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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008363
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】加湿装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 6/06 20060101AFI20230112BHJP
   F24F 6/00 20060101ALI20230112BHJP
【FI】
F24F6/06
F24F6/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021111881
(22)【出願日】2021-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】松本 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】千葉 伸
【テーマコード(参考)】
3L055
【Fターム(参考)】
3L055BA04
(57)【要約】
【課題】フィルターからの水滴の飛散を抑制する加湿装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本体ケース4内に設けられた水を溜める貯水区画36と、貯水区画36内の水に周縁の一部が浸漬される円板状のフィルター12と、フィルター12を保持するフィルター枠部13と、フィルター枠部13を回転させる回転部材14と、フィルター12へ本体ケース4外の空気を送風する送風部7と、を備えている。フィルター12の回転軸方向は水平方向であり、貯水区画36は、フィルター12の回転軸方向に対して直角かつ水平方向に細長い上面が開口した容器であり、フィルター12への送風方向における貯水区画36の風下側の側面である風下側面40の上端の高さは、フィルターへの送風方向における貯水区画の風上側の側面である風上側面41の上端の高さより高いことを特徴とする。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気口と吹出口を有する本体ケースと、
前記本体ケース内に設けられた水を溜める貯水区画と、
前記貯水区画内の水に周縁の一部が浸漬される円板状のフィルターと、
前記フィルターを保持するフィルター枠と、
前記フィルター枠を回転自在に支持する支持部と、
前記フィルター枠を回転させる回転部材と、
前記フィルターへ前記本体ケース外の空気を送風する送風部と、
前記送風部によって前記吸気口から吸い込んだ空気を前記フィルターを介して前記吹出口へ送風する風路と、を備え、
前記フィルターの回転軸方向は水平方向であり、
前記貯水区画は、前記フィルターの回転軸方向に対して直角かつ水平方向に細長い上面が開口した容器であり、
前記フィルターへの送風方向における前記貯水区画の風下側の側面である風下側面の上端の高さは、
前記フィルターへの送風方向における前記貯水区画の風上側の側面である風上側面の上端の高さより高いことを特徴とする加湿装置。
【請求項2】
前記フィルターの周縁は、前記貯水区画の長手方向における一方側から前記貯水区画内の水に入り、前記貯水区画の長手方向における他方側から前記貯水区画内の水から出る構成であり、
前記フィルターの回転軸より前記貯水区画における他方側の前記風下側面の上端の高さは、前記フィルターの回転軸より前記貯水区画における一方側の前記風下側面の上端の高さより高いことを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
【請求項3】
前記フィルターの回転軸と、前記貯水区画における他方側と、の間の前記風下側面において、前記貯水区画における他方側の上端の高さは、前記フィルターの回転軸側の上端の高さより高いことを特徴とする請求項2に記載の加湿装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯水容器内の水に一部を浸したフィルターを回転するとともに、フィルターに通風して加湿する気化式の加湿装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の加湿装置の構造は、以下のようになっていた。
【0003】
すなわち、吸気口と吹出口を有する本体ケースと、本体ケース内に設けられた水を溜める貯水区画と、貯水区画内の水に周縁の一部が浸漬される円板状のフィルターと、フィルターを保持するフィルター枠と、フィルター枠を回転自在に支持する支持部と、フィルター枠を回転させる回転部材と、フィルターへ本体ケース外の空気を送風する送風部と、送風部によって吸気口から吸い込んだ空気を、フィルターを介して吹出口へ送風する風路と、を備えている(例えば下記特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6397756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の加湿装置においては、貯水容器内の水に一部を浸しながらフィルターが回転し、送風部によって水中から出たフィルターに送風される。フィルターが多くの水を保水し、送風部によってフィルターに送風される風量が多い場合に、フィルターから水滴が飛散し、その水滴が吹出口から吹き出すという課題を有していた。
【0006】
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、吹出口からの水滴の飛散を抑制した加湿装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、この目的を達成するために本発明は、吸気口と吹出口を有する本体ケースと、前記本体ケース内に設けられた水を溜める貯水区画と、前記貯水区画内の水に周縁の一部が浸漬される円板状のフィルターと、前記フィルターを保持するフィルター枠と、前記フィルター枠を回転自在に支持する支持部と、前記フィルター枠を回転させる回転部材と、前記フィルターへ前記本体ケース外の空気を送風する送風部と、前記送風部によって前記吸気口から吸い込んだ空気を前記フィルターを介して前記吹出口へ送風する風路と、を備え、前記フィルターの回転軸方向は水平方向であり、前記貯水区画は、前記フィルターの回転軸方向に対して直角かつ水平方向に細長い上面が開口した容器であり、前記フィルターへの送風方向における前記貯水区画の風下側の側面である風下側面の上端の高さは、前記フィルターへの送風方向における前記貯水区画の風上側の側面である風上側面の上端の高さより高いことを特徴としたものであり、これらの手段により、初期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0008】
以上のように本発明は、水滴が吹出口から飛散することを抑制するという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態1の加湿装置の斜視図
図2】同加湿装置の斜視図
図3】同加湿装置の断面図
図4】同加湿装置の気液接触部の斜視図
図5】同加湿装置の気液接触部の展開図
図6】同加湿装置のフィルターとフィルター枠部の展開斜視図
図7】同加湿装置の貯水容器と給水部とフィルター枠を示す平面図
図8】同加湿装置の貯水容器の断面斜視図
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の加湿装置の斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1の加湿装置の斜視図であり、扉が開いた状態である。図3は、本発明の実施の形態1の加湿装置の断面図である。図4は、本発明の実施の形態1の加湿装置の気液接触部の斜視図である。図5は、本発明の実施の形態1の加湿装置の気液接触部の展開図である。
【0011】
なお、以下では、図1に示すように加湿装置が設置された状態(以下「設置状態」ともいう)での鉛直方向を上下方向として、水平方向を左右方向として記載する場合がある。また、以下では、設置状態において、加湿装置の、横長四角形状の天面における操作部34が設けられている長辺側の側面を「前面」とし、加湿装置の前面に対向する面を「背面」とし、加湿装置の前面側から見て右側の側面を「右側面」、左側の側面を「左側面」とする。
【0012】
図1から図5に示すように、本実施形態の加湿装置1は、吸気口2と吹出口3を有する縦長箱形状の本体ケース4と、この本体ケース4内には、空気清浄部5と、気液接触部6と、送風部7と、制御部9と、を備えている。本体ケース4内における、本体ケース4の前面側には、空気清浄部5が配置され、本体ケース4の後面側には、送風部7が配置され、空気清浄部5と送風部7との間には、気液接触部6が配置されている。吸気口2と吹出口3と連通する風路32には、空気清浄部5、気液接触部6である後述するフィルター12、送風部7が配置されている。
【0013】
吸気口2は、本体ケース4の左右側面に位置し、吹出口3は、本体ケース4の上面に位置している。吹出口3は、上下方向に回動する複数のルーバー3aを有している。図1では、吹出口3は、ルーバー3aが閉じた状態である。
【0014】
空気清浄部5は、空気清浄部5を通過する空気の微細粒子を捕捉して気流中から除去する。空気清浄部5は、縦長形状であって、濾材が蛇腹形状に折られたものであり、風路32における吸気口2の風下側に設けられている。
【0015】
気液接触部6は、水を保持して浄化対象空気と水との気液接触を促すものであって、風路32における空気清浄部5の風下側に設けられている。気液接触部6は、給水部10と、貯水容器11と、フィルター12と、フィルター枠部13と、回転部材14と、を有している。本体ケース4の側面には開閉式の扉4aがあり、扉4aを開くと、給水部10と、貯水容器11とが現れる。
【0016】
給水部10は、貯水容器11内に水を供給する。給水部10の一例は、水タンク15である。水タンク15は、貯水容器の端部に装着され、水タンク15内に水を貯水し、その水タンク15から弁機構によって貯水容器11に水が供給され、これにより貯水容器11内の水位が略一定状態が保たれる構成となっている。なお、給水部10は、水道管に連結した管から水を供給する構成でも良い。
【0017】
貯水容器11は、上面が開口した略横長箱形状で、水タンク15から供給された水を貯水し、本体ケース4の下部に水平方向に着脱自在に設けられている。フィルター枠部13を回転自在に支持する支持部16を有している。支持部16は、貯水容器11の上端縁から上方に延びた略縦長板形状の第1支持板16aと第2支持板16bを有している。第1支持板16aの上部には、フィルター枠部13を回転自在に支持する第1軸受17aを有し、第2支持板16bの上部には、フィルター枠部13を回転自在に支持する第2軸受17bを有する。第1支持板16aは、第2支持板16bより風路32における風下側に配置されている。
【0018】
図6は、本発明の実施の形態1の加湿装置のフィルターとフィルター枠部と撹拌部の展開斜視図である。
【0019】
図3から図6に示すように、フィルター12は、円板形状であり、貯水容器11の水に周縁の一部が周期的に浸漬し、毛細管現象を利用して水を吸上げている。毛細管現象で吸い上げられた水は、フィルター12の連結糸に保持され、ここを空気が通過することで浄化を行う。フィルター12は、フィルター枠部13内に保持されている。
【0020】
フィルター枠部13は、第1フィルター枠20と、第2フィルター枠21とを有している。
【0021】
第1フィルター枠20は、円形の浅皿形状であり、底面には複数の開口22を有する。第1フィルター枠20の底面における中央には、外方に突出した第1回転軸23を有している。
【0022】
第2フィルター枠21は、円形の浅皿形状であり、底面には複数の開口24を有する。第2フィルター枠21の底面における中央には、外方に突出した第2回転軸25を有している。
【0023】
フィルター12は、第1フィルター枠20と第2フィルター枠21との間に配置され、第2フィルター枠21は、第1フィルター枠20内に嵌る構成である。この状態で、第2フィルター枠21の第2回転軸25と、第1フィルター枠20の第1回転軸は23、それぞれ外方に突出している。フィルター枠部13は、第1フィルター枠20の第1回転軸23と、第2フィルター枠21の第2回転軸25とによって、貯水容器11の第1支持板16aに設けられた第1軸受17aと、第2支持板16bに設けられた第2軸受17bと、に回転自在に支持されている。第1フィルター枠20の第1回転軸23と、第2フィルター枠21の第2回転軸25とは、本体ケース4における前後方向(フィルター枠における送風方向)に延びている。フィルター12とフィルター枠部13とは、回転部材14によって上下方向に回転する構造となっている。フィルター枠部13は、フィルター12の周縁の一部が貯水容器11内の水に浸漬するように、第1フィルター枠20の第1回転軸23は、第1軸受17aに装着され、第2フィルター枠21の第2回転軸25は、第2軸受17bに装着されている。
【0024】
送風部7は、図3に示すように、本体ケース4の中央部に設けられ、モータ26と、モータ26により回転するファン27と、それらを囲むスクロール形状のケーシング28とを備えている。
【0025】
ケーシング28には、吐出口29と、吸込口30とが設けられている。吐出口29は、ケーシング28の本体ケース4における上面側に設けられている。また、吸込口30は、ケーシング28の本体ケース4における前面側に設けられている。
【0026】
モータ26は、回転軸31を有し、モータ26の回転軸31は、本体ケース4における前面側から背面側へ水平に延びている。
【0027】
ファン27は、シロッコファンであり、モータ26から延びた回転軸31に固定されている。モータ26の回転軸が回転すると、ファン27も回転し、本体ケース4の吸気口2から吸い込まれた空気が、吸込口30からケーシング28内に吸い込まれ、ケーシング28の吐出口29を介して吹出口3へ送風される。
【0028】
風路32は、吸気口2から順次、空気清浄部5、フィルター12、送風部7を介して吹出口3へ連通する風路である。まず、送風部7のファン27が回転すると、本体ケース4外の空気が、吸気口2から吸い込まれ、風路32へ送風される。風路32へ送風された空気は、空気清浄部5を通過し、空気清浄部5によって粉塵等が捕集され、清浄空気となる。次に、清浄空気は、水を保持したフィルター12を通過し、水分を含んだ清浄加湿空気となる。清浄加湿空気が送風部7を介して吹出口3から本体ケース4外に送風される。
【0029】
制御部9は、気液接触部6(回転部材14)と、送風機7(モータ26)とを制御する。具体的には、制御部9は、操作部34の操作に応じて、気液接触部6である回転部材14の動作、送風部7であるモータ26の回転数などを制御する。
【0030】
図7は、本発明の実施の形態1の加湿装置の貯水容器と給水部とフィルター枠と電解部を示す平面図である。
【0031】
図4から図7に示すように、貯水容器11は、給水区画35と、貯水区画36と、仕切り板37と、連通孔38とを有している。
【0032】
仕切り板37は、給水区画35と貯水区画36とを仕切る板である。仕切り板37は、貯水容器11の底面から上方に延び、仕切り板37の上端は、水面より上方に配置されている。
【0033】
連通孔38は、横長の開口であり、仕切り板37の下端に配置されている。連通孔38は、給水区画35と貯水区画36とを連通する。給水区画35の水は、連通孔38を介して、貯水区画36へ流れ込む。なお、給水区画35の底面と、貯水区画36の底面とは、同一面上に配置されている。なお、水タンク15から弁機構によって貯水容器11に水が供給され、貯水容器11内の水位が略一定状態が保たれた状態では、連通孔38は、水面より下方に位置する。
【0034】
給水区画35は、水タンク15が配置された区画である。図7では、右側の区画である。給水区画35内には、水タンク15から水が供給される。
【0035】
貯水区画36は、気液接触部6の一部であるフィルター12とフィルター枠部13とが配置された区画である。図7では、左側の区画である。貯水区画36は、仕切り板37と、風下側面40と、風上側面41と、仕切り板対向面42とに囲まれた区画である。
【0036】
風下側面40は、貯水容器11の底面から上方に延び、フィルター12への送風方向(本体ケース4における前面側から背面側)における貯水区画36の風下側(本体ケース4における背面側)の側面である。
【0037】
風上側面41は、貯水容器11の底面から上方に延び、フィルター12への送風方向(本体ケース4における前面側から背面側)における貯水区画36の風上側(本体ケース4における前面側)の側面である。
【0038】
仕切り板対向面42は、貯水容器11の底面から上方に延び、仕切り板37に対向する側面である。なお、仕切り板37と、風下側面40と、仕切り板対向面42と、風上側面41と、貯水容器11の底面とは、一体に形成され、天面が開口した略箱形状を構成している。
【0039】
以上のように、加湿装置1は、吸気口2と吹出口3を有する本体ケース4と、本体ケース4内に設けられた水を溜める貯水区画36と、貯水区画36内の水に周縁の一部が浸漬される円板状のフィルター12と、フィルター12を保持するフィルター枠部13と、フィルター枠部13を回転自在に支持する支持部16と、フィルター枠部13を回転させる回転部材14と、フィルター12へ本体ケース4外の空気を送風する送風部7と、送風部7によって吸気口2から吸い込んだ空気を、フィルター12を介して吹出口3へ送風する風路32と、を備えている。フィルター12の回転軸方向は水平方向であり、貯水区画36は、フィルター12の回転軸方向に対して直角かつ水平方向(本体ケース4における左右方向)に細長い上面が開口した容器である。
【0040】
本実施形態における特徴は、貯水区画36における、風下側面40の上端の高さは、風上側面41の上端の高さより高い点である。風下側面40は、フィルター12への送風方向(本体ケース4における前面側から背面側)における貯水区画36の風下側(本体ケース4における背面側)の側面であり、風上側面41は、フィルター12への送風方向における貯水区画36の風上側(本体ケース4における前面側)の側面である。貯水容器11から、フィルター12を備えたフィルター枠部13を外し、フィルター12への送風方向における風上側から貯水容器11を見ると、風上側面41の上端より高い位置に風下側面40の上端が見える構成である。
【0041】
これにより、送風部7によって送風される空気の一部は、フィルター12への送風方向における貯水区画36の風上側の側面である風上側面41の上端付近を流れ、フィルター12へ流れ込む。空気の一部は、フィルター12が回転し、水中から出たばかりのフィルター12の領域、つまり多くの水を保水した領域を通過するので、フィルター12から水滴が飛散し易くなる。ここで、風下側面40の上端の高さは、風上側面41の上端の高さより高いので、水中から出たばかりのフィルター12の領域から飛散した水滴が貯水区画36の風下側の側面である風下側面40の内面に当たり、貯水区画36内から外に水滴が飛散し難くなる。
【0042】
また、フィルター12が回転し、フィルター12の周縁は、貯水区画36の長手方向における一方側(給水区画から遠い側、本体ケース4における左側、図7参照)から貯水区画36内の水に入り、貯水区画36の長手方向における他方側(給水区画に近い側、本体ケースにおける右側、図7参照)から貯水区画36内の水から出る構成である。フィルター12の回転軸より貯水区画36における他方側の風下側面40の上端の高さは、フィルター12の回転軸より貯水区画36における一方側の風下側面の上端の高さより高い構成である。
【0043】
これにより、送風部7によって送風される空気の一部は、フィルター12への送風方向における貯水区画36の風上側の側面である風上側面41の上端付近を流れ、フィルター12へ流れ込む。空気の一部は、フィルター12が回転し、水中から出たばかりのフィルターの領域、つまり貯水区画の長手方向における他方側(給水区画に近い側、本体ケースにおける左側)である多くの水を保水した領域を通過するので、フィルター12から水滴が飛散し易くなる。
【0044】
ここで、フィルター12の回転軸より貯水区画36における他方側(給水区画に近い側、本体ケースにおける左側)の風下側面40の上端の高さは、フィルター12の回転軸より貯水区画36における一方側(給水区画から遠い側、本体ケースにおける右側)の風下側面40の上端の高さより高いので、水中から出たばかりのフィルター12から飛散した水滴が貯水区画36の風下側の側面である風下側面40の内面に当たり易く、貯水区画36内から外に水滴が飛散し難くなる。
【0045】
また、フィルター12の回転軸より貯水区画36における一方側(給水区画35から遠い側、本体ケース4における左側)の風下側面40の上端の高さは、フィルター12の回転軸より貯水区画36における他方側(給水区画35に近い側、本体ケース4における右側)の風下側面40の上端の高さより低い。これにより、フィルター12が水中に入る直前のフィルター12の領域(水を保水しているが、ほとんど水滴が飛散しないフィルター12の領域)を通過する空気が増加する。結果として、フィルター12の回転軸より貯水区画36における一方側(給水区画35から遠い側、本体ケース4における左側)の風下側面40の上端の高さと、フィルター12の回転軸より貯水区画36における他方側(給水区画35に近い側、本体ケース4における右側)の風下側面40の上端の高とが同じ場合に比べて、水滴が飛散を抑制しながら、加湿量は増加させることができる。
【0046】
また、フィルター12の回転軸と、貯水区画36における他方側(給水区画35に近い側、本体ケース4における右側)と、の間の風下側面40において、貯水区画36における他方側の上端の高さは、フィルター12の回転軸側の上端の高さより高い構成である。
【0047】
これにより、送風部7によって送風される空気の一部は、フィルター12への送風方向における貯水区画36の風上側の側面である風上側面41の上端付近を流れ、フィルター12へ流れ込む。空気の一部は、フィルター12が水中から出たばかりのフィルター12の領域、つまりフィルター12の回転軸と、貯水区画36における他方側と、の間の風下側面40において、貯水区画36における他方側(給水区画に近い側、本体ケースにおける左側)、フィルター12の周縁部分である多くの水を保水した部分を通過するので、フィルター12から水滴が飛散し易くなる。
【0048】
ここで、フィルター12の回転軸と、貯水区画36における他方側(給水区画35に近い側、本体ケース4における左側)と、の間の風下側面40において、貯水区画36における他方側(給水区画35に近い側、本体ケース4における左側)の上端の高さは、フィルター12の回転軸側の上端の高さより高いので、水中から出たばかりのフィルター12の周縁部分から飛散した水滴が貯水区画36の風下側の側面である風下側面40に当たり易く、貯水区画36内から外に水滴が飛散し難くなる。
【0049】
また、フィルター12の回転軸と、貯水区画36における他方側(給水区画35に近い側、本体ケース4における左側)と、の間の風下側面40において、フィルター12の回転軸側の上端の高さは、貯水区画36における他方側(給水区画35に近い側、本体ケース4における左側)の上端の高さより低い。これにより、フィルター12が水中に入らないフィルター12の領域(水を保水しているが、ほとんど水滴が飛散しないフィルター12の領域)を通過する空気が増加する。結果として、フィルター12の回転軸と、貯水区画36における他方側(給水区画35に近い側、本体ケース4における左側)と、の間の風下側面40において、フィルター12の回転軸側の上端の高さと、貯水区画36における他方側(給水区画35に近い側、本体ケース4における左側)の上端の高さとが同じ場合に比べて、水滴の飛散を抑制しながら、加湿量を増加させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明に係る加湿装置は、吹出口から水滴が飛散することを抑制可能とするものであるので、業務用、家庭用に使用される加湿装置等として有用である。
【符号の説明】
【0051】
1 加湿装置
2 吸気口
3 吹出口
3a ルーバー
4 本体ケース
4a 扉
5 空気清浄部
6 気液接触部
7 送風部
9 制御部
10 給水部
11 貯水容器
12 フィルター
13 フィルター枠部
14 回転部材
15 水タンク
16 支持部
16a 第1支持板
16b 第2支持板
17a 第1軸受
17b 第2軸受
20 第1フィルター枠
21 第2フィルター枠
22 開口
23 第1回転軸
24 開口
25 第2回転軸
26 モータ
27 ファン
28 ケーシング
29 吐出口
30 吸込口
31 回転軸
32 風路
34 操作部
35 給水区画
36 貯水区画
37 仕切り板
38 連通孔
40 風下側面
41 風上側面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8