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特開2024-104392情報制御装置、情報制御方法及び情報制御プログラム
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  • 特開-情報制御装置、情報制御方法及び情報制御プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024104392
(43)【公開日】2024-08-05
(54)【発明の名称】情報制御装置、情報制御方法及び情報制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 15/00 20060101AFI20240729BHJP
   H04L 67/02 20220101ALI20240729BHJP
   H04L 65/401 20220101ALI20240729BHJP
【FI】
G06F15/00 440B
H04L67/02
H04L65/401
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023008569
(22)【出願日】2023-01-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-03-19
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】天池 翔
(57)【要約】
【課題】円滑な会議進行への寄与に貢献する情報制御装置、情報制御方法及び情報制御プログラムを提供する。
【解決手段】情報制御装置は、記憶部、判定部、第1表示制御部及び第2表示制御部を備える。記憶部は、個々の会議参加者が個別の端末を介して参加するウエブ会議において使用される会議資料を記憶する。判定部は、会議資料を端末上に表示する操作を受け付けた場合に、当該操作がウエブ会議の進行役であるホストユーザによる操作であるか、又は会議参加者の1人であるゲストユーザによる操作であるかを判定する。第1表示制御部は、ホストユーザによる操作であると判定された場合に、全ての端末上に操作を反映する。第2表示制御部は、ゲストユーザによる操作であると判定された場合に、当該ゲストユーザの端末上に操作を反映する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
個々の会議参加者が個別の端末を介して参加するウエブ会議において使用される会議資料を記憶する記憶部と、
前記会議資料を端末上に表示する操作を受け付けた場合に、当該操作がウエブ会議の進行役であるホストユーザによる操作であるか、又は会議参加者の1人であるゲストユーザによる操作であるかを判定する判定部と、
ホストユーザによる操作であると判定された場合に、全ての端末上に操作を反映する第1表示制御部と、
ゲストユーザによる操作であると判定された場合に、当該ゲストユーザの端末上に操作を反映する第2表示制御部と、
を含む、情報制御装置。
【請求項2】
前記第1表示制御部が、ゲストユーザの端末の表示画面上の第1領域にホストユーザによる操作を反映し、
前記第2表示制御部が、前記第1領域以外の第2領域にゲストユーザによる操作を反映する、
請求項1に記載の情報制御装置。
【請求項3】
前記記憶部が、外部からの直接的な会議資料へのアクセスを遮断し、会議資料がダウンロードできないように構成される、請求項1に記載の情報制御装置。
【請求項4】
前記第2表示制御部が、ホストユーザによる操作を反映する第1領域及びゲストユーザによる操作を反映する第2領域を設けた合成画像を生成しつつストリーミングでゲストユーザの端末に対して配信する、請求項1に記載の情報制御装置。
【請求項5】
前記記憶部が、ウエブ会議の開催日時、及び会議資料の閲覧可能時期に基づいて、前記会議資料を削除する請求項1に記載の情報制御装置。
【請求項6】
個々の会議参加者が個別の端末を介して参加するウエブ会議において使用される会議資料を記憶する記憶部を備えた情報制御装置によって実行される、
前記会議資料を端末上に表示する操作を受け付けた場合に、当該操作がウエブ会議の進行役であるホストユーザによる操作であるか、又は会議参加者の1人であるゲストユーザによる操作であるかを判定する判定ステップと、
ホストユーザによる操作であると判定された場合に、全ての端末上に操作を反映する第1表示制御ステップと、
ゲストユーザによる操作であると判定された場合に、当該ゲストユーザの端末上に操作を反映する第2表示制御ステップと、
を含む、情報制御方法。
【請求項7】
個々の会議参加者が個別の端末を介して参加するウエブ会議において使用される会議資料を記憶する記憶部を備えたコンピュータとしての情報制御装置によって実行される、
前記会議資料を端末上に表示する操作を受け付けた場合に、当該操作がウエブ会議の進行役であるホストユーザによる操作であるか、又は会議参加者の1人であるゲストユーザによる操作であるかを判定する判定処理と、
ホストユーザによる操作であると判定された場合に、全ての端末上に操作を反映する第1表示制御処理と、
ゲストユーザによる操作であると判定された場合に、当該ゲストユーザの端末上に操作を反映する第2表示制御処理と、
を含む、情報制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報制御装置、情報制御方法及び情報制御プログラムに関する。特に、ウエブ会議のための情報制御装置、情報制御方法及び情報制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、テレビ会議システムが開示されている。また、近年においては、個々のユーザが個別の端末を用いて参加するオンラインウエブ会議が行われている。
【0003】
特許文献1のテレビ会議システムでは、会議の進行役やプレゼンターなどのホストユーザが資料映像を撮像し、その資料映像が会議参加者の視聴するテレビに対して配信される。また、オンラインウエブ会議では、同一の画像を映し出するように各端末が制御される。例えば、一人の会議参加者が端末上でスライド資料を切り替える操作を行うと、他の会議参加者の端末においてもその操作が反映される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000-278263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以下の分析は、本発明の観点からなされたものである。なお、上記先行技術文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。
【0006】
特許文献1のテレビ会議システムや従来のオンラインウエブ会議において、一人の会議参加者が過去に映し出された会議資料を再度閲覧したいと欲することがある。例えば、会議開始に遅れて参加した会議参加者が、参加前に説明されたスライド資料を個人的に閲覧したいと欲する時がある。ここで、その会議参加者がホストユーザに対してそのスライド資料の再提示を要求すると、会議進行の妨げとなる。
【0007】
会議資料を個人的に閲覧するためには、会議資料を予め個人の端末装置にダウンロードしておき、ホストユーザによる会議進行と並行して別個に閲覧することが考えられる。しかしながら、会議資料には、会議進行中の閲覧を許容したとしてもダウンロードは禁止にしたい内容が含まれることがある。そのため、ダウンロード禁止の会議資料は、会議進行の妨げとなることを承知の上で、ホストユーザに再提示を要求せざるを得ない。
【0008】
つまり、特許文献1や従来のオンラインウエブ会議では、会議が円滑に進行されないという問題点がある。そこで、本発明では、円滑な会議進行に寄与する情報制御装置、情報制御方法及び情報制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の視点によれば、
個々の会議参加者が個別の端末を介して参加するウエブ会議において使用される会議資料を記憶する記憶部と、
前記会議資料を端末上に表示する操作を受け付けた場合に、当該操作がウエブ会議の進行役であるホストユーザによる操作であるか、又は会議参加者の1人であるゲストユーザによる操作であるかを判定する判定部と、
ホストユーザによる操作であると判定された場合に、全ての端末上に操作を反映する第1表示制御部と、
ゲストユーザによる操作であると判定された場合に、当該ゲストユーザの端末上に操作を反映する第2表示制御部と、
を含む、情報制御装置が提供される。
【0010】
本発明の第2の視点によれば、
個々の会議参加者が個別の端末を介して参加するウエブ会議において使用される会議資料を記憶する記憶部を備えた情報制御装置によって実行される、
前記会議資料を端末上に表示する操作を受け付けた場合に、当該操作がウエブ会議の進行役であるホストユーザによる操作であるか、又は会議参加者の1人であるゲストユーザによる操作であるかを判定する判定ステップと、
ホストユーザによる操作であると判定された場合に、全ての端末上に操作を反映する第1表示制御ステップと、
ゲストユーザによる操作であると判定された場合に、当該ゲストユーザの端末上に操作を反映する第2表示制御ステップと、
を含む、情報制御方法が提供される。
【0011】
本発明の第3の視点によれば、
個々の会議参加者が個別の端末を介して参加するウエブ会議において使用される会議資料を記憶する記憶部を備えたコンピュータとしての情報制御装置によって実行される、
前記会議資料を端末上に表示する操作を受け付けた場合に、当該操作がウエブ会議の進行役であるホストユーザによる操作であるか、又は会議参加者の1人であるゲストユーザによる操作であるかを判定する判定処理と、
ホストユーザによる操作であると判定された場合に、全ての端末上に操作を反映する第1表示制御処理と、
ゲストユーザによる操作であると判定された場合に、当該ゲストユーザの端末上に操作を反映する第2表示制御処理と、
を含む、情報制御プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の各視点によれば、円滑な会議進行への寄与に貢献する情報制御装置、情報制御方法及び情報制御プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一概要を説明するための図である。
図2】本発明による表示制御の一例を示す図である。
図3】サーバ装置100による処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4】情報制御装置としてのコンピュータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のとり得る好適な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の記載に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。また、各図におけるブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。さらに、本願開示に示す回路図、ブロック図、内部構成図、接続図などにおいて、明示は省略するが、入力ポート及び出力ポートが各接続線の入力端及び出力端のそれぞれに存在する。入出力インターフェイスも同様である。
【0015】
まず、本発明の一概要について説明する。本発明の情報制御装置は、個々の会議参加者が使用する端末とネットワークを介して接続されるサーバ装置100として構成される。サーバ装置100は、図1に示すように、記憶部10と、判定部20と、第1表示制御部30と、第2表示制御部40とを含む。
【0016】
記憶部10は、個々の会議参加者が個別の端末を介して参加するウエブ会議において使用される会議資料を記憶する。判定部20は、会議資料を端末上に表示する操作を受け付けた場合に、当該操作がウエブ会議の進行役であるホストユーザによる操作であるか、又は会議参加者の1人であるゲストユーザによる操作であるかを判定する。第1表示制御部30は、ホストユーザによる操作であると判定された場合に、全ての端末上に操作を反映する。第2表示制御部40は、ゲストユーザによる操作であると判定された場合に、当該ゲストユーザの端末上に操作を反映する。
【0017】
ここで「会議参加者」とは、「ホストユーザ」、「ゲストユーザ」及びその他のユーザを含む。「ホストユーザ」はウエブ会議の進行役やプレゼンターに相当し、会議参加者全員の端末に対して操作を反映する権利を有する人物である。例えば、ウエブ会議の開催者がサーバ装置100に指定のユーザを登録することで、サーバ装置100による「ホストユーザ」の認識が可能になる。
【0018】
「ゲストユーザ」は、会議参加者の中の1人であり、会議資料の個人的閲覧をサーバ装置100に対して要求する人物である。「ゲストユーザ」を除いた会議参加者は「他の会議参加者」とも称され、「他の会議参加者」がホストユーザを含む場合もあるし、含まない場合もある。
【0019】
具体的な一例として、スライド資料を使用するウエブ会議に本発明を適用した場合について説明する。サーバ装置100の記憶部10にはウエブ会議に先立ってスライド資料が保存される。ウエブ会議中にホストユーザが登録され、当該ホストユーザから、スライド資料を端末画面上に表示する操作を受け付けるとサーバ装置100は、全ての会議参加者の端末上に同一のスライドを表示する。また、サーバ装置100は、ホストユーザが次のスライドへ進む操作を行うと、全ての会議参加者の端末上で次のスライドへ進むように表示を切り替える。このようなスライド進行に併せてホストユーザが口頭での説明を行うことでウエブ会議が進められる。この時に、全ての会議参加者の端末上には、例えば、図2(A)に示すように、ホストユーザによる操作に従ってスライドが切り替わる第1領域と、スライド一覧とが展開される。なお、ホストユーザが会議資料を端末画面上に表示する操作を受け付けると記憶部10に当該会議資料が保存されるようにしてもよい。
【0020】
ホストユーザによる会議進行の最中に、ホストユーザ以外の一人の会議参加者がスライド一覧の中から1つのスライドをクリックして、個人的閲覧をサーバ装置100に要求する。この時、サーバ装置100は、その会議参加者がゲストユーザAであると判定し、当該ゲストユーザAの端末上にそのスライド資料を表示するように制御する。例えば、サーバ装置100は、図2(B)に示すように、ゲストユーザAの端末の表示画面上において、第1領域を縮小表示しつつ、ゲストユーザAが要求したスライドを第2領域として展開する。なお、例えば会議資料が複数ある場合、スライド一覧でなく会議資料一覧を表示し、会議資料一覧の中から1つの会議資料をクリックするようにしてもよい。
【0021】
ここで、サーバ装置100は、他の会議参加者の端末上にはゲストユーザAによる操作を反映しない。つまり、他の会議参加者の端末上では図2(C)に示すように、他の会議参加者の端末上では第1領域を展開した状態が維持される。言い換えると、サーバ装置100は、ゲストユーザの端末の表示画面上の第1領域にホストユーザによる操作を反映し、第1領域以外の第2領域にゲストユーザによる操作を反映する。
【0022】
そのため、本発明によれば、他の会議参加者に影響を及ぼすことなく、ホストユーザによるスライド進行と並行してスライド資料の個人的な閲覧が可能となり、結果として円滑な会議進行が可能となる。
【0023】
[実施形態1]
以下では、本発明の情報制御装置(サーバ装置100)について具体的に説明する。実施形態1のサーバ装置100は、上記概要と同様に記憶部10と、判定部20と、第1表示制御部30と、第2表示制御部40とを含む(図1参照)。なお、サーバ装置100は、従来のオンラインウエブ会議で使用されるサーバと同様に、会議参加者への会議開催通知や、各端末で撮像されたライブ画像の編集及び配信も行う。
【0024】
記憶部10は会議資料を記憶するとともに、ウエブ会議の開催者などによって登録されたホストユーザを記憶する。ここで、記憶部10は、会議参加者を含む外部からの直接的な会議資料へのアクセスを遮断し、会議資料がダウンロードできないように構成される。
なお、記憶部10はサーバ装置100の内部に配置される構成を示しているが、サーバ装置100の外部に配置される構成であってもよい。
【0025】
判定部20は、会議資料を端末上に表示する操作を受け付けた場合に、当該操作がウエブ会議の進行役であるホストユーザによる操作であるか、又は会議参加者の1人であるゲストユーザによる操作であるかを判定する。
【0026】
第1表示制御部30は、ホストユーザによる操作であると判定された場合に、全ての端末上に操作を反映する。具体的には、第1表示制御部30は、ホストユーザからスライド資料を表示する操作を受け付けた場合に、当該スライド資料の映像をストリーミングで全ての端末に対して配信する。
【0027】
第2表示制御部40は、ゲストユーザによる操作であると判定された場合に、当該ゲストユーザの端末上のみに当該操作を反映する。言い換えると、第2表示制御部40は、ゲストユーザ以外の会議参加者の端末上にはゲストユーザによる操作を反映しない。具体的には、第2表示制御部40は、ホストユーザによる操作を反映する第1領域と、ゲストユーザによる操作を反映する第2領域とを設けた合成画像を生成しつつストリーミングでゲストユーザの端末に対して配信する。言い換えると、第2表示制御部40は、第1領域に表示される動画と第2領域に表示される静止画とを組み合わせた合成画像を生成した上で、合成画像を映像としてゲストユーザの端末に対して配信する。
【0028】
つまり、第1表示制御部30及び第2表示制御部40は、いずれも記憶部10に記憶される会議資料をライブ映像として会議参加者の端末に配信する。そのため、会議参加者は会議資料をダウンロードせずに閲覧可能になる。
【0029】
以下ではサーバ装置100による処理の流れを説明する。なお、会議資料の格納及びホストユーザの登録は既に行われているものとする。図3に示すように、サーバ装置100は会議参加者の端末から操作を受け付けると、その会議参加者がホストユーザであるか否かを判定する(ステップS01)。ホストユーザによる操作である場合には(ステップS01、Yes)、サーバ装置100は、全ての会議参加者の端末上に受け付けた操作を反映する(ステップS02)。一方で、ホストユーザでない場合には(ステップS01、No)、サーバ装置100は、操作を行ったゲストユーザの端末上にのみ受け付けた操作を反映する(ステップS03)。その後、サーバ装置100は、ウエブ会議の終了までステップS01~S03を繰り返す。
【0030】
以上のように、本発明のサーバ装置100によれば、他の会議参加者に影響を及ぼすことなく、ホストユーザによる会議進行と並行して会議資料の個人的閲覧が可能となり、結果として円滑な会議進行が可能となる。特に、本発明では、会議資料がストリーミングで配信されるため、会議参加者による会議資料のダウンロードを禁止しつつ個人的閲覧が可能になる。
また、会議資料はウエブ会議アプリを介して閲覧され、会議参加者以外の閲覧は出来ないため、アクセス権を設定する必要がない。
【0031】
[変化形態]
本発明において、記憶部10に記憶された会議資料はダウンロード禁止であり秘匿性が高い資料であると言える。そのため、本発明において会議資料は基本的にはオンラインウエブ会議の開催中に限って閲覧可能である。しかしながら、会議資料を閲覧可能な時期を別に設定することも可能である。例えば、オンラインウエブ会議の開催日であれば、開催中でなくても会議資料を閲覧可能にすることができる。一例を挙げると、オンラインウエブ会議の開催後に、ゲストユーザから会議資料を閲覧する操作を受け付けた場合に、サーバ装置100(第2表示制御部40)は当該会議資料を表示した画像を生成して配信する。つまり、サーバ装置100において会議資料を展開する処理が行われ、ゲストユーザの端末上では単にビューワーとしての処理が行われる。このようにすれば、ダウンロードを禁止しつつ会議資料の閲覧が可能になる。
【0032】
本発明において、オンラインウエブ会議の開催日時及び会議資料の閲覧可能時期に基づいて、記憶部10に記憶された会議資料を自動削除するようにしてもよい。本実施例によると、記憶部10の容量を抑えることが出来る。
本発明において、第2表示制御部40は、ホストユーザによる操作を反映する第1領域と、ゲストユーザによる操作を反映する第2領域とを設けた合成画像を生成しつつストリーミングでゲストユーザの端末に対して配信するとした。しかしながら、ウエブ会議アプリに、例えばOLE(Object Linking and Embedding)などの技術を適用して、ウエブ会議アプリを介して第2領域で会議資料を閲覧できるようにしてもよい。
【0033】
本発明において、会議資料はオンラインウエブ会議に先立って格納されるものに限られず、例えば、ホストユーザによるプレゼンテーションの内容(第1領域に表示された画像)の録画であってもよい。すなわち、会議開始に遅れて参加した会議参加者が、現行の内容に追いつくように、録画を早送りで過去のプレゼンテーションの内容を視聴することも可能である。
【0034】
本発明は、コンピュータによって実行される情報制御プログラムとしても実現可能である。例えば、情報制御装置としてのコンピュータは、図4に示すように、メモリ、CPU(Central Processing Unit)及びインターフェイスを備える。メモリは、本発明の情報制御プログラムを記憶するとともに、記憶部10として機能する。CPUは、メモリから情報制御プログラムを読み出して実行することで、判定部20、第1表示制御部30及び第2表示制御部40に相当するモジュールを実現する。
【0035】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0036】
(付記1)
個々の会議参加者が個別の端末を介して参加するウエブ会議において使用される会議資料を記憶する記憶部と、
前記会議資料を端末上に表示する操作を受け付けた場合に、当該操作がウエブ会議の進行役であるホストユーザによる操作であるか、又は会議参加者の1人であるゲストユーザによる操作であるかを判定する判定部と、
ホストユーザによる操作であると判定された場合に、全ての端末上に操作を反映する第1表示制御部と、
ゲストユーザによる操作であると判定された場合に、当該ゲストユーザの端末上に操作を反映する第2表示制御部と、
を含む、情報制御装置。
【0037】
(付記2)
前記第1表示制御部が、ゲストユーザの端末の表示画面上の第1領域にホストユーザによる操作を反映し、
前記第2表示制御部が、前記第1領域以外の第2領域にゲストユーザによる操作を反映する、
付記1に記載の情報制御装置。
【0038】
(付記3)
前記記憶部が、外部からの直接的な会議資料へのアクセスを遮断し、会議資料がダウンロードできないように構成される、付記1又は2に記載の情報制御装置。
【0039】
(付記4)
前記第2表示制御部が、ホストユーザによる操作を反映する第1領域及びゲストユーザによる操作を反映する第2領域を設けた合成画像を生成しつつストリーミングでゲストユーザの端末に対して配信する、付記1~3のいずれか1つに記載の情報制御装置。
【0040】
(付記5)
前記記憶部が、ウエブ会議の開催日時、及び会議資料の閲覧可能時期に基づいて、前記会議資料を削除する付記1~4のいずれか1つに記載の情報制御装置。
【0041】
(付記6)
個々の会議参加者が個別の端末を介して参加するウエブ会議において使用される会議資料を記憶する記憶部を備えた情報制御装置によって実行される、
前記会議資料を端末上に表示する操作を受け付けた場合に、当該操作がウエブ会議の進行役であるホストユーザによる操作であるか、又は会議参加者の1人であるゲストユーザによる操作であるかを判定する判定ステップと、
ホストユーザによる操作であると判定された場合に、全ての端末上に操作を反映する第1表示制御ステップと、
ゲストユーザによる操作であると判定された場合に、当該ゲストユーザの端末上に操作を反映する第2表示制御ステップと、
を含む、情報制御方法。
【0042】
(付記7)
個々の会議参加者が個別の端末を介して参加するウエブ会議において使用される会議資料を記憶する記憶部を備えたコンピュータとしての情報制御装置によって実行される、
前記会議資料を端末上に表示する操作を受け付けた場合に、当該操作がウエブ会議の進行役であるホストユーザによる操作であるか、又は会議参加者の1人であるゲストユーザによる操作であるかを判定する判定処理と、
ホストユーザによる操作であると判定された場合に、全ての端末上に操作を反映する第1表示制御処理と、
ゲストユーザによる操作であると判定された場合に、当該ゲストユーザの端末上に操作を反映する第2表示制御処理と、
を含む、情報制御プログラム。
【0043】
なお、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとし、必要に応じて本発明の基礎ないし一部として用いることが出来るものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択(部分的削除を含む)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本発明の趣旨に則り、本発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれるものと、みなされる。
【符号の説明】
【0044】
10: 記憶部
20: 判定部
30: 第1表示制御部
40: 第2表示制御部
100: サーバ装置
図1
図2
図3
図4