(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023072585
(43)【公開日】2023-05-24
(54)【発明の名称】移動体用水上給電設備
(51)【国際特許分類】
B63B 35/00 20200101AFI20230517BHJP
B63B 39/02 20060101ALI20230517BHJP
B64C 27/08 20230101ALI20230517BHJP
B64D 27/24 20060101ALI20230517BHJP
B64F 1/12 20060101ALI20230517BHJP
B63C 11/00 20060101ALI20230517BHJP
B63C 11/48 20060101ALI20230517BHJP
【FI】
B63B35/00 T
B63B39/02
B64C27/08
B64D27/24
B64F1/12
B63C11/00 C
B63C11/48 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021185254
(22)【出願日】2021-11-12
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001380
【氏名又は名称】弁理士法人東京国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉水 謙司
(72)【発明者】
【氏名】一文字 正幸
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 孝洋
(72)【発明者】
【氏名】谷山 賀浩
(72)【発明者】
【氏名】菅沼 直孝
(57)【要約】
【課題】洋上等の水上においても移動体に確実に給電できると共に、移動体を安全に離発着させることができること。
【解決手段】水W上に浮かぶ浮体5と、この浮体に相対変位可能に配設されると共に弾性支持された構造体6と、浮体及び構造体の少なくとも一方に設けられ、ドローン2A、2Bを離発着させるためのステージ13A、13Bと、構造体の浮体に対する振動を制振させる制振機構23と、浮体及び構造体の少なくとも一方に設けられ、再生可能エネルギに基づき発電し蓄電する発電蓄電機構8と、発電蓄電機構に電気的に接続されて、この発電蓄電機構からの電力をドローンに供給する給電機構9と、を有し、ドローンが離発着するドローン基地として機能するよう構成されたものである。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水上に浮かぶ浮体と、
前記浮体に相対変位可能に配設されると共に弾性支持された構造体と、
前記浮体及び前記構造体の少なくとも一方に設けられ、移動体を離発着させるためのステージと、
前記構造体の前記浮体に対する振動を制振させる制振機構と、
前記浮体及び前記構造体の少なくとも一方に設けられ、再生可能エネルギに基づき発電する発電機構と、
前記発電機構により発電された電力を蓄電する蓄電機構と、
前記発電蓄電機構に電気的に接続されて、この発電蓄電機構からの電力を前記移動体に供給する給電機構と、を有し、
前記移動体が離発着する移動体基地として機能するよう構成されたことを特徴とする移動体用水上給電設備。
【請求項2】
前記発電蓄電機構は、発電機のロータが構造体の浮体に対する相対変位による振動により回転することで、再生可能エネルギとしての波力に基づき発電するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の移動体用水上給電設備。
【請求項3】
前記発電蓄電機構は、浮体と構造体の一方に設置された磁石と、他方に設置されたコイルとを備え、前記構造体が前記浮体に対し相対変位して前記磁石が前記コイルに対して移動することで、前記コイルが発電するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の移動体用水上給電設備。
【請求項4】
前記発電蓄電機構は、浮体または構造体に設けられた太陽光パネル、風力発電機、タービン水車の少なくともいずれか1つを用いて、太陽光、風力、海流の少なくともいずれか1つの再生可能エネルギにより発電するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の移動体用水上給電設備。
【請求項5】
前記制振機構は、構造体に設置された第1動力伝達部材と、浮体に設置されて前記第1動力伝達部材に動力伝達可能に連結された第2動力伝達部材と、を備え、
前記第2動力伝達部材が、前記構造体の前記浮体に対する相対変位による振動を低減する慣性質量要素として機能するよう構成されたことを特徴とする請求項2または4に記載の移動体用水上給電設備。
【請求項6】
前記制振機構は、構造体に設置された第1動力伝達部材と、浮体に設置されて前記第1動力伝達部材に動力伝達可能に連結された第2動力伝達部材と、を備え、
前記第2動力伝達部材が、外部からの駆動力により駆動され、前記第1動力伝達部材を介して、前記構造体の前記浮体に対する相対変位による振動を低減するよう構成されたことを特徴とする請求項3に記載の移動体用水上給電設備。
【請求項7】
前記第1動力伝達部材が、構造体の浮体に対する相対変位方向を軸心方向とするスクリュー溝であって、前記第2動力伝達部材が、前記浮体に回転自在に支持されて前記スクリュー溝に噛み合うスクリューギアであることを特徴とする請求項5または6に記載の移動体用水上給電設備。
【請求項8】
前記第1動力伝達部材が、前記構造体の前記浮体に対する相対変位方向に延びるラックであって、前記第2動力伝達部材が、前記ラックに噛み合うピニオンギアであることを特徴とする請求項5または6に記載の移動体用水上給電設備。
【請求項9】
前記制振機構は、浮体と構造体の一方に設置された磁石と、他方に設置されたコイルとを備え、前記コイルに給電して生ずる磁力により、前記構造体の前記浮体に対する相対変位による振動を低減させるよう構成されたことを特徴とする請求項3に記載の移動体用水上給電設備。
【請求項10】
前記給電機構は、発電蓄電機構と移動体とを電気的に接続する給電ケーブル、または前記発電蓄電機構に電気的に接続されて前記移動体に無接触給電する無接触給電システムであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の移動体用水上給電設備。
【請求項11】
前記浮体には、この浮体を移動させる移動手段が設けられたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の移動体用水上給電設備。
【請求項12】
前記浮体が複数設けられ、それぞれの前記浮体に構造体が、相対変位可能に配設されると共に弾性支持されて構成されたことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の移動体用水上給電設備。
【請求項13】
前記給電機構が、発電蓄電機構に電気的に接続されて移動体に無接触給電する無接触給電システムであり、
前記移動体基地は、前記無接触給電システムから1回給電された後の前記移動体が移動可能な範囲を隔てて、複数設けられたことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の移動体用水上給電設備。
【請求項14】
前記浮体または前記構造体には基地側通信機が設置され、移動体には、前記基地側通信機と通信可能な移動体側通信機が設置され、
前記移動体基地は、前記基地側通信機と前記移動体側通信機との通信可能範囲を隔てて、複数設けられたことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の移動体用水上給電設備。
【請求項15】
前記浮体または前記構造体には、GPS機能を備えたGPS通信機と基地側通信機とが設置され、移動体には、前記基地側通信機と通信可能な移動体側通信機が設置され、前記GPS通信機、前記基地側通信機及び前記移動体側通信機を用いた通信により、前記移動体の位置が特定可能に構成されたことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の移動体用水上給電設備。
【請求項16】
前記移動体が、気中ドローンもしくはヘリコプターを含めた飛翔体、水中ドローンまたは船舶であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の移動体用水上給電設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、水上でドローン等の移動体に給電を行う移動体用水上給電設備に関する。
【背景技術】
【0002】
洋上風力発電設備では、ブレードを含む風車外観や、浮体、係留の点検を行う必要がある。このうち、今後有望視される浮体式風力発電設備は、外洋に設置されているため、点検船で頻繁に確認することは、O&M(運用管理及び保守点検)コストが上昇してしまう問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4002899号公報
【特許文献2】特許第5695991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
洋上風力発電設備のように、人間が簡単にアクセスできないものに対しては、ドローンによる点検が必要である。しかしながら、電源の問題からドローンの長時間運用が難しいこと、ドローンを離発着させる運搬船自体が動揺することからドローンの離発着が難しい等の課題がある。
【0005】
本発明の実施形態は、上述の事情を考慮してなされたものであり、洋上等の水上においても移動体に確実に給電できると共に、移動体を安全に離発着させることができる移動体用水上給電設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態における移動体用水上給電設備は、水上に浮かぶ浮体と、前記浮体に相対変位可能に配設されると共に弾性支持された構造体と、前記浮体及び前記構造体の少なくとも一方に設けられ、移動体を離発着させるためのステージと、前記構造体の前記浮体に対する振動を制振させる制振機構と、前記浮体及び前記構造体の少なくとも一方に設けられ、再生可能エネルギに基づき発電し蓄電する発電蓄電機構と、前記発電蓄電機構に電気的に接続されて、この発電蓄電機構からの電力を前記移動体に供給する給電機構と、を有し、前記移動体が離発着する移動体基地として機能するよう構成されたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、洋上等の水上においても移動体に確実に給電できると共に、移動体を安全に離発着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備を示す全体構成図。
【
図2】第2実施形態に係る移動体用水上給電設備としてのドロ-ン用水上給電設備を示す全体構成図。
【
図3】
図2のドローン用水上給電設備の第1変形形態を示す全体構成図。
【
図4】
図2のドローン用水上給電設備の第2変形形態を示す全体構成図。
【
図5】第3実施形態に係る移動体用水上給電設備としてのドロ-ン用水上給電設備を示す全体構成図。
【
図6】
図5のドローン用水上給電設備における制振機構の他の形態を示す全体構成図。
【
図7】
図5のドローン用水上給電設備における変形形態を示す全体構成図。
【
図8】再生可能エネルギとして太陽光を用いた第4実施形態に係る移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備を示す全体構成図。
【
図9】再生可能エネルギとして風力を用いた
図8のドローン用水上給電設備の第1変形形態を示す全体構成図。
【
図10】再生可能エネルギとして海流を用いた
図8のドローン用水上給電設備の第2変形形態を示す全体構成図。
【
図11】第5実施形態に係る移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備を示す全体構成図。
【
図12】
図11のドローン用水上給電設備がドローン基地として複数配置された例を示す概略平面図。
【
図13】第6実施形態に係る移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備を示す全体構成図。
【
図14】
図13のドローン用水上給電設備がドローン基地として複数配置された例を示す概略平面図。
【
図15】第7実施形態に係る移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備を示す全体構成図。
【
図16】
図15のドローン用水上給電設備がドローン基地として複数配置された例を示す概略平面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明する。
[A]第1実施形態(
図1)
図1は、第1実施形態に係る移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備を示す全体構成図である。この
図1に示す移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備1は、移動体としての気中ドローン2A及び水中ドローン2Bが離発着する例えば海洋上の移動体基地、つまりドローン基地として機能し、浮体5、構造体6、制振機構7、発電蓄電機構8及び給電機構9を有して構成される。
【0010】
浮体5は、有底円筒形状に形成されて水W(例えば海水)上に浮かび、底部を含む下半部が水W中に浸漬される。この浮体5は、水Wからの浮力によって鉛直方向に運動することを模式的に表すために、水Wの浮力によるばね力を表すばね定数k0の仮想弾性体10によって、静止系に対し弾性支持されていると図示する。
【0011】
構造体6は、浮体5内に収容されて、浮体5に対し浮体5の軸方向Oに相対変位可能に設けられる。この相対変位は、浮体5の内周面に設置されたローラ11に接触することで円滑になされる。また、構造体6は、後述のスクリューギア15を介して浮体5との間に配置された弾性体12により、浮体5に弾性支持される。更に、構造体6に、気中ドローン2Aを離発着させるための第1ステージ13Aが設けられ、浮体5に、水中ドローン2Bを離発着させるための第2ステージ13Bが設けられる。
【0012】
ここで、第1ステージ13Aは、気中ドローン2Aのほか、ヘリコプターなどの他の移動体としての飛翔体を離発着させるものでもよい。また、第2ステージ13Bは、水中ドローン2Bのほか、潜水艇や船舶などの移動体を離発着させるものでもよい。
【0013】
制振機構7は、構造体6の浮体5に対する振動を制振させるものであり、第1動力伝達部材としてのスクリュー溝14と、第2動力伝達部材としてのスクリューギア15(またはボールねじ)とを有する。スクリュー溝14は、構造体6に形成され、構造体6の浮体5に対する相対変位方向(即ち浮体5の軸方向O)を軸心方向として形成される。また、スクリューギア15は、発電機ケーシング16Cに設けられたベアリング18(共に後述)により浮体5に回転自在に支持されると共に、スクリュー溝14に噛み合う(螺合する)ことで、スクリュー溝14に動力伝達可能に連結される。これにより、構造体6の浮体5に対する相対変位(即ち浮体5の軸方向Oに沿う直線運動)が、スクリュー溝14およびスクリューギア15を介して発電機16のロータ16A(共に後述)の回転変位(回転運動)に変換される。
【0014】
そして、スクリューギア15は、このスクリューギア15に連結される発電機16のロータ16Aと共に、構造体6の浮体5に対する相対変位を低減する慣性質量要素として機能する。従って、浮体5が、変位Xの水Wの波力により変位x1で振動しても、この振動が上記慣性質量要素の作用で構造体6に伝達されることが抑制されて、構造体6の変位x2が低減され、構造体6が静止系に対して略静止状態に保持される。
【0015】
発電蓄電機構8は、発電機構としての発電機16と蓄電機構としての蓄電器17を有してなり、発電機16がロータ16A及びステータ16Bを備える。発電機16のロータ16A及びステータ16Bは、浮体5に設置された発電機ケーシング16C内に配置される。ロータ16Aは、発電機ケーシング16Cに取り付けられたベアリング18により、回転自在に発電機ケーシング16Cに支持される。
【0016】
更に、ロータ16Aは、制振機構7のスクリューギア15に一体または一体的に連結される。従って、ロータ16Aは、水Wの波力により浮体5が変位することで生ずる構造体6の浮体5に対する相対変位(即ち浮体5の軸方向Oに沿う直線運動)が、スクリュー溝14及びスクリューギア15により変換された回転変位(回転運動)によって回転する。これにより、発電機16は、再生可能エネルギとしての水Wの波力に基づき発電する。この発電方式を、波力による可動物体型の発電と称する。発電機16により発電された電力は蓄電器17に蓄電される。ベアリング18は、制振機構7によって発電機ロータ16Aに作用するO軸方向のスラスト荷重を支持する機能を併せ持つ。
【0017】
給電機構9は、給電ケーブル19A、19B及び巻取機20を有する。給電ケーブル19Aは、一端が蓄電器17に、他端が気中ドローン2Aにそれぞれ電気的に接続される。巻取機20は、給電ケーブル19Aを巻き取りまたは繰り出すものであり、構造体6に設置される。給電ケーブル19Bは、一端が蓄電器17に、他端が水中ドローン2Bにそれぞれ電気的に接続される。これらの給電ケーブル19A、19Bにより、発電機16にて発電された電力が気中ドローン2A、水中ドローン2Bに常時給電される。
【0018】
以上のように構成されたことから、本第1実施形態によれば、次の効果(1)及び(2)を奏する。
(1)水W上に浮かぶ浮体5と、この浮体5に弾性体12により弾性支持された構造体6との一方(本第1実施形態では浮体5)に設けられた発電蓄電機構8の発電機16は、水Wの波力により生ずる浮体5と構造体6との浮体5の軸方向Oに沿う相対変位が、制振機構7により回転変位に変換されることで発電する。この発電機16により発電され蓄電器17に蓄電された電力は、給電機構9の給電ケーブル19Aにより気中ドローン2Aに、給電ケーブル19Bにより水中ドローン2Bにそれぞれ供給される。従って、洋上等の水W上においても外部電源を用いることなく、気中ドローン2A及び水中ドローン2Bに確実に給電できる。
【0019】
(2)気中ドローン2A、水中ドローン2Bをそれぞれ離発着させるための第1ステージ13A、第2ステージ13Bが構造体6、浮体5にそれぞれが設けられている。このうち、構造体6の浮体5に対する振動が制振機構7により制振されることで、波高が大きな条件でも、飛翔体である気中ドローン2Aを第1ステージ13Aに安全に離発着させることができる。
【0020】
[B]第2実施形態(
図2~
図4)
図2は、第2実施形態に係る移動体用水上給電設備としてのドロ-ン用水上給電設備を示す全体構成図である。この第2実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
【0021】
本第2実施形態の移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備22は、第1実施形態と同様に、気中ドローン2A及び水中ドローン2Bのドローン基地として機能する。このドローン用水上給電設備22が第1実施形態と異なる点は、構造体6の浮体5に対する振動を制振させる制振機構23において、構造体6に設置される第1動力伝達部材がラック24であり、浮体5に設置される第2動力伝達部材がピニオンギア25である点である。
【0022】
つまり、ラック24は、構造体6の浮体5に対する相対変位方向である浮体5の軸方向Oに延在して構造体6に固着される。また、ピニオンギア25は、ラック24に噛み合うことで、このラック24に動力伝達可能に連結される。ピニオンギア25は、ピッチ円半径rの異なるものが複数枚取り付けられ、水Wの波高に応じて選択されてギア比が変更可能に構成されてもよい。これらのラック24及びピニオンギア25により、構造体6の浮体5に対する相対変位(即ち浮体5の軸方向Oに沿う直線運動)が、ピニオンギア25に接続された発電機16のロータ16Aの回転変位(回転運動)に変換される。
【0023】
そして、ピニオンギア25は、このピニオンギア25に連結される発電機16のロータ16Aと共に、構造体6の浮体5に対する相対変位を低減する慣性質量要素として機能する。従って、浮体5が変位Xの水Wの波力により変位x1で振動しても、この振動が上記慣性質量要素の作用で構造体6に伝達することが抑制されて、構造体6の変位x2が低減され、構造体6が静止系に対して略静止状態に保持される。
【0024】
また、ドローン用水上給電設備22は、
図3に示すように、浮体5にスラスター26等の移動手段が設置されて、水W上で浮体5を移動させ得るようにしてもよい。
【0025】
更に、ドローン用水上給電設備22は、
図4に示すように、浮体5が2個以上の複数個を設置され、構造体6の脚部6Mがそれぞれの浮体5内に相対変位可能に収容されると共に、構造体6が弾性体12によりそれぞれの浮体5に弾性支持されてもよい。この場合、構造体6の各脚部6Mにラック24が、各浮体5にピニオンギア25がそれぞれ設置され、これらのラック24とピニオンギア25が噛み合うように構成されて制振機構23が複数設けられる。これにより、例えば一方の浮体5に変位x11が、他方の浮体5に変位x12がそれぞれ生ずる場合(ピッチング)であっても、この浮体5に対する構造体6の相対変位を複数の制振機構23が抑制することが可能になる。
【0026】
以上のように構成されたことから、本第2実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)及び(2)と同様な効果を奏する。即ち、洋上等の水W上においても外部電源を用いることなく、気中ドローン2A及び水中ドローン2Bに確実に給電でき、更に、波高が大きな条件でも、飛翔体である気中ドローン2Aを第1ステージ13Aに安全に離発着させることができる。このほか、本第2実施形態では次の効果(3)及び(4)を奏する。
【0027】
(3)浮体5を移動させるスラスター26が浮体5に設けられた場合には、このスラスター26により浮体5、つまりドローン用水上給電設備22を移動させることができる。従って、ドローン用水上給電設備22のドローン基地としての機動性を向上させることができる。
【0028】
(4)浮体5が複数個設けられ、それぞれの浮体5に構造体6の脚部6Mが相対変位可能に配置されると共に、構造体6がそれぞれの浮体5に弾性支持される場合には、浮体5の鉛直方向の上下動(バウンジング)ばかりかピッチングに対しても、これらの浮体5の振動に対する構造体6の相対変位を、複数の制振機構23が好適に抑制することができる。
【0029】
[C]第3実施形態(
図5、
図6)
図5は、第3実施形態に係る移動体用水上給電設備としてのドロ-ン用水上給電設備を示す全体構成図である。この第3実施形態において第1及び第2実施形態と同様な部分については、第1及び第2実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
【0030】
本第3実施形態の移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備30は、第1及び第2実施形態と同様に気中ドローン2A及び水中ドローン2Bのドローン基地として機能する。このドローン用水上給電設備30が第1及び第2実施形態と異なる点は、磁石34(または電磁石)及びコイル35を備えたリニア発電機36を有する発電蓄電機構31と、上記リニア発電機36を利用した制振機構32、または
図6に示す第1動力伝達部材(例えばラック24)及び第2動力伝達部材(例えばピニオンギア25)を用いた制振機構33とを有する点である。
【0031】
図5に示すように、発電蓄電機構31は、上記リニア発電機36及び蓄電器17を有してなる。リニア発電機36における磁石34は、浮体5または構造体6(例えば構造体6)において浮体5の軸方向Oに複数個を設置される。また、コイル35は、浮体5または構造体6(例えば浮体5)において浮体5の軸方向Oに複数設置される。水Wの波力により浮体5が変位することで構造体6が浮体5に対し相対変位したとき、磁石34がコイル35に対し移動することで、コイル35が電流を発生して発電する。この発電により生じた電力が蓄電器17に蓄電される。
【0032】
制振機構32は、蓄電器17に蓄電された電力をコイル35に給電することにより生ずる磁力を、構造体6に設置された磁石34に作用させることでアクチュエータとして動作され、構造体6の浮体5に対する相対変位による振動を低減させる。
【0033】
制振機構33は、
図6に示すように、蓄電器17に蓄電された電力を発電機16に給電することで、この発電機16を電動機として機能させる。この電動機の駆動力によりピニオンギア25を回転させ、ラック24を介して、構造体6の浮体5に対する相対変位による振動を低減させる。この場合も発電機16はアクチュエータとして動作する。
【0034】
次に、本第3実施形態の変形形態について
図7を参照して説明する。
図7は、慣性質量要素(永久磁石95N、95S及び台車93)による制振機構をリニア発電機97に適用した形態である。すなわち、浮体5上には、その軸方向Oと直交するy軸方向に設置されたガイドレール92により、台車93がy軸方向に並進運動可能に方向が拘束されて支持されている。この台車93は、リンク機構91によって構造体6と連結される。構造体6と浮体5のO軸方向相対運動は、リンク機構91により台車93のy軸方向の並進運動に変換される。
【0035】
台車93にy軸方向に設置されたロッド94の端部には、永久磁石95N、95Sが固定されている。永久磁石95NはN極であり、永久磁石95SはS極であって、N極からS極に向かって磁束が生じる。一方、永久磁石95N、95Sの外周には、浮体5に設置されたコイル96がy軸を中心として配置されている。このコイル96は、台車93の並進運動で永久磁石95N、95Sがy軸方向に移動して、永久磁石95N、95Sによる磁束がコイル96を横切ることにより、台車93の速度に比例した起電力がコイル96に発生し発電する。これらの永久磁石95N、95S及びコイル96を有してリニア発電機97が構成される。
【0036】
リニア発電機97のコイル96は、導体98を介して蓄電池17に接続され、コイル96に生じた起電力により発生した電力が蓄電池17に充電される。このリニア発電機97及び蓄電器17により発電蓄電機構99が構成される。なお、
図7では整流、充電調整回路は簡略化のため省略され、水中ドローン2Bも省略されている。
【0037】
互いに接続された永久磁石95N、95S及び台車93は、構造体6の浮体5に対する相対変位を低減させるための慣性質量要素として機能する。従って、上述の発電と共に、浮体5が、変位Xの水Wの波力により変位x1で振動しても、この振動が上記慣性質量要素(永久磁石95N、95S及び台車93)の作用で構造体6に伝達することが抑制されて、構造体6の変位x2が低減されて制振され、構造体6が静止系に対して略静止状態に保持される。
【0038】
また、
図5の一般的なリニア発電機構36と同様に、蓄電器17に蓄電された電力をコイル96に給電し、これにより、コイル96に生ずる磁力を、台車93に設置された磁石95N、95Sに作用させることで、これらの永久磁石95N、95S及びコイル96をアクチュエータとして動作させ、ロッド94、台車93及びリンク機構91を介して、構造体6の浮体5に対する相対変位による振動を積極的に低減(制振)させることが可能である。
【0039】
以上のように、発電蓄電機構31がリニア発電機36を有し、更に制振機構32または33を有することから、また、発電蓄電機構99がリニア発電機97を有し、このリニア発電機97が制振機構としても機能することから、本第3実施形態及び変形形態においても、第1実施形態の効果(1)及び(2)と同様な効果を奏する。即ち、洋上等の水W上においても外部電源を用いることなく、気中ドローン2A及び水中ドローン2Bに確実に給電でき、更に、波高が大きな条件でも、飛翔体である気中ドローン2Aを第1ステージ13Aに安全に離発着させることができる。
【0040】
[D]第4実施形態(
図8~
図10)
図8は、再生可能エネルギとして太陽光を用いた第4実施形態に係る移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備を示す全体構成図である。この第4実施形態において第1及び第2実施形態と同様な部分については、第1及び第2実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
【0041】
本第4実施形態の移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備40は、第1~第3実施形態と同様に、気中ドローン2A及び水中ドローン2Bのドローン基地として機能する。このドローン用水上給電設備40が第1~第3実施形態と異なる点は、発電蓄電機構41が、太陽光、風力、潮力、海流、温度差、波力(振動水柱型、ジャイロ式)等の再生可能エネルギを用い、それぞれの再生可能エネルギに対応する発電機構により発電する点である。
【0042】
つまり、
図8に示すドローン用水上給電設備40では、発電蓄電機構41が太陽光パネル42及び蓄電器17を有する。太陽光パネル42は、浮体5または構造体6(例えば構造体6)に設置されて、太陽43から照射される太陽光を用いて発電する。また、
図9に示すドローン用水上給電設備40では、発電蓄電機構41が風力発電機44及び蓄電器17を有する。風力発電機44は、浮体5または構造体6(例えば構造体6)に設置されて、風45の風力により発電する。また、
図10に示すドローン用水上給電設備40では、発電蓄電機構41がタービン水車46及び蓄電器17を有する。タービン水車46は浮体5に設置されて、海流47により回転して発電する。
【0043】
これらの太陽光パネル42、風力発電機44、タービン水車46等により発電された電力は、蓄電器17に蓄電される。水Wの波力による構造体6の浮体5に対する相対変位は、制振機構23を用いて制振させてもよいが、第3実施形態の制振機構33により制振させてもよい。
【0044】
以上のように、発電蓄電機構41が太陽光パネル42、風力発電機44、タービン水車46等により再生可能エネルギを利用して発電し、制振機構23または33により構造体6の浮体5に対する振動が制振される。これらのことから、本第4実施形態においても、第1実施形態の効果(1)及び(2)と同様な効果を奏する。即ち、洋上等の水W上においても外部電源を用いることなく、気中ドローン2A及び水中ドローン2Bに確実に給電でき、更に、波高が大きな条件でも、飛翔体である気中ドローン2Aを第1ステージ13Aに安全に離発着させることができる。
【0045】
[E]第5実施形態(
図11、
図12)
図11は、第5実施形態に係る移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備を示す全体構成図である。この第5実施形態において第1及び第2実施形態と同様な部分については、第1及び第2実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
【0046】
本第5実施形態の移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備50は、第1及び第2実施形態と同様に、気中ドローン2A及び水中ドローン2Bのドローン基地として機能する。このドローン用水上給電設備50が第1及び第2実施形態と異なる点は、給電機構51が、発電蓄電機構8の蓄電器17に電気的に接続されて気中ドローン2A及び水中ドローン2Bと無接触給電する無接触給電システム52を、給電ケーブル19に代えて有する点である。
【0047】
更に、ドローン基地としてのドローン用水上給電設備50は、
図12に示すように複数設置される。ドローン用水上給電設備50は平面視で正三角形状に配置される。隣接するドローン用水上給電設備50間の間隔Lは、無接触給電システム52から1回給電された後の気中ドローン2A、水中ドローン2Bが移動可能な範囲(距離)以内に設定される。
【0048】
以上のように構成されたことから、本第5実施形態においても、第1実施形態の効果(1)及び(2)と同様な効果を奏する。即ち、洋上等の水W上においても外部電源を用いることなく、気中ドローン2A及び水中ドローン2Bに確実に給電でき、更に、波高が大きな条件でも、飛翔体である気中ドローン2Aを第1ステージ13Aに安全に離発着させることができる。このほか、本第5実施形態では次の効果(5)を奏する。
【0049】
(5)無接触給電システム52を給電機構51に備えたドローン用水上給電設備50は、無接触給電システム52から1回給電された後の気中ドローン2A、水中ドローン2Bが移動可能な範囲を隔てて複数設置されている。このため、気中ドローン2A、水中ドローン2Bが各ドローン用水上給電設備50において給電されることで、例えば洋上や海中での気中ドローン2A、水中ドローン2Bの行動範囲を広げることができる。
【0050】
[F]第6実施形態(
図13、
図14)
図13は、第6実施形態に係る移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備を示す全体構成図である。この第6実施形態において第1、第2及び第5実施形態と同様な部分については、第1、第2及び第5実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
【0051】
本第6実施形態の移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備60は、第1、第2及び第5実施形態と同様に、気中ドローン2A及び水中ドローン2Bのドローン基地として機能する。このドローン用水上給電設備60が第1、第2及び第5実施形態と異なる点は、構造体6に基地側通信機61が、浮体5に基地側通信機62がそれぞれ設置され、気中ドローン2Aには、基地側通信機61と通信可能な気中ドローン側通信機63が、水中ドローン2Bには、基地側通信機62と通信可能な水中ドローン側通信機64がそれぞれ設置された点である。ここで、基地側通信機62と水中ドローン側通信機64との通信は、例えば光無線通信が好ましい。
【0052】
更に、ドローン基地としてのドローン用水上給電設備60は、
図14に示すように複数設置される。これらのドローン用水上給電設備60間の間隔Mは、基地側通信機61と気中ドローン側通信機63との通信可能範囲(距離)と、基地側通信機62と水中ドローン側通信機64との通信可能範囲(距離)との少ない方の範囲(距離)以内に設定される。
【0053】
以上のように構成されたとから、本第6実施形態においても第1実施形態の効果(1)及び(2)と同様な効果を奏する。即ち、洋上等の水W上においても外部電源を用いることなく、気中ドローン2A及び水中ドローン2Bに確実に給電でき、更に、波高が大きな条件でも、飛翔体である気中ドローン2Aを第1ステージ13Aに安全に離発着させることができる。このほか、本第6実施形態では次の効果(6)を奏する。
【0054】
(6)気中ドローン側通信機63と通信可能な基地側通信機61を備え、且つ水中ドローン側通信機64と通信可能な基地側通信機62とを備えたドローン用水上発電設備60は、それぞれの通信可能な範囲内に複数設置されている。このため、気中ドローン側通信機63が各ドローン用水上給電設備60の基地側通信機61と、水中ドローン側通信機64が各ドローン用水上給電設備60の基地側通信機62とそれぞれ通信することで、これらのドローン用水上給電設備60を通信用中継基地とすることができるので、例えば洋上や海中での気中ドローン2A、水中ドローン2Bの通信範囲を広げることができる。
【0055】
[G]第7実施形態(
図15、
図16)
図15は、第7実施形態に係る移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備を示す全体構成図である。この第7実施形態において第1、第2、第6実施形態と同様な部分については、第1、第2及び第6実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
【0056】
本第7実施形態の移動体用水上給電設備としてのドローン用水上給電設備70は、第6実施形態と同様に複数設置されて、それぞれが気中ドローン2A及び水中ドローン2Bのドローン基地として機能する。このドローン用水上給電設備70が第6実施形態と異なる点は、基地側通信機61及び62を有するほか、浮体5または構造体6(例えば構造体6)に、GPS(Global Positioning System;全地球測位システム)機能を備えたGPS通信機71が設置された点である。これらのGPS通信機71、基地側通信機61、62、気中ドローン側通信機63及び水中ドローン側通信機64を用いた通信により、気中ドローン2A、水中ドローン2Bの現在位置を特定可能に構成される。
【0057】
つまり、
図15及び
図16に示すように、複数のドローン用水上給電設備70に設置されたGPS通信機71は、GPS衛星72との通信によりドローン用水上給電設備70の位置座標を認識する。また、基地側通信機61は、気中ドローン側通信機63との通信により気中ドローン2Aの方位及び距離を、基地側通信機62は、水中ドローン側通信機64との通信により水中ドローン2Bの方位及び距離を、それぞれ認識する。これらのGPS通信機71、基地側通信機61及び62の認識データに基づいて、気中ドローン2A、水中ドローン2Bの現在位置を特定することが可能になる。
【0058】
以上のように構成されたことから、本第7実施形態においても第1及び第6実施形態の効果(1)、(2)及び(6)と同様な効果を奏する。即ち、洋上等の水W上においても外部電源を用いることなく、気中ドローン2A及び水中ドローン2Bに確実に給電でき、また、波高が大きな条件でも、飛翔体である気中ドローン2Aを第1ステージ13Aに安全に離発着させることができ、更に、例えば洋上や海中での気中ドローン2A、水中ドローン2Bの通信範囲を広げることができる。このほか、本第7実施形態では次の効果(7)を奏する。
【0059】
(7)ドローン基地としての複数のドローン用水上給電設備70のそれぞれに設置されたGPS通信機71とGPS衛星72との通信、並びに、複数のドローン用水上給電設備70のそれぞれに設置された基地側通信機61、62と気中ドローン側通信機63、水中ドローン側通信機64との通信により、空中を飛行する気中ドローン2A、水中を移動する水中ドローン2Bのそれぞれの現在位置を高精度に特定することができる。
【0060】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができ、また、それらの置き換えや変更、組み合わせは、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
1…ドローン用水上給電設備(移動体用水上給電設備)、2A…気中ドローン、2B…水中ドローン、5…浮体、6…構造体、7…制振機構、8…発電蓄電機構、9…給電機構、12…弾性体、13A、…第1ステージ、13B…第2ステージ、14…スクリュー溝(第1動力伝達部材)、15…スクリューギア(第2動力伝達部材)、16…発電機、16A…ロータ、17…蓄電器、19A、19B…給電ケーブル、22…ドローン用水上給電設備(移動体用水上給電設備)、23…制振機構、24…ラック(第1動力伝達部材)、25…ピニオンギア(第2動力伝達部材)、26…スラスター(移動手段)、30…ドローン用水上給電設備(移動体用水上給電設備)、31…発電蓄電機構、32、33…制振機構、34…磁石、35…コイル、36…リニア発電機、40…ドローン用水上給電設備(移動体用水上給電設備)、41…発電蓄電機構、42…太陽光パネル、44…風力発電機、46…タービン水車、50…ドローン用水上給電設備(移動体用水上給電設備)、51…給電機構、52…無接触給電システム、60…ドローン用水上給電設備(移動体用水上給電設備)、61、62…基地側通信機、63…気中ドローン側通信機、64…水中ドローン側通信機、70…ドローン用水上給電設備(移動体用水上給電設備)、71…GPS通信機、95N、95S…磁石、96…コイル、97…リニア発電機、99…発電蓄電機構、W…水、L、N…間隔、