(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132871
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】生産施設および研究施設においてタスクを自動的に最適化する方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0631 20230101AFI20240920BHJP
【FI】
G06Q10/0631
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024000793
(22)【出願日】2024-01-05
(31)【優先権主張番号】18/121,179
(32)【優先日】2023-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(72)【発明者】
【氏名】麻見 安雄
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンカタ・クリシュナプラサード・レディー・ブルビンディ
(72)【発明者】
【氏名】ハリッシュ・レディー・アルマラ
(72)【発明者】
【氏名】マノージ・シバシャンカル
(57)【要約】
【課題】生産施設および研究施設においてタスクを自動的に最適化する方法を提供すること。
【解決手段】電子実験ノートは、実験などのプロセスを規定できるようにし、また実験中および/または実験後の観察結果を記録できるようにする。実験を実施するための段階をテンプレートとして保存して、同じプロセスの繰返しを可能にし、または修正がある場合は、実験の作業フローを最初から書き直す必要なく、容易に新規テンプレートを作成できるようにすることができる。これは、作業プロセスをその作業フローを最適化することによって改善するための方法である。本方法には、作業フローに関連する複数の作業段階を識別することと、これらの作業段階のサブセットを含む第1のテンプレートを作成することと、第1のテンプレートを複製して、第1の複製テンプレートを作ることとが関与する。本方法ではまた、人工知能を使用して、リソースをさらに最適化する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業プロセスに関係する作業フローを最適化する方法であって、
前記作業フローに関連する複数の作業段階を識別するステップと、
第1のテンプレートを作成するステップであって、前記第1のテンプレートが、前記複数の作業段階の第1のサブセットを含む、ステップと、
前記第1のテンプレートを複製して、第1の複製テンプレートを作成するステップと、
前記複数の作業段階の前記第1のサブセットのうちの少なくとも1つを、前記第1の複製テンプレート内で、提案された修正作業フローに従って自動的に修正するとともに、前記複数の作業段階の変更されないままであった第2のサブセットを保持するステップと、
前記提案された修正作業フローを、前記第1の複製テンプレートに至るまでずっと、自動的にルーティングするとともに、前記作業フローが前記第1のテンプレートに自動的にルーティングされることを可能にするステップと、
前記提案された修正作業フローを、前記複数の作業段階の前記第1のサブセットと前記複数の作業段階の変更されないままであった前記第2のサブセットの少なくとも一方を使用して検証するステップと、
前記提案された修正作業フローを検証した結果が所定のしきい値を超えるとき、前記第1のテンプレートを前記第1の複製テンプレートと置き換えるステップと
を含む、方法。
【請求項2】
薬剤スクリーニング作業フローのサブセットを形成するステップ
をさらに含み、前記薬剤スクリーニング作業フローが、
前記第1の複製テンプレートに基づいて、提案される設計スケジュールおよび提案される処方を作成する、研究作業段階と、
前記第1の複製テンプレートから生成される自動的に生成された解析テンプレートに基づいて、前記提案される設計スケジュールおよび前記提案される処方を検証する、解析作業段階と
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記薬剤スクリーニング作業フローが、培養プロセス用の細胞を準備するin-vivo作業段階をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記薬剤スクリーニング作業フローが、前記第1の複製テンプレートから生成される自動的に生成された合成テンプレートに基づいて、薬物投与を準備および合成する、合成作業段階をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
細胞を準備する前記in-vivo作業段階が、前記合成作業段階からの合成薬物サンプルを受け取る第1の部分段階と、前記自動的に生成された合成テンプレートの情報に基づいて投薬および細胞培養を準備する第2の部分段階とをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
細胞を準備する前記in-vivo作業段階が、前記細胞培養のサンプル情報を収集して、修正された第1の複製テンプレートに入れる、第3の部分段階をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記提案された修正作業フローを検証するステップが、前記細胞培養からの細胞のサンプルバッチを解析する第4の部分段階を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の複製テンプレートに基づく前記提案される設計スケジュールおよび前記提案される処方が、訓練済みのニューラルネットワークを使用して生成される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記細胞培養からの前記細胞のサンプルバッチを、前記第1の複製テンプレートに基づく前記提案される設計スケジュールおよび前記提案される処方に従って精査する、第5の部分段階を実施するために、前記訓練済みのニューラルネットワークが使用される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
作業フローを実行する方法であって、
いくつかの段階を含む第1の作業フローにアクセスするステップであって、前記いくつかの段階の各段階が、割り当てられたリソースおよびその実施の時間を含む、ステップと、
前記第1の作業フローへの修正を含む第2の作業フローを作成するステップであって、前記第1の作業フローへの前記修正が、前記いくつかの段階への修正を少なくとも含み、前記いくつかの段階への前記修正が、新規段階を追加すること、前記いくつかの段階のうちの削除された段階、または前記いくつかの段階のうちの段階への修正を含み、前記第1の作業フローへの前記修正が作業フローリソースを低減させる、ステップと、
前記第2の作業フローについて、前記時間中に利用可能であるとデータベース内のデータレコードによって示されている前記割り当てられたリソースを前記いくつかの段階のそれぞれが含む、と決定した後で、前記第2の作業フローを含む実行可能作業フローを実行するステップと、
前記第2の作業フローについて、前記時間中に利用可能ではないと前記データベース内の前記データレコードによって示されている前記割り当てられたリソースを前記いくつかの段階のそれぞれが含む、と決定した後で、前記第1の作業フローを含む前記実行可能作業フローを実行するステップと
を含む、方法。
【請求項11】
前記第2の作業フローを作成する前記ステップが、前記いくつかの段階を提供されると前記第1の作業フローのための作業フローリソースの利用を最小限に抑えるように訓練されており、応答として前記修正を返すニューラルネットワークに、前記いくつかの段階を提供するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ニューラルネットワークが、ターゲット作業フローの段階を提供されると前記作業フローのためのリソース利用の低減を決定するように訓練され、
複数の過去段階をそれぞれが含み、各過去段階が対応する過去リソースを有する、過去作業フローのセットにアクセスするステップと、
段階を追加すること、段階を取り除くこと、前記過去段階を実施することの可能な同等のリソースを利用するように過去リソースを変更すること、段階を実施するためにより多数の異なるリソースを利用すること、段階を実施するために異なる入力を利用すること、異なるリソースによって利用される2つ以上の過去段階を組み合わせて、共通のリソースによって利用される単一の段階にすること、またはより少数の前記異なるリソースを利用することのうちの1つまたは複数を含む1つまたは複数の変換を、前記過去作業フローのセットのそれぞれに適用して、修正された過去段階のセットを作成するステップと、
第1の訓練セットを作成するステップであって、前記第1の訓練セットが、前記過去段階のセット、前記修正された過去段階のセット、および前記ターゲット作業フローを実施することが可能であり、その実行のためのリソース利用を低減させない段階のセットを含む、ステップと、
前記ニューラルネットワークを、第1の訓練ステージにおいて、前記第1の訓練セットを使用して訓練するステップと、
第2の訓練ステージのための第2の訓練セットを作成するステップであって、前記第2の訓練セットが、前記第1の訓練セット、および前記ターゲット作業フローを実施することが可能であり、リソース利用を低減させない前記段階のセットであって、前記第1の訓練ステージにおいてリソース利用を低減させるものと誤って識別された、前記段階のセットを含む、ステップと、
前記ニューラルネットワークを、前記第2の訓練ステージにおいて、前記第2の訓練セットを使用して訓練するステップと
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記作業フローの作業フローリソースが、機械、消費可能入力、時間、廃棄物、電力、または出力成果物の変化のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記実行可能作業フローを実行するステップが、前記割り当てられたリソースをそれぞれの対応する時間に割り振るステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記実行可能作業フローを実行するステップが、少なくとも1つの割り当てられたリソースをそれぞれの対応する前記時間に実行するステップであって、前記割り当てられたリソースが機械を含む、ステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記いくつかの段階のうちの1つの段階の前記時間が、前記いくつかの段階のうちの必要条件段階の完了によって決まる相対時間を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記実行可能作業フローをテンプレートとして保存するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
システムであって、
コンピュータ実行可能命令を含むコンピュータメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサ
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサが、
いくつかの段階を含む第1の作業フローにアクセスすることであって、前記いくつかの段階の各段階が、割り当てられたリソースおよびその実施の時間を含む、アクセスすることと、
前記第1の作業フローへの修正を含む第2の作業フローを作成することであって、前記第1の作業フローへの前記修正が、前記いくつかの段階への修正を少なくとも含み、前記いくつかの段階への前記修正が、新規段階を追加すること、前記いくつかの段階のうちの削除された段階、または前記いくつかの段階のうちの段階への修正を含み、前記第1の作業フローへの前記修正が作業フローリソースを低減させる、作成することと、
前記第2の作業フローについて、前記時間中に利用可能であるとデータベース内のデータレコードによって示されている前記割り当てられたリソースを前記いくつかの段階のそれぞれが含む、と決定した後で、前記第2の作業フローを含む実行可能作業フローを実行することと、
前記第2の作業フローについて、前記時間中に利用可能ではないと前記データベース内の前記データレコードによって示されている前記割り当てられたリソースを前記いくつかの段階のそれぞれが含む、と決定した後で、前記第1の作業フローを含む前記実行可能作業フローを実行することと
を実施する、システム。
【請求項19】
前記作業フローリソースが、機械、消費可能入力、時間、廃棄物、電力、または出力成果物の変化のうちの少なくとも1つを含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記割り当てられたリソースをそれぞれの対応する前記時間に割り振ることをさらに含む、前記実行可能作業フローを実行することを、前記少なくとも1つのプロセッサが実施し、前記いくつかの段階を提供されると前記第1の作業フローのための作業フローリソースの利用を最小限に抑えるように訓練されており、応答として前記修正を返すニューラルネットワークに、前記いくつかの段階を提供することをさらに含む、前記第2の作業フローを作成することを、前記少なくとも1つのプロセッサが実施する、請求項18に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、電子実験ノートのためのシステムおよび方法に関し、詳細には、いくつかの段階を含む作業フローを最適化することに関する。
【背景技術】
【0002】
実験室プロジェクト(laboratory project)、どのようにそれらが実行されたか、および観察を計画するために、紙ベースの実験ノートおよび電子実験(laboratoryまたは「lab」)ノートが一般に使用されている。正確な実験ノートは、他者が実験または他の実験室プロジェクトを再現し、同じ結果を得ることを可能にする記録をもたらす。同じ結果が得られない場合、利用した機器、使用した試薬および量、環境条件などが調査されることがある。反応自体に加えて、実験ノートはしばしば、関係者、および各人物が実施した特定の作業の記録も含む。
【0003】
実験ノートは、プロセスの商業的実現可能性、および誰が新規物質の発明者であるか、ならびに所望の結果をもたらすことに失敗した、または予期しない有益な結果をもたらしたプロセスの記録を決定する際に、重要な役割を果たすことができる。
【0004】
実験ノートはしばしば、実験室の作業の一部にすぎない。機器および人員がスケジュール設定される必要のある場合があり、作業フロー自体もそうである。例えば、実験には、作業を何度も、ただし溶液の濃度が毎回増やされるなどの変化を伴って、繰り返すことが関与することがある。実験からの結果は、直ちに利用可能であることもあれば、しばらくの間利用可能ではないこともある。実験により、限られたリソース(例えば需要の多い人員または機器一台)の使用が必要となる場合、1つの実験を実施し、結果が利用可能になるまで待ち、次いでその結果に基づいて後続の実験を実施することが、可能ではないことがある。実験自体と他の入力(例えば機器、人員、試薬、エネルギーなど)の両方を考慮する作業フローがあることが、多くの実験室の効率的な運用にとって重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術の実験ノートは、極めて貴重なツールである。その利点にもかかわらず、生産を研究に結び付けることに欠いてきた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記および他の必要性は、本発明のさまざまな実施形態および構成によって対処される。本発明は、特定の構成に応じて、いくつかの利点を提供することができる。上記および他の利点は、本明細書に含まれる本発明の開示から明らかとなろう。
【0007】
一実施形態では、プロジェクト、文書、資産(例えばユーザ、機器など)、許可、実験、ならびに機器および人員のスケジュール設定を管理するためのシステムおよび方法が提供される。それに加えてまたはその代わりに、実験を全く同じに、または所望の変化を伴って再現するために、実験室の作業をテンプレートとして保持することができる。実験によってもたらされたデータは、リアルタイムで解析することもでき、あるいは後続の解析のためにデータリポジトリ(例えばサーバ、クラウド、サーバファーム、データレイクなど)内に記憶させることもできる。
【0008】
別の実施形態では、データがテンプレートに従ってソートされる。事前登録したテンプレートデータのソートは、ユーザのために、さまざまなプロジェクトに従って実施され、最適なかつ必須のタスクが、ダッシュボード上または各タスクリスト内に自動的に表示される。最適なかつ必須のタスクは、ダッシュボード上または各タスクリスト内への表示のために自動的に優先順に並べられる。
【0009】
別の実施形態では、データリポジトリ内へのデータの記憶が行われる。データレイクなどのデータリポジトリが、生産および研究を含む全ての部門からの文書、数値データ、および画像データを一意のIDを用いて記憶するために、またそれらをプロジェクト管理リストまたはダッシュボードに自動的に統合するために、使用される。
【0010】
別の実施形態では、他の作業フロー段階に適合させるようにテンプレートを枝分かれさせることが行われる。作業フローの各段階が、テンプレートとしてデータレイク内に記憶される。作業フローに従って、記憶された各段階をビルディングブロックを使用して自由に組み合わせて、新規テンプレートを容易に作成することができる。
【0011】
別の実施形態では、タスクの実行からの結果が、再利用可能なテンプレートとして保存される。測定条件、作業手順などは、テンプレートとして使用されるとき、手作業により修正するかまたはAIを使用して自動的に修正し、最適なビジネスプロセスおよび実験方法を作成するために使用することができる。これにより、ビジネスプロセスを単一ステップで最適化および効率改善することが可能になる。
【0012】
タスクとしてのテンプレートを使用した後で、テンプレートをアップグレードし、修正されたテンプレートとして保存することができる。これにより、上記の手順が繰り返されることが可能になる。これにより、上記のステップを繰り返すことによるプロセスの最適化が可能になる。
【0013】
文書およびデータをさまざまな部門と共有するために、さまざまな部門からのさまざまなデータをデータレイク内に記憶および統合することができる。
【0014】
実験室内で実験を行うとき、実験方法がテンプレートとして保存される。頻繁に使用されるテンプレートまたはタスクが、ダッシュボード上に自動的に優先順に並べられ、これらのテンプレートは、バージョン付けされ、評価またはより効率的な方法に合わせて最適化される。
【0015】
研究部門が、最良の解析および評価方法を検討し、それらを標準作業手順書(standard operating procedure:SOP)テンプレートとして記憶させる。次いで、この解析および評価方法が、品質管理部門において実施される作業のSOPとして使用される。
【0016】
製造部門においてプロセス評価が実施されるとき、テンプレートとして保存された手順が実行され、作業フローが最適化され、結果がSOPテンプレートとして保存される。このSOPテンプレートは、製造部門において、生産の手順書として使用することもできる。
【0017】
情報および管理の単一点を提供すべく電子ベースおよび紙ベースの複数のシステムを一元化するためのシステムおよび方法が提供される。紙の記録は、電子的に保持されて、デジタル化される。デジタル化は、検索可能なコンテンツをさらに提供することのできるイメージングおよび/またはコンテンツ抽出(例えば光学式文字認識)を含むことができる。
【0018】
別の実施形態では、法的要件(例えばFDA、CFR Part 11など)、リソースの利用可能性などに準拠するように、作業フローが決定される。後続の作業フローを開発するのに必要となる1つまたは複数の段階を減らす(alleviate)ために、作業フローは修正可能なテンプレートとして保持することができる。
【0019】
一実施形態では、システムが開示される。
【0020】
作業プロセスに関係する作業フローを最適化する方法であって、作業フローに関連する複数の作業段階を識別することと、第1のテンプレートを作成することであって、第1のテンプレートが、複数の作業段階の第1のサブセットを含む、作成することと、第1のテンプレートを複製して、第1の複製テンプレートを作成することと、複数の作業段階の第1のサブセットのうちの少なくとも1つを、第1の複製テンプレート内で、提案された修正作業フローに従って自動的に修正するとともに、複数の作業段階の変更されないままであった第2のサブセットを保持することと、提案された修正作業フローを、第1の複製テンプレートに至るまでずっと、自動的にルーティングするとともに、その作業フローが第1のテンプレートに自動的にルーティングされることを可能にすることと、提案された修正作業フローを、複数の作業段階の第1のサブセットと複数の作業段階の変更されないままであった第2のサブセットの少なくとも一方を使用して検証することとを含む、方法。
【0021】
作業フローを実行する方法であって、いくつかの段階を含む第1の作業フローにアクセスすることであって、いくつかの段階の各段階が、割り当てられたリソースおよびその実施の時間を含む、アクセスすることと、第1の作業フローへの修正を含む第2の作業フローを作成することであって、第1の作業フローへの修正が、いくつかの段階への修正を少なくとも含み、いくつかの段階への修正が、新規段階を追加すること、いくつかの段階のうちの削除された段階、またはいくつかの段階のうちの段階への修正を含み、第1の作業フローへの修正が作業フローリソースを低減させる、作成することと、第2の作業フローについて、時間中に利用可能であるとデータベース内のデータレコードによって示されている割り当てられたリソースをいくつかの段階のそれぞれが含む、と決定した後で、第2の作業フローを含む実行可能作業フローを実行することと、第2の作業フローについて、時間中に利用可能ではないとデータベース内のデータレコードによって示されている割り当てられたリソースをいくつかの段階のそれぞれが含む、と決定した後で、第1の作業フローを含む実行可能作業フローを実行することとを含む、方法。
【0022】
システムであって、コンピュータ実行可能命令を含むコンピュータメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサを備え、少なくとも1つのプロセッサが、いくつかの段階を含む第1の作業フローにアクセスすることであって、いくつかの段階の各段階が、割り当てられたリソースおよびその実施の時間を含む、アクセスすることと、第1の作業フローへの修正を含む第2の作業フローを作成することであって、第1の作業フローへの修正が、いくつかの段階への修正を少なくとも含み、いくつかの段階への修正が、新規段階を追加すること、いくつかの段階のうちの削除された段階、またはいくつかの段階のうちの段階への修正を含み、第1の作業フローへの修正が作業フローリソースを低減させる、作成することと、第2の作業フローについて、時間中に利用可能であるとデータベース内のデータレコードによって示されている割り当てられたリソースをいくつかの段階のそれぞれが含む、と決定した後で、第2の作業フローを含む実行可能作業フローを実行することと、第2の作業フローについて、時間中に利用可能ではないとデータベース内のデータレコードによって示されている割り当てられたリソースをいくつかの段階のそれぞれが含む、と決定した後で、第1の作業フローを含む実行可能作業フローを実行することとを実施する、システム。
【0023】
作業プロセスに関係する作業フローを最適化する方法であって、作業フローに関連する複数の作業段階を識別することと、第1のテンプレートを作成することであって、第1のテンプレートが、複数の作業段階の第1のサブセットを含む、作成することと、第1のテンプレートを複製して、第1の複製テンプレートを作成することと、複数の作業段階の第1のサブセットのうちの少なくとも1つを、第1の複製テンプレート内で、提案された修正作業フローに従って自動的に修正するとともに、複数の作業段階の変更されないままであった第2のサブセットを保持することと、提案された修正作業フローを、第1の複製テンプレートに至るまでずっと、自動的にルーティングするとともに、その作業フローが第1のテンプレートに自動的にルーティングされることを可能にすることと、提案された修正作業フローを、複数の作業段階の第1のサブセットと複数の作業段階の変更されないままであった第2のサブセットの少なくとも一方を使用して検証することと、提案された修正作業フローを検証した結果が所定のしきい値を超えるとき、第1のテンプレートを第1の複製テンプレートと置き換えることとを含む、方法。
【0024】
方法であって、いくつかの段階を含む第1の作業フローにアクセスすることであって、いくつかの段階の各段階が、割り当てられたリソースおよびその実施の時間を含む、アクセスすることと、第1の作業フローから作業フローテンプレートを生成することと、実験入力を受け取ることと、実験入力に基づいて、第1の作業フローとは異なる第2の作業フローを生成することであって、第2の作業フローが、第1の作業フロー内のいくつかの段階とは異なる少なくとも1つの段階を含む、生成することと、作業フローテンプレートの性能を、第2の作業フローの性能と比較することと、作業フローテンプレートの性能の、第2の作業フローの性能との比較に基づいて、作業フローテンプレートデータベースを更新することとを含む、方法。
【0025】
例示的な態様はさらに、以下のものを対象とする。
【0026】
第1のテンプレートを第1の複製テンプレートと置き換えることを含む、前述のもののいずれか。
【0027】
第2のテンプレートを作成することであって、第2のテンプレートが、複数の作業段階の第2のサブセットを含む、作成することと、第2のテンプレートを複製して、第2の複製テンプレートを作成することと、複数の作業段階の第2のサブセットのうちの少なくとも1つを、第2の複製テンプレート内で、提案された修正作業フローに従って自動的に修正するとともに、複数の作業段階の変更されないままであった第2のサブセットを保持することと、提案された修正作業フローを、第2の複製テンプレートに至るまでずっと、自動的にルーティングするとともに、その作業フローが第2のテンプレートに自動的にルーティングされることを可能にすることと、提案された修正作業フローを、複数の作業段階の第2のサブセットと複数の作業段階の変更されないままであった第2のサブセットの少なくとも一方を使用して検証することとを含む、前述のもののいずれか。
【0028】
薬剤スクリーニング作業フローのサブセットが形成され、薬剤作業フローが、第1の複製テンプレートに基づいて、提案される設計スケジュールおよび提案される処方を作成する、研究作業段階と、第1の複製テンプレートから生成される自動的に生成された解析テンプレートに基づいて、提案される設計スケジュールおよび提案される処方を検証する、解析作業段階とを含む、前述のもののいずれか。
【0029】
薬剤スクリーニング作業フローが、培養プロセス用の細胞を準備するin-vivo作業段階をさらに含む、前述のもののいずれか。
【0030】
薬剤スクリーニング作業フローが、第1の複製テンプレートから生成される自動的に生成された合成テンプレートに基づいて、薬物投与を準備および合成する、合成作業段階をさらに含む、前述のもののいずれか。
【0031】
細胞を準備するin-vivo作業段階が、合成作業段階からの合成薬物サンプルを受け取る第1の部分段階と、自動的に生成された合成テンプレートの情報に基づいて投薬および細胞培養を準備する第2の部分段階とをさらに含む、前述のもののいずれか。
【0032】
細胞を準備するin-vivo作業段階が、培養された細胞のサンプル情報を収集して、修正された第1の複製テンプレートに入れる、第3の部分段階をさらに含む、前述のもののいずれか。
【0033】
提案された修正作業フローを検証することが、培養プロセスからの細胞のサンプルバッチを解析する第4の部分段階を含む、前述のもののいずれか。
【0034】
第1の複製テンプレートに基づく提案される設計スケジュールおよび提案される処方が、訓練済みのニューラルネットワークを使用して生成される、前述のもののいずれか。
【0035】
培養プロセスからの細胞のサンプルバッチを、第1の複製テンプレートに基づく提案される設計スケジュールおよび提案される処方に従って精査する、第5の部分段階を実施するために、訓練済みのニューラルネットワークが使用される、前述のもののいずれか。
【0036】
第1のテンプレートを、第1のサブセットからの少なくとも1つの第1の選択された作業段階および第2のサブセットからの少なくとも1つの第2の選択された作業段階を含むハイブリッドテンプレートと置き換えることをさらに含む、前述のもののいずれか。
【0037】
作業フローが薬剤作業フローである、前述のもののいずれか。
【0038】
第2の作業フローを作成することが、いくつかの段階を提供されると第1の作業フローのための作業フローリソースの利用を最小限に抑えるように訓練されており、応答として修正を返すニューラルネットワークに、いくつかの段階を提供することを含む、前述のもののいずれか。
【0039】
ニューラルネットワークが、ターゲット作業フローの段階を提供されるとその作業フローのためのリソース利用の低減を決定するように訓練される、前述のもののいずれか。
【0040】
複数の過去段階をそれぞれが含み、各過去段階が対応する過去リソースを有する、過去作業フローのセットにアクセスすることと、段階を追加すること、段階を取り除くこと、過去段階を実施することの可能な同等のリソースを利用するように過去リソースを変更すること、段階を実施するためにより多数の異なるリソースを利用すること、段階を実施するために異なる入力を利用すること、異なるリソースによって利用される2つ以上の過去段階を組み合わせて、共通のリソースによって利用される単一の段階にすること、またはより少数の異なるリソースを利用することのうちの1つまたは複数を含む1つまたは複数の変換を、過去作業フローのセットのそれぞれに適用して、修正された過去段階のセットを作成することと、第1の訓練セットを作成することであって、第1の訓練セットが、過去段階のセット、修正された過去段階のセット、およびターゲット作業フローを実施することが可能であり、その実行のためのリソース利用を低減させない段階のセットを含む、作成することと、ニューラルネットワークを、第1の訓練ステージにおいて、第1の訓練セットを使用して訓練することと、第2の訓練ステージのための第2の訓練セットを作成することであって、第2の訓練セットが、第1の訓練セット、およびターゲット作業フローを実施することが可能であり、リソース利用を低減させない段階のセットであって、第1の訓練ステージにおいてリソース利用を低減させるものと誤って識別された、段階のセットを含む、作成することと、ニューラルネットワークを、第2のステージにおいて、第2の訓練セットを使用して訓練することとを含む、前述のもののいずれか。
【0041】
作業フローの作業フローリソースが、機械、消費可能入力、時間、廃棄物、電力、または出力成果物の変化のうちの少なくとも1つを含む、前述のもののいずれか。
【0042】
実行可能作業フローを実行することが、割り当てられたリソースをそれぞれの対応する時間に割り振ることを含む、前述のもののいずれか。
【0043】
実行可能作業フローを実行することが、少なくとも1つの割り当てられたリソースを対応する時間に実行することであって、割り当てられたリソースが機械を含む、実行することを含む、前述のもののいずれか。
【0044】
いくつかの段階のうちの1つの段階の時間が、いくつかの段階のうちの必要条件段階の完了によって決まる相対時間を含む、前述のもののいずれか。
【0045】
実行可能作業フローをテンプレートとして保存することをさらに含む、前述のもののいずれか。
【0046】
テンプレートによって利用される入力成果物またはテンプレートによってもたらされる出力成果物の少なくとも一方が、テンプレートによって修正される、前述のもののいずれか。
【0047】
いくつかの段階のうちの少なくとも1つの段階の実行の開始、一部完了、または完了のうちの少なくとも1つの後で、そのしるし(indicium)を、いくつかの段階のうちの少なくとも1つの段階のステータスとして、データストレージのレコードに書き込むことをさらに含む、前述のもののいずれか。
【0048】
作業フローステータスが、そのしるしに対応するステータスを表示することを含むユーザデバイスに提示される、前述のもののいずれか。
【0049】
作業フローリソースが、機械、消費可能入力、時間、廃棄物、電力、または出力成果物の変化のうちの少なくとも1つを含む、前述のもののいずれか。
【0050】
割り当てられたリソースをそれぞれの対応する時間に割り振ることをさらに含む、実行可能作業フローを実行することを、少なくとも1つのプロセッサが実施する、前述のもののいずれか。
【0051】
いくつかの段階を提供されると第1の作業フローのための作業フローリソースの利用を最小限に抑えるように訓練されており、応答として修正を返すニューラルネットワークに、いくつかの段階を提供することをさらに含む、第2の作業フローを作成することを、少なくとも1つのプロセッサが実施する、前述のもののいずれか。
【0052】
薬剤スクリーニング作業フローのサブセットを形成し、薬剤作業フローが、第1の複製テンプレートに基づいて、提案される設計スケジュールおよび提案される処方を作成する、研究作業段階と、第1の複製テンプレートから生成される自動的に生成された解析テンプレートに基づいて、提案される設計スケジュールおよび提案される処方を検証する、解析作業段階とを含む、前述のもののいずれか。
【0053】
薬剤スクリーニング作業フローが、培養プロセス用の細胞を準備するin-vivo作業段階をさらに含む、前述のもののいずれか。
【0054】
薬剤スクリーニング作業フローが、第1の複製テンプレートから生成される自動的に生成された合成テンプレートに基づいて、薬物投与を準備および合成する、合成作業段階をさらに含む、前述のもののいずれか。
【0055】
細胞を準備するin-vivo作業段階が、合成作業段階からの合成薬物サンプルを受け取る第1の部分段階と、自動的に生成された合成テンプレートの情報に基づいて投薬および細胞培養を準備する第2の部分段階とをさらに含む、前述のもののいずれか。
【0056】
細胞を準備するin-vivo作業段階が、培養された細胞のサンプル情報を収集して、修正された第1の複製テンプレートに入れる、第3の部分段階をさらに含む、前述のもののいずれか。
【0057】
提案された修正作業フローを検証することが、培養プロセスからの細胞のサンプルバッチを解析する第4の部分段階を含む、前述のもののいずれか。
【0058】
第1の複製テンプレートに基づく提案される設計スケジュールおよび提案される処方が、訓練済みのニューラルネットワークを使用して生成される、前述のもののいずれか。
【0059】
培養プロセスからの細胞のサンプルバッチを、第1の複製テンプレートに基づく提案される設計スケジュールおよび提案される処方に従って精査する、第5の部分段階を実施するために、訓練済みのニューラルネットワークが使用される、前述のもののいずれか。
【0060】
ここにおいて、作業フローテンプレートの性能が、その作業フローテンプレートを使用してタスクを完了させることに関連する効率と効果の少なくとも一方を含み、またここにおいて、第2の作業フローの性能が、その第2の作業フローを使用してそのタスクを完了させることに関連する効率と効果の少なくとも一方を含む。
【0061】
第2の作業フローの性能のほうが作業フローテンプレートの性能よりも良好であり、方法は、表示デバイスを介して、第2の作業フローが作業フローテンプレートに比べて優先されるという表示を行うことをさらに含む、前述のもののいずれか。
【0062】
第2の作業フローの性能のほうが作業フローテンプレートの性能よりも良好であり、方法は、第2の作業フローから第2の作業フローテンプレートを生成することと、作業フローテンプレートを第2の作業フローテンプレートと置き換えることとをさらに含む、前述のもののいずれか。
【0063】
第2の作業フローの性能のほうが作業フローテンプレートの性能よりも良好であり、方法は、第2の作業フローから第2の作業フローテンプレートを生成することと、作業フローテンプレートの優先順位リストを提示することであって、優先順位リストが、第2の作業フローテンプレートが作業フローテンプレートに比べて優先順位が高いことを示す、提示することとをさらに含む、前述のもののいずれか。
【0064】
比較することが、作業フローテンプレートを用いたタスクと第2の作業フローを用いたタスクを並列に実施し、次いで、作業フローテンプレートを用いたタスクの実施に基づくタスクの結果を、第2の作業フローを用いたタスクの実施に基づくタスクの結果と比較することを含む、前述のもののいずれか。
【0065】
比較することが、人工知能エンジンを用いて実施される、前述のもののいずれか。
【0066】
第2の作業フローから生成された第2の作業フローテンプレートを、第2の作業フローを用いたタスクの実施の際に人工知能エンジンがそのタスクの結果のほうが良好であると決定したことに応答して、また人工知能エンジンが所定のしきい値を超える信頼スコアをもたらしたことに応答して、自動的に保存することをさらに含む、前述のもののいずれか。
【0067】
第2の作業フローからの少なくとも1つの段階を用いて、作業フローテンプレートを修正することをさらに含む、前述のもののいずれか。
【0068】
作業フローテンプレートを修正することが、第2の作業フローからの段階を用いて、作業フローテンプレートの少なくとも1つの段階を更新することを含む、前述のもののいずれか。
【0069】
作業フローステータスを、ユーザデバイスを介して提示することであって、作業フローステータスが、第2の作業フローの性能に比べた作業フローテンプレートの性能を示す標識を提供する、提示することをさらに含む、前述のもののいずれか。
【0070】
本明細書において説明する実施形態の上記のうちのいずれか1つまたは複数を含むシステムオンチップ(system on a chip:SoC)。
【0071】
本明細書において説明する実施形態の上記の態様のうちのいずれか1つまたは複数を実施するための1つまたは複数の手段。
【0072】
いずれか1つまたは複数の他の態様と組み合わせた任意の態様。
【0073】
本明細書において開示する特徴のうちのいずれか1つまたは複数。
【0074】
本明細書において実質的に開示する特徴のうちのいずれか1つまたは複数。
【0075】
本明細書において実質的に開示するいずれか1つまたは複数の他の特徴と組み合わせた、本明細書において実質的に開示する特徴のうちのいずれか1つまたは複数。
【0076】
いずれか1つまたは複数の他の態様/特徴/実施形態と組み合わせた、態様/特徴/実施形態のうちのいずれか1つ。
【0077】
本明細書において開示する態様または特徴のうちのいずれか1つまたは複数の使用。
【0078】
データストレージが非一時的記憶デバイスを備え、非一時的記憶デバイスが、プロセッサ内のオンチップメモリ、プロセッサのレジスタ、処理ボード上にプロセッサと共配置されたオンボードメモリ、バスを介してプロセッサがアクセス可能なメモリ、磁気媒体、光学媒体、ソリッドステート媒体、入力-出力バッファ、プロセッサと通信する入力-出力コンポーネントのメモリ、ネットワーク通信バッファ、およびプロセッサとネットワークインターフェースを介して通信するネットワーク接続されたコンポーネントのうちの少なくとも1つをさらに備え得る、上記の態様のいずれか。
【0079】
本明細書において説明する任意の特徴は、本明細書において説明する他の任意の特徴と、説明する同じ実施形態にそれらの特徴が由来するかどうかにかかわらず、組み合わせて特許請求され得ることを理解されたい。
【0080】
「少なくとも1つ」、「1つまたは複数」、「または」、および「および/または」という句は、作用の点で連言的でもあり選言的でもある、オープンエンドの表現である。例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」、「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」、「A、B、および/またはC」、および「A、B、またはC」という各表現は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBを合わせたもの、AとCを合わせたもの、BとCを合わせたもの、またはAとBとCを合わせたものを意味する。
【0081】
「1つの(a)」または「1つの(an)」実体という用語は、1つまたは複数のその実体を指す。したがって、「1つの(a)」(または「1つの(an)」)、「1つまたは複数」、および「少なくとも1つ」という用語を、本明細書において交換可能に使用することができる。「備える」、「含む」、および「有する」という用語を交換可能に使用できることにも留意されたい。
【0082】
「自動的」という用語およびその変形は、本明細書では、典型的には連続的または半連続的であり、任意のプロセスまたは作業が実施されるときに人間による実体的な入力なしに行われる、プロセスまたは作業を指す。しかし、たとえプロセスまたは作業の実施に、人間による実体的または非実体的な入力が使用されても、プロセスまたは作業の実施前に入力が受け取られる場合、プロセスまたは作業は自動的とすることができる。人間による入力は、そのような入力がプロセスまたは作業がどのように実施されるかに影響を及ぼす場合、実体的であるとみなされる。プロセスまたは作業の実施に同意する、人間による入力は、「実体的」であるとはみなされない。
【0083】
本開示の態様は、全体がハードウェアである実施形態、全体がソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)である実施形態、またはソフトウェアの態様とハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形態をとることができ、それらは全て、本明細書において一般に、「回路」、「モジュール」、または「システム」と呼ばれることがある。1つまたは複数のコンピュータ可読媒体の任意の組合せを利用することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体とすることができる。
【0084】
コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、それに限定されないが、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、もしくは半導体の、システム、装置、もしくはデバイス、または前述のものの任意の適切な組合せとすることができる。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的リスト)には、次の、1本もしくは複数本のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(random access memory:RAM)、読出し専用メモリ(read-only memory:ROM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory:EPROMもしくはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読出し専用メモリ(portable compact disc read-only memory:CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または前述のものの任意の適切な組合せが含まれる。本文献の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用するための、または命令実行システム、装置、またはデバイスに関連して使用するためのプログラムを、収容または記憶することのできる、任意の有形の非一時的媒体とすることができる。
【0085】
コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読プログラムコードがその中に具現化された、例えばベースバンドの形の、または搬送波の一部としての、伝搬データ信号を含むことができる。そのような伝搬信号は、それに限定されないが、電磁気、光、またはそれらの任意の適切な組合せを含む、多様な形態のいずれかをとることができる。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、かつ命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用するための、または命令実行システム、装置、またはデバイスに関連して使用するためのプログラムを通信し、伝搬し、または伝達することのできる、任意のコンピュータ可読媒体とすることができる。コンピュータ可読媒体上に具現化されたプログラムコードは、それに限定されないが、ワイヤレス、有線、光ファイバケーブル、RFなど、または前述のものの任意の適切な組合せを含む、任意の適切な媒体を使用して伝送することができる。
【0086】
「決定する」、「算出する」、「計算する」という用語、およびそれらの変形は、本明細書では、交換可能に使用され、任意のタイプの方法、プロセス、数学演算、または技法を含む。
【0087】
「手段」という用語は、本明細書では、米国特許法第112条(f)および/または第112条第6項に従ってその可能な限り最も広い解釈を与えられるものとする。したがって、「手段」という用語を組み込んだ請求項は、本明細書に記載されたあらゆる構造、材料、または行為、およびそれらの全ての等価物を包含するものとする。さらに、構造、材料、または行為、およびそれらの等価物は、発明の概要、図面の簡単な説明、発明を実施するための形態、要約書、および特許請求の範囲自体に記載されたものをいずれも含むものとする。
【0088】
上記は、本発明のいくつかの態様の理解を可能にするための、本発明の簡略化した概要である。この概要は、本発明およびそのさまざまな実施形態の広範な概略でも網羅的な概略でもない。意図されているのは、本発明の重要なまたは決定的に重要な要素を識別することでも本発明の範囲を画定することでもなく、本発明の選択された概念を、以下に提示するより詳細な説明への導入として、簡略化された形態で提示することである。理解されるように、上で記載したまたは下で詳細に説明する特徴のうちの1つまたは複数を、単独でまたは組み合わせて利用して、本発明の他の実施形態が可能である。また、本開示については、例示的な実施形態の点から提示されるが、本開示の個々の態様が別々に特許請求され得ることを理解されたい。
【0089】
本開示については、添付の図に関して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【
図1】本開示の実施形態によるシステムを示す図である。
【
図2】本開示の実施形態によるプロセスを示す図である。
【
図3】本開示の実施形態によるプロセスを示す図である。
【
図4】本開示の実施形態によるシステムを示す図である。
【
図5】本開示の実施形態によるプロセスを示す図である。
【
図6】本開示の実施形態によるプロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0091】
続く説明は、実施形態を提供するにすぎず、特許請求の範囲に記載の範囲、適用可能性、または構成を限定することは意図されていない。そうではなく、続く説明は、実施形態を実装するための実施可能な説明を当業者に提供する。なお、添付の特許請求の範囲に記載の趣旨および範囲から逸脱することなく、要素の機能および配置にさまざまな変更を加えることができることが理解されよう。
【0092】
数字参照番号を含む説明において、図中にサブ参照識別子が存在するときにアルファベットのサブ参照識別子を伴わない任意の参照が複数形で使用されているとき、それは、同様の参照番号を有するいずれか2つ以上の要素への参照である。そのような参照が単数形で、ただしサブ参照識別子の識別なしに行われるときは、同様の番号付き要素のうちの1つへの参照であるが、参照されるそれらの要素のうちの特定の1つについては限定されない。これに反する、またはさらなる修飾もしくは識別を提供する、本明細書における明示的な使用があればそれが優先するものとする。
【0093】
本開示の例示的なシステムおよび方法については、解析ソフトウェア、解析モジュール、および関連の解析ハードウェアに関しても説明される。しかし、本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために、以下の説明では、よく知られている構造、コンポーネント、およびデバイスを省略しており、これらは、図から省略されるかもしくは図中に簡略化された形態で示され、またはその他の方法で要約されることがある。
【0094】
説明を目的として、本開示の完全な理解を可能にするために、多数の詳細が記載されている。しかし、本開示は、本明細書に記載された具体的詳細を超える多様な方途で実践できることを、理解されたい。
【0095】
図1は、本開示の実施形態によるシステム100を示す。システム100は、研究に似た実験などの作業フロー102の1つまたは複数のテンプレートを管理する。実験を実施して結果をもたらすために、作業フロー102はいくつかのテンプレートを含む。作業フロー102は、いくつかの作業段階(例えば入力を収集すること、機器をセットアップすること、実験を実施すること、観察を行うことなど)を含むことができ、いずれか1つまたは複数は、将来使用または修正できるようにテンプレートとして保持することができる。テンプレートは、実験の1つまたは複数の段階、好ましくは全ての段階に利用することができる。例えば、あるテンプレートでは、入力104(例えば消耗品、試薬など)を取得して、人的リソース108および/または機器リソース110に供給106することができる。全ての入力104およびリソース(例えば人的リソース108、機器リソース110)が利用可能になった後で(または必要時に利用可能になった後で)、あるテンプレートを実験実施112において利用し、それにより結果114をもたらすことができる。
【0096】
別の実施形態では、テンプレートがサーバ116によって作成および修正され、サーバ116はテンプレートをデータストレージ118内に保持する。データストレージ118は、単一のデータストレージデバイス、ストレージアレイ、クラウド、データレイクなどを備えることができる。同様に、サーバ116は、単一のデバイス(例えばパーソナルコンピュータ)、サーバ、サーバファーム、サーバアレイ、クラウドなどを備えることができる。サーバ116は、規制上の要件120からのルールなどのルールにアクセスするかまたはそれを提供されることが可能である。規制上の要件120は、行政上の要件、産業上の要件、ベストプラクティス、顧客の要件、および/またはプロセス自体の外部で情報を制御する他のソースとすることができる。例えば、実験では、2つの物質を組み合わせて最終成果物を解析することが必要となることがある。しかし、規制上の要件120では、最終成果物を特定の方法を利用して解析することや、温度および圧力を指定の間隔で報告することのような追加の段階を実施することなど、追加または代替の段階が必要となることがある。
【0097】
分かりやすいように、テンプレート選択および修正122、ならびに報告、管理、および監査124は、ネットワーク(図示せず)を介してなど、サーバ116とインターフェースする個別のワークステーションとして示されている。他の実施形態では、サーバ116、テンプレート選択および修正122ワークステーション、ならびに報告、管理、および監査124ワークステーションのうちの2つ以上を、単一のデバイスに組み合わせることもでき、あるいはより多数のデバイスに分割することもできる。
【0098】
一実施形態では、作業フロー102のテンプレートが存在しない。したがって、テンプレート選択および修正122のオペレータが、新規テンプレートを作成して、データストレージ118上に記憶させることができる。テンプレート選択および修正122のオペレータは、さまざまに具現化され、このオペレータは、人間のオペレータ、人工知能(artificial intelligent:AI)オペレータ、または人間のオペレータが特定の実験を選択し、AIオペレータが既知の入力104およびプロセスを選択し、規制上の要件120からの規制上の段階および/または他の作業を適用するときのような、人間のオペレータとAIオペレータとの組合せを含むことができる。人間のオペレータはAIオペレータによって提供されたテンプレートを修正することができ、逆も同様である。
【0099】
利点として、作業フロー102(例えば必要となる全ての入力104、人的リソース108、サーバ116などが、実験実施112に利用可能であるか、または利用可能になるか)を検証することができる。したがって、サーバ116は、1つまたは複数の他のシステム(例えばリソーススケジューリング、入力104発注/スケジューリングなど)に、別の形で利用可能でなければデータストレージ118上の共通ストレージを介してなど、アクセスすることができる。例えば、必要時に特定の機器一台(例えば機器リソース110のうちの1つ)が利用可能ではない場合、機器リソース110が利用可能であるような時間まで他の要件(例えば入力104、人的リソース108)が他の目的にとって利用可能になるように、作業フロー102の1つまたは複数のテンプレートを変更することができる。利点として、実験を、利用可能になったものの結局ただ行われずにいる結果となること、および/または二重予約を回避するように、調整することができる。
【0100】
別の実施形態では、報告、管理、および監査124が、実験実施112によってもたらされた最終結果(例えば結果114)または1つもしくは複数の中間結果を受け取ることができる。次いで、新規テンプレートまたは修正されたテンプレートを、データストレージ118内に保存することができる。
【0101】
別の実施形態では、実験でデータストレージ118にアクセスして、既存のテンプレートを取り出すことができる。このテンプレートは、テンプレート選択および修正122(人間および/またはAI)によって修正することができる。例えば、記憶されたあるテンプレートでは、5分以内に完了する反応を実施することができる。人間のオペレータが、異なる入力104またはプロセスの段階を選択することによって、この反応時間を低減しようと試みることができる。元の作業では、特定の機器リソース110からの熱を必要とすることがあるが、修正された実験では、より大量の熱を必要とし、したがって、異なる機器リソース110を必要とする。結果として得られるテンプレートが保存され、このテンプレートは、作業フロー102として利用可能にすることができる。
【0102】
別の実施形態では、報告、管理、および監査124が、報告、ログ、または特定の読取り値、入力104のロット番号、人的リソース108の識別情報、機器リソース110の設定値など、他の情報にアクセスすることができる。
【0103】
図2は、本開示の実施形態によるプロセス200を示す。一実施形態では、プロセス200は、非一時的メモリ内に保持された機械可読命令として具現化され、この命令は、サーバのプロセッサなどの機械によって読み出されると機械に命令を実行させ、それによりプロセス200を実行させる。サーバのプロセッサとしては、それに限定されないが、サーバ116の少なくとも1つのプロセッサがあり得る。
【0104】
プロセス200が開始し、ステップ202ではテンプレートを作成する。作業フロー102を実施するために、テンプレートには、入力104、供給106、人的リソース108、機器リソース110、実験実施112、またはそれらの構成など、段階、入力、プロセス、リソースなどのうちの1つまたは複数が規定される。
【0105】
ステップ204では、入力104、または結果をもたらすためのテンプレートからなる他の順序集合などの、プロジェクトを作成する。ステップ206では、テンプレートを選択する。テンプレートは、一般的なものとすることもでき、作業フロー102の特定の部分をターゲットにすることもでき、作業フロー102の全体を規定することもでき、あるいは間の任意のレベルのものとすることもできる。ステップ208では、必要なら作業フロー102を特定の実験または特定の実験のその他の制限(例えば、特定の人的リソース108が利用可能ではない、入力104に影響を及ぼす制限を所望の機器リソース110が有するなど)に合わせてカスタマイズするように、テンプレートを修正する。
【0106】
別の実施形態では、ステップ208は、テンプレートを複製して、第1の複製テンプレートを作成することを含む。第1の複製テンプレートの作業段階のうちの少なくとも1つが修正される。修正はさまざまに具現化され、新規段階を追加すること、段階を削除すること、または段階を修正すること、または異なるリソース(例えば入力104、機器リソース110など)を用いて段階を実施することのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0107】
ステップ210では、必要な承認および入力(例えば入力104)を取得し、ステップ212では、実験を実施する(例えば実験実施112)。結果がもたらされ、それがステップ214において精査および認可され、ステップ216において、データおよび文書が保存される。
【0108】
オプションで、ステップ218では、ステップ212において実施された段階を、ステップ206の別の反復における選択に利用可能となるように、標準作業手順書(SOP)テンプレートとして保存することができる。
【0109】
それに加えてまたはその代わりに、テンプレートを、データストレージ118など内に記憶させ、ステップ206の別の反復における選択に利用可能にすることもできる。ステップ220では、必要な任意の最適化を実施する。
【0110】
図3は、本開示の実施形態によるプロセス300を示す。一実施形態では、テンプレート内に規定されるリソースなど、作業フローリソースまたは作業フローリソースの一部分の利用を最小限に抑えるために、ニューラルネットワークなどの人工知能(artificial intelligence:AI)が利用される。したがって、作業フローが訓練済みのニューラルネットワークに提供され、時間の低減、段階の数の低減、特定の入力の使用の低減、特定の機器リソースの使用の低減、特定の人的リソースの使用の低減、エネルギー入力の低減、より高信頼の結果、より一貫性のある結果、望ましくない副生物の低減、またはそれらの組合せなどの最適化が得られる。
【0111】
ニューラルネットワークは、当技術分野で知られるように、また一実施形態では、入力および出力を有する論理ノードの層を自己構成する。出力が、自己決定したしきい値レベルを下回る場合、その出力は省略される(すなわち入力は目盛りの非アクティブ応答部分内にあり、出力を提供しない)。自己決定したしきい値レベルが、しきい値を上回る場合、出力が提供される(すなわち入力は目盛りのアクティブ応答部分内にあり、出力を提供する)。アクティブと非アクティブの線引きの特定の配置が、1つまたは複数の訓練ステップとして提供される。ノードへの複数の入力が、アクティブまたは非アクティブである入力の組合せに線引きするための多次元平面(例えば超平面)をもたらす。
【0112】
プロセス300は、ニューラルネットワークを訓練するものである。プロセス300が開始し、ステップ302において、複数の過去段階を含む過去作業フローにアクセスする。本明細書においては、段階は、プロセス段階単体(例えば250℃までの熱入力)とすることもでき、あるいは特定の入力のためのプロセス段階(例えば250℃までの熱入力「A」)とすることもでき、あるいは特定の結果(例えば入力「A」と溶液「B」の組合せを入力「A」が溶解するまで混合する)とすることもできる。ステップ304では、1つまたは複数の変換を、過去段階のそれぞれに適用して、修正された過去作業フローのセットを作成する。修正は、段階を追加すること、段階を取り除くこと、過去段階を実施することの可能な同等のリソースを利用するように過去リソースを変更すること、段階を実施するためにより多数の異なるリソースを利用すること、段階を実施するために異なる入力を利用すること、異なるリソースによって利用される2つ以上の過去段階を組み合わせて、共通のリソースによって利用される単一の段階にすること、またはより少数の異なるリソースを利用することのうちの1つまたは複数を含む。
【0113】
ステップ306では、過去段階のセット、修正された過去段階のセット、およびターゲット作業フローを実施することが可能であり、その実行のためのリソース利用を低減させない段階のセットを含む、第1の訓練セットを作成する。次いで、ステップ308では、ニューラルネットワークを、第1の訓練セットを用いて訓練する。
【0114】
ステップ310では、第1の訓練セット、およびターゲット作業フローを実施することが可能であり、リソース利用を低減させない段階のセットであって、第1の訓練ステージにおいてリソース利用を低減させるものと誤って識別された、段階のセットを含む、第2の訓練ステージのための第2の訓練セットを作成する。次いで、ステップ312では、ニューラルネットワークを、第2のステージにおいて、第2の訓練セットを使用して訓練する。
【0115】
図4は、本開示の実施形態によるシステム400内のデバイス402を示す。一実施形態では、サーバ116を、全体または一部において、さまざまなコンポーネントと他のコンポーネントおよび/またはシステムへの接続とを備えるデバイス402として具現化することができる。コンポーネントはさまざまに具現化され、またプロセッサ404を備えることができる。「プロセッサ」という用語は、本明細書では、電気回路と、符号化された電気信号を電気回路にまた電気回路から伝達するための接続(例えばピンアウト)とを備える、電子ハードウェアコンポーネントを専ら指す。プロセッサ404は、少なくとも一部には、非一時的データストレージ内に保持された機械可読命令にアクセスすることから決まるようなプログラマブル論理機能を備えることができ、この非一時的データストレージは、命令のステップをプロセッサ404に実施させる回路、オンチップ読出し専用メモリ、コンピュータメモリ406、データストレージ408などとして具現化することができる。プロセッサ404はさらに、電気回路をその中に有し、電気回路がさらに、制御ユニット、入力/出力ユニット、算術論理演算装置、レジスタ、主メモリ、および/またはバス414を介して受け取ったものなどの情報(例えばデータ、命令など)にアクセスし、命令を実行し、やはりバス414を介してなど、データを出力する他のコンポーネントを備えることのできる、単一の電子マイクロプロセッサまたはマルチプロセッサデバイス(例えばマルチコア)として具現化することができる。他の実施形態では、プロセッサ404は、システム内の処理アレイ(例えばブレード、マルチプロセッサボードなど)や分散処理システム(例えば「クラウド」、ファームなど)内などで、他のプロセスおよび/またはプロセスオーナによって利用されることが可能な、共有処理デバイスを備えることができる。プロセッサ404は、非一時的コンピューティングデバイス(例えば、回路と、他のコンポーネントおよびデバイスと通信するための接続とを備える電子機械)であることを理解されたい。プロセッサ404は、プロセッサにとってネイティブではない機械命令を処理する(例えば、VAX固有のアプリケーションが仮想VAXプロセッサ上で実行されることを可能にするために、VAXオペレーティングシステムおよびVAX機械命令コードセットをIntel(登録商標)9xxチップセットコードに変換する)などのために、仮想プロセッサを動作させることができるが、当業者なら理解するように、そのような仮想プロセッサは、ハードウェアによって、より具体的には、プロセッサ(例えばプロセッサ404)の基礎をなす電気回路および他のハードウェアによって実行されるアプリケーションである。プロセッサ404は、アプリケーション(すなわちPod)がKubernetesによってオーケストレーションされるときなどに、仮想プロセッサによって実行されることが可能である。仮想プロセッサは、アプリケーションに、そのアプリケーションの命令を実行する静的なかつ/または専用のプロセッサのように見えるものが与えられることを可能にし、その間、基礎をなす非仮想プロセッサがこの命令を実行しており、この非仮想プロセッサは、いくつかのプロセッサの間で、動的とすることができ、かつ/または分割することができる。
【0116】
プロセッサ404のコンポーネントに加えて、デバイス402は、命令、値などのアクセス可能データを記憶するために、コンピュータメモリ406および/またはデータストレージ408を利用することができる。通信インターフェース410が、プロセッサ404などのコンポーネントの、バス414を介した、バス414を介してアクセスできないコンポーネントとの通信を円滑にする。通信インターフェース410は、ネットワークポート、ネットワークカード、ネットワークケーブル、または他の構成されたハードウェアデバイスとして具現化することができる。それに加えてまたはその代わりに、ヒューマン入力/出力インターフェース412が、人間および/もしくは電子デバイスからかつ/または人間および/もしくは電子デバイスに情報(例えば命令、データ、値など)を受け取りかつ/または提示するために、1つまたは複数のインターフェースコンポーネントに接続する。入力/出力インターフェースに接続することのできる入力/出力デバイス430の例には、それらに限定されないが、キーボード、マウス、トラックボール、プリンタ、ディスプレイ、センサ、スイッチ、リレー、スピーカ、マイクロホン、スチルカメラおよび/またはビデオカメラなどが含まれる。別の実施形態では、通信インターフェース410は、ヒューマン入力/出力インターフェース412を含んでもよく、ヒューマン入力/出力インターフェース412に含まれてもよい。通信インターフェース410は、ネットワーク接続されたコンポーネントと直接通信するように構成することができ、またはネットワーク420および/もしくはネットワーク424など、1つもしくは複数のネットワークを利用するように、構成することができる。
【0117】
ネットワーク420は、有線ネットワーク(例えばイーサネット)、ワイヤレス(例えばWiFi、Bluetooth、セルラーなどの)ネットワーク、またはそれらの組合せとすることができ、ネットワーク接続されたコンポーネント422とデバイス402が通信できるようにすることができる。他の実施形態では、ネットワーク420は、全体または一部において、電話網(例えば公衆交換電話網(public switched telephone network:PSTN)、構内交換(private branch exchange:PBX)、セルラー電話網など)として具現化することができる。
【0118】
それに加えてまたはその代わりに、1つまたは複数の他のネットワークを利用することもできる。例えば、ネットワーク424は第2のネットワークを表すことができ、これは、デバイス402によって利用されるコンポーネントとの通信を円滑にすることができる。例えば、ネットワーク424は、企業体または他の組織に至る内部ネットワークとすることができ、それにより、コンポーネントが、内部ネットワークほどは信頼されないことのある公衆ネットワーク(例えばインターネット)を備え得るネットワーク420に接続することのできるネットワーク接続されたコンポーネント422よりも信頼される(または少なくとももっと信頼される)。
【0119】
ネットワーク424に接続されるコンポーネントとしては、コンピュータメモリ426、データストレージ428、入力/出力デバイス430、および/またはプロセッサ404にとってアクセス可能であってよい他のコンポーネントがあり得る。例えば、コンピュータメモリ426および/またはデータストレージ428は、全体的にまたは特定のタスクもしくは目的のために、コンピュータメモリ406および/またはデータストレージ408を補完し、またはコンピュータメモリ406および/またはデータストレージ408に取って代わることができる。別の例として、コンピュータメモリ426および/またはデータストレージ428は、外部データリポジトリ(例えばサーバファーム、アレイ、「クラウド」など)とすることができ、デバイス402および/または他のデバイスがその上のデータにアクセスすることを可能にすることができる。同様に、入力/出力デバイス430は、プロセッサ404によって、ヒューマン入力/出力インターフェース412を介してアクセスされることが可能であり、かつ/あるいは通信インターフェース410を介し、直接、ネットワーク424を介して、ネットワーク420のみ(図示せず)を介してか、またはネットワーク424と420を介して、アクセスされることが可能である。コンピュータメモリ406、データストレージ408、コンピュータメモリ426、データストレージ428はそれぞれ、データストレージデバイスを備えた非一時的データストレージを備える。
【0120】
コンピュータ可読データが、多様なコンポーネントによって送出、受信、記憶、処理、および提示され得ることを理解されたい。図示のコンポーネントは他のコンポーネントを、本明細書に図示されていようとそうでなかろうと、制御できることも理解されたい。例えば、ある入力/出力デバイス430を、ルータ、スイッチ、ポート、または他の通信コンポーネントとすることができ、それによって、プロセッサ404の特定の出力が、ネットワーク420および/またはネットワーク424に関連付けられていてよい入力/出力デバイス430をイネーブル(またはディスエーブル)にすると、ネットワーク420および/またはネットワーク424上の2つ以上のノード間の通信が可能になる(または不可能になる)。実施形態の範囲から逸脱することなく、本明細書において説明したものに加えてまたはその代わりに他の通信機器を利用できることを、当業者なら理解するであろう。
【0121】
図5は、ロボットを使用した、自動化された細胞準備および薬物スクリーニング500の一例を示す。一実施形態では、薬物スクリーニングのために、iPS細胞が培養され、自動的に分化させられる。細胞培養の場合、使用される培地、培地条件(グルコース濃度、ラクトース濃度など)、培養温度、CO2濃度、培養時間、プレートマッピング、および観察感覚(observation sensation)のためのスケジュールなどについての初期値を用いて、テンプレートが最初にセットアップされる。同時に、到達すべき生細胞数、分化すべき細胞数、および増殖すべき細胞数もセットアップされる。同時に、到達される生細胞数、細胞サイズ、細胞形状なども前もって設定される。実験の開始後に、ロボットが定期的に、プレートを画像解析器内にセットし、画像解析によって生細胞数、細胞サイズ、細胞形状などを測定し、多変量解析によって情報を解析し、次いで、設定された上限値に到達するまで細胞増殖を実施する。上限に到達した細胞が、培養され、細胞形状がターゲット細胞の形状に変化するまで繰り返し観察される。細胞の増殖および分化の条件が、AIによって学習され、次の実験および後続の実験を最適化するために使用される。細胞が十分に分化すると、分化した細胞が薬物スクリーニング実験に使用される。スクリーニングでは、薬物タイプ、薬物濃度などが、最初にテンプレート内に設定され、自動ピペット操作機械を使用して各細胞に添加される。
【0122】
図6は、本開示の実施形態によるプロセス600を示す。一実施形態では、プロセス600は、非一時的メモリ内に保持された機械可読命令として具現化され、この命令は、サーバのプロセッサなどの機械によって読み出されると機械に命令を実行させ、それによりプロセス600を実行させる。サーバのプロセッサとしては、それに限定されないが、サーバ116の少なくとも1つのプロセッサがあり得る。別の実施形態では、人間の行為者が、プロセス600のいくつかのステップを開始することができる。
【0123】
ステップ606において、実験室マネージャが、プロセス300(
図3を参照されたい)などのリソースプロセスを開始する。既存のテンプレート(例えば第1のテンプレート602)に基づく第1の薬剤作業フローがアクセスされる。
【0124】
ステップ608では、AI(例えば訓練済みのニューラルネットワーク)を利用して研究設計を実施し、第1のテンプレートを使用して作成されることが意図されている最終成果物の、スケジュール、評価基準、プレートマップを生成する。ステップ608は、プロセス500(
図5を参照されたい)の一実施形態とすることができる。その目標は、第1のテンプレートを改善することであり、したがって、薬剤作業フローに沿って修正できるように、第1の複製テンプレート604が作成される。合成ステップにおいて、細胞培養に投与すべき薬物が合成される。
【0125】
合成ステップ610の処方が、細胞培養に投与される。細胞培養がセットアップおよび確立されると、予定されたサンプルと予定外のサンプルの両方からデータが収集される。
【0126】
ステップ614において、第1のテンプレートに基づいて、細胞培養物が収集される。解析ステップ616により、ステップ612においてin-vivo細胞培養に与えられた合成薬物およびその投薬量を検討することが可能になる。
【0127】
解析ステップの結果は、ステップ618において、訓練済みのニューラルネットワークによって読み取られる。薬物スクリーニングの場合、研究設計チームが自身の経験に基づいて、培養条件、試薬濃度条件、培地条件、プレート接種(plate inoculation)条件、使用すべきサンプル、使用すべき機器、およびスケジュールを決定する。割り当てられたチームメンバが、これらの条件に従って実験を実施し、得られた結果をノートに要約する。解析チームが、最良の結果をレポートに要約し、実験を結論付ける。これらのフローはいずれも、担当者の経験および感覚に応じて決まり、全ての条件を最適化し、最適な結果を得るには、多大な努力と時間がかかる。
【0128】
ステップ620において、実験の結果により、研究マネージャ(AIモデル)が、実験設計が好ましい変化をもたらすかどうかを理解できるようになる。実験設計が好ましい変化をもたらす場合、それらの変化が第1のテンプレート内に含められる。
【0129】
前述の説明では、例示を目的として、方法については特定の順序で説明していた。代替実施形態では、実施形態の範囲から逸脱することなく、方法を、説明した順序とは異なる順序で実施できることを理解されたい。上で説明した方法は、本明細書において説明した1つまたは複数のアルゴリズムまたはその部分を実行することを目的として構築されたハードウェアコンポーネント(例えば回路)によって実行されるアルゴリズムとして実施できることも理解されたい。別の実施形態では、ハードウェアコンポーネントは、汎用マイクロプロセッサ(例えばCPU、GPU)を備えることができ、これは最初に専用マイクロプロセッサに変換される。その場合、専用マイクロプロセッサにはその中に、符号化された信号がロードされており、それによって、この時点で専用であるマイクロプロセッサが機械可読命令を保持して、本明細書において説明したアルゴリズムおよび/または他の命令から得られた機械可読命令セットをマイクロプロセッサが読み取り、実行できるようになる。アルゴリズムまたはその部分を実行するために利用される機械可読命令は、無制限ではなく、マイクロプロセッサにとって既知の有限の命令セットを利用する。機械可読命令は、1つまたは複数の実施形態では、メモリ回路内の電圧、スイッチング回路の構成によって、および/または特定の論理ゲート回路の選択的使用によって、マイクロプロセッサ内に、信号生成コンポーネント内の信号または値として符号化されることが可能である。それに加えてまたはその代わりに、機械可読命令は、マイクロプロセッサにとってアクセス可能であり、媒体またはデバイス内に、磁界、電圧値、電荷値、反射/非反射部分、および/または物理的なしるし(physical indicium)として符号化されることも可能である。
【0130】
別の実施形態では、マイクロプロセッサは、単一のマイクロプロセッサ、マルチコアプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、分散処理システム(例えばアレイ、ブレード、サーバファーム、「クラウド」、多目的プロセッサアレイ、クラスタなど)のうちの1つもしくは複数をさらに備え、かつ/または他の処理作業を実施するマイクロプロセッサと共に配置することができる。いずれか1つまたは複数のマイクロプロセッサは、単一の処理装置(例えばコンピュータ、サーバ、ブレードなど)に統合することもでき、あるいは個別コンポーネント内に、全体的にまたは一部位置付けて、通信リンク(例えばバス、ネットワーク、バックプレーンなど、または複数のそれら)を介して接続されることもできる。
【0131】
汎用マイクロプロセッサの例としては、命令レジスタ(もしくは命令を保持する他の回路)内に符号化されたデータ値、またはメモリロケーションを含むデータ値を有する、中央処理装置(CPU)があり得、メモリロケーションは、命令として利用される値を含む。メモリロケーションは、CPUの外部にあるメモリロケーションをさらに含むことができる。そのようなCPU外部コンポーネントは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array:FPGA)、読出し専用メモリ(ROM)、プログラマブル読出し専用メモリ(programmable read-only memory:PROM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、バスアクセス可能なストレージ、ネットワークアクセス可能なストレージなどのうちの1つまたは複数として具現化することができる。
【0132】
これらの機械実行可能命令は、CD-ROMもしくは他のタイプの光ディスク、フロッピーディスケット、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、磁気カードもしくは光カード、フラッシュメモリ、または電子命令を記憶するのに適した他のタイプの機械可読媒体など、1つまたは複数の機械可読媒体上に記憶させることができる。あるいは、方法は、ハードウェアとソフトウェアの組合せによって実施することもできる。
【0133】
別の実施形態では、マイクロプロセッサは、クライアントデバイス上のマイクロプロセッサとサーバ上のマイクロプロセッサ、デバイスとそれらのそれぞれに対応するマイクロプロセッサとの集まり、または共有もしくはリモートの処理サービス(例えば「クラウド」ベースのマイクロプロセッサ)など、処理ハードウェアコンポーネントのシステムまたは集まりとすることができる。マイクロプロセッサのシステムは、処理タスクおよび/または共有処理タスクもしくは分散処理タスクの、タスク別の割振りを含むことができる。さらに別の実施形態では、マイクロプロセッサは、1つまたは複数の異なるマイクロプロセッサをエミュレートするサービスを提供するソフトウェアを実行することができる。結果として、ハードウェアコンポーネントの第1のセットからなる第1のマイクロプロセッサが、第2のマイクロプロセッサのサービスを実質的に提供することができ、それにより、第1のマイクロプロセッサに関連するハードウェアが、第2のマイクロプロセッサに関連する命令セットを使用して動作することが可能である。
【0134】
機械実行可能命令は、特定の機械(例えばパーソナルコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス、ラップトップ機など)にローカルに記憶および実行されてよいが、理解されたいのは、データおよび/もしくは命令の記憶、ならびに/または命令の少なくとも部分の実行は、リモートのデータストレージおよび/もしくは処理デバイスへの、または一般に「クラウド」として知られているデバイスの集まりへの接続性を介して行うことができ、ただし、公設の、私設の、専用の、共有の、かつ/または他のサービスビューロ、コンピューティングサービス、および/または「サーバファーム」を含むことがある、ということである。
【0135】
本明細書において説明したマイクロプロセッサの例としては、それらに限定されないが、Qualcomm(登録商標)Snapdragon(登録商標)800および801、4G LTE統合および64-ビットコンピューティングのQualcomm(登録商標)Snapdragon(登録商標)610および615、64-ビットアーキテクチャのApple(登録商標)A7マイクロプロセッサ、Apple(登録商標)M7モーションコマイクロプロセッサ、Samsung(登録商標)Exynos(登録商標)シリーズ、Intel(登録商標)Core(商標)ファミリのマイクロプロセッサ、Intel(登録商標)Xeon(登録商標)ファミリのマイクロプロセッサ、Intel(登録商標)Atom(商標)ファミリのマイクロプロセッサ、Intel Itanium(登録商標)ファミリのマイクロプロセッサ、Intel(登録商標)Core(登録商標)i5-4670Kおよびi7-4770K 22nm Haswell、Intel(登録商標)Core(登録商標)i5-3570K 22nm Ivy Bridge、AMD(登録商標)FX(商標)ファミリのマイクロプロセッサ、AMD(登録商標)FX-4300、FX-6300、およびFX-8350 32nm Vishera、AMD(登録商標)Kaveriマイクロプロセッサ、Texas Instruments(登録商標)JacintoC6000(商標)オートモーティブインフォテイメントマイクロプロセッサ、Texas Instruments(登録商標)OMAP(商標)オートモーティブグレードモバイルマイクロプロセッサ、ARM(登録商標)Cortex(商標)-Mマイクロプロセッサ、ARM(登録商標)Cortex-AおよびARM926EJ-S(商標)マイクロプロセッサ、産業的に同等の(industry-equivalent)他のマイクロプロセッサのうちの少なくとも1つがあり得、これらの例は、任意の既知の、または将来開発される標準、命令セット、ライブラリ、および/またはアーキテクチャを使用して、計算機能を実施することができる。
【0136】
本明細書において論じたステップ、機能、および動作のいずれも、連続的かつ自動的に実施することができる。
【0137】
本発明の例示的なシステムおよび方法については、通信およびメッセージを監視し、強化し、通信およびメッセージに装飾するための、通信のシステムおよびコンポーネントおよび方法に関して説明してきた。しかし、本発明を不必要に不明瞭にすることを避けるために、先の説明では、いくつかの知られている構造およびデバイスを省略している。この省略は、特許請求の範囲に記載の発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。本発明の理解を可能にするために、具体的詳細が記載されている。しかし、本発明は、本明細書に記載された具体的詳細を超える多様な方途で実践できることを、理解されたい。
【0138】
さらに、本明細書において示した例示的な実施形態は、システムの併置されたさまざまなコンポーネントを示すが、システムのいくつかのコンポーネントはリモートに、LANおよび/もしくはインターネットなどの分散ネットワークの遠隔部分、または専用のシステム内に位置付けることができる。したがって、システムのコンポーネントまたはその部分(例えばマイクロプロセッサ、メモリ/ストレージ、インターフェースなど)は、1つのサーバ、複数のサーバ、コンピュータ、コンピューティングデバイス、端末、「クラウド」、または他の分散処理など、1つまたは複数のデバイスに統合することもでき、あるいはアナログおよび/もしくはデジタルの電気通信ネットワーク、パケット交換ネットワーク、または回路交換ネットワークなどの分散ネットワークの特定のノード上に併置することもできることを理解されたい。別の実施形態では、コンポーネントは、複数のコンポーネントにわたって物理的または論理的に分散させることができる(例えば、マイクロプロセッサは、共有タスクおよび/または割り振られたタスクの部分をそれぞれが実施する、あるコンポーネント上の第1のマイクロプロセッサと別のコンポーネント上の第2のマイクロプロセッサとを備えることができる)。先の説明から、また計算効率の理由から、システムのコンポーネントは、システムの動作に影響を及ぼすことなく、コンポーネントの分散ネットワーク内の任意の位置に配置できることが理解されよう。例えば、さまざまなコンポーネントは、PBXおよびメディアサーバなどのスイッチ内に、ゲートウェイ内に、1つもしくは複数の通信デバイス内に、ユーザの1つもしくは複数の構内に、またはそれらの何らかの組合せに、位置付けることができる。同様に、システムの1つまたは複数の機能部分を、電気通信デバイスと、関連するコンピューティングデバイスとの間に、分散させることもできる。
【0139】
さらに、要素同士を接続するさまざまなリンクは、有線リンクもしくはワイヤレスリンク、またはそれらの任意の組合せ、あるいは接続された要素間でデータを供給および/または通信可能な、他の任意の既知の、または後に開発される要素とすることができることを理解されたい。これらの有線リンクまたはワイヤレスリンクは、セキュアなリンクとすることもでき、暗号化された情報を通信することが可能であってよい。リンクとして使用される伝送媒体は、例えば、同軸ケーブル、銅線、および光ファイバを含む、電気信号に適した任意のキャリアとすることができ、リンクとして使用される伝送媒体はまた、無線波データ通信および赤外線データ通信中に生成されるような音波または光波の形態をとってもよい。
【0140】
また、フローチャートについては、イベントの特定のシーケンスに関して論じ、図示してきたが、本発明の動作に実質的に影響を及ぼすことなく、このシーケンスに対する変更、追加、および省略を行えることを理解されたい。
【0141】
本発明のいくつかの変形形態および変更形態を使用することができる。本発明のいくつかの特徴を提供し、それ以外のものを提供しないことが、可能である。
【0142】
さらに別の実施形態では、本発明のシステムおよび方法を、専用コンピュータ、プログラムされたマイクロプロセッサもしくはマイクロコントローラと周辺の集積回路要素、ASICもしくは他の集積回路、デジタル信号マイクロプロセッサ、ディスクリート要素回路などのハードワイヤード電子回路もしくはハードワイヤード論理回路、PLD、PLA、FPGA、PALなどのプログラマブル論理デバイスもしくはプログラマブルゲートアレイ、専用コンピュータ、任意の同等手段、または同様のものと組み合わせて実装することができる。一般に、本明細書において示した方法を実装可能な任意のデバイスまたは手段を使用して、本発明のさまざまな態様を実装することができる。本発明に使用することのできる例示的なハードウェアには、コンピュータ、ハンドヘルドデバイス、電話機(例えばセルラー、インターネット対応、デジタル、アナログ、ハイブリッドなど)、および当技術分野で知られている他のハードウェアが含まれる。これらのデバイスのいくつかは、マイクロプロセッサ(例えば単一のまたは複数のマイクロプロセッサ)、メモリ、不揮発性ストレージ、入力デバイス、および出力デバイスを含む。さらに、それらに限定されないが、分散処理もしくはコンポーネント/オブジェクト分散処理、並列処理、または仮想機械処理を含む代替ソフトウェア実装形態も、1つまたは複数の処理コンポーネントによって行われる、本明細書において説明した方法を実装するように、構築することもできる。
【0143】
さらに別の実施形態では、ここで開示した方法を、多様なコンピュータプラットフォームまたはワークステーションプラットフォーム上で使用することのできる移植可能なソースコードを提供するオブジェクトソフトウェア開発環境またはオブジェクト指向ソフトウェア開発環境を使用して、ソフトウェアと組み合わせて容易に実装することができる。あるいは、ここで開示したシステムを、標準的な論理回路またはVLSI設計を使用して、ハードウェアの形で部分的にまたは完全に実装することもできる。本発明によるシステムを実装するためにソフトウェアが使用されるか、それともハードウェアが使用されるかは、システムの速度要件および/または効率要件、特定の機能、ならびに利用されている特定のソフトウェアシステムもしくはハードウェアシステムまたはマイクロプロセッサシステムもしくはマイクロコンピュータシステムに応じて決まる。
【0144】
さらに別の実施形態では、ここで開示した方法を、ソフトウェアの形で部分的に実装することができ、このソフトウェアは、記憶媒体上に記憶させ、プログラムされた汎用コンピュータ上でコントローラおよびメモリの協力のもとに、専用コンピュータ上で、マイクロプロセッサ上で、または同様のものの上で、実行することができる。これらの場合、本発明のシステムおよび方法は、パーソナルコンピュータ上に埋め込まれた、アプレット、JAVA(登録商標)、またはCGIスクリプトなどのプログラムとして、サーバまたはコンピュータワークステーション上に存在するリソースとして、専用の測定システム、システムコンポーネント、または同様のものに埋め込まれたルーチンとして、実装することができる。システムは、システムおよび/または方法をソフトウェアシステムおよび/またはハードウェアシステムに物理的に組み込むことによって実装することもできる。
【0145】
ソフトウェアを含む本明細書における実施形態は、1つまたは複数のマイクロプロセッサによって実行されるかまたは後に実行できるように記憶され、実行可能コードとして実行される。実行可能コードは、特定の実施形態を含む命令を実行するために選択される。実行される命令は、マイクロプロセッサが理解する個別のネイティブ命令セットから選択される制約された命令セットであり、実行前に、マイクロプロセッサがアクセス可能なメモリに投入される。別の実施形態では、人間が読める「ソースコード」ソフトウェアが、1つまたは複数のマイクロプロセッサによる実行前に、プラットフォーム(例えばコンピュータ、マイクロプロセッサ、データベースなど)のネイティブ命令セットから選択されるプラットフォーム固有の命令セットを含めるために、最初にシステムソフトウェアに変換される。
【0146】
本発明では、実施形態において実装されるコンポーネントおよび機能について、特定の標準およびプロトコルを参照して説明しているが、本発明はそのような標準およびプロトコルに限定されない。本明細書において言及していない他の類似の標準およびプロトコルが存在しており、それらは本発明に含まれるとみなされる。さらに、本明細書において言及した標準およびプロトコル、ならびに本明細書において言及していない他の類似の標準およびプロトコルは、基本的に同じ機能を有する、より高速のまたはより効果的な等価物に、定期的に取って代わられる。同じ機能を有するそのような置換えの標準およびプロトコルは、本発明に含まれる等価物とみなされる。
【0147】
本発明は、さまざまな実施形態、構成、および態様において、さまざまな実施形態、それらの部分組合せおよび部分集合を含む本明細書において実質的に図示および説明したコンポーネント、方法、プロセス、システム、および/または装置を含む。当業者なら、本開示について理解した後で、本発明をどのように作成し使用するかを理解されよう。本発明は、さまざまな実施形態、構成、および態様において、例えば性能を改善するために、容易さを得るために、かつ/または実装コストを削減するために従来のデバイスまたはプロセスにおいて使用されていた可能性のある項目がない場合を含めて、本明細書においてまたは本明細書のさまざまな実施形態、構成もしくは態様において図示および/または説明されていない項目がない場合に、デバイスおよびプロセスを提供することを含む。
【0148】
本発明の前述の議論は、例示および説明を目的として提示されている。前述の内容は、本明細書において開示した1つまたは複数の形態に本発明を限定することは意図されていない。例えば、前述の、発明を実施するための形態では、本開示を合理的にする目的で、本発明のさまざまな特徴が1つまたは複数の実施形態、構成、または態様にまとめられている。本発明の実施形態、構成、または態様の特徴は、上で論じたもの以外の代替の実施形態、構成、または態様において、組み合わせることができる。開示のこの方法は、特許請求の範囲に記載の発明が各請求項に明示的に記述されているよりも多くの特徴を必要とする、という意図を反映していると解釈すべきではない。そうではなく、添付の特許請求の範囲が反映しているように、本発明の態様は、前述の開示した単一の実施形態、構成、または態様の、一部の(less than all)特徴にある。したがって、添付の特許請求の範囲はここに、各請求項が本発明の別々の好ましい実施形態としてそれ自体で成立した状態で、この、発明を実施するための形態に組み込まれている。
【0149】
さらに、本発明の説明は、1つまたは複数の実施形態、構成、または態様、ならびにいくつかの変形形態および変更形態の説明を含んでいるが、他の変形形態、組合せ、および変更形態が、例えば本開示について理解した後で当業者の技術および知識の範囲内に含まれ得るので、本発明の範囲に含まれる。特許請求の範囲に記載のものに対する代替の、交換可能な、かつ/または等価な構造、機能、範囲、またはステップが本明細書において開示されていようとなかろうと、また特許性のある任意の主題を公に供することを意図することなく、そのような代替の、交換可能な、かつ/または等価な構造、機能、範囲、またはステップを含めて、代替の実施形態、構成、または態様を許容される程度まで含んだ権利を得ることが意図されている。
【符号の説明】
【0150】
100 システム
102 作業フロー
104 入力
106 供給
108 人的リソース
112 実験実施
114 結果
116 サーバ
118 データストレージ
120 規制上の要件
122 テンプレート選択および修正
124 報告、管理、および監査
200 プロセス
300 プロセス
400 システム
402 デバイス
404 プロセッサ
406 コンピュータメモリ
408 データストレージ
410 通信インターフェース
412 ヒューマン入力/出力インターフェース
414 バス
420 ネットワーク
422 ネットワーク接続されたコンポーネント
424 ネットワーク
426 コンピュータメモリ
428 データストレージ
430 入力/出力デバイス
500 自動化された細胞準備および薬物スクリーニング
600 プロセス
602 第1のテンプレート
604 第1の複製テンプレート
【外国語明細書】