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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146119
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】撚線導体
(51)【国際特許分類】
   H01B 5/08 20060101AFI20241004BHJP
   D07B 1/06 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
H01B5/08
D07B1/06 Z
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023058845
(22)【出願日】2023-03-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-10-11
(71)【出願人】
【識別番号】395005169
【氏名又は名称】三洲電線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101535
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 好道
(74)【代理人】
【識別番号】100161104
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 浩康
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 俊文
【テーマコード(参考)】
3B153
5G307
【Fターム(参考)】
3B153AA15
3B153CC51
3B153DD01
3B153FF35
5G307EA01
5G307EB06
5G307EF10
(57)【要約】
【課題】撚線導体の形状を安定化させつつ、構成する素線の総数を削減できる撚線導体を提供する。
【解決手段】
最外層部13と、第1外層部16において、その一つの層11,12,14,15を構成する素線2,3,4,5の直径を全て同じとし、最外層部13を構成する各層11,12の素線2,3の数を全て同じとし、最外層部13において、その一つの層11を構成する素線2の直径は、その内側に位置する層12を構成する素線3の直径より大きく形成し、第1外層部16を構成する各層14,15の素線4,5の数を全て同じで、かつ、最外層部13を構成する各層11,12の素線2,3の数の半分とし、第1外層部16において、その一つの層14を構成する素線4の直径は、その内側に位置する層15を構成する素線5の直径より大きく形成した。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、最外層部と、該最外層部の径方向内側に設けた第1外層部を有し、
前記最外層部と、前記第1外層部において、その一つの層を構成する素線の直径を全て
同じとし、
前記最外層部を複数層で構成し、該最外層部を構成する各層の素線の数を全て同じとし

前記最外層部を構成し、かつ、その最も内側に位置する層以外において、その一つの層
を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成し

前記第1外層部を複数層で構成し、該第1外層部を構成する各層の素線の数を全て同じ
で、かつ、前記最外層部を構成する各層の素線の数の半分とし、
前記第1外層部を構成し、かつ、その最も内側に位置する層以外において、その一つの
層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成
し、
前記最外層部と、前記第1外層部において、その一つの層を構成する素線を同一円周上
に配設したことを特徴とする撚線導体。
【請求項2】
最外層部と、該最外層部の径方向内側に設けた第1外層部と、該第1外層部の径方向内
側に設けた第2外層部を有し、
前記最外層部と、前記第1外層部と、前記第2外層部において、その一つの層を構成す
る素線の直径を全て同じとし、
前記第2外層部を複数層で構成し、該第2外層部を構成する各層の素線の数を全て同じ
で、かつ、前記第1外層部を構成する各層の素線の数の半分とし、
前記第2外層部を構成し、かつ、その最も内側に位置する層以外において、その一つの
層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成

前記最外層部、及び、前記第1外層部、及び、前記第2外層部において、その一つの層
を構成する素線を同一円周上に配設したことを特徴とする請求項1記載の撚線導体。
【請求項3】
径方向の最も外側に位置する層以外で、かつ、前記最外層部、及び、前記第1外層部の
一つの層を構成する素線は、その一つの層における一つ外側に位置する層を構成し、かつ
、隣り合う素線で構成される内側の谷間部に当接することを特徴とする請求項1記載の撚
線導体。
【請求項4】
径方向の最も外側に位置する層以外で、かつ、前記最外層部、及び、前記第1外層部、
及び、前記第2外層部の一つの層を構成する素線は、その一つの層における一つ外側に位
置する層を構成し、かつ、隣り合う素線で構成される内側の谷間部に当接することを特徴
とする請求項2記載の撚線導体。
【請求項5】
最外層部において、その一つの層を構成する素線の数が、10本以上の偶数本であるこ
とを特徴とする請求項1又は3記載の撚線導体。
【請求項6】
最外層部において、その一つの層を構成する素線の数が、20本以上の4の倍数本であ
ることを特徴とする請求項2又は4項に記載の撚線導体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撚線導体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電線市場において、電線及びケーブルの細径化、軽量化、高機能化の観点から、断面が円形状に近い撚線導体が求められている。
【0003】
撚線導体に用いられる線材として、裸銅線、錫メッキ線、ニッケルメッキ線、銀メッキ線、アルミ線、合金線、リッツ線、無酸素銅線、線形結晶無酸素銅線、単結晶状高純度無酸素銅線などが使用される。
【0004】
撚線導体の外形を、円形状に近い形成したものとして、図14図15に示すように、外層101を複数層で構成し、各層102,103,104,105を構成する素線102a,103a,104a,105aは、同一円周上に配設されるとともに、全て同じ数で構成されている。また、一つの層102,103,104を構成する素線102a,103a,104aの直径は、その内側に位置する層103,104,105を構成する素線103a,104a,105aの直径より大きくした撚線導体110,111が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4673361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1において、撚線導体110,111の形状を安定化させるには、外層101を構成する層の数を増やすことが望ましく、図14の撚線導体110より図15の撚線導体111の方が、形状が安定化する。
【0007】
層の数を増やすと、撚線導体110,111を構成する素線の総数が増加し、生産効率の低下や製造コストの増加という問題点が生じる。
【0008】
そこで、撚線導体の形状を安定化させつつ、構成する素線の総数を削減できる撚線導体を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題を解決するために、本願発明は、少なくとも、最外層部と、該最外層部の径
方向内側に設けた第1外層部を有し、
前記最外層部と、前記第1外層部において、その一つの層を構成する素線の直径を全て
同じとし、
前記最外層部を複数層で構成し、該最外層部を構成する各層の素線の数を全て同じとし

前記最外層部を構成し、かつ、その最も内側に位置する層以外において、その一つの層
を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成し

前記第1外層部を複数層で構成し、該第1外層部を構成する各層の素線の数を全て同じ
で、かつ、前記最外層部を構成する各層の素線の数の半分とし、
前記第1外層部を構成し、かつ、その最も内側に位置する層以外において、その一つの
層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成
し、
前記最外層部と、前記第1外層部において、その一つの層を構成する素線を同一円周上
に配設したことを特徴とするものである。
【0010】
また、最外層部と、該最外層部の径方向内側に設けた第1外層部と、該第1外層部の径
方向内側に設けた第2外層部を有し、
前記最外層部と、前記第1外層部と、前記第2外層部において、その一つの層を構成す
る素線の直径を全て同じとし、
前記第2外層部を複数層で構成し、該第2外層部を構成する各層の素線の数を全て同じ
で、かつ、前記第1外層部を構成する各層の素線の数の半分とし、
前記第2外層部を構成し、かつ、その最も内側に位置する層以外において、その一つの
層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成

前記最外層部、及び、前記第1外層部、及び、前記第2外層部において、その一つの層
を構成する素線を同一円周上に配設してもよい。
【0011】
また、径方向の最も外側に位置する層以外で、かつ、前記最外層部、及び、前記第1外
層部の一つの層を構成する素線は、その一つの層における一つ外側に位置する層を構成し
、かつ、隣り合う素線で構成される内側の谷間部に当接するようしてもよい。
【0012】
また、径方向の最も外側に位置する層以外で、かつ、前記最外層部、及び、前記第1外
層部、及び、前記第2外層部の一つの層を構成する素線は、その一つの層における一つ外
側に位置する層を構成し、かつ、隣り合う素線で構成される内側の谷間部に当接するよう
にしてもよい。
【0013】
また、最外層部において、その一つの層を構成する素線の数が、10本以上の偶数本と
してもよい。
【0014】
また、最外層部において、その一つの層を構成する素線の数が、20本以上の4の倍数
本としてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本願発明によれば、最外層部と、第1外層部において、その一つの層を構成する素線の直径を全て同じとし、最外層部を複数層で構成し、最外層部を構成する各層の素線の数を全て同じとし、最外層部において、その一つの層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成し、第1外層部を複数層で構成し、第1外層部を構成する各層の素線の数を全て同じで、かつ、最外層部を構成する各層の素線の数の半分とし、第1外層部において、その一つの層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成したことにより、形状を安定化させつつ、上記従来技術より構成する素線の総数を減らすことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例1に係る撚線導体の横断面図。
図2】本発明の実施例3に係る撚線導体の一例を示す横断面図。
図3】本発明の実施例3に係る撚線導体の他例を示す横断面図。
図4】本発明の実施例3に係る撚線導体の他例を示す横断面図。
図5】本発明の実施例3に係る撚線導体の他例を示す横断面図。
図6】本発明の実施例3に係る撚線導体の他例を示す横断面図。
図7】本発明の実施例4に係る撚線導体の一例を示す横断面図。
図8】本発明の実施例4に係る撚線導体の他例を示す横断面図。
図9】本発明の実施例5に係る撚線導体の一例を示す横断面図。
図10】本発明の実施例5に係る撚線導体の他例を示す横断面図。
図11】本発明の実施例5に係る撚線導体の一例を示す横断面図。
図12】本発明の実施例7に係る撚線導体の一例を示す横断面図。
図13】本発明の実施例8に係る撚線導体の一例を示す横断面図。
図14】従来技術の撚線導体の横断面図。
図15】従来技術の撚線導体の横断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明を実施するための形態を図に基づいて説明する。
【0018】
[実施例1]
図1は、本発明の実施例1に係る撚線導体1の軸方向と直交する方向に切断した横断面図で、その各素線の断面を示す斜線は、図の煩雑を避けるために省略した。
【0019】
撚線導体1は、最外層第1素線2、最外層第2素線3、第1外層第1素線4、第1外層第2素線5、中心線6の5種類の素線で構成されている。
【0020】
最外層第1素線2と最外層第2素線3は、夫々10本、第1外層第1素線と第1外層第2素線5は、夫々、最外層第1素線2の数の半分の5本で構成されている。
【0021】
各素線2,3,4,5,6の基となる線材としては、裸銅線、無酸素銅線、線形結晶無酸素銅線、単結晶状高純度無酸素銅線等の銅線、この銅線に、錫、ニッケル、銀等をメッキしたもの、アルミ線、各種合金線、及び、エナメル線、リッツ線、ホルマル線等の絶縁被覆されたもの等を使用することができる。各素線2,3,4,5,6の素材は、同じ素材を用いてもよいし、異なる素材を用いてもよい。
【0022】
撚線導体1は、図1に示すように、最外層第1層11と最外層第2層12の2層で構成された最外層部13と、第1外層第1層14と第1外層第2層15の2層で構成された第1外層部16を備えている。第1外層部16は、最外層部13における撚線導体1の径方向内側に設けられ、第1外層部16における撚線導体1の径方向内側には、内層部20を構成する1本の中心線6が配設されている。
【0023】
最外層第1層11は、図1に示すように、10本の最外層第1素線2を同一円周上に配置して構成されている。最外層第1層11は、断面円形で、全て同一の直径の最外層第1素線2で構成されている。また、撚線導体1の中心を中心とする周方向に隣り合う最外層第1素線2,2は、その軸方向全体、又は、その軸方向の一部において当接するように配設されている。
【0024】
最外層第2層12は、最外層第1層11における撚線導体1の径方向内側に設けられている。最外層第2層12は、図1に示すように、10本の最外層第2素線3を同一円周上に配置して構成されている。最外層第2層12は、断面円形で、全て同一の直径の最外層第2素線3で構成されている。
【0025】
撚線導体1の中心を中心とする周方向に隣り合う最外層第2素線3,3は、その軸方向全体、又は、その軸方向の一部において当接するように配設されている。最外層第2素線3は、撚線導体1の中心を中心とする周方向に隣り合う最外層第1素線2,2で構成される内側の谷間部17に、最外層第1素線2の軸方向全体、又は、軸方向の一部において当接するように配設されている。
【0026】
最外層第2素線3の直径d2は、最外層第1素線2の直径d1より細く形成されている。
【0027】
第1外層第1層14は、最外層第2層12における撚線導体1の径方向内側に設けられている。第1外層第1層14は、図1に示すように、5本の第1外層第1素線4を同一円周上に配置して構成されている。第1外層第1層14は、断面円形で、全て同一の直径の第1外層第1素線4で構成されている。
【0028】
撚線導体1の中心を中心とする周方向に隣り合う第1外層第1素線4,4は、その軸方向全体、又は、その軸方向の一部において当接するように配設されている。第1外層第1素線4は、撚線導体1の中心を中心とする周方向に隣り合う最外層第2素線3,3で構成される内側の谷間部18に、第1外層第1素線4の軸方向全体、又は、軸方向の一部において当接するように配設されている。
【0029】
第1外層第1素線4の直径d3は、最外層第2素線3の直径d2より細く形成されている。
【0030】
第1外層第2層15は、第1外層第1層14における撚線導体1の径方向内側に設けられている。第1外層第2層15は、図1に示すように、5本の第1外層第2素線5を同一円周上に配置して構成されている。第1外層第2層15は、断面円形で、全て同一の直径の第1外層第2素線5で構成されている。
【0031】
撚線導体1の中心を中心とする周方向に隣り合う第1外層第2素線5,5は、その軸方向全体、又は、その軸方向の一部において当接するように配設されている。第1外層第2素線5は、撚線導体1の中心を中心とする周方向に隣り合う第1外層第1素線4,4で構成される内側の谷間部19に、第1外層第2素線5の軸方向全体、又は、軸方向の一部において当接するように配設されている。
【0032】
第1外層第2素線5の直径d4は、第1外層第1素線4の直径d3より細く形成されている。
【0033】
1本の中心線6は、第1外層第2層15における撚線導体1の径方向内側に、5本の第1外層第2素線5と当接するように設けられている。
【0034】
本実施例1では、中心線6を直径d5とすると、d2=0.575×d1,d3=0.50×d1,d4=0.16×d1,d5=0.115×d1の関係が成立する各素線2,3,4,5,6を用いた。
【0035】
また、撚線導体1の断面形状が、略真円形状、つまり、撚線導体1の中心
から、最外層第1層11を構成する各最外層第1素線2の最外縁端までの距離L1が、略同一となるように形成されている。
【0036】
本願発明の撚線導体1は、上記の構造を有しているために、次のような作用、効果を奏する。
【0037】
撚線導体1の外形形状を圧縮することなく、略真円形状とし、かつ、素線2,3,4,5,6が、隣接する略全ての素線2,3,4,5,6と接触することができる。また、撚線導体1の外形を圧縮することなく略真円形状とすることができる。
【0038】
また、第1外層部16を構成する素線4,5の各数を、最外層部13を構成する素線2,3の数の半分としたことで、本発明の撚線導体1を構成する素線の総数は、上記従来技術の撚線導体を構成する素線の総数より少なくすることが出来、上記従来技術よりも、生産効率を高め、製造コストを低減できる。
【0039】
撚線導体1の外形を圧縮することなく略真円形状としたことで、各素線2,3,4,5,6は、のび特性、柔軟性、可とう性等の物理特性を損うことがなく、物理特性を維持することができる。そのため、撚線導体1は、信頼性の高い品質を得ることができ、自動車用電線分野や、音響電線分野等において有効に活用することができる。
【0040】
[実施例2]
上記実施例1の撚線導体1を構成する素線を、最外層第2素線3の直径d2が、最外層第1素線2の直径d1より細く、第1外層第2素線5の直径d4が、第1外層第1素線4の直径d3より細いものを用いて各素線2,3,4,5,6及び撚線導体1を構成すれば、上記実施例1に記載の径を有する素線以外にも任意の素線を用いて撚線導体1を構成することができる。また、撚線導体1において最も外側に位置する層である最外層第1層11の外側から圧縮ダイス等により、圧縮してもよい。
【0041】
この圧縮により、最外層第1層11を構成する最外層第1素線2の外周部は、圧縮変形され、撚線導体の外形形状をより真円形状に近づけることができる。圧縮ダイス等による圧縮は、撚線導体1を製造する際に行っても良いし、撚線導体1を製造した後に行っても良い。なお、圧縮率に関しては、任意に設定する。
【0042】
その他の構造は、上記実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0043】
本実施例2においても、上記実施例1と同様の作用効果を発揮することができる。
【0044】
[実施例3]
上記実施例1,2においては、最外層第1素線2と最外層第2素線3は、夫々10本、第1外層第1素線4と第1外層第2素線5は、夫々、最外層第1素線2の数の半分の5本で構成したが、最外層第1素線2と最外層第2素線3の数を同じとし、第1外層第1素線4と第1外層第2素線5を、夫々、最外層第1素線2の数の半分とするとともに、最外層第1素線2と最外層第2素線3の数を、10本以上の偶数本とすれば、素線2,3,4,5,6の数は、夫々任意の数に設定することができる。
【0045】
最外層第1素線2、最外層第2素線3、第1外層第1素線4、第1外層第2素線5、中心線6は、上記実施例1,2と同様の規則性で配列されている。
【0046】
例えば、図2に示すように、最外層第1素線2と最外層第2素線3を、夫々12本、第1外層第1素線4と第1外層第2素線5を、夫々、最外層第1素線2の数の半分の6本で構成した撚線導体21の場合には、d2=0.63×d1,d3=0.63×d1,d4=0.24×d1,d5=0.24×d1の関係が成立する各素線2,3,4,5,6の基となる線材を用いることで、非圧縮若しくは低い圧縮率で、撚線導体21の断面形状を略真円形状とするとことができる。
【0047】
例えば、図3に示すように、最外層第1素線2と最外層第2素線3を、夫々14本、第1外層第1素線4と第1外層第2素線5を、夫々、最外層第1素線2の数の半分の7本で構成した撚線導体22の場合には、d2=0.675×d1,d3=0.74×d1,d4=0.33×d1,d5=0.43×d1の関係が成立する各素線2,3,4,5,6の基となる線材を用いることで、非圧縮若しくは低い圧縮率で、撚線導体22の断面形状を略真円形状とするとことができる。
【0048】
例えば、図4に示すように、最外層第1素線2と最外層第2素線3を、夫々16本、第1外層第1素線4と第1外層第2素線5を、夫々、最外層第1素線2の数の半分の8本で構成した撚線導体23の場合には、d2=0.71×d1,d3=0.84×d1,d4=0.42×d1,d5=0.675×d1の関係が成立する各素線2,3,4,5,6の基となる線材を用いることで、非圧縮若しくは低い圧縮率で、撚線導体23の断面形状を略真円形状とするとことができる。
【0049】
例えば、図5に示すように、最外層第1素線2と最外層第2素線3を、夫々18本、第1外層第1素線4と第1外層第2素線5を、夫々、最外層第1素線2の数の半分の9本で構成した撚線導体24の場合には、d2=0.74×d1,d3=0.93×d1,d4=0.5×d1,d5=0.96×d1の関係が成立する各素線2,3,4,5,6の基となる線材を用いることで、非圧縮若しくは低い圧縮率で、撚線導体24の断面形状を略真円形状とするとことができる。
【0050】
例えば、図6に示すように、最外層第1素線2と最外層第2素線3を、夫々20本、第1外層第1素線4と第1外層第2素線5を、夫々、最外層第1素線2の数の半分の10本で構成した撚線導体25の場合には、d2=0.76×d1,d3=d1,d4=0.575×d1,d5=1.285×d1の関係が成立する各素線2,3,4,5,6の基となる線材を用いることで、非圧縮若しくは低い圧縮率で、撚線導体25の断面形状を略真円形状とするとことができる。
【0051】
その他の構造は、上記実施例1,2と同様であるため説明を省略する。
【0052】
本実施例3においても、上記実施例1,2と同様の作用効果を発揮することができる。
【0053】
[実施例4]
上記実施例1乃至3においては、最外層部13を2層、第1外層部16を、夫々2層で構成したが、最外層部13と第1外層部16を構成する層の数は、複数であれば任意の数に設定することが出来る。
【0054】
最外層部を構成する各層の素線の数を全て同じとする。また、最外層部を構成する各層は、全て同一の直径からなる素線を同一円周上に配置して構成されている。また、最外層部において、その一つの層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成されている。また、最外層部を構成する各層において、撚線導体の中心を中心とする周方向に隣り合う最素線は、その軸方向全体、又は、その軸方向の一部において、当接するように配設されている。
【0055】
第1外層部を構成する各層の素線の数を全て同じとする。また、第1外層部を構成する各層は、全て同一の直径からなる素線を同一円周上に配置して構成されている。また、第1外層部において、その一つの層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成されている。また、第1外層部を構成する各層において、撚線導体の中心を中心とする周方向に隣り合う最素線は、その軸方向全体、又は、その軸方向の一部において、当接するように配設されている。
【0056】
最外層部を構成する層の数と、第1外層部を構成する層の数は、同じ数であることが好ましい。
【0057】
最外層部の一つの層を構成する素線は、その一つの層における一つ外側に位置する層を構成し、かつ、隣り合う素線で構成される内側の谷間部に当接するようになっている。また、第1外層部の一つの層を構成する素線は、その一つの層における一つ外側に位置する層を構成し、かつ、隣り合う素線で構成される内側の谷間部に当接するようになっている。
【0058】
例えば、図7図8に示すように、最外層部31を、最外層第1層11と最外層第2層12と、最外層第2層12における撚線導体1の径方向内側に設けられた最外層第3層32の3層で構成した撚線導体41,42とすることができる。最外層第1層11と最外層第2層12は、上記実施例1乃至3の最外層第1層11と最外層第2層12と同様に構成する。
【0059】
第1外層部33を、第1外層第1層14と第1外層第2層15と、第1外層第2層15における撚線導体1の径方向内側に設けられた第1外層第3層34の3層で構成する。第1外層第1層14と第1外層第2層15は、上記実施例1乃至3の第1外層第1層14と第1外層第2層15と同様に構成する。
【0060】
最外層第3層32を構成する最外層第3素線35の直径d6が最外層第2素線3の直径d2より細く形成されている。第1外層第3層34を構成する第1外層第3素線36の直径d7が、第1外層第2素線5の直径d4より細く形成されている。
【0061】
最外層第3素線35は、撚線導体41,42の中心を中心とする周方向に隣り合う最外層第2素線3,3で構成される内側の谷間部37に最外層第3素線35の軸方向全体、又は、軸方向の一部において当接するように配設されている。
【0062】
第1外層第1素線4は、線導体41,42の中心を中心とする周方向に隣り合う最外層第3素線35,35で構成される内側の谷間部38に第1外層第1素線4の軸方向全体、又は、軸方向の一部において当接するように配設されている。
【0063】
第1外層第3素線36は、撚線導体41,42の中心を中心とする周方向に隣り合う第1外層第2素線5,5で構成される内側の谷間部39に、第1外層第3素線36の軸方向全体、又は、軸方向の一部において当接するように配設されている。
【0064】
図7に示すように、最外層第1素線2と最外層第2素線3と最外層第3素線35を、夫々20本、第1外層第1素線4と第1外層第2素線5と第1外層第3素線36を、夫々、最外層第1素線2の数の半分の10本で構成した撚線導体41の場合には、d2=0.76×d1,d3=0.76×d1,d4=0.435×d1,d5=0.56×d1,d6=0.575×d1,d7=0.25×d1の関係が成立する各素線2,3,4,5,6,35,36の基となる線材を用いることで、非圧縮若しくは低い圧縮率で、撚線導体41の断面形状を略真円形状とするとことができる。
【0065】
図8に示すように、最外層第1素線2と最外層第2素線3と最外層第3素線35を、夫々24本、第1外層第1素線4と第1外層第2素線5と第1外層第3素線36を、夫々、最外層第1素線2の数の半分の12本で構成した撚線導体42の場合には、d2=0.794×d1,d3=0.90×d1,d4=0.563×d1,d5=d1,d6=0.631×d1,d7=0.35×d1の関係が成立する各素線2,3,4,5,6,35,36の基となる線材を用いることで、非圧縮若しくは低い圧縮率で、撚線導体42の断面形状を略真円形状とするとことができる。
【0066】
その他の構造は、上記実施例1乃至3と同様であるため説明を省略する。
【0067】
本実施例4においても、上記実施例1乃至3と同様の作用効果を発揮することができる。
【0068】
[実施例5]
本実施例5は、上記実施例1乃至4の撚線導体1,21,22,23,24,25,41,42の第1外層部16,33における撚線導体1,21,22,23,24,25,41,42の径方向内側に第2外層部を設けたものである。
【0069】
第2外層部を構成する層の数は、複数であれば任意の数に設定することが出来る。第2外層部を構成する各層の素線の数を全て同じとする。また、第2外層部を構成する各層は、全て同一の直径からなる素線を同一円周上に配置して構成されている。また、第2外層部において、その一つの層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成されている。また、第2外層部を構成する各層において、撚線導体の中心を中心とする周方向に隣り合う最素線は、その軸方向全体、又は、その軸方向の一部において、当接するように配設されている。
【0070】
第2外層部の一つの層を構成する素線は、その一つの層における一つ外側に位置する層を構成し、かつ、隣り合う素線で構成される内側の谷間部に当接するようになっている。
【0071】
最外層部を構成する層の数と、第1外層部を構成する層の数と、第2外層部を構成する層の数は、同じであることが好ましい。最外層部において、その一つの層を構成する素線の数を、20本以上の4の倍数本とすることが好ましい。
【0072】
例えば、図9図10に示すように、最外層部13と第1外層部16と第2外層部51を、夫々、2層で構成した撚線導体61,62とすることができる。最外層部13と第1外層部16は、上記実施例1乃至3の最外層部13と第1外層部16と同様に構成されている。第2外層部51は、第2外層第1層52と、第2外層第1層52における撚線導体1の径方向内側に設けられた第2外層第2層53の2層で構成されている。
【0073】
第2外層第1層52を構成する第2外層第1素線54の直径d8が、第2外層第2層53を構成する第2外層第2素線55の直径d9より太く形成されている。図9図10において、d5,d9を省略する。
【0074】
第2外層第1素線54は、撚線導体61,62の中心を中心とする周方向に隣り合う第1外層第2素線5,5で構成される内側の谷間部58に第2外層第1素線54の軸方向全体、又は、軸方向の一部において当接するように配設されている。
【0075】
第2外層第2素線55は、撚線導体61,62の中心を中心とする周方向に隣り合う第2外層第1素線54,54で構成される内側の谷間部59に第2外層第2素線55の軸方向全体、又は、軸方向の一部において当接するように配設されている。
【0076】
図9に示すように、最外層第1素線2と最外層第2素線3を、夫々20本、第1外層第1素線4と第1外層第2素線5を、夫々、最外層第1素線2の数の半分の10本、第2外層第1素線54と第2外層第2素線55を、夫々、第1外層第1素線4の数の半分の5本で構成した撚線導体61の場合には、d2=0.76×d1,d3=d1,d4=0.575×d1,d5=0.115×d1,d8=0.50×d1,d9=0.16×d1の関係が成立する各素線2,3,4,5,6,54,55の基となる線材を用いることで、非圧縮若しくは低い圧縮率で、撚線導体61の断面形状を略真円形状とするとことができる。
【0077】
図10に示すように、最外層第1素線2と最外層第2素線3を、夫々24本、第1外層第1素線4と第1外層第2素線5を、夫々、最外層第1素線2の数の半分の12本、第2外層第1素線54と第2外層第2素線55を、夫々、第1外層第1素線4の数の半分の6本で構成した撚線導体62の場合には、d2=0.794×d1,d3=1.113×d1,d4=0.70×d1,d5=0.269×d1,d8=0.70×d1,d9=0.269×d1の関係が成立する各素線2,3,4,5,6,54,55の基となる線材を用いることで、非圧縮若しくは低い圧縮率で、撚線導体62の断面形状を略真円形状とするとことができる。
【0078】
例えば、図11に示すように、最外層部31と第1外層部33と第2外層部71を、夫々、3層で構成した撚線導体81とすることができる。最外層部31と第1外層部33は、上記実施例4の最外層部31と第1外層部33と同様に構成されている。第2外層部71は、第2外層第1層72と、第2外層第1層72における撚線導体81の径方向内側に設けられた第2外層第2層73と、第2外層第2層73における撚線導体81の径方向内側に設けられた第2外層第3層74の3層で構成されている。
【0079】
第2外層第1層72を構成する第2外層第1素線75の直径d8が、第2外層第2層73を構成する第2外層第2素線76の直径d9より太く形成されている。第2外層第2層73を構成する第2外層第2素線76の直径d9が、第2外層第3層74を構成する第2外層第3素線77の直径d10より太く形成されている。図11において、d5,d8~d10を省略する。
【0080】
第2外層第1素線75は、撚線導体81の中心を中心とする周方向に隣り合う第1外層第2素線5,5で構成される内側の谷間部に第2外層第1素線75の軸方向全体、又は、軸方向の一部において当接するように配設されている。
【0081】
第2外層第2素線76は、撚線導体81の中心を中心とする周方向に隣り合う第2外層第1素線75,75で構成される内側の谷間部に第2外層第1素線75の軸方向全体、又は、軸方向の一部において当接するように配設されている。
【0082】
第2外層第3素線77は、撚線導体81の中心を中心とする周方向に隣り合う第2外層第2素線76,76で構成される内側の谷間部に第2外層第2素線76の軸方向全体、又は、軸方向の一部において当接するように配設されている。
【0083】
図11に示すように、最外層第1素線2と最外層第2素線3と最外層第3素線35を、夫々24本、第1外層第1素線4と第1外層第2素線5と第1外層第3素線36を、夫々、最外層第1素線2の数の半分の12本で構成し、第2外層第1素線75と第2外層第2素線76と第2外層第3素線77を、夫々、第1外層第1素線4の数の半分の6本で構成した撚線導体81の場合には、d2=0.794×d1,d3=0.90×d1,d4=0.563×d1,d5=0.052×d1,d6=0.631×d1,d7=0.35×d1,d8=0.35×d1,d9=0.138×d1,d10=0.052×d1の関係が成立する各素線2,3,4,5,6,35,36,75,76,77の基となる線材を用いることで、非圧縮若しくは低い圧縮率で、撚線導体81の断面形状を略真円形状とするとことができる。
【0084】
その他の構造は、上記実施例1乃至4と同様であるため説明を省略する。
【0085】
本実施例5においても、上記実施例1乃至4と同様の作用効果を発揮することができる。
【0086】
[実施例6]
上記実施例1乃至5においては、撚線導体1,21,22,23,24,25,41,42,61,62,81の内層部20を、1本の中心線6で構成したが、
複数の素線で構成してもよいし、任意の直径からなる複数本の素線や、カーボンファイバー等の任意の素材で構成された線材を配列するようにしてもよい。
【0087】
その他の構造は、上記実施例1乃至5と同様であるため説明を省略する。
【0088】
本実施例6においても、上記実施例1乃至5と同様の作用効果を発揮することができる。
【0089】
[実施例7]
上記実施例1乃至6の最外層部13,31の最も内側に位置する層を構成し、かつ、周方向に隣接する素線と、第1外層部16,33の最も外側に位置する層を構成し、かつ、周方向に隣接する素線で形成される空隙90内に、例えば、図12に示すように、素線や、カーボンファイバー等の任意の素材で構成された線材91を配列して撚線導体92を構成してもよい。
【0090】
その他の構造は、上記実施例1乃至6と同様であるため説明を省略する。
【0091】
本実施例6においても、上記実施例1乃至6と同様の作用効果を発揮することができる。
【0092】
[実施例8]
上記実施例1乃至7においては、撚線導体1,21,22,23,24,25,41,42,61,62,81,92の中心部に、内層部20を設けたが、この内層部20を設けず、図13に示すように、撚線導体1,21,22,23,24,25,41,42,61,62,81の中心部に、中空状の中空部95を形成して撚線導体96を構成してもよい。
【0093】
その他の構造は、上記実施例1乃至7と同様であるため説明を省略する。
【0094】
本実施例8においても、上記実施例1乃至7と同様の作用効果を発揮することができる。
【符号の説明】
【0095】
1,21,22,23,24,25,41,42,61,62,81,92,96 撚線導体
2,3,35 最外層部を構成する素線
4,5,36 第1外層部を構成する素線
11,12,32 最外層部を構成する層
13,31 最外層部
14,15,34 第1外層部を構成する層
16,33 第1外層部
51,71 第2外層部
52,53,72,73,74 第2外層部を構成する層
54,55,75,76,77 第2外層部を構成する素線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2023-06-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、最外層部と、該最外層部の径方向内側に設けた第1外層部を有し、
前記最外層部と、前記第1外層部において、その一つの層を構成する素線の直径を全て同じとし、
前記最外層部を複数層で構成し、該最外層部を構成する各層の素線の数を全て同じとし、
前記最外層部を構成し、かつ、その最も内側に位置する層以外において、その一つの層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成し、
前記第1外層部を複数層で構成し、該第1外層部を構成する各層の素線の数を全て同じで、かつ、前記最外層部を構成する各層の素線の数の半分とし、 前記第1外層部を構成し、かつ、その最も内側に位置する層以外において、その一つの層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成し、
前記最外層部と、前記第1外層部において、その一つの層を構成する素線を同一円周上に配設するとともに、周方向に隣り合う素線は、その軸方向全体、又は、その軸方向の一
部において当接するように配設し、
径方向の最も外側に位置する層以外で、かつ、前記最外層部、及び、前記第1外層部の一つの層を構成する素線は、その一つの層における一つ外側に位置する層を構成し、かつ、隣り合う素線で構成される内側の谷間部に当接することを特徴とする撚線導体。
【請求項2】
最外層部と、該最外層部の径方向内側に設けた第1外層部と、該第1外層部の径方向内側に設けた第2外層部を有し、
前記最外層部と、前記第1外層部と、前記第2外層部において、その一つの層を構成する素線の直径を全て同じとし、
前記第2外層部を複数層で構成し、該第2外層部を構成する各層の素線の数を全て同じで、かつ、前記第1外層部を構成する各層の素線の数の半分とし、
前記第2外層部を構成し、かつ、その最も内側に位置する層以外において、その一つの層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成し、
前記最外層部、及び、前記第1外層部、及び、前記第2外層部において、その一つの層を構成する素線を同一円周上に配設するとともに、周方向に隣り合う素線は、その軸方向全体、又は、その軸方向の一部において当接するように配設し、
径方向の最も外側に位置する層以外で、かつ、前記最外層部、及び、前記第1外層部、及び、前記第2外層部の一つの層を構成する素線は、その一つの層における一つ外側に位置する層を構成し、かつ、隣り合う素線で構成される内側の谷間部に当接することを特徴とする請求項1記載の撚線導体。
【請求項3】
最外層部において、その一つの層を構成する素線の数が、10本以上の偶数本であることを特徴とする請求項記載の撚線導体。
【請求項4】
最外層部において、その一つの層を構成する素線の数が、20本以上の4の倍数本であることを特徴とする請求項項に記載の撚線導体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
前記の課題を解決するために、本願発明は、少なくとも、最外層部と、該最外層部の径方向内側に設けた第1外層部を有し、
前記最外層部と、前記第1外層部において、その一つの層を構成する素線の直径を全て同じとし、
前記最外層部を複数層で構成し、該最外層部を構成する各層の素線の数を全て同じとし、
前記最外層部を構成し、かつ、その最も内側に位置する層以外において、その一つの層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成し、
前記第1外層部を複数層で構成し、該第1外層部を構成する各層の素線の数を全て同じで、かつ、前記最外層部を構成する各層の素線の数の半分とし、 前記第1外層部を構成し、かつ、その最も内側に位置する層以外において、その一つの層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成し、
前記最外層部と、前記第1外層部において、その一つの層を構成する素線を同一円周上に配設するとともに、周方向に隣り合う素線は、その軸方向全体、又は、その軸方向の一
部において当接するように配設し、
径方向の最も外側に位置する層以外で、かつ、前記最外層部、及び、前記第1外層部の一つの層を構成する素線は、その一つの層における一つ外側に位置する層を構成し、かつ、隣り合う素線で構成される内側の谷間部に当接することを特徴とするものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
また最外層部と、該最外層部の径方向内側に設けた第1外層部と、該第1外層部の径方向内側に設けた第2外層部を有し、
前記最外層部と、前記第1外層部と、前記第2外層部において、その一つの層を構成する素線の直径を全て同じとし、
前記第2外層部を複数層で構成し、該第2外層部を構成する各層の素線の数を全て同じで、かつ、前記第1外層部を構成する各層の素線の数の半分とし、
前記第2外層部を構成し、かつ、その最も内側に位置する層以外において、その一つの層を構成する素線の直径は、その内側に位置する層を構成する素線の直径より大きく形成し、
前記最外層部、及び、前記第1外層部、及び、前記第2外層部において、その一つの層を構成する素線を同一円周上に配設するとともに、周方向に隣り合う素線は、その軸方向全体、又は、その軸方向の一部において当接するように配設し、
径方向の最も外側に位置する層以外で、かつ、前記最外層部、及び、前記第1外層部、及び、前記第2外層部の一つの層を構成する素線は、その一つの層における一つ外側に位置する層を構成し、かつ、隣り合う素線で構成される内側の谷間部に当接するようにしてもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】