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特開2023-83108情報管理サーバ、情報管理システム、情報管理方法、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023083108
(43)【公開日】2023-06-15
(54)【発明の名称】情報管理サーバ、情報管理システム、情報管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20120101AFI20230608BHJP
【FI】
G06Q50/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021197274
(22)【出願日】2021-12-03
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】股野 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】宮田 健一
(72)【発明者】
【氏名】沼田 徳樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC36
(57)【要約】
【課題】検査結果などの情報を店舗等に提示するシステムにおいて、情報が悪用されることを抑制し、且つ、店舗側の導入コストを抑制する。
【解決手段】証明対象を証明する証明情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記証明情報を用いた証明書を作成してよいか否かを判定し、判定した判定結果を、前記証明情報と対応づけてデータベースに記憶させる審査部と、ユーザ端末から提示要求を受信した場合、前記データベースに記憶された情報に基づいて、前記証明書を前記ユーザ端末に送信する発行部と、を備え、前記提示要求には、前記証明書を提示する提示先に設けられたコードから読取られた情報が含まれる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
証明対象を証明する証明情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記証明情報を用いた証明書を作成してよいか否かを判定し、判定した判定結果を、前記証明情報と対応づけてデータベースに記憶させる審査部と、
ユーザ端末から提示要求を受信した場合、前記データベースに記憶された情報に基づいて、前記証明書を前記ユーザ端末に送信する発行部と、
を備え、
前記提示要求には、前記証明書を提示する提示先に設けられたコードから読取られた情報が含まれる、
情報管理サーバ。
【請求項2】
前記証明書には、前記証明対象に応じた有効期間が設けられ、
前記発行部は、前記有効期間に前記ユーザ端末から前記提示要求を受信した場合、前記証明書を前記ユーザ端末に送信し、前記有効期間とは異なる期間に前記ユーザ端末から前記提示要求を受信した場合、前記証明書を前記ユーザ端末に送信しない、
請求項1に記載の情報管理サーバ。
【請求項3】
前記証明情報は、試験片に検体が提供されてから第1時間が経過した後に判定される検査結果であり、
前記取得部は、前記試験片に前記検体が提供された第1タイミングと、前記第1タイミングより後の第2タイミングに前記試験片の識別情報を検査端末から取得し、前記第1タイミングから前記第2タイミングまでの時間間隔が前記第1時間以上であれば、前記検査結果を取得し、前記時間間隔が前記第1時間未満である場合、前記検査結果を取得しない、
請求項1又は請求項2に記載の情報管理サーバ。
【請求項4】
前記証明情報は、試験片に検体が提供されてから第2時間が経過する前に判定される検査結果であり、
前記取得部は、前記第1タイミングから前記第2タイミングまでの時間間隔が前記第2時間未満であれば、前記検査結果を取得し、前記時間間隔が前記第2時間以上である場合、前記検査結果を取得しない、
請求項3に記載の情報管理サーバ。
【請求項5】
前記取得部は、ユーザ登録時にユーザの顔が撮像された第1画像情報を取得し、前記ユーザ登録時とは異なる接種登録時に前記ユーザの顔が撮像された第2画像情報を取得し、
前記審査部は、前記第1画像情報に示された人物の顔と前記第2画像情報に示された人物の顔とが同一人物の顔であるか否かを判定し、前記判定した判定結果に応じて、前記証明書を作成してよいか否かを判定する、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報管理サーバ。
【請求項6】
前記取得部は、前記提示先において撮像された、ユーザの顔が撮像された第3画像情報を取得し、
前記発行部は、ユーザ登録時に取得された、前記ユーザの顔が撮像された第1画像情報に示された人物の顔と前記第3画像情報に示された人物の顔とが同一人物の顔であるか否かを判定し、前記判定した判定結果に応じて、前記証明書を前記ユーザ端末に送信する、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報管理サーバ。
【請求項7】
前記取得部は、前記ユーザの第1生体情報をユーザ登録時に取得し、前記提示先において取得された第2生体情報を取得し、
前記発行部は、前記第1生体情報と、前記第2生体情報とが同一人物の生体情報であるか否かを判定し、前記判定した判定結果に応じて前記証明書を前記ユーザ端末に送信する、
請求項5又は請求項6に記載の情報管理サーバ。
【請求項8】
前記取得部は、前記提示先において測定された前記ユーザの体温を取得し、
前記発行部は、過去に前記ユーザ端末から通知された前記ユーザの体温履歴に基づいて、前記取得部によって取得された前記体温が平熱であるか否かを判定し、前記判定した判定結果に応じて前記証明書を前記ユーザ端末に送信する、
請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の情報管理サーバ。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の情報管理サーバと、
前記情報管理サーバから、証明対象を証明する証明情報を用いて作成された証明書を受信するユーザ端末と、
を備える情報管理システム。
【請求項10】
情報管理サーバであるコンピュータが行う情報管理方法であって、
取得部が、証明対象を証明する証明情報を取得し、
審査部が、前記取得部により取得された前記証明情報を用いた証明書を作成してよいか否かを判定し、判定した判定結果を、前記証明情報と対応づけてデータベースに記憶させ、
発行部が、ユーザ端末から提示要求を受信した場合、前記データベースに記憶された情報に基づいて、前記証明書を前記ユーザ端末に送信し、
前記提示要求には、前記証明書を提示する提示先に設けられたコードから読取られた情報が含まれる、
情報管理方法。
【請求項11】
情報管理サーバであるコンピュータに、
証明対象を証明する証明情報を取得させ、
前記取得された前記証明情報を用いた証明書を作成してよいか否かを判定し、判定した判定結果を、前記証明情報と対応づけてデータベースに記憶させ、
ユーザ端末から提示要求を受信した場合、前記データベースに記憶された情報に基づいて、前記証明書を前記ユーザ端末に送信し、
前記提示要求には、前記証明書を提示する提示先に設けられたコードから読取られた情報が含まれる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理サーバ、情報管理システム、情報管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
感染症の感染拡大により人や物資の移動が制限されると社会活動に甚大な影響を与える。社会活動を維持しつつ感染症の感染拡大を予防する観点から、店舗やイベント会場などにおいて、感染症に感染していないことを証明する情報の提示を求める動きがある。例えば、特許文献1には、医療機関等で行われた各種の検査結果をデータベースに記憶し、データベースから読み出した検査結果を出力する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-7000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような検査結果を出力するシステムを、医療関係者とは限らない一般的なユーザが、医療機関ではない店舗やイベント会場などに提示するシステムに適用する場合、安全面及びコスト面を考慮する必要がある。例えば、検査結果が表示された画面がスクリーンショット等により撮像され悪用されることを抑止する必要がある。また、導入コストを抑えて店舗やイベント会場が利用し易くする必要がある。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、検査結果などの情報を店舗等に提示するシステムにおいて、情報が悪用されることを抑制することができ、且つ、店舗側の導入コストを抑制することができる情報管理サーバ、情報管理システム、情報管理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報管理サーバは、証明対象を証明する証明情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記証明情報を用いた証明書を作成してよいか否かを判定し、判定した判定結果を、前記証明情報と対応づけてデータベースに記憶させる審査部と、ユーザ端末から提示要求を受信した場合、前記データベースに記憶された情報に基づいて、前記証明書を前記ユーザ端末に送信する発行部と、を備え、前記提示要求には、前記証明書を提示する提示先に設けられたコードから読取られた情報が含まれる。
【0007】
本発明の情報管理システムは、上記に記載の情報管理サーバと、前記情報管理サーバから、証明対象を証明する証明情報を用いて作成された証明書を受信するユーザ端末と、を備える。
【0008】
本発明の、情報管理方法は、情報管理サーバであるコンピュータが行う情報管理方法であって、取得部が、証明対象を証明する証明情報を取得し、審査部が、前記取得部により取得された前記証明情報を用いた証明書を作成してよいか否かを判定し、判定した判定結果を、前記証明情報と対応づけてデータベースに記憶させ、発行部が、ユーザ端末から提示要求を受信した場合、前記データベースに記憶された情報に基づいて、前記証明書を前記ユーザ端末に送信し、前記提示要求には、前記証明書を提示する提示先に設けられたコードから読取られた情報が含まれる。
【0009】
本発明の、プログラムは、情報管理サーバであるコンピュータに、証明対象を証明する証明情報を取得させ、前記取得された前記証明情報を用いた証明書を作成してよいか否かを判定し、判定した判定結果を、前記証明情報と対応づけてデータベースに記憶させ、ユーザ端末から提示要求を受信した場合、前記データベースに記憶された情報に基づいて、前記証明書を前記ユーザ端末に送信し、前記提示要求には、前記証明書を提示する提示先に設けられたコードから読取られた情報が含まれる、プログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、検査結果などの情報を店舗等に提示するシステムにおいて、情報が悪用されることを抑制することができ、且つ、店舗側の導入コストを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態による情報管理システム1の構成例を示すブロック図である。
図2】実施形態の情報管理システム1が行う処理の流れを示すシーケンス図である。
図3】実施形態の情報管理システム1が行う処理の流れを示すシーケンス図である。
図4】実施形態の情報管理システム1が行う処理の流れを示すシーケンス図である。
図5】実施形態によるユーザ端末10の構成例を示すブロック図である。
図6】実施形態による情報管理サーバ20の構成例を示すブロック図である。
図7】実施形態による検査端末30の構成例を示すブロック図である。
図8A】実施形態によるユーザ端末10の表示例を示す図である。
図8B】実施形態によるユーザ端末10の表示例を示す図である。
図8C】実施形態によるユーザ端末10の表示例を示す図である。
図8D】実施形態によるユーザ端末10の表示例を示す図である。
図8E】実施形態によるユーザ端末10の表示例を示す図である。
図8F】実施形態によるユーザ端末10の表示例を示す図である。
図8G】実施形態によるユーザ端末10の表示例を示す図である。
図8H】実施形態によるユーザ端末10の表示例を示す図である。
図9A】実施形態による検査端末30の表示例を示す図である。
図9B】実施形態による検査端末30の表示例を示す図である。
図9C】実施形態による検査端末30の表示例を示す図である。
図9D】実施形態による検査端末30の表示例を示す図である。
図9E】実施形態による検査端末30の表示例を示す図である。
図9F】実施形態による検査端末30の表示例を示す図である。
図9G】実施形態による検査端末30の表示例を示す図である。
図10A】実施形態によるユーザ端末10の表示例を示す図である。
図10B】実施形態によるユーザ端末10の表示例を示す図である。
図10C】実施形態によるユーザ端末10の表示例を示す図である。
図10D】実施形態によるユーザ端末10の表示例を示す図である。
図10E】実施形態によるユーザ端末10の表示例を示す図である。
図10F】実施形態によるユーザ端末10の表示例を示す図である。
図11】実施形態による情報管理サーバ20の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
(情報管理システム1の構成について)
図1は、実施形態による情報管理システム1の構成例を示すブロック図である。情報管理システム1は、例えば、ユーザ端末10と、情報管理サーバ20と、検査端末30とを備える。ユーザ端末10と情報管理サーバ20と検査端末30とは、通信ネットワークNWを介して通信可能に接続される。
【0014】
通信ネットワークNWには、情報の授受を行うための構成として、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等が適用される。
【0015】
情報管理システム1では、店舗やイベント会場など(以下、店舗等という)において、ユーザが感染症に感染していないことを証明する情報を提示するサービス(以下、提示サービスという)が提供される。当該サービスは、アプリケーションプログラム(以下、提示アプリという)を介して提供される。
【0016】
提示アプリは、Webアプリにより実現されてもよいし、ネイティブアプリにより実現されてもよい。ここでのWebアプリとはWebブラウザにより動作するアプリケーションプログラムである。ネイティブアプリとは端末(ユーザ端末10など)にインストールされることによって動作するアプリケーションプログラムである。提示アプリがWebアプリである場合、端末がWebブラウザを介して所定のURL(Uniform Resource Locator)に対応するサイトにアクセスすることによって、提示アプリが提供する各種サービスを行う画面が端末に表示される。
【0017】
ユーザ端末10は、ユーザにより操作される端末装置である。ユーザ端末10には提示アプリがインストールされている。ユーザ端末10は、ユーザにより操作されることにより提示アプリの画面を表示し、ユーザにより画面にしたがった操作が行われることにより情報管理サーバ20と通信を行う。例えば、ユーザ端末10は、提示アプリを介して、ユーザの氏名等の個人情報を情報管理サーバ20に送信する。また、ユーザ端末10は、ユーザが受けた検査(例えば、抗原検査)に関する情報を情報管理サーバ20に送信する。ユーザ端末10は、ユーザの個人情報、ユーザが受けた予防接種に関する情報、ユーザが受けた検査に関する情報などを情報管理サーバ20に送信する。
【0018】
検査端末30は、検査担当者により操作される端末装置である。検査端末30には提示アプリがインストールされている。検査端末30は、検査担当者により操作が行われることにより提示アプリの画面を表示し、検査担当者により画面にしたがった操作が行われることにより情報管理サーバ20と通信を行う。例えば、検査端末30は、提示アプリを介して検査機関で行われた検査に関する情報を情報管理サーバ20に送信する。
【0019】
なお、上記では検査機関で検査が行われる場合を例示して説明したが、これに限定されない。検査は、任意の場所で行われてよい。例えば、街頭に設けられた検査会場、職場で行われる集団検査、或いは一般家庭等で検査が行われてもよい。検査会場、或いは集団検査等の会場で検査が行われた場合、例えば、その会場に設けられた端末装置が、提示アプリを介して検査に関する情報を情報管理サーバ20に送信する。一般家庭で検査が行われた場合、例えば、ユーザ端末10、或いはユーザの家族等の端末装置が、提示アプリを介して検査に関する情報を情報管理サーバ20に送信する。
【0020】
情報管理サーバ20は、提示アプリを介して、ユーザ端末10及び検査端末30に提示サービスを提供する。情報管理サーバ20は、ユーザ端末10から受信した情報をデータベース(後述する記憶部22)に記憶させる。また、情報管理サーバ20は、検査端末30から受信した情報をデータベースに記憶させる。
【0021】
(情報管理システム1の処理について)
図2図4を用いて、情報管理システム1が行う処理について説明する。図2図4は、情報管理システム1が行う処理の流れを示すシーケンス図である。
【0022】
図2には、ユーザ端末10が情報管理サーバ20に対して登録を行う処理の流れが示されている。ユーザ端末10が情報管理サーバ20に対して行う登録は、例えば、ユーザ登録、接種登録、検査登録である。ユーザ登録は、ユーザの氏名などの個人情報を情報管理サーバ20のデータベースに記憶させることである。接種登録は、ユーザが受けた予防接種に関する情報を情報管理サーバ20のデータベースに記憶させることである。検査登録は、ユーザが受けた検査に関する情報を情報管理サーバ20のデータベースに記憶させることである。
【0023】
まず、ユーザ端末10は、ユーザ登録を行う(ステップS10)。ユーザ端末10は、ユーザ情報を、情報管理サーバ20に送信する(ステップS11)。ユーザ情報は、例えば、ユーザの氏名等の個人情報、及びユーザの顔が撮像された画像情報である。ユーザ端末10がユーザ情報を情報管理サーバ20に送信する処理は、提示アプリの表示にしたがった操作が行われることにより実行される。
【0024】
例えば、提示アプリでは、ユーザの電子メールアドレスを入力する入力欄が表示される。ユーザが、表示にしたがってユーザの電子メールアドレスを入力すると、そのアドレス宛てにリンク(例えば、ワンタイムURL)が通知される。ユーザが、通知されたリンク先にアクセスすることにより、ユーザの携帯電話番号を入力する入力欄が表示される。ユーザが、表示にしたがってユーザの携帯電話番号を入力すると、その番号宛てにSMS(Short Message Service)により認証コードが通知される。提示アプリには、SMSにより通知された認証コードを提示アプリに表示された入力欄が表示される。また、提示アプリでは、ユーザの顔を撮像するように要求するメッセージとともに、撮像画面が表示される。ユーザが表示にしたがってユーザの顔を撮像すると、その画像情報が情報管理サーバ20に送信される。
【0025】
情報管理サーバ20は、提示アプリを介して、ユーザ端末10から認証コードを受信すると、ユーザの個人情報をデータベースに記憶させる。また、情報管理サーバ20は、提示アプリを介して、ユーザ端末10からユーザの顔が撮像された画像情報を受信すると、その画像情報をデータベースに記憶させる(ステップS12)。
【0026】
次に、ユーザ端末10は、接種登録を行う(ステップS13)。ユーザ端末10は、接種情報を、情報管理サーバ20に送信する(ステップS14)。接種情報は、例えば、ユーザの身分証明書が撮像された画像情報、及びユーザの接種済証が撮像された画像情報である。接種済証は、ユーザが予防接種を受けた場合に発行される証書であり、例えば、接種券の右欄に設けられた接種記録に、接種に用いられたワクチンのロット番号などを示すシールが貼り付けられた証書である。ユーザ端末10が接種情報を情報管理サーバ20に送信する処理は、提示アプリの表示にしたがった操作が行われることにより実行される。
【0027】
情報管理サーバ20は、提示アプリを介して、ユーザ端末10から通知された接種情報を、データベースに記憶させる(ステップS15)。情報管理サーバ20は、ユーザ端末10から通知された接種情報及びユーザ情報に基づいて審査を行い、審査結果をデータベースに記憶させる(ステップS16)。審査は、接種証明書を作成してよいか否かを判定することである。接種証明書は、ユーザが予防接種を受けたことを証明する証明書である。
【0028】
例えば、情報管理サーバ20は、ユーザの顔写真、身分証明書、及び接種済証のそれぞれの画像を並べて表示する。審査担当者は、情報管理サーバ20に表示された画像を視認し、審査を行う。審査担当者は、例えば、ユーザの顔写真と身分証明書に示された顔とを比較し、年齢層及び性別などが一致するか、同一人物であるか否かを判定する。また、審査担当者は、ユーザ登録時に登録された個人情報と、身分証明書に記載された個人情報、及び接種済証に記載された個人情報を比較し、氏名等が一致するか否かを判定する。
【0029】
例えば、審査担当者は、2つの画像に示された人物の顔が同一人物と判定でき、ユーザの氏名等が身分証明書の氏名等と一致する場合、証明書を作成してよいと判定し、判定結果を審査結果として情報管理サーバ20に入力する。情報管理サーバ20は、審査担当者から入力された審査結果をデータベースに記憶させる。
【0030】
一方、審査担当者は、2つの画像に示された人物の顔が同一人物と判定できない、或いは、ユーザの氏名等が身分証明書の氏名等と一致しない場合、証明書を作成してはいけないと判定し、判定結果を審査結果として情報管理サーバ20に入力する。情報管理サーバ20は、審査担当者から入力された審査結果をデータベースに記憶させる。
【0031】
次に、ユーザ端末10は、検査登録を行う(ステップS17)。ユーザ端末10は、検査識別情報を、情報管理サーバ20に送信する(ステップS18)。検査識別情報は、例えば、ユーザが受けた検査に用いられた検査キットに付された二次元コードから読取られた情報である。情報管理サーバ20は、ユーザ端末10から通知された検査識別情報を、データベースに記憶させる(ステップS19)。
【0032】
情報管理サーバ20は、データベースを参照することにより検査結果情報を抽出する(ステップS20)。検査結果情報は、ユーザが受けた検査の結果を示す情報であり、検査に用いられた検査キットの識別情報に、その検査の検査結果が対応づけられた情報である。検査結果情報は、検査端末30により通知される。検査端末30が検査結果情報を情報管理サーバ20に通知する処理の流れについては後述する。
【0033】
情報管理サーバ20は、ユーザ端末10から通知された検査識別情報、検査端末30から通知された検査結果情報、及びユーザ情報に基づいて審査を行い、審査結果をデータベースに記憶させる(ステップS21)。審査は、検査証明書を作成してよいか否かを判定することである。検査証明書は、ユーザが検査を受けたこと、及び検査結果が感染症に感染していないこと(例えば、陰性)を示すことを証明する証明書である。
【0034】
例えば、情報管理サーバ20は、ユーザ端末10から通知された検査識別情報と、検査端末30から通知された検査結果情報とを突合させることにより、ユーザが受けた検査の結果が陰性であるか或いは陽性であるかを判定する。例えば、情報管理サーバ20は、ユーザが受けた検査結果が陰性であれば、検査証明書を作成してよいと判定する。一方、情報管理サーバ20は、ユーザが受けた検査が陽性であれば、検査証明書を作成してはいけないと判定する。情報管理サーバ20は、判定結果を、審査結果としてデータベースに記憶させる。
【0035】
図3には、検査端末30が情報管理サーバ20に対して登録を行う処理の流れが示されている。ユーザ端末10が情報管理サーバ20に対して行う登録は、例えば、検査登録である。検査端末30が行う検査登録は、検査機関で行われた検査に関する情報を情報管理サーバ20のデータベースに記憶させることである。検査端末30が行う検査登録は、検査初期登録と、検査結果登録の2つの登録からなる。検査初期登録は、検査に用いられた検査キットの識別情報を情報管理サーバ20のデータベースに記憶させることである。検査結果登録は、検査キットによる検査結果、例えば陰性か陽性かが判定された結果を情報管理サーバ20のデータベースに記憶させることである。
【0036】
ここで検査キットについて説明する。検査キットは、ユーザが感染症に感染しているか否かを検査する試験片(テストストリップ)である。例えば、検査キットには、供給部と呈色部が設けられる。供給部は、ユーザの検体、例えば、唾液などが供給される領域である。呈色部は、ユーザの検体に検査対象物、例えば感染症を引き起こすウィルスが含まれているか否かに応じて特定の色が現れる領域である。検査キットに検体が供給されると、例えば、検体に検査対象物が含まれている場合、呈色部に特定の色が現れる。一方、検体に検査対象物が含まれていない場合、呈色部に特定の色が現れない。呈色部に特定の色が現れた場合、検体に検査対象物が含まれている、つまり「陽性」と判定される。呈色部に特定の色が現れない場合、検体に検査対象物が含まれていない、つまり「陰性」と判定される。
【0037】
検査キットを用いた検査では、供給部に検体が供給されてから、呈色部に特定の色が現れるまでに時間を要する場合がある。また、供給部に検体が供給されてから長時間が経過すると、呈色部に現れていた特定の色が変化したり消えてしまったりする場合がある。このため、検査キットには、検査結果を有効とする時間区間が設定されているものがある。このような検査キットでは、例えば、検査キットに検体が供給されてから、第1時間(例えば、30分)以上経過してから、陰性か陽性かの判断を行うように運用されている。また、検査キットに検体が供給されてから、第2時間(例えば、3時間)を経過する前に、陰性か陽性かの判断を行うように運用されている。
【0038】
情報管理システム1では、検査キットに関するこのような運用が守られるように時間管理を行う。時間管理を行う具体的な方法は、図3の検査端末30が情報管理サーバ20に対して登録を行う処理の流れの中で説明する。
【0039】
図3に示すように、まず、検査端末30は、検査初期登録を行う(ステップS30)。検査端末30は、検査識別情報を、情報管理サーバ20に送信する(ステップS31)。検査識別情報は、例えば、ユーザが受けた検査に用いられた検査キットに付された二次元コードから読取られた情報である。情報管理サーバ20は、検査端末30から通知された検査識別情報を、データベースに記憶させる(ステップS32)。情報管理サーバ20は、時間測定を開始する(ステップS33)。
【0040】
次に、検査端末30は、検査結果登録を行う(ステップS34)。検査端末30は、検査識別情報を、情報管理サーバ20に送信する(ステップS35)。情報管理サーバ20は、検査端末30から検査識別情報を受信すると、ステップS33で時間計測を開始させてからの経過時間を取得する。情報管理サーバ20は、経過時間が、予め定められた時間区間(例えば、30分~3時間)であるか否かを判定する。情報管理サーバ20は、経過時間が、予め定められた時間区間内であれば、検査結果を入力するための画面を検査端末30に表示させる。一方、情報管理サーバ20は、経過時間が、予め定められた時間区間外であれば、検査結果を入力できない旨のエラーを示す画面を検査端末30に表示させる(ステップS36)。
【0041】
検査端末30は、検査結果を入力するための画面が表示された場合、その表示にしたがって検査結果情報を情報管理サーバ20に送信する(ステップS37)。情報管理サーバ20は、検査端末30から通知された検査結果情報を、データベースに記憶させる(ステップS38)。情報管理サーバ20は、時間測定を停止する(ステップS39)。
【0042】
なお、上記では、情報管理サーバ20が時間計測を行う場合を例示して説明したが、これに限定されない。検査端末30が時間計測を行うように構成されてもよい。例えば、提示アプリが、ネイティブアプリにて提供される場合、検査端末30は、検査担当者が検査初期登録を行う操作を行った場合、時間計測を開始する。検査端末30は、検査担当者が、検査結果登録を行う操作を行った場合、時間経過に応じて、検査結果を情報管理サーバ20に送信するか否かを判定する。例えば、検査端末30は、時間計測を開始してから30分以上経過していない場合、或いは、3時間以上経過した場合、検査結果を入力できない旨のエラー表示を行う。検査端末30は、時間計測を開始してから30分以上経過し、且つ、3時間以上経過していない場合、検査結果を入力する画面を表示する。
【0043】
図4には、情報管理サーバ20がユーザ端末10に対して証明書を発行する処理の流れが示されている。
【0044】
情報管理システム1では、ユーザ端末10に証明書を発行する機会を制限する。具体的には、証明書を店舗等に提示する場合に限り、ユーザ端末10に証明書を発行する。これにより、事前に発行した証明書がスクリーンショット等により撮像され、その画像が加工されたりする等して悪用されることを抑止する。
【0045】
ここで、証明書には、証明対象に応じた有効期間が設けられる。証明対象は、証明書が証明する対象であり、接種証明書である場合、ユーザが予防接種を受けたことである。証明対象は、証明書が検査証明書である場合、ユーザが検査を受けたことである。有効期間は、ユーザが感染症に感染していないことを証明する期間である。例えば、証明書が接種証明書である場合、有効期間は、ユーザが2回目のワクチン接種を受けてから、そのワクチンが感染症の発症を予防するとみなされる期間(例えば、6カ月)である。例えば、証明書が検査証明書である場合、有効期間は、ユーザが抗原検査を受けてから、その検査結果が有効とみなされる期間(例えば、72時間)である。情報管理システム1では、証明書を発行する時点において有効期間が徒過していない有効な証明書を発行する。情報管理システム1が有効な証明書を発行する具体的な方法は、図4の情報管理サーバ20がユーザ端末10に対して証明書を発行する処理の流れの中で説明する。
【0046】
図4に示す処理を行う前提として、情報管理システム1では、証明書の提示を求める店舗等に、専用の二次元コードが発行される。店舗等は、情報管理システム1が発行した二次元コードを読取る場所を設置する。例えば、店舗等は、証明書の提示を求める入口などに、二次元コードが印刷されたプレート等を設置する。
【0047】
なお、上記では、店舗等に二次元コードが設けられる場合を例示して説明したが、二次元コードに限定されない。二次元コードに代えて、任意のコードが用いられてよい。ここでのコードは、少なくとも一般的な撮像装置によって撮像された画像から識別可能なものであればよい。例えば、コードは、一次元コード(バーコード)、画像、符号、図形、数字、数列、文字、文字列、或いはこれらの組合せである。
【0048】
まず、ユーザ端末10は、店舗等に入場する際、提示アプリを起動して、情報管理サーバ20に証明書の発行を要求する(ステップS40)。情報管理サーバ20は、ユーザ端末10から要求を受けると、二次元コードを読取る画面をユーザ端末10に表示させる。ユーザ端末10は、表示にしたがって店舗等にある二次元コードを読取り、読み取った情報を情報管理サーバ20に送信する(ステップS41)。
【0049】
情報管理サーバ20は、ユーザ端末10から受信した情報が、店舗等に対して発行された二次元コードから読取られた情報であるか否かを判定する。情報管理サーバ20は、ユーザ端末10から受信した情報が、二次元コードから読取られた情報である場合、証明書を発行すると判定する(ステップS42)。
【0050】
また、情報管理サーバ20は、証明書を発行する場合、発行する証明書の有効期間が徒過していないか判定する。例えば、情報管理サーバ20は、接種証明書を発行する場合、現時点において、ユーザが予防接種を受けてから有効期間(例えば、6カ月)以上が経過しているか否かを判定する。情報管理サーバ20は、検査証明書を発行する場合、現時点において、ユーザが検査を受けてから有効期間(例えば、72時間)以上が経過したか否かを判定する。情報管理サーバ20は、有効期間内であれば、ユーザ端末10に証明書を表示させる。これにより、情報管理サーバ20は、証明書を発行する。一方、情報管理サーバ20は、有効期間外であれば、ユーザ端末10に証明書の有効期間が徒過している旨のエラーを表示させる(ステップS43)。
【0051】
例えば、接種証明書は、ユーザの顔写真と共に、「ワクチン接種済」などと記載されたメッセージが示された画像である(図10B参照)。例えば、接種証明書は、ユーザの顔写真と共に、「抗原検査 陰性」などと記載されたメッセージが示された画像である(図10E参照)。
【0052】
以上説明したように、情報管理システム1では、店舗等の二次元コードがユーザ端末10から通知された場合に限り、情報管理サーバ20が証明書を発行する。これにより、証明書を発行する機会を制限し、証明書が悪用されることを抑制することが可能となる。さらに、情報管理システム1では、ユーザ端末10が読取った情報を情報管理サーバ20に送信することにより証明書が発行される。これにより、店舗等が専用機器を用意する必要がない。このため、店舗側の導入コストを抑制することができる。また、店舗側では、少なくとも二次元コードがあれば、直ちに、情報管理システム1を利用することが可能となる。このため、感染症の感染拡大などの状況に応じて、スピーディに導入することができる。
【0053】
(ユーザ端末10について)
図5は、実施形態によるユーザ端末10の構成例を示すブロック図である。ユーザ端末10は、コンピュータであり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話、PC(Personal Computer)などにより実現される。
【0054】
ユーザ端末10は、例えば、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、表示部14と、入力部15と、撮像部16とを備える。通信部11は、情報管理サーバ20と通信を行う。
【0055】
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)などの記憶媒体、あるいはこれらの組合せによって構成される。記憶部12は、ユーザ端末10の各種処理を実行するためのプログラム、及び各種処理を行う際に利用される一時的なデータを記憶する。
【0056】
表示部14は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示装置を含み、制御部13の制御に応じて画像を表示する。入力部15は、例えば、タッチパネル、或いはマウスやキーボードなどの入力装置を含み、ユーザによって操作入力された情報を、制御部13に出力する。撮像部16は、例えば、デジタルカメラなどの撮像装置を含み、制御部13の制御に応じて撮像を行う。
【0057】
制御部13は、ユーザ端末10がハードウェアとして備えるCPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることによって実現される。制御部13は、ユーザ端末10を統括的に制御する。
【0058】
(情報管理サーバ20について)
図6は、実施形態による情報管理サーバ20の構成例を示すブロック図である。情報管理サーバ20は、コンピュータであり、例えば、クラウド装置、サーバ装置、PCなどにより実現される。情報管理サーバ20は、例えば、提示アプリに係るサイトを運営するサーバ装置である。
【0059】
情報管理サーバ20は、例えば、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、表示部24と、入力部25を備える。通信部21は、ユーザ端末10と通信を行う。
【0060】
記憶部22は、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROMなどの記憶媒体、あるいはこれらの組合せによって構成される。記憶部22は、情報管理サーバ20の各種処理を実行するためのプログラム、及び各種処理を行う際に利用される一時的なデータを記憶する。記憶部22は、審査情報220と、店舗情報221とを記憶する。
【0061】
審査情報220は、証明書の作成に用いられた情報、及び証明書を示す情報である。審査情報220は、例えば、ユーザごとに生成される。審査情報220には、例えば、ユーザの顔写真、氏名等の個人情報、ユーザが受けた検査とその検査結果、ユーザが受けた接種、ユーザの身分証明書などの情報が含まれる。
【0062】
店舗情報221は、二次元コードを発行した店舗等に関する情報である。店舗情報221は、例えば、店舗等ごとに生成される。店舗情報221には、例えば、店舗を識別する識別情報、店舗に発行した二次元コード、二次元コードに埋め込まれている情報などの情報が含まれる。
【0063】
表示部24は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示装置を含み、制御部23の制御に応じて画像を表示する。入力部25は、例えば、マウスやキーボードなどの入力装置を含み、ユーザによって操作入力された情報を、制御部23に出力する。
【0064】
制御部23は、情報管理サーバ20がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。制御部23は、情報管理サーバ20を統括的に制御する。制御部23は、例えば、取得部230と、審査部231と、発行部232と、装置制御部233とを備える。
【0065】
取得部230は、ユーザ端末10から通知される情報を、通信部21を介して取得する。例えば、取得部230は、ユーザ端末10から通知されるユーザ情報、接種情報、及び検査識別情報を取得する。取得部230は、取得した情報を、審査情報220として記憶部22に記憶させる。また、取得部230は、検査端末30から通知される検査識別情報及び検査結果情報を、通信部21を介して取得し、取得した情報を、審査情報220として記憶部22に記憶させる。また、取得部230は、ユーザ端末10から通知される証明書を発行するように要求する情報を取得し、取得した情報を発行部232に出力する。
【0066】
審査部231は、証明書を作成してよいか否かを判定する。審査部231は、例えば、審査担当者による操作にしたがって、ユーザの接種済証、及び身分証明書などの画像を表示部24に表示する。審査担当者は、画像などを視認して証明書を作成してよいか否かを判定し、判定結果を入力する。審査部231は、審査担当者によって入力された判定結果を取得し、取得した判定結果を審査情報220に記憶させる。
【0067】
発行部232は、証明書を発行する。まず、発行部232は、ユーザ端末10から通知された証明書を発行するように要求する情報に基づいて、ユーザ端末10に証明書を発行するか否かを判定する。発行部232は、ユーザ端末10から通知された情報に、店舗等に対して発行された二次元コードから読取られた情報が含まれているか否かを判定する。例えば、発行部232は、記憶部22に記憶された店舗情報221と、ユーザ端末10から通知された情報とを突合させることにより、ユーザ端末10から通知された情報に、店舗等に対して発行された二次元コードから読取られた情報が含まれているか否かを判定する。
【0068】
発行部232は、ユーザ端末10から通知された情報に、店舗等に対して発行された二次元コードから読取られた情報が含まれている場合、証明書を発行すると判定する。一方、発行部232は、ユーザ端末10から通知された情報に、店舗等に対して発行された二次元コードから読取られた情報が含まれていない場合、証明書を発行しないと判定する。
【0069】
発行部232は、証明書を発行する場合、発行する時点において証明書の有効期間を徒過していないかを判定する。発行部232は、証明書を発行する時点において有効期間が徒過していない有効な証明書の画像をユーザ端末10に送信する。発行部232は、証明書を発行する時点において有効期間が徒過していない有効な証明書がない場合、その旨のエラーを表示する画像をユーザ端末10に送信する。
【0070】
装置制御部233は、情報管理サーバ20を統括的に制御する。例えば、装置制御部233は、通信部21がユーザ端末10から受信した情報を取得部230に出力する。装置制御部233は、通信部21が検査端末30から受信した情報を取得部230に出力する。装置制御部233は、発行部232が発行した証明書を、通信部21を介してユーザ端末10に送信する。
【0071】
(検査端末30について)
図7は、実施形態による検査端末30の構成例を示すブロック図である。検査端末30は、コンピュータであり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話、PCなどにより実現される。
【0072】
検査端末30は、例えば、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、表示部34と、入力部35と、撮像部36とを備える。通信部31は、情報管理サーバ20と通信を行う。
【0073】
記憶部32は、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROMなどの記憶媒体、あるいはこれらの組合せによって構成される。記憶部32は、検査端末30の各種処理を実行するためのプログラム、及び各種処理を行う際に利用される一時的なデータを記憶する。
【0074】
表示部34は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示装置を含み、制御部33の制御に応じて画像を表示する。入力部35は、例えば、タッチパネル、或いはマウスやキーボードなどの入力装置を含み、ユーザによって操作入力された情報を、制御部33に出力する。撮像部36は、例えば、デジタルカメラなどの撮像装置を含み、制御部33の制御に応じて撮像を行う。
【0075】
制御部33は、検査端末30がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。制御部33は、検査端末30を統括的に制御する。
【0076】
(提示アプリの表示例)
ここで図8図11を用いて、提示アプリにおいてユーザ端末10に表示される画面について説明する。図8図11は、提示アプリの表示例を示す図である。
【0077】
図8Aには、ユーザ端末10に表示されるユーザのマイページのホーム画面の例が示されている。マイページでは、接種登録、検査登録、及び証明書を発行するように要求のそれぞれを実行する操作を行うことができる。ホーム画面では、顔写真140を表示するエリア、接種エリア141、検査エリア142のそれぞれが表示される。
【0078】
接種エリア141には、発行ボタン141A、登録ボタン141B、及びステータス表示141Cが表示される。発行ボタン141Aは、接種証明書を発行するように要求する場合にユーザにより操作されるボタンである。登録ボタン141Bは、接種登録を行う場合にユーザにより操作されるボタンである。ステータス表示141Cには、接種証明書の発行、或いは接種登録に係る処理が実行される場合にその処理のステータス(進捗状況)が表示される。
【0079】
例えば、接種登録が行われる場合、その接種登録における処理の進捗に応じて、ステータス表示141Cに、「未登録」、「審査中」、「審査済」などが表示される。接種登録において、ステータス表示141Cに「審査済」が表示されると、発行ボタン141Aが有効化され、発行ボタン141Aが操作可能となる。
【0080】
検査エリア142には、発行ボタン142A、登録ボタン142B、及びステータス表示142Cが表示される。発行ボタン142Aは、検査証明書を発行するように要求する場合にユーザにより操作されるボタンである。登録ボタン142Bは、検査登録を行う場合にユーザにより操作されるボタンである。ステータス表示142Cには、検査証明書の発行、或いは検査登録に係る処理が実行される場合にその処理のステータス(進捗状況)が表示される。
【0081】
図8Bには、図8Aの例において、登録ボタン141Bが操作された場合に表示される画面の例が示されている。この図の例では、提示アプリに提出する身分証明書を選択するように促すメッセージと共に、身分証明書の候補として、運転免許証、健康保険証、及びパスポートのそれぞれが示されている。なお、提示アプリに提出する身分証明書の候補として、マイナンバーカードが含まれていてもよい。ユーザは、画面の表示にしたがってユーザ端末10を操作し、提示アプリに提出する身分証明書を選択する。
【0082】
図8Cには、図8Bの例において、提示アプリに提出する身分証明書として運転免許証が選択された場合に表示される画面の例が示されている。この図の例では、運転免許証を撮像するように促すメッセージと共に、撮像画面が表示されている。ユーザは、画面の表示にしたがってユーザ端末10を操作し、運転免許証を撮像する。
【0083】
図8Dには、図8Cの例において、運転免許証を撮像した場合に表示される画面の例が示されている。この図の例では、撮像された画像と共に、もう一度撮像を行なうか、撮像した運転免許証の画像をアップロードして情報管理サーバ20に送信するかを選択する選択肢が表示されている。ユーザは、画面の表示にしたがってユーザ端末10を操作し、運転免許証を再度撮影するか、或いは、アップロードするかを選択する。
【0084】
図8Eには、図8Dの例において、運転免許証を撮像した画像をアップロードした場合に表示される画面の例が示されている。この図の例では、身分証明書がアップロードされたこと、及び、提示アプリに提出する接種済証明書を選択するように促すメッセージが表示される。接種済証明書の候補として、接種済証、接種記録書、及び接種証明書のそれぞれが示されている。接種済証は、接種券の右側に設けられた欄に、接種に用いられたワクチンのロット番号などを示すシールである接種記録が貼り付けられたものである。接種記録書は、接種券を用いずに接種を受けた場合に接種会場で発行される、接種を受けたことを示す書面である。接種証明書は、自治体により発行される、接種を受けたことを示す書面である。ユーザは、画面の表示にしたがってユーザ端末10を操作し、提示アプリに提出する接種済証明書を選択する。
【0085】
図8Fには、図8Eの例において、提示アプリに提出する接種済証明書として接種済証が選択された場合に表示される画面の例が示されている。この図の例では、接種済証を撮像するように促すメッセージと共に、撮像画面が表示されている。ユーザは、画面の表示にしたがってユーザ端末10を操作し、接種済証を撮像する。
【0086】
図8Gには、図8Fの例において、接種済証を撮像した場合に表示される画面の例が示されている。この図の例では、撮像された画像と共に、もう一度撮像を行なうか、撮像した接種済証の画像をアップロードして情報管理サーバ20に送信するかを選択する選択肢が表示されている。ユーザは、画面の表示にしたがってユーザ端末10を操作し、接種済証を再度撮影するか、或いは、アップロードするかを選択する。
【0087】
図8Hには、図8Aの例において、登録ボタン142Bが選択された場合に表示される画面の例が示されている。この図の例では、検査キットに付された二次元コードを読取るように促すメッセージと共に、読取画面が示されている。ユーザは、画面の表示にしたがってユーザ端末10を操作し、ユーザが受けた検査キットに付された二次元コードを読み取る。このようにして読取られた二次元コードが、検査識別情報として情報管理サーバ20に送信される。例えば、ユーザが検査機関にて検査を受けた際、検査担当者から検査キットに付された二次元コードがユーザに手渡される。ユーザは、検査担当者から受け取った二次元コードを読み取る操作を行う。
【0088】
図9Aには、検査端末30に表示される、検査担当者が検査初期登録を行う画面の例が示されている。この図の例では、検査キットに付された二次元コードを読取るように促すメッセージと共に、読取画面が示されている。検査担当者は、画面の表示にしたがって検査端末30を操作し、医療機関で行われた検査に用いられた検査キットに付された二次元コードを読み取る。このようにして読取られた二次元コードが、検査識別情報として情報管理サーバ20に送信される。
【0089】
図9Bには、図9Aの例において、検査識別情報が、検査端末30から情報管理サーバ20に送信された場合に表示される画面の例が示されている。この図の例では、検査キットの識別情報(キットID)と共に、二次元コードを読取った旨のメッセージ、及び、検査を開始するように促すメッセージが示されている。検査担当者は、画面の表示にしたがって検査を開始する。具体的には、検査担当者は、検査キットにユーザの検体が供給されてから所定時間(例えば、30分)が経過した後に、検査キットの呈色部を視認し、呈色部に特定の色が現れているか否かを判定する。
【0090】
図9Cには、検査担当者が検査結果登録を行う画面の例が示されている。この図の例では、検査キットに付された二次元コードを読取るように促すメッセージと共に、読取画面が示されている。検査担当者は、画面の表示にしたがって検査端末30を操作し、検査結果を入力する検査に用いられた検査キットの二次元コードを読み取る。このようにして読取られた二次元コードが、検査識別情報として情報管理サーバ20に送信される。
【0091】
図9Dには、図9Cの例において、検査識別情報が、検査端末30から情報管理サーバ20に送信された場合に表示される画面の例が示されている。この図の例では、キットID、検査開示時間、検査結果を選択して下さいとのメッセージ、陽性ボタン及び陰性ボタンのそれぞれが示されている。検査担当者は、画面の表示にしたがって検査端末30を操作し、陽性ボタンまたは陰性ボタンを選択することにより、検査結果を入力する。このようにして選択された検査結果が、検査結果情報として情報管理サーバ20に送信される。
【0092】
図9Eには、図9Dの例において、検査結果として陰性が選択された場合に表示される画面の例が示されている。この図の例では、キットID、及び検査開示時間、結果登録時間、陰性を示すアイコン、及び、検査結果を登録しましたとのメッセージのそれぞれが示されている。
【0093】
図9Fには、検査担当者が検査結果登録を行う画面の例が示されている。この図は図9Cと同様であるため、その説明を省略する。
【0094】
図9Gには、図9Fの例において、検査識別情報が、検査端末30から情報管理サーバ20に送信された場合に表示される画面の例が示されている。この図の例では、検査識別情報を通知したタイミングが、検査結果が有効となる時間区間にないことが示されている。
【0095】
図10Aには、図8Aの例において、発行ボタン141Aが操作された場合に表示される画面の例が示されている。この図の例では、店舗等に設けられた二次元コードを読取るように促すメッセージと共に、読取画面が示されている。ユーザは、画面の表示にしたがってユーザ端末10を操作し、店舗等に設けられた二次元コードを読み取る。このようにして読取られた二次元コードが、接種証明書を発行するように要求する情報の一部として情報管理サーバ20に送信される。
【0096】
図10Bには、図10Aの例において、接種証明書を発行するように要求する情報が、ユーザ端末10から情報管理サーバ20に送信された場合に表示される画面の例が示されている。この図の例では、ユーザの顔写真と共に、ワクチン接種済である旨のメッセージが示されている。
【0097】
図10Cには、図10Aの例において、接種証明書を発行するように要求する情報が、ユーザ端末10から情報管理サーバ20に送信された場合に表示される画面の他の例が示されている。この図の例では、ワクチン接種から有効期間(例えば、6カ月)以上が経過した旨のメッセージが示されている。
【0098】
図10Dには、図8Aの例において、発行ボタン142Aが操作された場合に表示される画面の例が示されている。この図の例は、図10Aと同様であるため、その説明を省略する。
【0099】
図10Eには、図10Dの例において、検査証明書を発行するように要求する情報が、ユーザ端末10から情報管理サーバ20に送信された場合に表示される画面の例が示されている。この図の例では、ユーザの顔写真と共に、検査結果が陰性である旨のメッセージが示されている。
【0100】
図10Cには、図10Aの例において、検査証明書を発行するように要求する情報が、ユーザ端末10から情報管理サーバ20に送信された場合に表示される画面の他の例が示されている。この図の例では、検査が行われてから有効期間(例えば、72時間)以上が経過した旨のメッセージが示されている。
【0101】
図11には、情報管理サーバ20に表示される画面の例が示されている。この図の例では、審査情報220の例として、ユーザから登録された情報について行われた審査の一覧が示されている。
【0102】
以上説明したように、実施形態の情報管理サーバ20は、取得部230と、審査部231と、発行部232とを備える。取得部230は、証明対象を証明する証明情報を取得する。証明対象は、例えば、ユーザが感染症に感染していないことであり、具体的には、ユーザが予防接種を受けたこと、或いは、ユーザが受けた検査の検査結果が陰性であること等である。証明情報は、例えば、ユーザ端末10から情報管理サーバ20に通知される接種情報である。また、証明情報は、例えば、ユーザ端末10から情報管理サーバ20に通知される検査識別情報、検査端末30から情報管理サーバ20に通知される検査識別情報及び検査結果情報である。証明情報に、ユーザ情報、ユーザの身分証明書が撮像された画像情報などが含まれていてもよい。審査部231は、取得部230により取得された証明情報を用いた証明書を作成してよいか否かを判定する。審査部231は証明情報を用いた証明書を作成してよいか否かを判定した判定結果を証明情報と対応づけてデータベース、例えば記憶部22、に記憶させる。発行部232は、ユーザ端末10から提示要求を受信した場合、データベースに記憶された情報に基づいて、証明書をユーザ端末10に送信する。提示要求は、証明書を発行するように要求する情報である。提示要求には、証明書を提示する提示先、例えば、店舗等に設けられたコード、例えば二次元コードから読取られた情報が含まれる。
【0103】
これにより、実施形態の情報管理サーバ20では、ユーザ端末10から特定の情報、店舗等に設けられた二次元コードから読取られた情報が通知された場合に限り、証明書を発行することができる。このため、証明書を発行する機会を制限し、証明書がスクリーンショットにより撮像されて加工される等、悪用されることを抑制することができる。したがって、検査結果などの情報を店舗等に提示するシステム、つまり情報管理システム1において、情報が悪用されることを抑制することができる。また、店舗等では、情報管理システム1が発行した二次元コードを読取可能に設置しさえすればよい。このため専用機器を必要としない。このため、店舗側の導入コストを抑制することができる。
【0104】
また、実施形態の情報管理サーバ20では、証明書に証明対象に応じた有効期間が設けられる。例えば、証明書が接種証明書である場合、有効期間は、ユーザが2回目のワクチン接種を受けてから、そのワクチンが感染症の発症を予防するとみなされる期間(例えば、6カ月)である。例えば、証明書が検査証明書である場合、有効期間は、ユーザが抗原検査を受けてから、その検査結果が有効とみなされる期間(例えば、72時間)である。発行部232は、有効期間にユーザ端末10から提示要求を受信した場合、証明書をユーザ端末に送信する。一方、発行部232は、有効期間とは異なる期間にユーザ端末10から提示要求を受信した場合、証明書をユーザ端末10に送信しない。これにより、実施形態の情報管理サーバ20では、有効な証明書をユーザ端末10に送信することができる。
【0105】
また、実施形態の情報管理サーバ20では、証明情報は、試験片に検体が提供されてから第1時間(例えば、30分)が経過した後に判定される判定結果である。取得部230は、試験片にユーザの検体が提供された第1タイミング、例えば、検査開始登録時に、試験片の識別情報を検査端末30から取得する。試験片の識別情報は、例えば、検査キットに付された二次元コードから読取られた情報である。また、取得部230は、第1タイミングより後の第2タイミング、例えば、検査結果登録時に試験片の識別情報を検査端末30から取得する。取得部230は、第1タイミングから第2タイミングまでの時間間隔が、第1時間(例えば、30分)以上であれば検査結果を取得する。一方、取得部230は、第1タイミングから第2タイミングまでの時間間隔が、第1時間(例えば、30分)未満であれば検査結果を取得しない。これにより、実施形態の情報管理サーバ20では、有効な時間区間に判定された検査結果を取得することができる。
【0106】
また、実施形態の情報管理サーバ20では、証明情報は、試験片に検体が提供されてから第2時間(例えば、3時間)が経過する前に判定される判定結果である。取得部230は、第1タイミングから第2タイミングまでの時間間隔が、第2時間(例えば、3時間)未満であれば検査結果を取得する。一方、取得部230は、第1タイミングから第2タイミングまでの時間間隔が、第2時間(例えば、3時間)以上であれば検査結果を取得しない。これにより、実施形態の情報管理サーバ20では、有効な時間区間に判定された検査結果を取得することができる。
【0107】
また、実施形態の情報管理システム1は、情報管理サーバ20と、ユーザ端末10とを備える。ユーザ端末10は、情報管理サーバ20から、証明対象を証明する証明情報を用いて作成された証明書を受信する。これにより、実施形態の情報管理システムでは、上述した効果と同様の効果を奏する。
【0108】
(実施形態の変形例1)
ここで、実施形態の変形例1について説明する。本変形例では、人物の照合を行う点において、上述した実施形態と相違する。ここでの照合とは、2つの画像等の情報を比較し、一方の情報に示された人物と、他方の画像に示された人物とが同一人物であるか否かを判定することである。
【0109】
例えば、2つの画像に示された人物の顔が、同一人物の顔であるか否かを判定することにより照合が行われる。この場合、のそれぞれから顔の特徴点を抽出することにより行われる。特徴点は、人物の顔においてその顔の特徴を示す箇所であり、例えば、顔における、眉頭、眉尻、目頭、目じり、鼻筋、小鼻、唇、口角などを示す箇所である。例えば、2つの画像のそれぞれから抽出した特徴点のそれぞれの相対的な位置が類似する場合、2つの画像のそれぞれに示された人物の顔は、同一人物の顔であると判定される。一方、2つの画像のそれぞれから抽出した特徴点のそれぞれの相対的な位置が類似しない場合、2つの画像のそれぞれに示された人物の顔は、同一人物の顔でないと判定される。
【0110】
この場合、取得部230は、ユーザ登録時において、ユーザの顔が撮像された画像(第1画像という)をユーザ端末10から取得する。また、取得部230は、接種登録時において、ユーザの身分証明書(顔写真付きの身分証明書)が撮像された画像(第2画像という)をユーザ端末10から取得する。なお、取得部230は、接種登録時において、ユーザの身分証明書とは別に、ユーザの顔が雑像された画像を、第2画像として取得するようにしてもよい。この場合、ユーザ端末10は、接種登録時において、身分証明書とは別に自身の顔を撮像し、情報管理サーバ20に送信する。
【0111】
審査部231は、第1画像に示された人物の顔と、第2画像に示された人物の顔とが同一人物の顔であるか否かを判定する。審査部231は、第1画像に示された人物の顔と、第2画像に示された人物の顔とが同一人物の顔である場合、証明書を作成してよいと判定する。一方、審査部231は、第1画像に示された人物の顔と、第2画像に示された人物の顔とが同一人物の顔でない場合、証明書を作成してはいけないと判定する。
【0112】
或いは、取得部230は、店舗等において撮像された、ユーザの顔が撮像された画像(第3画像という)を取得するようにしてもよい。店舗等では、店舗等の入口にカメラを搭載した検温装置を設置し、入場するユーザに検温を勧め、発熱症状がないことを確認するように促す場合がある。このようなカメラで撮像されたユーザの顔写真を、第3画像として利用することが可能である。例えば、店舗側に店舗端末を設け、カメラを搭載した検温装置で撮像したユーザの顔写真を、店舗等に対して発行された二次元コードと共に、情報管理サーバ20に送信する。取得部230は、このようにして店舗端末から送信された第3画像の画像情報を取得する。或いは、ユーザ端末10は、ユーザがユーザ端末10を操作することにより撮像したユーザの顔の画像を、第3画像として情報管理サーバ20に送信するようにしてもよい。取得部230は、このようにしてユーザ端末10から送信された第3画像の画像情報を取得するようにしてもよい。
【0113】
発行部232は、第1画像(ユーザ登録時に取得された、ユーザの顔が撮像された画像)に示された人物の顔と、第3画像に示された人物の顔とが同一人物の顔であるか否かを判定する。発行部232は、第1画像に示された人物の顔と、第3画像に示された人物の顔とが同一人物の顔である場合、証明書をユーザ端末10に送信して表示させ、証明書を発行する。一方、審査部231は、第1画像に示された人物の顔と、第3画像に示された人物の顔とが同一人物の顔でない場合、証明書を発行できない旨のエラー画像をユーザ端末10に送信して表示させ、証明書を発行しない。
【0114】
上記では、画像を用いた照合を行う場合について説明したが、これに限定されない。指紋や虹彩などの生体情報を用いて照合を行うようにしてもよい。この場合、取得部230は、ユーザ登録時において、ユーザの生体情報(第1生体情報という)をユーザ端末10から取得する。また、取得部230は、接種登録時において、ユーザの生体情報(第2生体情報という)をユーザ端末10から取得する。審査部231は、第1生体情報に示された人物と、第2生体情報に示された人物とが同一人物であるか否かを判定する。審査部231は、第1生体情報に示された人物と、第2生体情報に示された人物とが同一人物である場合、証明書を作成してよいと判定する。一方、審査部231は、第1生体情報に示された人物と、第2生体情報に示された人物とが同一人物でない場合、証明書を作成してはいけないと判定する。
【0115】
或いは、取得部230は、店舗等において取得された、ユーザの生体情報(第3生体情報という)を取得するようにしてもよい。例えば、ユーザ端末10は、店舗等において、ユーザがユーザ端末10を操作することによって取得されたユーザの生体情報を、第3生体情報として情報管理サーバ20に送信する。このようにして取得部230は、このようにしてユーザ端末10から送信された第3生体情報を取得する。
【0116】
発行部232は、第1生体情報(ユーザ登録時に取得された、ユーザの生体情報)に示された人物と、第3生体情報に示された人物とが同一人物であるか否かを判定する。発行部232は、第1生体情報に示された人物と、第3生体情報に示された人物とが同一人物の顔である場合、証明書をユーザ端末10に表示させ、証明書を発行する。一方、発行部232は、第1生体情報に示された人物と、第3生体情報に示された人物とが同一人物でない場合、証明書を発行できない旨のエラー画像をユーザ端末10に表示させ、証明書を発行しない。
【0117】
以上説明したように、実施形態の変形例1の情報管理サーバ20では、取得部230は、ユーザ登録時に、ユーザの顔が撮像された第1画像情報を取得する。取得部230は、接種登録時に、ユーザの顔が撮像された第2画像情報を取得する。審査部231は、第1画像情報に示された人物の顔と、第2画像情報に示された人物の顔とが同一人物の顔であるか否かを判定する。審査部231は、同一人物の顔であるか否かを判定した判定結果に応じて、証明書を作成してよいか否かを判定する。これにより、実施形態の変形例1の情報管理サーバ20では、ユーザ登録時におけるユーザと、接種登録時におけるユーザとが同一人物か否かを判定することができる。したがって、他人のなりすまし等による誤った審査が行われてしまうことを抑制することができる。
【0118】
また、実施形態の変形例1の情報管理サーバ20では、取得部230は、提示先である店舗等において撮像された、ユーザの顔が撮像された第3画像情報を取得する。発行部232は、ユーザ登録時に取得された、ユーザの顔が撮像された第1画像情報に示された人物の顔と、第3画像情報に示された人物の顔とが同一人物の顔であるか否かを判定する。発行部232は、が同一人物の顔であるか否かを判定した判定結果に応じて、証明書をユーザ端末に送信する。これにより、実施形態の変形例1の情報管理サーバ20では、ユーザ登録時におけるユーザと、証明書発行時におけるユーザとが同一人物か否かを判定することができる。したがって、他人に証明書を発行してしまうような誤った運用が行われてしまうことを抑制することができる。
【0119】
(実施形態の変形例2)
ここで、実施形態の変形例2について説明する。本変形例では、店舗等にいるユーザの健康状態を判定する点において、上述した実施形態と相違する。ここでの健康状態とは、ユーザの体温が平熱であるか否かを判定することである。
【0120】
本変形例の前提として、ユーザは、定期的に体温を測定し、測定した体温の値をユーザ端末10から情報管理サーバ20に送信する。定期的な体温測定は、例えば、提示アプリの案内にしたがって行われる。情報管理サーバ20は、ユーザ端末10から送信されたユーザの体温に基づいて、ユーザの平熱を算出する。例えば、情報管理サーバ20は、ユーザの体温の平均値を、ユーザの平熱とする。この場合において情報管理サーバ20は、ユーザのバイオリズム、例えば、月経周期における高温期と低温期などを算出するようにしてもよい。
【0121】
取得部230は、店舗等において測定されたユーザの体温を取得する。例えば、店舗等では、カメラを搭載した検温装置により、ユーザの体温を取得する。店舗側に設けられた店舗端末は、検温装置で測定したユーザの体温を、店舗等に対して発行された二次元コードと共に、情報管理サーバ20に送信する。取得部230は、このようにして店舗端末から送信されたユーザの体温を取得する。或いは、ユーザがユーザ端末10に入力することにより、店舗等にてユーザが測定した体温を、ユーザ端末10から情報管理サーバ20に送信するようにしてもよい。取得部230は、このようにしてユーザ端末10から送信されたユーザの体温を取得するようにしてもよい。
【0122】
発行部232は、ユーザの平熱と、店舗等にて測定されたユーザの体温を比較し、ユーザに発熱の症状がないか判定する。発行部232は、ユーザに発熱の症状がない場合、証明書をユーザ端末10に送信して表示させ、証明書を発行する。一方、発行部232は、ユーザに発熱の症状がある場合、証明書を発行できない旨のエラー画像をユーザ端末10に送信して表示させ、証明書を発行しない。
【0123】
以上説明したように、実施形態の変形例2の情報管理サーバ20では、取得部230は、提示先である店舗等において測定されたユーザの体温を取得する。発行部232は、過去にユーザ端末10から通知されたユーザの体温履歴に基づいて、取得部230によって取得されたユーザの体温が平熱であるか否かを判定する。発行部232は、ユーザの体温が平熱であるか否かを判定した判定結果に応じて、証明書をユーザ端末10に送信する。これにより、実施形態の変形例2の情報管理サーバ20では、ユーザに発熱の症状がないかユーザ毎に判定することができる。したがって、店舗等にて測定された体温が高い場合において、ユーザにとって平熱であり問題がないのか、高温期による体温の上昇であって問題がないのか、発熱の症状があるのかを、個別に判定することができる。
【0124】
(実施形態の変形例3)
ここで、実施形態の変形例3について説明する。本変形例では、提示アプリが、他のアプリケーションプログラム(以下、他アプリという)と連携する点において、上述する実施形態と相違する。
【0125】
例えば、本変形例の提示アプリでは、提示アプリにユーザ登録を行う場合において、ユーザが他アプリにアカウントを有していた場合、他アプリに登録済みの個人情報を流用することが可能に構成される。他アプリとの連携は、例えば、API(Application Programming Interface)にて実現することが可能である。情報管理サーバ20は、ユーザ登録時において、他アプリと連携しますか等のメッセージと共に、連携ボタンを、ユーザ端末10に表示させる。ユーザが、表示にしたがって、連携ボタンを操作すると、APIを介して、他アプリに登録されたユーザの個人情報が、提示アプリに登録するユーザの個人情報として表示される。ユーザは、表示された内容を目視により確認し、問題がなければ、登録する操作を行う。これにより、入力する手間を省くことができ、利便性を向上させることが可能となる。
【0126】
また、他アプリにて、証明書の提示を要求された場合において、他アプリから提示アプリへの連携がおこなわれるように構成されてもよい。例えば、他アプリが、旅行や宿泊予約を受け付けるアプリである場合、旅行や宿泊予約を行うユーザに、証明書の提示を求めることがあり得る。このような場合、他アプリには、提示アプリで証明書を発行しますか等のメッセージと共に、連携ボタンを、ユーザ端末10に表示させる。ユーザが、表示にしたがって、連携ボタンを操作すると、APIを介して、提示アプリが証明書を発行し、他アプリに登録されたユーザの個人情報が、提示アプリに登録するユーザの個人情報として証明書が表示される。ユーザは、表示された内容を目視により確認し、問題がなければ、他アプリに提出する操作を行う。これにより、提示アプリが発行した証明書を、他アプリに送信する手間を省くことができ、利便性を向上させることが可能となる。
【0127】
上述した実施形態における情報管理システム1及び情報管理サーバ20の全部または一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0128】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0129】
1…情報管理システム
10…ユーザ端末
20…情報管理サーバ
21…通信部
22…記憶部
220…審査情報
221…店舗情報
23…制御部
230…取得部
231…審査部
232…発行部
233…装置制御部
30…検査端末
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