(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023084316
(43)【公開日】2023-06-19
(54)【発明の名称】危険箇所警告システム、警告装置、危険箇所登録装置、危険箇所警告方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G08B 21/02 20060101AFI20230612BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20230612BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20230612BHJP
A42B 3/30 20060101ALI20230612BHJP
【FI】
G08B21/02
G08B25/04 K
G06F3/01 510
A42B3/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021198424
(22)【出願日】2021-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 颯人
【テーマコード(参考)】
3B107
5C086
5C087
5E555
【Fターム(参考)】
3B107CA02
3B107EA05
3B107EA09
5C086AA22
5C086AA52
5C086BA20
5C086CA06
5C086CA11
5C086CA28
5C086CB36
5C086DA33
5C086EA08
5C086EA23
5C086FA02
5C086FA12
5C086FA20
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA12
5C087AA21
5C087AA32
5C087AA51
5C087BB18
5C087DD03
5C087DD21
5C087DD27
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF13
5C087GG02
5C087GG12
5C087GG17
5C087GG28
5C087GG84
5E555AA54
5E555BA02
5E555BB02
5E555BE09
5E555CA42
5E555CA46
5E555CB22
5E555CB65
5E555DA13
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】多種多様な危険箇所に応じた適切な警告を当該危険箇所への作業者の認識状況に応じて効果的に行なうことが可能な危険箇所警告システムを提供する。
【解決手段】危険箇所DSに接近した作業者Hが危険箇所DSへの経験度合いが低い“新規入場者”である場合、直ちに“新規入場者”である作業者Hに対し、危険箇所DSの種類に応じた警告音声WSと警告振動WVにより警告し、警告LED13bの点滅により現場周辺の他の作業者Hに対しても危険箇所DSに接近した“新規入場者”である作業者Hの存在を知らせて警告する。危険箇所DSに接近した作業者Hが危険箇所DSへの経験度合いが高く“新規入場者”ではない場合でも、危険箇所DSを目視していない“不注意状態者”である場合、速やかに“不注意状態者”である作業者Hに対し、危険箇所DSの種類に応じた警告音声WSと警告振動WVにより警告し、警告LED13bを点滅させる。
【選択図】
図2B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
危険箇所登録装置と、この危険箇所登録装置との無線通信機能を有し作業者の頭部に装着される警告装置と、を含む危険箇所警告システムであって、
前記危険箇所登録装置は、
前記警告装置から受信される前記作業者の識別情報に基づいて、前記作業者の危険箇所に対する経験度合いに応じた新規入場者情報を生成する新規入場者情報生成部と、
前記新規入場者情報と、前記危険箇所に応じた警告内容を含む危険箇所警告情報とを、前記警告装置へ送信する情報送信部と、を備え、
前記警告装置は、
前記作業者の識別情報を前記危険箇所登録装置へ送信する作業者識別情報送信部と、
前記作業者の視点を取得する視点取得部と、
前記危険箇所登録装置から受信された前記作業者の新規入場者情報に基づいて、前記作業者が前記危険箇所に対する経験度合いが予め設定された経験度合いよりも低い新規入場者か否かを判定する新規入場者判定部と、
前記作業者の視点に基づいて前記作業者が前記危険箇所を目視したか否かを判定する危険箇所目視判定部と、
前記作業者が新規入場者であると判定された場合と、前記作業者が新規入場者ではないと判定された場合であっても前記作業者が前記危険箇所を目視していないと判定された場合とに、前記危険箇所登録装置から受信された危険箇所警告情報に基づいて、前記危険箇所の種類に応じた警告内容で警告する警告部と、を備えた、
危険箇所警告システム。
【請求項2】
前記危険箇所登録装置において、
前記新規入場者情報生成部は、
前記警告装置から受信された前記作業者の識別情報を、前記識別情報が最初に受信された年月日または前記識別情報が受信された回数に対応付けて登録する作業者識別情報登録部を有し、
前記登録された年月日から予め設定された期間経過していないか否か、または前記登録された回数が予め設定された回数に達していないか否か応じて、前記作業者の経験度合いが低いか高いかを示す新規入場者情報を生成する、
請求項1に記載の危険箇所警告システム。
【請求項3】
前記危険箇所登録装置は、
前記危険箇所に対応する画像の情報を前記警告装置へ送信する画像情報送信部を備え、
前記警告装置において、
前記視点取得部は、前記作業者の視野映像上での視点を取得し、
前記危険箇所目視判定部は、前記作業者の視野映像上での視点が、前記危険箇所登録装置から受信された前記危険箇所に対応する画像との類似度が予め設定された閾値以上に高い画像領域にない場合に、前記作業者が前記危険箇所を目視していないと判定する、
請求項1または請求項2に記載の危険箇所警告システム。
【請求項4】
前記危険箇所に対応する画像の情報は、前記危険箇所に取り付けられた前記危険箇所登録装置の特徴画像または前記危険箇所の特徴画像の情報である、
請求項3に記載の危険箇所警告システム。
【請求項5】
前記危険箇所登録装置は、
接近者を検知する接近者検知部と、
前記接近者を検知した場合に、前記警告装置へ前記作業者の識別情報を要求する信号を送信する要求送信部と、を備え、
前記警告装置において、
前記作業者識別情報送信部は、前記危険箇所登録装置から前記作業者の識別情報を要求する信号が受信された場合に、前記作業者の識別情報を前記危険箇所登録装置へ送信する、
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の危険箇所警告システム。
【請求項6】
前記警告装置は、
前記警告部により警告をしている状態において、前記作業者が前記危険箇所を目視したと判定された場合に、前記警告を停止する警告停止部を備えた、
請求項1から請求項5の何れか一項に記載の危険箇所警告システム。
【請求項7】
前記警告装置は、報音・振動部を備え、
前記警告部は、前記報音・振動部により、前記危険箇所の種類に応じた警告内容の音声を出力させると共に振動を発生させて警告する、
請求項1から請求項6の何れか一項に記載の危険箇所警告システム。
【請求項8】
前記警告装置は、警告LEDを備え、
前記警告部は、前記警告LEDを点滅させて警告する、
請求項7に記載の危険箇所警告システム。
【請求項9】
前記警告装置は、前記警告装置を取り付けた警告装置付きヘルメットにより前記作業者の頭部に装着される、
請求項1から請求項8の何れか一項に記載の危険箇所警告システム。
【請求項10】
請求項1に記載の危険箇所警告システムの警告装置。
【請求項11】
請求項1に記載の危険箇所警告システムの危険箇所登録装置。
【請求項12】
危険箇所登録装置と、この危険箇所登録装置との無線通信機能を有し作業者の頭部に装着される警告装置と、により行なう危険箇所警告方法であって、
前記危険箇所登録装置により、
前記警告装置から受信される前記作業者の識別情報に基づいて、前記作業者の危険箇所に対する経験度合いに応じた新規入場者情報を生成することと、
前記新規入場者情報と、前記危険箇所に応じた警告内容を含む危険箇所警告情報とを、前記警告装置へ送信することと、を行ない、
前記警告装置により、
前記作業者の識別情報を前記危険箇所登録装置へ送信することと、
前記作業者の視点を取得することと、
前記危険箇所登録装置から受信された前記作業者の新規入場者情報に基づいて、前記作業者が前記危険箇所に対する経験度合いが予め設定された経験度合いよりも低い新規入場者か否かを判定することと、
前記作業者の視点に基づいて前記作業者が前記危険箇所を目視したか否かを判定することと、
前記作業者が新規入場者であると判定された場合と、前記作業者が新規入場者ではないと判定された場合であっても前記作業者が前記危険箇所を目視していないと判定された場合とに、前記危険箇所登録装置から受信された危険箇所警告情報に基づいて、前記危険箇所の種類に応じた警告内容で警告することと、を行なう、
ようにした危険箇所警告方法。
【請求項13】
危険箇所登録装置の制御部と、この危険箇所登録装置との無線通信機能を有し作業者の頭部に装着される警告装置の制御部と、に実行させるプログラムであって、
前記危険箇所登録装置の制御部を、
前記警告装置から受信される前記作業者の識別情報に基づいて、前記作業者の危険箇所に対する経験度合いに応じた新規入場者情報を生成する新規入場者情報生成部、
前記新規入場者情報と、前記危険箇所に応じた警告内容を含む危険箇所警告情報とを、前記警告装置へ送信する情報送信部、として機能させ、
前記警告装置の制御部を、
前記作業者の識別情報を前記危険箇所登録装置へ送信する作業者識別情報送信部、
前記作業者の視点を取得する視点取得部、
前記危険箇所登録装置から受信された前記作業者の新規入場者情報に基づいて、前記作業者が前記危険箇所に対する経験度合いが予め設定された経験度合いよりも低い新規入場者か否かを判定する新規入場者判定部、
前記作業者の視点に基づいて前記作業者が前記危険箇所を目視したか否かを判定する危険箇所目視判定部、
前記作業者が新規入場者であると判定された場合と、前記作業者が新規入場者ではないと判定された場合であっても前記作業者が前記危険箇所を目視していないと判定された場合とに、前記危険箇所登録装置から受信された危険箇所警告情報に基づいて、前記危険箇所の種類に応じた警告内容で警告する警告部、として機能させる、
ためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、危険箇所警告システム、警告装置、危険箇所登録装置、危険箇所警告方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
水処理設備、電力設備などの工場施設やその建設現場には、開口部、突起部、充電部などの多種多様な危険箇所がある。このような危険箇所に対しては、安全対策を講じる必要がある。
【0003】
例えば、開口部に対する安全対策では、現場に入場する作業者への安全教育のほか、危険箇所である開口部の明示、墜落制止用器具(作業用安全帯)の使用などが挙げられる。
【0004】
しかし、安全教育や危険箇所を明示する安全対策は、それを長時間継続した場合、作業者に慣れが生じることで、安全対策として正しく効果を発揮しない可能性がある。また、現場における日々の朝礼で墜落制止用器具の使用を徹底したとしても、省略行為などにより正しく使用されないことで、作業者に危険が及んでしまう事例も少なくない。
【0005】
具体的に、従来、開口部からの墜落を防ぐための安全対策として、墜落制止用器具を正しく使用していない場合に警告する自動警告装置及び作業用安全帯(特許文献1参照)、危険箇所へ接近した作業者に対して継続的に警告を発する自動警告発生装置(特許文献2参照)が考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11-267237号公報
【特許文献2】実開昭64-10896号公報
【特許文献3】特開2021-92521号公報
【特許文献4】特表2016-512626号公報
【特許文献5】特表平9-504120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の自動警告装置及び作業用安全帯では、墜落の危険が及ぶ危険箇所での使用に限られるだけでなく、墜落制止用器具を所持していない作業者や正しく使用していない作業者に対して、危険が及ぶ恐れを回避することができない。
【0008】
従来の自動警告発生装置では、危険箇所へ接近した何れの作業者に対しても継続的な警告を発するため、警告の慣れにつながるだけでなく、既に危険個所を認識して危険を回避するよう行動している作業者に対しては、作業の阻害につながる恐れもある。
【0009】
また、開口部、突起部、充電部などの多種多様な危険箇所がある現場において、警告対象が限定的であることは、現場全体の被災リスクを効果的に減少させることができない。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、多種多様な危険箇所に応じた適切な警告を当該危険箇所への作業者の認識状況に応じて効果的に行なうことが可能になる危険箇所警告システム、警告装置、危険箇所登録装置、危険箇所警告方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
実施形態の危険箇所警告システムは、危険箇所登録装置と、この危険箇所登録装置との無線通信機能を有し作業者の頭部に装着される警告装置と、を含む危険箇所警告システムであって、
前記危険箇所登録装置は、
前記警告装置から受信される前記作業者の識別情報に基づいて、前記作業者の危険箇所に対する経験度合いに応じた新規入場者情報を生成する新規入場者情報生成部と、
前記新規入場者情報と、前記危険箇所に応じた警告内容を含む危険箇所警告情報とを、前記警告装置へ送信する情報送信部と、を備え、
前記警告装置は、
前記作業者の識別情報を前記危険箇所登録装置へ送信する作業者識別情報送信部と、
前記作業者の視点を取得する視点取得部と、
前記危険箇所登録装置から受信された前記作業者の新規入場者情報に基づいて、前記作業者が前記危険箇所に対する経験度合いが予め設定された経験度合いよりも低い新規入場者か否かを判定する新規入場者判定部と、
前記作業者の視点に基づいて前記作業者が前記危険箇所を目視したか否かを判定する危険箇所目視判定部と、
前記作業者が新規入場者であると判定された場合と、前記作業者が新規入場者ではないと判定された場合であっても前記作業者が前記危険箇所を目視していないと判定された場合とに、前記危険箇所登録装置から受信された危険箇所警告情報に基づいて、前記危険箇所の種類に応じた警告内容で警告する警告部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態に係る危険箇所警告システム1の全体の構成を示す外観図。
【
図2A】危険箇所警告システム1の危険箇所DSへの使用例を示す外観図(その1)。
【
図2B】危険箇所警告システム1の危険箇所DSへの使用例を示す外観図(その2)。
【
図2C】危険箇所警告システム1の危険箇所DSへの使用例を示す外観図(その3)。
【
図2D】危険箇所警告システム1の危険箇所DSへの使用例を示す外観図(その4)。
【
図3】警告装置20の電子回路の構成を示すブロック図。
【
図4】危険箇所登録装置30の電子回路の構成を示すブロック図。
【
図5】危険箇所警告システム1の警告装置20が実行する警告処理と危険箇所登録装置30が実行する危険箇所通知処理とを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施形態の危険箇所警告システム、警告装置、危険箇所登録装置、危険箇所警告方法およびプログラムについて、図面を参照して説明する。
【0014】
<危険箇所警告システム1の構成>
図1は、実施形態に係る危険箇所警告システム1の全体の構成を示す外観図である。
【0015】
図2Aは、危険箇所警告システム1の危険箇所DSへの使用例を示す外観図(その1)である。
【0016】
図2Bは、危険箇所警告システム1の危険箇所DSへの使用例を示す外観図(その2)である。
【0017】
図2Cは、危険箇所警告システム1の危険箇所DSへの使用例を示す外観図(その3)である。
【0018】
図2Dは、危険箇所警告システム1の危険箇所DSへの使用例を示す外観図(その4)である。
【0019】
危険箇所警告システム1は、警告装置20を取り付けた警告装置付きヘルメット10と危険箇所登録装置30を含む。
【0020】
警告装置付きヘルメット10には、当該ヘルメット10を装着する作業者Hの顔面が位置する方向、つまりヘルメット10の正面側の周縁に警告装置20が取り付けられる。
【0021】
警告装置20は、ヘルメット10の正面側の周縁の下端に沿って円弧状に湾曲して形成した筐体を有し、ヘルメット10の両側面の下端部に対し、例えばネジ式の取付部10aによって着脱自在に取り付けられる。
【0022】
なお、警告装置20には、その筐体の下端に沿ってフェイスシールド10Fを設けてよい。
【0023】
警告装置20は、アイトラッキング部11、近距離無線通信部12および警告部13を備える。
【0024】
アイトラッキング部11は、警告装置20の筐体の中央に外側へ向けて設けられた視野映像を取得する視野映像カメラ11aと、作業者Hの目Eに対応する位置に設けられた当該目Eの高解像度な画像を取得するアイカメラ11bと、目Eの光の反射パターンを生成するための近赤外LED11cと、図示しない画像処理部とを含み、視野映像カメラ11aにより取得されている視野映像上での作業者Hの視点ES(
図2C参照)を算出する(視点取得部)。
【0025】
近距離無線通信部12は、例えば、10m程度の通信範囲を有するBluetooth(登録商標)を用いて構成され、
図2Aに示すように、危険箇所DSに取り付けられた危険箇所登録装置30の近距離無線通信部32と近距離無線通信BTする。
【0026】
警告部13は、警告装置20の筐体に内蔵されたスピーカ(報音部)とバイブレータ(振動部)を有する報音・振動部13aと、筐体の外側に露出した警告LED13bとを含み、例えば作業者Hである人間が音と振動に敏感なこめかみ付近に対応する位置に設けられる。
【0027】
危険箇所登録装置30は、現場に存在する多種多様な危険箇所DS毎に取り付けられる。
【0028】
危険箇所登録装置30は、人感センサ31、前述同様の近距離無線通信部32、および危険箇所表示灯33を備える。
【0029】
人感センサ31は、赤外線、超音波、可視光などを用いて人間の所在を検知するもので、例えば、
図2Aに示すように、人感センサ31から直径5m程度を検知範囲Zとし、危険箇所DSに接近した作業者Hを検知する。
【0030】
危険箇所表示灯33は、例えば赤色LEDを用いて構成され、人感センサ31により作業者Hの危険箇所DSへの接近が検知された場合に、当該作業者Hが危険箇所DSの存在に気付き易くなるように点滅される。
【0031】
なお、警告装置20を取り付ける対象は、ヘルメット10に限定されないが、少なくとも作業者Hが危険箇所DSを有する現場に入場する場合に、作業者Hの頭部への装着が必須となっている物体(頭部装着体)が好ましい。また、警告装置20が備えるアイトラッキング部11と警告部13とは、警告装置20への内蔵に限定されず、頭部装着体に別々に取り付けてよい。
【0032】
実施形態の危険箇所警告システム1は、少なくとも以下の機能(1)~(6)を有する。
【0033】
(1)
図2Aに示すように、警告装置付きヘルメット10を装着した作業者Hが、危険箇所登録装置30を取り付けた危険箇所DSに接近した場合に、警告装置20が、作業者Hの識別情報である作業者IDを、近距離無線通信BTにより危険箇所登録装置30へ送信する機能。
【0034】
(2) 危険箇所登録装置30が、作業者IDに基づいて、作業者Hの危険箇所DSに対する経験度合いが低いか否かを示す新規入場者情報を生成する機能。
【0035】
(3) 危険箇所登録装置30が、生成した新規入場者情報と、危険箇所登録装置30の特徴画像である危険箇所画像情報と当該危険箇所DSの種類に応じた警告内容である危険箇所警告情報とを含む危険箇所情報と、を近距離無線通信BTにより警告装置20へ送信する機能。
【0036】
(4) 警告装置20が、新規入場者情報と、アイトラッキング部11により取得される作業者Hの視点および危険箇所画像情報に基づき判定される当該作業者Hが危険箇所DSを認識しているか否かの判定結果と、に基づいて当該作業者Hへの警告を要するか否かを判定する機能。
【0037】
(5) 警告装置20が、作業者Hへの警告を要すると判定した場合、危険箇所警告情報に基づき、
図2Bに示すように、警告部13により危険箇所の警告(警告音声WSの出力、警告振動WVの発生、警告LEDの点滅)を行なわせる機能。
【0038】
(6) 警告装置20が、
図2Cに示すように、アイトラッキング部11により取得される作業者Hの視点ESに基づいて作業者Hが危険箇所DSを認識したと判定した場合、
図2Dに示すように、警告部13による危険箇所の警告を停止させる機能。
【0039】
<警告装置20の構成>
図3は、警告装置20の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0040】
警告装置20は、制御部(CPU:Central Processing Unit)21を備える。
【0041】
制御部21には、システムおよびデータバスを介して、記憶部22、外部入出力部23、アイトラッキング部11、近距離無線通信部12、警告部13が接続される。
【0042】
制御部21は、フラッシュメモリなどの記憶部22に予め記憶される警告処理プログラム22a、あるいは外部入出力部23を介して外部接続されるPC(Personal Computer)などの情報機器から記憶部22に書き込まれて記憶される警告処理プログラム22aに従い、回路各部の動作を制御する。
【0043】
実施形態の警告処理プログラム22aは、少なくとも前述の機能(1)(4)(5)(6)を制御部21に実行させるプログラムを含む。
【0044】
警告装置20の電子回路は、乾電池または充電池を使用した電池電源BAにより駆動される。
【0045】
記憶部22には、警告処理プログラム22aを記憶するプログラム記憶領域のほか、作業者ID記憶領域22b、新規入場者情報記憶領域22c、危険箇所情報記憶領域22d、作業データ記憶領域22eなどが確保される。
【0046】
作業者ID記憶領域22bには、作業者Hの識別情報である作業者IDのデータが、例えば、当該作業者Hに警告装置付きヘルメット10が貸与された場合に、外部入出力部23を介して外部接続されるPCなどの情報機器から書き込まれて記憶される。
【0047】
新規入場者情報記憶領域22cには、作業者IDに基づいて、危険箇所登録装置30により生成された危険箇所DSへの作業者Hの経験度合いが低いか否かを示す新規入場者情報が、当該危険箇所登録装置30から受信されて記憶される。
【0048】
危険箇所情報記憶領域22dには、危険箇所登録装置30から受信された危険箇所情報に含まれる危険箇所画像情報22d1(危険箇所登録装置30または危険箇所DSの特徴画像)と危険箇所警告情報22d2(危険箇所DSの種類に応じた警告内容(例えば警告メッセージ「開口部注意!」))が記憶される。
【0049】
作業データ記憶領域22eには、警告処理プログラム22aに従い制御部21により生成されるか制御部21により入出力される各種のデータが、必要に応じて一時的に記憶される。
【0050】
このように構成された危険箇所警告システム1の警告装置20は、制御部21が警告処理プログラム22aに従い危険箇所登録装置30と連携して各部の動作を制御し、ハードウエアとソフトウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べるような警告機能を実現する。
【0051】
<危険箇所登録装置30の構成>
図4は、危険箇所登録装置30の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0052】
危険箇所登録装置30は、制御部(CPU)34を備える。
【0053】
制御部34には、システムおよびデータバスを介して、記憶部35、外部入出力部36、人感センサ31、近距離無線通信部32、危険箇所表示灯33が接続される。
【0054】
制御部34は、フラッシュメモリなどの記憶部35に予め記憶される危険箇所通知処理プログラム35a、外部入出力部36を介して外部接続されるPCなどの情報機器から記憶部35に書き込まれて記憶される危険箇所通知処理プログラム35aに従い、回路各部の動作を制御する(新規入場者情報生成部)。
【0055】
実施形態の危険箇所通知処理プログラム35aは、少なくとも前述の機能(2)(3)を制御部34に実行させるプログラムを含む。
【0056】
危険箇所登録装置30の電子回路は、乾電池または充電池を使用した電池電源BAにより駆動される。
【0057】
記憶部35には、危険箇所通知処理プログラム35aを記憶するプログラム記憶領域のほか、作業者ID登録領域35b、危険箇所情報登録領域35c、作業データ記憶領域35dなどが確保される。
【0058】
作業者ID登録領域35bには、人感センサ31により作業者Hが危険箇所DSに接近したことが検知された場合に、警告装置20から受信される当該作業者Hに対応する作業者IDのデータが記憶されて登録される。作業者ID登録領域35bに登録される作業者IDのデータには、当該作業者IDが最初に危険箇所登録装置30に受信された年月日(作業者Hの危険箇所DSへの初回接近年月日に相当)または作業者IDが危険箇所登録装置30に受信された回数(作業者Hの危険箇所DSへの接近回数に相当)の何れかまたは両方を対応付けて記憶してよい。
【0059】
危険箇所情報登録領域35cには、危険箇所画像情報35c1(危険箇所登録装置30または危険箇所DSの特徴画像)と危険箇所警告情報35c2(危険箇所DSの種類に応じた警告内容(例えば警告メッセージ「開口部注意!」))が記憶されて登録される。危険箇所警告情報35c2の警告メッセージは、危険箇所登録装置30を取り付ける危険箇所DSの種類が、例えば、現場の足元にある突起部である場合は「足元突起部注意!」、現場の頭上にある突起部である場合は「頭上突起部注意!」、現場の充電部である場合は「充電部注意!」となる。
【0060】
作業データ記憶領域35dには、危険箇所通知処理プログラム35aに従い制御部34により生成されるか制御部34により入出力される各種のデータが、必要に応じて一時的に記憶される。
【0061】
このように構成された危険箇所警告システム1の危険箇所登録装置30は、制御部34が危険箇所通知処理プログラム35aに従い警告装置20と連携して各部の動作を制御し、ハードウエアとソフトウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べるような危険箇所通知機能を実現する。
【0062】
次に、実施形態の危険箇所警告システム1の動作について説明する。
【0063】
<危険箇所警告システム1の動作>
図5は、危険箇所警告システム1の警告装置20が実行する警告処理と危険箇所登録装置30が実行する危険箇所通知処理とを示すフローチャートである。
【0064】
ここでは、
図2A~
図2Dで示したように、危険箇所登録装置30を取り付けた危険箇所DSの種類が開口部である場合の実施例について説明する。
【0065】
図2Aに示すように、警告装置付きヘルメット10を装着した作業者Hが現場に入り、危険箇所登録装置30を取り付けた危険箇所DS(開口部)に接近した場合に、危険箇所登録装置30の人感センサ31により、作業者Hが危険箇所DSへの接近者として検知されると(ステップR1(Yes))(接近者検知部)、危険箇所登録装置30の制御部34は、危険箇所表示灯33を点滅させ、作業者Hに対し危険箇所DSが目立つように知らせる(ステップR2)。
【0066】
そして制御部34は、近距離無線通信部32を介して作業者Hの警告装置付きヘルメット10の警告装置20と近距離無線通信BTし、作業者IDを要求する信号を当該警告装置20へ送信する(ステップR3)(要求送信部)。
【0067】
作業者Hの警告装置20において、危険箇所登録装置30から送信された作業者IDを要求する信号が受信されると(ステップW1(Yes))、制御部21は、作業者ID記憶領域22bに記憶されている当該作業者Hの作業者IDを読み出し、作業者IDの要求元の危険箇所登録装置30へ送信する(ステップW2)(作業者識別情報送信部)。
【0068】
危険箇所登録装置30において、警告装置20から送信された作業者IDが受信されると(ステップR4(Yes))、制御部34は、受信された作業者IDが、作業者ID登録領域35bに既に登録済みであるか否かを判定する(ステップR5)。
【0069】
ここで、受信された作業者IDが作業者ID登録領域35bに登録済みではないと判定されると(ステップR5(No))、制御部34は、受信された作業者IDを、当日の年月日(初回接近年月日に相当)およびその受信回数“1”(接近回数に相当)に対応付けて、作業者ID登録領域35bに記憶させて登録する(ステップR6)(作業者識別情報登録部)。
【0070】
一方、受信された作業者IDが作業者ID登録領域35bに登録済みであると判定されると(ステップR5(Yes))、制御部34は、登録済みの作業者IDに対応付けられて記憶されている受信回数(危険箇所DSへの接近回数)を“+1”して更新する(ステップR5a)。
【0071】
制御部34は、受信された作業者IDに対応付けられて作業者ID登録領域35bに記憶されている年月日(初回接近年月日)から予め設定された期間(例えば2週間)経過していないか経過しているか、または受信された作業者IDに対応付けられて作業者ID登録領域35bに記憶されている受信回数(接近回数)が予め設定された回数(例えば3回)に達していないか達したかに応じて、危険箇所DSへの作業者Hの経験度合いが低いか高いかを示す新規入場者情報を生成する(ステップR7)(新規入場者情報生成部)。
【0072】
なお、現場の作業者Hの安全管理に関する調査統計上、作業者Hが新たな現場に入ってから2週間程度は、当該現場の危険箇所DSに関係する事故が比較的多いという報告があり、作業者Hの現場の危険箇所DSへの経験度合いが低い期間であると仮定する。
【0073】
制御部34は、ステップR7にて生成した新規入場者情報と、危険箇所情報登録領域35cに登録されている危険箇所画像情報35c1(危険箇所登録装置30または危険箇所DSの特徴画像)と危険箇所警告情報35c2(ここでは開口部に対応する警告メッセージ「開口部注意!」)とを含む危険箇所情報と、を警告装置20へ送信する(ステップR8)(情報送信部)(画像情報送信部)。
【0074】
警告装置20において、危険箇所登録装置30から送信された作業者Hに対応する新規入場者情報と危険箇所DSに対応する危険箇所情報が受信されると(ステップW3(Yes))、制御部21は、受信された新規入場者情報を新規入場者情報記憶領域22cに記憶させ、また受信された危険箇所情報を危険箇所情報記憶領域22dに記憶させる。
【0075】
そして、記憶された新規入場者情報が、当該危険箇所DS(開口部)への作業者Hの経験度合いが低いことを示している場合には、作業者Hを“新規入場者”と判定し(ステップW4(Yes))(新規入場者判定部)、危険箇所警告処理を実行する(ステップW6)(警告部)。
【0076】
すなわち、制御部21は、危険箇所情報記憶領域22dに記憶させた危険箇所警告情報22d2に基づいて、
図2Bに示すように、警告部13の報音・振動部13aにより警告音声「開口部注意!」WSの出力と警告振動WVの発生を行なわせ、また警告LED13bの点滅を行なわせる。
【0077】
これにより、危険箇所DSに接近した作業者Hが、危険箇所DSへの経験度合いが低い“新規入場者”に相当する場合には、直ちに当該“新規入場者”である作業者Hに対し、危険箇所DSの種類に応じた警告音声「開口部注意!」WSと警告振動WVにより警告できる。さらに、警告LED13bの点滅により、現場の周辺の他の作業者Hに対しても、危険箇所DSに接近している“新規入場者”である作業者Hの存在を知らせて警告できる。
【0078】
一方、制御部21は、記憶された新規入場者情報が、危険箇所DS(開口部)への作業者Hの経験度合いが高いことを示している場合には、作業者Hを“新規入場者”ではないと判定する(ステップW4(No))。
【0079】
そして、制御部21は、警告処理を開始してから一定時間内、すなわち作業者Hが危険箇所DSに接近して作業者IDを要求する信号が受信されてから一定時間内(例えば3秒以内)に、作業者Hにより危険箇所DSが目視された否かを判定する(ステップW5)(危険箇所目視判定部)。
【0080】
具体的には、アイトラッキング部11により取得される作業者Hの視点ESが、視野映像カメラ11aにより取得されている視野映像上の、危険箇所情報記憶領域22dに記憶させた危険箇所画像情報22d1(危険箇所登録装置30または危険箇所DSの特徴画像)との類似度が設定閾値以上に高い画像領域にあるか否かにより、作業者Hにより危険箇所DSが目視された否かを判定する(ステップW5)。
【0081】
ここで、作業者Hが危険箇所DSに接近してから一定時間内に、当該作業者Hにより危険箇所DSが目視されないと判定された場合には(ステップW5(No))、制御部21は、前述同様に危険箇所警告処理を実行し、
図2Bに示すように、警告部13の報音・振動部13aにより警告音声「開口部注意!」WSの出力と警告振動WVの発生を行なわせ、また警告LED13bの点滅を行なわせる(ステップW6)(警告部)。
【0082】
これにより、危険箇所DSに接近した作業者Hが、危険箇所DSへの経験度合いが高く“新規入場者”に相当しない場合であっても、危険箇所DSを目視していない“不注意状態者”である場合には、速やかに当該“不注意状態者”である作業者Hに対し、危険箇所DSの種類に応じた警告音声「開口部注意!」WSと警告振動WVにより警告できる。さらに、警告LED13bの点滅により、現場の周辺の他の作業者Hに対しても、危険箇所DSに接近している“不注意状態者”である作業者Hの存在を知らせて警告できる。
【0083】
このように“新規入場者”である作業者H、または“新規入場者”ではないが“不注意状態者”である作業者Hに対し、危険箇所警告処理を実行している状態において(ステップW6)、
図2Cに示すように、アイトラッキング部11により取得される作業者Hの視点ESが、視野映像カメラ11aにより取得されている作業者Hの視野映像上の、危険箇所DSに対応する画像領域に移動したことで、作業者Hにより危険箇所DSが目視されたと判定されると(ステップW7(Yes))、制御部21は、
図2Dに示すように、実行中の危険箇所警告処理を停止させる(ステップW8)(警告停止部)。
【0084】
すなわち、警告部13の報音・振動部13aによる警告音声WSの出力と警告振動WVの発生を停止させ、また警告LED13bの点滅を停止させる。
【0085】
これにより、作業者Hが、接近した危険箇所DS(ここでは開口部)への経験度合いが低い“新規入場者”である場合と、当該危険箇所DSを目視していない“不注意状態者”である場合と、の何れであっても、作業者Hにより危険箇所DSが目視されて認識されれば、直ちに警告を停止させることで、作業者Hに対する執拗な警告により慣れを生じさせてしまうことや、周辺の他の作業者Hも含めて作業の阻害を招くこと、などの不都合を防止できる。
【0086】
危険箇所登録装置30において、人感センサ31により危険箇所DSへの接近者が検知されなくなると、制御部34は、危険箇所表示灯33を消灯させる(ステップR9)。
【0087】
なお、前述した危険箇所登録装置30の危険箇所通知処理(
図5)では、警告装置20から作業者IDが受信されない場合(ステップR4(No))、その後の処理を行なわない構成としたが、これに限らず、危険箇所DSに応じた危険箇所情報だけを警告装置20へ送信し、警告装置20は、“新規入場者”であるか否かに関わらず危険箇所警告処理(ステップW6~W8)を行なう構成としてもよい。
【0088】
<実施形態のまとめ>
以上のように、実施形態の危険箇所警告システム1によれば、危険箇所DSに接近した作業者Hが、危険箇所DSへの経験度合いが低い“新規入場者”である場合には、直ちに当該“新規入場者”である作業者Hに対し、危険箇所DSの種類に応じた警告音声WSと警告振動WVにより警告できる。さらに、警告LED13bの点滅により、現場の周辺の他の作業者Hに対しても、危険箇所DSに接近している“新規入場者”である作業者Hの存在を知らせて警告できる。
【0089】
また、実施形態の危険箇所警告システム1によれば、危険箇所DSに接近した作業者Hが、危険箇所DSへの経験度合いが高く“新規入場者”に相当しない場合であっても、危険箇所DSを目視していない“不注意状態者”である場合には、速やかに当該“不注意状態者”である作業者Hに対し、危険箇所DSの種類に応じた警告音声WSと警告振動WVにより警告できる。さらに、警告LED13bの点滅により、現場の周辺の他の作業者Hに対しても、危険箇所DSに接近している“不注意状態者”である作業者Hの存在を知らせて警告できる。
【0090】
また、実施形態の危険箇所警告システム1によれば、作業者Hが、接近した危険箇所DSへの経験度合いが低い“新規入場者”である場合と、当該危険箇所DSを目視していない“不注意状態者”である場合と、の何れであっても、作業者Hにより危険箇所DSが目視されて認識されれば、直ちに警告を停止させることで、作業者Hに対する執拗な警告により慣れを生じさせてしまうことや、周辺の他の作業者Hも含めて作業の阻害を招くこと、などの不都合を防止できる。
【0091】
よって、実施形態の危険箇所警告システム1によれば、多種多様な危険箇所に応じた適切な警告を当該危険箇所への作業者の認識状況に応じて効果的に行なうことが可能になる。
【0092】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0093】
1…危険箇所警告システム、10…警告装置付きヘルメット、11…アイトラッキング部、11a…視野映像カメラ、11b…アイカメラ、11c…近赤外LED、12…近距離無線通信部、13…警告部、13a…報音・振動部、13b…警告LED、20…警告装置、30…危険箇所登録装置、31…人感センサ、32…近距離無線通信部、33…危険箇所表示灯、H…作業者、E…目、BT…近距離無線通信、DS…危険箇所、Z…検知範囲、WS…警告音声、WV…警告振動、ES…視点。