(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023093060
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】通信装置及び通信方法
(51)【国際特許分類】
H04N 7/18 20060101AFI20230627BHJP
【FI】
H04N7/18 A
H04N7/18 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021208466
(22)【出願日】2021-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 幸太
(72)【発明者】
【氏名】村上 秀人
(72)【発明者】
【氏名】宮田 淳一
(72)【発明者】
【氏名】佐口 太一
(72)【発明者】
【氏名】寺門 康弘
(72)【発明者】
【氏名】神藤 太佳志
【テーマコード(参考)】
5C054
【Fターム(参考)】
5C054CA04
5C054CC02
5C054DA07
5C054EG01
5C054HA19
(57)【要約】
【課題】迅速に画像を送信することができる通信装置及び通信方法を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、移動体に設置される通信装置は、第1の通信部と、第2の通信部と、記憶部と、プロセッサと、を備える。第1の通信部は、地上に設置される外部装置とデータを送受信する。第2の通信部は、カメラとデータを送受信する。記憶部は、データを格納する。プロセッサは、前記第2の通信部を通じて、所定のプロトコルで前記カメラに接続し、前記第2の通信部を通じて、前記カメラが撮影した画像データを取得し、前記画像データを圧縮して圧縮画像を生成し、前記圧縮画像を前記記憶部に格納し、前記第1の通信部を通じて、取得コマンドを前記外部装置から受信すると、前記記憶部が格納する前記圧縮画像を前記外部装置に送信する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に設置される通信装置であって、
地上に設置される外部装置とデータを送受信する第1の通信部と、
カメラとデータを送受信する第2の通信部と、
データを格納する記憶部と、
前記第2の通信部を通じて、所定のプロトコルで前記カメラに接続し、
前記第2の通信部を通じて、前記カメラが撮影した画像データを取得し、
前記画像データを展開した後、必要に応じ再圧縮して圧縮画像を生成し、
前記圧縮画像を前記記憶部に格納し、
前記第1の通信部を通じて、取得コマンドを前記外部装置から受信すると、前記記憶部が格納する前記圧縮画像を前記外部装置に送信する、
プロセッサと、
を備える通信装置。
【請求項2】
前記取得コマンドは、前記画像データ又は前記圧縮画像を取得するためのコマンドであり、
前記プロセッサは、
前記画像データを前記記憶部に格納し、
前記取得コマンドに従って、前記記憶部が格納する前記画像データ又は前記圧縮画像を前記外部装置に送信する、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記第2の通信部を通じて所定の間隔で前記画像データを取得し、前記画像データを圧縮して前記圧縮画像を生成し、前記圧縮画像を前記記憶部に格納する、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
前記カメラは、複数のカメラから構成され、
前記取得コマンドは、前記複数のカメラから1つ又は複数のカメラを選択し、
前記プロセッサは、前記第1の通信部を通じて、前記取得コマンドが選択するカメラに対応する前記圧縮画像を前記外部装置に送信する、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記第1の通信部を通じて接続コマンドを受信すると、前記カメラに接続する、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の通信装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記第1の通信部を通じて解除コマンドを受信すると、前記カメラとの接続を解除する、
請求項1乃至5の何れか1項に記載の通信装置。
【請求項7】
前記所定のプロトコルは、IGMPである、
請求項1乃至6の何れか1項に記載の通信装置。
【請求項8】
前記カメラは、列車を構成する車両内を撮影する、
請求項1乃至7の何れか1項に記載の通信装置。
【請求項9】
移動体に設置される通信装置のプロセッサによって実行される通信方法であって、
所定のプロトコルでカメラに接続し、
前記カメラが撮影した画像データを取得し、
前記画像データを圧縮して圧縮画像を生成し、
前記圧縮画像を記憶部に格納し、
取得コマンドを地上に設置される外部装置から受信すると、前記記憶部が格納する前記圧縮画像を前記外部装置に送信する、
通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、通信装置及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信装置には、電車内などの画像を撮影するカメラからの画像を所定のアルゴリズムに従って圧縮して外部装置に送信するものがある。そのような通信装置は、外部装置からリクエストを受信すると、カメラから画像を取得し、取得した画像を圧縮して外部装置に送信する。
【0003】
従来、通信装置は、外部装置からリクエストを受信してから圧縮された画像を送信するまでに時間が掛るという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の課題を解決するために、迅速に画像を送信することができる通信装置及び通信方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、移動体に設置される通信装置は、第1の通信部と、第2の通信部と、記憶部と、プロセッサと、を備える。第1の通信部は、地上に設置される外部装置とデータを送受信する。第2の通信部は、カメラとデータを送受信する。記憶部は、データを格納する。プロセッサは、前記第2の通信部を通じて、所定のプロトコルで前記カメラに接続し、前記第2の通信部を通じて、前記カメラが撮影した画像データを取得し、前記画像データを圧縮して圧縮画像を生成し、前記圧縮画像を前記記憶部に格納し、前記第1の通信部を通じて、取得コマンドを前記外部装置から受信すると、前記記憶部が格納する前記圧縮画像を前記外部装置に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に係る通信システムの概略図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る通信システムの構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る通信システムの動作例を示すシーケンス図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るゲートウェイの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
実施形態に係る通信システムは、カメラで撮影された画像をサーバに送信する。ここでは、通信システムは、電車などの車列内に設置されているカメラで撮影された画像を地上に設置されているサーバに送信する。即ち、通信システムは、地上に設置されているサーバからのリクエストに従って、カメラで撮影された画像をサーバに送信する。
【0009】
図1は、実施形態に係る通信システム1の概略図である。
図1が示すように、通信システム1は、サーバ20及び車両100などから構成される。
【0010】
車両100(移動体)は、電車、新幹線又はモノレールなどの列車を構成する車両である。車両100は、ゲートウェイ10、カメラ60及びドア101などを備える。ゲートウェイ10とカメラ60とは、通信可能に接続する。
【0011】
ゲートウェイ10(通信装置)は、カメラ60が撮影した画像を取得する。また、ゲートウェイ10は、サーバ20からの信号に従って、カメラ60で撮影された画像をサーバ20に送信する。ゲートウェイ10については、後に詳述する。
【0012】
ドア101は、車両100の出入口である。即ち、ドア101は、車両100に乗車するユーザ又は車両100から降車するユーザが通過するドアである。ドア101は、車掌などのオペレータの操作に従って開閉する。
【0013】
ここでは、ドア101は、8個のドア101a乃至101hから構成される。ドア101a乃至101dは、車両100の所定の面(第1の面)に形成されている。また、ドア101e乃至101hは、第1の面と対向する面(第2の面)に形成されている。
【0014】
カメラ60は、車両100内を撮影する。カメラ60は、撮影した画像をゲートウェイ10に送信する。カメラ60は、8個のカメラ60a乃至60hから構成される。カメラ60a乃至60hは、それぞれドア101a乃至101hを通過するユーザを撮影する。たとえば、カメラ60a乃至60hは、それぞれドア101a乃至101hの上部に設置されている。
【0015】
たとえば、カメラ60は、CCD(charge coupled device)イメージセンサ又はCMOS(complementary MOS)イメージセンサなどから構成される。たとえば、カメラ60は、VGA(Video Graphics Array)画像を撮影する。
【0016】
また、カメラ60は、撮影領域を照らすライトなどを備えるものであってもよい。
また、カメラ60は、車両100の中央部を撮影するものであってもよい。カメラ60の個数又は撮影領域は、特定の構成に限定されるものではない。
【0017】
サーバ20(外部装置)は、カメラ60が撮影した画像を管理する。サーバ20は、オペレータなどの操作などに基づいて、ゲートウェイ10に対して、カメラ60からの画像を取得する取得コマンドを送信する。サーバ20は、ゲートウェイ10から、カメラ60からの画像を含むレスポンスを受信する。サーバ20は、受信したレスポンスが含む画像を表示部などに表示する。
【0018】
図2は、通信システム1の制御系の構成例を示すブロック図である。
図2が示すように、通信システム1は、ゲートウェイ10、サーバ20及びカメラ60などを備える。サーバ20及びカメラ60は、前述の通りである。
【0019】
ゲートウェイ10は、プロセッサ11、メモリ12、操作部13、表示部14、第1の通信部15及び第2の通信部16などを備える。プロセッサ11と、メモリ12、操作部13、表示部14、第1の通信部15及び第2の通信部16と、は、データバス又は所定のインターフェースなどを介して通信可能に接続する。
【0020】
なお、ゲートウェイ10は、
図2が示すような構成の他に必要に応じた構成をさらに具備したり、ゲートウェイ10から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0021】
プロセッサ11は、ゲートウェイ10全体の動作を制御する。たとえば、プロセッサ11は、カメラ60を制御する。また、プロセッサ11は、サーバ20からの制御に従ってカメラ60が撮影した画像をサーバ20に送信する。
【0022】
たとえば、プロセッサ11は、CPUなどから構成される。また、プロセッサ11は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などから構成されるものであってもよい。また、プロセッサ11は、FPGA(Field Programmable Gate Array)などから構成されるものであってもよい。
【0023】
メモリ12(記憶部)は、種々のデータを格納する。たとえば、メモリ12は、ROM、RAM及びNVMとして機能する。
たとえば、メモリ12は、制御プログラム及び制御データなどを記憶する。制御プログラム及び制御データは、ゲートウェイ10の仕様に応じて予め組み込まれる。たとえば、制御プログラムは、ゲートウェイ10で実現する機能をサポートするプログラムなどである。
【0024】
また、メモリ12は、プロセッサ11の処理中のデータなどを一時的に格納する。また、メモリ12は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0025】
また、メモリ12は、カメラ60で撮影された画像データ(たとえば、VGA画像)を格納する記憶領域12a及び画像データを圧縮して得られた圧縮画像(たとえば、QVGA(Quarter VGA)画像)を格納する記憶領域12bなどを備える。
【0026】
操作部13は、オペレータから種々の操作の入力を受け付ける。操作部13は、入力された操作を示す信号をプロセッサ11へ送信する。操作部13は、キーボード、ボタン又はタッチパネルなどから構成される。
【0027】
表示部14は、プロセッサ11からの制御に基づいて情報を表示する。たとえば、表示部14は、ランプ又は液晶モニタから構成される。操作部13がタッチパネルから構成される場合、表示部14は、操作部13と一体的に形成された液晶モニタから構成される。
【0028】
第1の通信部15は、サーバ20とデータを送受信するためのインターフェースである。たとえば、第1の通信部15は、サーバ20が接続しているネットワークに繋げるためのインターフェースである。たとえば、第1の通信部15は、無線でサーバ20に接続する。
【0029】
第2の通信部16は、カメラ60とデータを送受信するためのインターフェースである。たとえば、第2の通信部16は、有線でカメラ60に接続する。たとえば、第2の通信部16は、LAN(Local Area Network)接続又はUSB(Universal Serial Bus)接続などをサポートするインターフェースである。
【0030】
次に、ゲートウェイ10が実現する機能について説明する。ゲートウェイ10が実現する機能は、プロセッサ11がメモリ12などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0031】
まず、プロセッサ11は、カメラ60に接続(ジョイン)する機能を有する。
【0032】
プロセッサ11は、第1の通信部15を通じて所定のコマンド(接続コマンド)をサーバ20から受信すると、IGMP(Internet Group Management Protocol)(所定のプロトコル)でカメラ60に接続する。
【0033】
また、プロセッサ11は、各カメラ60に接続するポートを設定する。プロセッサ11は、各カメラ60にユニークなポートを通じて、各カメラ60と接続する。即ち、プロセッサ11は、予め各カメラ60が接続するポートを認識する。プロセッサ11は、ポートを通じて、ポートに対応するカメラ60に接続する。
【0034】
また、プロセッサ11は、カメラ60をグルーピングしてもよい。たとえば、プロセッサ11は、第1の面に形成されているカメラ60(カメラ60a乃至d)を第1のグループとしてグルーピングする。また、プロセッサ11は、第2の面に形成されているカメラ60(カメラ60e乃至h)を第2のグループとしてグルーピングする。
【0035】
また、プロセッサ11は、カメラ60が撮影した画像データを取得する機能を有する。
【0036】
プロセッサ11は、カメラ60に接続すると、カメラ60に撮影を行うことを指示するコマンドを送信する。カメラ60は、当該コマンドに従って画像を撮影し、画像データをプロセッサ11に送信する。
【0037】
プロセッサ11は、カメラ60から画像データを取得する。画像データを取得すると、プロセッサ11は、取得した画像データを記憶領域12aに格納する。
【0038】
取得した画像データを記憶領域12aに格納すると、プロセッサ11は、カメラ60から再び画像データを取得する。たとえば、プロセッサ11は、所定の間隔(たとえば、6FPS)でカメラ60から画像データを取得する。
【0039】
プロセッサ11は、取得した画像データを再び記憶領域12aに格納する。プロセッサ11は、過去に格納した画像データに上書きしてもよい。また、記憶領域12aが所定の枚数の画像データを格納する場合、プロセッサ11は、最も古い画像データを削除して新たな画像データを記憶領域12aに格納してもよい。
【0040】
また、プロセッサ11は、画像データを圧縮する機能を有する。
【0041】
プロセッサ11は、画像データを取得すると、所定のアルゴリズムに従って画像データを圧縮し圧縮画像を生成する。たとえば、プロセッサ11は、圧縮画像としてQVGA画像を生成する。
【0042】
プロセッサ11は、画像データの解像度を落として圧縮画像を生成してもよい。また、プロセッサ11は、画像データの解像度を維持しつつ圧縮画像を生成してもよい。プロセッサ11が圧縮画像を生成する方法は、特定の方法に限定されるものではない。
【0043】
圧縮画像を生成すると、プロセッサ11は、生成した圧縮画像を記憶領域12bに格納する。
【0044】
生成した圧縮画像を記憶領域12aに格納すると、プロセッサ11は、新たな画像データを取得するまで待機する。新たなRAWを取得すると、プロセッサ11は、新たな画像データを圧縮し圧縮画像を生成する。
【0045】
プロセッサ11は、生成した圧縮画像を再び記憶領域12bに格納する。プロセッサ11は、過去に格納した圧縮画像に上書きしてもよい。また、記憶領域12bが所定の枚数の圧縮画像を格納する場合、プロセッサ11は、最も古い圧縮画像を削除して新たな圧縮画像を記憶領域12bに格納してもよい。
【0046】
また、プロセッサ11は、カメラ60が撮影した画像をサーバ20に送信する機能を有する。
【0047】
プロセッサ11は、第1の通信部15を通じて、カメラ60で撮影した画像を取得するコマンド(取得コマンド)をサーバ20から受信する。
【0048】
取得コマンドは、各カメラ60が撮影した画像の中から取得する画像を指定する。即ち、取得コマンドは、複数のカメラ60から1つ又は複数のカメラ60を選択する。たとえば、取得コマンドは、取得対象となる画像を撮影するカメラ60が接続するポートの番号(ポート番号)を指定してもよい。また、取得コマンドは、取得対象となる画像を撮影するカメラ60のグループを指定してもよい。また、取得コマンドは、各カメラ60が撮影する各画像を取得するものであってもよい。
【0049】
また、取得コマンドは、取得対象となる画像として画像データ又は圧縮画像を指定する。また、取得コマンドは、画像データ及び圧縮画像の両者を指定してもよい。
また、取得コマンドは、最も新しい画像を取得してもよいし、過去の画像を取得するものであってもよい。
【0050】
プロセッサ11は、取得コマンドに従って、記憶領域12a又は記憶領域12bから画像データ又は圧縮画像を取得する。プロセッサ11は、第1の通信部15を通じて、取得した画像データ又は圧縮画像を含むレスポンスをサーバ20に送信する。
【0051】
プロセッサ11は、レスポンスをサーバ20に送信した後もカメラ60との接続を維持する。
【0052】
まず、プロセッサ11は、カメラ60との接続を解除(リーブ)する機能を有する。
【0053】
プロセッサ11は、第1の通信部15を通じて所定のコマンド(解除コマンド)をサーバ20から受信すると、カメラ60との接続を解除する。
【0054】
次に、通信システム1の動作例について説明する。
図3は、通信システム1の動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0055】
まず、サーバ20は、接続コマンドをゲートウェイ10に送信する(S11)。
【0056】
ゲートウェイ10のプロセッサ11は、第1の通信部15を通じて当該接続コマンドを受信する。当該接続コマンドを受信すると、プロセッサ11は、第2の通信部16を通じてカメラ60に接続する(S12)。
【0057】
プロセッサ11がカメラ60と接続すると、カメラ60は、撮影した画像データをゲートウェイ10に送信する(S13)。
【0058】
ゲートウェイ10のプロセッサ11は、第2の通信部16を通じて画像データを取得する。画像データを取得すると、プロセッサ11は、取得した画像データを記憶領域12aに格納する(S14)。
【0059】
取得した画像データを記憶領域12aに格納すると、プロセッサ11は、取得した画像データを圧縮して圧縮画像を生成する(S15)。圧縮画像を生成すると、プロセッサ11は、圧縮画像を記憶領域12bに格納する(S16)。
【0060】
ここで、サーバ20は、画像を取得する取得コマンドをゲートウェイ10に送信する(S17)。
【0061】
ゲートウェイ10のプロセッサ11は、第1の通信部15を通じて当該取得コマンドを受信する。当該取得コマンドを受信すると、プロセッサ11は、当該取得コマンドに従って画像データ又は圧縮画像を含むレスポンスをサーバ20に送信する(S18)。
【0062】
ここで、サーバ20は、解除コマンドをゲートウェイ10に送信する(S19)。
【0063】
ゲートウェイ10のプロセッサ11は、第1の通信部15を通じて当該解除コマンドを受信する。当該解除コマンドを受信すると、プロセッサ11は、当該解除コマンドに従ってカメラ60との接続を解除する(S20)。
【0064】
プロセッサ11がカメラ60との接続を解除すると、通信システム1は、動作を終了する。
【0065】
次に、ゲートウェイ10の動作例について説明する。
図4は、ゲートウェイ10の動作例について説明するためのフローチャートである。
【0066】
ここでは、ゲートウェイ10のプロセッサ11は、カメラ60と接続していないものとする。
【0067】
まず、プロセッサ11は、第1の通信部15を通じてサーバ20から接続コマンドを受信したか判定する(S21)。接続コマンドを受信していないと判定すると(S21、NO)、プロセッサ11は、S21に戻る。
【0068】
接続コマンドを受信したと判定すると(S21、YES)、プロセッサ11は、第2の通信部16を通じてカメラ60に接続する(S22)。カメラ60に接続すると、プロセッサ11は、第2の通信部16を通じてカメラ60が撮影した画像データを取得する(S23)。
【0069】
画像データを取得すると、プロセッサ11は、取得した圧縮画像を記憶領域12aに格納する(S24)。取得した圧縮画像を記憶領域12aに格納すると、プロセッサ11は、取得した画像データを圧縮して圧縮画像を生成する(S25)。
【0070】
圧縮画像を生成すると、プロセッサ11は、生成した圧縮画像を記憶領域12bに格納する(S26)。生成した圧縮画像を記憶領域12bに格納すると、プロセッサ11は、第1の通信部15を通じて取得コマンドを受信したか判定する(S27)。
【0071】
取得コマンドを受信したと判定する(S27、YES)、プロセッサ11は、受信した取得コマンドに従って第1の通信部15を通じて画像データ又は圧縮画像を含むレスポンスをサーバ20に送信する(S28)。
【0072】
取得コマンドを受信していないと判定した場合(S27、NO)、又は、画像データ又は圧縮画像を含むレスポンスをサーバ20に送信した場合(S28)、プロセッサ11は、第1の通信部15を通じて解除コマンドを受信したか判定する(S29)。
【0073】
解除コマンドを受信していないと判定すると(S29、NO)、プロセッサ11は、S23に戻る。
【0074】
解除コマンドを受信したと判定すると(S29、YES)、プロセッサ11は、カメラ60との接続を解除する(S30)。カメラ60との接続を解除すると、プロセッサ11は、動作を終了する。
【0075】
なお、プロセッサ11は、S23乃至S26とS27乃至S29とを平行して実行してもよい。この場合、プロセッサ11は、解除コマンドを受信すると(S29、YES)、S23乃至S26を停止する。
【0076】
また、プロセッサ11は、カメラ60に接続した(S12、S22)後に、第1の通信部15を通じてカメラ60に接続したことを示すレスポンスをサーバ20に送信してもよい。
【0077】
また、プロセッサ11は、カメラとの接続を解除した(S30)後に、第1の通信部15を通じてカメラ60との接続を解除したことを示すレスポンスをサーバ20に送信してもよい。
【0078】
また、接続コマンドは、画像データを圧縮するためのアルゴリズムを指定するものであってもよい。この場合、プロセッサ11は、接続コマンドが指定するアルゴリズムに従って画像データを圧縮して圧縮画像を生成する。
【0079】
また、接続コマンドは、圧縮の要否を指定するものであってもよい。接続コマンドによって画像データの圧縮が不要であることが指定される場合、プロセッサ11は、画像データを圧縮しない。即ち、プロセッサ11は、S15及びS16(S25及びS26)を実行しない。
【0080】
また、サーバ20は、ゲートウェイ10とカメラ60との接続が維持されている間に、画像データを圧縮するためのアルゴリズム又は圧縮の要否を変更するコマンドをゲートウェイ10に送信してもよい。ゲートウェイ10のプロセッサ11は、当該コマンドに従って、画像データを圧縮するためのアルゴリズム又は圧縮の要否を変更する。
【0081】
また、ゲートウェイ10又はカメラ60は、車両100以外の場所に設置されてもよい。たとえば、ゲートウェイ10又はカメラ60は、船舶、航空機又は建造物などに設置されてもよい。ゲートウェイ10又はカメラ60が設置される場所は、特定の構成に限定されるものではない。
【0082】
以上のように構成されたゲートウェイは、画像を取得するコマンドをサーバから受信する前に、画像を取得し圧縮する。ゲートウェイは、当該コマンドをサーバから受信すると、予め取得した画像又は予め圧縮した画像をサーバへ送信する。その結果、ゲートウェイは、サーバからのコマンドに対して迅速に画像を送信することができる。
【0083】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0084】
1…通信システム、10…ゲートウェイ、11…プロセッサ、12…メモリ、12a…記憶領域、12b…記憶領域、13…操作部、14…表示部、15…第1の通信部、16…第2の通信部、20…サーバ、60(60a乃至h)…カメラ、100…車両、101(101a乃至h)…ドア。