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特開2023-78770自動原価計上装置、自動原価計上方法および自動原価計上プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023078770
(43)【公開日】2023-06-07
(54)【発明の名称】自動原価計上装置、自動原価計上方法および自動原価計上プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20120101AFI20230531BHJP
【FI】
G06Q50/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021192042
(22)【出願日】2021-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 正巳
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC06
(57)【要約】
【課題】部門別損益を適正に管理することができる自動原価計上装置、自動原価計上方法および自動原価計上プログラムを提供する。
【解決手段】本実施形態の自動原価計上装置であって、ガス販売における1ヶ月毎の部門毎商品毎倉庫毎に集計した配送実績に基づく振替先部門毎倉庫毎の按分率を管理する按分マスタおよび月別におけるガスの月末在庫数を管理する振替元月別在庫データを参照し、月末在庫数を振替先部門毎倉庫毎に振り分けた移動データを作成し、この移動データを参照し、振替元月別在庫データにおける部門毎商品毎倉庫毎の月末在庫数を更新した月別在庫更新データを生成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える自動原価計上装置であって、
ガス販売における1ヶ月毎の部門毎商品毎倉庫毎に集計した配送実績に基づく振替先部門毎倉庫毎の按分率を管理する按分マスタと、
月別におけるガスの月末在庫数を管理する振替元月別在庫データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
前記按分マスタおよび前記振替元月別在庫データを参照し、前記月末在庫数を前記振替先部門毎倉庫毎に振り分けた移動データを作成する移動データ作成部と、
前記移動データを参照し、前記振替元月別在庫データにおける部門毎商品毎倉庫毎の前記月末在庫数を更新した月別在庫更新データを生成する更新部と、
を備えること、
を特徴とする自動原価計上装置。
【請求項2】
請求項1に記載の自動原価計上装置であって、
1ヶ月毎の在庫区分毎部門毎商品毎風袋毎に前記按分率に基づいた在庫を集計した実在庫報告按分データと、
にさらにアクセス可能であり、
前記制御部は、
前記実在庫報告按分データと、前記月別在庫更新データと、に基づいて、在庫区分毎部門毎商品毎風袋毎の差異数を棚卸減耗として計上する差額計上部をさらに備え、
前記更新部は、
前記月別在庫更新データにおける月末在庫に対して、前記差異数を減算して更新する、
ことを特徴とする自動原価計上装置。
【請求項3】
請求項2に記載の自動原価計上装置であって、
前記月別在庫データに基づいて、前記月末在庫数の各々に評価単価を乗じた在庫金額から前記差異数に評価単価を乗じた差異金額を減算した値を売上実績として計上する原価計算処理部をさらに備える、
ことを特徴とする自動原価計上装置。
【請求項4】
請求項3に記載の自動原価計上装置であって、
前記原価計算処理部は、
販売部門毎に前記売上実績を示す売上実績表を生成する、
ことを特徴とする自動原価計上装置。
【請求項5】
請求項4に記載の自動原価計上装置であって、
前記売上実績表をモニタに表示させる表示制御部をさらに備える、
ことを特徴とする自動原価計上装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一つに記載の自動原価計上装置であって、
部門毎の売上実績と、部門毎のガスの前記配送実績の数量と、を対応付けた売上データにさらにアクセス可能であり、
前記売上データにおける前記配送実績の数量に基づいて、部門毎に前記配送実績に応じた前記按分率を計算した前記按分マスタを生成する按分マスタ計算部をさらい備える、
ことを特徴とする自動原価計上装置。
【請求項7】
制御部を備える自動原価計上装置で実行される自動原価計上方法であって、
ガス販売における1ヶ月毎の部門毎商品毎倉庫毎に集計した配送実績に基づく振替先部門毎倉庫毎の按分率を管理する按分マスタと、
月別におけるガスの月末在庫数を管理する振替元月別在庫データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行される、
前記按分マスタおよび前記振替元月別在庫データを参照し、前記月末在庫数を前記振替先部門毎倉庫毎に振り分けた移動データを作成する移動データ作成ステップと、
前記移動データを参照し、前記振替元月別在庫データにおける部門毎商品毎倉庫毎の前記月末在庫数を更新した月別在庫更新データを生成する更新ステップと、
を含むことを、
を特徴とする自動原価計上方法。
【請求項8】
制御部を備える自動原価計上装置で実行される自動原価計上プログラムであって、
ガス販売における1ヶ月毎の部門毎商品毎倉庫毎に集計した配送実績に基づく振替先部門毎倉庫毎の按分率を管理する按分マスタと、
月別におけるガスの月末在庫数を管理する振替元月別在庫データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
前記按分マスタおよび前記振替元月別在庫データを参照し、前記月末在庫数を前記振替先部門毎倉庫毎に振り分けた移動データを作成する移動データ作成ステップと、
前記移動データを参照し、前記振替元月別在庫データにおける部門毎商品毎倉庫毎の前記月末在庫数を更新した月別在庫更新データを生成する更新ステップと、
を含むことを、
を特徴とする自動原価計上プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動原価計上装置、自動原価計上方法および自動原価計上プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、商品の加工により在庫数が変動した場合、加工前の商品の内部利益額を加工後の商品の数量で按分して、加工後の商品の内部利益単価を算出する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-131782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ガスの販売では、各販売部門がタンクから容器にガスを充填して販売先へ納品し、月末時点で容器毎に販売先の使用量を確認し容器在庫を把握している。一方、ガスの商売では、仕入部門が一括でガス(商品)を購入し、タンクに在庫として保管することによって在庫管理を行っている。
【0005】
このため、販売部門では、ガスの仕入を行っていないことで、ガスの在庫や原価が仕入部門に残り、正確な原価や在庫金額を計算することができなかった。この結果、仕入部門および販売部門の各々で正しい利益管理できていなかった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、部門別損益を適正に管理することができる自動原価計上装置、自動原価計上方法および自動原価計上プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る自動原価計上装置は、制御部を備える自動原価計上装置であって、ガス販売における1ヶ月毎の部門毎商品毎倉庫毎に集計した配送実績に基づく振替先部門毎倉庫毎の按分率を管理する按分マスタと、月別におけるガスの月末在庫数を管理する振替元月別在庫データと、にアクセス可能であり、前記制御部は、前記按分マスタおよび前記振替元月別在庫データを参照し、前記月末在庫数を前記振替先部門毎倉庫毎に振り分けた移動データを作成する移動データ作成部と、前記移動データを参照し、前記振替元月別在庫データにおける部門毎商品毎倉庫毎の前記月末在庫数を更新した月別在庫更新データを生成する更新部と、を備えること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る自動原価計上方法は、制御部を備える自動原価計上装置で実行される自動原価計上方法であって、ガス販売における1ヶ月毎の部門毎商品毎倉庫毎に集計した配送実績に基づく振替先部門毎倉庫毎の按分率を管理する按分マスタと、月別におけるガスの月末在庫数を管理する振替元月別在庫データと、にアクセス可能であり、前記制御部で実行される、前記按分マスタおよび前記振替元月別在庫データを参照し、前記月末在庫数を前記振替先部門毎倉庫毎に振り分けた移動データを作成する移動データ作成ステップと、前記移動データを参照し、前記振替元月別在庫データにおける部門毎商品毎倉庫毎の前記月末在庫数を更新した月別在庫更新データを生成する更新ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る自動原価計上プログラムは、制御部を備える自動原価計上装置で実行される自動原価計上プログラムであって、ガス販売における1ヶ月毎の部門毎商品毎倉庫毎に集計した配送実績に基づく振替先部門毎倉庫毎の按分率を管理する按分マスタと、月別におけるガスの月末在庫数を管理する振替元月別在庫データと、にアクセス可能であり、前記制御部は、前記按分マスタおよび前記振替元月別在庫データを参照し、前記月末在庫数を前記振替先部門毎倉庫毎に振り分けた移動データを作成する移動データ作成ステップと、前記移動データを参照し、前記振替元月別在庫データにおける部門毎商品毎倉庫毎の前記月末在庫数を更新した月別在庫更新データを生成する更新ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、部門別損益を適正に管理することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態に係る自動原価計上装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
図2図2は、実施形態に係る自動原価計上装置の記憶部が記憶する売上データにおける売上データテーブルの一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る自動原価計上装置の記憶部が記憶する按分マスタにおける按分マスタテーブルの一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る自動原価計上装置の記憶部が記憶する振替元月別在庫データにおける振替元月別在庫データテーブルの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る自動原価計上装置の記憶部が記憶する移動データにおける移動データテーブルの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る自動原価計上装置の記憶部が記憶する月別在庫更新データにおける月別在庫更新データテーブルの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る自動原価計上装置の記憶部が記憶する実在庫報告データにおける在庫報告データテーブルの一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る自動原価計上装置の記憶部が記憶する実在庫報告按分データにおける在庫報告按分データテーブルの一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る自動原価計上装置の記憶部が記憶する仕入データにおける仕入データテーブルの一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る自動原価計上装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
図11図11は、図10のステップS103における在庫按分処理の概要を示すフローチャートである。
図12図12は、図10のステップS104における実在庫登録処理の概要を示すフローチャートである。
図13図13は、実施形態に係る自動原価計上装置の表示モニタが表示する在庫登録画面の一例を示す図である。
図14図14は、実施形態に係る自動原価計上装置の差額計上部による月別在庫更新データの更新内容を模式的に説明する図である。
図15図15は、図10のステップS106における原価計算処理の概要を示すフローチャートである。
図16図16は、実施形態に係る自動原価計上装置の原価計算処理部による部門毎商品毎倉庫毎の在庫評価単価の計算内容を模式的に示す図である。
図17図17は、実施形態に係る自動原価計上装置における原価計算処理における転送する項目内容の項目転送テーブルの一例を示す図である。
図18図18は、実施形態に係る自動原価計上装置の月末在庫金額が格納された月別在庫更新データテーブルの一例を示す図である。
図19図19は、実施形態に係る自動原価計上装置の原価差異データテーブルの一例を示す図である。
図20図20は、実施形態に係る自動原価計上装置の原価計算処理部が生成する売上実績表の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明に係る自動原価計上装置、債権管理方法および債権管理プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0013】
[1.構成]
本実施形態に係る自動原価計上装置の構成の一例について、図1等を参照して説明する。図1は、自動原価計上装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【0014】
図1に示す自動原価計上装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、自動原価計上装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0015】
自動原価計上装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108と、を備えている。自動原価計上装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0016】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、自動原価計上装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と、通信回線と、を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、自動原価計上装置100と、サーバ200と、を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0017】
入出力インターフェース部108には、入力装置112と、出力装置114と、が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0018】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記憶される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、売上データ106aと、按分マスタ106bと、振替元月別在庫データ106cと、移動データ106dと、月別在庫更新データ106eと、実在庫報告データ106fと、実在庫報告按分データ106gと、仕入データ106hと、を記憶している。
【0019】
売上データ106aは、1ヶ月毎の売上(配送実績)を部門毎商品毎に集計して記憶する。
【0020】
図2は、売上データ106aにおける売上データテーブルの一例を示す図である。図2に示す売上データテーブルT1には、売上No,に、売上日と、部門と、売上区分と、数量(kg)と、売上単価と、売上金額、原価単価と、原価金額と、を対応付けて管理されて記憶されている。
【0021】
具体的には、売上データテーブルT1の1行目には、売上No,「UR0011」に、売上日「2021/9/10」と、部門「81 販売部門A」と、売上区分「売上」と、数量(kg)「526.36」と、売上単価「183.50」と、売上金額「96,587」と、原価単価「156.00」と、原価金額「82,112」と、を紐付けて管理されて記憶されている。なお、図2の売上データテーブルT1では、部門のみであったが、商品について、商品毎に同様の売上データテーブルT1が記憶されている。
【0022】
按分マスタ106bは、ガス販売における1ヶ月毎の部門毎商品毎倉庫毎に集計した配送実績に基づく振替先部門毎の按分率を管理する。
【0023】
図3は、按分マスタ106bにおける按分マスタテーブルの一例を示す図である。図3に示す按分マスタテーブルT2には、対象年月と、振替元部門と、振替元倉庫と、商品と、振替先部門と、振替先倉庫と、配送実績(kg)と、按分率(%)と、を対応付けて管理されて記憶されている。
【0024】
具体的には、按分マスタテーブルT2の1行目には、対象年月「2021/09」と、振替元部門「85 仕入部門」と、振替元倉庫「085 85倉庫」と、商品「プロパンガスローリー」と、振替先部門「81 販売部門A」と、振替先倉庫「081 81倉庫」と、配送実績(kg)「196,691.82」と、按分率(%)「16.267」と、対応付けて管理されて記憶されている。図3に示す配送実績(kg)には、例えば上述した図2の1ヶ月の配送実績(売上)(図2の枠K1を参照)を部門毎商品倉庫毎に集計した数量(kg)の総量(図3の枠K2を参照)が集計される。また、按分率(%)は、各振替先部門および各振替先倉庫の配送実績(kg)「196,691.82」に対して、各振替先部門および各振替先倉庫の配送実績(kg)を集計した数量で割った値「16.267」が記憶されている。
【0025】
振替元月別在庫データ106cは、部門毎倉庫毎商品毎に月末在庫数を対応付けて管理する。
【0026】
図4は、振替元月別在庫データ106cにおける振替元月別在庫データテーブルの一例を示す図である。図4に示す振替元月別在庫データテーブルT3には、少なくとも、対象年月と、部門と、倉庫と、商品と、月末在庫数(kg)と、を対応付けて管理されている。
【0027】
具体的には、振替元月別在庫データテーブルT3の1行目には、対象年月「2021/09」と、部門「85 仕入部門」と、倉庫「085 85倉庫」と、商品「プロパンガスローリー」と、月末在庫数(kg)「25,000.00」と、を対応付けて管理されて記憶されている。
【0028】
移動データ106dは、後述する移動データ作成部102cが按分マスタ106bおよび振替元月別在庫データ106cを参照し、月別在庫数を振替先部門毎に振り分けたデータである。
【0029】
図5は、移動データ106dにおける移動データテーブルの一例を示す図である。図5に示す移動データテーブルT4には、移動番号と、移動日と、出庫部門と、出庫倉庫と、入庫部門と、商品と、移動数(kg)と、を対応付けて管理されて記憶されている。
【0030】
具体的には、移動データテーブルT4の1行目には、移動番号「I00000001」と、移動日「2021/9/30」と、出庫部門「85 仕入部門」と、出庫倉庫「085 85倉庫」と、入庫部門「81 販売部門A」と、商品「プロパンガスローリー」と、移動数(kg)「4,066.75」と、を対応付けて管理されて記憶されている。
【0031】
月別在庫更新データ106eは、後述する更新部102dが移動データ106dを参照し、振替元月別在庫データ106cを部門毎商品毎倉庫毎に月末在庫数を振り分けたデータである。
【0032】
図6は、月別在庫更新データ106eにおける月別在庫更新データテーブルの一例を示す図である。図6に示す月別在庫更新データテーブルT5には、少なくとも、対象年月と、部門と、倉庫と、商品と、月末在庫数(kg)と、を対応付けて管理されて記憶されている。
【0033】
具体的には、月別在庫更新データテーブルT5の1行目には、対象年月「2021/09」と、部門「85 仕入部門」と、倉庫「085 85倉庫」と、商品「プロパンガスローリー」と、月末在庫数(kg)「0.00」と、を対応付けて管理されて記憶されている。さらに、月別在庫更新データテーブルT5の2行目には、対象年月「2021/09」と、部門「81 販売部門A」と、倉庫「081 81倉庫」と、商品「プロパンガスローリー」と、月末在庫数(kg)「4,066.75」と、を対応付けて管理されて記憶されている。
【0034】
このように月別在庫更新データテーブルT5に示すように、月別在庫更新データテーブルT5には、配送実績に応じた按分率に従って仕入部門に残った月末在庫数を部門毎商品毎倉庫毎に振り分けた月末在庫数が対応付けて管理されて記憶されている。
【0035】
実在庫報告データ106fは、後述する在庫登録画面においてユーザが登録した部門毎商品毎倉庫毎の在庫区分毎風袋毎の数量と、按分率を反映するか否かの有無と、を対応付けて管理されたデータである。
【0036】
図7は、実在庫報告データ106fにおける在庫報告データテーブルの一例を示す図である。図7に示す実在庫報告データテーブルT6には、少なくとも、対象年月と、部門と、倉庫と、商品と、在庫区分と、風袋と、数量(kg)と、按分と、を対応付けて管理されて記憶されている。
【0037】
具体的には、図7に示す実在庫報告データテーブルT6の1行目には、対象年月「2021/09」と、部門「85 仕入部門」と、倉庫「085 85倉庫」と、商品「プロパンガスローリー」と、在庫区分「社内」と、風袋「20tタンク」と、数量(kg)「8,000.00」と、按分「有」と、を対応付けて管理されて記憶されている。
【0038】
実在庫報告按分データ106gは、部門毎倉庫毎商品毎風袋毎に、振込先部門毎振込先倉庫毎と、数量と、按分率と、を対応付けて管理されたデータである。
【0039】
図8は、実在庫報告按分データ106gにおける在庫報告按分データテーブルの一例を示す図である。図8に示す実在庫報告按分データテーブルT7には、少なくとも、対象年月と、部門と、倉庫と、商品と、風袋と、振替先部門と、振替先倉庫と、数量(kg)と、按分率(%)と、を対応付けて管理されて記憶されている。
【0040】
具体的には、実在庫報告按分データテーブルT7の1行目には、対象年月「2021/09」と、部門「85 仕入部門」と、倉庫「085 85倉庫」と、商品「プロパンガスローリー」と、風袋「20t タンク」と、振替先部門「81 販売部門A」と、振替先倉庫「081 81倉庫」と、数量(kg)「1,301.36」と、按分率(%)「16.267」と、を対応付けて管理されて記憶されている。さらに、実在庫報告按分データテーブルT7の5行目には、対象年月「2021/09」と、部門「85 仕入部門」と、倉庫「085 85倉庫」と、商品「プロパンガスローリー」と、風袋「50t タンク」と、振替先部門「81 販売部門A」と、振替先倉庫「081 81倉庫」と、数量(kg)「2,690.56」と、按分率(%)「16.267」と、を対応付けて管理されて記憶されている。
【0041】
仕入データ106hは、部門毎の仕入日毎に、少なくとも、仕入金額と、数量と、を対応付けて管理されたデータである。
【0042】
図9は、仕入データ106hにおける仕入データテーブルの一例を示す図である。図10に示す仕入データテーブルT8には、仕入No.と、仕入日と、部門と、仕入区分と、数量(kg)と、仕入単価と、を対応付けて管理されて記憶されている。
【0043】
具体的には、仕入データテーブルT8の1行目には、仕入No.「SI0015」と、仕入日「2021/9/10」と、部門「81 販売部門A」と、仕入区分「仕入」と、数量(kg)「1,000.00」と、仕入単価「156,000」と、を対応付けて管理されて記憶されている。
【0044】
図1に戻り、自動原価計上装置100の構成の説明を続ける。
制御部102は、自動原価計上装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、売上入力部102aと、按分マスタ計算部102bと、移動データ作成部102cと、更新部102dと、実在庫登録部102eと、差額計上部102fと、原価計算処理部102gと、表示制御部102hと、を備える。
【0045】
売上入力部102aは、入力装置112からの操作に応じて、日々の売上実績を計上した売上データ106aを生成する。
【0046】
按分マスタ計算部102bは、売上データ106aを参照し、入力装置112から操作に応じて、在庫の振替元となる部門、倉庫および商品が指定された振替先部門毎倉庫毎に配送実績を取得して振替先部門毎倉庫毎の按分率を計算した按分マスタ106bを生成する。
【0047】
移動データ作成部102cは、振替元月別在庫データ106cおよび按分マスタ106bを参照し、月末在庫数を振替先部門毎に振り分けた移動データ106dを作成する。
【0048】
更新部102dは、移動データ作成部102cが作成した移動データ106dを参照し、振替元月別在庫データ106cを部門毎商品毎の月末在庫数を更新した月別在庫更新データ106eを生成する。
【0049】
実在庫登録部102eは、ユーザが入力装置112を操作して後述する在庫登録画面の各項目および実在庫登録テーブルの各項目に入力した入力結果に基づいて、実在庫報告データ106fを生成する。
【0050】
差額計上部102fは、月別在庫更新データ106eおよび実在庫報告按分データ106gに基づいて、部門毎倉庫毎商品毎の差異数を計上して月別在庫更新データ106eを更新する。
【0051】
原価計算処理部102gは、原価計算処理部102gは、在庫評価単価、原価差異(棚卸減耗)および月末在庫金額の計算を行って原価計算処理を行う。
【0052】
表示制御部102hは、原価計算処理部102gが生成した売上実績表P2をモニタ114に表示させる。
【0053】
[2.自動原価計上装置100が実行する処理]
次に、自動原価計上装置100が実行する処理について説明する。図10は、自動原価計上装置100が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【0054】
図10に示すように、まず、売上入力部102aは、入力装置112からの操作に応じて、日々の売上実績を計上した売上データ106aを生成する(ステップS101)。具体的には、売上入力部102aは、入力装置112からの操作に応じて、日々の売上実績を計上した売上データ106a(図2に示す売上データテーブルT1を参照)を生成する。
【0055】
続いて、按分マスタ計算部102bは、売上データ106aを参照し、入力装置112から操作に応じて、在庫の振替元となる部門、倉庫および商品が指定された振替先部門毎倉庫毎に配送実績を取得して振替先部門毎倉庫毎の按分率を計算した按分マスタ106bを生成する(ステップS102)。具体的には、図3に示す按分マスタテーブルT2に示すように、按分マスタ計算部102bは、振替先部門毎振替倉庫毎に売上データ106aにおける配送実績の数量を計上し、振替先部門毎振替先倉庫毎の按分率を算出する。例えば、按分マスタ計算部102bは、振込先部門「81 販売部門A」および振替先倉庫「081 81倉庫」の場合において、振込先部門振替先倉庫毎の配送実績に対して、全ての配送実績を加算した値(1,207,621.00)で除算した値(16.267)を按分率として計算する。
【0056】
その後、自動原価計上装置100は、部門毎商品毎倉庫毎の按分率に従って、仕入部門に残った在庫を販売部門毎商品毎倉庫毎に振り分ける在庫振分処理を実行する(ステップS103)。
【0057】
〔在庫振替処理の概要〕
図11は、図10のステップS103における在庫按分処理の概要を示すフローチャートである。
【0058】
図11に示すように、まず、移動データ作成部102cは、記憶部106から振替元月別在庫データ106cを取得する(ステップS201)。具体的には、上述した図4に示すように、移動データ作成部102cは、記憶部106から振替元月別在庫データ106cを取得する。
【0059】
続いて、移動データ作成部102cは、振替元月別在庫データ106cおよび按分マスタ106bを参照し、月末在庫数を振替先部門毎に振り分けた移動データ106d(上述した図5の移動データテーブルT4を参照)を作成する(ステップS202)。
【0060】
その後、更新部102dは、移動データ作成部102cが作成した移動データ106d(上述した図5を参照)を参照し、振替元月別在庫データ106cを部門毎商品毎の月末在庫数を更新した月別在庫更新データ106e(図6の月別在庫更新データテーブルT5を参照)を生成する(ステップS203)。このように自動原価計上装置100は、部門毎商品毎倉庫毎の按分率に従って、仕入部門に残った在庫を販売部門毎商品毎倉庫後に振り分けることができる。ステップS203の後、自動原価計上装置100は、図10のメインルーチンへ戻り、ステップS104へ移行する。
【0061】
図10に戻り、ステップS104以降の説明を続ける。
ステップS104において、自動原価計上装置100は、ユーザが入力装置112を介して入力した操作情報に従って、部門毎商品毎倉庫毎風袋毎の実在庫の登録を行い、部門毎商品毎倉庫毎の按分率に従って実在庫を振り分ける実在登録処理を実行する。
【0062】
〔実在庫登録処理の概要〕
図12は、図10のステップS104における実在庫登録処理の概要を示すフローチャートである。
【0063】
図12に示すように、まず、表示制御部102hは、実在庫を登録するための登録画面をモニタ114に表示させる(ステップS301)。
【0064】
図13は、在庫登録画面の一例を示す図である。図13に示す在庫登録画面P1には、処理区分項目M1、在庫区分項目M2、部門項目M3、商品項目M4、対象年月項目M5、倉庫項目M6および実在庫登録テーブルD1が含まれる。実在庫登録テーブルD1には、在庫区分、風袋、容量、残ガス率、入力方法、在本数を示す本、在庫数を示すKgおよび按分の有無を示す按分が含まれる。また、在庫区分における社内とは、社内で保持(管理)している在庫である。さらに、在庫区分における先方とは、客先で保持(管理)している在庫である。
【0065】
図13に示すように、ユーザは、入力装置112を操作して、在庫登録画面P1における各項目および実在庫登録テーブルD1の各項目に入力して登録する。具体的には、実在庫登録テーブルD1の1行目には、在庫区分「社内」、風袋「20tタンク」、容量「20,000」、残ガス率「1.00」、入力方法「kg」、在庫数「8,000.0」および按分「有」と入力されて登録されている。同様に、実在庫登録テーブルD1の3行目には、在庫区分「先方」、風袋「50kgタンク」、容量「50」、残ガス率「0.75」、入力方法「0本」、在本数「20.00」、在庫数「750.0」および按分「無」と入力されて登録されている。
【0066】
図12に戻り、ステップS302以降の説明を続ける。
ステップS302において、実在庫登録部102eは、ユーザが入力装置112を操作して各項目および実在庫登録テーブルD1の各項目に入力した入力結果に基づいて、実在庫報告データ106f(上述した図7の実在庫報告データテーブルT6を参照)を生成する。
【0067】
続いて、実在庫登録部102eは、按分マスタ106bを参照し、実在庫報告データ106fを、部門毎倉庫毎商品毎風袋毎の実在庫数に振り分けた実在庫報告按分データ106g(上述した図8の実在庫報告按分データテーブルT7を参照)を生成する(ステップS303)。これにより、自動原価計上装置100は、風袋毎の実在庫を、販売部門の配送実績に基づく按分率を反映した部門毎倉庫毎商品毎風袋毎の実在庫数(実在庫報告按分データ106g)を得ることができる。ステップS303の後、自動原価計上装置100は、図10のメインルーチンへ戻り、ステップS105へ移行する。
【0068】
図10に戻り、ステップS105以降の説明を続ける。
ステップS105において、差額計上部102fは、月別在庫更新データ106e(上述した図6の月別在庫更新データテーブルT5を参照)および実在庫報告按分データ106g(上述した図8の実在庫報告按分データテーブルT7を参照)に基づいて、部門毎倉庫毎商品毎の差異数を計上して月別在庫更新データ106eを更新する。
【0069】
図14は、差額計上部102fによる月別在庫更新データ106eの更新内容を模式的に説明する図である。図14に示すように、差額計上部102fは、部門毎倉庫毎商品毎におけるシステム在庫と実在庫の差異数(kg)を計上して月別在庫更新データ106eを更新する。
【0070】
具体的には、図14に示すように、差額計上部102fは、月別在庫更新データテーブルT9の2行目(枠K3を参照)において、上述した図8の実在庫報告按分データテーブルT7における「81 販売部門A」における風袋の20tタンクの数量(kg)「1,301.36」および50tタンクの数量(kg)「2,690.56」を加算した月末在庫数(kg)「3,991.92」が計上して月別在庫更新データ106eを更新する。さらに、差額計上部102fは、月別在庫更新データテーブルT9の2行目(枠K3を参照)において、部門毎倉庫毎商品毎におけるシステム在庫を示す月末在庫数(kg)「4,066.75」(図6の月別在庫更新データテーブルT5における2行目の月末在庫数(kg)を参照)から実在庫の月末在庫数(kg)「3,991.92」を減算した値「74.83」を差異数(kg)として計上して月別在庫更新データ106eを更新する。このように自動原価計上装置100は、部門毎商品毎倉庫毎におけるシステム在庫と実在庫の差異数に対しても按分率を考慮した配分を実現することができる。
【0071】
ステップS105の後、原価計算処理部102gは、在庫評価単価、原価差異(棚卸減耗)および月末在庫金額の計算を行って原価計算処理を行う(ステップS106)。
【0072】
〔原価計算処理の概要〕
図15は、図10のステップS106における原価計算処理の概要を示すフローチャートである。
【0073】
図15に示すように、まず、原価計算処理部102gは、売上データ106aおよび仕入データ106hを参照し、部門毎商品毎倉庫毎の在庫評価単価を計算する(ステップS401)。
【0074】
図16は、原価計算処理部102gによる部門毎商品毎倉庫毎の在庫評価単価の計算内容を模式的に示す図である。図17は、転送する項目内容の項目転送テーブルの一例を示す図である。なお、図16では、図14における部門「81 販売部門A」の在庫評価単価を一例として説明する。
【0075】
図16および図17に示すように、原価計算処理部102gは、項目転送テーブルT11および仕入データ106hを参照し、部門毎商品毎倉庫毎に日毎の仕入金額を合算した仕入金額を月別在庫更新データテーブルT10の仕入金額に格納する。さらに、原価計算処理部102gは、項目転送テーブルT11および売上データ106aを参照し、部門毎商品毎倉庫毎に日毎の原価金額を合算した値を月別在庫更新データテーブルT10の売上金額に格納する。
【0076】
続いて、原価計算処理部102gは、月別在庫更新データテーブルT10(図16を参照)を参照し、原価差異および月末在庫金額を計算する(ステップS402)。
【0077】
図18は、月末在庫金額が格納された月別在庫更新データテーブルの一例を示す図である。図19は、原価差異データテーブルの一例を示す図である。
【0078】
図19に示す原価差異データテーブルT21に示すように、原価計算処理部102gは、差異数(kg)「74,83」に原価単価「156.00」を乗じた値を原価金額「11,673」(原価差異)として計算する。その後、図18の月別在庫更新データテーブルT20に示すように、原価計算処理部102gは、月末在庫数(kg)「3,991,92」に評価単価「156.00」を乗じた値を在庫金額「621,116」(月末在庫金額)として計算しつつ、原価差異データテーブルT21における差異金額「11,673」を格納する。
【0079】
ステップS402の後、原価計算処理部102gは、売上データ106aおよび原価差異データテーブルT21を参照し、部門毎商品毎の売上実績表を生成する(ステップS403)。図20は、原価計算処理部102gが生成する売上実績表の一例を示す図である。図20に示すように、原価計算処理部102gは、売上データ106aおよび原価差異データテーブルT21を参照し、部門毎商品毎の売上実績表P2を生成する。ステップS403の後、自動原価計上装置100は、図10のメインルーチンへ戻り、ステップS107へ移行する。
【0080】
図10に戻り、ステップS107以降の説明を続ける。
ステップS107において、表示制御部102hは、売上実績表P2をモニタ114に表示させる。この場合、表示制御部102hは、原価差異金額U1を強調、例えば数字を赤色で強調してモニタ114に表示させる。これにより、ユーザは、原価差異を直感的に把握することができる。ステップS107の後、自動原価計上装置100は、本処理を終了する。
【0081】
以上説明した実施形態によれば、更新部102dが移動データ作成部102cによって作成された移動データ106dを参照し、振替元月別在庫データ106cを部門毎商品毎の月末在庫数を振り分けて更新した月別在庫更新データ106eを生成する。これにより、仕入部門の在庫を販売部門に振り替えて計上することにより、部門別損益を適正に管理することができる。
【0082】
また、実施形態によれば、差額計上部102fが月別在庫更新データ106eおよび実在庫報告按分データ106gに基づいて、部門毎倉庫毎商品毎の差異数を計上して月別在庫更新データ106eを更新する。これにより、仕入部門の在庫および棚卸減耗を販売部門に振り替えて計上することにより、部門別損益を適正に管理することができる。
【0083】
また、実施形態によれば、原価計算処理部102gが在庫評価単価、原価差異(棚卸減耗)および月末在庫金額の計算を行って原価計算処理を行うため、仕入部門の在庫および棚卸減耗を販売部門に振り替えて計上することにより、容器が異なる場合であっても、部門別損益を適正に管理することができる。
【0084】
また、実施形態によれば、原価計算処理部102gが販売部門毎に売上実績を示す売上実績表P2を生成するため、販売部門毎の売上実績表を得ることができる。
【0085】
また、実施形態によれば、表示制御部102hが売上実績表P2をモニタ114に表示させるので、ユーザが販売部門毎の売上実績を直感的に把握することができる。
【0086】
[3.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0087】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0088】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0089】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0090】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0091】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメーターを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0092】
また、自動原価計上装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0093】
例えば、自動原価計上装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されており、必要に応じて自動原価計上装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記憶されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0094】
また、このコンピュータプログラムは、自動原価計上装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0095】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記憶媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0096】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記憶媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0097】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0098】
また、自動原価計上装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、自動原価計上装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0099】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、仕入部門で一括購入した在庫を配送実績により販売部門へ振り替える化学業界等において有用である。
【符号の説明】
【0101】
100 自動原価計上装置
102 制御部
102a 売上入力部
102b 按分マスタ計算部
102c 移動データ作成部
102d 更新部
102e 実在庫登録処理
102f 差額計上部
102g 原価計算処理部
102h 表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 売上データ
106b 按分マスタ
106c 振替元月別在庫データ
106d 移動データ
106e 月別在庫更新データ
106f 実在庫報告データ
106g 実在庫報告按分データ
106h 仕入データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20