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特開2023-81882補助レンズを備える電子デバイスシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081882
(43)【公開日】2023-06-13
(54)【発明の名称】補助レンズを備える電子デバイスシステム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/64 20060101AFI20230606BHJP
【FI】
H04N5/64 511A
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023015535
(22)【出願日】2023-02-03
(62)【分割の表示】P 2021505289の分割
【原出願日】2019-02-21
(31)【優先権主張番号】62/712,108
(32)【優先日】2018-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/276,286
(32)【優先日】2019-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ツイッター
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100122563
【弁理士】
【氏名又は名称】越柴 絵里
(72)【発明者】
【氏名】ウェバー アンドレアス ジー
(72)【発明者】
【氏名】フランクリン ジェレミー シー
(72)【発明者】
【氏名】サウアーズ ジェイソン シー
(72)【発明者】
【氏名】チャン ヴィクトリア シー
(72)【発明者】
【氏名】リン ウェイ-ジウン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザにコンテンツを表示するディスプレイを有するヘッドマウントデバイス及びシステムを提供する。
【解決手段】ヘッドマウントデバイスでは、電子デバイス10をユーザの頭部上に支持するヘッドマウント支持構造体(26-1、2)によって取り外し不可能なレンズシステム70が支持され、ヘッドマウント支持構造体は、取り外し可能なレンズモジュール74を受け入れ、該レンズシステムを使用して、ヘッドマウントディスプレイをカスタマイズし、ユーザの視力に適応させることができる。取り外し可能補助レンズシステムは、光学特性及びユーザの眼鏡処方に関する情報などの情報を、バーコード、テキスト、プログラム可能メモリ又は他のデータ記憶装置84を使用して記憶し、ヘッドマウントデバイス内に取り付けられると、ヘッドマウントデバイス内の制御回路が、視線追跡装置86又は他のセンサを使用して、記憶された情報を検索する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドマウント支持構造体と、
前記ヘッドマウント支持構造体に結合されたディスプレイと、
前記ディスプレイを使用してコンテンツを供給するように構成された制御回路と、
前記ヘッドマウント支持構造体に結合され、前記コンテンツを前記ディスプレイからアイボックス内に提示するように構成された取り外し不可能なレンズと、
前記取り外し不可能なレンズと前記アイボックスとの間の前記ヘッドマウント支持構造体に取り外し可能に結合された取り外し可能補助レンズであって、前記制御回路によって検索される情報を記憶するように構成されている、当該取り外し可能補助レンズと、
を備える、
システム。
【請求項2】
発光器及び赤外線画像センサを有する視線追跡システムを更に備え、前記取り外し可能補助レンズが、前記情報を記憶するバーコードを有し、前記バーコードが、赤外波長で不透明、かつ可視波長で透明であり、前記赤外線画像センサが、前記取り外し可能補助レンズが前記ヘッドマウント支持構造体に取り外し可能に結合されている間に、前記バーコードを読み取るように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記バーコードが、前記取り外し可能補助レンズ内における透明なレンズ素子上の赤外線不透明かつ可視光透明なインクを含み、前記情報が、眼鏡処方、眼鏡処方有効期限、ユーザ名、製造日、製造業者、シリアル番号、製造ロット番号、モデル名、モデルタイプ、及び前記取り外し可能補助レンズの光学特性に関する情報からなる群から選択される情報を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ヘッドマウント支持構造体に結合されたデータ読み取りデバイスを更に備え、前記制御回路が、前記データ読み取りデバイスを使用して、前記取り外し可能補助レンズから前記情報を取得するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記情報が、眼鏡処方を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記取り外し可能補助レンズが、メモリを含み、前記データ読み取りデバイスが、前記メモリから前記情報を取得するように構成されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記取り外し可能補助レンズが、テキストを含み、前記データ読み取りデバイスが、前記テキストを光学的に読み取ることによって前記情報を取得するように構成されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記取り外し可能補助レンズが、データを記憶するように構成された回路を含み、前記データ読み取りデバイスが、前記回路から前記情報を取得するように構成されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項9】
前記取り外し可能補助レンズが、プログラム可能読み出し専用メモリを含み、前記データ読み取りデバイスが、前記プログラム可能読み出し専用メモリから前記情報を取得するように構成されており、前記情報が、前記取り外し可能補助レンズのレンズ特性を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項10】
前記レンズ特性が、前記取り外し可能補助レンズに関連付けられたレンズ度数を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記レンズ特性が、前記取り外し可能補助レンズに関連付けられた非球面レンズ度数を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記レンズ特性が、前記取り外し可能補助レンズに関連付けられた光学収差を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記制御回路が、前記取り外し可能補助レンズが前記ヘッドマウント支持構造体に結合されたときに、前記情報を取得するように構成されており、前記情報が、ユーザ名、シリアル番号、前記取り外し可能補助レンズの光学特性、及び眼鏡処方情報からなる群から選択される情報を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
ヘッドマウント支持構造体と、
コンテンツを表示するように構成されたディスプレイと、
左右のポジショナと、
前記左右のポジショナによってそれぞれ位置決めされた左右のレンズを有する取り外し不可能なレンズシステムと、
前記左右のレンズとそれぞれ位置を合わせて、前記ヘッドマウント支持構造体に取り外し可能に結合された取り外し可能な左右の補助レンズを有する取り外し可能レンズシステムと、
前記取り外し可能レンズシステムに記憶された情報を取得するように構成された制御回路と、
を備える、ヘッドマウントデバイス。
【請求項15】
前記情報が、ユーザの瞳孔間距離を含み、前記制御回路が、前記左右のポジショナを使用して、レンズ中心からレンズ中心への間隔を前記左右のレンズに関連付けて調整し、前記瞳孔間距離と一致させるように構成されており、前記ヘッドマウントデバイスが、
前記情報を記憶する前記取り外し可能レンズシステム上の光学的読み取り可能パターンと、
前記光学的読み取り可能パターンを光学的に読み取って、前記取り外し可能レンズシステムから前記情報を検索する画像センサであって、視線追跡システム内に赤外線画像センサを含む、画像センサと、
を更に備える、請求項14に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項16】
前記情報が、ユーザの眼鏡処方を含み、前記制御回路が、前記ユーザの眼鏡処方に基づいて前記左右のポジショナを調整するように構成されている、請求項14に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項17】
取り外し可能補助レンズシステムとともに動作するように構成された電子デバイスであって、
コンテンツを表示するディスプレイと、
制御回路と、
表示された前記コンテンツをアイボックスから見ることを可能にするように構成された取り外し不可能なレンズシステムと、
取り外し可能補助レンズシステムと、
前記ディスプレイを支持し、かつ前記アイボックスと前記ディスプレイとの間に前記取り外し不可能なレンズシステムを支持するヘッドマウント支持構造体であって、前記取り外し可能補助レンズシステムが、前記取り外し不可能なレンズと前記アイボックスとの間に支持されるように構成されており、前記取り外し可能補助レンズシステムが、情報を記憶するように構成されており、前記取り外し可能補助レンズシステムが前記取り外し不可能なレンズと前記アイボックスとの間にあるときに、前記制御回路が前記取り外し可能補助レンズシステムから前記情報を取得するように構成されている、当該ヘッドマウント支持構造体と、
を備える、電子デバイス。
【請求項18】
レンズポジショナを更に備え、前記制御回路が、前記レンズポジショナを使用して、前記取り外し可能補助レンズシステムから取得された前記情報に基づいて、レンズからレンズへの間隔を前記取り外し不可能なレンズシステム内の左右のレンズに関連付けて調整するように構成されている、請求項17に記載の電子デバイス。
【請求項19】
前記情報が、前記取り外し可能補助レンズシステムに関連付けられた光学処方を含み、前記制御回路が、ユーザの処方と前記取り外し可能補助レンズシステムに関連付けられた前記光学処方との間に不一致があると判定したことに応じて、前記ユーザに警告を発行するように構成されている、請求項17に記載の電子デバイス。
【請求項20】
前記情報が、前記取り外し可能補助レンズシステムに関連付けられた光学歪を記述する歪情報を含み、前記制御回路が、前記ディスプレイ上に表示されている前記コンテンツに前記歪情報に基づく補償補正を適用するように構成されている、請求項17に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本出願は、2019年2月14日付出願の米国特許出願第16/276,286号、及び2018年7月30日付出願の米国仮特許出願第62/712,108号に対する優先権を主張するものであり、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、概して、電子デバイスに関し、より詳細には、装着型電子デバイスシステムに関する。
【0002】
電子デバイスは、ユーザによって装着されるように構成されることがある。例えば、ヘッドマウントデバイスには、デバイスをユーザの頭部に装着することを可能にするヘッドマウント構造体が設けられている。ヘッドマウントデバイスは、レンズを有する光学システムを含んでもよい。レンズは、デバイス内のディスプレイがユーザに視覚コンテンツを提示することを可能にする。
【0003】
ヘッドマウントデバイスの一部のユーザは、近視、遠視、乱視、又は老眼などの視覚障害を有する。ヘッドマウントデバイス内の光学システムがこれらのユーザに対して満足のいくように動作することを確実にすることは困難であることがある。注意が払われなければ、視覚障害を有するユーザが表示されているコンテンツに適切に焦点を合わせることは困難又は不可能であることがある。
【発明の概要】
【0004】
ヘッドマウントデバイスは、ユーザにコンテンツを表示するディスプレイを有することができる。デバイス内のヘッドマウント支持構造体は、デバイスをユーザの頭部に支持することができる。取り外し不可能なレンズシステムは、ヘッドマウント支持構造体によって支持されてもよく、ディスプレイ上のコンテンツをアイボックスに提示するために使用されてもよい。ユーザは、ユーザの眼がアイボックス内に位置するときに、コンテンツを見ることができる。
【0005】
ヘッドマウント支持構造体は、取り外し可能補助レンズシステムを取り外し不可能なレンズシステムと位置を合わせて受け入れるように構成されてもよい。磁気結合構造体又は他の係合構造体を使用して、補助レンズシステムをヘッドマウントデバイスに取り外し可能に結合することができる。
【0006】
取り外し可能補助レンズシステムを使用して、取り外し不可能なレンズシステムのレンズ特性を調整し、それによってヘッドマウントディスプレイをカスタマイズして、ユーザの視力に適応させることができる。例えば、取り外し可能補助レンズシステムは、取り外し不可能なレンズシステム内の対応する左右のレンズと位置合わせされてこれを補助し、かつ乱視又は他の視覚障害を有するユーザがヘッドマウントデバイスを使用することを可能にする乱視用のレンズ特性及び他の特性を含む、左右の補助レンズを含むことができる。
【0007】
様々に異なるユーザに関連付けられた取り外し可能補助レンズシステムが、共有されたヘッドマウントデバイスで動作するように構成されてもよい。ヘッドマウントデバイスがその動作を各ユーザに対してカスタマイズできることを確実にするために、各ユーザ用の取り外し可能補助レンズシステムは、その取り外し可能補助レンズシステムに関連付けられたユーザを識別する情報及び他の記憶された情報を備えることができる。この情報は、バーコード又は他の光学的読み取り可能パターン、プログラム可能メモリ、又は他のデータ記憶装置を使用して、取り外し可能補助レンズシステム内に記憶することができる。メモリ読取機、視線追跡システム、又は他のセンサは、記憶された情報を検索する際に使用することができる。
【0008】
取り外し可能補助レンズシステムに記憶された情報は、取り外し可能補助レンズシステムの光学特性に関する情報、ユーザの眼鏡処方などのユーザ情報、及び/又は他の情報を含むことができる。取り外し可能補助レンズシステムがヘッドマウントデバイス内に取り付けられると、ヘッドマウントデバイス内の制御回路は、記憶された情報を検索することができ、適切なアクションを取ることができる。例えば、制御回路は、レンズポジショナを使用して、ユーザの瞳孔間距離及びユーザに関する他の情報に基づいて、レンズ間隔及びレンズシステムの他の動作パラメータを調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係る、ヘッドマウントディスプレイデバイスなどの例示的な電子デバイスの模式図である。
図2】一実施形態に係る、例示的なヘッドマウントデバイスの平面図である。
図3】一実施形態に係る、例示的な取り外し可能補助レンズの図である。
図4】一実施形態に係る、ヘッドマウントデバイスを使用することに関連付けられた例示的な動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
電子デバイスは、コンテンツをユーザに提示するためのディスプレイ及び他の構成要素を含むことができる。電子デバイスは、装着型電子デバイスであってもよい。ヘッドマウントデバイスなどの装着型電子デバイスは、ヘッドマウントデバイスをユーザの頭部に装着することを可能にするヘッドマウント支持構造体を有してもよい。
【0011】
ヘッドマウントデバイスは、ユーザに視覚コンテンツを表示するための1つ以上のディスプレイパネル(ディスプレイ)から形成されたディスプレイを含んでもよい。レンズシステムを使用して、ユーザがディスプレイに焦点を合わせて、視覚コンテンツを見ることを可能にすることができる。広範囲のユーザがディスプレイに明確に焦点を合わせて、視覚コンテンツを見ることができることを確実にするために、ヘッドマウントデバイスは、取り外し可能補助レンズを受け入れることができる。補助レンズにより、別の方法ではレンズシステムによって対処されないユーザの視覚障害に対処することができる。例えば、乱視を有するユーザは、乱視を矯正する補助レンズを有することができる。このユーザがヘッドマウントデバイスを用いてコンテンツを見ることを望む場合、ユーザの乱視の矯正を助けるために、補助レンズをヘッドマウントデバイス内に取り付けてもよい。1つの例示的な構成では、補助レンズは、補助レンズをデバイス内の取り外し不可能なレンズに取り付ける磁石又は他の取り外し可能締結具を使用して、ヘッドマウント支持構造体に結合されてもよい。
【0012】
所望であれば、取り外し可能補助レンズは、後にヘッドマウントデバイスによって検索されて使用される情報を記憶する能力を備えてもよい。補助レンズ情報又は記憶された情報と時に呼ばれることもあるこの情報は、補助レンズに固有のレンズ度数情報及び他の情報、並びに/又はレンズに関連付けられたユーザに関するユーザ情報(例えば、ユーザ名、眼鏡処方情報など)を含んでもよい。プログラム可能読み出し専用メモリなどの記憶回路を使用して、補助レンズ情報を記憶することができ、かつ/又は補助レンズ情報を他の方法で(例えば、バーコード、補助レンズ上のテキスト、他のパターン化された光学的に読み取り可能な情報などを使用して)記憶することができる。動作中、ユーザがヘッドマウントデバイス内に補助レンズを取り付けた後に、ヘッドマウントデバイスは、補助レンズ情報を検索して、使用することができる。例えば、ヘッドマウントデバイスはレンズの光学特性に関する情報を使用して、レンズにおける光学収差(例えば、球面収差、色収差、糸巻形歪、たる形歪など)の補正を助け、ユーザに関する情報を使用して、レンズの瞳孔間距離を調整し、又はユーザのユーザ名などが予め入力されたログイン画面をユーザに提示することができる。
【0013】
補助ヘッドマウントディスプレイレンズを使用することができる例示的なシステムの模式図を図1に示す。図1に示すように、システム8は、電子デバイス10などの1つ以上の電子デバイスを含んでもよい。システム8の電子デバイスは、コンピュータ、携帯電話、ヘッドマウントデバイス、腕時計デバイス、及び他の電子デバイスを含むことができる。電子デバイス10がヘッドマウントデバイスである構成が、本明細書において時折一例として記述される。
【0014】
図1に示すように、電子デバイス10などの電子デバイスは、制御回路12を有することができる。制御回路12は、デバイス10の動作を制御するための記憶装置及び処理回路を含んでもよい。制御回路12は、ハードディスクドライブ記憶装置、不揮発性メモリ(例えば、ソリッドステートドライブを形成するように構成された電気的にプログラム可能な読み出し専用メモリ)、揮発性メモリ(例えば、静的又は動的ランダムアクセスメモリ)などの記憶装置を含むことができる。制御回路12の処理回路は、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、ベースバンドプロセッサ、電力管理ユニット、音声チップ、グラフィック処理ユニット、特定用途向け集積回路、及び他の集積回路に基づくことができる。ソフトウェアコードは、回路12内の記憶装置上に記憶され、回路12内の処理回路上で実行されて、デバイス10の制御動作(例えば、データ収集動作、三次元顔画像データの処理に伴う動作、制御信号を使用して構成要素の調整を伴う動作など)を実施することができる。制御回路12は、有線及び無線通信回路を含むことができる。例えば、制御回路12は、セルラー電話送受信機回路、無線ローカルエリアネットワーク(WiFi(登録商標))送受信機回路、ミリ波送受信機回路、及び/又は他の無線通信回路などの高周波送受信機回路を含むことができる。
【0015】
動作中、システム8内のデバイスの通信回路(例えば、デバイス10の制御回路12の通信回路)を使用して、電子デバイス間の通信をサポートすることができる。例えば、1つの電子デバイスは、システム8内の別の電子デバイスにビデオ及び/又はオーディオデータを送信することができる。システム8内の電子デバイスは、有線及び/又は無線通信回路を使用して、1つ以上の通信ネットワーク(例えば、インターネット、ローカルエリアネットワークなど)を介して通信することができる。通信回路を使用して、外部機器(例えば、テザーコンピュータ、ハンドヘルドデバイス若しくはラップトップコンピュータなどのポータブルデバイス、リモートサーバ若しくは他のリモートコンピューティング機器などのオンラインコンピューティング機器、又は他の電気機器)からデータをデバイス10によって受信する、かつ/又は外部機器にデータを提供することを可能にすることができる。
【0016】
デバイス10は、入出力デバイス22を含むことができる。入出力デバイス22を使用して、ユーザがデバイス10にユーザ入力を提供することを可能にすることができる。入出力デバイス22はまた、デバイス10が動作している環境に関する情報を収集するために使用されてもよい。デバイス22内の出力構成要素は、デバイス10がユーザに出力を提供することを可能にすることができ、外部電気機器との通信に使用することができる。
【0017】
図1に示すように、入出力デバイス22は、ディスプレイ(単数又は複数)14などの1つ以上のディスプレイを含むことができる。いくつかの構成では、デバイス10のディスプレイ14は、ユーザの左眼及び右眼それぞれと位置合わせされた左右のディスプレイパネルを含む。他の構成では、ディスプレイ14は、両眼にわたって延びる単一のディスプレイパネルを含む。
【0018】
ディスプレイ14を使用して、画像を表示することができる。デバイス10のユーザはディスプレイ14上に表示された視覚コンテンツを見ることができる。ディスプレイ14などのデバイス10のディスプレイは、有機発光ダイオードディスプレイ若しくは発光ダイオードのアレイに基づく他のディスプレイ、液晶ディスプレイ、液晶オンシリコン(liquid-crystal-on-silicon)ディスプレイ、専用の光学素子(例えばデジタルマイクロミラーデバイス)を介して直接若しくは間接的に表面上に光ビームを投影することに基づくプロジェクタ若しくはディスプレイ、電気泳動ディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロウェッティングディスプレイ、又は任意の他の好適なディスプレイであってもよい。
【0019】
ディスプレイ14は、仮想現実コンテンツ及び複合現実コンテンツなどのコンピュータ生成コンテンツをユーザに提示することができる。仮想現実コンテンツは、現実世界コンテンツの不在下で表示されてもよい。拡張現実コンテンツと時に呼ばれることもある複合現実コンテンツは、現実世界画像上に重ね合わされたコンピュータ生成画像を含んでもよい。現実世界画像は、カメラ(例えば、前向きカメラ)によってキャプチャされ、重ね合わされたコンピュータ生成コンテンツとマージされてもよく、又は光結合システムを使用して、コンピュータ生成コンテンツを現実世界画像の上に重ね合わせることを可能にすることができる。一例として、一対の複合現実眼鏡又は他の拡張現実ヘッドマウントディスプレイは、ビームスプリッタ、プリズム、ホログラフィックカプラ、又は他の光カプラを介してユーザに画像を提供するディスプレイデバイスを含んでもよい。ディスプレイ14が仮想現実コンテンツをレンズを介してユーザに表示するために使用される構成が、本明細書で一例として説明される。
【0020】
入出力回路22は、センサ16を含んでもよい。センサ16としては、例えば、三次元センサ(例えば、光ビームを放射し、かつ二次元デジタル画像センサを使用して、標的が光ビームによって照射されると生成される光スポットから三次元画像のための画像データを収集する、構造化光センサなどの三次元画像センサ、双眼撮像構成で2つ以上のカメラを使用して三次元画像を収集する双眼三次元画像センサ、三次元ライダー(光検出及び測距lidar(light detection and ranging))センサ、三次元高周波センサ、又は三次元画像データを収集する他のセンサ)、カメラ(例えば、赤外線及び/又は可視デジタル画像センサ)、視線追跡センサ(例えば、画像センサに基づく視線追跡システム、及び所望であれば、ユーザの眼から反射した後に画像センサを使用して追跡される1つ以上の光ビームを放射する光源)、タッチセンサ、ボタン、容量性近接センサ、光ベースの(光学)近接センサ、他の近接センサ、力センサ、スイッチに基づく接触センサなどのセンサ、ガスセンサ、圧力センサ、湿度センサ、磁気センサ、オーディオセンサ(マイクロフォン)、周囲光センサ、音声コマンド及び他のオーディオ入力を収集するためのマイクロフォン、動き、位置、及び/若しくは向きに関する情報を収集するように構成されたセンサ(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、コンパス、及び/又はこれらのセンサの全て若しくはこれらのセンサのうちの1つ若しくは2つのサブセットを含む慣性測定ユニット)、並びに/又は他のセンサを挙げることができる。
【0021】
ユーザ入力及び他の情報は、入出力デバイス22内のセンサ及び他の入力デバイスを使用して収集されてもよい。所望であれば、入出力デバイス22は、触覚出力デバイス(例えば、振動構成要素)、発光ダイオード及び他の光源、オーディオ出力を生成するためのイヤスピーカなどのスピーカ、並びに他の電気構成要素などの他のデバイス24を含むことができる。デバイス10は、無線電力を受信するための回路、他のデバイスに無線で電力を送信するための回路、バッテリ及び他のエネルギ貯蔵デバイス(例えば、コンデンサ)、ジョイスティック、ボタン、並びに/又は他の構成要素を含むことができる。
【0022】
電子デバイス10は、図1の例示的な支持構造体26によって示されるように、筐体構造体(例えば、筐体壁、ストラップなど)を有してもよい。電子デバイス10がヘッドマウントデバイス(例えば、一対の眼鏡、ゴーグル、ヘルメット、帽子など)である構成では、支持構造体26は、ヘッドマウント支持構造体(例えば、ヘルメット筐体、ヘッドストラップ、一対の眼鏡のテンプル、ゴーグル筐体構造体、及び/又は他のヘッドマウント構造体)を含むことができる。ヘッドマウント支持構造体は、デバイス10の動作中にユーザの頭部に装着されるように構成されてもよく、ディスプレイ(単数又は複数)14、センサ16、他の構成要素24、他の入出力デバイス22、及び制御回路12を支持してもよい。
【0023】
図2は、電子デバイス10がヘッドマウントデバイスである例示的な構成の電子デバイス10の平面図である。図2に示すように、電子デバイス10は、デバイス10の構成要素を収容してデバイス10をユーザの頭部に装着するのに使用される支持構造体(例えば、図1の支持構造体26を参照)を含んでもよい。これらの支持構造体は、例えば、主ユニット26-2のための筐体壁及び他の構造体を形成する構造体、及びユーザの眼がアイボックス60内に位置するように、ユーザの顔に接して主ユニット26-2を保持するのに役立つ構造体26-1などのストラップ又は他の補助支持構造体を含んでもよい。
【0024】
ディスプレイ14は、ユーザの左眼(及び左アイボックス60)及び右眼(及び右アイボックス)にそれぞれ対応する左右のディスプレイモジュール70にそれぞれ取り付けられた左右のディスプレイパネル(例えば、左右のディスプレイと呼ばれることもある左右の画素アレイ)を含んでもよい。レンズ支持構造体又はレンズ筐体と時に呼ばれることもあるモジュール70は、左右それぞれのポジショナ58(例えば、ステッピングモータ、圧電アクチュエータ、モータ、リニア電磁アクチュエータ、及び/又は位置を調整するための他の電子構成要素)を使用して、主ユニット26-2の筐体壁構造体に対して、かつユーザの眼に対して個別に配置されてもよい。ポジショナ58は、デバイス10の動作中に制御回路12によって制御されてもよい。例えば、ポジショナ58を使用して、モジュール70間の間隔(したがって、モジュール70のレンズのレンズからレンズへの間隔)を調整して、ユーザの眼の瞳孔間距離IPDと一致させることができる。
【0025】
デバイス10は、デバイス10のユーザがユーザの視力(乱視など)に適応させるために取り外し可能補助レンズを取り付けることができる、取り外し不可能なレンズシステム(常設レンズシステム又は固定レンズシステムと呼ばれることもある)を含んでもよい。取り外し可能補助レンズが存在しない場合、ユーザは、取り外し不可能なレンズシステムを使用することができる。特定の視覚障害(例えば、乱視)を有するユーザは、取り外し不可能なレンズへの取り外し可能補助レンズの取り付けから恩恵を受けることができる。補助レンズが、取り外し不可能なレンズと位置合わせされてデバイス10に結合されると、補助レンズ及び取り外し不可能なレンズは、一体に動作して、取り外し不可能なレンズ及び補助レンズの両方によって決定される組み合わされた光学特性を有する組み合わされたレンズシステムを形成する。
【0026】
図2に示すように、例えば、各レンズモジュール70は、取り外し不可能なレンズ72を含んでもよい。レンズ72は、ガラス若しくはプラスチックなどの透明な材料から形成されたフレネルレンズ、単一要素若しくは複数要素のレンズ、ミラーレンズ、反射屈折レンズ、及び/又は他の種類のレンズであってもよい。X軸に沿ったレンズ72の位置は、レンズ72同士がユーザの瞳孔間距離(距離IPD)と一致する距離だけ分離されるように調整されてもよい。Z軸に沿ったレンズ72の位置は、ユーザがディスプレイ14に焦点を合わせるのを助けるように調整されてもよい。
【0027】
レンズ72に利用可能な移動量は、限定されてもよく、かつ/又はレンズ72は、全てのユーザがレンズ72を単独で使用してディスプレイ14上のコンテンツを見ることを困難とする特性を有してもよい。例えば、ユーザは、乱視を有してもよく、又は強い近視若しくは遠視であってもよい。これらなどの状況では、レンズ72は、単独で使用される場合、ユーザの視力を矯正することができない場合がある。ユーザの視力が完全に矯正されることを確実にするために、補助レンズ76をレンズ72に結合して、更なる調整を提供することができる。例えば、ユーザが乱視である場合、補助レンズ76は、ユーザの乱視を補償するように構成されてもよい。デバイス10に関連付けられた複数のユーザが存在する場合、複数のユーザのそれぞれは、潜在的に、異なるそれぞれの組の補助レンズ76を有することができる。レンズ76は、単一の補助レンズモジュールに基づく補助レンズシステムを形成するために一体に接合されてもよく、又はマルチレンズモジュールの補助レンズシステムを形成する別個のレンズモジュール内に収容されてもよい。
【0028】
図2に示すように、例えば、補助レンズ76は、補助レンズモジュール74などの補助レンズモジュール(補助レンズ支持構造体又は筐体と呼ばれることもある)内に取り付けられてもよい。レンズモジュール74をレンズモジュール70に結合するために、レンズモジュール74は、取り外し不可能なレンズモジュール70における結合構造体78、及び取り外し可能なレンズモジュール74における結合構造体80などの、結合構造体78と嵌合する対応する結合構造体を使用して支持構造体26に取り外し可能に結合されてもよい。結合構造体78及び80は、磁気カプラ(例えば、磁石及び/又は鉄棒などの磁気構造体)、クリップ、面ファスナ、スナップ、ねじ及び他のねじ式締結具、仮止接着剤、バネ式係合構造体、並びに/又は他の結合機構から形成されてもよい。
【0029】
デバイス10は、アイボックス60内のユーザの眼を監視するように構成された視線検出システムを含んでもよい。視線検出システムは、一例として、光学的アイモニタリング構成要素を使用して、ユーザがデバイス10を使用しているときに、ユーザの視線方向を監視することができる。1つの例示的な構成では、視線追跡装置86などの視線追跡装置は、各レンズモジュール70内に配置されてもよい。この位置において、各レンズモジュール70内の視線追跡装置86は、それぞれのレンズ72及び対応する嵌合した補助レンズ76を介して、それぞれのアイボックス60内のユーザの眼を監視してもよい。ユーザの、取り外し可能レンズ76及び取り外し不可能なレンズ72を介するディスプレイ14の視界を視線追跡装置86が遮らないように、視線追跡装置86はレンズモジュール70の周辺部分に配置されてもよい。
【0030】
所望であれば、図2の取り外し可能レンズシステム(例えば、レンズモジュール74のうちの一方若しくは両方、かつ/又は取り外し可能レンズ76の両方を支持するように構成された単一の取り外し可能レンズホルダ)は、記憶装置84などの電子記憶装置を備えてもよい。記憶装置84は、プログラム可能読み出し専用メモリ(例えば、電気的にプログラム可能読み出し専用メモリ、レーザープログラムされたヒューズから形成されたメモリ、及び/又は他のプログラム可能メモリ)であってもよく、(例えば、情報を、導電経路のパターンの形態で、又は抵抗器のパターン及び/若しくはそれらの関連付けられた抵抗値で、並びに/又はデバイス10による電気的検索のために取り外し可能レンズ内にデータを記憶する記憶装置として機能するように構成された他の回路の形態で、符号化するように)金属トレース及び/又は抵抗素子のパターンから形成されてもよい。取り外し可能レンズシステムの一部として(例えば、モジュール74及び関連付けられた取り外し可能レンズ76のうちの1つ以上の一部として)形成することができる記憶装置84は、レンズ情報、ユーザ情報、及び/又は他の情報を電気的に記憶するのに使用されてもよい。取り外し可能レンズシステムが、取り外し不可能なレンズシステム(例えば、記憶装置84などの一方又は両方のレンズモジュール70)に結合されると、電気的記憶情報読取機82は、記憶装置84に記憶されたデータを検索してもよい。情報読取機82は、例えば、電気的にプログラムされた読み出し専用メモリ読取機、レーザープログラムされた記憶装置又は他のプログラム可能メモリを読み取るメモリ読取機、(例えば、データを記憶するために使用されている導電トレース及び/又は抵抗素子のパターンを検出するため)記憶装置84を電気的に測定する回路、及び/又は他の読取機回路であってもよい。
【0031】
レンズ情報、ユーザ情報、及び他の情報などの情報はまた、非電気的記憶装置を使用して記憶されてもよい。この記憶装置は、例えば、バーコード、テキスト、ドットパターン、及び/又は光学的に検出することができる他の情報を含んでもよい。光学データ読み取り動作は、赤外線及び/若しくは可視カメラ、又は光学的に符号化された情報を読み取る他の機器(例えばバーコード走査機器)を使用して実行することができる。一例として、視線追跡センサ86内の赤外線デジタル画像センサ及び/又は可視光デジタル画像センサなどの、取り外し可能レンズを撮像することによって取り外し可能レンズ上のデータを読み取る光学データ読み取り機器を、バーコード、テキスト、及び/又は他の光学的に符号化された情報を読み取るのに使用することができる。
【0032】
視線追跡装置86(視線監視システム、視線追跡システム、アイモニタリングシステムなどと呼ばれることもある)は、デバイス10の動作中に、アイボックス60内のユーザの眼を監視することができる。視線追跡装置86は、光源、及び画像センサなどの光検出構成要素を含んでもよい。各視線追跡装置86は、一例として、光ビーム(例えば、ユーザの視力を妨げない赤外光ビーム)のアレイを生成する、発光ダイオード光源又はレーザー光源などの光源を含むことができる。赤外線及び/又は可視波長でのブランケット(フラッド)照明もまた、提供されてもよい。各視線追跡装置86はまた、それぞれのアイボックス60内のユーザの眼に面し、ユーザの眼がその視線追跡装置の光源からの光ビームで照明されている間にレンズ72及びレンズ76を介してユーザの眼の画像をキャプチャする、それぞれの赤外線画像センサ(及び/又は可視光画像センサ)を含んでもよい。通常動作中、制御回路20は、視線追跡装置86を使用して、ユーザの視線を追跡することができる(例えば、ディスプレイ14上に表示されている画像をユーザの視線の方向に基づいて調整することができるように、など)。(例えば、バーコード、テキストなどの形態で情報を符号化することによって)光学的に記憶されている取り外し可能レンズシステム内の情報を読み取ることが望ましい場合、1つ以上の視線追跡装置86内の1つ以上の赤外線画像センサなどの1つ以上の画像センサは、補助レンズシステムから(例えば、1つ以上のレンズモジュール74から)情報を光学的に読み取ることができる。
【0033】
図3は、レンズモジュール内に情報を記憶するために使用することができる構成を示す例示的な取り外し可能レンズモジュールの正面図である。図3に示すように、レンズモジュール74は、レンズ支持構造体74Hを含んでもよい。支持構造体74Hは、ポリマー、金属、及び/又は他の材料から形成されてもよく、レンズモジュール74を形成するために、レンズ76を取り囲む又は別の方法で支持してもよい。結合構造体80は、結合構造体80がレンズモジュール70内の結合構造体78と嵌合するように結合されたときに、結合構造体80がレンズモジュール70及び支持構造体26に対してレンズモジュール74を保持するように、支持構造体74Hによって支持されてもよい。
【0034】
レンズ情報、ユーザ情報、及び他の情報は、1つ以上の手法を使用して、取り外し可能レンズモジュール74に記憶することができる。1つの例示的な構成では、電気記憶装置84は、レンズモジュール74内に含まれる。データは、電気記憶装置84内に記憶されてもよい。取り外し可能レンズモジュール74が取り外し不可能なレンズモジュール70に結合されたとき、読取機82は、電気記憶装置84に結合されてもよく、電気記憶装置84から記憶されたデータを検索することができる。
【0035】
別の例示的な構成では、バーコード92などのバーコードを、レンズモジュール74に含めることができる。バーコード92は、一例として、視覚的に透明だが、赤外光(例えば、視線追跡装置86内の赤外光源によって放出される波長の赤外光)に対して不透明であるインク、又は可視光に対して透明、かつ赤外波長で不透明な他のバーコード構造体から形成された赤外線バーコードであってもよい。このタイプの構成では、バーコード92は、ユーザに対して透明であり、バーコード92がレンズ76上に形成されても、ユーザがディスプレイ14上のコンテンツを見ることを妨げない。同時に、視線追跡装置86は、レンズ76に向かって向けられており、それにより視線追跡装置86は、赤外波長でバーコード92の画像をキャプチャすることができる。
【0036】
バーコード、テキスト情報、又は他の可視光(及び/若しくは赤外光)マーキングは、領域90などの領域に形成されたレーザーマーキング、パターン化されたインク、パターン化された金属コーティング、及び/又は他のマーキングから形成されてもよい。このタイプの可視光符号化情報(例えば、光学的に記憶された情報)は、レンズモジュール70内の可視光画像センサ、又はデバイス10内の他の場所の画像センサ(例えば、センサ16内の可視光画像センサ)によって読み取ることができる。いくつかの状況では、テキスト、アイコン、又は他の光学的読み取り可能パターンなどの可視光符号化情報は、ユーザに認識可能な情報(例えば、ユーザの名前又はユーザ名などのユーザが読み取ることができるテキスト、ユーザが認識することができるアイコンなど)を含んでもよい。ユーザが認識可能な情報を使用して、異なるユーザに属するレンズモジュールが混同されないように、レンズモジュール74にラベル付けすることができる。デバイス10内の画像センサ(例えば、視線追跡装置87内の画像センサ及び/又は他の画像センサ)は、取り外し可能レンズシステム上のユーザにも認識可能であるテキスト、アイコン、又は他のパターン化された構造を光学的に読み取ることができ、かつ/又は画像センサは、ユーザが認識可能なテキスト若しくはアイコンを含まない、バーコードなどのパターン及び他のパターンを読み取ることができる。
【0037】
いくつかの状況では、取り外し可能レンズモジュール74に記憶されている情報を暗号化することが望ましい場合がある。記憶された情報は、暗号鍵を使用して暗号化することができる。制御回路12は、復号に適した対応する暗号鍵(暗号鍵と同じであってもよく、又は暗号鍵に関連してもよい)を使用して暗号化された情報を復号することができる。制御回路12は、ユーザから(例えば、入出力デバイス22を使用して)鍵を取得することができる。所望であれば、制御回路12は、リモートサーバ(例えば、オンラインサービス)から鍵を取得することができる。ユーザパスワード、ユーザ名、又は他の情報は、必要に応じて、ユーザ及び/又はデバイス10内の記憶装置から収集されてもよく、オンラインサービスから鍵を取得する際に制御回路12によって使用されてもよい。いくつかの構成では、鍵は、レンズモジュール74に記憶された暗号化された情報を復号する際に使用するために制御回路12内に記憶されてもよい(例えば、デバイス10が単一の家庭のメンバーによってのみ使用される場合)。取り外し可能レンズモジュール74に記憶された情報を暗号化及び復号するためのこれらの例示的な構成及び/又は他の構成を使用して、記憶されたユーザ情報のプライバシーを向上させることができる。
【0038】
システム8を使用することに伴う例示的なステップを、図4に示す。
【0039】
ブロック100の動作中に、デバイス10を使用することを望むが、特定の視覚障害(乱視など)を有するユーザは、そのユーザに関連付けられた取り外し可能レンズシステムをデバイス10に取り付けることができる。取り外し可能レンズシステムの取り付け中、レンズモジュール74などの取り外し可能なレンズ支持構造体は、レンズ76が対応するレンズ72と位置合わせされるように、レンズモジュール70などの取り外し不可能なレンズ支持構造体と位置合わせされてもよい。結合構造体78及び80を使用して、レンズモジュール74及び70を一体に保持することができる。レンズ72と位置合わせされたレンズ76の存在により、レンズ76の光学特性がレンズ72の光学特性を修正することが可能になる(例えば、レンズ度数を増加又は減少させるため、レンズに非対称性を追加して、ユーザの乱視を補償するため、など)。このようにして、デバイス10の光学システムは、ユーザの視力に対して調整されてもよい。
【0040】
ブロック102の動作中に、ヘッドマウントデバイス10の制御回路12は、取り外し可能レンズシステムに記憶されている情報を(例えば、視線追跡装置86、可視光画像センサ、読取機82などのメモリ読取機などを使用して)読み取ることができる。読み取られる情報は、バーコード、テキスト、他の光学的読み取り可能パターン(例えば、パターン化されたインク、パターン化された金属、又は他のパターン化された構造)を使用して、かつ/又は電気データ記憶装置構成を使用して、記憶することができる(例えば、図3のバーコード92、可視情報90、及び記憶装置84内の電気的に記憶された情報を参照されたい)。
【0041】
一般に、任意の好適なデータが、取り外し可能レンズシステム内に記憶されてもよい。この情報としては、例えば、ユーザの眼鏡処方(例えば、球面レンズ度数によって対処されることになるユーザの処方の球面成分、非球面レンズ度数によって対処されることになるユーザの処方の乱視成分、及び/又はユーザの処方の瞳孔間距離)、処方の日付、処方の有効期限、ユーザのユーザ名、及び他のユーザ信用証明書などの取り外し可能レンズシステムに関連付けられたユーザに関する情報、取り外し可能レンズシステムの製造日、製造業者の名前、シリアル番号、ロット番号、及びモデル名若しくは他のモデルタイプ情報などの製造情報、レンズ76のレンズ材料、レンズ度数(例えば、球面レンズ度数及び/又は非球面レンズ度数)及び/若しくはビデオ再生中に制御回路12によって実行される補償画像ワーピング動作を用いて後で補正することができる既知の収差などのレンズ76の他の光学特性、並びに/又は他の情報を挙げることができる。
【0042】
ブロック102の動作中に取り外し可能レンズシステムからこの情報を読み取った後に、制御回路12は、所望であれば、デバイス10内の構成要素に対する調整を行うことができる。これらの調整は、視線追跡装置86からのリアルタイム測定値に基づいて、かつ/又は取り外し可能レンズシステムから取得された記憶されたデータに基づいて、行われてもよい。例えば、制御回路12は、ポジショナ58を使用して、視線追跡装置86で測定されたユーザの瞳孔の位置から判定されたユーザの瞳孔間距離のリアルタイム測定値に基づいて、かつ/又は取り外し可能レンズモジュール74から取得されたユーザの記憶された瞳孔間距離情報に基づいて、レンズからレンズへの間隔を調整することができる。制御回路12はまた、図2のZ軸に沿ってデバイス10内のレンズの位置を調整して、レンズ72及び関連付けられた補助レンズ76を満足のいく位置に配置し、ユーザがディスプレイ14上のコンテンツを見ることを可能にすることができる。レンズ72及び76によるこれらの焦点調整は、ユーザの処方、レンズ76の度数、及びレンズ76内の記憶された情報を使用して取得された他の情報に基づいて行われてもよい。レンズ72が調整可能な度数を有する構成(例えば、レンズ72が調整可能なレンズである場合)では、制御回路12は、レンズ72を調整して、ユーザの処方の球面成分を実装することができる。ユーザの処方の非対称成分は、補助レンズ76の非対称部分を使用して対処することができる(一例として)。
【0043】
レンズ76から形成された補助レンズシステムからの情報に基づいてデバイス10に対する調整を行った後に、ユーザは、デバイス10をユーザの頭部にセットしてもよい。
【0044】
ブロック104の動作中に、制御回路12は、デバイス10内の構成要素に対して更なる調整を行うことができる。例えば、制御回路12は、ポジショナ58を使用して、デバイス10内のセンサからの情報に基づいて(例えば、視線追跡装置86を使用して収集された測定された瞳孔間距離に基づいて)左右のレンズ72(及び左右のレンズ76)のレンズからレンズへの分離を調整することができる。
【0045】
ブロック104の動作中に、虹彩スキャナ、指紋センサ、ユーザ名及びパスワード情報を収集する入出力デバイス、又は他の構成要素を、ユーザを認証する際に使用することができる。ユーザは、例えば、制御回路12がメディアコンテンツを提供するオンラインサービスとの通信リンクを確立することができるように、ユーザ名及びパスワードを供給するように指示されてもよい(ブロック108)。ユーザが制御回路12によって認証されない場合(例えば、ユーザのユーザ名及びパスワード又は他のクレデンシャル(生体情報など)が認証されない場合、制御回路12は、ブロック110の動作中に、ユーザがオンラインサービスにアクセスすることを防止し、コンテンツを選択的にブロックし、かつ/又は他の好適なアクションを取ることができる。所望であれば、ユーザは、ブロック110で認証プロセスをオーバーライドすることを許可されてもよく、及び/又はユーザが動作ブロック106中に認証に失敗するシナリオで追加の認証技術を使用することができる。
【0046】
デバイス10のいくつかの構成では、レンズ76は、ユーザ情報(例えば、ユーザのゲームの好み、ユーザの映画の好みなど)を保持してもよい。これらの構成では、制御回路12は、ブロック106の動作中にユーザが認証され、かつ適切な復号鍵(例えば、ユーザのパスワード)が取得されるまで、この情報を復号することを控えることができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、ユーザ情報は、制御回路12によって記憶される。ユーザ情報は、ユーザの眼鏡処方(例えば、必要な光学処方強度)に関する情報を含んでもよい。レンズ76に記憶された情報は、レンズ76の光学処方強度に関する情報を含んでもよい。デバイス10のユーザを判定し、制御回路12からユーザの記憶された処方を検索した後に、制御回路12は、この検索されたユーザ処方情報をレンズ76の処方と比較して、満足のいく一致があるか否かを判定することができる。レンズ76の処方がユーザの処方に一致しない場合、制御回路12は、ディスプレイ14及び/又は他の出力回路を使用して、ユーザに対して可視及び/又は可聴警告を発行することができ、所望であれば、ディスプレイ14上にコンテンツを表示することを拒否することができる。
【0048】
光学収差情報(例えば、レンズ76が特定の量のたる形歪、糸巻形歪、球面収差、色収差などを有することを示す情報)がレンズ76に記憶された情報に含まれるシナリオでは、制御回路12は、ブロック108の再生動作中に、ディスプレイ14上に表示されているコンテンツに、この歪を補償する幾何学的変換又は他のビデオ処理を適用することができる。このようにして、ユーザは、収差を含まない又はほとんど含まないコンテンツを見ることができる。一例として、レンズ76が特定の量の糸巻形歪を呈する場合、糸巻形歪のこの量に関する情報をレンズ76に記憶することができる。再生動作中、制御回路12は、ディスプレイ14のコンテンツに補償(たる形)画像ワーピングを適用して、表示されたコンテンツが低い歪及び収差を呈することを確実にすることができ、それによって、ユーザのコンテンツ閲覧体験を向上させることができる。一般に、制御回路12は、画像品質及びユーザの閲覧体験を向上させるのに役立つ任意の画像処理補正を適用することができる。例えば、補正を適用して、色収差、球面収差などを補正することができる。
【0049】
上述のように、本技術の一態様は、ヘッドマウントデバイスの動作を向上するために、取り外し可能補助レンズから収集された情報を収集及び使用することである。本開示は、いくつかの例において、この収集されたデータが、特定の人を一意に特定する個人情報データ、又は特定の人に連絡する若しくはその所在を突き止めるために使用できる個人情報データを含み得ることを考察する。そのような個人情報データは、人口統計データ、位置ベースのデータ、電話番号、電子メールアドレス、ツイッターID、住所、ユーザの健康若しくはフィットネスレベル(例えば、バイタルサイン測定値、服薬情報、運動情報)に関するデータ若しくは記録、誕生日、眼鏡処方、ユーザ名、パスワード、生体情報、瞳孔間距離、又は任意の他の識別情報若しくは個人情報を含むことができる。
【0050】
本開示は、本技術におけるそのような個人情報の使用がユーザの利益になる使用であり得る点を認識するものである。例えば、よりユーザの興味を引く対象のコンテンツを配信するために、個人情報データが使用されてもよい。したがって、そのような個人情報データの使用は、配信されるコンテンツの計算された制御をユーザができるようにする。更に、ユーザに利益をもたらす、個人情報データに関する他の使用もまた、本開示によって考察される。例えば、健康データ及びフィットネスデータは、ユーザの全般的なウェルネスについての洞察を提供するために使用することができ、又は、ウェルネスの目標を追求するための技術を使用している個人への、積極的なフィードバックとして使用することもできる。
【0051】
本開示は、そのような個人情報データの収集、分析、開示、転送、記憶、又は他の使用に関与するエンティティが、確固たるプライバシーポリシー及び/又はプライバシー慣行を遵守することを考察する。具体的には、そのようなエンティティは、個人情報データを秘密として厳重に保守するための、業界又は政府の要件を満たしているか又は上回るものとして一般に認識されている、プライバシーのポリシー及び慣行を実施し、一貫して使用するべきである。そのようなポリシーは、ユーザによって容易にアクセス可能であるべきであり、データの収集及び/又は使用が変化するにつれて更新されるべきである。ユーザからの個人情報は、そのエンティティの合法的かつ正当な使用のために収集されるべきであり、それらの合法的使用を除いては、共有又は販売されるべきではない。更に、そのような収集/共有は、ユーザに告知して同意を得た後に実施されるべきである。更に、そのようなエンティティは、そのような個人情報データへのアクセスを保護して安全化し、その個人情報データへのアクセスを有する他者が、それらのプライバシーポリシー及び手順を遵守することを保証するための、あらゆる必要な措置を講じることを考慮するべきである。更に、そのようなエンティティは、広く受け入れられているプライバシーのポリシー及び慣行に対する自身の遵守を証明するために、第三者による評価を自らが受けることができる。更に、ポリシー及び慣行は、収集及び/又はアクセスされる具体的な個人情報データのタイプに適合されるべきであり、また、管轄権固有の考慮事項を含めた、適用可能な法令及び規格に適合されるべきである。例えば、米国では、特定の健康データの収集又はそれに対するアクセスは、Health Insurance Portability and Accountability Act(HIPAA)などの連邦法及び/又は州法によって統制され得るが、他の国の健康データは他の規制及びポリシーの支配下にあり得て、それに応じて取り扱われるべきである。それゆえ、各国の異なる個人データのタイプに対して、異なるプライバシー慣行が保たれるべきである。
【0052】
前述のことがらにもかかわらず、本開示はまた、個人情報データの使用又は個人情報データへのアクセスを、ユーザが選択的に阻止する実施形態も考察する。すなわち、本開示は、そのような個人情報データへのアクセスを防止又は阻止するように、ハードウェア要素及び/又はソフトウェア要素を提供できることを考察する。例えば、本技術は、ユーザが、サービスの登録中又はその後のいつでも、個人情報データの収集への参加の「オプトイン」又は「オプトアウト」を選択することを可能にするように構成することができる。別の実施例では、ユーザは、特定のタイプのユーザデータを提供しないことを選択することができる。更に別の実施例では、ユーザは、ユーザ固有データが維持される時間の長さを制限することを選択することができる。「オプトイン」及び「オプトアウト」の選択肢を提供することに加えて、本開示は、個人情報のアクセス又は使用に関する通知を提供することを考察する。例えば、ユーザの個人情報データにアクセスすることとなるアプリケーション(「アプリ」)のダウンロード時にユーザに通知され、その後、個人情報データがアプリによってアクセスされる直前に再びユーザに注意してもよい。
【0053】
更に、本開示の意図は、個人情報データを、非意図的若しくは無認可アクセス又は使用の危険性を最小限に抑える方法で、管理及び処理するべきであるという点である。データの収集を制限し、データがもはや必要とされなくなった時点で削除することによって、危険性を最小限に抑えることができる。更に、適用可能な場合、特定の健康関連アプリケーションにおいて、ユーザのプライバシーを保護するために、データの非特定化を使用することができる。非特定化は、適切な場合、特定の識別子(例えば、生年月日など)を除去すること、記憶されるデータの量又は具体性を制御すること(例えば、位置データを、住所レベルではなく都市レベルで収集すること)、データがどのように記憶されるかを制御すること(例えば、ユーザ全体にわたってデータを集約すること)、及び/又は他の方法によって、容易にすることができる。
【0054】
それゆえ、本開示は、1つ以上の様々な開示された実施形態を実施するための、個人情報データの使用を広範に網羅するものであるが、本開示はまた、そのような個人情報データにアクセスすることを必要とせずに、それらの様々な実施形態を実施することも可能であることを考察する。すなわち、本技術の様々な実施形態は、そのような個人情報データの全て又は一部分が欠如することにより、実施不可能となるものではない。
【0055】
一実施形態によれば、ヘッドマウント支持構造体と、ヘッドマウント支持構造体に結合されたディスプレイと、ディスプレイを使用してコンテンツを供給するように構成された制御回路と、ヘッドマウント支持構造体に結合され、コンテンツをディスプレイからアイボックス内に提示するように構成された取り外し不可能なレンズと、取り外し不可能なレンズとアイボックスとの間のヘッドマウント支持構造体に取り外し可能に結合された取り外し可能補助レンズを含むシステムが提供され、取り外し可能補助レンズは、制御回路によって検索される情報を記憶するように構成されている。
【0056】
別の実施形態によれば、システムは、発光器及び赤外線画像センサを有する視線追跡システムを含み、取り外し可能補助レンズは、情報を記憶するバーコードを有し、バーコードは、赤外波長で不透明、かつ可視波長で透明であり、画像センサは、取り外し可能補助レンズがヘッドマウント支持構造体に取り外し可能に結合されている間に、バーコードを読み取るように構成されている。
【0057】
別の実施形態によれば、バーコードは、取り外し可能補助レンズ内の透明なレンズ素子上の赤外線不透明かつ可視光透明なインクを含む。
【0058】
別の実施形態によれば、情報は、眼鏡処方、眼鏡処方有効期限、ユーザ名、製造日、製造業者、シリアル番号、製造ロット番号、モデル名、モデルタイプ、及び取り外し可能補助レンズの光学特性に関する情報からなる群から選択される情報を含む。
【0059】
別の実施形態によれば、システムは、ヘッドマウント支持構造体に結合されたデータ読み取りデバイスを含み、制御回路は、データ読み取りデバイスを使用して、取り外し可能補助レンズから情報を取得するように構成されている。
【0060】
別の実施形態によれば、情報は、眼鏡処方を含む。
【0061】
別の実施形態によれば、取り外し可能補助レンズは、メモリを含み、データ読み取りデバイスは、メモリから情報を取得するように構成されている。
【0062】
別の実施形態によれば、取り外し可能補助レンズは、テキストを含み、データ読み取りデバイスは、テキストを光学的に読み取ることによって情報を取得するように構成されている。
【0063】
別の実施形態によれば、取り外し可能補助レンズは、データを記憶するように構成された回路を含み、データ読み取りデバイスは、回路から情報を取得するように構成されている。
【0064】
別の実施形態によれば、取り外し可能補助レンズは、プログラム可能読み出し専用メモリを含み、データ読み取りデバイスは、プログラム可能読み出し専用メモリから情報を取得するように構成されており、情報は、取り外し可能補助レンズのレンズ特性を含む。
【0065】
別の実施形態によれば、レンズ特性は、取り外し可能補助レンズに関連付けられたレンズ度数を含む。
【0066】
別の実施形態によれば、レンズ特性は、取り外し可能補助レンズに関連付けられた非球面レンズ度数を含む。
【0067】
別の実施形態によれば、レンズ特性は、取り外し可能補助レンズに関連付けられた光学収差を含む。
【0068】
別の実施形態によれば、制御回路は、取り外し可能補助レンズがヘッドマウント支持構造体に結合されたときに情報を取得するように構成されている。
【0069】
別の実施形態によれば、情報は、ユーザ名、シリアル番号、取り外し可能補助レンズの光学特性、及び眼鏡処方情報からなる群から選択される情報を含む。
【0070】
一実施形態によれば、ヘッドマウント支持構造体と、コンテンツを表示するように構成されたディスプレイと、左右のポジショナと、左右のポジショナによってそれぞれ位置決めされた左右のレンズを有する取り外し不可能なレンズシステムと、左右のレンズとそれぞれ位置を合わせて、ヘッドマウント支持構造体に取り外し可能に結合された取り外し可能な補助の左右のレンズを有する取り外し可能レンズシステムと、取り外し可能レンズシステムに記憶された情報を取得するように構成された制御回路と、を含む、ヘッドマウントデバイスが提供される。
【0071】
別の実施形態によれば、情報は、ユーザの瞳孔間距離を含み、制御回路は、左右のポジショナを使用して、レンズ中心からレンズ中心への間隔を左右のレンズに関連付けて調整し、瞳孔間距離と一致させるように構成されている。
【0072】
別の実施形態によれば、ヘッドマウントデバイスは、情報を記憶する取り外し可能レンズシステム上の光学的読み取り可能パターンを含む。
【0073】
別の実施形態によれば、ヘッドマウントデバイスは、光学的読み取り可能パターンを光学的に読み取り、取り外し可能レンズシステムから情報を検索する画像センサを含む。
【0074】
別の実施形態によれば、画像センサは、視線追跡システム内に赤外線画像センサを含む。
【0075】
別の実施形態によれば、情報は、ユーザの眼鏡処方を含み、制御回路は、ユーザの眼鏡処方に基づいて左右のポジショナを調整するように構成されている。
【0076】
一実施形態によれば、コンテンツを表示するディスプレイと、制御回路と、表示コンテンツをアイボックスから見ることを可能にするように構成された取り外し不可能なレンズシステムと、取り外し可能補助レンズシステムと、ディスプレイを支持し、かつアイボックスとディスプレイとの間に取り外し不可能なレンズシステムを支持するヘッドマウント支持構造体と、を含む、取り外し可能補助レンズシステムとともに動作するように構成された電子デバイスが提供され、取り外し可能補助レンズシステムは、取り外し不可能なレンズとアイボックスとの間に支持されるように構成されており、取り外し可能補助レンズシステムは、情報を記憶するように構成されており、取り外し可能補助レンズシステムが取り外し不可能なレンズとアイボックスとの間にあるときに、制御回路は、取り外し可能補助レンズシステムから情報を取得するように構成されている。
【0077】
別の実施形態によれば、電子デバイスは、レンズポジショナを含み、制御回路は、レンズポジショナを使用して、取り外し可能補助レンズシステムから取得された情報に基づいて、レンズからレンズへの間隔を取り外し不可能なレンズシステム内の左右のレンズに関連付けて調整するように構成されている。
【0078】
別の実施形態によれば、情報は、取り外し可能補助レンズシステムに関連付けられた光学処方を含み、制御回路は、ユーザの処方と取り外し可能補助レンズシステムに関連付けられた光学処方との間に不一致があると判定したことに応じて、ユーザに警告を発行するように構成されている。
【0079】
別の実施形態によれば、情報は、補助レンズシステムに関連付けられた光学歪を記述する歪情報を含み、制御回路は、ディスプレイ上に表示されているコンテンツに歪情報に基づく補償補正を適用するように構成されている。
【0080】
前述は、単なる例示に過ぎず、説明された実施形態に対して多様な変更を行うことができる。前述の実施形態は、個別に又は任意の組み合わせで実装することができる。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-04-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持構造体と、
前記支持構造体に結合されたディスプレイと、
前記ディスプレイを使用してコンテンツを供給するように構成された制御回路と、
前記支持構造体に結合され、前記コンテンツを前記ディスプレイからアイボックス内に提示するように構成された取り外し不可能なレンズと、
前記取り外し不可能なレンズと前記アイボックスとの間の前記支持構造体に取り外し可能に結合された取り外し可能補助レンズであって、前記制御回路によって検索される情報を記憶するように構成されている、当該取り外し可能補助レンズと、
を備える、
ヘッドマウントデバイス。
【請求項2】
前記取り外し可能補助レンズが、前記情報を記憶する、前記取り外し可能補助レンズ上のバーコードを備え、前記バーコードが、前記アイボックスに重なるように構成されている、請求項1に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項3】
前記バーコードが、前記取り外し可能補助レンズ内における透明なレンズ素子上の赤外線不透明かつ可視光透明なインクを含み、前記情報が、眼鏡処方、眼鏡処方有効期限、ユーザ名、製造日、製造業者、シリアル番号、製造ロット番号、モデル名、モデルタイプ、及び前記取り外し可能補助レンズの光学特性に関する情報からなる群から選択される情報を含む、請求項2に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項4】
前記支持構造体に結合されたデータ読み取りデバイスを更に備え、前記制御回路が、前記データ読み取りデバイスを使用して、前記取り外し可能補助レンズから前記情報を取得するように構成されている、請求項1に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項5】
前記情報が、前記ヘッドマウントデバイスのユーザに関する情報を含む、請求項4に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項6】
前記取り外し可能補助レンズが、メモリを含み、前記データ読み取りデバイスが、前記メモリから前記情報を取得するように構成されている、請求項4に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項7】
前記取り外し可能補助レンズが、テキストを含み、前記データ読み取りデバイスが、前記テキストを光学的に読み取ることによって前記情報を取得するように構成されている、請求項4に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項8】
前記取り外し可能補助レンズが、データを記憶するように構成された回路を含み、前記データ読み取りデバイスが、前記回路から前記情報を取得するように構成されている、請求項4に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項9】
前記取り外し可能補助レンズが、プログラム可能読み出し専用メモリを含み、前記データ読み取りデバイスが、前記プログラム可能読み出し専用メモリから前記情報を取得するように構成されており、前記情報が、前記取り外し可能補助レンズのレンズ特性を含む、請求項4に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項10】
前記レンズ特性が、前記取り外し可能補助レンズに関連付けられたレンズ度数を含む、請求項9に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項11】
前記レンズ特性が、前記取り外し可能補助レンズに関連付けられた非球面レンズ度数を含む、請求項9に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項12】
前記レンズ特性が、前記取り外し可能補助レンズに関連付けられた光学収差を含む、請求項9に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項13】
前記制御回路が、前記取り外し可能補助レンズが前記支持構造体に結合されたときに、前記情報を取得するように構成されており、前記情報が、ユーザ名、シリアル番号、前記取り外し可能補助レンズの光学特性、及び眼鏡処方情報からなる群から選択される情報を含む、請求項1に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項14】
支持構造体と、
コンテンツを表示するように構成されたディスプレイと、
左右のポジショナと、
前記左右のポジショナによってそれぞれ位置決めされた左右のレンズを有する取り外し不可能なレンズシステムと、
前記支持構造体に取り外し可能に結合された取り外し可能な左右の補助レンズを有する取り外し可能レンズシステムと、
前記取り外し可能レンズシステムに記憶された情報を取得するように構成された制御回路であって、前記取り外し可能レンズシステムからの前記情報に基づいて、前記左右のポジショナを使用して、レンズ中心からレンズ中心への間隔を前記左右のレンズに関連付けて調整する、制御回路と、
を備える、ヘッドマウントデバイス。
【請求項15】
前記情報を記憶する前記取り外し可能レンズシステム上の光学的読み取り可能パターンと、
前記光学的読み取り可能パターンを光学的に読み取って、前記取り外し可能レンズシステムから前記情報を検索する画像センサであって、視線追跡システム内に赤外線画像センサを含む、画像センサと、
を更に備える、請求項14に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項16】
前記情報が、ユーザの眼鏡処方を含み、前記制御回路が、前記ユーザの眼鏡処方に基づいて前記左右のポジショナを調整するように構成されている、請求項14に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項17】
コンテンツを表示するディスプレイと、
制御回路と、
表示された前記コンテンツをアイボックスから見ることを可能にするように構成された取り外し不可能なレンズシステムと、
取り外し可能補助レンズシステムと、
前記ディスプレイを支持し、かつ前記アイボックスと前記ディスプレイとの間に前記取り外し不可能なレンズシステムを支持する支持構造体であって、前記取り外し可能補助レンズシステムが、前記取り外し不可能なレンズと前記アイボックスとの間に支持されるように構成されており、前記取り外し可能補助レンズシステムが、情報を記憶するように構成されており、前記取り外し可能補助レンズシステムが前記取り外し不可能なレンズと前記アイボックスとの間にあるときに、前記制御回路が前記取り外し可能補助レンズシステムから前記情報を取得するように構成されている、当該支持構造体と、
を備える、ヘッドマウントデバイス。
【請求項18】
レンズポジショナを更に備え、前記制御回路が、前記レンズポジショナを使用して、前記取り外し可能補助レンズシステムから取得された前記情報に基づいて、レンズからレンズへの間隔を前記取り外し不可能なレンズシステム内の左右のレンズに関連付けて調整するように構成されている、請求項17に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項19】
前記情報が、前記取り外し可能補助レンズシステムに関連付けられた光学処方を含み、前記制御回路が、ユーザの処方と前記取り外し可能補助レンズシステムに関連付けられた前記光学処方との間に不一致があると判定したことに応じて、前記ユーザに警告を発行するように構成されている、請求項17に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項20】
前記情報が、前記取り外し可能補助レンズシステムに関連付けられた光学歪を記述する歪情報を含み、前記制御回路が、前記ディスプレイ上に表示されている前記コンテンツに前記歪情報に基づく補償補正を適用するように構成されている、請求項17に記載のヘッドマウントデバイス。
【外国語明細書】