IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブラザー工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-現像カートリッジ 図1
  • 特開-現像カートリッジ 図2
  • 特開-現像カートリッジ 図3
  • 特開-現像カートリッジ 図4
  • 特開-現像カートリッジ 図5
  • 特開-現像カートリッジ 図6
  • 特開-現像カートリッジ 図7
  • 特開-現像カートリッジ 図8
  • 特開-現像カートリッジ 図9
  • 特開-現像カートリッジ 図10
  • 特開-現像カートリッジ 図11
  • 特開-現像カートリッジ 図12
  • 特開-現像カートリッジ 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132102
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】現像カートリッジ
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/00 20060101AFI20240920BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20240920BHJP
   G03G 15/08 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
G03G15/00 680
G03G21/16 176
G03G15/08 235
【審査請求】未請求
【請求項の数】37
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042761
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135013
【弁理士】
【氏名又は名称】西田 隆美
(72)【発明者】
【氏名】阿部 晃治
【テーマコード(参考)】
2H077
2H171
【Fターム(参考)】
2H077AC04
2H077AD04
2H077AD06
2H077AD13
2H077BA08
2H077BA09
2H077FA25
2H171FA02
2H171FA03
2H171FA05
2H171GA12
2H171JA06
2H171JA38
2H171JA48
2H171JA51
2H171KA05
2H171KA06
2H171KA07
2H171KA09
2H171KA10
2H171KA11
2H171KA13
2H171KA18
2H171KA22
2H171MA02
2H171MA07
2H171MA17
2H171QA03
2H171QA08
2H171QB32
(57)【要約】
【課題】従来技術をさらに発展させた新たな現像カートリッジを提供する。
【解決手段】現像カートリッジ1は、筐体10、現像ローラ30、および現像電極60を備える。筐体10は、第1方向における一端部13および他端部14を有する。現像ローラ30は、第2方向に延びる現像シャフト32を有する。現像電極60は、第1軸受孔61と、接触面64とを有する。第1軸受孔61は、現像シャフト32の第2方向における端部と電気的に接続される。接触面64は、第3方向において第1軸受孔61と離れて位置する。
【選択図】図9

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーを収容可能な筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、
第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、
前記現像ローラの外周面に位置するブレードと、
現像電極であって、
前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、
前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記第3方向において前記現像シャフトに対して前記ブレードの反対側に位置し、前記第1方向に延びる接触面と、
を有する現像電極と、
を備えることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項2】
トナーを収容可能な筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、
第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、
前記現像ローラの外周面に位置するブレードと、
現像電極であって、
前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、
前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記ブレードに対して前記現像ローラよりも遠くに位置し、前記第1方向に延びる接触面と、
を有する現像電極と、
を備えることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項3】
トナーを収容可能な筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、
第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、
前記現像ローラの外周面に位置するブレードと、
現像電極であって、
前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、
前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記第1方向に延びる接触面と、
を有する現像電極と、
を備え、
前記現像シャフトは、前記第3方向において前記ブレードと前記接触面との間に位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項4】
トナーを収容可能な収容室を内部に有する筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向において離れた他端部とを有する筐体と、
第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、
現像電極であって、
前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、
前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記第3方向において前記現像シャフトに対して前記収容室の反対側に位置し、前記第1方向に延びる接触面と、
を有する現像電極と、
を備えることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項5】
トナーを収容可能な収容室を内部に有する筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、
第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、
現像電極であって、
前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、
前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記収容室に対して前記現像ローラよりも遠くに位置し、前記第1方向に延びる接触面と、
を有する現像電極と、
を備えることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項6】
トナーを収容可能な収容室を内部に有する筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、
第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、
現像電極であって、
前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、
前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記第1方向に延びる接触面と、
を有する現像電極と、
を備え、
前記現像シャフトは、前記第3方向において前記収容室と前記接触面との間に位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項7】
トナーを収容可能な筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、
前記筐体内のトナーを撹拌するアジテータと、
第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、
現像電極であって、
前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、
前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記第3方向において前記現像シャフトに対して前記アジテータの反対側に位置し、前記第1方向に延びる接触面と、
を有する現像電極と、
を備えることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項8】
トナーを収容可能な筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、
前記筐体内のトナーを撹拌するアジテータと、
第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、
現像電極であって、
前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、
前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記アジテータに対して前記現像ローラよりも遠くに位置し、前記第1方向に延びる接触面と、
を有する現像電極と、
を備えることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項9】
トナーを収容可能な筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、
前記筐体内のトナーを撹拌するアジテータと、
第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、
現像電極であって、
前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、
前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記第1方向に延びる接触面と、
を有する現像電極と、
を備え、
前記現像シャフトは、前記第3方向において前記アジテータと前記接触面との間に位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項10】
請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
前記現像電極は、
前記第2方向における前記現像シャフトの一端部が挿入される第1軸受孔
を有することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項11】
請求項10に記載の現像カートリッジであって、
前記接続部は、前記現像シャフトの一端部と接触する前記第1軸受孔の内周面であることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項12】
請求項10または請求項11に記載の現像カートリッジであって、
前記第2方向に延びる供給シャフトを有する供給ローラであって、前記現像ローラと前記第1方向に接触する供給ローラ
をさらに備え、
前記現像電極は、
前記第2方向における前記供給シャフトの一端部が挿入される第2軸受孔
をさらに有することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項13】
請求項12に記載の現像カートリッジであって、
前記現像電極は、前記供給シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続されることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項14】
請求項12または請求項13に記載の現像カートリッジであって、
前記接触面は、前記第2軸受孔よりも前記第1軸受孔の近くに位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項15】
請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
前記第2方向における前記現像シャフトの一端部に装着されるカラー
をさらに備え、
前記接触面は、前記第2方向における前記カラーの一端部よりも、前記第2方向において、前記現像シャフトの他端部の近くに位置する、現像カートリッジ。
【請求項16】
請求項15に記載の現像カートリッジであって、
前記カラーは、非導電性であることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項17】
請求項16に記載の現像カートリッジであって、
前記カラーは、非導電性の樹脂によって形成され、前記現像電極は、導電性の樹脂によって形成されていることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項18】
請求項15から請求項17のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
前記現像電極は、前記カラーを回転可能に支持することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項19】
請求項15から請求項18のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
前記カラーは、前記現像電極に対して取外し可能に取付けられることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項20】
請求項15から請求項19のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
前記接触面が配置される第2方向の範囲と、前記カラーが配置される第2方向の範囲とは、少なくとも一部が重なることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項21】
請求項1から請求項20のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
前記接触面は、前記第1方向および前記第2方向に沿って延びることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項22】
請求項21に記載の現像カートリッジであって、
前記接触面は、前記第1方向の長さが前記第2方向の長さよりも長いことを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項23】
請求項21または請求項22に記載の現像カートリッジであって、
前記接触面は、前記第3方向を向くことを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項24】
請求項1から請求項20のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
前記接触面は、前記第2方向に対して交差する面であることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項25】
請求項24に記載の現像カートリッジであって、
前記接触面は、前記第2方向を向くことを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項26】
請求項1から請求項25のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
感光体ドラムとドラム電極とを有するドラムユニットに対して、装着可能であり、
前記接触面は、前記ドラムユニットに前記現像カートリッジが装着された状態において、前記ドラム電極が接触する面であることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項27】
請求項26に記載の現像カートリッジであって、
前記筐体は、
前記ドラムユニットに対する前記現像カートリッジの装着時に先頭となる第1端部
を有し、
前記接触面は、前記現像シャフトよりも、前記筐体の前記第1端部の近くに位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項28】
請求項26または請求項27に記載の現像カートリッジであって、
前記ドラムユニットに前記現像カートリッジが装着された状態において、前記現像ローラは、前記感光体ドラムと、前記第1方向に接触することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項29】
請求項26から請求項28のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
前記ドラム電極は、前記接触面を、前記現像シャフトへ向けて押圧することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項30】
請求項1から請求項29のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
前記第1方向は、前記第2方向と交差することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項31】
請求項30に記載の現像カートリッジであって、
前記第1方向は、前記第2方向と直交することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項32】
請求項1から請求項31のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
前記現像電極は、前記筐体に対してネジによって取付けられ、
前記接触面は、前記ネジよりも前記現像シャフトの近くに位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項33】
請求項1から請求項32のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
前記接続部と前記接触面は、一体成型されていることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項34】
請求項12から請求項14のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
感光体ドラムを有するドラムユニットに対して、装着可能であり、
前記現像カートリッジが前記ドラムユニットに装着された状態において、前記接触面は、前記第2軸受孔よりも下方に位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項35】
請求項26から請求項29のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
前記現像カートリッジが前記ドラムユニットに装着された状態において、前記接触面の少なくとも一部が前記現像シャフトよりも下方に位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項36】
請求項1から請求項35のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
前記接触面は、前記筐体の前記第2方向における端部に位置することを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項37】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の現像カートリッジであって、
前記ブレードは、前記現像ローラに担持されたトナーを、所定の厚みに成形することを特徴とする、現像カートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、現像カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レーザプリンタやLEDプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置が知られている。画像形成装置には、現像カートリッジが使用される。現像カートリッジは、現像ローラを有する。現像カートリッジが画像形成装置に装着されると、画像形成装置から、現像ローラのシャフトへ電圧が供給される。そして、シャフトに供給される電圧による静電気力によって、現像ローラの外周面にトナーが担持される。
【0003】
現像ローラを有する従来の現像カートリッジについては、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1の現像カートリッジには、画像形成装置から供給される電圧を現像ローラのシャフトへ伝えるための被給電部が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-155294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の現像カートリッジには、さらなる改良の余地がある。本開示の目的は、従来技術をさらに発展させた新たな現像カートリッジを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1開示は、トナーを収容可能な筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、前記現像ローラの外周面に位置するブレードと、現像電極であって、前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記第3方向において前記現像シャフトに対して前記ブレードの反対側に位置し、前記第1方向に延びる接触面と、を有する現像電極と、を備えることを特徴とする。
【0007】
第2開示は、トナーを収容可能な筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、前記現像ローラの外周面に位置するブレードと、現像電極であって、前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記ブレードに対して前記現像ローラよりも遠くに位置し、前記第1方向に延びる接触面と、を有する現像電極と、を備えることを特徴とする。
【0008】
第3開示は、トナーを収容可能な筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、前記現像ローラの外周面に位置するブレードと、現像電極であって、前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記第1方向に延びる接触面と、を有する現像電極と、を備え、前記現像シャフトは、前記第3方向において前記ブレードと前記接触面との間に位置することを特徴とする。
【0009】
第4開示は、トナーを収容可能な収容室を内部に有する筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向において離れた他端部とを有する筐体と、第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、現像電極であって、前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記第3方向において前記現像シャフトに対して前記収容室の反対側に位置し、前記第1方向に延びる接触面と、を有する現像電極と、を備えることを特徴とする。
【0010】
第5開示は、トナーを収容可能な収容室を内部に有する筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、現像電極であって、前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記収容室に対して前記現像ローラよりも遠くに位置し、前記第1方向に延びる接触面と、を有する現像電極と、を備えることを特徴とする。
【0011】
第6開示は、トナーを収容可能な収容室を内部に有する筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、現像電極であって、前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記第1方向に延びる接触面と、を有する現像電極と、を備え、前記現像シャフトは、前記第3方向において前記収容室と前記接触面との間に位置することを特徴とする。
【0012】
第7開示は、トナーを収容可能な筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、前記筐体内のトナーを撹拌するアジテータと、第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、現像電極であって、前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記第3方向において前記現像シャフトに対して前記アジテータの反対側に位置し、前記第1方向に延びる接触面と、を有する現像電極と、を備えることを特徴とする。
【0013】
第8開示は、トナーを収容可能な筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、前記筐体内のトナーを撹拌するアジテータと、第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、現像電極であって、前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記アジテータに対して前記現像ローラよりも遠くに位置し、前記第1方向に延びる接触面と、を有する現像電極と、を備えることを特徴とする。
【0014】
第9開示は、トナーを収容可能な筐体であって、第1方向における一端部と、前記一端部と前記第1方向に離れた他端部とを有する筐体と、前記筐体内のトナーを撹拌するアジテータと、第2方向に延びる現像シャフトを有する現像ローラであって、前記一端部に位置する現像ローラと、現像電極であって、前記現像シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続される接続部と、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向において前記接続部と離れて位置し且つ前記接続部と電気的に接続される接触面であって、前記第1方向に延びる接触面と、を有する現像電極と、を備え、前記現像シャフトは、前記第3方向において前記アジテータと前記接触面との間に位置することを特徴とする。
【0015】
第10開示は、第1開示から第9開示までのいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記現像電極は、前記第2方向における前記現像シャフトの一端部が挿入される第1軸受孔を有することを特徴とする。
【0016】
第11開示は、第10開示の現像カートリッジであって、前記接続部は、前記現像シャフトの一端部と接触する前記第1軸受孔の内周面であることを特徴とする。
【0017】
第12開示は、第10開示または第11開示の現像カートリッジであって、前記第2方向に延びる供給シャフトを有する供給ローラであって、前記現像ローラと前記第1方向に接触する供給ローラをさらに備え、前記現像電極は、前記第2方向における前記供給シャフトの一端部が挿入される第2軸受孔をさらに有することを特徴とする。
【0018】
第13開示は、第12開示の現像カートリッジであって、前記現像電極は、前記供給シャフトの前記第2方向における端部と電気的に接続されることを特徴とする。
【0019】
第14開示は、第12開示または第13開示の現像カートリッジであって、前記接触面は、前記第2軸受孔よりも前記第1軸受孔の近くに位置することを特徴とする。
【0020】
第15開示は、第1開示から第14開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記第2方向における前記現像シャフトの一端部に装着されるカラーをさらに備え、前記接触面は、前記第2方向における前記カラーの一端部よりも、前記第2方向において、前記現像シャフトの他端部の近くに位置する。
【0021】
第16開示は、第15開示の現像カートリッジであって、前記カラーは、非導電性であることを特徴とする。
【0022】
第17開示は、第16開示の現像カートリッジであって、前記カラーは、非導電性の樹脂によって形成され、前記現像電極は、導電性の樹脂によって形成されていることを特徴とする。
【0023】
第18開示は、第15開示から第17開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記現像電極は、前記カラーを回転可能に支持することを特徴とする。
【0024】
第19開示は、第15開示から第18開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記カラーは、前記現像電極に対して取外し可能に取付けられることを特徴とする。
【0025】
第20開示は、第15開示から第19開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記接触面が配置される第2方向の範囲と、前記カラーが配置される第2方向の範囲とは、少なくとも一部が重なることを特徴とする。
【0026】
第21開示は、第1開示から第20開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記接触面は、前記第1方向および前記第2方向に沿って延びることを特徴とする。
【0027】
第22開示は、第21開示の現像カートリッジであって、前記接触面は、前記第1方向の長さが前記第2方向の長さよりも長いことを特徴とする。
【0028】
第23開示は、第21開示または第22開示の現像カートリッジであって、前記接触面は、前記第3方向を向くことを特徴とする。
【0029】
第24開示は、第1開示から第20開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記接触面は、前記第2方向に対して交差する面であることを特徴とする。
【0030】
第25開示は、第24開示の現像カートリッジであって、前記接触面は、前記第2方向を向くことを特徴とする。
【0031】
第26開示は、第1開示から第25開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、感光体ドラムとドラム電極とを有するドラムユニットに対して、装着可能であり、前記接触面は、前記ドラムユニットに前記現像カートリッジが装着された状態において、前記ドラム電極が接触する面であることを特徴とする。
【0032】
第27開示は、第26開示の現像カートリッジであって、前記筐体は、前記ドラムユニットに対する前記現像カートリッジの装着時に先頭となる第1端部を有し、前記接触面は、前記現像シャフトよりも、前記筐体の前記第1端部の近くに位置することを特徴とする。
【0033】
第28開示は、第26開示または第27開示の現像カートリッジであって、前記ドラムユニットに前記現像カートリッジが装着された状態において、前記現像ローラは、前記感光体ドラムと、前記第1方向に接触することを特徴とする。
【0034】
第29開示は、第26開示から第28開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記ドラム電極は、前記接触面を、前記現像シャフトへ向けて押圧することを特徴とする。
【0035】
第30開示は、第1開示から第29開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記第1方向は、前記第2方向と交差することを特徴とする。
【0036】
第31開示は、第30開示の現像カートリッジであって、前記第1方向は、前記第2方向と直交することを特徴とする。
【0037】
第32開示は、第1開示から第31開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記現像電極は、前記筐体に対してネジによって取付けられ、前記接触面は、前記ネジよりも前記現像シャフトの近くに位置することを特徴とする。
【0038】
第33開示は、第1開示から第32開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記接続部と前記接触面は、一体成型されていることを特徴とする。
【0039】
第34開示は、第12開示から第14開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、感光体ドラムを有するドラムユニットに対して、装着可能であり、前記現像カートリッジが前記ドラムユニットに装着された状態において、前記接触面は、前記第2軸受孔よりも下方に位置することを特徴とする。
【0040】
第35開示は、第26開示から第29開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記現像カートリッジが前記ドラムユニットに装着された状態において、前記接触面の少なくとも一部が前記現像シャフトよりも下方に位置することを特徴とする。
【0041】
第36開示は、第1開示から第35開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記接触面は、前記筐体の前記第2方向における端部に位置することを特徴とする。
【0042】
第37開示は、第1開示から第3開示のいずれか一開示の現像カートリッジであって、前記ブレードは、前記現像ローラに担持されたトナーを、所定の厚みに成形することを特徴とする。
【発明の効果】
【0043】
第1開示~第37開示によれば、従来技術をさらに発展させた新たな現像カートリッジを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】画像形成装置の概略図である。
図2】ドラムユニットの斜視図である。
図3】現像カートリッジの斜視図である。
図4】現像カートリッジを第3方向に視た図である。
図5】現像カートリッジを第2方向に視た図である。
図6】現像カートリッジの断面図である。
図7】ギアカバーを取り外した状態の現像カートリッジを、第2外表面側から第1方向に視た図である。
図8】ギア部の分解斜視図である。
図9】現像カートリッジを、第1外表面側から第1方向に視た図である。
図10】メモリアセンブリの分解斜視図である。
図11】4つの現像カートリッジおよびドラムユニットにスペーサが装着された様子を示した図である。
図12】ドラムユニットに装着されるときの現像カートリッジを、第1外表面側から第1方向に視た図である。
図13】保護カバーが取り付けられた状態の現像カートリッジの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0046】
なお、以下では、現像カートリッジ1の筐体10の現像ローラ30が位置する一端部と筐体10の他端部とが並ぶ方向を「第1方向」と称する。また、現像シャフト32が延びる方向を「第2方向」と称する。また、第1軸受孔61と接触面64とが並ぶ方向を「第3方向」と称する。また、ドラムユニット2において4つの感光体ドラム91が並ぶ方向を「第4方向」と称する。
【0047】
第1方向と第2方向とは、互いに交差する。好ましくは、第1方向と第2方向とは、互いに直交する。第1方向と第3方向とは、互いに交差する。好ましくは、第1方向と第3方向とは、互いに直交する。第1方向と第4方向とは、互いに交差する。第2方向と第3方向とは、互いに交差する。好ましくは、第2方向と第3方向とは、互いに直交する。第2方向と第4方向とは、互いに交差する。好ましくは、第2方向と第4方向とは、互いに直交する。第3方向と第4方向とは、互いに交差する。
【0048】
<1.画像形成装置の構成>
図1は、画像形成装置100の概略図である。この画像形成装置100は、電子写真方式のプリンタである。具体的には、画像形成装置100は、レーザプリンタまたはLEDプリンタである。図1に示すように、画像形成装置100は、本体フレーム101、ドラムユニット2、および4つの現像カートリッジ1を備える。
【0049】
4つの現像カートリッジ1は、ドラムユニット2に装着可能である。また、4つの現像カートリッジ1が装着されたドラムユニット2は、本体フレーム101に装着可能である。ドラムユニット2は、本体フレーム101に対して第4方向にスライド移動することにより、本体フレーム101に装着される。
【0050】
4つの現像カートリッジ1は、一例として、第4方向において、イエローのトナーを収容する現像カートリッジ1、マゼンダのトナーを収容する現像カートリッジ1、シアンのトナーを収容する現像カートリッジ1、ブラックのトナーを収容する現像カートリッジ1の順に配列されている。画像形成装置100は、現像カートリッジ1から供給されるトナーにより、印刷用紙の表面に画像を印刷する。
【0051】
<2.ドラムユニットの構成>
図2は、4つの現像カートリッジ1が装着されたドラムユニット2の斜視図である。図3は、現像カートリッジ1が装着されていないドラムユニット2の斜視図である。ドラムユニット2は、4つの感光体ドラム91と、ドラムフレーム92とを有する。
【0052】
感光体ドラム91は、第1方向におけるドラムユニット2の一端部に位置する。感光体ドラム91は、第2方向に延びるドラム軸を中心とする円筒状の外周面を有する。感光体ドラム91の外周面は、感光材料に覆われている。
【0053】
4つの感光体ドラム91は、一例として、第4方向において、イエローのトナーに対応する感光体ドラム91、マゼンダのトナーに対応する感光体ドラム91、シアンのトナーに対応する感光体ドラム91、ブラックのトナーに対応する感光体ドラム91の順に配列されている。イエローのトナーに対応する感光体ドラム91とマゼンダのトナーに対応する感光体ドラム91は、第4方向に間隔をあけて配列されている。マゼンダのトナーに対応する感光体ドラム91とシアンのトナーに対応する感光体ドラム91は、第4方向に間隔をあけて配列されている。シアンのトナーに対応する感光体ドラム91とブラックのトナーに対応する感光体ドラム91は、第4方向に間隔をあけて配列されている。
【0054】
ドラムフレーム92は、4つの感光体ドラム91を、ドラム軸について回転可能に支持する。4つの現像カートリッジ1は、ドラムフレーム92に装着される。現像カートリッジ1がドラムフレーム92に装着されると、現像ローラ30の外周面が、感光体ドラム91の外周面に接触する。
【0055】
また、図3に示すように、ドラムユニット2は、4つのドラム電極93を有する。ドラム電極93は、第2方向におけるドラムフレーム92の一端部に位置する。ドラム電極93は、導電性の金属により形成される。現像カートリッジ1がドラムフレーム92に装着された状態において、ドラム電極93は、現像カートリッジ1の現像電極60に接触する。
【0056】
<3.現像カートリッジの構成>
図4および図5は、現像カートリッジ1の斜視図である。図6は、現像カートリッジ1を第1外表面11側から第2方向に視た図である。図7は、現像カートリッジ1を、第2方向に対して垂直な面で切断した断面図である。図4図7に示すように、現像カートリッジ1は、筐体10、アジテータ20、現像ローラ30、供給ローラ40、ギア部50、メモリアセンブリ80、現像電極60、および離間部材70を備えている。
【0057】
<3-1.筐体>
筐体10は、トナーを収容可能な容器である。筐体10は、第1外表面11と第2外表面12とを有する。第1外表面11は、第2方向における筐体10の一端部に位置する。第2外表面12は、第2方向における筐体10の他端部に位置する。第1外表面11と第2外表面12とは、第2方向において互いに離れている。
【0058】
また、筐体10は、第1端部13と第2端部14とを有する。第1端部13は、第1方向における筐体10の一端部である。第2端部14は、第1方向における筐体10の他端部である。第1端部13と第2端部14とは、第1方向において互いに離れている。第1端部13は、ドラムユニット2に現像カートリッジ1を装着するときに、先頭となる端部である。
【0059】
図7に示すように、筐体10の内部には、収容室15および現像室18が設けられている。トナーは、収容室15に収容される。また、筐体10は、開口16を有する。開口16は、筐体10の第1端部13に位置する。現像室18は、第1方向において、収容室15と開口16との間に位置する。収容室15は、第1方向において、現像室18と筐体10の第2端部14との間に位置する。現像ローラ30および供給ローラ40は、現像室18に収容される。筐体10の外部空間と、現像室18とは、開口16を介して連通する。また、図4図5に示すように、筐体10は、ハンドル17を有する。ハンドル17は、筐体10の第2端部14に位置する。
【0060】
<3-2.アジテータ>
アジテータ20は、筐体10内のトナーを撹拌する部材である。図7に示すように、アジテータ20は、アジテータシャフト21と、アジテータ羽根22とを有する。アジテータシャフト21は、筐体10内において、第2方向に延びる。アジテータシャフト21は、第2方向に延びるアジテータ軸について回転可能である。アジテータシャフト21は、筐体10に支持される。アジテータ羽根22は、アジテータシャフト21からアジテータシャフト21の径方向外側へ向けて広がる。アジテータ20がアジテータ軸について回転すると、アジテータ羽根22により、筐体10内のトナーが撹拌される。
【0061】
<3-3.現像ローラ>
現像ローラ30は、第2方向に延びる現像軸について回転可能なローラである。現像ローラ30は、筐体10の開口16に位置する。すなわち、現像ローラ30は、第1方向における筐体10の一端部に位置する。現像ローラ30は、現像ローラ本体31と現像シャフト32とを有する。現像ローラ本体31は、第2方向に延びる円筒状の部材である。現像ローラ本体31は、例えば、弾性を有するゴムからなる。現像シャフト32は、現像ローラ本体31を貫通して第2方向に延びる円柱状の部材である。現像ローラ本体31は、現像シャフト32に対して固定される。現像シャフト32は、金属または導電性を有する樹脂からなる。
【0062】
第2方向における現像シャフト32の一端部は、現像電極60により、回転可能に支持される。第2方向における現像シャフト32の他端部は、現像ローラギア56に取り付けられる。現像ローラギア56が回転すると、現像シャフト32および現像ローラ本体31は、現像軸について回転する。筐体10内のトナーは、現像ローラ本体31の外周面に担持される。
【0063】
ドラムユニット2に現像カートリッジ1が装着された状態において、現像ローラ30は、感光体ドラム91と、第1方向に接触する。より具体的には、現像ローラ30の外周面と、感光体ドラム91の外周面とが、第1方向に接触する。これにより、現像ローラ30の外周面に担持されたトナーが、感光体ドラム91へ供給される。
【0064】
また、現像カートリッジ1は、ブレード33を有する。ブレード33は、現像ローラ30の外周面に位置する。より具体的には、ブレード33は、現像ローラ30と第3方向に隣接する。ブレード33の一端は、筐体10に取り付けられる。ブレード33の他端は、現像ローラ30の外周面に接触する。ブレード33は、第3方向において、現像シャフト32に対して、筐体10の第1端部13の反対側に位置する。ブレード33は、現像ローラ30の外周面に担持されたトナーを、所定の厚みに成形する。
【0065】
<3-4.供給ローラ>
供給ローラ40は、第2方向に延びる供給軸について回転可能なローラである。供給ローラ40は、筐体10内に位置する。より具体的には、供給ローラ40は、第1方向において、現像ローラ30とアジテータ20との間に位置する。供給ローラ40は、供給ローラ本体41と供給シャフト42とを有する。供給ローラ本体41は、第2方向に延びる円筒状の部材である。供給ローラ本体41は、例えば、弾性を有するゴムからなる。供給ローラ本体41の外周面は、現像ローラ本体31の外周面と、第1方向に接触する。供給シャフト42は、供給ローラ本体41を貫通して第2方向に延びる円柱状の部材である。供給ローラ本体41は、供給シャフト42に対して固定される。供給シャフト42は、金属または導電性を有する樹脂からなる。
【0066】
第2方向における供給シャフト42の一端部は、現像電極60により、回転可能に支持される。第2方向における供給シャフト42の他端部は、供給ローラギア54に取り付けられる。供給ローラギア54が回転すると、供給シャフト42および供給ローラ本体41は、供給軸について回転する。筐体10内のトナーは、供給ローラ40を介して、現像ローラ30へ供給される。
【0067】
<3-5.ギア部>
ギア部50は、筐体10の第2外表面12に位置する。図4に示すように、ギア部50は、ギアカバー51を有する。ギアカバー51は、筐体10の第2外表面12に取り付けられている。図8は、ギアカバー51を取り外した状態の現像カートリッジ1を、第2外表面12側から第2方向に視た図である。
【0068】
図8に示すように、ギア部50は、カップリング52、カップリングギア53、供給ローラギア54、第1アイドルギア55、現像ローラギア56、第2アイドルギア57、およびアジテータギア58を有する。カップリング52、カップリングギア53、供給ローラギア54、第1アイドルギア55、現像ローラギア56、第2アイドルギア57、およびアジテータギア58は、それぞれ、第2方向に延びる軸について回転可能である。
【0069】
カップリングギア53、供給ローラギア54、第1アイドルギア55、現像ローラギア56、第2アイドルギア57、およびアジテータギア58は、第2方向において、第2外表面12とギアカバー51との間に位置する。すなわち、カップリングギア53、供給ローラギア54、第1アイドルギア55、現像ローラギア56、第2アイドルギア57、およびアジテータギア58は、ギアカバー51に覆われる。
【0070】
カップリング52は、ギアカバー51から露出する。現像カートリッジ1が装着されたドラムユニット2が、画像形成装置100に装着されると、画像形成装置100の駆動シャフトが、カップリング52に接続される。そして、駆動シャフトの回転が、カップリング52へ伝達される。カップリングギア53は、カップリング52とともに回転する。
【0071】
カップリングギア53は、供給ローラギア54と噛み合う。供給ローラギア54は、第1アイドルギア55と噛み合う。第1アイドルギア55は、現像ローラギア56と噛み合う。また、カップリングギア53は、第2アイドルギア57と噛み合う。第2アイドルギア57は、アジテータギア58と噛み合う。
【0072】
第2方向における供給シャフト42の端部は、供給ローラギア54に接続される。したがって、カップリング52が回転すると、カップリングギア53および供給ローラギア54を介して、供給シャフト42へ回転が伝達する。これにより、供給ローラ40が、供給軸について回転する。
【0073】
第2方向における現像シャフト32の端部は、現像ローラギア56に接続される。したがって、カップリング52が回転すると、カップリングギア53、供給ローラギア54、第1アイドルギア55、および現像ローラギア56を介して、現像シャフト32へ回転が伝達する。これにより、現像ローラ30が、現像軸について回転する。
【0074】
第2方向におけるアジテータシャフト21の端部は、アジテータギア58に接続される。したがって、カップリング52が回転すると、カップリングギア53、第2アイドルギア57、およびアジテータギア58を介して、アジテータシャフト21へ回転が伝達する。これにより、アジテータ20が、アジテータ軸について回転する。その結果、筐体10内に収容された現像剤が撹拌される。
【0075】
また、図8に示すように、筐体10は、充填口121およびキャップ122を有する。充填口121は、筐体10の第2外表面12に位置する。充填口121は、第2外表面12に形成された孔である。トナーは、充填口121を介して、筐体10内の収容室15へ充填される。キャップ122は、充填口121を塞ぐ。
【0076】
<3-6.メモリアセンブリ>
メモリアセンブリ80は、筐体10の第1外表面11に位置する。図5および図6に示すように、メモリアセンブリ80は、メモリ81、ホルダ82、およびホルダカバー83を有する。
【0077】
メモリ81は、現像カートリッジ1に関する情報を記憶する記憶媒体である。メモリ81は、例えばICチップである。メモリ81には、例えば、現像カートリッジ1の仕様または寿命に関する情報が記憶される。メモリ81は、電気的接触面811を有する。電気的接触面811は、メモリ81の記憶素子と電気的に接続されている。電気的接触面811は、第4方向におけるホルダ82の一端部に位置する。本実施形態では、メモリ81が、第4方向におけるホルダ82の一端部に保持されている。ただし、メモリ81のうち、電気的接触面811のみがホルダ82に保持され、メモリ81の記憶素子は、現像カートリッジ1の他の部分に保持されていてもよい。
【0078】
ホルダカバー83は、筐体10の第1外表面11に取り付けられている。ホルダ82の少なくとも一部分は、ホルダカバー83により覆われる。ホルダ82は、筐体10の第1外表面11とホルダカバー83との間に位置する。ホルダ82は、筐体10およびホルダカバー83に対して、第1方向、第2方向、第3方向、および第4方向に移動可能である。したがって、メモリ81の電気的接触面811も、筐体10およびホルダカバー83に対して、第1方向、第2方向、第3方向、および第4方向に移動可能である。
【0079】
<3-7.現像電極>
図9は、第1外表面11の付近における現像カートリッジ1の部分斜視図である。図6および図9に示すように、現像電極60は、筐体10の第1外表面11に位置する。現像電極60は、ネジ63によって、筐体10の第1外表面11に取り付けられる。現像電極60は、導電性の部品である。具体的には、現像電極60は、導電性の樹脂によって形成される。
【0080】
図6において破線で示したように、現像電極60は、第1軸受孔61を有する。第1軸受孔61は、円形の貫通孔である。第1軸受孔61は、現像軸に沿って、現像電極60を第2方向に貫通する。第2方向における現像シャフト32の一端部は、第1軸受孔61に挿入される。これにより、現像電極60に対して現像シャフト32が、現像軸について回転可能な状態で支持される。
【0081】
また、第2方向における現像シャフト32の一端部は、第1軸受孔61の内周面に接触する。これにより、現像シャフト32と現像電極60とが、電気的に接続される。すなわち、第1軸受孔61の内周面は、第2方向における現像シャフト32の一端部と電気的に接続される接続部となる。
【0082】
また、現像カートリッジ1は、カラー69を有する。カラー69は、第2方向における現像シャフト32の一端部に装着される。カラー69は、現像電極60とは別の部品である。カラー69は、第2方向において、第1軸受孔61よりも外側に位置する。カラー69は、現像電極60に対して取り外し可能である。カラー69は、現像電極60に対して、現像軸について回転可能に支持されている。
【0083】
カラー69は、非導電性の部品である。具体的には、カラー69は、非導電性の樹脂によって形成される。一般的に、非導電性の樹脂は、導電性の樹脂に比べて、剛性が高い。このため、カラー69に非導電性の樹脂を使用することで、導電性の樹脂を使用する場合よりも、カラー69が割れることを抑制できる。
【0084】
図6において破線で示したように、現像電極60は、第2軸受孔62を有する。第2軸受孔62は、円形の貫通孔である。第2軸受孔62は、供給軸に沿って、現像電極60を第2方向に貫通する。第2方向における供給シャフト42の一端部は、第2軸受孔62に挿入される。これにより、現像電極60に対して供給シャフト42が、供給軸について回転可能な状態で支持される。
【0085】
また、第2方向における供給シャフト42の一端部は、第2軸受孔62の内周面に接触する。これにより、供給シャフト42と現像電極60とが、電気的に接続される。
【0086】
第1軸受孔61と第2軸受孔62は、第1方向に離れている。第1軸受孔61は、第1方向において、第2軸受孔62よりも、筐体10の第1端部13の近くに位置する。
【0087】
図6および図9に示すように、現像電極60は、接触面64を有する。接触面64は、ドラムユニット2に現像カートリッジ1が装着された状態において、ドラムユニット2のドラム電極93と接触する面である。接触面64は、第2方向における筐体10の一端部に位置する。接触面64は、上述した第1軸受孔61および第2軸受孔62とともに、導電性樹脂により一体成型されている。このため、上述した接続部となる第1軸受孔61の内周面と、接触面64とは、電気的に接続されている。また、第2軸受孔62の内周面と、接触面64とは、電気的に接続されている。
【0088】
接触面64は、第1軸受孔61と、第3方向に離れている。具体的には、接触面64は、第3方向において、現像シャフト32に対して、ブレード33の反対側に位置する。言い換えると、接触面64は、第3方向において、ブレード33に対して、現像ローラ30よりも遠くに位置する。すなわち、現像シャフト32は、第3方向において、ブレード33と接触面64との間に位置する。接触面64とブレード33との間の距離は、接触面64と現像シャフト32との間の距離よりも大きい。
【0089】
接触面64は、第1軸受孔61と、第2方向および第4方向と直交する鉛直方向において離れている。具体的には、接触面64は、鉛直方向において、現像シャフト32に対して、ブレード33の反対側に位置する。言い換えると、接触面64は、鉛直方向において、ブレード33に対して、現像ローラ30よりも遠くに位置する。すなわち、現像シャフト32は、鉛直方向において、ブレード33と接触面64との間に位置する。接触面64は、現像シャフト32よりも下方に位置し、ブレード33は、現像シャフト32よりも上方に位置する。
【0090】
接触面64は、収容室15と、第3方向に離れている。具体的には、接触面64は、第3方向において、現像シャフト32に対して、収容室15の反対側に位置する。言い換えると、接触面64は、第3方向において、収容室15に対して、現像ローラ30よりも遠くに位置する。すなわち、現像シャフト32は、第3方向において、収容室15と接触面64との間に位置する。接触面64と収容室15との間の距離は、接触面64と現像シャフト32との間の距離よりも大きい。
【0091】
接触面64は、収容室15と、第2方向および第4方向と直交する鉛直方向において離れている。具体的には、接触面64は、鉛直方向において、現像シャフト32に対して、収容室15の反対側に位置する。言い換えると、接触面64は、鉛直方向において、収容室15に対して、現像ローラ30よりも遠くに位置する。すなわち、現像シャフト32は、鉛直方向において、収容室15と接触面64との間に位置する。接触面64は、現像シャフト32よりも下方に位置し、収容室15は、現像シャフト32よりも上方に位置する。
【0092】
接触面64は、アジテータ20と、第3方向に離れている。具体的には、接触面64は、第3方向において、現像シャフト32に対して、アジテータ20の反対側に位置する。言い換えると、接触面64は、第3方向において、アジテータ20に対して、現像ローラ30よりも遠くに位置する。すなわち、現像シャフト32は、第3方向において、アジテータ20と接触面64との間に位置する。接触面64とアジテータ20との間の距離は、接触面64と現像シャフト32との間の距離よりも大きい。
【0093】
接触面64は、アジテータ20と、第2方向および第4方向と直交する鉛直方向において離れている。具体的には、接触面64は、鉛直方向において、現像シャフト32に対して、アジテータ20の反対側に位置する。言い換えると、接触面64は、鉛直方向において、アジテータ20に対して、現像ローラ30よりも遠くに位置する。すなわち、現像シャフト32は、鉛直方向において、アジテータ20と接触面64との間に位置する。接触面64は、現像シャフト32よりも下に位置し、アジテータ20は、現像シャフト32よりも上に位置する。
【0094】
接触面64は、第1方向に沿って延びる。また、接触面64は、第2方向に沿って延びる。すなわち、接触面64は、第1方向および第2方向に沿って広がる平面である。接触面64の第1方向の長さは、接触面64の第2方向の長さよりも長い。接触面64は、第3方向を向く。より具体的には、接触面64は、第3方向において、現像シャフト32から離れる方向を向く。
【0095】
接触面64は、現像電極60を筐体10に取り付けるためのネジ63よりも、現像シャフト32の近くに位置する。言い換えると、現像シャフト32と接触面64との間の距離は、現像シャフト32とネジ63との間の距離よりも小さい。また、接触面64は、第2軸受孔62よりも第1軸受孔61の近くに位置する。言い換えると、第1軸受孔61と接触面64との間の距離は、第1軸受孔61と第2軸受孔62との間の距離よりも小さい。現像カートリッジ1が装着されたドラムユニット2が、画像形成装置100に装着された状態において、接触面64は、第2軸受孔62よりも下方に位置する。また、現像カートリッジ1が装着されたドラムユニット2が、画像形成装置100に装着された状態において、接触面64の少なくとも一部は、現像シャフト32よりも下方に位置する。
【0096】
接触面64は、ネジ63と、第3方向に離れている。具体的には、接触面64は、第3方向において、現像シャフト32に対して、ネジ63の反対側に位置する。言い換えると、接触面64は、第3方向において、ネジ63に対して、現像シャフト32よりも遠くに位置する。すなわち、現像シャフト32は、第3方向において、ネジ63と接触面64との間に位置する。
【0097】
接触面64は、第3方向において、第2軸受孔62に対して、ネジ63の反対側に位置する。言い換えると、接触面64は、第3方向において、ネジ63に対して、第2軸受孔62よりも遠くに位置する。すなわち、第2軸受孔62は、第3方向において、ネジ63と接触面64との間に位置する。
【0098】
カラー69は、第2方向において最も外側に位置する一端部を有する。接触面64は、カラー69の上記一端部よりも、第2方向において、現像シャフト32の他端部の近くに位置する。接触面64が配置される第2方向の範囲と、カラー69が配置される第2方向の範囲とは、少なくとも一部が重なる。接触面64の一部と、カラー69の一部とは、第3方向に重なる。第1方向および第2方向に沿って広がり、且つ現像軸を通る仮想平面上に接触面64を投影した投影面とカラー69とは、少なくとも一部が重なる。
【0099】
図10は、ドラムユニット2に現像カートリッジ1を装着する途中の様子を示す断面図である。図11は、ドラムユニット2への現像カートリッジ1の装着が完了した状態を示す断面図である。図10および図11は、接触面64を含み、かつ、第2方向に対して直交する断面を示している。
【0100】
図10に示すように、現像カートリッジ1は、筐体10の第1端部13を先頭として、ドラムフレーム92に対して、第1方向に装着される。そして、ドラムフレーム92に対する現像カートリッジ1の装着が完了すると、図11のように、接触面64が、ドラム電極93と、第3方向に接触する。ドラム電極93は、第3方向に伸縮可能なバネである。ドラム電極93は、例えば、コイルバネである。本実施形態では、ドラム電極93として、ねじりコイルバネを使用している。このため、接触面64がドラム電極93に接触すると、ドラム電極93は、第3方向に撓むとともに、弾性力によって、接触面64を第3方向に押圧する。これにより、接触面64に対してドラム電極93が密着する。その結果、ドラム電極93と現像電極60とが導通する。
【0101】
そして、現像カートリッジ1が装着されたドラムユニット2が、画像形成装置100に装着されると、画像形成装置100は、ドラム電極93および現像電極60を介して、現像シャフト32および供給シャフト42へ、電圧を供給することが可能となる。トナーは、供給シャフト42に供給された電圧による静電気力によって、供給ローラ40の外周面に担持される。また、トナーは、現像シャフト32に供給された電圧による静電気力によって、現像ローラ30の外周面に担持される。
【0102】
図10に示すように、ドラムユニット2に現像カートリッジ1が装着される過程において、接触面64は、現像カートリッジ1の先頭に位置する。具体的には、接触面64は、現像シャフト32よりも、筐体10の第1端部13の近くに位置する。言い換えると、接触面64と第1端部13との間の距離は、現像シャフト32と第1端部13との間の距離よりも小さい。このようにすれば、ドラムユニット2に現像カートリッジ1が装着される過程において、接触面64が現像カートリッジ1の他の部分よりも相対的にドラム電極93の近くに位置する状態が維持される。その結果、ドラムユニット2に現像カートリッジ1が装着される過程において、ドラム電極93が、現像カートリッジ1の接触面64以外の部分に接触することを抑制できる。このため、現像カートリッジ1の接触面64以外の部分を、ドラム電極93との干渉を考慮することなく設計できる。
【0103】
例えば、ドラムユニット2に現像カートリッジ1を装着する過程において、カラー69は、ドラム電極93に接触しない。このため、カラー69を、第2方向において、現像電極60よりも外側へ突出させることができる。
【0104】
本実施形態では、ドラム電極93が、接触面64を第3方向に押圧する。このため、ドラム電極93が、接触面64を第2方向に押圧する場合よりも、ドラム電極93の第2方向の寸法を短くすることができる。
【0105】
また、図11のように、現像カートリッジ1がドラムユニット2に装着された状態では、ドラム電極93は、接触面64を、現像シャフト32へ向けて押圧する。このようにすれば、接触面64がドラム電極93から受ける押圧力により、現像カートリッジ1に、現像シャフト32を中心とするモーメント力が生じにくい。したがって、ドラム電極93が、接触面64を、現像シャフト32以外の方向へ押圧する場合よりも、現像カートリッジ1の姿勢を安定させることができる。
【0106】
<3-8.離間部材>
4つの現像カートリッジ1が装着されたドラムユニット2が、画像形成装置100に装着された状態において、画像形成装置100は、各現像カートリッジ1に対して、離間動作を行うことが可能である。離間動作は、感光体ドラム91に対して現像ローラ30を、感光体ドラム91に接触する接触位置から、感光体ドラム91から離れる離間位置へ、移動させる動作である。画像形成装置100は、4つの現像カートリッジ1のうち、画像形成に使用しない色のトナーに対応する現像カートリッジ1に対して、離間動作を行う。これにより、使用しない現像カートリッジ1の現像ローラ30を、感光体ドラム91から離れた状態とする。
【0107】
離間部材70は、現像ローラ30を、上述した接触位置と離間位置との間で切り替えるための部品である。つまり、現像カートリッジ1は、離間部材70によって、現像ローラ30が接触位置にある状態から、現像ローラ30が離間位置にある状態へ、切り替わる。離間部材70は、第1方向において、筐体10の第1端部13と第2端部14との間に位置する。
【0108】
図4に示すように、離間部材70は、第1カム71、第2カム72、および離間シャフト73を有する。離間部材70は、例えば樹脂製である。具体的には、第1カム71、第2カム72、および離間シャフト73が、樹脂により一体に成型される。ただし、第1カム71、第2カム72、および離間シャフト73は、互いに別部品であってもよい。その場合、第1カム71および第2カム72のみを樹脂製とし、離間シャフト73は金属製としてもよい。
【0109】
図4に示すように、現像カートリッジ1は、第1貫通孔191、第2貫通孔192、およびガイド溝193を有する。ガイド溝193は、筐体10の外表面に位置する。第1貫通孔191は、第2方向における現像カートリッジ1の一端部に位置する。第1貫通孔191は、第2方向に延びる孔である。第2貫通孔192は、第2方向における現像カートリッジ1の他端部に位置する。第2貫通孔192は、第2方向に延びる孔である。ガイド溝193は、第2方向において、第1貫通孔191と第2貫通孔192との間に位置する。ガイド溝193は、筐体10の外表面において、第2方向に延びる。
【0110】
離間シャフト73は、ガイド溝193の中に配置される。離間シャフト73は、ガイド溝193に沿って、第2方向に延びる。第2方向における離間シャフト73の一端部は、第1貫通孔191に挿入される。これにより、第2方向における離間シャフト73の一端部が、筐体10に支持される。第2方向における離間シャフト73の他端部は、第2貫通孔192に挿入される。これにより、第2方向における離間シャフト73の他端部が、筐体10に支持される。
【0111】
第1カム71は、第2方向における離間部材70の一端部に位置する。第1カム71は、筐体10の第1外表面11に位置する。第1カム71は、第1傾斜面711を有する。第1傾斜面711は、離間シャフト73を中心とする周面の一部である。第1傾斜面711は、第2方向に対して傾斜する。より具体的には、第1傾斜面711は、第2方向において離間部材70の他端部へ近づくにつれて、第1方向において現像ローラ30へ近づくように、傾斜する。
【0112】
第2カム72は、第2方向における離間部材70の他端部に位置する。第2カム72は、筐体10の第2外表面12に位置する。第2カム72は、第2傾斜面721を有する。第2傾斜面721は、離間シャフト73を中心とする周面の一部である。第2傾斜面721は、第2方向に対して傾斜する。より具体的には、第2傾斜面721は、第2方向において離間部材70の他端部へ近づくにつれて、第1方向において現像ローラ30へ近づくように、傾斜する。
【0113】
離間部材70は、第2方向において、第1位置と第2位置との間で、筐体10および現像ローラ30に対して移動可能である。第2位置は、第1位置よりも、離間部材70の一端部側の位置である。したがって、第1位置から第2位置への移動は、第2カム72から第1カム71へ向かう方向の移動である。
【0114】
画像形成装置100は、離間部材70を付勢する付勢部材(図示省略)を有する。付勢部材は、第2方向に伸縮可能なバネである。付勢部材は、筐体10の第2外表面12と第2カム72との間に、自然長よりも第2方向に縮んだ状態で配置される。このため、付勢部材の弾性力により、離間部材70は、第2位置から第1位置へ向けて付勢される。したがって、離間部材70は、外力を受けていない状態では、第1位置に配置される。
【0115】
4つの現像カートリッジ1が装着されたドラムユニット2が、画像形成装置100に装着された状態において、画像形成装置100は、離間動作を行う場合、第2カム72を、第1カム71へ向けて第2方向に押圧する。そうすると、付勢部材が縮むことにより、筐体10に対して離間部材70が、第1位置から第2位置へ移動する。
【0116】
離間部材70が第1位値から第2位置へ移動する過程において、第1カム71の第1傾斜面711は、ドラムフレーム92に接触しつつ、第2方向に移動する。このとき、第1カム71は、ドラムフレーム92から受ける抗力によって、ドラムユニット2に対して、第1方向に移動する。より具体的には、第1カム71は、ドラムフレーム92から受ける抗力によって、ドラムユニット2に対して、感光体ドラム91から離れる向きに移動する。
【0117】
同様に、離間部材70が第1位値から第2位置へ移動する過程において、第2カム72の第2傾斜面721は、ドラムフレーム92に接触しつつ、第2方向に移動する。このとき、第2カム72は、ドラムフレーム92から受ける抗力によって、ドラムユニット2に対して、第1方向に移動する。より具体的には、第2カム72は、ドラムフレーム92から受ける抗力によって、ドラムユニット2に対して、感光体ドラム91から離れる向きに移動する。
【0118】
これにより、筐体10および現像ローラ30は、離間部材70とともに、ドラムユニット2に対して、第1方向に移動する。より具体的には、筐体10および現像ローラ30は、ドラムユニット2に対して、感光体ドラム91から離れる向きに移動する。その結果、現像ローラ30が、感光体ドラム91に接触する接触位置から、感光体ドラム91から離れる離間位置へ、第1方向に移動する。
【0119】
現像ローラ30が接触位置に配置された状態においても、現像ローラ30が離間位置に配置された状態においても、ドラム電極93は、現像電極60の接触面64に接触する。すなわち、現像ローラ30が接触位置から離間位置へ移動する間、ドラム電極93は、現像電極60の接触面64に接触した状態を維持する。このとき、接触面64は、ドラム電極93に対して、第1方向に移動する。接触面64は、第1方向に延びる面であるため、接触面64を、ドラム電極93に対して滑らかに第1方向へ移動させつつ、ドラム電極93と接触面64とを接触した状態に維持することができる。
【0120】
<4.変形例>
以上、一実施形態について説明したが、本開示は、上記の実施形態に限定されるものではない。
【0121】
<4-1.第1変形例>
図12および図13は、第1変形例の現像カートリッジ1およびドラム電極93の部分斜視図である。図12は、ドラムユニット2に現像カートリッジ1を装着する途中の様子を示している。図13は、ドラムユニット2への現像カートリッジ1の装着が完了した状態を示している。ただし、図12および図13では、ドラムユニット2のうち、ドラム電極93以外の部分の図示を省略している。
【0122】
図12および図13の例においても、現像電極60は、接触面64を有する。上記の実施形態と同様に、接触面64は、第1軸受孔61と、第3方向に離れている。ただし、図12および図13の接触面64は、第2方向に対して交差する面である。すなわち、接触面64は、第1方向および第3方向に広がる面である。接触面64は、第2方向を向く。より具体的には、接触面64は、第2方向において、筐体10から離れる方向を向く。
【0123】
図12および図13の例では、ドラム電極93は、第2方向に伸縮可能なバネである。ドラム電極93は、例えばコイルバネである。本実施形態では、ドラム電極93として、ねじりコイルバネを使用している。ドラムフレーム92に現像カートリッジ1が装着されると、図13のように、接触面64は、ドラム電極93と第2方向に接触する。このとき、ドラム電極93は、第2方向に撓むとともに、弾性力によって、接触面64を第2方向に押圧する。これにより、接触面64に対してドラム電極93が密着する。その結果、ドラム電極93と現像電極60とが導通する。
【0124】
この第1変形例においても、ドラムユニット2に現像カートリッジ1が装着される過程において、接触面64は、現像カートリッジ1の先頭に位置する。具体的には、接触面64は、現像シャフト32よりも、筐体10の第1端部13の近くに位置する。このようにすれば、ドラムユニット2に現像カートリッジ1が装着される過程において、ドラム電極93が、現像カートリッジ1の接触面64以外の部分に接触することを抑制できる。
【0125】
<4-2.他の変形例>
上記の実施形態では、ドラムユニット2に装着可能な現像カートリッジ1の数が、4つであった。しかしながら、ドラムユニット2に装着可能な現像カートリッジ1の数は、1~3つであってもよく、5つ以上であってもよい。
【0126】
また、上記の実施形態では、現像電極60とカラー69とが別部品であった。しかしながら、現像電極60およびカラー69は、一体の部品であってもよい。例えば、現像電極60およびカラー69が、導電性の樹脂により一体に成型されていてもよい。
【0127】
また、上記の実施形態では、カラー69は、現像電極60に対して回転可能であったが、カラー69が現像電極60に固定され、回転しない構成であってもよい。さらに、上記の実施形態では、カラー69は、非導電性の樹脂で形成されていたが、導電性の樹脂で形成されていてもよい。そして、導電性のカラー69を介して現像シャフト32へ電圧が供給される構成であってもよい。
【0128】
また、軸受部材60が、第1軸受孔61および第2軸受孔62を有する部材と、接触面64を有する部材の2つの部材から構成されていてもよい。また、軸受部材60が、3つ以上の部材から構成されていてもよい。
【0129】
また、上記の実施形態ではドラム電極93としてねじりコイルバネを使用していたが、圧縮コイルバネや板バネなどその他のバネを用いてもよい。また、金属製ではなく導電性の樹脂から成るバネを用いてもよい。
【0130】
また、上記の実施形態の現像カートリッジ1は、ドラムユニット2に装着された状態で、画像形成装置100の本体フレーム101に装着されるものであった。しかしながら、現像カートリッジ1は、画像形成装置100の本体フレーム101に、直接装着されるものであってもよい。
【0131】
また、上記の実施形態および変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせたり、一部を削除したりしてもよい。
【符号の説明】
【0132】
1 現像カートリッジ
2 ドラムユニット
10 筐体
15 収容室
20 アジテータ
30 現像ローラ
32 現像シャフト
33 ブレード
40 供給ローラ
42 供給シャフト
50 ギア部
60 現像電極
61 第1軸受孔
62 第2軸受孔
63 ネジ
64 接触面
69 カラー
70 離間部材
91 感光体ドラム
92 ドラムフレーム
93 ドラム電極
100 画像形成装置

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13