(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079037
(43)【公開日】2023-06-07
(54)【発明の名称】管理装置、食品販売システム、及び管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20230531BHJP
G06Q 30/015 20230101ALI20230531BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q30/02 470
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021192440
(22)【出願日】2021-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】真壁 剛
(72)【発明者】
【氏名】小澤 雄司
(72)【発明者】
【氏名】溝口 櫻子
(72)【発明者】
【氏名】中野 雄太
(72)【発明者】
【氏名】金田 泰孝
(72)【発明者】
【氏名】野間 健一
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】生産者が適切に食品を販売することが可能な管理装置、食品販売システム、及び管理方法を提供すること。また、消費者が適切に食品を購入することが可能な管理装置、食品販売システム、及び管理方法を提供すること。
【解決手段】一態様に係る管理装置は、それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカー110を有する無人販売装置100を管理する管理装置200である。管理装置200は、各収納ロッカー110に収納された食品の滞在時間に基づいて、各収納ロッカー110に収納された食品を管理する制御部220を備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置を管理する管理装置であって、
各前記収納ロッカーに収納された前記食品の滞在時間に基づいて、前記各収納ロッカーに収納された前記食品を管理する制御部
を備える管理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記各収納ロッカーに収納された前記食品の滞在時間を前記収納ロッカー毎に表示した第1表示画面を、第1端末装置に提供する、
請求項1記載の管理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記収納ロッカー毎の前記滞在時間を前記食品の品目毎に表示した第2表示画面を、前記第1端末装置に提供する、
請求項2記載の管理装置。
【請求項4】
前記滞在時間は、平均滞在時間である、
請求項2及び請求項3のいずれかに記載の管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記滞在時間に応じたアラート表示であって、前記食品の品目毎に異なる前記アラート表示を前記収納ロッカー毎に表示した第3表示画面を、第1端末装置に提供する、
請求項1記載の管理装置。
【請求項6】
前記制御部は、温度に応じた前記アラート表示を前記収納ロッカー毎に表示した第4表示画面を、前記第1端末装置に提供する、
請求項5記載の管理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記滞在時間に応じて、前記食品の販売を促進する文言を表示した第5表示画面を、第2端末装置に提供する、
請求項1記載の管理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記食品の売れ行きに関する文言を表示した第6表示画面を、前記第2端末装置に提供する、
請求項7記載の管理装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記食品の納品予定時刻を表示した第7表示画面を、前記第2端末装置に提供する、
請求項8記載の管理装置。
【請求項10】
前記制御部は、補充予定の食品に関する食品情報と、前記滞在時間と、天候情報と、に基づいて、前記食品を前記各収納ロッカーに補充する補充予定回数と、当該食品の1日の最大売上金額とを、前記第1端末装置に提供する、
請求項1記載の管理装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記各収納ロッカーに収納された前記食品の品目毎の前記滞在時間に基づいて、前記各収納ロッカーに対する補充スケジュールを、前記第1端末装置に提供する、
請求項1記載の管理装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記滞在時間に基づいて、前記各収納ロッカーに収納された前記食品の中で売れ残る可能性がある食品に関する情報を、前記第1端末装置と第2端末装置とに提供する、
請求項1記載の管理装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記食品の品目毎の前記滞在時間と、天候情報とに基づいて、時間帯毎の売れ筋食品を表す売れ筋食品情報を、前記第1端末装置において表示させる、
請求項1記載の管理装置。
【請求項14】
前記第1端末装置は前記食品を生産する生産者用端末装置であり、前記第2端末装置は前記食品を購入する消費者用端末装置である、
請求項1から請求項13のいずれかに記載の管理装置。
【請求項15】
それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置と、
前記無人販売装置を管理する管理装置と
を備える食品販売システムであって、
前記管理装置は、各前記収納ロッカーに収納された前記食品の滞在時間に基づいて、前記各収納ロッカーに収納された前記食品を管理する制御部を有する、
食品販売システム。
【請求項16】
それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置を管理する管理装置における管理方法であって、
各前記収納ロッカーに収納された前記食品の滞在時間に基づいて、前記各収納ロッカーに収納された前記食品を管理するステップ
を備える管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、食品販売システム、及び管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の収納ロッカーを有する無人販売装置がある。例えば、生産者は、無人販売装置に出向いて野菜や果物などの食品を収納ロッカーに収納する。消費者は、無人販売装置に硬貨を投入し、収納ロッカーから食品を取り出することで、食品を購入する。
【0003】
無人販売装置に関して、例えば、以下のような技術がある。すなわち、販売ボックスごとにラベル走査モジュールが設置された無人販売装置とサーバとを有する無人販売システムにおいて、当該モジュールは、販売ボックス内の商品が目的の領域に置かれ、当該商品のラベルが破られたことを検出すると、当該商品の注文情報をサーバへ送信する。サーバは、当該商品の注文情報に基づいて、ユーザの口座から当該商品の料金を差し引く。これにより、購買不正行為を防ぐことができる、とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した無人販売システムは、消費者が、無人販売装置に収納されている商品の中から商品を選択して、商品を購入するシステムとなっている。すなわち、上述した無人販売システムは、消費者が購入したい商品を購入するためだけのシステムである、と言える。
【0006】
そのため、生産者は、無人販売装置に収納する食品の生産量を調整したり、収納された食品の鮮度に応じて回収したり、適切に食品を販売することができない場合がある。また、消費者は、無人販売装置に収納されている食品の中でどのような食品が人気なのかわからず、適切に食品を購入することができない場合がある。
【0007】
そこで、本発明の一態様は、生産者が適切に食品を販売することが可能な管理装置、食品販売システム、及び管理方法を提供することにある。また、本発明の一態様は、消費者が適切に食品を購入することが可能な管理装置、食品販売システム、及び管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様に係る管理装置は、それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置を管理する管理装置である。前記管理装置は、各収納ロッカーに収納された食品の滞在時間に基づいて、各収納ロッカーに収納された食品を管理する制御部を備える。
【0009】
第2の態様に係る食品販売システムは、それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置と、前記無人販売装置を管理する管理装置とを備える食品販売システムである。前記食品販売システムにおいて、前記管理装置は、各前記収納ロッカーに収納された前記食品の滞在時間に基づいて、前記各収納ロッカーに収納された前記食品を管理する制御部を有する。
【0010】
第3の態様に係る管理方法は、それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置を管理する管理装置における管理方法である。前記管理方法は、各前記収納ロッカーに収納された前記食品の滞在時間に基づいて、前記各収納ロッカーに収納された前記食品を管理するステップを備える。
【発明の効果】
【0011】
一態様によれば、生産者が適切に食品を販売することが可能な管理装置、食品販売システム、及び管理方法を提供することができる。また、一態様によれば、消費者が適切に食品を購入することが可能な管理装置、食品販売システム、及び管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は第1実施形態に係る食品販売システムの構成例を表す図である。
【
図2】
図2は第1実施形態に係る無人販売装置の構成例を表す図である。
【
図3】
図3は無人販売装置の構成例を表す図である。
【
図4】
図4は第1実施形態に係るクラウドサーバの構成例を表す図である。
【
図5】
図5は第1実施形態に係る端末の構成例を表す図である。
【
図6】
図6は第1実施形態に係る滞在時間記録動作例を表す図である。
【
図7】
図7は第1実施形態に係る滞在時間表示動作例を表す図である。
【
図8】
図8は第1実施形態に係る第1表示画面の表示例を表す図である。
【
図9】
図9は第1実施形態に係る第2表示画面の表示例を表す図である。
【
図10】
図10は第1実施形態に係る第2動作例を表す図である。
【
図11】
図11は第1実施形態に係る表示色テーブルの例を表す図である。
【
図15】
図15は第2実施形態に係る販促文言テーブルの例を表す図である。
【
図16】
図16(A)は第2実施形態に係る第5表示画面の例を表し、
図16(B)は第2実施形態に係る第6表示画面の例を表す図である。
【
図17】
図17は第2実施形態に係る第7表示画面の例を表す図である。
【
図18】
図18は第3実施形態に係る第1動作例を表す図である。
【
図19】
図19は第3実施形態に係る第2動作例を表す図である。
【
図20】
図20は第3実施形態に係る補充スケジュール画面の例を表す図である。
【
図21】
図21は第3実施形態に係る第3動作例を表す図である。
【
図22】
図22は第3実施形態に係る第4動作例を表す図である。
【
図23】
図23(A)は第3実施形態に係るグラフ表示例を表し、
図23(B)は第3実施形態に係る集計結果の例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1実施形態]
上述したように、従来の無人販売装置では、消費者が購入したい食品を購入するためだけのシステムであるため、生産者と消費者において、以下のような問題が生じる場合がある。
【0014】
すなわち、従来の無人販売装置において、生産者は、どのような食品に人気があるのか、逆に、どのような食品があまり売れないのか、などを把握することができない場合がある。そのため、生産者は、食品の生産量を調整することができず、人気のある食品の販売機会を喪失して、適切に販売することができない場合がある。
【0015】
また、無人販売装置における収納ロッカーの位置に応じて、食品の売れ行きが異なる事象が発生する場合がある。このような事象は、普段から無人販売装置の各収納ロッカーに食品を補充している経験者しか把握することができない。そのため、生産者は、このような経験に頼って、食品を補充又は収納することしかできない場合がある。従って、生産者は食品を適切に販売することができない場合がある。
【0016】
更に、無人販売装置の収納ロッカーに長時間収納されたままの食品は鮮度が落ちる。そのため、生産者は、必要に応じて、当該食品を回収し、新たな食品を補充する場合がある。しかし、生産者は、一日に複数回、回収と補充とを繰り返すと、どの食品がどの収納ロッカーに収納されているのか分からなくなる場合がある。そのため、生産者は、当該食品を収納ロッカーから回収できなかったり、逆に、鮮度が落ちていない食品を回収したりする場合がある。そのため、生産者は食品を適切に販売することができない場合がある。
【0017】
一方、消費者は、収納ロッカーに収納された食品を窓越しから確認できたとしても、どの食品が美味しいのか、又は、どの食品に人気があるのか、分からない場合がある。そのため、消費者は、無人販売装置から食品を適切に購入することができない場合がある。
【0018】
そこで、第1実施形態では、それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置を管理する管理装置において、各収納ロッカーに収納された食品の滞在時間に基づいて、各収納ロッカーに収納された食品を管理する。
【0019】
これにより、生産者は、収納ロッカーに収納された食品の滞在時間を把握することが可能になるため、無人販売装置において食品を適切に販売することが可能となる。また、収納ロッカーに収納された食品の滞在時間を利用した他の表示が管理装置によって可能になるため、消費者は無人販売装置から食品を適切に購入することが可能となる。
【0020】
詳細は、以下、図面を参照して説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0021】
なお、「食品」とは、全ての飲食物であって、医薬品、医薬部外品、及び再生医療等製品は含まない。従って、「食品」には、野菜、果物、魚介類、肉類、乳類、生鮮食品、加工食品、飲料などが含まれる。以下では、「食品」として、主に、野菜を例にして説明する。
【0022】
(食品販売システムの構成例)
図1は、第1実施形態に係る食品販売システム10の構成例を表す図である。
【0023】
図1に表すように、食品販売システム10は、無人販売装置100と、クラウドサーバ200と、端末装置(以下、「端末」と称する場合がある。)300とを有する。無人販売装置100とクラウドサーバ200と端末300は、ネットワーク400を介して接続され、相互に通信が可能である。当該通信は有線でもよいし無線でもよい。なお、
図1において、無人販売装置100の台数は1台の例を示しているが、複数台あってもよい。
【0024】
無人販売装置100は、野菜などの食品を収納し、収納した食品を無人で販売する装置である。無人販売装置100は、食品を収納する収納装置であってもよい。無人販売装置100は、後述するように、複数の収納ロッカーを有する。無人販売装置100は、生産者によって、食品を各収納ロッカーに収納可能である。また、無人販売装置100は、消費者によって、収納ロッカーから食品を取り出すことが可能である。消費者は、無人販売装置100に硬貨を投入することで、食品を購入してもよいし、電子決済を利用することで、食品を購入してもよい。無人販売装置100は、例えば、道路沿い、スーパーマーケット、ショッピングモールなど所定の場所に設置される。
【0025】
クラウドサーバ200は、無人販売装置100との通信により、無人販売装置100を管理するサーバである。クラウドサーバ200は、無人販売装置100を管理する管理装置であってもよい。クラウドサーバ200は、無人販売装置100の各収納ロッカーに収納された食品の滞在時間に基づいて、各収納ロッカーに収納された食品を管理する。クラウドサーバ200は、当該滞在時間を用いて、様々な表示画面を、端末300へ提供することが可能となる。そのため、クラウドサーバ200は、消費者用サイトと生産者用サイトを提供してもよい。クラウドサーバ200は、このような消費者用サイト又は生産者用サイトにアクセスした端末300に対して、上述した表示画面を提供してもよい。なお、クラウドサーバ200は、自身が有する一部のリソース(又は資源)を無人販売装置100と端末300へ提供することが可能である。
【0026】
端末300は、食品を生産する生産者用の端末300-1(例えば、第1端末装置)と、食品を購入する消費者用の端末300-2(例えば、第2端末装置)とを含む。但し、生産者用端末300-1は、生産者が利用するサイト上において、所定の表示画面が表示できればよい。また、消費者用端末300-2は、消費者が利用するサイト上において、所定の表示画面が表示できればよい。このように、生産者用端末300-1と消費者用端末300-2は、端末を便宜的に区別しているだけであって、生産者用端末300-1を用いて、消費者が利用するサイトにアクセスすることも可能であり、消費者用端末300-2を用いて、生産者が利用するサイトにアクセスすることも可能である。
【0027】
生産者は、生産者用端末300-1を利用して、生産者用サイトにアクセスし、無人販売装置100の各収納ロッカーに食品を収納することが可能である。また、消費者は、消費者用端末300-2を利用して、消費者用サイトにアクセスし、無人販売装置100の各収納ロッカーに収納された食品を購入することが可能である。生産者用端末300-1と消費者用端末300-2とを区別しない場合は、端末300と称する場合がある。
【0028】
(無人販売装置の外観構成例)
図2は、第1実施形態に係る無人販売装置100の構成例を表す図である。
【0029】
図2に示すように、無人販売装置100は、複数の収納ロッカー110a~110iを有する。各収納ロッカー110a~110iは同一構成のため、代表して、収納ロッカー110aを例にして説明する。
【0030】
収納ロッカー110aは、食品を収納することができる。例えば、生産者は以下のようにして食品を収納ロッカー110aに収納できる。
【0031】
すなわち、生産者は、生産者用端末300-1を用いて、クラウドサーバ200が提供する生産者用サイトにアクセスする。生産者は、当該サイト上の所定の画面(例えば、食品収納画面)において、例えば、各収納ロッカー110a~110iに対応する表示部分に、食品の品目を表すアイコン(例えば、「人参」)をもっていく。これにより、当該収納ロッカー110a~110i(例えば、収納ロッカー110a)に当該食品が収納されたことをクラウドサーバ200において登録することができる。このとき、生産者用端末300-1は、収納された食品の品目情報と、収納ロッカー110aの識別情報(以下、「ロッカーID」と称する場合がある)とを、クラウドサーバ200へ送信し、クラウドサーバ200では、2つの情報を紐づけて登録する。そして、生産者は、無人販売装置100における実際の収納ロッカー110aに、登録した食品(例えば、「人参」)を収納する。
【0032】
又は、生産者は、生産者用端末300-1を用いることなく、収納ロッカー110aに食品を収納してもよい。この場合、各収納ロッカー110a~110iには、カメラが設けられ、収納ロッカー110a内のカメラが、収納された食品を撮影して、撮影した画像データに基づいて、収納された食品の品目を特定し、特定した食品の品目情報と、収納ロッカー110aのロッカーIDとをクラウドサーバ200へ送信してもよい。或いは、収納ロッカー110a内のカメラが、収納された食品を撮影して、撮影した画像データと、収納ロッカー110aのロッカーIDとをクラウドサーバ200へ送信し、クラウドサーバ200において、撮影された画像データに基づいて収納された食品の品目を特定するようにしてもよい。いずれの場合においても、クラウドサーバ200では、各収納ロッカー110a~110iにおいてどのような品目の食品が収納されたかを、品目情報とロッカーIDとに基づいて、把握することができる。クラウドサーバ200は、食品の品目情報とロッカーIDとを紐づけて登録する。
【0033】
消費者は、収納ロッカー110aに収納された食品を取り出して購入することができる。例えば、消費者は、以下のようにして食品を購入することができる。
【0034】
すなわち、消費者は、各収納ロッカー110a~110iに設けられた硬貨投入口から硬貨を投入する。そして、消費者は、各収納ロッカー110a~110iに設けられた回転ツマミを回すことで、各収納ロッカー110a~110iの収納扉が解錠される。消費者は、当該収納扉を開いて、各収納ロッカー110a~110iに収納された食品を取り出することができる。
【0035】
又は、消費者は、電子決済システムを利用して、食品を購入することも可能である。例えば、以下のようにして購入が可能である。すなわち、消費者は、消費者用端末300-2を用いて、クラウドサーバ200が提供する消費者用サイトにアクセスする。そして、消費者は、消費者用端末300-2を用いて、消費者情報などを当該サイトに入力する。消費者は、収納ロッカー110aから食品を取り出す。その後、消費者は、消費者用端末300-2を利用して、取り出した食品に関する情報を消費者用サイトに入力する。これにより、取り出した食品の品目情報と、当該食品が収納された収納ロッカー110aのロッカーIDとが、消費者用端末300-2からクラウドサーバ200へ送信される。クラウドサーバ200では2つの情報を紐づけて登録する。そして、クラウドサーバ200は、消費者情報と品目情報とを、電子決済サーバへ送信し、電子決済サーバにおいて、電子決済を行う。
【0036】
なお、
図2に示す無人販売装置100の収納ロッカー110a~110iの個数は、9個の例を示しているが、複数あればよい。また、以下において、各収納ロッカー110a~110iを区別しない場合は、収納ロッカー110と表記する場合がある。
【0037】
(無人販売装置の構成例)
図3は、無人販売装置100の構成例を表す図である。
【0038】
図3に示すように、無人販売装置100は、各収納ロッカー110(110a,110b,...)と、各収納ロッカー110に設置されたセンサ120(120a,120b,...)と、通信部130とを備える。
【0039】
センサ120は、収納ロッカー110に収納された商品の有無を検出する。センサ120は、例えば、焦電式の赤外線センサでもよいし、光学式の光センサであってもよい。センサ120は、定期的に商品の有無を検出してもよい。センサ120は、商品の有無を示す在庫情報とロッカーIDとを通信部130へ出力する。
【0040】
通信部130は、ネットワーク400を介して、クラウドサーバ200と通信を行う。通信部130は、センサ120から出力された在庫情報とロッカーIDとを、クラウドサーバ200へ送信する。
【0041】
例えば、食品が収納された収納ロッカー110aから消費者によって食品が取り出された場合、以下のような動作が行われる。すなわち、センサ120aは、食品が収納ロッカー110aから無くなったことを検出する。センサ120aは、収納ロッカー110aのロッカーIDと、食品が無くなったことを示す在庫情報とを、通信部130を介して、クラウドサーバ200へ送信する。クラウドサーバ200は、2つの情報を受信することで、収納ロッカー110aに収納された食品が、売れたことを検出できる。
【0042】
なお、通信部130は、各センサ120における通信機能として、各センサ120内に含まれてもよい。
【0043】
また、センサ120に代えて、各収納ロッカー110には、上述したカメラが設けられてもよい。この場合、食品の取り出し動作は、例えば、以下となる。すなわち、収納ロッカー110aに設けられたカメラは、定期的に収納ロッカー110a内を撮影し、撮影した画像データに基づいて、食品が収納ロッカー110aから取り出されて無くなったことを検出する。カメラは、収納ロッカー110aのロッカーIDと、食品が無くなったことを示す在庫情報とを、クラウドサーバ200へ送信する。クラウドサーバ200は、2つの情報に基づいて、収納ロッカー110aに収納された食品が売れたことを検出できる。
【0044】
(クラウドサーバの構成例)
図4は、第1実施形態に係るクラウドサーバ200の構成例を表す図である。
【0045】
図4に示すように、クラウドサーバ200は、通信部210、制御部220、及び記憶部230を有する。
【0046】
通信部210は、ネットワーク400を介して、無人販売装置100と通信可能である。通信部210は、無人販売装置100から送信された情報(例えば、在庫情報、品目情報、ロッカーIDなど)を受信し、受信した情報を制御部220へ出力する。
【0047】
また、通信部210は、生産者が保持する生産者用端末300-1と通信可能である。通信部210は、生産者用端末300-1から送信された情報(例えば、ロッカーIDと品目情報)を受信し、受信した情報を制御部220へ出力する。
【0048】
更に、通信部210は、消費者が保持する消費者用端末300-2と通信可能である。通信部210は、消費者用端末300-2から送信された情報を受信し、受信した情報を制御部220へ出力する。
【0049】
制御部220は、通信部210を介して、無人販売装置100から受信した食品の品目情報とロッカーIDとに基づいて、収納ロッカー110に食品が収納された(又は補充された)ことを検出してもよい。又は、制御部220は、通信部210を介して、生産者用端末300-1から受信した食品の品目情報とロッカーIDとに基づいて、収納ロッカー110に食品が収納された(又は補充された)ことを検出してもよい。制御部220は、食品の品目情報と収納ロッカー110のロッカーIDとを紐づけて収納情報として保存する。これにより、クラウドサーバ200では、無人販売装置100の各収納ロッカー110にどのような食品が収納(又は補充)されているかを管理することができる。
【0050】
また、制御部220は、通信部210を介して、ロッカーIDと、食品が無くなったことを示す在庫情報とを、無人販売装置100から受信してもよい。又は、制御部220は、ロッカーIDと、収納ロッカー110のカメラで撮影した画像データとを受信し、当該画像データに基づいて、当該収納ロッカー110において食品が無くなったことを検出してもよい。これにより、クラウドサーバ200では、無人販売装置100の各収納ロッカー110に収納された食品が売れたことを検出(又は管理)することができる。
【0051】
そして、制御部220は、食品が収納(又は補充)された時刻と、食品が売れた時刻とに基づいて、収納ロッカー110に収納された食品の滞在時間を計算することができる。制御部220は、計算した滞在時間を記憶部230に保存できる。制御部220は、滞在時間に基づいて、様々な表示画面などを、生産者用端末300-1と消費者用端末300-2に提供できる。表示画面の詳細は、動作例で説明する。
【0052】
記憶部230は、制御部220の制御により、ロッカーIDと品目情報とを紐づけて記憶する。また、記憶部230は、制御部220の制御により、滞在時間などの情報を記憶する。記憶部230は、制御部220の制御により、記憶された情報が適宜読み出される。
【0053】
(端末装置の構成例)
図5は、第1実施形態に係る端末300の構成例を表す図である。
【0054】
図5に示すように、端末300は、通信部310、制御部320、表示部330、及び記憶部340を有する。
【0055】
通信部310は、ネットワーク400を介して、クラウドサーバ200と通信可能である。通信部310は、制御部320から出力された食品の品目情報とロッカーIDとを、ネットワーク400を介してクラウドサーバ200へ送信可能である。
【0056】
制御部320は、端末300の各部を制御する。制御部320は、食品の品目情報とロッカーIDとを生成し、通信部310へ出力可能である。
【0057】
表示部330は、制御部320の制御により、様々な表示画面を表示する。
【0058】
記憶部340は、制御部320の制御により、各種情報を保存又は記憶し、記憶した情報が適宜読み出される。
【0059】
なお、「補充」は、例えば、収納ロッカー110に収納された食品が売れたため、当該収納ロッカー110に新たに食品を収納することである。以下では、「補充」と「収納」とを区別しないで用いる場合がある。
【0060】
(動作例)
第1実施形態に係る動作例は、滞在時間の表示に関する第1動作例と、回収アラート表示に関する第2動作例とがある。
【0061】
(第1動作例)
最初に、滞在時間の表示に関する第1動作例を説明する。
【0062】
第1動作例は、クラウドサーバ200が、無人販売装置100における収納ロッカー110毎の平均滞在時間に関する表示画面を、生産者用端末300-1に提供する例である。具体的には、クラウドサーバ200の制御部220は、各収納ロッカー110に収納された食品の滞在時間を収納ロッカー110毎に表示した第1表示画面を、生産者用端末300-1に提供する。また、具体的には、制御部220は、収納ロッカー110毎の滞在時間を食品の品目毎に表示した第2表示画面を、生産者用端末300-1に提供する。
【0063】
図6は、第1実施形態に係る滞在時間記録動作例を表す図である。
【0064】
図6に示すように、ステップS10において、クラウドサーバ200の制御部220は、処理を開始する。
【0065】
ステップS11において、制御部220は、食品が補充されたことを検知する。例えば、制御部220は、生産者用端末300-1から食品の品目情報とロッカーIDとを受信したときに、食品が補充されたことを検知してもよい。又は、例えば、制御部220は、無人販売装置100から食品の品目情報とロッカーIDとを受信したときに、食品が補充されたことを検知してもよい。
【0066】
ステップS12において、制御部220は、食品が補充された時刻を表す補充時刻を保存する。例えば、制御部220は、ステップS11において食品補充を検知したときの時刻をタイマから取得することで、補充時刻を取得してもよい。
【0067】
ステップS13において、制御部220は、食品が販売されたことを検知する。例えば、制御部220は、ロッカーIDと、食品が無くなったことを示す在庫情報とを、無人販売装置100から受信したときに、無人販売装置100に収納された食品が販売されたことを検知してもよい。
【0068】
ステップS14において、制御部220は、食品が販売された販売時刻を保存する。例えば、制御部220は、ステップS13において食品が売れたことを検知したときの時刻をタイマから取得することで、販売時刻を検知してもよい。
【0069】
ステップS15において、制御部220は、滞在時間を計算する。例えば、制御部220は、ステップS14で取得した販売時刻(=A)からステップS12で取得した補充時刻(=B)を減算(=A-B)することで、滞在時間を計算する。
【0070】
ステップS16において、制御部220は、ロッカーID、食品の品目情報、滞在時間、及び時刻を、記憶部230に保存する。ロッカーIDと食品の品目情報は、ステップS11で取得済である。また、滞在時間は、ステップS15で計算済である。更に、時刻は、補充時刻(ステップS12)と販売時刻(ステップS14)である。制御部220は、これらの情報を記憶部230に保存する。
【0071】
ステップS17において、制御部220は、一連の処理を終了する。
【0072】
以上により、収納ロッカー110毎の滞在時間が計算される。
【0073】
図7は、第1実施形態に係る滞在時間表示動作例を表す図である。
【0074】
ステップS20において、クラウドサーバ200の制御部220は、処理を開始する。
【0075】
ステップS21において、制御部220は、ロッカーID毎の第1平均滞在時間を算出する。例えば、制御部220は、
図6のステップS16で保存したロッカーIDと滞在時間とに基づいて、ロッカーID毎に滞在時間の平均値を計算することで、第1平均滞在時間を計算する。
【0076】
ステップS22において、制御部220は、食品の品目毎に、ロッカーID毎の第2平均滞在時間を算出する。すなわち、制御部220は、収納ロッカー110毎の平均滞在時間を食品の品目毎に表した時間を計算する。例えば、制御部220は、
図6のステップS16で保存したロッカーIDと滞在時間と食品の品目情報とに基づいて、品目毎に、ロッカーID毎に滞在時間の平均値を計算することで、第2平均滞在時間を算出する。
【0077】
ステップS23において、制御部220は、ステップS21で算出した第1平均滞在時間に基づいて第1表示画面を生産者用端末300-1に提供する。例えば、制御部220は、第1表示画面を生産者用サイトに表示させる。生産者用端末300-1が生産者用サイトにアクセスすると、制御部220は、第1表示画面を表示するための表示制御情報を生成し、当該表示制御情報を生産者用端末300-1へ送信する。そして、生産者用端末300-1の制御部320は、当該表示制御情報に従って、表示部330を制御することで、表示部330に第1表示画面を表示する。
【0078】
また、ステップS23において、制御部220は、ステップS22で算出した第2平均滞在時間に基づいて第2表示画面を生産者用端末300-1に提供する。この場合も、例えば、制御部220が第2表示画面を生産者用サイトに表示させ、生産者用端末300-1からのアクセスに応じて、表示制御情報を生産者用端末300-1へ送信する。そして、生産者用端末300-1の制御部320は、当該表示制御情報に従って表示部330を制御することで、表示部330に第2表示画面を表示する。
【0079】
図8は、第1実施形態に係る第1表示画面350の表示例を表す図である。第1表示画面350は、例えば、収納ロッカー110毎の平均滞在時間(又は第1平均滞在時間)を表示する。
【0080】
図8に示すように、第1表示画面350には、複数のボックス331が表示される。各ボックス331は、無人販売装置100における各収納ロッカー110に対応する。
図8の例では、ボックス331が36個表示されており、無人販売装置100において、収納ロッカー110が36個(=6×6)存在することを表している。
【0081】
そして、
図8に示すように、各ボックス331には、各収納ロッカー110における平均滞在時間が表示される。各数字は、「分」を表す。平均滞在時間の表示は、「分」以外にも、「秒」又は「時」であってもよいし、「秒」、「分」、及び「時間」の組み合わせであってもよい。
【0082】
なお、
図8に示す滞在時間の表示では、平均滞在時間の長さに応じて、各ボックス331の色を表示することが可能である。例えば、平均滞在時間が第1閾値(例えば、「10分」)以下の場合は「オレンジ」、平均滞在時間が第2閾値(例えば、「30分」)より長い場合は「青」、それ以外は「緑」で表示されることも可能である。
図8の例では、「10」と表示されたボックス331は「オレンジ」、「20」と表示されたボックス331は「緑」、「35」と表示されたボックス331は「青」で表示される。これにより視認性が向上する。これらの色表示と各閾値は一例であって、他の色表示でもよいし、各閾値は他の値でもよい。
【0083】
図9は、第1実施形態に係る第2表示画面351の表示例を表す図である。第2表示画面351は、例えば、収納ロッカー110毎の平均滞在時間(又は第2平均滞在時間)を食品の品目毎に表示した表示画面である。
【0084】
図9に示すように、第2表示画面351には、更に、品目毎のタブ332が表示される。タブ332により、食品の品目毎の平均滞在時間を切り替えることが可能となる。
【0085】
すなわち、タブ332のうち、「人参」タブが選択されると、「人参」をこれまで収納したことがある各ボックス331における滞在時間の平均値が表示される。また、「ねぎ」タブが選択されると、「ねぎ」をこれまで収納したことがある各ボックス331における滞在時間の平均値が表示される。更に、「じゃがいも」が選択されると、「じゃがいも」をこれまで収納したことが各ボックス331における滞在時間の平均値が表示される。
図9は、「人参」タブが選択された場合の第2表示画面351の例を表している。
図9の例では、全てのボックス331において、「人参」を収納したことがあり、そのため、全てのボックス331において「人参」の平均滞在時間が表示されている。
【0086】
例えば、これまで「人参」を収納したことがないボックス331が存在する場合において、「人参」タブが選択されると、当該ボックス331の表示は、グレーアウト表示となる等、「人参」を収納したことがないことが一見してわかるような表示で表示される。他のタブ332(又は他の野菜)が選択された場合でも同様である。
【0087】
図7に戻り、制御部320は、一連の処理を終了する。
【0088】
(第1動作例の効果)
このように第1動作例では、生産者用端末300-1には、収納ロッカー110毎に平均滞在時間を表示した第1表示画面350(
図8)が表示される。また、第1動作例では、生産者用端末300-1には、収納ロッカー110毎の平均滞在時間を食品の品目毎に表示した第2表示画面351(
図9)が表示される。これにより、例えば、以下のような効果を得ることができる。
【0089】
すなわち、生産者は、収納ロッカー110毎の食品(例えば、野菜)の売れ行きを把握することが可能となる。そして、生産者は、売れ行きに応じて、食品の生産量を調整することが可能となる。
【0090】
また、滞在時間の長い収納ロッカー110(又は食品の品目)については、PR方法を検討する等、対策を講じることも可能であり、効率的なマーケティングを行うことも可能となる。
【0091】
更に、生産者は、どの収納ロッカー110に補充すれば、滞在時間を短くすることができる等、無人販売装置100において普段補充する生産者の経験に頼らずとも、適切に補充することが可能となる。この場合、生産者は、滞在時間の長い収納ロッカー110から滞在時間の短い収納ロッカーへ食品を入れ替えることで、売上向上を図ることも可能である。
【0092】
更に、生産者は、食品の品目について、最適な収納ロッカー110の位置を把握することも可能である。そのため、生産者は、品目毎に最適な配置(すなわち、最適な収納ロッカー110)を判断することも可能となる。
【0093】
更に、平均滞在時間は、生産者用端末300-1において気軽に閲覧可能であるため、普段補充経験がない生産者でも、効果的な食品の配置を考慮することが可能となる。
【0094】
以上から、第1動作例によって、生産者は、無人販売装置100において、食品を適切に販売することが可能となる。
【0095】
(第2動作例)
次に、第2動作例を説明する。第2動作例は、アラート表示に関する動作例である。
【0096】
具体的には、クラウドサーバ200の制御部220は、滞在時間に応じたアラート表示であって、食品の品目毎に異なるアラート表示を収納ロッカー毎に表示した第3表示画面を、生産者用端末300-1に提供する。また、制御部220は、第3表示画面に対して、更に、温度に応じたアラート表示を収納ロッカー毎に表示した第4表示画面を、生産者用端末300-1に提供する。
【0097】
図10は、第1実施形態に係る第2動作例を表す図である。
【0098】
ステップS30において、クラウドサーバ200の制御部220は、処理を開始する。
【0099】
ステップS31において、制御部220は、食品補充を検知する。
【0100】
ステップS32において、制御部220は、食品の品目情報を記憶部230に保存する。
【0101】
ステップS33において、制御部220は、無人販売装置100を定期的に監視する。例えば、無人販売装置100では、以下の処理が行われる。
【0102】
すなわち、無人販売装置100のセンサ120は、各収納ロッカー110に収納された食品の有無を定期的に検知する。また、無人販売装置100には、温度センサを有する。温度センサは無人販売装置100内の温度を定期的に検出する。無人販売装置100の通信部130は、ロッカーIDと、収納ロッカー110毎に食品の有無の在庫情報(ここでは、「食品あり」の在庫情報)と、温度センサによる温度とを、定期的にクラウドサーバ200へ送信する。制御部220は、これらの情報を監視することで、ステップS33の処理を行う。
【0103】
ステップS34において、制御部220は、食品の品目、滞在時間、及び温度を更新する。例えば、制御部220は、以下の処理を行う。
【0104】
すなわち、制御部220は、ステップS33による監視の結果、当該収納ロッカー110について、「食品あり」の在庫情報を受信することで、当該収納ロッカー110には、食品補充後(ステップS31)、補充された食品がそのまま収納ロッカー110に収納されていることを検知する。従って、制御部220は、ステップS31で取得した食品の品目情報を記憶部230に記憶することで、食品の品目情報を更新する。
【0105】
また、滞在時間については、制御部220は、食品補充後(ステップS31)から、現在時刻までの時間をカウントすることで、滞在時間を取得できる。制御部220は、取得した滞在時間を記憶部230に記憶することで、滞在時間を更新する。
【0106】
更に、温度については、制御部220は、ステップS33で取得した温度を、記憶部230に記憶することで、温度を更新する。
【0107】
ステップS35において、制御部220は、表示色テーブルを参照して、表示色を選択する。
【0108】
図11は、第1実施形態に係る表示色テーブル231の例を表す図である。表示色テーブル231は、例えば、クラウドサーバ200の記憶部230に記憶される。
【0109】
図11に示すように、表示色テーブル231は、滞在時間、温度、及び表示色を含む。表示色テーブル231は、滞在時間と温度に応じて、異なる色が選択可能となっている。
図11に示すように、滞在時間が長いほど、「赤」が選択され、滞在時間が短いほど、「青」が選択されるようになっている。
【0110】
ここで、「赤」は、例えば、回収する必要があることを示すアラート表示である。他方、「青」は、例えば、回収する必要がないことを表すアラート表示である。また、「黄」は、例えば、注意が必要であることを表すアラート表示である。
【0111】
なお、
図11に示す表示色テーブル231は、食品の品目毎に異なるテーブルとなっている。これは、食品(例えば、野菜)の鮮度は、品目毎に異なるからである。例えば、「レタス」と「人参」の鮮度は異なる。そのため、例えば、表示色が「赤」となる滞在時間は、「レタス」の方が、「人参」より短い時間となり得る。
図11は、ある食品の表示色テーブル231となっている。
【0112】
例えば、制御部220は、以下の処理を行う。すなわち、制御部220は、表示色テーブル231の中から、ステップS34で更新した食品の品目に対応する表示色テーブル231を選択する。そして、制御部220は、選択した表示色テーブル231において、ステップS34で更新した滞在時間と温度とに対応する色表示を選択する。
【0113】
図10に戻り、ステップS36において、制御部220は、各ボックス331を色表示させた第4表示画面を、生産者用端末300-1に提供する。
【0114】
図12(A)と
図12(B)は、第1実施形態に係る第4表示画面352の例を表す図である。
図12(A)は、温度(「ロッカー内温度」)が「15℃」の場合の表示例、
図12(B)は温度が「30℃」の場合の表示例をそれぞれ表す。
【0115】
図12(A)と
図12(B)に示すように、第4表示画面352には温度情報337が表示される。また、
図12(A)と
図12(B)に示すように、各ボックス331には、食品の品目(「いも」、「レタス」)と、滞在時間(「10」、「180」、「300」)が表示される。滞在時間の数字は、「分」を表す。
【0116】
ここで、
図12(A)に着目すると、点線で囲まれたボックス群331Dにおいて、各ボックス331は「青」で表示される。また、一点鎖線で囲まれたボックス群331Eにおいて、各ボックス331は「赤」で表示される。それ以外のボックス331は、「黄」で表示される。
【0117】
図12(A)に示す各ボックス331の表示例に着目すると、「いも」は滞在時間が「180」分でも「青」で表示される一方で、「レタス」は滞在時間が「180」分では「黄」で表示される。表示色テーブル231は、食品の品目毎に異なるため、食品の品目によっては、滞在時間が同じでも、異なる色で表示される場合がある。
【0118】
一方、
図12(B)に着目すると、点線で囲まれたボックス群331F内における各ボックス331は、「青」で表示される。
図12(A)と比較すると、「青」で表示されたボックス331の個数が減っている。また、
図12(B)において、一点鎖線で囲まれたボックス群331G内における各ボックス331は、「赤」で表示される。
図12(A)と比較すると、「赤」で表示されるボックス331の個数は増えている。ロッカー内の温度は、
図12(B)の方が、
図12(A)より高いため、回収する必要がある食品が多くなっている。このように色表示により、視認性が向上し、生産者は、どの収納ロッカー110に収納された食品が回収する必要があるのかを、第4表示画面352を見れば直ちに把握することができる。
【0119】
例えば、制御部220は、以下の処理を行う。すなわち、制御部220は、表示色を含む第4表示画面352を、生産者用サイトに表示させる。生産者用端末300-1が生産者用サイトにアクセスすると、制御部220は、表示制御情報を生産者用端末300-1へ送信する。これにより、制御部220は、第4表示画面352を生産者用端末300-1に提供することができる。そして、生産者用端末300-1では、第4表示画面352を表示部330に表示させることができる。
【0120】
図10に戻り、ステップS37において、制御部320は、第2動作例を終了する。
【0121】
なお、第2動作例において、温度情報はなくてもよい。この場合、無人販売装置100には温度センサが設置されず、クラウドサーバ200は、温度情報を取得することもない。更に、表示色テーブル231においても、「温度」の項目はなく、制御部220は、温度を考慮することなく、滞在時間に応じて表示色を選択できる。アラート表示においても、温度情報337は表示されない。第4表示画面352において、温度情報337が表示されずに、それ以外の情報が表示された表示画面が第3表示画面であってもよい。
【0122】
第3表示画面についても、第4表示画面の場合と同様に、制御部220は、第3表示画面の表示制御情報を、生産者用端末300-1へ送信することで、第3表示画面を生産者用端末300-1へ提供することができる。そして、生産者用端末300-1では、第3表示画面を表示部330に表示させることができる。
【0123】
(第2動作例の効果)
このように第2動作例では、第3表示画面、又は第4表示画面352において、滞在時間に応じ、食品の品目毎に異なるアラート表示が表示される。これにより、例えば、以下のような効果を得ることができる。
【0124】
すなわち、生産者は、どの収納ロッカー110にどのような食品の品目がどれくらい滞在しているのかを、把握することができる。しかも、各ボックス331が色表示されているため、視認性が向上する。また、色表示も段階に応じて異なるため、生産者は、食品の回収時期が近づいてくることを事前に把握することも可能となる。この場合、生産者は、回収対象の食品について、売れやすい収納ロッカー110に収納位置を変更したり、サイト上で当該食品をPRしたりする等、対策を講じることも可能である。
【0125】
また、表示色テーブル231が食品(例えば、野菜)の品目毎に異なるテーブルとなっているため、第3表示画面と第4表示画面352においては、野菜の鮮度の劣化スピードに応じた色表示が可能である。そのため、生産者は、野菜の品目毎に最適な回収タイミングを一目で把握することが可能となり、適切な回収タイミングを把握できる。
【0126】
更に、温度に応じた表示色テーブル231によって、野菜の鮮度の劣化スピードをより正確に把握することも可能となる。これにより、例えば、安心安全な食品を消費者へ提供することができる。
【0127】
以上から、第2動作例によって、生産者は、無人販売装置100において、食品を適切に販売することが可能となる。
【0128】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、主に、生産者に対する実施形態について説明した。第2実施形態では、主に、消費者に対する実施形態である。
【0129】
上述したように、従来の無人販売装置では、例えば、生産者が、収穫した野菜を、無人販売装置に適宜収納するシステムとなっている。そのため、無人販売装置を利用する消費者に対してアピールする方法がない、という問題点があった。
【0130】
具体的には、従来の無人販売装置では、無人販売装置に収納された野菜が、収穫されたばかりの新鮮な野菜であることを、消費者にアピールできなかった。そのため、消費者は、無人販売装置に収納された野菜がいつ収納された野菜なのか分からなかった。
【0131】
また、従来の無人販売装置では、人気のある野菜がどの野菜であるのかを消費者にアピールできなかった。消費者も人気のある野菜を把握することができなかった。
【0132】
更に、そのようなアピール方法として、TVCM又はちらしによる行われることも考えられるが、必ずしも、時間と費用に見合ったものではなかった。
【0133】
更に、無人販売装置の近くにホワイトボードや紙などに手書きで、アピールすることも考えられる。しかし、生産者はそのようなアピール手法が負担になる場合もある。また、古い情報が残ったままで、消費者は、最新の情報か否か分からない場合もある。
【0134】
そこで、第2実施形態では、クラウドサーバ200が、収納ロッカー110における滞在時間に応じて、異なる販促文言を、消費者用端末300-2に提供する例について説明する。
【0135】
具体的には、制御部220は、滞在時間に応じて、食品の販売を促進する文言を表示した第5表示画面を、消費者用端末300-2に提供する。また、制御部220は、食品の売れ行きに関する文言を表示した第6表示画面を、消費者用端末300-2に提供する。更に、制御部220は、食品の納品予定時刻を表示した第7表示画面を、消費者用端末300-2に提供する。
【0136】
なお、以下では、販売を促進する文言のことを、「販促文言」と称する場合がある。
【0137】
(動作例)
図13と
図14は、第2実施形態に係る動作例を表す図である。このうち、
図13はロッカー滞在時間の算出例を表すフローチャートであり、
図14は販促文言表示動作例を表すフローチャートである。
【0138】
図13に示すように、ステップS40において、クラウドサーバ200の制御部220は、ロッカー滞在時間算出動作を開始する。
【0139】
ステップS41において、制御部220は、収納ロッカー110の食品を検知したか否かを判定する。ステップS41において、制御部220が、収納ロッカー110内において食品を検知したとき(ステップS41でYES)、処理はステップS42へ移行する。一方、ステップS41において、制御部220が、収納ロッカー110内において食品を検知できなかったとき(ステップS41でNO)、処理はステップS48へ移行する。
【0140】
ステップS42において、制御部220は、第1検知時刻を保存する。すなわち、制御部220は、食品を検知した時刻を保存する。例えば、第1検知時刻は、収納ロッカー110のセンサ120が、収納ロッカー110内において食品が存在することを検知した時刻であってもよい。
【0141】
ステップS43において、制御部220は、収納ロッカー110が空になったか否かを検知する。すなわち、制御部220は、収納ロッカー110に収納された食品が売れたか否かを検知する。ステップS43において、制御部220は収納ロッカー110が空になったことを検知したとき(ステップS43でYES)、処理はステップS44へ移行する。一方、ステップS43において、制御部220は収納ロッカー110が空になっていないことを検知したとき(ステップS43でNO)、処理はステップS48へ移行する。
【0142】
ステップS44において、制御部220は、ロッカー滞在時間が「10」時間になるまで、ステップS45からステップS47までの処理をループする。一方、ステップS44において、制御部220は、ロッカー滞在時間が「10」時間を超えると、ステップS48へ移行する。
【0143】
ステップS45において、制御部220は、第2検知時刻を保存する。すなわち、制御部220は、収納ロッカー110が空になった時刻を保存する。例えば、第2検知時刻は、収納ロッカー110のセンサ120が、収納ロッカー110内において食品が無くなったことを検知した時刻であってもよい。
【0144】
ステップS46において、制御部220は、ロッカー滞在時間を保存する。すなわち、制御部220は、第2検知時刻(=C)から第1検知時刻(=D)を減算した時間(=C-D)を計算し、この時間をロッカー滞在時間として保存する。ロッカー滞在時間は、食品が収納ロッカー110に収納されてから、収納ロッカー110が空になった時刻までの経過時間であってもよい。ロッカー滞在時間は、第1実施形態の「滞在時間」(例えば、
図6のステップS15)であってもよい。
【0145】
ステップS47において、ロッカー滞在時間が「10」時間になるまで、ステップS44からステップS47をループし、ロッカー滞在時間が「10」時間を超えると、ステップS48へ移行する。
【0146】
ステップS48において、制御部220は、ロッカー滞在時間検出動作を終了する。
【0147】
ロッカー滞在時間検出動作により、制御部220は、食品が収納ロッカー110に収納されてから、当該収納ロッカー110が空となるまでの滞在時間(すなわち、「ロッカー滞在時間」)を取得できる。
【0148】
図14は、販促文言表示動作例を表すフローチャートである。
【0149】
図14に示すように、ステップS50において、クラウドサーバ200の制御部220は、販促文言表示動作を開始する。
【0150】
制御部220は、ロッカー滞在時間に応じて異なる販促文言を、消費者用端末300-2に表示させる。このとき、制御部220は、販促文言テーブルから、ロッカー滞在時間に応じた販促文言データを読み出すようにする。
【0151】
図15は、第2実施形態に係る販促文言テーブル232の例を表す図である。
図15に示すように、販促文言テーブル232には、ロッカー滞在時間に応じた販促文言(「人気です!」、「採れたて!」、「新鮮!」、「美味しさ格別!」、「おすすめ!」、「お買い得!」など)が含まれる。販促文言テーブル232は、例えば、クラウドサーバ200の記憶部230に記憶される。制御部220は、ロッカー滞在時間(
図13のステップS46)に対応する販促文言データを、記憶部230に記憶された販促文言テーブル232から読み出せばよい。
【0152】
なお、販促文言テーブル232は、食品の品目毎に存在してもよい。食品の品目によっては、ロッカー滞在時間が異なると、鮮度も異なる。販促文言テーブル232は、ロッカー滞在時間が同じでも、品目によって、異なる販促文言とした方が、販売を促進させる場合があるからである。
図15は、ある食品の品目の販促文言テーブル232を表している。
【0153】
図14に戻り、制御部220は、ロッカー滞在時間が15分以内の場合(ステップS51でYES)、「人気です!」という販促文言を、消費者用サイトに表示させる(ステップS52)。
【0154】
図16(A)は、第2実施形態に係る第5表示画面353の例を表す図である。
図16(A)は、消費者用端末300-2から消費者用サイトにアクセスした際に、消費者用端末300-2の表示部330に表示される表示画面の例を表している。
【0155】
図16(A)に示すように、「かぶ」については、ロッカー滞在時間が15分以内であるため、「人気です!」との販促文言333Aが表示される。
【0156】
例えば、制御部220は、以下の処理を行う。すなわち、制御部220は、販促文言テーブル232から、ロッカー滞在時間「15分」に対応する販促文言データ(例えば、「人気です!」を示すデータ)を読みだす。制御部220は、読み出した販促文言データを含む第5表示画面353を消費者用サイトに表示する。制御部220は、消費者用端末300-2からのアクセスに応じて、表示制御情報を、消費者用端末300-2へ送信する。これにより、制御部220は、第5表示画面353を、消費者用端末300-2に提供できる。そして、消費者用端末300-2は、「人気です!」という販促文言333Aを含む第5表示画面353を表示することができる。
【0157】
図14に戻り、制御部220は、ロッカー滞在時間が15分から30分の場合(ステップS51でNO、ステップS57でYES)、消費者用サイトの第5表示画面353において、「採れたて!」を表示させる(ステップS58)。
【0158】
また、制御部220は、ロッカー滞在時間が30分から2時間の場合(ステップS57でNO、ステップS62でYES)、消費者用サイトの第5表示画面353において、「新鮮!」を表示させる(ステップS63)。
【0159】
更に、制御部220は、ロッカー滞在時間が2時間から4時間の場合(ステップS62でNO、ステップS65でYES)、消費者用サイトの第5表示画面353において、「美味しさ格別!」を表示させる(ステップS66)。
【0160】
更に、制御部220は、ロッカー滞在時間が4時間から6時間の場合(ステップS65でNO、ステップS67でYES)、消費者用サイトの第5表示画面353において、「おすすめ!」を表示させる。
【0161】
更に、制御部220は、ロッカー滞在時間が6時間から10時間の場合(ステップS67でNO、ステップS69でYES)、消費者用サイトの第5表示画面353において、「お買い得!」を表示させる。
【0162】
図16(A)の例では、「人参」は、ロッカー滞在時間が15分から30分のため、「採れたて!」という販促文言333Bが第5表示画面353に表示される。
【0163】
ここで、第2実施形態では、売れ行きの良い食品(例えば、野菜)については、売り切れ時間の目安を、消費者用サイトに表示させることが可能である。すなわち、ロッカー滞在時間が第1所定時間より短い場合は、売れ行きの良い野菜であるとして、制御部220は、売り切れ時間の目安を表示画面(例えば、第6表示画面)に表示させることが可能となっている。
【0164】
図14の例では、制御部220は、ロッカー滞在時間が2時間までは、売れ行きの良い野菜であるとして、消費者用サイトに、売り切れ時間の目安を表示させることができる(ステップS53、ステップS59、及びステップS64)。
【0165】
図16(B)は、第2実施形態に係る第6表示画面354の例を表す図である。
図16(B)に示すように、売り切れ時間の目安に関する表示334が表示される。当該表示334には、当該食品(例えば、「かぶ」)の最短滞在時間(「本日最短5分で売れています。」)を表す文言が含まれる。また、当該表示334には、人気度を表すアイコンも含まれる。例えば、アイコン表示は、これまで当該食品(例えば、「かぶ」)を購入した人数を表している。
【0166】
例えば、制御部220は、以下の処理を行えばよい。すなわち、制御部220は、当該食品の品目について、ロッカー滞在時間が第1所定時間より短い場合、売り切れ時間の目安に関する情報を含む第6表示画面354を消費者用サイトに表示する。制御部220は、消費者用端末300-2からのアクセスに応じて、表示制御情報を送信する。これにより、制御部220は、第6表示画面354を、消費者用端末300-2に提供し、消費者用端末300-2の表示部330には、第6表示画面354が表示される。
【0167】
また、第2実施形態では、ロッカー滞在時間が第2所定時間より短い野菜については、次回の納品予定時刻を、消費者用サイトに表示させることが可能である。
図14の例では、ロッカー滞在時間が30分以内に売り切れた場合(ステップS54でYES、ステップS60でYES)、制御部220は、次回納品予定時刻を、消費者用サイトの表示画面(例えば、第7表示画面)に表示させている(ステップS55、ステップS61)。
【0168】
図17は、第2実施形態に係る第7表示画面355の例を表す図である。
図17に示すように、「小松菜」が30分以内に売り切れたため、第7表示画面355には、「小松菜」について、次回納品予定時刻表示335が表示される。
【0169】
例えば、制御部220は、以下の処理を行えばよい。すなわち、制御部220は、当該食品の品目について、ロッカー滞在時間が第2所定時間より短かく、当該食品の品目が売れたことを検知した場合、次回納品予定時刻表示335を含む第7表示画面355を消費者用サイトに表示する。制御部220は、消費者用端末300-2からのアクセスに応じて、表示制御情報を、消費者用端末300-2へ送信する。これにより、制御部220は、第7表示画面355を、消費者用端末300-2に提供し、消費者用端末300-2の表示部330には、第7表示画面355が表示される。
【0170】
図14に戻り、ステップS56において、制御部220は、以上の処理を終了すると、販促文言表示動作を終了する。
【0171】
なお、制御部220は、ロッカー滞在時間が10時間を超える場合(ステップS69でNO)、とくに販促文言等を表示させることなく、販促文言表示動作を終了してもよい。
【0172】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、例えば、以下の効果を奏する。
【0173】
第2実施形態では、ロッカー滞在時間に応じた販促文言を消費者用端末300-2の表示部330に表示させることが可能である。そのため、ロッカー滞在時間が短い野菜は、新鮮な野菜又は人気のある野菜であることを消費者にアピールすることができる。
【0174】
また、ロッカー滞在時間に応じて異なる販促文言が表示されるため、消費者はいつ当該野菜が納品されたのかを把握することも可能である。
【0175】
更に、第2実施形態では、売れ行きの良い野菜については、売り切れ時間の目安を、消費者用端末300-2の表示部330に表示させることも可能である。そのため、消費者の購買意欲を高めて、野菜の販売促進活動を図ることが可能となる。
【0176】
更に、第2実施形態では、ロッカー滞在時間の短い野菜については、次回納品予定時刻を、消費者用端末300-2の表示部330に表示させることができる。そのため、生産者はホワイトボード等に手書きで書くことによる負担を軽減させることが可能である。また、生産者は、最新の納品予定時刻を消費者に発信することも可能である。他方、消費者は、いつ、当該野菜が納品されるのかを把握することができ、他の場所で当該野菜を購入するのではなく、無人販売装置100において当該野菜を購入しようとする購買意欲を掻き立てられることが可能となる。
【0177】
以上から、第2実施形態によって、生産者は、無人販売装置100において食品を適切に販売することができ、消費者も、無人販売装置100において食品を適切に購入することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
【0178】
上述したように、従来の無人販売装置は、消費者が購入したい食品を購入するためだけのシステムであった。
【0179】
そのため、生産者は、無人販売装置における食品の売上予測を立てたり、一日の行動計画を立てたりすることが困難であった。
【0180】
そこで、第3実施形態では、無人販売装置100の収納ロッカー110に収納された食品の滞在時間に基づいて、売上予測を立てたり、補充スケジュールを立てたり、売れ筋食品を特定したりする例について説明する。
【0181】
(第1動作例)
最初に、第3実施形態に係る第1動作例について説明する。当該第1動作例は、食品の収納ロッカー110における滞在時間に基づいて、売上予測を行う動作例である。
【0182】
具体的には、クラウドサーバ200の制御部220が、補充予定の食品に関する食品情報と、滞在時間と、天候情報と、に基づいて、食品を各収納ロッカーに補充する補充予定回数と、当該食品の1日の最大売上金額とを表示した第8表示画面を、生産者用端末300-1に提供する例である。
【0183】
図18は、第3実施形態に係る第1動作例を表す図である。
【0184】
図18に示すように、ステップS80において、クラウドサーバ200の制御部220は、処理を開始する。
【0185】
ステップS81において、制御部220は、補充予定の食品の品目を入力する。例えば、補充予定の食品の品目は、生産者が生産者用端末300-1を操作して、生産者用端末300-1から受信してもよい。
【0186】
ステップS82において、制御部220は、補充予定の品目の滞在時間予測値を算出する。具体的には、制御部220は、第1実施形態のステップS16(例えば、
図6)で保存した食品の品目情報、滞在時間、及び時刻を利用する。更に、制御部220は、天候情報を利用する。天候情報は、天候を提供する天候サイトから取得されてもよい。制御部220は、品目情報、滞在時間、時刻、及び天候情報に基づいて、補充予定の食品の品目(ステップS81)の滞在時間予測値を算出する。例えば、制御部220は、以下のようにして滞在時間予測値を算出する。
【0187】
すなわち、制御部220は、品目情報、滞在時間、時刻、及び天候情報に基づいて、品目毎に、天候毎に、及び時刻毎に、滞在時間の平均値を算出する。そして、制御部220は、算出した滞在時間の平均値の中から、ステップS81で入力した補充予定の品目と、現在の天候情報、及び現在時刻に合致又は最も近い、滞在時間の平均値を取得する。制御部220は、取得した滞在時間の平均値を、当該品目、当該天候、及び当該時刻における滞在時間予測値とする。滞在時間予測値は、品目毎に、天候毎に、及び時刻毎に異なる値であってもよい。
【0188】
ステップS83において、制御部220は、補充予定品目の営業時間内における販売可能個数を算出し、当該品目の一日の最大売上金額を算出する。販売可能個数は、営業時間内において、当該品目の販売可能な個数を表す。制御部220は、営業時間を、当該食品の品目の滞在時間の平均値(ステップS82)で除算することで、当該品目の販売可能個数を算出できる。また、制御部220は、算出した販売可能個数に、当該食品の品目の単価を乗算することで、当該食品の品目について、一日の最大売上金額を算出できる。
【0189】
ステップS84において、制御部220は、補充予定の食品の品目について、補充必要最大数を算出する。補充必要最大数は、当該品目について、補充が必要な最大数を表す。例えば、制御部220は、ステップS83で算出した販売可能個数を、当該品目の補充必要最大数とする。
【0190】
ステップS85において、制御部220は、ステップS83で算出した最大売上金額と、ステップS84で算出した補充必要最大数とを、生産者用端末300-1へ送信(又は提供)する。
【0191】
ステップS86において、生産者用端末300-1の制御部320は、受信した最大売上金額と補充必要最大数とを決定するか否かを判定する。制御部320において決定しない場合(ステップS86でNO)、処理は、ステップS81へ移行する。一方、制御部320において決定する場合(ステップS86でYES)、処理はステップS87へ移行する。
【0192】
そして、ステップS87において、制御部320は、第1動作例を終了する。
【0193】
(第1動作例の効果)
第1動作例では、例えば、生産者は、生産者用端末300-1を利用して、補充予定の食品の品目を入力すると、その日の最大売上金額と補充必要最大数とを取得することが可能となる。そのため、生産者は、どのように補充すれば、最大売上金額が得られるのかを把握でき、一日の行動計画をたてることが容易となる。また、生産者は、最大売上金額を目標額として、どのようなタイミングで補充すればよいかを予測することも可能となる。また、第1動作例では、天候情報も考慮されているため、生産者は、その日の天候に応じた最大売上金額と補充必要最大数とを得ることも可能となる。
【0194】
以上から、第1動作例によって、生産者は、無人販売装置100において食品を適切に販売することができる。
【0195】
(第2動作例)
次に、第3実施形態に係る第2動作例について説明する。当該第2動作例は、収納ロッカー110における野菜の滞在時間に基づいて、補充スケジュールを作成する動作例である。
【0196】
具体的には、クラウドサーバ200の制御部220が、各収納ロッカー110に収納された食品の品目毎の滞在時間に基づいて、無人販売装置100に対する補充スケジュールを、生産者用端末300-1に提供する。
【0197】
図19は、第3実施形態に係る第2動作例を表す図である。ただし、第2動作例が行われる前に、野菜の品目毎の滞在時間(
図6のステップS16)が既に算出されているものとする。また、第2動作例が行われる前に、生産者は、生産者用端末300-1を利用して、無人販売装置100に対する補充回数を設定しているものとする。なお、食品として、野菜を例にして説明する。
【0198】
図19に示すように、ステップS90において、クラウドサーバ200の制御部220は、処理を開始する。
【0199】
ステップS91において、制御部220は、野菜の品目情報が入力されたか否かを確認する。当該品目情報は、生産者がその日に補充する予定の野菜の品目である。ステップS91において、品目情報が入力された場合(ステップS91でYES)、処理はステップS92へ移行する。一方、ステップS91において、品目情報が入力されていない場合(ステップS91でNO)、品目情報が入力されるまで待つ。
【0200】
ステップS92において、制御部220は、各野菜の滞在時間から、滞在時間の短い時間帯をピックアップする。例えば、制御部220は、以下の表1に示す時間帯をピックアップしたと仮定する。ここでは、滞在時間が8時間以内の時間帯が、「滞在時間が短い時間帯」としている。
【0201】
【表1】
ステップS93において、制御部220は、全ての野菜のピックアップを完了したか否かを判定する。全ての野菜のピックアップが完了した場合(ステップS93でYES)、処理はステップS94へ移行する。一方、全ての野菜のピックアップが完了していない場合(ステップS93でNO)、処理はステップS92へ移行する。
【0202】
ステップS94において、制御部220は、ピックアップしたデータを時間毎にまとめる。
【0203】
ステップS95において、制御部220は、予め指定された補充回数に合わせて調整し、補充スケジュールを作成する。例えば、制御部220は、以下のようにして補充スケジュールを作成する。
【0204】
すなわち、制御部220は、ピックアップしたデータにおいて、時間帯の近い(例えば、時間帯が最大でも3時間異なるなど)野菜の時間帯どうしを統合する。上述した例では、制御部220は、時間帯「10時~12時」の「トマト」と、時間帯「10時~15時」の「人参」とを統合する。そして、制御部220は、時間帯が近い野菜の数が多い(例えば、時間帯が近い野菜の数が閾値「2」以上)場合、滞在時間の短い野菜と滞在時間の長い野菜とを組み合わせる。上述した例では、制御部220は、時間帯「10時~12時」の「トマト」と、時間帯「10時~15時」の「人参」とは、時間帯が近い野菜の数が多いものと判定する。そして、制御部220は、「10時~12時」の「トマト」を「滞在時間の短い野菜」とし、「10時~18時」の「キャベツ」を「滞在時間の長い野菜」として、これらを組み合わせる。制御部220は、予め指定された補充回数(例えば、「3」)に合わせて、調整し、補充スケジュールを作成する。例えば、制御部220は、以下の表2に示す補充スケジュールを作成する。
【0205】
【表2】
ステップS96において、制御部220は、作成した補充スケジュールを、生産者用端末300-1へ送信する。或いは、制御部220は、生産者用サイトにおける補充スケジュールを表示させることも可能である。この場合、制御部220は、生産者用端末300-1が生産者用サイトにアクセスしたことに応じて、補充スケジュールを含む表示制御情報を、生産者用端末300-1へ送信する。生産者用端末300-1は、表示制御情報に従って、補充スケジュールを含む補充スケジュール画面を表示する。
【0206】
図20は、第3実施形態に係る補充スケジュール画面356の例を表す図である。補充スケジュール画面356には、補充スケジュール情報336が表示される。
【0207】
図19に戻り、ステップS97において、制御部220は、一連の処理を終了する。
【0208】
なお、滞在時間について、天候情報が考慮されてもよい。制御部220は、天候毎の滞在時間を取得し、これを用いて、補充スケジュールを作成するようにしてもよい。
【0209】
(第2動作例の効果)
このように、第2動作例では、生産者が、補充予定の野菜の品目を、生産者用端末300-1を利用して、クラウドサーバ200へ入力すると、クラウドサーバ200では、補充スケジュールを、生産者に提供することができる。
【0210】
そのため、生産者は、補充スケジュールに従って、各野菜を補充することで、最適なタイミングで、無人販売装置100に野菜を補充することができる。しかも、クラウドサーバ200では、各野菜の収納ロッカー110における過去の滞在時間に基づいて、補充スケジュールを作成しているため、生産者の経験に頼ることなく、最適な補充スケジュールが提供可能である。
【0211】
以上から、第2動作例によって、生産者は、無人販売装置100において食品を適切に販売することができる。
【0212】
(第3動作例)
第3動作例では、販売状況を生産者用端末300-1と消費者用端末300-2に送信する例である。具体的には、クラウドサーバ200の制御部220は、滞在時間に基づいて、各収納ロッカー110に収納された食品の中で売れ残る可能性がある食品に関する情報を、生産者用端末300-1と消費者用端末300-2とに提供する例である。
【0213】
図21は、第3実施形態に係る第3動作例を表す図である。ただし、野菜の品目毎の滞在時間予測値(
図18のステップS52)が既に算出されているものとする。また、各収納ロッカー110に収納された野菜の滞在時間も、クラウドサーバ200において集計されているものとする。更に、食品として、野菜を例にして説明する。
【0214】
図21に示すように、ステップS100において、クラウドサーバ200の制御部220は、処理を開始する。
【0215】
ステップS101において、制御部220は、収納ロッカー110に補充された野菜の品目毎に、ロッカー滞在時間が滞在時間予測値を超えたか否かを判定する。ロッカー滞在時間が滞在時間予測値を超えると(ステップS101でYES)、処理はステップS102へ移行する。一方、ロッカー滞在時間が滞在時間予測値を超えない場合(ステップS101でNO)、ロッカー滞在時間が滞在時間予測値を超えるまで待つ。
【0216】
ステップS102において、制御部220は、売れ残る可能性のある野菜の品目を特定する。すなわち、制御部220は、ある収納ロッカー110に収納されている、ある野菜の品目について、そのロッカー滞在時間が滞在時間予測値を超えている場合、当該品目は、売れ残る可能性がある野菜の品目であると判定する。
【0217】
ステップS103において、制御部220は、生産者用端末300-1へ、売れ残る可能性のある野菜の品目情報を送信する。この際、制御部220は、当該品目情報とともに、売れ残る可能性がある野菜を収納する収納ロッカーのロッカーIDを送信してもよい。また、制御部220は、当該品目情報とともに、当該野菜の品目の設置場所の変更(消費者の目に留まりやすい場所への変更、又は売れやすい場所への変更など)を示すメッセージ、又は値下げ等を示すメッセージを、送信してもよい。当該メッセージは、電子メール又はSNSなどを利用して送信されてもよい。
【0218】
ステップS104において、制御部220は、消費者用端末300-2へ、売れ残る可能性のある野菜の品目情報を送信する。この際、制御部220は、当該品目情報とともに、売れ残る可能性がある野菜を収納する収納ロッカーのロッカーIDを送信してもよい。また、制御部220は、当該品目情報とともに、旬の野菜、人気のある野菜、野菜を用いた料理のレシピ等、購入意欲を向上させるメッセージを、送信してもよい。当該メッセージも、電子メール又はSNSなどを利用して送信されてもよい。
【0219】
なお、ステップS103とステップS104は、その順番が逆でもよい。
【0220】
ステップS105において、制御部220は、一連の処理を終了する。
【0221】
なお、第3動作例についても、制御部220は、天候情報を、天候を提供するサイトなどから取得し、更に、天候別のロッカー滞在時間と、天候別の滞在時間予測値とを取得してもよい。そして、制御部220は、現在の天候情報に合致するロッカー滞在時間と滞在時間予測値とに基づいて、ステップS101以降の処理を行ってもよい。
【0222】
(第3動作例の効果)
第3動作例では、補充された各野菜について、売れ残る可能性がある野菜の品目を、生産者用端末300-1と消費者用端末300-2へ送信している。そのため、生産者は、どの野菜が売れ残る可能性があるのかを把握することができる。そして、生産者は、そのような野菜に対して、消費者へのアピールを行う等、販促活動を行うよう対策を講じることが可能となる。また、消費者も、当該アピール(例えば、上述した購入意欲を向上させるメッセージの送信)により、当該野菜を購入することも可能となる。
【0223】
以上から、第3動作例によって、生産者は、無人販売装置100において食品を適切に販売することができ、消費者も、無人販売装置100において食品を適切に購入することができる。
【0224】
(第4動作例)
第4動作例は、滞在時間に基づいて、無人販売装置100における野菜の在庫数と時間の推移を表したグラフを、生産者用端末300-1に表示する例である。また、第4動作例は、滞在時間に基づいて、時間帯毎の売れ筋の野菜に関する売れ筋情報を、生産者用端末300-1において表示させる例である。具体的には、クラウドサーバ200の制御部220は、食品の品目毎の滞在時間と、天候情報とに基づいて、時間帯毎の売れ筋食品を表す売れ筋食品情報を、生産者用端末300-1において表示させる例である。第4動作例も、食品として、野菜を例にして説明する。
【0225】
図22は、第3実施形態に係る第4動作例を表す図である。
【0226】
図22に示すように、ステップS110において、制御部220は、処理を開始する。
【0227】
ステップS111において、制御部220は、補充野菜を検知する。
【0228】
ステップS112において、制御部220は、天候情報を取得し、野菜の滞在時間の計測を開始する。例えば、制御部220は、天候情報を提供するサイトから、当該天候情報を取得してもよい。
【0229】
ステップS113において、制御部220は、収納ロッカー110に収納された野菜が売れたか否かを判定する。当該野菜が売れた場合(ステップS113でYES)、処理はステップS114へ移行する。一方、当該食品が売れなかった場合(ステップS113でNO)、処理はステップS111へ移行する。
【0230】
ステップS114において、制御部220は、売れた野菜の個数、当該野菜の品目、滞在時間、及び天候情報を保存する。
【0231】
図23(A)は、第3実施形態に係るグラフ表示例を表す図である。
図23(A)は、ある天候のある一日において、無人販売装置100における野菜の在庫数と時間の推移を表したグラフ例である。例えば、制御部220は、以下のような処理を行うことでグラフを取得できる。
【0232】
すなわち、制御部220は、ステップS111で検知した補充野菜の品目と個数、ステップS113で検知した売れた野菜の品目と個数、更に、天候情報とに基づいて、当該天候において、当該野菜の品目の在庫数を時間の推移とともに検知することで、グラフに示されたデータを取得する。そして、制御部220は、当該グラフを生産者用サイトに表示する。制御部220は、生産者用端末300-1による生産者用サイトへのアクセスに応じて、表示制御情報を生産者用端末300-1へ送信する。生産者用端末300-1の表示部330は、表示制御情報に従って、
図23(A)に示すグラフを表示させることができる。
【0233】
図22に戻り、ステップS115において、制御部220は、時間帯毎に、その時間帯で最も売れた野菜の品目を、売れ筋野菜として決定する。例えば、
図23(A)の例では、制御部220は、時間帯「9:00~10:00」は、トマトが最も売れたため、売れ野菜は「トマト」となり、時間帯「10:00~11:00」は、トマトが最も売れたため、売れ筋野菜は「トマト」となる。
【0234】
図23(B)は、第3実施形態に係る集計結果の例を表す図である。制御部220が、
図23(A)に示す各データを取得した後、
図23(B)に示すように集計結果を保存するようにしてもよい。
【0235】
そして、制御部220は、時間帯毎に売れ筋野菜を決定すると、売れ筋野菜を表す売れ筋野菜情報を、生産者用端末300-1からのアクセス等に応じて、当該生産者用端末300-1へ送信する。これにより、生産者用端末300-1は、売れ筋野菜情報を含む所定の画面を表示させることができる。
【0236】
図22に戻り、ステップS116において、制御部220は、一連の処理を終了する。
【0237】
(第4動作例の効果)
第4動作例では、時間帯毎の売れ筋野菜が生産者用端末300-1に表示される。そのため、生産者は、売れ筋野菜に従って、生産量を調整したり、補充計画を作成したりすることが可能となる。また、天候情報を考慮して、売れ筋野菜が表示されるため、生産者は、天候に応じた生産計画又は補充計画などを作成することも可能となる。
【0238】
以上から、第4動作例によって、生産者は、無人販売装置100において食品を適切に販売することができる。
【0239】
[その他の実施形態]
上述した実施形態に係る各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。このような記録媒体は、クラウドサーバ200の記憶部230、又は端末300の記憶部340であってもよい。クラウドサーバ200の制御部220と端末300の制御部320は、記憶部230,340からそれぞれプログラムを読み出して、実行することで、上述した実施形態で説明した機能を実現してもよい。そのため、制御部220,320は、CPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサ又はコントローラであってもよい。
【0240】
以上、図面を参照して実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。また、矛盾しない範囲で、各実施形態、各動作例、又は各処理を組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0241】
10 :食品販売システム 100 :無人販売装置
110 :収納ロッカー 120 :センサ
130 :通信部 200 :クラウドサーバ
210 :通信部 220 :制御部
230 :記憶部 231 :表示色テーブル
232 :販促文言テーブル 300 :端末装置
300-1:生産者用端末 300-2:消費者用端末
310 :通信部 320 :制御部
330 :表示部 331 :ボックス
332 :タブ 333A,333B:販促文言
335 :次回納品予定時刻表示 336 :補充スケジュール情報
310 :通信部 320 :制御部
330 :表示部 350 :第1表示画面
351 :第2表示画面 352 :第3表示画面
353 :第5表示画面 354 :第6表示画面
355 :第7表示画面 356 :補充スケジュール画面