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特開2023-95690識別小ネジのセット及び携帯品と識別小ネジのセットとの組み合わせ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095690
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】識別小ネジのセット及び携帯品と識別小ネジのセットとの組み合わせ
(51)【国際特許分類】
   F16B 33/06 20060101AFI20230629BHJP
   G02C 5/22 20060101ALI20230629BHJP
   G04B 45/00 20060101ALI20230629BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20230629BHJP
   F16B 35/00 20060101ALI20230629BHJP
   F16B 39/02 20060101ALI20230629BHJP
【FI】
F16B33/06 B
G02C5/22
G04B45/00 C
H04M1/02 Z
F16B35/00 Z
F16B39/02 A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021211714
(22)【出願日】2021-12-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-06
(71)【出願人】
【識別番号】521564973
【氏名又は名称】山本 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100097700
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 恒則
(72)【発明者】
【氏名】山本 晃
【テーマコード(参考)】
2H006
5K023
【Fターム(参考)】
2H006AC00
5K023AA07
5K023BB01
5K023LL06
5K023PP02
5K023QQ01
5K023QQ02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】眼鏡、腕時計、スマートフォンなどの携帯品に適用できる好適な識別小ネジのセット、識別小ネジを備えた携帯品及び携帯品と識別小ネジのセットとの組み合わせを提供する。
【解決手段】識別小ネジのセット1は、色彩の異なる識別小ネジを複数個組み合わせてなる。同色の識別小ネジを偶数個ずつ含めるとよい。識別小ネジ(2a,2b,2c,2d,2e,2f)は、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品7に使用される。識別小ネジの色彩は、携帯品本体7aの主たる色に合わせた通常の小ネジ(3)の色と異なる色である。識別小ネジを備えた携帯品7は、携帯品本体7aの主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色を有する識別小ネジを装着してなる。携帯品と識別小ネジのセットとの組み合わせ17は、携帯品7と該携帯品用の識別小ネジのセット1とを組み合わせたものである。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
色彩の異なる識別小ネジを複数個組み合わせてなることを特徴とする識別小ネジのセット。
【請求項2】
同色の識別小ネジを偶数個ずつ含めてなる請求項1に記載の識別小ネジのセット。
【請求項3】
識別小ネジ用のドライバーを備えた請求項1又は2に記載の識別小ネジのセット。
【請求項4】
ネジのゆるみ防止剤を備えた請求項1~3のいずれか1項に記載の識別小ネジのセット。
【請求項5】
識別小ネジは少なくともその頭部に着色が施されてなる請求項1~4のいずれか1項に記載の識別小ネジのセット。
【請求項6】
複数の識別小ネジは収容容器にその頭部を上にして幾何図形状に配置されてなる請求項1~5のいずれか1項に記載の識別小ネジのセット。
【請求項7】
識別小ネジは、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品に使用される請求項1~6のいずれか1項に記載の識別小ネジのセット。
【請求項8】
識別小ネジの色彩は、携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色である請求項1~7のいずれか1項に記載の識別小ネジのセット。
【請求項9】
眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色を有する識別小ネジを装着してなることを特徴とする識別小ネジを備えた携帯品。
【請求項10】
眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品と該携帯品用の請求項1~8のいずれか1項に記載の識別小ネジのセットとを組み合わせたことを特徴とする携帯品と識別小ネジのセットとの組み合わせ。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼鏡、腕時計やスマートフォンなどの携帯品に適用して好適な、色彩の異なる小ネジを複数個組み合わせた識別小ネジのセット、識別小ネジを備えた携帯品、携帯品と識別小ネジのセットとの組み合わせに関する。
【背景技術】
【0002】
眼鏡、腕時計やスマートフォンなど常に身に着けたり、携帯して持ち歩く携帯品は、電車、バス、タクシーなどの公共交通機関や施設などを利用した際に、忘れ物をすることがあり、紛失物として保管されることになる。この紛失物として保管されたものを受け取る際に、同じ形態の眼鏡、腕時計やスマートフォンが複数あった場合には、どれが自分のものか判別が難しいことがある。これら眼鏡、腕時計やスマートフォンには簡単に名前を記載することができないことも多い。このような事情があることも判別が難しい要因となっている。
【0003】
ところで、このような場合に判別を容易にするために、識別リングを装着した傘が知られている(特許文献1)。色の異なる識別リングを複数用意し、利用者が好みの色の識別リングを選択して傘のハンドル部に装着することにより、他人の傘との識別を容易にしたものである。
この傘の識別用の識別リングは、傘本体とは別部品としての識別リングを用意する必要がある。傘においてはハンドル部に容易に識別リングを装着することも可能であるが、眼鏡、腕時計やスマートフォンの場合には、識別するための別部材を装着することが難しいこともある。
【0004】
眼鏡には、眼鏡本体とテンプルとの結合部に小ネジが使用されている。また、腕時計やスマートフォンには、外部から視認できる箇所に小ネジが使用されているものがある。このような小ネジは、眼鏡、腕時計やスマートフォンの本体の主たる色に合せた小ネジを用いるのが通常であり、目立つようなものではない。
そこで、色彩を付した小ネジを用いるようにすれば、他人のものとの識別が容易となり、また、使用者の個性を引き立たせることにも資するものとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3131957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明は、眼鏡、腕時計やスマートフォンなどの携帯品に適用して好適な識別小ネジのセット、識別小ネジを備えた携帯品、携帯品と識別小ネジのセットとの組み合わせを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に係る識別小ネジのセットは、色彩の異なる識別小ネジを複数個組み合わせてなること、を特徴としている。
請求項2に係る発明は、同色の識別小ネジを偶数個ずつ含めてなるものである。
請求項3に係る発明は、識別小ネジ用のドライバーを備えたものである。
請求項4に係る発明は、ネジのゆるみ防止剤を備えたものである。
請求項5に係る発明は、識別小ネジは少なくともその頭部に着色が施されてなるものである。
請求項6に係る発明は、複数の識別小ネジは収容容器にその頭部を上にして幾何図形状に配置されてなるものである。
請求項7に係る発明は、識別小ネジは、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品に使用されるものである。
請求項8に係る発明は、識別小ネジの色彩は、携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色としたものである。
請求項9に係る識別小ネジを備えた携帯品は、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色を有する識別小ネジを装着してなること、を特徴としている。
請求項10に係る携帯品と識別小ネジのセットとの組み合わせは、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品と該携帯品用の請求項1~8のいずれか1項に記載の識別小ネジのセットとを組み合わせたこと、を特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明によれば、色彩の異なる識別小ネジを複数個組み合わせてなるので、使用者の好みの色の識別小ネジを選択することができ、他人のものとの識別を容易にすることができる。
請求項2に係る発明によれば、同色の識別小ネジを偶数個ずつ含めてなるので、小ネジが偶数箇所使用されている場合に、その偶数箇所に同じ色彩の識別小ネジを使用することも、異なる色彩の識別小ネジを使用することもでき、選択の幅が広がることになる。
請求項3に係る発明によれば、識別小ネジ用のドライバーを備えたので、該ドライバーを用いて簡単に小ネジの取り替え作業を行うことができる。
請求項4に係る発明によれば、ネジのゆるみ防止剤を備えたので、該ゆるみ防止剤を用いることにより、小ネジのゆるみを防ぐことができる。
請求項5に係る発明によれば、識別小ネジは少なくともその頭部に着色が施されてなるので、外部から容易に視認できることになる。
請求項6に係る発明によれば、複数の識別小ネジは収容容器にその頭部を上にして幾何図形状に配置されてなるので、どのような色彩の識別小ネジがあるのか視認し易くなる。
請求項7に係る発明によれば、識別小ネジは、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品に使用されるものであるので、眼鏡用、腕時計用又はスマートフォン用として好適である。
請求項8に係る発明によれば、識別小ネジの色彩は、携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色としたので、他人のものとの識別を容易にし、使用者の個性を引き立たせるのにも資する。
請求項9に係る発明によれば、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色を有する識別小ネジを装着してなるので、当初から識別性を備えた携帯品とすることができる。
請求項10に係る発明によれば、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品と該携帯品用の請求項1~8のいずれか1項に記載の識別小ネジのセットとを組み合わせたので、使用者の好みの色の識別小ネジを選択して携帯品に使用でき、他人の携帯品との識別を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1例による識別小ネジのセットを示す平面図。
図2】第2例による識別小ネジのセットを示す平面図。
図3】第3例による識別小ネジのセットを示す平面図。
図4】第4例による識別小ネジのセットを示す平面図。
図5】第5例による識別小ネジのセットを示す平面図。
図6】第6例による識別小ネジのセットを示す平面図。
図7】収容容器に識別小ネジを収容する様子を示す斜視図。
図8】ドライバーとネジのゆるみ防止剤を備えた識別小ネジのセットの平面図。
図9】実施例と従来例を対比した眼鏡への小ネジの装着状態を示す平面図。
図10図9のA部拡大平面図。
図11】実施例と従来例を対比した腕時計への小ネジの装着状態を示す斜視図。
図12】実施例と従来例を対比したスマートフォンへの小ネジの装着状態を示す斜視図。
図13】携帯品(眼鏡)と識別小ネジのセットとの組み合わせを示す説明図。
図14】呼び径(M)の異なる2組の識別小ネジのセットを示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。本発明による識別小ネジのセット1は、色彩の異なる識別小ネジを複数個組み合わせてなるものである。これにより、使用者の好みの色の識別小ネジを選択することができ、他人のものとの識別を容易にすることができる。
【0011】
ここで、識別小ネジのセット1には、同色の識別小ネジを偶数個ずつ(例えば、2個ずつ)含めるのが好ましい。これにより、小ネジが偶数箇所使用されている場合に、その偶数箇所に同じ色彩の識別小ネジを使用することも、異なる色彩の識別小ネジを使用することもでき、選択の幅がより広がることになる。
【0012】
図1に示す第1例による識別小ネジのセット1は、6種類の色彩の識別小ネジ(2a,2b,2c,2d,2e,2f)を2個ずつセットにしたもので、大小の同心三角形を左右に設け、各頂点部に識別小ネジを、同色の識別小ネジが大小の同心三角形の対応する内外頂点部に配されるように配置してある。
【0013】
図2に示す第2例による識別小ネジのセット1は、6種類の色彩の識別小ネジ(2a,2b,2c,2d,2e,2f)を2個ずつセットにしたもので、大小の同心正方形を左右に設け、各頂点部に識別小ネジを、同色の識別小ネジが大小の同心正方形の対応する内外頂点部に配されるように配置してある。なお、右側下方の内外4箇所の頂点部には通常の小ネジ(3)が配してあるが、7種類目、8種類目の色の識別小ネジを配するようにしてもよい。
【0014】
図3に示す第3例による識別小ネジのセット1は、大小の同心五角形の各頂点部に、5種類の色の識別小ネジ(2a,2b,2c,2e,2f)を2個ずつセットにしたもので、同色の識別小ネジが大小の同心五角形の対応する内外頂点部に配されるように配置してある。
【0015】
図4に示す第4例による識別小ネジのセット1は、星形の各頂点部に、5種類の色の識別小ネジ(2a,2b,2c,2e,2f)を2個ずつセットにしたもので、同色の識別小ネジが星形の対応する内外頂点部に配されるように配置してある。
【0016】
図5に示す第5例による識別小ネジのセット1は、大小の同心六角形の各頂点部に、6種類の色の識別小ネジ(2a,2b,2c,2d,2e,2f)を2個ずつセットにしたもので、同色の識別小ネジが大小の同心六角形の対応する内外頂点部に配されるように配置してある。
【0017】
図6に示す第6例による識別小ネジのセット1は、大小の同心八角形の各頂点部に、6種類の色の識別小ネジ(2a,2b,2c,2d,2e,2f)を2個ずつセットにしたもので、同色の識別小ネジが大小の同心八角形の対応する内外頂点部に配されるように配置してある。なお、左側の内外4箇所には通常の小ネジ(3)を配してあるが、7種類目、8種類目の色の識別小ネジを配するようにしてもよい。
【0018】
図7は、収容容器に識別小ネジを収容する様子を示し、内側の六角形状部には識別小ネジを収容した状態、外側の六角形状部にはこれから識別小ネジを収容する様子、をそれぞれ示す。例えばスポンジ状の収容容器4に、大小の同心六角形の各頂点部に収容穴4aを形成し、各収容穴4aに識別小ネジ(2a,2b,2c,2d,2e,2f)の頭部を上にして収容する。
【0019】
このように、各小ネジは、収容容器4に小ネジの頭部を上にして、平面視多角形状、星形などの幾何図形状に配置するとよい。これにより、上方から視て、識別小ネジのセット1にはどのような色彩の識別小ネジがあるのか視認し易くなる。なお、上記した第1例~第6例に示した幾何図形は一例であって、円形、楕円形、ハート形など他の幾何図形状であってもよい。図1図8図13図14において、点線は幾何図形を分かり易くするためのもので、実際の識別小ネジのセット1に描画してもよいし、描画しなくてもよい。
【0020】
収容容器4から識別小ネジを取り出して、後述する携帯品に装着されていた通常の小ネジ(3)と取り替えた際に、携帯品から取り外した通常の小ネジ(3)を収容容器4から取り出した識別小ネジの位置に収容すれば、取り外した通常の小ネジ(3)を無くすこともなく便利である(図13)。このように、小ネジの有無の確認が容易で、落ちている小ネジを幼児が誤って飲み込んでしまう誤飲の防止にも資するものである。
各識別小ネジ(雄ネジ)(2a,2b,2c,2d,2e,2f,・・ )は、色彩が通常の小ネジ(3)の色と異なり、寸法等(雄ネジの外径、谷径、ネジ山の高さ、ピッチ、呼び長さ、頭部の外径等)は、通常の小ネジ(3)と同じ(同寸)である。なお、強度的に通常の小ネジと同程度であれば、材質は通常の小ネジと同じであっても異なっていてもよい。
【0021】
図8には、識別小ネジのセット1に加えて、識別小ネジ用のドライバー5とネジのゆるみ防止剤6を備えたものを示してある。識別小ネジ用のドライバー5を備えておけば、識別小ネジの交換作業をすぐに行うことができる。
また、ネジのゆるみ防止剤6を備えておけば、交換した小ネジのゆるみを防止でき便利である。例えば眼鏡の場合、長期間の使用により、小ネジがゆるんでくることがあり、そのゆるみを防止でき便利である。ネジのゆるみ防止剤としては、例えば、酢酸ビニル系接着剤などが挙げられる。
【0022】
識別小ネジは、全体が着色されていてもよいが、少なくとも頭部が着色されていればよい。頭部は外部から視認される部分であるため、必ずしも、全体が着色されていなくてもよい。識別小ネジの素材としては金属又はプラスチックが好ましい。プラスチックの場合は、顔料を適宜混入させることにより、全体の着色が容易である。
色としては、後述する携帯品(眼鏡、腕時計、スマートフォンなど)本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色が選択される。具体的には、赤、青、緑、黄、金、ピンク、オレンジ、紫などが挙げられるが、識別小ネジの素材(金属やプラスチック)や着色方法等に応じて適宜選択される。なお、これらの色には、太陽光や蛍光灯などの光を吸収蓄積し発光する蓄光性を有するものも含まれる。プラスチックの場合、蓄光剤を混入させることにより蓄光性を有する識別小ネジとすることも可能である。
【0023】
識別小ネジは、携帯品(眼鏡、腕時計又はスマートフォン)用として使用される。
図9(a)は、眼鏡用とした場合を示し、眼鏡7の本体7aとテンプル(つる)8との結合部9の小ネジに適用したものを示す。図9(a)では、左右で別々の色の識別小ネジ(2b,2c)を使用した場合を示してあるが、左右同じ色の識別小ネジを使用するようにしてもよい。
従来は、図9(b)に示すように、眼鏡本体7a の主たる色に合わせた通常の小ネジ(3)が使用されており、この通常の小ネジ(3)は目立つものではない。本発明では、図9(a)に示すように、この通常の小ネジ(3)を眼鏡本体7aの主たる色に合わせた通常の小ネジ(3)の色とは異なる色彩の識別小ネジ(2b,2c)に替えることにより、他人のものとの識別を容易にし、また使用者の個性を引き出して、他人との差別化を図ることができる。
識別小ネジのセット1には、複数種類(例えば、5~6種類)の色彩の識別小ネジが揃っているので、使用状況に応じて、使用者の好みの色彩の識別小ネジに取り替えて眼鏡を使用できる。この点は、後述する腕時計やスマートフォンの場合も同様である。
【0024】
眼鏡の場合、眼鏡本体7aとテンプル8との結合部9の他、パッドアーム10と鼻パッド11との結合部にも小ネジ(14)が用いられており、かかる通常の小ネジ(14)に替えて眼鏡本体7aの主たる色に合わせた通常の小ネジ(14)の色とは異なる色の識別小ネジ(12a,12b,12c,12d,12e,12f)を用いることができる。
【0025】
眼鏡本体7aとテンプル8との結合部9の小ネジは、ネジの呼び径が1.4mm(M1.4)のものが一般的であるが、パッドアーム10と鼻パッド11との結合部の小ネジはこれより小さく、ネジの呼び径が1.2mm(M1.2)のものが主に用いられる。このため、M1.4の識別小ネジ(2a,2b,2c,2d,2e,2f)のセット1の他に、M1.2の識別小ネジ(12a,12b,12c,12d,12e,12f)のセット12を追加した、2組の識別小ネジのセット13とするようにしてもよい(図14)。
【0026】
図11(a)は、腕時計用とした場合を示し、腕時計本体15aの4箇所に識別小ネジが使用されている様子を示す。上側の左右に腕時計本体15aの主たる色と異なる別々の色の識別小ネジ(2c,2d)を、下側の左右に上側の識別小ネジ(2c,2d)とは異なる同色の識別小ネジ(2f,2f)を適用した場合を示してある。これに限らず、4箇所に使用者の好みに応じて適宜の色の識別小ネジを選択することができる。
従来は、図11(b)に示すように、腕時計本体15aの主たる色に合わせた通常の小ネジ(3)が使用されており、この通常の小ネジ(3)は目立つものではない。これに対し、本発明では、腕時計本体15aの主たる色に合わせた通常の小ネジ(3)の色と異なる色の識別小ネジ(2c,2d,2f,2f)を使用することにより、他人のものとの識別を容易にし、また使用者の個性を引き出して、他人との差別化を図ることができる。
【0027】
図12(a)は、スマートフォン用とした場合を示し、2箇所の小ネジをスマートフォン本体16aの主たる色と異なる色の識別小ネジを適用した場合を示す。図12(a)では、2箇所とも別々の色の識別小ネジ(2a,2b)を用いた場合を示したが、2箇所とも同じ色の識別小ネジを用いてもよく、使用者の好みに応じて適宜選択すればよい。
従来は、図12(b)に示すように、スマートフォン本体16aの主たる色に合わせた通常の小ネジ(3)が使用されており、この通常の小ネジ(3)は目立つものではない。これに対し、本発明では、スマートフォン本体16aの主たる色に合わせた通常の小ネジ(3)の色と異なる色の識別小ネジ(2a,2b)を使用することにより、他人のものとの識別を容易にし、また使用者の個性を引き出して、他人との差別化を図ることができる。
【0028】
図13は、眼鏡7からなる携帯品と識別小ネジのセット1との組み合わせ17を示す説明図で、通常の小ネジを識別小ネジに取り替えた状態を示す。眼鏡本体7aとテンプル8との結合部9の通常の小ネジ(3)を識別小ネジ(2b,2c)に取り替えてある。識別小ネジのセット1から取り出して使用した箇所には、取り替えた通常の小ネジ(3,3)を配してある。
腕時計15と識別小ネジのセット1との組み合わせ、スマートフォン16と識別小ネジのセット1との組み合わせも、上述の眼鏡7と識別小ネジのセット1との組み合わせ17と同様である。
なお、眼鏡用において、パッドアーム10と鼻パッド11との結合部の小ネジにも識別小ネジを使用する場合には、図13の識別小ネジのセット1を、図14のM1.4の識別小ネジのセット1にM1.2の識別小ネジ(12a,12b,12c,12d,12e,12f)のセット12を追加した2組の識別小ネジのセット13に替えることになる。
【符号の説明】
【0029】
1 識別小ネジのセット
2a,2b,2c,2d,2e,2f 識別小ネジ
3 通常の小ネジ
4 収容容器
4a 収容穴
5 ドライバー
6 ネジのゆるみ防止剤
7 眼鏡(携帯品)
7a 眼鏡本体
8 テンプル
9 結合部
10 パッドアーム
11 鼻パッド
12 識別小ネジのセット
12a,12b,12c,12d,12e,12f 識別小ネジ
13 2組の識別小ネジのセット
14 通常の小ネジ
15 腕時計
15a 腕時計本体
16 スマートフォン
16a スマートフォン本体
17 携帯品(眼鏡)と識別小ネジのセットとの組み合わせ


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2022-10-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同寸で識別情報となる色彩の異なる識別小ネジを複数個組み合わせてなる識別小ネジのセットであって、前記識別小ネジは、外部から視認できる部位に使用され、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品に使用されることを特徴とする識別小ネジのセット。
【請求項2】
同寸で同色の識別小ネジを偶数個ずつ含めてなる請求項1に記載の識別小ネジのセット。
【請求項3】
識別小ネジの識別情報となる色彩は、携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色である請求項1又は2に記載の識別小ネジのセット。
【請求項4】
識別情報として、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色を有する識別小ネジを外部から視認できる部位に装着してなることを特徴とする識別小ネジを備えた携帯品。
【請求項5】
眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品と該携帯品用の請求項1~3のいずれか1項に記載の識別小ネジのセットとを組み合わせたことを特徴とする携帯品と識別小ネジのセットとの組み合わせ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に係る識別小ネジのセットは、同寸で識別情報となる色彩の異なる識別小ネジを複数個組み合わせてなる識別小ネジのセットであって、前記識別小ネジは、外部から視認できる部位に使用され、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品に使用されること、を特徴としている。
請求項2に係る発明は、同寸で同色の識別小ネジを偶数個ずつ含めてなるものである。
請求項3に係る発明は、識別小ネジの識別情報となる色彩は、携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色としたものである。
請求項4に係る識別小ネジを備えた携帯品は、識別情報として、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色を有する識別小ネジを外部から視認できる部位に装着してなること、を特徴としている。
請求項5に係る携帯品と識別小ネジのセットとの組み合わせは、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品と該携帯品用の請求項1~3のいずれか1項に記載の識別小ネジのセットとを組み合わせたこと、を特徴としている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
請求項1に係る発明によれば、同寸で識別情報となる色彩の異なる識別小ネジを複数個組み合わせてなる識別小ネジのセットであって、前記識別小ネジは、外部から視認できる部位に使用され、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品に使用されるものであるので、使用者の好みの色の識別小ネジを選択することができ、他人のものとの識別を容易にすることができる。また、眼鏡用、腕時計用又はスマートフォン用として好適である。
請求項2に係る発明によれば、同寸で同色の識別小ネジを偶数個ずつ含めてなるので、小ネジが偶数箇所使用されている場合に、その偶数箇所に同じ色彩の識別小ネジを使用することも、異なる色彩の識別小ネジを使用することもでき、選択の幅が広がることになる。
請求項3に係る発明によれば、識別小ネジの識別情報となる色彩は、携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色としたので、他人のものとの識別を容易にし、使用者の個性を引き立たせるのにも資する。
請求項4に係る発明によれば、識別情報として、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色を有する識別小ネジを外部から視認できる部位に装着してなるので、当初から識別性を備えた携帯品とすることができる。
請求項5に係る発明によれば、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品と該携帯品用の請求項1~3のいずれか1項に記載の識別小ネジのセットとを組み合わせたので、使用者の好みの色の識別小ネジを選択して携帯品に使用でき、他人の携帯品との識別を容易にすることができる。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同寸で識別情報となる色彩の異なる識別小ネジを複数個組み合わせてなる識別小ネジのセットであって、前記識別小ネジは、外部から視認できる部位に使用され、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品に使用されることを特徴とする識別小ネジのセット。
【請求項2】
同寸で同色の識別小ネジを偶数個ずつ含めてなる請求項1に記載の識別小ネジのセット。
【請求項3】
識別小ネジの識別情報となる色彩は、携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色である請求項1又は2に記載の識別小ネジのセット。
【請求項4】
眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品と該携帯品用の請求項1~3のいずれか1項に記載の識別小ネジのセットとを組み合わせたことを特徴とする携帯品と識別小ネジのセットとの組み合わせ。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に係る識別小ネジのセットは、同寸で識別情報となる色彩の異なる識別小ネジを複数個組み合わせてなる識別小ネジのセットであって、前記識別小ネジは、外部から視認できる部位に使用され、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品に使用されること、を特徴としている。
請求項2に係る発明は、同寸で同色の識別小ネジを偶数個ずつ含めてなるものである。
請求項3に係る発明は、識別小ネジの識別情報となる色彩は、携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色としたものである。
請求項4に係る携帯品と識別小ネジのセットとの組み合わせは、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品と該携帯品用の請求項1~3のいずれか1項に記載の識別小ネジのセットとを組み合わせたこと、を特徴としている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
請求項1に係る発明によれば、同寸で識別情報となる色彩の異なる識別小ネジを複数個組み合わせてなる識別小ネジのセットであって、前記識別小ネジは、外部から視認できる部位に使用され、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品に使用されるものであるので、使用者の好みの色の識別小ネジを選択することができ、他人のものとの識別を容易にすることができる。また、眼鏡用、腕時計用又はスマートフォン用として好適である。
請求項2に係る発明によれば、同寸で同色の識別小ネジを偶数個ずつ含めてなるので、小ネジが偶数箇所使用されている場合に、その偶数箇所に同じ色彩の識別小ネジを使用することも、異なる色彩の識別小ネジを使用することもでき、選択の幅が広がることになる。
請求項3に係る発明によれば、識別小ネジの識別情報となる色彩は、携帯品本体の主たる色に合わせた通常の小ネジの色と異なる色としたので、他人のものとの識別を容易にし、使用者の個性を引き立たせるのにも資する。
請求項4に係る発明によれば、眼鏡、腕時計及びスマートフォンのいずれかからなる携帯品と該携帯品用の請求項1~3のいずれか1項に記載の識別小ネジのセットとを組み合わせたので、使用者の好みの色の識別小ネジを選択して携帯品に使用でき、他人の携帯品との識別を容易にすることができる。