IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京セラ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-電力システム 図1
  • 特開-電力システム 図2
  • 特開-電力システム 図3
  • 特開-電力システム 図4
  • 特開-電力システム 図5
  • 特開-電力システム 図6
  • 特開-電力システム 図7
  • 特開-電力システム 図8
  • 特開-電力システム 図9
  • 特開-電力システム 図10
  • 特開-電力システム 図11
  • 特開-電力システム 図12
  • 特開-電力システム 図13
  • 特開-電力システム 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023065116
(43)【公開日】2023-05-12
(54)【発明の名称】電力システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/38 20060101AFI20230502BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20230502BHJP
   E06B 9/264 20060101ALI20230502BHJP
   E06B 5/00 20060101ALI20230502BHJP
【FI】
H02J3/38 130
H02J7/35 K
E06B9/264 B
E06B5/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021175738
(22)【出願日】2021-10-27
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】牛尾 紳之介
(72)【発明者】
【氏名】宮道 祐介
(72)【発明者】
【氏名】西村 太佑
(72)【発明者】
【氏名】馬場 雅博
(72)【発明者】
【氏名】竹中 哲也
(72)【発明者】
【氏名】高橋 雅也
【テーマコード(参考)】
2E043
2E239
5G066
5G503
【Fターム(参考)】
2E043AA01
2E043AB04
2E043BB04
2E043DB05
2E239AA01
2E239AA09
5G066HB06
5G066HB07
5G066HB09
5G066JB03
5G503AA06
5G503BA01
5G503BB01
5G503DA04
5G503GB03
5G503GB06
(57)【要約】
【課題】 ブラインド装置のPVセルから電力を適切に取り出すことを可能とする電力システムを提供する。
【解決手段】 電力システムは、所定空間の窓に取り付けられ、太陽電池セルが配置されたスラットを有するブラインド装置と、前記太陽電池セルから出力される電力を変換するパワーコンディショナと前記ブラインド装置との間において、前記太陽電池セルから出力される電力の電圧を変換する特定直流コンバータと、を備える。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定空間の窓に取り付けられ、太陽電池セルが配置されたスラットを有するブラインド装置と、
前記太陽電池セルから出力される電力を変換するパワーコンディショナと前記ブラインド装置との間において、前記太陽電池セルから出力される電力の電圧を変換する特定直流コンバータと、を備える、電力システム。
【請求項2】
前記ブラインド装置は、前記スラットを操作するモータを含み、
前記モータへの電力の電圧を変換するモータ直流コンバータは、前記太陽電池セルと前記特定直流コンバータとの間に接続され、
前記特定直流コンバータは、前記太陽電池セルから前記パワーコンディショナへの電力の電圧に加えて、前記パワーコンディショナから前記モータ直流コンバータへの電力の電圧を変換する、請求項1に記載の電力システム。
【請求項3】
前記ブラインド装置は、前記スラットを操作するモータを含み、
前記モータへの電力の電圧を変換するモータ直流コンバータは、前記特定直流コンバータと前記パワーコンディショナとの間に接続され、
前記特定直流コンバータは、前記パワーコンディショナから前記ブラインド装置への電力の電圧を変換せずに、前記太陽電池セルから前記パワーコンディショナへの電力の電圧を変換する、請求項1に記載の電力システム。
【請求項4】
前記ブラインド装置は、前記スラットを操作するモータを含み、
前記電力システムは、前記モータに供給可能な電力を蓄積するバッテリを備え、
前記バッテリに関する電力の電圧を変換するバッテリ直流コンバータは、前記太陽電池セルと前記特定直流コンバータとの間に接続され、
前記特定直流コンバータは、前記太陽電池セルから前記パワーコンディショナへの電力の電圧に加えて、前記パワーコンディショナから前記バッテリ直流コンバータへの電力の電圧を変換する、請求項1又は請求項2に記載の電力システム。
【請求項5】
前記ブラインド装置は、前記スラットを操作するモータを含み、
前記電力システムは、前記モータに供給可能な電力を蓄積するバッテリを備え、
前記バッテリに関する電力の電圧を変換するバッテリ直流コンバータは、前記特定直流コンバータと前記パワーコンディショナとの間に接続され、
前記特定直流コンバータは、前記パワーコンディショナから前記ブラインド装置への電力の電圧を変換せずに、前記太陽電池セルから前記パワーコンディショナへの電力の電圧を変換する、請求項1又は請求項3に記載の電力システム。
【請求項6】
前記ブラインド装置は、前記スラットを操作するモータを含み、
前記モータへの電力を変換するインバータは、前記パワーコンディショナと電力系統との間に接続され、
前記特定直流コンバータは、前記パワーコンディショナから前記ブラインド装置への電力の電圧を変換せずに、前記太陽電池セルから前記パワーコンディショナへの電力の電圧を変換する、請求項1に記載の電力システム。
【請求項7】
前記モータに供給可能な電力を蓄積するバッテリを備え、
前記特定直流コンバータは、前記太陽電池セルから前記パワーコンディショナへの電力の電圧を変換する第1直流コンバータと、前記太陽電池セルから前記バッテリへの電力の電圧を変換する第2直流コンバータと、を含む、請求項6に記載の電力システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スラットを有するブラインド装置において、スラットの表面に太陽電池セル(以下、PV(Photovoltaic)セル)を配置する技術が提案されている。このような技術において、PVセルから電力を取り出すためのリード線の損傷を防ぐ技術も提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2020/116413号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ブラインド装置は、所定空間の窓に取り付けられるため、ブラインド装置の近傍に十分なスペースを確保することができず、PVセルに関するPCS(Power Conditioning System)をブラインド装置の近傍に設置することが困難であるケースが想定される。
【0005】
このような背景下において、発明者等は、鋭意検討の結果、ブラインド装置のPVセルから電力を適切に取り出す仕組みについて工夫が必要であることを見出した。
【0006】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、ブラインド装置のPVセルから電力を適切に取り出すことを可能とする電力システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の特徴は、電力システムであって、所定空間の窓に取り付けられ、太陽電池セルが配置されたスラットを有するブラインド装置と、前記太陽電池セルから出力される電力を変換するパワーコンディショナと前記ブラインド装置との間において、前記太陽電池セルから出力される電力の電圧を変換する特定直流コンバータと、を備える、ことを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ブラインド装置のPVセルから電力を適切に取り出すことを可能とする電力システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る電力管理システム1を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る施設100を示す図である。
図3図3は、実施形態に係るブラインド装置140を示す図である。
図4図4は、実施形態に係るEMS160を示す図である。
図5図5は、実施形態に係るブラインド装置140の接続構成を説明するための図である。
図6図6は、実施形態に係るブラインド装置140の接続構成を説明するための図である。
図7図7は、実施形態に係るブラインド装置140の接続構成を説明するための図である。
図8図8は、実施形態に係るブラインド装置140の接続構成を説明するための図である。
図9図9は、実施形態に係るブラインド装置140の接続構成を説明するための図である。
図10図10は、実施形態に係るブラインド装置140の接続構成を説明するための図である。
図11図11は、実施形態に係るブラインド装置140の接続構成を説明するための図である。
図12図12は、変更例1に係るブラインド装置140の接続構成を説明するための図である。
図13図13は、変更例1に係るブラインド装置140の接続構成を説明するための図である。
図14図14は、変更例3に係るブラインド装置140の接続構成を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下において、実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものである。
【0011】
[実施形態]
(電力管理システム)
以下において、実施形態に係る電力管理システムについて説明する。電力管理システムは、単に、電力システムと称されてもよい。
【0012】
図1に示すように、電力管理システム1は、施設100を有する。電力管理システム1は、電力管理サーバ200を含んでもよい。
【0013】
ここで、施設100及び電力管理サーバ200は、ネットワーク11を介して通信可能に構成される。ネットワーク11は、インターネットを含んでもよく、VPN(Virtual Private Network)などの専用回線を含んでもよく、移動体通信網を含んでもよい。
【0014】
施設100は、電力系統12と連系しており、電力系統12から電力が供給されてもよく、電力系統12に電力を供給してもよい。電力系統12から施設100への電力は、潮流電力、買電電力又は需要電力と称されてもよい。施設100から電力系統12への電力は、逆潮流電力又は売電電力と称されてもよい。図1では、施設100として、施設100A~施設100Cが例示されている。
【0015】
特に限定されるものではないが、施設100は、住宅などの施設であってもよく、店舗などの施設であってもよく、オフィスなどの施設であってもよい。施設100は、2以上の住宅を含む集合住宅であってもよい。施設100は、住宅、店舗及びオフィスの少なくともいずれか2以上の施設を含む複合施設であってもよい。施設100の詳細については後述する(図2を参照)。
【0016】
電力管理サーバ200は、地域電力会社などの事業者によって管理されてもよい。地域電力会社は、自治体などによって運営される電力会社であってもよい。電力管理サーバ200は、発電事業者、送配電事業者或いは小売事業者、リソースアグリゲータなどの事業者によって管理されるサーバである。リソースアグリゲータは、VPP(Virtual Power Plant)において、電力系統12の電力需給バランスを調整する電力事業者であってもよい。電力需給バランスの調整は、施設100の需要電力(潮流電力)の削減電力を価値と交換する取引(以下、ネガワット取引)を含んでもよい。電力需給バランスの調整は、逆潮流電力の増大電力を価値と交換する取引を含んでもよい。リソースアグリゲータは、VPPにおいて、発電事業者、送配電事業者及び小売事業者などに逆潮流電力を提供する電力事業者であってもよい。
(施設)
【0017】
以下において、実施形態に係る施設について説明する。図2に示すように、施設100は、太陽電池装置110と、蓄電装置120と、燃料電池装置130と、ブラインド装置140と、負荷機器150と、EMS(Energy Management System)160と、を有する。施設100は、測定装置170を有してもよい。
【0018】
太陽電池装置110は、太陽光などの光に応じて発電をする分散電源である。例えば、太陽電池装置110は、PCS(Power Conditioning System)及び太陽光パネルによって構成される。実施形態では、太陽電池装置110は、施設100に設置される発電装置の一例であってもよい。
【0019】
蓄電装置120は、電力の充電及び電力の放電をする分散電源である。例えば、蓄電装置120は、PCS及び蓄電セルによって構成される。実施形態では、蓄電装置120は、施設100に設置される蓄電装置の一例であってもよい。
【0020】
燃料電池装置130は、燃料を用いて発電を行う分散電源である。例えば、燃料電池装置130は、PCS及び燃料電池セルによって構成される。
【0021】
例えば、燃料電池装置130は、固体酸化物型燃料電池(SOFC; Solid Oxide Fuel Cell)であってもよく、固体高分子型燃料電池(PEFC; Polymer Electrolyte Fuel Cell)であってもよく、リン酸型燃料電池(PAFC; Phosphoric Acid Fuel Cell)であってもよく、溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC; Molten Carbonate Fuel Cell)であってもよい。
【0022】
ブラインド装置140は、所定空間の窓に取り付けられる装置であって、太陽電池セル(以下、PV(Photovoltaic)セル)を有する装置である。所定空間は、施設100の部屋などである。ブラインド装置140が設置される所定空間への日差しを遮ることを可能とする装置である。ブラインド装置140は、窓よりも所定空間の内側に取り付けられてもよいし、窓よりも所定空間の外側に取り付けられてもよい。具体的には、ブラインド装置140は、複数のスラットを有しており、モータなどによって複数のスラットを操作する装置である。
【0023】
スラットは、矩形状の前面および矩形状の裏面を有する。矩形状の前面は、若干張り出すように湾曲している凸状の面(以下、凸状面)であってもよい。矩形状の裏面は、若干凹むように湾曲している凹状の面(以下、凹状面)であってもよい。スラットの制御は、スラットの巻き上げ、スラットの繰り出し及びスラットの角度調整の少なくともいずれか1つの制御を含んでもよい。また、スラットの制御は、複数のスラットのうちの一部のスラットに対する制御を含んでもよい。すなわち、スラットの制御は、複数のスラットのうち所定枚数のスラットに対する制御を含んでもよい。
【0024】
ブラインド装置140は、地面又は床面に対して水平方向に沿って延びるスラットが、地面又は床面に対して垂直方向に並べられた横型タイプであってもよく、地面又は床面に対して垂直方向に沿って延びるスラットが、地面又は床面に対して水平方向に並べられた縦型タイプであってもよい。ブラインド装置140は、電動ブラインドと称されてもよい。ブラインド装置140は、PV付き電動ブラインドと称されてもよい。
【0025】
実施形態では、ブラインド装置140は、PVセルが配置されたスラットを有する。PVセルは、スラットの表面に配置される。具体的には、PVセルは、スラットの凸状面に配置される。また、スラットの凹状面に配置されてもよいし、スラットの凸状面及び凹状面の両方に配置されてもよい。従って、ブラインド装置140は、太陽光などの光に応じて発電を行う分散電源の一例であると考えてもよい。ブラインド装置140の詳細については後述する(図3を参照)。
【0026】
負荷機器150は、電力を消費する機器である。例えば、負荷機器150は、所定空間の温度を調整する空調装置を含んでもよく、所定空間の照度を調整する照明装置を含んでもよい。空調装置及び照明装置は、所定空間の環境を調整する所定装置の一例である。空調装置及び照明装置は、ブラインド装置140の操作によって影響される装置であると考えてもよい。負荷機器150は、映像機器、音響機器、冷蔵庫、洗濯機、パーソナルコンピュータなどを含んでもよい。
【0027】
EMS160は、施設100に関する電力を管理する。EMS160は、太陽電池装置110、蓄電装置120、燃料電池装置130、ブラインド装置140、負荷機器150を制御してもよい。実施形態では、電力管理サーバ200から制御コマンドを受信する装置としてEMS160を例示するが、このような装置は、Gatewayと称されてもよく、単に制御ユニットと称されてもよい。EMS160の詳細については後述する(図4を参照)。
【0028】
測定装置170は、電力系統12から施設100への潮流電力を測定する。測定装置170は、施設100から電力系統12への逆潮流電力を測定してもよい。例えば、測定装置170は、電力会社に帰属するSmart Meterであってもよい。測定装置170は、第1間隔(例えば、30分)における測定結果(潮流電力又は逆潮流電力の積算値)を示す情報要素を第1間隔毎にEMS160に送信してもよい。測定装置170は、第1間隔よりも短い第2間隔(例えば、1分)における測定結果を示す情報要素をEMS160に送信してもよい。
【0029】
(ブラインド装置)
以下において、実施形態に係るブラインド装置について説明する。図3に示すように、ブラインド装置140は、通信部141と、スラット142と、制御部143と、を有する。
【0030】
通信部141は、通信モジュールによって構成される。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax、ZigBee、Wi-SUN、LTE、5G、6Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3などの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。
【0031】
例えば、通信部141は、ブラインド装置140とEMS160との間の通信を制御する。言い換えると、通信部141は、EMS160と通信する。このような通信は、第2プロトコルに準拠するプロトコルを用いて実行される。以下においては、第2プロトコルとして、ECHONET Lite(登録商標)について主として例示する。
【0032】
第1に、通信で用いるメッセージに含まれる情報要素は、ブラインド装置140の動作モードを特定するための情報要素を含んでもよい。
【0033】
このようなメッセージは、ブラインド装置140を動作モードで制御するように指示するメッセージ(例えば、SETコマンド)を含んでもよく、ブラインド装置140に適用されている動作モードを要求するメッセージ(例えば、GETコマンド)を含んでもよい。このようなメッセージは、ブラインド装置140に適用されている動作モードを通知するメッセージ(例えば、GET応答コマンド、INFコマンド)を含んでもよい。GET応答コマンドは、GETコマンドに応じて送信されるコマンドであり、INFコマンドは、ブラインド装置140が自律的に送信するメッセージである。
【0034】
なお、SETコマンドは、ブラインド装置140の動作モードをブラインド装置140が特定するための情報要素を含む。GET応答コマンド及びINFコマンドは、ブラインド装置140の動作モードをEMS160が特定するための情報要素を含む。
【0035】
スラット142は、ブラインド装置140が設置される空間の日差しを調整する部材である。スラット142の表面には、PVセルが配置されてもよい。
【0036】
制御部143は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、単一の集積回路(IC)によって構成されてもよく、通信可能に接続された複数の回路(集積回路及び又はディスクリート回路(discrete circuit(s))など)によって構成されてもよい。
【0037】
具体的には、制御部143は、ブラインド装置140を制御する。例えば、制御部143は、スラット142の巻き上げ、スラット142の繰り出し及びスラット142の角度調整の少なくともいずれか1つの制御を実行してもよい。また、制御部143は、複数のスラット142のうちの一部のスラットに対する制御をしてもよい。すなわち、制御部143は、複数のスラットのうち所定枚数のスラットに対する制御をしてもよい。
【0038】
(EMS)
以下において、実施形態に係るEMSについて説明する。図4に示すように、EMS160は、第1通信部161と、第2通信部162と、制御部163と、を有する。
【0039】
第1通信部161は、通信モジュールによって構成される。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax、ZigBee、Wi-SUN、LTE、5G、6Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3などの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。
【0040】
例えば、第1通信部161は、ネットワーク11を介して電力管理サーバ200と通信を行う。第1通信部161は、上述したように、第1プロトコルに従って通信を行う。例えば、第1通信部161は、第1プロトコルに従って第1メッセージを電力管理サーバ200から受信する。第1通信部161は、第1プロトコルに従って第1メッセージ応答を電力管理サーバ200に送信する。
【0041】
第2通信部162は、通信モジュールによって構成される。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax、ZigBee、Wi-SUN、LTE、5G、6Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3などの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。
【0042】
例えば、第2通信部162は、施設100に含まれる装置(太陽電池装置110、蓄電装置120、燃料電池装置130又はブラインド装置140)と通信を行う。第2通信部162は、上述したように、第2プロトコルに従って通信を行う。例えば、第2通信部162は、第2プロトコルに従って第2メッセージを分散電源に送信する。第2通信部162は、第2プロトコルに従って第2メッセージ応答を分散電源から受信する。上述したように、第2メッセージは、ブラインド装置140の動作モードを特定するための情報要素を含むメッセージであってもよい。
【0043】
制御部163は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、単一の集積回路(IC)によって構成されてもよく、通信可能に接続された複数の回路(集積回路及び又はディスクリート回路(discrete circuit(s))など)によって構成されてもよい。
【0044】
具体的には、制御部163は、EMS160に設置される各構成を制御する。例えば、制御部163は、第2メッセージの送信によって、動作モードの設定をブラインド装置140に指示する。
【0045】
(ブラインド装置の接続構成)
以下において、実施形態に係るブラインド装置140の接続構成について説明する。ブラインド装置140の接続構成は、ブラインド装置140のPVセルから電力を取り出すための構成であると考えてもよい。以下においては、ブラインド装置140として、ブラインド装置140A~ブラインド装置140Cが設置されるケースについて例示する。
【0046】
図5に示すように、ブラインド装置140の接続構成では、DC/DCコンバータ180、接続部191、DC/DCコンバータ192、インバータ193、分電盤194、負荷機器150が設置される。言い換えると、施設100は、DC/DCコンバータ180、接続部191、DC/DCコンバータ192、インバータ193、分電盤194を有してもよい。
【0047】
DC/DCコンバータ180は、PVセルから出力される電力(DC電力)の電圧を変換する特定直流コンバータの一例である。なお、DCは直流を意味する用語である。例えば、DC/DCコンバータ180は、PVセルから出力されるDC電力の電圧を第1電圧に昇圧する。
【0048】
ここで、DC/DCコンバータ180は、ブラインド装置140の近傍に設置される。DC/DCコンバータ180は、ブラインド装置140の一部であると考えてもよい。DC/DCコンバータ180は、ブラインド装置140に個別に設けられる。例えば、DC/DCコンバータ180は、ブラインド装置140Aに用いるDC/DCコンバータ180A、ブラインド装置140Bに用いるDC/DCコンバータ180B、ブラインド装置140Cに用いるDC/DCコンバータ180Cを含んでもよい。
【0049】
接続部191は、各ブラインド装置140(DC/DCコンバータ180)から延びる電力線を接続する。接続部191は、電力線の集線部である。
【0050】
DC/DCコンバータ192は、DC/DCコンバータ180から出力される電力(DC電力)の電圧を変換する。例えば、DC/DCコンバータ192は、DC/DCコンバータ180から出力されるDC電力の電圧を第2電圧に昇圧する。第2電圧は、第1電圧よりも高くてもよい。
【0051】
インバータ193は、DC/DCコンバータ192から出力されるDC電力をAC電力に変換する。なお、ACは交流を意味する用語である。
【0052】
ここで、DC/DCコンバータ192及びインバータ193は、PCS19を構成してもよい。PCS19は、PVセルから出力される電力を変換するパワーコンディショナの一例である。PCS19は、ブラインド装置140に専用のPCSであってもよく、太陽電池装置110、蓄電装置120及び燃料電池装置130の少なくともいずれか1つと共用されるPCSであってもよい。
【0053】
分電盤194は、電力系統12を1以上の電力線に分岐する。分電盤194は、電力系統12からの電力又は電力系統12への電力を遮断するブレーカを含んでもよい。例えば、施設100内において分電盤194の配下には、負荷機器150が配置される。施設100内において分電盤194の配下には、太陽電池装置110、蓄電装置120、燃料電池装置130などが配置されてもよい。
【0054】
上述したように、DC/DCコンバータ180は、PCS19とは別体として設置される。DC/DCコンバータ180は、PCS19とブラインド装置140との間の電力線に接続される。言い換えると、DC/DCコンバータ180は、PCS19とブラインド装置140との間において、PVセルから出力されるDC電力の電圧を変換する。DC/DCコンバータ180は、PCS19と比較して小型であってもよく、DC/DCコンバータ180の設置スペースの制約が小さくてもよい。
【0055】
このような前提下において、接続構成のバリエーションについて説明する。以下においては、説明簡略化のために、1つのブラインド装置140を例示する。
【0056】
(接続構成1)
図6に示すように、接続構成1では、ブラインド装置140は、スラット142の開度を変更するための第1モータ145及びスラット142の角度を変更するための第2モータ146を有する。第1モータ145及び第2モータ146は、スラット142を操作するモータの一例である。なお、スラット142の開度は、スラット142の巻き上げ(又は、繰り出し)の度合いである。
【0057】
接続構成1では、DC/DCコンバータ185及びDC/DCコンバータ186が設置される。DC/DCコンバータ185は、第1モータ145への電力の電圧を変換するモータ直流コンバータの一例である。例えば、DC/DCコンバータ185は、PCS19から供給される電力の電圧を降圧してもよく、PVセルから供給される電力を昇圧してもよい。DC/DCコンバータ186は、第2モータ146への電力の電圧を変換するモータ直流コンバータの一例である。例えば、DC/DCコンバータ186は、PCS19から供給される電力の電圧を降圧してもよく、PVセルから供給される電力を昇圧してもよい。
【0058】
ここで、DC/DCコンバータ185及びDC/DCコンバータ186は、PVセルとDC/DCコンバータ180との間に接続される(接続点P1)。DC/DCコンバータ180は、PVセルからPCS19への電力の電圧に加えて、PCS19から第1モータ145及び第2モータ146への電力の電圧を変換する。すなわち、DC/DCコンバータ180は、双方向のDC/DCコンバータである。
【0059】
なお、PVセルと接続点P1との間において、DC/DCコンバータ180からPVセルへの電力の逆流を防止する機構が配置されてもよい。
【0060】
このような構成によれば、第1モータ145及び第2モータ146の動力源として、PVセルの発電電力を用いる場合に、DC/DCコンバータ180による電圧変換が省略可能であるため、PVセルの発電電力のロスが小さい。
【0061】
(接続構成2)
図7に示すように、接続構成2では、ブラインド装置140は、スラット142の開度を変更するための第1モータ145及びスラット142の角度を変更するための第2モータ146を有する。第1モータ145及び第2モータ146は、スラット142を操作するモータの一例である。
【0062】
接続構成2では、DC/DCコンバータ185及びDC/DCコンバータ186が設置される。DC/DCコンバータ185は、第1モータ145への電力の電圧を変換するモータ直流コンバータの一例である。例えば、DC/DCコンバータ185は、PCS19から供給される電力の電圧を降圧してもよく、DC/DCコンバータ180から供給される電力の電圧を昇圧又は降圧してもよい。DC/DCコンバータ186は、第2モータ146への電力の電圧を変換するモータ直流コンバータの一例である。例えば、DC/DCコンバータ186は、PCS19から供給される電力の電圧を降圧してもよく、DC/DCコンバータ180から供給される電力の電圧を昇圧又は降圧してもよい。
【0063】
ここで、DC/DCコンバータ185及びDC/DCコンバータ186は、DC/DCコンバータ180とPCS19との間に接続される(接続点P2)。DC/DCコンバータ180は、PCS19からブラインド装置140への電力の電圧を変換せずに、PVセルからPCS19への電力の電圧を変換する。すなわち、DC/DCコンバータ180は、片方向のDC/DCコンバータである。
【0064】
このような構成によれば、第1モータ145及び第2モータ146の動力源として、PVセルの発電電力を用いる場合に、DC/DCコンバータ180による電圧変換を伴うため、PVセルの発電電力のロスが生じるが、DC/DCコンバータ180のコストを抑制することができる。また、PCS19からPVセルへの電力の逆流も抑制される。
【0065】
(接続構成3)
接続構成3では、上述した接続構成1に対する差異について主として説明する。図8に示すように、接続構成3では、ブラインド装置140は、接続構成1に加えて、第1モータ145及び第2モータ146に供給可能な電力を蓄積するバッテリ147を有する。
【0066】
接続構成3では、接続構成1に加えて、DC/DCコンバータ187が設置される。DC/DCコンバータ187は、バッテリ147に関する電力の電圧を変換するバッテリ直流コンバータの一例である。DC/DCコンバータ187は、バッテリ147から出力される電力の電圧を変換するとともに、バッテリ147への電力の電圧を変換する。すなわち、DC/DCコンバータ187は、双方向のDC/DCコンバータである。例えば、DC/DCコンバータ187は、バッテリ147から出力される電力の電圧を昇圧してもよい。DC/DCコンバータ187は、PCS19から供給される電力の電圧を降圧してもよく、PVセルから供給される電力の電圧を昇圧してもよい。
【0067】
ここで、DC/DCコンバータ187は、PVセルとDC/DCコンバータ180との間に接続される(接続点P1)。DC/DCコンバータ180は、PVセルからPCS19への電力の電圧に加えて、PCS19からバッテリ147への電力の電圧を変換する。すなわち、DC/DCコンバータ180は、双方向のDC/DCコンバータである。
【0068】
なお、PVセルと接続点P1との間において、DC/DCコンバータ180からPVセルへの電力の逆流を防止する機構が配置されてもよい。
【0069】
このような構成によれば、バッテリ147に蓄積する電力として、PVセルの発電電力を用いる場合に、DC/DCコンバータ180による電圧変換が省略可能であるため、PVセルの発電電力のロスが小さい。
【0070】
(接続構成4)
接続構成4では、上述した接続構成2に対する差異について主として説明する。図9に示すように、接続構成4では、ブラインド装置140は、接続構成2に加えて、第1モータ145及び第2モータ146に供給可能な電力を蓄積するバッテリ147を有する。
【0071】
接続構成4では、接続構成2に加えて、DC/DCコンバータ187が設置される。DC/DCコンバータ187は、バッテリ147に関する電力の電圧を変換するバッテリ直流コンバータの一例である。DC/DCコンバータ187は、バッテリ147から出力される電力の電圧を変換するとともに、バッテリ147への電力の電圧を変換する。すなわち、DC/DCコンバータ187は、双方向のDC/DCコンバータである。例えば、DC/DCコンバータ187は、バッテリ147から出力される電力の電圧を昇圧してもよい。DC/DCコンバータ187は、PCS19から供給される電力の電圧を降圧してもよく、DC/DCコンバータ180から供給される電力の電圧を昇圧又は降圧してもよい。
【0072】
ここで、DC/DCコンバータ187は、DC/DCコンバータ180とPCS19との間に接続される(接続点P2)。DC/DCコンバータ180は、PCS19からブラインド装置140への電力の電圧を変換せずに、PVセルからPCS19への電力の電圧を変換する。すなわち、DC/DCコンバータ180は、片方向のDC/DCコンバータである。
【0073】
このような構成によれば、バッテリ147に蓄積する電力として、PVセルの発電電力を用いる場合に、DC/DCコンバータ180による電圧変換を伴うため、PVセルの発電電力のロスが生じるが、DC/DCコンバータ180のコストを抑制することができる。また、PCS19からPVセルへの電力の逆流も抑制される。
【0074】
(接続構成5)
図10に示すように、接続構成1では、ブラインド装置140は、スラット142の開度を変更するための第1モータ145及びスラット142の角度を変更するための第2モータ146を有する。第1モータ145及び第2モータ146は、スラット142を操作するモータの一例である。なお、スラット142の開度は、スラット142の巻き上げ(又は、繰り出し)の度合いである。
【0075】
接続構成5では、インバータ198が設置される。インバータ198は、第1モータ145及び第2モータ146への電力を変換するインバータの一例である。例えば、インバータ198は、電力系統12から供給されるAC電力をDC電力に変換し、PCS19から出力されるAC電力をDC電力に変換する。
【0076】
ここで、インバータ198は、PCS19と電力系統12(ここでは、分電盤194)との間に接続される(接続点P3)。DC/DCコンバータ180は、PCS19からブラインド装置140への電力の電圧を変換せずに、PVセルからPCS19への電力の電圧を変換する。すなわち、DC/DCコンバータ180は、片方向のDC/DCコンバータである。
【0077】
このような構成によれば、第1モータ145及び第2モータ146の動力源として、PVセルの発電電力を用いる場合に、PCS19及びインバータ198による電力変換を伴うため、PVセルの発電電力のロスが生じるが、DC/DCコンバータ180のコストを抑制することができる。また、第1モータ145及び第2モータ146に関する配線が簡易である。
(接続構成6)
【0078】
接続構成6では、上述した接続構成5に対する差異について主として説明する。図11に示すように、接続構成6では、ブラインド装置140は、接続構成5に加えて、第1モータ145及び第2モータ146に供給可能な電力を蓄積するバッテリ147を有する。
【0079】
接続構成6では、DC/DCコンバータ180として、DC/DCコンバータ180X及びDC/DCコンバータ180Yが設置される。DC/DCコンバータ180Xは、PVセルからPCS19への電力の電圧を変換する第1直流コンバータの一例である。DC/DCコンバータ180Yは、PVセルからバッテリ147への電力の電圧を変換する第2直流コンバータの一例である。
【0080】
接続構成6では、接続構成5に加えて、DC/DCコンバータ187が設置される。DC/DCコンバータ187は、バッテリ147に関する電力の電圧を変換するバッテリ直流コンバータの一例である。DC/DCコンバータ187は、バッテリ147から出力される電力の電圧を変換するとともに、バッテリ147への電力の電圧を変換する。すなわち、DC/DCコンバータ187は、双方向のDC/DCコンバータである。例えば、DC/DCコンバータ187は、バッテリ147から出力される電力の電圧を昇圧してもよい。DC/DCコンバータ187は、インバータ198から供給される電力の電圧を降圧してもよく、DC/DCコンバータ180Yから供給される電力の電圧を昇圧又は降圧してもよい。
【0081】
ここで、DC/DCコンバータ180Yは、DC/DCコンバータ187とインバータ198との間に接続される(接続点P4)。DC/DCコンバータ180Yは、第1モータ145とインバータ198との間に接続されてもよい(接続点P4)。DC/DCコンバータ180Yは、第2モータ146とインバータ198との間に接続されてもよい(接続点P4)。
【0082】
このような構成によれば、バッテリ147に蓄積する電力として、PVセルの発電電力を用いる場合に、PCS19及びインバータ198の電力変換が省略可能であるため、接続構成5と比べて、PVセルの発電電力のロスが小さい。さらに、第1モータ145及び第2モータ146の動力源として、PVセルの発電電力を用いる場合に、PCS19及びインバータ198の電力変換が省略可能であるため、接続構成5と比べて、PVセルの発電電力のロスが小さい。
【0083】
なお、接続構成6では、バッテリ147及びDC/DCコンバータ187が含まれるケースについて説明したが、バッテリ147及びDC/DCコンバータ187が省略されてもよい。
【0084】
(作用及び効果)
実施形態では、ブラインド装置140のPVセルから出力される電力の電圧を変換するDC/DCコンバータ180は、PCS19とは別体として設置されており、PCS19とブラインド装置140との間に接続される。このような構成によれば、DC/DCコンバータ180とPCS19との間の電力線を流れる電流の増大を抑制することができ、PVセルから適切に電力を取り出すことができる。さらに、PCS19と比べてDC/DCコンバータ180の小型化が可能であるため、DC/DCコンバータ180の設置スペースの制約が小さい。
【0085】
特に限定されるものではないが、多数のブラインド装置140が設置されるケースにおいて、上述した実施形態の接続構成は有用である。
【0086】
[変更例1]
以下において、実施形態の変更例1について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0087】
変更例1では、ブラインド装置140の接続構成について他のバリエーションについて説明する。
【0088】
第1に、図12に示すように、ブラインド装置140は、上述したDC/DCコンバータ180を介さずに、接続部191(PCS19)に直接的に接続されてもよい。このようなケースにおいては、ブラインド装置140(PVセル)とPCS19との間の電力線を流れる電流が増大し得ることに留意すべきである。
【0089】
第2に、図13に示すように、各ブラインド装置140の近傍にPCS19が設定されてもよい。例えば、ブラインド装置140Aの近傍にPCS19Aが設置され、ブラインド装置140Bの近傍にPCS19Bが設置され、ブラインド装置140Cの近傍にPCS19Cが設置されてもよい。このようなケースでは、PCS19の設置スペースの制約が大きくなり得ることに留意すべきである。
【0090】
[変更例2]
以下において、実施形態の変更例2について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0091】
実施形態では特に触れていないが、ブラインド装置140の動作モードは、以下に示す動作モード(第1動作モード~第5動作モード)の少なくともいずれかの動作モードを含んでもよい。
【0092】
第1動作モードは、PVセルの発電電力を最大化するようにスラット142の角度を調整する動作モードである。すなわち、第1動作モードでは、所定空間への日差しよりもPVセルの発電電力が優先される。
【0093】
第2動作モードは、PVセルの発電電力を最大化するスラット142の角度を探索する動作モードである。具体的には、第2動作モードでは、スラット142の角度を徐々に変更しながらPVセルの発電電力を計測することによって、PVセルの発電電力を最大化するスラット142の角度が探索される。第2運転モードで角度が変更されるスラット142は、ブラインド装置140に設けられる複数のスラット142の一部であってもよい。
【0094】
第3動作モードは、所定空間の照度及び温度の少なくともいずれかに基づいてスラット142の角度を調整する動作モードである。具体的には、第3動作モードでは、所定空間の照度が目標照度となるようにスラット142の角度が調整されてもよい。照度を検出するセンサは、ブラインド装置140に設けられてもよく、ブラインド装置140と通信可能に構成されてもよい。目標照度は、ユーザによって設定されてもよい。第3動作モードでは、所定空間の温度が目標温度となるようにスラット142の角度が調整されてもよい。温度を検出するセンサは、ブラインド装置140に設けられてもよく、ブラインド装置140と通信可能に構成されてもよい。目標温度は、ユーザによって設定されてもよい。
【0095】
第4動作モードは、所定空間の照度を最大化するようにスラット142の角度を調整する動作モードである。すなわち、第4動作モードでは、PVセルの発電電力よりも所定空間への日差しが優先される。
【0096】
第5動作モードは、所定装置の消費電力及びPVセルの発電電力に基づいて、スラット142の角度を調整する動作モードである。言い換えると、第5動作モードは、所定装置の消費電力からPVセルの発電電力を除いた電力を最小化する動作モードである。第5動作モードは、PVセルの発電電力から所定装置の消費電力を除いた電力を最大化する動作モードであると考えてもよい。
【0097】
[変更例3]
以下において、実施形態の変更例3について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0098】
上述した実施形態では、各ブラインド装置140が有する第1モータ145及び第2モータ146に供給可能な電力を蓄積するバッテリ147がブラインド装置140毎に設置さえるケースについて例示した。
【0099】
これに対して、変更例3では、図14に示すように、上述した図5に示す構成に加えて、2以上のブラインド装置140の各々が有する第1モータ145及び第2モータ146に供給可能な電力を蓄積するバッテリ147Xが設置される。言い換えると、バッテリ147Xは、2以上のブラインド装置140によって共用されるバッテリであると考えてもよい。
【0100】
バッテリ147Xは、接続部191とDC/DCコンバータ192との間に接続されてもよい。DC/DCコンバータ192は、双方向のDC/DCコンバータであってもよい。
【0101】
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0102】
上述した開示では、第1モータ145及び第2モータ146がDC電力で動作するケースについて例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。第1モータ145及び第2モータ146は、AC電力で動作してもよい。例えば、接続構成1~4(図6~9を参照)の少なくともいずれか1つの接続構成では、第1モータ145及び第2モータ146は、負荷150と同様に、分電盤194に接続されてもよい。このようなケースにおいて、DC/DCコンバータ185及びDC/DCコンバータ186は省略されてもよい。接続構成5~6(図10~11を参照)の少なくともいずれか1つの接続構成では、第1モータ145及び第2モータ146は、負荷150と同様に、接続点P3に接続されてもよい。このようなケースにおいて、インバータ198は省略されてもよい。なお、接続構成6(図11を参照)において、インバータ198が省略される場合に、DC/DCコンバータ187及びDC/DCコンバータ180Yは、接続点P4に接続されなくてもよい。DC/DCコンバータ187及びDC/DCコンバータ180Yは、一体として1つのDC/DCコンバータによって構成されてもよい。
特に限定されるものではないが、動作モードは、動作状態と読み替えられてもよい。
【0103】
上述した開示では、ECHONET Liteについて主として説明した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。上述した開示は、SEP2.0、KNXなどの他のプロトコルにも適用可能である。
【0104】
上述した開示では特に触れていないが、EMS160が有する機能の少なくとも一部は、ネットワーク11上に配置されるサーバによって実行されてもよい。言い換えると、EMS160は、クラウドサービスによって提供されてもよい。
【符号の説明】
【0105】
1…電力管理システム、11…ネットワーク、12…電力系統、19…PCS、100…施設、110…太陽電池装置、120…蓄電装置、130…燃料電池装置、140…ブラインド装置、141…通信部、142…スラット、143…制御部、145…第1モータ、146…第2モータ、147…バッテリ、150…負荷機器、160…EMS、161…第1通信部、162…第2通信部、163…制御部、170…測定装置、180…DC/DCコンバータ、185…DC/DCコンバータ、186…DC/DCコンバータ、187…DC/DCコンバータ、191…接続部、192…DC/DCコンバータ、193…インバータ、198…インバータ、200…電力管理サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14