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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023087735
(43)【公開日】2023-06-26
(54)【発明の名称】梱包容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 67/00 20060101AFI20230619BHJP
   G06Q 10/083 20230101ALI20230619BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20230619BHJP
   B65D 81/02 20060101ALI20230619BHJP
   G16Y 20/10 20200101ALI20230619BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20230619BHJP
   G16Y 40/10 20200101ALI20230619BHJP
【FI】
B65D67/00 E
G06Q10/08 300
B65G61/00 526
B65D81/02
G16Y20/10
G16Y20/20
G16Y40/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021202185
(22)【出願日】2021-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】河島 佳彦
(72)【発明者】
【氏名】浅井 究
(72)【発明者】
【氏名】村田 芳綱
(72)【発明者】
【氏名】松永 直也
【テーマコード(参考)】
3E066
3E067
5L049
【Fターム(参考)】
3E066JA01
3E067BA01C
3E067DA01
3E067ED01
3E067FC01
3E067GD03
3E067HA05
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】利用者の身長に関わらず、ドローンによる配送途中における荷物の落下に伴う問題の発生を抑制することが可能な梱包容器を提供する。
【解決手段】ドローンによる荷物200の配送に用いられる梱包容器1は、内部に荷物200を収容する容器本体2と、容器本体2の外面に設けられ、梱包容器1の落下時に展開する落下傘3と、を備える。また、梱包容器1は、容器本体2に設けられ、梱包容器1の位置を出力する位置追跡用タグ5を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドローンによる荷物の配送に用いられる梱包容器であって、
内部に前記荷物を収容する容器本体と、
前記容器本体の外面に設けられ、梱包容器の落下時に展開する落下傘と、
を備える梱包容器。
【請求項2】
ドローンによる荷物の配送に用いられる梱包容器であって、
内部に前記荷物を収容する容器本体と、
前記容器本体と前記荷物との間に介在して衝撃を吸収する緩衝部材と、
を備える梱包容器。
【請求項3】
ドローンによる荷物の配送に用いられる梱包容器であって、
内部に前記荷物を収容する容器本体と、
前記容器本体に設けられ、梱包容器の位置を出力する位置追跡用タグと、
を備える梱包容器。
【請求項4】
前記容器本体の内部に配置され、前記容器本体の内部の環境を測定する測定センサと、
前記測定センサの測定結果を記憶する記憶部と、を備える請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の梱包容器。
【請求項5】
前記容器本体の開閉部位に貼り付けられることで前記開閉部位を閉じた状態に保持し、前記開閉部位を開いた際に前記開閉部位に痕跡が残る開封痕跡シールを備える請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の梱包容器。
【請求項6】
外部環境の前記容器本体の内側への影響を低減して前記荷物を保護する保護フィルムを備える請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の梱包容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包容器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、ドローン(無人航空機)を利用して各種の荷物を配送することが考えられている(例えば非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】゛2020年度福岡市、五島市におけるドローン配送実証実験 概要・結果のご紹介″、[online]、令和3年5月27日、過疎地域におけるドローン物流ビジネスモデル検討会、[令和3年11月29日検索]、インターネット<URL:https://www.mlit.go.jp/common/001406907.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ドローンによる荷物の配送途中においては、荷物が落下(荷物がドローンから落下又はドローンと共に落下)する可能性がある。荷物が落下すると、様々な問題が生じ得る。例えば、荷物が落下すると、荷物が損傷する可能性や、落下した荷物によって第三者や物件に損害を与える可能性がある。また、荷物が落下すると、荷物を紛失してしまう可能性もある。
【0005】
上記事情を踏まえ、本発明は、ドローンによる配送途中における荷物の落下に伴う問題の発生を抑制できる梱包容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第一の態様は、ドローンによる荷物の配送に用いられる梱包容器であって、内部に前記荷物を収容する容器本体と、前記容器本体の外面に設けられ、梱包容器の落下時に展開する落下傘と、を備える梱包容器である。
【0007】
本発明の第二の態様は、ドローンによる荷物の配送に用いられる梱包容器であって、内部に前記荷物を収容する容器本体と、前記容器本体と前記荷物との間に介在して衝撃を吸収する緩衝部材と、を備える梱包容器である。
【0008】
本発明の第三の態様は、ドローンによる荷物の配送に用いられる梱包容器であって、内部に前記荷物を収容する容器本体と、前記容器本体に設けられ、梱包容器の位置を出力する位置追跡用タグと、を備える梱包容器である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ドローンによる配送途中における荷物の落下に伴う問題の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る梱包容器をドローンに搭載した状態を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る梱包容器の外観を示す図である。
図3図2の梱包容器において落下傘が展開した状態を示す図である。
図4図2の梱包容器の内部を透過して示す図である。
図5図2~4の梱包容器の断面図である。
図6図2~4の梱包容器の内部に設けられる測定センサ及び記憶部の構成例を示すブロック図である。
図7】梱包容器の追跡方法の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図1~6を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る梱包容器1は、ドローン100による荷物200の配送に用いられるドローン用梱包容器である。梱包容器1は、図1に例示するようにドローン100に搭載される。図2~4に示すように、梱包容器1は、容器本体2と、落下傘3と、緩衝部材4と、位置追跡用タグ5と、を備える。
【0012】
容器本体2は、内部に各種の荷物200を収容する。荷物200は、日用品、医療用品など任意であってよい。容器本体2は、荷物200を収容する内部空間を有する。また、容器本体2は、その内部空間に対して荷物200を出し入れするために、容器本体2を開閉する開閉部位21を有する。図2においては、開閉部位21を閉じた状態を実線で示し、開いた状態を二点鎖線で示している。図示例の容器本体2は、直方体状の外観を有するが、これに限ることはない。
【0013】
落下傘3は、容器本体2の外面(例えば上面)に設けられる。落下傘3は、図2,4に示すように容器本体2の外面において折り畳まれる等してコンパクトに配置される。落下傘3は、梱包容器1の落下時に図3に示すように展開する。これにより、梱包容器1の落下速度を抑えることができる。
落下傘3は、例えば加速度センサ及び加速度センサの測定結果に基づいて落下傘3の展開動作を制御する制御部を有してよい。例えば、制御部は、加速度センサが所定値以上の加速度を検知した際に梱包容器1が落下していると判定し、落下傘3を展開させる。
【0014】
図4に示すように、緩衝部材4は、容器本体2と荷物200との間に介在して衝撃を吸収する。図4に例示する緩衝部材4は、板厚方向に貫通して荷物200が嵌め入れられる嵌合孔42を有する板状部材41(フラップ)である。板状部材41は、例えば段ボールや板紙によって構成されてよい。板状部材41は、これに荷物200を嵌めて保持した状態で、板状部材41の外縁が容器本体2の内面に押し付けられるように容器本体2の内部に収容される。これにより、板状部材41が容器本体2の内面と荷物200との間に介在する。梱包容器1が落下する等して容器本体2に外部から衝撃が作用した際には、板状部材41が変形(弾性変形あるいは塑性変形)することで、当該衝撃が荷物200に伝わることを抑制又は防止できる。
図4に例示する梱包容器1では、同一の荷物200が、板厚方向が互いに直交する2つの板状部材41,41によって保持されている。これにより、荷物200が容器本体2の内部において、緩衝部材4(板状部材41)から外れることを好適に防ぐことができる。
【0015】
緩衝部材4は、例えば複数で荷物200の周囲を囲む又は挟むように配置されることで、荷物200と容器本体2の内面との間に介在する介在部材であってもよい。介在部材は、例えば段ボールや板紙を熱プレス等で圧着成型して構成されてもよいし、例えば発泡スチロール等によって構成されてもよい。
また、緩衝部材4は、例えばゲルクッションやエアークッションなどであってもよい。また、緩衝部材4は、例えば板状の段ボールと、段ボール及び段ボール上に載置された荷物200に巻き付けることで荷物200を段ボール上に固定する伸縮性フィルムと、によって構成されてもよい。このような構成であっても、荷物200を容器本体2の内面から間隔をあけて配置させることができる。これにより、容器本体2に外部からの衝撃が加わっても、当該衝撃が荷物200に伝わることを抑制できる。
【0016】
図2~4に示す位置追跡用タグ5は、容器本体2に設けられ、梱包容器1の位置を出力する。位置追跡用タグ5は、例えば容器本体2の外面に設けられてもよいが、本実施形態では容器本体2の内部に配置される。位置追跡用タグ5は、例えば容器本体2の内面に固定されてよい。これにより、位置追跡用タグ5が容器本体2から脱落したり、盗難されたりすることを抑制又は防止できる。
【0017】
本実施形態の位置追跡用タグ5は、例えば図7に示すように、スマートフォンやタブレット端末などの携行可能な携帯端末400との間で無線通信可能である。位置追跡用タグ5は、携帯端末400からの信号(捜索用の信号)を受信した際に、音を発するスピーカを有する。すなわち、位置追跡用タグ5は、音によって梱包容器1の位置を出力(報知)する。位置追跡用タグ5が携帯端末400との間で無線通信できる範囲は、任意であってよいが、例えば半径100m程度であってよい。
なお、位置追跡用タグ5は、例えば携帯端末400から信号を受信した際に、位置追跡用タグ5の位置を示す情報(位置情報)を携帯端末400に送信することで、梱包容器1の位置を出力(報知)してもよい。また、位置追跡用タグ5は、例えば梱包容器1が落下した際に音や位置情報の出力(報知)を開始してもよい。
【0018】
図2~4,6に示すように、本実施形態の梱包容器1は、測定センサ61と、記憶部62と、をさらに備える。
測定センサ61は、容器本体2の内部に配置され、容器本体2の内部の環境を測定する。容器本体2の内部環境には、例えば温度、湿度、圧力などのパラメータがある。測定センサ61は、これら温度、湿度、圧力などの少なくとも1つのパラメータを測定すればよい。本実施形態の測定センサ61は、温度及び湿度を測定する。
記憶部62は、測定センサ61の測定結果を記憶する。記憶部62は、所定の時間間隔で測定センサ61の測定結果を記憶してよい。すなわち、記憶部62は、容器本体2の内部環境(本実施形態では容器本体2の内部の温度及び湿度)の履歴を記憶する。
【0019】
本実施形態の記憶部62は、測定センサ61と共に容器本体2の内部に配置される。また、記憶部62は、前述の測定センサ61と一体に設けられて環境ロガー6(温湿度ロガー)を構成する。本実施形態の梱包容器1では、環境ロガー6が容器本体2の内部に配置される。記憶部62に記憶された容器本体2の内部環境のデータは、例えば、ドローン100によって配送された梱包容器1が拠点に到着した後にサーバ(不図示)に保存されてよい。サーバに保存された容器本体2の内部環境のデータは、各種の情報端末(例えば、PC(パーソナルコンピュータ)、スマートフォン、タブレット端末など)において確認することができる。
【0020】
図示しないが、環境ロガー6は、例えば、設定部と、判定部と、をさらに備えてもよい。設定部は、所定の環境条件(例えば所定の温度範囲や湿度範囲)を設定する。設定部によって設定される環境条件は、容器本体2に収容する荷物200に要求される環境条件であってよい。判定部は、測定センサ61によって測定された容器本体2の内部環境の測定結果が、設定部おいて設定された所定の環境条件の範囲内にあるか否かを判定する。記憶部62は、判定部の判定結果を記憶する。
【0021】
記憶部62は、容器本体2の内部に配置されることに限らず、例えば拠点に設置されたサーバであってもよい。この場合、測定センサ61の測定結果は、無線通信によって記憶部62に記憶されてよい。
【0022】
図2に示すように、本実施形態の梱包容器1は、開封痕跡シール7をさらに備える。開封痕跡シール7は、容器本体2の開閉部位21に貼り付けられることで開閉部位21を閉じた状態に保持する。開封痕跡シール7は、開閉部位21を開いた際に開閉部位21に痕跡が残るように構成されている。開封痕跡シール7は、例えば容器本体2から剥がした際に容器本体2に文字や模様などが残るように構成されてよい。また、開封痕跡シール7は、例えばカッターであけたことが分かるように構成されてよい。
【0023】
図5に示すように、本実施形態の梱包容器1は、保護フィルム8をさらに備える。保護フィルム8は、外部環境の容器本体2の内側への影響を低減して荷物200を保護する。外部環境とは、容器本体2の外側における温度、湿度、降雨などの環境である。
保護フィルム8は、図5に例示するように容器本体2の内面に設けられてよいし、例えば容器本体2の外面に設けられてもよい。保護フィルム8は、例えば、容器本体2の外側の熱が容器本体2の内側に伝わることを抑制又は防止する遮熱フィルムであってよい。また、保護フィルム8は、例えば、水分が容器本体2の外側から内側に侵入することを防ぐ防水フィルムであってよい。
【0024】
次に、図7を参照して、位置追跡用タグ5を備えた梱包容器1の追跡方法の一例について説明する。
梱包容器1の追跡方法は、例えば図7に示すように、ドローン100による配送途中において梱包容器1が落下したときに行われる。梱包容器1の落下には、図示例のように梱包容器1がドローン100から落下すること、及び、梱包容器1がドローン100と共に落下することの両方が含まれる。
梱包容器1の追跡方法は、ドローン100が、当該ドローン100の位置情報を取得するGPS機能部101、及び、取得した位置情報をサーバ300(基地局)に伝達するための通信部102、を有していることを前提とする。また、ドローン100が正常に梱包容器1を配送している状態では、ドローン100の位置情報がリアルタイムでサーバ300に伝達されているものとする、すなわち、ドローン100の位置が把握されているものとする。
【0025】
梱包容器1の追跡方法において、梱包容器1がドローン100から落下した場合、梱包容器1が落下した時点におけるドローン100の位置情報及び梱包容器1が落下した情報(落下情報)がサーバ300に伝達される。これにより、サーバ300は、「梱包容器1が落下したときの位置情報」を取得する。また、梱包容器1がドローン100と共に落下して、ドローン100からサーバ300への位置情報の伝達が途切れた場合、サーバ300は、最後に伝達されたドローン100の位置情報を「梱包容器1が落下したときの位置情報」として取得する。ただし、サーバ300が取得した「梱包容器1が落下したときの位置情報」の精度は低い場合がある。
【0026】
そこで、梱包容器1の追跡方法では、梱包容器1(荷物200)を捜索する人S(捜索人S)が、位置追跡用タグ5と無線通信可能な携帯端末400を持参し、サーバ300から取得した「梱包容器1が落下したときの位置情報」に基づいて、梱包容器1が落下したと思われる位置(落下推測位置)の近くまで行く。なお、捜索人Sが参照する「梱包容器1が落下したときの位置情報」は、例えば携帯端末400に画像等で表示されてもよい。
【0027】
そして、捜索人Sが梱包容器1の落下推測位置の近くまできたら、捜索人Sは携帯端末400から捜索用の信号(捜索信号)を発信する。この際、梱包容器1に設けた位置追跡用タグ5が携帯端末400との間で無線通信可能な範囲内に位置する場合、位置追跡用タグ5は携帯端末400の捜索信号を受信する。このとき、位置追跡用タグ5は、音などによって梱包容器1の位置を出力(報知)する。これにより、捜索人Sは、位置追跡用タグ5から出力された音などの情報に基づいて、梱包容器1の位置を容易に発見することができる。
以上により、梱包容器1の追跡方法が完了する。
【0028】
以上説明したように、本実施形態の梱包容器1によれば、ドローン100による配送途中における荷物200の落下に伴う問題の発生を抑制することができる。
具体的に、本実施形態の梱包容器1は、梱包容器1の落下時に展開する落下傘3を有する。これにより、ドローン100による配送途中において荷物200が落下しても、落下傘3が展開することで荷物200の落下速度を抑えて荷物200を地面等に着地させることができる。したがって、荷物200の落下に伴う荷物200の損傷を抑制又は防止して、荷物200の保護を図ることができる。また、落下した梱包容器1によって第三者や物件に損害を与えることを抑制又は防止することができる。
【0029】
また、本実施形態の梱包容器1は、容器本体2と荷物200との間に介在して衝撃を吸収する緩衝部材4を有する。これにより、ドローン100による配送途中において梱包容器1が落下して地面等に衝突しても、衝突する際の衝撃が荷物200に到達することを抑制又は防止することができる。したがって、荷物200の落下に伴う荷物200の損傷を抑制又は防止して、荷物200の保護を図ることができる。
【0030】
また、本実施形態の梱包容器1は、梱包容器1の位置を出力する位置追跡用タグ5を有する。これにより、ドローン100による配送途中において荷物200が落下しても、位置追跡用タグ5を利用して荷物200を発見することができる。すなわち、荷物200の紛失を抑制あるいは防止することができる。
【0031】
また、本実施形態の梱包容器1は、容器本体2の内部環境を測定する測定センサ61と、測定センサ61の測定結果を記憶する記憶部62と、を備える。このため、荷物200がドローン100によって配送される間に記憶部62に記憶された容器本体2の内部環境の測定結果を確認することで、荷物200が適切な環境下で配送されているか否かを判定することができる。これにより、所定の環境条件下(例えば温湿度条件)での保管を求められる荷物200が、対応する環境下で配送されているかを確認及び保証することが可能となる。
【0032】
さらに、梱包容器1が、所定の環境条件(例えば所定の温度範囲や湿度範囲)を設定する設定部と、測定センサ61によって測定された容器本体2の内部環境の測定結果が設定部よって設定された所定の環境条件の範囲内にあるか否かを判定する判定部と、を備え、当該判定部の判定結果が記憶部62に記憶される場合には、記憶部62に記憶された判定結果を確認するだけで、配送された荷物200が所定の環境下で配送された否かを簡単に確認することができる。
【0033】
また、本実施形態の梱包容器1は、容器本体2の開閉部位21に貼り付けられることで開閉部位21を閉じた状態に保持し、開閉部位21を開いた際には開閉部位21に痕跡が残る開封痕跡シール7を有する。これにより、ドローン100による配送途中に落下した梱包容器1が、第三者によって不正に開封されたか否かを、開封痕跡シール7に基づいて簡単に判定することができる。すなわち、開封痕跡シール7を落下した荷物200の品質保証に役立てることができる。
【0034】
また、本実施形態の梱包容器1は、外部環境の容器本体2の内側への影響を低減して荷物200を保護する保護フィルム8を有する。これにより、ドローン100によって配送される荷物200が外部環境の影響を受けることを、保護フィルム8によって抑制又は防止することができる。したがって、ドローン100によって配送される荷物200の品質を確保することができる。
【0035】
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0036】
本発明の梱包容器は、少なくとも容器本体2と、落下傘3、緩衝部材4及び位置追跡用タグ5のうち少なくとも1つと、を備えていればよい。
【符号の説明】
【0037】
1 梱包容器
2 容器本体
21 開閉部位
3 落下傘
4 緩衝部材
5 位置追跡用タグ
6 環境ロガー
61 測定センサ
62 記憶部
7 開封痕跡シール
8 保護フィルム
100 ドローン
200 荷物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7