IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 凸版印刷株式会社の特許一覧

特開2023-71323注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム
<>
  • 特開-注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム 図1
  • 特開-注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム 図2
  • 特開-注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム 図3
  • 特開-注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム 図4
  • 特開-注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム 図5
  • 特開-注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム 図6
  • 特開-注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム 図7
  • 特開-注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム 図8
  • 特開-注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム 図9
  • 特開-注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム 図10
  • 特開-注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム 図11
  • 特開-注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム 図12
  • 特開-注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム 図13
  • 特開-注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023071323
(43)【公開日】2023-05-23
(54)【発明の名称】注文管理方法、注文管理システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20230516BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021184006
(22)【出願日】2021-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】寺本 格
(72)【発明者】
【氏名】鋒崎 純一
(72)【発明者】
【氏名】小林 俊宏
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB54
5L049BB72
(57)【要約】      (修正有)
【課題】発注者と納入者との間で授受する情報について、互いの様式の相違にかかわらず一元的に管理できる注文管理方法、注文管理システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】注文管理システムにおいて、注文管理装置300は、発注端末100が作成する、注文に関する内容を有し対応の発注者により定められた形式に従った1次注文情報D1から、対応する形式に変換し、ネットワーク経由で中継装置200に送信し、中継装置200が記憶した2次注文情報D2をネットワーク経由で取得し、取得した2次注文情報D2を所定の共通の様式による3次注文情報D3に変換し記憶する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
納入者に向けて注文を行う複数の発注者のそれぞれに対応する複数の発注端末と、注文管理装置と、前記発注端末と前記注文管理装置との間で授受される情報を中継する中継装置とを含む注文管理システムにおける注文管理方法であって、
前記発注端末が、注文に関する内容を有し対応の発注者により定められた形式に従って作成された1次注文情報を、前記注文管理装置が対応する形式の2次注文情報に変換し、前記2次注文情報をネットワーク経由で前記中継装置に送信する送信ステップと、
前記中継装置が、前記送信ステップにより送信された前記2次注文情報を前記中継装置の第1記憶部に記憶させる第1記憶制御ステップと、
前記注文管理装置が、前記中継装置に記憶されている2次注文情報をネットワーク経由で取得する取得ステップと、
前記注文管理装置が、取得した2次注文情報を、所定の共通の様式による3次注文情報に変換し、前記3次注文情報を第2記憶部に記憶させる注文対応処理ステップと
を含む注文管理方法。
【請求項2】
前記第1記憶部は、前記発注者ごとに対応する個別記憶領域が設定され、
前記第1記憶制御ステップは、受信した前記2次注文情報を、当該2次注文情報の送信元の発注端末の発注者に対応する個別記憶領域に記憶させる
請求項1に記載の注文管理方法。
【請求項3】
前記注文管理装置が、前記3次注文情報を含み、前記発注端末と前記注文管理装置との間で授受された情報に基づく受注確認情報を生成する受注確認情報生成ステップと、
前記注文管理装置が、生成された受注確認情報を、対応の前記発注端末が取得可能なように前記中継装置の第1記憶部に記憶させる第2記憶制御ステップと、
をさらに含む
請求項1または2に記載の注文管理方法。
【請求項4】
前記受注確認情報生成ステップは、
前記第2記憶部が記憶する注文管理情報のうちから、対応の発注者の抽出指示情報が示す抽出条件を満たす情報を、前記受注確認情報に含める
請求項3に記載の注文管理方法。
【請求項5】
前記受注確認情報生成ステップは、対応の発注者の様式指定情報が指定する様式による受注確認情報を生成する
請求項3または4に記載の注文管理方法。
【請求項6】
納入者に向けて注文を行う複数の発注者のそれぞれに対応する複数の発注端末と、注文管理装置と、前記発注端末と前記注文管理装置との間で授受される情報を中継する中継装置とを含む注文管理システムであって、
前記発注端末において、注文に関する内容を有し対応の発注者により定められた形式に従って作成された1次注文情報を、前記注文管理装置が対応する形式の2次注文情報に変換し、前記2次注文情報をネットワーク経由で前記中継装置に送信する送信部と、
前記発注端末において、前記送信部により送信された前記2次注文情報をネットワーク経由で前記中継装置の第1記憶部に記憶させる第1記憶制御部と、
前記注文管理装置が、前記中継装置に記憶されている2次注文情報をネットワーク経由で取得する取得部と、
前記注文管理装置において、取得された2次注文情報を、所定の共通の様式による3次注文情報に変換し、前記3次注文情報を第2記憶部に記憶させる注文対応処理部と
を備える注文管理システム。
【請求項7】
納入者に向けて注文を行う複数の発注者のそれぞれに対応する複数の発注端末と、注文管理装置と、前記発注端末と前記注文管理装置との間で授受される情報を中継する中継装置とを含む注文管理システムにおける前記注文管理装置としてのコンピュータを、
前記発注端末において、注文に関する内容を有し対応の発注者により定められた形式に従って作成された1次注文情報から前記注文管理装置が対応する形式に変換され、ネットワーク経由で前記中継装置に送信されることで前記中継装置にて記憶された2次注文情報を、ネットワーク経由で取得する取得部、
取得された2次注文情報を、所定の共通の様式による3次注文情報に変換し、前記3次注文情報を第2記憶部に記憶させる注文対応処理部
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注文管理方法、注文管理システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
発注者から納入者にインターネットを介して発注を行い、納入者からは受注に応じた回答を、インターネットを介して発注者に送信可能とされた情報管理システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-164227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
受発注にあたって発注者と納入者との間で授受する情報の様式が、発注者と納入者とで異なっている場合がある。このため、発注者と納入者との間で授受する情報については、互いの様式の相違にかかわらず一元的に管理できるようにすることが好ましい。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、発注者と納入者との間で授受する情報について、互いの様式の相違にかかわらず一元的に管理できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するための本発明の一態様は、納入者に向けて注文を行う複数の発注者のそれぞれに対応する複数の発注端末と、前記注文管理装置と、前記発注端末と前記注文管理装置との間で授受される情報を中継する中継装置とを含む注文管理システムにおける注文管理方法であって、前記発注端末が、注文に関する内容を有し対応の発注者により定められた形式に従って作成された1次注文情報を、前記注文管理装置が対応する形式の2次注文情報に変換し、前記2次注文情報をネットワーク経由で前記中継装置に送信する送信ステップと、前記中継装置が、前記送信ステップにより送信された前記2次注文情報を前記中継装置の第1記憶部に記憶させる第1記憶制御ステップと、前記注文管理装置が、前記中継装置に記憶されている2次注文情報をネットワーク経由で取得する取得ステップと、前記注文管理装置が、取得した2次注文情報を、所定の共通の様式による3次注文情報に変換し、前記3次注文情報を第2記憶部に記憶させる注文対応処理ステップとを含む注文管理方法である。
【0007】
また、本発明の一態様は、納入者に向けて注文を行う複数の発注者のそれぞれに対応する複数の発注端末と、注文管理装置と、前記発注端末と前記注文管理装置との間で授受される情報を中継する中継装置とを含む注文管理システムであって、前記発注端末において、注文に関する内容を有し対応の発注者により定められた形式に従って作成された1次注文情報を、前記注文管理装置が対応する形式の2次注文情報に変換し、前記2次注文情報をネットワーク経由で前記中継装置に送信する送信部と、前記発注端末において、前記送信部により送信された前記2次注文情報をネットワーク経由で前記中継装置の第1記憶部に記憶させる第1記憶制御部と、前記注文管理装置が、前記中継装置に記憶されている2次注文情報をネットワーク経由で取得する取得部と、前記注文管理装置において、取得された2次注文情報を、所定の共通の様式による3次注文情報に変換し、前記3次注文情報を第2記憶部に記憶させる注文対応処理部とを備える注文管理システムである。
【0008】
また、本発明の一態様は、納入者に向けて注文を行う複数の発注者のそれぞれに対応する複数の発注端末と、注文管理装置と、前記発注端末と前記注文管理装置との間で授受される情報を中継する中継装置とを含む注文管理システムにおける前記注文管理装置としてのコンピュータを、前記発注端末において、注文に関する内容を有し対応の発注者により定められた形式に従って作成された1次注文情報から前記注文管理装置が対応する形式に変換され、ネットワーク経由で前記中継装置に送信されることで前記中継装置にて記憶された2次注文情報を、ネットワーク経由で取得する取得部、取得された2次注文情報を、所定の共通の様式による3次注文情報に変換し、前記3次注文情報を第2記憶部に記憶させる注文対応処理部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、本発明によれば、発注者と納入者との間で授受する情報について、互いの様式の相違にかかわらず一元的に管理できるようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る注文管理システムの全体的な構成例を示す図である。
図2】本実施形態に係る注文管理装置の構成例を示す図である。
図3】本実施形態に係る発注端末と中継装置と注文管理装置とが発注に対応して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
図4】本実施形態に係る注文管理装置が実行する3次注文情報対応処理の手順例を示すフローチャートである。
図5】本実施形態に係る発注端末、中継装置、注文管理装置、及び納入者端末が、回答情報の授受に関連して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
図6】本実施形態に係る注文管理システムにおける発注に応じた処理の流れを説明する図である。
図7】本実施形態に係る注文情報についての様式変換処理の一具体例を説明する図である。
図8】本実施形態に係る発注端末、中継装置、注文管理装置、及び納入者端末が、回答情報の授受の他の例のもとで実行する処理手順例を示すフローチャートである。
図9】本実施形態に係る注文管理システムにおける回答情報の授受の他の例に応じた処理の流れを説明する図である。
図10】本実施形態に係る発注端末、中継装置、及び注文管理装置が、依頼情報の授受に関連して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
図11】本実施形態に係る発注端末、中継装置、及び注文管理装置が、受注確認情報の授受に関連して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
図12】本実施形態に係る注文管理装置が実行する受注確認情報生成処理の手順例を示すフローチャートである。
図13】本実施形態に係る注文管理装置が実行する受注確認情報についての様式変換処理の手順例を示すフローチャートである。
図14】本実施形態に係る注文管理システムにおける受注確認情報の授受に応じた処理の流れを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[管理システムの全体構成例]
図1は、本実施形態における注文管理システムの全体的な構成例を示している。同図の注文管理システムは、例えば複数のメーカ等の発注者10が1の納入者40に対して、必要な物資等を注文介在システムSYS経由で注文することのできるシステムである。
発注者10は、例えばメーカ等の企業であってよい。また、納入者40は、例えばメーカに物資を供給するサプライヤ等の企業であってよい。
なお、本実施形態の注文管理システムを利用する発注者10の数は特に限定されない。
【0012】
発注者10は、発注端末100を利用して納入者40に注文を行う。発注端末100は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等のネットワーク接続機能を有する端末が使用されてよい。発注端末100は、ネットワーク経由で中継装置200と接続される。
【0013】
注文介在システムSYSは、ネットワーク上に設けられ、発注者10と納入者40との間での受発注を介在して行う。
注文介在システムSYSは、受発注に対応するウェブアプリケーションを提供する。つまり、注文介在システムSYSは、発注者10からの注文に応じて発注端末100がアクセスする発注ウェブアプリケーションを提供し、納入者の受注に応じて納入者端末400がアクセスする受注ウェブアプリケーションを提供する。
注文介在システムSYSは、中継装置200と注文管理装置300とを備える。上記の発注ウェブアプリケーション及び受注ウェブアプリケーションの提供機能は注文管理装置300が備えるようにされてよい。
【0014】
中継装置200は、ネットワーク上で発注端末100と納入者端末400との間で授受される情報(データ)を中継する。中継装置200は、ネットワーク上に設けられたクラウドストレージであってよい。
【0015】
発注端末100のそれぞれと中継装置200とは、対応の発注者10に固有に割り当てられた発注者IDと秘密鍵とを用いて暗号化した情報の授受が行われるようにされてよい。
【0016】
中継装置200は、記憶部201(第1記憶部の一例)を備える。記憶部201は、複数(n)の発注者10ごとに対応するn個の専用記憶領域211(211-1~211-n)が設定される。専用記憶領域211は、それぞれ、対応の発注者10の発注端末100の端末識別子と対応付けられる。
【0017】
中継装置200は、1の発注端末100が納入者40に送るためアップロードした情報を、記憶部201においてアップロード元の発注端末100の発注者10に対応する専用記憶領域211に記憶させる。中継装置200は、発注端末100からのアップロードに応じて記憶部201に記憶させた情報を、注文管理装置300に送信するようにして引き渡す。
【0018】
また、中継装置200は、注文管理装置300が発注者10に送るためアップロードした情報を、記憶部201において送り先の発注者10に対応する専用記憶領域211に記憶させる。中継装置200は、注文管理装置300からのアップロードに応じて記憶部201に記憶させた情報を、送り先の発注者10に対応する発注端末100に送信するようにして引き渡す。
【0019】
発注者10は、納入者40に発注を行うにあたり、発注端末100を注文ウェブアプリケーションにアクセスさせるこことで、注文書のデータ(注文情報)を中継装置200にアップロードさせる。納入者端末400は、受注ウェブアプリケーションにアクセスすることで、中継装置200から注文情報を取得する。これにより、納入者40は、発注者10からの注文を受けることができる。
また、納入者40は、発注者10からの注文を受けたことに応じて、注文に対する回答書を、納入者端末400を使用して作成する。回答書には、例えば、注文情報が示す物資の数量に対して納入可能な数量や納期などが記述される。納入者40は、作成した回答書のデータ(回答情報)を納入者端末400から中継装置200にアップロードさせる。発注端末100は、中継装置200に記憶された回答情報を取得する。これにより、発注者10は、注文に対する納入者40からの回答を確認することができる。
【0020】
[注文管理装置の構成例]
図2は、本実施形態の注文管理装置300の構成例を示している。同図に示される注文管理装置300の機能は、ハードウェアとしての注文管理装置300が備えるCPU(Central Processing Unit)がプログラムを実行することにより実現される。
同図の注文管理装置300は、通信部301、制御部302、及び記憶部303を備える。
通信部301は、ネットワーク経由で中継装置200と通信を行う。
【0021】
制御部302は、注文管理装置300における各種の制御を実行する。制御部302は、注文対応処理部321と受注確認情報処理部322とウェブアプリケーション提供部323とを備える。
注文対応処理部321は、発注者10からの注文(発注)に関連する処理を実行する。
受注確認情報処理部322は、受注確認情報に関連する処理を実行する。注文管理装置300は、注文情報や回答情報などのように、発注者10と納入者40との間での注文に関するやりとりに応じた情報を記憶する。受注確認情報は、このような注文に関するやりとりに応じた情報から一定の条件に従って収集され、納入者40から発注者10に向けて提供される情報である。発注者10は、提供された受注確認情報により、注文に関する内容、状況等を把握できる。
ウェブアプリケーション提供部323は、ウェブアプリケーションを提供する。つまり、ウェブアプリケーション提供部323は、発注端末100がアクセスする発注ウェブアプリケーションを提供し、納入者端末400がアクセスする受注ウェブアプリケーションを提供する。
ウェブアプリケーション提供部323は、発注端末100が発注ウェブアプリケーションへのアクセスのためにログインする際には発注者10のユーザアカウント(ログイン情報)をウェブアプリケーション提供部323に送信する。ウェブアプリケーション提供部323は、送信されたログイン情報を利用してユーザ認証を実行し、認証が成立したことに応じて発注ウェブアプリケーションへのログインを許可する。
同様に、ウェブアプリケーション提供部323は、納入者端末400が受注ウェブアプリケーションにアクセスする際には納入者40のユーザアカウント(ログイン情報)をウェブアプリケーション提供部323に送信する。ウェブアプリケーション提供部323は、送信されたログイン情報を利用してユーザ認証を実行し、認証が成立したことに応じて受注ウェブアプリケーションへのログインを許可する。
【0022】
記憶部303は、注文管理装置300に関連する情報を記憶する。同図の記憶部303は、注文情報記憶部331、回答情報記憶部332、第1変換規則情報記憶部333、第2変換規則情報記憶部334、第3変換規則情報記憶部335、抽出設定情報記憶部336、発注者情報記憶部337、及び納入者情報記憶部338を備える。
【0023】
注文情報記憶部331(第2記憶部の一例)は、注文情報を記憶する。注文情報記憶部331が記憶する注文情報は、前述のように発注端末100が中継装置200にアップロードし、注文管理装置300が中継装置200から取得したものである。
【0024】
回答情報記憶部332は、回答情報を記憶する。回答情報は、前述のように注文情報の取得(受注)が行われたことに応じて納入者端末400により作成され、発注元の発注者10に引き渡すために中継装置200にアップロードされる情報である。回答情報記憶部332には、中継装置200にアップロードされたのと同じ回答情報が記憶される。
【0025】
第1変換規則情報記憶部333は、第1変換規則情報を記憶する。第1変換規則情報は、注文対応処理部321が、中継装置200から取得した注文情報(2次注文情報)の様式を、注文管理装置300が扱う共通様式の注文情報(3次注文情報)に変換するにあたって使用する情報である。
第1変換規則情報は、発注者10ごとに設けられる。1の発注者10に対応する第1変換規則情報は、発注者10が自社の基幹システムなどで独自に設定している注文情報の仕様や発注者10の事情、要望等に応じて定められた変換時の規則を示す。
【0026】
第2変換規則情報記憶部334は、第2変換規則情報を記憶する。第2変換規則情報は、受注確認情報処理部322が、共通様式による受注確認情報(1次受注確認情報)を発注者10ごとに適合した様式に変換するにあたって使用する情報である。
第2変換規則情報も、発注者10ごとに設けられる。1の発注者10に対応する第2変換規則情報も、発注者10が自社の基幹システムなどで独自に設定している注文情報の仕様や発注者10の事情、要望等に応じて定められた変換時の規則を示す。
【0027】
第3変換規則情報記憶部335は、第3変換規則情報を記憶する。第3変換規則情報は、注文対応処理部321が、納入者端末400から取得した回答情報(第2回答情報)について共通様式に変換するにあたって使用する情報である。第3変換規則情報も発注者10ごとに設けられる。
【0028】
抽出設定情報記憶部336は、抽出設定情報を記憶する。抽出設定情報は、発注者10単位の情報である。1の発注者10に対応する抽出設定情報は、対応の発注者10が指定した受注確認情報の抽出条件を示す。具体的に受注確認情報の抽出条件は、抽出対象となる期間(抽出期間)を示すものであってよい。また、受注確認情報の抽出条件は、抽出期間に含まれる情報のうちで、過去に抽出したことのある情報について含めるか否かの指定も含まれてよい。
【0029】
発注者情報記憶部337は、発注者10ごとに登録されたユーザ情報(発注者情報)を記憶する。1の発注者10の発注者情報には発注ウェブアプリケーションへのログインの際の認証に用いられるログイン情報が含まれる。
納入者情報記憶部338は、納入者40ごとに登録されたユーザ情報(納入者情報)を記憶する。1の納入者40の納入者情報には受注ウェブアプリケーションへのログインの際の認証に用いられるログイン情報が含まれる。
【0030】
[発注に対応する手順例]
図3図7を参照して、本実施形態の注文管理システムにおいて行われる、発注に対応する手順例を説明する。以下においては、図3図5のフローチャートの説明を行いながら、図6図7を適宜参照するようにして説明を行う。
【0031】
まず、図3のフローチャートを参照して、1の発注者10の発注端末100と中継装置200とが1の発注に対応して実行する処理手順例について説明する。
ステップS100:発注端末100は、発注者10の発注担当者の操作に応じて1次注文情報を作成する。1次注文情報のファイル形式と注文書における各種項目の定義などは、発注者10の基幹システムにおいて独自に定められているものが適用されている。
【0032】
図6は、本実施形態の注文管理システムにおける発注者10からの発注に応じた処理の流れを説明する図である。図6においては、1の発注者10が、端末識別子[T0001]の発注端末100を操作して1次注文情報D1を作成した例が示されている。
【0033】
ステップS102:ステップS100にて作成された1次注文情報は、基幹システムに対応した独自の形式となっている。作成された1次注文情報により発注を行うにあたり、当該1次注文情報は、注文管理装置300が扱う注文情報の形式(共通形式)に変換しておくことが求められる。
そこで、発注端末100は、ステップS100により作成された注文情報を、共通形式に変換する処理を実行する。
図6の発注端末100においては、1次注文情報D1が共通形式の2次注文情報D2に変換されたことが示されている。共通形式は、例えばCSVであってよい。
【0034】
ステップS104:発注端末100は、注文ウェブアプリケーションにより中継装置200に対して2次注文情報をアップロードさせる。
【0035】
なお、ステップS102による共通形式への変換処理と、ステップS104による中継装置200への2次注文情報のアップロードの処理は、例えば発注の実行を指示する操作に応じた一連の処理として実行されてよい。
なお、ステップS100により作成された1次注文情報は、発注端末100あるいは、発注端末100と接続される基幹システムのストレージなどに記憶されてよい。ステップS102により得られた2次注文情報も、同様に、発注端末100あるいは、発注端末100と接続される基幹システムのストレージなどに記憶されてよい。
【0036】
ステップS200:中継装置200は、ステップS104により発注端末100からアップロードされた2次注文情報を受信する。
ステップS202:中継装置200は、ステップS200により受信した2次注文情報を、対応の専用記憶領域211に記憶させる。
図6においては、端末識別子[T0001]の発注端末100からアップロードされた2次注文情報D2を、端末識別子[T0001]に対応付けられた専用記憶領域211-1に記憶させたことが示されている。なお、端末識別子として対応のログイン情報(ユーザアカウント)が用いられてもよい。
【0037】
次に、同じ図3のフローチャートを参照して、注文管理装置300が中継装置200から2次注文情報を取得するにあたり、注文管理装置300と中継装置200とが実行する処理手順例について説明する。
ステップS210:中継装置200は、後述のステップS302により注文管理装置300から送信される2次注文情報要求を受信する。
ステップS212:中継装置200は、ステップS210にて2次注文情報要求を受信したタイミングで専用記憶領域211に記憶されている全ての2次注文情報を注文管理装置300に送信する。
【0038】
なお、2次注文情報要求を受信したタイミングでいずれの専用記憶領域211にも2次注文情報が記憶されていない場合、中継装置200は、2次注文情報要求に対する応答として、2次注文情報の送信に代えて、注文管理装置300に対して2次注文情報がないことの通知を行うようにされてよい。
なお、中継装置200は、注文管理装置300に送信した2次注文情報については、送信後の所定のタイミングで専用記憶領域211から削除してよい。
【0039】
ステップS300:注文管理装置300において、注文対応処理部321は、今回の2次注文情報の取得タイミングに至るのを待機している。注文対応処理部321は、納入者40の受注担当者が操作する納入者端末400が受注ウェブアプリケーション経由で送信した2次注文情報の取得指示に応じて取得タイミングに至ったと判定してよい。あるいは、注文対応処理部321は、一定時間ごとに2次注文情報の取得を行うようにされてよい。この場合、注文対応処理部321は、先の2次注文情報の取得の処理から一定時間が経過したことに応じて取得タイミングに至ったと判定してよい。
ステップS302:注文対応処理部321は、2次注文情報の取得タイミングに至ると、中継装置200に対して2次注文情報要求を送信する。
ステップS304:注文対応処理部321は、ステップS302による2次注文情報要求に応答して中継装置200から送信された2次注文情報を受信する。
【0040】
図6においては、ステップS302の処理によって、中継装置200の専用記憶領域211-1に記憶されていた2次注文情報D2が、注文管理装置300により取得されたことが示されている。
【0041】
ステップS306:注文対応処理部321は、3次注文情報対応処理を実行する。当該ステップS306の3次注文情報対応処理は、ステップS304により受信した1以上の2次注文情報について、順次、共通様式に変換して3次注文情報を得て、3次注文情報を注文情報記憶部331に記憶させるまでの処理となる。
【0042】
図4のフローチャートを参照して、図3のステップS306としての3次注文情報対応処理としての手順例について説明する。
ステップS400:注文対応処理部321は、図3のステップS304により受信した2次注文情報の処理順を示す変数mについて、初期値として1を代入する。
【0043】
ステップS402:注文対応処理部321は、第1変換規則情報記憶部333に記憶される第1変換規則情報のうちで、m番目の2次注文情報に対応する第1変換規則情報を参照する。
ステップS404:注文対応処理部321は、ステップS402により参照した第1変換規則情報により示される変換規則に従って、m番目の2次注文情報を共通様式に変換する様式変換処理を実行する。
【0044】
図7を参照して、ステップS404による様式変換処理の一具体例について説明する。
図7(A)は、様式変換処理の対象とされた2次注文情報の内容例を示している。同図の2次注文情報は、項目として、注文日、オーダー番号、取引先コード、購買担当者、及び取引先担当者が定義されている。
注文日の項目には、発注を行った年月日が記述されている。
オーダー番号の項目には、該当の発注について発注者10が付与したオーダー番号である「ODR001」が記述されている。
取引先コードの項目には、該当の発注の取引先(納入者40)を示す取引先コードとして発注者10が定めた「SP1」が記述されている。
購買担当者の項目には、該当の発注を行った発注者10の担当者(購買担当者)を示す社員コードである「MK1023」が記述されている。
取引先担当者の項目は、この場合には記述なしとされた例が示されている。
【0045】
図7(B)は、ステップS402にて参照の対象とされた第1変換規則情報の内容例を示している。同図に示される第1変換規則情報は、共通様式のもとで定義される項目ごとに、発注者様式の項目と固定情報とを対応付けた構造である。発注者様式の項目は、発注者10の注文情報の様式のもとで定義される項目である。固定情報は、共通様式のもとで、対応の発注者10である場合に該当項目に格納すべき初期値として固定的に定められた情報である。
同図においては、共通様式のもとで定義される項目として、注文番号、注文明細番号、発注者コード、納入者コード、発注者ユーザID、納入者ユーザID、及び発行日が定義された例が示されている。
そのうえで、第1変換規則情報においては、共通様式における注文番号の項目には、発注者様式におけるオーダー番号が該当することが示されている。
また、共通様式における注文明細番号の項目には、固定情報の「001」が該当することが示されている。
また、共通様式における発注者コードの項目には、固定情報の「MK1」が該当することが示されている。
また、共通様式における納入者コードの項目には、発注者様式の取引先コードの項目が該当することが示されている。
また、共通様式における発注者ユーザIDの項目には、発注者様式の購買担当者の項目と、固定情報である「MK1001」が該当することが示されている。このように、共通様式の項目に対して、発注者様式の項目と固定情報とのいずれもが対応付けられるものとして示されている場合には、発注者様式の項目を対応付けることが優先されてよい。発注者様式の項目が記述されていないような場合に、固定情報が対応付けられてよい。
また、共通様式の納入者ユーザIDの項目には、発注者様式の取引先担当者の項目と、固定情報である「SP001」が該当することが示されている。
また、共通様式における発行日の項目には、発注者様式の注文日の項目が該当することが示されている。
【0046】
この場合、注文対応処理部321は、図7(A)の2次注文情報を、図7(B)の第1変換規則情報が示す変換規則に従って、図7(C)に示す共通様式の3次注文情報に変換する。
つまり、注文対応処理部321は、共通様式の3次注文情報として、図示するように、第1変換規則情報において示される共通様式の項目と同様の、注文番号、注文明細番号、発注者コード、納入者コード、発注者ユーザID、納入者ユーザID、及び発行日の項目を含めるようにする。
【0047】
そのうえで、注文対応処理部321は、3次注文情報における注文番号の項目に、2次注文情報におけるオーダー番号である「ODR001」を格納する。
また、注文対応処理部321は、3次注文情報における注文明細番号の項目に、固定情報の「001」を格納する。
また、注文対応処理部321は、3次注文情報における発注者コードの項目に、固定情報の「MK1」を格納する。
【0048】
また、注文対応処理部321は、3次注文情報における納入者コードの項目に、2次注文情報における取引先コードの「SP1」を格納する。
また、注文対応処理部321は、3次注文情報における発注者ユーザIDの項目に、2次注文情報における購買担当者である「MK1023」を格納する。つまり、この場合の注文対応処理部321は、第1変換規則情報において共通様式における発注者ユーザIDの項目に対応付けられている、2次注文情報における購買担当者の項目と固定情報とのうち、2次注文情報における購買担当者の項目を優先して適用したものである。
【0049】
また、注文対応処理部321は、3次注文情報における納入者ユーザIDの項目に、固定情報の「SP1001」を格納する。第1変換規則情報において共通様式における納入者ユーザIDの項目には、2次注文情報における取引先担当者の項目と固定情報とが対応付けられており、2次注文情報における取引先担当者の項目が優先される。しかしながら、この場合には、図7(A)に示されるように、2次注文情報における取引先担当者の項目は記述のない空欄となっている。そこで、注文対応処理部321は、2次注文情報における固定情報を適用したものである。
【0050】
また、注文対応処理部321は、3次注文情報における発行日の項目に、2次注文情報における注文日の項目に格納された年月日を格納する。
【0051】
このようにして、様式変換処理によって、2次注文情報が3次注文情報に変換される。
図6においては、2次注文情報D2について、第1変換規則情報D50を利用して様式変換処理が実行されたことにより、3次注文情報D3の得られたことが示されている。
【0052】
説明を図4に戻す。
ステップS406:注文対応処理部321は、ステップS404による様式変換処理が正常に終了したか否かを判定する。例えば様式変換処理の対象とされた2次注文情報に不備があったような場合には、例えば様式変換処理が不可となって正常に終了できない場合がある。
【0053】
ステップS408:ステップS406にて様式変換処理が正常に終了しなかったと判定した場合、注文対応処理部321は、様式変換処理の対象とされた2次注文情報が対応する発注者10に対して、様式変換処理がエラーであった旨の通知(エラー通知)を実行する。
注文対応処理部321は、エラー通知として、例えば対応の発注者10について登録されているメールアドレスを宛先として、様式変換処理がエラーであった旨を伝える内容の電子メールを送信してよい。
【0054】
ステップS410:ステップS406にて様式変換処理が正常に終了したと判定した場合、注文対応処理部321は、ステップS404の様式変換処理により得られた3次注文情報についてバリデーションチェックを実行する。ここでのバリデーションチェックは、例えば3次注文情報について、例えば項目などについて共通様式が保たれているか否かを確認する処理であってよい。
【0055】
ステップS412:注文対応処理部321は、ステップS410によるバリデーションチェックの結果がOKであったか否かを判定する。
【0056】
ステップS414:ステップS412によるバリデーションチェックの結果として、例えば共通様式に沿った様式となっていないなどの不備が検出されたことで、OKではないと判定した場合、注文対応処理部321は、バリデーションチェックの対象とされた2次注文情報が対応する発注者10に対して、バリデーションチェックがOKでなかった旨の通知(処理結果通知)を実行する。
注文対応処理部321は、処理結果通知として、例えば対応の発注者10について登録されているメールアドレスを宛先として、バリデーションチェックがOKでなかった旨を伝える内容の電子メールを送信してよい。このような処理結果通知においては、バリデーションチェックでエラーとして検出された事象を説明するような内容が含まれてよい。
【0057】
ステップS416:ステップS412にてバリデーションチェックの結果がOKであると判定した場合、注文対応処理部321は、今回のステップS404による様式変換処理によって得られた3次注文情報を、注文情報記憶部331に記憶させる。
図6には、様式変換処理によって得られた3次注文情報D3がバリデーションチェックを経て注文情報記憶部331に記憶(保存)されたことが示されている。
【0058】
ステップS418:ステップS408、ステップS414、ステップS416の処理の後、注文対応処理部321は、現在の変数mが最大値以上であるか否かを判定する。
ステップS420:ステップS418にて現在の変数mが最大値未満であると判定された場合には、図3のステップS304により受信した2次注文情報のうちで、まだ様式変換処理が行われていないものが残っている。この場合、注文対応処理部321は、変数mをインクリメントしたうえで、ステップS402に処理を戻す。
【0059】
そして、図3のステップS304により受信した2次注文情報の全てに対応してステップS402~S416までの処理が実行されると、ステップS418にて現在の変数mが最大値以上であると判定され、3次注文情報対応処理が終了する。
図3図4の処理によって、注文管理装置300にて3次注文情報が記憶される。そのうえで、納入者端末400が受注ウェブアプリケーションにアクセスすることにより、注文管理装置300に記憶された3次注文情報が納入者端末400にて例えば表示、印刷等によって出力されることにより、納入者40が発注者10からの注文を受け付けるようにされる。3次注文情報は、納入者端末400にダウンロード可能とされてよい。
【0060】
このようにして、注文管理装置300は、発注端末100から中継装置200にアップロードされた2次注文情報を、共通様式の3次注文情報に変換し、3次注文情報を記憶するようにされる。これにより、注文管理装置300は、発注者10ごとに異なる様式であった注文情報を、共通の様式により一元的に管理することができる。また、各発注者10と納入者40との間で異なる様式であった注文情報を、共通の様式に一元化して管理することも可能となる。
【0061】
例えば、発注者の基幹システムで作成した注文情報をファクシミリや電子メールで納入者に送信し、納入者では、受信した注文情報を自社のシステムに登録し、ファクシミリや電子メールで回答するといったやりとりが行われる場合もある。このような環境において注文内容の変更等が生じた場合、納入者は、自社のシステムから注文情報やファクシミリ、電子メール等の過去のやりとりの情報を探して調整を行うことが必要であり、煩雑で担当者の負担も大きい。
そこで、発注や発注に対する回答を、専用線やVAN(Value Added Network:付加価値通信網)等を利用したEDI(Electronic Data Interchange)、インターネットを利用したWeb-EDIなどを利用してやりとりすることも行われている。
しかしながら、これらの通信を利用したシステムでは、発注者ごとに異なる様式を統一させたい場合には、例えば、発注者側で、納入者から指定された共通様式に対応して、注文情報を作成しなおす作業等が必要であり、発注者における担当者等の負担が大きい。
本実施形態であれば、共通様式への変換は注文管理装置300にて行われるので、発注者10は、自社の様式が維持されたままの2次受注確認情報を中継装置200に送信すればよく、注文情報のアップロードに際しての負担が軽減される。
【0062】
また、納入者40は、発注者10からの注文を受け付けたことに応じて、受け付けた注文に対する回答書の情報(回答情報)を作成し、発注者10に対して中継装置200を介して引き渡すようにされる。
図5のフローチャートを参照して、納入者40から発注者10への回答情報の引き渡しに対応して納入者端末400、注文管理装置300、中継装置200、及び発注端末100が実行する処理手順例について説明する。
【0063】
ステップS500:納入者端末400は、納入者40の受注担当者の操作に応じて、1の3次注文情報に対応する回答書のデータ(1次回答情報)を作成する。1次回答情報のファイル形式、各種項目の定義などは、納入者40において定められているものが適用されていてよい。
納入者端末400は、このように作成した1次回答情報を、自己が備える記憶部または、納入者端末400が接続される基幹システムのストレージに記憶させてよい。
図6には、納入者端末400において1次回答情報D11の作成されたことが示されている。
【0064】
ステップS502:納入者端末400は、ステップS500にて作成した1次回答情報の形式を、注文管理装置300が扱う回答情報の形式(共通形式)に変換した2次回答情報を得る。2次回答情報が対応する共通形式も、例えばCSVであってよい。
図6には、納入者端末400において1次回答情報D11を形式変換して2次回答情報D12の得られたことが示されている。
【0065】
ステップS504:納入者端末400は、受注ウェブアプリケーションにアクセスした状態のもとで、注文管理装置300に2次回答情報のアップロード要求を送信する。アップロード要求にあたり、納入者端末400は、アップロード対象の2次回答情報を注文管理装置300に送信する。
【0066】
ステップS600:注文管理装置300において注文対応処理部321は、ステップS504により納入者端末400から送信された2次回答情報を受信する。
【0067】
ステップS602:注文対応処理部321は、ステップS600により受信した2次回答情報を、該当の発注者10に対応させた様式の第3回答情報に変換するための様式変換処理を行う。
当該ステップS600の様式変換処理にあたり、注文対応処理部321は、第3変換規則情報記憶部335が記憶する第3変換規則情報のうちから、処理対象の2次回答情報が対応する発注者10の第3変換規則情報を利用する。
図6には、注文管理装置300にて、納入者端末400から渡された2次回答情報D12について様式変換処理を行って3次回答情報D13を得たことが示されている。
【0068】
ステップS604:注文対応処理部321は、ステップS402の様式変換処理によって得られた3次回答情報を、回答情報記憶部332に記憶させる。これにより、注文管理装置300にて、発注者10に送る回答情報が保存される。
図6には、注文管理装置300にて、3次回答情報D13が回答情報記憶部332に保存されたことが示されている。
【0069】
ステップS606:注文対応処理部321は、3次回答情報を中継装置200にアップロードする。
なお、注文対応処理部321は、当該ステップS606により3次回答情報をアップロードしたことに応じて、対応の発注者10に回答情報をアップロードしたことを通知してよい。このようなアップロードの通知は、例えば、対応の発注者10のメールアドレスを宛先として、回答情報をアップロードしたことを通知する電子メールの送信により行われてよい。
【0070】
ステップS800:中継装置200は、ステップS606により注文管理装置からアップロードされた3次回答情報を受信する。
ステップS802:中継装置200は、受信された3次回答情報を、送り先の発注者10の発注端末100に対応付けられた専用記憶領域211に記憶させる。
図6には、注文管理装置300から受信した3次回答情報D13を、端末識別子[T0001]の発注端末100に対応付けられた専用記憶領域211-1に記憶させたことが示されている。
【0071】
ステップS810:中継装置200は、後述のように発注端末100からステップS900により送信される回答情報要求を受信する。
ステップS812:中継装置200は、受信した回答情報要求の送信元の発注端末100に対応付けられた専用記憶領域211に記憶されている3次回答情報を、回答情報要求の送信元の発注端末100に送信する。
【0072】
ステップS900:発注端末100は、発注ウェブアプリケーションにアクセスした状態のもとで、例えば発注者10の担当者の操作に応じて、中継装置200に回答情報要求を送信する。
ステップS902:発注端末100は、ステップS900により送信した回答情報要求に応じて中継装置200から送信された3次回答情報を受信する。また、発注端末100は、受信した3次回答情報を、自己が備える記憶部あるいは発注端末100が接続される基幹システムのストレージに記憶させてよい。
図6には、専用記憶領域211-1に記憶されていた3次回答情報D13が中継装置200から送信されたことに応じて、端末識別子[T0001]の発注端末100が、3次回答情報D13を受信したことが示されている。
【0073】
このように、納入者40に対応する様式により作成された回答情報(2次回答情報)は、注文管理装置300が様式変換処理によって発注者10に適合させた様式の3次回答情報に変換し、発注者10に送るようにされる。これにより、注文管理装置300は、注文情報を共通様式化して一元的に管理しながらも、発注者10ごとの様式に適合させた回答情報を発注者10に送ることができる。
【0074】
上記とは逆に、例えば納入者40から発注者10への問合せに対して、発注者10が納入者40に対して回答を行う場合がある。この場合、本実施形態の注文管理システムは、図3に示した注文情報の伝達の手順に準じて、発注端末100から中継装置200を介して注文管理装置300に回答情報が伝達されるようにしてよい。
つまり、発注端末100は、1次回答情報を作成し、作成した1次回答情報を注文管理装置300が対応する形式の2次回答情報に変換する。発注端末100は、変換された2次回答情報を中継装置200にアップロードする。中継装置200はアップロードされた2次回答情報を記憶する。注文管理装置300は、中継装置200が記憶する2次回答情報を取得し、取得した2次回答情報について、図4に示した処理手順例に準じて所定の共通様式による3次回答情報に変換するようにされる。
【0075】
次に、納入者40から発注者10への回答情報の引き渡しについての他の例について説明する。当該他の例では、納入者端末400から中継装置200に回答情報がアップロードされる。注文管理装置300は中継装置200にアップロードされた回答情報について様式変換を行う。発注端末100は、注文管理装置300により様式変換された回答情報を出力する。
このようにして行われる回答情報の伝達について、図8図9を参照して説明する。
【0076】
図8は、納入者40から発注者10への回答情報の引き渡しの他の例に対応して、納入者端末400、注文管理装置300、中継装置200、及び発注端末100が実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【0077】
ステップS2100:納入者端末400は、納入者40の受注担当者の操作に応じて1次回答情報を作成する。
図9は、納入者40から発注者10への回答情報の引き渡しの他の例に応じた処理の流れを説明する図である。図9には、1の納入者40が納入者端末400を操作して1次回答情報D11を作成した例が示されている。
【0078】
ステップS2102:納入者端末400は、ステップS2100にて作成した1次回答情報の形式を、注文管理装置300が扱う回答情報の形式(共通形式)に変換した2次回答情報を得る。
図9には、納入者端末400において1次回答情報D11を形式変換して2次回答情報D12の得られたことが示されている。
【0079】
ステップS2104:納入者端末400は、受注ウェブアプリケーションにより中継装置200に2次回答情報をアップロードさせる。
【0080】
ステップS2200:中継装置200は、ステップS2104により発注端末100からアップロードされた2次回答情報を受信する。
ステップS2202:中継装置200は、ステップS2200により受信した2次回答情報を、対応の専用記憶領域211に記憶させる。
図9においては、アップロードされた2次回答情報D12を、回答情報の引き渡し先の発注者10の発注端末100の端末識別子[T0001]に対応付けられた専用記憶領域211-1に記憶させたことが示されている。
【0081】
次に、同じ図9のフローチャートを参照して、注文管理装置300が中継装置200から2次回答情報を取得するにあたり、注文管理装置300と中継装置200とが実行する処理手順例について説明する。
ステップS2210:中継装置200は、後述のステップS2302により注文管理装置300から送信される2次回答情報要求を受信する。
ステップS2212:中継装置200は、ステップS2210にて2次回答情報要求を受信したタイミングで専用記憶領域211に記憶されている全ての2次回答情報を注文管理装置300に送信する。
【0082】
なお、2次回答情報要求を受信したタイミングでいずれの専用記憶領域211にも2次回答情報が記憶されていない場合、中継装置200は、2次回答情報要求に対する応答として、2次回答情報の送信に代えて、注文管理装置300に対して2次回答情報がないことの通知を行うようにされてよい。
なお、中継装置200は、注文管理装置300に送信した2次回答情報については、送信後の所定のタイミングで専用記憶領域211から削除してよい。
【0083】
ステップS2300:注文管理装置300において注文対応処理部321は、今回の2次回答情報の取得タイミングに至るのを待機している。注文対応処理部321は、発注者10の担当者が操作する発注端末100が発注ウェブアプリケーション経由で送信した2次回答情報の取得指示に応じて取得タイミングに至ったと判定してよい。あるいは、注文対応処理部321は、一定時間ごとに2次回答情報の取得を行うようにされてよい。この場合、注文対応処理部321は、先の2次回答情報の取得の処理から一定時間が経過したことに応じて取得タイミングに至ったと判定してよい。
ステップS2302:注文対応処理部321は、2次回答情報の取得タイミングに至ると、中継装置200に対して2次回答情報要求を送信する。
ステップS2304:注文対応処理部321は、ステップS2302による2次回答情報要求に応答して中継装置200から送信された2次回答情報を受信する。
【0084】
図9においては、ステップS2302の処理によって、中継装置200の専用記憶領域211に記憶されていた2次回答情報D12が、注文管理装置300により取得されたことが示されている。
【0085】
ステップS2306:注文対応処理部321は、3次回答情報対応処理を実行する。3次回答情報対応処理は、例えば図4に準じた処理手順に従って、ステップS2304により受信した1以上の2次回答情報について、順次、共通様式に変換して3次回答情報を得る処理となる。
つまり、注文対応処理部321は、ステップS2304により受信した2次回答情報ごとに、引き渡し先の発注者10に対応する第3変換規則情報が示す変換規則に従って共通様式による3次回答情報に変換する様式変換処理を実行する。注文対応処理部321は、様式変換処理により得られた3次回答情報を回答情報記憶部332に記憶させる。
図9においては、2次回答情報D12が第3変換規則情報を利用した様式変換処理により3次回答情報D13に変換され、得られた3次回答情報D13が回答情報記憶部332に記憶された例が示されている。
【0086】
発注者10の担当者は、発注端末100を発注ウェブアプリケーションにアクセスすることにより、図9にて示されるように、発注端末100にて回答情報記憶部332に記憶された3次回答情報D13を出力させたり、ローカルに保存したりすることができる。
【0087】
[受注確認情報の授受に対応する手順]
本実施形態の注文管理システムにおいて、発注者10は、納入者40に対して受注確認情報の受け取りを依頼することができる。納入者40は、受注確認情報の依頼に応じて、依頼元の発注者10に受注確認情報を渡す。受注確認情報は、発注者10がこれまでに注文に関して納入者40とやりとりした内容を確認するための情報である。受注確認情報は、発注者10と納入者40とでこれまでにやりとりした情報として、注文情報と回答情報とを含むものであってよい。
【0088】
図10図14を参照して、このような発注者10と納入者40との間での受注確認情報の授受に関連して注文管理システムにおいて行われる手順例について説明する。以下においては、図10図13のフローチャートの説明を行いながら、図14を適宜参照するようにして説明を行う。
【0089】
図10のフローチャートを参照して、発注端末100から中継装置200への依頼情報のアップロードに対応して、発注端末100と中継装置200とが実行する処理手順例について説明する。
ステップS1000:発注端末100は、発注者10における担当者の操作に応じて依頼情報を作成する。依頼情報は、注文管理装置300に受注確認情報の生成を依頼する情報である。
受注確認情報は、依頼元の発注者10に対応して注文管理装置300の注文情報記憶部331が記憶する注文情報(3次注文情報)と回答情報記憶部332が記憶する回答情報(3次回答情報)とから抽出された情報を含む。依頼情報は、抽出対象となる注文情報及び回答情報についての抽出条件として、抽出対象とする期間(抽出期間)を指定する。また、依頼情報は、抽出期間に含まれる情報のうちで、過去に抽出したことのある情報について含めるか否かの指定も含んでよい。
また、依頼情報は、納入者40から提供されるファイル等をひな形とすることで、事前に形式、様式等が共通化されていてよい。
図14においては、端末識別子[T0001]の発注端末100により作成された依頼情報D21が示されている。
【0090】
ステップS1002:発注端末100は、ステップS1000により作成された依頼情報を、中継装置200にアップロードする。
【0091】
ステップS1100:中継装置200は、ステップS1002により発注端末100からアップロードされた依頼情報を受信する。
ステップS1102:中継装置200は、受信した依頼情報を、アップロード元の発注端末100の端末識別子に対応付けられた専用記憶領域211に記憶させる。
図14においては、端末識別子[T0001]の発注端末100からアップロードされた依頼情報D21を、端末識別子[T0001]に対応付けられた専用記憶領域211-1に記憶させたことが示されている。
【0092】
次に、同じ図10のフローチャートを参照して、注文管理装置300が中継装置200から依頼情報を取得するにあたり、注文管理装置300と中継装置200とが実行する処理手順例について説明する。
ステップS1110:中継装置200は、後述のステップS1202により注文管理装置300から送信される依頼情報要求を受信する。
ステップS1112:中継装置200は、ステップS1110にて依頼情報要求を受信したタイミングで専用記憶領域211に記憶されている依頼情報を注文管理装置300に送信する。
【0093】
なお、依頼情報要求を受信したタイミングでいずれの専用記憶領域211にも依頼情報が記憶されていない場合、中継装置200は、依頼情報要求に対する応答として、依頼情報の送信に代えて、注文管理装置300に対して依頼情報がないことの通知を行うようにされてよい。
なお、中継装置200は、注文管理装置300に送信した依頼情報については、送信後の所定のタイミングで専用記憶領域211から削除してよい。
【0094】
ステップS1200:注文管理装置300において、受注確認情報処理部322は、一定時間ごとに依頼情報の取得を行うようにされている。そこで、受注確認情報処理部322は、先の依頼情報の取得の処理から一定時間が経過して、依頼情報の取得タイミングに至るのを待機している。
ステップS1202:受注確認情報処理部322は、依頼情報の取得タイミングに至ると、中継装置200に対して依頼情報要求を送信する。
ステップS1204:受注確認情報処理部322は、ステップS1202による依頼情報要求に応答して中継装置200から送信された依頼情報を受信する。
ステップS1206:受注確認情報処理部322は、受信した依頼情報を、抽出設定情報として抽出設定情報記憶部336に記憶させる。
【0095】
図12においては、中継装置200の専用記憶領域211-1に記憶されていた依頼情報D21が、注文管理装置300にて送信され、送信された依頼情報D21が、抽出設定情報D22として抽出設定情報記憶部336に記憶されたことが示されている。
【0096】
次に、図11のフローチャートを参照して、発注端末100、中継装置200、注文管理装置300が、受注確認情報の授受に関連して実行する処理手順例について説明する。
ステップS1300:注文管理装置300は、一定時間ごとに受注確認情報を中継装置200にアップロードするようにしている。そこで、受注確認情報処理部322は、先の受注確認情報のアップロードの処理から一定時間が経過して、今回の受注確認情報のアップロードタイミングに至るのを待機している。
ステップS1302:受注確認情報処理部322は、受注確認情報のアップロードタイミングに至ると、受注確認情報生成処理を実行する。
【0097】
図12のフローチャートは、ステップS1302としての受注確認情報生成処理の手順例を示している。
ステップS1600:受注確認情報処理部322は、受注確認情報の生成順を示す変数pについて初期値として1を代入する。
【0098】
ステップS1602:受注確認情報処理部322は、抽出設定情報記憶部336が記憶している抽出設定情報のうちで、前回の受注確認情報のアップロード後に記憶された抽出設定情報のそれぞれに対応する受注確認情報を順次生成する。
そこで、受注確認情報処理部322は、前回の受注確認情報のアップロード後に記憶された抽出設定情報のうちからp番目の抽出設定情報を参照する。このように参照される抽出設定情報は、1の発注者10に対応する。
【0099】
ステップS1604:受注確認情報処理部322は、ステップS1602にて参照した抽出設定情報が示す抽出条件を満たす情報を収集する。
具体的に、受注確認情報処理部322は、図14の注文管理装置300において示されるように、抽出設定情報において抽出条件として示される抽出期間に含まれる3次注文情報D3と3次回答情報を、注文情報記憶部331と回答情報記憶部332のそれぞれから抽出する。また、抽出条件として抽出期間に含まれる情報のうちで過去に抽出した情報については抽出対象に含めないことが指定されている場合、受注確認情報処理部322は、抽出期間に含まれる情報であっても過去に抽出した情報については抽出しないようにされる。
なお、例えば過去に送信した注文管理装置300から送信した電子メールなどの送信データなども当該ステップS1604にて収集される情報に含まれてよい。
【0100】
ステップS1606:受注確認情報処理部322は、ステップS1604により収集された情報により1次受注確認情報を生成する。生成される1次受注確認情報は、例えば所定形式による1以上のファイルとして生成されてよい。
このように生成された1次受注確認情報は、今回参照した抽出設定情報(依頼情報)の送信元である1の発注者10に対応するものとなる。
【0101】
図14には、上記ステップS1604、S1606の処理との対応として、注文情報記憶部331と回答情報記憶部332とからそれぞれ、抽出設定情報D22の抽出条件に従って3次注文情報D3と3次回答情報D13とが抽出されたことが示されている。そして、抽出された3次注文情報D3と3次回答情報D13との内容を含む1次受注確認情報D31が生成されたことが示されている。
【0102】
ステップS1608:受注確認情報処理部322は、現在の変数pが最大値以上であるか否かを判定する。
ステップS1610:現在の変数pが最大値未満である場合には、まだ1次受注確認情報の生成に用いられていない抽出設定情報が残っている。そこで、この場合の受注確認情報処理部322は、変数pをインクリメントしたうえでステップS1602に処理を戻す。
そして、全ての抽出設定情報を利用して1次受注確認情報の生成が行われると、ステップS1608にて現在の変数qが最大値以上であると判定され、同図の受注確認情報生成処理が終了される。
【0103】
説明を図11に戻す。
ステップS1304:受注確認情報処理部322は、ステップS1302により生成された1次受注確認情報のそれぞれを対象として、対応の発注者10ごとに対応させて様式を変換する様式変換処理を実行する。
【0104】
図13のフローチャートは、ステップS1304としての様式変換処理としての手順例を示している。
ステップS1700:受注確認情報処理部322は、1次受注確認情報の様式変換処理順を示す変数qについて、初期値として1を代入する。
【0105】
ステップS1702:受注確認情報処理部322は、第2変換規則情報記憶部334が記憶する第2変換規則情報のうちで、q番目の1次受注確認情報に対応する第2変換規則情報を参照する。
【0106】
ステップS1704:受注確認情報処理部322は、q番目の1次受注確認情報について、ステップS1702にて参照した第2変換規則情報が示す変換規則に従って様式を変換する様式変換処理を実行する。
第2変換規則情報は、例えば受注確認情報について納入者40が定めた項目と、対応の発注者10により指定された項目との対応関係を示す。受注確認情報処理部322は、様式変更処理として、第2変換規則情報が示す項目の対応関係に従って、納入者40が定めた項目を発注者10の定義した項目に変換したり、不要な項目について削除したりするなどの処理を行うようにされてよい。
【0107】
ステップS1704の様式変換処理によって2次受注確認情報が得られる。図14においては、1の第2変換規則情報を用いた様式変換処理によって2次受注確認情報D32が得られたことが示されている。
【0108】
ステップS1706:受注確認情報処理部322は、現在の変数qが最大値以上であるか否かを判定する。
ステップS1708:現在の変数qが最大値未満である場合には、まだ様式変換処理が行われていない1次受注確認情報が残っている。そこで、この場合の受注確認情報処理部322は、変数qをインクリメントしたうえでステップS1702に処理を戻す。
そして、全ての1次受注確認情報の様式変換処理が行われると、ステップS1706にて現在の変数qが最大値以上であると判定され、同図の様式変換処理が終了される。
【0109】
説明を図11に戻す。
ステップS1306:注文管理装置300の受注確認情報処理部322は、ステップS1304による様式変換処理によって得られた2次受注確認情報の全てを、中継装置200にアップロードする。
【0110】
ステップS1400:中継装置200は、ステップS1306により注文管理装置300からアップロードされた2次受注確認情報を受信する。
ステップS1402:中継装置200は、受信された2次受注確認情報を、それぞれ対応の専用記憶領域211に記憶させる。
図14には、注文管理装置300からアップロードされた2次受注確認情報のうちの1つについて、端末識別子[T0001]の発注端末100に対応付けられた専用記憶領域211-1に記憶されたことが示されている。
【0111】
次に、同じ図11を参照して、発注端末100が2次受注確認情報を取得するにあたり、発注端末100と中継装置200とが実行する処理手順例について説明する。
ステップS1410:中継装置200は、後述のステップS1600により発注端末100から送信された受注確認情報要求を受信する。
ステップS1412:中継装置200は、ステップS1410にて受信した受注確認情報要求の送信元の発注端末100の端末識別子に対応付けられた専用記憶領域211に記憶されている2次受注確認情報を、受注確認情報要求の送信元の発注端末100に送信する。中継装置200は、送信済みとなった2次受注確認情報を専用記憶領域211から消去してよい。
【0112】
ステップS1500:発注端末100は、例えば担当者の操作に応じて、あるいは所定時間に至ったことなどによりトリガが発生したことに応じて、中継装置200に受注確認情報要求を送信する。
ステップS1502:ステップS1500により送信された受注確認情報要求に応じて、中継装置200は、発注端末100に2次受注確認情報を送信する。発注端末100は、送信された2次受注確認情報を受信する。また、発注端末100は、受信した2次受注確認情報を自己が備える記憶部、あるいは発注端末100が接続される基幹システムのストレージに記憶させてよい。
【0113】
このように、注文管理装置300は、共通様式の注文情報と回答情報を利用して生成した1次受注確認情報を発注者10に適合させた様式に変換し、様式の変換によって得られた2次受注確認情報を発注者10に送ることができる。つまり、注文管理装置300は、注文情報や回答情報を共通様式化して一元的に管理しながらも、発注者10ごとの様式に適合させた受注確認情報を発注者10に提供できる。
【0114】
なお、上記実施形態においては、注文管理装置300による中継装置200からの注文情報(2次注文情報)の取得と、注文管理装置300による中継装置200からの依頼情報の取得は、一定時間ごとのバッチ処理として実行されている。この場合には、注文管理装置300と中継装置200との間での情報の授受のための制御を簡易なものとすることができる。
一方で、注文管理装置300による中継装置200からの注文情報(2次注文情報)の取得と、注文管理装置300による中継装置200からの依頼情報の取得は、例えば中継装置200に注文情報や依頼情報がアップロードされる都度に、注文管理装置300が取得するようにされてもよい。この場合には、発注端末100から中継装置200への注文情報や依頼情報のアップロードに応じた回答情報や受注確認情報の送信の即応性を高めることができる。
【0115】
なお、上述の発注端末100、中継装置200、注文管理装置300、納入者端末400等の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の発注端末100、中継装置200、注文管理装置300、納入者端末400等の処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0116】
10 発注者、40 納入者、100 発注端末、200 中継装置、201 記憶部、211(211-1~211-n) 専用記憶領域、300 注文管理装置、301 通信部、302 制御部、303 記憶部、321 注文対応処理部、322 受注確認情報処理部、331 注文情報記憶部、332 回答情報記憶部、333 第1変換規則情報記憶部、334 第2変換規則情報記憶部、335 第3変換規則情報記憶部、336 抽出設定情報記憶部、400 納入者端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14