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特開2023-73570駅務システム、第1親操作卓、第2親操作卓、および、プログラム
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  • 特開-駅務システム、第1親操作卓、第2親操作卓、および、プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023073570
(43)【公開日】2023-05-26
(54)【発明の名称】駅務システム、第1親操作卓、第2親操作卓、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/30 20120101AFI20230519BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20230519BHJP
   G16Y 20/10 20200101ALI20230519BHJP
   G16Y 20/40 20200101ALI20230519BHJP
   G16Y 40/10 20200101ALI20230519BHJP
   G16Y 40/30 20200101ALI20230519BHJP
【FI】
G06Q50/30
G16Y10/40
G16Y20/10
G16Y20/40
G16Y40/10
G16Y40/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021186105
(22)【出願日】2021-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 尭登
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC42
(57)【要約】
【課題】駅務システムにおいて、より確実に他コーナ監視を行う。
【解決手段】実施形態の駅務システムは、駅の第1コーナの改札機、第2コーナの改札機、第3コーナの改札機と、前記第1コーナに設置され、前記第1コーナの改札機を監視するとともに、前記第3コーナの改札機を監視する第1親操作卓と、前記第2コーナに設置され、前記第2コーナの改札機を監視する第2親操作卓と、前記第3コーナに設置された子操作卓と、を備える。前記子操作卓は、前記第1親操作卓から前記第3コーナの改札機に関する監視不能通知を受信した場合、または、前記第1親操作卓と通信異常状態になった場合、前記第2親操作卓に対して前記第3コーナの改札機に関する監視依頼通知を送信する。前記第2親操作卓は、前記監視依頼通知を受信すると、前記第3コーナの改札機に関して監視可能状態である場合、前記第3コーナの改札機の監視を開始する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駅の第1コーナの改札機、第2コーナの改札機、第3コーナの改札機と、
前記第1コーナに設置され、前記第1コーナの改札機を監視するとともに、前記第3コーナの改札機を監視する第1親操作卓と、
前記第2コーナに設置され、前記第2コーナの改札機を監視する第2親操作卓と、
前記第3コーナに設置された子操作卓と、を備え、
前記子操作卓は、前記第1親操作卓から前記第3コーナの改札機に関する監視不能通知を受信した場合、または、前記第1親操作卓と通信異常状態になった場合、前記第2親操作卓に対して前記第3コーナの改札機に関する監視依頼通知を送信し、
前記第2親操作卓は、前記監視依頼通知を受信すると、前記第3コーナの改札機に関して監視可能状態である場合、前記第3コーナの改札機の監視を開始する、駅務システム。
【請求項2】
前記第1親操作卓は、
前記第1コーナの改札機の監視に関する画面操作中の場合、
対応が必要となる前記第1コーナの改札機の異常発生中の場合、
前記第1コーナの改札機の通信データ量が所定閾値以上の場合、の少なくともいずれかの場合に、前記子操作卓に対して、前記第3コーナの改札機に関する前記監視不能通知を送信する、請求項1に記載の駅務システム。
【請求項3】
駅の第1コーナの改札機、第2コーナの改札機、第3コーナの改札機と、
前記第1コーナに設置され、前記第1コーナの改札機を監視するとともに、前記第3コーナの改札機を監視する第1親操作卓と、
前記第2コーナに設置され、前記第2コーナの改札機を監視するとともに、前記第1親操作卓に代わって前記第3コーナの改札機を監視することが可能に設定されている第2親操作卓と、
前記第3コーナに設置された子操作卓と、を備える駅務システムにおける前記第1親操作卓であって、
前記第1コーナの改札機の監視に関する画面操作中の場合、
対応が必要となる前記第1コーナの改札機の異常発生中の場合、
前記第1コーナの改札機の通信データ量が所定閾値以上の場合、の少なくともいずれかの場合に、前記子操作卓に対して、前記第3コーナの改札機に関する監視不能通知を送信する、第1親操作卓。
【請求項4】
駅の第1コーナの改札機、第2コーナの改札機、第3コーナの改札機と、
前記第1コーナに設置され、前記第1コーナの改札機を監視するとともに、前記第3コーナの改札機を監視する第1親操作卓と、
前記第2コーナに設置され、前記第2コーナの改札機を監視する第2親操作卓と、
前記第3コーナに設置された子操作卓と、を備える駅務システムにおける前記第2親操作卓であって、
前記子操作卓は、前記第1親操作卓から前記第3コーナの改札機に関する監視不能通知を受信した場合、または、前記第1親操作卓と通信異常状態になった場合、前記第2親操作卓に対して前記第3コーナの改札機に関する監視依頼通知を送信し、
前記第2親操作卓は、前記監視依頼通知を受信すると、前記第3コーナの改札機に関して監視可能状態である場合、前記第3コーナの改札機の監視を開始する、第2親操作卓。
【請求項5】
駅の第1コーナの改札機、第2コーナの改札機、第3コーナの改札機と、
前記第1コーナに設置され、前記第1コーナの改札機を監視するとともに、前記第3コーナの改札機を監視する第1親操作卓と、
前記第2コーナに設置され、前記第2コーナの改札機を監視する第2親操作卓と、
前記第3コーナに設置された子操作卓と、を備える駅務システムに適用されるプログラムであって、
前記子操作卓に、前記第1親操作卓から前記第3コーナの改札機に関する監視不能通知を受信した場合、または、前記第1親操作卓と通信異常状態になった場合、前記第2親操作卓に対して前記第3コーナの改札機に関する監視依頼通知を送信する機能、
前記第2親操作卓に、前記監視依頼通知を受信すると、前記第3コーナの改札機に関して監視可能状態である場合、前記第3コーナの改札機の監視を開始する機能、を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、駅務システム、第1親操作卓、第2親操作卓、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
大きな駅(鉄道駅)は、複数の改札口を有していることが多い。それぞれの改札口には、改札機(自動改札機)と、改札機を監視(監視、制御、操作等)するための操作卓が設けられる。操作卓は、コーナごとに設けられ、通信回線を介して改札機を遠隔操作できる。
【0003】
また、近年では、他コーナ監視の技術も提案されている。つまり、操作卓によって、自コーナ(例えば有人コーナ)の改札機だけでなく、他コーナ(例えば無人コーナ)の改札機も監視することができる。その場合、従来技術では、操作卓と監視対象の他コーナが1対1で親子関係として対応付けられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の従来技術では、操作卓が他コーナ監視をできない状態の場合もあり、改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明は、上述の事情に鑑みてなされてものであり、他コーナ監視をより確実に行うことができる駅務システム、第1親操作卓、第2親操作卓、および、プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の駅務システムは、駅の第1コーナの改札機、第2コーナの改札機、第3コーナの改札機と、前記第1コーナに設置され、前記第1コーナの改札機を監視するとともに、前記第3コーナの改札機を監視する第1親操作卓と、前記第2コーナに設置され、前記第2コーナの改札機を監視する第2親操作卓と、前記第3コーナに設置された子操作卓と、を備える。前記子操作卓は、前記第1親操作卓から前記第3コーナの改札機に関する監視不能通知を受信した場合、または、前記第1親操作卓と通信異常状態になった場合、前記第2親操作卓に対して前記第3コーナの改札機に関する監視依頼通知を送信する。前記第2親操作卓は、前記監視依頼通知を受信すると、前記第3コーナの改札機に関して監視可能状態である場合、前記第3コーナの改札機の監視を開始する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態の駅務システムの全体構成図である。
図2図2は、実施形態の操作卓の機能ブロック図である。
図3図3は、実施形態の操作卓の操作パネルを示す外観図である。
図4図4は、実施形態における各操作卓の第1の処理例を示すシーケンス図である。
図5図5は、実施形態における各操作卓の第2の処理例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0009】
図1は、実施形態の駅務システムSの全体構成図である。本実施形態では、鉄道駅において、複数のコーナA(第1コーナ)、コーナB(第2コーナ)、コーナC(第3コーナ)を想定する。一例として、コーナA、Bは有人コーナで、コーナCは無人コーナである。
【0010】
駅務システムSは、サーバ1、操作卓2a、2b、2c(以下、区別しないときは「操作卓2」という。)、改札機3a、3b、3c(以下、区別しないときは「改札機3」という。)を備える。それらは、構内LAN(Local Area Network)6によって相互に通信可能に接続される。
【0011】
サーバ1は、コンピュータ装置であり、操作卓2や改札機3について、各種制御、設定データ管理、データ集計等を行う。
【0012】
改札機3は、人員(旅客等)の通過時に、判定結果を自コーナの操作卓2に送信する。操作卓2は、その判定結果を集計、記憶する。
【0013】
また、改札機3は、異常発生時に、異常発生通知を自コーナまたは他コーナの操作卓2に送信する。操作卓2は、異常発生通知を受信すると、その旨を画面表示する。
【0014】
なお、従来技術では、他コーナ監視を行う場合、操作卓と監視対象の他コーナが1対1で親子関係として対応付けられる。しかしながら、それでは、操作卓が他コーナ監視をできない状態の場合(例えば、自コーナ監視繁忙時、通信異常時等)もあり、改善の余地がある。
【0015】
そこで、以下では、他コーナ監視をより確実に行うことができる技術について説明する。具体的には、他コーナ監視において、監視対象のコーナCに対して、監視する親の操作卓を複数(操作卓2a、操作卓2b)設定する。これにより、例えば、メインの親の操作卓2aがコーナCの監視を行えない状態になっても、サブの親の操作卓2bが代わってコーナCの監視を継続できる。以下に詳述する。
【0016】
コーナAには、1つ以上の改札機3aと、操作卓2a(第1親操作卓)と、が設置される。操作卓2aは、改札機3aを監視するとともに、コーナCの改札機3cを監視する。
【0017】
コーナBには、1つ以上の改札機3bと、操作卓2b(第2親操作卓)と、が設置される。操作卓2bは、改札機3bを監視するとともに、操作卓2aに代わってコーナCの改札機3cを監視することが可能に設定されている。
【0018】
コーナCには、1つ以上の改札機3cと、操作卓2c(子操作卓)と、が設置される。操作卓2cは、操作卓2aや操作卓2bと通信可能である。
【0019】
操作卓2cは、操作卓2aからコーナCの改札機3cに関する監視不能通知を受信した場合、または、操作卓2aと通信異常状態になった場合、操作卓2bに対してコーナCの改札機3cに関する監視依頼通知を送信する。
【0020】
なお、操作卓2aは、例えば、以下の(1)~(3)の少なくともいずれかの場合に、操作卓2cに対して、コーナCの改札機3cに関する監視不能通知を送信する。
【0021】
(1)コーナAの改札機3aの監視に関する画面操作中の場合
(2)対応が必要となるコーナAの改札機3aの異常発生中の場合
(3)コーナAの改札機3aの通信データ量が所定閾値以上の場合
【0022】
そして、操作卓2bは、操作卓2cから監視依頼通知を受信すると、コーナCの改札機3cに関して監視可能状態である場合(例えば、自コーナ(コーナB)に関して上述の(1)~(3)のような条件を満たさない場合)、コーナCの改札機3cの監視を開始する。
【0023】
図2は、実施形態の操作卓2の機能ブロック図である。操作卓2は、CPU(Central Processing Unit)21、記憶装置22、表示装置23、入力装置24、通信装置25を備える。これらは内部バス26を介して互いに通信可能に接続される。
【0024】
CPU21は、記憶装置22に記憶されたプログラムに従って、改札機3に対する各種設定、乗車券やIC(Integrated Circuit)カードへのデータ書き込み/読み取り、チャージなどの処理を行う。記憶装置22は、設定処理やチャージ処理等に関するプログラムを記憶する。
【0025】
表示装置23は、例えばタッチパネル式のディスプレイであり、券売機のモニタ画像を表示したり、改札機3への設定操作に係わる各種のメッセージを表示したりする。入力装置24は、表示装置23と一体の操作パネルを構成し、駅係員による各種操作を受け付ける。通信装置25は、構内LAN6に接続されて改札機3、サーバ1、および改札機5との通信を行う。
【0026】
図3は、実施形態の操作卓2の操作パネルを示す外観図である。操作パネルは、テンキーを含む入力装置24と、表示装置23とを備える。表示装置23は、モニタカメラにより撮影されたモニタ画像や、サーバ1や改札機3との通信に係わる各種のメッセージなどを表示する。
【0027】
次に、各操作卓2の第1の処理例について説明する。図4は、実施形態における各操作卓2の第1の処理例を示すシーケンス図である。まず、ステップS11において、操作卓2aは、コーナAの監視とともに、コーナCの監視(他コーナ監視)を行っている。
【0028】
次に、ステップS12において、操作卓2aは、コーナCに関して監視不能状態(例えば上述の(1)~(3))になったものとする。そうすると、ステップS13において、操作卓2aは、操作卓2cに、監視不能通知を送信する。
【0029】
次に、操作卓2aから監視不能通知を受信した操作卓2cは、ステップS14において、操作卓2bに対して、コーナCの改札機3cに関する監視依頼通知を送信する。
【0030】
次に、操作卓2cから監視依頼通知を受信した操作卓2bは、コーナCの改札機3cに関して監視可能状態である場合(例えば、自コーナ(コーナB)に関して上述の(1)~(3)のような条件を満たさない場合)、ステップS15においてコーナCの改札機3cに関する監視承認応答を操作卓2cに送信し、ステップS16においてコーナCの監視(他コーナ監視)を開始する。
【0031】
次に、ステップS17において、操作卓2cは、操作卓2aとの通信を切断する。
【0032】
次に、各操作卓2の第2の処理例について説明する。図5は、実施形態における各操作卓2の第2の処理例を示すシーケンス図である。まず、ステップS21において、操作卓2aは、コーナAの監視とともに、コーナCの監視(他コーナ監視)を行っている。
【0033】
次に、ステップS22において、操作卓2aと操作卓2cの間で通信異常が発生したものとする。そうすると、ステップS23において、操作卓2cは、操作卓2aとの間の通信異常を検知する。
【0034】
次に、ステップS24において、操作卓2cは、操作卓2bに対して、コーナCの改札機3cに関する監視依頼通知を送信する。
【0035】
次に、操作卓2cから監視依頼通知を受信した操作卓2bは、コーナCの改札機3cに関して監視可能状態である場合(例えば、自コーナ(コーナB)に関して上述の(1)~(3)のような条件を満たさない場合)、ステップS25においてコーナCの改札機3cに関する監視承認応答を操作卓2cに送信し、ステップS26においてコーナCの監視(他コーナ監視)を開始する。
【0036】
このように、本実施形態の駅務システムSによれば、他コーナ監視において、監視対象のコーナCに対して、監視する親の操作卓を複数(操作卓2a、操作卓2b)設定する。これにより、例えば、メインの親の操作卓2aがコーナCの監視を行えない状態になっても、サブの親の操作卓2bが代わってコーナCの監視を継続することで、他コーナ監視をより確実に行うことができる。
【0037】
その場合、メインの親の操作卓2aの監視不能状態としては、例えば、上述の(1)~(3)を挙げることができる。
【0038】
本実施形態の各操作卓2で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disc)-ROM(Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。また、本実施形態の各操作卓2で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するようにしてもよい。
【0039】
本発明の実施形態について説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0040】
例えば、他コーナ監視で1つの子のコーナに対して設定する親の操作卓2の数は2に限定されず、3以上であってもよい。
【符号の説明】
【0041】
1…サーバ、2…操作卓、3…改札機、6…構内LAN、21…CPU、22…記憶装置、23…表示装置、24…入力装置、25…通信装置、26…内部バス、S…駅務システム。
図1
図2
図3
図4
図5