(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023089264
(43)【公開日】2023-06-27
(54)【発明の名称】表示装置、サーバ装置、再生システム、制御方法、プログラム及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G09B 29/00 20060101AFI20230620BHJP
【FI】
G09B29/00 F
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023069899
(22)【出願日】2023-04-21
(62)【分割の表示】P 2021092844の分割
【原出願日】2014-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延
(72)【発明者】
【氏名】梨本 大奨
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 喬浩
(57)【要約】
【課題】投稿された情報を好適に提示することが可能な表示装置、サーバ装置、及び再生システムを提供する。
【解決手段】地図表示装置4は、地図の表示範囲内の所定のエリアと対応付けられた木を表示するための木表示情報と、当該木と対応付けられた投稿曲を再生するための投稿情報とを、サーバ装置1から受信する。地図表示装置4は、地図の表示範囲内に木を表示させ、選択された木に属する投稿情報に対応する葉を表示させる。そして、地図表示装置4は、選択された葉に対応する投稿情報が示す投稿曲の再生用データS4をサーバ装置1から受信して再生する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図上の位置情報と対応付けられた第1オブジェクトと、前記第1オブジェクトと対応付けられた第2オブジェクトとを、サーバ装置から受信する受信手段と、
ユーザによる選択を受け付ける入力手段と、
前記地図上の対応する位置に前記第1オブジェクトを表示手段に表示させ、前記入力手段により前記第1オブジェクトが選択されることにより、前記選択された第1オブジェクトに対応する前記第2オブジェクトを前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
を有する表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図を表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、地点を指定してコメントを投稿し、投稿されたコメントが閲覧可能な地図を表示する技術が知られている。例えば、特許文献1には、端末が位置情報と共に地図サーバにコメント等をアップロードするシステムが開示されている。特許文献1のシステムでは、地図サーバは、端末が表示する地図上に、投稿されたコメント等を表示するためのアイコンを表示させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された表示態様では、地図を見たユーザは、投稿が多い場所であるか、又はどのような属性の投稿が多いかなどの情報を視認することができない。また、投稿が密集する地点では、表示が煩雑化するという問題がある。そこで、本発明は、投稿された情報を好適に提示することが可能な表示装置、サーバ装置、及び再生システムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項に記載の発明は、表示装置であって、地図上の位置情報と対応付けられた第1オブジェクトデータと、前記第1オブジェクトデータと対応付けられた第2オブジェクトデータと、前記第2オブジェクトデータと対応付けられた再生データを、サーバ装置から受信する受信手段と、ユーザによる選択を受け付ける入力手段と、前記地図上の対応する位置に前記第1オブジェクトデータを表示手段に表示させ、前記第1オブジェクトデータが表示されている間に前記入力手段により前記第1オブジェクトデータが選択されることにより、前記選択された第1オブジェクトデータに対応する前記第2オブジェクトデータを前記表示手段に表示させる表示制御手段と、前記第2オブジェクトデータが表示されている間に前記入力手段により前記第2オブジェクトデータが選択されることにより、前記選択された第2オブジェクトデータに対応する前記再生データを再生させる再生制御手段と、を有することを特徴とする。
【0006】
また、請求項に記載の発明は、第1及び第2端末装置と通信を行うサーバ装置であって、地図上の位置情報と対応付けられた第1オブジェクトデータと、前記第1オブジェクトデータと対応付けられた第2オブジェクトデータと、前記第2オブジェクトデータと対応付けられた再生データを記憶する記憶手段と、再生データ又は当該再生データの識別情報と、前記第1端末装置の位置情報とを、前記第1端末装置から受信する受信手段と、前記位置情報に対応する第1オブジェクトデータを特定する特定手段と、前記受信手段が受信した再生データ又は識別情報が示す再生データを再生するための第2オブジェクトデータを生成し、前記特定手段が特定した第1オブジェクトデータに関連付けて前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、地図を表示する前記第2端末装置が指定した前記地図の表示範囲内の位置を示す前記位置情報に対応付けられた第1オブジェクトデータと、当該第1オブジェクトデータに対応付けられた第2オブジェクトデータとを、前記第2端末装置へ送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
また、請求項に記載の発明は、ユーザによる選択を受け付ける入力手段と、を有する表示装置が実行する制御方法であって、地図上の位置情報と対応付けられた第1オブジェクトデータと、前記第1オブジェクトデータと対応付けられた第2オブジェクトデータと、前記第2オブジェクトデータと対応付けられた再生データを、サーバ装置から受信する受信工程と、前記地図上の対応する位置に前記第1オブジェクトデータを表示手段に表示させ、前記第1オブジェクトデータが表示されている間に前記入力手段により前記第1オブジェクトデータが選択されることにより、前記選択された第1オブジェクトデータに対応する前記第2オブジェクトデータを前記表示手段に表示させる表示制御工程と、前記第2オブジェクトデータが表示されている間に前記入力手段により前記第2オブジェクトデータが選択されることにより、前記選択された第2オブジェクトデータに対応する前記再生データを再生させる再生制御工程と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、請求項に記載の発明は、ユーザによる選択を受け付ける入力手段と、を有する表示装置を制御するコンピュータが実行するプログラムであって、地図上の位置情報と対応付けられた第1オブジェクトデータと、前記第1オブジェクトデータと対応付けられた第2オブジェクトデータと、前記第2オブジェクトデータと対応付けられた再生データを、サーバ装置から受信する受信手段と、前記地図上の対応する位置に前記第1オブジェクトデータを表示手段に表示させ、前記第1オブジェクトデータが表示されている間に前記入力手段により前記第1オブジェクトデータが選択されることにより、前記選択された第1オブジェクトデータに対応する前記第2オブジェクトデータを前記表示手段に表示させる表示制御手段と、前記第2オブジェクトデータが表示されている間に前記入力手段により前記第2オブジェクトデータが選択されることにより、前記選択された第2オブジェクトデータに対応する前記再生データを再生させる再生制御手段として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施例に係る音楽再生システムの概略構成である。
【
図4】投稿端末が送信するアップロード情報のデータ構造の一例である。
【
図6】楽曲登録処理の手順を示すフローチャートの一例である。
【
図7】地図表示処理の手順を示すフローチャートの一例である。
【
図8】最初に地図表示端末がディスプレイに表示する地図の第1表示例である。
【
図9】最初に地図表示端末がディスプレイに表示する地図の第2表示例である。
【
図10】木がアクティブとなった場合の表示例である。
【
図11】アクティブとなった木を選択する入力があった場合の表示例である。
【
図13】葉が選択された場合に表示される投稿表示ウィンドウの表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の好適な実施形態によれば、表示装置は、地図上の位置情報と対応付けられた第1オブジェクトデータと、前記第1オブジェクトデータと対応付けられた第2オブジェクトデータと、前記第2オブジェクトデータと対応付けられた再生データを、サーバ装置から受信する受信手段と、ユーザによる選択を受け付ける入力手段と、前記地図上の対応する位置に前記第1オブジェクトデータを表示手段に表示させ、前記第1オブジェクトデータが表示されている間に前記入力手段により前記第1オブジェクトデータが選択されることにより、前記選択された第1オブジェクトデータに対応する前記第2オブジェクトデータを前記表示手段に表示させる表示制御手段と、前記第2オブジェクトデータが表示されている間に前記入力手段により前記第2オブジェクトデータが選択されることにより、前記選択された第2オブジェクトデータに対応する前記再生データを再生させる再生制御手段と、を有する。
【0011】
上記の表示装置は、受信手段と、入力手段と、表示制御手段と、再生制御手段とを備える。受信手段は、地図上の位置情報と対応付けられた第1オブジェクトデータと、第1オブジェクトデータと対応付けられた第2オブジェクトデータと、第2オブジェクトデータと対応付けられた再生データを、サーバ装置から受信する。表示制御手段は、地図上の対応する位置に第1オブジェクトデータを表示手段に表示させ、第1オブジェクトデータが表示されている間に入力手段により第1オブジェクトデータが選択されることにより、選択された第1オブジェクトデータに対応する第2オブジェクトデータを表示手段に表示させる。再生制御手段は、第2オブジェクトデータが表示されている間に入力手段により前記第2オブジェクトデータが選択されることにより、選択された第2オブジェクトデータに対応する再生データを再生させる。この態様により、表示装置は、位置ごとに対応付けられたデータを、各位置に対応した第1オブジェクトデータと、各再生データに対応する第2オブジェクトデータとの組み合わせにより表現する。これにより、表示装置は、地図の表示範囲内の位置に関連する再生可能な再生データの存在を、まとめて好適に表現することができる。
【0012】
上記表示装置の一態様では、表示装置は、前記入力手段により指定された再生データ又は当該再生データの識別情報と、当該再生データが指定されたときの位置情報とを、前記サーバ装置へ送信する送信手段をさらに備え、前記サーバ装置は、前記送信手段から受信した情報に基づき、前記第2オブジェクトデータを生成する。この態様により、表示装置は、場所と関連付けて再生データを指定し、当該再生データを再生するための第2オブジェクトデータを好適にサーバ装置に生成させることができる。
【0013】
上記表示装置の他の一態様では、前記送信手段は、前記入力手段により入力されたコメントをさらに前記サーバ装置へ送信し、前記表示制御手段は、前記再生制御手段により再生される前記再生データに対応するコメントを前記表示手段に表示させる。この態様により、表示装置は、投稿する再生データと関連付けて任意のコメントをサーバにアップロードし、投稿した再生データ及び投稿地点に関する想いを他のユーザに伝えることができる。
【0014】
上記表示装置の他の一態様では、前記表示制御手段は、前記第1オブジェクトデータを木として表示させ、かつ、当該木には、前記第2オブジェクトデータを分類して表示するための枝を表示させる。この態様により、表示装置は、投稿された再生データを好適に分類して表示することができる。
【0015】
上記表示装置の他の一態様では、前記表示制御手段は、前記サーバ装置への前記再生データの登録要求があった日時、前記登録要求をしたユーザの属性、または、前記再生データのジャンルに基づき、前記第2オブジェクトデータを分類して表示する。この態様により、表示装置は、投稿された再生データを好適に分類して表示することができる。
【0016】
上記表示装置の他の一態様では、前記送信手段は、前記コメントと共に、前記入力手段により入力された前記コメントのカテゴリ情報を前記サーバ装置へさらに送信し、前記表示制御手段は、前記カテゴリ情報に基づき、前記第2オブジェクトデータを分類して表示する。この態様では、表示装置は、投稿された再生データを、一緒に投稿されたコメントに基づき好適に分類して表示することができる。
【0017】
上記表示装置の他の一態様では、前記表示制御手段は、前記第1オブジェクトデータと対応付けられた第2オブジェクトデータの数に基づいて、前記第1オブジェクトデータの表示態様を変化させる。この態様により、表示装置は、第1オブジェクトデータが表示された位置への再生データの投稿数を好適にユーザに視認させることができる。
【0018】
上記表示装置の他の一態様では、前記表示制御手段は、前記第1オブジェクトデータの選択により表示される第2オブジェクトデータに対応付けられた再生データのジャンルの傾向、又は、当該再生データが前記サーバ装置に登録された時期の傾向に基づいて、前記第1オブジェクトデータの表示態様を変化させる。この態様により、各第1オブジェクトデータに関連する再生データの傾向を、好適に第1オブジェクトの表示に反映させることができる。
【0019】
上記表示装置の他の一態様では、前記表示制御手段は、現在位置を含む地図を表示する場合に限り、前記第1及び第2オブジェクトデータを前記表示手段に表示させる。この態様により、共通した地点又はエリアを通ったユーザ同士が好適に再生データを共有して再生することができる。
【0020】
本発明の他の好適な実施形態によれば、第1及び第2端末装置と通信を行うサーバ装置であって、地図上の位置情報と対応付けられた第1オブジェクトデータと、前記第1オブジェクトデータと対応付けられた第2オブジェクトデータと、前記第2オブジェクトデータと対応付けられた再生データを記憶する記憶手段と、再生データ又は当該再生データの識別情報と、前記第1端末装置の位置情報とを、前記第1端末装置から受信する受信手段と、前記位置情報に対応する第1オブジェクトデータを特定する特定手段と、前記受信手段が受信した再生データ又は識別情報が示す再生データを再生するための第2オブジェクトデータを生成し、前記特定手段が特定した第1オブジェクトデータに関連付けて前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、地図を表示する前記第2端末装置が指定した前記地図の表示範囲内の位置を示す前記位置情報に対応付けられた第1オブジェクトデータと、当該第1オブジェクトデータに対応付けられた第2オブジェクトデータとを、前記第2端末装置へ送信する送信手段と、を有する。
【0021】
上記のサーバ装置は、記憶手段と、受信手段と、特定手段と、記憶制御手段と、送信手段と、を有する。記憶手段は、地図上の位置情報と対応付けられた第1オブジェクトデータと、第1オブジェクトデータと対応付けられた第2オブジェクトデータと、第2オブジェクトデータと対応付けられた再生データを記憶する。受信手段は、再生データ又は当該再生データの識別情報と、第1端末装置の位置情報とを、第1端末装置から受信する。特定手段は、受信した位置情報に対応する第1オブジェクトデータを特定する。記憶制御手段は、受信手段が受信した再生データ又は識別情報が示す再生データを再生するための第2オブジェクトデータを生成し、特定手段が特定した第1オブジェクトデータに関連付けて記憶手段に記憶させる。送信手段は、地図を表示する第2端末装置が指定した地図の表示範囲内の位置を示す位置情報に対応付けられた第1オブジェクトデータと、当該第1オブジェクトデータに対応付けられた第2オブジェクトデータとを、第2端末装置へ送信する。この態様により、サーバ装置は、第1端末装置が指定した再生データを第2オブジェクトデータにより表示し、かつ、第2オブジェクトデータを第1オブジェクトデータごとに第2端末装置に好適に表示させることができる。従って、第2端末装置のユーザは、地図の表示範囲に関連する再生データを任意に選択して再生することができる。
【0022】
上記サーバ装置の一態様では、前記記憶制御手段は、前記位置情報に対応する第1オブジェクトデータが存在しない場合、当該位置情報に対応する第1オブジェクトデータを生成し、前記第2オブジェクトデータの生成後、当該第2オブジェクトデータを、生成した第1オブジェクトデータ及び前記再生データに対応付けて前記記憶手段に記憶させる。この態様では、サーバ装置は、第1端末装置が指定した位置に対応する第1オブジェクトデータが存在しない場合には、当該位置に対応する第1オブジェクトデータを生成する。これにより、第1端末装置が指定した再生データの位置ごとのまとまりを示す第1オブジェクトデータを、好適に第2端末装置が表示する地図上で表示することができる。
【0023】
上記サーバ装置の他の一態様では、前記送信手段は、ユーザに関する情報又は現在の日時に関する情報に基づき、前記第2端末装置に送信すべき第2オブジェクトデータを選定する。この態様により、サーバ装置は、第2端末装置のユーザに適した再生データに対応する第2オブジェクトデータのみを、第2端末装置に送信して表示させることができる。
【0024】
本発明の他の好適な実施形態によれば、上記記載の表示装置と、前記表示装置と通信を行うサーバ装置とを有する再生システムであって、前記サーバ装置は、地図上の位置情報と対応付けられた第1オブジェクトデータと、前記第1オブジェクトデータと対応付けられた第2オブジェクトデータと、前記第2オブジェクトデータと対応付けられた再生データを記憶する記憶手段と、前記表示装置から前記地図の表示範囲を指定する情報を受信した場合、当該表示範囲内の位置を示す前記位置情報と対応付けられた第1オブジェクトデータと、当該第1オブジェクトデータに対応付けられた第2オブジェクトデータとを、前記表示装置へ送信する送信手段と、を有する。この再生システムによれば、表示装置は、位置情報ごとに対応付けられた再生データを、各位置に対応した第1オブジェクトデータと、各再生データに対応する第2オブジェクトデータとの組み合わせにより表現する。これにより、表示装置は、地図の表示範囲に関連する再生データの存在を、位置ごとにまとめて好適に表現することができる。
【0025】
本発明の他の好適な実施形態によれば、ユーザによる選択を受け付ける入力手段と、を有する表示装置が実行する制御方法であって、地図上の位置情報と対応付けられた第1オブジェクトデータと、前記第1オブジェクトデータと対応付けられた第2オブジェクトデータと、前記第2オブジェクトデータと対応付けられた再生データを、サーバ装置から受信する受信工程と、前記地図上の対応する位置に前記第1オブジェクトデータを表示手段に表示させ、前記第1オブジェクトデータが表示されている間に前記入力手段により前記第1オブジェクトデータが選択されることにより、前記選択された第1オブジェクトデータに対応する前記第2オブジェクトデータを前記表示手段に表示させる表示制御工程と、前記第2オブジェクトデータが表示されている間に前記入力手段により前記第2オブジェクトデータが選択されることにより、前記選択された第2オブジェクトデータに対応する前記再生データを再生させる再生制御工程と、を有する。表示装置は、この制御方法を実行することで、位置ごとに対応付けられた再生データを、各位置に対応した第1オブジェクトデータと、各再生データに対応する第2オブジェクトデータとの組み合わせにより好適に表現することができる。
【0026】
本発明の他の好適な実施形態によれば、ユーザによる選択を受け付ける入力手段と、を有する表示装置を制御するコンピュータが実行するプログラムであって、地図上の位置情報と対応付けられた第1オブジェクトデータと、前記第1オブジェクトデータと対応付けられた第2オブジェクトデータと、前記第2オブジェクトデータと対応付けられた再生データを、サーバ装置から受信する受信手段と、前記地図上の対応する位置に前記第1オブジェクトデータを表示手段に表示させ、前記第1オブジェクトデータが表示されている間に前記入力手段により前記第1オブジェクトデータが選択されることにより、前記選択された第1オブジェクトデータに対応する前記第2オブジェクトデータを前記表示手段に表示させる表示制御手段と、前記第2オブジェクトデータが表示されている間に前記入力手段により前記第2オブジェクトデータが選択されることにより、前記選択された第2オブジェクトデータに対応する前記再生データを再生させる再生制御手段として前記コンピュータを機能させる。コンピュータは、このプログラムを実行することで、位置ごとに対応付けられた再生データを、各位置に対応した第1オブジェクトデータと、各再生データに対応する第2オブジェクトデータとの組み合わせにより好適に表現することができる。好適には、上記プログラムは、記憶媒体に記憶される。
【実施例0027】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
【0028】
[音楽再生システムの構成]
図1は、本実施例に係る音楽再生システムの概略構成である。音楽再生システムは、楽曲の再生用データの配信を行うサーバ装置1と、ネットワーク2と、サーバ装置1と通信を行う投稿端末3及び地図表示端末4とを有する。そして、音楽再生システムは、投稿端末3のユーザ操作に基づき、楽曲及びコメントを場所と関連付けて登録し、登録された楽曲(単に「投稿曲」とも呼ぶ。)の視聴やコメント(「投稿コメント」とも呼ぶ。)の閲覧を地図表示端末4のユーザに好適に実行させる。
【0029】
投稿端末3は、投稿曲を登録する操作を検知した場合に、投稿曲を特定するための識別情報(「投稿曲ID」とも呼ぶ。)と、操作時の投稿端末3の位置情報とを含むアップロード情報「S1」を生成し、アップロード情報S1をサーバ装置1へ送信する。投稿端末3は、例えば、車両に搭載されるナビゲーション装置やスマートフォンなどの携帯端末である。なお、投稿端末3は、投稿曲IDに代えて、又はこれに加えて、投稿曲の再生用データをアップロード情報S1に含めてもよい。
【0030】
地図表示端末4は、地図を表示する端末であり、地図の表示範囲を指定する範囲指定情報「S2」をサーバ装置1へ送信する。この場合、地図表示端末4は、その応答としてサーバ装置1から表示情報「S3」を受信する。ここで、表示情報S3には、後述する「木」を表示するための情報(「木表示情報」とも呼ぶ。)と、各投稿曲に関する情報(「投稿情報」とも呼ぶ。)とが含まれる。そして、地図表示端末4は、表示情報S3に基づき、地図上に、投稿曲の存在をエリアごとにまとめて表示する集合体である木を表示する。また、地図表示端末4は、地図上の任意の木が選択された場合、選択された木に対し、当該木に属する投稿曲の存在を「葉」により表示する。そして、地図表示端末4は、表示した葉がユーザ入力に基づき選択された場合、当該葉に対応する投稿曲の再生用データの配信をサーバ装置1へ要求する。これにより、地図表示端末4は、サーバ装置1から再生用データ「S4」を受信して再生する。再生用データS4は、好適には、投稿曲をストリーミング再生するのに必要なデータである。地図表示端末4は、例えば、車両に搭載されるナビゲーション装置やスマートフォンなどの携帯端末である。
【0031】
サーバ装置1は、投稿端末3からアップロード情報S1を受信した場合に、アップロード情報S1に含まれる位置情報が示す位置に属するエリアに対応する木を特定し、当該木のIDをアップロード情報S1に関連付けて、投稿情報として記憶する。また、サーバ装置1は、アップロード情報S1に含まれる位置情報が示す位置に属するエリアに対応する木が存在しない場合には、当該エリアに対応する木を新規に作成する。また、サーバ装置1は、地図表示端末4から範囲指定情報S2を受信した場合に、範囲指定情報S2が示す範囲に含まれるエリアに対応する木に関する木表示情報と当該木に関連付けられた投稿情報とを含む表示情報S3を生成する。そして、サーバ装置1は、生成した表示情報S3を、地図表示端末4へ送信する。
【0032】
なお、投稿端末3は、地図表示端末4としてさらに機能してもよい。同様に、地図表示端末4は、投稿端末3としてさらに機能してもよい。木又は木表示情報は、本発明における「第1オブジェクトデータ」の一例であり、葉又は投稿情報は、本発明における「第2オブジェクトデータ」の一例である。また、投稿曲の再生用データは、本発明における「再生データ」の一例である。
【0033】
[サーバ装置の構成]
図2は、サーバ装置1のブロック図である。サーバ装置1は、記憶部13と、データ通信を行う通信部14と、制御部15とを備える。これらの各要素は、バスライン10を介して相互に接続されている。
【0034】
記憶部13は、ハードディスク又はフラッシュメモリといったメモリによって構成される。記憶部13は、制御部15が実行するプログラムを記憶する。また、記憶部13は、再生用データS4として配信すべき楽曲のデータベースである楽曲DB130を記憶する。楽曲DB130では、各再生用データは、楽曲の識別番号(投稿曲ID)、タイトル、アーティスト名、ジャンル名、及びCDジャケットの画像等と関連付けられている。また、記憶部13は、木に関するデータベースである木管理DB131を記憶する。例えば、記憶部13は、木管理DB131として、生成した各木のIDと、当該木に対応するエリアを示す情報とを少なくとも関連付けて記憶する。さらに、記憶部13は、投稿情報のデータベースである投稿情報DB132を記憶する。
【0035】
制御部15は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備え、サーバ装置1内の各構成要素に対して種々の制御を行う。例えば、制御部15は、投稿端末3から通信部14が受信したアップロード情報S1に基づき、木管理DB131及び投稿情報DB132を更新したり、地図表示端末4から通信部14が範囲指定情報S2を受信した場合に、表示情報S3を生成して地図表示端末4へ送信したりする。制御部15は、本発明における「受信手段」、「特定手段」、「記憶制御手段」及び「送信手段」の一例である。
【0036】
ここで、木の作成方法について補足説明する。制御部15は、各木を、所定長(例えば10m)の正方形のエリアごとに対応付けて作成する。このとき、各木に対応するエリアは、互いに重ならないようにする。例えば、制御部15は、地図として表示可能な全エリアを、予め所定長の正方形エリアにメッシュ状に予め分割しておく。そして、制御部15は、分割した正方形エリアのうち、1つ以上のアップロード情報S1の位置情報が示す位置を含む正方形エリアを、木が生成されるべきエリアとして認識する。なお、各木に対応するエリアは、正方形に限らず、隙間なく2次元平面上に並べることが可能な形状であればよい。
【0037】
[投稿端末の構成]
図3は、投稿端末3のブロック図である。投稿端末3は、ディスプレイやスピーカなどの出力部31と、タッチパネルなどの入力部32と、記憶部33と、データ通信を行う通信部34と、制御部35と、GPS受信機などの測位部36と、を備える。これらの各要素は、バスライン30を介して相互に接続されている。
【0038】
記憶部33は、ハードディスク又はフラッシュメモリといったメモリによって構成され、制御部35が実行するプログラム等を記憶する。通信部34は、制御部35の制御に基づき、アップロード情報S1をサーバ装置1へ送信する。測位部36は、投稿端末3の現在位置を示す位置情報を生成し、制御部35に送信する。
【0039】
制御部35は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどを備え、投稿端末3内の各構成要素に対して種々の制御を行う。例えば、制御部35は、再生中の楽曲などの所定の楽曲を投稿曲として指定する入力を入力部32から検知した場合に、測位部36が計測した位置情報等を含むアップロード情報S1を生成し、通信部34によりサーバ装置1へ送信する。このとき、制御部35は、入力部32による投稿コメントの入力を受け付け、入力された投稿コメントをアップロード情報S1に含める。制御部35は、本発明における「送信手段」の一例である。
【0040】
図4は、アップロード情報S1のデータ構造の一例である。
図4に示すアップロード情報S1は、ユーザが指定した投稿曲IDと、入力部32により入力された投稿コメントと、アップロード情報S1の送信時刻を示す投稿日時情報と、測位部36が生成した位置情報と、後述する分類情報と、ユーザ情報とを含む。ここで、分類情報は、入力した投稿コメントの種類(即ちカテゴリ)を示す情報であり、例えば、制御部35は、投稿コメントの入力欄と共に、投稿コメントの種類を指定するためのプルダウンメニュー等を表示し、当該メニューから選択されたカテゴリの情報を、分類情報としてアップロード情報S1に含める。また、ユーザ情報は、アップロード情報S1を送信する投稿端末3の利用者に関する情報であり、例えば、サーバ装置1に対して事前にユーザ登録することで割り当てられたユーザID(ユーザ名)等を含む。
【0041】
[地図表示端末の構成]
図5は、地図表示端末4のブロック図である。地図表示端末4は、ディスプレイやスピーカなどの出力部41と、タッチパネルなどの入力部42と、記憶部43と、データ通信を行う通信部44と、制御部45と、を備える。これらの各要素は、バスライン40を介して相互に接続されている。
【0042】
記憶部43は、ハードディスク又はフラッシュメモリといったメモリによって構成され、制御部45が実行するプログラム等を記憶する。通信部44は、制御部45の制御に基づき、範囲指定情報S2をサーバ装置1へ送信したり、表示情報S3及び再生用データS4をサーバ装置1から受信したりする。
【0043】
制御部45は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどを備え、地図表示端末4内の各構成要素に対して種々の制御を行う。例えば、制御部45は、地図を表示する際に、地図の表示範囲を示す範囲指定情報S2を通信部44によりサーバ装置1へ送信することで、サーバ装置1から表示情報S3を取得する。これにより、制御部45は、投稿曲のエリアごとの集合体を示す木を、地図上に表示させる。また、制御部45は、任意の木の選択後に表示される複数の葉から任意の葉が入力部42への入力に基づき選択された場合、当該葉に対応する投稿曲の配信要求をサーバ装置1に対して送信する。これにより、制御部45は、再生用データS4を受信し、選択した投稿曲を再生する制御を行う。制御部45は、本発明における「受信手段」、「表示制御手段」、「再生制御手段」、及びプログラムを実行するコンピュータの一例である。
【0044】
[処理フロー]
次に、投稿曲及び投稿コメント等をサーバ装置1に登録する処理(「楽曲登録処理」とも呼ぶ。)と、木を地図上に表示する処理(「地図表示処理」とも呼ぶ。)とについて、それぞれフローチャートを参照して説明する。
【0045】
(1)楽曲登録処理
図6は、サーバ装置1及び投稿端末3が実行する楽曲登録処理の手順を示すフローチャートの一例である。投稿端末3は、
図6に示すフローチャートの処理を、投稿曲をサーバ装置1へ登録する旨のユーザ入力を検知する度に実行する。
【0046】
まず、投稿端末3は、投稿曲を指定する入力を検知する(ステップS101)。なお、投稿曲は、投稿端末3が再生中の楽曲であってもよく、投稿端末3または投稿端末3と接続する記憶媒体が記憶する楽曲のうちユーザが指定したものであってもよい。この場合、投稿端末3は、さらに、投稿コメントの入力や、投稿コメントの分類を指定する入力等を受け付ける(ステップS102)。また、投稿端末3は、測位部36の出力に基づき、現在位置情報を取得する(ステップS103)。そして、投稿端末3は、ステップS101及びステップS102での入力情報、及び、ステップS103で取得した現在位置情報等に基づき、アップロード情報S1を生成し、サーバ装置1へ送信する(ステップS104)。例えば、投稿端末3は、
図4に示すデータ構造を有するアップロード情報S1をサーバ装置1へ送信する。
【0047】
その後、サーバ装置1は、投稿端末3からアップロード情報S1を受信する(ステップS111)。そして、サーバ装置1は、アップロード情報S1に含まれる位置情報が示す位置が、既存の木に対応するエリア内であるか否か判定する(ステップS112)。この場合、サーバ装置1は、木管理DB131に登録された木から、アップロード情報S1に含まれる位置情報が示す位置を含むエリアに関連付けられている木を検索する。そして、サーバ装置1は、アップロード情報S1に含まれる位置情報が示す位置が、既存の木に対応するエリア内である場合(ステップS112;Yes)、当該木のIDを、受信したアップロード情報S1に関連付けて、投稿情報として投稿情報DB132に記憶する(ステップS113)。
【0048】
一方、アップロード情報S1に含まれる位置情報が示す位置が、既存のいずれの木に対応するエリアにも属さない場合(ステップS112;No)、サーバ装置1は、新たに木を作成し、当該木に対してIDを付与する(ステップS114)。そして、サーバ装置1は、生成した木のIDと、アップロード情報S1に含まれる位置情報が示す位置を含む正方形エリアの位置を示す情報とを関連付けて木管理DB131に登録する(ステップS115)。その後、サーバ装置1は、生成した木のIDを、アップロード情報S1に関連付けて投稿情報DB132に記憶する(ステップS113)。
【0049】
(2)地図表示処理
図7は、サーバ装置1及び地図表示端末4が実行する地図表示処理の手順を示すフローチャートの一例である。地図表示端末4は、
図7に示すフローチャートの処理を、地図を表示する際に繰り返し実行する。
【0050】
まず、地図表示端末4は、設定された縮尺及びディスプレイのサイズ等に基づき、表示範囲となる地図のエリアを特定し、当該表示範囲の情報を範囲指定情報S2としてサーバ装置1へ送信する(ステップS201)。
【0051】
そして、サーバ装置1は、地図表示端末4から範囲指定情報S2を受信し(ステップS211)、木を抽出するエリアを決定する(ステップS212)。この場合、サーバ装置1は、木を抽出するエリアを、範囲指定情報S2が示す範囲に定めてもよく、縮尺の変更等の可能性も勘案して範囲指定情報S2よりも所定率だけ広い範囲に定めてもよい。そして、サーバ装置1は、ステップS212で決定したエリアに属する木を検索する(ステップS213)。具体的には、サーバ装置1は、木管理DB131を参照し、ステップS212で決定したエリアに含まれるエリアと関連付けられた木のIDを認識する。
【0052】
次に、サーバ装置1は、ステップS213で検索した木に関連付けられた投稿情報を抽出する(ステップS214)。即ち、サーバ装置1は、ステップS213で検索した木のIDと関連付けられた投稿情報を、投稿情報DB132から抽出する。
【0053】
そして、サーバ装置1は、ステップS214で抽出した投稿情報と、ステップS213で検索した木を表示するための木表示情報とを含む表示情報S3を生成し、地図表示端末4へ送信する(ステップS215)。ここで、木表示情報には、例えば、木を表示すべき緯度及び経度の情報や、木に属する投稿情報の数(単に「投稿数」とも呼ぶ。)などが含まれる。なお、木を表示すべき緯度及び経度は、例えば、木管理DB131において当該木に関連付けられたエリアの中心位置を示す緯度及び経度である。
【0054】
そして、地図表示端末4は、サーバ装置1から表示情報S3を受信し、表示情報S3に基づき、木を表示した地図を表示する(ステップS202)。この場合、地図表示端末4が表示する地図には、ステップS213で検索された木等が表示されている。ステップS202での表示例については、次の[表示例]のセクションで詳しく説明する。
【0055】
[表示例]
次に、
図7の地図表示処理に基づき地図表示端末4が表示する地図等の表示例について、
図8~
図13を参照して具体的に説明する。
【0056】
図8は、
図7のステップS202で最初に地図表示端末4がディスプレイに表示する地図の第1表示例である。
図8の例では、地図表示端末4は、サーバ装置1から受信した表示情報S3に基づき、現在位置周辺等を示す地図上に、木51~54を表示している。
【0057】
図8の例では、地図表示端末4は、表示情報S3に含まれる木表示情報が示す緯度経度の情報等に基づき、木51~54を表示すると共に、木51~54の大きさを、各木に属する投稿数に基づき決定している。具体的には、地図表示端末4は、投稿数が10件以下である木51を最も小さいサイズにより表示し、11件以上100件以下である木52を次に小さいサイズにより表示し、101件以上1000件以下である木53を2番目に大きいサイズにより表示し、1001件以上である木54を最も大きいサイズにより表示している。このように、好適には、地図表示端末4は、表示する木の大きさを、各木の投稿数が多くなるほど、段階的又は連続的に大きくするとよい。
【0058】
図9は、
図7のステップS202で最初に地図表示端末4がディスプレイに表示する地図の第2表示例である。
図9の例では、
図8の例と比較して、投稿端末3による投稿曲の登録要求があった場所が広範囲に及んでいるため、投稿曲の登録要求があった場所に対応するエリアが多い。よって、
図9の例では、
図8よりも多くの木が表示されている。この場合であっても、
図8の例と同様、地図表示端末4は、表示情報S3に含まれる木表示情報が示す緯度経度等に基づき、投稿曲の登録要求があった場所に対応するエリアごとに木を表示すると共に、各木に属する投稿数に基づき各木の大きさを決定する。
【0059】
図10は、
図8の例で木53がアクティブ(即ち選択可能状態)となった場合の地図表示端末4のディスプレイの表示例である。地図表示端末4は、地図上に表示する任意の木の表示領域上でマウスオーバなどを検知した場合には、当該木を強調表示してアクティブにする。
図10の例では、地図表示端末4は、アクティブとなった木53を、他の木51~52、54と異なる色により表示している。
【0060】
図11は、アクティブとなった木53を選択する入力があった場合の地図表示端末4のディスプレイの表示例である。この場合、地図表示端末4は、木53に属する投稿情報を表示情報S3から抽出し、抽出した各投稿情報に含まれる投稿日時情報に基づき、各投稿を分類する枝を表示している。具体的に、
図11では、地図表示端末4は、投稿日時を10年ごとに分類するための5つの枝60~64と、枝60~64を5年ごとにさらに分類するための8つの枝70A~74Bとを表示させている。そして、地図表示端末4のユーザは、自身が最も興味がある年代に対応する枝70A~74Bのいずれかを入力部42により選択する。
図11の例では、2010~2014年の投稿年に対応する枝74Aがマウスオーバ等によりアクティブとなっている。尚、上記の例ではアクティブとなった木を選択する入力があった場合に、
図11のような表示が行われるが、例えば
図8,9の表示画面において木の表示領域をタッチすることで、
図11のような表示が行われてもよい。
【0061】
図12は、
図11の枝74Aが選択された後の地図表示端末4のディスプレイの表示例である。
図12の例では、地図表示端末4は、ユーザ入力により選択された枝74Aを詳細に表示している。
【0062】
具体的には、地図表示端末4は、投稿年が2010~2014年に分類される投稿曲の投稿年が2013年又は2014年のいずれかであることから、2013年に対応する枝85と、2014年に対応する枝86とを、枝74Aの分枝として表示している。また、地図表示端末4は、投稿年が2013年に分類される投稿曲の投稿月が8月又は9月のいずれかであることから、8月に対応する枝95Aと、9月に対応する枝95Bとを、枝85の分枝として表示している。同様に、地図表示端末4は、投稿年が2014年に分類される投稿曲の投稿月が1月~4月のいずれかであることから、1月~4月に対応する枝96A~96Dを、枝86の分枝として表示している。
【0063】
また、
図12の例では、最も細分された枝95A、95B、96A~96Dに対応する年月に投稿日時が一致する投稿情報ごとに、葉40を選択可能に表示している。
図12の例では、2013年8月の枝に付された葉40Aがマウスオーバ等によりアクティブとなっている。そして、地図表示端末4は、ユーザが任意の葉40を入力部42により選択した場合、選択された葉40に対応する投稿情報を抽出し、抽出した投稿情報に基づく表示を行う。
【0064】
図13は、葉40Aが選択された場合に、葉40Aに対応する投稿情報に基づき地図表示端末4がディスプレイ上に表示する投稿表示ウィンドウ20の表示例である。
図13の例では、地図表示端末4は、投稿表示ウィンドウ20上に、再生ボタン21と、タイトル22と、アーティスト名23と、ユーザ名24と、投稿コメント25と、投稿日時26と、画像27とを表示させている。尚、葉40の表示領域をタッチすることで、
図13のような表示が行われてもよい。
【0065】
ここで、再生ボタン21は、葉40Aに対応する投稿情報が示す投稿曲を再生するためのボタンであり、地図表示端末4は、再生ボタン21の押下を検知した場合、対象の投稿情報に含まれる投稿曲IDを指定した再生用データS4の取得要求をサーバ装置1へ送信することで、対応する投稿曲の再生用データS4を取得し、投稿曲の再生を行う。また、地図表示端末4は、タイトル22及びアーディスト名23として、該当する投稿曲のタイトル及びアーティスト名を表示する。また、地図表示端末4は、ユーザ名24として、葉40Aに対応する投稿情報に含まれるユーザ情報に基づくユーザ名、即ち、該当する投稿曲に関するアップロード情報S1を送信した投稿端末3のユーザ名を表示している。さらに、地図表示端末4は、投稿コメント25として、葉40Aに対応する投稿情報に含まれる投稿コメントを表示している。また、地図表示端末4は、該当の投稿情報に含まれる投稿日時情報に基づき、投稿日時26を表示している。また、画像27は、地図表示端末4がサーバ装置1から受信した該当の投稿曲のCDジャケットの画像を示す。
【0066】
このように、地図表示端末4は、再生ボタン21による投稿曲の再生を好適に受け付けると共に、投稿曲に付された投稿者の投稿コメントを好適にユーザに認識させることができる。ここで、投稿コメント25には、曲の感想や投稿した地点に対する想いが記載されている。よって、地図表示端末4のユーザは、特定の地点で投稿者が聞いた曲に対する感想や想いを、投稿者と好適に共有することができる。特に、地図表示端末4が現在位置周辺の地図を表示し、現在位置周辺の木に属する葉40に対する投稿曲の再生及び投稿コメントの表示を行う場合、地図表示端末4のユーザは、同じ空間を訪れた投稿者が当該空間で聴いた楽曲やそのときの想いを好適に共有することができる。
【0067】
なお、
図11~
図13では、選択された木53は、投稿日時に基づき枝分かれしていたが、枝分かれの態様はこれに限定されない。これに代えて、地図表示端末4は、木53を、木53に属する投稿情報が示す投稿曲のジャンル若しくはリリース年月日ごと、又は、各投稿情報に含まれる分類情報が示す投稿コメントの分類ごとに、木53の枝を表示してもよい。他の例では、地図表示端末4は、木53に属する投稿情報に含まれるユーザ情報(例えば性別又は年齢若しくは年代)に基づき、木53を枝分かれさせて表示してもよい。また、さらに別の例では、地図表示端末4は、上述の分類基準ごとに、木53に枝を表示させてもよい。即ち、地図表示端末4は、木53の幹に直結する
図11に示す枝60~64に代えて、投稿日時ごとに分岐する枝、投稿曲のジャンルごとに分岐する枝、投稿コメントの分類ごとに分岐する枝等の分類基準ごとの枝を設ける。この場合、木53に属する投稿情報は、木53の幹に直結する枝のそれぞれの分類基準ごとに分類されて、各枝の分枝に葉として表示される。
【0068】
尚、これらの表示の変更は、ユーザにより変更を指示する入力により行われてもよい。例えば、投稿日時に基づき枝分かれした表示になっている場合に、ユーザが投稿曲のジャンルに基づき枝分かれした表示になるように指示する入力により、表示を変更させてもよい。その他の例も同様である。
【0069】
[変形例]
以下、実施例の各変形例について説明する。なお、これらの各変形例は、組み合わせて上述の実施例に適用してもよい。
【0070】
(変形例1)
図8~
図10に示す地図の表示例では、地図表示端末4は、投稿数に応じて各木の表示態様(
図8では表示サイズ)を決定した。これに代えて、又は、これに加えて、地図表示端末4は、各木に属する投稿情報の属性、即ち、対応する投稿曲のジャンル、投稿日時、投稿コメントの種類等の種々の基準により分類された種別の傾向に基づき、各木の表示態様を決定してもよい。
【0071】
例えば、地図表示端末4は、木に属する投稿情報が示す投稿月の傾向に基づき木の種類を決定する場合、投稿月が8月となる投稿情報が多い木をヤシの木により表示し、投稿月が12月となる投稿情報が多い木をしらかばの木により表示する。このように、地図表示端末4は、木ごとに最も多い投稿月に応じて、当該木の種類を変えてもよい。また、地図表示端末4は、投稿曲のジャンルの傾向に基づき木の種類を決定する場合、例えば、ロックに属する投稿曲が多い木を、ヤシの木で表示する。このように、地図表示端末4は、木ごとに最も多い投稿曲のジャンルに応じて、当該木の種類を変えてもよい。
【0072】
また、地図表示端末4は、各木に属する投稿曲の注目度に応じて、各木の表示態様を変えてもよい。
【0073】
例えば、地図表示端末4は、木ごとに、当該木に属する投稿曲の再生回数を取得し、当該再生回数に応じて、木の大きさ、種類、色等を決定する。この場合、サーバ装置1は、例えば、各投稿曲の再生回数(即ち再生用データS4のリクエスト回数)を、投稿情報DB132に登録する投稿情報に含めて記憶しておく。
【0074】
他の例では、地図表示端末4は、木ごとに、当該木に属する投稿曲に対する共感数を取得し、当該共感数に応じて、木の大きさ、種類、色等を決定する。この場合、地図表示端末4は、例えば、
図13の投稿表示ウィンドウ20の表示例において、共感した場合に押下する共感ボタンをさらに表示し、当該共感ボタンが押下された場合に、共感があった旨をサーバ装置1へ通知する。そして、サーバ装置1は、投稿曲ごとの共感があった旨の通知を受けた累計回数(即ち共感数)を、投稿情報DB132に登録する投稿情報に含めて記憶しておく。
【0075】
(変形例2)
サーバ装置1は、地図表示端末4のユーザ情報又は表示情報S3の送信の時期に基づき、表示情報S3に含める投稿情報を選定してもよい。
【0076】
例えば、サーバ装置1は、投稿曲の視聴を許可するユーザを示すユーザID等を指定する情報(「ユーザ指定情報」とも呼ぶ。)がアップロード情報S1に含まれていた場合、ユーザ指定情報を投稿情報に含めて投稿情報DB132に登録する。そして、サーバ装置1は、範囲指定情報S2を受信した場合、地図表示端末4に対してユーザIDなどを要求し、範囲指定情報S2が示すエリアに対応する木に属する投稿情報のうち、ユーザ指定情報が示すユーザと地図表示端末4のユーザとが一致する投稿情報のみを抽出して表示情報S3に含める。
【0077】
他の例では、サーバ装置1は、投稿者である投稿端末3のユーザの年代と一致する年代のユーザが使用する地図表示端末4に対してのみ、上述の投稿端末3が送信したアップロード情報S1に基づく投稿情報を表示情報S3に含めて送信してもよい。さらに別の例では、サーバ装置1は、範囲指定情報S2が示すエリアに対応する木に属する投稿情報のうち、現在の季節や時間帯と一致する投稿日時が記録された投稿情報を、投稿情報DB132から抽出し、表示情報S3に含めてもよい。
【0078】
(変形例3)
地図表示端末4は、現在位置周辺の地図を表示する場合に限り、木を地図上に表示させてもよい。
【0079】
この場合、地図表示端末4は、例えば車両用又は歩行者用のナビゲーション装置であり、図示しないGPS受信機等の出力に基づき、現在位置を認識すると共に、現在位置周辺の地図を表示する。このとき、地図表示端末4は、画面のスクロール操作等により、現在位置周辺以外の地図を表示する場合には、木を表示しない。例えば、この場合には、地図表示端末4は、範囲指定情報S2をサーバ装置1へ送信しないことで、木等を表示するための表示情報S3をサーバ装置1から受信しない。
【0080】
このように、本変形例では、地図表示端末4は、現在位置周辺のエリアに関連付けられた木のみを地図上に表示し、さらにユーザ操作に応じて、
図13に示す投稿表示ウィンドウ20等を表示して選択された投稿曲を再生する。これにより、同じ空間を共有するユーザ間で、当該空間で聴いた楽曲やそのときの想いを好適に共有することができる。
【0081】
(変形例4)
地図表示端末4は、地図上に表示される木の近傍を現在位置が通過する場合、当該木に属する任意の投稿曲を自動再生してもよい。
【0082】
この場合、例えば、地図表示端末4は、現在位置から所定距離以内に木が存在するか否か判定し、木が存在すると判断した場合に、所定の基準に基づき、当該木に属する投稿曲を選定して自動再生する。この場合、例えば、地図表示端末4は、投稿日時が最も現在日時に近い投稿曲を選定して自動再生する。このとき、好適には、地図表示端末4は、再生中の投稿曲に対応する
図13の投稿表示ウィンドウ20を自動的に表示させることで、投稿曲に対する投稿コメントなどをユーザに同時に認識させるとよい。
【0083】
(変形例5)
地図表示端末4は、サーバ装置1と通信を行うことで、再生した投稿曲の購入手続をさらに実行してもよい。
【0084】
この場合、例えば、地図表示端末4は、投稿表示ウィンドウ20上に、購入手続を開始するための購入ボタンなどをさらに表示し、当該購入ボタンの押下があった場合に、投稿表示ウィンドウ20で表示している楽曲の購入要求をサーバ装置1へ送信する。そして、地図表示端末4は、決済処理などの実行後、サーバ装置1から対象の楽曲の再生用データをダウンロードして記憶部33に記憶する。なお、購入前では、サーバ装置1は、地図表示端末4に対し、投稿曲の冒頭などの一部の再生用データを再生用データS4として送信してもよい。この場合、地図表示端末4は、投稿曲の購入前では、ユーザが選択した投稿曲の一部のみしか再生できない。
【0085】
(変形例6)
地図表示端末4は、
図12の表示例において、葉40の代わりに、該当する各投稿曲に対応する短冊や果実などの他の形状のオブジェクトを表示させてもよい。例えば、地図表示端末4は、葉40に代えて短冊を表示する場合、各短冊に、投稿コメント、投稿コメントの分類、又は投稿曲のタイトルなどを表示させてもよい。
【0086】
また
図8~12の表示例において、木の代わりに他の形状のオブジェクトを表示させてもよい。
【0087】
(変形例7)
サーバ装置1は、複数のサーバから構成されていてもよい。例えば、サーバ装置1は、楽曲DB130を有し、再生用データS4を配信するサーバと、木管理DB131の管理を行うサーバと、投稿端末3からアップロード情報S1を受信して投稿情報DB132を更新したり表示情報S3を生成したりするサーバとから構成されていてもよい。この場合、各サーバ装置1は、ネットワーク2と接続し、予め割り当てられた処理を実行するのに必要な情報の授受を他のサーバ装置1と行う。
【0088】
(変形例8)
また、
図4のアップロード情報S1は、楽曲とコメントを必ず含む必要はない。例えば、楽曲がアップロードされず、コメントがアップロードされてもよいし、その逆でもよい。また楽曲の代わりに動画や写真などその他のコンテンツでもよい。