IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社東芝の特許一覧 ▶ 東芝電機サービス株式会社の特許一覧

特開2023-68996駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置
<>
  • 特開-駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置 図1
  • 特開-駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置 図2
  • 特開-駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置 図3
  • 特開-駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置 図4
  • 特開-駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置 図5
  • 特開-駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置 図6
  • 特開-駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置 図7
  • 特開-駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置 図8
  • 特開-駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置 図9
  • 特開-駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置 図10
  • 特開-駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置 図11
  • 特開-駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置 図12
  • 特開-駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置 図13
  • 特開-駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023068996
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20230511BHJP
   G06Q 20/20 20120101ALI20230511BHJP
   G06Q 10/00 20230101ALI20230511BHJP
【FI】
G07B15/00 W
G07B15/00 S
G07B15/00 T
G06Q20/20
G06Q10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021180518
(22)【出願日】2021-11-04
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】成田 昌裕
(72)【発明者】
【氏名】高橋 慶光
【テーマコード(参考)】
3E127
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
3E127AA03
3E127BA20
3E127BA42
3E127BA50
3E127CA02
3E127CA03
3E127CA04
3E127CA05
3E127CA35
5L049AA20
5L055AA42
(57)【要約】
【課題】 ヒューマンエラーによって収支の管理データに不整合が生じることを削減できる駅務システム、入出金機および駅務システムの端末装置を提供する。
【解決手段】 実施形態によれば、駅務システムは、入出金機と管理サーバとを有する。管理サーバは、第1の通信部と第1の制御部とを有する。入出金機は、入出金機構と第2の通信部と第2の制御部とを有する。第1の通信部は、入出金機と通信する。第1の制御部は、第1の通信部を介して通信する入出金機に締めの許可を通知し、許可の通知に応じて入出金機から締めの運用日が設定された集計結果を取得する。入出金機構は、現金の入出金を行う。第2の通信部は、管理サーバと通信する。第2の制御部は、第2の通信部を介して通信する管理サーバから通知された締めの許可を受信した後に締めの指示が入力された場合、締めの指示が入力されたときまでの入出金を集計した集計結果を締めの指示が入力されたときの運用日を設定して管理サーバへ送信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入出金機と管理サーバとを有する駅務システムにおいて、
前記管理サーバは、
前記入出金機と通信する第1の通信部と、
前記第1の通信部を介して通信する前記入出金機に締めの許可を通知し、前記許可の通知に応じて前記入出金機から締めの運用日が設定された集計結果を取得する第1の制御部と、を有し、
前記入出金機は、
現金の入出金を行う入出金機構と、
前記管理サーバと通信する第2の通信部と、
前記第2の通信部を介して通信する前記管理サーバから通知された締めの許可を受信した後に締めの指示が入力された場合、前記締めの指示が入力されたときまでの入出金を集計した集計結果を前記締めの指示が入力されたときの運用日を設定して前記管理サーバへ送信する第2の制御部と、を有する、
駅務システム。
【請求項2】
前記入出金機の前記第2の制御部は、前記管理サーバへ集計結果を送信したときに運用日の設定を次の日付に更新する、
前記請求項1に記載の駅務システム。
【請求項3】
入出金機と管理サーバとを有する駅務システムにおいて、
前記管理サーバは、
前記入出金機と通信する第1の通信部と、
前記入出金機から受信するカード情報に対応する駅を特定し、特定した駅分での入金を前記入出金機に許可する第1の制御部と、を有し、
前記入出金機は、
前記管理サーバと通信する第2の通信部と、
現金を金庫へ入金する入金機構と、
提示されたカードに記憶されているカード情報を読み取るカードリーダと、
前記カードリーダにより読み取ったカード情報を前記管理サーバへ送信し、前記管理サーバから許可に応じて前記入金機構による金庫への現金の入金を許可する第2の制御部と、
前記入金機構により金庫に入金した金額を前記管理サーバが特定した前記駅分の入金として記憶する記憶部と、を有する、
駅務システム。
【請求項4】
現金の入出金を行う入出金機における入出金に関する情報を管理する管理サーバにおいて、
前記入出金機と通信する通信部と、
前記通信部を介して通信する前記入出金機に締めの許可を通知し、前記許可の通知に応じて前記入出金機から締めの運用日が設定された集計結果を取得する制御部と、
を有する管理サーバ。
【請求項5】
現金の入出金を行う入出金機における入出金に関する情報を管理する管理サーバにおいて、
前記入出金機と通信する通信部と、
前記通信部により前記入出金機から受信するカード情報に対応する駅を特定し、特定した駅分での入金を前記入出金機に許可する制御部と、
を有する管理サーバ。
【請求項6】
種々の駅務機器と管理サーバとを有する駅務システムの端末装置において、
種々の駅務機器に対する種々の業務を実行するためのメニュー画面と操作画面とで構成した営業管理画面を表示する表示部と、
前記表示部に表示した営業管理画面において指示を入力する操作部と、
前記メニュー画面に並べて表示する複数の指示釦のうち詳細メニューの表示を指示する指示釦が指示された場合、指示された指示釦の次に前記詳細メニューを並べて表示し、かつ、前記詳細メニューを表示した分だけ他の指示釦を移動させて表示する制御部と、
を有する駅務システムの端末装置。
【請求項7】
種々の駅務機器と管理サーバとを有する駅務システムの端末装置において、
種々の駅務機器に対する設定画面を表示する表示部と、
前記表示部に表示した設定画面において指示を入力する操作部と、
運用の有無が切り替え可能な駅務機器に対して運用中の有無を前記操作部を用いて入力させるチェック欄を前記設定画面中に表示する制御部と、
を有する駅務システムの端末装置。
【請求項8】
種々の駅務機器と端末装置とを有する駅務システムに用いられる管理サーバにおいて、
前記端末装置と通信する通信部と、
前記端末装置の表示部に種々の駅務機器に対する種々の業務を実行するための複数の指示釦を並べて表示するメニュー画面と操作画面とで構成した営業管理画面を表示させ、前記端末装置の操作部で前記メニュー画面において詳細メニューの表示を指示する指示釦が指示された場合、前記端末装置の表示部に表示するメニュー画面を指示された指示釦の次に前記詳細メニューを並べて表示させ、かつ、前記詳細メニューを表示した分だけ他の指示釦を移動させて表示させたメニュー画面に更新させる制御部と、
を有する管理サーバ。
【請求項9】
種々の駅務機器と端末装置とを有する駅務システムに用いられる管理サーバにおいて、
前記端末装置と通信する通信部と、
前記端末装置の表示部に種々の駅務機器に対する設定画面を表示させ、前記設定画面において運用の有無が切り替え可能な駅務機器に対して運用中の有無を前記端末装置の操作部を用いて入力させるチェック欄を表示させる制御部と、
を有する管理サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道などの交通機関では、各駅などにおいて種々の駅務を実行する種々の駅務機器と管理サーバとを有する駅務システムが運用されている。各駅に設置される種々の駅務機器は、管理サーバに通信接続される。管理サーバは、各駅に設置される種々の駅務機器から取引情報などのデータを収集する。管理サーバは、各駅の駅務機器から収集するデータに基づいて売上の関する情報を管理する。
【0003】
従来の駅務システムは、オンラインで常時接続される特定の駅務機器からの売上に関する情報を取得する運用となっている。従来の駅務システムは、入出金機から準備金として出金した金額などを係員が手作業で入力するデータとして取得している。このため、従来の駅務システムは、ヒューマンエラーによって管理サーバが管理する収支データに不整合が生じることがあるなどの問題がある。
【0004】
また、従来の駅務システムは、通常の運用では使用していない駅務機器をイベントの開催などに応じて一時的にオンライン接続して運用することがある。このような駅務機器での取引情報は、係員の操作によって管理サーバに入力することが必要となる。このような場合も、ヒューマンエラーによって駅務機器での取引情報が正確に管理サーバへ供給できていないことが起こり得るという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-54314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明は、ヒューマンエラーによって収支の管理データに不整合が生じることを削減できる駅務システム、管理サーバおよび駅務システムの端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、駅務システムは、入出金機と管理サーバとを有する。管理サーバは、第1の通信部と第1の制御部とを有する。入出金機は、入出金機構と第2の通信部と第2の制御部とを有する。第1の通信部は、入出金機と通信する。第1の制御部は、第1の通信部を介して通信する入出金機に締めの許可を通知し、許可の通知に応じて入出金機から締めの運用日が設定された集計結果を取得する。入出金機構は、現金の入出金を行う。第2の通信部は、管理サーバと通信する。第2の制御部は、第2の通信部を介して通信する管理サーバから通知された締めの許可を受信した後に締めの指示が入力された場合、締めの指示が入力されたときまでの入出金を集計した集計結果を締めの指示が入力されたときの運用日を設定して管理サーバへ送信する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る駅務システム全体の構成例を概略的に示す図である。
図2図2は、実施形態に係る駅務システムにおける収入管理サーバと本社端末との構成例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る駅務システムにおける営業管理端末の構成例を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態に係る駅務システムにおける入出金機の構成例を示すブロック図である。
図5図5は、第1の実施形態に係る駅務システムにおける収入管理サーバと入出金機との動作例を示すシーケンスである。
図6図6は、第2の実施形態における駅務システムによる入出金機での入金手続きの動作例を模式的に示す図である。
図7図7は、第2の実施形態における駅務システムにおける収入管理サーバと入出金機との動作例を説明するためのシーケンスである。
図8図8は、第3の実施形態に係る駅務システムにおける営業管理端末が表示する営業管理画面の表示例を示す図である。
図9図9は、第3の実施形態に係る駅務システムにおける営業管理端末が表示する営業管理画面の表示例を示す図である。
図10図10は、第3の実施形態に係る駅務システムにおける営業管理端末が表示する営業管理画面の表示例を示す図である。
図11図11は、第3の実施形態に係る駅務システムにおける営業管理端末が表示する営業管理画面の表示例を示す図である。
図12図12は、第3の実施形態における駅務システムにおける端末装置としての営業管理端末による営業管理画面の表示処理の動作例を説明するためのフローチャートである。
図13図13は、第4の実施形態に係る駅務システムにおける営業管理端末が表示する営業管理画面の表示例を示す図である。
図14図14は、第4の実施形態における駅務システムにおける端末装置としての営業管理端末による締切処理の動作例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る駅務システムの全体構成を概略的に示す図である。
図1に示すように、駅務システム1は、収入管理サーバ10に本社端末11と各駅に設けた駅務機器とを通信接続した構成を有する。駅務システム1において、全体を管理するセンタである本社側には本社側のシステムとして、収入管理サーバ10および本社端末11を有する。また、駅務システム1において、各駅には各駅のシステムとして、営業管理端末12、入出金機13、自動券売機14、自動改札機15、自動精算機16および係員多機能機(窓口処理機)17などを有する。
【0010】
券売機14、自動改札機15、自動精算機16および係員多機能機17は、磁気券又はICカードなどの乗車券、あるいは、携帯端末などの記憶媒体を処理することにより駅務処理を実行する駅務機器である。また、入出金機13は、駅の係員が駅務に係る現金の入出金を行う装置である。本実施形態においては、入出金機13の駅務機器の一種であるものとする。
【0011】
収入管理サーバ10は、ネットワークを介して各駅務機器に通信接続される管理サーバである。収入管理サーバ10は、例えば、汎用のサーバ装置により構成される。収入管理サーバ10は、各駅務機器から収支に関する情報(取引情報)を収集し、各駅務機器から収集した取引情報を管理する。また、収入管理サーバ10は、駅務機器に対して動作設定を指示したり特定の動作を許可したりする。
【0012】
本社端末11は、収入管理サーバ10に接続される。本社端末11は、収入管理サーバ10に対するクライアントPCの1つである。図1に示す構成例において、本社端末11は、本社内の係員が操作する端末装置である。本社端末11は、後述する営業管理画面を表示する。本社端末11は、ログインした係員の権限に応じて営業管理画面などの操作画面を表示する。本社端末11は、各駅の係員よりも高レベルの権限を有する係員が操作することが想定される。このため、本社端末11は、各駅に設ける営業管理端末12よりも営業管理画面として多くの項目を表示できるようにしても良い。
【0013】
営業管理端末12は、ネットワークを介して収入管理サーバ10に接続される。営業管理端末12は、収入管理サーバ10に対するクライアントPCの1つとして機能する。図1に示す構成例において、営業管理端末12は、各駅の係員が操作する端末装置である。営業管理端末12は、各駅の係員の操作に応じて後述する営業管理画面を表示する。
【0014】
本社端末11および営業管理端末12は、ログインした係員の権限に応じて営業管理画面などの操作画面を表示する。本社端末11は、各駅の係員よりも高レベルの権限を有する本社内の係員が操作することが想定される。例えば、営業管理端末12は、営業管理画面として表示可能な画面やメニュー項目などが本社端末11よりも制限されるようにしても良い。
【0015】
入出金機13は、各駅において係員が現金の入出金を行う装置である。入出金機13は、現金を保管する金庫と金庫に現金を入金する入金機能と金庫から現金を出金する出金機能とを備える。例えば、入出金機13は、駅務に対する収入として得られた現金を係員の操作によって金庫に入金する。また、入出金機13は、駅務に使用する現金を係員の操作によって金庫から出金する。入出金機13は、駅ごとに入出金に関する情報を記録する。入出金機13は、締めの操作によって運用日ごとに集計した集計結果を収支データとして収入管理サーバ10へ供給する。
【0016】
自動券売機14は、発券および券の販売を実行する装置(駅務機器)である。自動券売機14は、乗車券を発券する券売機、特急券を発券する特急券発行機、および、新規又は継続の定期券を発行する定期券発行機を含むものとする。また、自動券売機14は、利用者から受領した金額を電子マネーとして利用可能なICカードCを新規に発行する機能を備えるものであっても良い。さらに、自動券売機14は、ICカードあるいは携帯端末に乗車料金などに利用可能な金額(電子マネー)をチャージするチャージ機能を備える券売機であっても良い。
【0017】
自動券売機14は、収入管理サーバ10と通信する機能を有する駅務機器の1つである。例えば、自動券売機14は、発券業務などの各種の処理の処理結果を示すデータを保存する。自動券売機14が保存した処理の処理結果を示すデータは、後述する締切処理において締切データとして収入管理サーバ10へ供給される。
【0018】
自動改札機15は、駅構内に対する利用者の入出場を制御する装置(駅務機器)である。例えば、自動改札機15は、利用者が提示する乗車券、ICカード又は携帯端末に記録されている情報に応じて改札処理(入場処理、又は出場処理)を実行する。
【0019】
自動改札機15は、収入管理サーバ10と通信する機能を有する駅務機器の1つである。例えば、自動改札機15は、改札処理などの処理結果を示すデータを保存する。自動改札機15が保存した処理結果を示すデータは、後述する締切処理において締切データとして収入管理サーバ10へ供給される。
【0020】
自動精算機16は、利用者が所持する券に対する精算処理を実行する装置である。例えば、自動精算機16は、利用者が所持する磁気券としての乗車券に精算処理を実行して精算券を発券する。また、自動精算機16は、ICカード又は携帯端末に運賃として利用可能な金額をチャージする機能を有するものであっても良い。
【0021】
自動精算機16は、収入管理サーバ10と通信する機能を有する駅務機器の1つである。例えば、自動精算機16は、精算処理などの処理結果を示すデータを保存する。自動精算機16が保存した処理結果を示すデータは、後述する締切処理において締切データとして収入管理サーバ10へ供給される。
【0022】
係員多機能機17は、係員が操作する装置である。係員多機能機17は、係員が駐在する窓口内に設置される窓口処理機である。係員多機能機17は、利用者の申し出に応じて種々の処理を実行する構成(装置)を備える。例えば、係員多機能機17は、利用者が提示する磁気券を処理する磁気券処理装置を備える。また、係員多機能機17は、利用者が提示するICカードに処理を施すICカード処理装置を備える。
【0023】
また、係員多機能機17は、収入管理サーバ10と通信する機能を有する駅務機器の1つである。例えば、係員多機能機17は、実施した各種業務の処理結果を示すデータを保存する。係員多機能機17が保存した各種の業務の処理結果を示すデータは、後述する締切処理において締切データとして収入管理サーバ10へ供給される。
【0024】
次に、実施形態に係る駅務システムにおける収入管理サーバ10および本社端末11の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る収入管理サーバ10および本社端末11の構成例を概略的に示すブロック図である。
図2に示すように、収入管理サーバ10は、制御部101、記憶部102、通信部103、および、インターフェース(I/F)104などを有する。
制御部101は、収入管理サーバ10全体の制御を司る。制御部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびNVM(Non-Valuable Memory)などのシステムメモリ、および、各種の内部インターフェースなどにより構成する。制御部101は、プロセッサがROMあるいは記憶部102に記憶されている種々のプログラムを実行することにより種々の機能を実現する。
【0025】
記憶部102は、書き換えが可能な不揮発性のメモリである。記憶部102は、例えば、HDD、SSD、EEPROM(登録商標)、フラッシュROMなどのデータの書き込みおよび書き換えが可能な不揮発性のメモリにより構成される。記憶部102は、収入管理サーバ10が管理対象とするデータを記憶する。また、記憶部102は、プログラムや制御データなどを記憶しても良い。なお、収入管理サーバ10が管理対象とするデータは、制御部101がアクセス可能な記憶装置に記憶される構成しても良い。例えば、収入管理サーバ10が管理対象とするデータは、通信部103を介して通信可能なデータサーバが記憶するようにしても良い。
【0026】
通信部103は、駅務システム1内の各機器と通信を行うための通信インターフェースである。通信部103は、各駅に設けた駅務機器などの機器と通信可能なインターフェースであれば良い。
【0027】
インターフェース104は、本社端末11と通信接続するためのインターフェースである。インターフェース104は、ローカルに本社端末11と接続するインターフェースであっても良いし、ネットワークを介して本社端末11に通信接続するためのネットワークインターフェースであっても良い。
【0028】
また、後述する第3および第4の実施形態において、制御部101は、本社端末11又は営業管理端末12に表示する営業管理画面および締切指定画面の表示制御を実行するものとして良い。すなわち、第3および第4の実施形態に係る駅務システムにおいて、制御部101には、第3および第4の実施形態で説明する動作を本社端末11又は営業管理端末12に実行させるプログラムが格納される。制御部101のプロセッサは、これらのプログラムを実行することにより第3の実施形態で説明する営業管理画面や第4の実施形態で説明する締切指定画面を用いて締切処理を実現する。
【0029】
本社端末11は、図2に示すように、制御部111、記憶部112、インターフェース(I/F)113、表示部114、操作部115などを有する。
制御部111は、本社端末11全体の制御を司る。制御部111は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびNVM(Non-Valuable Memory)などのシステムメモリ、および、各種の内部インターフェースなどにより構成する。制御部111は、プロセッサがROMあるいは記憶部112に記憶されている種々のプログラムを実行することにより種々の機能を実現する。
【0030】
記憶部112は、書き換えが可能な不揮発性のメモリである。記憶部112は、例えば、HDD、SSD、EEPROM(登録商標)、フラッシュROMなどのデータの書き込みおよび書き換えが可能な不揮発性のメモリにより構成される。記憶部112は、各種のデータを保存する。また、記憶部112は、プログラムや制御データなどを記憶するようにしても良い。
【0031】
インターフェース113は、収入管理サーバ10と通信接続するためのインターフェースである。インターフェース113は、ローカルに収入管理サーバ10と接続するインターフェースであっても良いし、ネットワークを介して収入管理サーバ10に通信接続するためのネットワークインターフェースであっても良い。
【0032】
表示部114は、表示装置などから構成される。表示部114は、後述する営業管理画面などを表示する。操作部115は、タッチパネル、キーボード、各種の操作キーポインティングデバイスなどにより構成される。操作部115は、係員により操作されるものである。例えば、表示部114および操作部115は、タッチパネルを具備する表示装置により構成される。
【0033】
なお、本社端末11は、操作するオペレータとしての係員を認証する認証処理に用いるデバイスを備える構成としても良い。例えば、本社端末11は、係員が所持する個人認証用のカードを読み取るカードリーダなどを備えるものであっても良い。この場合、制御部111は、係員が提示するカードをカードリーダにより読み取って係員のログイン処理を実行するように構成しても良い。
【0034】
次に、実施形態に係る駅務システムにおける営業管理端末12の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る駅務システム1における営業管理端末12の構成例を概略的に示すブロック図である。
図3に示すように、営業管理端末12は、制御部121、記憶部122、通信部123、表示部124、操作部125などを有する。
制御部121は、営業管理端末12全体の制御を司る。制御部121は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびNVM(Non-Valuable Memory)などのシステムメモリ、および、各種の内部インターフェースなどにより構成する。制御部121は、プロセッサがROMあるいは記憶部122に記憶されている種々のプログラムを実行することにより種々の機能を実現する。
【0035】
記憶部122は、書き換えが可能な不揮発性のメモリである。記憶部122は、例えば、HDD、SSD、EEPROM(登録商標)、フラッシュROMなどのデータの書き込みおよび書き換えが可能な不揮発性のメモリにより構成される。記憶部122は、各種のデータを保存する。また、記憶部122は、プログラムや制御データなどを記憶するようにしても良い。
【0036】
通信部123は、収入管理サーバ10と通信接続するためのインターフェースである。通信部123は、例えば、ネットワークを介して収入管理サーバ10に通信接続するためのネットワークインターフェースである。また、通信部123は、各駅に設置したサーバなどが備える機器を介して収入管理サーバ10と通信接続するためのインターフェースであっても良い。
【0037】
表示部124は、表示装置などから構成される。表示部124は、後述する営業管理画面などを表示する。操作部125は、タッチパネル、キーボード、各種の操作キーポインティングデバイスなどにより構成される。操作部125は、係員により操作されるものである。例えば、表示部124および操作部125は、タッチパネルを具備する表示装置により構成される。
【0038】
なお、営業管理端末12は、操作するオペレータとしての係員を認証する認証処理に用いるデバイスを備える構成としても良い。例えば、営業管理端末12は、係員が所持する個人認証用のカードを読み取るカードリーダなどを備えるものであっても良い。この場合、制御部121は、係員が提示するカードをカードリーダにより読み取って係員のログイン処理を実行するように構成しても良い。
【0039】
次に、実施形態に係る駅務システム1における入出金機13の構成について説明する。
図4は、実施形態に係る駅務システム1における入出金機13の構成例を概略的に示すブロック図である。
図4に示すように、入出金機13は、制御部131、記憶部132、通信部133、入出金機構134、金庫135、カードリーダ136、表示部137、操作部138などを有する。
【0040】
制御部131は、入出金機13全体の制御を司る。制御部121は、例えば、CPUなどのプロセッサ、ROM、RAM、NVMなどのシステムメモリ、および、各種の内部インターフェースなどにより構成する。制御部131は、プロセッサがROMあるいは記憶部132に記憶されている種々のプログラムを実行することにより種々の機能を実現する。
【0041】
記憶部132は、書き換えが可能な不揮発性のメモリである。記憶部132は、例えば、HDD、SSD、EEPROM(登録商標)、フラッシュROMなどのデータの書き込みおよび書き換えが可能な不揮発性のメモリにより構成される。記憶部132は、各種のデータを保存する。また、記憶部132は、プログラムや制御データなどを記憶するようにしても良い。
【0042】
通信部133は、収入管理サーバ10と通信接続するためのインターフェースである。通信部133は、例えば、ネットワークを介して収入管理サーバ10に通信接続するためのネットワークインターフェースである。また、通信部133は、各駅に設置したサーバなどの装置を介して収入管理サーバ10と通信接続するためのインターフェースであっても良い。
【0043】
入出金機構134は、現金の入出金を行うユニットである。金庫135は、現金を保管する収納ユニットである。入出金機構134は、現金を金庫135に入金する入金機構と金庫135から現金を出金する出金機構とを有する。例えば、入出金機構134は、投入された現金を計数処理し、計数した金額を制御部131へ通知する、入出金機構134は、計数処理した現金を金庫135に入金(保管)する。また、入出金機構134は、制御部131から指定された金額の現金を金庫135から取り出し、取り出した現金を排出部へ出金(放出)する。
【0044】
カードリーダ136は、カードCに記憶されている情報を読み取る。カードリーダ136は、係員が提示するカードCに記憶されている識別番号などを含むカード情報を読み取る。本実施形態において、カードリーダ136が読み取るカードCは、予め設定された対応する駅を特定するための情報を含むカード情報が記録されている記録媒体であるものとする。すなわち、カードリーダ136は、カードCが対応する駅を特定するための情報を含むカード情報を読み取る。また、カードリーダ136は、係員を認証するための情報を含むカード情報が記録されたカードCを読み取るようにしても良い。
【0045】
表示部137は、表示装置などから構成される。表示部137は、後述する営業管理画面などを表示する。操作部138は、タッチパネル、キーボード、各種の操作キーポインティングデバイスなどにより構成される。操作部138は、係員により操作されるものである。例えば、操作部138は、係員が締めを指示するための締めボタンを備える。また、表示部137および操作部138は、タッチパネルを具備する表示装置により構成されるようにしても良い。
【0046】
以下、上述した構成を備える駅務システム1に適用される第1乃至4の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態としての駅務システムの動作について説明する。
駅務システム1が運用される各駅では、駅の係員が入出金機13を用いて現金による準備金の払い出し、および、現金としての売上金の納入を実行する。入出金機13は、現金を取り扱うため、通常の日付とは異なる「運用日」による収支の締切を実施する。第1の実施形態に係る駅務システムは、通常の日付とは異なる運用日で入出金に係る収支の集計および収集をオンラインで実行することを目的とする。
【0047】
第1の実施形態に係る駅務システム1は、収入管理サーバ10から入出金機13へ締めの許可を通知する。入出金機13は、締めの許可通知を受けた後に係員による締めの指示の受け付けを可能とする。入出金機13は、係員による締めの指示に応じて締めの処理を実施し、締めの処理結果を示す締めデータを収入管理サーバ10へ送信する。入出金機13は、締めデータを収入管理サーバ10へ送信すると、運用日の設定を次の日付に変更する。
【0048】
これにより、第1の実施形態に係る駅務システムは、実際の日付に関わらずに、収入管理サーバの許可通知に応じて係員が指示する締めの処理を各入出金機が実施できる。また、入出金機は、許可通知後の係員からの指示に応じて締めを実施したタイミングで運用日を切り替えることができる。この結果として、収入管理サーバは、各入出金機が許可通知後に締めを実施したタイミングで設定する運用日ごとの締めデータを収集できる。
【0049】
図5は、第1の実施形態における駅務システム1における収入管理サーバ10と入出金機13との動作例を説明するためのシーケンスである。
まず、収入管理サーバ10の制御部101は、各入出金機13に対して締めの実行を許可するタイミングを設定する(ST11)。例えば、本社では、所定の権限を有する係員がログインした本社端末11で入出金機13における締めのタイミングを指定する。収入管理サーバ10の制御部101は、本社端末11で指定された各入出金機13における締めのタイミングに応じて各入出金機13へ許可通知を送信するタイミングを設定する。
【0050】
収入管理サーバ10の制御部101は、入出金機13へ締めの許可通知するタイミングになると、通信部103により入出金機13へ締めの許可通知する(ST12)。例えば、制御部101は、A駅の入出金機13に対して14:00以降に締めを許可すると設定された場合、14:00になったときに通信部103によりA駅の入出金機13へ締めの許可通知を送信する。
【0051】
入出金機13は、通信部133により収入管理サーバ10からの締めの許可通知を受信する(ST13)。入出金機13の制御部131は、収入管理サーバ10からの締めの許可通知を受信すると、駅の係員による締めの指示を受け付ける(ST14)。例えば、制御部131は、収入管理サーバ10からの締めの許可通知を受けた後、操作部138による締めの実行を指示する締めボタンへの指示を有効にする。締めボタンが有効となった場合、当該入出金機13の設置駅の係員は、操作部138により締めボタンを指示する。
【0052】
入出金機13の制御部131は、駅の係員による締めの指示を受け付けた状態において、係員による締めの実行指示の有無を監視する(ST15)。例えば、収入管理サーバ10の制御部101は、締めの許可通知を送信した入出金機13の設置駅にある営業管理端末12などの装置に入出金機13の締めを促す案内を通知するようにして良い。これにより、入出金機13の駅では、営業管理端末12などの装置が入出金機13の締めを指示する旨の案内を係員に報知するようにしても良い。
【0053】
係員による締めの実行指示が入力された場合(ST15、YES)、制御部131は、金庫135に対する入出金に関する情報を集計する(ST16)。制御部131は、係員が締めを指示したときの運用日における入出金の情報を収集し、収集した入出金の情報に基づいて当該運用日の収支を集計する。収支の集計が完了すると、制御部131は、当該運用日を設定した集計結果を収入管理サーバ10へ送信する(ST17)。
【0054】
収入管理サーバ10への集計結果を送信した場合、制御部101は、通用日の設定を翌日の日付に更新する(ST18)。入出金機13の制御部101は、運用日を更新した後、更新した運用日での入出金を受け付ける。
【0055】
例えば、運用日が10月15日に設定されている場合、制御部131は、係員が締めボタンを押下されると、運用日が10月15日における入出金の情報を収集し、収集した入出金の情報から10月15日分の収支を集計する。収支の集計が完了すると、制御部131は、運用日を10月15日とした集計結果を収入管理サーバ10へ送信する。収入管理サーバ10へ10月15日分の集計結果を送信した場合、制御部101は、通用日の設定を翌日の日付である10月16日に更新する。
【0056】
また、収入管理サーバ10の制御部101は、締めの許可通知を送信した後、入出金機13からの集計結果の受信待ちとなる。収入管理サーバ10は、通信部103により入出金機13から送信された集計結果を受信する(ST19)。
【0057】
収入管理サーバ10の制御部101は、入出金機13から受信する集計結果を集計結果に設定されている運用日に対応づけて保存する(ST20)。例えば、制御部101は、各駅の入出金機13からの集計結果をまとめて各駅での運用日ごとの入出金機による収支を示す収支結果を作成し、作成した収支結果を記憶部102などに保存する。
【0058】
以上のように、第1の実施形態に係る駅務システムによれば、収入管理サーバから入出金機に対し通常の日付とは異なる運用日を指示することができ、通常の日付と異なる運用日ごとに入出金機による入出金の収支をオンラインで集計できる。
【0059】
(第2の実施形態)
次に、上記したように構成される駅務システム1に適用される第2の実施形態について説明する。
図6は、第2の実施形態における駅務システム1による入出金機13での入金手続きの動作例を模式的に示す図である。
入出金機13は、係員が入金用のカードCを提示してから入金を実施する運用とする。係員が提示するカードCは、特定の駅が設定されている。平時の運用としては、図6の左側に例示するように、A駅の入出金機13に現金を入金する場合、係員は、A駅用のカードCをA駅の入出金機13に提示して現金を投入する。この場合、A駅の入出金機13は、投入された現金をカードCが対応するA駅での入金として入金処理し、入金した金額に関する情報をA駅分の入金として記録する。
【0060】
これに対して、第2の実施形態に係る駅務システム1は、図6の右側に例示するように、A駅用のカードCを用いてB駅の入出金機13での入金を可能とする。すなわち、B駅の入出金機13でA駅分の入金を実施する場合、係員は、A駅用のカードCをB駅の入出金機13に提示して現金を投入する。この場合、B駅の入出金機13は、投入された現金をカードCが対応するA駅分の入金として入金処理し、入金した金額に関する情報をA駅分の入金情報として記録する。
【0061】
これにより、第2の実施形態に係る駅務システム1は、A駅の入出金機13が使用できない場合であっても、他の駅の入出金機13でA駅分の入金として現金を入金することができる。
【0062】
次に、第2の実施形態における駅務システム1の動作について説明する。
図7は、第2の実施形態における駅務システム1における収入管理サーバ10と入出金機13との動作例を説明するためのシーケンスである。
入出金機13に現金を入金する係員は、特定の駅が設定されているカード情報が記録されたカードCを入出金機13のカードリーダ136に提示する。例えば、A駅で得た現金をB駅の入出金機13に入金する場合、係員は、A駅が設定されたカードCをB駅の入出金機13のカードリーダ136に提示する。
【0063】
入出金機13の制御部131は、係員が提示するカードCに記録されているカード情報をカードリーダ136により読み取る(ST31)。制御部131は、係員が提示したカードCから読み取ったカード情報を通信部133により収入管理サーバ10へ送信する(ST32)。
【0064】
例えば、カードCが非接触式ICカードである場合、カードリーダ136は、係員が読取位置に提示するカードCと通信し、当該カードCに記憶されているカード情報を取得する。制御部131は、カードリーダ136がカードCから取得したカード情報と当該入出金機13の設置駅を示す情報とを通信部133により収入管理サーバ10へ送信する。
【0065】
収入管理サーバ10は、通信部103により入出金機13からのカード情報を受信する(ST33)。収入管理サーバ10の制御部101は、入出金機13から受信したカード情報により当該カードCが入出金機13に現金を入金するための正当なカードであることを確認する(ST34)。
【0066】
入出金機13が読み取ったカードCが入金に用いるカードであることを確認した後、制御部101は、当該カードCが対応する駅を特定する(ST35)。例えば、入出金機13による入出金に用いるカードCは、固有の識別情報(固有番号)をカード情報が記録されている。収入管理サーバ10は、入出金用のカードCの識別情報に対応づけて駅を管理する。これにより、制御部101は、カードCから読み取られたカード情報に含まれる識別情報に基づいて当該カードCが対応する駅を判別する。
【0067】
制御部101は、カードCが対応する駅を特定すると、カードCが対応する駅分の入金として当該入出金機13による入金を許可する。制御部101は、カードCでの入金を許可する場合、カードCが対応する駅分としての入金を通知する通知を通信部103により入出金機13へ送信する(ST36)。
【0068】
なお、収入管理サーバ10は、他の駅のカードCを用いた入金を特定の条件を満たす場合に許可するようにしても良い。例えば、収入管理サーバ10は、入出金機13の設置駅とカードCが対応する駅とが同一のグループである場合にカードCが対応する駅分としての入金を入出金機13に許可するようにしても良い。
【0069】
入出金機13は、通信部133により収入管理サーバ10からカードCが対応する駅分としての入金を許可する通知を受信する(ST37)。入出金機13の制御部131は、収入管理サーバ10からの入金の許可に応じて係員による現金の入金を受け付ける(ST38)。すなわち、制御部131は、収入管理サーバ10が特定したカードCが対応する駅分としての入金を受け付ける。
【0070】
入出金機13の制御部131は、提示されたカードCによって入金を受け付ける状態において、係員によって投入される現金を金庫135に入金する入金処理を実行する(ST39)。入出金機13は、入金処理として、入出金機構134によって係員が投入する現金の金額を計数し、金額を計数した現金を金庫35に収納する。制御部131は、入出金機構134によって金庫135に収納した現金の金額を示す情報を取得する。
【0071】
例えば、入出金機構134は、係員が投入した紙幣および硬貨の種別と個数とを識別する。入出金機構134は、種別を特定した紙幣および硬貨を金庫135に収納する。入出金機構134は、投入された紙幣および硬貨の種別と個数とを示す情報を制御部131へ通知する。制御部131は、入出金機構134からの情報によって係員が投入した金額を特定する。
【0072】
制御部131は、金庫135に収納した現金(入金した現金)の金額を示す情報を取得すると、金庫135に収納した現金の金額を示す情報をカードCが対応する駅分の入金として記録する(ST40)。すなわち、制御部131は、入金した金額を係員が提示したカードCが対応する駅分の入金の情報として記憶部132に記憶する。
【0073】
以上のように、第2の実施形態に係る駅務システムによれば、特定の駅の入出金機が使用できない場合であっても、他の駅の入出金機で現金の入金が実施できる。これにより、入出金機が故障した駅で得られた現金を他駅の入出金機の金庫に保管でき、かつ、他駅の入出金機に入金した現金を実際に収入として得た駅分の入金として記録および管理することができる。
【0074】
(第3の実施形態)
次に、上記したように構成される駅務システムに適用される第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態に係る駅務システム1では、営業管理端末12又は本社端末11などの端末装置が各種の設定および操作指示などを行うための営業管理画面を表示する。各駅の係員は、営業管理端末12が表示する営業管理画面において当該駅における駅務機器を用いた業務の管理および指示を実行する。また、本社の係員は、本社端末11が表示する営業管理画面において各駅における駅務機器を用いた業務の管理および指示を実行する。
【0075】
図8は、第3の実施形態に係る駅務システム1における営業管理端末12が表示する営業管理画面の表示例を示す図である。
営業管理端末12の制御部121は、表示部124に図8に示すような営業管理画面を表示する。図8に示す表示例において、営業管理画面は、メニュー画面A1と操作画面A2とにより構成される。
【0076】
メニュー画面A1は、営業管理画面の左側の領域に表示する。メニュー画面A1は、サイドメニューとも称するものとする。メニュー画面A1には、各種の指示釦を上下方向に並べて表示する。
操作画面A2は、営業管理画面におけるメニュー画面A1の右側に配置する。操作画面A2は、メニュー画面A1に表示する指示釦への入力に応じて更新される。
【0077】
また、メニュー画面A1に表示する指示釦には、操作画面A2に表示する画面の更新を指示する釦と複数のサブ釦が設定された詳細メニューの表示を指示する釦とがある。サブ釦は、特定の指示釦に対応づけられた下位階層の指示釦である。特定の指示釦に対応づけられた複数のサブ釦群が詳細メニューであるものとする。
【0078】
図9は、第3の実施形態に係る駅務システム1における営業管理端末12が表示する営業管理画面の第2の表示例を示す図である。
図9は、図8に示す表示画面のメニュー画面A1において詳細メニューの表示を指示する指示釦としての廃札ボタンが指示された場合の表示例を示す。図9に示すように、詳細メニューの表示を指示する指示釦が指示された場合、メニュー画面A1には、詳細メニューとしての複数のサブ釦群が表示される。詳細メニューのサブ釦群は、指示された指示釦(上位階層の指示釦)に続けて表示される。特定の指示釦に対応するサブ釦群を表示した場合、その他の指示釦は、メニュー画面A1においてサブ釦群を表示した分だけ表示位置が移動する。
【0079】
例えば、図8に示すメニュー画面A1の廃札ボタンが指示された場合、メニュー画面A1には、図9に示すように、廃札ボタンに続けて廃札ボタンに対応するサブ釦が表示される。図9に示す例では、廃札ボタンの直下に自動券売機ボタン、携帯印発機ボタン、取扱者確定ボタンが並べて表示される。
【0080】
また、廃札ボタンに対応するサブ釦群を表示する場合、図9に示すように、メニュー画面A1では、図8に示す廃札ボタン以外の各ボタンが廃札ボタンに対応するサブ釦群を表示した分だけずらして表示される。図9に示す例では、廃札ボタンの下側に配置されていた各釦(データ入力ボタン、収入確認ボタン、確定処理ボタンなど)が、廃札ボタンの直下に並べたサブ釦の下にずれて表示される。
【0081】
また、営業管理画面は、メニュー画面A1の表示領域に各指示釦を表示した状態で操作画面A2に表示する画面が更新される。
図10および図11は、メニュー画面A1における指示釦の指示に応じて操作画面A2の表示画面を更新した表示例を示す図である。
例えば、図9に示すメニュー画面A1において廃札ボタンのサブ釦である自動券売機ボタンが指示された場合、図10に示すように、操作画面A2には、自動券売機に関する画面が表示される。図10に示す表示例においてメニュー画面A1に表示する各釦は、図9に示すメニュー画面A1に表示する各釦と同様である。
【0082】
また、図9に示すメニュー画面A1において不正入切ボタンが指示された場合、営業管理画面は、図11に示すように、操作画面A2には、自動改札機に対する動作設定などを指示する不正入切の設定画面が表示される。図11に示すメニュー画面A1に表示する各釦も、図9に示すメニュー画面A1に表示する各釦と同様である。
【0083】
すなわち、第3の実施形態に係る端末装置が表示する営業管理画面は、メニュー画面A1と操作画面A2とがそれぞれ表示され、メニュー画面A1の指示釦への指示に応じて操作画面A2に表示する画面が直ちに更新される。これにより、係員は、常にメニュー画面(サイドメニュー)を見ながら操作画面での作業を実行でき、必要に応じてサイドメニューの指示釦で直ぐに操作画面を更新させることもできる。
【0084】
次に、第3の実施形態における駅務システム1における端末装置(本社端末11又は営業管理端末12)による営業管理画面の表示動作について説明する。
図12は、第3の実施形態における駅務システム1における端末装置による営業管理画面の表示動作例を説明するためのフローチャートである。
ここでは、駅務システム1における端末装置としての営業管理端末12が営業管理画面を表示する動作例について説明するものとする。なお、以下の説明では、営業管理端末12の制御部121が動作の主体として説明するが、営業管理端末12の制御部121は、通信接続される収入管理サーバ10の制御部101からの指示によって後述の各処理を実行するものとして良い。
【0085】
まず、営業管理端末12の制御部121は、表示部124に営業管理画面のトップ(TOP)画面を表示する(ST51)。例えば、制御部121は、係員がログインした場合に表示部124にTOP画面を表示する。営業管理画面のTOP画面は、例えば、図8に示すように、メニュー画面A1と操作画面A2とで構成される。図8に示すようなTOP画面では、操作画面A2に各種の案内を表示し、メニュー画面A1に表示した各指示釦への指示を受け付ける。
【0086】
制御部121は、メニュー画面(サイドメニュー)A1における指示釦への入力がなければ(ST52、NO)、指示釦への入力待ちとする。サイドメニューの指示釦への入力があった場合(ST52、YES)、制御部121は、指示された指示釦に詳細メニューが対応づけられているか否かを判断する(ST53)。
【0087】
指示された釦に詳細メニューが対応づけられている場合(ST53、YES)、制御部121は、詳細メニューとしてのサブ釦群を指示された指示釦に続けて表示し(ST54)、サブ釦群を表示した分だけその他の釦をずらして表示する(ST55)。例えば、制御部121は、図9に示すように、指示された釦に続けてサブ釦群を並べて表示し、指示された釦の下側にあった各釦をサブ釦の下に移動させて表示する。
【0088】
また、指示された釦に詳細メニューが対応づけられていない場合(ST53、NO)、制御部121は、指示された釦に対応する画面を操作画面A2に表示し(ST58)、操作画面A2に表示した画面上での係員による業務を受け付ける(ST57)。例えば、メニュー画面A1で自動券売機の廃札の指示釦が指示された場合、制御部121は、図10に示すように、操作画面A2に自動券売機の画面を表示する。また、メニュー画面A1で不正入切の指示釦が指示された場合、制御部121は、図11に示すように、操作画面A2に不正入切の設定画面を表示する。
【0089】
以上のように、第3の実施形態に係る駅務システムによれば、営業管理端末又は本社端末などの端末装置において種々の業務用の画像をメニュー画面と操作画面とに分けて表示し、メニュー画面で指示した指示釦に応じた画面が操作画面として直ちに表示する。これにより、端末装置を用いて種々の業務を係員が実行する場合の操作性を向上できる。また、端末装置は、メニュー画面において特定の指示釦に対応づけた詳細メニューを他の業務を指示する釦に並べて表示することにより多様な業務を連続して実施する係員に対する操作性を向上できる。
【0090】
(第4の実施形態)
次に、上記したように構成される駅務システムに適用される第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態に係る駅務システム1では、営業管理端末12又は本社端末11などの端末装置が駅務機器に対する締切指示を行う営業管理画面としての締切指定画面を表示部124に表示する。各駅の係員は、営業管理端末12が表示する締切指定画面において当該駅における駅務機器に対する締切を指示する。また、本社の係員は、本社端末11によって指定した駅における駅務機器に対する締切を指示するようにしても良い。
【0091】
図13は、第4の実施形態に係る駅務システム1における営業管理端末12が表示する営業管理画面の表示例を示す図である。
営業管理端末12の制御部121は、第3の実施形態で説明した営業管理画面のメニュー画面A1において締切を指示する釦が指示された場合、図13に示すように、締切指示画面を操作画面A2に表示する。
【0092】
図13に示す締切指示画面には、各種の駅務機器に対応するチェックボックスc1~c7)、個別の各駅務機器に対応する機器アイコン、および、各種の指示釦b1~b3が表示される。
【0093】
チェックボックスc1は、一括選択を指定する。チェックボックスc2は、当該駅における自動券売機を一括して選択することを指定する。チェックボックスc3は、当該駅にける自動精算機を一括して選択することを指定する。チェックボックスc4は、当該駅における窓口処理機(係員多機能機)を一括して選択することを指定する。チェックボックスc5は、当該駅における改札機(改札機に接続される監視盤を含む)を一括して選択することを指定する。
【0094】
チェックボックスc6は、当該駅における可動式窓口処理機を一括して選択することを指定する。チェックボックスc3は、当該駅にける簡易改札機を一括して選択することを指定する。可動式窓口処理機および簡易改札機は、状況において、運用の有無が設定される駅務機器である。つまり、可動式窓口処理機および簡易改札機は、常時オンラインで接続されて運用される駅務機器ではなく、イベント等が実施状況など応じて運用(稼働)する駅務機器である。
【0095】
図13に示す表示例において、可動式窓口処理機および簡易改札機については、締切指示画面に運用中であるか否かをチェックするための表示欄を設けている。係員は、可動式窓口処理機を運用している場合にはチェックボックスc6にチェックを入力し、簡易改札機を運用している場合にはチェックボックスc7にチェックを入力する。これにより、常時運用していない駅務機器についても、もれなく締切対象とする機器として設定し易くできる。
【0096】
個別の機器アイコンは、それぞれに駅務機器の実機が対応する。機器アイコンでは、対応する機種を示すイラストと文字情報とが表示される。また、各機器アイコンには、個別の締切対象の設定を指定するチェックボックスが表示される。機器アイコンのチェックボックによって、個々の機器ごとに締切対象とするか否かを設定できる。
【0097】
締切開始釦b1は、締切の開始を指示する釦である。強制締切釦b2は、強制的に締切を実行することを指示する釦である。トップ釦b3は、操作画面A2をTOP画面に遷移させることを指示する釦である。
【0098】
次に、第4の実施形態における駅務システム1における端末装置としての営業管理端末12による締切処理の動作について説明する。
図14は、第4の実施形態における駅務システム1における端末装置としての営業管理端末12による締切処理の動作例を説明するためのフローチャートである。
ここでは、駅務システム1における端末装置としての営業管理端末12が表示する締切指定画面に基づいて締切処理を実行する動作例について説明するものとする。ただし、以下の説明では、営業管理端末12の制御部121を動作の主体として説明するが、営業管理端末12の制御部121は、通信接続される収入管理サーバ10の制御部101からの指示によって後述の各処理を実行するものとして良い。
【0099】
まず、営業管理端末12の制御部121は、駅務機器に対する締切を指示する指示釦を表示したメニュー画面A1を営業管理画面を表示部124に表示する。係員は、表示部124に表示した営業管理画面のメニュー画面A1における締切を指示する指示釦を操作部125により指示する。
【0100】
締切が指示されると、制御部121は、表示部124に表示する営業管理画面の操作画面A2に締切指定画面を表示する(ST71)。例えば、制御部121は、図13に示すような締切指定画面を表示部124に表示させる。
【0101】
制御部121は、表示部124に締切指定画面を表示した状態において締切対象とする機器の指定を受け付ける(ST72)。制御部121は、図13に示す締切指定画面において締切対象とする駅務機器を設定する各チェックボックスへの入力を受け付ける。
【0102】
上述したように、当該駅の駅務機器を一括して締切対象に指定する場合、係員は、操作部125を用いてチェックボックスc1にチェックを入力する。また、当該駅の自動券売機を一括して選択する場合、係員は、操作部125を用いてチェックボックスc2にチェックを入力する。当該駅の自動精算機を一括して選択する場合、係員は、操作部125を用いてチェックボックスc3にチェックを入力する。当該駅の窓口処理機(係員多機能機)を一括して選択する場合、係員は、操作部125を用いてチェックボックスc4にチェックを入力する。当該駅の改札機(改札機に接続される監視盤を含む)を一括して選択する場合、係員は、操作部125を用いてチェックボックスc5にチェックを入力する。
【0103】
また、当該駅において可動式窓口処理機を稼働させている場合、係員は、操作部125を用いてチェックボックスc6にチェックを入力する。当該駅において簡易改札機を稼働させている場合、係員は、操作部125を用いてチェックボックスc7にチェックを入力する。なお、可動式窓口処理機又は簡易改札機の一部の機器だけを稼働させている場合、係員は、操作部125を用いて稼働していない機器に対応するアイコンのチェックボックスからチェックを外すようにすれば良い。
【0104】
制御部121は、係員が操作部125を用いて何れかのチェックボックスにチェックが入力された場合(ST73、YES)、チェックボックスに対応する各機器を締切対象の機器に設定する(ST74)。例えば、チェックボックスc1にチェックが入力された場合、制御部121は、各駅務機器を一括して締切対象の機器に設定する。また、チェックボックスc2(c3、c4、c5)にチェックが入力された場合、制御部121は、自動券売機(自動精算機、窓口処理機、改札機)を一括して締切対象の機器に設定する。また、チェックボックスc6にチェックが入力された場合、制御部121は、可動式窓口処理機を一括して締切対象の機器に設定する。チェックボックスc7にチェックが入力された場合、制御部121は、簡易改札機を一括して締切対象の機器に設定する。
【0105】
締切開始の指示がなければ(ST75、NO)、制御部121は、上述したST72~75の処理を実行することにより締切指定画面における締切対象とする機器の設定を実行する。
また、締切指定画面において締切開始が指示された場合(ST76、YES)、制御部121は、チェックボックスにチェックされている機器を対象として締切処理を開始する(ST76)。これにより、チェックボックスc6がチェックされていない場合、制御部121は、可動式窓口処理機を締切対象から除外して締切を実行する。また、チェックボックスc6がチェックされていない場合、制御部121は、簡易改札機を締切対象から除外して締切を実行する。
【0106】
以上のように、第4の実施形態に係る駅務システムによれば、端末装置において締切の対象とする駅務機器を簡単に指定できる。また、可動式窓口処理機又は簡易改札機などの常時運用を行っていない駅務機器については、運用中した場合に運用中であることを示すチェックボックスにチェックようにした。これにより、運用中の機器を係員が端末装置で明示することで駅務機器に対する締切処理を円滑に実施することができる。
【0107】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0108】
10…収入管理サーバ、11…本社端末(端末装置)、12…営業管理端末(端末装置)、13…入出金機、14…自動券売機、15…自動改札機、16…自動精算機、17…係員多機能機(窓口処理機、101…制御部、102…記憶部、103…通信部、111、121…制御部、112、122…記憶部、113、123…通信部、131…制御部、132…記憶部、133…通信部、134…入出金機構、135…金庫、136…カードリーダ、137…表示部、138…操作部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14