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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126393
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】換気端末部材
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/04 20060101AFI20240912BHJP
   H05K 5/03 20060101ALI20240912BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20240912BHJP
   F24F 13/08 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
F24F7/04 B
H05K5/03 A
H05K5/02 L
F24F13/08 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034746
(22)【出願日】2023-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118762
【弁理士】
【氏名又は名称】高村 順
(72)【発明者】
【氏名】藤田 晃史
【テーマコード(参考)】
3L058
3L081
4E360
【Fターム(参考)】
3L058BC02
3L058BC06
3L081AA02
3L081AB01
3L081BA03
4E360AB34
4E360EA05
4E360EC05
4E360GA29
4E360GB64
(57)【要約】
【課題】圧力損失が小さくかつ雨水浸入耐力が高い換気端末部材を得ること。
【解決手段】壁に設けられた換気口に接続されるパイプガイドと、パイプガイドを通す差込穴を備え、壁に固定される平板状のベースと、ベースを前方から覆う正面板と、ベースを上方から覆う天板と、ベースを下方から覆う底板と、前記ベースを側方から覆う一対の側板とを備え、側板にガラリが設けられたカバーと、ベースに固定されて換気口と連通し、壁から突出する筒状のベルマウス4とを備え、ベルマウス4は、ガラリに対向する左部及び右部に設けられた第1の部分4aと、天板及び底板に対向する上部及び下部に設けられた第2の部分4bとを有し、第1の部分4aにおけるベースに固定される側の端である一端411から他端412までのベルマウス4の軸方向に沿った寸法は、第2の部分4bにおける一端411から他端412までのベルマウス4の軸方向に沿った寸法以上である。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁に設けられた換気口に接続されるパイプガイドと、
前記パイプガイドを通す差込穴を備え、前記壁に固定される平板状のベースと、
前記ベースを前方から覆う正面板と、前記ベースを上方から覆う天板と、前記ベースを下方から覆う底板と、前記ベースを側方から覆う一対の側板とを備え、前記側板にガラリが設けられたカバーと、
前記ベースに固定されて前記換気口と連通し、前記壁から突出する筒状のベルマウスとを備え、
前記ベルマウスは、前記ガラリに対向する左部及び右部に設けられた第1の部分と、前記天板及び前記底板に対向する上部及び下部に設けられた第2の部分とを有し、
前記第1の部分における前記ベースに固定される側の端である一端から他端までの前記ベルマウスの軸方向に沿った寸法は、前記第2の部分における前記一端から前記他端までの前記ベルマウスの軸方向に沿った寸法以上であることを特徴とする換気端末部材。
【請求項2】
前記第1の部分における前記一端から前記他端までの前記ベルマウスの軸方向に沿った寸法は、前記第2の部分との境界において最小かつ、左右の端部において最大となっており、
前記第2の部分での前記一端から前記他端までの前記ベルマウスの軸方向に沿った寸法は一定であることを特徴とする請求項1に記載の換気端末部材。
【請求項3】
前記ガラリは、前記壁に対して傾斜して設置されるフィンを備え、
前記第1の部分は、前記フィンに平行な方向から見た場合に前記ガラリを半分以上覆うことを特徴とする請求項1に記載の換気端末部材。
【請求項4】
前記ベルマウスは、前記一端から前記他端に向けて内径が拡大する円筒状であり、前記ベルマウスの内周面は、前記ベルマウスの軸方向に対して4度から6度傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の換気端末部材。
【請求項5】
前記第1の部分は、前記ベルマウスを前記ベルマウスの軸方向と垂直な横方向から見た場合に円弧形状であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の換気端末部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、壁面に形成された換気口に取り付けられる換気端末部材に関する。
【背景技術】
【0002】
家屋の壁面には、家屋内への空気の取り込み、又は家屋内の空気の排出を行うために換気口が形成されている。換気口の屋内側には、屋内に向けて延びる換気ダクト、又は換気装置が接続されている。また、換気口の屋外側には、屋内への雨水及び小動物の侵入を抑制する目的で、特許文献1に開示されるような換気端末部材が取り付けられる。換気端末部材は、端部が壁から突出するように換気口に取り付けられる筒状部材と、通常部材を覆うカバーとを備えており、カバーの開口部及び筒状部材を通じて家屋内への空気の取り込み、又は家屋内の空気の排出が行われる。
【0003】
外風の影響を考慮する必要がある場合は、排気風量又は給気風量の低下を抑制するために、筒状部材と連通する開口部をカバーの左右に設ける形状が一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-21821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
昨今、地球温暖化にともなう海面温度の上昇により、熱帯低気圧の発生数が増加するとともに、発生した熱帯低気圧が強く発達する傾向にある。このため、暴風雨が原因となり、雨水が換気端末部材から換気口を伝って室内側へ浸入することを防ぐ対策が必要となっている。
【0006】
雨水が換気端末部材から室内へ浸入することへの対策として、筒状部材の壁からの突出量を増やすとともに、カバーの開口部の位置を換気口から離すことが考えられるが、この場合、換気端末部材の据付面からの突出寸法を拡大する必要性があるため意匠性が著しく悪化する。また、換気端末部材の開口部の面積を小さくすることが考えられるが、この場合、圧力損失が大きくなるため、換気効率の低下が考えられる。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、圧力損失が小さくかつ雨水浸入耐力が高い換気端末部材を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る換気端末部材は、壁に設けられた換気口に接続されるパイプガイドと、パイプガイドを通す差込穴を備え、壁に固定される平板状のベースと、ベースを前方から覆う正面板と、ベースを上方から覆う天板と、ベースを下方から覆う底板と、ベースを側方から覆う一対の側板とを備え、側板にガラリが設けられたカバーと、ベースに固定されて換気口と連通し、壁から突出する筒状のベルマウスとを備える。ベルマウスは、ガラリに対向する左部及び右部に設けられた第1の部分と、天板及び底板に対向する上部及び下部に設けられた第2の部分とを有する。第1の部分におけるベースに固定される側の端である一端から他端までのベルマウスの軸方向に沿った寸法は、第2の部分における一端から他端までのベルマウスの軸方向に沿った寸法以上である。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、圧力損失が小さくかつ雨水浸入耐力が高い換気端末部材を得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係る換気端末部材の分解斜視図
図2】実施の形態1に係る換気端末部材の据付状態を表した断面図
図3】実施の形態1に係る換気端末部材の分解断面模式図
図4】実施の形態1に係る換気端末部材のベースの正面図
図5】実施の形態1に係る換気端末部材のカバーの背面斜視図
図6】実施の形態1に係る換気端末部材の水抜き穴の拡大図
図7】実施の形態1に係る換気端末部材のベルマウスの上面図
図8】実施の形態1に係る換気端末部材のベルマウスの正面図
図9】実施の形態1に係る換気端末部材のベルマウスの側面図
図10】実施の形態1に係る換気端末部材の斜視図
図11】実施の形態1に係る換気端末部材の風速分布を示す図
図12】実施の形態1に係る換気端末部材の側面図
図13】実施の形態1に係る換気端末部材において、実使用条件を想定して排気による圧力損失を測定した結果を示す図
図14】実施の形態1に係る換気端末部材に風が吹き付けられた状態を示す図
図15】実施の形態1に係る換気端末部材の風による室内への雨水浸入量を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、実施の形態に係る換気端末部材を図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る換気端末部材の分解斜視図である。図2は、実施の形態1に係る換気端末部材の据付状態を表した断面図である。図3は、実施の形態1に係る換気端末部材の分解断面模式図である。実施の形態1に係る換気端末部材50は、屋内から屋外へ室内空気を排気するダクト、又は、屋外から屋内へと外気を取り入れて給気を行うダクトに設置される部材である。換気端末部材50は、建物の屋外と屋内とを隔てる壁8に設けられた換気口7の室外側の開口部に取り付けられる。以下の説明において、換気端末部材50は、排気を行うダクトに設置されるものとする。換気口7は、壁8の穴にパイプ21を差し込んで固定することによって形成されている。換気口7は、不図示の換気設備に繋がっている。
【0013】
換気端末部材50は、ガラリ2が設けられたカバー1と、換気端末部材50を壁8に固定するベース3と、換気口7に差し込まれるパイプガイド5と、ベース3に固定されることによってカバー1とパイプガイド5とを連通するベルマウス4とを備える。
【0014】
図4は、実施の形態1に係る換気端末部材のベースの正面図である。ベース3は、正方形の板状の主面部3aと、主面部3aの上及び左右の縁に設けられた縁部3b,3c,3dと、主面部3aの下縁に設けられた水切り板3eとを有する。主面部3aには、パイプガイド5が挿入される差込穴3gと、ベルマウス4の固定用のL字部3fとが設けられている。L字部3fは、主面部3aに垂直な基部31fと、基部31fの先端から、差込穴3gの中心O回りの周方向に延びる係合部32fとを有する。主面部3aの上縁に設けられた縁部3bには、凹部31bが形成されている。水切り板3eは、換気口7から排出された結露水によって換気端末部材50の直下の壁8が汚れることを抑制する。水切り板3eには、ねじ穴31eが形成されている。縁部3b,3c,3d及び水切り板3eは、四角形状の枠32を形成している。ベース3は、木ねじ又はシーリング材によって、主面部3aが壁8に当接した状態で壁8に固定される。
【0015】
パイプガイド5は、ベース3の差込穴3gを通してパイプ21に差し込まれる円筒状の円筒部5aと、ベース3に当接する円環状のフランジ部5bとを有する。パイプガイド5は、主面部3aを貫通した状態で主面部3aの中央部に配置されている。
【0016】
図5は、実施の形態1に係る換気端末部材のカバーの背面斜視図である。カバー1は、正面板1aと、天板1bと、底板1cと、側板1d,1eとを備えた箱状である。ガラリ2は、カバー1の側板1d,1eに設けられている。ガラリ2のフィン2aは、壁8への排気流の接触を軽減するため、屋外側に向けて傾斜して設置されている。カバー1の上部には、凹部31bと嵌合する凸部1fが設けられている。カバー1の下部には、ねじ6を通す穴1gが設けられている。カバー1は、ベース3の枠32に収まり、上部の凸部1fを凹部31bに嵌合させるとともに、穴1gを通してねじ穴31eにねじ6をねじ止めすることにより、ベース3に固定される。
【0017】
カバー1は、上面視においてベース3に固定される側が広い台形形状をしており、台形の脚は、正面板1aに垂直な方向に対して7度から10度傾斜している。これにより、壁8への排気流の接触が軽減されるとともに、ガラリ2による排気圧損増加が抑制される。
【0018】
カバー1の下部には、2箇所に水抜き穴1hが設けられている。水抜き穴1hは、カバー1の内側かつ下部に位置しているため、正面側から見ると正面板1aによって隠されており、換気端末部材50の意匠性が損なわれることはない。
【0019】
図6は、実施の形態1に係る換気端末部材の水抜き穴の拡大図である。図6に示すように、換気口7の内部で結露水が発生した場合には、水抜き穴1hからベース3とカバー1との隙間を伝って、水切り板3eにより屋外へと排出される。
【0020】
図7は、実施の形態1に係る換気端末部材のベルマウスの上面図である。図8は、実施の形態1に係る換気端末部材のベルマウスの正面図である。図9は、実施の形態1に係る換気端末部材のベルマウスの側面図である。ベルマウス4は、ベース3に固定される側の端である一端411から他端412に向けて内径が拡大する円筒状であり、外周面が円錐台状とされている。ベルマウス4の内周面は、ベルマウス4の軸方向に対して4度から6度傾斜している。ベルマウス4は、他端412側の端部が壁8から突出するように壁8に固定される筒状部材である。
【0021】
ベルマウス4の一端411側の端部には、爪4cが形成されている。爪4cは、一端411から径方向外側に突出する基部41cと、基部41cの先端から直角に伸びる係合部42cとを備えている。ベルマウス4を換気口7と反対側からベース3に押し当て、換気口7の円筒軸の周りに回転させることで爪4cとL字部3fとが噛み合い、ベルマウス4とベース3とが固定される。
【0022】
また、ベルマウス4は、第1の部分4a及び第2の部分4bを備える。第1の部分4aは、ガラリ2が設けられた側板1d,1eと対向する部分に形成されており、第2の部分4bは、天板1b及び底板1cと対向する部分に形成されている。
【0023】
図7に示すように、第1の部分4aでの一端411から他端412までのベルマウス4の軸方向に沿った寸法は、第2の部分4bとの境界43aにおいて最小であり、左右の端部44aにおいて最大となっている。第2の部分4bでの一端411から他端412までのベルマウス4の軸方向に沿った寸法は、一定である。このため、ベルマウス4の軸方向に沿った第1の部分4aの寸法は、ベルマウス4の軸方向に沿った第2の部分4bの寸法以上となっている。第1の部分4aは、ベルマウス4の軸方向と垂直な横方向から見た形状が円弧形状をしており、円弧の端は第2の部分4bと繋がっている。図7に示すように、ベルマウス4を上方向から見たときに、第2の部分4bは壁8に平行であり、第1の部分4aは第2の部分4bよりも一端411から離れる方向に突出する傾斜面となる。
【0024】
ベルマウス4の内周面に設けられた傾斜により、換気口7から排出される気流が整流される。ベルマウス4の一端411から他端412までのベルマウス4の軸方向に沿った寸法は、換気口7の口径、換気端末部材50の形状、ガラリ2の開口の面積などに基づいて決定される。整流効果が得られるベルマウス4の一端411から他端412までのベルマウス4の軸方向に沿った寸法の一例を挙げると、20mmから40mmである。
【0025】
ベルマウス4の一端411から他端412までのベルマウス4の軸方向に沿った寸法を大きくすることにより、ガラリ2の開口からの雨水が換気口7へ浸入する量を低減することができる。しかし、ベルマウス4の一端411から他端412までのベルマウス4の軸方向に沿った寸法を過度に大きくしてしまうと、整流効果を得ることが困難となる。また、ベルマウス4の一端411から他端412までのベルマウス4の軸方向に沿った寸法を過度に大きくすると、排気の妨げとなり圧力損失を悪化させ逆効果となる。このため、実施の形態1に係る換気端末部材50では、雨水の侵入経路であるガラリ2に対向する部分に第1の部分4aを形成し、ガラリ2と対向しない部分には、整流効果が得られる第2の部分4bを形成している。
【0026】
図10は、実施の形態1に係る換気端末部材の斜視図である。図10に示すように、第1の部分4aの一端411から他端412までのベルマウス4の軸方向に沿った寸法は、フィン2aと平行な方向から見た場合に、第1の部分4aは、換気口7と連通するガラリ2を半分以上覆っている。これにより、換気口7に向かって吹く風が要因となって室内へ雨水が浸入することを低減できる。図11は、実施の形態1に係る換気端末部材の風速分布を示す図である。図11に示すように、ガラリ2の開口の縁付近は排気流速が速い傾向にある。図12は、実施の形態1に係る換気端末部材の側面図である。図9及び図12に示すように、第1の部分4aを側面視で円弧形状とすることにより、排気流速が速い部分に第1の部分4aが配置されることを避け、第1の部分4aが要因となる圧損増加を抑制している。
【0027】
図13は、実施の形態1に係る換気端末部材において、実使用条件を想定して排気による圧力損失を測定した結果を示す図である。なお、圧力損失特性は、JIS C 9603に規定されたオリフィスチャンバー法によって測定及び算出している。図13に示すように、換気口7の口径により異なるが、ベルマウス4ありの場合はベルマウス4なしの場合と比較して圧力損失が小さくなっており、ベルマウス4による改善効果が40%以上あることが確認できる。
【0028】
図14は、実施の形態1に係る換気端末部材に風が吹き付けられた状態を示す図である。図15は、実施の形態1に係る換気端末部材の風による室内への雨水浸入量を示す図である。図15は、暴風雨を想定してガラリ2に風雨を吹き付けて雨水浸入量を測定した結果を示している。図15に示すとおり、換気口7の口径により異なるが、ベルマウス4ありの場合はベルマウス4なしの場合と比較して室内への雨水浸入量が小さくなっており、ベルマウス4による改善効果が70%以上あることが確認できる。
【0029】
実施の形態1に係る換気端末部材50は、ガラリ2と対向する部分に形成された第1の部分4aと、ガラリ2と対向しない部分に形成された第2の部分4bとを有するベルマウス4を備えているため、圧力損失を小さくし、かつ雨水浸入耐力を高めることができる。
【0030】
以上の実施の形態に示した構成は、内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
【0031】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0032】
(付記1)
壁に設けられた換気口に接続されるパイプガイドと、
前記パイプガイドを通す差込穴を備え、前記壁に固定される平板状のベースと、
前記ベースを前方から覆う正面板と、前記ベースを上方から覆う天板と、前記ベースを下方から覆う底板と、前記ベースを側方から覆う一対の側板とを備え、前記側板にガラリが設けられたカバーと、
前記ベースに固定されて前記換気口と連通し、前記壁から突出する筒状のベルマウスとを備え、
前記ベルマウスは、前記ガラリに対向する左部及び右部に設けられた第1の部分と、前記天板及び前記底板に対向する上部及び下部に設けられた第2の部分とを有し、
前記第1の部分における前記ベースに固定される側の端である一端から他端までの前記ベルマウスの軸方向に沿った寸法は、前記第2の部分における前記一端から前記他端までの前記ベルマウスの軸方向に沿った寸法以上であることを特徴とする換気端末部材。
(付記2)
前記第1の部分における前記一端から前記他端までの前記ベルマウスの軸方向に沿った寸法は、前記第2の部分との境界において最小かつ、左右の端部において最大となっており、
前記第2の部分での前記一端から前記他端までの前記ベルマウスの軸方向に沿った寸法は一定であることを特徴とする付記1に記載の換気端末部材。
(付記3)
前記ガラリは、前記壁に対して傾斜して設置されるフィンを備え、
前記第1の部分は、前記フィンに平行な方向から見た場合に前記ガラリを半分以上覆うことを特徴とする付記1又は付記2に記載の換気端末部材。
(付記4)
前記ベルマウスは、前記一端から前記他端に向けて内径が拡大する円筒状であり、前記ベルマウスの内周面は、前記ベルマウスの軸方向に対して4度から6度傾斜していることを特徴とする付記1から付記3のいずれか一つに記載の換気端末部材。
(付記5)
前記第1の部分は、前記ベルマウスを前記ベルマウスの軸方向と垂直な横方向から見た場合に円弧形状であることを特徴とする付記1から付記4のいずれか一つに記載の換気端末部材。
【符号の説明】
【0033】
1 カバー、1a 正面板、1b 天板、1c 底板、1d,1e 側板、1f 凸部、1g 穴、1h 水抜き穴、2 ガラリ、2a フィン、3 ベース、3a 主面部、3b,3c,3d 縁部、3e 水切り板、3f L字部、3g 差込穴、4 ベルマウス、4a 第1の部分、4b 第2の部分、4c 爪、5 パイプガイド、5a 円筒部、5b フランジ部、6 ねじ、7 換気口、8 壁、21 パイプ、31b 凹部、31e ねじ穴、31f,41c 基部、32 枠、32f,42c 係合部、43a 境界、44a 端部、50 換気端末部材、411 一端、412 他端。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15