(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023085400
(43)【公開日】2023-06-20
(54)【発明の名称】精密アプリケータを作製するための方法
(51)【国際特許分類】
A45D 33/34 20060101AFI20230613BHJP
A45D 37/00 20060101ALI20230613BHJP
【FI】
A45D33/34 J
A45D37/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023052727
(22)【出願日】2023-03-29
(62)【分割の表示】P 2020176393の分割
【原出願日】2017-06-01
(31)【優先権主張番号】62/347,191
(32)【優先日】2016-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/475,254
(32)【優先日】2017-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(72)【発明者】
【氏名】スタンレー、スコット・ケンダイル
(72)【発明者】
【氏名】ファーレル、マイケル・ショーン
(72)【発明者】
【氏名】ラパッチ、アンドルー・ポール
(57)【要約】 (修正有)
【課題】標的構造の幾何形状に適合された精密塗布用具、及びアプリケータの製造方法を提供する。
【解決手段】アプリケータを形成するための方法は、構造のデジタル幾何学的表現を作成する工程であって、標的構造が平坦度比を有する工程と、標的構造のデジタル幾何学的表現を用いてアプリケータを形成する工程であって、アプリケータは標的構造接触面を有する工程と、アプリケータの標的構造接触面上に活性薬剤130を配置する工程と、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケータを形成するための方法であって、
a.標的構造のデジタル幾何学的表現を作成する工程であって、前記標的構造が平坦度比を有する、工程と、
b.前記標的構造の前記デジタル幾何学的表現を用いて前記アプリケータを形成する工程であって、前記アプリケータは標的構造接触面を有する、工程と、
c.前記アプリケータの前記標的構造接触面上に活性薬剤を配置する工程と、を含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記標的構造の前記デジタル幾何学的表現を用いて前記アプリケータを形成する工程であって、前記アプリケータは標的構造接触面を有する、前記工程が、前記デジタル幾何学的表現に従って前記標的構造の少なくとも一部の物理的表現を作製する工程と、前記標的構造の前記物理的表現を用いて前記アプリケータを形成する工程であって、前記アプリケータは標的構造接触面を有する、工程と、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記デジタル幾何学的表現に従って前記標的構造の少なくとも一部の物理的表現を作製する前記工程が、前記標的構造の前記デジタル幾何学的表現の部分のセットに対応する物理的表現のセットを作製する工程を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記デジタル幾何学的表現に従って前記標的構造の少なくとも一部の物理的表現を作製する前記工程が、前記物理的表現の一部として活性薬剤堆積チャネルを作製する工程を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記アプリケータを形成する前記工程が、前記標的構造の前記物理的表現を用いて前記アプリケータの少なくとも一部を熱成形する工程を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記デジタル幾何学的表現に従って前記標的構造の少なくとも一部の物理的表現を作製する前記工程が、前記標的構造の変更されたデジタル幾何学的表現に対応する物理的表現を作製する工程を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記デジタル幾何学的表現に従って前記標的構造の少なくとも一部の物理的表現を作製する前記工程が、前記標的構造の平坦分配量よりも高い平坦度比を有する前記標的構造の一部の物理的表現を作製する工程を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記形成されたアプリケータの一部を除去する工程を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記標的面のデジタル診断走査を作成する工程を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記デジタル診断走査に従って前記活性薬剤を前記アプリケータ上に配置する工程を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記標的構造の前記デジタル幾何学的表現を用いて前記アプリケータを形成する工程であって、前記アプリケータは標的構造接触面を有する、前記工程が、前記デジタル幾何学的表現に従って前記標的構造のネガティブの少なくとも一部の物理的表現を作製する工程を含み、前記物理的表現は標的構造接触面を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記デジタル幾何学的表現に従って前記標的構造の前記ネガティブの少なくとも一部の物理的表現を作製する前記工程が、前記デジタル幾何学的表現に従って前記標的構造の前記ネガティブの部分のセットに対応する物理的表現のセットを作製する工程を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記デジタル幾何学的表現に従って前記標的構造の前記ネガティブの少なくとも一部の物理的表現を作製する前記工程が、前記物理的表現の一部として活性薬剤堆積標識を作製する工程を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記デジタル幾何学的表現に従って前記標的構造の前記ネガティブの少なくとも一部の物理的表現を作製する前記工程が、前記標的構造の変更されたデジタル幾何学的表現に対応する物理的表現を作製する工程を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記デジタル幾何学的表現に従って前記標的構造の前記ネガティブの少なくとも一部の物理的表現を作製する工程が、前記標的構造の前記平坦度比よりも高い平坦度比を有する前記標的構造の前記ネガティブの一部の物理的表現を作製する工程を更に含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性薬剤を標的構造に塗布するための用具を製造するための方法に関する。本発明は、具体的には、活性薬剤を標的構造に正確に塗布するようにカスタム適合された用具を製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
標的構造に影響を及ぼすための薬剤は周知である。温度の影響は、温薬剤又は冷薬剤の標的への塗布によって誘導され得る。標的の外観は、審美薬剤及び化粧薬剤の影響を受け得る。電流、電圧、並びに電場及び磁場は、ローカルアプリケータを使用して標的に印加され得る。生物学的標的の場合、表面特性は、保湿剤、医薬品、及び他の治療活性薬剤の局所塗布の使用によって影響され得る。
【0003】
活性薬剤の有効性は、活性薬剤と標的構造との相互作用を促進するために利用可能なアプリケータの性質によって影響され得る。典型的なアプリケータは、標的構造に対するその共形性の点で正確であるとは言えず、1種類又は数種類のフリーサイズの使用は、活性薬剤の実際の性能を損なう傾向がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
改善された活性薬剤性能をもたらすために標的構造の幾何形状に適合された精密塗布用具、及びアプリケータの製造方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様では、アプリケータを形成する方法は、構造のデジタル幾何学的表現を作成する工程であって、標的構造が平坦度比を有する、工程と、標的構造のデジタル幾何学的表現を用いてアプリケータを形成する工程であって、アプリケータは標的構造接触面を有する、工程と、アプリケータの標的構造接触面上に活性薬剤を配置する工程と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【発明を実施するための形態】
【0007】
一態様では、アプリケータは、標的構造のデジタル幾何学的表現、又はその他の方法で作成されたデジタル幾何学的表現に従って決定された形状を有する第1の構造要素を備える。第1の構造要素は可撓性であり得る。
【0008】
本明細書で使用するとき、可撓性という用語は、要素の三次元形状が、要素形状の恒久的な変形を全く伴わずに変更可能であることを意味する。
【0009】
本明細書で使用するとき、自立型という用語は、空気中で水平面上に静置したときに、外部支持構造の補助なしに、要素が画定された三次元形状の相当な部分を保持することを意味する。
【0010】
本明細書で使用するとき、単回投与という用語は、アプリケータを介してユーザに活性薬剤の単回のみの塗布を与えるだけの十分な活性薬剤を含む用具を意味する。
【0011】
本明細書で使用するとき、使い捨てという用語は、活性薬剤の再塗布を伴うか又は伴わないかのいずれかで複数回の使用を意図された耐久性又は半耐久性用具ではなく、使用後に廃棄することを意図された用具を指す。
【0012】
一実施形態では、アプリケータは、手で又は食器洗浄機若しくは衣類洗濯機で洗浄するのに好適な耐久性製品である。
【0013】
一実施形態では、本発明のアプリケータは、乾いており、かつ消費者がより清潔かつ容易に取り扱うことができる外面を含む。標的構造、例えば、人体の一部へのカスタム共形的フィットに起因して、アプリケータは、低い取り出し力を有するように構成され得る。これは、アプリケータの共形性、及び/又はアプリケータの制御領域上の接着剤の選択された塗布、及び/又はその他の締結手段(例えば、耳掛けフック、弾性バンド、フック、ループストラップなど)の組み合わせにより達成され得る。
【0014】
標的構造の三次元走査は、当該技術分野で既知の3Dスキャナを使用して取得され得る。Artec Group(Palo Alto,CA)から入手可能なArtec Spiderは、例示的な3Dスキャナである。Apple(Cupertino,CA)製iphone6などのスマートフォン及びAutodesk製123D Catchなどのアプリケーションの使用は、標的構造のデジタル幾何学的表現を作成するためのプロセスのもう1つの例である。標的構造のデジタル幾何学的表現は、全体として使用してもよく、又は構造要素の形状を画定するために使用される全走査の一部分のみで分割してもよい。更に、走査から導出された幾何形状の部分は、走査から除去又は編集され得る。例えば、視覚、呼吸、又は他の身体機能を補助するために、走査データから穴を切り抜くことができる。
【0015】
一実施形態では、標的構造の少なくとも一部分のネガティブ表現は、硬化性共形メッシュ構造体、熱成形性メッシュ構造体、流延材料(例えば、焼き石膏又は粘土)などの既知の方法を使用して作製され得る。続いて、標的構造部分の完成したネガティブは形状走査のための標的としての役割を果たし、そのネガティブ及び実際の標的構造自体に共通の表面をもたらすための適切な処理の後に標的構造の幾何形状を提供することができる。一実施形態では、標的面走査は、スタイラス、又はピンアートスキャナ(pin art scanner)といった機械的に移動可能な要素のアレイを使用する接触プロファイリングなどの任意の既知の物理的プローブ走査法によって達成され得る。
【0016】
一実施形態では、標的構造は、全体的に又は個別の部分のセットとしての物理的表現として複製されてもよい。複製された構造又はその一部は、標的構造又は一部のネガティブであるアプリケータがウェブ又はフィルムをネガティブの形状に熱成形又は真空成形することなどによりその上に流延又はその他の方法で成形され得る成形型としての構造物の使用を容易にするための付属的部分(例えばフランジ)を備えて作製することができる。形成された要素は、標的構造のデジタル幾何学的表現に従って決定される幾何形状を有すると考えられる。形成された要素が作製されたら、診断分析から決定した活性薬剤を、形成された要素上に印刷又はその他の方法で配置してよい。
【0017】
一実施形態では、成形型は、型上でアプリケータが形成される際、又はその後であるが、型からアプリケータを取り出す前に、アプリケータの型接触面に活性薬剤を塗布することを可能にする少なくとも1つのチャネルを備え得る。チャネルの位置、及びそこまでチャネルが延在する型表面の部分は本質的に一般的あってもよく、又は標的面の診断上の走査に従って決定される共通の標的面特徴又は位置に従って特に位置決めされてもよい。
【0018】
一実施形態では、走査された標的構造の幾何形状は、形成された要素に特徴を付加するように修正されてもよい。一例として、走査された被検者の目、耳、口、又は鼻孔に関連付けられたマスクの一部を、アプリケータが形成された後に型部分からこれらの部分の除去を容易にするために、幾何形状内に適合させてもよい。更なる修正としては、マスクを標的構造上の所定の位置に固定するために、ストラップをアプリケータに取り付けるためのフック、フラップ、及びスロットなどの特徴部を追加することが挙げられ得る。アプリケータを構造上の所定の位置に固定する手段として、感圧接着剤をアプリケータの標的構造接触面に配置してもよい。
【0019】
一実施形態では、アプリケータの部分に対応するように選択された標的構造の部分は、標的構造の部分間の機能関係に従って選択されてもよい。このような実施形態においては、顎及び残部からなる完全なマスクが製造されて、かつマスクの使用中にユーザの顎の関節運動を反映するように、完全に組み立てられたマスクの顎が関節運動することを可能にする関節接合するヒンジ要素を含むことができるように、ユーザの顎をユーザの顔の残部とは異なる部分として選択することができる。交互に、切れ目、折り線、プログラム化された屈曲、蝶着、又は延伸要素を、アプリケータの任意の部分に追加してもよい。
【0020】
一実施形態では、上述したように、その上にアプリケータが形成され得る一体式の型を得るために、複製された標的構造の部分を、ヒンジ又は同様の要素によって連結してもよい。形成されたアプリケータは、続いて活性薬剤を塗布し、それから活性薬剤を標的構造の表面に塗布するのに使用するための準備が整った最終形態に組み立ててよい。
【0021】
複製された標的構造の部分は固形であってもよく、あるいは中空シェルとして、又はシェルの外面を支持するストラットからなるハニカム状若しくは同様の内部ネットワークを有するシェルとして形成されてもよい。このような支持型のシェルは、部分を形成するために必要な材料の量を減らすために形成することができる。
【0022】
形成された要素の対応する部分は、フランジ、スロット及びタブ、さねはぎ、アライメントインジケータ、並びに部分に関連付けられる要素を標的構造に関連付けられる組み合わせられた全体へと組み合わせるのを容易にするための他のかかる手段を備えてよい。部分は、構造を折り畳んで標的構造の形状の使用可能なアプリケータにすることを可能にするために、要素全体の少なくとも一部上にリビングヒンジを備えるクラムシェル様の構造として形成することができる。部分は、接着剤、クリップ、又は他の既知の手段を訴訟して(suing)互いに固定式に又は取り外し可能に取り付けることができる。
【0023】
一実施形態では、標的構造と接触するように意図された面がより容易にアクセスできるように、形成された要素を反転してもよい。一例として、マスク着用者の鼻の先端と接触するように意図させたマスクの部分がマスクの内側ではなく外側になるように、ヒトの顔の形成されたマスクを反転してもよい。現在の外面は、噴霧、浸漬、又は印刷などの任意の適切な技術を用いて適用された1つ以上の活性薬剤を有してもよく、続いて形成された要素を再反転して標的面接触部をマスクの内側に戻してもよい。
【0024】
一実施形態では、1つ以上の活性薬剤を、シート素材が外面上に形成される前にシート素材に塗布してもよい。活性薬剤は、均一に塗布しても、又はピクセルごとに異なる種類及び/又は量の活性薬剤を塗布してもよい。例えば、インクジェット印刷を用いて、最初にシート素材上に活性物質を印刷してもよい。更に、成形プロセスで生じる歪みの後で第2の所望の位置及び厚さの活性物質を得るために、これらの印刷される活性物質を、第1の位置に第1の厚さで塗布されるように予め歪ませたパターンで印刷することができる。これらの1つ以上の活性薬剤は、活性薬剤が、最終カスタムアプリケータ要素上で適切な厚さで意図される最終位置を達成するように、成形前のシート素材に予め歪ませた状態で塗布することができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、シート素材は、PET、LDPE、HDPE、PS、EVAフォーム又は積層体などの材料の成形シート素材、並びにこれらの材料とその他の材料との組み合わせ及びブレンドからなる。いくつかの実施形態では、成形操作は熱成形、真空成形、又はハイドロフォーミングである。いくつかの実施形態では、不織布又は織布基材を単独で又は他のシート素材と組み合わせて形成してもよい。例えば、シート素材及び不織布が、アプリケータの内側皮膚接触面上に不織布がある状態で積層する。
【0026】
この構造のレプリカを作製することで、塗布器具が、形成された要素の表面により容易にアクセスできるようにする部分の作製を可能にすることによって、活性要素の印刷又は塗布が円滑になり得る。更に、部分は、分離すると、例えばより平らとなり輸送が容易となってもよい。一例として、単一の要素として作製されたヒトの顔は、被験体の顔の縁部(すなわち耳の位置)と被験体の鼻の先端との間の距離と関連付けられた深さを有する。あるいは、被験体を走査して得た型上で形成された同じ被験体の顔の半分は、被験体の顔の鼻の先端及び縁部を通過する仮想平面と関連付けられた深さを有する。別の例として、半径rの半球の深さはrであるが、球体表面上の90度離間した2つの点の間で取られたこの球体の一部の深さは、約0.29rに過ぎない。構造のネガティブ全体の一部に活性物質を塗布することは、構造をパーシング(parsing)して、活性材料を部分に適切に適用した後で組み立てられ得る要素のセットを形成することにより、ネガティブ全体を効果的に平らにすることによって容易になる。
【0027】
構造の平坦度はまた、突出領域(上部から水平支持面に垂直に下降して突出している)と実際に印刷可能な表面積との比として定義される平坦度比の観点から検討することもできる。一例では、紙の1シートは平坦度が1.0であり、白色人種の顔の顔全体の走査は平坦度が約0.6であり、同じ顔の半分は平坦度が約0.9である。1.0に近い平坦度比は均一に噴霧することが容易であるだけでなく、より少ない噴霧コーティングパスの回数でより高い塗布量を達成することができる。1.0に近い平坦度比は、多軸アーム(噴霧器及び/又は表面のための)を含む噴霧システム、又は材料を非平坦面に塗布するための任意の他の種類の共形コーティング/印刷システムと比較すると操作がより容易かつ安価であり得る、固定Z高さXY噴霧システムからより容易に噴霧コーティングすることができる。
【0028】
一実施形態では、構造要素を要素のセットとして形成して、セットの各部材が標的構造全体よりも平らであることは、セットの部材がより平らであるために活性薬剤を構造要素により容易に堆積させることを可能にする利点と、構造要素と関連付けられた成形型要素の部分を平らにさせる利点と、を提供する。より平らな型部分は、作製に用いられる添加剤製造システム内で、その形成のために必要な材料がより少なく、作製時間がより短く、また構築空間がより小さくなり得る。
【0029】
一実施形態では、標的構造上のアプリケータの目立ちを低減するために、アプリケータは透明又は半透明の材料から作製してもよい。一例として、透明な顔マスクアプリケータは、ユーザが日常の通勤時などに公共の場所でアプリケータを着用しようとするときに、白色又はその他の不透明なマスクと比較して大幅にユーザの注意を引きにくくなる。
【0030】
任意の実施形態では、標識、アートワーク、他の可視要素の装飾を、既知の印刷技術によって接着剤を使用してアプリケータに加えてもよい。標識などは、構成がその最終使用可能形状へと形成される前か後のいずれかで加えてもよい。
【0031】
デジタル幾何学的表現データは変更を加えずに使用することもでき、あるいは表現の幾何形状をデジタルデータ処理システムなどを用いて変更して、標的構造の幾何形状に由来しているが異なる新しい幾何形状を得ることもできる。機械的力を標的構造に適用する際に構造要素が使用できるようにする目的で、幾何学的差異が新たな幾何形状に付与され得る。機械的デバイス(例えば、レバー、ラチェット、可動部、及び他の既知の手段)を追加して、下層標的構造に力を加えることができる。幾何形状は、物理的アプリケータは非ゼロの厚さを有し、同時にまた標的面の幾何形状の少なくとも一部と一致するという現実に適応するように変更することができる。
【0032】
一実施形態では、アプリケータの1つ以上の標的構造接触部分は、標的構造への共形的フィットを有するが、一方でアプリケータの1つ以上の非接触部分の幾何形状は、追加の機能及び/又は外観を提供するように製造され得る。機能的特徴部は、アプリケータを取り扱う、配置する、又は他の方法で操作する消費者、製造者、配給者、又は販売者によってアプリケータの能力を改善するように組み込まれ得る。例示的な機能的特徴部としては、1つ以上のグリップ、ハンドル、トグル、及びストラップ受容要素が挙げられる。追加の機能的特徴部は、標的構造に対してアプリケータの位置を維持する助けとなり得る。そのような特徴部としては、要素を受容する、取り付ける、又は係留する弾性バンド又はひもなどの要素を挙げることができる。
【0033】
外観特徴に関して、外部に面する表面などのアプリケータの非標的構造接触部分又はアプリケータの側面は、いくつかの方法のうちのいずれかによって変更され得る。表現の幾何形状を組み込むのではなく、利用可能なデザインから選択されたデザイン、又は消費者、製造者、配給者、配給者、又は販売者によって提供されるカスタムデザインで形状決めしてもよい。商業的に利用可能な、人、文字、図面の例示的なデザイン又は似顔絵を利用してもよい。Elvis Presley、Darth Vader、Christie Brinkley、Wonder Woman、Scooby-Doo、又はその他の似顔絵を用いてもよい。また、標識又は信号素子が存在してもよく、例えば、適切な着用時間に達したことを示すためにアプリケータの一部分の色が変わるようにしてもよい。交互に、マッサージ点、マッサージ方向又は経路などの方向を印刷された矢印で示してもよく、又は他の方法で示してもよい。これらは、指圧又は鍼治療の適用を補助する構造的特徴部と併用されてもよい。
【0034】
一実施形態では、表現から導出された幾何形状を外部に面する要素とマージできるようにする目的で、インターフェースの幾何形状を表現から導出された幾何形状に追加してもよい。
【0035】
一実施形態では、標的構造は、ヒトの顔などの哺乳動物の身体部分、又は哺乳動物の肢、関節、若しくはその部分などの他の部分であり得る。
【0036】
一実施形態では、標的構造は、精密カスタムアプリケータの代替として、アプリケータの限定されたアレイから選択されるアプリケータと関連付けられ得る。一例として、標的構造の走査、画像のセット、又は他の分析を使用して、提供された構造アレイのどの要素が、標的構造への活性物質の塗布に使用するのに最も適しているかを特定することができる。この分析は、提供された構造アレイから選択される特定のアプリケータが、活性薬剤の塗布において十分な精度を提供して、完全なカスタムアプリケータの必要性を取り除くことを示し得る。
【0037】
一実施形態では、表現、画像、又は他の分析を用いて、被験体の両耳を2等分する垂直面と被験体の鼻の先端と間の標準距離、又はその他の標的面の寸法メトリックを用いて決定される、顔の寸法、表面積、周長、耳と耳との距離、顔の平坦度などのメトリックを決定することができる。メトリックの範囲又はメトリックの組み合わせを用いて、メトリック値の全範囲(例えば、範囲をカバーする小、中、大、特大)に適用可能とすることを意図されたアプリケータの限定されたセットを定義することができる。メトリックの組み合わせが用いられる実施形態では、被験体の特定のユーザのメトリックに従って適切なアプリケータを選択するために、アプリケータの多次元アレイを構成してもよい。
【0038】
表現、画像、又は分析は、標的面の特徴部の位置に関連付けられた寸法を決定するために使用されてもよい。顔を一例として用いると、目、鼻孔、又は口を含む要素の位置、寸法、又は形状は、これらそれぞれの顔の中心線からの距離に従って決定することができる。続いて、これらの位置、寸法、及び形状を用いて、可能性のあるアプリケータのアレイ又はセットから選択されたアプリケータ上でこれらの特徴部を投影することができ、続いて選択された特徴部の開口部をアプリケータを貫通して切り抜き、眼の孔、鼻孔、又は口の開口部を提供することができる。
【0039】
一実施形態では、標的面要素の位置、寸法、及び形状の使用は、標的面の三次元幾何形状に共形したアプリケータを提供することなくアプリケータにカスタマイズされたフィットを提供するために用いることができる。一例として、比較的高度にカスタマイズされた共形フィットを有する低コストな選択肢をユーザ提供するために、平坦な顔マスクは、眼、鼻孔、及び口の位置を平坦なファチラ(facila)マスク基材上に投影し、標的ユーザの顔の走査又は分析に従ってそれらの特徴部に関連付けられた開口を生成することによってカスタマイズされ得る。3D走査データとそのデータを平坦なマスク基材上に投影したものとの差異を制御することによって、その結果、作製された開口部は適切な位置に配置される。開口部は、レーザカッタ、又はアプリケータ基材を切断するのに適した他の手段を用いて作製され得る。アプリケータが標的面に共形する能力を改善するために、平坦な基材に追加の切込み又は切断部を追加してもよい。アプリケータの外周部は、被覆を意図された標的面の寸法及び形状に応じて寸法決め及び切断されてもよい。
【0040】
デジタル幾何学的表現又は画像データは、治療インジケータ又はトリガとして特定される幾何学的サインの表現データを評価することによって、診断上の走査ツールとして更に利用され得る。表現データは、標的面の表現と関連付けられた、可視光、様々に偏光された光、特定の狭い光波長、紫外線、赤外線、及び/又は超音波データを含み得る。表現の様々なデータセットは、標的構造の治療処置の機会となる領域を特定する目的で、様々な診断評価に対する入力値として使用され得る。
【0041】
一例として、顔面の走査を分析して、しわ状の皮膚又はしわ状態になり易いか又はその状態に進行している皮膚領域を示すことで知られている前駆幾何学的サインを特定することができる。
【0042】
診断上の走査の結果は、構造内で構成された標識によって、第1の構造要素に組み込まれ得る。この標識は、診断上の走査データの分析から特定される機会となる位置における構造要素のテクスチャ、不透明度、及び/又は色などの構造の相対的変化の形態を取り得る。
【0043】
標識を使用して、標的構造に隣接した構造要素の配置が、活性材料と標的構造との間に接触をもたらし得るように、有益な活性材料が配設され得る構造要素の表面のそのような部分を示すことができる。
【0044】
一実施形態では、標的面の対応する部分に治療効果又は審美効果を付与する目的で、治療要素又は審美要素を含む標識の位置は、活性薬剤の堆積部位として機能し得る。そのような要素は、コンピュータ制御のロボット型ピック・アンド・プレースシステムを使用するか、又は三次元プリンタによって、第1の構造要素に手動で適用され得る。3Dnシリーズ又はテーブルトップシリーズ共形分注システム(nScrypt,Inc.(Orlando,FL)から入手可能)は、要素の堆積のための例示的なプリンタである。第1の構造要素への活性薬剤のデジタル指示による堆積システム、例えば、三次元プリンタの場合、実際の標識は、プリントされたり、又は他の方法で第1の構造要素の製造に組み込まれたりする必要はない。
【0045】
一実施形態では、アプリケータ及び活性薬剤は、Hyrel LLC(Norcross,GA)から入手可能なHyrel System 30プリンタなどの複数の押出ヘッドシステムを使用して同じプロセスでプリントされる。
【0046】
一実施形態では、活性薬剤は、Nordson Corporationからのものなどの任意のタイプの噴霧ヘッドを使用して、アプリケータ上に均一に噴霧することができる。これらの噴霧ヘッドは、コーティング又は携帯式の操作を容易にするため、XY走査テーブル又は多軸ロボットアーム上に取り付けることができる。構造要素表面に活性薬剤又は他の材料を塗布するために、エレクトロスプレー、ディップコーティング、電気メッキ、粉末コーティング、陽極酸化、又はその他の方法も使用してよい。交互に、活性薬剤の分離した区域、線、又は点を、NordsonのPicoジェットバルブなどの材料ジェッティング法を用いてアプリケータの表面に塗布することができる。
【0047】
一実施形態では、活性薬剤は、Cupron(Richmond,VA)から入手可能なCupron Enhanced材料などのアプリケータ材料自体に埋め込まれ得るか、又は注入され得る。
【0048】
一実施形態では、アプリケータは、多層のシステムとして製造され得る。この実施形態では、内面接触層は、活性薬剤を保持し、その後にそれを表面に移す目的で選択される第1のポリマー又は熱可塑性若しくは熱硬化性材料から構成され得る。内層の第1の材料は、圧力及び/又は表面トポグラフィ転移への標的構造の応答に対して、それ自体をより共形性にすることができる。多層のアプリケータの場合、多層アプリケータに多くの又は全ての可撓性構造を提供する選択肢を含む、内層に支持を提供することを意図した外層を作製するために、第2のポリマー又は熱可塑性若しくは熱硬化性材料を用いることができる。外層は更に、電気素子、水の添加に発熱反応する活性薬剤、又は熱剤などの様々な治療用具を保持することができる。
【0049】
多層のアプリケータの場合、第1の材料及び第2の材料は、同じ材料組成であっても異なってもよい。例えば、弾性率、圧縮性、及び/又は粘着性は、単独で異なり得るか、又は任意の組み合わせで異なり得る。2つの材料が異なる場合、外側の材料は、内層の第1の材料よりも堅固であり、かつ/又はより高いショア硬さ値及び/若しくは異なる色及び/若しくはより高い屈曲率を有し得る。別の例として、内側の材料は、外層の材料と比較して、より柔らかく及び/又はより圧縮性であっても、及び/又はより粘着性であっても、及び/又は色が異なっても、及び/又は異なる弾性係数を有してもよい。
【0050】
多層は、他の層の前に製造されている層のうちの1つと同時に又は連続様式で製造され得る。相互作用連続製造が企図され、この場合、ある層の一部分が製造された後、次いで別の層の一部分が製造され、続いて元の層の異なる部分の製造に戻る。活性薬剤は、標的層の適切な部分が作製された後の任意の時点で任意の層に堆積させることができる。
【0051】
一実施形態では、外層は、1つ以上の機能的特徴部又は外観特徴部を含み得る。一実施例では、内層は部分的にのみ自立型であっても、又は全く自立型でなくてもよく、一方で外層は実質的に又は完全に可撓性であってよい。
【0052】
多層のアプリケータの一実施形態では、アプリケータの外層は、カスタムフィットの内層が中に製造される外層の限定されたアレイから選択され得る。一実施形態では、内層は、それがアプリケータの外層に付着又は接着するのを可能にするように成形されるか又は特徴部を含有する外面とともに製造され得る。この実施形態では、外層は、所定の外層の限定されたアレイから選択され得る。一例として、内層の外面形状の少なくとも一部分は、外層の内面の少なくとも1つ以上の対応する部分に共形し、これにより2つの層は、互いにそのまま接着するか、又は接着剤、粘着性樹脂、機械的締結、加熱積層、若しくは2つの層を少なくとも剥離可能に一体に締結するための他の手段の援助で接着する。別の実施例として、1つの取り付け要素が内層の外面の一部分に付着されるか又はそれを含む機械的締結具又はインターロック、及び外層の内面の1つ以上の対応する部分に付着されるか又はそれを含む対応する嵌合取り付け要素が含まれ得る。多くの既知の実施例のうちの一例は、一般に衣服を留めるボタンの代わりに、かつ同様の目的で使用される、金属又はプラスチックで作製された一対のインターロッキングディスクを備える、スナップ締結具(プレススタッド、ポッパー、スナップ、又はティック(tich)とも呼ばれる)である。2つのインターロッキング(締まり嵌め)ディスクは、有用な取り付けシステムを形成し、第1のディスクは、1つの取り付け要素であり、第2のディスクは、嵌合取り付け要素である。
【0053】
所定の外層の限定されたアレイから選択される外層は、再利用可能であり得る。内層の一部分又は全体は、外層から除去又は分離され、使用後に破棄され得る。その後に、少なくとも一部分が又は完全に新しい内層が再利用可能な外層に付着され得る。新しい部分又は完全な内層は、元の走査から導出され得るか、又は異なる走査に由来し得る。
【0054】
活性薬剤は、活性成分、担体、シャーシ、エマルジョン、ヒドロゲル、接着剤、プロセス助剤(例えば、増粘剤、レオロジー修飾剤など)を含み得る。活性薬剤は、活性薬剤をアプリケータから標的面に移すのを助けるために、放出層を更に含み得る。活性薬剤としては、診断上の走査又は識別可能な特徴に対してのいずれかに従って配置される粘着性材料、活性化学剤、吸収性ゲル材料、又は吸収性発泡材料などの吸収性材料が挙げられ得る。一例として、走査されたユーザの顔マスクの頬骨、眉、又は鼻に沿って吸収性発泡体材料を配置することが望ましい場合があり、堆積部位は、ユーザの診断上の走査に従うのではなく、表現の幾何形状に従って決定され得る。活性薬剤は、泡、液体、粉末、フィルム、繊維、クリーム、ゲル、ヒドロゲル、カプセル化活性薬剤、固形物、これらの形態の組み合わせ、及びその他の形態が挙げられるがこれらに限定されない1つ以上の物理形態であってよい。
【0055】
活性薬剤のいくつかの例としては、保湿剤、抗老化剤、抗しわ剤、肌色調整剤、抗刺激剤、感覚剤(例えばメントール)、加熱又は冷却化学作用剤、皮膚引き締め剤、脱毛剤、育毛剤、殺菌剤、抗細菌剤、抗ウイルス剤、界面活性剤、洗浄剤、銅イオン溶離剤(Cupron(Richmond,VA)からのものなど)、抗酸化剤、ビタミン、日焼け止め、回春剤、創傷治癒剤、皮脂管理剤、収斂剤、剥離剤、抗炎症剤、リーブオン剤、オーバーナイト剤、乾燥肌剤、敏感肌剤、ひび割れ肌剤、ペプチド、アクネ剤、傷跡治療剤、筋肉痛剤、疾患状態又は他の急性若しくは慢性問題(湿疹、発疹、アクネ、癌、口中発疹、乾癬、酒さ、白斑、いぼ、おむつかぶれ、ヘルペス、真菌爪感染、光線角化症、潰瘍、まめ、たこ、帯状疱疹、ツタウルシかぶれ、及び虫刺されなど)を治療するための薬理活性薬剤を含む医薬品が挙げられるがこれらに限定されない。更に、薬理活性薬剤を含む医薬品は、局所効果以上に、例えば多くの療法において活性薬剤を血流又は他の内部組織に経皮送達するために設計され得る。処方及び処方外両方の治療薬の例としては、ニコチン及びホルモンサプリメントが挙げられる。
【0056】
標的構造への審美変化のための例示的な活性薬剤としては、指爪マニキュア液、足爪マニキュア液、消臭剤、プライマー、リップスティック、リップグロス、リップライナー、リッププラムパー、リップバーム、リップコンディショナー、リッププライマー、リップブースター、コンシーラー、ファンデーション、パウダー、口紅、ブラシ、ブラッシャー、フェイスパウダー/クリーム、ハイライト、ブロンザー、マスカラ、アイライナー、及びセッティング材料、匂い、香り、又は芳香組成物(例えば、エッセンシャルオイル)が挙げられる。
【0057】
一実施形態では、後に標的構造に堆積させるために、1つ以上の匂い、香り、又は芳香組成物を含めることをアプリケータに適用してよい。しかしながら、含まれる1つ以上の匂い、香り、又は芳香組成物の一部分又は全ては、経験薬剤(experience agent)として作用し得る。経験薬剤は、使用時にアプリケータの周囲で匂いを提供する。例えば、屋外の花壇の香りを連想させる芳香剤によって提供される匂いは、審美薬剤を消費者/着用者の顔面に塗布するときに望ましい場合がある。経験薬剤は、必ずしもアプリケータの標的構造接触面上に位置付けられる必要はない。これらの薬剤は、標的構造と接触していない領域、例えば、アプリケータの塗布側の非接触部分上、又は標的構造に接触していない任意のアプリケータ側の任意の場所に位置付けられてもよい。経験薬剤は、選択された外観特徴を伴うように選択され得る。一実施形態では、標識は、塗布部位の相対的な色又はテクスチャに対する変更なく、第1の構造要素上に堆積した活性薬剤を含み得る。
【0058】
活性薬剤は第1の構造要素上に放出可能に堆積することができ、これにより、第1の構造要素が標的構造に近接するか、又は実際に接触した時、又はその後、活性薬剤が第1の構造要素から標的面の対応する位置へと実質的に移動されるようになる。
【0059】
別の実施例では、ベースライン走査は、膝関節に問題がない場合、その関節で作製され得る。ベースライン走査後、関節に問題がある時点で、その後の走査を行い、炎症又は他の原因に起因する、その関節のそれぞれの部分の幾何形状及び表面温度の変化を特定することができる。次いで、関節に関連付けられた幾何形状を生成し、その関節のベースライン及び現在の状態を考慮に入れる目的で、表現を使用することができる。幾何形状を使用して、現在の状態と正確に一致する第1の構造要素を作製するか、又はベースライン走査からのデータを使用して現在の状態から修正して、適用時に炎症した関節に圧縮を選択的に加える意図で修正された幾何形状を作製することができる。
【0060】
続いて、構造要素は、標的構造接触面としての役割を果たすことができ、また、第1の構造要素の一部に一致する界面部分が存在する幾何形状を有する外部シェル要素又は第2の構造要素と組み合わせることができ、これにより、外部シェル及び第1の構造要素を組み合わせて、標的面と関連付けられた内面と、関節の表現データと関連付けられた治療目的から導出された内部容積と、を有する中空シェルを形成することができるようになる。この組み合わせは、要素間のキャビティを定義し得る。キャビティの位置及び容積は、診断上の走査からのデータを使用して定義され得る。
【0061】
本実施例では、表現データに従って決定された影響を受ける関節の部分に相対的な加熱又は冷却を正確に適用するために、続いて、組み合わせシェルのキャビティを、少なくとも部分的に加熱剤又は冷却剤で充填することができる。第1の構造要素及び/又は外部シェル要素は、絶縁部分を含むように、又は標的構造のそのような部分及び/又は加熱剤若しくは冷却剤の作用を受ける外部環境を制御するために後で絶縁要素を設置するよう適合された構造的特徴部を有するように製造され得る。この方法で、治療温度活性薬剤への曝露は、そのような曝露が所望される標的構造の部分のみに正確に限定され得る。
【0062】
一実施形態では、顔面が幾何形状について走査され、活性要素の種類、位置、及び量について走査され得る。次いで、自立型3Dマスクは、消費者の顔面への送達のための内面の活性要素でプリントされ得る。
【0063】
別の実施例では、顔面が幾何形状について走査され、次いでその幾何形状が処理されて顔面の機械的治療プランを作成することができる。続いて、アプリケータ又は一連のアプリケータは、機械的手段のみを通じて、及び/又は活性要素を使用することによって、顔に力を加えて、顔を新たな幾何形状内に保持し、このようにしてフェイスリフトマスクを提供することができる。
【0064】
第1の構造要素及び外部シェル要素は、いずれかの伝統的な機械加工方法を使用して製造され得るか、又はこれらの要素は、ステレオリソグラフィ又は選択的粉末焼結技法などの付加製造方法を使用して製造され得る。
【0065】
要素、又は標的面型、又は成形面は、任意のポリマー、熱可塑性プラスチック、又は熱硬化性材料を用いて作製することができる。例としては、ABS、ナイロン、ポリオレフィン、ポリエステル(例えば、PET、PLA)、熱可塑性プラスチック、又は要素にエラストマー性質を付与するエラストマー材料が挙げられる。フォトポリマー(SLA又は連続液界面プリント、すなわちCLIP)、焼結粒子(例えば、SLS)、バインダージェット粒子、又は付加製造の任意の他の方法が使用されてもよい。金属、木材、セラミックス、砂、ワックス、及び他の流延可能な(cast able)、機械加工可能な(machine able)、又は形成可能な材料を用いることもできる。要素の可撓性は、要素の設計幾何形状に物理的ヒンジ要素を含めることによって変更されてもよい。アプリケータ内のヒンジ又は他のブレーキを使用して、アプリケータの身体部分の周りへの、例えば肘の周りへの配置方法を容易にすることができる。
【0066】
標的構造を評価して、第1の構造要素において所望される可撓性のレベル及び/又は第1の構造要素と外部シェル要素の組み合わせを定義することができる。その後に、定義された可撓性を利用して、下層標的構造の可撓性又は可動域などを考慮して作製された要素を提供するために、要素の材料及び製造技法の選択に加えて、要素設計を伝えることができる。
【0067】
第1の構造要素は、電流、電圧、及び/又は電場若しくは磁場を標的構造の部分に印加できるようにするコンポーネント要素を含み得る。電極、電気コイル、及び他の必須コンポーネントは、要素の表面上に配設され得るか、又は要素内に埋め込まれるか若しくはプリントされてもよく、これにより、バッテリー、光起電力太陽電池、線間電圧、又は他の電力源などの電源を追加して、所望のエネルギーを標的に印加することができるようになる。
【0068】
アプリケータの幾何形状は、標的の幾何形状から変化して、アプリケータを介して指圧利益を提供してもよい。指圧要素は、アプリケータに直接組み込まれ得るか、又は所望の指圧部位と関連付けられた開口が、カスタマイズされたアプリケータの一部として提供され得る。有益なマッサージ部位を示すために標識を添えてもよい。
【0069】
一実施形態では、アプリケータは、様々な目的を果たす一体型電子コンポーネントを有し得る。例えば、アプリケータは、一体型及びプリント型電子トレースを有し得る。これらのトレースは、電源(コイン形電池、プリント電池、燃料電池、壁へのプラグ、若しくは他の電源など)を、アクチュエータ、センサ、又はエネルギーエミッタに接続することができる。アクチュエータ及びエネルギーエミッタの例としては、LED、加振源、圧力を加えるために局所的に転移もたらすアクチュエータ、マッサージ要素、熱電加熱及び冷却要素、並びに電磁石が挙げられる。アプリケータは、そのような電源及びエネルギーエミッタの取り付けを可能にする構造も含み得る。
【0070】
一実施形態では、一体型電子コンポーネントが、多層のアプリケータの外層及び/又は内層に一体化され得る。更に、一体型電子コンポーネントは、アプリケータを使用する間に体験機能を提供することができる。例としては、スマートフォン又はオーディオデバイスへの接続が挙げられ、これにより、アプリケータの使用中に顔面アプリケータマスクに一体化されたオーディオスピーカー要素を使用して音楽が再生されるようになり得る。別の実施例として、それらは、伝送要素、完全バーチャルリアリティシステムへの接続、又はその一部を含み得る。顔面治療アプリケータ(例えば、マスク)の実施例の場合、着用者は、アプリケータの使用中にバーチャルリアリティコンテンツを楽しむことができる。
【0071】
一実施形態では、アプリケータは、消費者製品キットの一部として提供され得る。このキットは、1つ又は複数のアプリケータ要素、及び1つ以上の活性薬剤を含み得る。活性薬剤は、第1の構造要素上に事前配設され得るか、又はキット要素の、消費者/ユーザによる構造要素への塗布に好適な形態で提供され得る。このキットは、標識に従う構造要素の表面上の活性薬剤の堆積点を示す、又は標識の代替としてのキー(マップ)を更に含み得る。
【0072】
キットの要素は、複数の方法で提供され得る。一実施形態では、構造要素及び活性薬剤は、調製され、冷凍され、かつ冷凍適用されるか、又は解凍して使用される、冷凍物品として組み合わせで提供され得る。一実施形態では、構造要素及び活性薬剤を組み合わせ、密封して、活性薬剤を環境作用から遮断することができる。構造要素及び活性物質は、密封したパウチに封入して提供してもよく、又は構造要素の外周部をフィルム要素に接着して、外部環境から遮断されたチャンバ内に活性薬剤を封入してもよい。
【0073】
図に示されるように、キット1000は、第1の構造要素100を含む。第1の構造要素100は、標識120、活性薬剤130、絶縁要素140、及び電気要素160を含む。キット1000は、第1の構造要素を受容して、第1の構造要素と第2の構造要素との間にキャビティ(図示せず)を作製するように構成された第2の構造要素200を更に備える。
【0074】
3D印刷された構造要素と、3D印刷された型上に形成された可撓性要素との両方の場合で、製品/アプリケータは、製品製造の一部として形成された様々な標識を含むことができる。こうした標識は、ブランドロゴ又は名前、並びにその表現の日付、製造日時、シリアライズされたID番号、マスクに塗布される活性薬剤、製品有効期限、耐用寿命インジケータ、又は製造日付及び塗布された化学薬剤に従って導出される有効期限を含むことができる。
【0075】
一実施形態では、生成された要素は、提供される製品の完全性をより良好に保存するようにカスタマイズされたパッケージ内で提供され得る。一実施形態では、パッケージは、米国特許第5,366,782号に記載されるようなリング圧延、ひだ付け、又はその他の方法で幾何学的に変更されたポリマーフィルムを含むことができる。このような幾何学的変更は、パッケージが広範囲の実製品サイズにわたって封入物に対する高い共形性を達成するようにフィルムに弾性を付与し、それによって、製品をより安定化及び保護するために使用され得る封入容積及び任意の調節雰囲気の量を最小化する。いくつかの実施形態では、パッケージはフィルム若しくはバリアフィルム、及び/又はカートン若しくは硬質のスリーブ、並びにアプリケータを可撓性フィルム内の硬質要素と貼り合わせるか又は位置合わせさせるための1つ以上の要素を含んでもよい。
【0076】
パッケージの容積は加圧されてもよく、また、パッケージを加圧することによりある程度の構造的完全性を提供することによって、製品を保存し、製品を保護するために、空気又は特に選択された気体(例えばアルゴン、窒素)を含んでもよい。
【0077】
一実施形態では、パッケージは、カスタム形状のトレイ又は支持体を含む。一実施形態では、パッケージは、フラットシート、切断及び/若しくは折り畳まれたシート状のいずれかであるか、又は部分的にしくは完全にカスタム形状に形成された剥離ライナを含む。
【0078】
パッケージの製品に対するより高度な調整が達成できるように、様々なパッケージが提供されてもよい。小、中、及び大などの範囲は、上述のカスタマイズされた寸法決め特徴とは別個に設けても、又はそれと関連して設けてもよい。
【0079】
パッケージは、木材、ガラス、ポリマー材料、箔、積層体、紙材、及び当該技術分野で既知のその他の材料などの任意の既知の包装材料を含んでもよい。一実施形態では、パッケージは、従来型の箱、フィルム、サッシェ、袋、缶、及び他の既知のパッケージ形態を備えてもよい。パッケージ外装は、製品に関連付けられたブランド、材料、及びその他の情報に関連付けられた標識と、製品に関連付けられたより多くの情報を見ることができるネットワークロケーションと、を含むことができる。包装材料は、マスク又はマスク部がその中に収容される可撓性パウチであってもよい。パウチは、活性薬剤及びアプリケータの目標貯蔵寿命、湿度レベル、及び完全性を維持するために必要なバリア特性を有する。パウチは、1つ以上のひだでひだ付けされてもされなくてもよい。パウチは、インサートを更に有することができる。インサートは単一の剛性シートであってもよい。インサートは、デジタル幾何学的表現に従ってアプリケータにカスタムフィットすることができる。インサートは、可撓性パウチ内に一定の容積を作るU字形のインサートであってよい。パウチは、一定の容積を維持するための空気トラッピングによって一定の容積に膨張又は保持され得る。インサートは、6面、5面、4面、3面、又は2面を備えた箱であってよい。インサートは、アプリケータが、出荷中にアプリケータを所定の位置に整列させて保持するための取り付け点を有することができる。取り付け点は、支柱、締結具、除去可能な接着剤、又は任意の他のかかる取り付け具であってよい。パウチは、透明領域、又は任意の種類の印刷、裏印刷、金属被覆、若しくは他のコーティング及び装飾技術を有することができる。
【0080】
製品は、パッケージ壁部と製品との間の間隔を維持することを容易にするため、また、複数のパッケージされた製品の積み重ねを容易にするために、製品自体に取り付けられる又は製品自体から分離されるスタンドオフを備えてもよい。
【0081】
パッケージされた製品は、製品の表面とパッケージの内面との間に配置され、パッケージ内に封入されている製品に空間及び保護を提供する空間充填材料を含むことができる。
【0082】
製品は、塗布された活性材料の完全性を維持しながら、単一のパッケージ内に多数の製品をネスティング又は段積みすることを可能にするために、外部フランジ又は他の構造を含むことができる。段積みされた製品の間にシリコーン又はワックスコーティングされたシートの剥離ライナを配置して、製品を分離しやすくしてもよい。
【0083】
製品/成形された要素を増加させる、従前に用いられた標的構造の走査から得られたデータを、製品のカスタムパッケージを作製するための入力値として更に用いてもよく、パッケージの形状は、標的面及び製品の形状とも関連付けられる。このようなカスタムパッケージは、型、並びに既知の真空及び熱成形プロセスを用いて製造することができる。一実施形態では、バーコードを用いて製品及びパッケージを関連付けして、これらの追跡及び協調した製造を可能にすることができる。
【0084】
パッケージは気密密閉してもよく、また、密封されたパッケージ内に封入された製品を目視するのを可能にするために透明又は半透明の部分を含んでもよい。密封されたパッケージは、上記のように予め定められた雰囲気を含むことができる。密閉されたパッケージは、受取人に関する情報、製造日付、出荷先、及び他の関連情報を提供する標識を含んでもよい。
【0085】
アプリケータは、小売ショッピング体験を介してユーザに取得され得る。この体験は、被験体の標的構造を走査する工程、又はMicrosoft Kinect(登録商標)を用いた走査などの、構造の走査を提供する工程、又は複数の被験体の写真から生成されたソフトウェア走査からデータを提供する工程、又は被検体標的のCT若しくはMRI走査からデータを提供する工程を含むことができ、表現データは、特定の電磁放射線周波数の吸収又は反射、又は表面の個別の領域の局所的外見、又は標的ユーザのDNA評価の観点から標的面の診断評価を完了させることを目的とした情報を含み得る。診断上の走査は、診断評価で特定された必要性に対処することを目的として活性薬剤を配置するために、意図されるアプリケータ上の特定の位置を決定するための基準として用いることができる。利用可能な活性薬剤の選択肢、及びこれらの選択肢と、診断上の評価によって示された機会との関係について議論及び説明するために、ユーザとの相談を行ってもよい。ユーザは、評価及び/又は相談に基づいて選択を下すことができる。ユーザの選択は、ユーザの選択に関連付けられた活性薬剤が、表現及びそれに続く選択の結果として作製されたアプリケータに組み込まれ得るように、作製位置に提供することができる。テストアプリケータは、ユーザが、典型的に非平坦な標的面に適用したときの、平坦なウェブアプリケータのフリーサイズのアプリケータとは対照的なカスタムで作製されたアプリケータのフィット関連利益をユーザが理解するのを支援することの一部として、提案されたアプリケータのフィットをユーザが体験することを可能にするための小売体験の一部として作製されてもよい。走査データ及びユーザ入力値の取得に続いて、アプリケータは、上記のように、小売場所で又は遠隔でのいずれかで製作されてからユーザに提供され得る。ユーザは、小売場所に戻るか、又はメール配送サービスを介するかのいずれかによってアプリケータを受け取ることができる。小売体験は、アプリケータ及び関連する活性薬剤を使用することによる標的面の変化を決定して明示するために、続いてユーザの走査を含むことができる。その後の走査と関連付けて追加のアプリケータを製作することができる。追加のアプリケータは、標的の変化に起因する修正されたアプリケータ幾何形状、並びに修正された活性薬剤及び活性薬剤堆積標的を含むことができる。
【0086】
A.アプリケータを形成するための方法であって、
a.構造のデジタル幾何学的表現を作成する工程であって、標的構造が平坦度比を有する、工程と、
b.標的構造のデジタル幾何学的表現を用いてアプリケータを形成する工程であって、アプリケータは標的構造接触面を有する、工程と、
c.アプリケータの標的構造接触面上に活性薬剤を配置する工程と、を含む、方法。
B.標的構造のデジタル幾何学的表現を用いてアプリケータを形成する工程であって、アプリケータは標的構造接触面を有する、工程が、デジタル幾何学的表現に従って、標的構造の少なくとも一部の物理的表現を作製する工程と、標的構造の物理的表現を用いてアプリケータを形成する工程であって、アプリケータは標的構造接触面を有する、工程と、を含む、パラグラフAに記載の方法。
C.デジタル幾何学的表現に従って標的構造の少なくとも一部の物理的表現を作製する工程が、標的構造のデジタル幾何学的表現の部分のセットに対応する物理的表現のセットを作製する工程を更に含む、パラグラフBに記載の方法。
D.デジタル幾何学的表現に従って標的構造の少なくとも一部の物理的表現を作製する工程が、物理的表現の一部として活性薬剤堆積チャネルを作製する工程を更に含む、パラグラフB又はCのいずれかに記載の方法。
E.アプリケータを形成する工程が、標的構造の物理的表現を用いてアプリケータの少なくとも一部を熱成形する工程を含む、パラグラフB、C、又はDのいずれかに記載の方法。
F.デジタル幾何学的表現に従って標的構造の少なくとも一部の物理的表現を作製する工程が、標的構造の変更されたデジタル幾何学的表現に対応する物理的表現を作製する工程を更に含む、パラグラフB、C、D、又はEのいずれかに記載の方法。
G.デジタル幾何学的表現に従って標的構造の少なくとも一部の物理的表現を作製する工程が、標的構造の平坦分配量(flatness ration)よりも高い平坦度比を有する標的構造の一部の物理的表現を作製する工程を更に含む、パラグラフB、C、D、E、又はFのいずれかに記載の方法。
H.成形されたアプリケータの一部を除去する工程を更に含む、パラグラフB、C、D、E、F、又はGのいずれかに記載の方法。
I.標的構造を走査して、標的面のデジタル診断走査を作成する工程を更に含む、パラグラフB、C、D、E、F、G、又はHのいずれかに記載の方法。
J.デジタル診断走査に従って活性薬剤をアプリケータ上に配置する工程を更に含む、パラグラフIに記載の方法。
K.標的構造のデジタル幾何学的表現を用いてアプリケータを形成する工程であって、アプリケータは標的構造接触面を有する、工程は、デジタル幾何学的表現に従って標的構造のネガティブの少なくとも一部の物理的表現を作製する工程を含み、物理的表現は標的構造接触面を有する、パラグラフAに記載の方法。
L.デジタル幾何学的表現に従って標的構造のネガティブの少なくとも一部の物理的表現を作製する工程が、デジタル幾何学的表現に従って標的構造のネガティブの部分のセットに対応する物理的表現のセットを作製する工程を更に含む、パラグラフKに記載の方法。
M.デジタル幾何学的表現に従って標的構造のネガティブの少なくとも一部の物理的表現を作製する工程が、物理的表現の一部として活性薬剤堆積標識を作製することを更に含む、パラグラフK又はLのいずれかに記載の方法。
N.デジタル幾何学的表現に従って標的構造のネガティブの少なくとも一部の物理的表現を作製する工程が、標的構造の変更されたデジタル幾何学的表現に対応する物理的表現を作製することを更に含む、パラグラフK、L、又はMのいずれかに記載の方法。
O.デジタル幾何学的表現に従って標的構造のネガティブの少なくとも一部の物理的表現を作製する工程が、標的構造の平坦度比よりも高い平坦度比を有する標的構造のネガティブの一部の物理的表現を作製する工程を更に含む、パラグラフK、L、M、又はNのいずれかに記載の方法。
P.作製されたアプリケータの一部を除去する工程を更に含む、パラグラフK、L、M、N、又はOのいずれかに記載の方法。
Q.標的構造を走査して、標的面のデジタル診断走査を作成する工程を更に含む、パラグラフK、L、M、N、O、又はPのいずれかに記載の方法。
R.デジタル診断走査に従って活性薬剤をアプリケータ上に配置する工程を更に含む、パラグラフK、L、M、N、O、P、又はQのいずれかに記載の方法。
【0087】
相互参照される又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本願に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全容が本願に援用される。いかなる文献の引用をも、本明細書中で開示又は特許請求されている任意の発明に関する先行技術であるとは認められず、あるいは上記の引用は、単独で又は他の任意の参考文献と組み合わせて、そのような任意の発明を教示、示唆又は開示するとは認められない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に割り当てられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0088】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の活性薬剤の標的面への標的塗布の方法であって、
a.標的面の画像を捕捉する工程と、
b.前記画像を前記標的面のデジタル幾何学的表現に変換する工程と、
c.前記標的面に対応する三次元形状を有するアプリケータ表面を有し、少なくとも1つの開口部を含むアプリケータマスクを形成する工程と、
d.前記アプリケータマスクの前記アプリケータ表面上に2つの剥離可能な膜を配置する工程であって、前記2つの剥離可能な膜は、1つまたは複数の活性薬剤を含み、前記2つの剥離可能な膜は、層状に塗布され、層の1つの活性薬剤は、別の層の活性薬剤と異なる、2つの剥離可能な膜を配置する工程と、
e.露出した剥離可能な膜が標的表面と接触するように、前記標的面上に前記アプリケータマスクを配置する工程と、
f.前記露出した剥離可能な膜を前記標的面と接触させたままにして、前記標的面から前記アプリケータマスクを除去する工程と
を含む方法。
【請求項2】
前記2つの剥離可能な膜は、前記アプリケータの1つ以上の治療区域に配置される
、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アプリケータマスクを形成する工程は、3D印刷、熱成形、真空成形、または熱真空成形を利用して行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記2つの剥離可能な膜の少なくとも1つは、ロボットまたは3D印刷によって塗布される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記活性薬剤は、泡、液体、粉末、フィルム、フィルム形成材料、繊維、クリーム、ゲル、ヒドロゲル、カプセル化活性薬剤、固体、それらの組み合わせから選択される形態である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記アプリケータマスクは、前記活性薬剤が前記アプリケータ表面から前記標的面に移すのを助けるために放出層を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記画像はスマートフォンで捕捉される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記標的面は、ユーザの顔の一部であり、前記ユーザの顔の特徴に関連する1つ以上のメトリックが捕捉または計算される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記1つまたは複数のメトリックは、顔のサイズ、表面積、周長、耳と耳との距離、顔の平坦度、目の位置、鼻孔の位置、口の位置、目のサイズ、鼻孔の大きさ、口の大きさ、目の形、鼻孔の形、口の形のうちの1つまたは複数が含まれる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記標的面の治療処置の機会となる領域を特定する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【外国語明細書】