルアーム、141 容器保持部、200 容器識別子管理装置、201 容器識別子取得部、300 撮像装置、400 製造履歴情報処理装置、401 製造履歴情報処理部、402 仮識別子設定部、500 製造履歴管理サーバ、600 事務端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6