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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023088906
(43)【公開日】2023-06-27
(54)【発明の名称】電子デバイス用アクセサリデバイス
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20230620BHJP
   H05K 5/03 20060101ALI20230620BHJP
【FI】
G06F1/16 312Q
G06F1/16 312F
H05K5/03 C
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023026330
(22)【出願日】2023-02-22
(62)【分割の表示】P 2021008927の分割
【原出願日】2021-01-22
(31)【優先権主張番号】62/987,321
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/093,407
(32)【優先日】2020-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アトム, クリスティーン エス.
(72)【発明者】
【氏名】ベイツ サード,チャールズ エー.
(72)【発明者】
【氏名】ギルバート, テイラー ハリソン
(72)【発明者】
【氏名】シャー, エリック
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電子デバイスとの使用に好適なカバー及びキーボード部分を備えたアクセサリデバイスを提供する。
【解決手段】アクセサリデバイス100において、キーボード部分102aは、キーボード104a及びタッチパッドを含む。カバー部分102bは、互いに回動可能に結合された複数のセグメント106a、106bを含み、ユーザが電子デバイス200、キーボード及びタッチパッドにアクセスできるように電子デバイスの向きを決め、1つ以上のヒンジアセンブリによってキーボード部分に回動可能に結合され、カバー部分及び電子デバイスがキーボード部分に対して回動する。電子デバイスを更に調整するために、第1のセグメント106aは電子デバイスに結合されたままとし、第1のセグメント及び電子デバイスが第2のセグメント106bに対して回動する。また、カバー部分は、電子デバイスをキーボード部分の上に接触せず懸架させることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスとの使用に好適なアクセサリデバイスであって、前記アクセサリデバイスは、
前記電子デバイスへの入力を提供するように構成された入力機構を含む第1の部分と、
前記第1の部分に結合された、開口部を含む第1の円筒状部材と、
前記電子デバイス用の受容面を画定する第2の部分と、
前記第2の部分に結合し、前記開口部に位置する第2の円筒状部材であって、前記第1の円筒状部材に対する前記第2の円筒状部材の回動に基づいて、前記第1の部分に対して回動するように構成されている、第2の円筒状部材と、
を備える、アクセサリデバイス。
【請求項2】
前記第2の部分に位置する電気接点と、
前記第1の円筒状部材に位置するポートであって、電気エネルギを受信し、前記電気エネルギを、前記電気接点を介して前記電子デバイスに供給するように構成されている、ポートと、
を更に備える、請求項1に記載のアクセサリデバイス。
【請求項3】
前記第2の部分が、
第1のセグメントと、
第2のセグメントであって、前記第1のセグメントが前記第2のセグメントに回動可能に結合されており、開いた状態では、前記電子デバイスが前記第1の部分と接触しないように、前記第1の部分の上に前記電子デバイスが懸架される、第2のセグメントと、
を備える、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントに結合された第1のヒンジであって、前記第2のセグメントに対する前記第1のセグメントの回動を制限するように構成されている、第1のヒンジと、
前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントに結合された第2のヒンジであって、摩擦要素を含み、前記第1のセグメントが、前記摩擦要素間の摩擦係合に基づいて前記第2のセグメントに対する固定位置に留まる、第2のヒンジと、
前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントに結合された第3のヒンジであって、円筒状部材を含み、前記円筒状部材をワイヤが通過して前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントを通って案内される、第3のヒンジと、
を更に備える、請求項3に記載のアクセサリデバイス。
【請求項5】
前記第1の円筒状部材に結合されたばね機構と、
前記第2の円筒状部材に結合されたクラッチ機構と、
を更に備える、請求項1に記載のアクセサリデバイス。
【請求項6】
前記クラッチ機構は、前記第1の部分に対する前記第2の部分の移動を制限し、前記ばね機構は、前記電子デバイスを釣り合わせる、請求項5に記載のアクセサリデバイス。
【請求項7】
前記クラッチ機構は、前記第2の部分が前記摩擦力に基づいて前記電子デバイスの位置を維持するように摩擦力を提供し、前記位置では、前記第1の部分の上に、且つ前記第1の部分と接触せずに前記電子デバイスを懸架する、請求項6に記載のアクセサリデバイス。
【請求項8】
前記第1の円筒状部材は曲面を画定し、前記開口部は前記曲面を貫通して形成されている、請求項1に記載のアクセサリデバイス。
【請求項9】
電子デバイスとの使用に好適なアクセサリデバイスであって、前記アクセサリデバイスは、
前記電子デバイスへの入力を提供するように構成された第1の入力機構及び第2の入力機構を含む第1の部分と、
前記第1の部分によって担持されるポートと、
前記第1の部分に回動可能に結合された第2の部分であって、
前記ポートにワイヤで電気的に結合された電気接点と、
第1のセグメントと、
前記第1のセグメントが回動可能に結合されている第2のセグメントと、
前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントに結合され、前記第2のセグメントに対する前記第1のセグメントの回動を制限するように構成されている、第1のヒンジと、
前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントに結合され、導管を画定し、前記ワイヤが前記導管を通過して前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントを通って案内される、第2のヒンジと、を含む、第2の部分と、
を備える、アクセサリデバイス。
【請求項10】
前記第1の部分に結合された第1の円筒状部材と、
前記第2の部分に結合され、且つ前記第1の円筒状部材内に担持された第2の円筒状部材と、
を更に備える、請求項9に記載のアクセサリデバイス。
【請求項11】
前記第2の円筒状部材が、第2の部分が前記第1の部分に対して回動している間に、前記第1の円筒状部材に対して回動する、請求項10に記載のアクセサリデバイス。
【請求項12】
前記第1の円筒状部材に位置する第1の非金属部品と、
前記第1の円筒状部材に位置する第2の非金属部品であって、前記第2の円筒状部材が前記第1の円筒状部材の開口部に位置決めされており、前記開口部が前記第1の非金属部品と前記第1の非金属部との間にある、第2の非金属部品と、
を更に備える、請求項10に記載のアクセサリデバイス。
【請求項13】
前記第1の部分が、
前記第1の入力機構及び前記第2の入力機構に電気的に結合された回路基板と、
前記回路基板を覆うカバーであって、ポリプロピレンテレフタレート及び熱可塑性ポリウレタンを含む、カバーと、
を含む、請求項9に記載のアクセサリデバイス。
【請求項14】
前記第1の入力機構は、キーを有するキーボードを含み、
前記第2の入力機構はタッチパッドを含み、
前記カバーは前記キーを貫通し、前記キーボードを包囲する、請求項13に記載のアクセサリデバイス。
【請求項15】
前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントに結合された第3のヒンジを更に備え、前記第2第3は摩擦要素を含み、前記第1のセグメントは、前記摩擦要素間の摩擦係合に基づいて、前記第2のセグメントに対する固定位置に留まる、請求項9に記載のアクセサリデバイス。
【請求項16】
電子デバイスとの使用に好適なアクセサリデバイスであって、前記アクセサリデバイスは、
前記電子デバイスへの入力を提供するように構成された入力機構を含む第1の部分と、
前記電子デバイス用の受容面を画定する第2の部分であって、
第1のセグメントと、
第2のセグメントであって、i)前記第2のセグメントに対する前記第1のセグメントの回動を制限する第1のヒンジと、ii)摩擦要素を含む第2のヒンジであって、前記摩擦要素間の摩擦係合に基づいて、前記第2のセグメントに対する固定位置に留まる、第2のヒンジとによって、前記第1のセグメントに回動可能に結合されている、第2のセグメントと、
を含む、第2の部分と、
前記第1の部分に結合されたばね機構と、
前記第2の部分及び前記ばね機構に結合されたクラッチ機構と、
を備える、アクセサリデバイス。
【請求項17】
前記クラッチ機構が、
摩擦機構であって、前記第2の部分が前記摩擦機構に基づいて固定位置に留まる、摩擦機構と、前記第1の部分に対する前記第2の部分の移動を制限するように構成された停止機構と、
を含む、請求項16に記載のアクセサリデバイス。
【請求項18】
前記ばね機構は、前記第2の部分が前記電子デバイスを担持している間に、前記第2の部分を支持する釣り合いを提供する、請求項17に記載のアクセサリデバイス。
【請求項19】
前記ばね機構は開口部を含み、前記クラッチ機構は、前記開口部に位置決めされたシャフトを含む、請求項16に記載のアクセサリデバイス。
【請求項20】
部分的に開いた状態は、前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントが前記受容面を画定していることを含み、開いた状態は、前記第1のセグメントのみが前記受容面を画定していることを含む、請求項16に記載のアクセサリデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の記載は電子デバイス用アクセサリデバイスに関する。特に、以下の記載は、互いに対して移動可能/回動可能である、カバー部分及びキーボード部分を含む複数の部分を備えた、アクセサリデバイスに関する。カバー部分は、電子デバイスがキーボード部分と接触しないように電子デバイスを保持及び懸架することによって、電子デバイスを支持することができる。
【背景技術】
【0002】
アクセサリデバイスは、電子デバイスに使用される。いくつかのアクセサリデバイスは、電子デバイスと通信するために使用されるキーボードを含む。従来のアクセサリデバイスは、電子デバイスを直立に支持することができ、また電子デバイスを受容するための支持面又は溝/凹部を提供することができる。
【発明の概要】
【0003】
一態様では、アクセサリユニットが説明される。アクセサリデバイスは、電子デバイスへの入力を提供するように構成された入力機構を含む第1の部分を含んでもよい。アクセサリデバイスは、第1の部分に結合された第1の円筒状部材を更に含んでもよい。第1の円筒状部材は、開口部を含んでもよい。アクセサリデバイスは、電子デバイス用の受容面を画定する第2の部分を更に含んでもよい。アクセサリデバイスは、第2の部分に結合された第2の円筒状部材を更に含んでもよく、第2の円筒状部材は開口部に位置している。いくつかの例示的な実施形態では、第2の部分は、第1の円筒状部材に対する第2の円筒状部材の回動に基づいて、第1の部分に対して回動するように構成されている。
【0004】
別の態様では、アクセサリデバイスが説明される。アクセサリデバイスは、第1の入力機構及び第2の入力機構を含む第1の部分を含んでもよい。第1の入力機構及び第2の入力機構は、電子デバイスに入力を提供するように構成されてもよい。アクセサリデバイスは、第1の部分によって担持されるポートを更に含んでもよい。アクセサリデバイスは、第1の部分に回動可能に結合された第2の部分を更に含んでもよい。第2の部分は、ワイヤによってポートに電気的に結合された電気接点を含んでもよい。第2の部分は、第1のセグメントを更に含んでもよい。第2の部分は、第2のセグメントを更に含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態では、第1のセグメントは、第2のセグメントに回動可能に結合される。第2の部分は、第1のセグメント及び第2のセグメントに結合された第1のヒンジを更に含んでもよい。第1のヒンジは、第2のセグメントに対する第1のセグメントの回動を制限するように構成されてもよい。第2の部分は、第1のセグメント及び第2のセグメントに結合された第2のヒンジを更に含んでもよく、第2のヒンジは、導管を画定する。いくつかの例示的な実施形態では、ワイヤは導管を通過し、第1のセグメント及び第2のセグメントを通って案内される。
【0005】
別の態様では、アクセサリデバイスが説明される。アクセサリデバイスは、電子デバイスへの入力を提供するように構成された入力機構を含む第1の部分を含んでもよい。アクセサリデバイスは、電子デバイス用の受容面を画定する第2の部分を更に含んでもよい。第2の部分は、第1のセグメントを含んでもよい。第2の部分は、i)第2のセグメントに対する第1のセグメントの回動を制限する第1のヒンジ、及びii)摩擦要素を含む第2のヒンジによって、第1のセグメントに回動可能に結合された第2のセグメントを更に含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態では、第1のセグメントは、摩擦要素間の摩擦係合に基づいて、第2のセグメントに対する固定位置に留まる。アクセサリデバイスは、第1の部分に結合されたばね機構を更に含んでもよい。アクセサリデバイスは、第2の部分及びばね機構に結合されたクラッチ機構を更に含んでもよい。
【0006】
実施形態の他のシステム、方法、特徴及び利点は、以下の図面及び「発明を実施するための形態」の精査により、当業者には明白であるか、又は明白となるであろう。すべてのそのような追加のシステム、方法、特徴及び利点は、この「発明を実施するための形態」及びこの「発明の概要」内に含まれ、実施形態の範囲内であり、添付の「特許請求の範囲」により保護されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
参照番号が同様の構造的要素を指定する、添付図面と共に以下の詳細な説明によって開示が容易に理解されよう。
【0008】
図1】説明されるいくつかの実施形態に係る、アクセサリデバイスの等角図である。
【0009】
図2】アクセサリデバイスと共に使用することができる電子デバイスを示す、図1に示すアクセサリデバイスの等角図である。
【0010】
図3】部分の種々の構成要素を示す、図1に示すアクセサリデバイスの平面図である。
【0011】
図4図3に示すヒンジアセンブリの分解図である。
【0012】
図5図3に示す円筒状部材の等角図である。
【0013】
図6】線6-6に沿った、図5に示す円筒状部材の断面図である。
【0014】
図7】線7-7に沿った、図5に示す円筒状部材の断面図である。
【0015】
図8】アクセサリデバイスを閉じた状態で示す、アクセサリデバイス及び電子デバイスの側面図である。
【0016】
図9】アクセサリデバイスを閉じた状態で示す、別の向きでのアクセサリデバイス及び電子デバイスの側面図である。
【0017】
図10】アクセサリデバイスを部分的に開いた状態で示す、アクセサリデバイス及び電子デバイスの側面図である。
【0018】
図11】アクセサリデバイスを部分的に開いた状態で示し、且つ電子デバイスのディスプレイアセンブリを休止状態で示す、アクセサリデバイス及び電子デバイスの等角図である。
【0019】
図12】アクセサリデバイスを開いた状態で示す、アクセサリデバイス及び電子デバイスの側面図である。
【0020】
図13】アクセサリデバイスを開いた状態で示し、且つ電子デバイスのディスプレイアセンブリを起動状態で示す、アクセサリデバイス及び電子デバイスの等角図である。
【0021】
図14】付加的な特徴を明らかにするために部分からカバーを取り外して示す、部分の等角図である。
【0022】
図15】入力機構の付加的な特徴を示す、入力機構の等角図である。
【0023】
図16】説明されるいくつかの実施形態に係る、電子デバイスの一実施形態のブロック図である。
【0024】
当業者は、慣例に従い、以下において説明される図面の様々な特徴が必ずしも原寸に比例して描かれているわけではなく、図面の様々な特徴及び要素の寸法が、本明細書において説明されている本発明の実施形態をより明瞭に示すために拡大又は縮小されている場合があることを認識し、理解するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0025】
ここで、添付図面に図示される代表的な実施形態が詳細に説明される。以下の説明は、これらの実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではないことを理解されたい。反対に、以下の説明は、添付の「特許請求の範囲」により規定される記載された実施形態の精神及び範囲に含むことができるような、代替形態、修正形態及び均等物を包含することを意図している。
【0026】
以下の「発明を実施するための形態」では、記載の一部を成し、説明する実施形態に係る具体的な実施形態が例示として示される添付の図面が参照される。これらの実施形態は、当業者が、説明される実施形態を実践することができるように、十分に詳細に説明されるが、これらの実施例は限定的なものでなく、それゆえ他の実施形態を使用することができ、説明される実施形態の精神又は範囲から逸脱することなく変更を行うことができる点が、理解されよう。
【0027】
以下の開示は、移動無線通信デバイス(例えば、スマートフォン及びタブレットコンピューティングデバイス)などの電子デバイスとの使用に好適なアクセサリデバイスに関する。保護カバーを提供することに加えて、本明細書に記載されるアクセサリデバイスは、電子デバイスを支持して電子デバイスの向きを決めることができ、またユーザが電子デバイスにアクセスできるようにすることができる。本明細書に記載されるアクセサリデバイスは、1つ以上のヒンジアセンブリによって回動可能に結合された第1の部分(又はカバー部分)及び第2の部分(又はキーボード/入力部分)などの複数の部分を含んでもよい。第1の部分は、いくつかのセグメントを含み、そのうちの少なくともいくつかは、電子デバイス内の磁石と磁気結合するように設計された磁石を含む。第2の部分は、ユーザが電子デバイスと相互作用することを可能にする入力機構(例えば、キーボード、トラックパッド)を含む。従来のアクセサリデバイスとは異なり、本明細書に記載されるアクセサリデバイスは、電子デバイスを保持/懸架することができ、これにより電子デバイスは、電子デバイスの部分を「浮遊」又はホバリングさせることを可能にする。例えば、ヒンジアセンブリを使用することで、第1の部分のセグメントは、電子デバイスを第2の部分に接触させることなく、電子デバイスを第2の部分の上に保持して懸架することができ、それにより、ユーザは電子デバイスを見ることができ、入力機構と相互作用して電子デバイスを制御することができる。
【0028】
ヒンジアセンブリは、電子デバイスを重力に逆らって保持及び懸架しながら、第1の部分が固定位置に留まることを可能にする十分な摩擦力を提供する。アクセサリデバイスのこの特徴は、いくつかの利点を提供する。例えば、キーボード及び電子デバイスが十分に離間したままとなることによって、キーボードに対する電子デバイスの、又は電子デバイスに対するキーボードの設計/レイアウトの柔軟性が高まる。更に、電子デバイスが「浮遊する」特性に基づいて、アクセサリデバイスは、電子デバイスを少なくとも部分的にキーボードの上に位置決めすることができ、その一方で、ユーザは依然として、電子デバイスの下に位置決めされたキーと相互作用することを可能にする。更に、電子デバイスの過度の回動及び傾倒を防止するために、ヒンジアセンブリには、部分、ひいては電子デバイスの移動を制限する一体型の停止機構を組み込むことができる。
【0029】
本明細書に記載されるアクセサリデバイスのヒンジアセンブリは、付加的な機能を提供することができる。例えば、セグメントの移動を制限すること、及び、セグメントが固定位置において(重力に逆らって)電子デバイスを保持することを可能にする摩擦力を提供することに加えて、いくつかのヒンジアセンブリは、複数のセグメントを通って案内される配線用の経路を提供することができる。この点に関して、本明細書に記載されるアクセサリデバイスは、電子デバイスとアクセサリデバイスとの間の通信を確立するように設計された電気接点を含んでもよい。更に、本明細書に記載されるアクセサリデバイスは、外部電源からのコネクタを受容するポートを含んでもよい。電気接点を使用することで、本明細書に記載されるアクセサリデバイスは、外部電源から電子デバイスに電気エネルギを中継して、電子デバイスの(単数又は複数の)バッテリを充電することができる。
【0030】
以下では、図1から図16を参照して、これらの実施形態及び他の実施形態を説明する。しかしながら、当業者であれば、これらの図に関して本明細書に与えられた発明を実施するための形態は、説明の目的のためのものに過ぎず、限定するものとして解釈されるべきではないことを容易に理解するであろう。
【0031】
図1は、説明されるいくつかの実施形態に係る、電子デバイス100の等角図である。アクセサリデバイス100は、非限定的な例として、カバー、保護カバー、又はフォリオと称されてもよい。図示のように、アクセサリデバイス100は、部分102a及び部分102bを含む。部分102bは、部分102aに対して相対的に移動(すなわち回動)するように設計されており、その逆もまた同様である。部分102a及び102bは、それぞれ第1の部分及び第2の部分と称されてもよい。しかしながら、「第1の」及び「第2の」は、互換的に使用されてもよい。更に、部分102a及び102bは、それぞれキーボード部分及びカバー部分と称されてもよい。部分102aは、入力機構104a及び入力機構104bを含んでもよい。図示のように、入力機構104aはキーボードを含み、入力機構104bはトラックパッド又はタッチパッドを含む。
【0032】
部分102bは、複数のセグメントを含んでもよい。例えば、部分102bは、セグメント106a及びセグメント106bを含む。セグメント106aは、セグメント106bに対して相対的に移動(すなわち回動)するように設計されており、その逆もまた同様である。セグメント106a及び106bは、それぞれ第1のセグメント及び第2のセグメントと称されてもよい。しかしながら、「第1の」及び「第2の」は、互換的に使用されてもよい。
【0033】
部分102bは、セグメント106a及び106b内に埋設されたいくつかの磁石を含んでもよい。例えば、部分102bは、セグメント106a内に位置する、磁石108a、磁石108b、磁石108c、磁石108d、及び磁石108eを含む。更に、部分102bは、セグメント106b内に位置する、磁石108f、磁石108g、及び磁石108hを含む。付加的に、部分102aは、磁石108i及び磁石108jを含む。なお、前述の磁石はそれぞれ、矩形の外周によって表されている。しかしながら、いくつかの例では、矩形の外周は、いくつかの別個の磁気要素を表す。前述の磁石のうちの少なくともいくつかは、電子デバイス内の磁石と磁気結合するように設計されている(図1には示さず)。このようにして、アクセサリデバイス100は、電子デバイスを部分102bに保持/固定することができる。更に、セグメント106a内に位置する磁石は、電子デバイスの重量及び重力の作用を考慮しても、電子デバイスを保持/固定して電子デバイスを部分102aの上に懸架させるには十分な磁場を提供することができる。また、前述の磁石のうちの少なくともいくつかは、電子デバイスのセンサによって検出可能な磁界を提供し、この検出は、アクセサリデバイス100と電子デバイスとの関係を決定するためのロジックとして使用される。このことは以下で更に説明される。
【0034】
また、部分102bは、セグメント106aに形成された開口部109、又は貫通孔を含んでもよい。このようにして、電子デバイスが部分102bに固定されたときに、部分102bによって覆われないカメラアセンブリおよび/又はフラッシュモジュールを含む電子デバイス。開口部109は、セグメント106aの特定の位置に示されているが、開口部109は、電子デバイスのカメラアセンブリ及びフラッシュモジュールの位置に応じてセグメント106aの任意の場所に位置してもよい。
【0035】
アクセサリデバイス100は、セグメント106aに位置する電気接点110を更に含んでもよい。この点について、電子デバイスが部分102bに固定されると、アクセサリデバイス100は、電気接点110を使用して電子デバイスとの通信チャネルを形成してもよい。結果として、ユーザは、入力機構104aを使用して、キーストロークの形態にて電子デバイスに対する入力又はコマンドを提供することができ、またユーザは、入力機構104bを使用して、入力機構104bにおけるジェスチャ及び/又は入力機構104bの押し下げ(すなわち、クリック)の形態にて電子デバイスに対する入力を提供することができる。電気接点110がセグメント106aの特定の位置に示されているが、電気接点110は、電子デバイスの電気接点の位置に応じてセグメント106aの任意の場所に位置してもよい。また、電気接点110は3つの電気接点を示しているが、他の実施形態では電気接点110はそれとは異なっていてもよい。特に、電気接点110は、電子デバイスに位置する電気接点の数に応じた複数の接点を含んでもよい。
【0036】
アクセサリデバイス100は、ポート112を更に含んでもよい。ポート112は、外部電源に接続されたケーブルコネクタ(図1には示さず)を受容するように設計されたキャビティ又は凹部を含んでもよい。ポート112は、非限定的な例として、ユニバーサルシリアルバス(「USB」)又はUSB-Cなどの工業標準用に設計されてもよい。しかしながら、他の工業標準も可能である。更に、ポート112は、ケーブル又はフレキシブル回路(図1には示さず)を介して、電気接点110と電気的に通信する。結果として、アクセサリデバイス100は、ポート112を介して電気エネルギを受信することができ、また電気接点110と電気的に通信する電子デバイスに電気エネルギを提供することができる。電気エネルギを使用して、電子デバイスの(単数又は複数の)バッテリを充電することができる。また、ポート112は、電子デバイスにエネルギを供給するための手段として説明されているが、いくつかの実施形態では、ポート112は、電子デバイスと、コンピューティングデバイス又はデータサーバなどの外部データソース(図1には示さず)との間での双方向データ送信にも使用される。したがって、いくつかの実施形態では、ポート112は、アクセサリデバイス100と前述の外部データソースとの間の双方向データ送信に使用される。更に、アクセサリデバイス100は、電気接点110を介して直流(「DC」)を供給することに留意されたい。この点について、アクセサリデバイス100は、電気接点110を介して比較的高い電圧又は比較的大きい電流を供給せず、したがって、電気接点110は、人間が接触しても安全である。
【0037】
部分102aと102bとの間の相対的な回動移動を促進するために、アクセサリデバイス100は、複数の円筒状部材を含んでもよい。例えば、アクセサリデバイス100は、部分102aに結合された円筒状部材114aと、部分102bに結合された円筒状部材114bとを含む。円筒状部材114a及び114bのそれぞれは、一般的に中空である管又はシャフトを画定してもよく、それによって他の構成要素のための導管が提供される。これに関して、アクセサリデバイス100は、円筒状部材114a及び114b内に(クラッチ機構及びばね機構を含む)ヒンジアセンブリを統合することができる。これについては、以下に更に示し、記載する。
【0038】
円筒状部材114a及び114bは、非限定的な例として、アルミニウム(陽極酸化アルミニウムを含む)などの金属を含んでもよい。したがって、円筒状部材114a及び114bは、アクセサリデバイス100が落下して著しい力を吸収した際に、アクセサリデバイス100を保護する剛性の構成要素を提供することができる。しかしながら、電子デバイスを運んでいる間にアクセサリデバイス100が落下したときに、電子デバイスが円筒状部材114a及び114bとの接触を介して損傷しないように保護するために、アクセサリデバイス100は、非金属部品116a及び非金属部品116bを含んでもよい。非金属の部品116a及び部品116bは、電子デバイス筐体と円筒状部材114a及び114bとの金属同士の接触を防止することができる。更に、非金属の部品116a及び部品116bは、衝撃吸収材として使用することができる。非金属の部品116a及び部品116bは、非限定的な例として、ゴム、プラスチック(単数又は複数)、及び/又はファブリック(単数又は複数)を含む(単数又は複数の)材料から構成されてもよい。
【0039】
特定の内部の特徴及び構成要素をカバー並びに遮蔽するために、アクセサリデバイス100は、複数のカバーを含んでもよい。例えば、アクセサリデバイス100は、部分102aに位置するカバー118a、並びに(セグメント106a及び106bにカバー118bが被せられるように)部分102bに位置するカバー118bを含む。カバー118a及びカバー118bは、概して、アクセサリデバイス100の1つの領域(例えば、前面領域)を覆う。この点について、アクセサリデバイス100は、概して、アクセサリデバイス100の別の領域(例えば、背面領域)を覆うカバー118cを更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、前述のカバーは、シリコーン及び/又はファブリックを含む。図1に示す実施形態では、前述のカバーは、合わせて積層化されたポリプロピレンテレフタレート(「PTP」)及び熱可塑性ポリウレタン(「TPU」)を含む。TPU層は、構造的に剛性の層を提供することができ、その一方で、PTP層は、美的な外部仕上げを提供する。
【0040】
アクセサリデバイス100の領域に前述のカバーが実質的に被せられるが、これらのカバーは、特定の特徴を収容するための開口部を含んでもよい。例えば、カバー118aは、入力機構104aのキーのための開口部、並びに入力機構104bのための開口部を含む。前者に関して、カバー118aの開口部は、入力機構104aのキーを通るウェブを画定してもよい。更に、入力機構104a及び104bの両方は、カバー118aに対して、準面一であってもよく、又は高さについて下にあってもよい。更に、カバー118b及び118cは、概して、開口部109を覆わない。
【0041】
アクセサリデバイス100は、重り120a及び重り120bを更に含んでよい。電子デバイスが、例えば、セグメント106aにおいてアクセサリデバイス100に固定されると、システム(すなわち、アクセサリデバイス100に加えて電子デバイス)の質量中心がシステムを傾倒又は落下に対して脆弱にし得る。更に、電子デバイスとのユーザの相互作用によって与えられる力も、アクセサリデバイス100の傾倒又は落下をもたらし得る。しかしながら、重り120a及び120bは、電子デバイスを担持するアクセサリデバイス100によって惹起されるそれらの影響を相殺するように設計されている。このことは以下で更に示される。
【0042】
図2は、アクセサリデバイス100と共に使用することができる電子デバイス200を示す、図1に示すアクセサリデバイス100の等角図である。電子デバイス200は、モバイル無線通信デバイス(例えば、スマートフォン、タブレットコンピューティングデバイス)などのポータブル電子デバイスを含んでもよい。電子デバイス200は、非限定的な例として、処理回路(例えば、中央処理装置、グラフィック処理ユニット、特定用途向け集積回路)、メモリ回路、バッテリ、オーディオスピーカ、マイクロフォン、及びフレキシブル回路などのいくつかの構成要素(示さず)を担持するように設計されて、当該構成要素を合わせて電気的に結合するためのエンクロージャ202、又は筐体を含んでもよい。電子デバイス200は、エンクロージャ202に結合されたディスプレイアセンブリ204を更に含んでもよい。ディスプレイアセンブリ204は、タッチ入力ディスプレイを含んでもよい。
【0043】
電子デバイス200は、アクセサリデバイス100内の磁石と磁気結合するように設計された磁石を更に含んでもよい。例えば、電子デバイス200は、セグメント106a内に位置する、それぞれ磁石108a、108b、108c、108d、及び108eと磁気結合するように設計された磁石208a、磁石208b、磁石208c、磁石208d、及び磁石208eを含む。付加的に、電子デバイス200は、セグメント106b内に位置する、それぞれ磁石108f及び108gと磁気結合するように設計された磁石208f及び磁石208gを含む。更に、電子デバイス200は、部分102a内に位置する磁石108iと磁気結合するように設計された磁石208iを含む。図2に示したアクセサリデバイス100の状態では、磁石208f、208g、及び磁石208iは、それぞれ磁石108f、108g、及び108iに磁気結合されていない。しかしながら、(以下に図示及び説明する)他の状態では、磁石208f、208g、及び磁石208iは、それぞれ磁石108f、108g、及び108iと磁気結合されている。また、アクセサリデバイス100の磁石と同様に、電子デバイス200の磁石は、いくつかの別個の磁気要素、又は単一の磁気要素を表してもよい矩形の外周によって表されている。
【0044】
電子デバイス200は、アクセサリデバイス100の電気接点110と電気的に結合されるように設計された電気接点210を更に含み、それにより、電子デバイス200は、アクセサリデバイス100と通信する。電子デバイス200は、センサ220a及びセンサ220bを更に含む。いくつかの実施形態では、センサ220a及び220bはそれぞれ、(非限定的な例として)ホール効果センサなどの磁場センサを含む。センサ220a及び220bは、アクセサリデバイス100内に位置する磁石の内の少なくともいくつかを検出するように設計されている。例えば、磁石108hは、センサ220aが磁石108hによって生成された磁場を検出することができるような場所に配置され、磁石108jは、センサ220bが磁石108jによって生成された磁場を検出することができるような場所に配置される。図2に示すアクセサリデバイス100の状態では、磁石108h及び108jによって生成されたそれぞれの磁場は、センサ220a及び220bによってそれぞれ検出することはできない。しかしながら、(以下に図示及び説明する)他の状態では、磁石108h及び108jによって生成されたそれぞれの磁場は、センサ220a及び220bによってそれぞれ検出することができる。
【0045】
電子デバイス200は、カメラアセンブリ222及びフラッシュモジュール224を含んでもよい。アクセサリデバイス100における開口部109のサイズ及び位置は、カメラアセンブリ222及びフラッシュモジュール224がセグメント106aによって遮られないように決められる。
【0046】
図3は、部分102の種々の構成要素を示す、図1に示すアクセサリデバイス100の平面図である。例示を目的として、(図1に示す)カバー118bは取り外されている。複数のヒンジが、部分102bのセグメント106a及び106bに結合されている。例えば、拡大図に示したように、部分102bは、ヒンジ126a及びヒンジ126bを含む。ヒンジ126a及び126bは、セグメント106a及び106bのいくらかの相対的な回動移動を可能にし、その一方で、ヒンジ126a及び126bは、セグメント106bに対するセグメント106aの移動を制限又は制御することもできる。例えば、セグメント106aは、ヒンジ126a及び126bの構成及び構造に基づく所定の角度まで、セグメント106bに対して相対的に回動させることができる。したがって、ヒンジ126a及び126bのそれぞれは、ストップヒンジと称されてもよい。
【0047】
部分102bは、ヒンジ128a及びヒンジ128bを更に含む。ヒンジ128a及び128bは、相互に摩擦係合するいくつかの摩擦要素(示すがラベリングなし)を含んでもよい。このようにして、ヒンジ128a及び128bによって提供される摩擦力は、セグメント106bに対するセグメント106aの最初の固定位置を維持することができる。しかしながら、ヒンジ128a及び128bによって提供される摩擦力を克服する回動力がセグメント106aに適用されると、ヒンジ126a及び126bに基づいて、セグメント106aと106bとが成す所定の角度が得られていなければ、セグメント106aをセグメント106bに対して相対的に回動させることができる。更に、印加される力が、ヒンジ128a及び128bによって与えられる摩擦力を下回ると、セグメント106aは、セグメント106bに対する後続の固定位置に留まる。したがって、ヒンジ128a及び128bのそれぞれは、摩擦ヒンジと称されてもよい。ヒンジ128a及びヒンジ128b、及びそれらの各摩擦要素に関する更なる詳細は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願第16/041,633号、発明の名称「HINGE ASSEMBLY WITH LAYERED FRICTION ELEMENTS」から見て取れる。また、ヒンジ126a及びヒンジ126b、並びにヒンジ128a及び128bの機能及び特徴を、以下に更に示し、説明する。
【0048】
部分102bは、ヒンジ130a及びヒンジ130bを更に含む。セグメント106a及び106b間の回動移動を促進する他に、ヒンジ130a及び130bは、配線用の導管をも画定する。図示のように、ワイヤ132a及びワイヤ132b(それぞれ1以上のワイヤを表す)は、ヒンジ130a及びヒンジ130aのそれぞれのバレルを含むヒンジ130a及び130bをそれぞれ通過する。ワイヤ132a及び132bは、電気接点110をポート112に電気的に結合するために使用される。付加的に、ワイヤ132a及び132bは、電気接点110を入力機構104a及び104b(両方とも図1に示す)と電気的に結合するために使用することもできる。部分102bは、ヒンジ133a及びヒンジ133bを更に含み、ヒンジ133a及びヒンジ133bはそれぞれ、セグメント106bに対するセグメント106aの回動を支援/促進することができる。
【0049】
部分102aを部分102bと回動可能に結合するために、アクセサリデバイス100は、ヒンジアセンブリを更に含む。例えば、アクセサリデバイス100は、ヒンジアセンブリ134a及びヒンジアセンブリ134bを含む。ヒンジアセンブリ134a及び134bはそれぞれ、円筒状部材114a及び114bに接続される。ヒンジアセンブリ134a及び134bの更なる詳細については、以下に説明する。
【0050】
図4は、図3に示すヒンジアセンブリ134aの分解図である。図示のように、ヒンジアセンブリ134aは、クラッチ機構136及びばね機構138を含む。クラッチ機構136、又は単にクラッチは、円筒状部材114b(図3に示す)と係合するように設計されたシャフト142aを含む。クラッチ機構136は、シャフト142aに結合された回動機構144を更に含む。拡大図に示すように、回動機構144は部品148に係合しており、特に、148の表面150aと係合している。部分102aに対する部分102bの回動に応答して(両部分とも図1に示す)、回動機構144は、矢印149によって示された方向において、148に対して(シャフト142aと共に)回動することができる。回動機構144は、回動機構144の表面152が部品148の表面150bと係合するまで回動し続けることができる。表面152及び150bが互いに係合すると、回動機構144の更なる回動が防止され、部分102aに対する部分102bの更なる回動移動もまた防止される。しかしながら、回動機構144は、回動機構144が再び表面150aに係合するまで、反対方向(すなわち、矢印149とは反対の方向)に回動することができ、それによって、反対方向における、部分102aに対する部分102bの回動が防止される。したがって、クラッチ機構136は、2つの異なる方向における、部分102aに対する部分102bの移動を制限するための停止機構を提供することができる。このことは以下で更に説明される。
【0051】
クラッチ機構136は、シャフト142aと摩擦係合する摩擦機構146を更に含む。回動機構144が部品148の表面150a及び150bのいずれとも係合していない場合であっても、摩擦機構146とシャフト142aとの摩擦係合は、部分102aと102bとの間の固定位置を維持するのに十分な摩擦力を与えることができる。したがって、クラッチ機構136は、図1に示した位置などの、部分102aに対する固定位置に部分102bを維持するための摩擦力を与える。更に、クラッチ機構136は、部品148の外周に位置するいくつかの戻り止めを含んでもよい。例えば、クラッチ機構136は、部分148の外面に位置する戻り止め154a及び戻り止め154b(それぞれ付加的な戻り止めを表す)を含む。戻り止め154a及び154bは、ユーザが部分102aに対して部分102bを回動させている間、特に、アクセサリデバイス100(図1に示す)が閉じた状態から開いた状態に遷移するとき、又はその逆に遷移するときに、回動移動の指標をユーザに提供することができる。開いた状態及び閉じた状態は、以下に示され、説明される。
【0052】
クラッチ機構136は、シャフト142bを更に含む。いくつかの実施形態では、シャフト142a及び142bは、一体型の(すなわち、シングルピースの又はモノリシックな)シャフトを画定する。したがって、これらの実施形態では、シャフト142a及び142bは、単一のシャフトの対向する端部を表す。他の実施形態では、シャフト142a及び142bは、別個の本体である。
【0053】
ばね機構138は、電子デバイス200が部分102bに磁気結合されているときに、(図2に示す)電子デバイス200の重量と釣り合うように設計されている。この点について、ばね機構138は、電子デバイス200の重量に起因する、部分102bの回動及び圧潰を防止することができる。したがって、ばね機構138のばね定数は、電子デバイス200及び部分102bの重量に基づいて選択することができる。クラッチ機構136に結合させるために、ばね機構138は、シャフト142bを受容する開口部156を含む。ばね機構138は、円筒状部材114a(図3に示す)に結合されるように設計されたばね端部158を更に含む。
【0054】
一例として、部分102aに対する部分102b(両部分とも図1に示す)の回動は、シャフト142aの回動を惹起する。シャフト142aの回動は、回動機構144の対応する回動を惹起する。回動機構144の回動は、シャフト142bの対応する回動を惹起し、この回動は、ばね機構138に回動力を提供する。構成要素の回動は、回動機構144が部品148の表面(すなわち、表面150a又は表面150b)に係合するまで継続してもよい。また、摩擦機構146は、(少なくとも)シャフト142aとの摩擦係合を提供し、したがって、部分102bは、回動が停止すると、部分102aに対する固定位置に留まることができる。ヒンジアセンブリ134b(図3に示す)は、ヒンジアセンブリ134aについて示して説明した任意の構成要素及び特徴を含んでもよい。
【0055】
図5は、円筒状部材114a及び114bの等角図である。図示のように、円筒状部材114aは、円筒状部材114aの丸みを帯びた表面又は曲面に、開口部158aを含む。付加的に、円筒状部材114aは直径160aを含み、円筒状部材114bは、直径160aよりも小さい直径160bを含む。円筒状部材114aの開口部158a、並びに円筒状部材114a及び114bのそれぞれの直径に基づいて、円筒状部材114aは、円筒状部材114bに嵌め込むことができる。また、円筒状部材114a及び114bは、それぞれの位置関係に基づいて、それぞれ外側円筒状部材及び内側円筒状部材と称されてもよい。
【0056】
円筒状部材114aは、円筒状部材114bと共に、付加的な開口部を含んでもよい。例えば、円筒状部材114aは開口部158bを含み、円筒状部材114bは、開口部162aを含む。開口部162a及び158bは、ワイヤ132a及び132b(図3に示す)などの配線が、それぞれ円筒状部材114b及び114aを貫通することを可能にする。円筒状部材114a及び114bは、ヒンジアセンブリ134a(図3に示す)の一部を受容するように設計された開口部158c及び開口部162bをそれぞれ含む。また、円筒状部材114a及び114bは、ヒンジアセンブリ134b(図3に示す)の一部を受容するように設計された開口部158d及び開口部162cをそれぞれ含む。
【0057】
図示のように、円筒状部材114a及び114bは、プレート164a(部分的に示す)及びプレート164bにそれぞれ接続されている。プレート164a及び164bは、部分102a及び102b(両方とも図1に示す)にそれぞれ接続されてもよい。円筒状部材114a及び114bが、ヒンジアセンブリ134a及び134b(図3に示す)に組み付けられると、円筒状部材114a及び114bは、部分102aに対して部分102bを回動させるためのヒンジアセンブリを画定することができる。
【0058】
図6は、線6-6に沿った、図5に示す円筒状部材114aの断面図である。図示のように、円筒状部材114aは、ローブ166a、ローブ166b、及びローブ166cを含む。ローブ166a、166b、及び166cのそれぞれは、円筒状部材114aにおけるアンダーカットを画定する。円筒状部材114aは、ばね機構(図3に示すばね機構138に類似する)を、ローブ166a、166b、及び166cによって部分的に画定された開口部168に嵌め込むように設計されている。更に、円筒状部材114aは、前述のばね機構に結合されるように設計された部品170を受容することができる。部品170は、ばね端部(図3に示すばね端部158に類似する)を受容する凹部172を含む。
【0059】
部品170は、ばね機構を回動させ、したがって付勢し、ばね機構を円筒状部材114aの開口部168内に更に移動させるために使用することができる。例えば、図7は、線7-7に沿った、図5に示す円筒状部材114aの断面図である。図7は、図6に示す開口部168の位置と比較して、開口部168の異なる位置を表している。例えば、図7に示す開口部168の位置において、(それぞれ図6に示す)ローブ166a、166b、及び166cにそれぞれ類似する、ローブ172a、ローブ172b、及び172cを含む。しかしながら、ローブ172a、172b、及び172cは、ローブ166a、166b、及び166cそれぞれに対して、所定の角度でオフセットされている。ばね機構が回動されると、ばね機構は、部品170によって開口部168内に動かされ、その位置において、ばね部材は、ローブ172a、172b、及び172cによって包囲され、場合によってはローブ172a、172b、及び172cに対して位置決めされる。
【0060】
図8から図13は、アクセサリデバイス100の様々な状態、及びアクセサリデバイス100の状態に基づいて電子デバイス200に関連付けられた関係を示して説明する。
【0061】
図8は、アクセサリデバイス100を閉じた状態を示す、アクセサリデバイス100及び電子デバイス200の側面図である。図示のように、アクセサリデバイス100は電子デバイス200に巻き付けられており、それによって電子デバイス200の複数の表面を覆っている。更に、アクセサリデバイス100は、磁石によって電子デバイス200に結合されている。例えば、アクセサリデバイス100の磁石108a、108b、108f、及び108iは、電子デバイス200の磁石208a、208b、208f、及び208iにそれぞれ磁気結合されている。図示していないが、付加的な磁気結合部が存在してもよい。
【0062】
また、閉じた状態では、センサ220a及び220bが、磁石108h及び108jに由来する磁界をそれぞれ検出し、磁場の検出に基づいて信号を提供することができる。電子デバイス200は、磁石108h及び108jそれぞれに由来するそれぞれの磁場の検出を示すセンサ220a及び220bによって受信された入力信号に基づいて、アクセサリデバイス100が閉じた状態にあることを判定することができる。したがって、電子デバイス200は、ディスプレイアセンブリ204がアクセサリデバイス100によって覆われていることを判定することができ、ディスプレイアセンブリ204を休止状態にすることができる。休止状態では、ディスプレイアセンブリ204はオフである。
【0063】
図9は、アクセサリデバイス100を閉じられた状態で示す、アクセサリデバイス100及び電子デバイス200の側面図を別の向きで示す。アクセサリデバイス100及び電子デバイス200の向きに基づいて、重力は矢印174の方向である。(アクセサリデバイス100及び電子デバイス200によって定義される)システムが落下した場合には、非金属部品116aが、電子デバイス200と円筒状部材114aとの間に位置する。その結果、非金属部品116aが、電子デバイス200と円筒状部材114aとの衝突を防止し、それによって電子デバイス200の損傷が防止される。非金属部品116b(図1に示す)は、非金属部品116aについて説明したやり方と同様に位置決めされ、したがって非金属部品116aと同様の利点を提供する。
【0064】
図10は、アクセサリデバイス100を部分的に開いた状態で示す、アクセサリデバイス100及び電子デバイス200の側面図である。部分的に開いた状態では、部分102bは、角度αだけ部分102aから離れるように回動されている。ヒンジアセンブリ134a及び134b(図3に示す)は部分102bが部分102aから離れる方向に更に回動して移動することを制限するので、角度αは、部分102b及び102aが成す最大角度を表してもよい。特に、回動機構144と部品148(図3に示す)との関係は、角度αを規定/定義することができる。
【0065】
図11は、アクセサリデバイス100を部分的に開かれた状態で示し、電子デバイス200のディスプレイアセンブリ204を休止状態で示す、アクセサリデバイス100及び電子デバイス200の等角図である。アクセサリデバイス100が、閉じた状態(図8及び図9に示す)から、部分的に開いた状態(図11に示す)に遷移したとき、ディスプレイアセンブリ204は休止状態に留まる。この点について、図10を再び参照すると、部分的に開いた状態では、センサ220bは、磁石108jに由来する磁界を検出しなくなっている。しかしながら、センサ220aは、磁石108hに由来する磁界を依然として検出することができる。結果として、センサ220aが磁石108hに由来する磁界の検出に基づいた入力を提供するので、非アクティブ状態にあるディスプレイアセンブリ204。
【0066】
図12は、アクセサリデバイス100を開いた状態で示す、アクセサリデバイス100及び電子デバイス200の側面図である。図示のように、セグメント106aは、部分的に開いた状態(図10に示す)における本来の位置から、開かれた状態の角度βまで回動される。ヒンジ126a及び126b(図3に示す)がセグメント106aの更なる回動移動を制限するので、角度βは、セグメント106aによる回動の最大角度を表し得る。したがって、ヒンジ126a及び126bの設計及び構成は、角度βを規定/定義することができる。更に、ヒンジ128a及び128b(図3に示す)によって提供される摩擦力に基づいて、セグメント106aは、固定位置、すなわち角度βに留まることができる。ヒンジ128a及び128bによって提供される摩擦力に基づいて、セグメント106aは、角度βよりもある程度小さい角度だけ、セグメント106bに対して更に回動させることができ、その角度(角度βよりも小さい角度)で固定位置に留まることができる。
【0067】
一般に、アクセサリデバイス100は、セグメント106aの回動に先行して、部分102bが角度αまで回動されるように設計される。これは、(全て図3に示す)ヒンジ128a及び128b並びにヒンジアセンブリ134a及び134bによって提供される摩擦力に部分的に基づく。付加的に、(図10及び図11に示す)部分的に開かれた状態では、アクセサリデバイス100内の磁石108fが、電子デバイス200内の磁石208fと依然として磁気結合されている。この結果として生じた磁気引力は、セグメント106a及び106bに対して電子デバイス200を維持し、それによって、セグメント106aの回動を防止する。しかしながら、図12に示すように、部分102aが角度αだけ部分102bから離れると、セグメント106aに加えられる付加的な回動力は、磁石108fと208fとの間の磁気引力を克服することができ、その結果、セグメント106aが回動して、電子デバイス200がセグメント106bから離れることになる。
【0068】
更に、部分102b(特に、図12に示すセグメント106b)が角度αだけ部分102aから離れて、セグメント106aが角度βまで回動すると、電子デバイス200は、角度γだけ部分102aから離れる。角度γは、角度α及び角度βの和であり、部分102bと(特に、セグメント106aと)部分102aとの間の最大角度を表す。換言すると、角度γは、電子デバイス200と部分102aとが成す最大角度を表す。角度γは、約110度から150度の範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、角度γは135度である。また、角度αと角度βとの和が、角度αについての所定の角度範囲にあるか、又は所定の角度範囲内にある限り、角度βは、約40度から80度の範囲内であってもよく、角度γは、約30度から70度の範囲内であってもよい。
【0069】
また、開いた状態では、電子デバイス200はセグメント106bとは係合されなくなっている。換言すれば、電子デバイス200は、開いた状態では、セグメント106aとのみ係合する。アクセサリデバイス100内の磁石108fが電子デバイス200内の磁石208fと磁気結合されなくなったものの、アクセサリデバイス100内のいくつかの磁石(即ち、セグメント106a内の磁石)と電子デバイス200内の磁石との磁気結合は、セグメント106aに対して電子デバイス200を保持するには十分な磁力を提供することができる。更に、アクセサリデバイス100内の磁石と電子デバイス200との磁気結合は、図12に示すように、電子デバイス200が部分102aと接触しないように、電子デバイス200を部分102aの上に懸架させるには十分な磁力を提供する。
【0070】
また、拡大図に示すように、カバー118cとセグメント106a及び106bとの係合は、少なくとも部分的に解除される。この箇所では、カバー118cは、セグメント106a及び106bと(例えば、接着剤によって)結合されていない。その結果、アクセサリデバイス100が開いた状態では、不所望な座屈を回避するために、また回避されなければヒンジ(図3に示す)を妨害することになるカバー118cによる不所望な反力を回避するために、カバー118cは、セグメント106a及び106bから離れる方向に少なくとも部分的に自由に移動することができる。
【0071】
図13は、アクセサリデバイス100を開いた状態で示し、電子デバイス200のディスプレイアセンブリ204を起動状態で示す、アクセサリデバイス100及び電子デバイス200の等角図である。開いた状態では、センサ220a及び220bは、それぞれ磁石108h及び108jに由来する磁界を検出しなくなっている。結果として、磁界の検出がないことを示す、センサ220a及びセンサ220bからの入力情報(又はその入力情報がないこと)を使用して、ディスプレイアセンブリ204を起動させることができ、すなわち、図13に示すようにディスプレイアセンブリ204をオンにすることができる。
【0072】
したがって、アクセサリデバイス100が部分的に開いた状態(図10及び図11に示す)から開いた状態(図13に示す)に遷移すると、電子デバイス200は、ディスプレイアセンブリ204を起動させる。更に、アクセサリデバイス100が開いた状態から部分的に開いた状態に再び遷移しても、ディスプレイアセンブリ204を起動したままにすることができる。しかしながら、アクセサリデバイス100が部分的に開いた状態から閉じた状態(図8及び図9に示す)に遷移すると、センサ220a及び220bがそれぞれ磁石108h及び108jを検出するので、電子デバイス200はディスプレイアセンブリ204を停止させることができ、磁界の検出を示す入力情報を電子デバイス200に提供することができる。また、アクセサリデバイス100の部分102aに位置する重り120a及び120bは、電子デバイス200の重量及び位置に起因する、及び/又はディスプレイアセンブリ204とのユーザの相互作用に起因する、システム(すなわち、アクセサリデバイス100に加えて電子デバイス200)の傾倒を防止することができる。
【0073】
図14は、付加的な特徴を明らかにするために部分102aからカバー118aを取り外して示す、アクセサリデバイス100の等角図である。図示のように、アクセサリデバイス100は回路基板176を含む。処理回路及びメモリ回路などのいくつかの構成要素を、回路基板176に位置することができる。更に、回路基板176は、例えば、コネクタ及び/又はフレキシブル回路(図14には示さず)によって、入力機構104a及び104bに電気的に結合されてもよい。また、回路基板176は、電気接点110(図1に示す)に電気的に結合される。回路基板176は、前述の構成要素と通信するように、またアクセサリデバイス100に結合された電子デバイス(図14には示さず)と通信するように設計されている。
【0074】
構造剛性を高めるために、部分102aは、アルミニウムなどの相当量の金属を含んでもよい。例えば、部分102aは、金属部分178a、金属部分178b、及び金属部分178cを含む。また、入力機構104aは、金属プレート(図14には示さず)によって裏打ちされてもよい。(非金属の使用と比較して)全体的な構造剛性を高めることができるが、金属は、電子デバイス(図14には示さず)によって送信及び/又は受信されることが意図された無線周波数(「RF」)信号を妨害又は遮断する可能性がある。例えば、アクセサリデバイス100の閉じた状態(図8に示す)では、部分102aが電子デバイス200の一方の表面を実質的に覆い、前述の金属が電子デバイス200の極めて近くに位置する。
【0075】
RF送信が強化/許容されるようにアクセサリデバイス100を修正するために、部分102aは、複数の非金属部分を含んでもよい。例えば、図14に示すように、部分102aは、非金属部分182a及び非金属部分182bを含む。非金属部分182a及び182bは、非限定的な例として、概してRF送信を遮断又は妨害しない剛性のプラスチックから形成されてもよい。非金属部分182a及び182bの位置は、特にアクセサリデバイス100が電子デバイス200を閉じた状態(図8に示す)に維持する際の、電子デバイスにおけるRF送信構成要素(例えば、アンテナ)の対応する位置に基づいて選択される。
【0076】
また、部分102aは、入力機構104aに向けて光を送信するように設計された光源184を含んでもよい。光源184は、1つ以上の発光ダイオード(「LED」)を含んでもよい。入力機構104aがいくつかのキーを備えたキーボードを含む場合、光源184によって提供された光に基づいてキーを照明することができる。また、光源184を制御するために、回路基板176が光源184に電気的に結合される。この点について、回路基板176は、光源184を起動及び停止させるための制御回路を含んでもよい。
【0077】
図15は、入力機構104bの付加的な特徴を示す、入力機構104bの等角図である。入力機構104bの下面/底部が示されている。入力機構104bは、入力機構104bの中央位置188に加えて入力機構104bの各角を覆う、プレート186を含む。プレート186を使用して、ユーザは、ユーザ入力面(図15には示さず)、すなわち入力機構104bのタッチ面を、概して任意の位置において押し下げ、その押し下げに基づいて「クリックした」感触を経験することができる。また、プレート186の一体化は、比較的より小型で高さを抑えた入力機構104bを提供することができ、それにより、入力機構104bを、(図1に示すように)カバー118aに対して準面一に位置させることができる。
【0078】
図16は、説明されるいくつかの実施形態による、電子デバイス300のブロック図である。電子デバイス300における特徴は、本明細書に記載する他の電子デバイスに存在してもよい。電子デバイス300は、電子デバイス300の機能を実行するための1つ以上のプロセッサ310を含んでもよい。1つ以上のプロセッサ310は、中央処理装置(CPU)及び専用機能を実行するための少なくとも1つのマイクロコントローラのうちの少なくとも1つを表すことができる。また、1つ以上のプロセッサ310は、特定用途向け集積回路を表すことができる。
【0079】
いくつかの実施形態によれば、電子デバイス300は、ディスプレイユニット320を含むことができる。表示ユニット320は、(ソフトウェアアプリケーションを表す)アイコン、テキスト画像、及び/又は動画像を含むユーザインタフェースを提示することができる。いくつかの実施例では、各アイコンを、1つ以上のプロセッサ310によって実行することができるそれぞれの機能に関連付けることができる。一部の場合には、ディスプレイユニット320は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオードディスプレイ(LED)などを含むことができる表示層(図示せず)を含む。いくつかの実施形態によれば、ディスプレイユニット320は、ユーザの(キャパシタとして作用する)付属物がディスプレイユニット320に近接すると(又はディスプレイユニット320を覆う透明層と接触すると)、電気的パラメータ(例えば、電気容量値)の変化を検出するように構成することができるタッチ入力検出構成要素及び/又は力検出構成要素を含む。ディスプレイユニット320は、1つ以上の接続ケーブル322を介して1つ以上のプロセッサ310に接続される。
【0080】
いくつかの実施形態によれば、電子デバイス300は、電子デバイス300の1つ以上のプロセッサ310に入力を提供することができる1つ以上のセンサ330を含むことができる。1つ以上のセンサ330は、アクセサリにおける磁石に由来する磁場を検出し、検出情報(又は検出情報が存在しないこと)を1つ以上のプロセッサ310に提供するように設計されたホール効果センサなどの磁界センサを含んでもよい。このようにして、1つ以上のプロセッサ310は、本明細書に記載されるアクセサリデバイスの状態を判定することができる。1つ以上のセンサ330は、1つ以上の接続ケーブル332を介して1つ以上のプロセッサ310に接続される。
【0081】
いくつかの実施形態によれば、電子デバイス300は、1つ以上の入出力構成要素340を含むことができる。一部の場合には、1つ以上の入出力構成要素340は、ユーザによって操作可能なボタン又はスイッチを表すことができる。1つ以上の入出力構成要素340が使用されるとき、1つ以上の入出力構成要素340は、1つ以上の接続ケーブル342を介して1つ以上のプロセッサ310に提供される電気信号を生成することができる。
【0082】
いくつかの実施形態によれば、電子デバイス300は、電子デバイス300の動作構成要素にエネルギを提供することができる電源350を含むことができる。いくつかの実施例では、電源350は、充電式バッテリを表すことができる。電源350は、1つ以上の接続ケーブル352を介して1つ以上のプロセッサ310に接続することができる。電源350は、1つ以上の入出力構成要素340などの電子デバイス300の他のデバイスに直接接続することができる。いくつかの実施例では、電子デバイス300は、図16に示していない別の電源(例えば、外部の充電デバイス)から電力を受けることができる。
【0083】
いくつかの実施形態によれば、電子デバイス300は、単一のディスク又は複数のディスク(例えば、ハードドライブ)を含むことができるメモリ360を含むことができ、またメモリ360内の1つ以上のパーティションを管理するストレージ管理モジュールを含む。一部の場合には、メモリ360は、フラッシュメモリ、半導体(ソリッドステート)メモリなどを含むことができる。メモリ360はまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び読み取り専用メモリ(ROM)を含むことができる。ROMは、実行されるべきプログラム、ユーティリティ、又はプロセスを、不揮発方式で記憶することができる。RAMは、揮発性データ記憶デバイスを提供することができ、電子デバイス300の動作に関連する命令を記憶する。いくつかの実施形態では、メモリ360は、非一時的コンピュータ可読媒体を表す。1つ以上のプロセッサ310はまた、ソフトウェアアプリケーションを実行するために使用することもできる。いくつかの実施形態では、データバス362は、メモリ360と1つ以上のプロセッサ310との間のデータ転送を容易にすることができる。
【0084】
いくつかの実施形態によれば、電子デバイス300は、無線通信構成要素370を含むことができる。ネットワーク/バスインターフェース372は、無線通信構成要素370を1つ以上のプロセッサ310に結合することができる。無線通信構成要素370は、グローバルネットワーク(例えば、インターネット)、ワイドエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)などのうちの少なくとも1つを含む、任意の数の無線通信プロトコルを介して、他の電子デバイスと通信することができる。いくつかの実施例では、無線通信構成要素370は、NFCプロトコル、BLUETOOTH(登録商標)プロトコル、又はWIFI(登録商標)プロトコルを使用して通信することができる。
【0085】
説明した実施形態の様々な態様、実施形態、実装形態、又は特徴は、個別に又は任意の組み合わせで用いることができる。説明した実施形態の様々な態様をソフトウェア、ハードウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実装することができる。説明された実施形態はまた、製造作業を制御するためのコンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして、又は製造ラインを制御するためのコンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして、具現化することもできる。このコンピュータ可読媒体は、後でコンピュータシステムによって読み込むことが可能なデータを格納することができる任意のデータ記憶デバイスである。コンピュータ可読媒体の例としては、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD-ROM、HDD、DVD、磁気テープ、及び光学的データ記憶デバイスが挙げられる。コンピュータ可読コードが分散形式で格納及び実行されるように、コンピュータ可読媒体をネットワークに結合されたコンピュータシステムにわたって分散させることもできる。
【0086】
前述の記載では、説明のために、記載された実施形態の完全な理解をもたらすために特定の専門用語を用いた。しかし、記述される実施形態を実施するために、具体的な詳細は必要とされないことは、当業者には明らかであろう。従って、本明細書に述べられる特定の実施形態の前述の説明は、実例及び説明の目的で提示されている。これらの説明は、網羅的であること、又は開示されるまさにその形態に実施形態を限定することをターゲットとしたものではない。上記の教示を考慮すれば、多くの変更及び変形が可能であることが、当業者には明らかであろう。
【0087】
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は上回ると一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されたい。特に、個人特定可能な情報データは、意図的でない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小限に抑えるように管理及び取り扱いされるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2023-04-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスとの使用に好適なアクセサリデバイスであって、前記アクセサリデバイスは、
キーボード及びタッチパッドを備える第1の部分であって、前記キーボード及び前記タッチパッドのそれぞれが前記電子デバイスへの入力を提供するように構成される、第1の部分と、
前記第1の部分によって担持されるポートと、
前記第1の部分に回動可能に結合された第2の部分であって、
前記ポートにワイヤで電気的に結合された電気接点と、
第1のセグメントと、
前記第1のセグメントが回動可能に結合されている第2のセグメントと、
前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントに結合され、前記第2のセグメントに対する前記第1のセグメントの回動を制限するように構成されている、第1のヒンジと、
前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントに結合され、導管を画定し、前記ワイヤが前記導管を通過して前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントを通って案内される、第2のヒンジと、を含む、第2の部分と、
を備える、アクセサリデバイス。
【請求項2】
前記第1の部分に結合された第1の円筒状部材と、
前記第2の部分に結合され、且つ前記第1の円筒状部材内に担持された第2の円筒状部材と、
を更に備える、請求項1に記載のアクセサリデバイス。
【請求項3】
前記第2の円筒状部材が、第2の部分が前記第1の部分に対して回動している間に、前記第1の円筒状部材に対して回動する、請求項2に記載のアクセサリデバイス。
【請求項4】
前記第1の円筒状部材に位置する第1の非金属部品と、
前記第1の円筒状部材に位置する第2の非金属部品であって、前記第2の円筒状部材が前記第1の円筒状部材の開口部に位置決めされており、前記開口部が前記第1の非金属部品と前記第2の非金属部品との間にある、第2の非金属部品と、
を更に備える、請求項2に記載のアクセサリデバイス。
【請求項5】
前記第1の部分が、
前記キーボード及び前記タッチパッドに電気的に結合された回路基板と、
前記回路基板を覆うカバーであって、ポリプロピレンテレフタレート及び熱可塑性ポリウレタンを含む、カバーと、
を含む、請求項1に記載のアクセサリデバイス。
【請求項6】
前記キーボードは、キーを含み、
前記カバーは前記キーを貫通し、前記キーボードを包囲する、請求項5に記載のアクセサリデバイス。
【請求項7】
前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントに結合された第3のヒンジを更に備え、前記第3のヒンジは摩擦要素を含み、前記第1のセグメントは、前記摩擦要素間の摩擦係合に基づいて、前記第2のセグメントに対する固定位置に留まる、請求項1に記載のアクセサリデバイス。
【請求項8】
電子デバイスとの使用に好適なアクセサリデバイスであって、前記アクセサリデバイスは、
前記電子デバイスへの入力を提供するように構成されたタッチパッドを含む第1の部分と、
前記電子デバイス用の受容面を画定する第2の部分であって、
第1のセグメントと、
第2のセグメントであって、i)前記第2のセグメントに対する前記第1のセグメントの回動を制限する第1のヒンジと、ii)摩擦要素を含む第2のヒンジであって、前記摩擦要素間の摩擦係合に基づいて、前記第2のセグメントに対する固定位置に留まる、第2のヒンジとによって、前記第1のセグメントに回動可能に結合されている、第2のセグメントと、
を含む、第2の部分と、
前記第1の部分に結合されたばね機構と、
前記第2の部分及び前記ばね機構に結合されたクラッチ機構と、
を備える、アクセサリデバイス。
【請求項9】
前記クラッチ機構が、
摩擦機構であって、前記第2の部分が前記摩擦機構に基づいて固定位置に留まる、摩擦機構と、
第1の面を含む回動機構と、
第2の面を含む部品であって、前記部品に対する前記回動機構の移動が、前記第1の面に、前記第2の面に係合し前記第2の面の移動を妨げさせる、部品と、
を含む、請求項8に記載のアクセサリデバイス。
【請求項10】
前記ばね機構は、前記第2の部分が前記電子デバイスを担持している間に、前記第2の部分を支持する釣り合いを提供する、請求項9に記載のアクセサリデバイス。
【請求項11】
前記ばね機構は開口部を含み、前記クラッチ機構は、前記開口部に位置決めされたシャフトを含む、請求項8に記載のアクセサリデバイス。
【請求項12】
部分的に開いた状態は、前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントが前記受容面を画定していることを含み、開いた状態は、前記第1のセグメントのみが前記受容面を画定していることを含む、請求項8に記載のアクセサリデバイス。
【請求項13】
第1の部分と、
前記第1の部分に結合された第2の部分であって、
第1のセグメントと、
前記第1のセグメントと回動可能に結合された第2のセグメントと、
前記第2のセグメントに埋め込まれた磁石であって、
前記第2のセグメントが電子デバイスに係合することに応じて、前記磁石が前記電子デバイスのセンサによって検出可能となり、それによって前記電子デバイスのディスプレイを休止状態とし、
前記第2のセグメントが前記電子デバイスから離れることに応じて、前記磁石が前記センサによって検出不可能となり、それによって前記ディスプレイを起動状態とする、磁石と、
を備える、アクセサリデバイス。
【請求項14】
前記電子デバイスに電気的に結合するよう構成される、前記第1のセグメントに配置された電気接点をさらに備える、請求項13に記載のアクセサリデバイス。
【請求項15】
前記第1の部分に結合された第1の円筒状部材と、
前記第2の部分に結合された第2の円筒状部材であって、前記第1の円筒状部材が前記第2の円筒状部材内に配置されている、第2の円筒状部材と、
を備える、請求項13に記載のアクセサリデバイス。
【請求項16】
前記第1の部分が前記電子デバイスと相殺するよう構成される重りを備える、請求項13に記載のアクセサリデバイス。
【請求項17】
前記重りの間に配置されるトラックパッドをさらに備える、請求項16に記載のアクセサリデバイス。
【請求項18】
前記休止状態では、前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントが前記電子デバイスと係合する、請求項13に記載のアクセサリデバイス。
【請求項19】
前記休止状態では、前記第1のセグメントのみが前記電子デバイスと係合する、請求項18に記載のアクセサリデバイス。
【請求項20】
前記第1のセグメントが前記第2のセグメントより大きい、請求項13に記載のアクセサリデバイス。
【外国語明細書】