IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニックIPマネジメント株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-炊飯器 図1
  • 特開-炊飯器 図2
  • 特開-炊飯器 図3
  • 特開-炊飯器 図4
  • 特開-炊飯器 図5
  • 特開-炊飯器 図6
  • 特開-炊飯器 図7
  • 特開-炊飯器 図8
  • 特開-炊飯器 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008591
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】炊飯器
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/00 20060101AFI20230112BHJP
【FI】
A47J27/00 109G
A47J27/00 109F
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021112269
(22)【出願日】2021-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】岡本 大輔
(72)【発明者】
【氏名】塚原 知里
(72)【発明者】
【氏名】北木 宏
(72)【発明者】
【氏名】保木本 明雄
(72)【発明者】
【氏名】大村 拓匡
(72)【発明者】
【氏名】萩 成美
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA02
4B055AA07
4B055BA66
4B055CD02
4B055EA01
4B055EA03
4B055GA01
4B055GA06
4B055GB07
4B055GC12
4B055GC22
4B055GC24
4B055GC40
4B055GD03
4B055GD05
(57)【要約】
【課題】炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる炊飯器を提供する。
【解決手段】本発明に係る炊飯器は、鍋と、鍋を収容する筐体と、鍋を加熱する加熱部と、鍋内に米及び水を供給する供給部と、炊飯量を選択可能な選択手段と、供給部を制御して鍋内に米及び水を供給した後、加熱部を制御して鍋内の水が沸騰するまで前記鍋を加熱する昇温工程を含む炊飯工程を行う制御部と、を備え、制御部は、選択手段にて選択された炊飯量に応じて予め決められた量の米及び水を鍋内に供給するとともに、当該炊飯量に応じて昇温工程において鍋を加熱する単位時間当たりの加熱量を変える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鍋と、
前記鍋を収容する筐体と、
前記鍋を加熱する加熱部と、
前記鍋内に米及び水を供給する供給部と、
炊飯量を選択可能な選択手段と、
前記供給部を制御して前記鍋内に米及び水を供給した後、前記加熱部を制御して前記鍋内の水が沸騰するまで前記鍋を加熱する昇温工程を含む炊飯工程を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記選択手段にて選択された炊飯量に応じて予め決められた量の米及び水を前記鍋内に供給するとともに、当該炊飯量に応じて前記昇温工程において前記鍋を加熱する単位時間当たりの加熱量を変える、炊飯器。
【請求項2】
前記選択手段は、ご飯の硬さ情報を選択可能に構成され、
前記制御部は、前記選択手段にて選択されたご飯の硬さ情報に応じて前記鍋内に供給する水の量を変える、請求項1に記載の炊飯器。
【請求項3】
前記選択手段は、前記炊飯工程の開始又は終了の時間を選択可能に構成され、
前記制御部は、前記選択手段にて選択された時間に応じて前記鍋内に水を供給するタイミングを変える、請求項1又は2に記載の炊飯器。
【請求項4】
前記選択手段は、前記炊飯工程の開始又は終了の時間を選択可能に構成され、
前記制御部は、前記選択手段にて選択された時間に応じて前記鍋内に米を供給するタイミングを変える、請求項1~3のいずれか1つに記載の炊飯器。
【請求項5】
前記制御部は、前記選択手段にて選択された時間に応じて前記鍋内に米及び水を供給してから前記炊飯工程を開始するまでの時間を変える、請求項3又は4に記載の炊飯器。
【請求項6】
前記鍋内に供給する水の温度を検知する水温度検知部を更に備え、
前記制御部は、前記水温度検知部が検知した水の温度に応じて、前記鍋内に米及び水を供給してから前記炊飯工程を開始するまでの時間を変える、請求項1~5のいずれか1つに記載の炊飯器。
【請求項7】
前記鍋内に供給する水の温度を検知する水温度検知部を更に備え、
前記制御部は、前記昇温工程の前に、前記加熱部を制御して米の糊化開始温度よりも低い温度で前記鍋を加熱し、前記鍋内の米に水を吸水させる予熱工程を行い、
前記制御部は、前記水温度検知部が検知した水の温度に応じて、前記予熱工程の時間を変える、請求項1~5のいずれか1つに記載の炊飯器。
【請求項8】
前記選択手段は、自動炊飯コースと、手動炊飯コースとを選択可能に構成され、
前記制御部は、前記選択手段にて自動炊飯コースが選択されたとき、前記供給部を制御して前記選択手段にて選択された炊飯量に応じて予め決められた量の米及び水を前記鍋内に供給した後、前記炊飯工程を行う一方、前記選択手段にて手動炊飯コースが選択されたとき、前記供給部を制御せずに前記炊飯工程を行う、請求項1~7のいずれか1つに記載の炊飯器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炊飯器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の炊飯器として、例えば、特許文献1(特開平9-276132号公報)に記載の炊飯器が知られている。特許文献1には、鍋の単位時間当たりの温度上昇が所定範囲外にあるとき、鍋を加熱する加熱量を増加又は減少させる炊飯器が開示されている。特許文献1の炊飯器によれば、炊飯開始前に使用者によって炊飯量に応じて鍋内に供給された水の量が不正確であっても、炊飯量に適した水の量に調整して炊飯することができる炊飯器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9-276132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の炊飯器においては、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くという観点において、未だ改善の余地がある。
【0005】
従って、本発明の目的は、前記課題を解決することにあって、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる炊飯器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明によれば、鍋と、
前記鍋を収容する筐体と、
前記鍋を加熱する加熱部と、
前記鍋内に米及び水を供給する供給部と、
炊飯量を選択可能な選択手段と、
前記供給部を制御して前記鍋内に米及び水を供給した後、前記加熱部を制御して前記鍋内の水が沸騰するまで前記鍋を加熱する昇温工程を含む炊飯工程を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記選択手段にて選択された炊飯量に応じて予め決められた量の米及び水を前記鍋内に供給するとともに、当該炊飯量に応じて前記昇温工程において前記鍋を加熱する単位時間当たりの加熱量を変える、炊飯器を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる炊飯器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る炊飯器の斜視図である。
図2図1のA1-A1線断面図である。
図3図1のA2-A2線断面図である。
図4図1の炊飯器を用いて、送米工程、送水工程、及び炊飯工程を行ったときの鍋温度センサの検知温度の変化の一例を示す図である。
図5】ご飯の硬さ情報に応じて鍋内に供給する水の量を変える目安量を示す図である。
図6】鍋内に供給する水の温度と、鍋内に米及び水を供給してから炊飯工程を開始するまでの時間との関係を示す図である。
図7】鍋内に供給する水の温度と、予熱工程の時間との関係を示す図である。
図8】炊飯量と、電力、通電率、及び昇温工程時間との関係の一例を示す図である。
図9】炊飯量と、電力、通電率、及び昇温工程時間との関係の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一態様に係る炊飯器は、鍋と、
前記鍋を収容する筐体と、
前記鍋を加熱する加熱部と、
前記鍋内に米及び水を供給する供給部と、
炊飯量を選択可能な選択手段と、
前記供給部を制御して前記鍋内に米及び水を供給した後、前記加熱部を制御して前記鍋内の水が沸騰するまで前記鍋を加熱する昇温工程を含む炊飯工程を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記選択手段にて選択された炊飯量に応じて予め決められた量の米及び水を前記鍋内に供給するとともに、当該炊飯量に応じて前記昇温工程において前記鍋を加熱する単位時間当たりの加熱量を変えるように構成されている。
【0010】
特許文献1の炊飯器は、鍋の単位時間当たりの温度上昇に基づいて鍋の加熱量を増減するように構成されている。鍋の単位時間当たりの温度上昇は、鍋内の水とは相関関係があるものの、鍋内の米とは必ずしも相関関係があるとは言えない。このため、米と水との比率(加水比)にばらつきが生じ、その結果、ご飯の食味にばらつき生じ得る。
【0011】
これに対して、本発明の一態様に係る炊飯器によれば、制御部が供給部を制御することによって、炊飯工程の前に鍋内に米及び水を供給するので、炊飯工程の開始時において炊飯量に適した米及び水を鍋内により正確に供給することができる。また、炊飯量に応じて昇温工程において鍋を加熱する単位時間当たりの加熱量を変えるように構成されているので、昇温工程の間中、炊飯量に応じて最適な加水比を維持することが可能になる。その結果、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる。
【0012】
なお、前記選択手段は、ご飯の硬さ情報を選択可能に構成され、前記制御部は、前記選択手段にて選択されたご飯の硬さ情報に応じて前記鍋内に供給する水の量を変えてもよい。この構成によれば、使用者の硬さの好みに応じて加水比を調整することができ、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる。
【0013】
また、前記選択手段は、前記炊飯工程の開始又は終了の時間を選択可能に構成され、前記制御部は、前記選択手段にて選択された時間に応じて前記鍋内に水を供給するタイミングを変えてもよい。この構成によれば、米の過吸水を抑えることができる。また、米が長時間吸水することによって生じ得る鍋底での米ぬかの沈殿を抑えることができ、米及び水への加熱力の低下を抑えることができる。その結果、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる。
【0014】
また、前記選択手段は、前記炊飯工程の開始又は終了の時間を選択可能に構成され、前記制御部は、前記選択手段にて選択された時間に応じて前記鍋内に米を供給するタイミングを変えてもよい。この構成によれば、米が鍋内に供給される際に生じる騒音のタイミングを制御することができる。これにより、例えば、深夜や早朝に騒音が発生することを抑えることができる。
【0015】
また、前記制御部は、前記選択手段にて選択された時間に応じて前記鍋内に米及び水を供給してから前記炊飯工程を開始するまでの時間を変えてもよい。この構成によれば、米が吸水する時間を制御することが可能になり、米の吸水を最適な状態にすることができる。また、無加熱で米に吸水させるため、米の表面へのダメージが少なく、べたつきの少ないご飯を炊くことができる。その結果、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる。
【0016】
また、夏場など、温度が高い水を米に長時間吸水させると、米が腐りやすくなる。一方、冬場など、温度が低い水を米に長時間吸水させても、米の吸水が不十分で、芯が残ったご飯になる可能性がある。このため、前記鍋内に供給する水の温度を検知する水温度検知部を更に備え、前記制御部は、前記水温度検知部が検知した水の温度に応じて、前記鍋内に米及び水を供給してから前記炊飯工程を開始するまでの時間を変えてもよい。この構成によれば、水の温度の違いによる米の吸水のばらつきを抑えて、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる。
【0017】
また、前記鍋内に供給する水の温度を検知する水温度検知部を更に備え、前記制御部は、前記昇温工程の前に、前記加熱部を制御して米の糊化開始温度よりも低い温度で前記鍋を加熱し、前記鍋内の米に水を吸水させる予熱工程を行い、前記制御部は、前記水温度検知部が検知した水の温度に応じて、前記予熱工程の時間を変えてもよい。この構成によれば、水の温度の違いによる米の吸水のばらつきを抑えて、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる。
【0018】
また、前記選択手段は、自動炊飯コースと、手動炊飯コースとを選択可能に構成され、前記制御部は、前記選択手段にて自動炊飯コースが選択されたとき、前記供給部を制御して前記選択手段にて選択された炊飯量に応じて予め決められた量の米及び水を前記鍋内に供給した後、前記炊飯工程を行う一方、前記選択手段にて手動炊飯コースが選択されたとき、前記供給部を制御せずに前記炊飯工程を行ってもよい。この構成によれば、自動炊飯コース又は手動炊飯コースを選択することにより、自動的に鍋内に米と水を供給して炊飯を行うか、使用者自身が鍋内に米と水を入れて炊飯を行うかを選択することができる。これにより、例えば、洗米が不要な米(いわゆる無洗米)を炊飯する場合は自動炊飯コースを選択する一方、洗米が必要な米を炊飯する場合は手動炊飯コースを選択することで、それぞれの米に適した炊飯を行うことが可能になる。従って、使用者の使い勝手を向上させることができる。また、鍋の上方の送米口から鍋内に米を供給する構成では、通常、米は、送米口の下方に位置する部分が盛り上がった山形状に供給される。このため、ご飯の表面も山形状になり易い。一方、使用者自身が鍋内に米と水を入れて炊飯を行う場合、通常、米は、上面が略平坦になるように鍋内に入れられる。このため、ご飯の表面も略平坦になり易い。前記構成によれば、自動炊飯コース又は手動炊飯コースを選択することにより、使用者は、ご飯の表面の形状を山形状か略平坦か選択することができる。
【0019】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面において実質的に同一の部材については同一の符号を付している。
【0020】
また、以下では、説明の便宜上、通常使用時の状態を想定して「上」、「下」、「前」、「後」等の方向を示す用語を用いるが、本発明に係る炊飯器の使用状態等を限定することを意味するものではない。
【0021】
(実施形態)
本発明の実施形態に係る炊飯器の全体構成について説明する。図1は、本実施形態に係る炊飯器の斜視図である。図2は、図1のA1-A1線断面図である。図3は、図1のA2-A2線断面図である。本実施形態に係る炊飯器は、鍋内への米及び水の供給から炊飯まで自動的に行うことができる、いわゆる全自動炊飯器である。
【0022】
図1に示すように、本実施形態に係る炊飯器は、筐体1と、筐体1の上部を覆う蓋体2と、筐体1の一側面に沿うように設けられた直方体又は略直方体の水タンク3及び米タンク4とを備えている。
【0023】
筐体1は、直方体又は略直方体の本体部11と、水タンク3及び米タンク4が載置される直方体又は略直方体の台部12とを備えている。本体部11と台部12とは、前後方向Yの長さが一致し、それぞれの一側面が空間的に連通するように接続されている。筐体1、本体部11、及び台部12は、それぞれ上面視において矩形又は略矩形形状を有している。
【0024】
台部12は、本体部11の一側面の下部から側方に延在するように設けられている。台部12の高さ方向Zの長さは、本体部11の高さ方向Zの長さよりも低く設定されている。これにより、本体部11の一側面が外部に露出している。本第1実施形態においては、本体部11の一側面が、筐体1の一側面に対応する。水タンク3と米タンク4とは、外部に露出する本体部11の一側面に沿うように設けられている。
【0025】
図2に示すように、本体部11は、鍋5を収容する鍋収容部11aを有している。本体部11の後方上部には、横方向Xに延在する回動軸TAが設けられている。横方向Xと前後方向Yと高さ方向Zとは、互いに直交している。蓋体2は、回動軸TAに回動自在に取り付けられている。蓋体2は、回動軸TAを中心として回動することにより、鍋5の開口部を開閉自在に覆うように構成されている。本第1実施形態において、蓋体2は、直方体又は略直方体形状を有している。
【0026】
図1に示すように、蓋体2が鍋5の開口部を覆う閉鎖状態において、蓋体2の前後方向Yの長さは、本体部11の前後方向Yの長さと一致する。蓋体2の閉鎖状態において、筐体1の本体部11と蓋体2との高さ方向Zの合計長さは、筐体1の台部12と水タンク3又は米タンク4との高さ方向Zの合計長さと一致する。また、蓋体2の閉鎖状態において、筐体1の本体部11及び台部12の横方向Xの合計長さは、蓋体2及び水タンク3(又は蓋体2及び米タンク4)の横方向Xの合計長さと一致する。すなわち、蓋体2の閉鎖状態において、本第1実施形態に係る炊飯器は、直方体又は略直方体形状を有している。
【0027】
水タンク3は、水を収容する容器である。米タンク4は、米を収容する容器である。水タンク3と米タンク4とは、炊飯器の前方側から後方側へ直列に配置されるとともに、少なくとも一方が着脱可能である。本第1実施形態においては、水タンク3及び米タンク4の両方が着脱可能である。また、水タンク3は、米タンク4よりも炊飯器の前方側に配置されている。
【0028】
水タンク3は、図2に示す送水管61を通じて鍋5内と流体連通している。本第1実施形態において、送水管61は、回動軸TAを収容する回動軸収容部TA1を通じて延在している。送水管61には、図3に示す送水ポンプ62が設けられている。送水ポンプ62が駆動されることで、水タンク3内の水が、送水管61を通じて鍋5内に供給される。
【0029】
また、米タンク4は、図2に示す送米管71を通じて米投入部72と流体連通している。本第1実施形態において、送米管71は、回動軸TAを収容する回動軸収容部TA1を通じて延在している。送米管71には、送米ファン(図示せず)が設けられている。送米ファンが駆動されることで、送米管71内の米が、米投入部72内に供給される。米投入部72は、送米ファンの気流から米を分離し、当該米を鍋5内に投入する部分である。米投入部72の底部は、下方に突出するテーパ状の断面を有するように形成されている。
【0030】
また、図3に示すように、米タンク4には、送米装置73が設けられている。米タンク4の底部は、下方に突出するテーパ状の断面を有するように形成されている。送米装置73は、米タンク4の最下部に接続され、横方向Xに延在するように設けられている。また、送米装置73は、図2に示す送米管71と連通している。送米装置73は、米タンク4内の米を取り込んで、送米管71内に送り出すように構成されている。
【0031】
本第1実施形態においては、送水管61と送水ポンプ62と送米管71と送米ファンと米投入部72と送米装置73とで、鍋5内に水タンク3内の水及び米タンク4内の米を供給する供給部の一例が構成されている。
【0032】
また、図1に示すように、蓋体2の上壁には、炊飯量、炊飯コース(白米コース、玄米コースなど)などの各種炊飯情報を表示するとともに、当該各種炊飯情報の中から特定の炊飯情報を選択可能な表示操作部21が設けられている。表示操作部21は、各種炊飯情報を表示する液晶ディスプレイ21Aと、炊飯量、炊飯コースの選択の他、炊飯工程の開始、取り消し、予約などの実行を指示する複数のボタン21Bとを備えている。使用者は、液晶ディスプレイ21Aに表示された各種炊飯情報を参照しつつ、複数のボタン21Bにより特定の炊飯情報を選択して炊飯工程の開始などを指示することができる。本実施形態において、表示操作部21は、炊飯量を選択可能な選択手段の一例である。また、本実施形態において、表示操作部21は、炊飯工程の開始又は終了の時間、並びに、ご飯の硬さ情報を選択可能に構成されている。
【0033】
また、図2に示すように、筐体1の鍋収容部11aの外周面には、鍋5に対向する位置に鍋加熱装置13が設けられている。鍋加熱装置13は、鍋5を加熱する加熱部の一例である。鍋加熱装置13は、例えば、通電されることにより、鍋5を誘導加熱する誘導加熱コイルである。筐体1の鍋収容部11aの中央底部には、貫通穴が設けられ、当該貫通穴を通じて鍋5の中央底部に接触するように鍋温度センサ14が設けられている。本実施形態において、鍋温度センサ14は、鍋5内に供給する水の温度を検知する水温度検知部としても機能する。
【0034】
また、筐体1の本体部11の内部には、制御部15が設けられている。制御部15は、送水管61、送水ポンプ62、送米管71、送米ファン、及び送米装置73を制御して鍋5内に米及び水を供給した後、鍋加熱装置13を制御して炊飯工程を行う。
【0035】
制御部15は、炊飯工程の開始前に行う準備シーケンスを複数記憶する記憶部を備えている。ここで、「準備シーケンス」とは、送米及び送水を含む各工程を実行するにあたって、各工程において各ポンプ又はファンの駆動時間等が予め決められている手順をいう。制御部15は、表示操作部21にて選択された炊飯情報に基づいて、送水管61、送水ポンプ62、送米管71、送米ファン、及び送米装置73を制御し、各工程を実行する。
【0036】
また、制御部15は、米を炊飯するための炊飯シーケンスを複数記憶する記憶部を備えている。ここで、「炊飯シーケンス」とは、予熱、昇温、沸騰維持、蒸らしの主として4つの工程を順に実行するにあたって、各工程において通電時間、加熱温度、加熱時間、加熱出力等が予め決められている炊飯の手順をいう。各炊飯シーケンスは、複数の炊飯コースのいずれかにそれぞれ対応している。制御部15は、表示操作部21にて選択された炊飯情報及び鍋温度センサ14の検知温度に基づいて、鍋加熱装置13を制御し、炊飯工程を実行する。
【0037】
図4は、本実施形態に係る炊飯器を用いて、送米工程、送水工程、及び炊飯工程を行ったときの鍋温度センサ14の検知温度の変化の一例を示す図である。
【0038】
本実施形態において、制御部15は、表示操作部21にて炊飯情報の選択及び炊飯開始の指示がされたとき、送米工程、送水工程、炊飯工程の順に行うように構成されている。
【0039】
送米工程は、米タンク4内の米を鍋5内に送る工程である。送米工程において、制御部15は、表示操作部21にて選択された炊飯量に応じて予め決められた量の米を鍋5内に供給するように構成されている。具体的には、制御部15は、炊飯量に応じて予め決められた時間、送米装置73を駆動させて、米タンク4内の米を送米管71内に移動させるとともに、送米ファンを駆動させて、送米管71内の米を米投入部72を通じて鍋5内に供給する。
【0040】
本実施形態において、制御部15は、表示操作部12にて選択された炊飯工程の開始又は終了の時間に応じて鍋5内に米を供給するタイミングを変えるように構成されている。例えば、表示操作部12にて選択された炊飯工程の終了の時間が午前6時であり、当該選択された時間(現在の時間)が午後10時であるとき、制御部15は、午後10時~11時に鍋5内に米を供給する。また、例えば、表示操作部12にて選択された炊飯工程の終了の時間が午前10時であり、当該選択された時間(現在の時間)が午後11時であるとき、制御部15は、午前8時に鍋5内に米を供給する。これにより、深夜や早朝に、鍋5内に米が供給されることによって生じる騒音を抑えることができる。
【0041】
送水工程は、水タンク3内の水を鍋5内に送る工程である。送水工程において、制御部15は、表示操作部21にて選択された炊飯量に応じて予め決められた量の水を鍋5内に供給するように構成されている。具体的には、制御部15は、炊飯量に応じて予め決められた時間、送水ポンプ62を駆動させて、水タンク3内の水を送水管61を通じて鍋5内に送る。
【0042】
本実施形態において、制御部15は、表示操作部21にて選択されたご飯の硬さ情報に応じて鍋5内に供給する水の量を変えるように構成されている。例えば、図5に示すように、表示操作部21は、ご飯の硬さ情報として、「硬い」、「少し硬い」、「普通」、「少し柔らかい」、「柔らかい」を選択可能に構成されている。制御部15は、表示操作部21にて「硬い」が選択されたとき、炊飯量に応じて予め決められた量から60ml差分した量の水を鍋5内に供給する。制御部15は、表示操作部21にて「硬い」が選択されたとき、炊飯量に応じて予め決められた量から60ml差分した量の水を鍋5内に供給する。制御部15は、表示操作部21にて「少し硬い」が選択されたとき、炊飯量に応じて予め決められた量から30ml差分した量の水を鍋5内に供給する。制御部15は、表示操作部21にて「普通」が選択されたとき、炊飯量に応じて予め決められた量の水を鍋5内に供給する。制御部15は、表示操作部21にて「少し柔らかい」が選択されたとき、炊飯量に応じて予め決められた量から30ml加算した量の水を鍋5内に供給する。制御部15は、表示操作部21にて「柔らかい」が選択されたとき、炊飯量に応じて予め決められた量から60ml加算した量の水を鍋5内に供給する。これにより、使用者の硬さの好みに応じて加水比を調整することができ、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる。
【0043】
また、本実施形態において、制御部15は、表示操作部12にて選択された炊飯工程の開始又は終了の時間に応じて鍋5内に水を供給するタイミングを変えるように構成されている。例えば、表示操作部12にて選択された炊飯工程の終了の時間が午前6時であるとき、制御部15は、午前4時に鍋5内に水を供給する。また、例えば、表示操作部12にて選択された炊飯工程の終了の時間が午前10時であるとき、制御部15は、午前8時に鍋5内に水を供給する。これにより、米の過吸水を抑えることができる。また、米が長時間吸水することによって生じ得る鍋5の底部での米ぬかの沈殿を抑えることができ、米及び水への加熱力の低下を抑えることができる。その結果、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる。
【0044】
また、本実施形態において、制御部15は、表示操作部12にて選択された炊飯工程の開始又は終了の時間に応じて鍋5内に米及び水を供給してから炊飯工程を開始するまでの時間T1を変えるように構成されている。例えば、表示操作部12にて選択された炊飯工程の終了の時間が午前6時であるとき、制御部15は、午前4時に鍋5内に米及び水を供給する。また、例えば、表示操作部12にて選択された炊飯工程の終了の時間が午前10時であるとき、制御部15は、午前8時に鍋5内に米及び水を供給する。これにより、米が吸水する時間を制御することが可能になり、米の吸水を最適な状態にすることができる。また、無加熱で米に吸水させるため、米の表面へのダメージが少なく、べたつきの少ないご飯を炊くことができる。その結果、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる。
【0045】
また、本実施形態において、制御部15は、鍋温度センサ14が検知した水の温度に応じて、鍋5内に米及び水を供給してから炊飯工程を開始するまでの時間T1を変えるように構成されている。例えば、図6に示すように、鍋温度センサ14が検知した水の温度が5℃のとき、時間T1を60分とする。また、鍋温度センサ14が検知した水の温度が20℃のとき、時間T1を45分とする。また、鍋温度センサ14が検知した水の温度が35℃のとき、時間T1を30分とする。これにより、水の温度の違いによる米の吸水のばらつきを抑えて、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる。
【0046】
「炊飯工程」は、予熱工程(吸水工程ともいう)と、昇温工程(炊上げ工程ともいう)と、沸騰維持工程と、蒸らし工程の主として4つの工程で構成されるものである。予熱工程は、米の糊化開始温度(約60度)よりも低温の水に米を浸して、予め米に吸水させる工程である。予熱工程において、制御部15は、米の糊化開始温度よりも低い温度で鍋5を加熱し、鍋5内の米に水を吸水させるように鍋加熱装置13を制御する。昇温工程は、鍋5内の水が沸騰状態(約100℃)になるまで昇温する工程である。昇温工程において、制御部15は、鍋5内の水が沸騰するまで(鍋温度センサ14の検知温度が100℃になるまで)鍋5を加熱するように鍋加熱装置13を制御する。沸騰維持工程は、鍋5内の水の沸騰状態を維持して、米のデンプンを糊化させ、糊化度を50%~80%程度まで引き上げる工程である。沸騰維持工程において、制御部15は、昇温工程よりも低い加熱量で鍋5を加熱するように鍋加熱装置13を制御する。鍋5内の水分が無くなって鍋温度センサ14の検知温度が水の沸点以上(例えば、130℃)になったとき、蒸らし工程に移行する。蒸らし工程は、予熱を利用して余分な水分を蒸発させ、米の糊化度を100%近くまで引き上げる工程である。蒸らし工程において、制御部15は、鍋5を間欠的に加熱するように鍋加熱装置13を制御する。
【0047】
本実施形態において、制御部15は、鍋温度センサ14が検知した水の温度に応じて、予熱工程の時間T2を変えるように構成されている。例えば、図7に示すように、鍋温度センサ14が検知した水の温度が5℃のとき、時間T2を15分とする。また、鍋温度センサ14が検知した水の温度が20℃のとき、時間T2を10分とする。また、鍋温度センサ14が検知した水の温度が35℃のとき、時間T2を5分とする。これにより、水の温度の違いによる米の吸水のばらつきを抑えて、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる。
【0048】
また、本実施形態において、制御部15は、表示操作部21にて選択された炊飯量に応じて昇温工程において鍋5を加熱する単位時間当たりの加熱量を変えるように構成されている。単位時間当たりの加熱量は、例えば、鍋加熱装置13の電力又は通電率を変えることで、変えることができる。
【0049】
例えば、図8に示すように、表示操作部21にて選択された炊飯量が0.5合であるとき、制御部15は、鍋加熱装置13の電力を500W(ワット)とする。また、表示操作部21にて選択された炊飯量が3.0合であるとき、制御部15は、鍋加熱装置13の電力を800W(ワット)とする。表示操作部21にて選択された炊飯量が5.5合であるとき、制御部15は、鍋加熱装置13の電力を1200W(ワット)とする。なお、この場合、制御部15は、表示操作部21にて選択された炊飯量に関わらず、鍋加熱装置13の通電率は16/16(秒)、昇温工程の時間T3は300秒とする。通電率16/16(秒)とは、鍋加熱装置13を駆動させる時間が1サイクル16秒間に16秒である(すなわち、休止期間がない)でことを意味する。
【0050】
また、例えば、図9に示すように、表示操作部21にて選択された炊飯量が0.5合であるとき、制御部15は、鍋加熱装置13の通電率を7/16(秒)とする。また、表示操作部21にて選択された炊飯量が3.0合であるとき、制御部15は、鍋加熱装置13の通電率を11/16(秒)とする。表示操作部21にて選択された炊飯量が5.5合であるとき、制御部15は、鍋加熱装置13の通電率を16/16(秒)とする。なお、この場合、制御部15は、表示操作部21にて選択された炊飯量に関わらず、鍋加熱装置13の電力は1200W、昇温工程の時間T3は300秒とする。
【0051】
本実施形態に係る炊飯器によれば、炊飯工程の前に鍋5内に米及び水を供給するように構成されている。これにより、炊飯工程の開始時において表示操作部21にて選択された炊飯量に適した米及び水を鍋5内により正確に供給することができる。また、本実施形態に係る炊飯器によれば、表示操作部21にて選択された炊飯量に応じて昇温工程において鍋5を加熱する単位時間当たりの加熱量を変えるように構成されている。これにより、昇温工程の間中、炊飯量に応じて最適な加水比を維持することが可能になる。その結果、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができる。
【0052】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、前記では、本実施形態に係る炊飯器が水タンク3と米タンク4とを備えるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、水タンク3に代えて、送水管61を水道管に接続し、当該水道管から鍋5内に水を供給するようにしてもよい。また、米タンク4に代えて、本実施形態に係る炊飯器とは別の設けられた米容器に送米管71を接続し、当該米容器から鍋5内に米を供給するようにしてもよい。
【0053】
また、前記では、水温度検知部として鍋温度センサ14を用いたが、本発明はこれに限定されない。水温度検知部は、鍋5内に供給する水の温度を検知するものであればよい。水温度検知部は、例えば、水タンク3内の水の温度を検知するように構成された水タンク温度センサ(図示せず)を用いてもよい。この場合、鍋5内に供給する水である水タンク3内の水の温度を直接計ることができるので、鍋5内に供給する水の温度をより精度良く計ることができる。また、鍋5内に水を実際に供給することなく、水の温度を検知することができる。また、炊飯器の蓋体2には、例えば鍋5内から発生した蒸気の温度を検知するために温度センサが設けられるのが一般的である。水温度検知部は、当該蓋体2に設けられた温度センサであってもよい。また、炊飯器の筐体1には、例えば炊飯器の周囲の温度を検知するために室温センサが設けられるのが一般的である(鍋温度センサ14が室温センサとして用いられることもある)。水温度検知部は、当該筐体1に設けられた室温センサであってもよい。これらの場合、水温度検知部として既存のセンサを用いるので、部品点数及びコストの増加を抑えることができる。
【0054】
また、前記では、送米工程の後で、送水工程を行うものとしたが、本発明はこれに限定されない。送水工程の後で、送米工程が行われてもよい。
【0055】
また、前記では、予熱工程を行うものとしたが、本発明はこれに限定されない。本実施形態に係る炊飯器によれば、炊飯工程の前に送米及び送水工程を行うことにより、鍋5内の米に十分吸水させることができるので、予熱工程を行わなくてもよい。これにより、省エネルギー化を図ることができる。
【0056】
また、図8及び図9に示す例では、昇温工程の時間T3を300秒であるとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、昇温工程の時間T3は、炊飯量に応じて異なっていてもよい。
【0057】
また、前記では、制御部15は、表示操作部21にて炊飯情報の選択及び炊飯開始の指示がされたとき、送米工程、送水工程、炊飯工程の順に行うように構成されるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、表示操作部21が。自動炊飯コースと、手動炊飯コースとを選択可能に構成されてもよい。また、制御部15は、表示操作部21にて自動炊飯コースが選択されたとき、表示操作部21にて選択された炊飯量に応じて予め決められた量の米及び水を鍋5内に供給した後、炊飯工程を行ってもよい。また、制御部15は、表示操作部21にて手動炊飯コースが選択されたとき、各ファン、ポンプ、及び装置を制御せずに炊飯工程を行ってもよい。すなわち、制御部15は、表示操作部21にて手動炊飯コースが選択されたとき、使用者自身が鍋5内に米及び水を入れたと仮定して、直ちに炊飯工程を行ってもよい。これにより、自動的に鍋5内に米と水を入れて炊飯を行うか、使用者自身が鍋内に米と水を入れて炊飯を行うかを選択することができる。例えば、無洗米を炊飯する場合は自動炊飯コースを選択する一方、洗米が必要な米を炊飯する場合は手動炊飯コースを選択することで、それぞれの米に適した炊飯を行うことが可能になる。従って、使用者の使い勝手を向上させることができる。また、自動炊飯コース又は手動炊飯コースを選択することにより、使用者は、ご飯の表面の形状を山形状か略平坦か選択することができる。
【0058】
また、前記では、選択手段の一例として表示操作部21を挙げたが、本発明はこれに限定されない。例えば、選択手段は、スマートフォンなどの情報端末機器であってもよい。また、選択手段は、スマートフォンなどの情報端末機器にて選択された情報を受信し、当該情報に基づいて炊飯量等を選択するものであってもよい。
【0059】
なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明に係る炊飯器は、炊飯量に応じてより所望のご飯を炊くことができるので、例えば、家庭用又は業務用の炊飯器として有用である。
【符号の説明】
【0061】
1 筐体
2 蓋体
3 水タンク
4 米タンク
5 鍋
11 本体部
11a 鍋収容部
12 台部
13 鍋加熱装置(加熱部)
14 鍋温度センサ(水温度検知部)
15 制御部
21 表示操作部(選択手段)
21A 液晶ディスプレイ
21B ボタン
61 送水管
62 送水ポンプ
71 送米管
72 米投入部
73 送米装置
TA 回動軸
TA1 回動軸収容部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9