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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157117
(43)【公開日】2024-11-07
(54)【発明の名称】制御システム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/19 20200101AFI20241030BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20241030BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20241030BHJP
   H05B 47/155 20200101ALI20241030BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20241030BHJP
【FI】
H05B47/19
H05B45/10
H05B47/16
H05B47/155
H04Q9/00 301D
H04Q9/00 331A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071255
(22)【出願日】2023-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】西保 和磨
(72)【発明者】
【氏名】冨尾 勇太
(72)【発明者】
【氏名】亀田 晃佑
【テーマコード(参考)】
3K273
5K048
【Fターム(参考)】
3K273PA10
3K273QA29
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA27
3K273TA28
3K273TA29
3K273TA32
3K273TA54
3K273TA62
3K273TA66
3K273UA16
3K273UA17
3K273UA21
3K273UA22
3K273UA23
5K048AA04
5K048BA07
5K048DA02
5K048DA08
5K048DA09
5K048DB01
5K048DC01
5K048EB02
5K048EB03
5K048FB05
5K048FB10
5K048FB15
5K048HA01
5K048HA02
5K048HA03
(57)【要約】
【課題】対象機器の制御用の設定が完了しているか否かを把握しやすくすること。
【解決手段】制御システム(情報端末30)は、処理部と、受付部と、記憶部と、を備える。処理部は、1以上の機器(照明器具)の各々の制御用の設定を行うための設定用画像32sを表示部32に表示する。受付部は、1以上の機器の各々について、対応する機器の制御に関する設定の入力を受け付ける。記憶部は、1以上の機器の各々について、受付部で受け付けた設定を含む制御設定情報であって、対応する機器に対して送信された最新の制御設定情報を記憶する。処理部は、1以上の機器のうちの設定対象である対象機器について、記憶部に記憶された最新の制御設定情報から制御設定情報に変更があった場合、設定用画像32sにおける変更があった設定に関する設定項目I1にマークM1を付与する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の機器の各々の制御用の設定を行うための設定用画像を表示部に表示する処理部と、
前記1以上の機器の各々について、対応する機器の制御に関する設定の入力を受け付ける受付部と、
前記1以上の機器の各々について、前記受付部で受け付けた前記設定を含む制御設定情報であって、対応する機器に対して送信された最新の制御設定情報を記憶する記憶部と、を備え、
前記処理部は、前記1以上の機器のうちの設定対象である対象機器について、前記記憶部に記憶された前記最新の制御設定情報から前記制御設定情報に変更があった場合、前記設定用画像における変更があった設定に関する設定項目にマークを付与する、
制御システム。
【請求項2】
前記設定項目は、前記対象機器、前記対象機器が属するゾーン、及び前記ゾーンが属するエリアを含む、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記処理部は、前記1以上の機器の各々の制御用の設定が初回である場合、前記設定用画像における前記1以上の機器の全ての前記設定項目に前記マークを付与する、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項4】
前記処理部は、前記対象機器に対する変更後の制御設定情報の送信に成功した場合、前記マークを前記設定用画像から消去する、
請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項5】
前記処理部は、前記対象機器に対する変更後の制御設定情報の送信に失敗した場合、前記マークを前記設定用画像から消去しない、
請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項6】
前記処理部は、外部機器との連携を要する前記設定項目については、当該外部機器が登録されていない場合、当該設定項目に前記マークを付与しない、
請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項7】
前記処理部は、前記1以上の機器のうち、同期により取得した前記制御設定情報と前記記憶部に記憶された前記最新の制御設定情報とが異なる特定機器の前記設定項目に前記マークを付与する、
請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項8】
前記処理部は、前記設定用画像において前記マークが付与された機器、又は前記設定用画像において前記マークが付与されていない機器に対して、当該機器を他の機器とは異なる態様で動作させるための制御指令を送信する、
請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項9】
前記処理部は、前記受付部での入力に応じて、前記設定用画像において前記マークが付与された機器の登録を抹消する、
請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項10】
1以上の機器の各々の制御用の設定を行うための設定用画像を表示部に表示し、
前記1以上の機器の各々について、対応する機器の制御に関する設定の入力を受け付け

前記1以上の機器の各々について、受け付けた前記設定を含む制御設定情報であって、対応する機器に対して送信された最新の制御設定情報を記憶部に記憶し、
前記1以上の機器のうちの設定対象である対象機器について、前記記憶部に記憶された前記最新の制御設定情報から前記制御設定情報に変更があった場合、前記設定用画像における変更があった設定に関する設定項目にマークを付与する、
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムの制御用の設定等に用いられる制御システム、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の照明装置によってメッシュネットワークを構成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-163573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、対象機器の制御用の設定が完了しているか否かを把握しやすくなる制御システム等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る制御システムは、処理部と、受付部と、記憶部と、を備える。前記処理部は、1以上の機器の各々の制御用の設定を行うための設定用画像を表示部に表示する。前記受付部は、前記1以上の機器の各々について、対応する機器の制御に関する設定の入力を受け付ける。前記記憶部は、前記1以上の機器の各々について、前記受付部で受け付けた前記設定を含む制御設定情報であって、対応する機器に対して送信された最新の制御設定情報を記憶する。前記処理部は、前記1以上の機器のうちの設定対象である対象機器について、前記記憶部に記憶された前記最新の制御設定情報から前記制御設定情報に変更があった場合、前記設定用画像における変更があった設定に関する設定項目にマークを付与する。
【0006】
本発明の一態様に係る制御方法は、1以上の機器の各々の制御用の設定を行うための設定用画像を表示部に表示する。前記制御方法では、前記1以上の機器の各々について、対応する機器の制御に関する設定の入力を受け付ける。前記制御方法では、前記1以上の機器の各々について、受け付けた前記設定を含む制御設定情報であって、対応する機器に対して送信された最新の制御設定情報を記憶部に記憶する。前記制御方法では、前記1以上の機器のうちの設定対象である対象機器について、前記記憶部に記憶された前記最新の制御設定情報から前記制御設定情報に変更があった場合、前記設定用画像における変更があった設定に関する設定項目にマークを付与する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の制御システム等は、対象機器の制御用の設定が完了しているか否かを把握しやすくなる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施の形態に係る制御システムを含む通信システムの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、メッシュネットワークを概念的に示す図である。
図3図3は、初期設定動作の一例を示すシーケンス図である。
図4図4は、初期設定画面の一例を示す図である。
図5図5は、設定画面の一例を示す図である。
図6図6は、制御設定動作の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、実施の形態に係る制御システムの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0010】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0011】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る通信システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係る制御システムを含む通信システムの機能構成を示すブロック図である。図1に示すように、通信システム10は、複数の機器20と、情報端末30とを備える。実施の形態では、機器20は、照明器具である。以下では、特に断りのない限り、機器20を「照明器具20」と称する。また、実施の形態では、情報端末30が制御システムに相当する。
【0012】
通信システム10において、複数の照明器具20のそれぞれは無線通信機能を有し、複数の照明器具20は、無線メッシュネットワーク(以下、単に「メッシュネットワーク」とも記載される)を構成する。図2は、メッシュネットワークを概念的に示す図である。図2における丸印が1つの照明器具20(言い換えれば、通信ノード)に相当する。メッシュネットワークにおいては、ある通信ノード(第1通信ノードとも記載される)からもう一つの通信ノード(第2通信ノードとも記載される)へ情報を伝送するときには、当該情報は、例えば、フラッディング方式で伝送される。
【0013】
具体的には、上記第1通信ノードが第2通信ノードのアドレス情報(宛先情報)を含む情報をブロードキャスト送信すると、これを受信した上記第1通信ノードと同一のメッシュネットワークに属する他の通信ノードのそれぞれは、受信した情報をさらにブロードキャスト送信する。つまり、他の通信ノードのそれぞれは、情報を中継する。このような情報の中継が同一のメッシュネットワーク内で繰り返されることにより、第1通信ノードが送信した上記の情報は、第1通信ノードと同一のメッシュネットワーク内に属する全ての通信ノードに行き渡る。したがって、第2通信ノードは、第1通信ノードが送信した情報を受信することができる。
【0014】
メッシュネットワークを通じて伝送される情報は、例えば、照明器具20を点灯制御、消灯制御、又は調光制御するための制御情報である。また、メッシュネットワークに環境センサが含まれるような場合には、環境センサの計測値(センシング情報)が伝送されるような場合もある。
【0015】
まず、照明器具20について説明する。照明器具20は、室内空間の天井に設置されて、当該室内空間を照らすベースライト等である。上述のように複数の照明器具20のそれぞれは無線通信機能を有し、複数の照明器具20はメッシュネットワークを構成する。なお、照明器具20の態様は、特に限定されるものではなく、シーリングライト、ダウンライト、又はスポットライト等であってもよい。照明器具20は、具体的には、通信部21と、光源22とを備える。
【0016】
通信部21は、照明器具20が他の照明器具20、及び、情報端末30と無線通信(より具体的には、電波通信)を行うための無線通信回路である。照明器具20がメッシュネットワークに参入した後には、通信部21は、上述のメッシュネットワークを通じた通信を行う。また、照明器具20がメッシュネットワークに参入する前には、通信部21は、ビーコン信号(アドバタイズ信号等と呼ばれることもある)を定期的に送信し、ビーコン信号を受信した情報端末30と個別に無線通信を行う。また、通信部21は、具体的には、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)またはWi-Fi(登録商標)等の通信規格にしたがって無線通信を行う。
【0017】
光源22は、照明器具20が室内空間を照らすために室内空間へ白色光を照射する。光源22は、例えばLED(Light Emitting Diode)素子によって実現されるが、半導体レーザ、有機EL(Electro-Luminescence)、又は無機EL等の他の発光素子によって実現されてもよい。
【0018】
次に、情報端末30の構成について説明する。情報端末30は、複数の照明器具20をメッシュネットワークに参入させるための初期設定動作、及び複数の照明器具20の各種制御の制御設定動作を行う情報端末である。情報端末30は、例えばスマートフォン、タブレット端末、又はPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末である。また、情報端末30は、例えばラップトップ型のパーソナルコンピュータであってもよい。さらに、情報端末30は、通信システム10において用いられる専用のリモートコントローラであってもよい。情報端末30は、初期設定作業等を行うユーザによって使用される。ここでのユーザは、例えば複数の照明器具20の天井への設置作業を行った設置者であるが、設置者以外の他のユーザであってもよい。情報端末30は、具体的には、受付部31と、表示部32と、通信部33と、処理部34と、記憶部35とを備える。
【0019】
受付部31は、ユーザの操作を受け付けることにより、各種入力を受け付ける。実施の形態では、受付部31は、1以上の機器20(ここでは、複数の照明器具20)の各々について、対応する機器20の制御に関する設定の入力を受け付ける。受付部31は、具体的には、タッチパネル等によって実現される。
【0020】
表示部32は、上記初期設定作業のために必要な画像を表示する。実施の形態では、表示部32は、1以上の機器20(ここでは、複数の照明器具20)の各々の制御用の設定を行うための設定用画像32s(図5参照)も表示する。表示部32は、例えば液晶パネル又は有機ELパネル等の表示パネルによって実現される。
【0021】
通信部33は、情報端末30が複数の照明器具20のそれぞれと無線通信(より具体的には、電波通信)を行うための無線通信回路である。通信部33は、具体的には、BLE又はWi-Fi(登録商標)等の通信規格にしたがって無線通信を行う。
【0022】
処理部34は、受付部31によって受け付けられたユーザの操作に応じて、初期設定動作及び制御設定動作に関する情報処理を行う。処理部34は、例えばマイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサ又は専用回路によって実現されてもよい。処理部34の機能は、処理部34を構成するマイクロコンピュータ又はプロセッサ等のハードウェアが記憶部35に記憶されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することによって実現される。
【0023】
記憶部35は、処理部34が実行するコンピュータプログラム等の初期設定動作及び制御設定動作に関する情報処理に必要な情報が記憶される記憶装置である。記憶部35は、例えば半導体メモリ等によって実現される。
【0024】
[初期設定動作]
次に、メッシュネットワークを構築するための初期設定動作について説明する。初期設定動作は、検出フェーズ、設定フェーズ、並びに識別及び登録フェーズをこの順に含む。以下、各フェーズにおいて行われる具体的な処理について、シーケンス図を参照しながら説明する。図3は、初期設定動作の一例を示すシーケンス図である。図3に示す初期設定動作は、例えば設置者等のユーザによって複数の照明器具20が天井に設置された後に行われる。
【0025】
まず、検出フェーズに行われる処理について説明する。情報端末30の受付部31は、初期設定動作の開始を指示する開始操作をユーザから受け付ける(S10a)。複数の照明器具20のそれぞれは、メッシュネットワークに参入する前には、ビーコン信号(アドバタイズ信号等と呼ばれることもある)を定期的に送信している(S10b)。ステップS10aの開始操作が受け付けられたことを契機に、情報端末30の通信部33は、ビーコン信号を受信する。複数の照明器具20のそれぞれが発するビーコン信号には、当該照明器具20の識別情報が含まれる。識別情報は、例えば、MAC(Media Access Control)アドレスであるが、照明器具20を一意に特定できるものであればよく、MACアドレスに限定されない。
【0026】
以上説明したステップS10a~S10bの処理が、検出フェーズに行われる処理となる。次に、設定フェーズに行われる処理について説明する。設定フェーズにおいて行われる処理は、プロビジョニング等とも呼ばれる処理である。
【0027】
処理部34は、ステップS10bにおいて受信したビーコン信号の発信元の複数の照明器具20の任意の1つと通信部33とを通信接続し(S20a)、当該照明器具20と個別通信を開始する。処理部34は、通信部33に当該照明器具20へ設定情報を送信させる(S20b)。照明器具20は、設定情報を受信し、照明器具20が備える記憶部に記憶する(S20c)。設定情報が記憶部に記憶された照明器具20は、メッシュネットワークに参入することができる。
【0028】
設定情報は、照明器具20がメッシュネットワークに参入するための情報である。設定情報には、照明器具20が所属するメッシュネットワークのネットワークID、及びメッシュネットワーク内での通信に用いられる照明器具20のアドレス情報(ユニキャストアドレス)が含まれる。設定情報には、必要に応じて、メッシュネットワーク内での通信に用いられるセキュリティパスコード、及び情報端末30に関する情報(メッシュネットワークを管理する装置に関する情報)等が含まれてもよい。設定情報が記憶部に記憶された照明器具20は、メッシュネットワークに参入することができる。
【0029】
照明器具20は、設定情報の記憶が完了すると、設定完了通知を情報端末30へ送信する(S20d)。情報端末30の処理部34は、通信部33によって設定完了通知が受信されると、ステップS20aにおいて通信接続した照明器具20との通信接続を解除する(S20e)。
【0030】
ステップS20a~ステップS20eの処理は、ステップS10bにおいて受信したビーコン信号の発信元の照明器具20の全てがメッシュネットワークに参入するまで繰り返される。つまり、情報端末30の処理部34は、ステップS10bにおいてビーコン信号を受信することができた複数の照明器具20に1台ずつ通信接続することで設定処理を行う。メッシュネットワークに参入した照明器具20は、参入前に行っていたビーコン信号の定期的な送信を必要に応じて停止する。
【0031】
以上説明したステップS20a~S20eの処理が、設定フェーズに行われる処理となる。次に、識別及び登録フェーズに行われる処理について説明する。
【0032】
処理部34は、メッシュネットワークに参入した複数の照明器具20の1つと通信部33とを通信接続する(S30a)。ステップS30aの処理は、設定フェーズにおいて最後に設定情報を送信した照明器具20との通信接続を解除しない(維持しておく)ことで省略することができる。また、ステップS30aの処理は、情報端末30がメッシュネットワークに参入する(情報端末30自体がメッシュネットワークの通信ノードである)場合にも省略することができる。
【0033】
次に、処理部34は、メッシュネットワークに参入した複数の照明器具20のアイコンを表示部32に表示する(S30b)。図4は、照明器具20のアイコンの表示画面(初期設定画面)の一例を示す図である。図4に示すように、初期設定画面には、ビーコン信号の発信元の複数の照明器具20に対応する複数のアイコン32aが横一列に並べて表示される。
【0034】
また、図4の表示画面においては、マップ画像32mも表示されている。マップ画像32mは、複数の照明器具20が設置されたエリアを上面から見た図であり、図4の例では照明器具の設置位置P1~P6が丸印で示されている。つまり、マップ画像32mは、複数の照明器具20の設置位置を示す画像である。実施の形態では、マップ画像は、あらかじめ記憶部35に記憶されている。
【0035】
受付部31は、複数のアイコン32aの選択操作をユーザから受け付ける(S30c)。選択操作は、例えば複数のアイコン32aのいずれかへのタップ操作である。処理部34は、選択されたアイコン32aに対応する照明器具20(対象の照明器具20)へメッシュネットワークを通じて点滅指令を送信する(S30d)。より詳細には、点滅指令は、情報端末30の通信部33からステップS30aで通信接続された照明器具20に送信された後、メッシュネットワークを通じて対象の照明器具20へ送信される。点滅指令は、例えば、選択操作の後に、点滅アイコン32bへのタップ操作が受け付けられたことを契機に送信される。
【0036】
点滅指令は、対象の照明器具20を選択的に点滅させるための信号である。対象の照明器具20は、点滅指令を受信すると、点滅する(S30e)。これにより、ユーザは、対象の照明器具20を識別することができる。
【0037】
ユーザは、点滅している対象の照明器具20の実際の設置位置を目視で確認し(S30f)、点滅している対象の照明器具20のマップ画像32m上での設置位置(例えば、設置位置P1~P6のいずれか)を指定する。受付部31は、マップ画像32m内の照明器具20の設置位置の指定操作をユーザから受け付ける(S30g)。そうすると、処理部34は、ステップS30cで選択されたアイコン32aが示す識別情報と、ステップS30gで指定された設置位置(座標)とを対応付けて記憶部35に記憶する(S30h)。また、処理部34は、対応付けが完了したアイコン32aの表示を解除する(S30i)。つまり、ステップS30bで表示された複数のアイコン32aの数が1つ減少する。
【0038】
ステップS30c~ステップS30iの処理は、ステップS30bにおいて表示された全てのアイコン32a(識別情報)と、設置位置との対応付けが完了するまで繰り返され
る。この結果、記憶部35には、複数の照明器具20の識別情報と、その設置位置との対応関係を示す対応情報が記憶される。つまり、複数の照明器具20が情報端末30に登録される。
【0039】
以上説明したステップS30a~S30iの処理が、識別及び登録フェーズに行われる処理となる。
【0040】
[制御設定動作]
次に、1以上の機器20(ここでは、複数の照明器具20)の各々について、どのような制御をさせるかを設定するための制御設定動作について説明する。制御設定動作は、例えば設置者等のユーザにより、初期設定動作が行われた後に行われる。また、制御設定動作は、例えば各照明器具20が設置された場所を実際に使用するユーザ(管理者を含む)により、任意のタイミングで行われる。制御設定動作で可能な設定は、例えばグループ制御の設定、シーン制御の設定、スケジュール制御の設定、又はリモートコントローラ(以下、「リモコン」と称する)制御の設定等を含み得る。
【0041】
グループ設定は、各照明器具20が属するグループの設定である。同じグループに属する1以上の照明器具20は、同じ動作を行う。例えば、任意のグループに属する複数の照明器具20は、当該グループに対する制御指令を受けると、同時に点灯したり、同時に消灯したりする。
【0042】
シーン設定は、各照明器具20の明るさ又は光色等の設定である。例えば、任意のシーンを構成する複数の照明器具20は、当該シーンによる演出の開始を指示する制御指令を受けると、照明器具20ごとに設定された明るさ又は光色で発光する。
【0043】
スケジュール設定は、各照明器具20の点灯期間等の設定である。例えば、スケジュールが設定された照明器具20は、当該スケジュールによる制御を指示する制御指令を受けると、設定されたスケジュールに従って点灯期間において点灯し、それ以外の期間において消灯する。なお、スケジュール設定は、後述する外部機器としてスケジューラが情報端末30(制御システム)に登録されている場合に有効である。
【0044】
リモコン設定は、リモコンにより操作可能な照明器具20の設定である。例えば、リモコンによる操作が許可された照明器具20は、リモコンからの制御指令を受けると、点灯したり消灯したりする。なお、リモコン設定は、後述する外部機器としてリモコンが情報端末30(制御システム)に登録されている場合に有効である。
【0045】
ユーザは、情報端末30の表示部32に表示される設定画面を見ながら制御設定動作を行う。図5は、設定画面の一例を示す図である。図5に示すように、設定画面には、1以上の機器20(ここでは、複数の照明器具20)の各々の制御用の設定を行うための設定用画像32sが表示されている。設定用画像32sには、各照明器具20の設定に関する設定項目I1の一覧32cと、ユーザが選択した設定項目I1についての詳細画像32dと、が主として表示される。
【0046】
詳細画像32dは、ユーザが選択した設定項目I1の下位概念となる設定項目I1を更に含む。図5の例では、詳細画像32dに含まれる設定項目I1は、「エリア/ゾーン」(グループ設定に相当)、「シーン」(シーン設定に相当)、「スケジュール」(スケジュール設定に相当)、及び「リモコン」(リモコン設定に相当)等である。また、図5の例では、表示部32には、ユーザが設定項目I1として「エリア/ゾーン」を選択した場合の詳細画像32dが表示されている。詳細画像32dには、設定項目I1として、設定対象である対象機器を示す「機器」、対象機器が属するゾーンを示す「ゾーン」、対象機器が属するゾーンを含むエリアを示す「エリア」が表示される。このように、実施の形態では、設定項目I1は、対象機器、対象機器が属するゾーン、及びゾーンが属するエリアを含む。
【0047】
ユーザは、設定用画像32sを見ながら、対象機器についての制御の設定を行う。図5の例では、ユーザは、「エリア1」における「ゾーン1」に属する照明器具20を設定するための入力を行うことで、グループ設定を行う。例えば、ユーザは、「L1」を対象機器としてチェックボックスを選択することで、「L1」を「エリア1」の「ゾーン1」に登録する入力を行う。ユーザは、対象機器についての入力を終えると、「設定を送信」という送信アイコン32eを選択する。これにより、対象機器に対して、受付部31で受け付けた設定を含む制御設定情報が通信部33から送信される。上記の例では、対象機器である「L1」に対して、「エリア1」の「ゾーン1」に登録したという設定を含む制御設定情報が通信部33から送信される。
【0048】
図6は、制御設定動作の一例を示すフローチャートである。まず、受付部31が制御設定動作の開始を指示する入力を受け付けると、処理部34は、設定用画像32sを表示部32に表示する(S40)。ユーザは、設定用画像32sを見ながら、各照明器具20の制御に関する設定の入力を行う。これにより、受付部31は、1以上の機器20(ここでは、複数の照明器具20)の各々について、対応する機器20の制御に関する設定の入力を受け付ける(S41)。
【0049】
ユーザは、設定の入力を終えると、送信アイコン32eを選択する。これにより、処理部34は、設定が入力された照明器具20(つまり、対象機器)に対して、通信部33に制御設定情報を送信させる(S42)。対象機器である照明器具20は、受信した制御設定情報の記憶が完了すると、制御設定完了通知を情報端末30へ送信する。
【0050】
処理部34は、通信部33によって制御設定完了通知が受信されると、対象機器に対して送信された最新の制御設定情報を記憶部35に記憶する(S43)。つまり、記憶部35は、1以上の機器20(ここでは、複数の照明器具20)の各々について、最新の制御設定情報を記憶する。
【0051】
図7は、実施の形態に係る情報端末30(制御システム)の動作例を示すフローチャートである。図7は、制御設定動作における処理部34の動作例を示す。まず、処理部34は、制御設定情報に変更があるか否かを判断する(S51)。具体的には、処理部34は、対象機器についての最新の制御設定情報を記憶部35から読み出し、ユーザによる設定の入力に伴って、対象機器についての制御設定情報の少なくとも一部が、最新の制御設定情報から変更されたか否かを判断する。
【0052】
例えば、対象機器が「L1」である場合に、記憶部35に記憶された最新の制御設定情報では「L1」がいずれのグループにも属していない、と仮定する。この場合、ユーザによる設定の入力に伴って、「L1」が「ゾーン1」に登録されると、処理部34は、「L1」について制御設定情報が変更されたと判断する。
【0053】
制御設定情報に変更があると判断した場合(S51:Yes)、処理部34は、設定用画像32sにおける変更があった設定に関する設定項目I1にマークM1を付与する(S52)。図5の例では、対象機器である「L1」、「L3」に変更があったため、設定項目I1としての「L1」、「L3」の各々にマークM1としてエクスクラメーションマークが付与されている。また、「L1」、「L3」は「ゾーン1」に属するため、設定項目I1としての「ゾーン1」にもマークM1としてエクスクラメーションマークが付与されている。また、「L1」、「L3」は「エリア1」に属するため、設定項目I1としての
「エリア1」にもマークM1としてエクスクラメーションマークが付与されている。さらに、「L1」、「L3」についての設定は「エリア/ゾーン」及び「リモコン」に関わるため、設定項目I1としての「エリア/ゾーン」及び「リモコン」にもマークM1としてアスタリスクマークが付与されている。
【0054】
上述のように、実施の形態では、制御設定情報に変更があった対象機器を示す設定項目I1だけでなく、対象機器の上位概念を示す設定項目I1にもマークM1が付与される。なお、マークM1は、ユーザに対して制御設定情報に変更があったことを注意喚起する態様であればよく、エクスクラメーションマーク又はアスタリスクマークに限られない。
【0055】
図7に戻り、ユーザは、設定の入力を終えると、送信アイコン32eを選択する。これにより、処理部34は、設定が入力された照明器具20(つまり、対象機器)に対して、変更後の制御設定情報を通信部33に送信させる(S53)。そして、処理部34は、対象機器に対する変更後の制御設定情報の送信に成功した場合(S54:Yes)、マークM1を設定用画像32sから消去する(S55)。例えば、対象機器が「L1」である場合に、処理部34は、「L1」からの制御設定完了通知を通信部33が受信すると、「L1」に対する変更後の制御設定情報の送信に成功したと判断し、設定用画像32sにおいて「L1」に関する設定項目I1に付与されているマークM1を消去する。
【0056】
なお、図5の例では、「L1」に付与されているマークM1は消去されるが、「L3」に対する変更後の制御設定情報の送信に成功するまでは、「ゾーン1」、「エリア1」、「エリア/ゾーン」、及び「リモコン」に付与されているマークM1は消去されない。
【0057】
一方、処理部34は、対象機器に対する変更後の制御設定情報の送信に失敗した場合(S54:No)、マークM1を設定用画像32sから消去せず、マークM1の表示を維持する(S56)。例えば、対象機器が「L1」である場合に、処理部34は、「L1」からの制御設定完了通知を通信部33が受信することなく所定時間が経過すると、「L1」に対する変更後の制御設定情報の送信に失敗したと判断し、設定用画像32sにおいて「L1」に付与されているマークM1を消去しない。
【0058】
[利点等]
以下、実施の形態に係る情報端末30(制御システム)の利点について、比較例の情報端末との比較を交えて説明する。比較例の情報端末は、制御設定情報に記憶部35に記憶された最新の制御設定情報から変更があった場合にも設定項目I1にマークM1を付与しない点で、実施の形態に係る情報端末30と相違する。
【0059】
比較例の情報端末では、ユーザは、対象機器の制御設定情報を変更したか否か、及び変更後の制御設定情報を対象機器に対して送信したか否かという状態を情報端末のみで確認することができない。このため、ユーザは、上記状態を確認するためには、対象機器に対して制御設定情報の返信を要求する信号を送信する操作を行わなければならず、確認までに手間と時間を要する、という課題がある。
【0060】
これに対して、実施の形態に係る情報端末30では、ユーザは、マークM1が付された設定項目I1を見ることで、対象機器の制御設定情報を変更しており、かつ、変更後の制御設定情報を対象機器に対して未だ送信していないことを視覚的に把握することができる。つまり、実施の形態に係る情報端末30では、対象機器の制御用の設定が完了しているか否かを把握しやすくなる、という利点がある。特に、実施の形態に係る情報端末30では、対象機器の制御用の設定が完了しているか否かの処理が情報端末30のみで完結するため、対象機器に対して制御設定情報の返信を要求しなくて済み、確認までに手間と時間を要しない、という利点もある。
【0061】
[変形例]
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0062】
例えば、上記実施の形態において、処理部34は、1以上の機器20(ここでは、複数の照明器具20)の各々の制御用の設定が初回である場合、設定用画像32sにおける1以上の機器20の全ての設定項目I1にマークM1を付与してもよい。例えば、初期設定動作の後に行われる制御設定動作は、各照明器具20のメッシュネットワーク参入後において最初に行われる制御設定動作であるため、記憶部35には、各照明器具20の制御設定情報が記憶されていないか、デフォルトの制御設定情報が記憶されている。このため、処理部34が各照明器具20の全ての設定項目I1にマークM1を付与することで、ユーザは、各照明器具20について未だ制御用の設定を行っていないことを視覚的に把握しやすくなる、という利点がある。
【0063】
また、例えば、上記実施の形態において、処理部34は、外部機器との連携を要する設定項目I1については、当該外部機器が登録されていない場合、設定項目I1にマークM1を付与しなくてもよい。ここで、外部機器は、例えば設定項目I1が「スケジュール」である場合、スケジューラである。また、外部機器は、例えば設定項目I1が「リモコン」である場合、リモコンである。
【0064】
一例として、対象機器が「L3」であって、「L3」についてスケジュール設定を行った場合について説明する。この場合、スケジューラが情報端末30(制御システム)に登録されていれば、処理部34は、「L3」について記憶部35に記憶された最新の制御設定情報から制御設定情報に変更があれば、「L3」に関する設定項目I1にマークM1を付与する。一方、スケジューラが情報端末30に登録されていなければ、処理部34は、「L3」について記憶部35に記憶された最新の制御設定情報から制御設定情報に変更があっても、「L3」に関する設定項目I1にマークM1を付与しない。
【0065】
このように、外部機器が登録されておらず設定が不要である設定項目I1にマークM1を付与しないことで、ユーザが変更後の制御設定情報を送信するという作業を無駄に行わずに済む、という利点がある。
【0066】
また、例えば、上記実施の形態において、処理部34は、1以上の機器20(ここでは、複数の照明器具20)のうち、特定機器の設定項目I1にマークM1を付与してもよい。特定機器は、情報端末30と各機器20との同期により情報端末30が取得した制御設定情報と、記憶部35に記憶された最新の制御設定情報とが異なる機器20である。このような状況は、例えば任意の照明器具20について、情報端末30が当該照明器具20の最新の制御設定情報ではなく、過去の制御設定情報を誤って読み込んで取得して記憶部35に記憶していた場合に生じ得る。この場合、ユーザは、特定機器に付与されたマークM1を見ることで、特定機器と情報端末30とで記憶している制御設定情報が異なっていることを視覚的に把握しやすくなり、特定機器と情報端末30とで同じ制御設定情報が記憶されるような措置をとりやすくなる、という利点がある。
【0067】
また、例えば、上記実施の形態において、処理部34は、設定用画像32sにおいてマークM1が付与された機器20(照明器具20)、又は設定用画像32sにおいてマークM1が付与されていない機器20に対して、当該機器20を他の機器20とは異なる態様で動作させるための制御指令を送信してもよい。例えば、各照明器具20が点灯状態にある場合、処理部34は、設定用画像32sにおいてマークM1が付与された全ての照明器具20に対して、制御指令として点滅指令を送信する。すると、設定用画像32sにおいてマークM1が付与された全ての照明器具20が備える光源22が点滅するため、ユーザは、変更後の制御設定情報を未だ送信していない照明器具20の位置を視覚的に把握しやすくなる。また、例えば、処理部34は、設定用画像32sにおいてマークM1が付与されていない全ての照明器具20に対して、制御指令として点滅指令を送信する。すると、設定用画像32sにおいてマークM1が付与されていない全ての照明器具20が備える光源22が点滅するため、ユーザは、変更後の制御設定情報を既に送信している、又は設定に変更がない全ての照明器具20の位置を視覚的に把握しやすくなる。
【0068】
なお、制御指令は、点滅指令に限らず、例えば消灯指令であってもよい。つまり、制御指令は、対象となる照明器具20が備える光源22を、他の照明器具20が備える光源22と異なる態様で発光又は消灯させるための指令であればよい。
【0069】
また、例えば、上記実施の形態において、処理部34は、受付部31での入力に応じて、設定用画像32sにおいてマークM1が付与された機器20(照明器具20)の登録を抹消してもよい。例えば、設定用画像32sにおいてマークM1が付与された照明器具20に対して変更後の制御設定情報を送信しても、当該照明器具20から制御設定完了通知を受信できない場合がある。このような場合、当該照明器具20が撤去されている等して、当該照明器具20が既に存在しない可能性がある。このような場合に、処理部34は、ユーザが当該照明器具20の登録を抹消する入力が行われると、当該照明器具20を操作して初期化する作業を行わずとも、当該照明器具20の登録を抹消することができるので、ユーザの負担を低減しやすい、という利点がある。
【0070】
また、上記実施の形態では、処理部34は、対象機器に対する変更後の制御設定情報の送信に成功した場合に、マークM1を設定用画像32sから消去しているが、これに限られない。例えば、処理部34は、対象機器に対する変更後の制御設定情報の送信を契機に、マークM1を設定用画像32sから消去してもよい。
【0071】
また、例えば、上記実施の形態においては、メッシュネットワークは、複数の照明器具20によって構成されているが、これに限られない。例えば、メッシュネットワークは、情報端末30及び複数の照明器具20によって構成されてもよい。また、メッシュネットワークは、複数の他の機器20(照明器具20ではない機器20)によって構成されてもよい。また、メッシュネットワークは、複数の照明器具20に加えて、他の機器20を含んでよい。
【0072】
上記他の機器20としては、ユーザが照明器具20を制御するために操作する照明用リモートコントローラ、又はACリレー等が例示される。なお、ACリレーとは、例えば配線ダクトに取り付けられ、当該配線ダクトへの交流電力の供給をオン及びオフすることにより、当該配線ダクトに取り付けられた照明器具を点灯及び消灯することができる装置である。ACリレーは、配線ダクトへの交流電力の供給をオン及びオフすることにより、当該配線ダクトに取り付けられた全ての照明器具を点灯及び消灯することができる装置であってもよい。
【0073】
また、上記他の機器20は、空気調和機、換気装置、カメラ、人感センサ、又は環境センサ等の照明に直接的に関連しない機器であってもよい。なお、環境センサには、温度センサ、湿度センサ、二酸化炭素濃度センサ、又はPM(Particle Matter)センサ等が含まれる。
【0074】
なお、上記実施の形態では、ユーザが照明器具20の設置位置を目視で確認するための状態提示部として、照明器具20が備える光源22が利用された。しかしながら、メッシュネットワークを構成する機器20は、照明器具20に限定されないことから、機器20が備える状態提示部についても様々な態様が考えられる。
【0075】
例えば、機器20は、状態提示部として光源(機器20が照明器具20ではない場合には、LEDインジケータ等)を備えてもよい。機器20は、状態提示部としてスピーカを備え、音を出力することによって状態を提示してもよい。また、機器20は、当該機器20の専用機能(機器20が空気調和機であるときには送風機能等)を状態提示部として使用してもよい。なお、状態提示部は、情報端末30から送信される制御指令に基づいて、他の機器20が備える状態提示部と異なる態様で動作すればよい。
【0076】
また、例えば、上記実施の形態では、情報端末30に照明器具20を登録するときに照明器具20の識別情報と設置位置とが対応付けられたが、登録において照明器具20の識別情報に設置位置が対応付けられることは必須ではない。例えば、メッシュネットワークに参入した照明器具20が表示部32にマップ形式ではなくリスト形式で表示されるような場合、照明器具20の識別情報に設置位置が対応付けられる必要はない。
【0077】
例えば、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0078】
また、例えば、上記実施の形態において、処理部等の構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0079】
また、処理部等の構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、処理部等の構成要素は、回路(又は集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0080】
また、本発明の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又はコンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0081】
例えば、本発明は、上記実施の形態の制御システム又は情報端末として実現されてもよいし、情報端末が実行する方法(制御方法等)として実現されてもよい。本発明は、このような方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよいし、このようなプログラムが記録された非一時的な記録媒体として実現されてもよい。このようなプログラムには、汎用の情報端末等のコンピュータを、上記実施の形態の情報端末として機能させるためのアプリケーションプログラムが含まれる。
【0082】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【0083】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る制御システム(情報端末30)は、処理部34と、受付部31と、記憶部35と、を備える。処理部34は、1以上の機器20(照明器具20)の各々の制御用の設定を行うための設定用画像32sを表示部32に表示する。
受付部31は、1以上の機器20の各々について、対応する機器20の制御に関する設定の入力を受け付ける。記憶部35は、1以上の機器20の各々について、受付部31で受け付けた設定を含む制御設定情報であって、対応する機器20に対して送信された最新の制御設定情報を記憶する。処理部34は、1以上の機器20のうちの設定対象である対象機器について、記憶部35に記憶された最新の制御設定情報から制御設定情報に変更があった場合、設定用画像32sにおける変更があった設定に関する設定項目I1にマークM1を付与する。
【0084】
このような制御システムでは、ユーザが、マークM1が付された設定項目I1を見ることで、対象機器の制御設定情報を変更しており、かつ、変更後の制御設定情報を対象機器に対して未だ送信していないことを視覚的に把握することができるので、対象機器の制御用の設定が完了しているか否かを把握しやすくなる、という利点がある。
【0085】
また、例えば、第2の態様に係る制御システムでは、第1の態様において、設定項目I1は、対象機器、対象機器が属するゾーン、及びゾーンが属するエリアを含む。
【0086】
このような制御システムでは、対象機器のみならず、対象機器が属するゾーン及びエリアにもマークM1が付与されるので、対象機器の制御用の設定が完了しているか否かの確認漏れが生じにくくなる、という利点がある。
【0087】
また、例えば、第3の態様に係る制御システムでは、第1又は第2の態様において、処理部34は、1以上の機器20の各々の制御用の設定が初回である場合、設定用画像32sにおける1以上の機器20の全ての設定項目I1にマークM1を付与する。
【0088】
このような制御システムでは、初回の制御設定動作が行われていない段階で各機器20の全ての設定項目I1にマークM1が付与されるので、ユーザが各機器20について未だ制御用の設定を行っていないことを視覚的に把握しやすくなる、という利点がある。
【0089】
また、例えば、第4の態様に係る制御システムでは、第1~第3のいずれか1つの態様において、処理部34は、対象機器に対する変更後の制御設定情報の送信に成功した場合、マークM1を設定用画像32sから消去する。
【0090】
このような制御システムでは、対象機器が変更後の制御設定情報を受信したことをもってマークM1が消去されるので、ユーザが対象機器の制御用の設定が完了したか否かを更に把握しやすくなる、という利点がある。
【0091】
また、例えば、第5の態様に係る制御システムでは、第1~第4のいずれか1つの態様において、処理部34は、対象機器に対する変更後の制御設定情報の送信に失敗した場合、マークM1を設定用画像32sから消去しない。
【0092】
このような制御システムでは、対象機器が変更後の制御設定情報を受信するまでマークM1が消去されないので、ユーザが対象機器の制御用の設定が完了したか否かを更に把握しやすくなる、という利点がある。
【0093】
また、例えば、第6の態様に係る制御システムでは、第1~第5のいずれか1つの態様において、処理部34は、外部機器との連携を要する設定項目I1については、当該外部機器が登録されていない場合、当該設定項目I1にマークM1を付与しない。
【0094】
このような制御システムでは、外部機器が登録されておらず設定が不要である設定項目I1にマークM1を付与しないことで、ユーザが変更後の制御設定情報を送信するという
作業を無駄に行わずに済む、という利点がある。
【0095】
また、例えば、第7の態様に係る制御システムでは、第1~第6のいずれか1つの態様において、処理部34は、1以上の機器20のうち、同期により取得した制御設定情報と記憶部35に記憶された最新の制御設定情報とが異なる特定機器の設定項目I1にマークM1を付与する。
【0096】
このような制御システムでは、ユーザが、特定機器に付与されたマークM1を見ることで、特定機器と制御システムとで記憶している制御設定情報が異なっていることを視覚的に把握しやすくなり、特定機器と制御システムとで同じ制御設定情報が記憶されるような措置をとりやすくなる、という利点がある。
【0097】
また、例えば、第8の態様に係る制御システムでは、第1~第7のいずれか1つの態様において、処理部34は、設定用画像32sにおいてマークM1が付与された機器20、又は設定用画像32sにおいてマークM1が付与されていない機器20に対して、当該機器20を他の機器20とは異なる態様で動作させるための制御指令を送信する。
【0098】
このような制御システムでは、例えば設定用画像32sにおいてマークM1が付与された機器20が、他の機器20とは異なる態様で動作するため、ユーザが、変更後の制御設定情報を未だ送信していない機器20の位置を視覚的に把握しやすくなる、という利点がある。
【0099】
また、例えば、第9の態様に係る制御システムでは、第1~第8のいずれか1つの態様において、処理部34は、受付部31での入力に応じて、設定用画像32sにおいてマークM1が付与された機器20の登録を抹消する。
【0100】
このような制御システムでは、例えば機器20が撤去されている等して機器20が既に存在しない場合において、ユーザが当該機器20の登録を抹消する入力を行えば、当該機器20を操作して初期化する作業を行わずとも、当該機器20の登録を抹消することができるので、ユーザの負担を低減しやすい、という利点がある。
【0101】
また、例えば、第10の態様に係る制御方法では、1以上の機器20の各々の制御用の設定を行うための設定用画像32sを表示部32に表示する(S40)。また、制御方法では、1以上の機器20の各々について、対応する機器20の制御に関する設定の入力を受け付ける(S41)。また、制御方法では、1以上の機器20の各々について、受け付けた設定を含む制御設定情報であって、対応する機器20に対して送信された最新の制御設定情報を記憶部35に記憶する(S43)。また、制御方法では、1以上の機器20のうちの設定対象である対象機器について、記憶部35に記憶された最新の制御設定情報から制御設定情報に変更があった場合(S51:Yes)、設定用画像32sにおける変更があった設定に関する設定項目I1にマークM1を付与する(S52)。
【0102】
このような制御方法では、ユーザが、マークM1が付された設定項目I1を見ることで、対象機器の制御設定情報を変更しており、かつ、変更後の制御設定情報を対象機器に対して未だ送信していないことを視覚的に把握することができるので、対象機器の制御用の設定が完了しているか否かを把握しやすくなる、という利点がある。
【符号の説明】
【0103】
20 照明器具(機器)
30 情報端末(制御システム)
31 受付部
32 表示部
32s 設定用画像
34 処理部
35 記憶部
I1 設定項目
M1 マーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7