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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023095790
(43)【公開日】2023-07-06
(54)【発明の名称】スピーカー装置
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/28 20060101AFI20230629BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20230629BHJP
【FI】
H04R1/28 310E
H04R3/00 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190372
(22)【出願日】2022-11-29
(31)【優先権主張番号】P 2021211330
(32)【優先日】2021-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2022125555
(32)【優先日】2022-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000104652
【氏名又は名称】キヤノン電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125254
【弁理士】
【氏名又は名称】別役 重尚
(72)【発明者】
【氏名】中村 浩之
(72)【発明者】
【氏名】鶴田 稔
(72)【発明者】
【氏名】山田 佳史
(72)【発明者】
【氏名】柿堺 孝夫
【テーマコード(参考)】
5D018
5D220
【Fターム(参考)】
5D018AD02
5D018AD22
5D018AD30
5D220AA50
5D220DD03
(57)【要約】
【課題】従来のワイヤレススピーカーは、低音用スピーカーやパッシブラジエーターが装置の底面にあり、机などの置き台に音の振動が伝わってしまいビビリ音が発生するなど、音質に影響を及ぼしてしまっていた。
【解決手段】照明付スピーカー1は、内部にスピーカー125を有するスピーカーユニット12と、スピーカーユニット12の下部に接続されたバッテリーユニット13と、を有し、スピーカーユニット12は、その筐体内にスピーカー125を該筐体の上部に向けて音を出力するように設け、さらに、その筐体内であってスピーカー125の背面側にパッシブラジエーター126を設け、パッシブラジエーター126の出口は、バッテリーユニット13の上部に設けられた筐体の径方向外側になるにつれて距離が大きくなる傾斜面に対向する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にスピーカーを有する第1ユニットと、
前記第1ユニットの下部に接続された第2ユニットと、を有するスピーカー装置であって、
前記第1ユニットは、その筐体内に前記スピーカーを該筐体の上部に向けて音を出力するように設け、さらに、その筐体内であって前記スピーカーの背面側にパッシブラジエーターを設け、
前記パッシブラジエーターの出口は、前記第2ユニットの上部に設けられた筐体の径方向の外側になるにつれて前記パッシブラジエーターの出口との距離が大きくなる傾斜面に対向することを特徴とするスピーカー装置。
【請求項2】
前記パッシブラジエーターに対向する前記第2ユニットの上面は、金属であることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置。
【請求項3】
前記筐体内の前記スピーカーと前記パッシブラジエーターとの間に、吸音材を設け、
さらに、前記筐体内の前記吸音材と前記パッシブラジエーターとの間に、欠円状の基板を設け、
前記吸音材は、その周囲と前記筐体内面との間に隙間を形成し、前記スピーカーと前記パッシブラジエーターとの間の空間が当該隙間を介して直線状に連通する、ことを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置。
【請求項4】
前記基板の欠けた部分には、無線モジュールが取り付けられる、ことを特徴とする請求項3に記載のスピーカー装置。
【請求項5】
前記筐体内の前記吸音材と前記基板との間に、前記吸音材を支持する樹脂製の支持部材を設け、
前記基板には、前記吸音材の側に所定の電子部品が取り付けられ、
前記支持部材は、段差を有する形状であって、該段差により生じる空間に、前記所定の電子部品が収まるように前記筐体内に取り付けられる、ことを特徴とする請求項3又は4に記載のスピーカー装置。
【請求項6】
前記筐体内の前記スピーカーと前記パッシブラジエーターとの間に枠体を設け、
前記枠体に基板が、当該基板の表面が前記スピーカーから前記パッシブラジエーターへ向かう方向と平行となるように取り付けられて、前記スピーカーと前記パッシブラジエーターの間の音の通り道を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置。
【請求項7】
前記枠体には吸音材が取り付けられ、
前記基板との間に前記枠体を挟み込むように、前記吸音材が配置されている、ことを特徴とする請求項6に記載のスピーカー装置。
【請求項8】
前記基板には無線モジュールが取り付けられ、当該無線モジュールの一部が前記音の通り道に露出する、ことを特徴とする請求項6又は7に記載のスピーカー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、持ち運び可能なワイヤレススピーカーなどのスピーカー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、360度に広がる無指向性ワイヤレススピーカーに照明装置を内蔵し、ほのかな光で音楽の情緒性を醸し出したり、音楽と一緒に光量が変化するワイヤレススピーカーが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
上述したような従来のワイヤレススピーカーは、卓上の食べ物等を照らすスポットライトとして使用したり、机で読書や作業をするときに使用したりする目的で作られたものではない。しかし、光量を増すことにより、ワイヤレススピーカーとして利用可能なだけでなく、読書などの際の照明器具としても利用できるようにすることも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-19129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来のワイヤレススピーカーは、低音用スピーカーやパッシブラジエーターが装置の底面にあり、机などの置き台に音の振動が伝わってしまいビビリ音が発生するなど、音質に影響を及ぼしてしまうといった課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、内部にスピーカーを有する第1ユニットと、前記第1ユニットの下部に接続された第2ユニットと、を有するスピーカー装置であって、前記第1ユニットは、その筐体内に前記スピーカーを該筐体の上部に向けて音を出力するように設け、さらに、その筐体内であって前記スピーカーの背面側にパッシブラジエーターを設け、前記パッシブラジエーターの出口は、前記第2ユニットの上部に設けられた筐体の径方向の外側になるにつれて前記パッシブラジエーターの出口との距離が大きくなる傾斜面に対向することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、机などの置き台に音の振動が伝わるなどにより音質が低下することを抑えた優れた音質のスピーカー装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】照明付スピーカーの一例を示す斜視図。
図2】照明付スピーカーの一例を示す六面図。
図3】照明付スピーカーの斜視断面図。
図4】照明付スピーカーの断面図。
図5】照明付スピーカーのバッテリーカバーの脱着位相の一例を示す底面図。
図6】照明付スピーカーを斜め下から見た斜視図。
図7】照明付スピーカーのスピーカーユニットの内部の構成を説明する斜視図。
図8】スピーカーフレームの構成を説明する図。
図9】スピーカー基板の構成を説明する図。
図10】照明付スピーカーの正面図及び断面図。
図11】照明付スピーカーのスピーカーユニットの内部の構成の変形例を説明する斜視図。
図12】スピーカーフレームの変形例の構成を説明する図。
図13】照明ユニットの位置や向きを変えて使用する様子を示す図。
図14】照明ユニットの位置や向きを変えて使用する様子を示す図。
図15】照明ユニットの位置や向きを変えて使用する様子を示す図。
図16】照明付スピーカーの正面図及び断面図。
図17】遮光シートの構成の一例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔第1実施形態〕
以下、図1図5を用いて、本実施形態を示す照明付スピーカー1について説明する。なお、本実施形態の照明付スピーカーとして、卓上やデスク等に置いて使用可能なサイズのスピーカーを想定して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ライブハウスやイベント会場等で楽器等を接続して使用可能なものでもよい。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態を示す照明付スピーカーの一例を示す斜視図である。図1において、(a)は斜め左上方から見た斜視図、(b)は斜め右上方から見た斜視図、(c)は斜め左下方から見た斜視図、(d)は斜め右下方から見た斜視図である。
【0011】
図2は、本実施形態の照明付スピーカーの一例を示す六面図である。図2において、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は背面図、(e)は平面図、(f)は底面図である。
【0012】
図3は、本実施形態の照明付スピーカーの斜視断面図である。図4は、本実施形態の照明付スピーカーの断面図である。図5は、本実施形態の照明付スピーカーのバッテリーカバーの脱着位相の一例を示す底面図である。
【0013】
本実施形態の照明付スピーカー1は、上から照明ユニット11、スピーカーユニット12、バッテリーユニット13、回転台座14を有し、左右にアーム15を有する。照明ユニット11は、内部に発光部(本実施形態ではLEDライトとするがこれに限定されるものではない)を備え、図1図2の状態で下向きに光を照射する。
【0014】
スピーカーユニット12は、360度に広がる無指向性のスピーカーである。スピーカーユニット12は、上部にメッシュ状カバー121、上向きに配置されたスピーカー125、下部に梁部材122、下向きに配置されたパッシブラジエーター126等を有する。梁部材122には、スリット123が設けられている。スピーカーユニット12は、メッシュ状カバー121及びスリット123から音を出力する。スピーカーユニット12は、梁部材122でバッテリーユニット13に接続されている。
【0015】
バッテリーユニット13は、後述するバッテリーを有し、電力を照明ユニット11及びスピーカーユニット12に供給する。バッテリーユニット13は、回転台座14に対して水平面内(装置の載置面内)を回転方向として回転可能(又は回動可能)である。
【0016】
アーム15は、バッテリーユニット13によって回動可能に支持されており、先端に照明ユニット11を回動可能に支持している。バッテリーユニット13は、スピーカーユニット12のボディ124と略同径のボディ131を有する。
【0017】
図3図4に示すように、バッテリーユニット13は、充電可能なバッテリー132、基板133を有する。基板133には電源回路等が設けられている。なお、バッテリーユニット13の背面には、図2(d)に示すようにUSB端子138が設けられており、該USB端子138を介してバッテリー132への給電が可能である。なお、USB端子138は例えばタイプCとするが、他の種類の端子でもよい。また、USB端子138を介した外部装置とのデータ通信が可能な構成にしてもよい。
【0018】
バッテリーユニット13の底部135には、バッテリー132を交換可能に搭載するための開口部があり、該開口部に矩形のバッテリーカバー136が着脱可能に取り付けられている。このバッテリーカバー136を外すことにより、バッテリー132を交換することが可能である。バッテリーユニット13は、回転台座14に回転可能に支持されている。以下、図5を参照して説明する。
【0019】
図5(a)、図5(b)に示すように、底部135及びバッテリーカバー136が、回転台座14に対して水平方向に回転(又は回動)する。該回転の際、バッテリーカバー136は、その対角線の交点を中心に回転(又は回動)するように底部135に取り付けられている。
【0020】
なお、本実施形態では、より大型のバッテリーを交換可能に搭載するために、バッテリーカバー136のサイズ(最長部である対角線136aの長さ(回転直径に対応))を、回転台座14の底部に設けられた穴の径(140a)よりも大きく構成している。そして、図5(a)に示す位置においてのみ、穴の径をバッテリーカバー136が着脱可能な程度に長くしている(140bのような形状としている)。
【0021】
すなわち、回転台座14に対するバッテリーユニット13の回転位相が図5(a)の位相、又は、図5(a)の位相から180度回転した位相では、バッテリーカバー136の角が回転台座14の底部の穴を通り抜け可能である。一方、回転台座14に対するバッテリーユニット13の回転位相が図5(a)の位相、又は、図5(a)の位相から180度回転した位相以外では、図5(b)に示す一例のようにバッテリーカバー136の角が回転台座14の底部の穴に引っ掛かり、通り抜け不可能である。よって、バッテリーカバー136は、図5(a)の位相、又は、図5(a)から180度回転した位相でのみ取り外し可能である。すなわち、バッテリー132は、図5(a)の位相、又は、図5(a)から180度回転した位相でのみ交換可能である。
【0022】
このような構成により、バッテリーカバー136のサイズをより大きくすることが可能であり、これにより、より大型のバッテリーを交換可能に搭載することが可能になる。すなわち上述のような構成の照明付スピーカーは、バッテリーカバー136のサイズ(最長部である対角線136aの長さ)を回転台座14の底部に設けられた穴の径よりも大きくすることにより、より大型のバッテリーを交換可能に搭載することができる。この結果、長時間のバッテリー駆動を可能にし、ユーザビリティを向上することができる。また、回転台座14の底面部の面積をより大きくすることができており、携帯可能な装置として照明付きスピーカー1を載置した場合の安定性を向上することができる。また、特定の回転位相にないとバッテリーカバー136が外れないようにしたことで、携帯している途中で思わぬ衝撃が加わるなどによってバッテリーカバー136が外れてしまう事態になる機会を低減することができる。
【0023】
上記の構成では、バッテリーカバー136は長方形状の形状を成し、その対角線(136a)の交点(136b)が回転台座14に対する回転中心に対応する位置に取り付けられ、回転台座14に設けられた穴は、バッテリーカバー136の対角線の長さよりも短い短径部(140a)と、バッテリーカバー136の対角線の長さよりも長い長径部(140b)を有する形状を成すものであった。そして、回転台座14が特定の回転位相にある場合には、バッテリーカバー136の対角線(136a)が回転台座14の穴の長径部(140b)に位置し、回転台座14が特定の回転位相にない場合には、バッテリーカバー136の対角線(136a)が回転台座14の穴の短径部(140b)に位置するようにすることで、回転台座14が特定の回転位相にある場合(図5(a)の場合)にのみ、バッテリーカバー136を取り外し可能(すなわちバッテリー132を交換可能)にする構成であった。
【0024】
しかし、バッテリーカバー136の形状は、長方形状の形状に限定されるものではなく、バッテリー132の形状に合わせた他の形状であってもよい。例えば、他の多角形状の形状や、正円でない円状(長径部と短径部と有する円状)の形状等であってもよい。その場合、回転台座14に設けられた穴は、バッテリーカバー136の回転直径よりも短い短径部と、バッテリーカバー136の回転直径よりも長い長径部を有する形状を成すものとする。そして、回転台座14が特定の回転位相にある場合には、バッテリーカバー136の回転直径に対応する部分(すなわち回転中心に対して最も外側にある部分)が回転台座14の穴の長径部に位置し、回転台座14が特定の回転位相にない場合には、バッテリーカバー136の回転直径に対応する部分が回転台座14の穴の短径部に位置するようにする。これにより、回転台座14が特定の回転位相にある場合にのみ、バッテリーカバー136を取り外し可能にし、バッテリー132を交換可能にするものとする。
【0025】
以上のように、本実施形態の照明付スピーカー1は、縦型のワイヤレススピーカーであるとともに、その上部に位置及び照射角度を変更可能な照明部を有し、オーディオとしてのみでなく、読書や作業の照明としても使用することができ、オーディオ機器と照明とを兼ね、大型のバッテリーを搭載することで電源の確保が困難な場所でもより長時間使用することができ、たとえばテーブル用卓上スピーカーとして好適である。なお、照明付スピーカーを例に説明したが、照明ユニット11を備えないスピーカー装置(スピーカーユニット12、バッテリーユニット13及び回転台座14を有するスピーカー装置)にも、本発明は適用可能である。一般に、照明付きのワイヤレススピーカーの光量を、読書や作業などに十分な光量とする場合、消費電力が大きくなり、大型のバッテリーを搭載する必要がある。また、ワイヤレススピーカーとして使用する場合でも、長時間の使用を可能とするためには大型のバッテリーを搭載する必要があった。また、搭載するバッテリーは、機器を分解することなく交換可能であることが望ましい。従来のワイヤレススピーカーは、読書や作業などの目的で作られたものではないため、このような目的で長時間使用可能な大型のバッテリーを交換可能に搭載可能な構成にはなっていない。なお、機器のサイズを大きくすることで、大型のバッテリーを交換可能に搭載することができるかもしれないが、たとえばテーブル用卓上スピーカー等として不向きなものとなってしまう等の課題があるのに対し、上述のように本実施形態により解決した。よって、ワイヤレススピーカーとしての外寸が大きくなることを防ぎつつ、大型のバッテリーを搭載したスピーカー装置を提供することができる。そして、ワイヤレススピーカーとして利用可能なだけでなく、読書などの際の照明器具としても利用可能であり、使用場所を選ばず長時間利用可能な照明付スピーカーを提供することができる。
【0026】
〔第2実施形態〕
上述したように、本実施形態の照明付スピーカー1は、内部にスピーカー125を有するスピーカーユニット12(第1ユニット)と、スピーカーユニット12の下部に接続されたバッテリーユニット13(第2ユニット)と、を有する。そして、上述の図3図4に示したように、照明付スピーカー1は、スピーカーユニット12の筐体内にパッシブラジエーター126を備えている。パッシブラジエーター126は、スピーカー125が音を出力する際に筐体内で発生する空気振動を利用して動作し、主に低音域の増幅・補強を行う。なお、スピーカーユニット12は、その筐体内にスピーカー125を該筐体の上部に向けて音を出力するように設け、さらに、その筐体内であってスピーカー125の背面側(下部)にパッシブラジエーターを設けている。
【0027】
図6は、照明付スピーカー1を斜め下から見た斜視図である。図6において、(a)は正面下方から見た図、(b)は斜め右下方から見た図である。パッシブラジエーター126から出力される音は、スリット123から出力される。
【0028】
図7は、スピーカーユニット12の内部の構成を説明する斜視図である。図7において、(a)はスピーカーユニット12の内部構成を斜め上から見た図であり、(b)はスピーカーユニット12の内部構成を斜め下から見た図である。スピーカー125は、スピーカーフレーム12fに支持されている。スピーカーフレーム12fの内側には、吸音材128が設けられている。吸音材128は、スピーカーユニット12の内部で音を吸収させるための部材である。吸音材128には、例えば、中高音や定在波を吸音して周波数特性を平坦化する効果や、共振尖鋭度を下げる効果がある。吸音材128の下部は、樹脂部材129(図8)により支持されている。吸音材128は弾性体で構成され、弾性変形する。吸音材128は、変形された状態でスピーカー125と樹脂部材129との間に取り付けされる。取り付けられた吸音材128は弾性変形により形を元に戻そうとし、スピーカー125や樹脂部材129との接触部分との間に摩擦力が生じる。この摩擦力により、吸音材128はスピーカー125と樹脂部材129との間に保持される。
【0029】
図8は、スピーカーフレーム12fの構成を説明する図である。図8において、(a)はスピーカーフレーム12fを真下から見た図である。(b)、(c)はスピーカーフレーム12fを斜め下から見た斜視図である。(d)はスピーカーフレームを(a)の矢印Bで示す方向から見た側面図である。(e)はスピーカーフレームを(a)の矢印Cで示す方向から見た側面図である。
【0030】
図8に示した樹脂部材129は樹脂製の支持部材であり、吸音材128を下方から支持する。樹脂部材129は、段差129gを有する形状をしており、この段差129gによりコンデンサー1271(図9)を避けつつ、スピーカー125との間で吸音材128を挟持することが可能な構成となっている。また、樹脂部材129は、片側が大きく欠けた形状をしており、この欠けた部分によりスピーカーユニット12の筐体内に音の通り道120を形成している。この音の通り道120を通って、スピーカーユニット12の上部からの空気振動(音)が下側に設けられるパッシブラジエーター126に伝わる。
【0031】
図9は、スピーカー基板127の構成を説明する図である。図9において、(a)はスピーカー基板127の側面図であり、(b)はスピーカー基板127を上から見た平面図である。スピーカー基板127には、図示しない各種電子部品、コンデンサー1271、無線モジュール(例えば、ブルートゥース(登録商標)モジュール1272)などが設けられている。なお、無線モジュールは、Wi-Fiモジュールなど他の無線モジュールでも良い。スピーカー基板127は、半円等の欠円(一部(図中左側)が欠けた円)状の形状を有しており、この欠けた部分が音の通り道となる。この音の通り道を通って、スピーカーユニット12の上部からの空気振動(音)が下部に設けられるパッシブラジエーター126に伝わる。
【0032】
図10は、照明付スピーカー1の正面図及び断面図である。図10において、(a)は照明付スピーカー1の正面図であり、(b)は照明付スピーカー1を(a)に示す切断面A-Aで切断した断面図である。図10(b)に示すように、スピーカーユニット12の筐体内面と、吸音材128の周囲との間には、空間ができている。すなわち、吸音材128の周囲に隙間があり、スピーカー125とパッシブラジエーター126との間の空間が当該隙間を介して直線状に連通する。この空間が、スピーカーユニット12内における音の通り道となる。
【0033】
上述の各図で示したように、照明付スピーカー1において、パッシブラジエーター126は、机などの置き台に接するような照明付スピーカー1の底部ではなく、置き台に接しない中間にあるスピーカーユニット12内に設けられている。これにより、パッシブラジエーター126から出力される音の振動が置き台に伝わり辛い構成になっている。さらに、パッシブラジエーター126の出力口(スリット123)の対向する位置には、バッテリーユニット13の上面13tがある。上面13tは、筐体の径方向外側になるにつれてパッシブラジエーター126の出口との距離が大きくなる傾斜面となっている。バッテリーユニット13の上面13t及び側面は、一体構造の強固なアルミニウムなどの金属で作られており、パッシブラジエーター126から出力される音によるビビリ音の発生を抑えつつ、適切に音を反射させることができる。このように、照明付スピーカー1では、ビビリ音などによる音質の低下を抑えることができる。なお、バッテリーユニット13の筐体を構成する金属はアルミニウムに限定されるものではなく、その他の金属であってもよい。
【0034】
従来のワイヤレススピーカーではパッシブラジエーターが装置の底面にあったために置き台に音の振動が伝わってしまいビビリ音により音質が低下してしまうといった課題があったが、照明付スピーカー1はこの課題を解決している。
【0035】
また、上述のように、樹脂部材129は、段差129gを有する形状であって、段差129gにより生じる空間に、スピーカー基板127上のコンデンサー1271が収まるように取り付けられている。すなわち、樹脂部材129は、コンデンサー1271を避けつつ吸音材128を支持する。このような構成により、スピーカーユニット12の小型化を実現している(大型化を抑えることができる)。
【0036】
さらに、スピーカーユニット12は、その筐体内に、該筐体の外に向けて音を出力するように(上向きに)設けられたスピーカー125、さらにスピーカー125の背面側(下側)に吸音材128、さらに吸音材128のスピーカー125とは反対の側(下側)に欠円状のスピーカー基板127、さらにスピーカー基板127の吸音材128とは反対の側に該筐体の外に向けて音を出力するように(下向きに)設けられたパッシブラジエーター126と、を備えている。
【0037】
なお、吸音材128は、その周囲に、すなわちスピーカーユニット12の筐体内面との間に空間(隙間)ができるように設けられており、この隙間が音の通り道となっている。具体的には、吸音材128は図7に示すように、直方体形状であり、その各辺と円形状である筐体内面との間に隙間が生じるようになっている。
【0038】
また、欠円状のスピーカー基板127の欠けた部分には、ブルートゥース(登録商標)モジュール1272が設けられている(図9)。なお、欠円状のスピーカー基板127の欠けた部分も、音の通り道となっている。このような音の通り道を形成する構成により、大型化することなく、スピーカーユニット12の上部に設けられたスピーカー125からの空気振動(音)が適切にパッシブラジエーター126に伝わる構成となっている。特に、本実施形態においては、吸音材128の各辺と筐体内面との隙間と、欠円状のスピーカー基板127の欠けた部分とが上下に重なる位置関係となっており、スピーカー125から音がパッシブラジエーター126側により伝わりやすい構成となっている。
【0039】
以上のように、第2実施形態によれば、装置の大型化を抑えつつ、優れた音質を実現したコンパクトなスピーカー装置を提供することができる。
【0040】
〔第3実施形態〕
図11は、スピーカーユニット12の内部の構成の変形例を説明する斜視図である。図11において、(a)はスピーカーユニット12の内部構成の変形例を斜め上から見た図であり、(b)はスピーカーユニット12の内部構成の変形例を斜め下から見た図である。スピーカー125とパッシブラジエーター126の間にはスピーカーフレーム12gが配置される。スピーカー125はスピーカーフレーム12gに支持され、パッシブラジエーター126はスピーカーフレーム12gに釣支されている。また、スピーカーフレーム12gには、吸音材200が取り付けられている。吸音材200は、スピーカーユニット12の内部で音を吸収させるための部材である。吸音材200は、吸音材128と同様に、弾性体で構成され、例えば、中高音や定在波を吸音し周波数特性を平坦化する効果や、共振尖鋭度を下げる効果を奏する。吸音材200は、スピーカー125とパッシブラジエーター126の間の略円柱状の空間の断面のうち、半円部分の一部を塞ぐように、スピーカーフレーム12g(図12)に取り付けられている。
【0041】
図12は、スピーカーフレーム12gの構成を説明する図である。図12において、(a)はスピーカーフレーム12gを真上から見た図である。(b)、(c)はスピーカーフレーム12gを斜め上から見た斜視図である。(d)はスピーカーフレームを(a)の矢印Dで示す方向から見た側面図である。(e)はスピーカーフレームを(a)の矢印Eで示す方向から見た側面図である。
【0042】
スピーカーフレーム12gは下方に向かって突出し、側方視で略U字状を呈する枠体であり、略半円状の基板201が取り付けられる。基板201は、その表面が、スピーカー125からパッシブラジエーター126へ向かう鉛直方向(図11(a)の矢印方向)と平行となるように配置される。このとき、基板201の円周部は下方へ向けて突出し、スピーカーフレーム12gの底部の屈曲部と略合致する(図11(a))。さらに、基板201との間にスピーカーフレーム12gを挟み込むように、吸音材200が配置されている(図11(b))。
【0043】
基板201は、その表面が鉛直方向と平行となるように配置されるため、スピーカー125とパッシブラジエーター126の間の空間を直接連通させて、スピーカーユニット12の筐体内に音の通り道203を形成する。そして、上述したように、吸音材200は、スピーカー125とパッシブラジエーター126の間の空間の断面のうち、半円部分の一部しか塞がない。したがって、音の通り道203の断面積は、スピーカーユニット12の筐体内面と吸音材128の周囲との間の隙間によって構成される第2の実施形態の音の通り道の断面積よりも大きくなる。これにより、スピーカーユニット12の上部からの空気振動(音)が効率良くパッシブラジエーター126に伝わるため、パッシブラジエーター126によってスピーカー125の低音域の音を第2の実施形態よりもさらに増幅・補強することができる。
【0044】
また、基板201には、スピーカー基板127と同様に、図示しない各種電子部品や無線モジュール(例えば、ブルートゥース(登録商標)モジュール202)などが設けられている。なお、無線モジュールは、Wi-Fiモジュールなど他の無線モジュールでも良い。特に、ブルートゥースモジュール202は、基板201において、吸音材200と向き合うように配置されるが、その一部が基板201から上方へ突出し、音の通り道203に露出する。そして、上述したように、音の通り道203の断面積は大きいため、当該音の通り道203を介して、ブルートゥースモジュール202と照明付スピーカー1の外部の無線通信機器との無線通信が行い易くなる。これにより、ブルートゥースモジュール202を介した外部の無線通信機器による照明付スピーカー1の各種操作を確実に行うことができる。
【0045】
〔第4実施形態〕
図13図15は、本実施形態のスピーカー装置(照明付スピーカー1)において照明ユニット11の位置や向きを変えて使用する様子を示す図である。本実施形態の照明付スピーカー1は、内部にスピーカー125を有するスピーカーユニット12(第1ユニット)と、スピーカーユニット12の上方に設けられる照明ユニット11と、スピーカーユニット12の下部に接続されるバッテリーユニット13(第2ユニット)と、を有する。照明ユニット11は、内部に発光部(本実施形態ではLEDライト(後述のLED基板114)とするがこれに限定されるものではない)を備え、図1図2の状態で下向きに光を照射する。照明付スピーカー1は、バッテリーユニット13にヒンジ137(図3図4)を内設し、アーム15を回動可能に支持する。また、照明付スピーカー1は、照明ユニット11にヒンジ113(図3図4)を内設し、照明ユニット11を回動可能に支持する。このような構成により、照明付スピーカー1は、アーム15と照明ユニット11が自在に回動可能になっている。このため、ユーザーが希望する任意の場所を照らして読書や作業などの際の照明器具として照明付スピーカー1を利用することが可能である。
【0046】
図16は、照明付スピーカー1の正面図及び断面図である。図16において、(a)は照明付スピーカー1の正面図であり、(b)は照明付スピーカー1を(a)に示す切断面A-Aで切断した断面図である。また、(c)は照明付スピーカー1を(a)に示す切断面B-Bで切断した断面図であり、(d)は(c)に示す切断面のDT1部分を拡大した図であり、アーム15が接続する箇所の断面図に相当する。また、(e)は照明付スピーカー1を(a)に示す切断面C-Cで切断した断面図であり、(f)は(e)に示す切断面のDT2部分を拡大した図であり、アーム15が接続する箇所よりも上部の断面図に相当する。
【0047】
図16の(a)、(b)に示すように、照明ユニット11の下部にはディフューザー115(拡散板)が設けられている。ディフューザー115は、光透過可能な、例えば、乳白色の材質で、図に示すように下向き(すなわち、照明ユニット11による光の照射方向)の略円錐状形状(テーパー形状)に形成されており、このテーパー形状により、発光部114からの照射光を全方向に拡散する効果を有する。
【0048】
また、ディフューザー115は、図16のようなディフューザー115の中心とスピーカー125の中心とが対向して略一直線上となる姿勢をとった場合に、上述のテーパー形状により、スピーカー125から出力される音の正面反射を防ぎつつ、発光部114からの照射光を全方向に拡散する効果を有する。また、ディフューザー115を、図14(c)に示すように、境界115aの部分でテーパーの角度が変化する形状とし、光や音を最適な角度で拡散するように構成してもよい。この場合、境界115aから中心側は、音の反射に影響ない程度の拡散効果がないフラットな面であってもよい。また、照明ユニット11の内部にカメラを有し、境界115aから中心側等にカメラのレンズを備える構成であってもよい。さらに、照明ユニット11の正面に、内部にマイクを有する音声入力部(不図示)等を有する構成でもよい。
【0049】
また、図13図15に示すように、本実施形態の照明付スピーカー1は、例えば、アーム15が鉛直方向を0度として-25度から25度(図13の角度)の範囲で回動可能、照明ユニット11が図2に示す状態を0度として-90度(図14の角度)から180度(図15の角度)で回動可能、且つ、回転台座14が360度回動可能となっている。また、照明ユニット11による照明は調光可能であり、例えば、昼白色と暖色を複数段階の明るさで切り替えることができる。そして、本実施形態の照明付スピーカー1は、機器の上部にある照明ユニット11の位置及び照射角度を、機器本体を手で支えることなく片手で容易に変更して、ユーザーが希望する任意の方向を自在に照らすことができる。なお、上述のように照明ユニット11の位置及び照射角度を変更することにより、スピーカー125から出力される音の反射が変わり、指向性が変わり音質も変わる。すなわち、ユーザーは、照明ユニット11の位置及び照射角度を変更することにより、音質を変更することが可能である。なお、照明ユニット11を円筒形に形成し、ディフューザー115を円錐形状に形成しているため、照明ユニット11の角度を-90度から90度のいずれの角度にしても、スピーカー125の出口と照明ユニット11の面が対面することはない。
【0050】
また、照明ユニット11を図14に示す-90度から図15に示す180度までの角度に調整し、スピーカー125から出力される音を照明ユニット11の上面で特定の方向に反射させるようにし、スピーカー125に指向性を持たせるといった使い方も可能である。指向性を持たせることにより、例えば、ビデオ会議(TV会議)などにおける会話の聞き取りやすさを向上することができる。このように、ユーザーは、音楽鑑賞、ビデオ会議など、利用用途に応じて、音質や指向性を変えて利用することができる。
【0051】
上述のように、本実施形態の照明付スピーカー1では、照明ユニット11の位置及び照射角度を自在に変更可能な構成を実現するため、照明ユニット11にアーム15が回動可能に取り付けられている。照明ユニット11には、アーム15の取り付け部分にアーム15を通す穴が設けられ、その穴にアーム15が差し込まれる。そのため、アーム15の取り付け部分(上記穴とアーム15との隙間)から照明ユニット11の内部にある照明部(LED基板114)の光が漏れてしまうことが懸念される。これを防止するために、本実施形態では、図16(d)、(f)のように、照明ユニット11のアーム15の取り付け部分に、図17に示すような遮光シート900を設けている。
【0052】
遮光シート900は、アーム15の径と略同サイズの径の貫通穴を有するリング状の遮光シートである。遮光シート900は、照明ユニット11の筒状の筐体内面に沿って湾曲するように配置され、その貫通穴にアーム15が貫通し、照明ユニット11の筐体の内面とアーム15先端の接続部の間に挟まれる状態となる。その際、遮光シート900のリング内側とアーム15に隙間が生じないように、貫通穴の内径はアーム15の外径に合わせられている。なお、図16(d)、(f)では、照明ユニット11の正面右のアーム取り付け部分に、遮光シート900が取り付けられている状態を示しているが、同様に、正面左のアーム取り付け部分にも遮光シート900が取り付けられている。
【0053】
以下、遮光シート900について説明する。図17は、遮光シート900の構成の一例を説明する図である。図17において、(a)は遮光シート900の斜視図、(b)は平面図、(c)は側面図、(d)は断面図である。
【0054】
図17(a)、(b)に示すように、遮光シート900は、リング状の形状をしており、リング内側にアーム15が隙間なく貫通するように配置される。図17(c)に示すように、遮光シート900は、片面PETシート付クッション材901と、遮光テープ902とで構成されている。なお、PETは、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate)の略語である。
【0055】
さらに、図17(d)に示すように、片面PETシート付クッション材901は、PETフィルム901-1と、ポリウレタンフォーム901-2とで構成されている。また、遮光テープ902は、黒色ポリステルフィルム902-1と、黒色アクリル系粘着剤902-2とで構成されており、黒色アクリル系粘着剤902-2の粘着力により片面PETシート付クッション材901に貼り付けられている。
【0056】
なお、照明ユニット11にアーム15を取り付ける部分は、可動部分となるため、滑らかな動きが求められる。また、アーム15の取り付け部分に配置される遮光シート900は、照明ユニット11の筐体内面とアーム15先端の接続部の間に挟まれる状態で配置される。そのため、遮光シート900の黒色ポリステルフィルム902-1の表面を滑りやすい構成とし、摺動性を高くすることで、より滑らかな動きを実現することができる。さらに、片面PETシート付クッション材901の両面に、摺動性の高い遮光テープ902を貼り付けて、摺動性、遮光性をより高めてもよい。すなわち遮光シート900を、クッション材901と、クッション材901の両面にクッションより摺動性が高いシート(遮光テープ902)を貼り付けた構成としてもよい。
【0057】
このように、照明ユニット11の筐体内面に沿って湾曲可能で、且つ、アーム15の外径が隙間なく挿入可能なリング状の遮光シート900を、照明ユニット11の筐体内面のアーム15の取り付け位置に、該筐体内面に沿って取り付けることにより、アーム15の取り付け部分から照明ユニット11の内部にある照明部の光が漏れてしまうことを防止することができる。
【0058】
なお、本実施形態の照明付スピーカー1では、照明ユニット11の位置及び照射角度を変更するためのアーム15が、バッテリーユニット13と照明ユニット11に接続される構成であり、スピーカーユニット12からは離れている(スピーカーユニット12には接触しない)。すなわち、例えばコの字型の形状のアーム15は、スピーカーユニット12に接触することなく、一方の端がバッテリーユニット13に回動可能に支持され、他の端が照明ユニット11を回動可能に支持する。そのため、スピーカーユニット12の振動がアーム15を介して照明ユニット11に伝わってしまい、ちらつき等の原因となってしまうことを抑えることができる。特に、照明ユニット11にカメラやマイクを備える構成の場合、照明ユニット11に伝わる振動が、カメラにより撮影された映像の画質や、マイクにより入力された音の音質に影響を及ぼす場合があるが、これら振動による画質や音質への影響を抑えることができる。
【0059】
以上説明したように、ワイヤレススピーカーとして利用可能なだけでなく、ユーザーが希望する任意の場所を照らして読書などの際の照明器具としても利用可能であり、持ち運びを可能とし、スタンド型照明の姿勢維持と、機器を支えずに片手で容易に展開できる等の操作性を両立する使い勝手のよい照明付スピーカーを提供することができる。このように、ユーザーが希望する任意の場所を照らすために利用したり、高質な音源声再生を行うために利用したり、多種多様なシーンで利用可能な高性能且つフレキシブルな照明付スピーカー装置を提供することができる。
【0060】
なお、上述した各種構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施形態及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0061】
1 照明付スピーカー
11 照明ユニット
12 スピーカーユニット
13 バッテリーユニット
14 回転台座
15 アーム
115 ディフューザー(拡散板)
125 スピーカー
128,200 吸音材
127 スピーカー基板
126 パッシブラジエーター
129 樹脂部材
201 基板
900 遮光シート
図1
図2
図3
図4
図5
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