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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129684
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】樹脂フォーム積層板
(51)【国際特許分類】
   C08J 9/42 20060101AFI20240919BHJP
   B32B 5/18 20060101ALI20240919BHJP
   B32B 27/30 20060101ALI20240919BHJP
   B32B 5/24 20060101ALI20240919BHJP
   E04F 13/04 20060101ALN20240919BHJP
【FI】
C08J9/42 CER
C08J9/42 CEZ
B32B5/18
B32B27/30 A
B32B5/24 101
E04F13/04 108A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023039038
(22)【出願日】2023-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】390018717
【氏名又は名称】旭化成建材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100165951
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 憲悟
(74)【代理人】
【識別番号】100196298
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 高雄
(72)【発明者】
【氏名】小宮山 政美
(72)【発明者】
【氏名】北川 大輔
【テーマコード(参考)】
4F074
4F100
【Fターム(参考)】
4F074AA60
4F074BA00
4F074BB01
4F074BC01
4F074CC04Y
4F074CC22X
4F074CE16
4F074CE56
4F074CE96
4F074DA32
4F100AK01A
4F100AK25B
4F100AK25C
4F100BA02
4F100BA03
4F100BA06
4F100BA10B
4F100BA10C
4F100DG01B
4F100DG01C
4F100DJ00A
4F100EH46
4F100EJ42
4F100EJ86
4F100JM01B
4F100JM01C
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、従来にない高いアルカリ耐性を有する樹脂フォーム積層板を提供することにある。
【解決手段】本発明の樹脂フォーム積層板は、樹脂フォーム板の片面又は両面上に、炭素数12~14のアルコールのうち少なくともいずれか1成分、イソチアゾリノン誘導体、アクリル系ポリマーラテックス、を含むアクリル系ポリマーラテックス混合物層を有することを特徴としている。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂フォーム板の片面又は両面上に、炭素数12~14のアルコールのうち少なくともいずれか1成分、イソチアゾリノン誘導体、アクリル系ポリマーラテックス、を含むアクリル系ポリマーラテックス混合物層を有する樹脂フォーム積層板。
【請求項2】
前記樹脂フォーム板の片面又は両面上に直接繊維層が形成されており、炭素数12~14のアルコールのうち少なくともいずれか1成分、イソチアゾリノン誘導体、アクリル系ポリマーラテックス、を含むアクリル系ポリマーラテックス混合物が、該繊維層と共存する層を有し、かつ、該繊維層の表面上に前記アクリル系ポリマーラテックス混合物層を成している、請求項1に記載の樹脂フォーム積層板。
【請求項3】
常温で水酸化カルシウム飽和水溶液に2週間接触させた面において、接触前のL色空間における色差ΔEabに対して、色差として2以上の数値差を示す個所の面積合計が、前記接触させた面に占める割合として50%未満である、請求項1又は2に記載の樹脂フォーム積層板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルカリ性の成分と接触する可能性のある環境下にて使用される樹脂フォーム積層板に関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂フォーム板は緩衝材や断熱材等、各種の産業分野において幅広く使用され、その用途は今後更に広がっていくものと思われる。このような中、用途によっては表面がアルカリ性を示す材料に接触させて使用する場合もあり、このような場合には樹脂フォーム板表面にアルカリ耐性を持たせる必要がある。材料表面にアルカリ耐性を持たせる方法としては、例えば特開平5-50542号公報、特開平6-297621号公報に記載されているように、材料表面にラテックス成分を塗工する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5-50542号公報
【特許文献2】特開平6-297621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記公報によればすべてのラテックス製品が、これを塗工するだけで優れたアルカリ耐性を示すように見受けられるところ、一口にアルカリ耐性といっても評価の方法が異なれば結果は異なるものであること、即ち、より厳しいアルカリ接触環境下においては、より高度なアルカリ耐性が必要であることが判明した。
【0005】
本発明はこのような課題を背景として、従来にない高いアルカリ耐性を有する樹脂フォーム積層板を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねたところ、特定のポリマーラテックスに特定の添加成分を加えて、その混合物を樹脂フォーム板上に層として形成させることにより、樹脂フォーム板のアルカリ耐性を飛躍的に向上させ、併せて防水性も付与し得ることを見出し、本技術を完成させる至った。
【0007】
即ち本発明は以下の通りである。
[1]
樹脂フォーム板の片面又は両面上に、炭素数12~14のアルコールのうち少なくともいずれか1成分、イソチアゾリノン誘導体、アクリル系ポリマーラテックス、を含むアクリル系ポリマーラテックス混合物層を有する樹脂フォーム積層板。
[2]
前記樹脂フォーム板の片面又は両面上に直接繊維層が形成されており、炭素数12~14のアルコールのうち少なくともいずれか1成分、イソチアゾリノン誘導体、アクリル系ポリマーラテックス、を含むアクリル系ポリマーラテックス混合物が、該繊維層と共存する層を有し、かつ、該繊維層の表面上に前記アクリル系ポリマーラテックス混合物層を成している、[1]に記載の樹脂フォーム積層板。
[3]
常温で水酸化カルシウム飽和水溶液に2週間接触させた面において、接触前のL色空間における色差ΔEabに対して、色差として2以上の数値差を示す個所の面積合計が、前記接触させた面に占める割合として50%未満である、[1]又は[2]に記載の樹脂フォーム積層板。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、強アルカリを示す成分に近接するような環境下においても、長期に亘り、もとの樹脂フォーム板の性能を損なうことなく、これを継続使用することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る樹脂フォーム積層板は前述の課題を改善した発明であって、樹脂フォーム板の片面又は両面上に、炭素数12~14のアルコールのうち少なくともいずれか1成分、イソチアゾリノン誘導体、アクリル系ポリマーラテックス、を含むアクリル系ポリマーラテックス混合物層を有する樹脂フォーム積層板である。
上記アクリル系ポリマーラテックス混合物層は、上記片面又は上記両面に直接隣接して設けられていてもよいし、後述の繊維層等の他の層を介して設けられていてもよい。
【0010】
本発明に係る樹脂フォーム積層板は、長期使用において高いアルカリ耐性示し、さらに充分な防水性をも有することが好ましい。また、樹脂フォーム板の表面に繊維層が形成されている場合であっても、炭素数12~14のアルコールのうち少なくともいずれか1成分、イソチアゾリノン誘導体、アクリル系ポリマーラテックス、を含むアクリル系ポリマーラテックス混合物が繊維層に十分なじむことができ、その性能を維持することが可能である。しかも、積層後の重量増も少なく、断熱材にあっては断熱性等の実用性能への影響がほとんどない。
【0011】
本発明に係る樹脂フォーム積層板において用いられるアクリル系ポリマーラテックスには、アクリル酸やそのエステル、メタクリル酸やそのエステルを共重合させた共重合体を用いることができる。より好ましいのはアクリル酸のエステルを主成分とする共重合体や、アクリル酸のエステルとメタクリル酸のエステルの共重合体であり、更に好ましくはアクリル酸のエステルとメタクリル酸のエステルの共重合体である。
アクリル系ポリマーラテックスにはスチレン系ポリマーラテックスを更に加えてもよいが、その含有量はアクリル系ポリマーラテックス100質量%に対して50質量%未満である。スチレン系ポリマーラテックスとしては、スチレンブタジエン系共重合体が好ましく用いられる。
【0012】
アクリル系ポリマーラテックスの粘度は23℃で50~1000mPa・sであることが好ましく、より好ましくは300~600mPa・sである。固形分は40~60%であることが好ましい。最低成膜温度は、アルカリ耐性発現及び取り扱い性の観点から、-10℃以上30℃以下であることが好ましい。
【0013】
アクリル系ポリマーラテックスには、炭酸カルシウム粉などのフィラー、増粘剤、消泡剤、成膜助剤等の各種添加剤を適宜配合して使用することもできる。アクリル系ポリマーラテックス混合物層は、防水性、アルカリ耐性、層同士の接着を回避する点から、固形分で5~200g/mが好ましく、10~100g/mがより好ましい。
【0014】
本発明の樹脂フォーム積層板は、アクリル系ポリマーラテックスにイソチアゾリノン誘導体、及び炭素数12~14のアルコールを加えることでアルカリに対して高い耐性を有する層を形成させることを特徴としている。
【0015】
イソチアゾリノン誘導体としては、メチルイソチアゾリノン、クロロメチルイソチアゾリノン、オクチルイソチアゾリノン、ジクロロオクチルイソチアゾリノン、ベンズイソチアゾリノンなどが挙げられるが、中でもメチルイソチアゾリノンが好ましい。
【0016】
炭素数12~14のアルコールとしては、いずれか1成分を選択してもよいが、炭素数の異なる2成分を併用するとアルカリ耐性の点でより好ましい。また、アルコールの分子構造は相溶性の点から直鎖状が好ましい。特に好ましい組み合わせは、炭素数12のドデカノール及び炭素数13のトリデカノールの併用である。
イソチアゾリノン誘導体とアルコールとの質量比は好ましくは1:10~10:1の範囲で適宜調整可能であり、これらの成分の合計質量割合は、アクリル系ポリマーラテックス100質量部に対して0.05~2質量部とすることが好ましい。
上記アクリル系ポリマーラテックス混合物層100質量%に対する、炭素数12~14の上記アルコール、上記イソチアゾリノン誘導体、及び上記アクリル系ポリマーラテックスの合計質量割合は、60質量%以上であることが好ましく、より好ましくは65質量%以上である。
【0017】
樹脂フォーム板が表面に繊維層を有する場合、アクリル系ポリマーラテックスを含む液体をその表面に塗工してなる層を、繊維層の表面に邑なく形成させ、かつこれを強アルカリ接触環境下で維持することは非常に困難なことであった。このことは、繊維層が表面に立体的な空隙をランダムに形成している合成繊維不織布においては特に顕著であり、塗工層の形成時において該層が一見均一に形成されたように見えたとしても、強アルカリの水溶液に浸すと亀裂が生じ、樹脂フォーム板のアルカリ耐性長期に亘って維持することができなかった。
一方、このような問題を回避するため塗工層の厚みを増そうとすると、樹脂フォーム板の優れた軽量性を損なうことに加え、フォームを重ねた際に塗工層同士が互いに接着してしまう問題があった。
【0018】
その点、本発明品はこのような繊維層の表面上であっても、厚みを増やすことなく容易には亀裂を生じない層を形成することができ、結果として高いアルカリ耐性及び防水性を発現することに成功したものである。なお、本発明の効果を発現させるために適した繊維層の目付量は層形成の点から20~100g/mが好ましく、25~60g/mがより好ましい。また、混合液の塗工量は40~120g/mが好ましい。
【0019】
本発明の樹脂フォーム積層板における樹脂フォーム板の材料としては、フォームを形成し得る様々な材料を用い得るが、アクリル系ポリマーラテックス混合物層を構成する成分を十分に定着させ得るものとして、表面に微細な空隙を有する、フェノール樹脂を原料とするフェノールフォームがより好ましい。フェノールフォームは原料フェノール樹脂に、界面活性剤、発泡剤、触媒を添加して混合し、加熱発泡硬化させて作製する。原料フェノール樹脂としてはノボラック型とレゾール型が存在するが、レゾール型が好適に用いられる。例えば、断熱性能に優れた旭化成建材株式会社製「ネオマフォーム」などが好ましく用いられる。
【0020】
本発明において、樹脂フォーム板の片面又は両面上にアクリル系ポリマーラテックス混合物層を形成させる方法としては、ロールコート法、スプレー法、フローコート法等が選択でき、塗布後は、高温で塗工層を乾燥硬化させる。本発明の効果を発現させるために乾燥は高温かつ短時間で行うことが重要であり、好ましい条件は105~140℃で2~15分である。
【0021】
上記樹脂フォーム板が表面に上記繊維層を有する場合、上記繊維層は、炭素数12~14のアルコールのうち少なくともいずれか1成分、イソチアゾリノン誘導体、アクリル系ポリマーラテックス、を含むアクリル系ポリマーラテックス混合物が上記繊維層と共存する層を有していてよい。上記共存する層は、アクリル系ポリマーラテックス混合物が上記繊維層に浸透して、アクリル系ポリマーラテックス混合物が繊維層と共存する層であってよい。上記繊維層は、アクリル系ポリマーラテックス混合物が共存する層と共存しない層とが混在してよい。
上記アクリル系ポリマーラテックス混合物層は上記繊維層に直接隣接して設けられていてもよいし、アクリル系ポリマーラテックス混合物が共存する層を介して上記繊維層上に設けられていてもよい。
上記樹脂フォーム積層板は、樹脂フォーム板の片面又は両面上に、繊維層、アクリル系ポリマーラテックス混合物が共存する層、アクリル系ポリマーラテックス混合物層が接する形態で積層されていることが好ましい。
【0022】
本発明の樹脂フォーム積層板の最も適した用途は、その高い断熱性を利用した断熱材として建築物に用いることであり、コンクリート打込み工法、モルタル仕上げ工法、GL工法およびそれらを組み合せた工法に使用できる。
【0023】
本発明の樹脂フォーム積層板における高いアルカリ耐性は、水酸化カルシウム飽和水溶液に2週間接触させたのち、変色した箇所があればその色味を色差計により測定し、さらに当該変色を生じた個所がそれを含む一面のうち何割を占めるか計測することで評価できる。表面の色味はL色空間における色差ΔEabとして数値化が可能であり、ΔEab=〔(ΔL+(Δa+(Δb1/2として計算される。ΔEabの値が水酸化カルシウム飽和水溶液と接触する前の値と比べて2以上相違する場合、当該箇所はアルカリの影響を受けていることがわかる。当該色味が2以上相違する個所の面積の割合は、水酸化カルシウム飽和水溶液に接触させたアクリル系ポリマーラテックス混合物層が存在する面当り50%未満であることが好ましく、30%未満であるとより好ましい。色差は市販の一般的な色差計で測定することができる。
【0024】
また、本発明の樹脂フォーム積層板の防水性は、樹脂フォーム板の表面にアクリル系ポリマーラテックス混合物層を形成後、その面を水に2週間接触させたのち、樹脂フォーム積層板表面に水分吸収能力の高い布又は紙を触れさせることで表面の水分を除去した後、水接触前からの質量変化を測定することで評価することができる。
【0025】
以下、実施例、比較例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、アルカリ耐性評価、防水性評価は以下の手順で実施した。
【0026】
(試験体の準備)
樹脂フォーム板として旭化成建材株式会社製「ネオマフォーム」(品番25-R6)の片面にロールコーターで実施例に記載の塗工液を塗工し、樹脂フォーム積層板とした。
【0027】
(アルカリ耐性評価)
樹脂フォーム積層板から、50mm×150mmのサイズで試験体を切り出し、水酸化カルシウム飽和水溶液に試験体を150mmの半分となる75mm分浸漬させ、室温で2週間放置した。2週間後に表面を水洗し、表面の水分を水分吸収能力の高い紙を触れさせることで除去した後、分光測色計「CM-700d」(コニカミノルタ株式会社製)にて浸漬前後の表面の色差ΔEabを計測し、更に画像処理により当該変色箇所の面積割合を数値化した。
なお、変色箇所、変色部とは、浸漬前後で色差が2以上変化した箇所をいう。表中の「変色部の色差の差」とは、浸漬前後の色差の差が最も大きかった変色箇所における値である。
【0028】
(防水性評価)
樹脂フォーム積層板から、50mm×150mmのサイズで試験体を切り出し、試験体の質量を測定後、アクリル系ポリマーラテックス混合物層が積層された面を水面に浮かべ、室温で2週間静置した。2週間後に試験体を水面から取り除き、表面の水分を水分吸収能力の高い紙を触れさせることで除去した後、再び試験体の質量を測定して、水面接触前後の質量変化を測定した。質量増加率が5%未満を「〇」(良好)、5%以上を「×」(不良)とした。
【実施例0029】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0030】
(実施例1)
アクリル系ポリマーラテックスとしてアクリル酸エステル・メタクリル酸エステル共重合体ラテックス調合品(粘度600mPa・s(23℃)、固形分50%、最低成膜温度20℃)100質量部と、メチルイソチアゾリノン、ドデカノール、トリデカノールを質量比1:1:1で混合した混合物0.5質量部とを混合して塗工液とした。塗工量は60g/mであり、110℃で10分間加熱乾燥させて樹脂フォーム積層板を得た。
【0031】
(実施例2)
実施例1のアクリル系ポリマーラテックス100質量部と、スチレン系ポリマーラテックスとしてスチレンブタジエン系共重合体ラテックス(粘度500mPa・s(23℃)、固形分50%、最低成膜温度30℃)15質量部、及び、メチルイソチアゾリノン、ドデカノール、トリデカノールを質量比1:1:1で混合した混合物0.7質量部とを混合して塗工液とした。塗工量は60g/mであり、110℃で10分間加熱乾燥させて樹脂フォーム積層板を得た。
【0032】
(実施例3)
実施例1のアクリル系ポリマーラテックス100質量部と、メチルイソチアゾリノン、ドデカノールを質量比1:1で混合した混合物0.5質量部とを混合して塗工液とした。塗工量は60g/mであり、110℃で10分間加熱乾燥させて樹脂フォーム積層板を得た。
【0033】
(実施例4)
アクリル系ポリマーラテックスとしてアクリル酸共重合体ラテックス調合品(粘度600mPa・s(23℃)、固形分50%、最低成膜温度20℃)100質量部と、メチルイソチアゾリノン、ドデカノールを質量比1:1で混合した混合物0.5質量部とを混合して塗工液とした。塗工量は60g/mであり、110℃で10分間加熱乾燥させて樹脂フォーム積層板を得た。
【0034】
(実施例5)
加熱乾燥を80℃30分で実施した以外は実施例1と同様の方法で樹脂フォーム積層板を得た。
【0035】
(比較例1)
メチルイソチアゾリノン、ドデカノール、トリデカノールのいずれも混合しない以外は実施例1と同様にして樹脂フォーム積層板を得た。
【0036】
(比較例2)
実施例1のアクリル系ポリマーラテックス100質量部と、ドデカノール、トリデカノールを質量比1:1で混合した混合物を0.5質量部とを混合して塗工液とした。塗工量は60g/mであり、110℃で10分間加熱乾燥させて樹脂フォーム積層板を得た。
【0037】
実施例及び比較例について評価した結果を表1にまとめた。
【0038】
【表1】
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明の樹脂フォーム積層板は、建築その他の各種産業分野において好適に利用できる