(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110058
(43)【公開日】2024-08-15
(54)【発明の名称】座席管理システム、座席管理装置、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20240807BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023014394
(22)【出願日】2023-02-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】大塚 文貴
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA11
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】利用者が忘れ物の取り扱いに困らないようにしつつ忘れ物を管理することに貢献することができる座席管理システム等を提供すること。
【解決手段】座席管理システムは、座席管理装置、座席の忘れ物を監視する監視装置、及び、忘れ物管理装置を備える。座席管理装置は、非利用座席を確認して非利用座席情報を監視装置に送信する。監視装置は、忘れ物の位置を確認し、忘れ物位置情報を座席管理装置に送信し、忘れ物の回収を確認して忘れ物回収完了情報を座席管理装置に送信する。座席管理装置は、忘れ物位置情報を受信して座席の予約を禁止し、忘れ物回収完了情報を受信して座席の予約の禁止を解除する。座席管理装置は、過去の座席予約情報に基づいて忘れ物に係る利用者を特定して忘れ物利用者情報を忘れ物管理装置に送信する。忘れ物管理装置は、忘れ物利用者情報に対応する利用者の端末に忘れ物通知メールを送信する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
座席の予約及び利用状況を管理するように構成された座席管理装置と、
前記座席の忘れ物を監視するように構成された監視装置と、
前記座席の前記忘れ物を管理するように構成された忘れ物管理装置と、
を備え、
前記座席管理装置は、
前記座席の予約を管理する座席予約情報を管理するように構成された座席予約情報管理部と、
利用されていない非利用座席の状況を管理するように構成された非利用座席管理部と、
を備え、
前記非利用座席管理部は、前記座席予約情報に基づいて前記非利用座席を確認して非利用座席情報を前記監視装置に送信するように構成され、
前記監視装置は、前記非利用座席情報を受信することにより前記非利用座席での忘れ物の位置を確認して忘れ物位置情報を前記座席管理装置に送信し、かつ、前記非利用座席での前記忘れ物の回収を確認して忘れ物回収完了情報を前記座席管理装置に送信するように構成され、
前記座席管理装置の前記座席予約情報管理部は、前記忘れ物位置情報を受信することにより前記座席の予約を禁止し、かつ、前記忘れ物回収完了情報を受信することにより前記座席の予約の禁止を解除するように構成され、
前記座席管理装置の前記非利用座席管理部は、前記忘れ物位置情報を受信することにより過去の前記座席予約情報に基づいて前記忘れ物に係る利用者を特定して忘れ物利用者情報を前記忘れ物管理装置に送信するように構成され、
前記忘れ物管理装置は、前記忘れ物利用者情報を受信することにより前記忘れ物利用者情報に対応する前記利用者の端末に忘れ物通知メールを送信するように構成されている、
座席管理システム。
【請求項2】
前記座席の前記忘れ物を回収するように構成された回収ロボットを備え、
前記監視装置は、前記非利用座席情報を受信して一定時間待機してから前記忘れ物位置情報を前記座席管理装置に送信するように構成され、
前記座席管理装置の前記非利用座席管理部は、前記忘れ物位置情報を受信することにより前記忘れ物位置情報を前記回収ロボットに送信するように構成され、
前記回収ロボットは、前記忘れ物位置情報に基づいて前記座席の前記忘れ物を回収するように構成されている、
請求項1記載の座席管理システム。
【請求項3】
前記回収ロボットは、前記忘れ物の画像データを撮像して前記忘れ物管理装置に送信するように構成され、
前記忘れ物管理装置は、前記忘れ物の前記画像データを取得し、前記忘れ物利用者情報の一部又は全部、及び、前記忘れ物の前記画像データを忘れ物サイトにアップロードし、前記忘れ物通知メールに前記忘れ物サイトのURL又はリンクを含めて前記忘れ物利用者情報に対応する前記利用者の前記端末に前記忘れ物通知メールを送信するように構成されている、
請求項2記載の座席管理システム。
【請求項4】
前記回収ロボットは、前記忘れ物を回収した後に忘れ物回収完了情報を前記監視装置に送信するように構成され、
前記監視装置は、前記忘れ物回収完了情報を受信することにより前記非利用座席での前記忘れ物の回収を確認して忘れ物回収完了情報を前記座席管理装置に送信するように構成されている、
請求項2記載の座席管理システム。
【請求項5】
前記監視装置は、監視カメラを備える、
請求項1記載の座席管理システム。
【請求項6】
前記監視装置は、重量や静電容量の変化を検知する監視センサを備える、
請求項1記載の座席管理システム。
【請求項7】
管理者が使用する管理者端末を備え、
前記監視装置は、前記非利用座席情報を受信して一定時間待機してから前記忘れ物位置情報を前記座席管理装置に送信するように構成され、
前記座席管理装置の前記非利用座席管理部は、前記忘れ物位置情報を受信することにより前記忘れ物位置情報を前記管理者端末に送信するように構成されている、
請求項1記載の座席管理システム。
【請求項8】
座席の予約及び利用状況を管理するように構成された座席管理装置であって、
前記座席の予約を管理する座席予約情報を管理するように構成された座席予約情報管理部と、
利用されていない非利用座席の状況を管理するように構成された非利用座席管理部と、
を備え、
前記非利用座席管理部は、前記座席予約情報に基づいて前記非利用座席を確認して非利用座席情報を、前記座席の忘れ物を監視する監視装置に送信するように構成され、
前記座席予約情報管理部は、前記監視装置からの、前記非利用座席での前記忘れ物に係る忘れ物位置情報を受信することにより前記座席の予約を禁止し、かつ、前記監視装置からの、前記非利用座席での前記忘れ物の回収に係る忘れ物回収完了情報を受信することにより前記座席の予約の禁止を解除するように構成され、
前記非利用座席管理部は、前記忘れ物位置情報を受信することにより過去の前記座席予約情報に基づいて前記忘れ物に係る利用者を特定して忘れ物利用者情報を、前記座席の前記忘れ物を管理する忘れ物管理装置に送信するように構成され、
前記忘れ物管理装置は、前記忘れ物利用者情報を受信することにより前記忘れ物利用者情報に対応する前記利用者の端末に忘れ物通知メールを送信する、
座席管理装置。
【請求項9】
座席の予約及び利用状況を管理する座席管理装置と、
前記座席の忘れ物を監視する監視装置と、
前記座席の前記忘れ物を管理する忘れ物管理装置と、
を備えた座席管理システムで前記座席を管理する座席管理方法であって、
前記座席管理装置が、前記座席の予約を管理する座席予約情報に基づいて、利用されていない非利用座席を確認して非利用座席情報を前記監視装置に送信するステップと、
前記監視装置が、前記非利用座席情報を受信することにより前記非利用座席での忘れ物の位置を確認して忘れ物位置情報を前記座席管理装置に送信するステップと、
前記座席管理装置が、前記忘れ物位置情報を受信することにより前記座席の予約を禁止するステップと、
前記座席管理装置が、前記忘れ物位置情報を受信することにより過去の前記座席予約情報に基づいて前記忘れ物に係る利用者を特定して忘れ物利用者情報を前記忘れ物管理装置に送信するステップと、
前記監視装置が、前記非利用座席での前記忘れ物の回収を確認して忘れ物回収完了情報を前記座席管理装置に送信するステップと、
前記座席管理装置が、前記忘れ物回収完了情報を受信することにより前記座席の予約の禁止を解除するステップと、
前記忘れ物管理装置が、前記忘れ物利用者情報を受信することにより前記忘れ物利用者情報に対応する前記利用者の端末に忘れ物通知メールを送信するステップと、
を含む、座席管理方法。
【請求項10】
座席の予約及び利用状況を管理する座席管理装置に実行させるプログラムであって、
前記座席の予約を管理する座席予約情報に基づいて、利用されていない非利用座席を確認して非利用座席情報を、前記座席の忘れ物を監視する監視装置に送信する処理と、
前記監視装置からの、前記非利用座席での前記忘れ物に係る忘れ物位置情報を受信することにより前記座席の予約を禁止する処理と、
前記忘れ物位置情報を受信することにより過去の前記座席予約情報に基づいて前記忘れ物に係る利用者を特定して忘れ物利用者情報を、前記座席の前記忘れ物を管理する忘れ物管理装置に送信する処理と、
前記監視装置からの、前記非利用座席での前記忘れ物の回収に係る忘れ物回収完了情報を受信することにより前記座席の予約の禁止を解除する処理と、
を前記座席管理装置に実行させ、
前記忘れ物管理装置は、前記忘れ物利用者情報を受信することにより前記忘れ物利用者情報に対応する前記利用者の端末に忘れ物通知メールを送信する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、座席管理システム、座席管理装置、座席管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレワークの増加による働き方の変化により、オフィスの中で固定席を持たずにノートパソコンなどを活用して自分の好きな座席で働くフリーアドレスオフィスを導入している企業が増加している。フリーアドレスオフィスでは自由な座席に座ることができるため、日替わりで様々な部署の人が席に座る可能性がある。そのため、フリーアドレスオフィスの座席のどこかで忘れ物があった際、本人以外、所有者が分からなくなってしまうことがある。したがって、セキュリティ確保の観点から座席での忘れ物を適切に管理する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以下の分析は、本願発明者により与えられる。
【0005】
そこで、フリーアドレスオフィスでの忘れ物を管理するために、例えば、特許文献1に記載されているような、ATM(Automatic Teller Machine)ブースで遺失物(忘れ物)が検知されたときに、ATMブースを閉鎖し、遺失物を回収して保管し、遺失物の画像を取得し、保管された遺失物の所有者(顧客)に関する顧客情報を取得し、回収後にATMブースの閉鎖を解除し、遺失物の画像と顧客情報とを紐付けて記憶する作業システムを、フリーアドレスオフィスに応用することが考えられる。
【0006】
しかしながら、フリーアドレスオフィスでは、利用者の出入りが多く、長時間滞在することが多いため、閉鎖するわけにはいかない。特許文献1に記載の作業システムでは誰もいなくなったATMブースを閉鎖してから遺失物を回収しているため、特許文献1に記載の作業システムをフリーアドレスオフィスに応用すると、いつまでたっても忘れ物を回収することができず、利用者が他の利用者の忘れ物を発見した際に取り扱いに困る可能性がある。このことは、フリーアドレスオフィスと類似する形態の貸会議室、レンタルオフィス等でも同じことがいえる。
【0007】
本発明の主な課題は、利用者が忘れ物の取り扱いに困らないようにしつつ忘れ物を管理することに貢献することができる座席管理システム、座席管理装置、方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の視点に係る座席管理システムは、座席の予約及び利用状況を管理するように構成された座席管理装置と、前記座席の忘れ物を監視するように構成された監視装置と、前記座席の前記忘れ物を管理するように構成された忘れ物管理装置と、を備え、前記座席管理装置は、前記座席の予約を管理する座席予約情報を管理するように構成された座席予約情報管理部と、利用されていない非利用座席の状況を管理するように構成された非利用座席管理部と、を備え、前記非利用座席管理部は、前記座席予約情報に基づいて前記非利用座席を確認して非利用座席情報を前記監視装置に送信するように構成され、前記監視装置は、前記非利用座席情報を受信することにより前記非利用座席での忘れ物の位置を確認して忘れ物位置情報を前記座席管理装置に送信し、かつ、前記非利用座席での前記忘れ物の回収を確認して忘れ物回収完了情報を前記座席管理装置に送信するように構成され、前記座席管理装置の前記座席予約情報管理部は、前記忘れ物位置情報を受信することにより前記座席の予約を禁止し、かつ、前記忘れ物回収完了情報を受信することにより前記座席の予約の禁止を解除するように構成され、前記座席管理装置の前記非利用座席管理部は、前記忘れ物位置情報を受信することにより過去の前記座席予約情報に基づいて前記忘れ物に係る利用者を特定して忘れ物利用者情報を前記忘れ物管理装置に送信するように構成され、前記忘れ物管理装置は、前記忘れ物利用者情報を受信することにより前記忘れ物利用者情報に対応する前記利用者の端末に忘れ物通知メールを送信するように構成されている。
【0009】
第2の視点に係る座席管理装置は、座席の予約及び利用状況を管理するように構成された座席管理装置であって、前記座席の予約を管理する座席予約情報を管理するように構成された座席予約情報管理部と、利用されていない非利用座席の状況を管理するように構成された非利用座席管理部と、を備え、前記非利用座席管理部は、前記座席予約情報に基づいて前記非利用座席を確認して非利用座席情報を、前記座席の忘れ物を監視する監視装置に送信するように構成され、前記座席予約情報管理部は、前記監視装置からの、前記非利用座席での前記忘れ物に係る忘れ物位置情報を受信することにより前記座席の予約を禁止し、かつ、前記監視装置からの、前記非利用座席での前記忘れ物の回収に係る忘れ物回収完了情報を受信することにより前記座席の予約の禁止を解除するように構成され、前記非利用座席管理部は、前記忘れ物位置情報を受信することにより過去の前記座席予約情報に基づいて前記忘れ物に係る利用者を特定して忘れ物利用者情報を、前記座席の前記忘れ物を管理する忘れ物管理装置に送信するように構成され、前記忘れ物管理装置は、前記忘れ物利用者情報を受信することにより前記忘れ物利用者情報に対応する前記利用者の端末に忘れ物通知メールを送信する。
【0010】
第3の視点に係る座席管理方法は、座席の予約及び利用状況を管理する座席管理装置と、前記座席の忘れ物を監視する監視装置と、前記座席の前記忘れ物を管理する忘れ物管理装置と、を備えた座席管理システムで前記座席を管理する座席管理方法であって、前記座席管理装置が、前記座席の予約を管理する座席予約情報に基づいて、利用されていない非利用座席を確認して非利用座席情報を前記監視装置に送信するステップと、前記監視装置が、前記非利用座席情報を受信することにより前記非利用座席での忘れ物の位置を確認して忘れ物位置情報を前記座席管理装置に送信するステップと、前記座席管理装置が、前記忘れ物位置情報を受信することにより前記座席の予約を禁止するステップと、前記座席管理装置が、前記忘れ物位置情報を受信することにより過去の前記座席予約情報に基づいて前記忘れ物に係る利用者を特定して忘れ物利用者情報を前記忘れ物管理装置に送信するステップと、前記監視装置が、前記非利用座席での前記忘れ物の回収を確認して忘れ物回収完了情報を前記座席管理装置に送信するステップと、前記座席管理装置が、前記忘れ物回収完了情報を受信することにより前記座席の予約の禁止を解除するステップと、前記忘れ物管理装置が、前記忘れ物利用者情報を受信することにより前記忘れ物利用者情報に対応する前記利用者の端末に忘れ物通知メールを送信するステップと、を含む。
【0011】
第4の視点に係るプログラムは、座席の予約及び利用状況を管理する座席管理装置に実行させるプログラムであって、前記座席の予約を管理する座席予約情報に基づいて、利用されていない非利用座席を確認して非利用座席情報を、前記座席の忘れ物を監視する監視装置に送信する処理と、前記監視装置からの、前記非利用座席での前記忘れ物に係る忘れ物位置情報を受信することにより前記座席の予約を禁止する処理と、前記忘れ物位置情報を受信することにより過去の前記座席予約情報に基づいて前記忘れ物に係る利用者を特定して忘れ物利用者情報を、前記座席の前記忘れ物を管理する忘れ物管理装置に送信する処理と、前記監視装置からの、前記非利用座席での前記忘れ物の回収に係る忘れ物回収完了情報を受信することにより前記座席の予約の禁止を解除する処理と、を前記座席管理装置に実行させ、前記忘れ物管理装置は、前記忘れ物利用者情報を受信することにより前記忘れ物利用者情報に対応する前記利用者の端末に忘れ物通知メールを送信する。
【0012】
なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。また、本開示では、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。プログラムは、コンピュータ装置に入力装置又は外部から通信インタフェイスを介して入力され、記憶装置に記憶されて、プロセッサを所定のステップないし処理に従って駆動させ、必要に応じ中間状態を含めその処理結果を段階毎に表示装置を介して表示することができ、あるいは通信インタフェイスを介して、外部と交信することができる。そのためのコンピュータ装置は、一例として、典型的には互いにバスによって接続可能なプロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インタフェイス、及び必要に応じ表示装置を備える。
【発明の効果】
【0013】
前記第1~第4の視点によれば、利用者が忘れ物の取り扱いに困らないようにしつつ忘れ物を管理することに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施形態1に係る座席管理システムの構成を模式的に示したブロック図である。
【
図2】実施形態1に係る座席管理システムにおいて用いられる座席予約情報の一例の構成を模式的に示したテーブルである。
【
図3】実施形態1に係る座席管理システムにおいて用いられる忘れ物情報の一例の構成を模式的に示したテーブルである。
【
図4】実施形態1に係る座席管理システムの動作を模式的に示したシーケンスチャートである。
【
図5】実施形態2に係る座席管理システムの構成を模式的に示したブロック図である。
【
図6】実施形態2に係る座席管理システムの動作を模式的に示したシーケンスチャートである。
【
図7】実施形態3に係る座席管理システムの構成を模式的に示したブロック図である。
【
図8】実施形態3に係る座席管理システムの動作を模式的に示したシーケンスチャートである。
【
図9】実施形態4に係る座席管理システムの構成を模式的に示したブロック図である。
【
図10】ハードウェア資源の構成を模式的に示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本出願において図面参照符号を付している場合は、それらは、専ら理解を助けるためのものであり、図示の態様に限定することを意図するものではない。また、下記の実施形態は、あくまで例示であり、本発明を限定するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。さらに、本願開示に示す回路図、ブロック図、内部構成図、接続図などにおいて、明示は省略するが、入力ポート及び出力ポートが各接続線の入力端及び出力端のそれぞれに存在する。入出力インタフェイスも同様である。プログラムはコンピュータ装置を介して実行され、コンピュータ装置は、例えば、プロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インタフェイス、及び必要に応じ表示装置を備え、コンピュータ装置は、通信インタフェイスを介して装置内又は外部の機器(コンピュータを含む)と、有線、無線を問わず、交信可能に構成される。
【0016】
[実施形態1]
実施形態1に係る座席管理システムについて図面を用いて説明する。
図1は、実施形態1に係る座席管理システムの構成を模式的に示したブロック図である。
図2は、実施形態1に係る座席管理システムにおいて用いられる座席予約情報の一例の構成を模式的に示したテーブルである。
図3は、実施形態1に係る座席管理システムにおいて用いられる忘れ物情報の一例の構成を模式的に示したテーブルである。
【0017】
座席管理システム1は、複数の座席20A~20Dを管理するシステムである(
図1参照)。座席管理システム1は、座席20A~20Dの忘れ物を管理する機能を備える。座席管理システム1は、例えば、フリーアドレスオフィス、貸会議室、レンタルオフィス、まんが喫茶、ネットカフェ等で用いることができる。座席管理システム1は、ネットワーク70を介して、監視カメラ10A~10D、座席管理装置30、忘れ物管理装置40、回収ロボット50、及び監視カメラ10A~10D間を通信(有線通信、無線通信)可能に接続した構成となっている。座席管理システム1は、監視カメラ10A~10Dと、座席管理装置30と、忘れ物管理装置40と、回収ロボット50と、端末60A~60Nと、ネットワーク70とを備える。なお、座席管理システム1では、座席管理装置30及び忘れ物管理装置40を統合して1つの装置としてもよく、1つの装置において、仮想的に、座席管理装置30及び忘れ物管理装置40を実現した構成であってもよい。
【0018】
監視カメラ10A~10Dは、対応する座席20A~20D(机を含む)の忘れ物を監視するカメラ(監視装置)である(
図1参照)。監視カメラ10A~10Dは、座席20A~20Dがある室内の天井、壁面等に設置してもよい。監視カメラ10A~10Dは、ネットワーク70を介して座席管理装置30及び回収ロボット50と通信可能に接続されている。監視カメラ10A~10Dは、物体検知機能を備える。監視カメラ10A~10Dは、座席管理装置30からの非利用座席情報を受信することにより、一定時間待機してから、利用されていない座席20A~20Dの忘れ物を監視(画像の撮影及び解析)する。一定時間待機するのは、自分の忘れ物に気付いた利用者が自分で忘れ物を回収しに来る可能性があるからである。監視カメラ10A~10Dは、利用されていない座席20A~20Dの忘れ物を検知したときに、検知された忘れ物の位置を特定し、特定された忘れ物の位置データを含む忘れ物位置情報を座席管理装置30(回収ロボット50でも可)に送信する。忘れ物位置情報は、利用されていない座席20A~20Dの忘れ物の検知日時を含んでいてもよい。監視カメラ10A~10Dは、利用されていない座席20A~20Dの忘れ物を検知できないときに、利用されていない座席20A~20Dに忘れ物がない旨の通知を座席管理装置30に送信するようにしてもよい。なお、監視カメラ10A~10Dは、座席管理装置30からの非利用座席情報を受信していない場合、座席20A~20Dが利用され、当該座席20A~20Dに物が置かれているものとし、座席20A~20Dの忘れ物を監視しないようにすることができる。ここで、忘れ物を検知する方法として、例えば、監視カメラ10A~10Dが座席20A~20Dに物体がない場合の基準画像を撮影しておき、当該基準画像として新規撮影画像と比較し、差異があれば忘れ物があるものとして、忘れ物を検知するようにしてもよい。監視カメラ10A~10Dは、回収ロボット50からの忘れ物回収完了情報を受信することにより、利用されていない座席20A~20Dに忘れ物がないことを確認(画像の撮影及び解析)する。監視カメラ10A~10Dは、利用されていない座席20A~20Dに忘れ物がないことを確認したときに、受信した忘れ物回収完了情報を座席管理装置30に送信する。なお、監視カメラ10A~10Dの台数は、
図1では4台となっているが、これに限るものではなく、少なくとも1台あればよい。また、監視カメラ10A~10Dは、
図1では座席20A~20Dに対応しているが、1台の監視カメラで複数席の座席に対応するようにしてもよい。
【0019】
ここで、座席20A~20Dは、フリーアドレスオフィス、貸会議室、レンタルオフィス、まんが喫茶、ネットカフェなどでユーザに時間貸しされる座席である(
図1参照)。座席20A~20D間には、パーティション、仕切り等があってもよい。座席20A~20Dの席数は、
図1では4席となっているが、これに限るものではなく、少なくとも1席あればよい。
【0020】
座席管理装置30は、座席20A~20Dの利用状況(予約状況を含む)を管理する装置である(
図1参照)。座席管理装置30として、例えば、コンピュータ機能を備えたサーバを用いることができる。座席管理装置30は、ネットワーク70を介して監視カメラ10A~10D、忘れ物管理装置40及び回収ロボット50と通信可能に接続されている。座席管理装置30は、記憶された所定のプログラムを実行することにより、仮想的に、座席予約情報管理部31と、非利用座席管理部32と、を備えた構成とすることができる。
【0021】
座席予約情報管理部31は、座席予約情報を管理する機能部である(
図1参照)。座席予約情報は、座席20A~20Dの予約を管理する情報である(
図2参照)。座席予約情報は、例えば、利用者ID、座席番号、利用開始日時、利用終了日時、及び利用者メールアドレス(他の連絡先でも可)を関連付けた情報である。座席予約情報管理部31は、座席予約情報に基づいてリアルタイムでの座席20A~20Dの利用状況を管理する。座席予約情報管理部31は、利用者の端末60A~60Nからの、座席20A~20Dの予約に関する処理を行う。
【0022】
座席予約情報管理部31は、監視カメラ10A~10Dからの忘れ物位置情報を受信することにより、対応する座席20A~20D(非利用座席)に忘れ物があると判断し、当該座席20A~20Dの予約を禁止する。座席予約情報管理部31は、監視カメラ10A~10D(回収ロボット50でも可)からの忘れ物回収完了情報を受信することにより、対応する座席20A~20D(非利用座席)の忘れ物が回収されたと判断し、当該座席20A~20Dの予約の禁止を解除する。
【0023】
非利用座席管理部32は、利用されていない座席20A~20Dの状況を管理する機能部である(
図1参照)。非利用座席管理部32は、座席予約情報管理部31の過去の座席予約情報に基づいて、利用されていない座席20A~20D(非利用座席)を確認する。非利用座席管理部32は、確認された非利用座席に関する情報(非利用座席情報)を、対応する非利用座席の監視カメラ10A~10Dに送信する。非利用座席管理部32は、利用されていない座席20A~20Dに対応する監視カメラ10A~10Dに対して、定期的に、非利用座席情報を送信するようにしてもよい。非利用座席管理部32は、監視カメラ10A~10Dからの忘れ物位置情報を受信することにより、受信した忘れ物位置情報を回収ロボット50に送信する。非利用座席管理部32は、監視カメラ10A~10Dからの忘れ物位置情報を受信することにより、座席予約情報管理部31の過去の座席予約情報に基づいて、忘れ物の所有者である利用者を特定する。忘れ物に係る利用者の特定の方法として、例えば、忘れ物があった座席20A~20Dに当日の利用者がいた場合は当該座席20A~20Dの利用者を特定し、忘れ物があった座席20A~20Dに当日の利用者がいなかった場合、忘れ物に係る座席に隣接した座席の利用者を特定する。非利用座席管理部32は、受信した忘れ物位置情報、及び、特定された利用者に関する情報に基づいて忘れ物利用者情報を生成して忘れ物管理装置40に送信する。忘れ物利用者情報は、例えば、利用者ID、忘れ物があった座席番号、座席の利用開始日時及び利用終了日時を含んだ情報とすることができる。
【0024】
忘れ物管理装置40は、座席20A~20Dのいずれかにあった忘れ物を管理する装置である(
図1参照)。忘れ物管理装置40として、例えば、コンピュータ機能を備えたサーバを用いることができる。忘れ物管理装置40は、ネットワーク70を介して監視カメラ10A~10D、座席管理装置30、回収ロボット50及び端末60A~60Nと通信可能に接続されている。忘れ物管理装置40は、記憶された所定のプログラムを実行することにより、仮想的に、忘れ物情報管理部41と、利用者通知部42と、を備えた構成とすることができる。
【0025】
忘れ物情報管理部41は、忘れ物情報を管理する機能部である(
図1参照)。忘れ物情報は、例えば、利用者ID、座席番号、利用開始日時、利用終了日時、利用者メールアドレス、忘れ物画像ファイル名(リンク又はURLでも可)、及び忘れ物サイトURL(リンクでも可)を関連付けた情報とすることができる(
図3参照)。忘れ物情報管理部41は、座席管理装置30からの忘れ物利用者情報、及び、回収ロボット50からの忘れ物の画像データを忘れ物情報に保存する。忘れ物情報管理部41は、保存された忘れ物情報に対応する忘れ物を忘れ物サイトに掲載する処理を行う。忘れ物情報管理部41は、忘れ物サイトに掲載された忘れ物のURLを忘れ物情報に保存する。
【0026】
利用者通知部42は、忘れ物情報管理部41の忘れ物情報に基づいて、忘れ物に対応する利用者の端末60A~60Nに忘れ物通知メールを送信する機能部である(
図1参照)。忘れ物通知メールには、例えば、忘れ物サイトのリンク又はURL、画像データへのリンク又はURL、忘れ物に関する詳細データ(座席番号、利用開始日時、利用終了日時等)を含めるようにしてもよい。
【0027】
回収ロボット50は、座席20A~20Dのいずれかにある忘れ物を回収して保管場所に運ぶロボットである(
図1参照)。回収ロボット50は、ネットワーク70を介して監視カメラ10A~10D、座席管理装置30及び忘れ物管理装置40と通信可能に接続されている。回収ロボット50は、通信部51と、駆動部52と、カメラ部53と、回収部54と、を備える。
【0028】
通信部51は、ネットワーク70を介して監視カメラ10A~10D、座席管理装置30及び忘れ物管理装置40と通信を行う機能部である(
図1参照)。通信部51は、座席管理装置30からの忘れ物位置情報を受信する。通信部51は、撮影された非利用座席の忘れ物の画像データを忘れ物管理装置40に送信する。通信部51は、忘れ物を保管場所に搬送したときに、忘れ物回収完了情報を、対応する監視カメラ10A~10D(座席管理装置30でも可)に送信する。
【0029】
駆動部52は、回収ロボット50を移動させる機能部である(
図1参照)。駆動部52は、回収ロボット50自身の位置を測位(例えば、GPS(Global Positioning System)、ビーコン、AR(Augmented Reality)マーカ等を用いて測位)しながら回収ロボット50を移動させる。駆動部52は、受信した忘れ物位置情報に基づいて、忘れ物がある非利用座席に回収ロボット50を移動させる。駆動部52は、非利用座席で忘れ物を回収すると、保管場所まで回収ロボット50を移動させる。駆動部52は、忘れ物が保管場所に保管されると、待機位置まで回収ロボット50を移動させる。
【0030】
カメラ部53は、対象物を撮像する機能部である(
図1参照)。カメラ部53は、非利用座席で忘れ物を撮影して忘れ物を確認する。
【0031】
回収部54は、非利用座席の忘れ物を回収する機能部である(
図1参照)。
【0032】
端末60A~60Nは、座席20A~20Dを利用する利用者が使用する端末である(
図1参照)。端末60A~60Nには、例えば、パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等を用いることができる。端末60A~60Nは、利用者の操作により、座席管理装置30での座席20A~20Dの予約に関する処理を行う。端末60A~60Nは、非利用座席に、対応する利用者の忘れ物があったときに、忘れ物管理装置40からの忘れ物通知メールを受信する。端末60A~60Nは、利用者の操作により、忘れ物管理装置40が掲載した忘れ物サイトにアクセスして忘れ物情報を表示する。
【0033】
ネットワーク70は、監視カメラ10A~10D、座席管理装置30、忘れ物管理装置40、回収ロボット50、及び監視カメラ10A~10D間を通信(有線通信)可能に接続する情報通信網である。ネットワーク70として、例えば、PAN(Personal Area Network)、LAN(Local Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)、WAN(Wide Area Network)、GAN(Global Area Network)等の通信網を用いることができる。ネットワーク70は、Wi-Fi、無線LAN等のアクセスポイントを含むことができ、端末60A~60Nや回収ロボット50等と無線通信するようにしてもよい。
【0034】
次に、実施形態1に係る座席管理システムの動作について図面を用いて説明する。
図4は、実施形態1に係る座席管理システムの動作を模式的に示したシーケンスチャートである。なお、座席管理システムの構成については、
図1を参照されたい。
【0035】
前提として、座席管理装置30には座席予約情報(
図2参照)があるものとする。
【0036】
まず、座席管理装置30の非利用座席管理部32は、座席予約情報管理部31の過去の座席予約情報に基づいて、利用されていない座席20A~20D(非利用座席)を確認する(ステップA1)。
【0037】
次に、座席管理装置30の非利用座席管理部32は、非利用座席があることを確認すると、確認された非利用座席(ここでは監視カメラ10Aとする)に関する情報(非利用座席情報)を、対応する非利用座席の監視カメラ10Aに送信する(ステップA2)。なお、非利用座席がない(全ての座席が利用されている)場合、その後の処理をスキップして、終了し、スタートに戻るようにしてもよい。
【0038】
次に、監視カメラ10Aは、座席管理装置30からの非利用座席情報を受信することにより、一定時間待機する(ステップA3)。一定時間待機するのは、自分の忘れ物に気付いた利用者が自分で忘れ物を回収しに来る可能性があるからである。
【0039】
次に、監視カメラ10Aは、利用されていない座席20Aでの忘れ物の位置を確認(画像の撮影及び解析)する(ステップA4)。
【0040】
次に、監視カメラ10Aは、利用されていない座席20Aの忘れ物を検知したときに、検知された忘れ物の位置を特定し、特定された忘れ物の位置データを含む忘れ物位置情報を座席管理装置30(回収ロボット50でも可)に送信する(ステップA5)。なお、利用されていない座席20Aの忘れ物を検知することができない場合は、座席管理装置30に忘れ物がない旨を通知したり、その後の処理をスキップして、終了し、スタートに戻るようにしてもよい。
【0041】
次に、座席管理装置30の座席予約情報管理部31は、監視カメラ10Aからの忘れ物位置情報を受信することにより、対応する座席20A(非利用座席)に忘れ物があると判断し、当該座席20Aの予約を禁止する(ステップA6)。
【0042】
次に、座席管理装置30の非利用座席管理部32は、監視カメラ10Aからの忘れ物位置情報を受信することにより、受信した忘れ物位置情報を回収ロボット50に送信する(ステップA7)。
【0043】
次に、座席管理装置30の非利用座席管理部32は、監視カメラ10Aからの忘れ物位置情報を受信することにより、座席予約情報管理部31の過去の座席予約情報に基づいて、忘れ物の所有者である利用者を特定する(ステップA8)。
【0044】
次に、座席管理装置30の非利用座席管理部32は、受信した忘れ物位置情報、及び、特定された利用者に関する情報に基づいて忘れ物利用者情報を生成して忘れ物管理装置40に送信する(ステップA9)。
【0045】
ステップA7の後、回収ロボット50は、座席管理装置30からの忘れ物位置情報を受信することにより、当該忘れ物位置情報に基づいて、忘れ物がある非利用座席(座席20A)に移動する(ステップA10)。
【0046】
次に、回収ロボット50は、非利用座席(座席20A)に到着すると、カメラ部53で非利用座席の忘れ物を撮影して忘れ物を確認する(ステップA11)。なお、忘れ物がないときは、座席管理装置30に忘れ物がない旨を通知したり、その後の処理をスキップして、終了するようにしてもよい。また、忘れ物の撮影を回収ロボット50のカメラ部53で行っているのは、プライバシーの観点から監視カメラ10A~10Dの解像度を高く設定できない場合があるためであり、監視カメラ10A~10Dの解像度を高く設定できる場合は監視カメラ10A~10Dで忘れ物の撮影を行ってもよい。
【0047】
次に、回収ロボット50は、撮影された非利用座席(座席20A)の忘れ物の画像データを忘れ物管理装置40に送信する(ステップA12)。
【0048】
次に、回収ロボット50は、非利用座席の忘れ物を回収して保管場所まで搬送する(ステップA13)。
【0049】
次に、回収ロボット50は、忘れ物を保管場所に保管されると、忘れ物回収完了情報を、対応する監視カメラ10A(座席管理装置30でも可)に送信する(ステップA14)。
【0050】
次に、回収ロボット50は、忘れ物が保管場所に保管されると、待機位置まで移動する(ステップA15)。
【0051】
ステップA14の後、監視カメラ10Aは、回収ロボット50からの忘れ物回収完了情報を受信することにより、利用されていない座席20Aに忘れ物がないことを確認(画像の撮影及び解析)する(ステップA16)。
【0052】
次に、監視カメラ10A~10Dは、利用されていない座席20Aに忘れ物がないことを確認したときに、受信した忘れ物回収完了情報を座席管理装置30に送信する(ステップA17)。
【0053】
次に、座席管理装置30の座席予約情報管理部31は、監視カメラ10A(回収ロボット50でも可)からの忘れ物回収完了情報を受信することにより、対応する座席20A(非利用座席)の忘れ物が回収されたと判断し、当該座席20Aの予約の禁止を解除する(ステップA18)。
【0054】
ステップA12の後、忘れ物管理装置40の忘れ物情報管理部41は、座席管理装置30からの忘れ物利用者情報、及び、回収ロボット50からの忘れ物の画像データを保存する(ステップA19)。
【0055】
次に、忘れ物管理装置40の忘れ物情報管理部41は、保存された忘れ物情報の一部(例えば、座席番号、忘れ物の画像、利用日;全部でも可)を忘れ物サイトに掲載(アップロード)する処理を行う(ステップA20)。
【0056】
次に、忘れ物管理装置40の忘れ物情報管理部41は、忘れ物サイトに掲載された忘れ物のURLを保存する(ステップA21)。
【0057】
最後に、忘れ物管理装置40の利用者通知部42は、忘れ物情報管理部41の忘れ物情報(
図3参照)に基づいて、忘れ物に対応する利用者の端末60A~60Nに忘れ物通知メールを送信し(ステップA22)、その後、終了してスタートに戻り、ステップA1~ステップA22の動作を継続的に行う。
【0058】
実施形態1によれば、座席管理システム1によって忘れ物の検知から座席の予約禁止及び予約禁止解除、忘れ物の回収、利用者への通知までを全自動で行っているため、利用者が忘れ物の取り扱いに困らないようにしつつ忘れ物を管理することに貢献することができる。
【0059】
[実施形態2]
実施形態2に係る座席管理システムについて図面を用いて説明する。
図5は、実施形態2に係る座席管理システムの構成を模式的に示したブロック図である。
図6は、実施形態2に係る座席管理システムの動作を模式的に示したシーケンスチャートである。
【0060】
実施形態2は、実施形態1の変形例である。実施形態1では回収ロボット(
図1の50)により忘れ物を回収したが、実施形態2では座席管理システム1の管理者2の管理者端末61に忘れ物位置情報を送信し、当該管理者2が忘れ物を回収するようにしたものである(
図5参照)。これによって、移動、回収、及び搬送に関する動作(ステップA10’、ステップA13’、ステップA15’)は管理者2が行うことになる(
図6参照)。その他の構成及び動作は、実施形態1と同様である。
【0061】
実施形態2によれば、実施形態1と同様に、利用者が忘れ物の取り扱いに困らないようにしつつ忘れ物を管理することに貢献することができるとともに、コスト的に回収ロボットを導入することができない場合にも対応することができる。
【0062】
[実施形態3]
実施形態3に係る座席管理システムについて図面を用いて説明する。
図7は、実施形態3に係る座席管理システムの構成を模式的に示したブロック図である。
図8は、実施形態3に係る座席管理システムの動作を模式的に示したシーケンスチャートである。
【0063】
実施形態3は、実施形態1の変形例である。実施形態1では監視カメラ(
図1の10A~10D)により忘れ物を監視したが、実施形態3では監視センサ21A~21D(監視装置)により忘れ物を監視するようにしたものである。監視センサ21A~21Dとして、例えば、重量、静電容量の変化を検知するセンサシート、物体の表面までの距離の変化を検知する3次元センサ等を用いることができる。これによって、監視センサ21A~21Dの動作は、監視カメラ(
図1の10A~10D)の動作(
図4のステップA3~ステップA5、ステップA16、ステップA17)と同様であるが、監視センサ21A~21Dの検知方法に応じた動作(ステップA3’~ステップA5’、ステップA16’、ステップA17’)を行うことになる(
図8参照)。その他の構成及び動作は、実施形態1と同様である。また、監視センサ21A~21Dは、実施形態2に適用してもよい。
【0064】
実施形態3によれば、実施形態1と同様に、利用者が忘れ物の取り扱いに困らないようにしつつ忘れ物を管理することに貢献することができるとともに、利用者がカメラで監視されているような思いをすることなく忘れ物を監視することができる。
【0065】
[実施形態4]
実施形態4に係る座席管理システムについて図面を用いて説明する。
図9は、実施形態4に係る座席管理システムの構成を模式的に示したブロック図である。
【0066】
座席管理システム1は、座席20A~20Dを管理するシステムである。座席管理システム1は、座席管理装置30と、監視装置80A~80Dと、忘れ物管理装置40と、を備える。
【0067】
座席管理装置30は、座席20A~20Dの予約及び利用状況を管理するように構成されている。座席管理装置30は、座席予約情報管理部31と、非利用座席管理部32と、を備える。
【0068】
座席予約情報管理部31は、座席20A~20Dの予約を管理する座席予約情報を管理するように構成されている。座席予約情報管理部31は、忘れ物位置情報を受信することにより前記座席の予約を禁止するように構成されている。座席予約情報管理部31は、忘れ物回収完了情報を受信することにより座席の予約の禁止を解除するように構成されている。
【0069】
非利用座席管理部32は、利用されていない非利用座席(該当する座席20A~20Dのいずれか)の状況を管理するように構成されている。非利用座席管理部32は、座席予約情報に基づいて非利用座席を確認して非利用座席情報を監視装置(該当する監視装置80A~80Dのいずれか)に送信するように構成されている。非利用座席管理部32は、忘れ物位置情報を受信することにより過去の座席予約情報に基づいて忘れ物に係る利用者を特定して忘れ物利用者情報を忘れ物管理装置40に送信するように構成されている
【0070】
監視装置80A~80Dは、座席20A~20Dの忘れ物を監視するように構成されている。監視装置(該当する80A~80Dのいずれか)は、非利用座席情報を受信することにより非利用座席での忘れ物の位置を確認して忘れ物位置情報を座席管理装置30に送信するように構成されている。監視装置(該当する80A~80Dのいずれか)は、非利用座席での忘れ物の回収を確認して忘れ物回収完了情報を座席管理装置に送信するように構成されている。
【0071】
忘れ物管理装置40は、座席20A~20Dの忘れ物を管理するように構成されている。忘れ物管理装置40は、忘れ物利用者情報を受信することにより忘れ物利用者情報に対応する利用者の端末(該当する端末60A~60Nのいずれか)に忘れ物通知メールを送信するように構成されている。
【0072】
実施形態4によれば、座席管理システム1によって忘れ物の検知から座席の予約禁止及び予約禁止解除、利用者への通知までを全自動で行っているため、利用者が忘れ物の取り扱いに困らないようにしつつ忘れ物を管理することに貢献することができる。
【0073】
なお、実施形態1~4に係る座席管理装置、忘れ物管理装置は、いわゆるハードウェア資源(情報処理装置、コンピュータ)により構成することができ、
図10に例示する構成を備えたものを用いることができる。例えば、ハードウェア資源100は、内部バス104により相互に接続される、プロセッサ101、メモリ102、ネットワークインタフェイス103等を備える。
【0074】
なお、
図10に示す構成は、ハードウェア資源100のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。ハードウェア資源100は、図示しないハードウェア(例えば、入出力インタフェイス)を含んでもよい。あるいは、装置に含まれるプロセッサ101等のユニットの数も
図10の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のプロセッサ101がハードウェア資源100に含まれていてもよい。プロセッサ101には、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等を用いることができる。
【0075】
メモリ102には、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等を用いることができる。
【0076】
ネットワークインタフェイス103には、例えば、LAN(Local Area Network)カード、ネットワークアダプタ、ネットワークインタフェイスカード等を用いることができる。
【0077】
ハードウェア資源100の機能は、上述の処理モジュールにより実現される。当該処理モジュールは、例えば、メモリ102に格納されたプログラムをプロセッサ101が実行することで実現される。また、そのプログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。即ち、上記処理モジュールが行う機能は、何らかのハードウェアにおいてソフトウェアが実行されることによって実現できればよい。
【0078】
上記実施形態の一部または全部は以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0079】
[付記1]
座席の予約及び利用状況を管理するように構成された座席管理装置と、
前記座席の忘れ物を監視するように構成された監視装置と、
前記座席の前記忘れ物を管理するように構成された忘れ物管理装置と、
を備え、
前記座席管理装置は、
前記座席の予約を管理する座席予約情報を管理するように構成された座席予約情報管理部と、
利用されていない非利用座席の状況を管理するように構成された非利用座席管理部と、
を備え、
前記非利用座席管理部は、前記座席予約情報に基づいて前記非利用座席を確認して非利用座席情報を前記監視装置に送信するように構成され、
前記監視装置は、前記非利用座席情報を受信することにより前記非利用座席での忘れ物の位置を確認して忘れ物位置情報を前記座席管理装置に送信し、かつ、前記非利用座席での前記忘れ物の回収を確認して忘れ物回収完了情報を前記座席管理装置に送信するように構成され、
前記座席管理装置の前記座席予約情報管理部は、前記忘れ物位置情報を受信することにより前記座席の予約を禁止し、かつ、前記忘れ物回収完了情報を受信することにより前記座席の予約の禁止を解除するように構成され、
前記座席管理装置の前記非利用座席管理部は、前記忘れ物位置情報を受信することにより過去の前記座席予約情報に基づいて前記忘れ物に係る利用者を特定して忘れ物利用者情報を前記忘れ物管理装置に送信するように構成され、
前記忘れ物管理装置は、前記忘れ物利用者情報を受信することにより前記忘れ物利用者情報に対応する前記利用者の端末に忘れ物通知メールを送信するように構成されている、
座席管理システム。
[付記2]
前記座席の前記忘れ物を回収するように構成された回収ロボットを備え、
前記監視装置は、前記非利用座席情報を受信して一定時間待機してから前記忘れ物位置情報を前記座席管理装置に送信するように構成され、
前記座席管理装置の前記非利用座席管理部は、前記忘れ物位置情報を受信することにより前記忘れ物位置情報を前記回収ロボットに送信するように構成され、
前記回収ロボットは、前記忘れ物位置情報に基づいて前記座席の前記忘れ物を回収するように構成されている、
付記1記載の座席管理システム。
[付記3]
前記座席の前記忘れ物を回収するように構成された回収ロボットを備え、
前記監視装置は、前記非利用座席情報を受信して一定時間待機してから前記忘れ物位置情報を前記座席管理装置及び前記回収ロボットに送信するように構成され、
前記回収ロボットは、前記忘れ物位置情報に基づいて前記座席の前記忘れ物を回収するように構成されている、
付記1記載の座席管理システム。
[付記4]
前記回収ロボットは、前記忘れ物の画像データを撮像して前記忘れ物管理装置に送信するように構成され、
前記忘れ物管理装置は、前記忘れ物の前記画像データを取得し、前記忘れ物利用者情報の一部又は全部、及び、前記忘れ物の前記画像データを忘れ物サイトにアップロードし、前記忘れ物通知メールに前記忘れ物サイトのURL又はリンクを含めて前記忘れ物利用者情報に対応する前記利用者の前記端末に前記忘れ物通知メールを送信するように構成されている、
付記2又は3記載の座席管理システム。
[付記5]
前記回収ロボットは、前記忘れ物を回収した後に忘れ物回収完了情報を前記監視装置に送信するように構成され、
前記監視装置は、前記忘れ物回収完了情報を受信することにより前記非利用座席での前記忘れ物の回収を確認して忘れ物回収完了情報を前記座席管理装置に送信するように構成されている、
付記2乃至4のいずれか一に記載の座席管理システム。
[付記6]
前記監視装置は、監視カメラを備える、
付記1乃至5のいずれか一に記載の座席管理システム。
[付記7]
前記監視装置は、重量や静電容量の変化を検知する監視センサを備える、
付記1乃至5のいずれか一に記載の座席管理システム。
[付記8]
前記監視装置は、物体の表面までの距離の変化を検知する3次元センサを備える、
付記1乃至5のいずれか一に記載の座席管理システム。
[付記9]
管理者が使用する管理者端末を備え、
前記監視装置は、前記非利用座席情報を受信して一定時間待機してから前記忘れ物位置情報を前記座席管理装置に送信するように構成され、
前記座席管理装置の前記非利用座席管理部は、前記忘れ物位置情報を受信することにより前記忘れ物位置情報を前記管理者端末に送信するように構成されている、
付記1記載の座席管理システム。
[付記10]
座席の予約及び利用状況を管理するように構成された座席管理装置であって、
前記座席の予約を管理する座席予約情報を管理するように構成された座席予約情報管理部と、
利用されていない非利用座席の状況を管理するように構成された非利用座席管理部と、
を備え、
前記非利用座席管理部は、前記座席予約情報に基づいて前記非利用座席を確認して非利用座席情報を、前記座席の忘れ物を監視する監視装置に送信するように構成され、
前記座席予約情報管理部は、前記監視装置からの、前記非利用座席での前記忘れ物に係る忘れ物位置情報を受信することにより前記座席の予約を禁止し、かつ、前記監視装置からの、前記非利用座席での前記忘れ物の回収に係る忘れ物回収完了情報を受信することにより前記座席の予約の禁止を解除するように構成され、
前記非利用座席管理部は、前記忘れ物位置情報を受信することにより過去の前記座席予約情報に基づいて前記忘れ物に係る利用者を特定して忘れ物利用者情報を、前記座席の前記忘れ物を管理する忘れ物管理装置に送信するように構成され、
前記忘れ物管理装置は、前記忘れ物利用者情報を受信することにより前記忘れ物利用者情報に対応する前記利用者の端末に忘れ物通知メールを送信する、
座席管理装置。
[付記11]
座席の予約及び利用状況を管理する座席管理装置と、
前記座席の忘れ物を監視する監視装置と、
前記座席の前記忘れ物を管理する忘れ物管理装置と、
を備えた座席管理システムで前記座席を管理する座席管理方法であって、
前記座席管理装置が、前記座席の予約を管理する座席予約情報に基づいて、利用されていない非利用座席を確認して非利用座席情報を前記監視装置に送信するステップと、
前記監視装置が、前記非利用座席情報を受信することにより前記非利用座席での忘れ物の位置を確認して忘れ物位置情報を前記座席管理装置に送信するステップと、
前記座席管理装置が、前記忘れ物位置情報を受信することにより前記座席の予約を禁止するステップと、
前記座席管理装置が、前記忘れ物位置情報を受信することにより過去の前記座席予約情報に基づいて前記忘れ物に係る利用者を特定して忘れ物利用者情報を前記忘れ物管理装置に送信するステップ、
前記監視装置が、前記非利用座席での前記忘れ物の回収を確認して忘れ物回収完了情報を前記座席管理装置に送信するステップと、
前記座席管理装置が、前記忘れ物回収完了情報を受信することにより前記座席の予約の禁止を解除するステップと、
前記忘れ物管理装置が、前記忘れ物利用者情報を受信することにより前記忘れ物利用者情報に対応する前記利用者の端末に忘れ物通知メールを送信するステップと、
を含む、座席管理方法。
[付記12]
座席の予約及び利用状況を管理する座席管理装置に実行させるプログラムであって、
前記座席の予約を管理する座席予約情報に基づいて、利用されていない非利用座席を確認して非利用座席情報を、前記座席の忘れ物を監視する監視装置に送信する処理と、
前記監視装置からの、前記非利用座席での前記忘れ物に係る忘れ物位置情報を受信することにより前記座席の予約を禁止する処理と、
前記忘れ物位置情報を受信することにより過去の前記座席予約情報に基づいて前記忘れ物に係る利用者を特定して忘れ物利用者情報を、前記座席の前記忘れ物を管理する忘れ物管理装置に送信する処理と、
前記監視装置からの、前記非利用座席での前記忘れ物の回収に係る忘れ物回収完了情報を受信することにより前記座席の予約の禁止を解除する処理と、
を前記座席管理装置に実行させ、
前記忘れ物管理装置は、前記忘れ物利用者情報を受信することにより前記忘れ物利用者情報に対応する前記利用者の端末に忘れ物通知メールを送信する、
プログラム。
【0080】
なお、上記の特許文献の開示は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとし、必要に応じて本発明の基礎ないし一部として用いることが出来るものとする。本発明の全開示(特許請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択(必要により不選択)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲及び図面を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、本願に記載の数値及び数値範囲については、明記がなくともその任意の中間値、下位数値、及び、小範囲が記載されているものとみなされる。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本願発明の趣旨に則り、本願発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれる(属する)ものと、みなされる。
【符号の説明】
【0081】
1 座席管理システム
2 管理者
10A~10D 監視カメラ
20A~20D 座席
21A~21D 監視センサ
30 座席管理装置
31 座席予約情報管理部
32 非利用座席管理部
40 忘れ物管理装置
41 忘れ物情報管理部
42 利用者通知部
50 回収ロボット
51 通信部
52 駆動部
53 カメラ部
54 回収部
60A~60N 端末
61 管理者端末
70 ネットワーク
80A~80D 監視装置
100 ハードウェア資源
101 プロセッサ
102 メモリ
103 ネットワークインタフェイス
104 内部バス