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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081689
(43)【公開日】2023-06-13
(54)【発明の名称】照明システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/125 20200101AFI20230606BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20230606BHJP
   H05B 47/155 20200101ALI20230606BHJP
   G08B 23/00 20060101ALI20230606BHJP
【FI】
H05B47/125
H05B47/16
H05B47/155
G08B23/00 520A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021195612
(22)【出願日】2021-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柴田 浩治
【テーマコード(参考)】
3K273
5C087
【Fターム(参考)】
3K273PA06
3K273QA29
3K273QA36
3K273QA37
3K273RA04
3K273SA04
3K273SA21
3K273SA39
3K273SA46
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA18
3K273TA27
3K273TA33
3K273TA39
3K273TA47
3K273TA49
3K273TA52
3K273TA54
3K273TA62
3K273UA22
3K273UA27
3K273VA04
5C087AA02
5C087AA37
5C087AA42
5C087AA44
5C087BB02
5C087BB20
5C087DD03
5C087DD49
5C087EE20
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG08
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG84
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数人からなるグループの夜間の滞留を抑制する照明システムを提供する。
【解決手段】実施の形態1に係る照明システム1において、人検出部14は、第1光源7が照らす第1範囲の撮影画像に基づいて、第1範囲にいる人およびその位置を検出する。当該検出結果に基づいて、グループ検出部15は、第1範囲において複数の人が集まっているグループおよびその移動を検出する。当該検出結果に基づいて、指令部16は、夜間時間帯において第1閾値時間より長い間継続して第1範囲にいる滞留グループがいるかを判定する。滞留グループがいるときに、指令部16は、第1光源7が発する可視光の強度を変化させるか、または、第2光源19の照射方向を駆動部21によって当該滞留グループに向けさせて第2光源19が発する可視光の強度を変化させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1範囲に可視光を発する第1光源と、
前記第1範囲の撮影画像に基づいて、前記第1範囲にいる人を検出し、当該人の位置を検出する人検出部と、
前記人検出部による検出結果に基づいて、前記第1範囲において複数の人が集まっているグループを検出し、当該グループの移動を検出するグループ検出部と、
前記グループ検出部による検出結果に基づいて、予め設定された夜間時間帯において、予め設定された第1閾値時間より長い間継続して前記第1範囲にいるグループである滞留グループがあると判定するときに、前記第1光源が発する可視光の強度を変化させる指令部と、
を備える照明システム。
【請求項2】
前記指令部は、前記夜間時間帯において前記滞留グループがあると判定している間、前記第1光源が発する可視光の強度を継続して変化させる
請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記第1光源より配光角度が小さい第2光源と、
前記第2光源の照射方向を可変にする駆動部と、
を備え、
前記指令部は、前記夜間時間帯において前記滞留グループがあると判定するときに、前記第2光源の照射方向を前記駆動部によって当該滞留グループに向けさせ、前記第2光源が発する可視光の強度を変化させる
請求項1または請求項2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記指令部は、前記夜間時間帯において前記滞留グループがあると判定するときに、前記第1光源が発する可視光の強度を下げ、前記第2光源が発する可視光の強度を上げる
請求項3に記載の照明システム。
【請求項5】
第1範囲に可視光を発する第1光源と、
前記第1光源より配光角度が小さい第2光源と、
前記第2光源の照射方向を可変にする駆動部と、
前記第1範囲の撮影画像に基づいて、前記第1範囲にいる人を検出し、当該人の位置を検出する人検出部と、
前記人検出部による検出結果に基づいて、前記第1範囲において複数の人が集まっているグループを検出し、当該グループの移動を検出するグループ検出部と、
前記グループ検出部による検出結果に基づいて、予め設定された夜間時間帯において、予め設定された第1閾値時間より長い間継続して前記第1範囲にいるグループである滞留グループがあると判定するときに、前記第2光源の照射方向を前記駆動部によって当該滞留グループに向けさせ、前記第2光源が発する可視光の強度を変化させる指令部と、
を備える照明システム。
【請求項6】
前記指令部は、前記夜間時間帯において前記滞留グループが複数あると判定するときに、前記第1範囲に継続して滞留している滞留時間が最も長い滞留グループに前記第2光源の照射方向を前記駆動部によって向けさせる
請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項7】
前記指令部は、前記グループ検出部による検出結果に基づいて、前記夜間時間帯において前記滞留グループの前記第1範囲に継続して滞留している滞留時間が予め設定された第2閾値時間を超えるときに、予め設定された注意勧告動作を前記第2光源に行わせる
請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項8】
予め設定された警告音声を前記第1範囲に出力する警告部
を備え、
前記指令部は、前記グループ検出部による検出結果に基づいて、前記夜間時間帯において前記滞留グループの前記第1範囲に継続して滞留している滞留時間が予め設定された第2閾値時間を超えるときに、前記警告部に前記警告音声を出力させる
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項9】
前記第1範囲が予め設定された立入禁止区画と重なる場合において、
前記指令部は、前記人検出部が前記立入禁止区画にいる人を検出するときに、前記駆動部によって前記第2光源の照射方向を当該人に向けさせ、予め設定された注意勧告動作を前記第2光源に行わせる
請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項10】
予め設定された警告音声を前記第1範囲に出力する警告部
を備え、
前記第1範囲が予め設定された立入禁止区画と重なる場合において、
前記指令部は、前記人検出部が前記立入禁止区画にいる人を検出するときに、前記警告部に前記警告音声を出力させる
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、照明装置の例を開示する。照明装置は、公園などに設置される。照明装置は、予め設定された点灯時刻に達したときに点灯する。照明装置は、予め設定された消灯時刻に達したときに消灯する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-243398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の照明装置などの周囲は、夜間でも明るい。例えば公園などの公共の場所において、照明装置の周囲の明るい範囲に、複数人からなるグループが夜間に長時間滞留することがある。しかしながら、公共の場所などにおいて、夜間に長時間滞留するグループがいることは、公衆衛生上の観点または治安上の観点などから好ましくない。
【0005】
本開示は、このような課題の解決に係るものである。本開示は、複数人からなるグループの夜間の滞留を抑制する照明システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る照明システムは、第1範囲に可視光を発する第1光源と、前記第1範囲の撮影画像に基づいて、前記第1範囲にいる人を検出し、当該人の位置を検出する人検出部と、前記人検出部による検出結果に基づいて、前記第1範囲において複数の人が集まっているグループを検出し、当該グループの移動を検出するグループ検出部と、前記グループ検出部による検出結果に基づいて、予め設定された夜間時間帯において、予め設定された第1閾値時間より長い間継続して前記第1範囲にいるグループである滞留グループがあると判定するときに、前記第1光源が発する可視光の強度を変化させる指令部と、を備える。
本開示に係る照明システムは、第1範囲に可視光を発する第1光源と、前記第1光源より配光角度が小さい第2光源と、前記第2光源の照射方向を可変にする駆動部と、前記第1範囲の撮影画像に基づいて、前記第1範囲にいる人を検出し、当該人の位置を検出する人検出部と、前記人検出部による検出結果に基づいて、前記第1範囲において複数の人が集まっているグループを検出し、当該グループの移動を検出するグループ検出部と、前記グループ検出部による検出結果に基づいて、予め設定された夜間時間帯において、予め設定された第1閾値時間より長い間継続して前記第1範囲にいるグループである滞留グループがあると判定するときに、前記第2光源の照射方向を前記駆動部によって当該滞留グループに向けさせ、前記第2光源が発する可視光の強度を変化させる指令部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る照明システムによれば、複数人からなるグループの夜間の滞留が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る照明システムの構成図である。
図2】実施の形態1に係る照明システムの設置の例を示す図である。
図3】実施の形態1に係る照明システムにおける設定作業の例を説明する図である。
図4】実施の形態1に係る照明システムの機能の例を説明する図である。
図5】実施の形態1に係る照明システムの機能の例を説明する図である。
図6】実施の形態1に係る照明システムの機能の例を説明する図である。
図7】実施の形態1に係る照明システムの機能の例を説明する図である。
図8】実施の形態1に係る照明システムの動作の例を示すフローチャートである。
図9】実施の形態1に係る照明システムの動作の例を示すフローチャートである。
図10】実施の形態1に係る照明システムの各機能の主要部のハードウェア構成図である。
図11】実施の形態2に係る照明システムの設置の例を示す図である。
図12】実施の形態2に係る照明システムにおける設定作業の例を説明する図である。
図13】実施の形態2に係る照明システムの機能の例を説明する図である。
図14】実施の形態2に係る照明システムの機能の例を説明する図である。
図15】実施の形態2に係る照明システムの機能の例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の対象を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一または相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化または省略する。なお、本開示の対象は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、実施の形態の任意の構成要素の変形、または実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明システム1の構成図である。
【0011】
照明システム1は、例えば公園または駅前の広場などの公共の場所の照明に適用される。照明システム1は、例えば道路の照明に適用されてもよい。照明システム1は、例えば街路灯として設置される。照明システム1は、外部電源2から電力の供給を受ける。外部電源2は、例えば交流の商用電源などである。照明システム1は、主照明装置3と、スポットライト4と、を備える。
【0012】
主照明装置3は、第1電源部5と、第1通信部6と、第1光源7と、第1光源制御部8と、照度センサ9と、撮像部10と、警告部11と、第1制御部12と、を備える。
【0013】
第1電源部5は、外部電源2に接続される。第1電源部5は、外部電源2から供給される電力を変換し、変換した電力を主照明装置3の各部分に供給する機能を搭載する部分である。第1電源部5は、例えば、交流で供給された電力を直流に変換する。
【0014】
第1通信部6は、主照明装置3の外部の装置との通信を行う機能を搭載する部分である。第1通信部6は、例えば有線または無線によって通信を行う。第1通信部6は、例えばスポットライト4との間で通信を行う。
【0015】
第1光源7は、可視光を発する部分である。第1光源7は、例えばLEDモジュール(LED:Light Emitting Diode)などである。第1光源7が照らす範囲は、第1範囲の例である。第1光源7は、例えば、可視光によってその下方の範囲を照らす。
【0016】
第1光源制御部8は、第1光源7の発光などの制御を行う機能を搭載する部分である。第1光源制御部8は、例えば、第1光源7の点灯および消灯などの制御を行う。第1光源制御部8は、第1光源7が発する可視光の強度を変化させる制御などを行う。第1光源制御部8による制御は、例えば点灯状態および消灯状態の間の切り替え、ならびに連続的または段階的に発光の強さを調整する調光制御を含む。第1光源7の点灯状態は、例えば、可視光の強度が高い全光点灯と、可視光の強度が全光点灯より低い調光点灯と、を含む。第1光源制御部8は、可視光の強度を継続して変化させるように第1光源7の発光を制御してもよい。第1光源7の発光の強度の継続した変化は、例えば、点灯状態および消灯状態を断続的に繰り返す点滅、発光の強度の連続的な変化の周期的または非周期的な繰り返しなどを含む。
【0017】
照度センサ9は、照明システム1が設置される場所の照度を計測するセンサである。照度センサ9は、例えば、第1光源7の第1範囲の外の照度を環境照度として計測する。
【0018】
撮像部10は、第1範囲の画像を撮影する機能を搭載する部分である。撮像部10は、例えば撮像素子またはカメラなどである。撮像部10が撮影する画像は、動画像または静止画像のいずれであってもよい。
【0019】
警告部11は、第1光源7の第1範囲に、予め設定された警告音声を出力する部分である。警告部11は、例えばブザーまたはスピーカなどである。警告音声は、例えばブザー音または音声案内などである。
【0020】
第1制御部12は、主照明装置3の全体の制御を行う機能を搭載する部分である。第1制御部12は、計時部13と、人検出部14と、グループ検出部15と、指令部16と、を備える。
【0021】
計時部13は、時間を計測する機能を搭載する部分である。計時部13は、現在の時刻を計る時計機能を搭載する。時計機能は、時刻補正機能および計時継続機能を有していてもよい。時刻補正機能は、例えば、予め設定された周期で外部の装置またはシステムなどから第1通信部6を通じて時刻情報を取得して現在時刻を補正する機能である。時刻補正機能は、例えば、GPS(Global Positioning System)などの衛星測位システムの衛星電波などを利用する電波時計などの技術によって実現される。計時継続機能は、例えば、停電時などの外部電源2から電力が供給されない状況においても内蔵する図示されない電池などにより計時を継続する機能である。内蔵される電池は、例えば一次電池、二次電池、または太陽電池などのいずれの種類の電池であってもよい。
【0022】
人検出部14は、画像に基づいて、当該画像が撮影された範囲にいる人を検出する機能を搭載する部分である。人検出部14は、撮像部10が撮影した画像に基づいて、第1範囲にいる人を検出する。人検出部14は、画像中の人とともに、その人の位置をあわせて検出する機能を搭載する。画像の中に複数の人がいる場合に、人検出部14は、各々の人およびその位置を検出する。
【0023】
グループ検出部15は、人検出部14の検出結果に基づいて、複数の人が集まっているグループを検出する機能を搭載する部分である。グループ検出部15は、グループとともに、当該グループの移動をあわせて検出する機能を搭載する。グループ検出部15は、グループが第1範囲において留まっているか否か、および留まっている場合に当該グループが継続して留まっている時間である滞留時間の計測を、計時部13と連係して行う。
【0024】
指令部16は、第1光源制御部8などに指令を出力する機能を搭載する部分である。指令部16は、例えば第1通信部6を通じて、スポットライト4などに指令を出力してもよい。
【0025】
スポットライト4は、第2電源部17と、第2通信部18と、第2光源19と、第2光源制御部20と、駆動部21と、第2制御部22と、を備える。
【0026】
第2電源部17は、外部電源2に接続される。第2電源部17は、外部電源2から供給される電力を変換し、変換した電力をスポットライト4の各部分に供給する機能を搭載する部分である。第2電源部17は、例えば、交流で供給された電力を直流に変換する。
【0027】
第2通信部18は、スポットライト4の外部の装置との通信を行う機能を搭載する部分である。第2通信部18は、例えば有線または無線によって通信を行う。第2通信部18は、例えば主照明装置3との間で通信を行う。
【0028】
第2光源19は、可視光を発する部分である。第2光源19は、例えばLEDモジュールなどである。第2光源19の配光角度は、第1光源7の配光角度より小さい。第2光源19は、照射方向に向けられる。第2光源19は、例えば、可視光によってその照射方向の範囲を集中的に照らす。
【0029】
第2光源制御部20は、第2光源19の発光などの制御を行う機能を搭載する部分である。第2光源制御部20は、例えば、第2光源19の点灯および消灯などの制御を行う。第2光源制御部20は、第2光源19が発する可視光の強度を変化させる制御などを行う。第2光源制御部20による制御は、例えば点灯状態および消灯状態の間の切り替え、ならびに連続的または段階的に発光の強さを調整する調光制御を含む。第2光源19の点灯状態は、例えば、可視光の強度が高い全光点灯と、可視光の強度が全光点灯より低い調光点灯と、を含む。第2光源制御部20は、可視光の強度を継続して変化させるように第2光源19の発光を制御してもよい。第2光源19の発光の強度の継続した変化は、例えば、点灯状態および消灯状態を断続的に繰り返す点滅、発光の強度の連続的な変化の周期的または非周期的な繰り返しなどを含む。
【0030】
駆動部21は、第2光源19の照射方向を可変にする部分である。駆動部21は、例えば、第2光源19を保持する部分と、水平軸および垂直軸のモータとを含む。
【0031】
第2制御部22は、スポットライト4の全体の制御を行う機能を搭載する部分である。
【0032】
照明システム1における動作の設定は、設定装置23を通じて行われる。設定装置23は、例えばラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、またはリモートコントローラなどの装置である。設定装置23は、設定作業を行う作業員によって所持される。設定装置23は、設定作業が行われるときに照明システム1に接続される。設定装置23は、表示部24と、操作部25と、第3通信部26と、第3制御部27と、を備える。
【0033】
表示部24は、作業員に情報を表示する部分である。表示部24は、例えばディスプレイパネルなどである。操作部25は、作業員による操作を受け付ける部分である。操作部25は、例えばキーボード、ボタン、または静電式もしくは抵抗膜式のタッチパネルなどである。表示部24および操作部25は、重ねて一体に形成されるものであってもよい。
【0034】
第3通信部26は、設定装置23の外部の装置との通信を行う機能を搭載する部分である。第3通信部26は、例えば有線または無線によって通信を行う。第3通信部26は、例えば主照明装置3との間で通信を行う。第3制御部27は、設定装置23の全体の制御を行う機能を搭載する部分である。
【0035】
図2は、実施の形態1に係る照明システム1の設置の例を示す図である。
図2において、水平方向から見た図が示される。
【0036】
照明システム1において、主照明装置3およびスポットライト4は、同一の支柱28の上部にともに設置される。この例において、第1光源7の第1範囲は、駆動部21によって第2光源19の照射方向を向けることができる可動範囲を含む。
【0037】
図3は、実施の形態1に係る照明システム1における設定作業の例を説明する図である。
図3において、鉛直上方から見た図が示される。
【0038】
図3において、撮像部10の原点と、スポットライト4の基準点と、が示される。撮像部10の原点は、撮像部10が撮影する画像の中心に対応する。撮像部10の原点は、例えば撮像部10の光軸上の点などである。撮像部10は、例えば、原点が第1光源7の第1範囲の中心となるように配置される。スポットライト4の基準点は、駆動部21が第2光源19の照射方向を向けられる可動範囲の原点に対応する。スポットライト4の基準点は、撮像部10の原点に合うように設定される。
【0039】
この例において、照明システム1の動作モードは、通常動作および設定動作の少なくとも2つを含む。
【0040】
設定作業を行う作業員は、設定装置23を照明システム1に接続する。
【0041】
設定作業において、作業員は、時刻設定を行う。時刻設定の作業は、照明システム1の通常動作および設定動作の両方において可能である。
【0042】
時刻設定の作業において、設定装置23の操作部25は、作業員による現在時刻の確認の操作を受け付ける。設定装置23は、主照明装置3に現在時刻を問い合わせる。主照明装置3の第1制御部12の計時部13は、第1通信部6などを通じて時計機能の現在時刻を設定装置23に返送する。設定装置23の表示部24は、返送された現在時刻を表示する。設定装置23の操作部25は、作業員による現在時刻の必要な修正の操作を受け付ける。設定装置23は、修正された現在時刻を主照明装置3に送信する。主照明装置3の計時部13は、設定装置23から受け付けた情報に基づいて、時計機能の現在時刻を更新する。
【0043】
設定作業において、作業員は、動作モード切替を行う。動作モード切替の作業は、照明システム1の通常動作および設定動作の両方において可能である。
【0044】
動作モード切替の作業において、設定装置23の操作部25は、作業員による動作モードの確認の操作を受け付ける。設定装置23は、主照明装置3に現在の動作モードを問い合わせる。主照明装置3の第1制御部12は、第1通信部6などを通じて現在の動作モードを設定装置23に返送する。設定装置23の表示部24は、返送された動作モードを表示する。設定装置23の操作部25は、作業員による動作モードの指定の操作を受け付ける。設定装置23は、指定された動作モードを主照明装置3に送信する。主照明装置3の第1制御部12は、設定装置23から受け付けた情報に基づいて、動作モードを更新する。第1制御部12は、例えば、通常動作において設定動作の指定を受け付けたときに、動作モードを設定動作に切り替える。一方、第1制御部12は、通常動作において通常動作の指定を受け付けた時に、動作モードを通常動作のまま維持する。同様に、第1制御部12は、例えば、設定動作において通常動作の指定を受け付けたときに、動作モードを通常動作に切り替える。一方、第1制御部12は、設定動作において設定動作の指定を受け付けた時に、動作モードを設定動作のまま維持する。
【0045】
作業員は、設定装置23を通じて、照明システム1の状態値または設定値などの各種データを照会できる。各種データの照会は、照明システム1の通常動作および設定動作の両方において可能である。
【0046】
各種データの照会の作業において、設定装置23の操作部25は、作業員による主照明装置3の各種データの照会の操作を受け付ける。設定装置23は、主照明装置3に各種データを問い合わせる。主照明装置3の第1制御部12は、第1通信部6などを通じて主照明装置3の各種データを設定装置23に返送する。設定装置23の表示部24は、返送された主照明装置3の各種データを表示する。
【0047】
また、各種データの照会の作業において、設定装置23の操作部25は、作業員によるスポットライト4の各種データの照会の操作を受け付ける。設定装置23は、主照明装置3にスポットライト4の各種データを問い合わせる。主照明装置3の第1制御部12は、スポットライト4に各種データを問い合わせる。スポットライト4の第2制御部22は、第2通信部18などを通じてスポットライト4の各種データを主照明装置3に返送する。第1制御部12は、返送されたスポットライト4の各種データを設定装置23に返送する。設定装置23の表示部24は、主照明装置3から返送されたスポットライト4の各種データを表示する。
【0048】
設定動作において、作業員は、設定装置23を通じて、撮像部10の調整、スポットライト4の調整、および照明システム1の設定値などの各種データの設定、などを実行できる。
【0049】
撮像部10の調整の作業において、設定装置23の操作部25は、作業員による撮像部10の調整の操作を受け付ける。設定装置23は、撮像部10の調整を主照明装置3に要求する。主照明装置3の第1制御部12は、撮像部10の調整を行う。撮像部10の調整は、例えば、撮像部10の原点の位置の調整、または明るさ調整などを含む。撮像部10の調整中に、設定装置23の表示部24は、例えば「調整中」などの表示を行ってもよい。撮像部10の調整が完了したときに、第1制御部12は、撮像部10の調整の完了を設定装置23に通知する。表示部24は、撮像部10の調整の完了を表示する。
【0050】
スポットライト4の調整において、設定装置23の操作部25は、作業員によるスポットライト4の調整の操作を受け付ける。設定装置23は、スポットライト4の調整を主照明装置3に要求する。スポットライト4の調整は、例えば、スポットライト4の基準点の位置の調整などを含む。設定装置23の第1制御部12の指令部16は、第1光源制御部8に第1光源7を消灯させる。指令部16は、第1通信部6などを通じて、スポットライト4の第2光源制御部20に第2光源19を全光点灯させる。指令部16は、スポットライト4の駆動部21に、第2光源19の照射方向を基準点に向けさせる。撮像部10は、第1範囲において第2光源19が照らす範囲の画像を撮影する。第1制御部12は、撮像部10が撮影する画像に基づいて、第2光源19の照射方向が向けられている位置を検出する。指令部16は、第2光源19の照射方向が向けられている位置を撮像部10の原点に合わせるように、駆動部21に指令を出力する。指令部16は、第2光源19の照射方向が向けられている位置が撮像部10の原点に合致するときに、基準点の更新をスポットライト4に要求する。スポットライト4の第2制御部22は、現在の第2光源19の照射方向が向けられている位置を新たな基準点として、スポットライト4の基準点を更新する。スポットライト4の調整中に、設定装置23の表示部24は、例えば「調整中」などの表示を行ってもよい。スポットライト4の調整が完了したときに、第1制御部12の指令部16は、第1光源制御部8に第1光源7を点灯させる。指令部16は、第1通信部6などを通じて、スポットライト4の第2光源制御部20に第2光源19を消灯させる。第1制御部12は、スポットライト4の調整の完了を設定装置23に通知する。表示部24は、スポットライト4の調整の完了を表示する。
【0051】
なお、スポットライト4の第2光源19の照らす位置が明確に判定されるように、スポットライト4の調整は夜間のみに行われるように照明システム1は構成されていてもよい。例えば、夜間以外に調整作業が行われるときに、照明システム1は、設定装置23の表示部24に夜間でないことを表示させて調整作業をキャンセルしてもよい。夜間であるか否かの判定は、例えば計時部13の時計機能の現在時刻が予め設定された時間内であるか否かに基づいて行われてもよい。あるいは、夜間であるか否かの判定は、照度センサ9が計測する環境照度および予め設定された閾値との比較に基づいて行われてもよい。
【0052】
各種データの設定の作業において、設定装置23の操作部25は、作業員による主照明装置3の各種データの設定の操作を受け付ける。設定装置23は、設定された各種データを主照明装置3に送信する。主照明装置3の第1制御部12は、設定装置23から受け付けた情報に基づいて、各種データの設定値などを更新する。第1制御部12は、更新後の各種データを設定装置23に通知する。設定装置23の表示部24は、主照明装置3の通知された各種データを表示する。
【0053】
また、各種データの設定の作業において、設定装置23の操作部25は、作業員によるスポットライト4の各種データの設定の操作を受け付ける。設定装置23は、スポットライト4の設定された各種データを主照明装置3に送信する。主照明装置3の第1制御部12は、設定された各種データをスポットライト4に送信する。スポットライト4の第2制御部22は、設定装置23から受け付けた情報に基づいて、各種データの設定値などを更新する。第2制御部22は、更新後の各種データを主照明装置3に通知する。第1制御部12は、スポットライト4から通知された更新後のスポットライト4の各種データを設定装置23に通知する。設定装置23の表示部24は、スポットライト4の通知された各種データを表示する。
【0054】
続いて、通常動作における照明システム1の機能の例を説明する。
【0055】
通常動作における照明システム1は、計時部13の時計機能による現在時刻に基づいて動作を切り替える。照明システム1は、現在時刻が昼間の時間帯において、昼間の通常動作を行う。また、照明システム1は、現在時刻が夜間の時間帯において、夜間の通常動作を行う。ここで、昼間の時間帯は、予め設定された夜間の時間帯を除く時間帯である。夜間の時間帯は、例えば、日の入りから日の出までの時間帯などである。夜間の時間帯において、通常、多くの人は屋外で活動しない。夜間の時間帯は、日の入りまたは日の出などに依らずに、照明システム1が設置される場所に応じて設定されてもよい。夜間の時間帯は、通常、ほとんどの人が屋外で活動しない深夜の時間帯などに設定されてもよい。
【0056】
昼間の時間帯において、照度センサ9の計測する環境照度が予め設定された閾値より低い場合に、指令部16は、第1光源制御部8に第1光源7を調光点灯させる。また、照度センサ9の計測する環境照度が予め設定された閾値より高い場合に、指令部16は、第1光源制御部8に第1光源7を消灯させる。
【0057】
また、昼間の時間帯において、照明システム1は、撮像部10による画像の撮影を無効にする。照明システム1において撮像部10が撮影する画像の処理などが行われないので、画像処理に係る処理負荷などが軽減される。
【0058】
一方、夜間の時間帯において、照度センサ9の計測する環境照度が予め設定された閾値より低い場合に、指令部16は、第1光源制御部8に第1光源7を全光点灯させる。このとき、指令部16は、第2光源19を調光点灯させてもよい。このとき、駆動部21は、第2光源19の照射方向を例えばスポットライト4の基準点に向ける。また、照度センサ9の計測する環境照度が予め設定された閾値より高い場合に、指令部16は、第1光源制御部8に第1光源7を調光点灯させる。このとき、指令部16は、第2光源19を消灯させてもよい。この例において、第1光源7および第2光源19の少なくとも一方は、通常、夜間において完全には消灯しない。
【0059】
また、夜間の時間帯において、照明システム1は、撮像部10による画像の撮影を有効にする。照明システム1は、撮像部10による撮影画像に基づいて、複数人からなるグループの滞留の抑制などの動作を行う。
【0060】
続いて、図4から図6を用いて、照明システム1による滞留抑制の機能の例を説明する。
図4から図6は、実施の形態1に係る照明システム1の機能の例を説明する図である。
図4から図6において、鉛直上方から見た図が示される。
【0061】
図4に示されるように、この例の照明システム1が設置される場所において、立入禁止区画が設定されている。立入禁止区画は、例えば、私有地、または駅の建屋もしくは住宅の周辺など、治安上、夜間の立入が好ましくない区画などである。立入禁止区画は、例えば、撮像部10が撮影する画像上の範囲として設定装置23などを通じて予め設定される。
【0062】
この例において、深夜時間帯などの環境照度の低い状況における照明システム1の機能の例を説明する。この例において、第1光源7は、全光点灯している。また、第2光源19は、消灯している。
【0063】
主照明装置3の人検出部14は、第1光源7の第1範囲にいる人およびその位置を検出する。この例において、人検出部14は、2人の人およびその位置を検出する。
【0064】
グループ検出部15は、人検出部14の検出結果に基づいて、複数の人が集まっているグループを検出する。図4において、1m間隔の正方格子状のグリッドが示される。グループ検出部15は、予め設定された大きさの検出範囲の中において複数の人が検出されている場合に、これらの人をグループとして検出する。検出範囲は、例えば2m四方の矩形の範囲である。検出範囲の大きさは、例えば、第2光源19が照らす範囲の大きさに対応して設定される。検出範囲の大きさは、例えば、撮像部10が撮影する画像上の範囲の大きさとして設定装置23などを通じて予め設定される。検出範囲の形状は、例えば円形などの矩形以外の形状であってもよい。グループ検出部15は、検出範囲内の複数の人からなるグループの移動を検出する。グループ検出部15は、例えば、当該検出範囲内に複数の人がいる間、当該グループは移動していないと判定する。グループ検出部15は、検出したグループごと第1範囲内を移動する場合に、当該グループを追跡して移動を検出してもよい。このとき、グループ検出部15は、当該グループを追跡するように当該グループに対応する検出範囲を移動させる。
【0065】
計時部13は、第1範囲内において移動していないグループをグループ検出部15が検出するときに、当該グループの滞留時間の計測を開始する。滞留時間は、グループが第1範囲に継続して滞留している時間である。計時部13は、グループが解散したとき、またはグループが第1範囲から外に出たときなどに、滞留時間の計測を終了する。
【0066】
指令部16は、計時部13の計測する滞留時間が第1閾値時間を超えるグループがあるときに、第1光源7の発光の強度を変化させる。ここで、第1閾値時間は、予め設定された時間の閾値である。滞留時間が第1閾値時間を超えるグループを、滞留グループとも呼ぶ。第1光源制御部8は、指令部16の指令に基づいて、全光点灯している第1光源7を調光点灯させる。ここで、第1光源制御部8は、第1光源7の発光の強度を全光点灯の強度から調光点灯の強度に連続的にフェードさせてもよいし、全光点灯の強度から調光点灯の強度に離散的に切り替えてもよい。
【0067】
また、滞留グループがあるときに、指令部16は、第2光源19の照射方向を駆動部21によって当該滞留グループに向けさせ、第2光源19の発光の強度を変化させる。このとき、指令部16は、第1通信部6などを通じてスポットライト4に当該滞留グループの座標を送信する。このとき送信される座標は、スポットライト4の基準点を原点とした絶対座標であってもよいし、第2光源19の照射方向が現在向けられている場所を基準とした相対座標であってもよい。駆動部21は、第2通信部18などを通じた指令部16の指令に基づいて、第2光源19の照射方向を当該滞留グループに向ける。第2光源制御部20は、第2通信部18などを通じた指令部16の指令に基づいて、消灯している第2光源19を全光点灯させる。
【0068】
指令部16は、計時部13の計測する滞留時間が第2閾値時間を超える滞留グループがあるときに、第2光源19に注意勧告動作を行わせる。ここで、第2閾値時間は、第1閾値時間より長い時間に予め設定された、時間の閾値である。また、注意勧告動作は、第2光源19について予め設定された動作である。注意勧告動作は、滞留グループを解散するように促す動作である。注意勧告動作は、例えば滞留グループに含まれる人の注意をひくような動作に設定される。あるいは、注意勧告動作は、例えば滞留グループに含まれる人に対して、その場に留まることについて不快感を与えるような動作であってもよい。注意勧告動作は、例えば、点灯状態および消灯状態を断続的に繰り返す点滅などである。注意勧告動作は、発光の強度の継続した変化などであってもよい。
【0069】
また、指令部16は、滞留時間が第2閾値を超える滞留グループがあるときに、警告部11に警告音声を出力させる。警告音声は、滞留グループを解散するように促す音声である。警告音声は、例えば、滞留グループの解散を促すような音声案内などである。警告音声は、例えば、感染症の蔓延防止などの観点から密集しないことが推奨されるような状況下において、密集していることを注意喚起する音声案内などであってもよい。あるいは、警告音声は、例えば滞留グループに含まれる人に対して、その場に留まることについて不快感を与えるようなブザー音などの音声であってもよい。
【0070】
指令部16は、滞留グループが解散したとき、または滞留グループが第1範囲から外に出たときなどに、第1光源7および第2光源19の発光の強度を、滞留グループの検出前の状態に復帰させる。すなわち、第1光源制御部8は、指令部16の指令に基づいて、調光点灯している第1光源7を全光点灯させる。また、第2光源制御部20は、第2通信部18などを通じた指令部16の指令に基づいて、全光点灯している第2光源19を消灯させる。駆動部21は、第2通信部18などを通じた指令部16の指令に基づいて、第2光源19の照射方向を基準点に戻す。
【0071】
図5に示されるように複数のグループが第1範囲にいる場合に、グループ検出部15は、各々のグループを検出し、検出した各々のグループの移動を検出する。
【0072】
計時部13は、グループ検出部15が検出した各々のグループについて、滞留時間を計測する。
【0073】
指令部16は、計時部13が計測する滞留時間が第1閾値時間を超えるグループが少なくとも1つあるときに、第1光源7の発光の強度を変化させる。ここで、第1閾値時間は、予め設定された時間の閾値である。第1光源制御部8は、指令部16の指令に基づいて、全光点灯している第1光源7を調光点灯させる。
【0074】
また、複数の滞留グループがあるときに、指令部16は、滞留時間が最も長い滞留グループを抽出する。指令部16は、抽出した滞留グループに第2光源19の照射方向を駆動部21によって向けさせ、第2光源19の発光の強度を変化させる。このとき、指令部16は、第1通信部6などを通じてスポットライト4に当該滞留グループの座標を送信する。駆動部21は、第2通信部18などを通じた指令部16の指令に基づいて、第2光源19の照射方向を当該滞留グループに向ける。第2光源制御部20は、第2通信部18などを通じた指令部16の指令に基づいて、消灯している第2光源19を全光点灯させる。
【0075】
指令部16は、滞留時間が最も長い滞留グループが解散したとき、または当該滞留グループが第1範囲から外に出たときなどに、他に滞留グループがあるかを判定する。他に滞留グループがある場合に、指令部16は、当該滞留グループに第2光源19の照射方向を駆動部21によって向けさせる。指令部16は、全ての滞留グループが解散したとき、または全ての滞留グループが第1範囲から外に出たときなどに、第1光源7および第2光源19の発光の強度を、滞留グループの検出前の状態に復帰させる。すなわち、第1光源制御部8は、指令部16の指令に基づいて、調光点灯している第1光源7を全光点灯させる。また、第2光源制御部20は、第2通信部18などを通じた指令部16の指令に基づいて、全光点灯している第2光源19を消灯させる。駆動部21は、第2通信部18などを通じた指令部16の指令に基づいて、第2光源19の照射方向を基準点に戻す。
【0076】
図6に示されるように複数のグループが第1範囲において隣接している場合に、グループ検出部15は、各々のグループの検出範囲が重ならないように検出範囲を設定して、グループの検出を行う。
【0077】
続いて、図7を用いて、照明システム1によるセキュリティ機能の例を説明する。
図7は、実施の形態1に係る照明システム1の機能の例を説明する図である。
図7において、鉛直上方から見た図が示される。
【0078】
主照明装置3の人検出部14は、第1光源7の第1範囲にいる人およびその位置を検出する。この例において、人検出部14は、3人の人およびその位置を検出する。この例において、人検出部14は、立入禁止区画内にいる1人の人を検出する。
【0079】
指令部16は、人検出部14が立入禁止区画内にいる人を検出するときに、第2光源19に注意勧告動作を行わせる。このときの注意勧告動作は、滞留時間が第2閾値を超える滞留グループがあるときの注意勧告動作と同一の動作であってもよいし、他の注意勧告動作であってもよい。
【0080】
また、指令部16は、人検出部14が立入禁止区画内にいる人を検出するときに、警告部11に警告音声を出力させる。このときの警告音声は、滞留時間が第2閾値を超える滞留グループがあるときの警告音声と同一の音声であってもよいし、他の警告音声であってもよい。
【0081】
指令部16は、検出された人が立入禁止区画から外に出たときなどに、第1光源7および第2光源19の発光の強度を、立入禁止区画内の人の検出前の状態に復帰させる。すなわち、第1光源制御部8は、指令部16の指令に基づいて、調光点灯している第1光源7を全光点灯させる。また、第2光源制御部20は、第2通信部18などを通じた指令部16の指令に基づいて、全光点灯している第2光源19を消灯させる。駆動部21は、第2通信部18などを通じた指令部16の指令に基づいて、第2光源19の照射方向を基準点に戻す。
【0082】
続いて、図8および図9を用いて、照明システム1の動作の例を説明する。
図8および図9は、実施の形態1に係る照明システム1の動作の例を示すフローチャートである。
【0083】
図8において、グループの滞留の抑制に係る照明システム1の動作の例が示される。
図8の処理は、例えば、照明システム1が通常動作しているときに行われる。
【0084】
ステップS101において、主照明装置3の人検出部14は、第1範囲にいる人の検出を行う。立入禁止区画が設定されている場合に、人検出部14は、第1範囲のうちの立入禁止区画の外において、複数の人がいるかを判定する。判定結果がNoの場合に、主照明装置3は、ステップS102の処理に進む。判定結果がYesの場合に、主照明装置3は、ステップS103の処理に進む。
【0085】
ステップS102において、指令部16は、第1光源制御部8を通じて、第1光源7を全光点灯させる。指令部16は、第2光源19を消灯させる指令をスポットライト4に出力する。このとき、指令部16は、第2光源19の照射方向を基準点に戻させる指令をスポットライト4に出力する。その後、主照明装置3は、ステップS101の処理に進む。
【0086】
ステップS103において、グループ検出部15は、人検出部14の検出結果に基づいて、第1範囲内のグループおよびその移動を検出する。その後、主照明装置3は、ステップS104の処理に進む。
【0087】
ステップS104において、グループ検出部15は、第1範囲において移動していないグループがいるかを判定する。判定結果がNoの場合に、主照明装置3は、ステップS102の処理に進む。判定結果がYesの場合に、主照明装置3は、ステップS105の処理に進む。
【0088】
ステップS105において、計時部13は、移動していないグループの滞留時間を計測する。計時部13は、まだ滞留時間の計測を開始していないグループについて、滞留時間の計測を開始する。計時部13は、既に滞留時間の計測を開始しているグループについて、滞留時間の計測を継続する。その後、主照明装置3は、ステップS106の処理に進む。
【0089】
ステップS106において、指令部16は、滞留時間が第1閾値時間を超えるグループがいるかを判定する。判定結果がNoの場合に、主照明装置3は、ステップS102の処理に進む。判定結果がYesの場合に、主照明装置3は、該当するグループを滞留グループとして、ステップS107の処理に進む。
【0090】
ステップS107において、指令部16は、滞留時間が最も長い滞留グループを抽出する。滞留グループが1つのみである場合に、指令部16は、当該1つのみの滞留グループを抽出する。その後、主照明装置3は、ステップS108の処理に進む。
【0091】
ステップS108において、指令部16は、第1光源制御部8を通じて、第1光源7を調光点灯させる。指令部16は、第2光源19を全光点灯させる指令をスポットライト4に出力する。このとき、指令部16は、抽出した滞留グループの位置に第2光源19の照射方向を向けさせる指令をスポットライト4に出力する。その後、主照明装置3は、ステップS109の処理に進む。
【0092】
ステップS109において、指令部16は、抽出した滞留グループの滞留時間が第2閾値時間を超えるかを判定する。判定結果がNoの場合に、主照明装置3は、ステップS101の処理に進む。判定結果がYesの場合に、主照明装置3は、ステップS110の処理に進む。
【0093】
ステップS110において、指令部16は、警告部11に警告音声を出力させる。また、指令部16は、注意勧告動作を行わせる指令をスポットライト4に出力する。この例において、指令部16は、第2光源19を点滅させる指令をスポットライト4に出力する。その後、主照明装置3は、ステップS109の処理に進む。
【0094】
ステップS201において、スポットライト4の第2制御部22は、消灯の指令を主照明装置3から受けたかを判定する。判定結果がYesの場合に、スポットライト4は、ステップS202の処理に進む。判定結果がNoの場合に、スポットライト4は、ステップS203の処理に進む。
【0095】
ステップS202において、第2制御部22は、第2光源制御部20を通じて、第2光源19を消灯させる。また、第2制御部22は、第2光源制御部20からの指令に基づいて、駆動部21によって第2光源19の照射方向を基準点に戻す。その後、スポットライト4は、ステップS203の処理に進む。
【0096】
ステップS203において、第2制御部22は、全光点灯の指令を主照明装置3から受けたかを判定する。判定結果がYesの場合に、スポットライト4は、ステップS204の処理に進む。判定結果がNoの場合に、スポットライト4は、ステップS205の処理に進む。
【0097】
ステップS204において、第2制御部22は、第2光源制御部20を通じて、第2光源19を全光点灯させる。また、第2制御部22は、第2光源制御部20からの指令に基づいて、駆動部21によって第2光源19の照射方向を滞留グループの位置に向ける。その後、スポットライト4は、ステップS205の処理に進む。
【0098】
ステップS205において、第2制御部22は、注意勧告動作の指令を主照明装置3から受けたかを判定する。判定結果がYesの場合に、スポットライト4は、ステップS206の処理に進む。判定結果がNoの場合に、スポットライト4は、ステップS201の処理に進む。
【0099】
ステップS206において、第2制御部22は、第2光源制御部20を通じて、第2光源19に注意勧告動作を行わせる。その後、スポットライト4は、ステップS201の処理に進む。
【0100】
図9において、立入禁止区画への侵入の抑制に係る照明システム1の動作の例が示される。
図9の処理は、例えば、照明システム1が通常動作しているときに行われる。図9の処理は、例えば、図8の処理と並行して行われる。あるいは、図9の処理は、例えば、図8の処理に優先して行われてもよい。
【0101】
ステップS301において、主照明装置3の人検出部14は、第1範囲のうちの立入禁止区画の内において、人がいるかを判定する。判定結果がNoの場合に、主照明装置3は、ステップS302の処理に進む。判定結果がYesの場合に、主照明装置3は、ステップS303の処理に進む。
【0102】
ステップS302において、指令部16は、第1光源制御部8を通じて、第1光源7を全光点灯させる。指令部16は、第2光源19を消灯させる指令をスポットライト4に出力する。このとき、指令部16は、第2光源19の照射方向を基準点に戻させる指令をスポットライト4に出力する。その後、主照明装置3は、ステップS301の処理に進む。
【0103】
ステップS303において、指令部16は、第1光源制御部8を通じて、第1光源7を調光点灯させる。指令部16は、注意勧告動作を行わせる指令をスポットライト4に出力する。このとき、指令部16は、検出した立入禁止区画内の人の位置に第2光源19の照射方向を向けさせる指令をスポットライト4に出力する。また、指令部16は、警告部11に警告音声を出力させる。その後、主照明装置3は、ステップS301の処理に進む。
【0104】
ステップS401において、スポットライト4の第2制御部22は、消灯の指令を主照明装置3から受けたかを判定する。判定結果がYesの場合に、スポットライト4は、ステップS402の処理に進む。判定結果がNoの場合に、スポットライト4は、ステップS403の処理に進む。
【0105】
ステップS402において、第2制御部22は、第2光源制御部20を通じて、第2光源19を消灯させる。また、第2制御部22は、第2光源制御部20からの指令に基づいて、駆動部21によって第2光源19の照射方向を基準点に戻す。その後、スポットライト4は、ステップS403の処理に進む。
【0106】
ステップS403において、第2制御部22は、注意勧告動作の指令を主照明装置3から受けたかを判定する。判定結果がYesの場合に、スポットライト4は、ステップS404の処理に進む。判定結果がNoの場合に、スポットライト4は、ステップS401の処理に進む。
【0107】
ステップS404において、第2制御部22は、第2光源制御部20を通じて、第2光源19に注意勧告動作を行わせる。また、第2制御部22は、第2光源制御部20からの指令に基づいて、駆動部21によって第2光源19の照射方向を立入禁止区画内で検出された人の位置に向ける。その後、スポットライト4は、ステップS401の処理に進む。
【0108】
以上に説明したように、実施の形態1に係る照明システム1は、第1光源7と、人検出部14と、グループ検出部15と、指令部16と、を備える。第1光源7は、第1範囲に可視光を発する。人検出部14は、第1範囲の撮影画像に基づいて、第1範囲にいる人を検出し、当該人の位置を検出する。グループ検出部15は、人検出部14による検出結果に基づいて、第1範囲において複数の人が集まっているグループを検出し、当該グループの移動を検出する。指令部16は、グループ検出部15による検出結果に基づいて、予め設定された夜間時間帯において第1範囲に滞留グループがあると判定するときに、第1光源7が発する可視光の強度を変化させる。ここで、滞留グループは、予め設定された第1閾値時間より長い間継続して第1範囲にいるグループである。
【0109】
このような構成により、第1範囲にいる滞留グループに周囲の注目を向けられるようになる。これにより、滞留グループの解散を促すことができる。また、当該滞留グループに含まれる人自身の注意をひくことで、滞留グループの解散を促すことができる。これにより、複数人からなるグループの夜間の滞留が抑制される。
【0110】
また、実施の形態1に係る照明システム1は、第1光源7と、人検出部14と、グループ検出部15と、指令部16と、第2光源19と、駆動部21と、を備える。第2光源19は、第1光源7より配光角度が小さい。駆動部21は、第2光源19の照射方向を可変にする。指令部16は、夜間時間帯において第1範囲に滞留グループがあると判定するときに、第2光源19の照射方向を駆動部21によって当該滞留グループに向けさせる。このとき、指令部16は、第2光源19が発する可視光の強度を変化させる。
【0111】
このような構成により、第1範囲にいる滞留グループに周囲の注目を向けられるようになる。これにより、滞留グループの解散を促すことができる。また、当該滞留グループに含まれる人自身の注意をひくことで、滞留グループの解散を促すことができる。これにより、複数人からなるグループの夜間の滞留が抑制される。
【0112】
また、指令部16は、夜間時間帯において滞留グループがあると判定するときに、第1光源7が発する可視光の強度を下げ、第2光源19が発する可視光の強度を上げる。
【0113】
このような構成により、第1光源7の第1範囲の全体の明るさと第2光源19によって照らされる滞留グループの周囲の明るさとの差が大きくなるので、滞留グループへの注目をより強く集めることができるようになる。また、滞留グループに含まれる人自身のより強い注意をひくことができるようになる。これにより、複数人からなるグループの夜間の滞留がより効果的に抑制される。
【0114】
また、指令部16は、夜間時間帯において滞留グループが複数あると判定するときに、第1範囲に継続して滞留している滞留時間が最も長い滞留グループに第2光源19の照射方向を駆動部21によって向けさせる。
【0115】
このような構成により、滞留時間のより長い滞留グループをより優先して、解散をうながすことができるようになる。
【0116】
また、指令部16は、グループ検出部15による検出結果に基づいて、夜間時間帯において滞留グループ滞留時間が予め設定された第2閾値時間を超えるときに、予め設定された注意勧告動作を第2光源19に行わせる。ここで、滞留時間は、滞留グループの第1範囲に継続して滞留している時間である。
また、照明システム1は、警告部11を備える。警告部11は、予め設定された警告音声を第1範囲に出力する。指令部16は、グループ検出部15による検出結果に基づいて、夜間時間帯において滞留グループ滞留時間が予め設定された第2閾値時間を超えるときに、警告部11に警告音声を出力させる。
【0117】
このような構成により、滞留グループへの注目をより強く集めることができるようになる。また、滞留グループに含まれる人自身のより強い注意をひくことができるようになる。また、注意勧告動作がその場に留まることについて不快感を与えるような動作である場合に、滞留グループの解散をより強く促すことができるようになる。また、警告部11による警告音声によって、滞留グループの解散がより直接的に促される。これにより、複数人からなるグループの夜間の滞留がより効果的に抑制される。なお、照明システム1は、警告部11を含んでいなくてもよい。
【0118】
また、第1範囲が予め設定された立入禁止区画と重なる場合がある。この場合において、指令部16は、人検出部14が立入禁止区画にいる人を検出するときに、駆動部21によって第2光源19の照射方向を当該人に向けさせる。このとき、指令部16は、予め設定された注意勧告動作を第2光源19に行わせる。また、指令部16は、人検出部14が立入禁止区画にいる人を検出するときに、警告部11に警告音声を出力させる。
【0119】
このような構成により、立入禁止区画にいる人への注目をより強く集めることができるようになる。また、立入禁止区画にいる人自身のより強い注意をひくことができるようになる。また、注意勧告動作がその場に留まることについて不快感を与えるような動作である場合に、立入禁止区画にいる人の区画外への移動をより強く促すことができるようになる。また、警告部11による警告音声によって、立入禁止区画にいる人の区画外への移動がより直接的に促される。これにより、立入禁止区画への人の侵入が抑制される。なお、照明システム1は、警告部11を含んでいなくてもよい。
【0120】
このような構成により、立入禁止区画への人の侵入などの治安上の観点から好ましくない事象の発生が抑制される。
【0121】
なお、指令部16は、夜間時間帯において滞留グループがあると判定している間、第1光源7が発する可視光の強度を継続して変化させてもよい。このとき、照明システム1は、スポットライト4を備えていなくてもよい。
【0122】
このような構成により、第1光源7の発光の継続的な変化によって滞留グループへの注目をより強く集めることができるようになる。また、滞留グループに含まれる人自身のより強い注意をひくことができるようになる。これにより、複数人からなるグループの夜間の滞留がより効果的に抑制される。
【0123】
また、照明システム1において、主照明装置3およびスポットライト4は一体に形成されていてもよい。スポットライト4の機能の一部または全部は、主照明装置3に搭載されていてもよい。あるいは、主照明装置3の機能の一部または全部は、スポットライト4に搭載されていてもよい。また、照明システム1は、第1光源7を含む装置および第2光源19を含む装置とは別体に、これらを制御する装置として、計時部13、人検出部14、グループ検出部15、および指令部16などを含む装置を備えたシステムであってもよい。
【0124】
また、滞留時間が第1閾値時間を超える滞留グループがあるときに、指令部16は、消灯している第2光源19を調光点灯させる指令をスポットライト4に出力してもよい。また、第2光源19は、滞留グループなどが検出されていないときに調光点灯していてもよい。この場合に、滞留時間が第1閾値時間を超える滞留グループがあるときに、指令部16は、第2光源19を調光点灯から全光点灯に切り替えさせる指令をスポットライト4に出力してもよい。また、第1光源7は、例えば環境照度が予め設定された閾値より低い状況などにおいて、滞留グループなどが検出されていないときに調光点灯していてもよい。この場合に、滞留時間が第1閾値時間を超える滞留グループがあるときに、指令部16は、第1光源7の発光の強度を変化させなくてもよい。
【0125】
続いて、図10を用いて、照明システム1のハードウェア構成の例について説明する。
図10は、実施の形態1に係る照明システム1の各機能の主要部のハードウェア構成図である。
【0126】
照明システム1の各機能は、処理回路により実現し得る。処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ100aと少なくとも1つのメモリ100bとを備える。処理回路は、プロセッサ100aおよびメモリ100bと共に、あるいはそれらの代用として、少なくとも1つの専用ハードウェア200を備えてもよい。
【0127】
処理回路がプロセッサ100aとメモリ100bとを備える場合、照明システム1の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。そのプログラムはメモリ100bに格納される。プロセッサ100aは、メモリ100bに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、照明システム1の各機能を実現する。
【0128】
プロセッサ100aは、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう。メモリ100bは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROMなどの、不揮発性または揮発性の半導体メモリなどにより構成される。
【0129】
処理回路が専用ハードウェア200を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組み合わせで実現される。
【0130】
照明システム1の各機能は、それぞれ処理回路で実現することができる。あるいは、照明システム1の各機能は、まとめて処理回路で実現することもできる。照明システム1の各機能について、一部を専用ハードウェア200で実現し、他部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。このように、処理回路は、専用ハードウェア200、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせで照明システム1の各機能を実現する。
【0131】
実施の形態2.
実施の形態2において、実施の形態1で開示される例と相違する点について特に詳しく説明する。実施の形態2で説明しない特徴については、実施の形態1で開示される例のいずれの特徴が採用されてもよい。
【0132】
図11は、実施の形態2に係る照明システム1の設置の例を示す図である。
図11において、水平方向から見た図が示される。
【0133】
照明システム1において、主照明装置3およびスポットライト4は、互いに異なる支柱28の上部に設置される。この例において、第1光源7の第1範囲は、駆動部21によって第2光源19の照射方向を向けることができる可動範囲を含む。
【0134】
図12は、実施の形態2に係る照明システム1における設定作業の例を説明する図である。
図12において、鉛直上方から見た図が示される。
【0135】
図12において、撮像部10の原点と、スポットライト4の基準点と、が示される。例えばスポットライト4の基準点がスポットライト4の直下にある場合などに、設定装置23などを通じた設定作業によって、スポットライト4の基準点が撮像部10の原点に合うように設定される。
【0136】
続いて、図13から図15を用いて、照明システム1による滞留抑制の機能の例を説明する。
図13から図15は、実施の形態2に係る照明システム1の機能の例を説明する図である。
図13から図15において、鉛直上方から見た図が示される。
【0137】
図13に示されるように、滞留グループが第1範囲にいる場合に、指令部16は、第2光源19の照射方向を駆動部21によって当該滞留グループに向けさせ、第2光源19の発光の強度を変化させる。駆動部21は、第2通信部18などを通じた指令部16の指令に基づいて、第2光源19の照射方向を当該滞留グループに向ける。第2光源制御部20は、第2通信部18などを通じた指令部16の指令に基づいて、消灯している第2光源19を全光点灯させる。
【0138】
図14に示されるように、複数のグループが第1範囲にいる場合に、グループ検出部15は、各々のグループを検出し、検出した各々のグループの移動を検出する。
【0139】
計時部13は、グループ検出部15が検出した各々のグループについて、滞留時間を計測する。この例において、滞留時間が第1閾値時間を超えていないグループ、または移動しているグループは、破線の検出範囲によって表される。
【0140】
指令部16は、滞留時間が最も長い滞留グループとして抽出した滞留グループに第2光源19の照射方向を駆動部21によって向けさせ、第2光源19の発光の強度を変化させる。駆動部21は、第2通信部18などを通じた指令部16の指令に基づいて、第2光源19の照射方向を当該滞留グループに向ける。第2光源制御部20は、第2通信部18などを通じた指令部16の指令に基づいて、消灯している第2光源19を全光点灯させる。
【0141】
図15に示されるように、複数のグループが第1範囲にいる場合に、グループ検出部15は、各々のグループを検出し、検出した各々のグループの移動を検出する。図15において、滞留時間の長い順に検出範囲に番号が付されている。指令部16は、滞留時間が最も長い滞留グループとして抽出した滞留グループに第2光源19の照射方向を駆動部21によって向けさせ、第2光源19の発光の強度を変化させる。
【0142】
なお、図15に示されるように、ある人の周りに他の人がいない場合に、グループ検出部15は、当該人をグループとして検出しない。また、例えば3番目の滞留グループの近傍にいる人のように、ある人の周りに他の人がいる場合であっても、当該他の人が既に他のグループに含まれると検出されている場合に、この例のグループ検出部15は、当該人をグループとして検出しない。
【0143】
このように、実施の形態2に係る照明システム1の構成によっても、複数人からなるグループの夜間の滞留を抑制できる。
【符号の説明】
【0144】
1 照明システム、 2 外部電源、 3 主照明装置、 4 スポットライト、 5 第1電源部、 6 第1通信部、 7 第1光源、 8 第1光源制御部、 9 照度センサ、 10 撮像部、 11 警告部、 12 第1制御部、 13 計時部、 14 人検出部、 15 グループ検出部、 16 指令部、 17 第2電源部、 18 第2通信部、 19 第2光源、 20 第2光源制御部、 21 駆動部、 22 第2制御部、 23 設定装置、 24 表示部、 25 操作部、 26 第3通信部、 27 第3制御部、 28 支柱、 100a プロセッサ、 100b メモリ、 200 専用ハードウェア
図1
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