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特開2023-7751電動開閉体制御装置、電動開閉システム、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007751
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】電動開閉体制御装置、電動開閉システム、プログラム
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/68 20060101AFI20230112BHJP
【FI】
E06B9/68 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021110800
(22)【出願日】2021-07-02
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123102
【弁理士】
【氏名又は名称】宗田 悟志
(72)【発明者】
【氏名】中原 雅之
【テーマコード(参考)】
2E042
【Fターム(参考)】
2E042AA01
2E042CA01
2E042CC08
2E042CC10
(57)【要約】
【課題】コントローラを使用しなくても自動開閉可能な開閉体を操作する技術を提供する。
【解決手段】第3検出部428は、シャッターカーテンへの荷重を検出する。電流制御部422は、シャッターカーテンが停止している場合に第3検出部428において検出した荷重の方向にシャッターカーテンが移動するようにモータ86を回転させる。モータ86は、電流制御部422による制御に応じてシャッターカーテンを巻き取り可能な巻き取り軸に回転動力を出力する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャッターカーテンを巻き取り可能な巻き取り軸に回転動力を出力する電動部と、
前記シャッターカーテンへの荷重を検出する検出部と、
前記シャッターカーテンが停止している場合に前記検出部において検出した荷重の方向に前記シャッターカーテンが移動するように前記電動部を回転させる制御部と、
を備える、電動開閉体制御装置。
【請求項2】
前記検出部は、前記シャッターカーテンが停止している場合において、前記電動部を回転させるための電流の値の変化をもとに前記荷重を検出する、請求項1に記載の電動開閉体制御装置。
【請求項3】
前記検出部は、前記シャッターカーテンが停止している場合において、前記電動部の回転を検出することによって前記荷重を検出する、請求項1に記載の電動開閉体制御装置。
【請求項4】
前記検出部は、前記シャッターカーテンが停止している場合において、前記電動部または前記シャッターカーテンへの圧力を検出することによって前記荷重を検出する、請求項1に記載の電動開閉体制御装置。
【請求項5】
前記検出部は、前記シャッターカーテンが動作してから、前記電動部を回転させるための電流の値の変化をもとに前記荷重を検出し、
前記制御部は、前記シャッターカーテンが動作してから、前記検出部において検出した荷重の方向に前記シャッターカーテンが移動するように前記電動部を回転させる請求項1から4のいずれか1項に記載の電動開閉体制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記シャッターカーテンが動作してから、前記検出部において検出される荷重の方向に関係なく前記電動部を回転させる請求項1から4のいずれか1項に記載の電動開閉体制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記荷重の大きさが大きくなるほど回転速度を大きくするように前記電動部を制御する、請求項1から6のいずれか1項に記載の電動開閉体制御装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記荷重の大きさに関係なく略一定の回転速度で前記電動部を制御する、請求項1から6のいずれかに記載の電動開閉体制御装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の電動開閉体制御装置と、
前記電動開閉体制御装置と接続される電動開閉体と、
を備える電動開閉システム。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか1項に記載の電動開閉体制御装置に実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、開閉体技術に関し、電動により開閉体を開閉させる電動開閉体制御装置、電動開閉システム、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
操作スイッチにおいて操作がなされると制御回路がモータを回転駆動させることによって、シャッター等の開閉体が開閉制御される。操作スイッチが無線式のリモートコントローラに搭載されると、開閉体に対する遠隔開閉操作が可能になる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9-13855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
開閉体は、一般的に屋内からリモートコントローラにより開閉操作される。ユーザは、屋外から開閉体を開閉操作する場合、リモートコントローラを屋外に持ち出さなくてはならない。一方、ユーザがリモートコントローラを使用しなくても屋外から開閉体を開閉操作できれば、ユーザの利便性が向上する。
【0005】
本開示はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、コントローラを使用しなくても自動開閉可能な開閉体を操作する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の電動開閉体制御装置は、シャッターカーテンを巻き取り可能な巻き取り軸に回転動力を出力する電動部と、シャッターカーテンへの荷重を検出する検出部と、シャッターカーテンが停止している場合に検出部において検出した荷重の方向にシャッターカーテンが移動するように電動部を回転させる制御部と、を備える。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、またはコンピュータプログラムを記録した記録媒体などの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、コントローラを使用しなくても自動開閉可能な開閉体を操作できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1(a)-(b)は、実施例に係るシャッターシステムの構造を示す図である。
図2図1(a)-(b)のシャッターシステムの内部構造を示す図である。
図3図1(a)-(b)のシャッターシステムの構成を示すブロック図である。
図4図3の第2検出部においてなされる2軸変換の概要を示す図である。
図5図1(a)-(b)のシャッターシステムの動作概要を示す図である。
図6図1(a)-(b)のシャッターシステムの部分構造を示す図である。
図7図1(a)-(b)のシャッターシステムによる処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施例を具体的に説明する前に、本実施例の概要を説明する。実施例は、住宅等の施設の開口部に設置されるシャッターシステムに関する。シャッターシステムは電動シャッターであり、電動シャッターはシャッター動作を自動化する。電動シャッターは、一般的に、シャッターカーテンが開状態でユーザがコントローラの「閉」ボタンを一度押すと、シャッターカーテンのスラットが最下部に到達するまで閉動作を続ける。コントローラは、シャッターに有線で接続される場合もあれば、シャッターに無線で接続される場合もある。また、シャッターがスマートフォン等の端末装置と通信可能である場合に、コントローラが端末装置にインストール可能なアプリケーションプログラムであってもよい。
【0011】
電動シャッターはコントローラの操作で開閉可能であるのでユーザの負担が小さいが、コントローラでのみ開閉可能がある場合に日常生活においては不便なシーンがある。例えば、朝の時間帯において直射日光が部屋に入らないようにシャッターが全閉あるいは一部閉にされる場合、ユーザが屋外で洗濯物を干してから屋内に入るためにシャッターを一時的に開けるために、コントローラを使用しなければならない。つまり、洗濯物を干す際にユーザはコントローラを携帯する必要があり、これはユーザにとって手間である。また、仮にコントーラを携帯して屋外に出たときに、庭作業で手が汚れた場合はコントローラを触りたくないケースもありえる。そのため、コントローラを使用しなくても屋外から電動シャッターを開閉操作することが望まれる。
【0012】
本実施例に係るシャッターシステムは、シャッターの開方向あるいは閉方向への荷重を検出した場合、検出した荷重の方向へモータにより開動作あるいは閉動作を実行する。荷重は、ユーザがシャッターを手で開閉しようとする力である。つまり、ユーザがシャッターを開けようとして開方向(上方向)にスラットを押した場合、それに合わせてモータがシャッターを開ける。モータが開閉動作(アシスト動作)を実行するので、少ない力でシャッターが開閉される。
【0013】
図1(a)-(b)は、シャッターシステム1000の構造を示す。図1(a)は、施設を屋外から見た場合の構成を示し、図1(b)は、施設を屋内から見た場合の構成を示す。シャッターシステム1000は、ガイドレール20、シャッターカーテン30、シャッターケース40、通信線200、コントローラ300を含み、シャッターカーテン30は、スラット32を含む。ここで、ガイドレール20、シャッターカーテン30、シャッターケース40はシャッター、例えば電動シャッターに含まれる。
【0014】
図1(a)に示されるように、開閉体であるシャッターは、住宅やビル等の施設において内外を仕切る外壁に形成された開口部10に設置される。開口部10は、施設において内外を連通する空間である。2つのガイドレール20は、上下方向に延びる形状を有するとともに、開口部10の左右方向の両側に互いに離間して、開口部10に設置されたサッシ等の枠材と外壁とに固定される。各ガイドレール20は、横断面略コ字状の内部構造を有する中空状の部材であり、2つのガイドレール20は、コ字状の開口が対向するように固定される。
【0015】
シャッターカーテン30は、ガイドレール20の長手方向に沿って上下に移動し、開口部10を開閉する。具体的には、シャッターカーテン30の左右方向両端部がガイドレール20に挿入されることによって、シャッターカーテン30の左右方向両端部は、ガイドレール20によって上下方向に移動可能である。シャッターカーテン30は、複数のスラット32の組合せによって構成される。各スラット32は、開口部10の左右方向に沿って延在する板状の部材であって、例えば、スチール、ステンレス、アルミニウム等により形成される。各スラット32の上端部と下端部にカール部(図示せず)が設けられており、隣接する2つのスラット32のうち、上側のスラット32の下端部のカール部と、下側のスラット32の上端部のカール部とは、回転自在に連結される。
【0016】
シャッターケース40は、開口部10およびガイドレール20の上方に設けられる縦断面略矩形状の収容体である。シャッターケース40は内部に収納空間を有するとともに、シャッターケース40の下面に設けられた貫通孔を介して収納空間は外部につながる。収納空間には、貫通孔を介してシャッターカーテン30を巻き取ったり、あるいは繰り出したりするための巻き取り機構が設けられる。ここで、「巻き取り」とは、シャッターカーテン30がガイドレール20に沿って上昇し、開口部10が開放されることであり、「繰り出し」とは、シャッターカーテン30がガイドレール20に沿って降下し、開口部10が閉鎖されることである。
【0017】
図1(b)に示されるように、開口部10を囲むようにサッシ12が取り付けられる。図1(a)のシャッターケース40に接続された通信線200は、サッシ12の内部に埋没されて屋内まで延びる。屋内の壁面にはコントローラ300が設置され、コントローラ300に通信線200が接続される。このように通信線200は、屋外に設置された電動化ユニット100と、屋内に設置されたコントローラ300とを接続する。
【0018】
図2は、シャッターシステム1000の内部構造を示す。シャッターシステム1000は、シャッターカーテン30、シャッターケース40、巻き取り軸60を含む。シャッターカーテン30は、スラット32、ねじ34を含み、シャッターケース40は、ブラケット42と総称される第1ブラケット42a、第2ブラケット42b、支持軸44と総称される第1支持軸44a、第2支持軸44bを含む。巻き取り軸60は、回転枠62と総称される第1回転枠62a、第2回転枠62b、従動輪64、巻き取りばね66、固定部72、電動化ユニット80を含み、電動化ユニット80は、本体82、駆動輪84を含み、本体82は、モータ86、制御部88、減速機90、通信線200を含む。
【0019】
ここでは、シャッターケース40の内部構造を示すためにシャッターケース40が透明にして示される。シャッターケース40には、図1(a)のガイドレール20の左右の方向に延びる筒状の支柱である巻き取り軸60が配置される。巻き取り軸60には複数の固定部72が設けられており、複数のねじ34を使用して複数の固定部72にシャッターカーテン30が固定される。そのため、巻き取り軸60は、シャッターカーテン30を巻き取り可能な軸であるといえる。
【0020】
シャッターケース40の収納空間の左側端部と右側端部には、巻き取り軸60を左右から挟むように、ブラケット42と総称される第1ブラケット42aと第2ブラケット42bが設けられる。具体的には、巻き取り軸60の左側には第1ブラケット42aが配置され、巻き取り軸60の右側には第2ブラケット42bが配置される。第1ブラケット42aは、巻き取り軸60の左側端部を回転可能に支持する支持部であり、第2ブラケット42bは、巻き取り軸60の右側端部を回転可能に支持する支持部である。巻き取り軸60の左側端部を「第1端部」と呼ぶ場合、巻き取り軸60の右側端部は「第2端部」と呼ばれる。
【0021】
第1ブラケット42aの右側面には、右側に向かって突出する第1支持軸44aが設けられる。第1支持軸44aは筒形状を有し、第1支持軸44aの側面には第1回転枠62aが嵌合される。第1回転枠62aは、巻き取り軸60の左側端部に配置されるとともに、第1支持軸44aの側面を囲む形状を有する。このような構造により、第1ブラケット42aに固定された第1支持軸44aを中心にして、第1回転枠62aが回転する。第2ブラケット42bの左側面には、左側に向かって突出する第2支持軸44bが設けられる。第2支持軸44bは筒形状を有し、第2支持軸44bの側面には第2回転枠62bが嵌合される。第2回転枠62bは、巻き取り軸60の右側端部に配置されるとともに、第2支持軸44bの側面を囲む形状を有する。このような構造により、第2ブラケット42bに固定された第2支持軸44bを中心にして、第2回転枠62bが回転する。さらに、第1回転枠62aと第2回転枠62bの回転によって巻き取り軸60も回転する。
【0022】
巻き取り軸60の内部の右側領域には、保持部(図示せず)が配置され、保持部に電動化ユニット80が取り付けられる。電動化ユニット80は、巻き取り軸60に回転動力を出力する電動装置(電動部)である。電動化ユニット80は、筒形状を有する本体82と、本体82の左側に配置される駆動輪84を含む。このような駆動輪84は、電動化ユニット80において巻き取り軸60の中央側を向いているともいえる。本体82の内部にはモータ86、制御部88、減速機90が搭載されており、モータ86の回転によって減速機90と駆動輪84も回転する。制御部88はモータ86の回転を制御する。特に、制御部88は、電動化ユニット80のモータ86を回転させるための電流の値を制御する。制御部88は電動開閉体制御装置とも呼ばれる。
【0023】
巻き取り軸60の内部において、保持部の左側の領域、つまり電動化ユニット80に対して巻き取り軸60の中央側の領域には、従動輪64が設けられる。従動輪64は、駆動輪84の左側に配置されており、駆動輪84と組み合わされた場合に駆動輪84の回転によって回転する。また、従動輪64の回転によって巻き取り軸60も回転する。その結果、巻き取り軸60は、電動化ユニット80からの回転動力により回転するといえる。
【0024】
ここで、保持部は、本体82の側面の一部分、例えば、本体82の側面のうち、下側を含む部分を保持する。また、保持部の右側端部は第2支持軸44bに接続される。この接続により保持部は第2ブラケット42bに固定されるので、巻き取り軸60が回転する場合であっても、保持部に保持される本体82は回転しない。
【0025】
さらに詳細に説明すると、電動化ユニット80の本体82では、制御部88による制御によってモータ86が回転する。減速機90は、モータ86の回転動力のトルクを増幅させる。減速機90には公知の技術が使用されればよいが、例えば、太陽歯車を中心として、複数の遊星歯車が自転しつつ公転する構造を有する。減速機90の回転により駆動輪84が回転すると、駆動輪84と組み合わされた従動輪64も回転し、巻き取り軸60が回転する。
【0026】
図1(a)のようにシャッターカーテン30が開口部10を閉鎖した全閉状態から、巻き取り軸60が巻き取りの方向に回転すると、シャッターカーテン30は、巻き取り軸60の外周面に沿って巻き取られながら開口部10を開放する。この回転が継続すると、シャッターカーテン30は、1周目の回転において巻き取られたシャッターカーテン30上に積層されながら巻き取られ、開口部10の全域を開放する。また、シャッターカーテン30が開口部10を開放した全開状態から、巻き取り軸60が繰り出しの方向に回転すると、巻き取り軸60の外周面に積層されたシャッターカーテン30が順次繰り出される。この回転が継続すると、シャッターカーテン30は開口部10の全域を閉鎖する。
【0027】
図3は、シャッターシステム1000の構成を示すブロック図である。シャッターシステム1000は、電動化ユニット80、通信線200、コントローラ300を含む。電動化ユニット80は、モータ86、制御部88を含み、制御部88は、第1接続部410、第1有線通信部412、位置制御部414、第1検出部416、速度制御部418、微分部420、電流制御部422、第2検出部424、第3検出部428を含む。コントローラ300は、操作部310、操作制御部312、第2有線通信部314、第2接続部316を含む。以下では、(1)コントローラ300による電動化ユニット80の動作(以下、「第1動作」という)、(2)コントローラ300以外による電動化ユニット80の動作(以下、「第2動作」という)の順に説明する。
【0028】
(1)第1動作
コントローラ300の操作部310は、複数のボタンを有するユーザインターフェイスであり、ユーザの操作を受けつける。コントローラ300の表面には、開ボタン、停止ボタン、閉ボタンが設けられる。開ボタン、停止ボタン、閉ボタンは例えば平面スイッチで構成される。開ボタンは、開口部10を開放するようにシャッターカーテン30を移動させるための指示(以下、「開放指示」という)を受けつけるボタンである。停止ボタンは、移動しているシャッターカーテン30を停止させるための指示(以下、「停止指示」という)を受けつけるボタンである。閉ボタンは、開口部10を閉鎖するようにシャッターカーテン30を移動させるための指示(以下、「閉鎖指示」という)を受けつけるボタンである。開ボタン、停止ボタン、閉ボタンのうちの1つが押し下げられることによって、開放指示、停止指示、閉鎖指示のうちの1つに応じた操作信号が操作部310から操作制御部312に出力される。
【0029】
操作制御部312は、操作部310から操作信号を受けつける。操作制御部312は、操作信号において示された開放指示、停止指示、閉鎖指示のうちの1つが含まれた指示信号を生成する。第2有線通信部314は、操作制御部312から指示信号を受けつけ、第2接続部316、通信線200を介して指示信号を電動化ユニット80に送信する。
【0030】
第2接続部316は、コントローラ300に通信線200を接続するためのインターフェイスである。また、電動化ユニット80の第1接続部410も通信線200を接続するためのインターフェイスである。第2接続部316に通信線200が接続されるとともに、第1接続部410に通信線200が接続されることによって、通信線200は、コントローラ300と電動化ユニット80とを接続する。このような接続によって、コントローラ300から電動化ユニット80に向かって、通信線200は、指示信号を伝送する。コントローラ300は屋内に設置され、電動化ユニット80は屋外に設置されるので、屋内から屋外に指示信号が送信される。
【0031】
第1有線通信部412は、第2接続部316、通信線200、第1接続部410を介して、第2有線通信部314からの指示信号を受信する。第1有線通信部412は、指示信号に含まれた開放指示、停止指示、閉鎖指示のうちの1つを位置制御部414に出力する。位置制御部414は、開放指示、停止指示、閉鎖指示のうちの1つを第1有線通信部412から受けつける。
【0032】
位置制御部414は、受けつけた開放指示、停止指示、閉鎖指示のうちの1つに応じて、シャッターカーテン30の位置(下端の位置)の目標値を更新する。例えば、位置制御部414は、開放指示を受けつけている場合に、これまでの目標値を高くするように更新する。また、位置制御部414は、第1検出部416からシャッターカーテン30の位置の帰還値を受けつける。第1検出部416における位置の帰還値の検出方法については後述する。ここで、シャッターカーテン30の位置はモータ86の回転の角度として示されてもよいが、以下では説明を明瞭にするために角度も位置に含める。位置制御部414は、目標値と帰還値の少なくとも1つが上限位置あるいは下限位置に達するまで、あるいは停止指示があるまでは非ゼロの一定速度で動作させるための速度の目標値を出力する。
【0033】
微分部420は、第1検出部416からシャッターカーテン30の位置の帰還値を受けつけ、位置の帰還値を微分することによって、速度の帰還値を導出する。微分部420は速度の帰還値を速度制御部418に出力する。速度制御部418は、位置制御部414から速度の目標値を受けつけ、微分部420から速度の帰還値を受けつける。速度制御部418は、速度の目標値から速度の帰還値を減じることによって速度偏差を導出してから、比例・積分制御等の速度ループ処理を行ってトルク(電流)の目標値を導出する。
【0034】
電流制御部422は、速度制御部418からトルク(電流)の目標値を受けつける。また、電流制御部422からモータ86に出力される電流の大きさ、つまり電動化ユニット80のモータ86に供給される総電流の値は第2検出部424において検出され、電流制御部422は、検出された電流の帰還値を受けつける。第2検出部424は例えばシャント抵抗により構成される。電流制御部422は、電流の帰還値がトルク(電流)の目標値に近づくように、モータ86に出力すべき電流の大きさを決定する。これは、モータ86を回転させるための電流を制御することに相当し、この決定には公知の技術が使用されればよい。つまり、速度制御部418と電流制御部422は、第1検出部416において検出した位置の変化、つまり速度に応じて、モータ86を回転させるための電流の値を決定する。
【0035】
電流制御部422から出力される電流の値に応じた速度でモータ86が回転する。モータ86は、巻き取り軸60に回転動力を出力する。モータ86が3相ブラシレスモータである場合、電流制御部422からは3相の直流電流が出力される。
【0036】
このような構成により、制御部88は、制御信号が開放指示に相当する場合、巻き取り軸60が巻き取りの方向に回転するようにモータ86を回転させ、制御信号が閉鎖指示に相当する場合、巻き取り軸60が繰り出しの方向に回転するようにモータ86を回転させる。これらにおいてモータ86の回転方向は逆方向である。一方、制御部88は、制御信号が停止指示に相当する場合、モータ86の回転を停止させる。モータ86は制御部88に応じて回転し、開口部10を開閉するシャッターカーテン30、巻き取り軸60等に動力を供給する。
【0037】
モータ86の回転方向に応じてシャッターカーテン30が開閉される場合に、シャッターカーテン30の位置は第1検出部416で検出される。第1検出部416は、例えば、モータ86の側部に設けられ、モータ86の回転数を機械的にカウントして開閉位置あるいは上下限位置を検出するカウンタ式リミットスイッチにより構成される。また、第1検出部416は、モータ86に設けられたエンコーダによりパルスをカウントすることによって、シャッターカーテン30の開閉位置あるいは上下限位置を検出する構成であってもよい。また、第1検出部416は、モータ86の電流検出回路で構成され、モータ86に加わる負荷変動に対応した電流値変化から開閉位置あるいは上下限位置を検出する構成であってもよい。この場合、第1検出部416と第2検出部424は一体的に構成されてもよい。さらに、第1検出部416は、ガイドレール20の上下に設けられてシャッターカーテン30の開閉位置あるいは上下限位置を直接検出する機械的あるいは電気的なリミットスイッチであってもよい。第1検出部416において検出された位置は、位置制御部414、微分部420、第3検出部428に出力される。
【0038】
(2)第2動作
第2動作では、コントローラ300の操作部310は、開放指示、停止指示、閉鎖指示を受けつけないので、第1有線通信部412は、第2有線通信部314からの指示信号を受信しない。そのため、第2動作において、電流制御部422は、トルク(電流)の目標値を速度制御部418から受けつけない。このような状況において、第3検出部428は、第1検出部416から受けつけたシャッターカーテン30の位置の帰還値が一定期間にわたって変化しないことを検出する。その際、第3検出部428は、モータ86を止めたままにするためのトルク(電流)の目標値(以下、「初期値」という)を電流制御部422に出力する。初期値は、実験あるいはシミュレーションにより予め定められればよい。
【0039】
前述の第2検出部424は、電流値のトルク成分を検出する。モータ86が3相ブラシレスモータである場合、3相ブラシレスモータに出力される3相の直流電流は、u相、v相、w相と示される。また、各相の電流ベクトルの合成ベクトルが周期的に角度を変化することによって、3相ブラシレスモータは回転する。第2検出部424は、u相、v相、w相の電流ベクトルを受けつけ、これらに対してq軸、d軸への2軸変換を実行する。このような変換には公知の行列演算が実行されればよいので、ここでは説明を省略する。図4は、2軸変換の概要を示す。互い直交したu相、v相、w相が示されるとともに、互いに直交したd軸とq軸が示される。ここで、d軸は励磁成分を示しq軸はトルク成分を示す。合成ベクトルは、2軸変換により、d軸方向の励磁ベクトルとq軸方向のトルクベクトルの組合せに変換される。これは、3相ブラシレスモータにおける3相の電流を、励磁成分とトルク成分との組合せに変換することに相当する。励磁成分とトルク成分のうち、トルク成分は外力による負荷に比例する特性がある。つまり、トルク成分には、合計荷重のトルクの変化が反映される。図3に戻る。
【0040】
シャッターカーテン30が停止している場合において、ユーザがシャッターカーテン30を開けるための上向きの力を加えると、モータ86を回転させるための電流の値に変化が生じる。これに応じて、第2検出部424は、力の方向と力の大きさが反映されたトルク成分を取得する。第2検出部424は、検出したトルク成分の値、つまりトルク電流の値を第3検出部428に出力する。
【0041】
第3検出部428は、第2検出部424からトルク成分の値を受けつける。第3検出部428は、受けつけたトルク成分の値から初期値を減じることによって、シャッターカーテン30への荷重を検出する。また、第3検出部428は、検出した荷重をもとにトルク(電流)の目標値を決定する。トルク(電流)の目標値の決定には、公知の技術が使用されればよいが、荷重の方向にシャッターカーテン30が移動し、かつ荷重の大きさが大きくなるほどモータ86の回転速度が大きくなるように決定される。第3検出部428は、トルク(電流)の目標値を電流制御部422に出力する。
【0042】
電流制御部422は、第3検出部428からトルク(電流)の目標値を受けつける。また、電流制御部422は、電流の帰還値がトルク(電流)の目標値に近づくように、モータ86に出力すべき電流の大きさを決定する。電流制御部422から出力される電流の値に応じた速度でモータ86が回転する。つまり、電流制御部422は、シャッターカーテン30が停止している場合に第3検出部428において検出した荷重の方向にシャッターカーテン30が移動するようにモータ86を回転させる。また、電流制御部422は、荷重の大きさが大きくなるほどモータ86の回転速度を大きくするようにモータ86を制御する。つまり、荷重の大きさに応じてモータ86の回転速度が変化される。電流制御部422は、荷重の大きさが大きくなるほどモータ86の回転の加速度を大きくするようにモータ86を制御してもよい。
【0043】
シャッターカーテン30が動作してからも、第2検出部424は、これまでと同様にトルク成分を取得し、トルク成分の値を第3検出部428に出力する。第3検出部428は、第2検出部424からトルク成分の値を受けつけるとともに、第1検出部416からシャッターカーテン30の位置の帰還値を受けつける。
【0044】
図5は、シャッターシステム1000の動作概要を示す。左側には、ガイドレール20、シャッターカーテン30、シャッターケース40を含むシャッターシステム1000が図1と同様に示される。また、右側には、ユーザからの力が加わっていない状態におけるシャッターカーテン30の位置と電流値のトルク成分の変動との対応関係が示される。このような対応関係は第3検出部428に記憶される。
【0045】
図示のごとく、シャッターカーテン30の位置「H」より上側において、位置が上になるとともに電流値が増加する。また、シャッターカーテン30の位置「L」より下側において、位置が下になるとともに電流値が増加する。これらの増加は、上限位置に到達するときと下限位置に到達するときに、摩擦による反力が増加するために生じる。また、シャッターカーテン30の位置「H」と位置「L」の間では、巻き取り軸60からスラット32を繰り出すときの摩擦による反力の変動により、電流値のトルク成分が、大きくなったり小さくなったりを繰り返すように変動する。図3に戻る。
【0046】
第3検出部428は、第1検出部416から受けつけた位置をもとに図5の対応関係から電流値のトルク成分(以下、「標準値」という)を取得する。第3検出部428は、第2検出部424からトルク成分の値を受けつける。第3検出部428は、受けつけたトルク成分の値から標準値を減じることによって、シャッターカーテン30への荷重を検出する。つまり、第3検出部428は、シャッターカーテン30が動作してから、モータ86を回転させるための電流の値の変化をもとに荷重を検出する。この荷重は、ユーザから加えられた力に相当する。また、第3検出部428は、検出した荷重をもとにトルク(電流)の目標値を決定する。トルク(電流)の目標値の決定には、公知の技術が使用されればよいが、荷重の方向にシャッターカーテン30が移動し、かつ荷重の大きさが大きくなるほどモータ86の回転速度が大きくなるように決定される。第3検出部428は、トルク(電流)の目標値を電流制御部422に出力する。
【0047】
電流制御部422は、第3検出部428からトルク(電流)の目標値を受けつける。また、電流制御部422は、電流の帰還値がトルク(電流)の目標値に近づくように、モータ86に出力すべき電流の大きさを決定する。電流制御部422から出力される電流の値に応じた速度でモータ86が回転する。つまり、電流制御部422は、シャッターカーテン30が動作してから、第3検出部428において検出した荷重の方向にシャッターカーテン30が移動するようにモータ86を回転させる。また、電流制御部422は、荷重の大きさが大きくなるほどモータ86の回転速度を大きくするようにモータ86を制御する。電流制御部422は、荷重の大きさが大きくなるほどモータ86の回転の加速度を大きくするようにモータ86を制御してもよい。
【0048】
これまでは、シャッターカーテン30が停止している場合においてユーザがシャッターカーテン30を開けるための上向きの力を加えるときの処理を説明した。シャッターカーテン30が停止している場合において、ユーザがシャッターカーテン30を閉めるための下向きの力を加えるときの処理も同様になされればよい。その際、第2検出部424は、下向きの力が反映されたトルク成分を取得する。
【0049】
第3検出部428は、第2検出部424から受けつけたトルク成分の値をもとにシャッターカーテン30への荷重を検出している。これとは別の処理によって、シャッターカーテン30への荷重が検出されてもよい。以下では、2つの検出の処理を説明する。
【0050】
1つ目では、第1検出部416がホール素子を含む。シャッターカーテン30が停止している場合において、ユーザがシャッターカーテン30を開けるための上向きの力を加えると、モータ86の回転において磁界が発生し、第1検出部416が磁界の発生を検出する。これは、モータ86の回転を検出することに相当する。第1検出部416は、検出した磁界を電気信号に変換して第3検出部428に出力する。電気信号には、力の方向と力の大きさが反映される。
【0051】
第3検出部428は、第1検出部416からの電気信号を受けつける。第3検出部428は、シャッターカーテン30が停止している場合において、第1検出部416から受けつけた電気信号がモータ86の回転を示す場合に、シャッターカーテン30への荷重を検出する。第3検出部428は、これまでと同様に、検出した荷重をもとにトルク(電流)の目標値を決定し、トルク(電流)の目標値を電流制御部422に出力する。
【0052】
2つ目では、スラット32に圧力センサが設けられる。図6は、シャッターシステム1000の部分構造を示す。シャッターカーテン30に含まれる複数のスラット32のうち、例えば最下段のスラット32に圧力センサ500と総称される第1圧力センサ500a、第2圧力センサ500bが設けられる。第1圧力センサ500aはシャッターカーテン30を上昇させるためにユーザによって触れられるべきセンサであり、第2圧力センサ500bはシャッターカーテン30を下降させるためにユーザによって触れられるべきセンサである。
【0053】
シャッターカーテン30が停止している場合において、ユーザがシャッターカーテン30を上昇させるために第1圧力センサ500aに触れると、第1圧力センサ500aは、圧力を検出する。これは、シャッターカーテン30またはモータ86への圧力を検出することに相当する。第3検出部428は、第1圧力センサ500aに接続されており、第1圧力センサ500aが圧力を検出した場合に、シャッターカーテン30への荷重を検出する。第2圧力センサ500bが触れられる場合も同様である。
【0054】
本開示における装置、システム、または方法の主体は、コンピュータを備えている。このコンピュータがプログラムを実行することによって、本開示における装置、システム、または方法の主体の機能が実現される。コンピュータは、プログラムにしたがって動作するプロセッサを主なハードウェア構成として備える。プロセッサは、プログラムを実行することによって機能を実現することができれば、その種類は問わない。プロセッサは、半導体集積回路(IC)、またはLSI(Large Scale Integration)を含む1つまたは複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集積されてもよいし、複数のチップに設けられてもよい。複数のチップは1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に備えられていてもよい。プログラムは、コンピュータが読み取り可能なROM、光ディスク、ハードディスクドライブなどの非一時的記録媒体に記録される。プログラムは、記録媒体に予め格納されていてもよいし、インターネット等を含む広域通信網を介して記録媒体に供給されてもよい。
【0055】
以上の構成によるシャッターシステム1000の動作を説明する。図7は、シャッターシステム1000による処理手順を示すフローチャートである。シャッターカーテン30が停止する(S10)。第3検出部428が荷重を検出すると(S12のY)、荷重の方向と大きさを特定する(S14)。電流制御部422は、特定した方向と大きさに応じてシャッターカーテン30を動作させる(S16)。第3検出部428が荷重を検出しない場合(S12のN)、ステップ14、ステップ16はスキップされる。
【0056】
本実施例によれば、シャッターカーテン30が停止している場合にシャッターカーテン30への荷重を検出すると、検出した荷重の方向にシャッターカーテン30が移動するようにモータ86を回転させるので、コントローラ300を使用しなくても自動開閉可能なシャッターカーテン30を操作できる。また、シャッターカーテン30が停止している場合において、モータ86を回転させるための電流の値の変化をもとに荷重を検出するので、荷重を正確に取得できる。また、シャッターカーテン30が停止している場合において、モータ86の回転を検出することによって荷重を検出するので、荷重を正確に取得できる。また、シャッターカーテン30が停止している場合において、モータ86またはシャッターカーテン30への圧力を検出するので、荷重を正確に取得できる。
【0057】
また、シャッターカーテン30が動作してから、モータ86を回転させるための電流の値の変化をもとに荷重を検出すると、検出した荷重の方向にシャッターカーテン30が移動するようにモータ86を回転させるので、ユーザが力を加えている間にわたってシャッターカーテン30を移動させることができる。また、荷重の大きさが大きくなるほど回転速度を大きくするので、ユーザが加える力が大きいほどシャッターカーテン30の移動を高速にできる。また、ユーザが加える力が大きいほどシャッターカーテン30の移動が高速になるので、ユーザの感覚に合わせてシャッターカーテン30を移動できる。
【0058】
本開示の一態様の概要は、次の通りである。本開示のある態様の電動開閉体制御装置(88)は、シャッターカーテン(30)を巻き取り可能な巻き取り軸(60)に回転動力を出力する電動部(86)と、シャッターカーテン(30)への荷重を検出する検出部(428)と、シャッターカーテン(30)が停止している場合に検出部(428)において検出した荷重の方向にシャッターカーテン(30)が移動するように電動部(86)を回転させる制御部(422)と、を備える。
【0059】
検出部(428)は、シャッターカーテン(30)が停止している場合において、電動部(86)を回転させるための電流の値の変化をもとに荷重を検出する。
【0060】
検出部(428)は、シャッターカーテン(30)が停止している場合において、電動部(86)の回転を検出することによって荷重を検出する。
【0061】
検出部(428)は、シャッターカーテン(30)が停止している場合において、電動部(86)またはシャッターカーテン(30)への圧力を検出することによって荷重を検出する。
【0062】
検出部(428)は、シャッターカーテン(30)が動作してから、電動部(86)を回転させるための電流の値の変化をもとに荷重を検出し、制御部(422)は、シャッターカーテン(30)が動作してから、検出部(428)において検出した荷重の方向にシャッターカーテン(30)が移動するように電動部(86)を回転させてもよい。
【0063】
制御部(422)は、シャッターカーテン(30)が動作してから、検出部(428)において検出される荷重の方向に関係なく電動部(86)を回転させてもよい。
【0064】
制御部(422)は、荷重の大きさが大きくなるほど回転速度を大きくするように電動部(86)を制御する。
【0065】
制御部(422)は、荷重の大きさに関係なく略一定の回転速度で電動部(86)を制御する。
【0066】
電動開閉体制御装置(88)と、電動開閉体制御装置(88)と接続される電動開閉体(80)と、を備えてもよい。
【0067】
以上、本開示を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0068】
本変形例における電流制御部422は、シャッターカーテン30が動作してから、第3検出部428において検出される荷重に応じてモータ86を動作させている。しかしながらこれに限らず例えば、電流制御部422は、荷重の方向に関係なくモータ86を回転させてもよい。本変形例によれば、ユーザがシャッターカーテン30に力を加えてから手を離しても、シャッターカーテン30を上限位置あるいは下限位置まで自動的に移動させることができる。
【0069】
本変形例における電流制御部422は、荷重の大きさに応じて回転速度を変えてモータ86を制御している。しかしながらこれに限らず例えば、電流制御部422は、荷重の大きさに関係なく略一定の回転速度でモータ86を制御してもよい。本変形例によれば、シャッターシステム1000における処理を簡易にできる。
【0070】
本実施例におけるコントローラ300と電動化ユニット80は通信線200により接続されて、有線通信を実行する。しかしながらこれに限らず例えば、コントローラ300と電動化ユニット80は通信線200により接続されず、無線通信を実行してもよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
【符号の説明】
【0071】
10 開口部、 12 サッシ、 20 ガイドレール、 30 シャッターカーテン、 32 スラット、 34 ねじ、 40 シャッターケース、 42 ブラケット、 44 支持軸、 60 巻き取り軸、 62 回転枠、 64 従動輪、 66 巻き取りばね、 72 固定部、 80 電動化ユニット(電動開閉体)、 82 本体、 84 駆動輪、 86 モータ、 88 制御部(電動開閉体制御装置)、 90 減速機、 200 通信線、 300 コントローラ、 310 操作部、 312 操作制御部、 314 第2有線通信部、 316 第2接続部、 410 第1接続部、 412 第1有線通信部、 414 位置制御部、 416 第1検出部、 418 速度制御部、 420 微分部、 422 電流制御部(制御部)、 424 第2検出部、 428 第3検出部(検出部)、 500 圧力センサ、 1000 シャッターシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7