(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000844
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】情報処理システム、入退管理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G07C 9/10 20200101AFI20221222BHJP
【FI】
G07C9/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021101897
(22)【出願日】2021-06-18
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松田 浩
(72)【発明者】
【氏名】玉木 雄二
【テーマコード(参考)】
3E138
【Fターム(参考)】
3E138AA01
3E138FA03
3E138GA02
3E138JA03
3E138JB02
3E138JB12
3E138JB16
3E138JC05
3E138JC14
3E138JD02
(57)【要約】
【課題】利便性の向上を図る。
【解決手段】情報処理システム100は、第1取得部13と、第1出力部14と、を備える。第1取得部13は、第1管理システム200から、第1入退情報D1を取得する。第1管理システム200は、施設内に設定された管理領域への施設利用者の入場及び退場を管理するシステムである。第1入退情報D1は、施設利用者の管理領域への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報である。第1出力部14は、第2入退情報D2を第2管理システム300へ出力する。第2管理システム300は、施設の管理領域内に設定された専有領域への施設利用者の入場及び退場を管理するシステムである。第2入退情報D2は、施設利用者の管理領域への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報であって第1入退情報D1に基づいて得られる情報である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設内に設定された管理領域への施設利用者の入場及び退場を管理する第1管理システムから、前記施設利用者の前記管理領域への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する第1入退情報を取得する取得部と、
前記施設の前記管理領域内に設定された専有領域への前記施設利用者の入場及び退場を管理する第2管理システムへ、前記施設利用者の前記管理領域への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報であって前記第1入退情報に基づいて得られる第2入退情報を出力する出力部と、
を備える、
情報処理システム。
【請求項2】
前記第1管理システムは、前記施設の入口と前記管理領域との間に設けられているゲートを備え、
前記第1入退情報は、前記施設利用者が前記ゲートを通過した履歴の情報を含む、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第2入退情報は、前記第1入退情報を含む、
請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第2入退情報は、前記第1入退情報に対して所定の演算処理を施して得られる付加情報を含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
所定の判定条件に基づいて前記第2管理システムへの前記第2入退情報の出力の許可又は拒否を判断する判断部を更に備え、
前記出力部は、前記判断部が前記第2入退情報の出力を許可した場合にのみ、前記第2入退情報を出力する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第1管理システムは、
前記施設利用者に紐付けられた認証情報を用いて、前記施設利用者の前記管理領域への入場時及び退場時の少なくとも一方において前記施設利用者の認証を行い、
前記認証において、前記認証情報が有効と設定されている場合にのみ、前記施設利用者の前記管理領域への入場又は退場を許可する、
請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記施設利用者は複数の施設利用者を含み、
前記情報処理システムは、
前記第2管理システムから、前記複数の施設利用者のうちの特定の施設利用者の認証情報の有効又は無効を指定する指定情報を取得する第2取得部と、
前記指定情報を前記第1管理システムへ出力する第2出力部と、
を更に備える、
請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第1管理システムを登録する第1登録部と、
前記第2管理システムを登録する第2登録部と、
を更に備える、
請求項1~7のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の情報処理システムと、
前記第1管理システムと、
前記第2管理システムと、
を備える、
入退管理システム。
【請求項10】
施設内に設定された管理領域への施設利用者の入場及び退場を管理する第1管理システムから、前記施設利用者の前記管理領域への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する第1入退情報を取得する取得工程と、
前記施設の前記管理領域内に設定された専有領域への前記施設利用者の入場及び退場を管理する第2管理システムへ、前記施設利用者の前記管理領域への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報であって前記第1入退情報に基づいて得られる第2入退情報を出力する出力工程と、
を含む、
情報処理方法。
【請求項11】
1以上のプロセッサに、請求項10に記載の情報処理方法を実行させるための、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、情報処理システム、入退管理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。より詳細には、本開示は、施設利用者の施設への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する入退情報を処理する情報処理システム、入退管理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、入退管理システムが開示されている。
【0003】
特許文献1の入退管理システムは、無線タグリーダと、非接触読取部と、判断部と、を備える。無線タグリーダは、利用者によって所持されると共に第1固有情報が記録されてなる無線タグと無線通信を行う無線通信手段を備え、管理区域の外部又は内部の所定範囲を通信範囲とする。非接触読取部は、利用者によって所持されると共に第2固有情報が記録されてなる記録媒体が管理区域の外部の所定位置に翳されたときに当該記録媒体を非接触通信にて読み取る。判断部は、無線タグリーダによる無線通信結果、及び非接触読取部による非接触通信結果に基づき、無線タグリーダによって読み取られた第1固有情報と、非接触読取部によって読み取られた第2固有情報とが、登録部にて対応付けられた規定の対応関係であるか否かを判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載のようなシステムを備えた情報処理システムでは、利便性の向上が望まれる場合がある。
【0006】
本開示の目的は、利便性の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様の情報処理システムは、取得部と、出力部と、を備える。前記取得部は、第1管理システムから、第1入退情報を取得する。前記第1管理システムは、施設内に設定された管理領域への施設利用者の入場及び退場を管理する。前記第1入退情報は、前記施設利用者の前記管理領域への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報である。前記出力部は、第2入退情報を第2管理システムへ出力する。前記第2管理システムは、前記施設の前記管理領域内に設定された専有領域への前記施設利用者の入場及び退場を管理する。前記第2入退情報は、前記施設利用者の前記管理領域への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報であって前記第1入退情報に基づいて得られる情報である。
【0008】
本開示の一態様の入退管理システムは、前記情報処理システムと、前記第1管理システムと、前記第2管理システムと、を備える。
【0009】
本開示の一態様の情報処理方法は、取得工程と、出力工程と、を含む。前記取得工程は、第1管理システムから第1入退情報を取得することを含む。前記第1管理システムは、施設内に設定された管理領域への施設利用者の入場及び退場を管理する。前記第1入退情報は、前記施設利用者の前記管理領域への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報である。前記出力工程は、第2入退情報を第2管理システムへ出力することを含む。前記第2管理システムは、前記施設の前記管理領域内に設定された専有領域への前記施設利用者の入場及び退場を管理する。前記第2入退情報は、前記施設利用者の前記管理領域への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報であって前記第1入退情報に基づいて得られる情報である。
【0010】
本開示の一態様のプログラムは、1以上のプロセッサに、前記情報処理方法を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、利便性の向上を図ることが可能となる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、一実施形態の情報処理システムを含む入退管理システムのブロック図である。
【
図2】
図2は、同上の入退管理システムが導入される施設の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、同上の情報処理システムが備えるデータテーブルの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、同上の情報処理システムが備えるデータテーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、同上の情報処理システムが備えるデータテーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、同上の情報処理システムが備えるデータテーブルの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、同上の情報処理システムが備えるデータテーブルの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、同上の入退管理システムの動作例1を示すシーケンス図である。
【
図10】
図10は、同上の入退管理システムの動作例2を示すシーケンス図である。
【
図11】
図11は、同上の入退管理システムの動作例3を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本実施形態の情報処理システム、及びそれを備えた入退管理システムについて、図面を用いて説明する。ただし、下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の1つに過ぎない。下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0014】
(1)概要
図1に示すように、本実施形態の情報処理システム100は、第1取得部13(取得部)と、第1出力部14(出力部)と、を備える。
【0015】
第1取得部13は、第1管理システム200から、第1入退情報D1を取得する。第1管理システム200は、施設F1(
図2参照)内に設定された管理領域A1への、施設利用者H1(
図3参照)の入場及び退場を管理する。第1入退情報D1は、施設利用者H1の管理領域A1への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報である。
【0016】
第1出力部14は、第2入退情報D2を第2管理システム300へ出力する。第2管理システム300は、施設F1の管理領域A1内に設定された専有領域A10(
図2、
図3参照)への、施設利用者H1の入場及び退場を管理する。第2入退情報D2は、施設利用者H1の管理領域A1への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報であって、第1入退情報D1に基づいて得られる情報である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態の入退管理システム900は、情報処理システム100と、第1管理システム200と、第2管理システム300と、を備える。
【0018】
本実施形態によれば、第2管理システム300の管理者は、第2入退情報D2を情報処理システム100から取得できる。すなわち、第2管理システム300の管理者は、管理領域A1への施設利用者H1の入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報を取得でき、施設利用者H1の管理領域A1への入場又は退場の状況を把握することができる。そのため、本実施形態の情報処理システム100及び入退管理システム900では、利便性の向上を図ることが可能となる。
【0019】
(2)詳細
以下、実施形態に係る情報処理システム100、及び入退管理システム900について、図面を参照してより詳細に説明する。
【0020】
上述のように、入退管理システム900は、情報処理システム100と、第1管理システム200と、第2管理システム300と、を備えている。入退管理システム900は、施設F1に導入される。
【0021】
(2.1)施設
入退管理システム900が導入される施設F1は、例えば、適宜の建物又は広場であり得る。本実施形態では、施設F1としてオフィスビルを想定する。なお、施設F1はオフィスビルに限られない。施設F1は、管理領域A1及び専有領域A10が設定され得るものであればよく、例えば、店舗、工場、公園、学校、病院、ホテル、商業施設、介護施設、映画館、美術館、博物館、遊戯施設、テーマパーク、空港、鉄道駅、競技場、又はイベント会場等でもよい。また施設F1は、非住宅施設に限定されず、集合住宅等の住宅施設でもよいし、下層階が店舗で中層階及び上層階が集合住宅である複合施設でもよい。
【0022】
図2、
図3に示すように、施設F1は、人(施設利用者H1)が施設F1内に入場及び退場するための入口E1(エントランス)を備える。入口E1は、正面玄関を含み、裏口(勝手口)、非常口等を更に含み得る。入口E1には、自動扉、手動扉等の扉が設けられる。
【0023】
施設F1内において、入口E1につながる領域には、任意の人(施設利用者H1)が自由に利用可能な公共(パブリック)領域A0(
図2、
図3参照)が設定され得る。公共領域A0は、例えばエントランスホール、ロビー、ラウンジ、廊下、洗面所等を含む。
【0024】
施設F1内には、管理領域A1が設定される。管理領域A1は、第1管理システム200によって人(施設利用者H1)の入場及び退場が管理される領域である。
【0025】
図2、
図3に示すように、管理領域A1の入口、例えば管理領域A1と公共領域A0との境界部分には、管理領域A1への人の入退(公共領域A0から管理領域A1への入場、及び管理領域A1から公共領域A0への退場)を管理するためのゲート201(セキュリティゲート)が設置される。ゲート201は、第1管理システム200によって認証された人(施設利用者H1)のみに、通過を許可する装置である。ゲート201は、例えばフラップ(扉)を備えたフラッパーゲートである。ゲート201の扉の開閉は、第1管理システム200(後述の制御盤204)によって制御される。
【0026】
図3に示すように、ゲート201、又はゲート201の近傍には、認証情報取得装置202(以下、「第1認証情報取得装置202」ともいう)が設置されている。第1認証情報取得装置202は、ゲート201を通過しようとする施設利用者H1の認証を行うための認証情報(以下、「第1認証情報」ともいう)を取得する装置である。第1認証情報は、施設利用者H1に紐付けられた情報であり、例えば、施設利用者H1に割り当てられた識別情報である。識別情報は、例えば、施設利用者H1が所持するカード(ICカード等)又は情報端末(携帯端末、スマートフォン等)に割り当てられた、一時的又は非一時的な識別情報を含み得る。第1認証情報取得装置202は、識別情報を取得可能なリーダ(カードリーダ)等を含み得る。
【0027】
施設F1内において、管理領域A1内には、更に、一又は複数の専有領域A10(
図2、
図3参照)が設定される。専有領域A10は、管理領域A1内に含まれる領域(管理領域A1の一部分)である。管理領域A1は、専有領域A10以外の領域を更に含み得る。以下では、管理領域A1のうちで専有領域A10以外の領域を、「共用領域A20」ともいう。共用領域A20は、例えば、管理領域A1内の廊下、階段、エレベータ、洗面所等を含み得る。
【0028】
共用領域A20(管理領域A1において専有領域A10以外の領域)には、ゲート201以外のゲート(以下、「追加ゲート」ともいう)、共用領域A20に設けられている扉を施開錠する電気錠、及び、追加ゲート又は扉を通過しようとする施設利用者H1の認証を行うための認証情報取得装置(以下、「追加認証情報取得装置」ともいう)が、更に設けられていてもよい。
【0029】
専有領域A10は、管理領域A1のうちで、施設F1の管理者以外の人により専有される領域である。本実施形態では施設F1はオフィスビルであるので、専有領域A10は、例えば、賃貸借契約のもとでテナントに貸し出された管理領域A1内の一区画(例えば部屋)であり得る。本開示では、便宜上、専有領域A10を管理する人(テナント)を「管理人」ともいう。テナントによる専有領域A10の利用用途は特に限定されず、専有領域A10は、例えば、事務所(オフィス)であってもよいし、店舗であってもよいし、倉庫であってもよい。
【0030】
(2.2)第1管理システム
第1管理システム200は、管理領域A1への人(施設利用者H1)の入場及び退場を管理するシステムである。
【0031】
図1に示すように、第1管理システム200は、管理サーバ2と、第1端末203と、を備える。第1管理システム200は、上述のゲート201と、第1認証情報取得装置202と、を更に備える。第1管理システム200は、ゲート201の開閉を制御する制御盤204(以下、「第1制御盤204」ともいう)を更に備える。
【0032】
第1管理システム200は、ここでは、第1制御盤204によってゲート201の扉の開閉を制御することで、施設利用者H1の管理領域A1への進入の許可及び禁止を制御する。
【0033】
具体的には、第1管理システム200の第1制御盤204は、第1認証情報取得装置202が取得した第1認証情報に基づいて認証を行い、認証結果に基づいてゲート201の扉の開閉を制御する。
【0034】
第1制御盤204は、対照用データを記憶する記憶部を備える。対照用データは、管理領域A1へ進入しようとする施設利用者H1の認証を行うための、データである。対照用データは、第1認証情報取得装置202で取得された第1認証情報と対照されて、第1認証情報が有効か無効か判断するために用いられる。以下では、第1認証情報と対照される対照用データを「第1対照用データ」ともいう。要するに、第1対照用データは、施設F1の管理領域A1への進入が許可されている施設利用者H1を示すデータである。
【0035】
複数の施設利用者H1に対して管理領域A1への進入が許可されている場合、すなわち複数の施設利用者H1の各々に対して第1認証情報が紐付けられている場合、複数の第1認証情報と1対1に対応して複数の第1対照用データが第1制御盤204の記憶部に記憶されている。
【0036】
第1制御盤204の記憶部には、複数の第1対照用データと各第1対照用データの有効又は無効の別とが、例えば
図4に示すデータテーブルTa11の形式で記憶されている。
図4に示す例では、これらの情報は、この施設F1の管理領域A1に導入されている第1管理システム200を示す第1システム情報(例えば「システムB1」という名称情報)に関連付けられている。
図4の例では、第1システム情報(例えば「システムB1」)に関連付けて、5つの第1対照用データ(例えば「001」~「005」)と、各第1対照用データの有効又は無効の別と、が記憶されている。
【0037】
第1制御盤204は、第1認証情報取得装置202による第1認証情報の取得に応じて認証を行い、認証結果を生成する。認証結果は、認証の成立と不成立とのいずれかを含み得る。
【0038】
認証の成立とは、取得した第1認証情報が、複数の第1対照用データのうちで有効な第1対照用データのいずれかと一致することを意味し得る。認証の不成立とは、取得した第1認証情報が、複数の第1対照用データのうちで有効な第1対照用データのいずれとも一致しないことを意味し得る。
【0039】
第1制御盤204は、認証が成立した場合、ゲート201の扉を開いて、認証を行った施設利用者H1に対して管理領域A1内への進入或いは管理領域A1からの退出を許可する。一方、認証が成立しなかった(不成立の)場合、第1制御盤204は、ゲート201の扉を閉じて、認証を行った施設利用者H1の管理領域A1内への進入或いは管理領域A1からの退出を禁止する。第1制御盤204は、第1認証情報取得装置202が第1認証情報を受け取れなかった等の原因で、認証動作自体が行われなかった場合も、ゲート201の扉を閉じて、施設利用者H1の管理領域A1内への進入及び管理領域A1からの退出を禁止してよい。
【0040】
要するに、第1管理システム200は、施設利用者H1に紐付けられた認証情報(第1認証情報)を用いて、施設利用者H1の管理領域A1への入場時及び退場時の少なくとも一方において施設利用者H1の認証を行う。第1管理システム200は、認証において、認証情報(第1認証情報)が有効と設定されている場合にのみ、施設利用者H1の管理領域A1への入場又は退場を許可する。
【0041】
第1制御盤204は、第1結果情報を記憶部に記憶させる。第1結果情報は、第1認証情報及び第1対照用データに基づく認証結果(成立又は不成立)の情報を含む。認証が成立した場合、第1結果情報は、認証に用いられた第1対照用データ(第1認証情報)を更に含む。第1結果情報は、第1認証情報を取得した時刻、第1認証情報を取得した装置(第1認証情報取得装置202)、装置の設置場所等の情報(関連情報)を更に含み得る。第1制御盤204は、認証を行う度に、第1結果情報を記憶部に記憶させる。第1制御盤204は、第1結果情報を、適宜のタイミングで(例えば定期的に)管理サーバ2へ送信する。
【0042】
管理サーバ2は、例えば施設F1の管理室内に設置される。管理サーバ2は、処理部と、記憶部と、通信部と、を備えている。
【0043】
記憶部は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)のような書き換え可能な不揮発性メモリを含む。記憶部には、種々の情報が記憶される。記憶部は、処理部のメモリと兼用されてもよい。
【0044】
管理サーバ2の記憶部には、例えば、第1制御盤204の記憶部に記憶されているデータテーブルTa11(複数の第1対照用データの有効又は無効の別を示すデータテーブルTa11;
図4参照)と同様のデータテーブルTa11が記憶されている。
【0045】
通信部は、通信ネットワークNT1を介して、情報処理システム100と通信するための通信インタフェースを含む。通信ネットワークNT1は、インターネット、電話網等を含み得る。通信ネットワークNT1は、単一の通信プロトコルに準拠したネットワークだけではなく、異なる通信プロトコルに準拠した複数のネットワークで構成され得る。通信プロトコルは、周知の様々な有線及び無線通信規格から選択され得る。
図1では簡略化されているが、通信ネットワークNT1は、リピータハブ、スイッチングハブ、ブリッジ、ゲートウェイ、ルータ等のデータ通信機器を含み得る。また、通信部は、第1制御盤204と通信するための通信インタフェースを含む。通信部は、第1端末203と通信するための通信インタフェースを含む。これらの通信インタフェースは、少なくとも一部が兼用され得る。
【0046】
処理部は、管理サーバ2の全体的な制御を行う。また、処理部は、各種の処理を行う。処理部は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、コンピュータシステムのプロセッサが実行することにより、処理部の少なくとも一部の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0047】
管理サーバ2は、第1制御盤204から、第1結果情報を取得する。
【0048】
管理サーバ2は、第1入退情報D1を生成する。管理サーバ2は、第1制御盤204から取得した第1結果情報に基づいて、第1入退情報D1を生成する。
【0049】
第1入退情報D1は、施設利用者H1の管理領域A1への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報である。第1入退情報D1は、第1結果情報を含み得る。そのため、第1入退情報D1は、施設利用者H1がゲート201を通過した履歴の情報を含み得る。
【0050】
複数の施設利用者H1が、自身にそれぞれ紐付けられている第1認証情報を用いて認証を行った場合、第1入退情報D1は、複数の第1認証情報に関する複数の第1結果情報を含み得る。第1入退情報D1は、第1管理システム200で行われた複数の施設利用者H1の各々についての、認証の履歴に関する情報を含み得る。
【0051】
管理サーバ2は、生成した第1入退情報D1を出力する。管理サーバ2は、第1入退情報D1を情報処理システム100へ出力する。また、管理サーバ2は、第1入退情報D1を第1端末203へ出力する。
【0052】
管理サーバ2は、情報処理システム100から、複数の第1対照用データを更新するための情報(以下、「第1更新情報」ともいう)を取得する。第1更新情報は、例えば、複数の第1対照用データのうちの少なくとも1つの第1対照用データの有効又は無効を指定するための第1指定情報を含む。言い換えれば、第1指定情報は、複数の施設利用者H1のうちの特定の施設利用者H1の第1認証情報の、有効又は無効の設定を変更するための情報である。
【0053】
管理サーバ2は、取得した第1更新情報に基づいて、記憶部に記憶されているデータテーブルTa11(
図4参照)を更新する。管理サーバ2は、第1指定情報に基づいて、特定の第1対照用データの有効又は無効の設定を変更する。
【0054】
また、管理サーバ2は、取得した第1更新情報を第1制御盤204へ出力し、第1制御盤204に、第1制御盤204の記憶部に記憶されているデータテーブルTa11(
図4参照)を更新させる。
【0055】
第1端末203は、例えば、施設F1の管理室内に設置される。第1端末203は、管理室内で施設F1の管理業務を行う管理者が利用する端末である。
【0056】
第1端末203は、第1端末203の使用者(管理者)に情報を提示するための提示部(ディスプレイ、マイク等)、使用者からの操作を受け付けるための操作部(タッチパッド、ボタン等)等を備える。
【0057】
第1端末203は、管理サーバ2から、第1入退情報D1を取得する。第1端末203は、取得した第1入退情報D1を提示部により提示する。例えば、第1端末203は、使用者による操作部への適宜の操作に応じて、第1入退情報D1の送信を要求する送信要求を管理サーバ2へ出力する。管理サーバ2は、送信要求を受け取ると、送信要求に応じて第1入退情報D1を生成し、生成した第1入退情報D1を第1端末203へ出力する。管理サーバ2は、第1入退情報D1を受け取ると、受け取った第1入退情報D1を提示部により提示する。これにより、管理者は、第1入退情報D1を確認できる。
【0058】
共用領域A20に追加ゲート又は電気錠、及び追加認証情報取得装置が設けられている場合、第1管理システム200は、追加認証情報取得装置が取得した認証情報に基づいて認証を行う追加制御盤を更に備えていてもよい。追加制御盤の機能は、第1制御盤204の機能と実質的に同じであるため、詳細な説明は省略する。追加制御盤は、認証結果及びその関連情報を、管理サーバ2へ出力する。
【0059】
(2.3)第2管理システム
第2管理システム300は、専有領域A10への人(施設利用者H1)の入場及び退場を管理するシステムである。第2管理システム300は、例えば、テナント(管理人)が専有領域A10を借り受けた後に、専有領域A10への人(施設利用者H1;例えば従業員)の入退をテナントが管理するために、導入される。
【0060】
図2に示すように管理領域A1内に複数の専有領域A10が設定される場合、専有領域A10の各々に対して、1つの第2管理システム300が導入され得る。もちろん、テナントの意向次第で、第2管理システム300が導入されない専有領域A10もあり得る。
図1の例では、第1管理システム200が導入されている管理領域A1内に2つの専有領域A10が設定されており、2つの専有領域A10に対して2つの第2管理システム300が導入されている。以下では、2つの第2管理システム300を区別する場合、第2管理システム3001,3002と表記する。以下では、特にことわりの無い限り、1つの専有領域A10に対して設けられている第2管理システム300(3001)に着目して説明する。
【0061】
図1に示すように、第2管理システム300(3001)は、電気錠301と、認証情報取得装置302と、を備える。第2管理システム300(3001)は、第2端末303を更に備える。第2管理システム300は、電気錠301の施解錠を制御する制御盤304(以下、「第2制御盤304」ともいう)を、更に備える。
【0062】
図3に示すように、各専有領域A10の入口、例えば専有領域A10と共用領域A20との境界部分には、専有領域A10へ人が入退(共用領域A20から専有領域A10への入場、及び専有領域A10から共用領域A20への退場)するための扉が設置されている。電気錠301は、この扉に設けられる。
【0063】
図3に示すように、認証情報取得装置302(以下、「第2認証情報取得装置302」ともいう)は、電気錠301が設けられた扉、又は扉の近傍に設置される。第2認証情報取得装置302は、電気錠301を施錠又は解錠しようとする施設利用者H1の認証を行うための認証情報(以下、「第2認証情報」ともいう)を取得する装置である。第2認証情報は、施設利用者H1に紐付けられた情報であり、例えば、施設利用者H1に割り当てられた識別情報である。識別情報は、例えば、施設利用者H1が所持するカード又は情報端末に割り当てられた、一時的又は非一時的な識別情報を含み得る。第2認証情報取得装置302は、識別情報を取得可能なリーダ等を含み得る。第2認証情報としては、第1認証情報と同じ情報が用いられ得る。
【0064】
第2管理システム300は、第2制御盤304によって電気錠301の施開錠を制御することで、施設利用者H1の専有領域A10への進入の許可及び禁止を制御する。
【0065】
具体的には、第2管理システム300の第2制御盤304は、第2認証情報取得装置302が取得した第2認証情報に基づいて認証を行い、認証結果に基づいて電気錠301の施開錠を制御する。
【0066】
第2制御盤304は、対照用データを記憶する記憶部を備える。対照用データは、専有領域A10へ進入しようとする施設利用者H1の認証を行うための、データである。対照用データは、第2認証情報取得装置302で取得された第2認証情報と対照されて、第2認証情報が有効か無効かを判断するために用いられる。以下では、第2認証情報と対照される対照用データを「第2対照用データ」ともいう。要するに、第2対照用データは、専有領域A10への進入が許可されている施設利用者H1を示すデータである。
【0067】
第2認証情報として第1認証情報と同じ情報が用いられる場合、第2対照用データは第1対照用データと実質的に同じである。
【0068】
複数の施設利用者H1に対して専有領域A10への進入が許可されている場合、すなわち複数の施設利用者H1の各々に対して第2認証情報が紐付けられている場合、複数の第2認証情報と1対1に対応して複数の第2対照用データが第2制御盤304の記憶部に記憶されている。
【0069】
第2制御盤304の記憶部には、複数の第2対照用データと各第2対照用データの有効又は無効の別とが、例えば
図5に示すデータテーブルTa21の形式で記憶されている。
図5に示す例では、これらの情報は、この専有領域A10に導入されている第2管理システム300を示す第2システム情報(例えば「システムB11という名称情報」)に関連付けられている。
図5の例では、第2システム情報(例えば「システムB11」)に関連付けて、2つの第2対照用データ(例えば「I」,「II」)と、各第2対照用データの有効又は無効の別と、が記憶されている。
【0070】
第2制御盤304は、第2認証情報取得装置302による第2認証情報の取得に応じて認証を行い、認証結果を生成する。認証結果は、認証の成立と不成立とのいずれかを含み得る。
【0071】
認証の成立とは、取得した第2認証情報が、複数の第2対照用データのうちで有効な第2対照用データのいずれかと一致することを意味し得る。認証の不成立とは、取得した第2認証情報が、複数の第2対照用データのうちで有効な第2対照用データのいずれとも一致しないことを意味し得る。
【0072】
第2制御盤304は、認証が成立した場合、電気錠301を解錠して、認証を行った施設利用者に対して専有領域A10内への進入を許可する。一方、認証が成立しなかった(不成立の)場合、第2制御盤304は、電気錠301を施錠して、認証を行った施設利用者H1の専有領域A10内への進入を禁止する。第2制御盤304は、第2認証情報取得装置302が第2認証情報を受け取れなかった等の原因で、認証動作自体が行われなかった場合も、電気錠301を施錠して、施設利用者の専有領域A10内への進入を禁止してもよい。
【0073】
要するに、第2管理システム300は、施設利用者H1に紐付けられた認証情報(第2認証情報)を用いて、施設利用者H1の専有領域A10への入場時及び退場時の少なくとも一方において施設利用者H1の認証を行う。第2管理システム300は、認証において、認証情報(第2認証情報)が有効と設定されている場合にのみ、施設利用者H1の専有領域A10への入場又は退場を許可する。
【0074】
第2制御盤304は、第2結果情報を記憶部に記憶させる。第2結果情報は、第2認証情報及び第2対照用データに基づく認証結果(成立又は不成立)の情報を含む。認証が成立した場合、第2結果情報は、認証に用いられた第2対照用データ(第2認証情報)を更に含む。第2結果情報は、第2認証情報を取得した時刻、第2認証情報を取得した装置(第2認証情報取得装置302)、装置の設置場所等の情報(関連情報)を更に含み得る。第2制御盤304は、認証を行う度に、第2結果情報を記憶部に記憶させる。第2制御盤304は、第2結果情報を、適宜のタイミングで(例えば定期的に)、情報処理システム100へ送信する。
【0075】
なお、管理領域A1内の別の専有領域A10には、別の第2管理システム300(3002)が導入され得る。この別の第2管理システム3002における第2制御盤304の記憶部には、この専有領域A10へ進入しようとする施設利用者H1の認証を行うための第2対照用データが記憶されている。例えば、この第2制御盤304の記憶部には、複数の第2対照用データと各第2対照用データの有効又は無効の別とが、この専有領域A10に導入されている第2管理システム300(3002)を示す第2システム情報(例えば「システムB12」という名称情報)に関連付けて、
図6に示すデータテーブルTa22の形式で記憶されている。
図6の例では、第2システム情報(例えば「システムB12」)に関連付けて、2つの第2対照用データ(例えば「III」,「IV」)と、各第2対照用データに対する有効又は無効の別と、が記憶されている。
【0076】
第2端末303は、例えば、第2管理システム300が管理対象とする専有領域A10内に設置される。第2端末303は、第2管理システム300の管理人(専有領域A10のテナント)が利用する端末である。
【0077】
第2端末303は、第2端末303の使用者(第2管理システム300の管理人)に情報を提示するための提示部(ディスプレイ、マイク等)、使用者からの操作を受け付けるための操作部(タッチパッド、ボタン等)等を備える。
【0078】
第2端末303は、情報処理システム100から、第2入退情報D2を取得する。第2端末303は、取得した第2入退情報D2を提示部により提示する。また、第2端末303は、情報処理システム100から、第3入退情報を取得する。第2端末303は、取得した第3入退情報D3を提示部により提示する。第2入退情報D2及び第3入退情報については、後述する。
【0079】
第2端末303は、使用者による操作部への適宜の操作に応じて、複数の第2対照用データを更新するための情報(以下、「第2更新情報」ともいう)を生成し、生成した第2更新情報を情報処理システム100へ出力する。第2更新情報は、例えば、複数の第2対照用データのうちの少なくとも1つの第2対照用データの有効又は無効を指定するための第2指定情報を含む。言い換えれば、第2指定情報は、複数の施設利用者H1のうちの特定の施設利用者H1の第2認証情報の、有効又は無効の設定を変更するための情報である。
【0080】
(2.4)情報処理システム
情報処理システム100は、1以上のサーバ装置を備えている。情報処理システム100は、1台のサーバ装置から構成されることを想定するが、2台以上のサーバ装置から構成されてもよく、そのようなサーバ装置が例えばクラウド(クラウドコンピューティング)を構築してもよい。情報処理システム100が2台以上のサーバ装置から構成される場合、情報処理システム100の複数の機能が、2台以上のサーバ装置に分散的に設けられてよい。本実施形態では一例として、情報処理システム100の複数の機能が全て1つのサーバ1に設けられていることを想定する。サーバ1は、例えば、施設F1の外部のデータセンタに設置される。
【0081】
図1に示すように、サーバ1は、処理部10と、通信部101と、記憶部102と、を備える。
【0082】
通信部101は、通信ネットワークNT1を介して、第1管理システム200及び第2管理システム300と通信するための通信インタフェースを含む。通信部101は、第1管理システム200の管理サーバ2と通信する。また、通信部101は、第2管理システム300の第2端末303と通信する。また、通信部101は、第2管理システム300の第2制御盤304と通信する。
【0083】
記憶部102は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はEEPROM等を含む。記憶部102には種々の情報が記憶される。記憶部102の少なくとも一部の機能は、処理部10のメモリに設けられてもよい。
【0084】
処理部10は、サーバ1の全体的な制御、すなわち、通信部101、及び記憶部102を制御するように構成される。処理部10は、例えば、1以上のプロセッサ(マイクロプロセッサ)と1以上のメモリとを含むコンピュータシステムにより実現され得る。つまり、1以上のプロセッサが1以上のメモリに記憶された1以上のプログラム(アプリケーション)を実行することで、処理部10として機能する。プログラムは、ここでは処理部10のメモリに予め記録されているが、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0085】
処理部10は、
図1に示すように、第1登録部11、第2登録部12、第1取得部13、第1出力部14、判断部15、生成部16、第2取得部17、更新部18、及び第2出力部19を有する。すなわち、処理部10は、上述した各部の機能を有する。
【0086】
第1登録部11は、第1管理システム200を登録する。
【0087】
第1登録部11は、第1管理システム200を示す情報(第1システム情報)を、第1管理システム200が導入されている施設F1を特定するための情報(施設情報)と対応付けて、記憶部102に記憶させる。第1システム情報は、例えば、第1管理システム200に含まれる管理サーバ2を識別するための情報(例えばIPアドレス)、第1管理システム200の名称情報等を含み得る。記憶部102には、施設情報と第1システム情報とが、例えば
図7に示すデータテーブルTa31の形式で記憶される。
図7の例では、施設情報としての施設F1の名称(例えば「XXビル」)に対して、この施設F1の管理領域A1に導入されている第1管理システム200を示す第1システム情報(例えば「システムB1」)が、関連付けて記憶されている。
【0088】
第1登録部11は、更に、複数の第1対照用データを登録する。複数の第1対照用データは、第1システム情報に関連付けて記憶部102に記憶される。第1登録部11は、例えば、第1制御盤204の記憶部に記憶されているデータテーブルTa11(複数の第1対照用データの有効又は無効の別を示すデータテーブルTa11;
図4参照)と同様のデータテーブルTa11を、記憶部102に記憶させる。
【0089】
第1登録部11は、例えば、サーバ1にアクセス可能な専用の端末に対する操作入力に基づいて、第1管理システム200を登録する。第1管理システム200の登録は、例えば、第1管理システム200の導入時に行われる。第1管理システム200が施設F1の施工時に導入される場合、第1管理システム200の登録は、施設情報の登録にあわせて行われ得る。
【0090】
第2登録部12は、第2管理システム300を登録する。
【0091】
第2登録部12は、第2管理システム300を示す情報(第2システム情報)を、第2管理システム300が導入されている施設F1を特定するための情報(施設情報)と対応付けて、記憶部102に記憶させる。第2システム情報は、例えば、第2管理システム300に含まれる第2端末303及び第2制御盤304を識別するための情報(例えばIPアドレス)、第2管理システム300の名称情報等を含み得る。施設F1には第1管理システム200が導入されているため、第2システム情報は、第1システム情報と対応付けて記憶部102に記憶されることになる(
図7参照)。1つの施設F1すなわち1つの管理領域A1には、1又は複数の専有領域A10が設定され得るので、1つの施設情報(1つの第1管理システム200)に対応付けて、1又は複数の第2管理システム300が登録され得る。
図1及び
図7の例では、施設情報(例えば「XXビル」)及び第1システム情報(例えば「システムB1」)に対して、この施設F1に導入されている2つの第2管理システム3001,3002を示す2つの第2システム情報(例えば「システムB11」,「システムB12」)が、関連付けて記憶されている。
【0092】
第2登録部12は、更に、複数の第2対照用データを登録する。複数の第2対照用データは、対応する第2システム情報に関連付けて記憶部102に記憶される。第2登録部12は、例えば、一方の第2管理システム3001の第2制御盤304の記憶部に記憶されているデータテーブルTa21(複数の第2対照用データの有効又は無効の別を示すデータテーブルTa21;
図5参照)と同様のデータテーブルTa21を、記憶部102に記憶させる。また、第2登録部12は、他方の第2管理システム3002の第2制御盤304の記憶部に記憶されているデータテーブルTa22(複数の第2対照用データの有効又は無効の別を示すデータテーブルTa22;
図6参照)と同様のデータテーブルTa22を、記憶部102に記憶させる。
【0093】
第2管理システム300の登録は、例えば、第2管理システム300の導入時に行われる。第2登録部12は、サーバ1にアクセス可能な専用の端末に対する操作入力に基づいて、第2管理システム300を登録する。
【0094】
上述のように、第2管理システム300は、専有領域A10のテナントにより導入される。そのため、第2管理システム300の登録は、基本的には第1管理システム200よりも後に行われる。ただし、第2管理システム300は、施設F1の施工時すなわち第1管理システム200の導入時に導入されてもよく、その場合、第2管理システム300の登録は、施設情報の登録及び第1管理システム200の登録にあわせて行われ得る。
【0095】
上述のように、記憶部102には、施設情報に関連付けて、第1システム情報と、1又は複数の第2システム情報と、が記憶され得る。
【0096】
記憶部102には、更に、第1対照用データと第2対照用データとの関係が、例えば
図8に示すデータテーブルTa41の形式で記憶されている。
【0097】
上述のように、専有領域A10は、管理領域A1内に設定されている領域である。そのため、施設利用者H1が専有領域A10に進入するには、まず管理領域A1のゲート201を通過する必要がある。そのため、専有領域A10への進入が許可されている施設利用者H1は、管理領域A1への進入も許可されている必要がある。すなわち、第2対照用データと紐付けられている施設利用者H1は、いずれかの第1対照用データと紐付けられている必要がある。そのため、複数の第2対照用データの各々は、複数の第1対照用データのうちのいずれかと対応付けられていることになる。
【0098】
図8の例では、ある施設利用者H1に紐付けられている第2対照用データ「I」は、第1対照用データ「001」と対応付けられている。
図4,
図5に示すように、第1対照用データ「001」及び第2対照用データ「I」がともに有効と設定されているので、この施設利用者H1は、管理領域A1への進入並びに第2管理システム3001で管理される専有領域A10への進入が、許可されている。
【0099】
図8の例では、同様に、第2対照用データ「II」~「IV」が、対照用データ「002」~「004」にそれぞれ対応付けられている。
図8の例では、第1対照用データ「004」及び第2対照用データ「IV」はともに無効と設定されているので、これらの対照用データと紐付けられている施設利用者H1は、管理領域A1への進入並びに専有領域A10への進入が許可されていない。
【0100】
図8の例では、ある施設利用者H1に紐付けられている第1対照用データ「005」には、第2対照用データが対応付けられていない。そのため、この施設利用者H1は、管理領域A1への進入は許可されているものの、いずれの専有領域A10への進入も許可されていない。
【0101】
図8の例では、第1対照用データと第2対照用データとが1対1に対応付けられているが、これに限られない。例えば、1つの第1対照用データに対して、異なる第2管理システム300に対応する複数の第2対照用データが対応付けられていてもよい。
【0102】
第1対照用データと第2対照用データとの対応付けは、例えば、第2登録部12による第2管理システム300の登録時に行われる。すなわち、第2登録部12が第2対照用データを登録する際に、第2対照用データがいずれかの第1対照用データと対応付けられる。
【0103】
第2取得部17は、第2管理システム300の第2端末303から、第2更新情報を取得する。すなわち、第2取得部17は、第2管理システム300から、複数の施設利用者H1のうちの特定の施設利用者H1の第2認証情報(認証情報)の有効又は無効を指定する第2指定情報(指定情報)を取得する。
【0104】
更新部18は、取得した第2更新情報(第2指定情報)に基づいて、記憶部102に記憶されているデータテーブルTa21(又はTa22)を更新する。更新部18は、第2指定情報に基づいて、特定の第2対照用データの有効又は無効の設定を変更する。
【0105】
第2出力部19は、有効又は無効の設定が変更された第2対照用データを示す第2更新情報を、第2管理システム300の第2制御盤304へ送信する。これにより情報処理システム100は、第2制御盤304のデータテーブルTa21(又はTa22)を更新させる。
【0106】
更新部18は、更に、第2指定情報により有効又は無効の設定が変更される特定の第2対照用データと対応付けられている第1対照用データについても、有効又は無効の設定を変更する。例えば更新部18は、
図8のデータテーブルTa41を参照して、第2指定情報により指定される特定の第2対照用データと対応付けられている第1対照用データを特定し、特定した第1対照用データの有効又は無効の設定を変更する。
図8の例では、例えば、第2対照用データ「I」が有効から無効に変更された場合、更新部18は、対応する第1対照用データ「001」も有効から無効に変更する。
【0107】
この場合、第2出力部19は、更に、有効又は無効の設定が変更された第1対照用データを示す第1更新情報を、第1管理システム200の管理サーバ2へ送信する。これにより情報処理システム100は、管理サーバ2(及び第1制御盤204)のデータテーブルTa11を更新させる。
【0108】
このように、情報処理システム100は、第2端末303から、特定の施設利用者H1の第2認証情報(第2対照用データ)の有効又は無効の設定を変更する第2指定情報を取得した場合、対応する第1認証情報(第1対照用データ)の有効又は無効の設定も変更する。そのため、第2管理システム300の管理人は、第2認証情報の有効又は無効の設定の変更を行うだけで、第1認証情報の有効又は無効の設定も変更できる。そのため、利便性が向上する。
【0109】
第1取得部13は、第1管理システム200から、第1入退情報D1を取得する。具体的には、第1取得部13は、第1管理システム200の管理サーバ2から、第1入退情報D1を取得する。上述のように、第1入退情報D1は、第1結果情報を含む。
【0110】
生成部16は、第1入退情報D1に基づいて第2入退情報D2を生成する。生成部16は、例えば、第2管理システム300の第2端末303からの要求(以下、「出力要求」ともいう)に応じて、第2入退情報D2を生成する。
【0111】
生成部16が生成する第2入退情報D2は、第1結果情報そのものを含む。すなわち、第2入退情報D2は、第1入退情報D1を含む。
【0112】
生成部16は、例えば第2管理システム3001の第2端末303から出力要求を受け取ると、
図5のデータテーブルTa21及び
図8のデータテーブルTa41を参照して、この第2管理システム3001に対応付けられている第1対照用データ(ここでは、第1対照用データ「001」,「002」)を特定する。生成部16は、第1入退情報D1のうちで、特定した第1対照用データについての第1結果情報に基づいて、第2入退情報D2を生成する。
【0113】
生成部16は、例えば第2管理システム3002の第2端末303から出力要求を受け取ると、
図6のデータテーブルTa22及び
図8のデータテーブルTa41を参照して、この第2管理システム3002に対応付けられている第1対照用データ(ここでは、第1対照用データ「003」,「004」)を特定する。生成部16は、第1入退情報D1のうちで、特定した第1対照用データについての第1結果情報に基づいて、第2入退情報D2を生成する。
【0114】
生成部16が生成する第2入退情報D2は、付加情報を更に含む。付加情報は、第1入退情報D1に対して所定の演算処理を施して得られる情報である。
【0115】
付加情報としては、例えば、出勤率の情報が挙げられる。出勤率とは、例えば、複数の第1対照用データに関連付けられている複数の施設利用者H1の人数のうち、ゲート201を通過して管理領域A1に入場済みの人の数を示す割合であり得る。つまり、出勤率とは、管理領域A1内への進入が許可されている施設利用者H1のうちで、現時点で管理領域A1内にいる人の割合であり得る。
【0116】
付加情報としては、例えば、出勤者のリストの情報が挙げられる。出勤者のリストとは、例えば、ゲート201を通過して管理領域A1内に入場済みの施設利用者H1(現時点で管理領域A1内にいる人)の名称のリストであり得る。
【0117】
付加情報としては、例えば、感染リスク者の情報が挙げられる。例えば、ある施設利用者H1が、空気感染又は飛沫感染する特定の病気にかかった場合、この施設利用者H1がゲート201を通過した時間と近い時間(例えば10秒以内)にゲート201を通過した別の施設利用者H1が、感染リスク者として特定され得る。
【0118】
第1出力部14は、出力要求を送信した第2端末303に対して、生成された第2入退情報D2を出力する。
【0119】
このように、第2管理システム300の管理人(テナント)は、情報処理システム100から、第1入退情報D1を含む第2入退情報D2を受け取れる。そのため、第2管理システム300の管理人の利便性が向上する。
【0120】
判断部15は、所定の判定条件に基づいて第2管理システム300への第2入退情報D2の出力の許可又は拒否を判断する。第1出力部14は、判断部15が第2入退情報D2の出力を許可した場合にのみ、第2入退情報D2を出力する。
【0121】
判断部15は、例えば、第2端末303から出力要求を受け取ると、この第2端末303への第2入退情報D2の出力が許可されているか否かを判断する。許可されていない場合、判断部15は、第1出力部14に対して、第2入退情報D2の出力を許可しない。これにより、施設利用者H1のプライバシーの保護が図れる。
【0122】
生成部16は、更に、第3入退情報を生成する。第3入退情報は、施設利用者H1の専有領域A10への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報である。
【0123】
生成部16は、第2制御盤304から受け取った第2結果情報に基づいて、第3入退情報を生成する。第3入退情報は、第2結果情報を含み得る。生成部16は、例えば、第2管理システム300の第2端末303からの要求に応じて、第3入退情報を生成する。
【0124】
第1出力部14は、第2端末303へ、生成した第3入退情報を出力する。
【0125】
第2管理システム300の管理人は、情報処理システム100から第3入退情報を受け取れるので、利便性が向上する。
【0126】
(3)動作例
以下に、本実施形態の入退管理システム900の動作例について、
図9~
図11を参照して説明する。
【0127】
(3.1)第1動作例
第1動作例について、
図9を参照して説明する。第1動作例は、第2管理システム300の管理人(第2端末303の使用者)が、第2端末303を用いて第2入退情報D2を確認する場合の動作である。
【0128】
まず、管理サーバ2は、第1制御盤204から、認証結果を示す第1結果情報を取得し、適宜のタイミングで第1入退情報D1をサーバ1(情報処理システム100)へ出力する(S0)。
【0129】
第2端末303は、操作部への操作に応じて、第2入退情報D2の出力を要求する出力要求を、サーバ1へ出力する(S1)。
【0130】
サーバ1では、判断部15により、第2端末303への第2入退情報D2の出力が許可されているか否かを判断し(S2)、許可されている場合には第1入退情報D1に基づいて第2入退情報D2を生成し(S3)、生成した第2入退情報D2を第2端末303へ出力する(S4)。
【0131】
第2端末303は、受け取った第2入退情報D2を提示する(S5)。これにより、第2管理システム300の管理人は、第2入退情報D2の確認が可能となる。
【0132】
(3.2)第2動作例
第2動作例について、
図10を参照して説明する。第2動作例は、第2管理システム300の管理人(第2端末303の使用者)が、第2端末303を用いて第3入退情報を確認する場合の動作である。
【0133】
まず、サーバ1は、第2制御盤304から、認証結果を示す第2結果情報を適宜のタイミングで取得する(S10)。
【0134】
第2端末303は、操作部への操作に応じて、サーバ1に対して第3入退情報の出力を要求する(S11)。
【0135】
サーバ1では、第2結果情報に基づいて第3入退情報を生成し(S12)、生成した第3入退情報を第2端末303へ出力する(S13)。
【0136】
第2端末303は、受け取った第3入退情報を提示する(S14)。これにより、第2管理システム300の管理人は、第3入退情報の確認が可能となる。
【0137】
(3.3)第3動作例
第3動作例について、
図11を参照して説明する。第3動作例は、第2管理システム3001の管理人(第2端末303の使用者)が、特定の施設利用者H1に対応付けられた第2認証情報(第2対照用データ)の設定を、有効から無効に変更する場合の動作である。
【0138】
第2管理システム3001の第2端末303は、操作部への操作に応じて、特定の第2対照用データの無効を指定する第2指定情報を含む第2更新情報をサーバ1(情報処理システム100)へ出力する(S21)。
【0139】
サーバ1は、取得した第2更新情報に基づいて、データテーブルTa21を更新する(S22)。また、サーバ1は、第2更新情報を第2制御盤304へ出力する(S23)。第2制御盤304は、取得した第2更新情報に基づいて、記憶部に記憶されているデータテーブルTa21を更新する(S24)。
【0140】
サーバ1は、データテーブルTa41を参照して、無効と指定された第2対照用データに対応する第1対照用データを、特定する(S25)。サーバ1は、特定した第1対照用データの無効を指定する第1指定情報を含む第1更新情報を、管理サーバ2へ出力する(S26)。
【0141】
管理サーバ2は、取得した第1更新情報に基づいて、記憶部に記憶されているデータテーブルTa11を更新する(S27)。また、管理サーバ2は、第1更新情報を第1制御盤204へ出力する(S28)。第1制御盤204は、取得した第1更新情報に基づいて、記憶部に記憶されているデータテーブルTa11を更新する(S29)。
【0142】
(4)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0143】
また、情報処理システム100と同様の機能は、情報処理方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。
【0144】
一態様に係る情報処理方法は、取得工程と、出力工程と、を含む。施設F1の管理領域A1内に設定された専有領域A10への施設利用者H1の入場及び退場を管理する第2管理システム300を登録することを含む。取得工程は、第1管理システム200から、第1入退情報D1を取得することを含む。第1管理システム200は、施設F1内に設定された管理領域A1への施設利用者H1の入場及び退場を管理する。第1入退情報D1は、施設利用者H1の管理領域A1への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報である。出力工程は、第2入退情報D2を第2管理システム300へ出力することを含む。第2管理システム300は、施設F1の管理領域A1内に設定された専有領域A10への施設利用者H1の入場及び退場を管理する。第2入退情報D2は、施設利用者H1の管理領域A1への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報であって、第1入退情報D1に基づいて得られる情報である。
【0145】
一態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、上記情報処理方法を実行させるためのプログラムである。
【0146】
以下に、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0147】
本開示における情報処理システム100は、例えばサーバ1の処理部10等にコンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における処理部10としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0148】
また、情報処理システム100における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは情報処理システム100に必須の構成ではない。情報処理システム100の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。反対に、情報処理システム100のそれぞれの機能の一部が、1つの筐体内に集約されていてもよい。また、情報処理システム100の少なくとも一部の機能、例えば処理部10等の少なくとも一部の機能は、例えば、サーバ又はクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0149】
(4.1)変形例1
本変形例では、入退管理システム900が、第1端末203からの指示に基づいて、特定の第1対照用データ並びにそれに対応する第2対照用データの有効又は無効の設定を変更可能である。
【0150】
例えば、第1端末203は、使用者による操作部への適宜の操作に応じて、第1更新情報を生成する。第1更新情報は、複数の第1対照用データのうちの少なくとも1つの第1対照用データの有効又は無効を指定するための第1指定情報を含む。第1端末203は、生成した第1更新情報を管理サーバ2へ出力する。
【0151】
管理サーバ2は、第1端末203から第1更新情報を取得すると、取得した第1更新情報に基づいて、記憶部に記憶されているデータテーブルTa11(
図4参照)を更新する。また、管理サーバ2は、取得した第1更新情報を第1制御盤204へ出力し、第1制御盤204に、第1制御盤204の記憶部に記憶されているデータテーブルTa11(
図4参照)を更新させる。また、管理サーバ2は、取得した第1更新情報を情報処理システム100のサーバ1へ出力する。
【0152】
サーバ1では、処理部10の第2取得部17が、管理サーバ2から第1更新情報を取得する。
【0153】
処理部10の更新部18は、取得した第1更新情報(第1指定情報)に基づいて、記憶部102に記憶されているデータテーブルTa11を更新する。すなわち、更新部18は、第1指定情報に基づいて、特定の第1対照用データの有効又は無効の設定を変更する。
【0154】
第1指定情報により有効又は無効の設定が変更される第1対照用データと対応付けられている第2対照用データがある場合、更新部18は、更に、この対応付けられている第2対照用データの有効又は無効の設定も変更する。例えば更新部18は、
図8のデータテーブルTa41を参照して、第1指定情報により有効又は無効の設定が変更される第1対照用データと対応付けられている第2対照用データを特定し、特定した第2対照用データの有効又は無効の設定を変更する。例えば
図8の例では、第1指定情報によって第1対照用データ「001」が有効から無効に変更される場合、更新部18は、対応する第2対照用データ「I」も、有効から無効に変更する。
【0155】
第2出力部19は、有効又は無効の設定が変更された第2対照用データを示す第2更新情報を、第2管理システム3001(又は3002)の第2制御盤304へ送信する。これにより情報処理システム100は、第2制御盤304のデータテーブルTa21(又はTa12)を更新させる。
【0156】
(4.2)変形例2
本変形例では、第2管理システム300(例えば第2管理システム3001)の管理人が、第2端末303を用いて、専有領域A10への進入を許可する施設利用者H1を新たに追加登録可能である。
【0157】
例えば、第2端末303は、使用者(第2管理システム3001の管理人)による操作部への適宜の操作に応じて、登録要求を生成する。登録要求は、第2管理システム3001のシステム情報(第2システム情報)と、新たに登録する施設利用者H1の認証情報(第2認証情報)と、を含む。第2端末303は、生成した登録要求を、サーバ1へ出力する。
【0158】
サーバ1は、第2端末303から登録要求を取得すると、取得した登録要求に基づいて、記憶部102に記憶されているデータテーブルTa21(
図5参照)を更新する。具体的には、サーバ1は、登録要求に含まれる認証情報を第2対照用データとして用いて、第2システム情報(「システムB11」)に関連付けて登録する。
【0159】
また、サーバ1は、取得した登録要求を第2制御盤304へ出力し、第2制御盤304に、第2制御盤304の記憶部に記憶されているデータテーブルTa21(
図5参照)を更新させる。
【0160】
サーバ1は、更に、取得した登録要求に基づいて、記憶部102に記憶されているデータテーブルTa11(
図4参照)を更新する。具体的には、サーバ1は、登録要求に含まれる認証情報を第1対照用データとして用いて、第1システム情報(「システムB1」)に関連付けて登録する。
【0161】
サーバ1は、更に、取得した登録要求に基づいて、登録指示を生成する。登録指示は、第1管理システム200のシステム情報(第1システム情報)と、新たに登録する施設利用者H1のための第1対照用データと、を含む。第1対照用データとしては、登録要求に含まれる認証情報が用いられる。
【0162】
サーバ1は、生成した登録指示を管理サーバ2へ出力し、管理サーバ2、第1端末203、及び第1制御盤204それぞれに、記憶部に記憶されているデータテーブルTa11を更新させる。
【0163】
(4.3)その他の変形例
一変形例において、認証情報(第1認証情報、第2認証情報)は、識別情報に限られない。認証情報は、施設利用者H1の生体情報であってもよい。施設利用者H1の生体情報は、例えば、施設利用者H1の顔、指紋、虹彩、声紋、静脈の情報等であってもよい。
【0164】
一変形例において、施設F1は、公共領域A0を有していなくてもよい。この場合、例えば、施設F1の入口E1にゲート201が設けられてもよい。
【0165】
一変形例において、第1入退情報D1及び第2入退情報D2は、追加制御盤での認証結果の情報を含んでいてもよい。
【0166】
一変形例において、サーバ1は、複数の施設F1に導入されている複数の第1管理システム200の情報を管理していてもよい。
【0167】
一変形例において、第1管理システム200では、制御盤204以外の装置、例えば管理サーバ2、ゲート201等が、第1認証情報に基づいて認証を行ってもよい。
【0168】
一変形例において、第2管理システム300では、制御盤304以外の装置、例えば電気錠301等が、第2認証情報に基づいて認証を行ってもよい。
【0169】
一変形例において、導入済みの第2管理システム300が撤去される場合、処理部10の第2登録部12は、この撤去される第2管理システム300に関する第2システム情報を、記憶部102から削除してもよい。
【0170】
一変形例において、管理サーバ2は、2台以上のサーバ装置から構成されてもよく、そのようなサーバ装置が例えばクラウド(クラウドコンピューティング)を構築してもよい。
【0171】
一変形例において、管理サーバ2の機能は、サーバ1に集約されていてもよい。
【0172】
一変形例において、第2管理システム300は、電気錠301の施開錠に代えて或いは加えて、専有領域A10の入口の扉(例えば自動扉)の開閉を制御してもよい。
【0173】
(5)態様
以上説明した実施形態及び変形例から明らかなように、本明細書には以下の態様が開示されている。
【0174】
第1の態様の情報処理システム(100)は、取得部(第1取得部13)と、出力部(第1出力部14)と、を備える。取得部は、第1管理システム(200)から、第1入退情報(D1)を取得する。第1管理システム(200)は、施設(F1)内に設定された管理領域(A1)への施設利用者(H1)の入場及び退場を管理するシステムである。第1入退情報(D1)は、施設利用者(H1)の管理領域(A1)への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報である。出力部は、第2入退情報(D2)を第2管理システム(300)へ出力する。第2管理システム(300)は、施設(F1)の管理領域(A1)内に設定された専有領域(A10)への施設利用者(H1)の入場及び退場を管理するシステムである。第2入退情報(D2)は、施設利用者(H1)の管理領域(A1)への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報であって第1入退情報(D1)に基づいて得られる情報である。
【0175】
この態様によれば、第2管理システム(300)の管理人は、第2入退情報(D2)を情報処理システム(100)から取得できる。これにより、利便性の向上を図ることが可能となる。
【0176】
第2の態様の情報処理システム(100)では、第1の態様において、第1管理システム(200)は、施設(F1)の入口(E1)と管理領域(A1)との間に設けられているゲートを備える。第1入退情報(D1)は、施設利用者(H1)がゲートを通過した履歴の情報を含む。
【0177】
この態様によれば、第2管理システム(300)の管理人は施設利用者(H1)がゲートを通過した履歴の情報を確認することが可能となるので、利便性の向上を図ることが可能となる。
【0178】
第3の態様の情報処理システム(100)では、第1又は第2の態様において、第2入退情報(D2)は、第1入退情報(D1)を含む。
【0179】
この態様によれば、第2管理システム(300)の管理人は第1入退情報(D1)を確認することが可能となるので、利便性の向上を図ることが可能となる。
【0180】
第4の態様の情報処理システム(100)では、第1~第3のいずれか1つの態様において、第2入退情報(D2)は、第1入退情報(D1)に対して所定の演算処理を施して得られる付加情報を含む。
【0181】
この態様によれば、第2管理システム(300)の管理人は付加情報を確認することが可能となるので、利便性の向上を図ることが可能となる。
【0182】
第5の態様の情報処理システム(100)は、第1~第4のいずれか1つの態様において、判断部(15)を更に備える。判断部(15)は、所定の判定条件に基づいて第2管理システム(300)への第2入退情報(D2)の出力の許可又は拒否を判断する。出力部は、判断部(15)が第2入退情報(D2)の出力を許可した場合にのみ、第2入退情報(D2)を出力する。
【0183】
この態様によれば、施設利用者(H1)のプライバシーの保護を図ることが可能となる。
【0184】
第6の態様の情報処理システム(100)では、第1~第5のいずれか1つの態様において、第1管理システム(200)は、施設利用者(H1)に紐付けられた認証情報を用いて、施設利用者(H1)の管理領域(A1)への入場時及び退場時の少なくとも一方において施設利用者(H1)の認証を行う。第1管理システム(200)は、認証において、認証情報が有効と設定されている場合にのみ、施設利用者(H1)の管理領域(A1)への入場又は退場を許可する。
【0185】
この態様によれば、管理領域(A1)のセキュリティの向上を図ることが可能となる。
【0186】
第7の態様の情報処理システム(100)では、第6の態様において、施設利用者(H1)は複数の施設利用者(H1)を含む。情報処理システム(100)は、第2取得部(17)と、第2出力部(19)と、を更に備える。第2取得部(17)は、第2管理システム(300)から、複数の施設利用者(H1)のうちの特定の施設利用者(H1)の認証情報の有効又は無効を指定する指定情報を取得する。第2出力部(19)は、指定情報を第1管理システム(200)へ出力する。
【0187】
この態様によれば、第2管理システム(300)において特定の施設利用者(H1)の認証情報の有効又は無効の設定を切り換えれば、その設定が第1管理システム(200)の認証情報にも反映される。そのため、利便性の向上を図ることが可能となる。
【0188】
第8の態様の情報処理システム(100)は、第1~第7のいずれか1つの態様において、第1管理システム(200)を登録する第1登録部(11)と、第2管理システム(300)を登録する第2登録部(12)と、を更に備える。
【0189】
この態様によれば、利便性の向上を図ることが可能となる。
【0190】
第9の態様の入退管理システム(900)は、第1~第8のいずれか1つの態様の情報処理システム(100)と、第1管理システム(200)と、第2管理システム(300)と、を備える。
【0191】
この態様によれば、利便性の向上を図ることが可能となる。
【0192】
第10の態様の情報処理方法は、取得工程と、出力工程と、を含む。取得工程は、第1管理システム(200)から第1入退情報(D1)を取得することを含む。第1管理システム(200)は、施設(F1)内に設定された管理領域(A1)への施設利用者(H1)の入場及び退場を管理するシステムである。第1入退情報(D1)は、施設利用者(H1)の管理領域(A1)への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報である。出力工程は、第2入退情報(D2)を第2管理システム(300)へ出力することを含む。第2管理システム(300)は、施設(F1)の管理領域(A1)内に設定された専有領域(A10)への施設利用者(H1)の入場及び退場を管理するシステムである。第2入退情報(D2)は、施設利用者(H1)の管理領域(A1)への入場及び退場のうちの少なくとも一方に関連する情報であって第1入退情報(D1)に基づいて得られる情報である。
【0193】
この態様によれば、利便性の向上を図ることが可能となる。
【0194】
第11の態様のプログラムは、1以上のプロセッサに、第10の態様の情報処理方法を実行させるためのプログラムである。
【符号の説明】
【0195】
11 第1登録部
12 第2登録部
13 第1取得部(取得部)
14 第1出力部(出力部)
15 判断部
17 第2取得部
19 第2出力部
100 情報処理システム
200 第1管理システム
300 第2管理システム
A1 管理領域
A10 専有領域
D1 第1入退情報
D2 第2入退情報
E1 入口
F1 施設
H1 施設利用者